JP2017009069A - 水素ステーションの集中管理システム、及び、水素製造出荷システム - Google Patents

水素ステーションの集中管理システム、及び、水素製造出荷システム Download PDF

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Abstract

【課題】各水素ステーションにおける水素在庫量などの情報を含む水素在庫情報と、稼動状況などの情報を含む稼動情報とを、事業者などが簡易に把握可能な水素ステーションの集中管理システムを提供する。【解決手段】集中管理システム1は、複数の水素ステーション2(定置式水素ステーション21,移動式水素ステーション22)における各々の水素在庫情報と稼動情報と位置情報とを取得する店舗装置3(店舗装置31,32)と、取得した水素在庫情報と稼動情報と位置情報とを表示する画面表示装置7と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池自動車(FCV)などの車両の水素燃料タンクに水素を充填するための複数の水素ステーションを集中的に管理する集中管理システムと、複数の水素ステーションに供給される水素を製造して各水素ステーションに向けて出荷する水素製造出荷システムとに関する。
特許文献1は、水素を貯留可能な貯留容器を備えたオフサイト型の水素ステーションを開示している。特許文献1には、水素輸送用容器を搭載した輸送用車両が一回の運行で複数の水素ステーションを巡回して各水素ステーションに水素を供給することが記載されている(特許文献1の段落番号0015参照)。また、特許文献1には、輸送用車両が複数の水素ステーションを巡回する場合に、例えば、輸送用車両が各水素ステーションから貯留容器に関する状態情報を入手し、貯留容器の内圧が高い水素ステーションから順番に巡回することが記載されている(特許文献1の段落番号0016参照)。
特許文献2は、移動式水素ステーションを開示している。
特開2014−088941号公報 特開2005−024061号公報
ところで、従来、複数の水素ステーションを有して消費者などに対して水素の供給を行う水素供給事業を行う事業者(以下、単に「事業者」と称する)は、各水素ステーションの水素在庫量及び稼動状況を把握するために、例えば各水素ステーションにいる従業員に個別に問合せをしていた。それゆえ、事業者は各水素ステーションの水素在庫量及び稼動状況を効率良く把握することが難しかった。また、これと同様の問題が、水素の製造及び出荷を行う者にもあった。
本発明は、このような実状に鑑み、各水素ステーションにおける水素在庫量などの情報を含む水素在庫情報と、稼動状況などの情報を含む稼動情報とを、事業者などが簡易に把握可能な水素ステーションの集中管理システム及び水素製造出荷システムを提供することを目的とする。
そのため本発明における水素ステーションの集中管理システムは、複数の水素ステーションにおける各々の水素在庫情報及び稼動情報と、1つ以上の水素ステーションの位置情報とを取得する情報取得部と、取得した水素在庫情報と稼動情報と位置情報とを表示する表示部とを有する。前記位置情報は、移動式水素ステーションの位置情報を含む。
本発明における水素製造出荷システムは、複数の水素ステーションに供給される水素を製造して各水素ステーションに向けて出荷するものである。本発明における水素製造出荷システムは、水素を製造する水素製造装置を備える水素製造部と、各水素ステーションの水素在庫情報及び稼動情報を取得する情報取得部と、取得した水素在庫情報及び稼動情報と、各水素ステーションにおける水素の需要予測情報とに基づいて、水素の製造計画を立案する水素製造計画立案部と、取得した水素在庫情報及び稼動情報と、各水素ステーションにおける水素の需要予測情報と、水素の製造計画とに基づいて、水素の出荷計画を立案する水素出荷計画立案部と、を有する。水素製造部では、水素の製造計画に基づいて、水素製造装置によって水素の製造を行う。
または、本発明における水素製造出荷システムは、複数の水素ステーションに供給される水素を製造して各水素ステーションに向けて出荷するものである。本発明における水素製造出荷システムは、水素を製造する水素製造装置を備える水素製造部と、各水素ステーションの水素在庫情報及び稼動情報と、各水素ステーションからの水素注文情報とを取得する情報取得部と、取得した水素在庫情報、稼動情報、水素注文情報、及び、各水素ステーションにおける水素の需要予測情報に基づいて水素の製造計画を立案する水素製造計画立案部と、を有する。水素注文情報は、各水素ステーションにおける水素の注文量と水素の希望納期とを含む。水素製造部では、水素の製造計画に基づいて、水素製造装置によって水素の製造を行う。
本発明の集中管理システムによれば、集中管理システムの表示部にて、各水素ステーションの水素在庫情報と稼動情報とを表示する。これにより、事業者は、集中管理システムの表示部を監視することで、各水素ステーションの水素在庫情報と稼動情報とを簡易に把握することができる。
本発明の水素製造出荷システムによれば、前述の情報取得部を有することにより、各水素ステーションからの水素在庫情報及び稼動情報を簡易に取得することができる。これにより、水素の製造及び出荷をする者は、各水素ステーションの水素在庫情報と稼動情報とを簡易に把握することができる。
本発明の第1実施形態における水素ステーションの集中管理システムの概略構成を示す図 同上実施形態における店舗装置の概略構成を示す図 同上実施形態における定置式水素ステーションの概略構成を示す図 本発明の第2実施形態における水素ステーションの集中管理システムの概略構成を示す図 本発明の第3実施形態における水素ステーションの集中管理システムの概略構成を示す図 本発明の第4実施形態における水素ステーションの集中管理システムの概略構成を示す図 本発明の第5実施形態における水素製造出荷システムの概略構成を示す図 本発明の第6実施形態における水素製造出荷システムの概略構成を示す図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態における水素ステーションの集中管理システムの概略構成を示す。図2(A)は定置式水素ステーションに設けられる店舗装置の概略構成を示す。図2(B)は移動式水素ステーションに設けられる店舗装置の概略構成を示す。
集中管理システム1は、事業者が複数の水素ステーション2(例えば、後述する定置式水素ステーション21、及び、移動式水素ステーション22)を集中的に管理するためのものであり、各水素ステーション2にそれぞれ設けられた店舗装置3(例えば、後述する店舗装置31,32)と、各店舗装置3に通信ネットワーク11を介して接続された管理サーバ5と、管理サーバ5に通信ネットワーク12を介して接続された情報提供サーバ6と、管理サーバ5に通信ネットワーク13を介して接続された1つ以上の画面表示装置7と、管理サーバ5に通信ネットワーク14を介して接続された1つ以上の印刷装置8とを有する。情報提供サーバ6は、通信ネットワーク15を介して、複数(図1では3つ)のユーザ端末9に接続されている。ここで、ユーザ端末9とは、FCVなどの車両のユーザ(以下、単に「ユーザ」と称する)が所有する情報通信端末であり、例えば、FCVなどの車両に搭載されたカーナビゲーションシステムを構成するものであるか、または、デスクトップ型パーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ、タブレットPC、PDA、スマートフォンを含む携帯電話などであり得る。ユーザ端末9は、ユーザに関連付けられた情報通信端末であり得る。
ここで、図1には5つの水素ステーション2が示されているが、水素ステーション2の個数はこれに限らない。また、図1には3つのユーザ端末9が示されているが、ユーザ端末9の個数はこれに限らない。また、本実施形態では、通信ネットワーク11〜15を各別の構成としているが、これら通信ネットワークのうちの2つ以上を同一の通信ネットワークとしてもよい。また、以下の説明において、店舗装置3のうち、定置式水素ステーション21に設けられるものを店舗装置31とする一方、移動式水素ステーションに設けられるものを店舗装置32とする。
本実施形態では、管理サーバ5、情報提供サーバ6、画面表示装置7及び印刷装置8が集中管理センタ10に設けられている。しかしながら、集中管理センタ10の構成はこれに限らず、少なくとも画面表示装置7及び印刷装置8が集中管理センタ10に設けられていればよい。
図1に示す5つの水素ステーション2のうちの3つは定置式水素ステーション21である。定置式水素ステーション21は、他の場所(例えば、図示しない水素製造出荷センタ)で製造された水素が輸送用車両によって配送されるオフサイト型の水素ステーションである。尚、図1には3つの定置式水素ステーション21が示されているが、定置式水素ステーション21の個数はこれに限らない。
図3は定置式水素ステーション21の概略構成を示している。
図3に示すように、定置式水素ステーション21は、荷卸し容器24からの水素を昇圧する圧縮機25と、圧縮機25で昇圧された水素を貯蔵可能な蓄圧器ユニット26と、蓄圧器ユニット26に貯蔵された水素を、FCVなどの車両27に搭載された水素燃料タンク28に充填するディスペンサー29とを備えている。
荷卸し容器24は、例えば、図示しない複数の高圧水素容器により構成されており、これら高圧水素容器は、各々が、例えば45MPaの水素を貯蔵し得る。荷卸し容器24には、トラクタやトラックなどの輸送用車両によって搬送される水素輸送用容器(図示せず)から、水素が充填され得る。この充填時には、水素輸送用容器からの水素が、定置式水素ステーション21に備えられた圧縮機(図示せず)によって昇圧されて、この昇圧された水素が荷卸し容器24に供給されてもよい。ここで、前述の水素輸送用容器には、水素トレーラー、水素カードル、水素タンクなどが含まれる。尚、本実施形態では、圧縮機25が荷卸し容器24からの水素を昇圧して蓄圧器ユニット26に貯蔵するが、これに代えて、前述の水素輸送用容器からの水素を昇圧して蓄圧器ユニット26に貯蔵してもよい。
蓄圧器ユニット26は、例えば、図示しない複数の高圧水素容器(蓄圧器)により構成されており、これら高圧水素容器は、各々が、例えば82MPaの水素を貯蔵し得る。
図1及び図2に戻り、定置式水素ステーション21の店舗装置31は、水素在庫量測定装置33と、店舗サーバ34と、情報入力装置35とを有する。水素在庫量測定装置33と店舗サーバ34とは、図示しない信号線を介して接続されている。情報入力装置35と店舗サーバ34とは、図示しない信号線を介して接続されている。
定置式水素ステーション21の店舗装置31において、水素在庫量測定装置33は、荷卸し容器24の各高圧水素容器内の水素の圧力及び温度を測定するセンサ群37と、蓄圧器ユニット26の各高圧水素容器内の水素の圧力及び温度を測定するセンサ群38と、センサ群37,38に接続された制御装置39とにより構成されている。制御装置39は、センサ群37,38を介して、所定の時間ごとに(例えば1時間ごとに)、荷卸し容器24の各高圧水素容器内の水素の圧力及び温度と、蓄圧器ユニット26の各高圧水素容器内の水素の圧力及び温度とを測定し、この測定データに基づいて、定置式水素ステーション21の荷卸し容器24及び蓄圧器ユニット26に貯蔵されている水素の在庫量(換言すれば、水素の残量)を算出する。また、制御装置39は、この水素在庫量の算出値に、当該測定の日時データを付加して、第1の水素在庫情報を生成する。更に、制御装置39は、この生成した第1の水素在庫情報を、店舗サーバ34に送信する。すなわち、定置式水素ステーション21の水素在庫量測定装置33は、荷卸し容器24及び蓄圧器ユニット26に貯蔵されている水素の在庫量を測定し、当該水素在庫量のデータに測定日時データを併せて第1の水素在庫情報として店舗サーバ34に送信する。
定置式水素ステーション21の店舗装置31において、情報入力装置35には、例えば各水素ステーション21にいる作業員により、各水素ステーション21の稼動情報が入力される。情報入力装置35は、この入力された稼動情報を、店舗サーバ34に送信する。ここで、定置式水素ステーション21の情報入力装置35に入力される稼動情報としては、定置式水素ステーション21の営業開始時刻及び営業終了時刻、ユーザが利用可能な時間帯、定置式水素ステーション21における機器トラブルの有無、機器トラブルがある場合にはトラブルがある機器の復旧予定時刻、定期自主検査の実施予定期間など、定置式水素ステーション21の稼動状態に関する各種情報が含まれる。
また、定置式水素ステーション21の情報入力装置35には、例えば各水素ステーション21にいる作業員により、各水素ステーション21における水素補充予定日時(換言すれば、水素入荷予定日時)と、当該水素補充予定日時に補充される予定の水素量とが入力される。ここで、水素補充予定日時とは、例えば、前述の水素輸送用容器から荷卸し容器24に水素が補充される予定の日時である。情報入力装置35は、入力された水素補充予定日時のデータと、当該水素補充予定日時に補充される予定の水素量のデータとを併せて第2の水素在庫情報を生成し、この第2の水素在庫情報を店舗サーバ34に送信する。
また、定置式水素ステーション21の情報入力装置35には、例えば各水素ステーション21にいる作業員により、各水素ステーション21内の駐車場の混雑状況が入力され得る。この駐車場の混雑状況に関する情報については、前述の稼動情報に含まれて、店舗サーバ34に送信され得る。
定置式水素ステーション21の店舗装置31において、店舗サーバ34は、制御装置40及び送信装置41を有する。制御装置40は店舗サーバ34における各種処理を実行する機能を有し、また、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等を備える。制御装置40では、水素在庫量測定装置33及び情報入力装置35から受信した各種情報を、RAMで一時記憶することができる。送信装置41は、制御装置40に記憶された各種情報や、水素在庫量測定装置33及び情報入力装置35から受信した各種情報を通信ネットワーク11に送信することができる。
図1に示す5つの水素ステーション2のうち、2つの水素ステーションは移動式水素ステーション22である。移動式水素ステーション22は、例えば、図示しないトラックのと、その荷台に搭載された、前述の圧縮機25、蓄圧器ユニット26、及びディスペンサー29とにより構成され得る。移動式水素ステーション22は道路を走行可能である。移動式水素ステーション22の蓄圧器ユニット26には、他の場所(例えば水素製造出荷センタ)で製造されて圧縮機25で昇圧された水素が貯蔵され得る。また、移動式水素ステーション22の蓄圧器ユニット26には、前述の水素輸送用容器からの水素が圧縮機25で昇圧されて貯蔵され得る。尚、図1には2つの移動式水素ステーション22が示されているが、移動式水素ステーション22の個数はこれに限らない。
移動式水素ステーション22の店舗装置32は、前述の定置式水素ステーション21の店舗装置31の各構成要素に加えて、位置情報取得装置36を有する。位置情報取得装置36と店舗サーバ34とは、図示しない信号線を介して接続されている。
移動式水素ステーション22の店舗装置32において、水素在庫量測定装置33は、蓄圧器ユニット26の各高圧水素容器内の水素の圧力及び温度を測定するセンサ群38と、センサ群38に接続された制御装置39とにより構成されている。制御装置39は、センサ群38を介して、所定の時間ごとに(例えば1時間ごとに)、蓄圧器ユニット26の各高圧水素容器内の水素の圧力及び温度を測定し、この測定データに基づいて、移動式水素ステーション22の蓄圧器ユニット26に貯蔵されている水素の在庫量(換言すれば、水素の残量)を算出する。また、制御装置39は、この水素在庫量の算出値に、当該測定の日時データを付加して、第1の水素在庫情報を生成する。更に、制御装置39は、この生成した第1の水素在庫情報を、店舗サーバ34に送信する。すなわち、移動式水素ステーション22の水素在庫量測定装置33は、蓄圧器ユニット26に貯蔵されている水素の在庫量を測定し、当該水素在庫量のデータに測定日時データを併せて第1の水素在庫情報として店舗サーバ34に送信する。
移動式水素ステーション22の店舗装置32において、情報入力装置35には、例えば各水素ステーション22にいる作業員により、各水素ステーション22の稼動情報が入力される。情報入力装置35は、この入力された稼動情報を、店舗サーバ34に送信する。ここで、移動式水素ステーション22の情報入力装置35に入力される稼動情報としては、移動式水素ステーション22の営業開始時刻及び営業終了時刻、ユーザが利用可能な時間帯、移動式水素ステーション22における機器トラブルの有無、機器トラブルがある場合にはトラブルがある機器の復旧予定時刻、定期自主検査の実施予定期間など、移動式水素ステーション22の稼動状態に関する各種情報が含まれる。
また、移動式水素ステーション22の情報入力装置35には、例えば各水素ステーション22にいる作業員により、各水素ステーション22における水素補充予定日時(換言すれば、水素入荷予定日時)と、当該水素補充予定日時に補充される予定の水素量とが入力され得る。ここで、水素補充予定日時とは、例えば、前述の水素輸送用容器からの水素が圧縮機25により昇圧されて蓄圧器ユニット26に補充される予定の日時である。情報入力装置35は、入力された水素補充予定日時のデータと、当該水素補充予定日時に補充される予定の水素量のデータとを併せて第2の水素在庫情報を生成し、この第2の水素在庫情報を店舗サーバ34に送信する。
また、移動式水素ステーション22の情報入力装置35には、例えば各水素ステーション22にいる作業員により、各水素ステーション22用の駐車場の混雑状況が入力され得る。この駐車場の混雑状況に関する情報については、前述の稼動情報に含まれて、店舗サーバ34に送信され得る。
移動式水素ステーション22の店舗装置32において、位置情報取得装置36は、例えば、GPS受信機(図示せず)を備える。GPS受信機は、複数のGPS衛星から発信される電波を受けてGPS受信機自身の現在位置を推定する機能を有する。この電波には、各衛星の軌道情報と原子時計の正確な時間情報とが含まれている。GPS受信機は、複数のGPS衛星から電波を受信することにより、GPS受信機自身の現在位置と原子時計の時刻とを得ることができる。なお、GPS受信機を含むGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)については周知であるので、その詳細な説明を省略する。
位置情報取得装置36は、取得した移動式水素ステーション22の位置測定日時のデータと、当該位置測定日時における移動式水素ステーション22の位置のデータとを併せて位置情報を生成し、この位置情報を店舗サーバ34に送信する。ここで、移動式水素ステーション22の位置のデータは、少なくとも、移動式水素ステーション22の位置の緯度及び経度のデータを含む。
移動式水素ステーション22の店舗装置32において、店舗サーバ34は、制御装置40及び送信装置41を有する。制御装置40は店舗サーバ34における各種処理を実行する機能を有し、また、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等を備える。制御装置40では、水素在庫量測定装置33、情報入力装置35及び位置情報取得装置36から受信した各種情報を、RAMで一時記憶することができる。送信装置41は、制御装置40に記憶された各種情報や、水素在庫量測定装置33、情報入力装置35及び位置情報取得装置36から受信した各種情報を通信ネットワーク11に送信することができる。
管理サーバ5は、送受信装置51と制御装置52とデータベース53とを備える。
送受信装置51は、店舗装置31,32からの各種情報を通信ネットワーク11を介して受信する。
制御装置52は、管理サーバ5における各種処理を実行する機能を有し、また、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等を備える。
制御装置52は、その一部が、ユーザ提供情報生成部54として機能して、店舗装置31,32から送信された各種情報をデータベース53に格納すると共に、格納された情報に基づいて、ユーザに提供する情報(すなわちユーザ提供情報)を生成する。ここで、ユーザ提供情報は、店舗装置31から送信された各種情報(詳しくは、少なくとも、第1の水素在庫情報、第2の水素在庫情報、及び稼動情報)と、店舗装置32から送信された各種情報(詳しくは、少なくとも、第1の水素在庫情報、第2の水素在庫情報、稼動情報、及び位置情報)とに基づいて生成される。また、ユーザ提供情報は、例えば、各水素ステーション21,22における水素在庫情報と、各水素ステーション21,22の稼動情報と、各水素ステーション22の位置情報とを含み得る。各水素ステーション21,22における水素在庫情報は、過去又は現在の水素在庫量と、今後の水素在庫量(換言すれば、見込みの水素在庫量)とを含み得る。尚、各水素ステーション21,22における過去又は現在の水素在庫量は、前述の第1の水素在庫情報から得られる。また、各水素ステーション21,22における今後の水素在庫量は、前述の第1の水素在庫情報及び第2の水素在庫情報に基づいて得られる。
データベース53は、店舗装置31から送信された各種情報(詳しくは、少なくとも、第1の水素在庫情報、第2の水素在庫情報、及び稼動情報)を格納する。また、データベース53は、店舗装置32から送信された各種情報(詳しくは、少なくとも、第1の水素在庫情報、第2の水素在庫情報、稼動情報、及び位置情報)を格納する。また、データベース53は、ユーザ提供情報生成部54にて生成されたユーザ提供情報を格納する。
送受信装置51は、管理サーバ5で生成されたユーザ提供情報を、通信ネットワーク12を介して、情報提供サーバ6に送信する。
また、送受信装置51は、データベース53に格納された各種情報を、通信ネットワーク13を介して、画面表示装置7に送信する。
また、送受信装置51は、印刷装置8からの要求に応じて、データベース53に格納された各種情報を、通信ネットワーク14を介して、印刷装置8に送信する。
情報提供サーバ6は、管理サーバ5から送信されたユーザ提供情報を管理してWEBページ上に掲載する。情報提供サーバ6は、ユーザ端末9に対しては、例えば、各水素ステーション21,22における水素在庫情報と、各水素ステーション21,22の稼動情報と、各水素ステーション22の位置情報とをWEBページ上に掲載する。この掲載の手法としては、例えば、ユーザ端末9の画面に表示される地図上に、既知の定置式水素ステーション21の位置と、前述の位置情報により把握される移動式水素ステーション22の位置とを表示し、ユーザがこれら水素ステーション21,22のいずれかを選択する操作を行うことで、選択された水素ステーション21,22の各種情報を閲覧できるようにすることが考えられる。
ここで、本実施形態における店舗装置31,32が本発明の「情報取得部」として機能して、各水素ステーション21,22における水素在庫情報(例えば第1の水素在庫情報及び第2の水素在庫情報)と、各水素ステーション21,22の稼動情報と、各水素ステーション22の位置情報とを取得する。
また、本実施形態における画面表示装置7が本発明の「表示部」として機能して、各水素ステーション21,22の水素在庫情報(例えば第1の水素在庫情報及び第2の水素在庫情報)と、各水素ステーション21,22の稼動情報と、各水素ステーション22の位置情報とを表示する。
本実施形態では、前述の水素製造出荷センタの水素製造装置の運転計画を立案する者が、集中管理センタ10の画面表示装置7に表示されている各種情報(例えば、各水素ステーション21,22の水素在庫情報、各水素ステーション21,22の稼動情報、及び、各水素ステーション22の位置情報)を確認し、この各種情報に基づいて、水素製造装置の運転計画を立案することができる。ここで、水素製造装置の運転計画を立案することは、水素製造装置の運転開始時刻を決定すること、運転時間を決定すること、及び、水素製造量(例えば、単位時間あたりの水素の製造量)を決定することを含む。また、水素の製造計画の立案に関しては、水素製造装置による水素の製造が継続的に行われるように水素の製造計画が立案され得る。尚、水素製造装置の運転計画の立案には、水素製造出荷センタから各水素ステーション21,22への水素の配送時間を考慮してもよい。
また、本実施形態では、前述の水素製造出荷センタから各水素ステーション21,22への水素の出荷計画を立案する者が、集中管理センタ10の画面表示装置7に表示されている各種情報(例えば、各水素ステーション21,22の水素在庫情報、各水素ステーション21,22の稼動情報、及び、各水素ステーション22の位置情報)を確認し、この各種情報に基づいて、水素の出荷計画を立案することができる。尚、この水素の出荷計画には、水素製造出荷センタから各水素ステーション21,22への水素の配送時間を考慮してもよい。また、水素の出荷計画の立案には、水素の配送に使用する機材を選定すること、及び、水素の配送ルートを決定することを含み得る。この配送ルートの決定に関しては、各水素ステーション21,22における水素在庫量の多少順に沿って、多い水素在庫量の水素ステーションから順番に水素を配送するように配送ルートを決定してもよい。また、この配送ルートの決定に関しては、各水素ステーション21,22の水素必要量(各水素ステーション21,22における水素不足分を補うために各水素ステーション21,22にて必要とされる水素の量)の多少順に沿って、水素必要量が少ない水素ステーションから順番に水素を配送するように配送ルートを決定してもよい。また、この水素の配送ルートは、例えば、最新の、各水素ステーション21,22における水素補充の緊急度、各水素ステーション21,22の位置及び水素必要量、前述の水素輸送用容器の構造(例えば水素トレーラーのバンク数)、道路の渋滞状況などに基づいて決定され得る。
また、本実施形態では、複数の移動式水素ステーション22の配送計画を立案する者が、集中管理センタ10の画面表示装置7に表示されている各種情報(例えば、各水素ステーション21,22の水素在庫情報、各水素ステーション21,22の稼動情報、及び、各水素ステーション22の位置情報)を確認し、この各種情報に基づいて、複数の移動式水素ステーション22の配送計画を立案することができる。
また、本実施形態では、前述の事業者の水素需給計画を立案する者が、集中管理センタ10の画面表示装置7に表示されている各種情報(例えば、各水素ステーション21,22の水素在庫情報、各水素ステーション21,22の稼動情報、及び、各水素ステーション22の位置情報)を確認すると共に、前述の運転計画、出荷計画、及び配送計画を考慮し、これらに基づいて、水素需給計画を立案することができる。ここで、水素需給計画は、原料(例えばLPG(液化石油ガス))の購入計画を含み得る。
また、本実施形態では、集中管理センタ10のオペレータが、集中管理センタ10の画面表示装置7に表示されている各種情報(例えば、各水素ステーション21,22の水素在庫情報、各水素ステーション21,22の稼動情報、及び、各水素ステーション22の位置情報)を確認し、水素在庫量が閾値を下回る水素ステーション21,22について、水素の補充が必要である場合には、当該補充を行うよう、前述の水素製造出荷センタに注文を出すことができる。ここで、閾値とは、前述の注文を出してから水素ステーション21,22での水素補充が完了して当該水素ステーション21,22にて車両27の水素燃料タンク28に水素充填ができる状態になるまでの予想時間(注文時間)を見込んで設定され得る値である。この注文時間は、例えば、水素トレーラーによる水素配送の予想時間(=「水素トレーラーへの水素補充に要する予想時間」+「水素トレーラーの移動に要する予想時間」+「荷卸しに要する予想時間」)と、水素トレーラーの移動時の道路の渋滞状況を考慮した補正時間とを含み得る。尚、本実施形態では、集中管理センタ10のオペレータから水素製造出荷センタに出された水素補充の注文の情報が、周知の通信回線などを介して、当該補充の対象である水素ステーション21,22に伝達され得る。
情報提供サーバ6は、移動式水素ステーション22における今後の水素在庫量(換言すれば、見込みの水素在庫量)が第1の所定値未満である場合には、当該移動式水素ステーション22の周辺の定置式水素ステーション21の各種情報をWEBページ上に掲載する一方、当該移動式水素ステーション22における今後の水素在庫情報が第1の所定値以上である場合には、当該移動式水素ステーション22の周辺の定置式水素ステーション21の各種情報をWEBページ上に掲載しないように構成されてもよい。これにより、十分な水素在庫量を有する移動式水素ステーション22にユーザを優先的に誘導することができ、ひいては、移動式水素ステーション22を効率良く運用することができる。ここで、第1の所定値とは、移動式水素ステーション22の周辺の定置式水素ステーション21の各種情報をWEBページ上に掲載するか否かを判定するための値であり、予め設定されている。また、定置式水素ステーション21が移動式水素ステーション22の周辺に位置するか否かの判定は、前述の位置情報などに基づいて両者間の距離が第2の所定値未満であるか否かを情報提供サーバ6で行うことにより実現され得る。すなわち、定置式水素ステーション21と移動式水素ステーション22との間の距離が第2の所定値未満であれば、定置式水素ステーション21が移動式水素ステーション22の周辺に位置すると判定される一方、定置式水素ステーション21と移動式水素ステーション22との間の距離が第2の所定値以上であれば、定置式水素ステーション21が移動式水素ステーション22の周辺に位置しないと判定される。ここで、第2の所定値とは、定置式水素ステーション21が移動式水素ステーション22の周辺に位置するか否かを判定するための値であり、予め設定されている。
尚、集中管理システム1は、管理サーバ5のデータベース53に格納されている各種情報(例えば、各水素ステーション21,22の水素在庫情報、各水素ステーション21,22の稼動情報、及び、各水素ステーション22の位置情報)に基づいて、前述の水素製造装置の運転計画、水素の出荷計画、移動式水素ステーション22の配送計画、水素需給計画などの立案を自動的に行うシステムを有してもよい。
本実施形態によれば、集中管理システム1は、複数の水素ステーション2における各々の水素在庫情報及び稼動情報を取得する情報取得部(店舗装置3)と、取得した水素在庫情報及び稼動情報を表示する表示部(画面表示装置7)と、を有する。これにより、事業者は、集中管理システム1の表示部(画面表示装置7)を監視することで、各水素ステーション2の水素在庫情報と稼動情報とを簡易に把握することができる。
また本実施形態によれば、情報取得部(店舗装置3)は、1つ以上の水素ステーション2の位置情報を更に取得し、表示部(画面表示装置7)は位置情報を更に表示する。これにより、集中管理システム1の表示部(画面表示装置7)を監視することで、水素ステーション2の位置を容易に把握することができる。
また本実施形態によれば、情報取得部(店舗装置32)により取得されて表示部(画面表示装置7)にて表示される位置情報は、移動式水素ステーション22の位置情報を含む。これにより、集中管理システム1の表示部(画面表示装置7)を監視することで、例えば、移動する移動式水素ステーション22の位置を把握することができるので、その移動式水素ステーション22が水素製造出荷センタに到着する時刻を推定することができ、それに応じて水素製造出荷センタの水素製造装置の運転計画を立案することができる。
また本実施形態によれば、集中管理システム1は、各水素ステーション2における水素在庫情報と稼動情報と位置情報とをWEBページ上に掲載する情報提供サーバ6を更に有する。これにより、例えば、各水素ステーション21,22における水素在庫情報と、各水素ステーション21,22の稼動情報と、各水素ステーション22の位置情報とをWEBページ上に掲載することができるので、ユーザは当該WEBページを閲覧することで、これらの情報を容易に得ることができる。
また本実施形態によれば、集中管理システム1は、複数の水素ステーション2における各々の水素在庫情報及び稼動情報を取得し、取得した水素在庫情報及び稼動情報をWEBページ上に掲載する。これにより、ユーザは、当該WEBページを閲覧することによって、各水素ステーション2の水素在庫情報と稼動情報とを簡易に把握することができる。
また本実施形態によれば、集中管理システム1は、少なくとも1つの水素ステーション2の位置情報を更に取得し、取得した位置情報をWEBページ上に更に掲載する。これにより、ユーザは、当該WEBページを閲覧することによって、水素ステーション2の位置を容易に把握することができる。
また本実施形態によれば、当該WEBページ上に掲載される位置情報は、移動式水素ステーション22の位置情報を含む。これにより、ユーザは、当該WEBページを閲覧することによって、移動式水素ステーション22の位置を容易に把握することができる。
また本実施形態によれば、例えばWEBページ上に掲載される水素在庫情報は、各水素ステーション2における見込みの水素在庫量を含む。これにより、ユーザは、各水素ステーション2における今後の水素在庫量を容易に把握することができるので、車両27の水素燃料タンク28への水素充填のスケジュールを容易に立てることができる。
図4は、本発明の第2実施形態における水素ステーションの集中管理システムの概略構成を示す。
前述の第1実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態では、情報提供サーバ6が省略されており、管理サーバ5が通信ネットワーク16を介して複数のユーザ端末9に接続されている。尚、本実施形態では、通信ネットワーク11,13,14,16を各別の構成としているが、これら通信ネットワークのうちの2つ以上を同一の通信ネットワークとしてもよい。
本実施形態では、管理サーバ5の送受信装置51が本発明の「送信装置」として機能して、管理サーバ5で生成されたユーザ提供情報を、通信ネットワーク16を介して、複数のユーザ端末9に送信する。この送信は例えば電子メールを用いて行われる。この送信が電子メールで行われる場合には、前述のデータベース53には、ユーザごとのメールアドレスが予め登録されており、送受信装置51は、この登録されたメールアドレス宛に、前述のユーザ提供情報を付加した電子メールを通信ネットワーク16に送信する。このメールは、通信ネットワーク16に接続されたメールサーバ(図示せず)に一時保管される。ユーザは、管理サーバ5からの電子メールを、このメールサーバから通信ネットワーク16を介してユーザ端末9で受信して読むことで、前述のユーザ提供情報を得ることができる。
特に本実施形態によれば、集中管理システム1は、各水素ステーション2の水素在庫情報と稼動情報と位置情報とを情報通信端末(ユーザ端末9)に送信する送信装置(送受信装置51)を更に有する。これにより、ユーザは、情報通信端末(ユーザ端末9)を介して、各水素ステーション2の水素在庫情報と稼動情報と位置情報とを簡易に把握することができる。
また本実施形態によれば、集中管理システム1は、複数の水素ステーション2における各々の水素在庫情報及び稼動情報を取得し、取得した水素在庫情報及び稼動情報を情報通信端末(ユーザ端末9)に送信する。これにより、ユーザは、情報通信端末(ユーザ端末9)を介して、各水素ステーション2の水素在庫情報と稼動情報とを簡易に把握することができる。
また本実施形態によれば、集中管理システム1は、少なくとも1つの水素ステーション2の位置情報を更に取得し、取得した位置情報を情報通信端末(ユーザ端末9)に更に送信する。これにより、ユーザは、情報通信端末(ユーザ端末9)を介して、水素ステーション2の位置を容易に把握することができる。
尚、本実施形態では、管理サーバ5から通信ネットワーク16を介してユーザ端末9にユーザ提供情報を送信しているが、これに加えて、前述の第1実施形態と同様に、情報提供サーバ6を用いて、WEBページ上にユーザ提供情報を掲載してもよいことは言うまでもない。
ところで、従来、ユーザは、複数の水素ステーション2のうちユーザが利用するものを選択する際に、各水素ステーションの水素在庫量及び稼動状況を把握するために、例えば各水素ステーション2にいる従業員に直接問合せをしていた。それゆえ、ユーザは各水素ステーション2の水素在庫量及び稼動状況を把握するのに手間がかかっていた。この点、前述の第1及び第2実施形態によれば、集中管理システム1が、各水素ステーション2の水素在庫情報と稼動情報とを、WEBページ上に掲載するか、又は、情報通信端末に送信する。これにより、ユーザは、当該WEBページ又は情報通信端末を介して、各水素ステーション2の水素在庫情報と稼動情報とを簡易に把握することができる。
図5は本発明の第3実施形態における水素ステーションの集中管理システムの概略構成を示す。
前述の第1実施形態と異なる点について説明する。
図5には前述の水素製造出荷センタ60が図示されている。水素製造出荷センタ60は水素の製造及び出荷を行う施設であり、水素製造装置や水素圧縮機などの設備(図示せず)を含んで構成されている。ここで、水素製造装置は、原料(例えばLPG(液化石油ガス))から水素を製造する装置である。
水素製造出荷センタ60には管理サーバ61と画面表示装置62と印刷装置63とが設けられている。管理サーバ61は通信ネットワーク17を介して管理サーバ5に接続されている。画面表示装置62は通信ネットワーク18を介して管理サーバ61に接続されている。印刷装置63は通信ネットワーク19を介して管理サーバ61に接続されている。ここで、水素製造出荷センタ60が本発明の「水素製造部」に対応している。本実施形態では、水素製造出荷センタ60は、後述する水素注文情報に基づいて水素の製造及び出荷を行う。また、画面表示装置62が本発明の「表示部」として機能し得る。尚、本実施形態では、通信ネットワーク11〜15及び17〜19を各別の構成としているが、これら通信ネットワークのうちの2つ以上を同一の通信ネットワークとしてもよい。
管理サーバ61、画面表示装置62、及び印刷装置63は、集中管理システム1を構成する。
管理サーバ61は、送受信装置65と制御装置66とデータベース67とを備える。
送受信装置65は、管理サーバ5の送受信装置51から送信された各種情報を通信ネットワーク17を介して受信する。
制御装置66は、管理サーバ61における各種処理を実行する機能を有し、また、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等を備える。
データベース67は、管理サーバ5の送受信装置51から送信された各種情報を格納する。この各種情報には、前述のデータベース53に格納された各種情報が含まれ得る。
送受信装置65は、データベース67に格納された各種情報を、通信ネットワーク18を介して、画面表示装置62に送信する。
また、送受信装置65は、印刷装置63からの要求に応じて、データベース67に格納された各種情報を、通信ネットワーク19を介して、印刷装置63に送信する。
管理サーバ5の制御装置52は、その一部が、水素注文情報生成部55として機能して、店舗装置31,32から送信された各種情報をデータベース53に格納すると共に、格納された情報に基づいて、水素製造出荷センタ60に提供する水素注文情報を生成する。
水素注文情報生成部55は、水素需要予測情報生成部56と注文時間算出部57とを含む。
水素需要予測情報生成部56は、以下の(ア)〜(コ)の項目の少なくとも1つに基づいて、各水素ステーション21,22における水素の需要予測情報を生成する。この需要予測情報は、各水素ステーション21,22における水素の需要予測量を含む。
(ア)最近及び過去の同時期における各水素ステーション21,22の顧客数及び充填量
(イ)最近の社会情勢・景気動向や過去の同じような社会情勢・景気状態における各水素ステーション21,22の顧客数及び充填量
(ウ)現在及び将来のFCVなどの車両の販売台数及び販売予想台数
(エ)市況
(オ)水素ステーション21,22の水素の販売状況
(カ)水素ステーション21,22や水素製造出荷センタ60の設備状況や稼働状況
(キ)各水素ステーション21,22における顧客からの予約充填数量
(ク)各顧客の来店パターン(来店の時間、曜日、日にち、月、休日の連続性(通常の土日の休日か大型連休かなど))
(ケ)近隣地区および周辺地区で行われる公的のイベント及び民間等のイベント
(コ)その他FCVなどの車両の稼働に影響を与える項目
ここで、前記(ア)〜(コ)の各項目に関する情報については、店舗装置31,32、集中管理センタ10、及び/又は、水素製造出荷センタ60に予め設けられた適宜の入力装置(図示せず)から通信ネットワーク11,17などを介してデータベース53に格納可能であり、この格納された情報が、前記(ア)〜(コ)の各項目に関する情報として用いられ得る。
注文時間算出部57は、水素注文情報生成部55にて生成された水素注文情報を送受信装置51から通信ネットワーク17を介して送受信装置65に送信してから(すなわち、水素製造出荷センタ60に水素の注文を出してから)水素ステーション21,22での水素補充が完了して当該水素ステーション21,22にて車両27の水素燃料タンク28に水素充填ができる状態になるまでの予想時間(注文時間)を算出する。この注文時間は、例えば、水素トレーラーによる水素配送の予想時間(=「水素製造出荷センタ60での水素トレーラーへの水素補充に要する予想時間」+「水素トレーラーの移動に要する予想時間」+「水素トレーラーからの荷卸しに要する予想時間」)と、水素トレーラーの移動時の道路の渋滞状況を考慮した補正時間とを含み得る。
水素注文情報生成部55は、前述の第1の水素在庫情報、第2の水素在庫情報、稼動情報、水素の需要予測情報、及び注文時間などに基づいて、水素注文情報を生成する。この水素注文情報は、データベース53に格納され得る。
生成された水素注文情報は、送受信装置51から、通信ネットワーク17を介して、送受信装置65に送信されて、データベース67に格納され得る。ここで、送受信装置51が本発明の「水素注文情報送信部」として機能して、水素注文情報を水素製造出荷センタ60に送信する。
データベース67に格納された水素注文情報は、画面表示装置62にて画面表示され得る。また、データベース67に格納された水素注文情報は、印刷装置63にて印刷され得る。
特に本実施形態によれば、集中管理システム1は、少なくとも水素在庫情報に基づいて生成された水素注文情報を水素製造部(水素製造出荷センタ60)に送信する水素注文情報送信部(送受信装置51)を有する。これにより、各水素ステーション2の水素在庫量などに応じて、集中管理センタ10から水素製造出荷センタ60にまとめて水素の注文を行うことができる。
また本実施形態によれば、水素注文情報は、少なくとも、水素在庫情報と、各水素ステーション2における水素の需要予測情報とに基づいて生成される。これにより、各水素ステーション2における水素の需要予測に応じて、集中管理センタ10から水素製造出荷センタ60にまとめて水素の注文を行うことができる。
また本実施形態によれば、水素注文情報は、更に、水素製造部(水素製造出荷センタ60)に水素注文情報を送信してから各水素ステーション2での水素注文情報に応じた水素補充が完了して各水素ステーション2にて車両27の水素燃料タンク28に水素充填ができる状態になるまでの予想時間(注文時間)に基づいて生成される。これにより、各水素ステーション2への水素補充の効率化を図ることができる。
また本実施形態によれば、水素製造部(水素製造出荷センタ60)では、受信した水素注文情報に基づいて、水素製造装置によって水素の製造を行う。これにより、集中管理センタ10から水素製造出荷センタ60にまとめて水素の注文が行われるので、各水素ステーション2から個別に水素製造出荷センタ60に水素の注文が行われる場合に比べて、効率的に水素の製造及び出荷を行うことができる。
尚、本実施形態では、集中管理センタ10の水素注文情報生成部55にて、前述の第1の水素在庫情報、第2の水素在庫情報、稼動情報、水素の需要予測情報、及び注文時間などに基づいて、水素注文情報を生成し、この生成した水素注文情報を、送受信装置51から、通信ネットワーク17を介して、送受信装置65に送信しているが、この他、水素注文情報生成部を各水素ステーション21,22に設けて、この水素注文情報生成部にて、各水素ステーション21,22ごとに、前述の第1の水素在庫情報、第2の水素在庫情報、稼動情報、水素の需要予測情報、及び注文時間などに基づいて、水素注文情報を生成し、この生成した水素注文情報を、図示しない通信ネットワークを介して、水素製造出荷センタ60に送信してもよい。
図6は本発明の第4実施形態における水素ステーションの集中管理システムの概略構成を示す。
前述の第3実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態では、水素製造出荷センタ60の管理サーバ61の制御装置66の一部が水素製造出荷計画立案部69として機能して、送受信装置51から送信された各種情報をデータベース67に格納すると共に、格納された情報に基づいて、水素製造出荷センタ60における水素の製造計画及び出荷計画(以下、「水素製造出荷計画」と称する)を立案する。
水素製造出荷計画立案部69は、水素需要予測情報生成部70と注文時間算出部71とを含む。
水素需要予測情報生成部70は、以下の(サ)〜(ト)の項目の少なくとも1つに基づいて、各水素ステーション21,22における水素の需要予測情報を生成する。ここで、この水素需要予測情報は、各水素ステーション21,22における水素の需要予測量を含み得る。
(サ)各水素ステーション21,22からの水素の注文量(例えば前述の水素注文情報)
(シ)最近及び過去の同時期における各水素ステーション21,22の顧客数及び充填量
(ス)最近の社会情勢・景気動向や過去の同じような社会情勢・景気状態における各水素ステーション21,22の顧客数及び充填量
(セ)現在及び将来のFCVなどの車両の販売台数及び販売予想台数
(ソ)市況
(タ)他の水素供給会社の稼動状況
(チ)水素ステーション21,22や水素製造出荷センタ60の設備状況や稼働状況
(ツ)各水素ステーション21,22の注文パターン(注文の時間、曜日、日にち、月、各水素ステーション21,22における休日の連続性(通常の土日の休日か大型連休かなど))
(テ)各水素ステーション21,22の近隣地区および周辺地区で行われる公的のイベント及び民間等のイベント
(ト)その他FCVなどの車両の稼働や水素ステーション21,22の注文量に影響を与える項目
ここで、前記(サ)〜(ト)の各項目に関する情報については、店舗装置31,32、集中管理センタ10、及び/又は、水素製造出荷センタ60に予め設けられた適宜の入力装置(図示せず)から通信ネットワーク11,17などを介してデータベース67に格納可能であり、この格納された情報が、前記(サ)〜(ト)の各項目に関する情報として用いられ得る。
注文時間算出部71は、水素注文情報生成部55にて生成された水素注文情報を送受信装置51から通信ネットワーク17を介して送受信装置65に送信してから(すなわち、水素製造出荷センタ60に水素の注文を出してから)水素ステーション21,22での水素補充が完了して当該水素ステーション21,22にて車両27の水素燃料タンク28に水素充填ができる状態になるまでの予想時間(注文時間)を算出する。この注文時間は、例えば、水素トレーラーによる水素配送の予想時間(=「水素製造出荷センタ60での水素トレーラーへの水素補充に要する予想時間」+「水素トレーラーの移動に要する予想時間」+「水素トレーラーからの荷卸しに要する予想時間」)と、水素トレーラーの移動時の道路の渋滞状況を考慮した補正時間とを含み得る。
水素製造出荷計画立案部69は、前述の第1の水素在庫情報、第2の水素在庫情報、稼動情報、水素注文情報を含む水素需要予測情報、及び、注文時間などに基づいて、水素製造出荷計画を立案する。立案された水素製造出荷計画はデータベース67に格納され得る。ここで、水素製造出荷計画は、水素製造出荷センタ60の水素製造装置によって製造される水素の製造計画と、水素製造出荷センタ60から各水素ステーション21,22への水素の出荷計画とを含み得る。
水素の製造計画を立案することは、前述の水素製造装置の運転計画を立案することを含み得る。すなわち、水素の製造計画を立案することは、水素製造装置の運転開始時刻を決定すること、運転時間を決定すること、及び、水素製造量(例えば、単位時間あたりの水素の製造量)を決定することを含み得る。また、水素の製造計画の立案に関しては、水素製造装置による水素の製造が継続的に行われるように水素の製造計画(第2の水素の製造計画)が立案され得る。この場合には、例えば、前述の第1の水素在庫情報、第2の水素在庫情報、稼動情報、水素注文情報を含む水素需要予測情報、及び、注文時間などに基づいて当初計画された水素の製造計画(第1の水素の製造計画)に比べて、第2の水素の製造計画では、単位時間あたりの水素の製造量を低減させると共に運転時間を増大させる。これにより、水素製造装置の運転停止と、その後の再起動との頻度を低減することができるので、水素製造装置を効率良く運転させることができる。
水素の出荷計画を立案することは、水素製造出荷センタ60から各水素ステーション21,22への水素の配送に使用する機材を選定すること、及び、この水素の配送ルートを決定することを含み得る。この配送ルートの決定に関しては、各水素ステーション21,22における水素在庫量の多少順に沿って、多い水素在庫量の水素ステーションから順番に水素を配送するように配送ルートを決定してもよい。また、この配送ルートの決定に関しては、各水素ステーション21,22の水素必要量の多少順に沿って、水素必要量が少ない水素ステーションから順番に水素を配送するように配送ルートを決定してもよい。また、この水素の配送ルートは、例えば、最新の、各水素ステーション21,22における水素補充の緊急度、各水素ステーション21,22の位置及び水素必要量、前述の水素輸送用容器の構造(例えば水素トレーラーのバンク数)、道路の渋滞状況などに基づいて決定され得る。
データベース67に格納された水素製造出荷計画は、画面表示装置62にて画面表示され得る。また、データベース67に格納された水素製造出荷計画は、印刷装置63にて印刷され得る。
水素製造出荷センタ60では、水素製造出荷計画立案部69にて立案された水素製造出荷計画に基づいて、水素製造装置や水素圧縮機などの設備(図示せず)の稼働準備を行うことができる。また、水素製造出荷センタ60では、水素製造出荷計画立案部69にて立案された水素製造出荷計画に基づいて、水素の製造や水素の蓄圧を行うことができる。また、水素製造出荷センタ60に水素トレーラーや移動式水素ステーション22が来た際には、水素製造出荷計画立案部69にて立案された水素製造出荷計画に基づいて、水素製造出荷センタ60にて、水素トレーラーや移動式水素ステーション22に水素の補充を行い、出荷させることができる。
特に本実施形態によれば、集中管理システム1は、水素注文情報に基づいて水素製造部(水素製造出荷センタ60)における水素の製造計画及び出荷計画を立案する水素製造出荷計画立案部69を更に有する。これにより、水素注文情報生成部55にて生成された水素注文情報に応じて、水素製造出荷センタ60における水素製造出荷計画を容易にかつ効率的に立案することができる。
また本実施形態によれば、水素製造出荷計画は、少なくとも、水素在庫情報と、水素の需要予測情報とに基づいて生成される。これにより、水素の需要予測に応じて、水素製造出荷センタ60での水素の製造及び出荷を最適化することができる。
尚、本実施形態では、集中管理センタ10から水素製造出荷センタ60にまとめて水素の注文が行われる態様であるが、この他、各水素ステーション21,22から個別に水素製造出荷センタ60に水素の注文が行われる態様であってもよい。
また、本実施形態では、水素製造出荷計画立案部69にて水素製造出荷センタ60における水素の製造計画及び出荷計画を立案しているが、この他、水素製造出荷計画立案部69の代わりに制御装置66に設けられた水素製造計画立案部(図示せず)にて水素製造出荷センタ60における水素の製造計画のみを立案するように構成してもよい。または、水素製造出荷計画立案部69の代わりに制御装置66に設けられた水素出荷計画立案部(図示せず)にて水素製造出荷センタ60における水素の出荷計画のみを立案するように構成してもよい。また、水素製造出荷計画立案部69、水素製造計画立案部、又は水素出荷計画立案部を、制御装置66の代わりに制御装置52に設けてもよい。
また、前述の第3及び第4実施形態では、情報提供サーバ6を用いて、WEBページ上にユーザ提供情報を掲載しているが、これに加えて、前述の第2実施形態と同様に、管理サーバ5から通信ネットワーク16を介してユーザ端末9にユーザ提供情報を送信してもよいことは言うまでもない。
また、前述の第1〜第4実施形態では、1つ以上の画面表示装置7と1つ以上の印刷装置8とを集中管理センタ10に設けたが、画面表示装置7及び印刷装置8の設置場所はこれに限らず、例えば、前述の水素製造出荷センタにも、1つ以上の画面表示装置7と1つ以上の印刷装置8とを設けてもよい。
また、前述の第1〜第4実施形態では、通信ネットワーク15,16に接続される情報通信端末の一例として、ユーザが所有するユーザ端末9を挙げて説明したが、情報通信端末はこれに限らない。例えば、情報通信端末は、インターネットカフェなどに設置されているパーソナルコンピュータであってもよい。
図7は本発明の第5実施形態における水素製造出荷システムの概略構成を示す。
前述の第4実施形態に示した水素ステーションの集中管理システムと異なる点について説明する。
水素製造出荷システム80は、複数の水素ステーション2(例えば、定置式水素ステーション21、及び、移動式水素ステーション22)に供給される水素を製造して各水素ステーション2に向けて出荷するものであり、前述の店舗装置3(例えば、店舗装置31,32)と、各店舗装置3に通信ネットワーク11を介して接続された管理サーバ61と、管理サーバ61に通信ネットワーク18を介して接続された画面表示装置62と、管理サーバ61に通信ネットワーク19を介して接続された印刷装置63とを有する。ここで、水素製造出荷システム80は、水素製造出荷センタ60を含むものであり、それゆえ、水素製造装置や水素圧縮機などの設備(図示せず)を含む。また、本実施形態では、通信ネットワーク11,18,19を各別の構成としているが、これら通信ネットワークのうちの2つ以上を同一の通信ネットワークとしてもよい。
本実施形態では、送受信装置65は、店舗装置31,32からの各種情報を通信ネットワーク11を介して受信する。ここで、店舗装置31,32から送信された各種情報は、データベース67に格納され得る。
本実施形態では、水素製造出荷センタ60の管理サーバ61の制御装置66の一部が水素製造計画立案部69a及び水素出荷計画立案部69bとして機能して、送受信装置65にて受信された各種情報をデータベース67に格納すると共に、格納された情報に基づいて、水素製造出荷センタ60における水素の製造計画及び出荷計画を立案する。
本実施形態において、水素製造計画立案部69aは、水素需要予測情報生成部70を含む。水素需要予測情報生成部70は、前述の(シ)〜(ト)の項目の少なくとも1つに基づいて、各水素ステーション21,22における水素の需要予測情報を生成する。ここで、この水素需要予測情報は、各水素ステーション21,22における水素の需要予測量を含み得る。ここで、前記(シ)〜(ト)の各項目に関する情報については、店舗装置31,32、及び/又は水素製造出荷センタ60に予め設けられた適宜の入力装置(図示せず)から通信ネットワーク11などを介してデータベース67に格納可能であり、この格納された情報が、前記(シ)〜(ト)の各項目に関する情報として用いられ得る。
水素製造計画立案部69aは、前述の第1の水素在庫情報、第2の水素在庫情報、稼動情報、及び、水素需要予測情報などに基づいて、水素の製造計画を立案する。また、水素出荷計画立案部69bは、前述の第1の水素在庫情報、第2の水素在庫情報、稼動情報、水素需要予測情報、及び、水素の製造計画に基づいて、水素の出荷計画を立案する。立案された水素の製造計画及び出荷計画はデータベース67に格納され得る。ここで、水素の製造計画とは、水素製造出荷センタ60の水素製造装置によって製造される水素の製造計画である。また、水素の出荷計画とは、水素製造出荷センタ60から各水素ステーション21,22への水素の出荷計画である。
水素の製造計画を立案することは、前述の水素製造装置の運転計画を立案することを含み得る。すなわち、水素の製造計画を立案することは、水素製造装置の運転開始時刻を決定すること、運転時間を決定すること、及び、水素製造量(例えば、単位時間あたりの水素の製造量)を決定することを含み得る。また、水素の製造計画の立案に関しては、水素製造装置による水素の製造が継続的に行われるように水素の製造計画(第2の水素の製造計画)が立案され得る。この場合には、例えば、前述の第1の水素在庫情報、第2の水素在庫情報、稼動情報、及び、水素需要予測情報などに基づいて当初計画された水素の製造計画(第1の水素の製造計画)に比べて、第2の水素の製造計画では、単位時間あたりの水素の製造量を低減させると共に運転時間を増大させる。これにより、水素製造装置の運転停止と、その後の再起動との頻度を低減することができるので、水素製造装置を効率良く運転させることができる。
水素の出荷計画を立案することは、水素製造出荷センタ60から各水素ステーション21,22への水素の配送に使用する機材を選定すること、及び、この水素の配送ルートを決定することを含み得る。この配送ルートの決定に関しては、各水素ステーション21,22における水素在庫量の多少順に沿って、多い水素在庫量の水素ステーションから順番に水素を配送するように配送ルートを決定してもよい。また、この配送ルートの決定に関しては、各水素ステーション21,22の水素必要量の多少順に沿って、水素必要量が少ない水素ステーションから順番に水素を配送するように配送ルートを決定してもよい。
データベース67に格納された水素の製造計画及び出荷計画は、画面表示装置62にて画面表示され得る。また、データベース67に格納された水素の製造計画及び出荷計画は、印刷装置63にて印刷され得る。
水素製造出荷センタ60では、水素製造計画立案部69a及び水素出荷計画立案部69bにて立案された水素の製造計画及び出荷計画に基づいて、水素製造装置や水素圧縮機などの設備(図示せず)の稼働準備を行うことができる。また、水素製造出荷センタ60では、前述の水素の製造計画及び出荷計画に基づいて、水素の製造や水素の蓄圧を行うことができる。また、水素製造出荷センタ60に水素トレーラーや移動式水素ステーション22が来た際には、前述の水素の製造計画及び出荷計画に基づいて、水素製造出荷センタ60にて、水素トレーラーや移動式水素ステーション22に水素の補充を行い、出荷させることができる。
特に本実施形態によれば、水素製造出荷システム80は、複数の水素ステーション2に供給される水素を製造して各水素ステーション2に向けて出荷するものである。水素製造出荷システム80は、水素を製造する水素製造装置を備える水素製造部(水素製造出荷センタ60)と、各水素ステーション2の水素在庫情報及び稼動情報を取得する情報取得部(店舗装置3)と、取得した水素在庫情報及び稼動情報と、各水素ステーション2における水素の需要予測情報とに基づいて、水素の製造計画を立案する水素製造計画立案部69aと、を有する。水素製造部(水素製造出荷センタ60)では、水素の製造計画に基づいて、水素製造装置によって水素の製造を行う。これにより、各水素ステーション2の水素在庫情報、稼動情報、及び、水素需要予測情報に基づいて、水素を効率良く製造することができる。
また本実施形態によれば、水素製造出荷システム80は、前記取得した水素在庫情報及び稼動情報と、各水素ステーション2における水素の需要予測情報と、水素の製造計画とに基づいて、水素の出荷計画を立案する水素出荷計画立案部69bを更に有する。これにより、各水素ステーション2の水素在庫情報、稼動情報、及び、水素需要予測情報と水素の製造計画とを考慮して最適な水素の出荷計画を立案することができる。
また本実施形態によれば、水素の出荷計画を立案することは、水素製造部(水素製造出荷センタ60)から各水素ステーション2に水素を配送するための配送ルートを決定することを含む。これにより、各水素ステーション2の水素在庫情報、稼動情報、及び、水素需要予測情報と、前述の水素の製造計画とを考慮して、最適な水素の配送ルートを設定することができる。
また本実施形態によれば、水素出荷計画立案部69bは、各水素ステーション2における水素在庫量の多少順に沿って、多い水素在庫量の水素ステーション2から順番に水素を配送するように配送ルートを決定する。すなわち、配送ルートを決定することは、各水素ステーション2における水素在庫量の多少順に沿って、多い水素在庫量の水素ステーション2から順番に水素を配送するように配送ルートを決定することを含む。これにより、例えば、水素トレーラーによる水素製造出荷センタ60から各水素ステーション2への水素配送において、水素トレーラーの水素在庫量が早期に大幅に減少すること(換言すれば、水素トレーラー内の水素の圧力が早期に大幅に低下すること)を抑制できるので、より多くの水素ステーション2への水素の配送を行うことができる。
また本実施形態によれば、水素製造計画立案部69aは、水素製造装置による水素の製造が継続的に行われるように水素の製造計画を立案する。これにより、水素製造装置の運転停止と、その後の再起動との頻度を低減することができるので、水素製造装置を効率良く運転させることができる。
また本実施形態において、水素の製造計画を立案することは、水素製造装置における単位時間あたりの水素の製造量と水素の製造時間とを決定することを含む。これにより、水素製造装置による水素の製造を計画的に行うことができる。
図8は本発明の第6実施形態における水素製造出荷システムの概略構成を示す。
前述の第5実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態では、各水素ステーション21,22の店舗装置31,32にて、各々の情報入力装置35を介して、各水素ステーション21,22における水素注文情報が入力される。この水素注文情報は、各水素ステーション21,22における水素の注文量と水素の希望納期とを含む。
本実施形態において、水素製造計画立案部69aは、前述の水素需要予測情報生成部70に加えて、注文時間算出部71を含んでいる。本実施形態では、注文時間算出部71は、各水素ステーション21,22の各々の情報入力装置35にて入力された水素注文情報を送受信装置65にて受信してから(すなわち、水素製造出荷センタ60(管理サーバ61)が各水素ステーション21,22からの水素注文情報を取得してから)発注元の各水素ステーション21,22での水素注文情報に応じた水素補充が完了して当該水素ステーション21,22にて車両27の水素燃料タンク28に水素充填ができる状態になるまでの予想時間(注文時間)を算出する。この注文時間は、例えば、水素トレーラーによる水素配送の予想時間(=「水素製造出荷センタ60での水素トレーラーへの水素補充に要する予想時間」+「水素トレーラーの移動に要する予想時間」+「水素トレーラーからの荷卸しに要する予想時間」)と、水素トレーラーの移動時の道路の渋滞状況を考慮した補正時間とを含み得る。
水素製造計画立案部69aは、前述の水素注文情報、注文時間、第1の水素在庫情報、第2の水素在庫情報、稼動情報、及び、水素需要予測情報などに基づいて、水素の製造計画を立案する。また、水素出荷計画立案部69bは、前述の水素注文情報、注文時間、第1の水素在庫情報、第2の水素在庫情報、稼動情報、水素需要予測情報、及び、水素の製造計画に基づいて、水素の出荷計画を立案する。立案された水素の製造計画及び出荷計画はデータベース67に格納され得る。
特に本実施形態によれば、水素製造出荷システム80は、水素を製造する水素製造装置を備える水素製造部(水素製造出荷センタ60)と、各水素ステーション2の水素在庫情報及び稼動情報と、各水素ステーション2からの水素注文情報とを取得する情報取得部(店舗装置3)と、取得した水素在庫情報、稼動情報、水素注文情報、及び、各水素ステーション2における水素の需要予測情報に基づいて水素の製造計画を立案する水素製造計画立案部69aと、を有する。水素注文情報は、各水素ステーション2における水素の注文量と水素の希望納期とを含む。水素製造部(水素製造出荷センタ60)では、水素の製造計画に基づいて、水素製造装置によって水素の製造を行う。これにより、各水素ステーション2の水素在庫情報、稼動情報、水素注文情報、及び、水素需要予測情報に基づいて、水素を効率良く製造することができる。
また本実施形態によれば、水素製造出荷システム80は、前記取得した水素注文情報と水素の製造計画とに基づいて水素の出荷計画を立案する水素出荷計画立案部69bを更に有する。これにより、各水素ステーション2の水素注文情報及び前述の水素の製造計画を考慮して最適な水素の出荷計画を立案することができる。
また本実施形態によれば、水素製造計画立案部69aは、水素注文情報を取得してから各水素ステーション2での水素注文情報に応じた水素補充が完了して各水素ステーション2にて車両27の水素燃料タンク28に水素充填ができる状態になるまでの予想時間(注文時間)に更に基づいて、水素の製造計画を立案する。これにより、各水素ステーション2への水素補充の効率化を図ることができる。
また本実施形態によれば、水素の出荷計画を立案することは、水素製造部(水素製造出荷センタ60)から各水素ステーション2に水素を配送するための配送ルートを決定することを含む。これにより、前述の水素注文情報と水素の製造計画とを考慮して、最適な水素の配送ルートを設定することができる。
また本実施形態によれば、水素出荷計画立案部69bは、各水素ステーション2における水素在庫量の多少順に沿って、多い水素在庫量の水素ステーション2から順番に水素を配送するように配送ルートを決定する。すなわち、配送ルートを決定することは、各水素ステーション2における水素在庫量の多少順に沿って、多い水素在庫量の水素ステーション2から順番に水素を配送するように配送ルートを決定することを含む。これにより、例えば、水素トレーラーによる水素製造出荷センタ60から各水素ステーション2への水素配送において、水素トレーラーの水素在庫量が早期に大幅に減少すること(換言すれば、水素トレーラー内の水素の圧力が早期に大幅に低下すること)を抑制できるので、より多くの水素ステーション2への水素の配送を行うことができる。
また本実施形態によれば、水素製造計画立案部69aは、水素製造装置による水素の製造が継続的に行われるように水素の製造計画を立案する。これにより、水素製造装置の運転停止と、その後の再起動との頻度を低減することができるので、水素製造装置を効率良く運転させることができる。
また本実施形態において、水素の製造計画を立案することは、水素製造装置における単位時間あたりの水素の製造量と水素の製造時間とを決定することを含む。これにより、水素製造装置による水素の製造を計画的に行うことができる。
尚、前述の第5及び第6実施形態において、前述の第1〜第4実施形態に記載の集中管理システム1の構成を加えて、ユーザに対して、WEBページ又は情報通信端末を介して、各水素ステーション2の水素在庫情報と稼動情報と位置情報とを提供してもよいことは言うまでもない。
また、前述の第1〜第6実施形態では、移動式水素ステーション22の店舗装置32が位置情報取得装置36を有しているが、これと同様の位置情報取得装置36を、定置式水素ステーション21の店舗装置31が有してもよい。また、各水素ステーション21,22の位置情報に更に基づいて、前述の水素の製造計画及び出荷計画を立案してもよい。
また、前述の第1〜第6実施形態では、店舗装置31が設けられる定置式水素ステーション21がオフサイト型の水素ステーションであるが、定置式水素ステーション21の構成はこれに限らず、例えば、いわゆるオンサイト型の水素ステーションであってもよい。
また、事業者は、前述の第1〜第4実施形態における集中管理システム1、及び/又は、前述の第5及び第6実施形態における水素製造出荷システム80を用いて、水素供給事業の運営を効率的に行うことができる。
また、前述の第1〜第6実施形態では、車両27の一例として、水素燃料タンク及びモータを備えて水素を燃料とする燃料電池自動車(FCV)を挙げて説明したが、車両27はこれに限らない。例えば、車両27は、水素燃料タンク及びエンジン(レシプロエンジンやロータリーエンジンなど)を備えて水素を燃料とする自動車(いわゆる水素自動車)であってもよい。
また、前述の第1〜第6実施形態において、例えば、水素ステーション2に来店した車両27から水素燃料タンク28に関する情報(以下「タンク関連情報」と称する)がディスペンサー29に入力されるようになっている場合には、ディスペンサー29が情報入力装置35の一部として機能するように情報入力装置35が構成されてもよい。すなわち、タンク関連情報が情報入力装置35に手動又は自動で入力され得るように情報入力装置35が構成されてもよい。ここで、タンク関連情報は、予め設定された水素燃料タンク28の容量及び最高使用圧力、圧力センサにより測定された水素燃料タンク28の内圧(残圧)、温度センサにより測定された水素燃料タンク28内の水素の温度、水素燃料タンク28における水素の充填率、水素燃料タンク28における水素漏洩の有無などの情報を含み得る。タンク関連情報は、例えば、水素ステーション2に車両27が来店して水素燃料タンク28に水素を充填する前(すなわち水素充填前)の時点と、水素燃料タンク28に水素を充填した後(すなわち水素充填後)の時点との少なくとも一方で情報入力装置35に入力され得る。従って、店舗装置3(情報取得部)は、水素ステーション2に来た車両27の水素燃料タンク28に関する情報(タンク関連情報)を更に取得し得る。このタンク関連情報は、画面表示装置7,62で表示され得る。また、このタンク関連情報は、印刷装置8,63で印刷され得る。また、このタンク関連情報は、前述のデータベース53,67に格納され得る。このタンク関連情報は、各水素ステーション2における水素の販売量及び在庫量の管理に用いられ得る。また、各水素ステーション2の店舗装置3にて取得されたタンク関連情報に更に基づいて、前述の水素の製造計画及び出荷計画を立案してもよい。
以上からわかるように、図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
1 集中管理システム
2 水素ステーション
3,31,32 店舗装置
5,61 管理サーバ
6 情報提供サーバ
7,62 画面表示装置
8,63 印刷装置
9 ユーザ端末
10 集中管理センタ
11〜19 通信ネットワーク
21 定置式水素ステーション
22 移動式水素ステーション
24 荷卸し容器
25 圧縮機
26 蓄圧器ユニット
27 車両
28 水素燃料タンク
29 ディスペンサー
33 水素在庫量測定装置
34 店舗サーバ
35 情報入力装置
36 位置情報取得装置
37,38 センサ群
39,40,52,66 制御装置
41 送信装置
51,65 送受信装置
53,67 データベース
54 ユーザ提供情報生成部
55 水素注文情報生成部
56,70 水素需要予測情報生成部
57,71 注文時間算出部
60 水素製造出荷センタ
69 水素製造出荷計画立案部
69a 水素製造計画立案部
69b 水素出荷計画立案部
80 水素製造出荷システム

Claims (12)

  1. 複数の水素ステーションにおける各々の水素在庫情報及び稼動情報と、1つ以上の前記水素ステーションの位置情報とを取得する情報取得部と、
    取得した前記水素在庫情報と前記稼動情報と前記位置情報とを表示する表示部と、
    を有し、
    前記位置情報は、移動式水素ステーションの位置情報を含む、水素ステーションの集中管理システム。
  2. 前記水素在庫情報と前記稼動情報と前記位置情報とをWEBページ上に掲載する情報提供サーバ、及び/又は、前記水素在庫情報と前記稼動情報と前記位置情報とを情報通信端末に送信する送信装置を更に有する、請求項1に記載の水素ステーションの集中管理システム。
  3. 前記水素在庫情報は、各水素ステーションにおける見込みの水素在庫量を含む、請求項1又は請求項2に記載の水素ステーションの集中管理システム。
  4. 少なくとも前記水素在庫情報に基づいて生成された水素注文情報を水素製造部に送信する水素注文情報送信部を更に有する、請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の水素ステーションの集中管理システム。
  5. 前記水素注文情報は、少なくとも、前記水素在庫情報と、各水素ステーションにおける水素の需要予測情報とに基づいて生成される、請求項4に記載の水素ステーションの集中管理システム。
  6. 前記水素注文情報は、前記水素製造部に前記水素注文情報を送信してから各水素ステーションでの前記水素注文情報に応じた水素補充が完了して各水素ステーションにて車両の水素燃料タンクに水素充填ができる状態になるまでの予想時間に更に基づいて生成される、請求項4又は請求項5に記載の水素ステーションの集中管理システム。
  7. 前記水素注文情報に基づいて前記水素製造部における水素の製造計画及び出荷計画を立案する水素製造出荷計画立案部を更に有する、請求項4〜請求項6のいずれか1つに記載の水素ステーションの集中管理システム。
  8. 前記情報取得部は、前記水素ステーションに来た車両の水素燃料タンクに関する情報を更に取得する、請求項1〜請求項7のいずれか1つに記載の水素ステーションの集中管理システム。
  9. 複数の水素ステーションに供給される水素を製造して各水素ステーションに向けて出荷する水素製造出荷システムであって、
    水素を製造する水素製造装置を備える水素製造部と、
    各水素ステーションの水素在庫情報及び稼動情報を取得する情報取得部と、
    取得した水素在庫情報及び稼動情報と、各水素ステーションにおける水素の需要予測情報とに基づいて、水素の製造計画を立案する水素製造計画立案部と、
    前記取得した水素在庫情報及び稼動情報と、各水素ステーションにおける水素の需要予測情報と、前記水素の製造計画とに基づいて、水素の出荷計画を立案する水素出荷計画立案部と、
    を有し、
    前記水素製造部では、前記水素の製造計画に基づいて、前記水素製造装置によって水素の製造を行う、水素製造出荷システム。
  10. 複数の水素ステーションに供給される水素を製造して各水素ステーションに向けて出荷する水素製造出荷システムであって、
    水素を製造する水素製造装置を備える水素製造部と、
    各水素ステーションの水素在庫情報及び稼動情報と、各水素ステーションからの水素注文情報とを取得する情報取得部と、
    取得した水素在庫情報、稼動情報、水素注文情報、及び、各水素ステーションにおける水素の需要予測情報に基づいて水素の製造計画を立案する水素製造計画立案部と、
    を有し、
    前記水素注文情報は、各水素ステーションにおける水素の注文量と水素の希望納期とを含み、
    前記水素製造部では、前記水素の製造計画に基づいて、前記水素製造装置によって水素の製造を行う、水素製造出荷システム。
  11. 前記水素製造出荷システムは、前記取得した水素注文情報と前記水素の製造計画とに基づいて水素の出荷計画を立案する水素出荷計画立案部を更に有し、
    前記水素製造計画立案部は、前記水素注文情報を取得してから各水素ステーションでの前記水素注文情報に応じた水素補充が完了して各水素ステーションにて車両の水素燃料タンクに水素充填ができる状態になるまでの予想時間に更に基づいて、前記水素の製造計画を立案し、
    前記水素の出荷計画を立案することは、前記水素製造部から各水素ステーションに水素を配送するための配送ルートを決定することを含み、
    前記配送ルートを決定することは、各水素ステーションにおける水素在庫量の多少順に沿って、多い水素在庫量の水素ステーションから順番に水素を配送するように前記配送ルートを決定することを含み、
    前記水素の製造計画を立案することは、前記水素製造装置における単位時間あたりの水素の製造量と水素の製造時間とを決定することを含む、請求項10に記載の水素製造出荷システム。
  12. 前記情報取得部は、前記水素ステーションに来た車両の水素燃料タンクに関する情報を更に取得する、請求項9〜請求項11のいずれか1つに記載の水素製造出荷システム。
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