JP2004118728A - 燃料供給システム - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の客先に対して適時に適量の所定の燃料を供給することを可能にするシステムを提供する。
【解決手段】営業担当者6に携帯される携帯端末60から送信されてくる複数の客先5における燃料の残量に関する情報を含む客先データ、及び複数の客先5における過去の使用実績から算出される複数の客先5毎の予測係数データに基づいて、複数の客先5に対する燃料の次回納入予定日及び納入予定量が予測される。そして、次回納入予定日及その日の納入予定量による必要製造量に基づいて、複数の燃料製造会社に対して、燃料の最適な製造依頼を行うための計画が行われる。この計画に基づいて燃料を供給することにより、複数の客先5に対して必要な燃料を適時に適量だけ供給することが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】営業担当者6に携帯される携帯端末60から送信されてくる複数の客先5における燃料の残量に関する情報を含む客先データ、及び複数の客先5における過去の使用実績から算出される複数の客先5毎の予測係数データに基づいて、複数の客先5に対する燃料の次回納入予定日及び納入予定量が予測される。そして、次回納入予定日及その日の納入予定量による必要製造量に基づいて、複数の燃料製造会社に対して、燃料の最適な製造依頼を行うための計画が行われる。この計画に基づいて燃料を供給することにより、複数の客先5に対して必要な燃料を適時に適量だけ供給することが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の客先に対して、燃料運搬車を利用して、適時に適量の燃料を供給するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
液化ガス等の燃料の供給方法においては、燃料販売会社に属するタンクローリ車等の燃料運搬車が、所定の燃料製造会社において所定の燃料を車載タンクに充填し、これを順次複数の客先の工場等に装備されるタンクに供給しながら移動する。従来、この種の燃料供給方法においては、客先からの発注に応じて、燃料販売会社は燃料製造会社に製造依頼を発し、燃料製造会社にて依頼された燃料の製造が完了すると、燃料運搬車が燃料製造会社に出向いて燃料を車載タンクに充填した後、発注のあった客先にこの燃料を運搬するという基本手順になっている。
【0003】
ここで、本明細書中で引用する文献を以下に示す。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−71437号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の燃料供給方法によると以下のような問題があった。まず、客先からの発注に応じて、燃料販売会社は行動をおこしているので、燃料供給に遅延が発生しがちであった。また、燃料納入の当日に燃料運搬車が渋滞等に巻き込まれると更に遅延が発生することになっていた。また、客先からの突発的な発注に即座に対応できる体制も整っていなかった。
【0006】
よって本発明は、上述した現状に鑑み、燃料販売会社が複数の客先の需要を的確に予測して最適な製造計画をできるようにして、複数の客先に対して適時に所定の燃料を供給することを可能にするシステムを提供することを課題としている。また、本発明は、複数の客先に対して適時に適量の所定の燃料を供給することを可能にするシステムを提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の燃料供給システムは、図1の基本構成図に示すように、複数の客先5に対して、燃料運搬車1を利用して、適時に所定の燃料を供給するシステムであって、所定の無線回線を介して、営業担当者6に携帯される携帯端末60から送信されてくる、前記複数の客先5における少なくとも前記燃料の残量に関する情報を含む客先データを受信する受信手段3Aと、前記複数の客先5における過去の使用実績から算出される、前記複数の客先5毎の予測係数データを格納する予測係数データ格納手段3Bと、前記客先データ及び前記予測係数データに基づいて、前記複数の客先5に対する前記燃料の次回納入予定日を予測する予測手段3Cと、前記次回納入予定日及びその日に予定される必要製造量に基づいて、前記燃料を製造する複数の燃料製造会社に対して、前記燃料の最適な製造依頼を行うための計画を行う製造計画手段3Dと、を含むことを特徴とする。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、営業担当者6に携帯される携帯端末60から送信されてくる複数の客先5における燃料の残量に関する情報を含む客先データ、及び複数の客先5における過去の使用実績から算出される複数の客先5毎の予測係数データに基づいて、複数の客先5に対する燃料の次回納入予定日が予測される。そして、次回納入予定日及びその日の必要製造量に基づいて、複数の燃料製造会社に対して、燃料の最適な製造依頼を行うための計画が行われる。この計画に基づいて燃料を供給することにより、複数の客先5に対して必要な燃料を適時に供給することが可能となる。
【0009】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の燃料供給システムは、図1の基本構成図に示すように、複数の客先5に対して、燃料運搬車1を利用して、適時に適量の所定の燃料を供給するシステムであって、所定の無線回線を介して、営業担当者6に携帯される携帯端末60から送信されてくる、前記複数の客先5における少なくとも前記燃料の残量に関する情報を含む客先データを受信する受信手段3Aと、前記複数の客先5における過去の使用実績から算出される、前記複数の客先5毎の予測係数データを格納する予測係数データ格納手段3Bと、前記客先データ及び前記予測係数データに基づいて、前記複数の客先5に対する前記燃料の次回納入予定日及び納入予定量を予測する予測手段3Cと、前記次回納入予定日及びその日の納入予定量による必要製造量に基づいて、前記燃料を製造する複数の燃料製造会社に対して、前記燃料の最適な製造依頼を行うための計画を行う製造計画手段3Dと、を含むことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、営業担当者6に携帯される携帯端末60から送信されてくる複数の客先5における燃料の残量に関する情報を含む客先データ、及び複数の客先5における過去の使用実績から算出される複数の客先5毎の予測係数データに基づいて、複数の客先5に対する燃料の次回納入予定日及び納入予定量が予測される。そして、次回納入予定日及その日の納入予定量による必要製造量に基づいて、複数の燃料製造会社に対して、燃料の最適な製造依頼を行うための計画が行われる。この計画に基づいて燃料を供給することにより、複数の客先5に対して必要な燃料を適時に適量だけ供給することが可能となる。
【0011】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の燃料供給システムは、図1の基本構成図に示すように、請求項1又は請求項2記載の燃料供給システムにおいて、前記客先データは、前記燃料の使用量増加要因に関するデータも含み、前記予測係数データは、前記燃料の標準的な使用に基づく平常使用係数データ、及び突発的な使用量増加要因に基づく突発的使用係数データを含む、ことを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、客先データは、燃料の使用量増加要因に関するデータも含み、予測係数データは、燃料の標準的な使用に基づく平常使用係数データ、及び突発的な使用量増加要因に基づく突発的使用係数データを含むので、より正確に次回納入予定日を予測することが可能になる。
【0013】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の燃料供給システムは、図1の基本構成図に示すように、請求項3記載の燃料供給システムにおいて、前記突発的使用係数データは、複数種の突発的使用係数データを含む、ことを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、突発的使用係数データは、複数種の突発的使用係数データを含むので、更に正確に次回納入予定日を予測することが可能になる。
【0015】
上記課題を解決するためになされた請求項5記載の燃料供給システムは、図1の基本構成図に示すように、請求項4記載の燃料供給システムにおいて、前記燃料運搬車1には、荷重センサ16及びこの荷重センサ16による荷重値に基づく前記燃料の納入量を前記無線回線を介して送信する送信手段10、が搭載されており、前記受信手段3Aは、前記無線回線を介して前記納入量も受信し、受信された前記納入量に基づき、請求書を作成する請求書作成手段3F、を更に含むことを特徴とする。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、納入量を逐次受信し、この納入量に基づき請求書が作成されるので、より円滑に燃料供給サービスを提供することが可能になる。また、この納入量を次回納入予定日の予測に役立てることも可能となる。
【0017】
上記課題を解決するためになされた請求項6記載の燃料供給システムは、図1の基本構成図に示すように、請求項5記載の燃料供給システムにおいて、複数の地域の道路情報を統合した統合道路情報に基づき、前記燃料運搬車1の配送当日の配送ルートを計画する配送ルート計画手段3E、を更に含むことを特徴とする。
【0018】
請求項6記載の発明によれば、複数の地域の道路情報を統合した統合道路情報に基づき、燃料運搬車1の配送当日の配送ルートが計画されるので、この配送ルートにしたがって、燃料を運搬することにより、客先5に遅滞なく燃料を供給することが可能になる。
【0019】
上記課題を解決するためになされた請求項7記載の燃料供給システムは、図1の基本構成図に示すように、請求項6記載の燃料供給システムにおいて、前記燃料は、液化ガスである、ことを特徴とする。
【0020】
請求項7記載の発明によれば、蒸発等の損失の可能性のある液化ガスの供給に適用されて、より効果的になる。すなわち、上記のように最適な製造計画や配送ルート計画が行われるので、液化ガスの損失を最小限に抑制しつつ、燃料供給サービスを提供することが可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図2は、本発明の一実施形態に係るシステム構成を示す図である。図2において、複数のタンクローリ車1(1′)は、所属する燃料販売会社の集約センタ3からの指令に基づいて、例えば矢印付点線で示すような運行経路R1、R2で、複数の燃料製造会社4(4′)において、液化ガス等の所定の燃料を車載タンクに充填し、この燃料を順次複数の客先5(5′)の工場等にそれぞれ搬送して、所定量づつ納入しながら移動する。なお、タンクローリ車1は、周知のように、搬送する燃料を貯蔵する車載タンクを備える。このようなタンクローリ車自体の構成は周知であるので、ここでは詳細な説明は省略する。タンクローリ車は、請求項の燃料運搬車に相当する。
【0022】
タンクローリ車1には、車載通信端末10やここでは図示しない荷重センサ等が搭載されている。タンクローリ車1に搭載される車載通信端末10は位置情報及び時刻情報を取得し、これらを、この装置10を搭載する車両を特定する車両特定情報や荷重センサによる荷重値に関連づけて、集約センタ3に送信する。なお、車載通信端末10及び荷重センサについては、図3を用いて説明を加える。
【0023】
タンクローリ車1からの上記各情報は、パケット通信網21、接続センタ23及び図示しない専用回線等を介して信用保証会社の集約センタ3に送信される。複数のタンクローリ車1は、GPS(Global Positioning systems)を構成する複数のGPS衛星7から提供される測位用電波であるGPS信号を受信し、これを利用して自車両の位置情報を取得する。
【0024】
パケット通信網21は、例えば、株式会社NTTドコモからサービス提供されているDoPaが利用される。このサービスは、携帯電話網においてパケット交換方式を利用したデータ通信サービスである。このパケット通信網21には、上記車載通信端末10が通信接続される。
【0025】
集約センタ3は、サーバ30を含んで構成され、タンクローリ車1から送信される各種情報を受信し、タンクローリ車1の運行管理を行ったり、最適な配送ルートを作成したりする。また、集約センタ3は、タンクローリ車1から燃料の納入量に関する情報を受信し、請求書等を印字する。更に、集約センタ3は、営業担当者6側から送信されてくる客先データ及び予測係数データに基づいて、複数の客先5に対する燃料の次回納入予定日を予測し、燃料製造会社4に対して、燃料の最適な製造依頼を行うための計画を作成する。これら本発明に係る処理手順については、図5及び図6を用いて説明を加える。
【0026】
また、集約センタ3は、周知のインターネット2を介して、各燃料製造会社4のインターネット端末40に通信接続されている。燃料製造会社4は、液化ガス等の所定の燃料を製造する会社であり、インターネット端末40が装備される。インターネット端末40は、例えば、周知のデスクトップコンピュータであり、ここでは、燃料販売会社の集約センタ3からの燃料を製造依頼を受注する際に利用される。
【0027】
インターネット2には、インターネット対応の周知の携帯端末通信網22も通信接続されている。この携帯端末通信網22は、例えば、NTTドコモからサービス提供されているiモードサービスが利用可能であるが、KDDIからサービス提供されているEzwebやJ−フォンからサービス提供されているJ−スカイであってもよい。この携帯端末通信網22には、複数のインターネット対応の携帯端末60が加入している。複数の携帯端末60は、燃料販売会社に所属する複数の営業担当者6にそれぞれ携帯されている。この携帯端末60は、後述する客先5において客先データを入力する際に利用される。なお、客先データを入力する端末としては、インターネット対応ではない携帯端末も使用可能である。この場合、客先データは、インターネット2を経由することなく、集約センタ3に送信される。
【0028】
このようなシステム構成において、各営業担当者6は、定期的に各客先5に出向き、燃料の使用料(請求項の燃料の残量に関する情報に相当する)や、使用量増加要因の有無等の燃料の使用予定を情報収集する。そして、これらを客先データとして、携帯端末60のテンキー等を利用して入力し、集約センタ3に向けて送信する。集約センタ3では、これを受けて格納している予測係数データを参照つつ、各客先5に対する燃料の次回納入予定日等を予測し、これにともない、燃料製造会社4に対して、燃料の製造依頼を行うための計画を作成する。また、集約センタ3では、各タンクローリ車1から燃料の納入量を逐次受信し、この納入量に基づき請求書を作成する。更に、集約センタ3では、複数の地域の道路情報を統合した道路情報に基づき、タンクローリ車1の配送ルートを計画する。
【0029】
次に、図3を用いて、上記タンクローリ車1に搭載される車載通信端末10について説明を加える。図3は、本発明の一実施形態に係る車載通信装置及びこれに接続される荷重センサ16を示すブロック図である。図3に示すように、この車載通信端末10は、予め定められたプログラムにしたがって動作するμCOM(マイクロコンピュータ)11を有する。μCOM11は、周知のように、予め定めたプログラムにしたがって各種の処理や制御等を行うCPU(中央演算処理装置)11a、CPU11aのためのプログラム等を格納した読み出し専用のメモリであるROM11b、各種のデータを格納すると共にCPU11aの処理作業に必要なエリアを有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM11c等を有して構成される。
【0030】
また、μCOM11には、EEPROM(装置本体がオフ状態の間も記憶内容の保持が可能な電気的消去/書き換え可能な読み出し専用のメモリ)12が接続されており、このEEPROM12には、この装置を搭載する車両の識別が可能な車両特定情報が、少なくとも、格納されている。なお、車両特定情報は、要するに、車両の識別が可能な情報であればよいので、この装置を搭載する車両が予めわかっているときには、この装置が特定可能な情報であってもよい。
【0031】
車載通信端末10は更に、周知のGPS受信機13、送受信部14を備える構成となっている。そして、GPS受信機13及び送受信部14はそれぞれ、インタフェース部15を介してμCOM11に接続されている。
【0032】
GPS受信機13は、車両1の現在位置を検出するために、周知のように、GPSを構成する複数のGPS衛星7(図2参照)が発射する電波を受信して、このGPS受信機13の現在の位置情報を求め、この現在の位置情報をインタフェース部15を介してμCOM11に出力している。送受信部14は、無線基地局31を介して、パケット通信網21に無線接続される。この送受信部14は、μCOM11から入力される位置情報等の各種情報を集約センタ3等に無線にて送信することが可能である。
【0033】
荷重センサ16としては、例えば上記特許文献1に記載されるような歪センサ等が利用可能である。この荷重センサ16は例えばタンクローリ車1のフレームやアクスル等に取り付けられてその歪量に基づいて荷重値を出力する。また、ここには、図示しないが、運行情報等を収集機録する周知のデジタルタコグラフを、この車載通信端末10に接続し、これを介して荷重センサ16を車載通信端末10に接続するようにしてもよい。これにより、時刻、速度、距離等、法律的に記録義務のある情報や回転センサによるエンジン回転数等も、集約センタ3に提供することが可能になる。
【0034】
次に、図4を用いて、上記集約センタ3に装備されるサーバ30について説明を加える。図4は、本発明の一実施形態に係るサーバ30を示すブロック図である。サーバ30は、周知のコンピュータを用いて構成され、図4に示すように、予め定めたプログラムにしたがって装置全体の動作の制御等を行うCPU(中央演算処理装置)30aを有している。このCPU30aには、バスBを介してCPU30aのためのプログラム等を格納した読み出し専用のメモリであるROM30b、CPU30aの処理作業に必要な各種データを格納する作業エリア等を有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM30cが接続されている。
【0035】
CPU30aには更に、ハードディスク等で構成される記憶装置30dがバスBを介して接続されている。記憶装置30dは、実績データ30d1、予測係数データ30d2、客先情報30d3、統合道路情報30d4及び車両情報30d5等が格納されている。実績データ30d1は、例えば、後述の図9において参照番号304、305で示すような、複数の客先毎の過去の使用実績データである。予測係数データ30d2は、後述の図9において参照番号306、307、308で示すような、使用実績データから客先毎に算出される係数である。詳しくは、図9を用いて後で説明を加える。この予測係数データ30d2を格納する記憶装置30dは、請求項の予測係数データ格納手段に相当する。
【0036】
また、客先情報30d3は、位置情報と客先名とを対応づけるテーブルや、客先に関する各種データから構成される。統合道路情報30d4は、周知のVICS等から得られる複数の地域の道路情報、特に、複数の地域にわたる渋滞情報が統合された情報である。車両情報30d5は、車両特定情報(又は装置特定情報)と車両NO.とを対応づけるテーブルや、各タンクローリ車1側から車両特定情報と共に、逐次送信されてくる納入量、位置情報、時刻情報等の運行履歴情報を含んで構成される。なお、記憶装置30dには、ここには図示しない配送ルート計画時等に利用される地図情報や、本発明の実施形態に係る図5及び図6の処理手順に対応するプログラムファイル等も格納されている。
【0037】
CPU30aには更に、入力装置I/F(インタフェース)30e、出力装置I/F(インタフェース)30f、及び通信装置I/F(インタフェース)30gがバスBを介して接続されている。入力装置I/F30eに、キーボードやマウスを有して構成する入力装置31が接続されると、入力装置31から入力された各種入力データは、バスBを介してCPU30aに入力される。
【0038】
出力装置I/F30fには、CRTや液晶ディスプレイ、或いは、プリンタ等を用いて構成される出力装置32が接続されている。そして、この出力装置I/F30fは、出力装置32の表示内容や印字内容をCPU30aからの指令に基づいて制御する。特に、この出力装置32としてのプリンタでは、後述の請求書が印字される。
【0039】
通信装置I/F30gには、通信装置33が接続されており、この通信装置33としては携帯電話用モデム、LANカード等の通信機器が用られる。そして、パケット通信網21、インターネット等を介して、車載通信端末10等からの情報を受信すると共に、CPU30aから入力される情報を車載通信端末10等に送信する。
【0040】
このような構成の本燃料供給システムに係る処理手順及び通信シーケンス等を、図5〜図10を用いて説明する。図5は、本発明の一実施形態に係る、営業担当者側、集約センタ側及び燃料製造会社側で常時行われている処理手順、並びにこれらの間の通信シーケンスを示すフローチャートである。図6は、本発明の一実施形態に係る、タンクローリ車側、集約センタ側及び燃料製造会社側の納入日当日の処理手順、並びにこれらの間の通信シーケンスを示すフローチャートである。図7及び図8は共に、本発明の一実施形態に係る、携帯端末による客先データの入力例を示す図である。図9は、本発明の一実施形態に係る、実績データ、予測係数データ等の一例を示す図である。そして、図10は、本発明の一実施形態に係る、次回納入予定日を計算する際に生成されるグラフである。なお、現実的には、複数のタンクローリ車、複数の燃料製造会社及び複数の営業担当者が集約センタと通信するが、各タンクローリ車側、各燃料製造会社側及び各営業担当者側の処理手順や通信シーケンスは同様であるので、図5及び図6においては、代表してそれぞれひとつのみ示している。
【0041】
図5に示す営業担当者側処理のステップS601においては、携帯端末60による客先データの入力が待機されており(ステップS601のN)、客先データの入力があると(ステップS601のY)、ステップS602に進んでこれを集約センタ3に向けて送信する。この際、携帯端末60の端末特定情報も同時に送信される。携帯端末60を用いた、客先データの入力方法について図7及び図8を用いて説明する。なお、図7及び図8において、共通する部分には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0042】
図7(A)に示すように、メニュー画面においては、携帯端末60のディスプレイ上に検索すべき客様コード部601、エリア選択部602、及び検索ボタン603が表示される。この画面において、図7(B)に示すように、検索条件として、お客様コード部601及びエリア選択部602にそれぞれ、該当するデータ601a及び602aが入力されて、ボタン603が操作されると、図7(C)に示すような画面に切り替わる。データ入力やボタン操作には、携帯端末60のテンキー等が利用される。お客様コード部601に入力されるコードは、燃料を納入する複数の客先5に対して予め割り当てられている。
【0043】
図7(C)に示すように、表示された検索条件を満たす客先名604及び605のうちのいずれかが選択されて、ボタン606が操作されると、図7(D)に示すような画面に切り替わり、日付、時刻、及びバルクNO.等のデータ604aと共に現残量入力部607が表示される。ここで、この客先5における現残量が情報収集され、図7(E)に示すように、現残量入力部607に収集されたデータ607aが入力されて、ボタン609が操作されると、図7(F)に示すような画面に切り替わる。なお、現残量と共に使用量を入力できるようにしてもよい。
【0044】
図7(F)に示すように、この画面では、突発的要素の有無604bの入力を促すために、突発的要素入力部611及び612が表示され、図7(G)に示すように、突発的要素に対応するデータ611a及び612aが入力されて、ボタン614が操作されると、上述したデータがすべて客先データとして送信され、図7(H)で示すような送信完了メッセージ615が表示される画面に切り替わる。ここで、ボタン616を操作すると、図7(A)で示したメニュー画面にもどることができる。
【0045】
また、図8(A)に示すように、図8(A)と同様のメニュー画面において、図8(B)に示すように、検索条件として、お客様コード部601及びエリア選択部602にそれぞれ、該当するデータ601a′及び602a′が入力されて、ボタン603が操作されると、図8(C)に示すような画面に切り替わる。
【0046】
図8(C)に示すように、表示された検索条件を満たす客先名604′及び605′のうちのいずれかが選択されて、ボタン606が操作されると、図8(D)に示すような画面に切り替わり、日付、時刻、及びバルクNO.等のデータ604a′と共に現残量入力部607が表示される。ここで、この客先5における現残量が情報収集され、図8(E)に示すように、現残量入力部607に収集されたデータ607a′が入力されて、ボタン609が操作されると、図8(F)に示すような画面に切り替わる。なお、現残量と共に使用量を入力できるようにしてもよい。
【0047】
図8(F)に示すように、この画面では、大使用量イベント有無入力部611、その予定日入力部622及びその日の使用量入力部623が表示される。この図8(F)に示す表示画面は、上記図8(D)で示す客先に依存するものである。例えば、上記図7(D)に示す客先の場合には、上記図7(F)に示したような画面に切り替わる。客先と画面との関係は、予め定められている。図8(G)に示すように、大使用量イベント有無入力部611に「有」が入力され、予定日入力部622及び使用量入力部623に、収集されたデータが入力され、ボタン614が操作されると、上述したデータがすべて客先データとして送信され、図8(H)で示すような送信完了メッセージ615が表示される画面に切り替わる。ここで、ボタン616を操作すると、図8(A)で示したメニュー画面にもどることができる。
【0048】
図5に戻って、集約センタ側処理のステップS301においては、客先データの受信が待機されており(ステップS301のN)、客先データが受信されるとステップS302以降の処理に進む(ステップS301のY)。ステップS302においては使用量予測が行われ、ステップS303においては納入予定日予測が行われる。集約センタのサーバで行われる、この使用量予測及び納入予定日予測について図9及び図10を用いて説明する。なお、ステップS301及び関連するハードウエアは、請求項の受信手段に相当する。ステップS302及びステップS303及び関連するハードウエアは、請求項の予測手段に相当する。
【0049】
上記記憶装置30dには、図9の参照番号309に示すように、納入先コード301及び納入先名302にそれぞれ対応する、月間標準使用量303、実績データ304、305、平常時使用率306、突発的使用率307及び308が格納されている。実績データ304、305は、後述の納入量や携帯端末から入力される客先データに含まれる現残量等から取得可能である。例えば、営業担当者の訪問毎に情報収集される現残量から、この間の使用量を知ることができる。但し、この訪問間に他からの納入はないものとする。月間標準使用量303は、実績データ304、305から計算される。
【0050】
また、突発的使用率307及び308は、各客先毎の突発的な使用量増加要因に基づく係数である。使用量増加要因に、図7及び図8で示したように、客先によって異なり、例えば、医療関係の客先では手術予定数や入院予定数等であり、工場関係の客先では臨時生産等の大量使用イベントである。これらは、過去の実績から計算可能である。また、特定の客先における突発的使用率は、307及び308で示すように複数種類あってもよいし、単種類であってもよい。このように、突発的な使用量増加要因に基づく突発的使用係数データにより、正確に次回納入予定日を予測することが可能になる。特に、複数種の突発的使用係数データをにより、更に正確に次回納入予定日を予測することが可能になる。
【0051】
また、平常時使用率306は、上記使用量増加要因を除いた場合の係数である。平常時使用率306、並びに突発的使用率307及び308は、例えば、1日当たりの燃料消費量とする。平常時使用率306、並びに突発的使用率307及び308は、実績データ304、305が更新される毎に更新するようにしてもよい。なお、複数の客先毎に求められた平常時使用率306は請求項の平常使用係数データに相当し、複数の客先毎に求められた突発的使用率307及び308は、請求項の突発的使用係数データに相当する。
【0052】
使用量予測及び納入予定日予測の際には、まず、ステップS301にて受信された客先データから燃料の現残量、すなわち、図10に示すように、タンク内に貯蔵される燃料の現在レベルが取得可能である。また、客先データから、突発的な使用量増加要因及びその日程が取得可能である。なお、使用量増加要因が発生しない日には、燃料は標準的に使用されるものと想定可能である。したがって、図10に示すように、使用量増加要因に対応する係数である突発的使用率307及び308、並びにその期間Da及びDbから、これらにそれぞれ対応するレベル変動特性β1′及びβ2′を求めることができる。また、図10に示すように、平常時使用率α及びその期間Da、Db及びDcから、これらにそれぞれ対応するレベル変動特性α′を求めることができる。そして、これらの変動特性を総合した変動特性、上記現在レベル及び予め定められた要補給レベルとから、次回納入予定日t1を予測することができる。
【0053】
このようにして、全客先の次回納入予定日が予測されると、次に、ステップS304において、1日毎の必要製造量が計算される。更に、ステップS305〜ステップS308において、上記計算された次回納入予定日及びその日に予定される必要製造量やタンクローリ車1のタンク容量等に基づいて、各燃料製造会社に対して、最適な製造依頼を行うための計画が行われる。すなわち、ステップS305においては、上記次回納入予定日及びその日の必要製造量やタンクローリ車1のタンク容量等に基づいて、各燃料製造会社に対する製造依頼を行うための計画が作成され、ステップS306において、この計画に基づく製造依頼が、特定の燃料製造会社に向けて送信される。なお、上記計画の作成においては、1台のタンクローリ車1には、同日に配送される、複数の客先5に対する合計燃料が補填されることも考慮される。ステップS307では、製造依頼先の燃料製造会社からの製造可否の受信が待機されており(ステップS307のN)、製造可否が受信されると、その内容に基づいて、ステップS308において、製造計画の再検討が判断される。ステップS308において、その内容が製造不可を示すものであれば、既に製造依頼を送信した特定の燃料製造会社とは異なる燃料製造会社に対して、同様の製造依頼を送信すべく、ステップS305に戻って、新たな製造計画が作成される。そして、異なる燃料製造会社に対しても、ステップS306及びステップS307と同様の処理が繰り返される。そして、納入予定日の必要製造量が満足されるような最適な製造計画が完了すると(ステップS308のY)、一連の処理は終了する。ステップS305〜ステップS308は、請求項の製造計画手段に相当する。
【0054】
上記図10で示した例は、タンクローリ車1のタンクが、客先のタンクよりも大容量の場合には有効であるが、客先のタンクがタンクローリ車1のタンクよりも大容量の場合には、以下のような変形例も考えられる。この場合、例えば、図10の平常時使用率αに対応する期間Da、Db及びDcの少なくともいずれかを短縮して、1台のタンクローリ車のタンク容量以内に当日の納入量が収まるように自動調整する。さらに、このタンクローリ車が、同日に他の客先にも納入予定があるのなら、それらの合計納入量がタンク容量以内に収まるようにする。或いは、収まるように、期間Da、Db及びDcのいずれかを更に短縮する。すなわち、この例では、期間Da、Db及びDcの調整を含めて、納入予定量及び納入予定日を予測する。なお、この変形例は、請求項2に相当する。
【0055】
なお、燃料製造会社側処理のステップS401においては、集約センタ3からの上記製造依頼の受信が待機されており(ステップS401のN)、製造依頼が受信されると(ステップS401のY)、ステップS402に進んで製造能力等に基づき製造可能性が判定される。そして、判定にしたがって、ステップS403において、製造可否が製造依頼元の集約センタ3に返送される。上記ステップS305〜ステップS308及びステップS401〜ステップS403に示す処理は、集約センタ3に装備されるサーバ30と各燃料製造会社4に装備されるインターネット端末40、並びにそれらの間で自動的に行うようにすることが可能である。
【0056】
一方、納入日当日には、集約センタ側処理のステップS311において、統合道路情報が生成される。すなわち、ここでは、VICS等で提供される複数の地域毎の最新の道路情報が統合されて、上記統合道路情報30d4が生成される。このような統合道路情報30d4を利用すると、より正確な配送ルート計画が可能になる。
【0057】
次に、ステップS312において、上記統合道路情報30d4を参照して、この日に燃料を充填すべき燃料製造会社4までの最適な配送ルート、及び配送先である所定の客先5までの最適な配送ルートが計画される。燃料製造会社4及び客先5は複数である場合もある。この配送ルートは、上記出力装置32としてのCRT等に関連地域の地図情報と共に表示するようにしてもよい。次に、ステップS313において、この配送ルートが、パケット通信網21等を介して、この日の燃料を運送するタンクローリ車1に向けて送信される。このように、統合道路情報30d4に基づき、燃料運搬車1の配送当日の配送ルートが計画されるので、この配送ルートにしたがって、燃料を運搬することにより、客先5に遅滞なく燃料を供給することが可能になる。なお、上記ステップS312及び関連するハードウエアは、請求項の配送ルート計画手段に相当する。
【0058】
また、タンクローリ車側処理のステップS101においては、集約センタ3からの上記配送ルートの受信が待機されており(ステップS101のN)、この配送ルートが受信されると(ステップS101のY)、ステップS102に進む。なお、配送ルートは、関連地域の地図情報と共に提供されるようにすることが好ましい。なお、この配送ルートにしたがって、タンクローリ車1は、所定の燃料製造会社にて燃料を充填した後、この燃料を所定の客先5に運搬する。所定の客先5に到着したタンクローリ車1は、燃料を工場等に設置されるタンク又はバルクに納入する。
【0059】
ステップS102においては、上記荷重センサ16による荷重センサ値が取得される。荷重センサ値は、少なくとも、納入前後の値である。次に、ステップS103において、納入前後の荷重センサ値に基づき、燃料の納入量が計算される。そして、ステップS104において、この納入量が、パケット通信網21等を介して、集約センタ3に向けて送信される。この際、車両特定情報、GPS信号を利用して取得される位置情報及び時刻情報も同時に送信される。なお、ステップS104は、請求項の送信手段に相当する。
【0060】
また、燃料製造会社側処理のステップS411においては、この日に上記タンクローリ車1に充填した燃料の積込量を、例えば、インターネット2を介して、集約センタ3に向けて送信する。
【0061】
集約センタ側処理のステップS314においては、この燃料製造会社4からの積込量の受信が待機されており(ステップS314のN)、この積込量が受信されると(ステップS314のY)、ステップS315に進む。ステップS315においては、上記タンクローリ車1からの納入量の受信が待機されており(ステップS315のN)、この納入量が受信されると(ステップS315のY)、ステップS316に進む。ステップS316においては、受信された納入量等に基づいて請求書が作成される。この請求書には、上記受信された納入量、並びに、車両特定情報、位置情報及び時刻情報に基づく、日付、納入量、納入先、納入者及び請求金額等が印字される。ステップS316及びこれに関連するハードウエアは、請求項の請求書作成手段に相当する。
【0062】
このように、本発明の実施形態によれば、複数の客先5に対して必要な燃料を、適時に、或いは、適時に適量だけ供給することにより、あたかも客先と燃料製造会社との間に燃料を輸送するパイプラインが常設されているような、燃料供給サービスを提供することが可能になる。特に、本実施形態のシステムは、蒸発等の損失の可能性のある液化ガスの供給に適用されると、液化ガスの損失を最小限に抑制される燃料供給サービスを提供することが可能になり、より効果的である。
【0063】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、その主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、図7及び図8に示した入力画面は、適宜変更可能である。また、図7及び図8に示した使用量増加要因は、ここには示さない職種の客先に対しても、適宜、適宜変更可能である。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、営業担当者6に携帯される携帯端末60から送信されてくる複数の客先5における燃料の残量に関する情報を含む客先データ、及び複数の客先5における過去の使用実績から算出される複数の客先5毎の予測係数データに基づいて、複数の客先5に対する燃料の次回納入予定日が予測される。そして、次回納入予定日及びその日の必要製造量に基づいて、複数の燃料製造会社に対して、燃料の最適な製造依頼を行うための計画が行われる。したがって、この計画に基づいて燃料を供給することにより、複数の客先5に対して、あたかもパイプラインで、常時、燃料製造会社とつながっているような、燃料供給サービスを提供することが可能になる。
【0065】
請求項2記載の発明によれば、営業担当者6に携帯される携帯端末60から送信されてくる複数の客先5における燃料の残量に関する情報を含む客先データ、及び複数の客先5における過去の使用実績から算出される複数の客先5毎の予測係数データに基づいて、複数の客先5に対する燃料の次回納入予定日及び納入予定量が予測される。そして、次回納入予定日及その日の納入予定量による必要製造量に基づいて、複数の燃料製造会社に対して、燃料の最適な製造依頼を行うための計画が行われる。この計画に基づいて燃料を供給することにより、複数の客先5に対して必要な燃料を適時に適量だけ供給することが可能となる。したがって、この計画に基づいて燃料を供給することにより、複数の客先5に対して、あたかもパイプラインで、常時、燃料製造会社とつながっているような、燃料供給サービスを提供することが可能になる。
【0066】
請求項3記載の発明によれば、客先データは、燃料の使用量増加要因に関するデータも含み、予測係数データは、燃料の標準的な使用に基づく平常使用係数データ、及び突発的な使用量増加要因に基づく突発的使用係数データを含むので、より正確に次回納入予定日を予測することが可能になる。
【0067】
請求項4記載の発明によれば、突発的使用係数データは、複数種の突発的使用係数データを含むので、更に正確に次回納入予定日を予測することが可能になる。
【0068】
請求項5記載の発明によれば、納入量を逐次受信し、この納入量に基づき請求書が作成されるので、より円滑に燃料供給サービスを提供することが可能になる。また、この納入量を次回納入予定日の予測に役立てることも可能となる。
【0069】
請求項6記載の発明によれば、複数の地域の道路情報を統合した統合道路情報に基づき、燃料運搬車1の配送当日の配送ルートが計画されるので、この配送ルートにしたがって、燃料を運搬することにより、客先5に遅滞なく燃料を供給することが可能になる。
【0070】
請求項7記載の発明によれば、蒸発等の損失の可能性のある液化ガスの供給に適用されて、より効果的になる。すなわち、上記のように最適な製造計画や配送ルート計画が行われるので、液化ガスの損失を最小限に抑制しつつ、適時燃料供給サービスを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るシステム構成を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る車載通信装置及びこれに接続される荷重センサを示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る、集約センタに装備されるサーバを示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る、営業担当者側、集約センタ側及び燃料製造会社側で常時行われている処理手順、並びにこれらの間の通信シーケンスを示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係る、タンクローリ車側、集約センタ側及び燃料製造会社側の納入日当日の処理手順、並びにこれらの間の通信シーケンスを示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態に係る、携帯端末による客先データの入力例を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る、携帯端末による客先データの他の入力例を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る、実績データ、予測係数データ等の一例を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る、次回納入予定日を計算する際に生成されるグラフである。
【符号の説明】
1、1′ タンクローリ車(燃料運搬車)
2 インターネット
3 集約センタ
4、4′ 燃料製造会社
5、5′ 客先
6、6′ 営業担当者
7 GPS衛星
21 パケット通信網
22 携帯端末通信網
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の客先に対して、燃料運搬車を利用して、適時に適量の燃料を供給するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
液化ガス等の燃料の供給方法においては、燃料販売会社に属するタンクローリ車等の燃料運搬車が、所定の燃料製造会社において所定の燃料を車載タンクに充填し、これを順次複数の客先の工場等に装備されるタンクに供給しながら移動する。従来、この種の燃料供給方法においては、客先からの発注に応じて、燃料販売会社は燃料製造会社に製造依頼を発し、燃料製造会社にて依頼された燃料の製造が完了すると、燃料運搬車が燃料製造会社に出向いて燃料を車載タンクに充填した後、発注のあった客先にこの燃料を運搬するという基本手順になっている。
【0003】
ここで、本明細書中で引用する文献を以下に示す。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−71437号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の燃料供給方法によると以下のような問題があった。まず、客先からの発注に応じて、燃料販売会社は行動をおこしているので、燃料供給に遅延が発生しがちであった。また、燃料納入の当日に燃料運搬車が渋滞等に巻き込まれると更に遅延が発生することになっていた。また、客先からの突発的な発注に即座に対応できる体制も整っていなかった。
【0006】
よって本発明は、上述した現状に鑑み、燃料販売会社が複数の客先の需要を的確に予測して最適な製造計画をできるようにして、複数の客先に対して適時に所定の燃料を供給することを可能にするシステムを提供することを課題としている。また、本発明は、複数の客先に対して適時に適量の所定の燃料を供給することを可能にするシステムを提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の燃料供給システムは、図1の基本構成図に示すように、複数の客先5に対して、燃料運搬車1を利用して、適時に所定の燃料を供給するシステムであって、所定の無線回線を介して、営業担当者6に携帯される携帯端末60から送信されてくる、前記複数の客先5における少なくとも前記燃料の残量に関する情報を含む客先データを受信する受信手段3Aと、前記複数の客先5における過去の使用実績から算出される、前記複数の客先5毎の予測係数データを格納する予測係数データ格納手段3Bと、前記客先データ及び前記予測係数データに基づいて、前記複数の客先5に対する前記燃料の次回納入予定日を予測する予測手段3Cと、前記次回納入予定日及びその日に予定される必要製造量に基づいて、前記燃料を製造する複数の燃料製造会社に対して、前記燃料の最適な製造依頼を行うための計画を行う製造計画手段3Dと、を含むことを特徴とする。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、営業担当者6に携帯される携帯端末60から送信されてくる複数の客先5における燃料の残量に関する情報を含む客先データ、及び複数の客先5における過去の使用実績から算出される複数の客先5毎の予測係数データに基づいて、複数の客先5に対する燃料の次回納入予定日が予測される。そして、次回納入予定日及びその日の必要製造量に基づいて、複数の燃料製造会社に対して、燃料の最適な製造依頼を行うための計画が行われる。この計画に基づいて燃料を供給することにより、複数の客先5に対して必要な燃料を適時に供給することが可能となる。
【0009】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の燃料供給システムは、図1の基本構成図に示すように、複数の客先5に対して、燃料運搬車1を利用して、適時に適量の所定の燃料を供給するシステムであって、所定の無線回線を介して、営業担当者6に携帯される携帯端末60から送信されてくる、前記複数の客先5における少なくとも前記燃料の残量に関する情報を含む客先データを受信する受信手段3Aと、前記複数の客先5における過去の使用実績から算出される、前記複数の客先5毎の予測係数データを格納する予測係数データ格納手段3Bと、前記客先データ及び前記予測係数データに基づいて、前記複数の客先5に対する前記燃料の次回納入予定日及び納入予定量を予測する予測手段3Cと、前記次回納入予定日及びその日の納入予定量による必要製造量に基づいて、前記燃料を製造する複数の燃料製造会社に対して、前記燃料の最適な製造依頼を行うための計画を行う製造計画手段3Dと、を含むことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、営業担当者6に携帯される携帯端末60から送信されてくる複数の客先5における燃料の残量に関する情報を含む客先データ、及び複数の客先5における過去の使用実績から算出される複数の客先5毎の予測係数データに基づいて、複数の客先5に対する燃料の次回納入予定日及び納入予定量が予測される。そして、次回納入予定日及その日の納入予定量による必要製造量に基づいて、複数の燃料製造会社に対して、燃料の最適な製造依頼を行うための計画が行われる。この計画に基づいて燃料を供給することにより、複数の客先5に対して必要な燃料を適時に適量だけ供給することが可能となる。
【0011】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の燃料供給システムは、図1の基本構成図に示すように、請求項1又は請求項2記載の燃料供給システムにおいて、前記客先データは、前記燃料の使用量増加要因に関するデータも含み、前記予測係数データは、前記燃料の標準的な使用に基づく平常使用係数データ、及び突発的な使用量増加要因に基づく突発的使用係数データを含む、ことを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、客先データは、燃料の使用量増加要因に関するデータも含み、予測係数データは、燃料の標準的な使用に基づく平常使用係数データ、及び突発的な使用量増加要因に基づく突発的使用係数データを含むので、より正確に次回納入予定日を予測することが可能になる。
【0013】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の燃料供給システムは、図1の基本構成図に示すように、請求項3記載の燃料供給システムにおいて、前記突発的使用係数データは、複数種の突発的使用係数データを含む、ことを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、突発的使用係数データは、複数種の突発的使用係数データを含むので、更に正確に次回納入予定日を予測することが可能になる。
【0015】
上記課題を解決するためになされた請求項5記載の燃料供給システムは、図1の基本構成図に示すように、請求項4記載の燃料供給システムにおいて、前記燃料運搬車1には、荷重センサ16及びこの荷重センサ16による荷重値に基づく前記燃料の納入量を前記無線回線を介して送信する送信手段10、が搭載されており、前記受信手段3Aは、前記無線回線を介して前記納入量も受信し、受信された前記納入量に基づき、請求書を作成する請求書作成手段3F、を更に含むことを特徴とする。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、納入量を逐次受信し、この納入量に基づき請求書が作成されるので、より円滑に燃料供給サービスを提供することが可能になる。また、この納入量を次回納入予定日の予測に役立てることも可能となる。
【0017】
上記課題を解決するためになされた請求項6記載の燃料供給システムは、図1の基本構成図に示すように、請求項5記載の燃料供給システムにおいて、複数の地域の道路情報を統合した統合道路情報に基づき、前記燃料運搬車1の配送当日の配送ルートを計画する配送ルート計画手段3E、を更に含むことを特徴とする。
【0018】
請求項6記載の発明によれば、複数の地域の道路情報を統合した統合道路情報に基づき、燃料運搬車1の配送当日の配送ルートが計画されるので、この配送ルートにしたがって、燃料を運搬することにより、客先5に遅滞なく燃料を供給することが可能になる。
【0019】
上記課題を解決するためになされた請求項7記載の燃料供給システムは、図1の基本構成図に示すように、請求項6記載の燃料供給システムにおいて、前記燃料は、液化ガスである、ことを特徴とする。
【0020】
請求項7記載の発明によれば、蒸発等の損失の可能性のある液化ガスの供給に適用されて、より効果的になる。すなわち、上記のように最適な製造計画や配送ルート計画が行われるので、液化ガスの損失を最小限に抑制しつつ、燃料供給サービスを提供することが可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図2は、本発明の一実施形態に係るシステム構成を示す図である。図2において、複数のタンクローリ車1(1′)は、所属する燃料販売会社の集約センタ3からの指令に基づいて、例えば矢印付点線で示すような運行経路R1、R2で、複数の燃料製造会社4(4′)において、液化ガス等の所定の燃料を車載タンクに充填し、この燃料を順次複数の客先5(5′)の工場等にそれぞれ搬送して、所定量づつ納入しながら移動する。なお、タンクローリ車1は、周知のように、搬送する燃料を貯蔵する車載タンクを備える。このようなタンクローリ車自体の構成は周知であるので、ここでは詳細な説明は省略する。タンクローリ車は、請求項の燃料運搬車に相当する。
【0022】
タンクローリ車1には、車載通信端末10やここでは図示しない荷重センサ等が搭載されている。タンクローリ車1に搭載される車載通信端末10は位置情報及び時刻情報を取得し、これらを、この装置10を搭載する車両を特定する車両特定情報や荷重センサによる荷重値に関連づけて、集約センタ3に送信する。なお、車載通信端末10及び荷重センサについては、図3を用いて説明を加える。
【0023】
タンクローリ車1からの上記各情報は、パケット通信網21、接続センタ23及び図示しない専用回線等を介して信用保証会社の集約センタ3に送信される。複数のタンクローリ車1は、GPS(Global Positioning systems)を構成する複数のGPS衛星7から提供される測位用電波であるGPS信号を受信し、これを利用して自車両の位置情報を取得する。
【0024】
パケット通信網21は、例えば、株式会社NTTドコモからサービス提供されているDoPaが利用される。このサービスは、携帯電話網においてパケット交換方式を利用したデータ通信サービスである。このパケット通信網21には、上記車載通信端末10が通信接続される。
【0025】
集約センタ3は、サーバ30を含んで構成され、タンクローリ車1から送信される各種情報を受信し、タンクローリ車1の運行管理を行ったり、最適な配送ルートを作成したりする。また、集約センタ3は、タンクローリ車1から燃料の納入量に関する情報を受信し、請求書等を印字する。更に、集約センタ3は、営業担当者6側から送信されてくる客先データ及び予測係数データに基づいて、複数の客先5に対する燃料の次回納入予定日を予測し、燃料製造会社4に対して、燃料の最適な製造依頼を行うための計画を作成する。これら本発明に係る処理手順については、図5及び図6を用いて説明を加える。
【0026】
また、集約センタ3は、周知のインターネット2を介して、各燃料製造会社4のインターネット端末40に通信接続されている。燃料製造会社4は、液化ガス等の所定の燃料を製造する会社であり、インターネット端末40が装備される。インターネット端末40は、例えば、周知のデスクトップコンピュータであり、ここでは、燃料販売会社の集約センタ3からの燃料を製造依頼を受注する際に利用される。
【0027】
インターネット2には、インターネット対応の周知の携帯端末通信網22も通信接続されている。この携帯端末通信網22は、例えば、NTTドコモからサービス提供されているiモードサービスが利用可能であるが、KDDIからサービス提供されているEzwebやJ−フォンからサービス提供されているJ−スカイであってもよい。この携帯端末通信網22には、複数のインターネット対応の携帯端末60が加入している。複数の携帯端末60は、燃料販売会社に所属する複数の営業担当者6にそれぞれ携帯されている。この携帯端末60は、後述する客先5において客先データを入力する際に利用される。なお、客先データを入力する端末としては、インターネット対応ではない携帯端末も使用可能である。この場合、客先データは、インターネット2を経由することなく、集約センタ3に送信される。
【0028】
このようなシステム構成において、各営業担当者6は、定期的に各客先5に出向き、燃料の使用料(請求項の燃料の残量に関する情報に相当する)や、使用量増加要因の有無等の燃料の使用予定を情報収集する。そして、これらを客先データとして、携帯端末60のテンキー等を利用して入力し、集約センタ3に向けて送信する。集約センタ3では、これを受けて格納している予測係数データを参照つつ、各客先5に対する燃料の次回納入予定日等を予測し、これにともない、燃料製造会社4に対して、燃料の製造依頼を行うための計画を作成する。また、集約センタ3では、各タンクローリ車1から燃料の納入量を逐次受信し、この納入量に基づき請求書を作成する。更に、集約センタ3では、複数の地域の道路情報を統合した道路情報に基づき、タンクローリ車1の配送ルートを計画する。
【0029】
次に、図3を用いて、上記タンクローリ車1に搭載される車載通信端末10について説明を加える。図3は、本発明の一実施形態に係る車載通信装置及びこれに接続される荷重センサ16を示すブロック図である。図3に示すように、この車載通信端末10は、予め定められたプログラムにしたがって動作するμCOM(マイクロコンピュータ)11を有する。μCOM11は、周知のように、予め定めたプログラムにしたがって各種の処理や制御等を行うCPU(中央演算処理装置)11a、CPU11aのためのプログラム等を格納した読み出し専用のメモリであるROM11b、各種のデータを格納すると共にCPU11aの処理作業に必要なエリアを有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM11c等を有して構成される。
【0030】
また、μCOM11には、EEPROM(装置本体がオフ状態の間も記憶内容の保持が可能な電気的消去/書き換え可能な読み出し専用のメモリ)12が接続されており、このEEPROM12には、この装置を搭載する車両の識別が可能な車両特定情報が、少なくとも、格納されている。なお、車両特定情報は、要するに、車両の識別が可能な情報であればよいので、この装置を搭載する車両が予めわかっているときには、この装置が特定可能な情報であってもよい。
【0031】
車載通信端末10は更に、周知のGPS受信機13、送受信部14を備える構成となっている。そして、GPS受信機13及び送受信部14はそれぞれ、インタフェース部15を介してμCOM11に接続されている。
【0032】
GPS受信機13は、車両1の現在位置を検出するために、周知のように、GPSを構成する複数のGPS衛星7(図2参照)が発射する電波を受信して、このGPS受信機13の現在の位置情報を求め、この現在の位置情報をインタフェース部15を介してμCOM11に出力している。送受信部14は、無線基地局31を介して、パケット通信網21に無線接続される。この送受信部14は、μCOM11から入力される位置情報等の各種情報を集約センタ3等に無線にて送信することが可能である。
【0033】
荷重センサ16としては、例えば上記特許文献1に記載されるような歪センサ等が利用可能である。この荷重センサ16は例えばタンクローリ車1のフレームやアクスル等に取り付けられてその歪量に基づいて荷重値を出力する。また、ここには、図示しないが、運行情報等を収集機録する周知のデジタルタコグラフを、この車載通信端末10に接続し、これを介して荷重センサ16を車載通信端末10に接続するようにしてもよい。これにより、時刻、速度、距離等、法律的に記録義務のある情報や回転センサによるエンジン回転数等も、集約センタ3に提供することが可能になる。
【0034】
次に、図4を用いて、上記集約センタ3に装備されるサーバ30について説明を加える。図4は、本発明の一実施形態に係るサーバ30を示すブロック図である。サーバ30は、周知のコンピュータを用いて構成され、図4に示すように、予め定めたプログラムにしたがって装置全体の動作の制御等を行うCPU(中央演算処理装置)30aを有している。このCPU30aには、バスBを介してCPU30aのためのプログラム等を格納した読み出し専用のメモリであるROM30b、CPU30aの処理作業に必要な各種データを格納する作業エリア等を有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM30cが接続されている。
【0035】
CPU30aには更に、ハードディスク等で構成される記憶装置30dがバスBを介して接続されている。記憶装置30dは、実績データ30d1、予測係数データ30d2、客先情報30d3、統合道路情報30d4及び車両情報30d5等が格納されている。実績データ30d1は、例えば、後述の図9において参照番号304、305で示すような、複数の客先毎の過去の使用実績データである。予測係数データ30d2は、後述の図9において参照番号306、307、308で示すような、使用実績データから客先毎に算出される係数である。詳しくは、図9を用いて後で説明を加える。この予測係数データ30d2を格納する記憶装置30dは、請求項の予測係数データ格納手段に相当する。
【0036】
また、客先情報30d3は、位置情報と客先名とを対応づけるテーブルや、客先に関する各種データから構成される。統合道路情報30d4は、周知のVICS等から得られる複数の地域の道路情報、特に、複数の地域にわたる渋滞情報が統合された情報である。車両情報30d5は、車両特定情報(又は装置特定情報)と車両NO.とを対応づけるテーブルや、各タンクローリ車1側から車両特定情報と共に、逐次送信されてくる納入量、位置情報、時刻情報等の運行履歴情報を含んで構成される。なお、記憶装置30dには、ここには図示しない配送ルート計画時等に利用される地図情報や、本発明の実施形態に係る図5及び図6の処理手順に対応するプログラムファイル等も格納されている。
【0037】
CPU30aには更に、入力装置I/F(インタフェース)30e、出力装置I/F(インタフェース)30f、及び通信装置I/F(インタフェース)30gがバスBを介して接続されている。入力装置I/F30eに、キーボードやマウスを有して構成する入力装置31が接続されると、入力装置31から入力された各種入力データは、バスBを介してCPU30aに入力される。
【0038】
出力装置I/F30fには、CRTや液晶ディスプレイ、或いは、プリンタ等を用いて構成される出力装置32が接続されている。そして、この出力装置I/F30fは、出力装置32の表示内容や印字内容をCPU30aからの指令に基づいて制御する。特に、この出力装置32としてのプリンタでは、後述の請求書が印字される。
【0039】
通信装置I/F30gには、通信装置33が接続されており、この通信装置33としては携帯電話用モデム、LANカード等の通信機器が用られる。そして、パケット通信網21、インターネット等を介して、車載通信端末10等からの情報を受信すると共に、CPU30aから入力される情報を車載通信端末10等に送信する。
【0040】
このような構成の本燃料供給システムに係る処理手順及び通信シーケンス等を、図5〜図10を用いて説明する。図5は、本発明の一実施形態に係る、営業担当者側、集約センタ側及び燃料製造会社側で常時行われている処理手順、並びにこれらの間の通信シーケンスを示すフローチャートである。図6は、本発明の一実施形態に係る、タンクローリ車側、集約センタ側及び燃料製造会社側の納入日当日の処理手順、並びにこれらの間の通信シーケンスを示すフローチャートである。図7及び図8は共に、本発明の一実施形態に係る、携帯端末による客先データの入力例を示す図である。図9は、本発明の一実施形態に係る、実績データ、予測係数データ等の一例を示す図である。そして、図10は、本発明の一実施形態に係る、次回納入予定日を計算する際に生成されるグラフである。なお、現実的には、複数のタンクローリ車、複数の燃料製造会社及び複数の営業担当者が集約センタと通信するが、各タンクローリ車側、各燃料製造会社側及び各営業担当者側の処理手順や通信シーケンスは同様であるので、図5及び図6においては、代表してそれぞれひとつのみ示している。
【0041】
図5に示す営業担当者側処理のステップS601においては、携帯端末60による客先データの入力が待機されており(ステップS601のN)、客先データの入力があると(ステップS601のY)、ステップS602に進んでこれを集約センタ3に向けて送信する。この際、携帯端末60の端末特定情報も同時に送信される。携帯端末60を用いた、客先データの入力方法について図7及び図8を用いて説明する。なお、図7及び図8において、共通する部分には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0042】
図7(A)に示すように、メニュー画面においては、携帯端末60のディスプレイ上に検索すべき客様コード部601、エリア選択部602、及び検索ボタン603が表示される。この画面において、図7(B)に示すように、検索条件として、お客様コード部601及びエリア選択部602にそれぞれ、該当するデータ601a及び602aが入力されて、ボタン603が操作されると、図7(C)に示すような画面に切り替わる。データ入力やボタン操作には、携帯端末60のテンキー等が利用される。お客様コード部601に入力されるコードは、燃料を納入する複数の客先5に対して予め割り当てられている。
【0043】
図7(C)に示すように、表示された検索条件を満たす客先名604及び605のうちのいずれかが選択されて、ボタン606が操作されると、図7(D)に示すような画面に切り替わり、日付、時刻、及びバルクNO.等のデータ604aと共に現残量入力部607が表示される。ここで、この客先5における現残量が情報収集され、図7(E)に示すように、現残量入力部607に収集されたデータ607aが入力されて、ボタン609が操作されると、図7(F)に示すような画面に切り替わる。なお、現残量と共に使用量を入力できるようにしてもよい。
【0044】
図7(F)に示すように、この画面では、突発的要素の有無604bの入力を促すために、突発的要素入力部611及び612が表示され、図7(G)に示すように、突発的要素に対応するデータ611a及び612aが入力されて、ボタン614が操作されると、上述したデータがすべて客先データとして送信され、図7(H)で示すような送信完了メッセージ615が表示される画面に切り替わる。ここで、ボタン616を操作すると、図7(A)で示したメニュー画面にもどることができる。
【0045】
また、図8(A)に示すように、図8(A)と同様のメニュー画面において、図8(B)に示すように、検索条件として、お客様コード部601及びエリア選択部602にそれぞれ、該当するデータ601a′及び602a′が入力されて、ボタン603が操作されると、図8(C)に示すような画面に切り替わる。
【0046】
図8(C)に示すように、表示された検索条件を満たす客先名604′及び605′のうちのいずれかが選択されて、ボタン606が操作されると、図8(D)に示すような画面に切り替わり、日付、時刻、及びバルクNO.等のデータ604a′と共に現残量入力部607が表示される。ここで、この客先5における現残量が情報収集され、図8(E)に示すように、現残量入力部607に収集されたデータ607a′が入力されて、ボタン609が操作されると、図8(F)に示すような画面に切り替わる。なお、現残量と共に使用量を入力できるようにしてもよい。
【0047】
図8(F)に示すように、この画面では、大使用量イベント有無入力部611、その予定日入力部622及びその日の使用量入力部623が表示される。この図8(F)に示す表示画面は、上記図8(D)で示す客先に依存するものである。例えば、上記図7(D)に示す客先の場合には、上記図7(F)に示したような画面に切り替わる。客先と画面との関係は、予め定められている。図8(G)に示すように、大使用量イベント有無入力部611に「有」が入力され、予定日入力部622及び使用量入力部623に、収集されたデータが入力され、ボタン614が操作されると、上述したデータがすべて客先データとして送信され、図8(H)で示すような送信完了メッセージ615が表示される画面に切り替わる。ここで、ボタン616を操作すると、図8(A)で示したメニュー画面にもどることができる。
【0048】
図5に戻って、集約センタ側処理のステップS301においては、客先データの受信が待機されており(ステップS301のN)、客先データが受信されるとステップS302以降の処理に進む(ステップS301のY)。ステップS302においては使用量予測が行われ、ステップS303においては納入予定日予測が行われる。集約センタのサーバで行われる、この使用量予測及び納入予定日予測について図9及び図10を用いて説明する。なお、ステップS301及び関連するハードウエアは、請求項の受信手段に相当する。ステップS302及びステップS303及び関連するハードウエアは、請求項の予測手段に相当する。
【0049】
上記記憶装置30dには、図9の参照番号309に示すように、納入先コード301及び納入先名302にそれぞれ対応する、月間標準使用量303、実績データ304、305、平常時使用率306、突発的使用率307及び308が格納されている。実績データ304、305は、後述の納入量や携帯端末から入力される客先データに含まれる現残量等から取得可能である。例えば、営業担当者の訪問毎に情報収集される現残量から、この間の使用量を知ることができる。但し、この訪問間に他からの納入はないものとする。月間標準使用量303は、実績データ304、305から計算される。
【0050】
また、突発的使用率307及び308は、各客先毎の突発的な使用量増加要因に基づく係数である。使用量増加要因に、図7及び図8で示したように、客先によって異なり、例えば、医療関係の客先では手術予定数や入院予定数等であり、工場関係の客先では臨時生産等の大量使用イベントである。これらは、過去の実績から計算可能である。また、特定の客先における突発的使用率は、307及び308で示すように複数種類あってもよいし、単種類であってもよい。このように、突発的な使用量増加要因に基づく突発的使用係数データにより、正確に次回納入予定日を予測することが可能になる。特に、複数種の突発的使用係数データをにより、更に正確に次回納入予定日を予測することが可能になる。
【0051】
また、平常時使用率306は、上記使用量増加要因を除いた場合の係数である。平常時使用率306、並びに突発的使用率307及び308は、例えば、1日当たりの燃料消費量とする。平常時使用率306、並びに突発的使用率307及び308は、実績データ304、305が更新される毎に更新するようにしてもよい。なお、複数の客先毎に求められた平常時使用率306は請求項の平常使用係数データに相当し、複数の客先毎に求められた突発的使用率307及び308は、請求項の突発的使用係数データに相当する。
【0052】
使用量予測及び納入予定日予測の際には、まず、ステップS301にて受信された客先データから燃料の現残量、すなわち、図10に示すように、タンク内に貯蔵される燃料の現在レベルが取得可能である。また、客先データから、突発的な使用量増加要因及びその日程が取得可能である。なお、使用量増加要因が発生しない日には、燃料は標準的に使用されるものと想定可能である。したがって、図10に示すように、使用量増加要因に対応する係数である突発的使用率307及び308、並びにその期間Da及びDbから、これらにそれぞれ対応するレベル変動特性β1′及びβ2′を求めることができる。また、図10に示すように、平常時使用率α及びその期間Da、Db及びDcから、これらにそれぞれ対応するレベル変動特性α′を求めることができる。そして、これらの変動特性を総合した変動特性、上記現在レベル及び予め定められた要補給レベルとから、次回納入予定日t1を予測することができる。
【0053】
このようにして、全客先の次回納入予定日が予測されると、次に、ステップS304において、1日毎の必要製造量が計算される。更に、ステップS305〜ステップS308において、上記計算された次回納入予定日及びその日に予定される必要製造量やタンクローリ車1のタンク容量等に基づいて、各燃料製造会社に対して、最適な製造依頼を行うための計画が行われる。すなわち、ステップS305においては、上記次回納入予定日及びその日の必要製造量やタンクローリ車1のタンク容量等に基づいて、各燃料製造会社に対する製造依頼を行うための計画が作成され、ステップS306において、この計画に基づく製造依頼が、特定の燃料製造会社に向けて送信される。なお、上記計画の作成においては、1台のタンクローリ車1には、同日に配送される、複数の客先5に対する合計燃料が補填されることも考慮される。ステップS307では、製造依頼先の燃料製造会社からの製造可否の受信が待機されており(ステップS307のN)、製造可否が受信されると、その内容に基づいて、ステップS308において、製造計画の再検討が判断される。ステップS308において、その内容が製造不可を示すものであれば、既に製造依頼を送信した特定の燃料製造会社とは異なる燃料製造会社に対して、同様の製造依頼を送信すべく、ステップS305に戻って、新たな製造計画が作成される。そして、異なる燃料製造会社に対しても、ステップS306及びステップS307と同様の処理が繰り返される。そして、納入予定日の必要製造量が満足されるような最適な製造計画が完了すると(ステップS308のY)、一連の処理は終了する。ステップS305〜ステップS308は、請求項の製造計画手段に相当する。
【0054】
上記図10で示した例は、タンクローリ車1のタンクが、客先のタンクよりも大容量の場合には有効であるが、客先のタンクがタンクローリ車1のタンクよりも大容量の場合には、以下のような変形例も考えられる。この場合、例えば、図10の平常時使用率αに対応する期間Da、Db及びDcの少なくともいずれかを短縮して、1台のタンクローリ車のタンク容量以内に当日の納入量が収まるように自動調整する。さらに、このタンクローリ車が、同日に他の客先にも納入予定があるのなら、それらの合計納入量がタンク容量以内に収まるようにする。或いは、収まるように、期間Da、Db及びDcのいずれかを更に短縮する。すなわち、この例では、期間Da、Db及びDcの調整を含めて、納入予定量及び納入予定日を予測する。なお、この変形例は、請求項2に相当する。
【0055】
なお、燃料製造会社側処理のステップS401においては、集約センタ3からの上記製造依頼の受信が待機されており(ステップS401のN)、製造依頼が受信されると(ステップS401のY)、ステップS402に進んで製造能力等に基づき製造可能性が判定される。そして、判定にしたがって、ステップS403において、製造可否が製造依頼元の集約センタ3に返送される。上記ステップS305〜ステップS308及びステップS401〜ステップS403に示す処理は、集約センタ3に装備されるサーバ30と各燃料製造会社4に装備されるインターネット端末40、並びにそれらの間で自動的に行うようにすることが可能である。
【0056】
一方、納入日当日には、集約センタ側処理のステップS311において、統合道路情報が生成される。すなわち、ここでは、VICS等で提供される複数の地域毎の最新の道路情報が統合されて、上記統合道路情報30d4が生成される。このような統合道路情報30d4を利用すると、より正確な配送ルート計画が可能になる。
【0057】
次に、ステップS312において、上記統合道路情報30d4を参照して、この日に燃料を充填すべき燃料製造会社4までの最適な配送ルート、及び配送先である所定の客先5までの最適な配送ルートが計画される。燃料製造会社4及び客先5は複数である場合もある。この配送ルートは、上記出力装置32としてのCRT等に関連地域の地図情報と共に表示するようにしてもよい。次に、ステップS313において、この配送ルートが、パケット通信網21等を介して、この日の燃料を運送するタンクローリ車1に向けて送信される。このように、統合道路情報30d4に基づき、燃料運搬車1の配送当日の配送ルートが計画されるので、この配送ルートにしたがって、燃料を運搬することにより、客先5に遅滞なく燃料を供給することが可能になる。なお、上記ステップS312及び関連するハードウエアは、請求項の配送ルート計画手段に相当する。
【0058】
また、タンクローリ車側処理のステップS101においては、集約センタ3からの上記配送ルートの受信が待機されており(ステップS101のN)、この配送ルートが受信されると(ステップS101のY)、ステップS102に進む。なお、配送ルートは、関連地域の地図情報と共に提供されるようにすることが好ましい。なお、この配送ルートにしたがって、タンクローリ車1は、所定の燃料製造会社にて燃料を充填した後、この燃料を所定の客先5に運搬する。所定の客先5に到着したタンクローリ車1は、燃料を工場等に設置されるタンク又はバルクに納入する。
【0059】
ステップS102においては、上記荷重センサ16による荷重センサ値が取得される。荷重センサ値は、少なくとも、納入前後の値である。次に、ステップS103において、納入前後の荷重センサ値に基づき、燃料の納入量が計算される。そして、ステップS104において、この納入量が、パケット通信網21等を介して、集約センタ3に向けて送信される。この際、車両特定情報、GPS信号を利用して取得される位置情報及び時刻情報も同時に送信される。なお、ステップS104は、請求項の送信手段に相当する。
【0060】
また、燃料製造会社側処理のステップS411においては、この日に上記タンクローリ車1に充填した燃料の積込量を、例えば、インターネット2を介して、集約センタ3に向けて送信する。
【0061】
集約センタ側処理のステップS314においては、この燃料製造会社4からの積込量の受信が待機されており(ステップS314のN)、この積込量が受信されると(ステップS314のY)、ステップS315に進む。ステップS315においては、上記タンクローリ車1からの納入量の受信が待機されており(ステップS315のN)、この納入量が受信されると(ステップS315のY)、ステップS316に進む。ステップS316においては、受信された納入量等に基づいて請求書が作成される。この請求書には、上記受信された納入量、並びに、車両特定情報、位置情報及び時刻情報に基づく、日付、納入量、納入先、納入者及び請求金額等が印字される。ステップS316及びこれに関連するハードウエアは、請求項の請求書作成手段に相当する。
【0062】
このように、本発明の実施形態によれば、複数の客先5に対して必要な燃料を、適時に、或いは、適時に適量だけ供給することにより、あたかも客先と燃料製造会社との間に燃料を輸送するパイプラインが常設されているような、燃料供給サービスを提供することが可能になる。特に、本実施形態のシステムは、蒸発等の損失の可能性のある液化ガスの供給に適用されると、液化ガスの損失を最小限に抑制される燃料供給サービスを提供することが可能になり、より効果的である。
【0063】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、その主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、図7及び図8に示した入力画面は、適宜変更可能である。また、図7及び図8に示した使用量増加要因は、ここには示さない職種の客先に対しても、適宜、適宜変更可能である。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、営業担当者6に携帯される携帯端末60から送信されてくる複数の客先5における燃料の残量に関する情報を含む客先データ、及び複数の客先5における過去の使用実績から算出される複数の客先5毎の予測係数データに基づいて、複数の客先5に対する燃料の次回納入予定日が予測される。そして、次回納入予定日及びその日の必要製造量に基づいて、複数の燃料製造会社に対して、燃料の最適な製造依頼を行うための計画が行われる。したがって、この計画に基づいて燃料を供給することにより、複数の客先5に対して、あたかもパイプラインで、常時、燃料製造会社とつながっているような、燃料供給サービスを提供することが可能になる。
【0065】
請求項2記載の発明によれば、営業担当者6に携帯される携帯端末60から送信されてくる複数の客先5における燃料の残量に関する情報を含む客先データ、及び複数の客先5における過去の使用実績から算出される複数の客先5毎の予測係数データに基づいて、複数の客先5に対する燃料の次回納入予定日及び納入予定量が予測される。そして、次回納入予定日及その日の納入予定量による必要製造量に基づいて、複数の燃料製造会社に対して、燃料の最適な製造依頼を行うための計画が行われる。この計画に基づいて燃料を供給することにより、複数の客先5に対して必要な燃料を適時に適量だけ供給することが可能となる。したがって、この計画に基づいて燃料を供給することにより、複数の客先5に対して、あたかもパイプラインで、常時、燃料製造会社とつながっているような、燃料供給サービスを提供することが可能になる。
【0066】
請求項3記載の発明によれば、客先データは、燃料の使用量増加要因に関するデータも含み、予測係数データは、燃料の標準的な使用に基づく平常使用係数データ、及び突発的な使用量増加要因に基づく突発的使用係数データを含むので、より正確に次回納入予定日を予測することが可能になる。
【0067】
請求項4記載の発明によれば、突発的使用係数データは、複数種の突発的使用係数データを含むので、更に正確に次回納入予定日を予測することが可能になる。
【0068】
請求項5記載の発明によれば、納入量を逐次受信し、この納入量に基づき請求書が作成されるので、より円滑に燃料供給サービスを提供することが可能になる。また、この納入量を次回納入予定日の予測に役立てることも可能となる。
【0069】
請求項6記載の発明によれば、複数の地域の道路情報を統合した統合道路情報に基づき、燃料運搬車1の配送当日の配送ルートが計画されるので、この配送ルートにしたがって、燃料を運搬することにより、客先5に遅滞なく燃料を供給することが可能になる。
【0070】
請求項7記載の発明によれば、蒸発等の損失の可能性のある液化ガスの供給に適用されて、より効果的になる。すなわち、上記のように最適な製造計画や配送ルート計画が行われるので、液化ガスの損失を最小限に抑制しつつ、適時燃料供給サービスを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るシステム構成を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る車載通信装置及びこれに接続される荷重センサを示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る、集約センタに装備されるサーバを示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る、営業担当者側、集約センタ側及び燃料製造会社側で常時行われている処理手順、並びにこれらの間の通信シーケンスを示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係る、タンクローリ車側、集約センタ側及び燃料製造会社側の納入日当日の処理手順、並びにこれらの間の通信シーケンスを示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態に係る、携帯端末による客先データの入力例を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る、携帯端末による客先データの他の入力例を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る、実績データ、予測係数データ等の一例を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る、次回納入予定日を計算する際に生成されるグラフである。
【符号の説明】
1、1′ タンクローリ車(燃料運搬車)
2 インターネット
3 集約センタ
4、4′ 燃料製造会社
5、5′ 客先
6、6′ 営業担当者
7 GPS衛星
21 パケット通信網
22 携帯端末通信網
Claims (7)
- 複数の客先に対して、燃料運搬車を利用して、適時に所定の燃料を供給するシステムであって、
所定の無線回線を介して、営業担当者に携帯される携帯端末から送信されてくる、前記複数の客先における少なくとも前記燃料の残量に関する情報を含む客先データを受信する受信手段と、
前記複数の客先における過去の使用実績から算出される、前記複数の客先毎の予測係数データを格納する予測係数データ格納手段と、
前記客先データ及び前記予測係数データに基づいて、前記複数の客先に対する前記燃料の次回納入予定日を予測する予測手段と、
前記次回納入予定日及びその日に予定される必要製造量に基づいて、前記燃料を製造する複数の燃料製造会社に対して、前記燃料の最適な製造依頼を行うための計画を行う製造計画手段と、
を含むことを特徴とする燃料供給システム。 - 複数の客先に対して、燃料運搬車を利用して、適時に適量の所定の燃料を供給するシステムであって、
所定の無線回線を介して、営業担当者に携帯される携帯端末から送信されてくる、前記複数の客先における少なくとも前記燃料の残量に関する情報を含む客先データを受信する受信手段と、
前記複数の客先における過去の使用実績から算出される、前記複数の客先毎の予測係数データを格納する予測係数データ格納手段と、
前記客先データ及び前記予測係数データに基づいて、前記複数の客先に対する前記燃料の次回納入予定日及び納入予定量を予測する予測手段と、
前記次回納入予定日及びその日の納入予定量による必要製造量に基づいて、前記燃料を製造する複数の燃料製造会社に対して、前記燃料の最適な製造依頼を行うための計画を行う製造計画手段と、
を含むことを特徴とする燃料供給システム。 - 請求項1又は請求項2記載の燃料供給システムにおいて、
前記客先データは、前記燃料の使用量増加要因に関するデータも含み、
前記予測係数データは、前記燃料の標準的な使用に基づく平常使用係数データ、及び突発的な使用量増加要因に基づく突発的使用係数データを含む、
ことを特徴とする燃料供給システム。 - 請求項3記載の燃料供給システムにおいて、
前記突発的使用係数データは、複数種の突発的使用係数データを含む、
ことを特徴とする燃料供給システム。 - 請求項4記載の燃料供給システムにおいて、
前記燃料運搬車には、荷重センサ及びこの荷重センサによる荷重値に基づく前記燃料の納入量を前記無線回線を介して送信する送信手段、が搭載されており、
前記受信手段は、前記無線回線を介して前記納入量も受信し、
受信された前記納入量に基づき、請求書を作成する請求書作成手段、
を更に含むことを特徴とする燃料供給システム。 - 請求項5記載の燃料供給システムにおいて、
複数の地域の道路情報を統合した統合道路情報に基づき、前記燃料運搬車の配送当日の配送ルートを計画する配送ルート計画手段、
を更に含むことを特徴とする燃料供給システム。 - 請求項6記載の燃料供給システムにおいて、
前記燃料は、液化ガスである、
ことを特徴とする燃料供給システム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2002
- 2002-09-27 JP JP2002284093A patent/JP2004118728A/ja active Pending
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