JP2016538502A - ラインガイド - Google Patents
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Abstract
Description
ラインガイドで最も広く普及した例は、いわゆるエネルギーガイドチェーンである。
エネルギーガイドチェーンは、複数の部品で形成されるリンク部材を連結して形成されている。二つ、四つ、または、六つの部品で形成されるリンク部材を連結したそのようなエネルギーガイドチェーンは、ドイツ特許第3531066号明細書(特許文献1)、欧州特許第803032号明細書(特許文献2)、欧州特許第1381792号明細書(特許文献3)に記載されている。
そのようなチェーンは、十分に価値があることが示されており、それらは強固で、信頼性がある一方、高価で、製造・組み立てが複雑になるという問題がある。
この種のラインガイドにおいては、複数のセグメントあるいは全てのセグメントが一体に形成されて、その長手軸方向に延びる少なくとも一単位の成分がワンピースとして形成されている。
夫々のセグメントは、ラインガイドの長手軸に対して横方向から少なくとも一つのラインの周囲を囲み、又は、保持するための閉鎖可能なホルダーを備えている。
これによれば、ホルダーを開放状態としてラインを個々のセグメントの挿通空間内にセットすることができ、ホルダーを閉成状態とすることにより長手軸方向に沿ってラインを挿通空間に保持することができる。
また、その長手軸方向に沿って、セグメントを弾性接続により一体に連結させることにより、反転円弧部が形成される。
広範囲にわたって一体的に形成されるそのようなラインガイドは、多くのアイテムの開発に応用される場合や、相対的に短いガイド長さに応用される場合などに適切である。
一体的に製造されるラインガイドは、閉鎖可能なホルダーを備えており、ラインガイド製造後あるいは交換後の使用状態でラインを挿通することができる。
これは、ラインガイドを独立して製造し、あるいは、ラインを備えた機器を選択的に製造することは、不可能であることを意味する。
ラインは、ラインガイドを製造するときにしか実装することができない。
したがって、現場で実装したり、顧客要求に従う機器に用いることはできない。
さらに、個々のラインを修理する場合は、ラインガイド全体を交換しなければならない。
この結果、エネルギーガイドチェーンに比して、移動するラインに無用の負荷が作用する。
したがって、湾曲状態でも、いかなる引張応力又は圧縮応力が作用しない層又は平面として断面内に位置する。
理想的には、ラインは、ラインガイドの中立線のレベルに置かれることが好ましい。
しかしながら、このラインガイドの問題は、ラインガイドを押出工程により製造した後に、後処理工程が必要となる点にある。
したがって、特許文献9によるエネルギーガイドに関し、設計オプションは厳しく制限される。
例えば、自動車産業などの低コストの大規模生産には、限定的に適用可能である。
さらに、ラインの挿入はここでも複雑である。
また、本発明は、部分的に又は全体的にワンピースとして一体的に形成され、例えば、移動可能な自動車座席への電気接続など、特に自動車産業に適したラインガイドを提供することを目的としている。
これにより、二本の線条体が 一又は複数のラインの挿通空間の中立線の位置に配される。
言い換えれば、双方の線条体で形成される仮想面は、挿通空間内を通り、又は、横断するように延設される。
案内されるラインは、動作状態で少なくとも中立線のレベルに配置される。
本発明によれば、柔軟な線条体の予め設定された位置は、実質的にあるいは専ら、幅方向連結部の形状又は構成によって決定される。
この場合、双方の柔軟な線条体は、一又は複数のラインの挿通空間の側面に配される。
他方では、提案された構成は、効率的な成形法、特に射出成形により製造可能である。
例えば、閉鎖可能なトランスバースリムを備えたチャネル状又はU字型の部分(特許文献4及び6参照)は、湾曲可能な又は柔軟なループ(特許文献5参照)もしくはストラップクリップのようなもので形成されていることが好ましい。
ホルダーは、少なくとも選択的にラインを実装することができれば、1回限りの用途のための一方向のクロージャを一度だけ閉鎖できるようにしてもよい。
ただし、ホルダー又はクロージャは、繰り返し開閉できるものが望ましい。
それは、ラインが装着された設備の修理や改良を可能とする。
その位置は、挿通空間に一本又は複数のラインを実装したときに、ラインに作用する荷重を最小化する最適位置となる。
この場合、特に材料の節約が可能となる。
また、隣接した個々の幅方向連結部の間に、隙間が形成されることから湾曲又は折曲を容易にする。
また、提案される個々の幅方向連結部と関連して、ホルダーの閉鎖可能な部品も長手軸方向に対して配置することができる。
本例では、セグメントの用語は、1又はそれ以上の特にホルダーを含む規則的なあるいは周期的な部分を示すために用いられる。
これによれば、幅方向連結部の夫々は、閉成状態で、望ましいアーチ状、ループ状に形成され、特に、閉成状態のホルダーの高さに対応して形成される。
幅方向連結部は、柔軟な場合は円形のアーチ状に形成されることが想定され、折曲可能な場合は多角形状に形成されることが想定される。
その組み合わせも可能であり、例えば、幅方向連結部が、部分的に湾曲可能で、部分的に折曲可能なように形成されていてもよい。
そのような構成では、ラインガイドは、当初、比較的フラットな状態に製造される。
その後、例えば、装着時には、特に、湾曲又は折曲加工によって、動作状態の形状に組み立てられる。
したがって、いかなる場合でも、要求される柔軟な線条体の望ましい側面位置は、ホルダーを閉成状態とすることにより達成される。
より複雑でより高価な射出成形型を用いることによって、幅方向連結部の全体を剛性体で形成すると共に、ラインガイドの長手軸の周りを囲うように予め設定されたループ状の幅方向連結部を形成し、このような幅方向連結部を備えたラインガイドを製造することができる。
最後に言及された構造は、形状は複雑であるが、組立の複雑さや製造コストをさらに減少させるという効果がある。
このため、原則として、すべての適切なタイプのクロージャを用いることができ、特に、噛合ラッチ、ホック、ロックあるいはこれらのコンビネーションにより閉じることができるものを用いることができる。
望ましくは、ホルダーは、ラインの挿通空間を囲むように閉じられるべきであり、つまり、その周方向の全周にわたって延設されるべきである。
それらは、弾性的に湾曲する交差突起の先端領域に、例えば幅方向連結部の延長部分に形成することができる。
最後に言及された構成は、幅方向連結部の形状との関連においても、及び/又は、幅方向連結部に形成された当接端面との組み合わせにおいても有利である。
特に、ラインガイドの長手軸方向に沿ってクロージャの前後に突出する二つの突起に、当接端面を形成することが好ましい。
この場合、当接端面は、それ自身がクロージャとなる適切な形状に形成される。
また、ラインガイドが直線状態となったときに作用する曲げ荷重を支え、その結果、特に上段走行帯を自己保持して、ラインガイドの弛みを防ぐことができる。
適切な当接端面を形成することにより、弾性的に屈曲され、最小の復元力を備えた柔軟な線条体を設計することができる。
これにより、特に低レベルの抵抗で走行(長手軸方向への反転円弧部の移動を含めて)させることができる。
この構成は、直線状態のラインガイドに作用する負荷を支え、特に上段走行部のたるみを防ぐことができる。
なお、原則として、当接端面が形成された部分は、反転円弧部に関して半径方向外側に配置される。
当接端面間の長さをわずかに大きくすると、特に上段走行帯でプレストレス効果が得られる。
しかしながら、その場合、線条体が十分に高い剛性あるいは低い弾性を持っていなければならない。
それらは、例えば、ストラップクリップあるいは類似する保持デバイスの原理に従い、好ましくは、ループ状のホルダーを形成する。
ラインガイドの個別セグメントの夫々について、特に、材料を節約してそのような構成とするため、個々のセグメントは、実質的に、二本の線条体と、幅方向連結部と、クロージャの構成要素から形成されている。
好ましくは、クロージャと幅方向連結部は、線条体の長手軸方向に沿って同じ位置に配されている。
この場合、ホルダーにより囲まれた空間が挿通空間に成る。
この場合、個々の幅方向連結部は、線条体の長手軸方向に対して直交する平面内にそれぞれ配される。
動作状態において線条体を技術的に平行な形状とすることは、製造する線条体及び幅方向連結部の形状によって容易に達成できる。
上段走行帯と下段走行帯の間の反転円弧部が、予め規定された半径に維持される。
曲げ角限定用の当接端面をセグメントに形成しない場合でも、二本の線条体について弾性的に湾曲可能な適切な材料及び形状を選択することによって、単数または複数のラインを湾曲させることができる。
これにより、二つの幅方向連結部の隙間に自己保持される線条体長さは、反転円弧部で作用する曲げモーメントに対して、主としてこれを打ち消す線条体の厚さよりも著しく大きい。
前述の手段によって、線条体が、例えば、大きな引張力に抗するため、比較的厚い形状を成し、あるいは、曲げ剛性の高い材料で形成されている場合でも、典型的な射出成形しやすい樹脂を用いることにより、適切な曲げ柔軟性を確保することは可能である。
線条体の最大直径は、挿通空間の最小直径よりも著しく小さいことが望ましい。
しかしながら同様に、線条体の自己保持間隔長さは、最大で、反転円弧部の曲げ中心に直交する面内における線条体の直径に相当する線条体厚さの15倍であり、好ましくは最大で10倍である。
適切な最大寸法は、例えば水平方向に線条体を自己保持させるために十分に大きな曲げ剛性を保証する。
この場合、当接端面を設けていなくとも、長い自己保持間隔にわたりラインガイドの弛みを避けることができる。
これに対して、垂直方向に配列する場合は、一般的には高い曲げ剛性が要求されない。
その場合、線条体の断面は、例えば、円形状、楕円状、多角形状に形成することができる。
ラインガイドの長手軸に直交する平面内における二本の線条体間の幅方向連結部の湾曲長さは、線条体の高さ位置における挿通空間の幅の少なくとも150%であることが好ましい。
さらに、その湾曲長さは、幅方向連結部を備えたホルダーの高さを考慮しても、挿通空間の全周の好ましくは30〜70%、より好ましく40〜60%の範囲であり、幅方向連結部を備えたホルダーの高さを考慮しても。
湾曲長さの用語は、二本の線条体を接続すると共に、幅方向連結部に沿って、あるいは、内接円を形成する円弧のアーク長さを表すために使用される。
特に有利なことに、ラインガイドは、その全長にわたって、テクニカルプラスチックにより、例えば、射出成型により一体成形することができる。
特に好ましくは、ラインガイドは、例えば熱可塑性物質で全長にわたって、あるいは、完全に一体成形される。
これにより、ラインガイドは、可動牽引部材や静止基端部材の適切な対応部分に固定することができる。
また、固定手段は、例えば適切に連結される部分を形成することによって、長大なラインガイドの全長にわたって一体成形される個々の長さ部分を接続するために用いることができる。
例えば、長手軸方向に沿って係合溝を形成したヘッドは、個々のセグメントごとに、特に、夫々のクロージャ及び/又は夫々の幅方向連結部ごとに設けられる。
一体成形されたラインガイドのセグメントの夫々が、対応する固定手段を備えている場合、ラインガイドは、標準長さに製造することができ、また、例えば線条体を切断することによって、必要に応じて所望の長さに切断することができる。
これにより、所定の長さにラインガイドを切断した後、その両端に位置するセグメントは、第一の静止基端部材に固定し、第二の可動牽引部材に固定する適切な固定手段を備えることになる。
例えば、座席暖房、座席調整用モータ、着座検出などのための電力供給線や電気信号線を、例えば、自動車座席に接続する用途に適用し得る。
夫々のセグメントは、第一のフレキシブルな線条体と第二のフレキシブルな線条体により連結され、
前記各線条体間に一体的に形成される少なくとも一つの幅方向連結部が、前記ホルダーの閉成状態で長手軸の周りにアーチ状又はループ状に形成され、
二本の線条体を、前記挿通空間の側面に沿って、挿通空間と交差する中立線を形成する位置に配した。
ラインガイド100は、上段走行帯102と、下段走行帯104と、これら走行帯102及び104間に形成される移動可能な反転円弧部106からなる。
ラインガイド100は、複数のセグメント110、112を備え、全体として一体的に形成されている。
本例では、第一タイプのセグメント110と、第二タイプのセグメント112が交互に連結されている。
下段走行帯104の端末セグメントは、別途形成された基端部材116に固定されている。基端部材116は、例えば、自動車床面に固定される。
線条体120は、各セグメント110、112間をフレキシブルに連結し、全体として屈曲可能に形成されている。
これにより、牽引部材114は、ラインガイド100の変形に対応して、基端部材116に関して双方向矢印H,Vに示される水平方向又は垂直方向に移動可能となっている。
この場合、ラインガイド100はラインが撚れる(図示せず)ことを防止し、牽引部材114の位置が高さ方向及び長さ方向に自由に調整可能であるにもかかわらず、供給ライン(図示せず)を安全に保護・案内する
型から取り出した状態で、ラインガイド100は、概ね平面状に形成されている。
図2Aは、複数の幅方向連結部122を示し、個々の線条体120間に一体的に、あるいはワンピースに形成されている。
このようにして、幅方向連結部122は線条体120同士を連結する。
幅方向連結部122は、長手軸Lあるいは線条体120に対して実質的に直角に設けられている。
図1A〜1B及び図2A〜2Bに示す第一実施例において、幅方向連結部は、概ね矩形断面をなし、水平なフラットバンドに連続形成されている。
個々の幅方向連結部122は、同時に、ホルダー123の構成要素となっている。
幅方向連結部122の延長部分には、機械的に係合される各々の第一及び第二クロージャ124a、126a、124b、126bが、ホルダー123の構成要素として形成されている。
クロージャ124a、126a、124b、126bは、細い横断突起によって線条体120に固定されて、線条体120と一体的に形成される。
開放状態の、あるいは、フラットに置かれたラインガイド100には、第一クロージャ124a、124bと、第二のクロージャ126a、126bが、夫々の側面の長手軸方向に沿って交互に配されている。
幅方向連結部122は、全体的にあるいは完全に、長手軸Lの周りに湾曲可能に、あるいは、屈曲可能に設計され、対応するホルダー123が閉成状態にあるとき長手軸Lの周りにアーチ形となるように形成されている。
図示された実施例では、幅方向連結部122は、概ね円弧状に湾曲されている。
夫々のセグメント110、112において、一つの幅方向連結部122は、共働するクロージャ124a、126a及び124b、126bと共に、単数または複数のラインを保持するアーチ型ホルダー123を形成する。
ラインは、ホルダー123が開放状態にあるとき挿通空間130内にセットされ、ホルダー123が閉成状態にあるとき長手軸Lに沿って配された状態で保持される。
一方のクロージャ124a、126aと、他方のクロージャ124b、126bは、同一の作用を有し、互いに確実にロックされる。
第一のクロージャ124a、124bは、第二のクロージャ126a、126bのスナップフック125に噛み合う係止エッジ133を備えている。
また、互いに位置決めするため、第一のクロージャ124a、124bには、第二のクロージャ126a、126bの凹部136に噛み合う中央突起134を備えている。
これにより、クロージャ124a、124b、126a、126bに、スナップ止め機構が形成される。
第一のクロージャ124aは、これと係合される他の第一のクロージャ124bと異なり、当接端面140を備えている。
同様に、第二のクロージャ126bは、これと異なる形態の第二のクロージャ126aと異なり、当接端面140を備えている。
第一クロージャ124aの当接端面140は、第二クロージャ126bの当接端面140と共働して、上段走行帯102のたるみを防止する(図1A参照)。
この目的のため、図1Aに示すように、各二個一対の二つのクロージャ124a、124bと、126a、126bは、長手軸Lの前端及び後端となる当接端面140を備えたプレート型の塊又はブロックに形成されている。
当接端面140は、線条体120の長手軸Lに対して直交して形成されている。
当接端面140の間隔(当接端面140を備えたクロージャ124a、126bの長さ)は、セグメント110、112の通常のセグメント長さlよりわずかに大きく形成されている。
これにより、上部走行帯102には、プレストレス効果が生じる。
これはまた、実質的にフラットにインジェクションモールディングされた場合、長手軸Lの方向に沿ってそれぞれのクロージャ124a、124bと、126a、126bを交互に配することにより達成される。
当接端面140と対向するクロージャ124b及び126aの側面は、閉成状態のときに、結合したクロージャ124aおよび126bの内側を向いて互いに当接されるように傾斜面で形成されている。
当接端面140の構成に加えて、クロージャ124a、124bと、126a、126bのプレート状又はブロック状の形態は、外力に対する保護部材として機能するという利点がある。
クロージャ124a、124bと、126a、126bが閉じた状態で、係合溝142は、端部領域にあるセグメント110、112の固定手段として機能する。
図1A〜1Bに示す実施例において、係合溝142は、さねはぎの原理で牽引部材114及び基端部材116に確実に固定される(図1B参照)。
係合溝142は、固定手段として、それぞれのセグメント110、112に設けられている。
かくして、断面図において、線条体120は、実質的に挿通空間130の幅となる位置、すなわち、高さ方向の半分の位置に配置され、これによって、中立線を形成する位置に配されることとなる。
したがって、挿通空間が楕円又は多角形断面に形成される場合、寸法Bは、中立線の高さにおける挿通空間130の幅の少なくとも150%である。
二本の線条体120は、例えば図2Bに示されるように四角形断面の同一断面形状をなし、その場合、側面は、図1Aに示される動作状態において、反転円弧部106の湾曲軸に関しておよそ垂直にあるいは直角に延設されている。
線条体120の断面形状は、これに限らず、例えば円、楕円、六角形であってもよい。
弾性的に湾曲させるためには、線条体120の厚さSと、二つの隣接する幅方向連結部122間の線条体120の自己保持間隔Fの比は、F/S≧3、できればF/S≧5が望ましい。
自己保持型ラインガイド100の用途においては、走行
帯102、104のたるみ、特に下部走行帯104のたるみを防ぐことが望ましく、その目的のためには、F/S≦15、できればF/S≦10が望ましい。
好ましくは、線条体120は、およそ円形断面か正方形断面をなし、いずれの断面の対角線に比して著しく大きな長さを有するケーブルのような構成を成す。
図示された実施例において、一つの幅方向連結部122は、一定間隔(セグメント長さI)で配される個々のリンク部材に設けられる。
また、それぞれのクロージャの長さ方向に延びる二つの薄い幅方向連結部(図5A、5B参照)を備えることもできる。
外的作用から保護するため、幅方向連結部が、反転円弧部106での折れを回避するわずかな凹部を介していくつかのセグメントにわたって事実上連結された面状に形成されていてもよい。
このように、ラインガイド100は、射出成形法により一つの成形品として形成することができ、それ以上の工程を要することなく、型から取り出してすぐに使用できる状態となっている(図2A〜2B)。
図1A〜1B内との共通部分については、100増加した符号を付して説明する。
簡便のため、基本的な相違点を以下に説明する。
しかしながら、幅方向連結部222は、弾性的に湾曲されるような柔軟な帯状ではなく、図3Aに示すように ブロック状に形成され、半径方向外向きに配列されている。
これによって、幅方向連結部222は、曲げ剛性が本質的に高く、長手軸Lの周りをループ状に囲むように形成されている。
したがって、幅方向連結部222は曲げ荷重に抗し得る剛体で形成され、その前後方向に突出する剛性突起の前後両端には、当接端面240が形成されている。
各セグメント210は、確実に一つのホルダー223と幅方向連結部222を備え、全てのセグメント210は同一形状に形成されている。
最初の実施例と異なり、スナップフック224、226は、反転円弧部206に対して放射方向内側向きに配されている。
図示されない単数または複数のラインを挿通した後、図3Cに拡大して詳細に示すように、セグメント210のスナップフック224、226は、互いに係合され、あるいは、引っ掛けられる。
したがって、幅方向連結部222は、線条体220に対して定位置に固定される。
この場合、当接端面240を備えた突起によって、幅方向連結部222に、プレート状またはブロック状のヘッド244が形成される。
また、牽引部材214及び基端部材116に固定するための係合溝242が形成されている。
ヘッドを線条体220に接続する部分は、狭く形成され、これによって、挿通空間230(図3B)が図2Bに似たほぼ円形の断面に形成されている。
したがって、ラインの摩耗は最低限に抑えられる。
図3Aは、セグメント210の側面を示し、そのヘッドには、牽引部材214及び基端部材216に固定される係合溝242が形成されている。
各セグメント210には固定部材として係合溝242が設けられているので、端部領域の複数のセグメント210を固定することができる。
前述の実施例との共通部分については、さらに100増加した符号を付して説明する。
ラインガイド300の二本の線条体320は、実質的に平行に延び、挿通空間の高さ方向1/2の位置で横切るように側面中央に配置されている。
ラインガイド300では、それぞれのセグメント310にバンド型幅方向連結部322が二つずつ設けられており、その結果、隣接する幅方向連結部322の通常の間隔Fは、セグメント長さIより小さい。
図5Bに示すように、ラインガイド300の線条体320は、狭い側面を有し、たわみ軸又は曲げ軸に対して直角の概ねバンド型に形成されている。
より単純な形状とすることにより、ラインガイド300は、低コストで生産される。
F 線条体の自己保持間隔
H 水平方向
I セグメント長さ
L 長手軸L
S 線条体の厚さ
V 垂直方向
100 ラインガイド
102 上段走行帯
104 下段走行帯
106 反転円弧部
110、112 セグメント
114 牽引部材
116 基端部材
120 線条体
122 幅方向連結部
123 ホルダー
124 第一クロージャ
126 第二クロージャ
130 挿通空間
133 係止エッジ
134 中央突起
135 スナップフック
136 凹部
140 当接端面
142 係合溝
200 ラインガイド
202 上段走行帯
204 下段走行帯
206 反転円弧部
210 セグメント
214 牽引部材
216 基端部材
220 線条体
222 幅方向連結部
223 ホルダー
224、226 スナップフック
230 挿通空間
240 当接端面
242 係合溝
244 ヘッド
300 ラインガイド
310 セグメント
320 線条体
322 幅方向連結部
323 ホルダー
324、326 クロージャ
330 挿通空間
Claims (20)
- ケーブルやホースなどの少なくとも一つのラインを案内するため、複数のセグメント(110、112、210、310)が、反転円弧部(106、206)で湾曲し得るように互いにフレキシブルに連結されると共に、長手軸に沿って一体的に形成され、
前記各セグメントの夫々は少なくとも一つのホルダー(123、223、323)を備え、
前記ホルダーには、開放状態でラインをセットし、長手軸(L)に対して横方向から閉じる閉成状態でラインを保持する挿通空間(130、230、330)が形成されて成るラインガイドにおいて、
夫々のセグメントは、第一のフレキシブルな線条体(120、220、320)と第二のフレキシブルな線条体(120、220、320)により連結され、
前記各線条体間に一体的に形成される少なくとも一つの幅方向連結部(122、222、322)が、前記ホルダーの閉成状態で長手軸(L)の周りにアーチ状又はループ状に形成され、
二本の線条体(120、220、320)は、前記挿通空間の側面に沿って、挿通空間(130、230、330)と交差する中立線を形成する位置に配されたことを特徴とするラインガイド。 - 前記閉成状態で二本の線条体(120、220、320)が、挿通空間(130、230、330)の側面中央に配され、前記線条体が、挿通空間をその高さの半分の位置で横切るように予め中立線に沿って配された請求項1記載のラインガイド。
- それぞれのセグメント(110、112、210、310)に形成される各ホルダー(123、223、323)が、一つまたはそれ以上の幅方向連結部(122、222、322)を個別に備えた請求項1又は2記載のラインガイド。
- 前記幅方向連結部(122、322)は、部分的に又は全体的に柔軟で折曲げ可能に形成され、ホルダー(123、323)が閉成状態で円弧及び/又は多角形形状のアーチ状、ループ状に形成される請求項3記載のラインガイド。
- 前記幅方向連結部(222)は、部分的に剛体であるいは全体的に剛体で形成され、長手軸(L)の周りに位置するように、アーチ状又はループ状の形態に形成された請求項3記載のラインガイド。
- 各ホルダー(123、223、323)は、閉じるためにラッチ端部、ホック、ロックなどのクロージャ(124a、126a、124b、126b、224、226、324、326)を備えた請求項1〜5いずれか記載のラインガイド。
- 前記各クロージャ(124a、126a、124b、126b)には、直線状態で作用する曲げ荷重を支える当接端面(140)が形成された請求項6記載のラインガイド。
- 前記幅方向連結部(222)のそれぞれには、長手軸の前後方向に延びる二つの剛性突起に、直線状態で作用する曲げ荷重を支える当接端面(240)が形成された請求項1〜7いずれか記載のラインガイド。
- 前記クロージャに、スナップフック(135、224、226)、特に、先端で互いに係合する弾性的に湾曲可能な二つのスナップフック(224、226)が形成された請求項6記載のラインガイド。
- 前記セグメント(110、112、210)の当接端面(140、240)間の長手軸方向の寸法は、セグメントの通常の長手軸方向長さ(I)よりわずかに大きく形成されて成る請求項7又は8記載のラインガイド。
- 前記ホルダーの夫々は、クロージャ(124a、126a、124b、126b、224、226、324、326)と幅方向連結部(122、222)から形成され、
好ましくは、前記クロージャ及び幅方向連結部が概ね同一線上に配列されて成る請求項1〜10いずれか記載のラインガイド。 - 二本の線条体(120、220、320)が、弾性的に湾曲し予め設定された半径の反転円弧部(106、206)を形成する請求項1〜11いずれか記載のラインガイド。
- 二つの幅方向連結部間の線条体の自己保持間隔(F)は、線条体の厚さ(S)の少なくとも3倍以上、好ましくは5倍以上である請求項12記載のラインガイド。
- 二つの幅方向連結部間の線条体の自己保持間隔(F)は、線条体の厚さ(S)の多くとも15倍以下、好ましくは10倍以上である請求項12又は13記載のラインガイド。
- 二本の線条体(120、220、320)の断面が、ケーブルまたはバンド形状に形成された請求項1〜14いずれか記載のラインガイド。
- 前記線条体(120)間の幅方向連結部(122、222、322)の周方向長さが、中立線の高さ位置における挿通空間(130、230、330)の幅方向長さの少なくとも150%であり、また、挿通空間全周に対して、好ましくは30〜70%の範囲、より好ましくは40〜60%の範囲で形成された請求項1〜15いずれか記載のラインガイド。
- 先端に位置するセグメントを強固に、且つ、確実に固定するための係合手段(142、242)を備え、ワンピースに形成された請求項1〜16いずれか記載のラインガイド。
- 二本の線条体(120、220、320)は、実質的に平行に延設されると共に、動作状態で互いに対向する位置に配され、
それぞれの幅方向連結部(122、222、322)が、通常の長手軸方向間隔(F)で線条体に対して直角に延びるように設けられた請求項1〜17いずれか記載のラインガイド。 - 自動車座席と電力供給線及び/又は信号線との接続に用いられる請求項1〜18いずれか記載のラインガイド。
- 自動車座席と、少なくとも一つの電力供給線及び/又は信号線と、当該電力供給線及び/又は信号線を保護する請求項1〜18いずれか記載のラインガイドとを備えた装置。
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