JP6246324B2 - 成形面ファスナー - Google Patents

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Description

本発明は、平板状の基板部に複数の係合素子が配される成形面ファスナーに関する。
自動車や列車の座席用シート、各種ソファー、事務用チェアーなどは、発泡性樹脂を用いて所定の形状に成形されたクッション体(発泡体)の表面に、繊維製布帛や天然又は合成皮革などからなる表皮材を被着させて構成されていることが多い。このような各種のシート等に用いられるクッション体は、長時間着座しても疲れない着座姿勢を維持するため、人間工学的に満足する凹凸形状からなる湾曲面を有することがある。
また、クッション体の表面に表皮材を被着させる場合、クッション体を所望の形状に成形した後、得られたクッション体の表面に表皮材を被せて固定する方法が採用されることが多い。特にこの場合、クッション体の表面と表皮材の裏面とを固定する手段として、成形面ファスナーが一般的に利用されている。
成形面ファスナーは、熱可塑性樹脂からなる基材部の一表面(第1面)に複数の係合素子(例えば、雄型係合素子)が配されて構成されており、このような成形面ファスナーを、クッション体の成形時に同クッション体表面に係合素子が露呈するように一体化する。また、このクッション体を被覆する表皮材の裏面には、成形面ファスナーの係合素子と係着可能な複数の雌型係合素子を設けておく。
そして、成形面ファスナーが一体化されたクッション体に表皮材を被せた後、その表皮材の裏面に配された雌型係合素子(ループ状係合素子)を、クッション体表面に配された成形面ファスナーの雄型係合素子に押し付けることにより、表皮材を成形面ファスナーに係着させる。これによって、表皮材が、クッション体の表面に当該表面の凹凸形状に沿って容易に固定され、表皮材がクッション体から浮き上がることを防止している。
このように表皮材を固定するためにクッション体に一体化される成形面ファスナーの例が、国際公開第2012/025980号公報(特許文献1)などに開示されている。
例えば、特許文献1に記載されている成形面ファスナー80は、図35に示すように、長尺な平板状の基板部81と、基板部81の左右側縁部に配された左右の防壁部82と、左右の防壁部82間に配された複数のフック状係合素子83と、防壁部82の内側に配された磁性体保持部84と、幅方向に沿って配された横壁部85と、基板部81の左右側縁から外側に向けて幅方向に延設されたヒレ片部86とを有する。また、この成形面ファスナー80には、線状磁性体87が長さ方向に沿って磁性体保持部84に保持された状態で一体成形されている。
特許文献1における係合素子83は、基板部81の長さ方向(ファスナー長さ方向)に所定の取付ピッチで列状に配されるとともに、その係合素子83の列が幅方向に5列に並べられている。また、各係合素子83は、基板部81の表面から立ち上がる立ち上がり部と、その立ち上がり部の上端においてファスナー長さ方向の前後に向けて湾曲しながら延出するフック状の係合頭部(フック部)とを有しており、所謂雄型係合素子83として形成されている。
左右の防壁部82は、長さ方向に沿って配された3列の縦壁部と、隣接する縦壁部間を連結する連結部とを有しており、各列の縦壁部は、長さ方向に所定の取付ピッチをもって間欠的に配された複数の縦壁体を有する。各縦壁体は、基板部81から起立する柱部と、柱部の上端に配される上面部とを有しており、それぞれの上面部は、柱部の上端から長さ方向及び幅方向に張り出して形成されている。
各縦壁がこのような上面部を有することにより、成形面ファスナー80を金型のキャビティ面に密着させるときに、成形面ファスナー80の縦壁部と金型のキャビティ面との密着面積を増大させて、成形面ファスナー80の密着性を向上させることができる。
このような特許文献1の成形面ファスナー80は、例えば図36に示した製造装置90を用いて製造される。
この製造装置90は、一方向(図面では反時計回り方向)に駆動回転するダイホイール91と、ダイホイール91の周面に対向して配された溶融樹脂の連続押出ノズル92と、連続押出ノズル92よりもダイホイール91の回転方向下流側に配されるピックアップロール93と、ピックアップロール93の更に下流側に配され、加熱部を備えた上下一対の押圧ロール94,95と、連続押出ノズル92よりもダイホイール91の回転方向上流側に配され、ダイホイール91と連続押出ノズル92との対向面間に線状磁性体87を導入する不図示の線状磁性体供給部とを有する。
ダイホイール91の周面には、成形面ファスナー80の防壁部82、係合素子83、横壁部85、及び磁性体保持部84を成形するための成形用キャビティ空間91aが形成されている。また一般に、ダイホイール91は、所要の厚さを有する複数の円盤状プレートを、ダイホイール91の回転軸方向に重ねて積層することによって円柱状に形成されている。また、所定の円盤状プレートの周縁部には、放電加工やレーザ加工によって、そのプレート位置に対応して所定のキャビティ空間91aが形成されている。
例えば、ダイホイール91において、防壁部82の縦壁部に対応する位置に配される円盤状プレートの周縁部には、縦壁部の形状に対応するキャビティ空間91aが、周方向に所定のピッチで形成される。また、長さ方向に沿った係合素子83の列に対応する位置に配される円盤状プレートの周縁部には、係合素子83の形状に対応するキャビティ空間91aが所定のピッチで形成される。そして、周縁部にキャビティ空間91aが形成されているプレートやキャビティ空間91aが形成されていないプレートを軸方向に所定の順番で積層することにより、ダイホイール91が形成される。
このようなダイホイール91を有する製造装置90を用いて成形面ファスナー80を製造する場合、先ず、溶融した樹脂材料が連続押出ノズル92からダイホイール91の周面に向けて連続して押し出される。このとき、ダイホイール91は一方向に駆動回転しており、その周面に押し出された溶融樹脂は連続押出ノズル92とダイホイール91との間の間隙にて成形面ファスナー80の基板部81を連続して成形すると同時に、上述したそれぞれの成形用キャビティにて、防壁部82、係合素子83、横壁部85、及び磁性体保持部84を順次成形する。
この場合、防壁部82や係合素子83等は、成形面ファスナー80が成形される方向(以下、成形面ファスナー80が成形される方向を、機械方向と称する)に沿って(すなわち、成形面ファスナー80の長さ方向に沿って)基板部81上に成形される。また、溶融した樹脂材料が連続押出ノズル92から押し出されると同時に、線状磁性体87が図示しない線状磁性体供給部から溶融樹脂の押出位置に導入されて、成形面ファスナー80に一体成形される。
ダイホイール91の周面上で成形される成形面ファスナー80は、ダイホイール91の周面に担持されて冷却されながら半回転することにより固化され、その後、ピックアップロール93によってダイホイール91の周面から連続して引き剥がされる。
続いて、ダイホイール91から引き剥がされた成形面ファスナー80は、上下の押圧ロール94,95間に向けて搬送され、同押圧ロール94,95によって、成形面ファスナー80の縦壁体の上端部が上下方向から押圧されることにより、扁平状の上面部が柱部の上端に成形される。これにより、図35に示したような、各係合素子83の係合頭部(フック部)がファスナー長さ方向に沿って形成された特許文献1の成形面ファスナー80が製造される。
一方、例えば特表2000−512174号公報(特許文献2)には、成形面ファスナーの製造方法の一例として、各係合素子の係合頭部(フック部)がファスナー長さ方向に対して直交するファスナー幅方向に沿って形成される成形面ファスナーを製造する方法が記載されている。
このように係合頭部がファスナー幅方向に係合素子を有する成形面ファスナーを製造する場合も、所要の厚さを有する複数の円盤状プレートを軸方向に積層して形成され、その周面に係合素子等を成形する成形用キャビティが設けられたダイホイールが用いられる。この場合、成形される係合素子は、機械方向に直交する方向(以下、機械横断方向と称する)に沿って(すなわち、成形面ファスナーの幅方向に沿って)形成されるため、1つの係合素子を成形するためのキャビティ空間は、ダイホイールの複数枚の円盤状プレートに跨って形成される。
例えば、特許文献2では、図37に示すように、ダイホイールの周面98に、1つの係合素子を成形するためのキャビティ空間99が、相互に重ね合わされるプレートa〜プレートkに跨って形成されている。このような複数のプレートa〜kに跨って1つの係合素子のキャビティ空間99が形成されることにより、フック部の向きがファスナー幅方向に向いた複数の係合素子が基板部上に配された成形面ファスナーを製造することが可能となる。
国際公開第2012/025980号公報 特表2000−512174号公報
フック部がファスナー幅方向に向いた複数の係合素子を有する成形面ファスナーを製造する場合、図37に示したように、1つの係合素子を成形するキャビティ空間99が、ダイホイールにおける複数の円盤状プレートa〜kに跨って形成される。
ところで、成形面ファスナーを成形に用いられるダイホイールは、通常、上述したように、複数の円盤状プレートを積層して形成されており、各円盤状プレートの周縁部には、係合素子やその他の部位の形状に対応する所定の形状を備えたキャビティ空間が、放電加工(ワイヤ放電加工)やレーザ加工等によって形成されている。
しかし、円盤状プレートに所定形状のキャビティ空間を放電加工やレーザ加工等で形成する場合、係合素子等の成形部位の形状が非常に小さいため、加工精度の高い装置を用いなければ、各プレートに形成されるキャビティ空間の位置がずれたり、キャビティ空間の寸法に誤差が生じたりし易くなる。一方、加工精度の高い装置を用いると、製造コストの増大を招くといった弊害があった。
また、周縁部に所定形状のキャビティ空間が形成された複数の円盤状プレートを積層してダイホイールを形成する場合、円盤状プレートの位置が、その他の円盤状プレートに対して、プレート周方向にずれた状態で積層される可能性もある。
このため、図37に示したように、1つの係合素子を成形するキャビティ空間99が複数の円盤状プレートa〜kに跨って形成されるダイホイールを用いて成形面ファスナーを製造する場合に、上述のように、円盤状プレートa〜kにキャビティ空間99を形成する際にキャビティ空間99の位置ずれや寸法誤差が生じたり、また、1つ以上の円盤状プレートの位置がプレート周方向にずれた状態で積層されたりすると、そのキャビティ空間99のキャビティ面に、アンダーカットとなる凸凹部が形成される。ここで、アンダーカットとは、成形加工において、金型から成形品を取り出す(離型)際に、型を開く方向のみでは円滑に離型できない形状のことを言う。
例えば、図37においてプレートeのキャビティ面の位置が仮想線のようにずれた場合を想定すると、プレートeのキャビティ面の位置がずれた部分が、プレートfのキャビティ面に対して飛び出すためにアンダーカットとなる。
従って、このようなキャビティ空間を有するダイホイールを用いて成形面ファスナーを製造すると、成形される係合素子がキャビティ空間から抜けなくなること、係合素子の一部が切れたり、引きちぎれたりすること、係合素子が変形すること、更に、それらに伴って係合素子の強度を低下させること等の不具合が生じ、成形面ファスナーの品質を低下させていた。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、係合素子のフック部がファスナー幅方向(機械横断方向)に沿って延出する成形面ファスナーにおいて、ダイホイールの円盤状プレートにキャビティ空間を形成する際にキャビティ空間の位置ずれや寸法誤差が生じたり、また、円盤状プレートの位置がプレート周方向にずれた状態で積層されたりしても、キャビティ空間からの型抜き時に損傷や変形を生じさせず、所定の強度を備える係合素子を安定して成形することが可能な形態を備える成形面ファスナーを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供される成形面ファスナーは、基本的な構成として、機械方向に延びる平板状の基板部と、前記基板部の少なくとも一方の表面に配される複数のフック状係合素子とを有し、各係合素子は、前記基板部から立設するステム部と、前記ステム部の側面から機械横断方向の一方へ向けて延出するフック部とを備える成形面ファスナーであって、前記係合素子は、機械方向及び高さ方向に沿った基準面を境界として、少なくとも前記フック部を備える細幅先端部と、前記ステム部のみを備える拡幅部とを少なくとも前記フック部が形成される高さ範囲で有し、前記境界において、前記細幅先端部の前記機械方向における寸法は、前記拡幅部の前記機械方向における寸法よりも小さくされてなることを最も主要な特徴とするものである。
特に、本発明の成形面ファスナーにおいて、前記境界は、機械横断方向において、前記ステム部と前記フック部とを区画する区画位置から、前記ステム部の頂端面における前記フック部の延出方向とは反対方向の端縁位置までの範囲内に配されていることが好ましい。
また、前記境界は、前記ステム部と前記フック部とを区画する区画位置に配され、前記ステム部の全体が前記拡幅部により形成され、前記フック部の全体が前記細幅先端部により形成されていることが好ましい。
更に、前記基準面は、平面により形成され、且つ、前記係合素子の前記機械方向における前後両側に配されていることが好ましい。この場合、前記基準面は、前記係合素子の高さ方向における上下両側に配されており、前記細幅先端部の頂端面の高さ位置は、前記境界を介して、前記拡幅部の頂端面の高さ位置よりも低くされていることが好ましい。
本発明の成形面ファスナーにおいて、前記ステム部は、前記機械横断方向における寸法を頂端面に向けて漸減させて形成されていることが好ましい。
また、前記フック部の下端面は、前記基板部の表面に対して0°以上50°以下の角度をなして配されていることが好ましい。
本発明の成形面ファスナーにおいて、1つの前記基板部に配される全ての前記係合素子の前記フック部は、前記ステム部から、前記機械横断方向同じ方向に延出していることが好ましい。
また、1つの前記ステム部に、1つの前記フック部、又は複数の前記フック部が設けられていることが好ましい。
更に、本発明の成形面ファスナーは、前記基板部と複数の前記係合素子とを有する第1面ファスナー部と、前記基板部と複数の前記係合素子とを有する第2面ファスナー部と、前記第1面ファスナー部及び前記第2面ファスナー部間を連結するとともに、前記第1面ファスナー部及び前記第2面ファスナー部に対して折り曲げ可能な可撓性を備える折曲片部とを有し、前記第1面ファスナー部に配される各係合素子の前記フック部、及び、前記第2面ファスナー部に配される各係合素子の前記フック部は、それぞれ前記ステム部から前記折曲片部側に向けて延出していることが好ましい。
本発明に係る成形面ファスナーは、ファスナー長さ方向(機械方向)に長尺な基板部と、基板部の少なくとも一方の表面に配される複数の係合素子とを有し、各係合素子は、基板部から立設するステム部と、ステム部のファスナー長さ方向に沿った側面(端面)からファスナー幅方向(機械横断方向)に沿って延出するフック部とを有する。
また、係合素子は、ファスナー長さ方向及び係合素子の高さ方向に沿った基準面(境界面)を境界として、ファスナー幅方向の一方側に配され、ステム部のみを備える拡幅部と、ファスナー幅方向の他方側にファスナー長さ方向における寸法(素子幅寸法)を拡幅部よりも小さくして配され、少なくともフック部を備える細幅先端部とを有する。特に、係合素子の細幅先端部は、境界における素子幅寸法を拡幅部よりも小さくして形成されている。この場合、拡幅部と細幅先端部との境界は、ダイホイールにおける円盤状プレート間のパーティングラインに対応する位置に、係合素子の高さ方向に沿って配されている。
このような本発明の成形面ファスナーによれば、ダイホイールの円盤状プレートにキャビティ空間を形成する際に、各プレートにキャビティ空間の位置ずれや寸法誤差が生じたり、また、プレートの位置がプレート周方向にずれた状態で複数のプレートが積層されたりしても、係合素子の素子幅寸法を、パーティングラインに対応して形成される境界を介してファスナー幅方向の一方側と他方側とで異ならせているため、上述のようなキャビティ空間の位置ずれや寸法誤差、又はプレートの周方向への積層ずれを、境界に形成される基準面で吸収することができる。
これにより、ファスナー幅方向(機械横断方向)に直交する方向のアンダーカットが、キャビティ空間の位置ずれ等に起因してダイホイールに形成され難くなる。従って、上述のような形態を有する成形面ファスナーを、ダイホイールを用いて成形する際に、係合素子がキャビティ空間から抜けなくなること、係合素子の一部が切れたり、引きちぎれたりすること、係合素子が変形すること、更に、それらに伴って係合素子の強度を低下させること等のようなアンダーカットの形成に起因する不具合が生じ難くなる。このため、各係合素子が所定の形状を安定して備えることができ、それによって、成形面ファスナーの品質を安定させるとともに、歩留まりを向上させてコスト削減を図ることができる。
その上、係合素子のフック部の全体が、素子幅寸法が小さな細幅先端部で形成されるため、例えば本発明の成形面ファスナーを、後述する実施例にて説明するように、クッション体に形成される溝部の側壁部に取着して、当該成形面ファスナーに、クッション体の表皮材に設けたループ状係合素子を係合させる場合に、細幅のフック部をループ状係合素子に挿通させ易くすることができ、それによって、本発明の成形面ファスナーに、相手方のループ状係合素子を備えた雌型係合素子を容易に且つ安定して係合させて固定することができる。更に、相手方のループ状係合素子を本発明のフック状係合素子から外すときには、素子幅寸法が小さいフック部の弾性変形を許容し易くなるため、ループ状係合素子の取り外し作業を容易に行うことが可能となる。
また本発明では、素子幅寸法を拡幅部と細幅先端部との間で変化させる境界が、ファスナー幅方向において、ステム部とフック部とを区画する区画位置から、ステム部の頂端面におけるフック部の延出方向とは反対方向の端縁位置までの範囲内で任意に設定される。このように境界の位置が設定されることにより、ダイホイールにおいて係合素子の成形を担当する円盤状プレートの加工において、アンダーカットの形成を防止できるとともに、その円盤状プレートの加工を容易に且つ安定して行うことができる。
特に本発明では、拡幅部と細幅先端部との間の前記境界が、ステム部とフック部とを区画する区画位置に沿って配されている。この場合、係合素子におけるステム部の全体が拡幅部により形成され、フック部の全体が、拡幅部から境界を介して延出する細幅先端部により形成される。
これにより、ステム部が太くて強固に形成されるため、本発明のフック状係合素子に相手方のループ状係合素子を係合させた状態で表皮材にテンションが与えられても、太いステム部で相手方のループ状係合素子を安定して支持し、持ち堪えることができる。また、ループ状係合素子を支持するフック状係合素子(特にステム部)に変形や破損等を生じ難くすることができる。更に、ステム部の全体が拡幅部により形成され、フック部の全体が細幅先端部により形成されていることにより、係合素子の見栄えも良くなり、成形面ファスナーの外観品質を向上させることができる。
本発明の成形面ファスナーの係合素子において、境界に配される基準面は、平面により形成されており、また、この基準面は、係合素子のファスナー長さ方向における前後両側に配されている。このような前後の基準面を境界が有することにより、ダイホイールを用いる成形面ファスナーの成形において、上述したようなキャビティ空間の位置ずれや寸法誤差、又はプレートの積層ずれが生じても、アンダーカットの形成に起因する種々の不具合が生じることを効果的に防止し、成形面ファスナーの品質をより安定させることができる。
また本発明における係合素子において、境界に配される基準面は、係合素子の高さ方向における上下両側に配されている。この場合、基板部の上面と平行に形成される細幅先端部の頂端面の高さ位置は、境界を介して、拡幅部の頂端面の高さ位置よりも低く設定される。これにより、複数の円盤状プレートを有するダイホイールを用いて成形面ファスナーの成形を行うときに、キャビティ空間の位置ずれや寸法誤差が生じても、プレート間のパーティングライン上に、係合素子の高さ方向のアンダーカットが形成され難くなるため、アンダーカットの形成に起因する上述したような種々の不具合が生じることを効果的に防止できる。なお本発明において、係合素子における細幅先端部の頂端面は、拡幅部の頂端面と同じ高さ位置に設定されていても良い。
更に本発明の係合素子において、ステム部は、ファスナー幅方向における寸法を頂端面に向けて漸減させて形成されている。このように係合素子が形成されていることにより、ダイホイールを用いて成形面ファスナーを成形するときに、ステム部のファスナー幅方向における寸法を漸減させる傾斜面が抜き勾配となるため、ダイホイールのキャビティ空間から係合素子を抜出させ易くすることができる。
更にまた本発明の成形面ファスナーにおいて、フック部の下端面と基板部の表面とにより形成される角度が0°以上50°以下に設定されている。これにより、本発明の成形面ファスナーに、係合相手となる雌型係合部材を係合させるときに、ループ状係合素子に本発明のフック状係合素子のフック部を挿通させ易くすることができ、また、本発明の成形面ファスナーに係合させた雌型係合部材を取り外すときに、ループ状係合素子から本発明のフック状係合素子のフック部を抜け易くすることができる。このため、成形面ファスナーの使い易さ(使い勝手)を向上させ、成形面ファスナーを用いて異なる部材同士(例えばクッション体と表皮材)を係合させる作業又は分離させる作業の効率性を高めることができる。
その上、上述したように、ループ状係合素子から本発明のフック状係合素子のフック部が抜け易くなることによって、フック状係合素子のフック部とループ状係合素子とが相互に受けるダメージを小さく抑えることができるため、本発明の成形面ファスナーの耐久性や、その係合相手となる雌型係合部材の耐久性を向上させることができる。
また本発明の成形面ファスナーにおいて、1つの基板部に配される全ての係合素子のフック部は、ステム部から、ファスナー幅方向の同じ方向に延出している。これにより、本発明の成形面ファスナーに、複数のループ状係合素子を備えた雌型係合部材を係合させるときに、成形面ファスナーに対してループ状係合素子を、フック部の延出方向側からその反対側に向けてファスナー幅方向に沿って移動させることにより、ループ状係合素子に本発明の係合素子のフック部を容易に挿通させて、本発明の成形面ファスナーに雌型係合部材を円滑に係合させることができる。
更に、本発明の成形面ファスナーに雌型係合部材を係合させた後に雌型係合部材を、フック部の延出方向とは反対側に向けて引っ張っても、成形面ファスナーと雌型係合部材との係合状態を安定して維持することができる。一方、本発明の成形面ファスナーに雌型係合部材を係合させた後に雌型係合部材を、フック部の延出方向に向けてファスナー幅方向に沿って移動させることにより、ループ状係合素子から本発明の係合素子のフック部を容易に抜脱させることができ、本発明の成形面ファスナーと雌型係合部材とを円滑に分離することができる。
更に、本発明の成形面ファスナーでは、1つのステム部に対して、1つのフック部が設けられても良いし、複数のフック部が設けられていても良い。このように1つのステム部に1つ又は複数のフック部が設けられていることにより、本発明の成形面ファスナーに対して、複数のループ状係合素子を備えた雌型係合部材を安定して係合させることができる。
更にまた、本発明の成形面ファスナーは、基板部と複数の係合素子とを有する第1面ファスナー部と、基板部と複数の前記係合素子とを有する第2面ファスナー部と、第1面ファスナー部及び第2面ファスナー部間を連結するとともに、第1面ファスナー部及び第2面ファスナー部に対して折り曲げ可能な可撓性を備える折曲片部とを有する。また、第1面ファスナー部に配される各係合素子のフック部、及び、第2面ファスナー部に配される各係合素子のフック部は、それぞれステム部から折曲片部側に向けて延出している。
このような形態を有する成形面ファスナーは、後述する実施例にて説明するように、成形面ファスナーをクッション体に形成される溝部の側壁部に取着して、クッション体の表皮材に設けたループ状係合素子を、クッション体の溝部内に挿入して前記成形面ファスナーに係合させるような場合に特に好適に用いられる。
すなわち、上述のような成形面ファスナーは、金型を用いて上述のようなクッション体を発泡成形する際に、金型に設けたファスナー保持部の先端面(第1保持部)に、成形面ファスナーの折曲片部を第1及び第2面ファスナー部に対して折り曲げた状態で保持するとともに、同ファスナー保持部の側壁部(第2保持部)に、成形面ファスナーの第1及び第2面ファスナー部を密着させて保持することができる。これにより、折曲片部を位置決め部として用いて、成形面ファスナーを金型に対して所定の位置に安定して保持することができる。
また、上述のように成形面ファスナーを金型のファスナー保持部に保持した状態でクッション体の発泡成形を行うことにより、クッション体に形成される溝部の左右側壁部に、成形面ファスナーの第1面ファスナー部と第2面ファスナー部とを、フック状係合素子を溝部内に露呈させた状態で配置することができるため、係合素子による所望の係合力を確保して、当該成形面ファスナーに複数のループ状係合素子を備えた表皮材を安定して係着させることができる。
本発明の実施例1に係る成形面ファスナーを示す平面図である。 図1に示したII−II線における断面図である。 同成形面ファスナーの係合素子を拡大してフック部側から見た図である。 同係合素子をフック部側の斜め方向から見た斜視図である。 同係合素子をフック部側とは反対の側の斜め方向から見た斜視図である。 同成形面ファスナーの要部をファスナー長さ方向に直交する断面で示す要部断面図である。 成形面ファスナーの成形工程を模式的に説明する説明図である。 成形面ファスナーを成形するダイホイールの形態を模式的に説明する模式図である。 ダイホイールの周面に形成される係合素子用のキャビティ空間を表す模式図である。 ダイホイールの係合素子用のキャビティ空間の近傍における周方向に直交する断面を示す断面図である。 第1プレートのキャビティ空間に対し、第2プレートのキャビティ空間の位置関係を説明する説明図である。 同成形面ファスナーを金型のファスナー保持部に取り付ける作業を説明する説明図である。 同成形面ファスナーが金型のファスナー保持部に保持された状態を示す模式図である。 同成形面ファスナーが一体化されたクッション体と、そのクッション体に被着させる表皮材とを示す断面図である。 本発明における実施例1の第1変形例に係る成形面ファスナーの係合素子を示す斜視図である。 同係合素子をファスナー長さ方向側から見た模式図である。 本発明における実施例1の第2変形例に係る成形面ファスナーの係合素子をフック部側から見た図である。 同係合素子をファスナー長さ方向側から見た模式図である。 本発明における実施例1の第3変形例に係る成形面ファスナーの係合素子をフック部側から見た図である。 本発明における実施例1の第4変形例に係る成形面ファスナーの係合素子をフック部側から見た図である。 本発明における実施例1の第5変形例に係る成形面ファスナーの係合素子をファスナー長さ方向側から見た模式図である。 本発明における実施例1の第6変形例に係る成形面ファスナーの要部を拡大して示す要部拡大図である。 同第6変形例に係る成形面ファスナーの要部をファスナー長さ方向に直交する断面で示す要部断面図である。 本発明における実施例1の第7変形例に係る成形面ファスナーの要部をファスナー長さ方向に直交する断面で示す要部断面図である。 本発明の実施例2に係る成形面ファスナーを示す平面図である。 図25に示したXXVI−XXVI線における断面図である。 本発明の実施例2の変形例に係る成形面ファスナーを示す平面図である。 本発明の実施例3に係る成形面ファスナーを示す平面図である。 図28に示したXXIX−XXIX線における断面図である。 同成形面ファスナーが金型のファスナー保持部に保持された状態を示す模式図である。 本発明の実施例4に係る成形面ファスナーを示す平面図である。 同成形面ファスナーの使用例を説明する断面図である。 同成形面ファスナーの別の使用例を説明する断面図である。 同成形面ファスナーの更に別の使用例を説明する断面図である。 従来の成形面ファスナーを示す斜視図である。 従来の成形面ファスナーの成形工程を模式的に説明する説明図である。 従来の成形面ファスナーを成形するダイホイールの要部を示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、実施例を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下で説明する実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏しさえすれば、多様な変更が可能である。例えば、以下の各実施例において、面ファスナー部に配されるフック状係合素子の個数、配設位置、及び取り付けピッチなどは特に限定されるものではなく、任意に変更することが可能である。
図1は、本実施例1に係る成形面ファスナーを示す平面図であり、図2は、図1に示したII−II線における断面図である。図3は、係合素子を拡大してフック部側から見た図であり、図4及び図5は、係合素子を示す斜視図である。図6は、成形面ファスナーの要部をファスナー長さ方向に直交する断面で示す断面図である。
なお、以下の説明において、成形面ファスナーについてファスナー長さ方向又は前後方向とは、成形面ファスナーを成形する工程において成形面ファスナーが連続的に成形される方向(機械方向)に沿った方向を言い、特に図1を見たときの上方側となる方向を前方とし、その反対方向を後方とする。また言い換えると、ファスナー長さ方向は、成形面ファスナーが一体化されるクッション体において、当該クッション体の表面に形成される表皮材止着用溝部の長さ方向と同じ方向と言うこともでき、この場合、表皮材止着用溝部の長さ方向とは、表皮材止着用溝部の溝幅方向と溝深さ方向に直交する方向を言う。
成形面ファスナーについてファスナー幅方向又は左右方向とは、ファスナー長さ方向に直交し、且つ、成形面ファスナーの基板部に沿った方向を言い、また、機械方向に直交する機械横断方向と言うこともできる。特に図1を見たときの左側及び右側となる方向を、それぞれ左方及び右方とする。
成形面ファスナーについてファスナー高さ方向又は上下方向とは、ファスナー長さ方向に直交し、且つ、成形面ファスナーの基板部に直交する方向を言う。特に図1を見たときの紙面手前側の方向を上方とし、その反対方向を下方とする。
図1に示した本実施例1の成形面ファスナー1は、後述するようにダイホイール51を有する製造装置50を用いて、熱可塑性樹脂に磁性体(磁性粒子)が混入した材料を成形することにより製造されており、製造装置50の機械方向(成形面ファスナー1が搬送される方向)に長く形成されている。
なお本発明において、成形面ファスナー1の材質は特に限定されないが、弾性力を備える材質、例えばポリエステル、ナイロン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂、又はこれらの熱可塑性樹脂に熱可塑性エラストマーを含有させた組成物などを用いることができる。
本実施例1の成形面ファスナー1は、左側に配されるとともにファスナー長さ方向(機械方向)に長い第1面ファスナー部20aと、左側に配されるとともにファスナー長さ方向に長い第2面ファスナー部20bと、第1及び第2面ファスナー部20a,20b間に亘って配される折曲片部30とを有する。
本実施例1において、第1面ファスナー部20aと第2面ファスナー部20bとは、第1及び第2面ファスナー部20a,20bと折曲片部30とを幅方向に沿ってまっすぐな直線状の形態に保持したときに、折曲片部30の幅方向における中心部を基準にして互いに対称的な形状を有する。
従って、本実施例1の第1及び第2面ファスナー部20a,20bに関しては、折曲片部30の左側に配される一方の第1面ファスナー部20aについて主に説明し、他方の第2面ファスナー部20bについては、第1面ファスナー部20aのものと同じ符号を用いて表すことにより、その詳細な説明は省略することとする。
本実施例1において、第1面ファスナー部20aは、折曲片部30の左側縁部からファスナー幅方向に延出する。この第1面ファスナー部20aは、平板状の基板部21と、基板部21の上面(第1面)に立設され、係合領域23を形成する複数のフック状の雄型係合素子40と、基板部21の係合領域23間に幅方向に沿って立設される横防壁部(第1防壁部)24と、基板部21の折曲片部30側とは反対側の端縁部(外側端縁部)に長さ方向に沿って立設される外側縦防壁部(第2防壁部)25と、基板部21の折曲片部30側の端縁部(内側端縁部)に長さ方向に沿って立設される内側縦防壁部(第3防壁部)26とを有する。
第1面ファスナー部20aの基板部21は、当該第1面ファスナー部20aを上方又は下方(高さ方向側)からみたときに、矩形状を呈する厚さの薄い平板状の形態を有する。また、基板部21全体の板厚は、一定の大きさに設定されている。
本実施例1において、基板部21の上面(第1面)及び下面(第2面)は平坦面に形成されている。なお、本発明では、例えば基板部21の下面に、互いに平行な複数の凹溝部又は凸条部を設けることが可能である。このような複数の凹溝部又は凸条部を設けることにより、成形面ファスナー1が、後述するようにクッション体(発泡体)10の発泡成形時に一体化されたときに(図14を参照)、面ファスナー部材の基板部21の下面とクッション体10との接触面積を大きくして、クッション体10に対する成形面ファスナー1の固着強度を高めることができる。
第1面ファスナー部20aに配される各係合素子40は、図3〜図6に示したように、基板部21の上面から上方に向けて立ち上がるステム部41と、ステム部41の側面の上方側からファスナー幅方向に沿って延出するフック部42とを有する。
ステム部41は、フック部42の下方に配され、フック部42の延出方向に向く内側面41aと、ステム部41の内側面41aとは反対側に配され、基板部21の外側端縁部側に向く外側面41bと、ファスナー長さ方向に向く前後端面41cと、ステム部41の上端部に配され、上方を向く上端面(頂端面)41dとを有する。また、ステム部41の基板部21に連結する底面は、略矩形状に形成されている。
ここで、ステム部41の上端面(頂端面)41dとは、基板部21から最も離れた位置に、上方に向いて配される面を言う。この場合、ステム部41の上端面41dは、フック部42の上端の高さ位置よりも上方に配されている。なお、ステム部の上端面が、例えばフック部の上端面と段差や屈曲等を介さずに連続的な一つの面に形成されている場合は、フック部の上端面と同じ高さ位置に配されるステム部側の面、若しくは、ステム部においてフック部の上端面と単一な平面を形成する部分の面を言う。
ステム部41の底面から上端面41dまでのファスナー高さ方向における寸法の最大値Hは、係合素子40の高さ方向における寸法(高さ寸法)となる。本実施例1において、全ての係合素子40の高さ寸法Hは、0.3mm以上3.5mm以下に、好ましくは0.45mm以上2.0mm以下の一定の大きさに設定されている。
またこの場合、本実施例1における係合素子40の高さ寸法Hは、成形面ファスナー1の横防壁部24、外側縦防壁部25、及び内側縦防壁部26の高さ寸法と同じ大きさに設定されている。これにより、後述するようなクッション体10の発泡成形工程において、成形面ファスナー1を金型15のファスナー保持部15aに保持するときに、第1及び第2面ファスナー部20a,20bの各防壁部24〜26の上面を、係合素子40に邪魔されることなく、ファスナー保持部15aに安定して密着させることができる。なお本発明において、係合素子40の高さ寸法Hは、成形面ファスナー1の横防壁部24、外側縦防壁部25、及び内側縦防壁部26の高さ寸法よりも小さく設定されていても良い。
ステム部41の内側面41aは、ステム部41の下端部に配され、凹面状に形成される第1内側面と、第1内側面から連続して上方に延び、上下方向に平行な平面状に形成される第2内側面とを有する。なお本発明では、フック部42の下方に配される内側面41aの全体が、凹面状又は平面状に形成されていても良い。
ステム部41の外側面41bは、上下方向に対してフック部42側に傾斜した平面状に形成されており、ステム部41のファスナー幅方向における寸法(素子長さ寸法)を、上方に向けて漸減させている。ここで、ステム部41のファスナー幅方向における寸法は、ステム部41の外側面41bと、ステム部41の内側面41a、並びに後述する境界45に沿って形成される第1及び第2基準面(第1及び第2境界面)46,47との間のファスナー幅方向における寸法を言う。
ステム部41の前端面41c及び後端面41cは、ステム部41のファスナー長さ方向における中心位置を基準に、相互に対称的な平面に形成されている。また、ステム部41の前端面41c及び後端面41cは、ステム部41のファスナー長さ方向における寸法(素子幅寸法)が上方に向けて漸減するように、高さ方向(上下方向)に対して傾斜して形成されている。
この場合、図3に示したように、ステム部41の前端面41c及び後端面41cの上下方向に対する傾斜角度θ1は、5°以上20°以下に、好ましくは10°以上15°以下に設定される。傾斜角度θ1を5°以上(特に10°以上)にすることによって、本実施例1の成形面ファスナー1をダイホイール51から型抜きするときの抜き勾配を安定して形成できる。
また、傾斜角度θ1を20°以下(特に15°以下)にすることによって、ステム部41の上端部における素子幅寸法が小さくなり過ぎることを防いで、ステム部41の強度を安定して確保できる。なお、本実施例1において、ステム部41の上端部における素子幅寸法Wは、0.1mm以上3.0mm以下に、好ましくは0.2mm以上2.0mm以下に設定されている。
第1面ファスナー部20aに配される全ての係合素子40のフック部42は、ステム部41の上端部分から、折曲片部30側に向けてファスナー幅方向に沿った同じ方向に延出している。この場合、フック部42は、後述する第2基準面47を介して、ステム部41の頂端面の高さ位置よりも低い部分からファスナー幅方向に向けて延出する。なお、第2面ファスナー部20bに配される全ての係合素子40のフック部42も、ステム部41の上端部分から、折曲片部30側に向けてファスナー幅方向に沿った同じ方向に延出している。
従って、第1面ファスナー部20aの1つの基板部21に配される全ての係合素子40のフック部42の延出方向と、第2面ファスナー部20bの1つの基板部21に配される全ての係合素子40のフック部42の延出方向とは、フック部42が互いに向き合う反対の方向となる。
また本実施例1の係合素子40において、フック部42のファスナー幅方向における寸法L、すなわち、ステム部41からフック部42の先端までのファスナー幅方向における寸法Lは、0.2mm以上3.0mm以下に、好ましくは0.3mm以上1.5mm以下に設定されている。
本実施例1のフック部42は、ステム部41の内側面41aから滑らかに連続して形成される下端面42aと、基板部21の上面と平行に配される上端面42bと、ファスナー長さ方向に向く前後端面42cと、フック部42の先端部に曲面状に形成される先端面42dとを有する。ここで、係合素子40のフック部42とは、基板部21の上面に対向する面となる下端面42aを有する部分を言う。すなわち、係合素子40のステム部41には、基板部21の上面に対向するような面が形成されておらず、本発明では、係合素子40において、ステム部41からファスナー幅方向に延出するとともに、基板部21の上面に対向する面を備えている部分をフック部42とする。
このフック部42の先端面42dは、上端面41dから下端面42aにかけて連続するような湾曲面に形成されている。また、フック部42は、当該フック部42における上端面42bと下端面42aとの間の高さ方向における寸法(高さ寸法)が、フック部42におけるステム部41と接続する基端部からフック先端に向けて漸減するように形成されている。
この場合、フック部42の下端面42aは、ステム部41の内側面41aから連続して凹面状に形成される第1下端面と、その第1下端面からフック部42の先端面42dまで連続して平面状に形成される第2下端面とを有しており、下端面42aの面形状が、例えば前述した特許文献1や特許文献2に記載されている従来のフック状係合素子とは異なる。
すなわち、特許文献1や特許文献2に記載されている従来のフック状係合素子では、フック部における下端面の面形状が、ループ状係合素子を保持し易いようにフック部の中間部が最も凹むように形成されており、フック部の先端部は、フック部の中間部よりも低い高さ位置に配されている。
これに対して、本実施例1の係合素子40では、後述するように、係合相手となるループ状係合素子を基本的にステム部41で保持するため、フック部42の下端面42aは、従来のようにフック部42の中間部が最も凹むようには形成されておらず、下端面42aの高さ位置がフック部42の基端部から先端部に向けて徐々に高くなるように(又は同じ高さとなるように)形成されている。この場合、本実施例1のフック部42における平面状の第2下端面42aは、基板部21の上面に対して形成される角度θ2が0°以上50°以下、好ましくは10°以上35°以下となるように配される。
このような下端面42aを有するフック部42を形成することにより、後述するように、本実施例1の成形面ファスナー1に、複数のループ状係合素子13aを備えた雌型係合部材13を係合させるときに(例えば図14を参照)、本実施例1の係合素子40のフック部42をループ状係合素子13aに挿通させ易くすることができる。また、本実施例1の成形面ファスナー1に係合させた雌型係合部材13を、成形面ファスナー1に対してファスナー幅方向に移動させて取り外すときには、ループ状係合素子13aから係合素子40のフック部42を抜き易くすることができる。
フック部42の上端面42bは、ステム部41から、ファスナー幅方向に沿って基板部21の上面と平行に延出している。このフック部42の上端面42bは、上下方向(高さ方向)に関して、ステム部41におけるフック部42側の端部(内側端部)における上端面41dの高さ位置よりも、段差を介して低い位置に配されている。
この場合、ステム部41の上端面41dとフック部42の上端面42bとの間に配される段差は、上下方向に平行で、且つ、ファスナー幅方向に関して、後述する拡幅部43と細幅先端部44との間の境界45の位置と同じ位置に配される基準面(第2基準面)47を有する。なお、本実施例1の境界45の位置は、ファスナー幅方向において、ステム部41とフック部42とを区画する区画位置と同じである。この場合、第2基準面47は、第2境界面47と言い換えるともできる。
フック部42の前端面42c及び後端面42cは、フック部42のファスナー長さ方向における中心位置を基準に、相互に対称的な平面に形成されている。また、フック部42の前端面42c及び後端面42cは、フック部42のファスナー長さ方向における寸法(素子幅寸法)が先端部に向けて漸減するように(先細りになるように)、ファスナー幅方向に対して傾斜して形成されている。
この場合、フック部42の前端面42c及び後端面42cのファスナー幅方向に対する傾斜角度は、5°以上20°以下に、好ましくは10°以上15°以下に設定される。この傾斜角度を5°以上(特に10°以上)にすることによって、本実施例1の成形面ファスナー1をダイホイール51から型抜きするときの抜き勾配を安定して形成できる。また、フック部42の前後端面41cにおける傾斜角度を20°以下(特に15°以下)にすることによって、フック部42の先端部における素子幅寸法が小さくなり過ぎることを防いで、フック部42の強度を安定して確保できる。
また、本実施例1の係合素子40は、係合素子40の素子幅寸法(ファスナー長さ方向における寸法)を、フック部42の延出方向に小さくする境界(寸法境界部)45を有しており、この素子幅寸法を変化させる境界45は、ファスナー長さ方向(前後方向)及び高さ方向(上下方向)に沿って配されている。
更に本実施例1の係合素子40は、境界45からファスナー幅方向の一方側(基板部21の外側端縁部側)に配され、素子幅寸法を大きく確保した拡幅部43と、境界45からファスナー幅方向の他方側(折曲片部30側)に配され、素子幅寸法を拡幅部43よりも小さくして拡幅部43からファスナー幅方向に延出する細幅先端部44とを有する。
特に本実施例1の場合、ステム部41の全体が素子幅寸法の大きな拡幅部43により形成されているとともに、フック部42の全体が細幅先端部44により形成されており、境界45がステム部41とフック部42とを区画する区画位置に設定されている。この場合、境界45上における細幅先端部44の素子幅寸法は、境界45上における拡幅部43の素子幅寸法よりも小さく設定されている。
更に、ステム部41(拡幅部43)とフック部42(細幅先端部44)との間の境界45は、ファスナー幅方向において、ステム部41の内側面41aの上端側(すなわち、内側面41aのうちの上下方向と平行に配される第2内側面)の位置と同じ位置に設定されている。
なお本実施例1では、図6における断面視において、境界45を高さ方向の下方に向けて延長したときに、その境界45の延長線よりもステム部41の外側面41b側に配される部分をステム本体部48と言い、また、その境界45の延長線よりもステム部41の内側面41a側に配される部分を裾部49と言う。
また本発明では、後述するように、拡幅部43と細幅先端部44との間の上下方向に沿った境界45の位置を、本実施例1の場合よりもステム部41の外側面41b側にずらすことも可能である(図15及び図16に示す実施例1の第1変形例を参照)。この場合、ステム部41の境界45より外側面41b側の部分(ステム部41の一部)が拡幅部43により形成され、ステム部41の境界45より内側面41a側の部分(ステム部41の残部)とフック部42の全部とが細幅先端部44により形成される。
本実施例1において、ステム部41とフック部42との間の境界45では、ファスナー長さ方向及び高さ方向に平行な基準面(第1基準面)46がフック部42の左右両側に配されている。ここで、基準面(第1基準面)46は、境界面(第1境界面)46と言い換えるともできる。また、ステム部41における素子幅寸法の中心部の位置と、フック部42における素子幅寸法の中心部の位置とは、同一直線上に配される。
このようにフック部42の素子幅寸法を、境界45の第1基準面46を介してステム部41の素子幅寸法よりも小さくすることによって、更には、上述したように、フック部42の上端面41dが基準面(第2基準面)47を介してステム部41の上端面41dよりも低い高さ位置に配されていることによって、後述するように、ダイホイール51を用いて本実施例1の成形面ファスナー1を成形する場合において、例えばキャビティ空間の位置ずれや寸法誤差、又はプレートの周方向への積層ずれが生じても、係合素子40を成形するキャビティ面(特に、ステム部41とフック部42との境界45となるキャビティ面)に、ファスナー幅方向(機械横断方向)に直交するようなアンダーカットが形成され難くなる。それによって、係合素子40の一部が切れたり、引きちぎれたりすること、係合素子40が変形すること、それらに伴って係合素子40の強度を低下させること等のアンダーカットに起因する種々の不具合が生じることを効果的に防止できる。
また、係合素子40のステム部41の全体が拡幅部43により形成されることにより、ステム部41の剛性及び強度を増大させることができる。このため、ステム部41は、後述するように、係合相手となる雌型係合部材13のループ状係合素子13aを安定して保持できるとともに、ステム部41がループ状係合素子13aを介して引っ張り力を受けても、ステム部41に変形や破損を生じ難くすることができる。
更に、係合素子40のフック部42の全体が細幅先端部44により形成されることにより、本実施例1の成形面ファスナー1に雌型係合部材13を係合させるときに、フック部42をループ状係合素子13aに挿通させやすくすることができる。
一方、本実施例1の成形面ファスナー1に係合させた雌型係合部材13をファスナー幅方向に移動させて取り外すときには、雌型係合部材13のループ状係合素子13aを本実施例1の係合素子40のフック部42に引っ掛かり難くなり、ループ状係合素子13aを円滑に抜脱させることができる。
それにより、本実施例1の成形面ファスナー1と雌型係合部材13の着脱が繰り返されても、本実施例1の係合素子40や、雌型係合部材13のループ状係合素子13aが受けるダメージを小さく抑えることができ、成形面ファスナー1及び雌型係合部材13の耐久性をそれぞれ高めることができる。
上述のような形態を備える本実施例1の係合素子40は、基板部21の上面にファスナー幅方向に沿って配される前後一対の横防壁部24と、ファスナー長さ方向に沿って配される外側縦防壁部25及び内側縦防壁部26とによって囲まれる1つの係合領域23内に、係合相手である雌型係合部材13との間で適切な係合力が得られるように、所定の取付ピッチ又は所定の形成密度で整列して配置されている。
特に本実施例1の場合、外側縦防壁部25と内側縦防壁部26との間に、長さ方向に沿って整列した係合素子40の列(係合素子列)が、ファスナー幅方向に3列で並ぶように形成されている。この場合、内側縦防壁部26側に配される1列目の係合素子列と外側縦防壁部25側に配される3列目の係合素子列とは、各係合素子40の位置を対応させて形成されているとともに、1列目及び3列目の係合素子列と、両者間に配される2列目の係合素子列とは、係合素子40の位置を互いに長さ方向にずらして形成されている。このため、本実施例1の係合領域23では、係合素子40が、隣接する係合素子列間で互い違いの位置関係となるように配置されている。
本実施例1の横防壁部24は、ファスナー長さ方向に所定の間隔を開けて配されており、各横防壁部24とその横防壁部24のファスナー長さ方向に隣接する横防壁部24との間には、上述した係合領域23が形成されている。また、各横防壁部24は、ファスナー幅方向に沿って連続する一枚の横壁体により形成されている。
この横防壁部24は、基板部21からの高さ寸法が一定の大きさを有し、また、横防壁部24の前面と後面間のファスナー長さ方向の寸法(横防壁部24の壁厚)も一定の大きさを有するように形成されている。この場合、横防壁部24の高さ寸法は、係合素子40の高さ寸法Hと同じ大きさに設定されている。なお上述したように、係合素子40の高さ寸法Hは、横防壁部24の高さ寸法よりも小さく設定されていても良い。
このような横防壁部24を有することにより、成形面ファスナー1の剛性(特に基板部21の剛性)を効果的に高めることができる。また、成形面ファスナー1を所定の長さ寸法で切断して使用するときには、その切断された成形面ファスナー1の最も前端側と最も後端側とに配される横防壁部24によって、クッション体10の発泡成形時に発泡樹脂材料がファスナー長さ方向から係合領域23内に侵入することを防止できる。
第1面ファスナー部20aの外側縦防壁部25は、基板部21の外側端縁部の上面に立設されており、また、外側縦防壁部25は、ファスナー長さ方向に互いに隣接する横防壁部24間に亘って、ファスナー長さ方向に沿って配されている。この場合、外側縦防壁部25は、基板部21の外側端縁から、僅かに内側(係合領域23側)に入った位置に配されている。
本実施例1において、外側縦防壁部25は、長さ方向に沿った2列の内側防壁列25aと外側防壁列25bとをファスナー幅方向に並列させて形成されている。内側防壁列25aは、外側防壁列25bより係合領域23側に配されている。この内側防壁列25aは、長さ方向に沿って、所定の取付ピッチで間欠的に配される5つの縦壁体により形成されている。
また、外側防壁列25bは、長さ方向に沿って、所定の取付ピッチで間欠的に配される6つの縦壁体により形成されている。この場合、内側防壁列25aの縦壁体と外側防壁列25bの縦壁体とは、互いにファスナー長さ方向に位置をずらして、互い違いとなるように配されている。
更に、外側縦防壁部25の内側防壁列25a及び外側防壁列25bに配される各縦壁体は、互いに同じ形状及び同じ寸法を有して形成されている。また、各縦壁体の高さ寸法は、係合素子40及び横防壁部24の高さ寸法と同じ大きさに設定されている。
外側縦防壁部25が上述のように複数の縦壁体により形成されていることにより、クッション体10の発泡成形時に、外側縦防壁部25の各縦壁体の上面を金型15の後述するファスナー保持部15aに密着させて、発泡樹脂材料が外側縦防壁部25を越えて係合領域23に侵入することを防止し、またそれと同時に、係合領域23内の空気を外側縦防壁部25の外側に容易に逃がすことができる。
第1面ファスナー部20aの内側縦防壁部26は、係合領域23におけるファスナー幅方向の中心部を基準にして、当該第1面ファスナー部20aの外側縦防壁部25と対称的な形態で形成されている。すなわち、本実施例1の内側縦防壁部26は、基板部21の折曲片部30に隣接する内側端縁部の上面に立設されているとともに、ファスナー長さ方向に互いに隣接する横防壁部24間に亘って、ファスナー長さ方向に沿って配されている。この場合、内側縦防壁部26は、折曲片部30に接続する基板部21の内側端縁から、僅かに内側(係合領域23側)に入った位置に配されている。
この内側縦防壁部26は、長さ方向に沿った2列の内側防壁列26aと外側防壁列26bとをファスナー幅方向に並列させて形成されている。また、内側防壁列26aは、長さ方向に沿って、所定の取付ピッチで間欠的に配される5つの縦壁体により形成されている。外側防壁列26bは、長さ方向に沿って、所定の取付ピッチで間欠的に配される6つの縦壁体により形成されている。
この場合、内側防壁列26aの縦壁体と外側防壁列26bの縦壁体とは、互いにファスナー長さ方向に位置をずらして、互い違いとなるように配されている。なお、この内側縦防壁部26を形成する各縦壁体は、上述した外側縦防壁部25を形成する各縦壁体と実質的に同様に形成されている。従って、本実施例1では、係合素子40、横防壁部24、外側縦防壁部25、及び内側縦防壁部26の各上端面は、同じ平面に含まれるような位置関係に配されている。
本実施例1の第1及び第2面ファスナー部20a,20b間を連結する折曲片部30は、第1及び第2面ファスナー部20a,20bの基板部21と同じ長さ寸法(ファスナー長さ方向の寸法)を有する。また、この折曲片部30は、平板状のベース部31と、ベース部31の第1及び第2面ファスナー部20a,20b側の端縁部に配されるヒンジ部32とを有する。
折曲片部30のベース部31は、ある程度の剛性を備えるように、第1及び第2面ファスナー部20a,20bの基板部21と同じ厚さ寸法(高さ寸法)を有しており、ベース部31自体は、折り曲げ難く形成されている。ベース部31における幅方向の寸法は、本実施例1の成形面ファスナー1が取着されるクッション体10の表皮材止着用溝部10aの溝幅方向の寸法に応じて適宜設定される(図14を参照)。
折曲片部30のヒンジ部32は、折曲片部30の上面に凹状の溝部をファスナー長さ方向に沿って設けることによって形成されている。このヒンジ部32が、ベース部31よりも小さい厚さ寸法で形成されることにより、ベース部31よりも高い可撓性を備える。
折曲片部30は、左右のヒンジ部32を介して、左右の第1及び第2面ファスナー部20a,20bと連結されている。このため、折曲片部30は、第1面ファスナー部20a及び第2面ファスナー部20bに対して、ヒンジ部32を中心に折り曲げることが可能である。言い換えると、第1面ファスナー部20aと第2面ファスナー部20bとは、図2に示すような成形面ファスナー1の横断面を見たときに、折曲片部30のベース部31に対して、ヒンジ部32を中心に、上方又は下方に回転するように容易に折り曲げることが可能である。
また、上述のような本実施例1の成形面ファスナー1においては、成形面ファスナー1を形成する合成樹脂(又は合成樹脂とエラストマーの組成物)に、鉄、コバルト、ニッケル等の合金からなる磁性粒子(磁性体)が混入されている。特に本実施例1では、磁性粒子が、係合素子40、横防壁部24、外側縦防壁部25、及び内側縦防壁部26を含む成形面ファスナー1の全体に均一に混入している。
なお、混入する磁性粒子の材質は、磁石に磁気的に引き付けられる材料であれば特に限定されない。また、磁性体は粒子状ではなく、たとえば鉄、コバルト、ニッケル等の合金からなる磁性を有する金属板や金属線、金属片を面ファスナー部材の一部に、接着等により固着しても良い。
このように、本実施例1の成形面ファスナー1に磁性粒子が混入していることにより、後述するように金型15のファスナー保持部15aが磁石で構成されている場合に、そのファスナー保持部15aの磁石と面ファスナー部材に混入した磁性粒子との間に生じる磁力を利用することによって、本実施例1の成形面ファスナー1を金型15のファスナー保持部15aに安定して吸着固定することができる。
なお本実施例1では、成形面ファスナー1に混入させる磁性粒子の混入領域が、上述のように成形面ファスナー1の全体に拡がっているが、本発明では、第1及び第2面ファスナー部20a,20bにおける折曲片部30側とは反対側の外側端縁部の一部の領域に少なくとも磁性粒子が混入していれば、磁性粒子の混入領域を、成形面ファスナー1の製造方法等に応じて任意に変更することが可能である。
例えば、磁性粒子の混入領域を、第1及び第2面ファスナー部20a,20bの外側端縁部と折曲片部30のベース部31とのみに、長さ方向の全体に亘って設定すること、若しくは、第1及び第2面ファスナー部20a,20bの外側端縁部の領域のみに長さ方向の全体に亘って設定すること等が可能である。
この場合、折曲片部30に配される磁性粒子と、第1及び第2面ファスナー部20a,20bに配される磁性粒子とは、その混入目的が異なる。すなわち、折曲片部30に配される磁性粒子は、後述するように、金型15のファスナー保持部15aに対する位置合わせとして利用される。
一方、第1及び第2面ファスナー部20a,20bに配される磁性粒子は、係合素子40領域への発泡樹脂の流入を防止するために利用される。従って、折曲片部30に混入される磁性粒子は、折曲片部30の幅方向中心部を基準にして左右対称に配されることが好ましい。また、第1及び第2面ファスナー部20a,20bに混入される磁性粒子は、各防壁部24〜26、若しくは各防壁部24〜26の真下の基板部21に配されることが好ましい。
上述のような構成を有する本実施例1の成形面ファスナー1は、例えば図7に示すように製造装置50を用いて製造される。
この図7に示した成形面ファスナー1の製造装置50は、一方向に駆動回転するダイホイール51と、ダイホイール51の周面に対向して配された溶融樹脂材料の連続押出ノズル52と、連続押出ノズル52よりもダイホイール51の回転方向下流側にダイホイール51の周面に対向して配されたピックアップロール53とを有する。
この製造装置50が有するダイホイール51の周面には、成形面ファスナー1の係合素子40、横防壁部24、外側縦防壁部25、及び内側縦防壁部26などを成形するための成形用キャビティ空間55が形成されている。
また、ダイホイール51は、図8に示すように、所要の厚さを有する複数の円盤状プレート56を、ダイホイール51の回転軸方向に重ねて積層することによって円柱状に形成されている。円盤状プレート56の周縁部には、放電加工やレーザ加工、エッチング加工など従来から公知の技術によって、各プレート56の積層位置に対応して、成形する係合素子40等の形状を備えた所定のキャビティ空間55が形成されている。
特に本実施例1のダイホイール51では、図9及び図10に示すように、1つの係合素子40(係合素子40の列)を成形するために、互いに隣接して積層される2枚の円盤状プレート56a,56bが用いられる。
これらの2枚の円盤状プレート56a,56bは、ダイホイール51において、成形面ファスナー1で係合素子40の列が配される位置に対応する機械横断方向の位置に配置される。また、これらの2枚の円盤状プレート56a,56bの周縁部には、例えば図7に示したように、係合素子40を成形するキャビティ空間55と、横防壁部24を成形するキャビティ空間55とが所定の位置に設けられている。
このような係合素子40の成形を行う2枚の円盤状プレート56a,56bのうちの一方のプレート56a(以下、第1プレート56aと称する)は、係合素子40のファスナー幅方向(機械横断方向)において、境界45の位置よりもステム部41の外側面41b側に配されるステム本体部48を成形するキャビティ空間55aを有する。このキャビティ空間55aは、前述の種々の加工方法を用いることによって、第1プレート56aの周縁部に容易に形成される。
また、2枚の円盤状プレート56a,56bのうちの他方のプレート56b(以下、第2プレート56bと称する)は、係合素子40のファスナー幅方向(機械横断方向)において境界45の位置よりもステム部41の内側面41a側に配される裾部49を成形するキャビティ空間55bと、フック部42の全体を成形するキャビティ空間55cとを有する。また、第1プレート56aと第2プレート56bとの間のパーティングライン57は、係合素子40の境界45に沿って設けられる。
この場合、本実施例1では、図3及び図4に示したように、係合素子40のフック部42(細幅先端部44)が、ステム部41(拡幅部43)に対し、境界45におけるフック部42の左右両側に形成される第1基準面(第1境界面)46を介して、素子幅寸法を小さくして形成されるとともに、境界45に沿ってフック部42の上方に形成される第2基準面(第2境界面)47を介して、その上端面41dの高さ位置を低くして形成される。すなわち、フック部42とステム部41とは、第1及び第2基準面46,47を含む段差によって連結されている。
ここで、第1及び第2プレート56a,56bを積層した場合における第1プレート56aのキャビティ空間55aに対する第2プレート56bのキャビティ空間55b,55cの位置関係を図11に示したように、係合素子40のフック部42を成形する第2プレート56bのキャビティ空間55cの型割り面58(パーティングライン57を含む面)上に配される開口59cは、第1プレート56aのキャビティ空間55aの型割り面58上に配される開口59aよりも小さく、且つ、その第1プレート56aの開口59aの内側の領域内に配置される。
従って、例えばダイホイール51を作製する工程において、例えば第1及び第2プレート56a,56bにキャビティ空間55をそれぞれ形成する際に、形成されるキャビティ空間55の位置ずれや寸法誤差が生じたことによって、或いは、複数の円盤状プレート56を積層する際に第1及び第2プレート56a,56bの相対的な位置がプレート周方向にずれたことによって、第2プレート56bのフック部42を成形するキャビティ空間55cの開口59cの位置が、第1プレート56aのキャビティ空間55aの開口59cに対して、例えば図11に仮想線で示した範囲で左右方向(プレート周方向)や上下方向(プレート半径方向)に相対的に移動しても、第1プレート56aと第2プレート56bとの間にアンダーカットが形成されることはない。
このため、成形面ファスナー1の成形工程において、第1及び第2プレート56a,56bのキャビティ空間55a〜55c内で成形される係合素子40を、同キャビティ空間55a〜55cから引き抜いて円滑に抜脱させることが可能となり、例えば係合素子40がキャビティ空間55a〜55cから抜けなくなることや、係合素子40の一部が切れたり、引きちぎれたりすること、係合素子40が変形すること、更に、それらに伴って係合素子40の強度を低下させること等のようなアンダーカットの形成に起因する種々の不具合が生じることを効果的に防止できる。従って、所定の形状を備える係合素子40を安定して成形することができ、それによって、製造される成形面ファスナー1の品質を安定させることができる。
なお、本実施例1の係合素子40において、ステム部41のステム本体部48と裾部49との間には、ステム部41とフック部42との間の境界45上に配されるような基準面46は設けられていない。このため、例えば第1及び第2プレート56a,56bのキャビティ空間55a,55bに位置ずれや寸法誤差が生じた場合や、第1及び第2プレート56a,56bの相対的な位置がプレート周方向にずれた状態でダイホイール51が組み立てられた場合では、第2プレート56bの裾部49を成形するキャビティ空間55bの開口59bの位置が、第1プレート56aのキャビティ空間55aの開口に対して左右方向(プレート周方向)や上下方向(プレート半径方向)にずれることがある。
しかし、ダイホイール51において上述した2つの開口59a,59bの位置が相対的にずれたとしても、第2プレート56bの裾部49を成形するキャビティ空間55bは、ダイホイール51の周面近傍に形成されるため、成形される係合素子40を、第1プレート56aと第2プレート56bの間に引っ掛けることなく、第1及び第2プレート56a,56bのキャビティ空間55a〜55cから円滑に抜脱させることができる。
そして、上述したようなダイホイール51を有する図7の製造装置50を用いて、本実施例1の成形面ファスナー1を製造する場合は、先ず、溶融した樹脂材料を連続押出ノズル52からダイホイール51の周面に向けて連続して押し出す。このとき、ダイホイール51は一方向に駆動回転しており、その周面に押し出された溶融樹脂材料により、連続押出ノズル52とダイホイール51との間にて、成形面ファスナー1における基板部21や折曲片部30などが成形され、また同時に、ダイホイール51の周面部に形成した成形用キャビティ空間55にて、係合素子40、横防壁部24、外側縦防壁部25、及び内側縦防壁部26などが成形される。
ダイホイール51の周面上で成形される成形面ファスナー1は、ダイホイール51の周面に担持されて冷却されながら回転することにより固化され、その後、固化した成形面ファスナー1は、ピックアップロール53によってダイホイール51の周面から連続的に引き剥がされる。
このとき、本実施例1の成形面ファスナー1では、各係合素子40が、素子幅寸法の大きなステム部41と、ステム部41から境界45を介して素子幅寸法を小さくして延出するフック部42とを備えるため、上述したように、係合素子40を成形する第1及び第2プレート56a,56bのキャビティ空間55に位置ずれや寸法誤差等が生じたとしても、所定の形状を備える係合素子40をキャビティ空間55から円滑に安定して抜脱させることができる。
次に、ダイホイール51から引き剥がされた機械方向に長尺の成形面ファスナー1は、図示しない切断部に向けて搬送され、同切断部にて所定の長さに切断されて回収され、或いは、長尺の成形面ファスナー1の状態のままで回収ローラ等にロール状に巻き取られて回収される。
なお、本発明において、成形面ファスナー1の製造装置や製造方法は特に限定されるものではなく、任意に変更することができる。例えば本実施例1では、回転する1つのダイホイール51の周面に、連続押出ノズル52から、溶融した樹脂材料を連続的に押し出すことによって、成形面ファスナー1の成形を行っている。
しかし、本発明では、少なくとも一方の成形ローラが複数の円盤状プレートを積層して形成されるとともに、その成形ローラの周面部に所定のキャビティ空間が形成される上下一対の成形ローラを設置し、当該上下一対の成形ローラ間に連続押出ノズルから、溶融した樹脂材料を連続的に押し出すことによって成形面ファスナー1の成形を行うことも可能である。
上述のようにして製造された本実施例1の成形面ファスナー1は、例えば自動車の座席用シートなどのクッション体(発泡体)10が発泡成形されると同時に、そのクッション体10の後述する表皮材止着用溝部10aに成形(二色成形)により一体化される(図14を参照)。
具体的に説明すると、所定の長さを有する本実施例1の成形面ファスナー1を用意するとともに、クッション体10の発泡成形を行う成形用金型15を準備する。このとき準備する金型15は、成形されるクッション体10の形状に対応するキャビティ空間を備える。
成形されるクッション体10には、例えば図14に示したように、表皮材11の後述する被係合挿入片部12を挿入可能な表皮材止着用溝部10aが形成され、この表皮材止着用溝部10aの側壁部と溝底部とに、成形面ファスナー1が固定される。
この場合、成形用金型15には、例えば図12に示したように、クッション体10の表皮材止着用溝部10aを形成するとともに、クッション体10の発泡成形時に成形面ファスナー1を保持するためにファスナー保持部15aが、クッション体10の表面(外面)を形成する金型15のキャビティ面(内壁面)15bからキャビティ空間内に突設されている。
この金型15のファスナー保持部15aは、ネオジム磁石などの磁石により構成されている。また、ファスナー保持部15aは、表皮材止着用溝部10aの形状に合わせて溝長さ方向に長く形成されている。更に、ファスナー保持部15aは、キャビティ面から突出した部分の横断面が矩形状を呈するように、平坦な頂端面(先端面)と、頂端面の左右側縁から屈曲して、頂端面と直交する左右の平坦な側壁面とを有する。
このようなファスナー保持部15aの頂端面は、ファスナー保持部15aに成形面ファスナー1を取り付ける際に、成形面ファスナー1の折曲片部30を保持する第1保持部となり、ファスナー保持部15aの左右側壁面は、成形面ファスナー1の第1及び第2面ファスナー部20a,20bを保持する第2保持部となる。これらの第1保持部及び第2保持部は、いずれも磁力による吸着が可能な吸着面を備えており、第1保持部の頂端面(吸着面)や第2保持部の側壁面(吸着面)が平坦面に形成されている。
このようにファスナー保持部15aは、その表面に凹部などを備えない簡素な形状を有するため、金型15の製作コストの増大を抑制できる。また、クッション体10の発泡成形後に行う金型15の洗浄作業が煩雑になることを防ぐとともに、その洗浄作業に要する時間の短縮化を図ることができる。その結果、クッション体10の製造工程を効率化でき、製造コストの削減を図ることができる。
このような金型15のファスナー保持部15aに本実施例1の成形面ファスナー1を取り付ける場合、先ず、本実施例1の成形面ファスナー1を、第1及び第2面ファスナー部20a,20bが左右に開いた状態(言い換えると、第1及び第2面ファスナー部20a,20bが折曲片部30に対して折り曲げられていない状態又は僅かに折り曲げられた状態)でファスナー保持部15aに近付けて、同成形面ファスナー1の折曲片部30のベース部31をファスナー保持部15aの頂端面に載置する。これにより、成形面ファスナー1に混入された磁性粒子が、ファスナー保持部15aの磁石に引き付けられて、折曲片部30のベース部31がファスナー保持部15aの第1保持部となる頂端面に吸着して固定される。
このとき、折曲片部30のベース部31に混入された磁性粒子と、ファスナー保持部15aの磁石との間に生じる磁力を利用することにより、成形面ファスナー1の折曲片部30の位置をファスナー保持部15aに沿って所定の位置に合わせることが可能なセルフアライメント効果が得られる。
折曲片部30をファスナー保持部15aの頂端面に固定するとともに又は固定した後に、成形面ファスナー1の左右に開いていた第1及び第2面ファスナー部20a,20bは、混入された磁性粒子がファスナー保持部15aの磁石に引き付けられることにより、折曲片部30のベース部31に対して、折曲片部30のヒンジ部32を中心にファスナー保持部15aに近付くように自動的に折り曲げられ、図13に示すように、ファスナー保持部15aの左右側壁面に吸着して固定される。
このとき、成形面ファスナー1は、折曲片部30のベース部31の上面がファスナー保持部15aの頂端面に密着するとともに、第1及び第2面ファスナー部20a,20bにおける係合素子40、横防壁部24、外側縦防壁部25、及び内側縦防壁部26の各上面が、ファスナー保持部15aの側壁面に密着した状態で、ファスナー保持部15aに保持される。
このように、本実施例1では、金型15に対する成形面ファスナー1の取付作業を効率的に行うことができ、クッション体10の成形における作業負担や、それに伴うコストへの負担を軽減することができる。また、第1及び第2面ファスナー部20a,20bの横防壁部24、外側縦防壁部25、及び内側縦防壁部26の各上面と、ファスナー保持部15aの左右側壁面との間に、発泡樹脂材料が通過可能な隙間が形成されることを防止し、第1及び第2面ファスナー部20a,20bに形成される各係合領域23を、ファスナー保持部15aの側壁面と各防壁部24〜26とにより封鎖することができる。
そして、本実施例1の成形面ファスナー1を金型15のファスナー保持部15aに上述のように保持した状態で、図示しない噴射ノズルから金型15内に発泡樹脂材料を噴射して注入する。このとき、例えば噴射ノズルを金型15に対して相対的に移動させながら発泡樹脂材料を噴射することにより、金型15のキャビティ空間55の隅々まで発泡樹脂材料を注入することができる。更に、所定量の発泡樹脂材料を噴射ノズルから噴射した後に金型15を型締めする。これにより、発泡樹脂材料が発泡しながら金型15のキャビティ空間55全体に行き渡り、クッション体10が成形される。
このとき、成形面ファスナー1はファスナー保持部15aを構成する磁石の吸引作用により所定の位置に位置決め固定されているため、発泡樹脂材料の流動圧力や発泡圧力などによって成形面ファスナー1の位置が動かされることはない。また、第1及び第2面ファスナー部20a,20bの各防壁部24〜26の上面がファスナー保持部15aの側壁面に密着しているため、キャビティ空間55内を流動する発泡樹脂材料が、第1及び第2面ファスナー部20a,20bの横防壁部24、外側縦防壁部25、及び内側縦防壁部26を越えて係合領域23内に侵入することを阻止できる。
その後、発泡樹脂材料が金型15のキャビティ空間55内で発泡固化して成形が終了することにより、図14に示したように、本実施例1の成形面ファスナー1が一体化されたクッション体10を得ることができる。なお、この図14では、図13の状態から得られるクッション体10を、上下の向きを反転させて示している。
このようにして製造されたクッション体10には、クッション体10の表面部の所定の位置に、表皮材11に設けられた被係合挿入片部12を挿入可能な表皮材止着用溝部10aが、金型15のファスナー保持部15aによって形成されている。また、このクッション体10の表皮材止着用溝部10aには、成形面ファスナー1が固定されて一体化している。
この場合、成形面ファスナー1の折曲片部30は、表皮材止着用溝部10aの溝底部に配置され、また、成形面ファスナー1の第1及び第2面ファスナー部20a,20bは、表皮材止着用溝部10aの対向する左右側壁部に、それぞれの係合領域23を露呈させた状態で対向するように配置される。
特に、本実施例1の成形面ファスナー1では、第1及び第2面ファスナー部20a,20bの係合領域23への発泡樹脂の侵入が上述したように各防壁部24〜26によって防止されているため、係合領域23内には発泡樹脂が侵入しておらず、第1及び第2面ファスナー部20a,20bの上面に配された複数の係合素子40を完全に露呈させることができる。このため、第1及び第2面ファスナー部20a,20bの係合領域23では、複数の係合素子40よる所望の係合力を安定して確保することができる。
一方、このような本実施例1のクッション体10の表面に被せられる表皮材11は、クッション体10の表皮材止着用溝部10aに挿入可能な被係合挿入片部12を有しており、この被係合挿入片部12には、複数のループ状係合素子13aを有する雌型係合部材13が縫製等により取着されている。
この場合、被係合挿入片部12に取着される雌型係合部材13のループ状係合素子13aは、クッション体10の表皮材止着用溝部10aに配された成形面ファスナー1の係合領域23の位置に対応するように、被係合挿入片部12の左右側面部の領域に分かれて設けられているとともに、被係合挿入片部12の先端部には、ループ状係合素子13aを備えない非係合領域が形成されている。なお本発明において、雌型係合部材13は、ループ状係合素子13aを雌型係合部材13の一面の全体(全面)に設けることによって、上述のような非係合領域を設けなくても良い。
本実施例1では、このような被係合挿入片部12を有する表皮材11を、発泡成形されたクッション体10に被せるとともに、その表皮材11の被係合挿入片部12を、クッション体10の表皮材止着用溝部10aに押し込んで挿入する。
このとき、クッション体10の表皮材止着用溝部10aに配される成形面ファスナー1の各フック状係合素子40では、そのフック部42をステム部41から表皮材止着用溝部10aの溝底部側の一方向に向けて延出させている。このため、表皮材11の被係合挿入片部12を、当該被係合挿入片部12の各ループ状係合素子13aが成形面ファスナー1のフック状係合素子40に引っ掛かることなく、表皮材止着用溝部10aの所定の深さまで容易に且つ円滑に挿入することが可能である。
そして、表皮材11の被係合挿入片部12を表皮材止着用溝部10aの所定の深さまで挿入した後、表皮材11のテンションによって被係合挿入片部12が引っ張られることにより、被係合挿入片部12の各ループ状係合素子13aが、成形面ファスナー1の第1及び第2面ファスナー部20a,20bに配される複数のフック状係合素子40に係合して、被係合挿入片部12を表皮材止着用溝部10a内で成形面ファスナー1に固定することができる。
この場合、本実施例の成形面ファスナー1では、各係合素子40のフック部42がステム部41から表皮材止着用溝部10aの溝底部側に向けて延出するとともに、フック部42(細幅先端部44)の素子幅寸法がステム部41(拡幅部43)よりも小さいため、ループ状係合素子13aにフック状係合素子40のフック部42を容易に挿通させることができる。
更に、係合素子40のフック部42をループ状係合素子13aに挿通させた後に、被係合挿入片部12が上述のようにテンションによって引っ張られることにより、ループ状係合素子13aは係合素子40のステム部41まで移動して、ステム部41によって保持される。
このとき、係合素子40のステム部41は、素子幅寸法が大きな拡幅部43により形成されて、その剛性や強度が高められているため、ループ状係合素子13aを、被係合挿入片部12が抜出しないようにしっかり保持でき、被係合挿入片部12を表皮材止着用溝部10aの側壁部に強固に固定することができる。
これにより、表皮材11をクッション体10の所定の位置で確実に押さえることができるため、表皮材11がクッション体10から浮き上がることや、クッション体10に対して表皮材11の位置がずれることを防止して、表皮材11をクッション体10の表面に沿って適切に取り付けることができ、また、その表皮材11の取付状態を安定して維持することができる。その結果、クッション体10に表皮材11が被着された製品の見栄えを良くし、製品の外観品質を高めることができる。
なお、本実施例1に係る成形面ファスナー1では、基準面(境界面)46をもって上下方向に沿って形成され、拡幅部43と細幅先端部44とを区画する境界45の位置が、図6等に示すように、ステム部41とフック部42との間に設定されている。
しかし、本発明において、拡幅部43と細幅先端部44とを区切る境界45の位置はこれに限定されるものではなく、例えば図15及び図16に実施例1の第1変形例に係る係合素子を示すように、境界65の位置を、上述した実施例1の係合素子40よりも、ステム部61の外側面側(フック部62のステム部61からの延出方向とは反対側の方向)にずらして係合素子60を形成することも可能である。
なお、以下に説明する実施例1の各変形例において、上述した実施例1に係る成形面ファスナー1と実質的に同様に構成される部分又は部材については、同様の符号を用いて表すことによって、その部分又は部材の説明を省略することとする。
この第1変形例に係る係合素子60は、基板部21の上面に立設するステム部61と、ステム部61の側面からファスナー幅方向に沿って延出するフック部62とを有する。また、この係合素子60は、素子幅寸法を大きく確保した拡幅部63と、拡幅部63から素子幅寸法を拡幅部63よりも小さくしてファスナー幅方向に延出する細幅先端部64とを有しており、拡幅部63と細幅先端部64との間には、素子幅寸法を変化させる境界65が上下方向に沿って配されている。
この場合、境界65はステム部61上に設定されている。すなわち、第1変形例におけるステム部61は、素子幅寸法が大きな拡幅部63と、素子幅寸法が小さな細幅先端部64とを有しており、境界65には、ファスナー長さ方向に平行に配され、素子幅寸法を変化させる基準面(第1基準面)66が形成されている。また、フック部62は、素子幅寸法が小さな細幅先端部64によってのみ形成されている。更に、ステム部61の上端面とフック部62の上端面とは、連続する単一の平面上に配されている。
このように、拡幅部63と細幅先端部64との境界65がステム部61上に設定された係合素子60であっても、ダイホイール51を用いて成形面ファスナー1を成形する場合に、キャビティ空間の位置ずれや寸法誤差、又は円盤状プレートの周方向への積層ずれが生じても、係合素子60を成形するキャビティ面にアンダーカットが形成され難くなる。このため、この第1変形例においても、上述の実施例1の場合と同様に、アンダーカットに起因する種々の不具合が生じることを効果的に防止できる。
なお本発明においては、拡幅部63と細幅先端部64とを区画する境界65の位置は、ファスナー幅方向(機械横断方向)に関して、図16に示したように、ステム部61とフック部62との間の境界位置(言い換えると、ステム部61の内側面の上端部の位置)から、ステム部61の上端面(頂端面)におけるフック部62の延出方向とは反対方向の端縁位置(言い換えると、ステム部61の上端面と外側面との間の稜線位置)までの領域R内で任意に設定することができる。この場合、領域Rは、ステム部61の上端面が形成される範囲となる。
また本発明では、例えば図17及び図18に実施例1の第2変形例に係る係合素子を示すように、係合素子60aのステム部41の左右両側に、係合素子60aを補強する補強リブ67を、ステム部41の前後端面41cから基板部21の上面にかけて一体的に設けて成形面ファスナーを形成することも可能である。
この場合、第2変形例に係る係合素子60aは、左右の補強リブ67を形成すること以外は、前述の実施例1における係合素子40と同様に形成されている。このような左右の補強リブ67を設けることにより、係合素子60a(特に、ステム部41)の強度を効果的に高めることができる。
更に本発明では、例えば図19に実施例1の第3変形例に係る係合素子を示すように、係合素子60bのステム部61b及びフック部62bを、前述の実施例1における係合素子40のステム部41及びフック部42よりも素子幅寸法を大きくして成形面ファスナーを形成することも可能である。この場合、第3変形例に係る係合素子60bは、ステム部61b及びフック部62bの素子幅寸法を大きくすること以外は、前述の実施例1における係合素子40と同様に形成されている。
例えば前述の実施例1におけるステム部41の上端部の素子幅寸法Wは、0.1mm以上3.0mm以下に設定されるが、これに対して、第3変形例におけるステム部61bの上端部の素子幅寸法W’は、1.5mm以上15.0mm以下に、好ましくは3.0mm以上10.0mm以下に設定される。また第3変形例において、フック部62bは、ステム部61bから、境界の基準面66bを介して、ステム部61bよりも素子幅寸法を小さくして延出している。
このような第3変形例に係る係合素子60bを有する成形面ファスナーであっても、上述の実施例1の成形面ファスナー1と同様の効果を得ることができる。
更にまた、本発明では、例えば図20に実施例1の第4変形例に係る係合素子を示すように、係合素子60cのステム部61cを、前述の実施例1の場合よりも素子幅寸法を大きくして形成するとともに、1つのステム部61cから、2つ又は3つ以上のフック部62cを、境界の基準面(境界面)66cを介して、ステム部61cよりも素子幅寸法を小さくしてファスナー幅方向に延出させることも可能である。この場合、第4変形例のフック部62cは、前述の実施例1におけるフック部42と同じ形状及び寸法を有する。
このような第4変形例の係合素子60cを有する成形面ファスナーは、1つの係合素子60cに対して、雌型係合部材13における2つ以上のループ状係合素子13aを並列的に係合させることが可能である。このため、この第4変形例に係る成形面ファスナーは、雌型係合部材13を係合させた状態で、成形面ファスナーと雌型係合部材13との間に大きな剪断力が加えられるような製品に対して好適に用いられる。
また、本発明では、例えば図21に実施例1の第5変形例に係る係合素子を示すように、フック部62dの下端面が基板部21の上面に対して形成する角度θ2’を、前述の実施例1の係合素子40における角度θ2よりも大きくするために、フック部62dを、ステム部61dからファスナー幅方向に対して少し上向きの方向に延出させて係合素子60dを形成することも可能である。
この場合、フック部62dの上端面が基板部21の上面に対して形成する角度θ3は、フック部62dの下端面が基板部21の上面に対して形成する角度θ2’よりも小さく設定される。特に第5変形例において、この角度θ3は、0°以上25°以下に設定される。また、フック部62dの上端面は、ステム部61の上端面又は外側面と連続的な面に形成されている。
このような第5変形例の係合素子60dを有する成形面ファスナーは、フック部62dの下端面と基板部21の上面とにより形成される角度θ2’を、前述の実施例1の係合素子40の場合よりも大きく確保することができる。このため、第5変形例の成形面ファスナーに雌型係合部材13を係合させたり、また、第5変形例の成形面ファスナーに係合させた雌型係合部材13を取り外したりするときに、係合素子60dに雌型係合部材13のループ状係合素子13aを、より引っ掛かり難くすることができる。
従って、第5変形例の成形面ファスナーと雌型係合部材13の着脱を繰り返しても、フック状の係合素子60dや、雌型係合部材13のループ状係合素子13aが受けるダメージをより小さくし、成形面ファスナー及び雌型係合部材13の耐久性を更に高めることができる。
更に、本発明では、例えば図22及び図23に実施例1の第6変形例に係る成形面ファスナーを示し、また、図24に実施例1の第7変形例に係る成形面ファスナーを示すように、基板部21の上面と下面の両面に係合素子40を設けることも可能である。
この場合、基板部21の下面側に設ける係合素子40において、ステム部41に対してフック部42が延出する方向を、第6変形例のように、基板部21の上面側に設ける係合素子40と同じ方向に向けても良いし、また、第7変形例のように、基板部21の上面側に設ける係合素子40と反対の方向に向けても良い。
このような第6変形例や第7変形例に係る成形面ファスナーのように、基板部21の下面側にも係合素子40を設けることにより、例えば成形面ファスナーを、例えば図14に示したように、クッション体10の発泡成形と同時にそのクッション体10に一体化する場合に、基板部21の下面側に設けた係合素子40をクッション体10内に埋設して、成形面ファスナーのクッション体10に対する固着強度を増大させることができる。更に、第6変形例や第7変形例に係る成形面ファスナーは、基板部21の上面と下面の両面に係合素子40が設けられているため、前述の実施例1とは異なる使い方をすることも可能となる。
図25は、本実施例2に係る成形面ファスナーを示す平面図であり、図26は、図25に示したXXVI−XXVI線における断面図である。
なお、以下に示す本実施例2に係る成形面ファスナー2、及び後述する実施例3及び4係る成形面ファスナー3,4では、前述の実施例1に係る成形面ファスナー1と異なる構成について主に説明することとし、前述の実施例1に係る成形面ファスナー1と実質的に同じ構成を有する部分又は部材については同じ符号を用いて表すことによって、その説明を省略することとする。
本実施例2に係る成形面ファスナー2は、長さ方向に沿って配される複数の面ファスナーユニット6と、各面ファスナーユニット6に固定される1本の連結部材7とを有しており、ファスナー長さ方向(機械方向)に長尺に形成されている。
複数の面ファスナーユニット6は、隣接する面ファスナーユニット6との間に所定の間隔を設けて、連結部材7により連結されている。また、連結部材7としては、撚り紐などの紐状部材や、モノフィラメントなどの可撓性を備えた長尺の部材が用いられる。
このような本実施例2の成形面ファスナー2は、図7〜図10に示したようなダイホイール51を用いて熱可塑性樹脂に磁性粒子を混入させた材料を成形することにより、面ファスナーユニット6を形成するとともに、面ファスナーユニット6の成形時に連結部材7を各面ファスナーユニット6に挿入して固定することにより製造される。
各面ファスナーユニット6は、左右一対の第1面ファスナー部70a及び第2面ファスナー部70bと、第1及び第2面ファスナー部70a,70b間に亘って配される折曲片部30aとを有する。
また、各面ファスナーユニット6における第1面ファスナー部70aと第2面ファスナー部70bとは、第1及び第2面ファスナー部70a,70bと折曲片部30aとを幅方向に沿ってまっすぐな直線状の形態に保持したときに、折曲片部30aの幅方向における中心部を基準にして互いに対称的な形状を有する。従って、本実施例2では、第1面ファスナー部70aについて主に説明し、第2面ファスナー部70bについては、第1面ファスナー部70aの場合と同じ符号を用いて表すことにより、その詳細な説明を省略する。
本実施例2において、面ファスナーユニット6の第1面ファスナー部70aは、平板状の基板部21と、基板部21の上面に立設され、係合領域23を形成する複数のフック状係合素子40と、基板部21の前端縁部及び後端縁部の上面に係合領域23を内側に挟むように幅方向に沿って立設される一対の横防壁部24と、基板部21の折曲片部30a側とは反対側の外側端縁部に長さ方向に沿って立設される外側縦防壁部25と、基板部21の折曲片部30a側の内側端縁部に長さ方向に沿って立設される内側縦防壁部26とを有する。
なお、本実施例2の第1面ファスナー部70aにおける基板部21、係合素子40、横防壁部24、外側縦防壁部25、及び内側縦防壁部26は、前述の実施例1の第1面ファスナー部20aにおける基板部21、係合素子40、横防壁部24、外側縦防壁部25、及び内側縦防壁部26と、実質的に同様に形成されている。
本実施例2の折曲片部30aは、平板状のベース部31と、ベース部31の左右側縁部に配されるヒンジ部32と、ベース部31の下面側に配され、連結部材7を固定する固定部33とを有する。本実施例2の折曲片部30aにおけるベース部31及びヒンジ部32は、前述の実施例1の折曲片部30におけるベース部31及びヒンジ部32と実質的に同様に形成されている。
折曲片部30aの固定部33は、横断面が矩形状を呈する形態を備えており、ベース部31の下面から突出して形成されている。この固定部33は、連結部材7を内部に包み込んで折曲片部30aに一体的に固定している。この固定部33は、折曲片部30aにおける長さ方向の全体に亘って設けられている。
本実施例2の連結部材7は、各面ファスナーユニット6の折曲片部30aに、固定部33を長さ方向に貫通するようにして固定されており、この連結部材7によって、複数の面ファスナーユニット6が、互いに所定の間隔を開けた状態で連結されている。この場合、面ファスナーユニット6間の間隔の大きさは特に限定されないが、例えば、成形面ファスナー2を、連結部材7が湾曲するように左右方向にある所定の曲率まで曲げたときに、隣接する面ファスナーユニット6同士が干渉しない程度の大きさに設定されることが好ましい。
上述のような本実施例2の成形面ファスナー2においては、前述の実施例1の場合と同様に、成形面ファスナー2を形成する合成樹脂(又は合成樹脂とエラストマーの組成物)に、鉄、コバルト、ニッケル等の合金からなる磁性粒子が混入されている。特に本実施例2では、磁性粒子が、係合素子40や各防壁部24〜26を含む面ファスナーユニット6の全体に均一に混入されている。
このような本実施例2の成形面ファスナー2は、前述の実施例1の成形面ファスナー2と同様の効果が得られる上に、複数の面ファスナーユニット6が所定の間隔を開けた状態で連結部材7によって連結されて形成されているため、連結部材7が外部に露呈している部分において、成形面ファスナー2をファスナー幅方向や高さ方向に容易に曲げることが可能となる。
これにより、例えば図12に示したような成形用金型15のファスナー保持部15aに、本実施例2の成形面ファスナー2を取り付けるときに、ファスナー保持部15aが幅方向に湾曲して形成されている場合でも、その湾曲しているファスナー保持部15aに、成形面ファスナー2をファスナー保持部15aの湾曲形状に沿って湾曲させながら安定して保持することができる。従って、本実施例2の成形面ファスナー2が湾曲形状の表皮材止着用溝部10aに一体化されたクッション体10を容易に得ることができる。
なお、上述した実施例2に係る成形面ファスナー2では、第1及び第2面ファスナー部70a,70bと折曲片部30aとを有する複数の面ファスナーユニット6が、1本の連結部材7によって互いに連結されている。しかし、本発明では、例えば図27に実施例2の変形例を示すように、連結部材7に代えて、折曲片部30aに一体に形成される合成樹脂製の細幅の連結部8により複数の面ファスナーユニット6を連結することによって、成形面ファスナー2aを形成することも可能である。
この場合、複数の面ファスナーユニット6を連結する各連結部8は可撓性を備えており、成形面ファスナー2aは、その連結部8において、幅方向や高さ方向に湾曲可能に形成されている。これにより、前述した実施例2と同様に、金型15のファスナー保持部15aが幅方向に湾曲して形成されている場合でも、そのファスナー保持部15aに、この変形例に係る成形面ファスナー2aを安定して保持することができる。
図28は、本実施例3に係る成形面ファスナーを示す平面図であり、図29は、図28に示したXXIX−XXIX線における断面図である。
本実施例3の成形面ファスナー3は、前述の実施例1における成形面ファスナー1から第1面ファスナー部20aが削除されており、且つ、折曲片部30に左右一対の位置決め用突起部34が追加された構成を備える。
具体的に説明すると、本実施例3の成形面ファスナー3は、ファスナー長さ方向に延びる面ファスナー部20cと、面ファスナー部20cにおける幅方向の一方の端縁部から幅方向に延出する折曲片部30bとを有しており、本実施例3の面ファスナー部20c自体は、前述の実施例1における第2面ファスナー部20bと同様に形成されている。
本実施例3の折曲片部30bは、平板状のベース部31と、ベース部31の面ファスナー部20c側の端縁部に配されるヒンジ部32と、折曲片部30bの上面に突設される左右一対の位置決め用突起部34とを有する。
左右一対の位置決め用突起部34は、ファスナー長さ方向に沿ってベース部31に立設されており、左右一対の突起部34間の間隔は、図30に示した金型15のファスナー保持部15aにおける頂端面の幅方向における寸法と略同じ大きさに設定されている。なお、折曲片部30bに設けられる一対の突起部34は、本実施例3のように折曲片部30bにおける長さ方向の全範囲に配されていても良いし、或いは、長さ方向の一部の範囲にのみ配されていても良い。
このような左右一対の位置決め用突起部34を備える本実施例3の成形面ファスナー3であれば、当該成形面ファスナー3を前述の実施例1の場合と同様に形成される金型15のファスナー保持部15aに保持する際に、図30に示すように、折曲片部30bに設けた左右一対の突起部34間にファスナー保持部15aの頂端部を嵌入して折曲片部30bをファスナー保持部15aに載置することにより、ファスナー保持部15aに対する成形面ファスナー3の位置決めをより安定して確実に行うことができる。
そして、本実施例3の成形面ファスナー3では、上述のように折曲片部30bをファスナー保持部15aの頂端部に載置した後、磁性粒子が混入されている面ファスナー部20cがファスナー保持部15aの磁石に引き付けられることによって、折曲片部30bのヒンジ部32を中心に自動的に折り曲げられて、ファスナー保持部15aの側壁面に吸着して固定される。これにより、本実施例3の成形面ファスナー3が、金型15のファスナー保持部15aの所定位置に所定の密着状態で保持される。
その後、ファスナー保持部15aに成形面ファスナー3を保持した金型15内に発泡樹脂材料を噴射して注入することにより、本実施例3の成形面ファスナー3が、表皮材止着用溝部10aの所定の位置に、面ファスナー部20cの係合素子40を表皮材止着用溝部10aの対向する左右側壁部のうちの一方に露呈させた状態で固定されたクッション体10を製造することができる。
このような本実施例3の成形面ファスナー3でも、前述の実施例1の成形面ファスナー1と同様の効果が得られる。
図31は、本実施例4に係る成形面ファスナーを示す平面図である。
本実施例4の成形面ファスナー4は、平板状の基板部21と、基板部21の上面に立設される複数のフック状係合素子40とを有する。本実施例4の基板部21は、板厚が一定の薄い平板状に形成されており、基板部21の上面と下面とは平面に形成されている。
本実施例4の各係合素子40は、前述の実施例1の係合素子40と同様に形成されている。また、全ての係合素子40のフック部42は、ステム部41からファスナー幅方向の一方向に向けて延出している。
このような本実施例4の成形面ファスナー4は、例えば複数の電線を束ねたワイヤーハーネスを被覆する被覆部材(拘束部材)71に好適に用いられる。例えば図32に示したように、ワイヤーハーネスの被覆部材71の一方の側縁部の第1面(上面)には、本実施例4の成形面ファスナー4が被覆部材71の長さ方向に沿って固定されている。なお、成形面ファスナー4を被覆部材71に固定する手段は特に限定されず、接着手段や溶着手段等を用いることができる。
また、被覆部材71の他方の側縁部の第2面(下面)には、複数のループ状係合素子13aを有する雌型係合部材13が被覆部材71の長さ方向に沿って固定されている。
このような本実施例4の成形面ファスナー4が固定された被覆部材71は、ワイヤーハーネスを内側に包み込んで、被覆部材71の左右側縁部を成形面ファスナー4と雌型係合部材13が対面するように重ね合せることによって、雌型係合部材13を成形面ファスナー4に固定して被覆部材71の左右側縁部同士を閉鎖することができる。
これにより、被覆部材71でワイヤーハーネスを拘束し、複数の電線を束ねた状態を安定して保持することができる。更に、この被覆部材71は、被覆部材71の左右側縁部同士が成形面ファスナー4と雌型係合部材13とによって閉鎖された状態で被覆部材71を更に締め上げることによって、その締め上げた状態で雌型係合部材13を成形面ファスナー4に固定して、ワイヤーハーネスをより強く拘束することもできる。
また、本実施例4の成形面ファスナー4は、例えば係合素子40の形成密度を大きくすることや、係合素子40の素子幅寸法を実施例1の第3変形例(図19を参照)のように大きくすること等によって、例えば図33に示したようにワイヤーハーネスの被覆部材71における一方の側縁部の第1面(上面)と他方の側縁部の第2面(下面)の両方に取り付けて用いることもできる。
これにより、被覆部材71の内側にワイヤーハーネスを包み込んで、その被覆部材71の左右側縁部を成形面ファスナー4同士が対面するように重ね合せることによって、成形面ファスナー4同士を相互に固定して被覆部材71の左右側縁部同士を閉鎖することも可能となる。
更に、本実施例4の成形面ファスナー4は、例えば図34に示したように、壁72などに硬い物品73等を固定する場合に好適に利用される。例えば、壁72に柔らかい物品を固定する場合には、その物品自体が曲がったり、撓んだりするため、比較的容易に壁72に固定することができるが、硬い物品73を壁72に固定する場合には、その物品73の剛性が妨げとなって、固定することが難しくなることがある。
これに対して、本実施例4の成形面ファスナー4を壁72又は物品73に取り付けるとともに、複数のループ状係合素子13aを有する雌型係合部材13を物品73又は壁72に取り付けることによって、硬い物品73を壁72に安定して固定することが可能となる。
また、物品73を壁72から取り外したいときは、物品73を壁72に対して上方へ移動させることによって、物品73を容易に取り外すことができる。特に本実施例4の成形面ファスナー4は、幅方向に長尺な物品73を壁72に取り付ける場合に有効である。
更に、本実施例4の成形面ファスナー4は、腰に巻くサポーターやおむつ等にも好適に用いることができる。
すなわち、本実施例4の成形面ファスナー4では、成形面ファスナー4に配される全ての係合素子40のフック部42が一方向に向いている。このため、例えば本実施例4の成形面ファスナー4をサポーターやおむつに用いることにより、サポーターやおむつを身体に装着する際に、先ずサポーターやおむつを所要の部位に取り付けて、緩い状態で成形面ファスナー4に雌型係合部材13を固定してから、その固定されている部分を軽い力で締め上げるように相対的に移動させることが可能であり、また、その締め上げた後の状態を容易に固定することができる。これにより、サポーターやおむつの装着具合を容易に調整することができ、その使い勝手(取扱い性)を向上させることができる。
1,2,2a 成形面ファスナー
3,4 成形面ファスナー
6 面ファスナーユニット
7 連結部材
8 連結部
10 クッション体(発泡体)
10a 表皮材止着用溝部
11 表皮材
12 被係合挿入片部
13 雌型係合部材
13a ループ状係合素子
15 金型
15a ファスナー保持部
15b キャビティ面(内壁面)
20a 第1面ファスナー部
20b 第2面ファスナー部
20c 面ファスナー部
21 基板部
23 係合領域
24 横防壁部(第1防壁部)
25 外側縦防壁部(第2防壁部)
25a 内側防壁列
25b 外側防壁列
26 内側縦防壁部(第3防壁部)
26a 内側防壁列
26b 外側防壁列
30,30a 折曲片部
30b 折曲片部
31 ベース部
32 ヒンジ部
33 固定部
34 突起部
40 係合素子(雄型係合素子)
41 ステム部
41a 内側面
41b 外側面
41c 前後端面
41d 上端面
42 フック部
42a 下端面
42b 上端面
42c 前後端面
42d 先端面
43 拡幅部
44 細幅先端部
45 境界(寸法境界部)
46 基準面(第1基準面)又は境界面(第1境界面)
47 基準面(第2基準面)又は境界面(第2境界面)
48 ステム本体部
49 裾部
50 製造装置
51 ダイホイール
52 押出ノズル
53 ピックアップロール
55 キャビティ空間
55a ステム本体部のキャビティ空間
55b 裾部のキャビティ空間
55c フック部のキャビティ空間
56 プレート
56a 第1プレート
56b 第2プレート
57 パーティングライン
58 型割り面
59a ステム本体部のキャビティ空間の開口
59b 裾部のキャビティ空間の開口
59c フック部のキャビティ空間の開口
60 係合素子
60a,60b 係合素子
60c,60d 係合素子
61,61b ステム部
61c,61d ステム部
62,62b フック部
62c,62d フック部
63 拡幅部
64 細幅先端部
65 境界
66 基準面(第1基準面)又は境界面(第1境界面)
66b,66c 基準面(境界面)
67 補強リブ
70a 第1面ファスナー部
70b 第2面ファスナー部
71 被覆部材(拘束部材)
72 壁
73 物品
H 係合素子の高さ寸法
L フック部のファスナー幅方向における寸法
R 境界を配置可能な領域
W,W’ ステム部の上端部における素子幅寸法
θ1 ステム部の前後端面の傾斜角度
θ2,θ2’ フック部の下端面と基板部の上面とが形成する角度
θ3 フック部の上端面が基板部の上面とが形成する角度

Claims (10)

  1. 機械方向に延びる平板状の基板部(21)と、前記基板部(21)の少なくとも一方の表面に配される複数のフック状係合素子(40,60,60a,60b,60c,60d) とを有し、各係合素子(40,60,60a,60b,60c,60d) は、前記基板部(21)から立設するステム部(41,61,61b,61c,61d) と、前記ステム部(41,61,61b,61c,61d) の側面から機械横断方向の一方へ向けて延出するフック部(42,62,62b,62c,62d) とを備える成形面ファスナー(1,2,2a,3,4)であって、
    前記係合素子(40,60,60a,60b,60c,60d) は、機械方向及び高さ方向に沿った基準面(46,66) を境界(45,65) として、少なくとも前記フック部(42,62,62b,62c,62d) を備える細幅先端部(44,64) と、前記ステム部(41,61,61b,61c,61d) のみを備える拡幅部(43,63) とを少なくとも前記フック部(42,62,62b,62c,62d) が形成される高さ範囲で有し、
    前記境界(45,65) において、前記細幅先端部(44,64) の前記機械方向における寸法は、前記拡幅部(43,63) の前記機械方向における寸法よりも小さくされてなる、
    ことを特徴とする成形面ファスナー。
  2. 前記境界(45,65) は、機械横断方向において、前記ステム部(41,61,61b,61c,61d) と前記フック部(42,62,62b,62c,62d) とを区画する区画位置から、前記ステム部(41,61,61b,61c,61d) の頂端面における前記フック部(42,62,62b,62c,62d) の延出方向とは反対方向の端縁位置までの範囲内に配されてなる請求項1記載の成形面ファスナー。
  3. 前記境界(45,65) は、前記ステム部(41,61,61b,61c,61d) と前記フック部(42,62,62b,62c,62d) とを区画する区画位置に配され、
    前記ステム部(41,61b,61c,61d)の全体が前記拡幅部(43)により形成され、前記フック部(42,62,62b,62c,62d) の全体が前記細幅先端部(44)により形成されてなる、
    請求項1又は2記載の成形面ファスナー。
  4. 前記基準面(46,66) は、平面により形成され、且つ、前記係合素子(40,60,60a,60b,60c,60d) の前記機械方向における前後両側に配されてなる請求項1〜3のいずれかに記載の成形面ファスナー。
  5. 前記基準面(46,66) は、前記係合素子(40,60,60a,60b,60c,60d) の高さ方向における上下両側に配され、
    前記細幅先端部(44,64) の頂端面の高さ位置は、前記境界(45,65) を介して、前記拡幅部(43,63) の頂端面の高さ位置よりも低くされてなる、
    請求項4記載の成形面ファスナー。
  6. 前記ステム部(41,61,61b,61c,61d) は、前記機械横断方向における寸法を頂端面に向けて漸減させてなる請求項1〜5のいずれかに記載の成形面ファスナー。
  7. 前記フック部(42,62,62b,62c,62d) の下端面は、前記基板部(21)の表面に対して0°以上50°以下の角度をなして配されてなる請求項1〜6のいずれかに記載の成形面ファスナー。
  8. 1つの前記基板部(21)に配される全ての前記係合素子(40,60,60a,60b,60c,60d) の前記フック部(42,62,62b,62c,62d) は、前記ステム部(41,61,61b,61c,61d) から、前記機械横断方向同じ方向に延出してなる請求項1〜7のいずれかに記載の成形面ファスナー。
  9. 1つの前記ステム部(41,61,61b,61c,61d) に、1つの前記フック部(42,62,62b,62d) 、又は複数の前記フック部(62c) が設けられてなる請求項1〜8のいずれかに記載の成形面ファスナー。
  10. 前記基板部(21)と複数の前記係合素子(40,60,60a,60b,60c,60d) とを有する第1面ファスナー部(20a,70a) と、前記基板部(21)と複数の前記係合素子(40,60,60a,60b,60c,60d) とを有する第2面ファスナー部(20b,70b) と、前記第1面ファスナー部(20a,70a) 及び前記第2面ファスナー部(20b,70b) 間を連結するとともに、前記第1面ファスナー部(20a,70a) 及び前記第2面ファスナー部(20b,70b) に対して折り曲げ可能な可撓性を備える折曲片部(30,30a,30b)とを有し、
    前記第1面ファスナー部(20a,70a) に配される各係合素子(40,60,60a,60b,60c,60d) の前記フック部(42,62,62b,62c,62d) 、及び、前記第2面ファスナー部(20b,70b) に配される各係合素子(40,60,60a,60b,60c,60d) の前記フック部(42,62,62b,62c,62d) は、それぞれ前記ステム部(41,61,61b,61c,61d) から前記折曲片部(30,30a,30b)側に向けて延出してなる、
    請求項1〜9のいずれかに記載の成形面ファスナー。
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