JP2016217310A - 内燃機関のピストン - Google Patents

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Abstract

【課題】ピストンとシリンダボアの内壁との潤滑を良好に行うことができるとともに、オイルによるピストンの引きずり抵抗を低減できる内燃機関のピストンを提供すること。
【解決手段】エンジンに設けられたピストン7は、少なくとも上部スカート部36および下部スカート部38に、ピストンクラウン部9の中心軸Cと平行に延びる縦溝41、42A、42B、43A、43Bが形成され、ピストンクラウン部9の中心軸Cと直交する方向において、縦溝41、42A、42B、43A、43Bが、ピストンピンボス部14、15の延びる方向の範囲内に設置される。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関のピストンに関し、特に、シリンダボアの内壁に対して摺動するスカート部を有する内燃機関のピストンに関する。
従来、内燃機関のシリンダボアの内壁に対して往復動自在に設けられたピストンとしては、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。このピストンは、ピストン本体から垂下した一対のスカート部と、一対のスカート部を互いに連続する一対のサイドウォール部と、一対のサイドウォール部に設けられ、ピストンピンを保持する一対のピストンピンボス部とを備えている。
スカート部は、熱膨張の影響を考慮してピストンの中心軸方向中央部が最大外径となるバレル状に形成されており、スカート部の表面には樹脂被膜が形成されている。
また、スカート部外周面のうち、スラスト方向に周面部分の左右両脇の部分に横縞状に被膜され、良好に潤滑されることで、この部分の箇所からピストンがシリンダに焼き付くことを防止している。
特許第4749398号公報
このような従来の内燃機関のピストンは、スカート部の円周方向の両側に、燃焼圧力をコネクティングロッドに伝えるピストンピンを支持するピストンピンボス部と接続されるサイドウォール部が設けられている。
これにより、サイドウォール部が接続するスカート部の両側が変形しにくくなり、スカート部がシリンダボア内壁に押付ける面圧(単位面積当たりの圧力)が、大きくなる。一方、剛性が低く、弾性変形し易いスカート部の下部の面圧は緩和されて低くなる。
このため、ピストンの往復動時においてピストンピンから燃焼圧力の一部が負荷された後に、シリンダボアの内壁にスカート部が接触する際のスカート部の表面には面圧の高い部位と低い部位が生じる。
これに加えて、バレル形状に形成されたスカート部は、中心軸方向における中央部が最大外径となる部位とシリンダボアとのクリアランスが小さく、中央部に対してピストンの中心軸方向の上部および下部とシリンダボアとのクリアランスが大きくなる。
したがって、樹脂被膜に面圧が大きい箇所と面圧が小さい箇所で均等な深さで凹部を形成した場合、凹部にオイルを導き入れる効果と凹部からオイルが流れ出て油膜厚さを薄くする働きがあることから、シリンダボアの内壁に高い面圧で接触し、かつ、低速での運転時にはシリンダボアの内壁とのクリアランスが小さいスカート部の部位にオイルが十分に供給されずに、潤滑不良を起こすおそれがある。
一方、シリンダボアの内壁に低い面圧で接触し、かつ、シリンダボアの内壁とのクリアランスが大きいスカート部の部位にはオイルが過剰に供給されてしまう。これにより、ピストンの中央部に対してピストンの中心軸方向の上部および下部でオイルを掻くようにしてピストンがシリンダボアの内壁に対して往復動することになる。
この結果、オイルが抵抗となって、ピストンの剪断抵抗、すなわち、ピストンの引きずり抵抗が大きくなってしまい、燃費が悪化するおそれがある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、ピストンとシリンダボアの内壁との潤滑を良好に行うことができるとともに、オイルによるピストンの引きずり抵抗を低減できる内燃機関のピストンを提供することを目的とするものである。
本発明は、ピストン本体と、ピストン本体から垂下した一対のスカート部と、ピストン本体から垂下され、ピストンピンを保持する一対のピストンピンボス部と、一対のスカート部と一対のピストンピンボス部とを接続する一対のサイドウォール部と、スカート部の外周面に設けられた樹脂被膜とを備え、スカート部が、ピストン本体の中心軸方向における中央部が最大外径となる中央スカート部と、中央スカート部の上部境界よりも上方において上部境界から中心軸に向かって外径が漸次小さくなるように湾曲する上部スカート部と、中央スカート部の下部境界よりも下方において下部境界から中心軸に向かって外径が漸次小さくなるように湾曲する下部スカート部とを有し、スカート部が、スカート部の円周方向中央部からサイドウォール部に向かって円周方向に曲率が大きくなるように形成された内燃機関のピストンであって、少なくとも上部スカート部および下部スカート部に対応する樹脂被膜に、ピストン本体の中心軸と平行に延びる縦溝を形成し、中心軸と直交する方向において、縦溝がピストンピンボス部の延びる方向の範囲内に設置されるものから構成されている。
上記の本発明によれば、ピストンとシリンダボアの内壁との潤滑性を向上できるとともに、オイルによるピストンの引きずり抵抗を低減できる。
図1は、本発明の内燃機関のピストンの一実施の形態を示す図であり、内燃機関の要部構成図である。 図2は、本発明の内燃機関のピストンの一実施の形態を示す図であり、ピストンおよびシリンダボアを示す図である。 図3は、本発明の内燃機関のピストンの一実施の形態を示す図であり、車両の後方からピストンを見た図である。 図4は、本発明の内燃機関のピストンの一実施の形態を示す図であり、車両の幅方向からピストンを見た図である。 図5は、本発明の内燃機関のピストンの一実施の形態を示す図であり、車両の下方からピストンを見た図である。 図6は、本発明の内燃機関のピストンの一実施の形態を示す図であり、図3のVI−VI方向矢視断面図である。 図7は、本発明の内燃機関のピストンの一実施の形態を示す図であり、ピストンとピストンのスカート部に加わる面圧との位置関係を示す図である。 図8は、本発明の内燃機関のピストンの一実施の形態を示す図であり、ピストンとピストンのスカート部の曲面との位置関係を示す図である。 図9は、本発明の内燃機関のピストンの一実施の形態を示す図であり、スカート部と、スカート部およびシリンダボアの内壁のクリアランスとの位置関係を示す図である。 図10は、本発明の内燃機関のピストンの一実施の形態を示す図であり、スカート部の湾曲部と縦溝との位置関係を示す図である。 図11は、本発明の内燃機関のピストンの一実施の形態を示す図であり、スカート部とシリンダボアの内壁とのクリアランスと縦溝との位置関係を示す図である。 図12は、本発明の内燃機関のピストンの一実施の形態を示す図であり、ピストンが上昇した場合のオイルの流れを示す図である。 図13は、本発明の内燃機関のピストンの一実施の形態を示す図であり、ピストンが降下した場合のオイルの流れを示す図である。 図14は、本発明の内燃機関のピストンの一実施の形態を示す図であり、縦溝が形成されていないピストンと縦溝を有するピストンとにおいて、スカート部とシリンダボアの内壁との摩擦力とエンジン回転数とを示す図である。
以下、本発明に係る内燃機関のピストンの実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図14は、本発明に係る一実施の形態の内燃機関のピストンを示す図である。なお、図1〜図9、図11〜図13において、左右前後方向の矢印は、運転席から見た車両の左右前後方向を表す。
まず、構成を説明する。
図1において、車両に搭載された内燃機関としてのエンジン1は、クランクケース2が一体に設けられたシリンダブロック3と、シリンダブロック3の上部に取付けられたシリンダヘッド4とを含んで構成される。
シリンダブロック3のシリンダボア6内にはピストン7が収納されており、ピストン7は、例えば、アルミニウム合金等によって構成される。ピストン7は、シリンダボア6に対して上下方向に往復動する。
ピストン7は、コネクティングロッド8を介してクランクシャフト5に連結されており、ピストン7の往復動は、コネクティングロッド8を介してクランクシャフト5の回転運動に変換される。
ここで、シリンダボア6は、気筒数に応じてエンジン1に設けられており、シリンダボア6は、4気筒であれば、エンジン1に4つ設けられている。本実施の形態では、4気筒エンジンを示しているが、気筒数は、4気筒に限定されるものではない。また、エンジン1としては、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等のエンジンから構成されてもよく、これに限定されるものでもない。
図2において、ピストン7は、シリンダボア6の内壁6aに対して往復動自在に設けられたピストンクラウン部9(図3〜図5参照)と、ピストンクラウン部9から垂下した一対のスカート部10、11とを有する。ここで、本実施の形態のピストンクラウン部9は、本発明のピストン本体を構成する。
ピストン7は、ピストンクラウン部9から垂下し、ピストンピン16(図1参照)を回転自在に保持する一対のピストンピンボス部14、15と、スカート部10、11のそれぞれの左側10a、11aおよび右側10b、11bとピストンピンボス部14、15とを接続する一対のサイドウォール部12、13とを有する。
ピストンピン16は、円筒のピンから構成されており、ピストンピン16の中心軸C1(図3参照)は、ピストンクラウン部9の中心軸Cおよび吸排気方向に対して直交する方向に延びている。
ここで、本実施の形態のスカート部10、11の左側10a、11aが、本発明のスカート部の円周方向の一方側を構成し、スカート部10、11の右側10b、11bが、本発明のスカート部の円周方向の他方側を構成する。また、左側10a、11aおよび右側10b、11bは、スカート部10、11の右端または左端から円周方向に一定の幅を有する部位である。
ピストンピンボス部14、15は、ピストンピン16が挿入されるピストンピン装着穴14A、15Aを有し、ピストンピン16は、ピストンピン装着穴14A、15Aに挿入された状態でピストンピンボス部14、15に支持される。
図1において、ピストンピン16にはコネクティングロッド8の小径部8Aが連結されており、コネクティングロッド8の大径部8Bは、クランクシャフト5に連結されている。これにより、ピストン7の往復動がコネクティングロッド8を介してクランクシャフト5の回転運動に変換される。
シリンダヘッド4には吸気ポート21が形成されており、吸気ポート21から吸入された空気は、ピストン7の上方のシリンダボア6に形成された燃焼室18に導入される。
シリンダヘッド4には排気ポート22が形成されており、燃焼室18で燃焼された排気ガスは、排気ポート22から排気される。
シリンダヘッド4には吸気カム23Aを有する吸気カム軸23と、排気カム24Aを有する排気カム軸24と、吸気カム23Aによって吸気ポート21と燃焼室18とを連通または遮断する吸気バルブ25と、排気カム24Aによって吸気ポート21と燃焼室18とを連通または遮断する排気バルブ26とが設けられている。
図2〜図4において、ピストンクラウン部9の外周部にはピストンクラウン部9の上方から順に第1コンプレッションリング溝31、第2コンプレッションリング溝32およびオイルリング溝33が形成されている。
第1コンプレッションリング溝31および第2コンプレッションリング溝32には図示しない環状の第1コンプレッションリングおよび第2コンプレッションリングがそれぞれ嵌合されており、オイルリング溝33にはピストンリングとしての図示しない環状のオイルリングが嵌合されている。
第1コンプレッションリング溝31および第2コンプレッションリング溝32は、シリンダボア6の内壁6aに接触することにより、燃焼室18を密閉する機能を有する。
オイルリングは、ピストン7の往復動に伴ってシリンダボア6の内壁6aに接触することにより、シリンダボア6の内壁6aに付着しているオイルを掻き落とす機能を有する。
また、オイルリング溝33の底部には複数のオイル戻し穴34が形成されており、オイル戻し穴34は、ピストンクラウン部9のスラスト側と反スラスト側に形成され、オイルリング溝33の底部からピストン7のピストンクラウン部9の内周面に向かって開口している。
ここで、スラスト側とは、ピストン7がシリンダボア6内を降下する行程において、クランクシャフト5の回転力によってクランクシャフト5の軸線方向と直交する方向のスラスト力がシリンダボア6の内壁6aに掛かるピストン7の面である。
反スラスト側とは、ピストン7がシリンダボア6内を上昇する行程において上記スラスト力と反対方向のスラスト力がシリンダボア6の内壁6aに掛かるピストン7の面である。
ピストン7とシリンダボア6との間にはコネクティングロッド8の大径部8Bに設けられたオイルジェット穴8a(図1参照)からオイルが供給される。これにより、図2に示すように、ピストン7とシリンダボア6の内壁6aとの間にはオイル35が形成される。
このため、オイル35によってピストン7が冷却されるとともに、ピストン7の外周部とシリンダボア6の内壁6aとの間が潤滑される。なお、オイル導入部材として、特に、オイルジェット穴8aに限定されるものではない。
クランクケース2の下部には図示しないオイルパンが設けられており、シリンダボア6はオイルパンに連通している。したがって、ピストン7がシリンダボア6内を上下方向に往復動するのに伴って、オイルリング溝33に嵌合されたオイルリングがシリンダボア6の内壁6aに付着したオイルを掻き落とすと、このオイルは、オイルリング溝33からオイル戻し穴34を通してピストンクラウン部9の内周面に排出され、スカート部10、11の間を通ってオイルパンに戻される。
スカート部10、11は、ピストン7の往復動時にスラスト側または反スラスト側に接触することでピストン7の首振り挙動を抑制する機能を有する。
図3に示すように、スカート部10は、ピストンクラウン部9の中心軸Cと平行に延在する長辺とピストンクラウン部9の中心軸Cと垂直方向に延在する短辺とを備えている。なお、スカート部11もスカート部10と同様に長辺と短辺を有する。
図6において、スカート部10、11は、ピストンクラウン部9の中心軸C方向における中央部が最大外径となる中央スカート部37を有し、中央スカート部37は、その断面がピストンクラウン部9の中心軸Cと平行となるように形成されている。
スカート部10、11は、中央スカート部37の上部境界37aよりも上方に位置する上部スカート部36を有しており、上部スカート部36は、上部境界37aよりも上方において上部境界37aからピストンクラウン部9の中心軸Cに向かって外径が漸次小さくなるように湾曲している。
スカート部10、11は、中央スカート部37の下部境界37bよりも下方に位置する下部スカート部38を有しており、下部スカート部38は、上部境界37aよりも下方において上部境界37aからピストンクラウン部9の中心軸Cに向かって外径が漸次小さくなるように湾曲している。このようにスカート部10、11は、バレル状に形成されている。
図6では、説明の便宜上、スカート部10、11を極端に湾曲させて描いているが、スカート部10、11は、実際にこのように極端に湾曲していないことは言うまでもない。
図5において、スカート部10、11は、円周方向中央部10c、11cからサイドウォール部12、13に向かって、すなわち、左側10a、11aおよび右側10b、11bに向かって円周方向に曲率が大きくなるように形成されている。
円周方向中央部10c、11cは、サイドウォール部12とサイドウォール部13とを結んだスカート部10、11の円周方向の頂点である。円周方向において、スカート部10、11とシリンダボア6の内壁6aとのクリアランスは、円周方向中央部10c、11cとシリンダボア6の内壁6aとのクリアランスが最も小さい。
図2、図5において、スカート部10、11の外周面には、例えば、スクリーン法により低摩擦抵抗性および高耐熱性を有する樹脂被膜39が一定の厚みを有して形成されている(図3も参照)。樹脂被膜39は、シリンダボア6の内壁6aに対向する中央スカート部37、上部スカート部36および下部スカート部38の表面に形成されている。
樹脂被膜39にはスカート部10、11の円周方向に隣接する縦溝41、42A、42B、43A、43Bが形成されている。縦溝41、42A、42B、43A、43Bは、ピストンクラウン部9の中心軸Cと同方向に延びており、縦溝41、42A、42B、43A、43Bは、ピストンクラウン部9の中心軸Cと直交する方向(車幅方向)において、ピストンピンボス部14、15の延びる方向の範囲内に設置されている(図7参照)。
図3において、縦溝41、42A、42B、43A、43Bの長さは、スカート部10、11の円周方向中央部10c、11c側の縦溝43A、43Bが最も短く形成されており、サイドウォール部12、13側の縦溝41が最も長く形成されている。また、縦溝41と縦溝43A、43Bの間に位置する縦溝42A、42Bは、縦溝41よりも短く、かつ、縦溝43A、43Bよりも長く形成されている。
図7に示すように、縦溝42A、42B、43A、43Bは、上部スカート部36および下部スカート部38に対応する樹脂被膜39に形成されており、縦溝42A、42B、43A、43Bに対してスカート部10(図示していないがスカート部11)の円周方向中央部10c(11c)側に位置する中央スカート部37に対応する樹脂被膜39には縦溝が形成されていない。
具体的には、上部スカート部36において、縦溝42A、43Aは、樹脂被膜39の上部39aから上部スカート部36と中央スカート部37との境界である上部境界37aの直上まで延びている。
縦溝42B、43Bは、下部スカート部38において、樹脂被膜39の下部39bから下部スカート部38と中央スカート部37との境界である下部境界37bの直下まで延びている。また、ピストンクラウン部9の中心軸C方向において、縦溝43A、43Bは、縦溝42A、42Bよりも上部境界37aおよび下部境界37bから離れている。
縦溝41は、上部スカート部36、中央スカート部37および下部スカート部38に亙って延びている。
バレル形状に形成されるスカート部10、11において、シリンダボア6の内壁6aとスカート部10、11の上下左右端の四隅との間のクリアランスが最も大きく、シリンダボア6の内壁6aとスカート部10、11の上下左右中央部のクリアランスが最も小さい(図9参照)。なお、図9においては、ハッチングの間隔が短い程、クリアランスが小さいことを示している。
また、スカート部10、11の上下左右端の四隅と上下左右中央部との間に位置するシリンダボア6の内壁6aとスカート部10、11のクリアランスは、シリンダボア6の内壁6aとスカート部10、11の上下左右端の四隅との間のクリアランスよりも小さく、シリンダボア6の内壁6aとスカート部10、11の上下左右中央部のクリアランスよりも大きい。
なお、スカート部10、11の上下左右端の四隅を大クリアランス領域51、スカート部10、11の上下左右中央部を小クリアランス領域52、大クリアランス領域51および小クリアランス領域52の間のスカート部10、11の領域を中クリアランス領域53という。
図10、図11に示すように、本実施の形態の縦溝41、42A、42B、43A、43Bは、スカート部10、11の大クリアランス領域51に対応する樹脂被膜39に形成されている。なお、図11では、スカート部10、11において、スカート部10、11とシリンダボア6の内壁6aとのクリアランスと、縦溝41、42A、42B、43A、43Bとの位置関係を示している。
縦溝43A、43Bは、スカート部10、11の大クリアランス領域51の中でも、スカート部10、11の円周方向においてスカート部10、11とシリンダボア6の内壁6aとのクリアランスが最も小さい部位に形成されている。
縦溝41は、スカート部10、11の大クリアランス領域51の中でも、スカート部10、11の円周方向においてスカート部10、11とシリンダボア6の内壁6aとのクリアランスが最も大きい部位に形成されている。
樹脂被膜39は、例えば、スクリーン印刷機を用いて、PAI(ポリアミドイミド)と二硫化モリブデンを主成分とする塗料をスカート部10、11に塗布したものであり、縦溝形状のマスキング処理をスカート部10、11に施すことで、樹脂被膜39の厚さと同じ10μmの深さの縦溝41、42A、42B、43A、43Bをスカート部10、11の表面に付与したものである。
次に、ピストン7とシリンダボア6の内壁6aとの間に摩擦力が発生する原理を説明する。
ピストン7がシリンダボア6内を往復運動するときに、コネクティングロッド8およびピストンピン16から燃焼圧力の一部がピストン7に負荷される。
この燃焼圧力によってスカート部10またはスカート部11がシリンダボア6の内壁6aに接触する際に、ピストンピンボス部14、15とピストンピン16との接触部位がスカート部10、11をシリンダボア6の内壁6aに押し付けるときの押し付け力の入力点となる。
ピストン7の往復運動によってスカート部10、11およびシリンダボア6の内壁6aとの間に発生する摩擦力は、スカート部10、11が燃焼圧力に起因する押し付け力を受けながらシリンダボア6の内壁6aを往復動することで発生する。
図7は、スカート部10、11とシリンダボア6の内壁6aとの間の面圧分布を示す図である。なお、図7において、ハッチングの間隔が短い程、面圧が大きいことを示している。
本実施の形態のピストン7において、ピストンピンボス部14、15とピストンピン16との接触部位が、スカート部10、11をシリンダボア6の内壁6aに押し付けるときの押し付け力の入力点となることにより、スカート部10、11とシリンダボア6の内壁6aとの間の面圧は、ピストンピンボス部14、15の延びる方向と同じ領域のスカート部10、11の円周方向の領域が高くなる。
また、本実施の形態のスカート部10、11は、ピストンピン16の中心軸C1と直交する方向のスカート部10、11の円周方向中央部が高くなるバレル形状に形成されるとともに、スカート部10、11は、円周方向中央部10c、11cからサイドウォール部12、13に向かって円周方向に曲率が大きくなるように形成されている。
これにより、中央スカート部37とシリンダボア6の内壁6aとのクリアランスが最も小さくなり、ピストンピン16の中心軸C1と直交する方向のスカート部10、11の円周方向中央部10c、11cとシリンダボア6の内壁6aとの面圧が最も高くなる。
このため、スカート部10、11とシリンダボア6の内壁6aとのクリアランスが小さく、スカート部10、11とシリンダボア6の内壁6aとの面圧が高い部位の潤滑条件は、スカート部10、11とシリンダボア6の内壁6aとのクリアランスが大きく、スカート部10、11とシリンダボア6の内壁6aとの面圧が低い部位の潤滑条件に比べて厳しくなる。
本実施の形態のピストン7は、このような厳しい潤滑条件で好適な潤滑を行うことができるようにしたものであり、以下、ピストン7を潤滑する方法を具体的に説明する。
なお、スカート部10、11は、いずれも同様の動作を行うので、以降の説明において、スカート部10のみについて動作を説明する。また、以降の説明において、ピストン7の上流、下流という表現は、ピストン7の移動方向に対して上方が上流、下方が下流を意味する。
本実施の形態のピストン7は、スカート部10の大クリアランス領域51に縦溝41、42A、42B、43A、43Bを設置することで、ピストン7が往復動するときに、スカート部10、11と大クリアランス領域51とシリンダボア6の内壁6aとの間にオイルを多く取り込むことができる。
図12に示すようにピストン7が上昇すると、上流側から上部スカート部36とシリンダボア6の内壁6aとの間にオイルが導入される。
上部スカート部36とシリンダボア6の内壁6aとの間に導入されるオイルの一部は、オイルO1で示すように、ピストンピンボス部14、15の延びる方向と同じ領域の大クリアランス領域51において縦溝42A、43Aに導入される。
縦溝42A、43Aに導入されたオイルO1は、ピストンピンボス部14、15の延びる方向の範囲内において、上部境界37aまで導かれた後に、ピストンクラウン部9の中心軸C方向における中央部が最大外径となる中央スカート部37とシリンダボア6の内壁6aとの間の中クリアランス領域53に導かれる。
スカート部10は、左側10aおよび右側10bから円周方向中央部10cに向かうに従ってシリンダボア6の内壁6aとスカート部10、11とのクリアランスが小さくなるので、中クリアランス領域53に導かれたオイルO1は、オイルO2に示すようにスカート部10の円周方向中央部10cに向かって移動して、小クリアランス領域52に導かれる。
これにより、潤滑条件の厳しいスカート部10の小クリアランス領域52および中クリアランス領域53とシリンダボア6の内壁6aとが潤滑される。
ところで、大クリアランス領域51とシリンダボア6の内壁6aとの間にはオイルが潤沢に存在するため、このオイルによる抵抗を受ける箇所になり得る。
本実施の形態のピストン7は、大クリアランス領域51とシリンダボア6の内壁6aとの間に導入されたオイルO1は、上流側の縦溝41、42A、43Aから下流側の縦溝41、42B、43Bに導かれる。これにより、余剰のオイルを縦溝41、42B、43Bから下流側に滞ることなく円滑に排出することができ、オイルによるピストン7の引きずり抵抗を低減できる。
一方、図13に示すようにピストン7が降下すると、上流側から下部スカート部38とシリンダボア6の内壁6aとの間にオイルが導入される。
下部スカート部38とシリンダボア6の内壁6aとの間に導入されるオイルの一部は、オイルO3で示すように、ピストンピンボス部14、15の延びる方向と同じ領域の大クリアランス領域51において縦溝42B、43Bに導入される。
縦溝42B、43Bに導入されたオイルO3は、ピストンピンボス部14、15の延びる方向の範囲内において、下部境界37bまで導かれた後に、中央スカート部37とシリンダボア6の内壁6aとの間の中クリアランス領域53に導かれる。
中クリアランス領域53に導かれたオイルO3は、オイルO4に示すようにスカート部10の円周方向中央部10cに向かって移動して、中央スカート部37とシリンダボア6の内壁6aとの間の小クリアランス領域52に導かれる。
これにより、潤滑条件の厳しいスカート部10の小クリアランス領域52および中クリアランス領域53とシリンダボア6の内壁6aとが潤滑される。
また、大クリアランス領域51とシリンダボア6の内壁6aとの間に導入されたオイルは、上流側の縦溝41、42B、43Bから下流側の縦溝41、42A、43Aに導かれる。これにより、余剰のオイルを縦溝41、42B、43Bから下流側に円滑に排出することができ、オイルによるピストン7の引きずり抵抗を低減できる。
特に、本実施の形態のピストン7は、大クリアランス領域51の中でもスカート部10とシリンダボア6の内壁6aとのクリアランスが最も大きい部位において、上部スカート部36から下部スカート部38まで連続して延びる縦溝41を有する。
これにより、ピストン7の往復動時に、大クリアランス領域51の中でもクリアランスが大きいスカート部10とシリンダボア6の内壁6aとの間に導入されたオイルを縦溝41によって下流側に滞ることなく円滑に排出することができるため、より多くの量のオイルを下流側に排出できる。
一方、ピストン7とシリンダボア6の内壁6aとの間に導入されるオイルの量は、ピストン7の速度に比例する。このため、エンジン1の低回転域では、そのオイル量が少なくなり、小クリアランス領域52および中クリアランス領域53とシリンダボア6の内壁6aとの潤滑不良が懸念される。
また、エンジン1の高回転域では、大クリアランス領域51とシリンダボア6の内壁6aとの間に導入されるオイル量が多くなり、オイルによるピストン7の引きずり抵抗が増大する。
本実施の形態のピストン7では、エンジン1の低回転域では、縦溝42A、42B、43A、43Bから小クリアランス領域52および中クリアランス領域53とシリンダボア6の内壁6aとの間に十分なオイルを導入して、小クリアランス領域52および中クリアランス領域53とシリンダボア6の内壁6aとの潤滑性を向上できる。
また、エンジン1の高回転域では、大クリアランス領域51とシリンダボア6の内壁6aとの間に導入されるオイル量を縦溝41、42A、42B、43A、43Bから下流側に滞ることなく円滑に排出することができ、オイルによるピストン7の引きずり抵抗を低減することができる。このようにエンジン1の回転数の増減にかかわらず、スカート部10の潤滑とピストン7の引きずり抵抗の低減の両立を図ることができる。
図14は、縦溝が形成されていない樹脂被膜と、縦溝41A等を有する本実施の形態の樹脂被膜39とを用いてスカート部とシリンダボアの内壁との摩擦力を計測した実験データである。
この実験データは、ピストン単体摩擦力評価装置を用い、エンジン回転数を変えてピストンを作動した結果得られたものである。この実験データから明らかなように、本実施の形態の樹脂被膜39を用いたピストン7は、従来の樹脂被膜を用いたピストンに比べてスカート部とシリンダボアの内壁との摩擦力が平均で約10%低下したことを確認できた。
このように本実施の形態のピストン7によれば、少なくとも上部スカート部36および下部スカート部38に、ピストンクラウン部9の中心軸Cと平行に延びる縦溝41、42A、42B、43A、43Bを形成し、ピストンクラウン部9の中心軸Cと直交する方向において、縦溝41、42A、42B、43A、43Bをピストンピンボス部14、15の延びる方向の範囲内に設置した。
これにより、ピストン7の往復動時に、クリアランスが小さく、シリンダボア6の内壁6aに高圧で接触するスカート部10、11とシリンダボア6の内壁6aとの間にオイルを導くことができる。このため、スカート部10、11とシリンダボア6の内壁6aとの潤滑性を向上でき、スカート部10、11およびシリンダボア6の内壁6aに焼き付けが発生することを防止できる。
また、本実施の形態のピストン7によれば、スカート部10、11の大クリアランス領域51とシリンダボア6の内壁6aとの間に導入された多量のオイルを、縦溝41、42A、42B、43A、43Bによってピストン7の移動方向の下流側に滞ることなく円滑に排出することができる。これにより、オイルによるピストン7の引きずり抵抗を低減でき、エンジン1の燃費が悪化することを防止できる。
また、本実施の形態のピストン7によれば、スカート部10、11が、円周方向中央部10c、11cからサイドウォール部12、13に向かって円周方向に曲率が大きくなるように形成され、スカート部10、11の左側10aおよび右側10bから円周方向中央部10c、11cに向かうに従ってシリンダボア6の内壁6aとスカート部10、11とのクリアランスが小さくなる。
そして、縦溝41、42A、42B、43A、43Bが、スカート部10、11の円周方向に隣接して形成され、ピストンクラウン部9の中心軸C方向において、スカート部10、11の円周方向中央部10c、11c側に設置される縦溝43A、43Bの長さよりもサイドウォール部12、13側に設置される縦溝41が長く形成される。
これにより、大クリアランス領域51に円滑にオイルを導入することができ、潤滑に使用されない余剰のオイルを縦溝41によってピストン7の下流側に滞ることなく円滑に排出することができる。このため、オイルによるピストン7の引きずり抵抗をより効果的に低減できる。
また、本実施の形態のピストン7によれば、縦溝41よりも短い長さを有する縦溝42A、43Aが、樹脂被膜39の上部39aから上部スカート部36と中央スカート部37との境界である上部境界37aの直上まで延びている。
さらに、縦溝41よりも短い長さの縦溝42B、43Bが、樹脂被膜39の下部39bから下部スカート部38と中央スカート部37との境界である下部境界37bの直上まで延びている。
これにより、シリンダボア6の内壁6aとスカート部10、11とのクリアランスが小さく変化することでシリンダボア6の内壁6aとスカート部10、11との面圧が高くなる上部境界37aおよび下部境界37bに、縦溝43A、43Bからオイルを確実に導入することができる。
このため、シリンダボア6の内壁6aと中央スカート部37との間にオイルを確実に導入することができ、シリンダボア6の内壁6aと中央スカート部37とを確実に潤滑することができる。
また、本実施の形態のピストン7によれば、縦溝41、42A、42B、43A、43Bの深さを10μmに形成しているので、縦溝41、42A、42B、43A、43Bにオイルを円滑に流通させることができる。なお、縦溝41、42A、42B、43A、43Bの深さは、5μm以上20μm以下の範囲に形成されることが好ましい。
何故なら、縦溝41、42A、42B、43A、43Bの深さが5μm以下であると、縦溝41、42A、42B、43A、43Bに沿ってオイルを流すことが困難となり、好ましくない。また、縦溝41、42A、42B、43A、43Bの深さが20μm以上であると、樹脂被膜39の厚みが増大することで、過剰なオイルの滞留に繋がるため、好ましくない。
本発明の実施の形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1...エンジン(内燃機関)、6...シリンダボア、6a...内壁、7...ピストン、8...コネクティングロッド、8A...小径部、9...ピストンクラウン部(ピストン本体)、10,11...スカート部、10a,11a...左側(スカート部の円周方向の一方側)、10b,11b...右側(スカート部の円周方向の他方側)、10c,11c...円周方向中央部、12,13...サイドウォール部、14,15...ピストンピンボス部、16...ピストンピン、36...上部スカート部、37...中央スカート部、37a...上部境界、37b...下部境界、38...下部スカート部、39...樹脂被膜、41,42A,42B,43A,43B...縦溝、C...中心軸(ピストン本体の中心軸)

Claims (4)

  1. ピストン本体と、前記ピストン本体から垂下した一対のスカート部と、前記ピストン本体から垂下され、ピストンピンを保持する一対のピストンピンボス部と、前記一対のスカート部と前記一対のピストンピンボス部とを接続する一対のサイドウォール部と、前記スカート部の外周面に設けられた樹脂被膜とを備え、
    前記スカート部が、前記ピストン本体の中心軸方向における中央部が最大外径となる中央スカート部と、前記中央スカート部の上部境界よりも上方において前記上部境界から前記中心軸に向かって外径が漸次小さくなるように湾曲する上部スカート部と、前記中央スカート部の下部境界よりも下方において前記下部境界から前記中心軸に向かって外径が漸次小さくなるように湾曲する下部スカート部とを有し、
    前記スカート部が、前記スカート部の円周方向中央部から前記サイドウォール部に向かって円周方向に曲率が大きくなるように形成された内燃機関のピストンであって、
    少なくとも前記上部スカート部および前記下部スカート部に対応する前記樹脂被膜に、前記ピストン本体の中心軸と平行に延びる縦溝を形成し、
    前記中心軸と直交する方向において、前記縦溝が前記ピストンピンボス部の延びる方向の範囲内に設置されることを特徴とする内燃機関のピストン。
  2. 前記縦溝は、前記スカート部の円周方向に隣接して複数個形成され、
    前記縦溝の前記中心軸方向の長さは、前記スカート部の円周方向中央部側よりも前記サイドウォール側に設置される縦溝が長く形成されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のピストン。
  3. 前記複数の縦溝は、前記樹脂被膜の上部から前記上部境界の直上まで延び、前記樹脂被膜の下部から前記下部境界の直下まで延びるものを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関のピストン。
  4. 前記縦溝の深さが、5μm以上20μm以下の範囲に形成されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の内燃機関のピストン。
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