JP2016210440A - 液吐出容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 注出口8を有する口蓋部7と、可撓性を有する胴部1とを具え、口蓋部には、注出口の容器内方側を囲むように弁部材Bが設けられ、弁部材は、口蓋部に装着される台座部20と、平面視で略半円形状の弁体22とを具え、弁体の弦側がヒンジ連結部21を介して台座部に揺動可能に連設し、弁体の円弧側周縁部29と台座部との間には弁体の揺動によって離隔距離が拡縮する微少隙間sが設けられており、少なくとも弁体の一つは内容液を注出する際に容器を傾ける方向に設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
また、容器を勢いよく傾けると、揺動板7が開くと同時に大量の液が噴出し、注出液が周囲に飛び散るという問題があった。
また、液注出時には、液は、弁体の表面から拡開した微少隙間を通り、口蓋部の弁室空間周壁面に沿って大きく回り込みながら注出口から吐出されるため、注出液の流路が長くなり、流路に接する壁面等が液の流れを整流する作用を果たし、液注出時に注出液が飛び跳ねたり、急激に噴出することを防止するとともに、容器を傾けたときに液だれすることを抑制することができる。
容器本体Aは、可撓性を有する胴部1と、胴部1の上部に肩部2を経て口頸部3が立設されている。
口頸部3には、ヒンジキャップCのキャップ本体C1が嵌合装着され、キャップ本体C1にはヒンジC3を介して上蓋C2が一体に連設されている。
口蓋部7は嵌合筒部6の内周側に連設する上壁10を経て、台形状に立設する立壁部11と注出口8を有する頂壁部12とにより、口蓋部7の内面側に弁部材Bを装着する装着凹部13が形成されている。
装着凹部13の立壁部11の内面側には、弁部材Bを係合保持する係止突条14が突設されている。
台座部20は、外周面に係止突条14に係合する係止突部26を有し、装着凹部13に嵌入する略筒状の装着部25と、装着部25の注出口8と反対側の端面に連設して直径方向に延びる橋架部27とを具えている。
注出口8の容器内方側には、口蓋部7裏面の装着凹部13および弁部材Bによって囲まれた弁室空間Eが形成されている。
また、弁部材Bは、合成樹脂等を素材として金型により一体成型されている。
弁体22aはヒンジC3と反対側、すなわち内容液を注出する際に容器を傾ける方向の側に配置されている。このように、少なくとも弁体22の一つを容器を傾ける方向に配置することによって、弁部材Bを内容液の液圧に敏感に反応させることができる。
弁体22(22a,22b)は、円錐面を軸方向に略平行に切断した略半円錐面形状となっており、アーチ状をなす橋架部27に連設する弁体22の頂部側28から、円弧側周縁部29に向けて液吐出方向に傾斜する円錐面を形成している。
上蓋C2は、天面壁35と、天面壁35の周縁から垂設され下端がヒンジC3に連設する外周壁36とを具え、天面壁35には、裏面から栓体37が垂設され、閉蓋時には注出筒9の内周面に液密に嵌入するようになっている。
また、外周壁36のヒンジC3と反対側の下端には摘み部38が設けられている。
また、本実施例では、弁体22を橋架部27の両側に連設する2つの弁体22a,22bとしたが、弁体は必ずしも2つに限定されず、1つでもよい。
さらに、本実施例では、口蓋部7をヒンジキャップCのキャップ本体C1に設けているが、これに限定されることなく、その他の各種キャップ、中栓等に設けることができる。
また、口蓋部7に弁部材Bを装着するための装着凹部13を形成したが、口蓋部7には注出口の容器内方側を囲むように弁部材を装着できる構造があれば適宜設計変更が可能である。
本実施例の弁部材Bをキャップ本体C1の口蓋部7に取り付けるには、台座部20の装着部25を装着凹部13に押し込んで嵌合する。
このとき、係止突部26は係止突条14を乗り越えて係合し、装着部25の注出口8側端部が装着凹部13の頂壁部12の裏面に当接して、弁部材Bは装着凹部13に安定して保持される。
このとき、弁体22の円弧側周縁部29と装着部25内周面とは微少間隙sを形成しているから、容器を傾けただけでは、弁室空間E内に微少隙間sから漏れたわずかな液しか流入しないので、弁室空間E内の残留液が押し出されることはなく、液だれを抑制することができる。
この状態から胴部1を押圧すると、容器内の液圧が高まり、図3(b)に示すように、弁体22がヒンジ連結部21を中心に注出口8側へ回動する。
本実施例では、ヒンジC3と反対側の弁体22aが内圧に敏感に反応して速やかに回動するが、弁体22が1つの場合は、必ずヒンジC3の反対側に設置する必要がある。
この拡開した微少隙間sを通って内容液が図中矢印fのように流出するが、液は弁体22の傾斜面から微少隙間s、装着部25の内周面、装着凹部13の頂壁部12裏面に沿って、大きく回り込みながら注出口8から注出される。
そのため、注出される液の流路が長くなり、流路に接する弁部材Bおよび装着凹部13の壁面が注出液の流れを整流する作用を果たし、液注出時に注出液が飛び跳ねたり、容器を傾けたときに液だれすることを抑制することができる。
そのため、弁体22が先ほどと反対に容器内側に回動して微少隙間Sが縮小し、弁部材Bは元の状態に復帰する。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、相違点を中心に説明する
整流筒40の先端側には、ヒンジC3の中央と容器の軸心(本実施例では注出口8の中心)とを結ぶ方向に直交する方向の周位置に、整流筒40の内外周を連通する切欠き部41が設けられている。
一方、台座部20の橋架部27には、整流筒40の先端側に嵌合する閉塞突部43が設けられている。
また、閉塞突部43の先端部表面は円錐台状をなしており、周縁から中央に向かって注出口8側に突出するように傾斜する傾斜面44が設けられている。
その他の構成は、第1実施例と同様である。
なお、本実施例の切欠き部41は先端側まで連通して設けられているが、本発明の切欠き部は必ずしもこのようなスリット形状に限定されず、長穴状等であってもよい。
また、切欠き部の位置は、ヒンジC3の中央と容器の軸心とを結ぶ方向に直交する方向の周位置に限定されないが、壁面に沿う流路を長くする上では当該周位置に配置した方が好ましい。
容器を傾けて胴部1を押圧し、容器内の液圧を高めて弁体22を回動し、微少隙間sを拡開するという、内容液の注出操作までは第1実施例と同じである。
図5(a)に示すように、本実施例では、弁体22が回動することによって拡開した微少隙間sを通る注出液は、図中矢印fのように、装着部25の内周面、装着凹部13の頂壁部12裏面に沿って大きく回り込みながら、さらに整流筒40の外周面に沿って流れていく。
このとき、図5(b)に示すように、切欠き部41はヒンジC3の中央と容器の軸心とを結ぶ方向に直交する方向の周位置に配設されているので、注出液は整流筒40の上下方向だけでなく、周方向にも流れて整流筒40内に流入していく。
また、整流筒40内に流入した液は、閉塞突部43の円錐台状表面に沿って注出方向に流れていくので、傾斜面44によって円滑に流路方向を変えながら整流される。
そのため、液注出時に注出液が飛び跳ねたり、容器を傾けたときに液だれすることを抑制することができる。
以下、第1、第2実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、相違点を中心に説明する。
整流筒48の内周面には、橋架部27に底部49を有する有底筒状の整流部50の先端側開放部が嵌合し、整流部50の先端開放部から整流筒48の高さを超える所定高さ範囲まで切欠き部51が設けられている。
切欠き部51は、第2実施例と同様に、ヒンジC3の中央と容器の軸心(本実施例では注出口8の中心)とを結ぶ方向に直交する方向の周位置に、内外周を連通して設けられている。
その他の構成は、第1実施例と同様である。
また、切欠き部は先端開放部側に連通したスリット状でなくともよく、長孔等の適宜形状でもよいことは前述したとおりである。
図7に示すように、本実施例の場合も、注出液が、弁部材B、装着凹部13の壁面、整流筒40の内外周面に沿って流れ、これら壁面等による整流作用が一層高まることにより、液注出時に注出液が飛び跳ねたり、容器を傾けたときに液だれすることを抑制することができるという作用効果は、第2実施例と同様である。
本実施例の場合、整流部50,切欠き部51などの複雑な形状部分を全て弁部材Bに配置したので、ヒンジキャップCが簡単な構造となりコストを抑制することができる。
以下、第1〜3実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、相違点を中心に説明する。
図8,図9に示すように、整流部60の底部62は、整流部60の先端開放部から延びる切欠き部61の注出口8側と反対側の端部64に略一致する付近に設けられ、その注出口8側表面は円錐台状をなしている。
より詳細には、円錐台状の底部62の注出口8側表面は、先端中央部から傾斜面63を経た周縁部で切欠き部61の前記端部64に連続するように配置されている。
その他の構成は、第3実施例と同様である。
本実施例の整流部60の底部62の注出口8側表面形状は、第2実施例における閉塞突部43のそれと同様であり、切欠き部61から整流部60内に流入した液は、底部62の円錐台状表面に沿って注出方向に流れていくので、傾斜面63によって円滑に流路方向を変えながら整流される。
そのため、第2実施例と同様に、注出液は、流路に接する弁部材Bおよび装着凹部13の壁面、整流部60の内外周面、底部62の先端表面に沿って流れ、これら壁面等による整流作用により、液注出時に注出液が飛び跳ねたり、容器を傾けたときに液だれすることを抑制することができるという作用効果を奏する。
さらに、第3実施例と同様に、整流部60や切欠き部61等の複雑な構造を弁部材Bに集約したので、ヒンジキャップCの構造が簡単となりコストを下げることができる。
B 弁部材
C ヒンジキャップ
C1 キャップ本体
C2 上蓋
C3 ヒンジ
E 弁室空間
f 流路
s 隙間
1 胴部
2 肩部
3 口頸部
5 嵌合溝
6 嵌合筒部
7 口蓋部
8 注出口
9 注出筒
10 上壁
11 立壁部
12 頂壁部
13 装着凹部
14 係止突条
20 台座部
21 ヒンジ連結部
22(22a,22b) 弁体
25 装着部
26 係止突部
27 橋架部
28 頂部側
29 円弧側周縁部
35 天面壁
36 外周壁
37 栓体
38 摘み部
40,48 整流筒
41,51,61 切欠き部
43 閉塞突部
44,63 傾斜面
49,62 底部
50,60 整流部
64 切欠き部端部
Claims (14)
- 注出口を有する口蓋部と、可撓性を有する胴部とを具え、
口蓋部には、注出口の容器内方側を囲むように弁部材が設けられ、
弁部材は、口蓋部に装着される台座部と、平面視で略半円形状の弁体とを具え、
弁体の弦側がヒンジ連結部を介して台座部に揺動可能に連設し、弁体の円弧側周縁部と台座部との間には弁体の揺動によって離隔距離が拡縮する微少隙間が設けられており、少なくとも弁体の一つは内容液を注出する際に容器を傾ける方向に設けられていることを特徴とする液吐出容器。 - 弁体は円錐面を軸方向に平行に切断した略半円錐面形状であり、ヒンジ連結部に連設する頂部側から円弧側周縁部に向けて液吐出方向に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の液吐出容器。
- 台座部は、口蓋部に嵌合する筒状の装着部と、装着部の注出口と反対側の端面に連設して直径方向に延びる橋架部とを具え、橋架部の両側にそれぞれヒンジ連結部を介して弁体を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の液吐出容器。
- 口蓋部に注出口の周囲から容器内方に突出する筒状の整流筒が立設され、該整流筒には内外周を連通する切欠き部が周方向の一部所定範囲に設けられ、台座部から突出する閉塞突部が該切欠き部を完全に塞がない範囲で整流筒の上部内周に嵌合するようになっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液吐出容器。
- 切欠き部は、整流筒の先端側の所定高さ範囲に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の液吐出容器。
- 閉塞突部は、橋架部に設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の液吐出容器。
- 閉塞突部の先端の注出口側表面は円錐台状をなしており、周縁から中央に向かって注出口側に突出するように傾斜する傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の液吐出容器。
- 台座部は、先端開放部が注出口の周囲に立設された整流筒の内周に嵌合する有底筒状の整流部を具え、該整流部には、内外周を連通する切欠き部が周方向の一部所定範囲に設けられており、切欠き部は、少なくとも整流筒によって閉塞されない高さ範囲を含むように形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液吐出容器。
- 切欠き部は、整流部の先端開放部側から所定高さ範囲に設けられていることを特徴とする請求項8に記載の液吐出容器。
- 整流部の底部は、注出口側と反対側の切欠き部端部に略一致する付近に設けられ、該底部の注出口側表面は円錐台状をなしており、周縁から中央に向かって注出口側に突出するように傾斜する傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項8または9に記載の液吐出容器。
- 整流部は、橋架部に設けられていることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の液吐出容器。
- 切欠き部の周方向位置は、内容液を注出する際に容器を傾ける方向に直交する方向に設けられていることを特徴とする請求項4〜11のいずれかに記載の液吐出容器。
- 弁部材は、金型により一体成形されたものであることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の液吐出容器。
- 口蓋部は、胴部上部に設けられた口頸部に装着されたヒンジキャップに設けられていることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の液吐出容器。
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