JP6921639B2 - 吐出キャップ - Google Patents

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Description

本発明は、容器口部に嵌合され、容器内部に収容された液状の内容物(以下、「液状内容物」とも称する)を傾斜しながらスクイズさせて吐出する吐出キャップに関する。
醤油やポン酢などの液状内容物を収容する可撓性の容器が広く用いられている。一般的にこの可撓性の容器においては、容器内部と吐出口との間に逆止弁などの弁体が設けられた吐出キャップが用いられている。
かような吐出キャップでは、容器から液状内容物を吐出する際、スクイズによって容器の外部から加圧された液状内容物が逆止弁を押し上げる。そしてこのスクイズに起因する押し上げ動作によって逆止弁が弁座から離脱することで、液状内容物が容器内部から逆止弁を通過して吐出口から吐出される。
上記したような弁体を有する吐出キャップでは、例えば特許文献1に示されるような吐出筒が形成されている。すなわち特許文献1では、二重構造体からなるスクイズ容器において円筒状の注出筒3cが天面壁3a上に立設されており、この注出筒3aを介して液状内容物が吐出されることが開示されている。
特開2013−151316号公報
上記した特許文献を含む技術では、いまだ市場のニーズを満たしているとは言えず、少なくとも以下に述べる課題が存在する。
すなわち、たしかに特許文献1のようなスクイズ容器でも、ある程度は液状内容物の残留に伴う液ダレや該液状内容物の固化に伴う注出栓の閉塞、弁体の作動不良等を回避し得る点では有効である。
しかしながらスクイズを利用して液状内容物を吐出する形態においては、吐出口から吐出した際に液状内容物が飛散してしまう課題がある。例えば特許文献1のごとき円筒状の注出筒形状では、注出時に注出筒の径方向における中心部を通過する内容液と周縁部を通過する内容液とで、抵抗差に起因する注出速度の差が生じる。すなわち、内容液が注出筒を通過する際に、周縁部を通過する内容液は注出筒内側部との抵抗によって注出速度が低下する一方、注出筒の径の中心部を通過する内容液は注出筒内側部との抵抗が生じない。このように注出筒の径方向の内外で注出速度に差が生じるため注出時に乱流が起こり、その結果として吐出口から内容液を吐出する際に液状内容物が飛散する虞がある。
この点について、例えばスクイズ動作を相当程度に弱い圧力で行えばその分だけ液状内容物の飛散は抑制できるが、一方で吐出量が激減してしまっては液状内容物の吐出に時間がかかってしまう。すなわち液状内容物の飛散と適正な吐出量の確保は相反する事象であり、吐出圧を高めれば液状内容物の吐出量は充分確保できるものの上記した液状内容物の飛散を招いてしまう。
さらには、特許文献1のごとき円筒状の注出口では、その先端が上方へ鉛直に延びた形状であるため、例えば容器の傾斜を抑えて少量を注出する場合などに液ダレが生じてしまう可能性が高い。
このように特許文献1を含む従来技術は、液状内容物の少量注出における液ダレの課題と、多量注出における液飛散の課題とを同時に解決できるものではなかった。
従って、本発明の目的の1つは、水に比して粘度の高い醤油やポン酢などの調味料を吐出する場合にも液状内容物の飛散を抑制しつつ充分な吐出量を確保できるとともに、それでいて少量の液状内容物も液ダレを抑制しつつ注出することが可能な吐出キャップを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の一形態における吐出キャップは、(1)容器口部に嵌合されるとともに、当該容器内部に収容された液状内容物を傾けながらスクイズして押し出す吐出キャップであって、前記液状内容物が吐出される吐出口を具備する吐出筒と、前記吐出筒が立設される本体天面と、前記容器内部と前記吐出筒とを区画するとともに、前記スクイズの作用によって稼働する弁体が設けられた弁室と、を備えたキャップ本体と、前記吐出口に挿入される閉塞栓を備えた上蓋と、を含み、前記吐出筒は、前記本体天面の下面と前記吐出筒の上端との中点以上の位置に設置される縮径部と、前記縮径部よりも上方に位置する易注出部と、を備えるとともに、前記縮径部には、前記吐出筒の内径のうち最狭の径を有して前記閉塞栓と閉塞可能な鉛直シール面が形成されており、前記易注出部には、前記鉛直シール面から連続する内周面であって、前記鉛直シール面の内径よりも大きな大径部が形成され、前記大径部は、前記鉛直シール面から連続するとともに前記吐出筒の外周面側に窪んだ曲面となる前記鉛直シール面側の内周面と、前記鉛直シール面側の内周面と前記吐出筒の上端との間に設けられて内側に膨らむよう傾斜する前記吐出口側の内周面と、を有することを特徴とする。
また、上記した(1)に記載の吐出キャップにおいては、(2)前記本体天面の下面から前記鉛直シール面の最下点にかけて、前記吐出筒の内径は漸次減少することが好ましい。
また、上記した(1)又は(2)に記載の吐出キャップにおいては、(3)前記易注出部の前記鉛直シール面から連続する内周面は、傾斜面を含む内周面であることが好ましい。
また、上記した(1)〜(3)のいずれかに記載の吐出キャップにおいては、(4)前記鉛直シール面の軸方向の長さは、前記鉛直シール面の最下点から前記本体天面の下面までの長さよりも短いことが好ましい。
また、上記した(1)〜(4)のいずれかに記載の吐出キャップにおいては、(5)前記易注出部の上端外面には、先細形状を有するとともに、当該先端が径方向外方且つ下方を指向する突出部が形成されていることが好ましい。
また、上記した(1)〜(5)のいずれかに記載の吐出キャップにおいては、(6)前記上蓋は、前記キャップ本体の周縁部にヒンジ接続されていることが好ましい。
また、上記した(6)に記載の吐出キャップにおいては、(7)前記閉塞栓が干渉しないように、前記ヒンジ接続される側における前記吐出筒の高さは、前記ヒンジ接続される側とは反対の前記吐出筒の高さよりも低いことが好ましい。
本発明の吐出キャップによれば、例えば醤油やポン酢などの調味料を吐出する場合にも液状内容物の飛散を抑制しつつ充分な吐出量を確保できるとともに、それでいて少量吐出の際にも液ダレを抑制することができる。
容器200に嵌合した吐出キャップ100のうち上蓋120が開いた状態を示す断面図である。 容器200に嵌合した吐出キャップ100のうち上蓋120が閉塞した状態を示す断面図である。 本実施形態に係る吐出キャップ100のうちキャップ本体110を示す断面図である。 本実施形態に係る吐出キャップ100のうち吐出筒113の詳細な構造を示す断面図である。 本実施形態に係る吐出キャップ100を用いて容器200の液状内容物Pを吐出している状態を示す模式図である。 比較例に係る吐出キャップの構造を示す断面図である。 変形例に係る吐出キャップを示す断面図である。 他の変形例に係る吐出キャップを示す断面図である。
以下、本発明を好適に実施するための実施形態について説明する。なお、以下で詳述する本発明の特徴事項以外の事項については、本実施形態の趣旨を没却しない限りにおいて例えば特願2017−051534号に開示された構造などを適宜参照してもよい。
また本実施形態においては、説明の便宜上、吐出キャップ100に嵌合する容器200は容器口部201周辺のみを図示しているが、容器200の他の構造は公知の構造を適用してもよい。
図1及び図2は、本実施形態に係る吐出キャップ100を示している。
同図のとおり、吐出キャップ100は、容器口部201に嵌合されるとともに、当該容器内部に収容された液状内容物Pを傾けながらスクイズして押し出す方式の吐出キャップである。なお、液状内容物Pとしては、特に限定はないが、水より粘度の高い醤油やポン酢あるいは麺つゆなどの液体調味料が好適である。
具体的に本実施形態の吐出キャップ100は、キャップ本体110と、上蓋120とを含んで構成されている。なお、吐出キャップ100の材質としては、特に制限はなく公知の材料が適用できるが、例えばポリエチレン樹脂(LLDPE、LDPE、HDPEなど)、ポリプロピレン樹脂、あるいはポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂の混合材などが好適である。
このうちキャップ本体110は、後に詳述される吐出筒113が立設される本体天面111と、液状内容物が吐出される吐出口113aを具備する吐出筒113と、容器内部と吐出筒113とを区画するとともにスクイズの作用によって稼働する弁体132が設けられた弁室130を含んで構成されている。
なお、弁体132は、本実施形態では後述する逆止弁が例示されるが、弁体132としては、例えばスリット弁など他の公知の弁構造を適用してもよい。
本実施形態のキャップ本体110は、本体天面111から下方(図1では容器200側)に垂下する嵌合壁部112と、この嵌合壁部112より内側で本体天面111から下方に円筒状に垂下する係合壁部114と、本体天面111の周縁部から下方に垂下するスカート壁115をさらに有している。
そして係合壁部114の下端部には内方に突出する突条114aが形成され、係合壁部114の内周面であって吐出時に傾斜した際の吐出方向側には、下方に開放した溝部114bが3箇所設けられている(図3なども参照)。
このうち嵌合壁部112及びスカート壁115が容器口部201との嵌合部である。そしてキャップ本体110と容器200は、嵌合壁部112とスカート壁115の内周面上方に設けられた係合凸部117との間に容器口部201を挿入することで互いに嵌合される。このとき、スカート壁115の内周面下方に設けられた係止リブ116を、容器口部201の係止突条202が乗り越えた位置で吐出キャップ100と容器200との位置関係が固定される。
図1〜3に示されるとおり、本実施形態の弁室130は、本体天面111の下面111a側に設けられており、本体天面111と、係合壁部114と、中栓131とで区画された空間として形成されており、この空間内に弁体132が設置されている。
中栓131は、図3(b)に示すとおり、中央に容器200の内部と連通する供給孔135を有する円環状の底部133と、この底部133の外縁部から上方に延出する複数の係合柱部136と、この底部133の内縁側から下方に延出する円環状の筒部137とを有している。また、底部133の上面から筒部137の内面との弧状接続領域には、後述する弁部138の弁シール面138aと当接する弁座134が形成されている。
また、図3(c)に示すように、底部133は半径方向外方に向かって下方へ傾斜している。そしてこの底部133及び係合柱部136と係合壁部114とが当接することで、弁体132が弁室130内に係合保持される。また、溝部114bと底部133の外周縁部とによって、弁室130と容器200の内部とを連通する細長い回収流路142が形成されている。
弁体132は、図3(b)に示すとおり、本実施形態では逆止弁であり、例えばエラストマー又は低密度ポリエチレン樹脂のごとき比較的軟質である合成樹脂から形成されている。本実施形態の弁体132は、略円板形状であって下方に位置する弁部138と、円環形状であって弁部138より上方に位置する基部140と、この弁部138と基部140とを接続する接続片141とを有している。
そして図3に示すように、弁室130内には、下方に付勢された弁体132の弁部138が、底部133の供給孔135の周囲に形成された弁座134に当接するように設けられている。また、本実施形態の弁部138の上面は上方に膨出しており、上面と下面が上方にやや膨らんだ弧状断面形状を有している。そして弁部138の外周面下端部には半径方向の内方に向かって下方に傾斜する逆円錐台形状の弁シール面138aが形成されている。
接続片141は、図3に示すように、周方向に等しい角度の間隔を置いて複数個配置される帯状部材であり、接続片141の弾性力による下向きの復元力が弁部138に常時作用している。なお、本実施形態では120度間隔で合計3個の接続片141が例示されているが、この例に限られず2個または4個以上の任意の数の接続片141を配設してもよい。
図1に戻り、本実施形態の上蓋120は、ヒンジ部139を介してキャップ本体110の周縁部にヒンジ接続されており、上蓋天面121と、この上蓋天面121から垂下した閉塞栓122とを有している。このうち閉塞栓122は、閉栓時にキャップ本体110の吐出口113a内に挿入される。
なお、本実施形態では、上蓋120はヒンジ部139を介してキャップ本体110とヒンジ接続される例を示したが、この形態に限定されず例えば上蓋120に螺子が形成されて閉栓時にキャップ本体110と螺合するなど他の形態であってもよい。
本実施形態の容器200は、液状内容物Pを収容する容器である。この容器200の例としては、特に限定はないが、液状内容液が入る可撓性の内容器と当該内容器を内方して逆止弁を有して弾性を備えた外容器から成る二重容器タイプが特に好適である。かような二重容器は、公知の種々の形態が例示できるが、液状内容物Pの吐出に伴って減少した外部容器内の体積を、吸入弁を介して外気を吸引することで復元する機能を備えている。
<液状内容物Pの供給動作>
次に本実施形態の吐出キャップ100による液状内容物Pの吐出動作について説明するが、この吐出動作は上記した特願2017−051534号を適宜参照してもよい。
ここで本実施形態の吐出態様は、比較的多量の液状内容物Pを吐出する形態と、比較的少量の液状内容物Pを吐出する形態とを有している。
まず前者においては、容器200を吐出方向である吐出筒113の易注出部113b(後述)側に傾けた後に、容器200の外側から押圧すると容器200は変形する。このとき、加圧された液状内容物Pは、弁座134側に付勢されている弁体132の弁部138を供給孔135から押し上げて離間させる。これにより液状内容物Pは、弁部138の弁シール面138aと弁座134の隙間を通って弁室130内へ流入する。
さらに容器200への上記押圧を継続すると、液状内容物Pは弁室130から吐出筒113へと流入し、そして吐出筒113の縮径部113dで内圧が高まって吐出キャップ100から外部へと注出される。このとき、回収流路142は供給孔135に比して十分に細いため、この回収流路142を通って弁室130内へ流入する液状内容物Pはほとんどない。
一方、比較的少量の液状内容物Pを吐出(滴下)する後者の形態においては、前者に比して吐出時における容器200への押圧が抑制される。これにより、弁室130から吐出筒113に流入した液状内容物Pは、易注出部113bに沿って吐出口113a(後述)から滴下されることになる。
<吐出口113a付近に残留した液状内容物Pの回収動作>
同様に、本実施形態の吐出キャップ100による液状内容物Pの回収動作について説明する。
まず必要な量の液状内容物Pが吐出キャップ100を介して吐出された後は、容器200への押圧が解除され、これにより容器200内の液状内容物Pへの加圧も解除される。すると、液状内容物Pが弁体132の弁部138を押し上げる力もなくなるため、供給孔135は弁体132の弁部138によって閉塞される。このとき、弁室130内の液状内容物Pは、弁体132の閉塞までのわずかな時間に供給孔135から容器200内へ戻ることができるが、全量が戻ることはなく上記した閉塞の後にも弁室130内に液状内容物Pが残留する。
しかしながら本実施形態の吐出キャップ100は回収流路142を有しており当該回収流路142は常時開口しているため、弁体132の弁部138の開閉状態に関わらず弁室130と容器200内とは回収流路142を介して連通している。そして上記の押圧が解除された容器200は元の形状に戻ろうとするため、容器200内は一時的に負圧状態となって容器200外の流体を容器200内へ吸引する力が発生する。
これにより、回収流路142を介して弁室130内に残留した液状内容物Pを容器200内へと回収することが可能となる。このとき、回収流路142内には表面張力によって液状内容物Pが留まるため、容器200内に外気が流入することが抑制され、液状内容物Pの劣化を防ぐことが可能となっている。
また、例えば容器200の復元後で上蓋120を閉じると、上蓋120に設けられた閉塞栓122が吐出筒113の吐出口113a内に挿入され、これによっても弁室130内は外気と遮断される。また、弁体132は供給孔135を密閉しているため、回収流路142内の液状内容物Pに弁室130内に留まる外気が接触するのみとなり、液状内容物Pの劣化を抑制することが可能となっている。さらには、上蓋120を閉じた際に閉塞栓122が弁体132の天面を押圧するように接触するため、供給孔135を強固に密閉することが可能となっている。
次に、本実施形態の吐出筒113に関する詳細な構造について、図4を参照しつつ説明する。
同図に示すとおり、本実施形態の吐出筒113は、本体天面111の下面111aと吐出筒113の上端113hとの中点(図4におけるH/2の高さ位置)以上の位置に設置される縮径部113dと、この縮径部113dよりも上方に位置する易注出部113bと、を備える。
また、縮径部113dには、吐出筒113の内径のうち最狭の径D1を有して閉塞栓122と閉塞可能な鉛直シール面113eが形成されている。一方でこの縮径部113dの下方には、本体天面111の下面111aから連続する吐出口接続部113fにつながる内側円筒面113i(径D2)が設けられている。
また、本体天面111の下面111aから鉛直シール面113eの最下点113eにかけて、吐出筒の内径は漸次減少するように構成されている。図4(b)では、、吐出口接続部113fの下端(本体天面111の下面111aとの接続点)から連続的に径が減少し、内側円筒面131iを介してその上端で更に縮径して鉛直シール面113eの最下点113eに接続される。
このように、本実施形態でいう「漸次減少する」とは、連続的に径が縮小する例に留まらず、内側円筒面113iなどを経由して段階的に縮小する例も含むものとする。
なお図4に示すとおり、この内側円筒面113iの径D2は、縮径部113dの径D1よりも大きくなるように設定されている。
ここで、吐出筒113の外周面113gの外径をD4、吐出口接続部113fの下端における内径をD3とした場合、本実施形態の吐出筒113は以下の少なくとも1つの関係を有していてもよい。
D1<D2、
D2<D3、
D4<D3、
D2<D4
なお、本実施形態では、D4<D3であるが、D3=D4でもよいし、D3<D4であってもよい。
また鉛直シール面113eの軸方向(吐出筒113の中心軸方向)の長さに着目した場合、本実施形態では、鉛直シール面113eの軸方向の長さL1は、鉛直シール面113eの最下点113eから本体天面111の下面111aまでの長さL2(図4のケースではH/2と同じ大きさとなっている)よりも短くなっていてもよい。
これにより、スクイズ動作時に縮径部113dを通る液状内容物Pの注出速度が低下してしまうことが抑制される。
なお、図1及び図4からも明らかなとおり、本実施形態では、上蓋120の閉塞栓122が干渉しないように、ヒンジ接続される側における吐出筒の高さ(図4における右側の高さh)は、ヒンジ接続される側とは反対の吐出筒の高さ(図4における左側の高さH)よりも低くなっていてもよい。
さらに、閉塞栓122の先端についても、閉蓋操作時に吐出筒113の縮径部113dに干渉しないよう、閉塞栓122の先端における径が鉛直シール面を閉塞する部分の径よりも小さく設定されていてもよい。
しかしながら本実施形態ではこの態様に限定されず、例えば上蓋120がキャップ本体100とヒンジ接続されない場合にはこの限りでなくともよく、例えば上記した高さHと高さhがほぼ同じ高さとなっていてもよい。
一方、特に図4(b)に詳細に示されるとおり、本実施形態の易注出部113bには、鉛直シール面113eから連続する内周面であって、この鉛直シール面113の内径D1よりも大きな大径部113cが形成されている。
このとき、大径部113cのうち、易注出部113bの鉛直シール面113eから連続する内周面113bは、傾斜面を含む内周面であることが好ましい。
ここで、「傾斜面を含む内周面」であるとは、図4のごとく鉛直シール面113eの頂点113eから吐出口113aにかけて内側に膨らむよう傾斜した内周面であり、換言すれば鉛直シール面113eの頂点113eと吐出筒の上端113hとを結んで外周面側に窪んだ曲面となっている構造などをいう。さらに換言すれば、「傾斜面を含む内周面」であるとは、少なくともその一部が、鉛直シール面113eの頂点113eを通る吐出口113aの内壁接線よりも吐出筒113の外周面113g側に凹んだ形状を有しているとも言える。
さらに図4に示すとおり、本実施形態の易注出部113bの上端外面には、先細形状を有するとともに、当該先端が径方向外方且つ下方を指向する突出部113bが形成されていてもよい。これにより、例えば上記した比較的少量の液状内容物Pを吐出(滴下)する形態において、液ダレを抑制して本体天面111などに残留液が固着してしまうことなどを回避することができる。
なお、上記した構造の突出部113bは本実施形態では必ずしも設ける必要はなく、例えば先端が径方向外方を指向する(且つ下方には指向しない)など液ダレを抑制可能な他の形態の突出部であってもよい。
図5は、本実施形態の吐出筒113を備えた吐出キャップ100による液状内容物Pの吐出又は滴下の状態を示している。すなわち、図5(a)は比較的多量の液状内容物Pを吐出している状態であり、図5(b)は比較的少量の液状内容物Pを滴下している状態である。
一方で図6には本実施形態の吐出筒113と対比し得る比較例を示す。
本発明者らが鋭意検討した結果、スクイズ動作時に液状内容物Pが飛散するメカニズムは、例えば以下のごときものであると推定できた。
まず1つ目のケースとしては、縮径部113dの設置高さが低い(吐出口接続部113fに近い側にある)場合であり、典型的には本体天面111の下面111aと吐出筒113の上端113hとの中点(図中におけるH/2の高さ位置)よりも下方に縮径部113dが設置される場合である。
すなわち図6(a)に示すとおり、縮径部113dの設置高さが低い場合、スクイズ動作によって縮径部113dを通過して吐出された液状内容物Pが、易注出部113bの内周面113bに衝突して飛散してしまう。
次に2つ目のケースとしては、鉛直シール面113eの軸方向の長さが過度に長い場合である。
すなわち図6(b)に示すとおり、例えば鉛直シール面113eの軸方向の長さL1が、鉛直シール面113eの最下点113eから本体天面111の下面111aまでの長さL2よりも長い場合、スクイズ動作によって縮径部113dを通る液状内容物Pが鉛直シール面113eとの接触により注出速度が低下する。このような場合、液状内容物Pは、液流が乱れ、注出筒113から外部へ注出した際に広がって飛散してしまう。
これに対して本実施形態特有の吐出筒113によれば、比較的多量の液状内容物Pを吐出する際にも液の飛散を抑制しつつ充分な吐出量を確保できるとともに、比較的少量の液状内容物Pを滴下する際にも液ダレなどを抑制することが可能となっている。
上記した実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。以下、実施形態に適宜適用が可能な変形例について説明する。そして以下の各変形例において上記した実施形態と機能が共通する構成は、同じ参照番号を付して適宜その説明を省略する。
<変形例>
図7は、変形例に係る吐出筒113の構造を示す断面図である。
上記した実施形態では、吐出口接続部113fは、本体天面111の下面111aから鉛直シール面113eの最下点113eにかけて、その内径が漸次減少する形態であった。
これに対して図7(a)では、内側円筒面113iが下方に延長されて、本体天面111の下面111aと垂直に接続されている形状となっている。
一方で図7(b)〜(d)に示すように、吐出口接続部113fは、内側円筒面113iが省略されて、本体天面111の下面111aとの接続点から縮径部113dに向かって径が漸次縮小する曲面のごとき形状でもよいし、直線状の切り欠かれたような傾斜面のごとき形状であってもよい。
<他の変形例>
図8は、他の変形例に係る吐出筒113の断面図を示す。
上記した実施形態では、易注出部113bの内周面113bは、鉛直シール面113e頂点113eから吐出口113aにかけて曲面状の内周面となっていた。
しかしながら本発明は上記した実施形態に限定されず、例えば易注出部113bの内周面113bは、その断面が2つの平面113b1sと113b1tとで構成される傾斜面となっていてもよい。
このうち図8(a)における平面113b1tは、吐出筒113の中心軸に対して交差するように傾いて配置されている。一方で図8(b)における平面113b1tは、吐出筒113の中心軸に対して平行となるように配置されている。
このように、上記実施形態で説明した「傾斜面を含む内周面」とは、当該変形例のごとき態様も含む概念である。
なお、図8(b)では、易注出部113bの上端外面に設けられていた突出部113bが省略されている。このように突出部113bは液飛散抑制の観点からは必須ではなく、液ダレが抑制できる限りにおいて適宜省略してもよい。
以上説明した変形例に係る構成を適用しても、依然として上記で説明した本実施形態特有の効果を享受することができる。なお、これら変形例は適宜組み合わせて図示した以外の構造を備えた新たな吐出筒113としてもよい。
本発明の吐出キャップは、液状内容物の飛散と液ダレを抑制した構造のキャップを提供するのに適している。
P 液状内容物
100 吐出キャップ
110 キャップ本体
111 本体天面
111a 下面
112 嵌合壁部
113 吐出筒
113a 吐出口
113b 易注出部
113c 易注出部
113d 縮径部
113e 鉛直シール面
113f 吐出口接続部
113g 外周面
113h 上端
114 係合壁部
114a 突条
114b 溝部
115 スカート壁
116 係合リブ
117 係合凸部
120 上蓋
121 上蓋天面
122 閉塞栓
130 弁室
131 中栓
132 弁体(逆止弁)
133 底部
134 弁座
135 供給口
136 係合柱部
137 筒部
138 弁部
139 ヒンジ部
140 基部
141 接続片
142 回収流路
200 容器
201 容器口部
202 係止突条

Claims (7)

  1. 容器口部に嵌合されるとともに、当該容器内部に収容された液状内容物を傾けながらスクイズして押し出す吐出キャップであって、
    前記液状内容物が吐出される吐出口を具備する吐出筒と、
    前記吐出筒が立設される本体天面と、
    前記容器内部と前記吐出筒とを区画するとともに、前記スクイズの作用によって稼働する弁体が設けられた弁室と、を備えたキャップ本体と、
    前記吐出口に挿入される閉塞栓を備えた上蓋と、を含み、
    前記吐出筒は、
    前記本体天面の下面と前記吐出筒の上端との中点以上の位置に設置される縮径部と、前記縮径部よりも上方に位置する易注出部と、を備えるとともに、
    前記縮径部には、前記吐出筒の内径のうち最狭の径を有して前記閉塞栓と閉塞可能な鉛直シール面が形成されており、
    前記易注出部には、前記鉛直シール面から連続する内周面であって、前記鉛直シール面の内径よりも大きな大径部が形成され
    前記大径部は、前記鉛直シール面から連続するとともに前記吐出筒の外周面側に窪んだ曲面となる前記鉛直シール面側の内周面と、前記鉛直シール面側の内周面と前記吐出筒の上端との間に設けられて内側に膨らむよう傾斜する前記吐出口側の内周面と、を有すること、
    を特徴とする吐出キャップ。
  2. 前記本体天面の下面から前記鉛直シール面の最下点にかけて、前記吐出筒の内径は漸次減少する請求項1に記載の吐出キャップ。
  3. 前記易注出部の前記鉛直シール面から連続する内周面は、傾斜面を含む内周面である請求項1又は2に記載の吐出キャップ。
  4. 前記鉛直シール面の軸方向の長さは、前記鉛直シール面の最下点から前記本体天面の下面までの長さよりも短い請求項1〜3のいずれか一項に記載の吐出キャップ。
  5. 前記易注出部の上端外面には、先細形状を有するとともに、当該先端が径方向外方且つ下方を指向する突出部が形成されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の吐出キャップ。
  6. 前記上蓋は、前記キャップ本体の周縁部にヒンジ接続されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の吐出キャップ。
  7. 前記閉塞栓が干渉しないように、前記ヒンジ接続される側における前記吐出筒の高さは、前記ヒンジ接続される側とは反対の前記吐出筒の高さよりも低い請求項6に記載の吐出キャップ。
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