JP2016204525A - オレフィン重合用触媒成分およびそれを用いたオレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒成分およびそれを用いたオレフィン重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高活性に重合体を製造できるイオン交換性層状珪酸塩および、触媒成分を提供すること。
【解決手段】 2:1型のイオン交換性層状珪酸塩であって、八面体シートが2八面体であり、下記一般式(1)の組成式中に示されるxの値が0〜0.1であることを特徴とするイオン交換性層状珪酸塩、該イオン交換性層状珪酸塩を含むオレフィン重合用触媒成分、及び該オレフィン重合用触媒成分を含むオレフィン重合用触媒を用いる方法による。
(M、M2+ 0.5x+y(Y3+ 2−y、Y2+ )(Si4−x、Al)O10(OH)・・・(1)
(式中、MはNa及び/又はKイオンを表し、M2+はCaイオンを表し、Y3+はAl、Fe、Mn、Crのいずれか1種類以上の3価の金属イオンを表し、Y2+はMg、Fe、Mn、Ni、Znのいずれか1種類以上の2価の金属イオンを表す。xは0≦x≦0.1、yはx/((M+0.5M2+)/Y2+−1)である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、オレフィン重合用触媒成分、オレフィン重合用触媒および該触媒を用いたオレフィン重合体の製造方法に関し、詳しくは、特定の構造を有しているイオン交換性層状珪酸塩を用いて調製されるオレフィン重合用触媒成分、オレフィン重合用触媒および該触媒を用いたオレフィン重合体の製造方法に関する。
粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物を触媒成分として利用したオレフィン重合用触媒は、公知である(例えば、特許文献1参照)。また、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物を触媒成分とするオレフィン重合用触媒の技術分野において、触媒活性の向上を課題とし、その解決手段が種々提案されている(例えば、特許文献2〜4参照)。例えば、酸処理、塩類処理または酸と塩類との共存下に化学処理を行った粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物を触媒成分として含むオレフィン重合用触媒も、知られている。
さらに、遷移金属錯体成分とモンモリロナイト成分を含むオレフィン重合用触媒において、モンモリロナイト成分の赤外線吸収スペクトルの吸収ピークの強度に着目した技術(特許文献5)が知られている。また、オレフィン重合用触媒成分として特定のイオン交換性層状珪酸塩を利用する技術として、イオン交換性層状珪酸塩のX線回折においての特徴を規定したものが開示されている(特許文献6〜7)。粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物をシラン化合物で処理したシラン処理物と遷移金属錯体を含む重合触媒を用いて製造するポリオレフィン系樹脂に関する技術で、触媒成分として、2:1型層状化合物の層電荷を規定したものが開示されている(特許文献8)。
しかしながら、上記のようなこれまでの技術では、オレフィン重合用触媒成分の性能としては未だ充分でなく、さらなる技術向上が望まれている。
特開平5−301917号公報 特開平7−309907号公報 特開平8−127613号公報 特開平10−168109号公報 特開2000−264913号公報 特開2001−163908号公報 特開2002−212215号公報 国際公開第2002/079275号
本発明の目的は、イオン交換性層状珪酸塩を用いて調製される触媒成分であって、高活性に重合体を製造できる触媒成分を提供することである。
本発明者等は、高性能な触媒成分を与えるイオン交換性層状珪酸塩の構造に着目し、鋭意検討した結果、本発明に到達したものである。すなわち、八面体シートが2八面体である2:1層を構成層として有するイオン交換性層状珪酸塩であって、四面体シートにおける同形置換量が特定範囲内にあるイオン交換性層状珪酸塩を提供し、これを触媒成分の原料として用いることにより、高活性な触媒を提供するものである。
ここで、「用いて調製される」とは、一般式(1)を満たすイオン交換性層状珪酸塩を原料として、又は原料の一部として用いることによってオレフィン重合用触媒成分が調製されることを意味する。調製された結果として得られるオレフィン重合用触媒成分には、一般式(1)を満たすイオン交換性層状珪酸塩の組成が変化せずに含まれていてもよいし、また、各種化学処理により一般式(1)から組成が変化したイオン交換性層状珪酸塩として含まれていてもよい。各種化学処理は後述するように、酸処理や塩類処理等が具体的に挙げられる。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、2:1型のイオン交換性層状珪酸塩であって、八面体シートが2八面体であり、下記一般式(1)の組成式中に示されるxの値が0を超えて0.1以下であることを特徴とするイオン交換性層状珪酸塩を用いて調製されるオレフィン重合用触媒成分が提供される。
(M、M2+ 0.5x+y(Y3+ 2−y、Y2+ )(Si4−x、Al)O10(OH)・・・(1)
(式中、MはNa及び/又はKイオンを表し、M2+はCaイオンを表し、Y3+はAl、Fe、Mn、Crのいずれか1種類以上の3価の金属イオンを表し、Y2+はMg、Fe、Mn、Ni、Znのいずれか1種類以上の2価の金属イオンを表す。xは0<x≦0.1、yはx/((M+0.5M2+)/Y2+−1)である。)
また、本発明の第2の発明によれば、イオン交換性層状珪酸塩が膨潤性を有するイオン交換性層状珪酸塩であるオレフィン重合用触媒成分が提供され、さらに、本発明の第3の発明によれば、イオン交換性層状珪酸塩がスメクタイト族であり、スメクタイト含量が80%以上であるオレフィン重合用触媒成分が提供される。
さらに、本発明の第4の発明によれば、層間の交換性陽イオンがアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属イオンから選ばれる1種類以上の陽イオンであるイオン交換性層状珪酸塩を用いて調製されるオレフィン重合用触媒成分、及び、本発明の第5の発明によれば、第1〜第4の発明のいずれかのイオン交換性層状珪酸塩を酸類で処理する工程を含んで調製されるオレフィン重合用触媒成分が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜第5の発明のいずれかのオレフィン重合用触媒成分、メタロセン遷移金属化合物及び有機アルミニウム化合物を含むオレフィン重合用触媒、さらに、本発明の第7の発明によれば、上記のオレフィン重合用触媒を用いて、オレフィン重合を行うオレフィン重合体の製造方法が提供される。
本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩は、四面体シートが特定の構造をもつイオン交換性層状珪酸塩であり、このイオン交換性層状珪酸塩をオレフィン重合用触媒成分の原料として用いることで、高活性にオレフィン重合体を製造することができるオレフィン重合用触媒を製造することができる。
以下、本発明を項目毎に、詳細に説明する。
1.イオン交換性層状珪酸塩
本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩は、2:1型のイオン交換性層状珪酸塩であって、八面体シートが2八面体であり、下記一般式(1)の組成式中に示されるxの値が0を超えて0.1以下である。
(M、M2+ 0.5x+y(Y3+ 2−y、Y2+ )(Si4−x、Al)O10(OH)・・・(1)
はNa及び/又はKイオンを表し、M2+はCaイオンを表し、Y3+はAl、Fe、Mn、Crのいずれか1種類以上の3価の金属イオンを表し、Y2+はMg、Fe、Mn、Ni、Znのいずれか1種類以上の2価の金属イオンを表す。xは0<x≦0.1、yはx/((M+0.5M2+)/Y2+−1)である。ただし,yを表す式において、M、M2+およびY2+は式中の元素M、M2+およびY2+の存在量(mmol/g)を指す。
ここで、一般式(1)において、(M、M2+ 0.5)は層間イオンを、(Y3+ 2−y、Y2+ )は八面体シートを、(Si4−x、Al)は四面体シートを表しており、これは粘土ハンドブック第3版(日本粘土学会、技報堂出版、2009年4月30日発行)65ページに記載されている。
2:1型のイオン交換性層状珪酸塩は、1枚の八面体シートを2枚の四面体シートが挟んで組み合った場合のイオン交換性層状珪酸塩のことを言う。また、イオン交換性層状珪酸塩は、層間に含まれる水分子を一般式(1)に追加して示される場合もあるが、ここでは省略している。層間に含まれる水分子の量は、層間金属の種類により異なり、さらに外的環境の影響により常に変化する。そのため、nHOと記載され、定性的な量として示されることは少なく、nの範囲も不確定である。しかしながら、nの値はイオン交換性層状珪酸塩を粉体として取り扱うことが可能な範囲にあると考えることもでき、最大でも20または10程度であることが好ましい。
なおここで、本発明で規定の特性により、なぜ所望の触媒性能が発現できるかの理論的な推測を提示する。
一般式(1)中のxは、四面体シート内のAlイオンの数を示している。四面体シートは、理想的にはSiイオンに4つのOイオンが配位してSiO四面体を形成し、このSiO四面体が4つのOイオンの内3つのOイオンをとなりの四面体と共有して六角網状につながった構造をしている。しかしながら、このSiイオンが3価のAlイオンに置き換わっていることが一般的であり、この置き換わっている現象を同形置換という。そのため、xはSiO四面体シート中でどれだけのSiイオンがAlイオンに同形置換されているか、つまり同形置換の量を示している。イオン交換性層状珪酸塩がオレフィン重合用触媒成分として高い性能を発現するためには、四面体シート由来のSiと八面体シート由来のAlによる構造から形成されるルイス酸部位(平面的に記すと−O−Si−O−Al−O−のような構造)が必要であり、またそれが強酸を示すことが好ましいと考えられる。
四面体シート由来のSiの部分がAlに置換されると酸化アルミ型の構造になり(平面的に記すと−O−Al−O−Al−O−の様な構造)、その結果として強いルイス酸部位が形成されないため低活性になると考えられる。よって、四面体シートの同形置換されている量は少ないこと、つまり組成式中のxは小さいことで強いルイス酸点部位が形成されて高活性化し、逆にxが大きいと低活性になると推測している。以上の考えから、xの小さいイオン交換性層状珪酸塩を触媒成分の原料として使用すると従来のイオン交換性層状珪酸塩を使用するよりも高活性を示すことを見出し、この知見に基づき本発明に至った。xは小さいことが好ましく、好ましい下限は0.001である。好ましい上限は0.10であり、より好ましくは0.095であり、さらに好ましくは0.09である。
次に、四面体シートの同形置換を示すxの求め方について説明する。一般式(1)において、それぞれの原子の存在量とその数の比は、次の式2の関係にあることがわかる。
Figure 2016204525
上記式2において、MはNaまたは/およびKイオンを表し、M2+はCaイオンを表し、Y3+は3価の金属イオンAl、Fe、Mn、Crのいずれか1種類以上を表し、Y2+は2価の金属イオンMg、Fe、Mn、Ni、Znのいずれか1種類以上を表す。好ましくは、Y3+は3価の金属イオンAl、Fe、Mnのいずれか1種類以上であり、Y2+は2価の金属イオンMg、Fe、Mnのいずれか1種類以上である。より好ましくは、Y3+は3価の金属イオンAl、Feのいずれか1種類以上であり、Y2+は2価の金属イオンMgである。具体的な元素を用いて、式2を書き換えると、次の式3となる。また、ここで示されるSi成分は、一般式(1)を満たすスメクタイト中のSi成分であることから、Si(s)と便宜上記載することにする。
イオン交換性層状珪酸塩について、蛍光X線分析から元素を定量した場合、ここで求められるSiは、イオン交換性層状珪酸塩全体に含まれるすべてのSi成分を示している。以降このSi成分の量をSi(t)と記す。Si(t)の中には、イオン交換性層状珪酸塩由来ではない、つまり夾雑物由来のSi成分が含まれている。一方で、一般式(1)を変形することで示される式2に示されているSi(s)はイオン交換性層状珪酸塩の中のスメクタイト由来のケイ素成分を示している。そのため、Si(t)とSi(s)は区別されるものである。さらに、Al成分は、四面体シートおよび八面体シートいずれにも含まれることから、それぞれを区別するために四面体シートのAl成分はAl(q)と記載し、八面体シートのAl成分はAl(o)と記載する。これらを使用して、式2のMやYを実際の元素で表すと、次の式3が得られる。
Figure 2016204525
ここで示される元素の量は、蛍光X線分析やICP発光分光法から定量し,イオン交換性層状珪酸塩1gあたりのモル数(mmol/g)で取り扱う。分析から求められるAl成分をAlとすると、AlとAl(q)、Al(o)は次の式4で示される。
Figure 2016204525
一方で、式3からは以下の式5、式6が導かれる。
Figure 2016204525
Figure 2016204525
さらに、式3から、以下の式7、式8が導かれる。
Figure 2016204525
Figure 2016204525
また、式3を変形することで、以下の式9、式10が導かれる。
Figure 2016204525
Figure 2016204525
このようにして求めた式8と式10を式4に代入することで式12が導かれる。
Figure 2016204525
Figure 2016204525
この式12に式6を代入することで次の式13が導かれる。
Figure 2016204525
このようにして、xは求めることができる。一方で、yは式6のxとの関係から、次の式14が導かれる。
Figure 2016204525
式14は元素を一般式(1)にあわせて、MやYに置き換えると、次の式15になる。
Figure 2016204525
以上のように、一般式(1)から求めた式13および式14または式15と分析から定量した元素の量を用いることにより、xとyは求めることができる。
次に、本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩の製造法について説明する。本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩は、天然のものに限らず、人工合成物であってもよい。具体例としては、例えば「粘土鉱物学」(白水晴雄著、朝倉書店、1995年)に記載されている次のようなものが挙げられる。パイロフィライト、イライト、セリサイト、海緑石等の雲母族珪酸塩、ドンバサイト、スドーアイト、クッケアイトなどのクロライト、2八面体型バーミキュライト、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト等のスメクタイト族珪酸塩。
これらは、混合層を形成していてもよい。また、多くのイオン交換性層状珪酸塩は、天然には、粘土鉱物の混合物として産出されるため、夾雑物(石英やクリストバライト等が挙げられる)が含まれることが多いが、それらを含んでいてもよい。例えば,一般的にはベントナイトの名称もあげられる。複数の粘土鉱物の混合物である場合の主成分は、2八面体型バーミキュライト、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト等のスメクタイト族珪酸塩であることが好ましい。また、これらの天然物を水簸により精製することがより好ましい。水簸を行うことで、比重の大きな石英や長石などの不純物が取り除かれる他、膨潤しない珪酸塩も取り除くことができ、本発明に好ましいイオン交換性層状珪酸塩を得ることができる。水簸方法としては、通常用いられる水簸方法を用いることができる。本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩は,水簸による不純物除去を行うことで得られる。
また,水簸では懸濁部と1層以上の固体沈降部に分離するが,ここから得られる懸濁部を遠心分離などによってさらに分離し,このようにして得られる懸濁部であるイオン交換性層状珪酸塩スラリーを乾燥することで得られるイオン交換性層状珪酸塩であってもよい。イオン交換性層状珪酸塩スラリーの乾燥方法としては,液体分をオーブン乾燥により乾燥する方法や,噴霧造粒により乾燥する方法,ろ過等によりスラリー中の固体分と液体分を分離した後に,得られたウエットケーキ状の固体分をオーブン乾燥する方法など,乾燥方法は特に限定されない。本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩は,この中でもスラリーの状態を噴霧造粒により粉体化することが好ましい。このような方法によりスメクタイト含量を80%以上にすることが可能である。
本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩は,xが0<x≦0.1である。このようなイオン交換性層状珪酸塩は,天然のものでもよく合成したものでも良い。特に合成したものである場合は,温度範囲が200〜450℃,NaO,MgO,Al,SiO,HOの混合物がそれぞれモル比でNaO:MgO:Al:SiO:HO=1〜1.5:1〜1.5:5〜7.5:12〜18:30〜40の任意の範囲にある水熱合成などによっても合成できる。このとき,Alが5.5〜7であることが好ましい。このようにして,本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩は製造することができる。
本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩は、スメクタイト族珪酸塩であることが好ましく、さらにモンモリロナイトであることが好ましい。
本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩は、膨潤性を有するイオン交換性層状珪酸塩であることが好ましい。膨潤性を有することで水簸により好ましいイオン交換性層状珪酸塩のみを精製したイオン交換性層状珪酸塩として得ることができる。さらに、酸類による化学処理を行う場合、イオン交換性層状珪酸塩が膨潤性を有していることにより、珪酸塩が凝集しにくく均一な処理が進行しやすくなると考えられ、好ましい触媒成分として得ることができる。
本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩は、スメクタイト族であることが好ましく、さらにスメクタイト成分の含量が全体に対して80%以上であることが好ましい。スメクタイト成分の含量と同義のスメクタイト含量とは、イオン交換性層状珪酸塩中に占めるスメクタイト成分の割合のことを意味している。イオン交換性層状珪酸塩の中でどれだけスメクタイトが占めているか、その割合は次のように求める。
イオン交換性層状珪酸塩において、蛍光X線分析から定量したSi(t)は、先に述べたようにイオン交換性層状珪酸塩全体、つまり夾雑物を含んだものとして得られるものである。イオン交換性層状珪酸塩中に占めるスメクタイトの割合を表すスメクタイト含量とは、Si(t)に対するSi(s)の割合であり、Si(s)/Si(t)%で表すことができる。Si(t)は分析から求めることができ、Si(s)は、一般式(1)から求められる式2のなかで次の式16を用いて求めることができる。
Figure 2016204525
式16を変形すると次の式17が得られる。
Figure 2016204525
このように、Si(s)は蛍光X線分析から定量した元素の量とx、yの値から求めることができる。以上から求めることができるスメクタイト含量(Si(s)/Si(t)%)の下限は、80%であることが好ましく、より好ましくは82%であり、さらに好ましくは85%である。スメクタイト含量の上限は、スメクタイトが可能な限り多量に含まれていることが好ましいため、100%であり、より好ましくは98%であり、さらに好ましくは95%である。このようなイオン交換性層状珪酸塩は、先に述べたように天然の珪酸塩を水簸により精製することで得ることもできる。本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩は、水簸によりスメクタイト含量を調整したイオン交換性層状珪酸塩であることが好ましい。
本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩は、オレフィン重合用触媒成分の原料として用いることが好ましい。
また本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩は、水分散径が0.05〜0.6μmであることが好ましい。この水分散径とは、次の方法で測定したメジアン径のことを示す。測定方法は、まず、イオン交換性層状珪酸塩を0.05g量りとり、これを蒸留水9.95gにスターラーで撹拌させながら、ゆっくり加え、均一な0.5wt%の水分散液を調製する。これを液温が20〜60℃の範囲で12時間以上放置した後、10分間超音波処理し、この分散液をサンプルとしてレーザー回折散乱式の粒度測定装置(例えば、堀場製作所製レーザー回折・散乱式粒子測定装置LA−920)を用い、分散媒を水、屈折率1.3、形状係数1.0の条件で測定する。
本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩は、オレフィン重合用触媒成分の原料として用いることが好ましく、この場合層間の交換性陽イオン(一般式(1)中のM)がアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属イオンから選ばれる1種類以上の陽イオンであることが好ましい。交換性陽イオンは、アルカリ金属、アルカリ土類金属であることがより好ましく、Na、K、Ca、Li、Mgであることがさらに好ましい。層間の交換性陽イオンは、イオン交換性層状珪酸塩の膨潤性に関係があり、イオン交換性層状珪酸塩を膨潤させやすい陽イオンや、膨潤させて層間距離をより広げる陽イオンであることが好ましい。
本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩は、オレフィン重合用触媒成分の原料として用いられることが好ましく、この場合無機酸または有機酸などの酸類で処理をしていることが好ましい。酸類で処理する酸処理について、詳しく説明すると、次のようなことが起こる。
イオン交換性層状珪酸塩を酸で処理すると、表面の不純物が酸洗浄されることのほかに、層間イオンが溶出し、水素陽イオンと交換が起こり、次いで、八面体シートを構成する陽イオンが溶出していくようになる。この溶出の過程において、酸点、細孔構造、比表面積等の特性が変化する。四面体シートを構成する陽イオンは八面体シートを構成する陽イオンと同時には溶出せず、八面体シートの陽イオンが溶出し終わった後または、ほとんど溶出した後に、続いて溶出すると考えられる。
本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩を用いて、酸類による処理を行うことで高活性な触媒成分を達成できる。溶出の程度は、酸の濃度、処理時間、酸の種類によって異なるが、マグネシウムを多く含むイオン交換性層状珪酸塩が一般に大きく、次いで鉄の多いもの、アルミニウムの多いものの順になる。また、結晶度が高く粒子の大きいものほど溶出性が低い。これは、酸が結晶層間や結晶構造内に侵入することと関係している。
酸類で行う化学処理の条件として、温度は、40〜102℃がよく、好ましくは50〜100℃である。さらに好ましくは、60〜95℃である。あまり温度を低下させると、極端に陽イオンの溶出速度が低下し、製造効率が低下する。一方、温度を上げ過ぎると、操作上の安全性が低下する。
また、酸処理時の酸濃度(反応系全体重量に対する酸の重量百分率)は、3〜30重量%がよく、好ましくは5〜25重量%、より好ましくは7〜20重量%である。濃度が低くなると、陽イオンの溶出速度が低下し、製造効率が低下する。
また、イオン交換性層状珪酸塩の溶媒中の濃度は、3〜50重量%で調製できる。好ましくは5〜30重量%、さらに好ましくは5〜20重量%である。濃度が低くなると、工業的に生産する場合は大きな設備が必要となってしまう。一方、濃度が高い場合には、スラリーの粘度が上昇してしまい、均一な攪拌混合が困難になり、やはり製造効率が低下する。
酸処理は、複数回に分けて行うことも、可能である。
使用する酸化合物は、塩酸、硫酸、硝酸、シュウ酸、安息香酸、ステアリン酸、プロピリオン酸、フマル酸、マレイン酸、フタル酸などの無機酸および有機酸が例示される。その中でも、無機酸が好ましく、塩酸、硝酸、硫酸が好ましい。さらに好ましくは塩酸、硫酸であり、特に好ましくは硫酸である。
化学処理、特に酸処理によって、八面体シートを構成する金属陽イオンを、化学処理前の含有量に対して、10〜65%溶出させることが好ましく、より好ましくは15〜60%、さらに好ましくは17〜55%、特に好ましくは20〜50%溶出させる。溶出割合が小さいと、十分な細孔量が確保できず、表面積も小さくなり、本発明に好ましい触媒成分となるイオン交換性層状珪酸塩は、得られない。
ここで、溶出する金属陽イオンの割合(モル%)は、例えば、金属陽イオンがアルミニウムの場合では、以下の式で、表される。
[化学処理前のアルミニウム/珪素(モル比)−化学処理後のアルミニウム/珪素(モル比)]÷化学処理前のアルミニウム/珪素(モル比)×100
上記化学処理を実施した後に、反応溶液中の反応物もしくは未反応物が残存することで、活性低下を招く可能性があるため、洗浄することが好ましい。この際、一般的には、水や有機溶媒などの液体を使用する。
酸類による化学処理を行った後は、洗浄を行うことが好ましい。洗浄に使用する溶媒は、反応に用いた溶媒と同様の種類を使用することが好ましく、水やアルコール類を使用することがより好ましい。洗浄率としては、1/5〜1/1000、1/10〜1/100が好ましい。
酸類による化学処理を行った後に、有機陽イオン、無機陽イオン、金属イオンからなる群から選ばれる陽イオンと、有機陰イオン、無機陰イオン、ハロゲン化物イオンからなる群から選ばれる陰イオンとから構成される塩類が例示されるによる層間イオンの交換を行うことも好ましい。酸類処理後のイオン交換性層状珪酸塩の層間の交換性陽イオンは、酸類由来のプロトンに交換されている。このプロトンと他の陽イオンに交換させることが本発明で用いるイオン交換性層状珪酸塩としては好ましい。例えば、周期表第1〜14族から選択される少なくとも一種の原子を含む陽イオンと、ハロゲンの陰イオン、無機ブレンステッド酸及び有機ブレンステッド酸の陰イオンからなる群より選ばれる少なくとも一種の陰イオンとから構成される化合物が好ましい例として挙げられる。より好ましくは、アルカリ金属、アルカリ土類金属の陽イオン、2価の金属陽イオンで構成されている化合物が好ましい。特に好ましくは、前述の陽イオンに対する陰イオンが無機ブレンステッド酸やハロゲンからなる化合物である。
このような塩類の具体例としては、LiCl、LiBr、LiSO、Li(PO)、LiNO、Li(OOCCH)、NaCl、NaBr、NaSO、Na(PO)、NaNO、Na(OOCCH)、KCl、KBr、KSO、K(PO)、KNO、K(OOCCH)、CaCl、CaSO、Ca(NO、Ca(C
Ti(OOCCH、Ti(CO、Ti(NO、Ti(SO、TiF、TiCl、TiBr、TiI、Zr(OOCCH、Zr(CO、Zr(NO、Zr(SO、ZrF、ZrCl、ZrBr、ZrI、ZrOCl、ZrO(NO、ZrO(ClO、ZrO(SO)、Hf(OOCCH、Hf(CO、Hf(NO、Hf(SO、HfOCl、HfF、HfCl、HfBr、HfI等が挙げられ、
Cr(OOCHOH、Cr(CHCOCHCOCH、Cr(NO、Cr(ClO、CrPO、Cr(SO、CrOCl、CrF、CrCl、CrBr、CrI、MoOCl、MoCl、MoCl、MoCl、MoF、MoI、WCl、WCl、WF、WBr、Mn(OOCH、Mn(CHCOCHCOCH、MnCO、Mn(NO、MnO、Mn(ClO、MnF、MnCl、MnBr、MnI、Fe(OOCH、Fe(CHCOCHCOCH、FeCO、Fe(NO、Fe(ClO、FePO、FeSO、Fe(SO、FeF、FeCl、MnBr、FeI、FeC、Co(OOCH、Co(CHCOCHCOCH、CoCO、Co(NO、CoC、Co(ClO、Co(PO、CoSO、CoF、CoCl、CoBr、CoI、NiCO、Ni(NO、NiC、Ni(ClO、NiSO、NiCl、NiBr等が挙げられ、
CuCl、CuBr、Cu(NO、CuC、Cu(ClO、CuSO、Cu(OOCCH、Zn(OOCH、Zn(CHCOCHCOCH、ZnCO、Zn(NO、Zn(ClO、Zn(PO、ZnSO、ZnF、ZnCl、nBr、ZnI、AlF、AlCl、AlBr、AlI、Al(SO、Al(C、Al(CHCOCHCOCH、Al(NO、AlPO、GeCl、Sn(OOCCH、Sn(SO、SnF、SnCl等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
またこれらの塩類は単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。さらに酸類、酸化剤、還元剤、イオン交換性層状珪酸塩の層間にインターカレーションする化合物等と組み合わせて用いてもよい。これらの組み合わせは処理開始時に添加する処理剤について組み合わせて用いてもよいし、処理の途中で添加する処理剤について組み合わせて用いてもよい。
上述の塩類による化学処理は、適当な溶剤を使用しそこに処理剤を溶解させて処理剤溶液として用いても良いし、処理剤自身を溶媒として用いてもよい。使用できる溶剤としては、水、アルコール類、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、エステル類、エーテル類、ケトン類、アルデヒド類、フラン類、アミン類、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。好ましくは、水、アルコール類、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、エステル類、エーテル類であり、より好ましくは水、アルコール類、脂肪族炭化水素、エーテル類であり、特に好ましくは水、アルコール類である。また、処理剤溶液中の処理剤濃度は0.1〜100重量%程度が好ましく、より好ましくは5〜50重量%程度である。処理剤濃度がこの範囲内であれば処理に要する時間が短くなり効率的に生産が可能になるという利点がある。
塩類による化学処理を行った後も、洗浄を行うことが好ましい。洗浄に使用する溶媒は、反応に用いた溶媒と同様の種類を使用することが好ましく、水やアルコール類を使用することがより好ましい。洗浄率としては、1/5〜1/1000、1/10〜1/100が好ましい。
洗浄および脱水後は、乾燥を行う。乾燥は、イオン交換性層状珪酸塩の構造破壊を起こさないように行うことが好ましく、一般的には、乾燥温度は100〜800℃、好ましくは150〜600℃で実施可能であり、特に好ましくは150〜300℃で実施することが好ましい。
これらのイオン交換性層状珪酸塩は、構造破壊されなくとも乾燥温度により特性が変化するために、用途に応じて乾燥温度を変えることが好ましい。乾燥時間は、通常1分〜24時間、好ましくは5分〜4時間であり、雰囲気は、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、又は減圧下であることが好ましい。乾燥方法に関しては、特に限定されず、各種方法で実施可能である。
さらに、一般に、イオン交換性層状珪酸塩には、吸着水および層間水が含まれる。本発明においては、これらの吸着水および層間水を除去して、使用するのが好ましい。
水の除去には、通常、加熱処理が用いられる。その方法は、特に制限されないが、付着水、層間水が残存しない、また、構造破壊を生じないような条件を選ぶことが好ましい。
加熱時間は、0.1時間以上、好ましくは0.2時間以上である。その際、除去した後の水分含有率が、温度200℃、圧力1mmHgの条件下で2時間脱水した場合の水分含有率を0重量%とした時、3重量%以下、好ましくは1重量%以下であることが好ましい。
本発明で用いるオレフィン重合用触媒は、上記のイオン交換性層状珪酸塩及びメタロセン遷移金属化合物および有機アルミニウム化合物を含むものである。以下に各構成成分を詳述する。
2.メタロセン遷移金属化合物
本発明で使用するメタロセン遷移金属化合物は、共役五員環配位子を少なくとも一個有する周期表第3〜12族のメタロセン化合物である。第4族遷移金属のメタロセン遷移金属化合物が好ましい。かかる遷移金属化合物として好ましいものは、(I)〜(VI)で表される化合物である。
(C5−a )(C5−b )MXY ・・・(I)
Q(C4−c )(C4−d )MXY ・・・(II)
Q’(C4−e )ZMXY ・・・(III)
(C5−f )ZMXY ・・・(IV)
(C5−f )MXYW ・・・(V)
Q”(C5−g )(C5−h )MXY ・・・(VI)
ここで、Qは二つの共役五員環配位子を架橋する結合性基を、Q’は共役五員環配位子とZ基を架橋する結合性基を、Q”はRとRを架橋する結合性基を、Mは周期表第3〜12族遷移金属を、X、Y及びWはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基、炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基、炭素数1〜20のリン含有炭化水素基又は炭素数1〜20の珪素含有炭化水素基を、Zは酸素、イオウを含む配位子、炭素数1〜40の珪素含有炭化水素基、炭素数1〜40の窒素含有炭化水素基又は炭素数1〜40のリン含有炭化水素基を示す。
〜Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、珪素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基又はホウ素含有炭化水素基を示す。また、隣接する2個のR、2個のR、2個のR、2個のR、又は2個のRが、それぞれ結合して炭素数4〜10個の環を形成していてもよい。a、b、c、d、e、f、g、及びhは、それぞれ0≦a≦5、0≦b≦5、0≦c≦4、0≦d≦4、0≦e≦4、0≦f≦5、0≦g≦5、0≦h≦5、を満足する整数である。
2個の共役五員環配位子の間を架橋する結合性基Q、共役五員環配位子とZ基とを架橋する結合性基Q’、及び、RとRを架橋するQ”は、具体的には下記のようなものが挙げられる。メチレン基、エチレン基のようなアルキレン基、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、フェニルメチリデン基、ジフェニルメチリデン基のようなアルキリデン基、ジメチルシリレン基、ジエチルシリレン基、ジプロピルシリレン基、ジフェニルシリレン基、メチルエチルシリレン基、メチルフェニルシリレン基、メチル−t−ブチルシリレン基、ジシリレン基、テトラメチルジシリレン基のような珪素含有架橋基、ゲルマニウム含有架橋基、アルキルフォスフィン、アミン等である。これらのうち、アルキレン基、アルキリデン基、珪素含有架橋基、及びゲルマニウム含有架橋基が特に好ましく用いられる。
上述の一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)及び(VI)で表される具体的なZr錯体を下記に例示するが、ZrをHf又はTiに置き換えた化合物も同様に使用可能である。また、一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)及び(VI)で示されるメタロセン遷移金属化合物は、同一の一般式で示される化合物、又は異なる一般式で示される化合物の二種以上の混合物として用いることができる。
一般式(I)
ビスシクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド、ビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(2−メチル−4、5ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド、ビスフルオレニルジルコニウムジクロリド、ビス(4H−アズレニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(2−メチル−4H−アズレニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)ジルコニウムジクロリド。
一般式(II)
ジメチルシリレンビス(1、1’−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1、1′−(2−メチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1、1′−(2−メチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、エチレンビス{1、1′−(2−メチル−4、5ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1、1′−(2−メチル−4−ヒドロアズレニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1、1′−(2−メチル−4−フェニル−4−ヒドロアズレニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1、1′−{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1、1′−(2−エチル−4−フェニル−4−ヒドロアズレニル)}ジルコニウムジクロリド、エチレンビス{1、1′−(2−メチル−4−ヒドロアズレニル)}ジルコニウムジクロリド。
一般式(III)
(第3級ブチルアミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)−1、2−エタンジイルジルコニウムジクロライド、(メチルアミド)−(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)−1、2−エタンジイル−ジルコニウムジクロライド、(エチルアミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)−メチレンジルコニウムジクロライド、(第3級ブチルアミド)ジメチル−(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)シランジルコニウムジクロライド、(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)シランジルコニウムジベンジル、(ベンジルアミド)ジメチル(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)シランジルコニウムジクロライド、(フエニルホスフイド)ジメチル(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)シランジルコニウムジベンジル。
一般式(IV)
(シクロペンタジエニル)(フェノキシ)ジルコニウムジクロリド、(2、3−ジメチルシクロペンタジエニル)(フェノキシ)ジルコニウムジクロリド、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(フェノキシ)ジルコニウムジクロリド、(シクロペンタジエニル)(2、6−ジ−t−ブチルフェノキシ)ジルコニウムジクロリド、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(2、6−ジ−i−プロピルフェノキシ)ジルコニウムジクロリド。
一般式(V)
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムトリクロリド、(2、3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムトリクロリド、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムトリクロリド、(シクロペンタジエニル)ジルコニウムトリイソプロポキシド、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムトリイソプロポキシド。
一般式(VI)
エチレンビス(7、7’−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{7、7’−(1−メチル−3−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[7、7’−{1−メチル−4−(1−ナフチル)インデニル}]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{7、7’−(1−エチル−3−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{7、7’−(1−イソプロピル−3−(4−クロロフェニル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド。
さらに、これらのメタロセン遷移金属化合物は、二種以上の混合物として用いることができる。さらに、先述した周期表第3〜12族メタロセン化合物と組合せて複数種を併用することもできる。
3.有機アルミニウム化合物
有機アルミニウム化合物としては、一般式(AlR3−nで表される有機アルミニウム化合物が使用される。式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表し、Xはハロゲン、水素、アルコキシ基又はアミノ基を表し、nは1〜3の、mは1〜2の整数を各々表す。有機アルミニウム化合物は、単独であるいは複数種を組み合わせて使用することができる。
有機アルミニウム化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリノルマルプロピルアルミニウム、トリノルマルブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルヘキシルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウム、トリノルマルデシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムセスキクロライド、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムジメチルアミド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミニウムクロライド等が挙げられる。これらのうち、好ましくは、m=1、n=3のトリアルキルアルミニウム及びアルキルアルミニウムヒドリドである。さらに好ましくは、Rが炭素数1〜8であるトリアルキルアルミニウムである。
4.オレフィン重合用触媒の調製法
本発明に係るオレフィン重合用触媒は、上記のイオン交換性層状珪酸塩、メタロセン遷移金属化合物、有機アルミニウム化合物を含み、これらは必要に応じて重合槽内で、あるいは重合槽外で接触させオレフィンの存在下で予備重合を行ってもよい。予備重合としては、オレフィンを任意の方法で接触させてもよい。オレフィンとは炭素間二重結合を少なくとも1個含む炭化水素をいい、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチルブテン−1、スチレン、ジビニルベンゼン等が例示されるが、特に種類に制限はなく、これらと他のオレフィンとの混合物を用いてもよい。好ましくは炭素数3以上のオレフィンがよい。
イオン交換性層状珪酸塩、メタロセン遷移金属化合物、有機アルミニウム化合物の使用量は任意であるが、メタロセン遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物との比が、イオン交換性層状珪酸塩1gあたり、0.1〜1000(μmol):0〜100000(μmol)となるように接触させることが好ましい。
その接触方法は、特に限定されないが、以下のような順序で接触させることができる。この接触は、モノマーの不存在化で行っても、モノマーの存在下で行ってもよい。これらの接触において、接触を充分に行うため溶媒を用いてもよい。溶媒としては、脂肪族飽和炭化水素、芳香族炭化水素、脂肪族不飽和炭化水素やこれらのハロゲン化物、また予備重合モノマーなどが例示される。
(i)メタロセン遷移金属化合物とイオン交換性層状珪酸塩を接触させた後に、有機アルミニウム化合物を接触する。
(ii)イオン交換性層状珪酸塩と有機アルミニウム化合物を接触させた後に、メタロセン遷移金属化合物を接触する。
(iii)メタロセン遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物を接触させた後に、イオン交換性層状珪酸塩を接触する。
(iv)三成分を同時に接触させる。
好ましい接触方法は、イオン交換性層状珪酸塩と有機アルミニウム化合物を接触させた後、未反応の有機アルミニウム化合物を洗浄等で除去し、その後再度必要最小限の有機アルミニウム化合物をイオン交換性層状珪酸塩に接触させ、その後、メタロセン遷移金属化合物を接触させる方法である。この場合のAl/遷移金属のモル比は、0.1〜1、000、好ましくは2〜100、さらに好ましくは4〜50の範囲である。
イオン交換性層状珪酸塩と有機アルミニウム化合物を接触させる(その場合、メタロセン遷移金属化合物が存在していてもよい)温度は、0℃〜100℃が好ましく、さらに好ましくは20〜80℃、特に好ましくは30〜60℃である。この範囲より低い場合は、反応が遅く、また、高い場合は、副反応が進行するという欠点がある。
また、メタロセン遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物を接触させる(その場合、イオン交換性層状珪酸塩が存在していてもよい)場合には、有機溶媒を溶媒として存在させることが好ましい。この場合のメタロセン遷移金属化合物の有機溶媒中での濃度は、高い方が好ましい。好ましいメタロセン遷移金属化合物の有機溶媒中での濃度の下限は、好ましくは3mmol/L、より好ましくは4mmol/L、さらに好ましくは6mmol/Lである。下限未満では、反応が遅く、十分に反応が進行しないおそれがある。
イオン交換性層状珪酸塩1gにつき、メタロセン遷移金属化合物が0.001〜10mmol、好ましくは0.001〜1mmolの範囲である。
また、本発明の触媒は、粒子性状の改良のために、予めオレフィンを接触させて少量重合されることからなる予備重合処理に付すことが好ましい。使用するオレフィンは、特に限定はないが、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、ビニルシクロアルカン、スチレンなどを使用することが可能であり、特にプロピレンを使用することが好ましい。
オレフィンの供給方法は、オレフィンを反応槽に定速的にあるいは定圧状態になるように維持する供給方法やその組み合わせ、段階的な変化をさせるなど、任意の方法が可能である。
予備重合時間は、特に限定されないが、5分〜24時間の範囲であることが好ましい。また、予備重合量は、予備重合ポリマー量が、イオン交換性層状珪酸塩1gに対し、好ましくは0.01〜100g、さらに好ましくは0.1〜50gである。
また、予備重合温度は、特に制限は無いが、0℃〜100℃が好ましく、より好ましくは10〜70℃、特に好ましくは20〜60℃、さらに好ましくは30〜50℃である。この範囲を下回ると、反応速度が低下したり、活性化反応が進行しないという弊害が生じる可能性があり、一方、上回ると、予備重合ポリマーが溶解したり、予備重合速度が速すぎて粒子性状が悪化したり、副反応のため活性点が失活するという弊害が生じる可能性がある。
予備重合時には、有機溶媒等の液体中で実施することもでき、かつこれが好ましい。予備重合時の触媒の濃度には、特に制限は無いが、好ましくは30g/L以上、より好ましくは40g/L以上である。濃度が高い方がメタロセンの活性化が進行し、高活性触媒となる。
さらに、上記各成分の接触の際、もしくは接触の後に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどの重合体やシリカ、チタニアなどの無機酸化物固体を共存させることも可能である。
予備重合後の触媒は、そのまま使用してもよいし、乾燥してもよい。乾燥方法には、特に制限は無いが、減圧乾燥や加熱乾燥、乾燥ガスを流通させることによる乾燥などが例示され、これらの方法を単独で用いてもよいし、2つ以上の方法を組み合わせて用いてもよい。乾燥工程において触媒を攪拌、振動、流動させてもよいし、静置させてもよい。
5.オレフィン重合
前記イオン交換性層状珪酸塩、メタロセン遷移金属化合物、有機アルミニウム化合物を含むオレフィン重合用触媒を用いておこなう重合は、オレフィン単独あるいは該オレフィンと他のコモノマーとを混合接触させることにより行われる。共重合の場合、反応系中の各モノマーの量比は経時的に一定である必要はなく、各モノマーを一定の混合比で供給することも便利であるし、供給するモノマーの混合比を経時的に変化させることも可能である。また、共重合反応比を考慮してモノマーのいずれかを分割添加することもできる。
重合し得るオレフィンとしては、炭素数2〜20程度のものが好ましく、具体的にはエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、スチレン、ジビニルベンゼン、7−メチル−1、7−オクタジエン、シクロペンテン、ノルボルネン、エチリデンノルボルネン等が挙げられる。好ましくは炭素数2〜8のα−オレフィンであり、さらに好ましくはエチレン、プロピレンである。共重合の場合、用いられるコモノマーの種類は、前記オレフィンとして挙げられるものの中から、主成分となるもの以外のオレフィンを1種、或いは2種以上選択して用いることができる。好ましくは主成分がプロピレンである。
重合様式は、触媒成分と各モノマーが効率よく接触するならば、あらゆる様式を採用しうる。具体的には、不活性溶媒を用いるスラリー法、不活性溶媒を実質的に用いずプロピレンを溶媒として用いる方法、溶液重合法あるいは実質的に液体溶媒を用いず各モノマーをガス状に保つ気相法などが採用できる。また、連続重合、回分式重合、又は予備重合を行う方法も適用される。
スラリー重合の場合は、重合溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂肪族又は芳香族炭化水素の単独又は混合物が用いられる。重合温度は0〜150℃であり、また分子量調節剤として補助的に水素を用いることができる。重合圧力は0〜2000kg/cmG、好ましくは0〜60kg/cmGが適当である。
本発明の製造方法によって得られるオレフィン重合体としては、特に限定されないが、以下に例を挙げるとすれば、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン/エチレン−α−オレフィン系共重合体などが挙げられる。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。
なお、物性測定に使用した分析機器および測定方法は、以下の通りである。
(各種物性測定法)
(1)イオン交換性層状珪酸塩の組成分析:
JIS法による化学分析により検量線を作成し、蛍光X線測定にて定量した。
装置は、理学電機工業(株)ZSX−100eを使用した。試料は、700℃で1時間焼成後、0.5gを分け取り、融剤(Li)4.5g、剥離剤(KBr)0.03gと混合し、ガラスビードを作成することで調製した。
それぞれの原子についての検量線範囲は、以下のとおり。
Si:19.8〜44.22%、Al:2.01〜19.4%、Mg:0.22〜8.0%、Na:0.21〜3.62%、Fe:0.53〜5.83%。
CaおよびKについては、ICP発光分光法により求めた。700℃で1時間焼成した試料に、硫酸とフッ化水素酸を加えて、加熱溶解した後、その溶液をICP−OES(堀場製作所製ULTIMA2型)にて測定した。
(2)イオン交換性層状珪酸塩の粒径測定:
イオン交換性層状珪酸塩を0.05g量りとり、これを蒸留水9.95gにスターラーで撹拌させながら、ゆっくり加え、均一な0.5wt%の水スラリーを調製し、一晩放置(12時間以上)放置する。このとき、液温は20〜60℃の範囲にあることを確認する。この水スラリーは、10分間超音波処理させた後、レーザー回折散乱式の粒度測定装置(例えば、堀場製作所製レーザー回折・散乱式粒子測定装置LA−920)を用い、分散媒を水、屈折率1.3、形状係数1.0の条件で測定した。粒径はメジアン径のことを言う。
(3)MFR(メルトマスフローレート):
タカラ社製メルトインデクサーを用い、JIS K7210の「プラスチック―熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレート(MFR)及びメルトボリュームフローレート(MVR)の試験方法」の試験条件:230℃、2.16kg荷重に準拠して、測定した。
実施例1
1.造粒モンモリロナイト
2:1層のイオン交換性層状珪酸塩として、次の化学組成(mmol/g)を有するモンモリロナイト(水澤化学工業(株)「ベンクレイKK」)を使用した。Al:3.636、Si:11.221、Na:1.209、Mg:1.304、Fe:0.338、K:0.064、Ca:0.107。このモンモリロナイトのxは、0.009であり、スメクタイト含量は93.5%であった。造粒前のモンモリロナイトを0.5wt%水スラリーで調製した際の平均粒径は、0.44μmであった。水スラリーの調製方法および測定方法は、前記(2)に従う。
このモンモリロナイトを以下の条件で造粒した。
・噴霧前スラリー濃度:4wt%(濃度wt%=粘土原料重量÷(粘土原料重量+蒸留水重量)×100
・噴霧前の均一化処理:ホモジナイザーを使用し、10分間処理
・噴霧条件:大川原化工機社製噴霧造粒装置(LT−8)を用いて噴霧造粒を実施。運転条件は、以下の通りである。
アトマイザー回転数:20,000rpm
給液量=1.0L/h
入り口温度=200℃
出口温度=120〜90℃
サイクロン差圧=80mmH
2.イオン交換性層状珪酸塩の化学処理
上記で得られた造粒モンモリロナイトを使用してイオン交換性層状珪酸塩の酸処理を行った。撹拌翼と還流装置を取り付けた1Lフラスコに、蒸留水645gを投入し、96%硫酸82.9gを滴下した。内温が95℃になるまでオイルバスで加熱し、目標温度に到達したところで、さらに、上記1の造粒モンモリロナイトを100.1g添加後撹拌した。その後95℃を保ちながら480分反応させた。この反応溶液を500gの蒸留水に注ぐことで反応を停止し、さらに、このスラリーをヌッチェと吸引瓶にアスピレータを接続した装置にて濾過し、その後1000gの蒸留水で3回洗浄した。洗浄後は、ケーキ状のまま次工程に用いた。最終洗浄後のケーキ重量は、274.4gであった。
1Lプラスチックビーカーで蒸留水193.5gに、硫酸リチウム水和物27.3gを溶解させた水溶液を調製した。ここに先のケーキを全量加え、90℃で2時間反応させた。このスラリーをヌッチェと吸引瓶にアスピレータを接続した装置にて濾過し、0.6Lの蒸留水で3回洗浄し、回収したケーキ151.7gを120℃で終夜乾燥した。
その結果、66.8gの化学処理モンモリロナイトを得た。この化学処理モンモリロナイトは、Al(mol)/Si(mol)が0.179で、Li含量が0.42wt%であった。
3.触媒調製
以下の操作は、不活性ガス下、脱酸素、脱水処理された溶媒、モノマーを使用して実施した。
上記で調製した化学処理モンモリロナイトを目開き53μmの篩にかけ、篩通過分のみ容積200mlのフラスコに入れ、200℃でおよそ3時間(突沸がおさまってから2時間以上)減圧乾燥した。次に、内容積1Lのフラスコにこの乾燥モンモリロナイト9.99gを秤量し、ヘプタン65ml、トリイソブチルアルミニウム(TiBA)のヘプタン溶液35ml(25.3mmol、濃度143.4g/l)を加え、室温で1時間撹拌した。その後、ヘプタンで残液率1/100まで洗浄し、最後にスラリー量を50mlに調製した。これに、ヘプタン85mlとトリノルマルオクチルアルミニウム(TnOA)のヘプタン溶液1.53ml(濃度143.6mg/ml、599μmol)を加え、室温で15分撹拌した。
ここに、別のフラスコ(容積200ml)中で調製した、(r)−[1、1´−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウムジクロライド(合成は、特開平10−226712号公報の実施例に従って実施した。)123mg(151.3μmol)のヘプタン溶液(30mL)を加えて、60℃で60分間撹拌した。反応終了後、ヘプタンを追加して333mlに調製した。
窒素置換を行った内容積1Lの撹拌式オートクレーブに、上記で調製したモンモリロナイト/メタロセン錯体を導入した。オートクレーブ内の温度が40℃に安定したところでプロピレンを5g/時間の速度で供給し、温度40℃を維持した。4時間後プロピレンの供給を停止し、さらに1時間維持して予備重合を行った。
予備重合終了後、残存プロピレンをパージして予備重合触媒スラリーをオートクレーブより回収した。回収した予備重合触媒スラリーを静置し、上澄み液を150ml抜き出した。続いてTiBAのヘプタン溶液4.14ml(2.96mmol)を室温にて加え、その後、40℃にて1時間減圧乾燥した。これにより、触媒1g当たりポリプロピレン2.13g含む予備重合触媒が31.70g得られた。
4.プロピレン重合
内容積3Lの撹拌式オートクレーブ内をプロピレンで十分置換した後に、TiBAのヘプタン溶液5.6ml(4.04mmol)を加え、水素90ml、液体プロピレン750gを導入し、70℃に昇温し、その温度を維持した。予備重合触媒をヘプタンでスラリー化し、触媒として(予備重合ポリマーの重量は除く)25mgを圧入し重合を開始した。内温を70℃に維持したまま、1時間重合を継続した。その後、エタノール5mlを加え重合反応を停止させた。残ガスをパージしてポリマーを得た。得られたポリマーを90℃で1時間乾燥した。
その結果、246gのポリマーが得られた。触媒活性は、9,840g−PP/g−触媒/hrであった。MFRは1.1g/10分であった。結果を表2に示す。
実施例2
1.造粒モンモリロナイト
2:1層のイオン交換性層状珪酸塩として、次の化学組成(mmol/g)を有するモンモリロナイト(水澤化学工業(株)「ベンクレイKK」)を使用した。Al:3.625、Si:11.317、Na:1.278、Mg:1.277、Fe:0.326、K:0.065、Ca:0.071。このモンモリロナイトのxは、0.039であり、スメクタイト含量は89.7%であった。造粒前のモンモリロナイトを0.5wt%水スラリーで調製した際の平均粒径は、0.47μmであった。水スラリーの調製方法および測定方法は、前記(2)に従う。
このモンモリロナイトは実施例1同様に造粒した。
2.イオン交換性層状珪酸塩の化学処理
得られた造粒モンモリロナイトを使用してイオン交換性層状珪酸塩の酸処理を行った。造粒モンモリロナイト添加後の95℃維持時間を315分とした以外は、実施例1同様に行った。その結果、68.8gの化学処理モンモリロナイトを得た。この化学処理モンモリロナイトは、Al(mol)/Si(mol)が0.210で、Li含量が0.49wt%であった。
3.触媒調製
上記化学処理モンモリロナイトを10.0g使用した以外は、実施例1同様に行った。触媒1g当たりポリプロピレン2.10g含む予備重合触媒が31.42g得られた。
4.プロピレン重合
上記触媒を、予備重合ポリマーを除いた触媒量として21.6mg使用した以外は、実施例1同様に行った。その結果、233gのポリマーが得られた。触媒活性は、10,787g−PP/g−触媒/hrであった。MFRは1.5g/10分であった。結果を表2に示す。
実施例3
1.イオン交換性層状珪酸塩の化学処理
実施例2から得られた造粒モンモリロナイトを使用してイオン交換性層状珪酸塩の酸処理を行った。撹拌翼と還流装置を取り付けた1Lフラスコに、蒸留水967gを投入し、96%硫酸123.4gを滴下した。内温が95℃になるまでオイルバスで加熱し、目標温度に到達したところで、さらに、造粒モンモリロナイトを150g添加後撹拌した。その後95℃を保ちながら220分反応させた。この反応溶液を750gの蒸留水に注ぐことで反応を停止し、さらに、このスラリーをヌッチェと吸引瓶にアスピレータを接続した装置にて濾過し、その後1500gの蒸留水で3回洗浄した。洗浄後は、ケーキ状のまま次工程に用いた。最終洗浄後のケーキ重量は、439.5gであった。
1Lプラスチックビーカーで蒸留水424.9gに、硫酸リチウム水和物168.8gを溶解させた水溶液を調製した。ここに先のケーキを全量加え、90℃で2時間反応させた。このスラリーをヌッチェと吸引瓶にアスピレータを接続した装置にて濾過し、1500Lの蒸留水で3回洗浄し、回収したケーキ416gを120℃で終夜乾燥した。
その結果、114.1gの化学処理モンモリロナイトを得た。この化学処理モンモリロナイトは、Al(mol)/Si(mol)が0.235で、Li含量が0.51wt%であった。
2.触媒調製
上記化学処理モンモリロナイトを10.2g使用した以外は、実施例1同様に行った。触媒1g当たりポリプロピレン2.01g含む予備重合触媒が31.07g得られた。
3.プロピレン重合
上記触媒を、予備重合ポリマーを除いた触媒量として20.0mg,水素を135mL使用した以外は実施例2と同様に行った。その結果、248gのポリマーが得られた。触媒活性は、12,400g−PP/g−触媒/hrであった。MFRは2.1g/10分であった。結果を表2に示す。
比較例1
1.造粒モンモリロナイト
2:1層のイオン交換性層状珪酸塩として、次の化学組成(mmol/g)を有する特許文献6に使用されているモンモリロナイト(水澤化学工業(株)「ベンクレイSL」)を使用した。Al:3.288、Si:11.983、Na:1.063、Mg:0.839、Fe:0.356、K:0.060、Ca:0.200。このモンモリロナイトのxは、0.187であり、スメクタイト含量は65.2%であった。造粒前のモンモリロナイトを0.5wt%水スラリーで調製した際の平均粒径は、0.63μmであった。水スラリーの調製方法および測定方法は、前記(2)に従う。
このモンモリロナイトを実施例1同様の造粒条件で造粒した。
2.イオン交換性層状珪酸塩の化学処理
蒸留水2268g、96%硫酸290.6gを混合した、硫酸水溶液を95℃まで昇温し、そこに上記で調製した造粒モンモリロナイト351gを添加した。添加後の95℃で360分間処理を継続した。反応停止に875gの蒸留水と1回の洗浄用の蒸留水を2500gとした以外は、実施例1同様に行った。その結果、258.8gの化学処理モンモリロナイトを得た。この化学処理モンモリロナイトは、Al(mol)/Si(mol)が0.168で、Li含量が0.25wt%であった。
3.触媒調製
上記化学処理モンモリロナイトを9.99g使用した以外は、実施例1同様に行った。触媒1g当たりポリプロピレン2.16g含む予備重合触媒が31.96g得られた。
4.プロピレン重合
予備重合ポリマーを除いた触媒量として25mg使用した以外は、実施例1同様に行った。その結果、215gのポリマーが得られた。触媒活性は、8,600g−PP/g−触媒/hrであった。MFRは2.6g/10分であった。結果を表2に示す。
比較例2
1.造粒モンモリロナイト
2:1層のイオン交換性層状珪酸塩として、次の化学組成(mmol/g)を有する特許文献2に使用されているモンモリロナイト(クニミネ工業(株)「クニピアF」)を使用した。Al:4.522、Si:11.000、Na:1.174、Mg:0.864、Fe:0.269、K:0.332、Ca:0.013。このモンモリロナイトのxは、0.260であり、スメクタイト含量は85.1%であった。造粒前のモンモリロナイトを0.5wt%水スラリーで調製した際の平均粒径は、1.45μmであった。水スラリーの調製方法および測定方法は、前記(2)に従う。
このモンモリロナイトを実施例1同様の造粒条件で造粒した。
2.イオン交換性層状珪酸塩の化学処理
得られた造粒モンモリロナイトを使用してイオン交換性層状珪酸塩の酸処理を行った。撹拌翼と還流装置を取り付けた0.5Lフラスコに、蒸留水281.7gを投入し、96%硫酸82.7gを滴下した。内温が90℃になるまでオイルバスで加熱し、目標温度に到達したところで、さらに、上記1の造粒モンモリロナイトを50.1g添加後撹拌した。その後90℃を保ちながら300分反応させた。この反応溶液を250gの蒸留水に注ぐことで反応を停止し、さらに、このスラリーをヌッチェと吸引瓶にアスピレータを接続した装置にて濾過し、その後500gの蒸留水で3回洗浄した。洗浄後は、ケーキ状のまま次工程に用いた。最終洗浄後のケーキ重量は、67.8gであった。
0.5Lプラスチックビーカーで蒸留水79.6gに、硫酸リチウム水和物27.4gを溶解させた水溶液を調製した。ここに先のケーキを全量加え、90℃で2時間反応させた。このスラリーをヌッチェと吸引瓶にアスピレータを接続した装置にて濾過し、500gの蒸留水で3回洗浄し、回収したケーキ84.1gを120℃で終夜乾燥した。
その結果、22.5gの化学処理モンモリロナイトを得た。この化学処理モンモリロナイトは、Al(mol)/Si(mol)が0.296で、Li含量が0.25wt%であった。
3.触媒調製
上記化学処理モンモリロナイトを9.99g使用した以外は、実施例1同様に行った。触媒1g当たりポリプロピレン1.99g含む予備重合触媒が30.24g得られた。
4.プロピレン重合
予備重合ポリマーを除いた触媒量として29.8mg使用した以外は、実施例1同様に行った。その結果、168gのポリマーが得られた。触媒活性は、5,638g−PP/g−触媒/hrであった。MFRは2.9g/10分であった。結果を表2に示す。
比較例3
1.造粒モンモリロナイト
2:1層のイオン交換性層状珪酸塩として、次の化学組成(mmol/g)を有するモンモリロナイト(Southern Clay Products Inc.「BP Collidual Clay」)を使用した。Al:3.858、Si:11.520、Na:0.831、Mg:0.584、Fe:0.530、K:0.031、Ca:0.041。このモンモリロナイトのxは、0.127であり、スメクタイト含量は78.6%であった。造粒前のモンモリロナイトを0.5wt%水スラリーで調製した際の平均粒径は、1.44μmであった。水スラリーの調製方法および測定方法は、前記(2)に従う。
このモンモリロナイトを実施例1同様の造粒条件で造粒した。
2.イオン交換性層状珪酸塩の化学処理
蒸留水169.1g、96%硫酸49.9gを混合した、硫酸水溶液を95℃まで昇温し、そこに上記で調製した造粒モンモリロナイト29.7gを添加した。添加後の95℃で300分間処理を継続した。反応停止に100gの蒸留水と1回の洗浄用の蒸留水を300gとした以外は、実施例1同様に行った。洗浄後は、ケーキ状のまま次工程に用いた。最終洗浄後のケーキ重量は、45.8gであった。
0.5Lプラスチックビーカーで蒸留水76.5gに、硫酸リチウム水和物22.52gを溶解させた水溶液を調製した。ここに先のケーキを全量加え、90℃で2時間反応させた。このスラリーをヌッチェと吸引瓶にアスピレータを接続した装置にて濾過し、200gの蒸留水で3回洗浄し、回収したケーキ49.2gを120℃で終夜乾燥した。
その結果、18gの化学処理モンモリロナイトを得た。この化学処理モンモリロナイトは、Al(mol)/Si(mol)が0.228で、Li含量が0.22wt%であった。
3.触媒調製
上記化学処理モンモリロナイトを10.1g使用した以外は、実施例1同様に行った。触媒1g当たりポリプロピレン2.15g含む予備重合触媒が31.94g得られた。
4.プロピレン重合
予備重合ポリマーを除いた触媒量として25.1mg使用し、水素を112.5mLとした以外は、実施例1同様に行った。その結果、196gのポリマーが得られた。触媒活性は、7,809g−PP/g−触媒/hrであった。MFRは3.3g/10分であった。結果を表2に示す。
Figure 2016204525
Figure 2016204525
表2から明らかなように,実施例1〜3と比較例1〜3を対比検討すると,本発明のイオン交換性層状珪酸塩を用いて調製されるオレフィン重合用触媒を用いた実施例1〜3は,本発明を満たさないイオン交換性層状珪酸塩を用いた比較例1〜3よりもMFR見合いの重合活性が高く,優れたイオン交換性層状珪酸塩であることがわかる。
具体的には,実施例2と比較例2を比較することにより,一般式(1)のxが0.039である(つまり、0.1よりも小さい)イオン交換性層状珪酸塩は,同じくxが0.260である(つまり、0.1よりも大きな)イオン交換性層状珪酸塩よりもオレフィン重合用触媒として用いた際の活性と比較することにより本発明の優位性が分かる。すなわち、前者は1gからMFR1.5g/10分のポリマーが1時間に10,787gを製造できるのに対し,後者は1gからMFRがより高い2.9g/10分のポリマーが1時間に5,638gを製造する。このように本発明のイオン交換性層状珪酸塩を用いて調製されるオレフィン重合用触媒ではMFRが低いにもかかわらず,およそ2倍のポリマーを製造することができる。
したがって,本実験例のようにイオン交換性層状珪酸塩において,一般式(1)のxの範囲が0を超えて0.1以下である場合,一般式(1)のxの範囲が0.1よりも大きなイオン交換性層状珪酸塩を含むオレフィン重合用触媒よりも高活性であり,優れた結果が得られているといえる。
本発明の特定のイオン交換性層状珪酸塩を用いて調製されるオレフィン重合用触媒成分、およびそれを用いたオレフィン重合用触媒を使用することで、重合は高活性に進行するため、効率よくポリオレフィンを製造することが可能となり、産業上、利用可能性が高い。

Claims (7)

  1. 2:1型のイオン交換性層状珪酸塩であって、八面体シートが2八面体であり、下記一般式(1)の組成式中に示されるxの値が0を超えて0.1以下であるイオン交換性層状珪酸塩を用いて調製されることを特徴とするオレフィン重合用触媒成分。
    (M、M2+ 0.5x+y(Y3+ 2−y、Y2+ )(Si4−x、Al)O10(OH)・・・(1)
    (式中、MはNa及び/又はKイオンを表し、M2+はCaイオンを表し、Y3+はAl、Fe、Mn、Crのいずれか1種類以上の3価の金属イオンを表し、Y2+はMg、Fe、Mn、Ni、Znのいずれか1種類以上の2価の金属イオンを表す。xは0<x≦0.1、yはx/((M+0.5M2+)/Y2+−1)である。)
  2. 前記イオン交換性層状珪酸塩が膨潤性を有するイオン交換性層状珪酸塩であることを特徴とする請求項1記載のオレフィン重合用触媒成分。
  3. 前記イオン交換性層状珪酸塩がスメクタイト族であり、スメクタイト含量が80%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のオレフィン重合用触媒成分。
  4. 層間の交換性陽イオンがアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属イオンから選ばれる1種類以上の陽イオンである請求項1〜3のいずれか1項に記載のイオン交換性層状珪酸塩であることを特徴とするオレフィン重合用触媒成分。
  5. 前記イオン交換性層状珪酸塩を酸類で処理する工程を含んで調製されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒成分。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒成分、メタロセン遷移金属化合物及び有機アルミニウム化合物を含むことを特徴とするオレフィン重合用触媒。
  7. 請求項6に記載のオレフィン重合用触媒を用いて、オレフィン重合を行うことを特徴とするオレフィン重合体の製造方法。
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