JP2016202973A - 清掃具における清掃部の起毛装置及び清掃具における清掃部の起毛方法 - Google Patents

清掃具における清掃部の起毛装置及び清掃具における清掃部の起毛方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、ゴミの捕集能力を有する状態で清掃部の繊維を起毛させることが可能な清掃具における清掃部の起毛装置、及び清掃具における清掃部の起毛方法を提供する。
【解決手段】本発明は、清掃具における清掃部の繊維を起毛させる起毛装置であって、前記清掃部を構成する繊維層に気体を吹き付けるノズルと、前記清掃具の一端部に対応する位置と、前記清掃具の他端部に対応する位置との間で前記ノズルを往復動させる駆動部と、を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、清掃具における清掃部の起毛装置、及び清掃具における清掃部の起毛方法に関する。
床や壁等に付着した塵や埃等のゴミを拭き取って清掃する清掃具が広く利用されている。このような清掃具は、不織布等で形成された基材シートに多数の繊維からなる清掃部を備えており、清掃部を床や壁等に接触させて拭き取ると、清掃部の繊維と繊維との間にゴミが取り込まれるようになっている。近年は、様々な形状の清掃具があり、例えば、基材シートの片面に繊維束を接合したものを、柄の先端に取り付けられている台座に巻き付けて使用するものや、繊維束を接合した複数の基材シートを重ね合わせて、柄挿入口を有する袋状体を作り、柄挿入口に柄を挿入して使用するものもある。
清掃具は、基材シートとなる長尺体を順次引き出し、この引き出した長尺体の上に多数の繊維を積層してなる繊維束を配置し、ヒートシール等によって長尺体と繊維束とを所定間隔ごとに接合し、ヒートシールされた接合部と接合部との間で繊維束及び長尺体をカッター等で切断することにより製造される。ここで、基材シートと接合した繊維束がゴミを捕集する清掃部となる。
しかし、このように製造した清掃具は、清掃部の繊維が一定の方向に寝た状態になっており、効率よくゴミを捕集することが難しいという問題があった。
そこで、近年は、清掃部の繊維を起毛させることによりゴミの捕集能力を向上させることが行われている。繊維を起毛する方法としては、例えば、表面に多数の針を有するローラを清掃部の表面に当てながら回転させることで繊維を起毛させるものや、ステンレス等のバーを押し付けることにより不織布に抵抗を付与して、繊維を切断し又は繊維の交絡をほぐして起毛する方法が知られている。また、このような方法を使用して清掃部を起毛させる製造装置も知られている(例えば、特許文献1)。
特開平11−318791号公報
しかしながら、上記した特許文献1記載の製造方法及び製造装置では、清掃部の不織布に抵抗を付与することによって繊維を起毛するので、繊維に対して過剰な抵抗力が付与されて繊維が切断され、清掃部におけるゴミの捕集能力が著しく低下するという問題があった。特に、清掃部を構成する繊維の繊維径は小さくまた長さも長いものが多いため、わずかな抵抗力を付与しただけでも切断する虞があるという問題があった。また、上記した特許文献1記載の製造方法及び製造装置では、繊維に付与する摩擦抵抗力の大きさを任意に調整することが非常に難しく、このような調整を可能とするためには、製造工程が増加し、製造コストが上昇してしまうという問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、ゴミの捕集能力を低下させずに清掃部の繊維を起毛させることが可能な清掃具における清掃部の起毛装置、及び清掃具における清掃部の起毛方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、清掃具における清掃部の繊維を起毛させるための起毛装置であって、
前記清掃部を構成する繊維層に気体を吹き付けるノズルと、
前記清掃具の一端部に対応する位置と、前記清掃具の他端部に対応する位置との間で前記ノズルを往復動させる駆動部と、を具備する、清掃具における清掃部の起毛装置である。
また本発明の第2の態様は、清掃具における清掃部の繊維を起毛させるための起毛方法であって、前記清掃部を構成する繊維層にノズルから気体を吹き付け、かつ、前記清掃具の一端部に対応する位置と、前記清掃具の他端部に対応する位置との間で前記ノズルを往復動させる工程を具備する、清掃具における清掃部の起毛方法である。
本発明によれば、清掃部に気体を吹き付けることによって該清掃部の繊維を起毛させることができるので、繊維に過大な抵抗力が付与されることがない。そのため、繊維径が小径であったり、又は繊維の長さが長いものであった場合でも、繊維が切断するおそれを確実に防止することができ、さらにゴミの捕集能力を低下させることを確実に防止することが可能な清掃具を提供することが可能になる。
本発明の第1の実施の形態に係る清掃具における清掃部の起毛装置の構成を表す正面図である。 第1の実施の形態に係る清掃具における清掃部の起毛装置のノズルの構成を表す斜視図である。 第1の実施の形態に係る清掃具における清掃部の起毛装置において清掃部の繊維を起毛する前の状態を表した斜視図である。 第1の実施の形態に係る清掃具における清掃部の起毛装置において清掃部の繊維を起毛した後の状態を表した斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る清掃具における清掃部の起毛装置の構成を表す正面図である。 第2の実施の形態に係る清掃具における清掃部の起毛装置の構成を表す平面図である。 第2の実施の形態に係る清掃具における清掃部の起毛装置の構成を表す斜視図である。 第2の実施の形態に係る清掃具における清掃部の起毛装置のノズルの形状を表す斜視図である。 第2の実施の形態に係る清掃具における清掃部の起毛装置において清掃具の繊維を起毛している状態を表した説明図である。
本発明に係る清掃具における清掃部の起毛装置(以下、単に「起毛装置」と言う。)の構成について説明する。なお、本明細書における「上」、「下」、「前」、「後」、「左」及び「右」とは、図3に示す方向を意味するものとする。また、本明細書においては、清掃具が搬送される方向を「搬送方向」と言い、ある位置に対して搬送される清掃具が近づいてくる側のことをその位置の「上流側」、ある位置に対して搬送される清掃具が遠ざかる側のことをその位置の「下流側」と言う。なお、図2及び図8に示すノズルの構成を説明する際の「先端」、「後端」、「左」、「右」は、図2及び図8に示す方向をいうものとする。
本発明に係る第1の実施の形態の起毛装置の構成を図1〜図4に基づいて説明する。
図3において1は起毛装置に取り外し可能に取り付けられる清掃具であり、清掃具1は長方形状の2枚の基材シート2a,2bを重ね合わせて、上下方向の両端部(長手方向と直交する方向に沿う端部)を開口させながら長手方向の周縁部をヒートシール等によって接合しており、これら周縁部と周縁部との間に袋状のポケット部3が形成されている。本実施の形態では、上下方向の両端部を開口させているが、少なくとも1ヵ所を開口させていればよい。この基材シート2a,2b上には、多数の繊維を層状に集積させてなる繊維層4が接合されている。繊維層4は、ゴミを捕集することができるように形成された繊維の集合体であり、本発明における清掃具1の清掃部5を構成するものである。
なお、基材シート2aと基材シート2bとの接合、及び基材シート2a,2bと繊維束4との接合は、熱融着、超音波融着、接着、逢着等により行うことができる。また、上記した部材同士が接合できればこれら以外の方法であってもよい。基材シート2a,2bは不織布シートから構成することが好ましく、基材シート2a,2bに用いられる不織布シートとしては、例えば、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、サーマルボンド不織布、エアスルーボンド不織布、ポイントボンド不織布等が挙げられるが、スパンレース不織布、サーマルボンド不織布等を用いることが好ましい。基材シート2a,2bを構成する不織布シートは、一枚のシートから構成してもよいし、同種又は異なる種類のシートを複数枚積層して構成してもよい。また、繊維束4を構成する繊維には、例えば綿、毛等の天然繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアクリル等の合成繊維、芯鞘型繊維、海島型繊維、サイドバイサイド型繊維等の複合繊維等が用いられる。これらの中でも、熱融着性のある合成繊維や複合繊維が好ましく、特に芯がポリプロピレン、鞘がポリエチレンからなる芯鞘型複合繊維は、鞘を構成するポリエチレンの優れた熱融着性と、芯を構成するポリプロピレンの腰の強さとを併せ持つため好ましい。また、繊維束4には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、レーヨン等から製造される、一般的にトウと呼ばれる長繊維束を用いることもできる。さらに、繊維束4に用いられる繊維は、機械捲縮、熱捲縮等の捲縮したものであってもよい。なお、上記した基材シート2a,2b及び繊維束4の材質は一例であり、上記した以外のものを用いて基材シート又は繊維束を形成してもよい。例えば、フィルム状のものや紙で形成したもの等を基材シートとして用いてもよい。
次に、本実施の形態に係る起毛装置11の構成を説明する。図1に示すように、本実施の形態に係る起毛装置11は、基台12、搬送部13、吹き付け部14及び取り出し部15を備えている。基台12は、起毛装置11のベース部材となるもので、搬送部13、吹き付け部14及び取り出し部15を設置することができるように構成されている。また、図1及び図3に示すように、基台12の上部には、2つの段部16、16が相対向して形成されている。2つの対向する段部16、16間には所定の間隔が設けられ、この間隔が搬送路17として形成されている。
搬送部13は、清掃具1を搬送するためのものであり、搬送部材18、駆動ローラ20及び従動ローラ21を備えている。搬送部材18は、清掃具1を搬送するための部材であり、本実施の形態では、ゴム又は合成樹脂等で形成されたベルト状の部材で形成されている。このベルト状の部材は、左右方向の断面が平板状になるように形成されている(図3、図4参照)。また、搬送部材18には、複数本のピン部材19が所定間隔ごとに設けられている。このピン部材19は、例えばステンレス等の金属材料等で形成されている円柱状の部材であり、先端が曲面を描くように形成されている。このピン部材19は、清掃具1を着脱自在に取り付けるためのもので、清掃具1のポケット部3に挿入することができるように形成されている。なお、本実施の形態では、搬送部材18をゴム又は合成樹脂等で形成されたベルト状の部材で形成しているが、これら以外の材質のものを任意に選択して用いることができる。また、搬送部材18には、例えば、ゴム又は合成樹脂等で形成されたチェーン等を用いてもよい。また、搬送部材18には、ゴム又は合成樹脂等を使用しているが、これら以外の材料を使用してもよい。また、搬送部材18としてベルト状の部材を使用する場合、その構成は従来から公知のものを使用することができる。例えば、ゴムをベルト状に成形したものを用いてもよいし、ゴムとゴムとの間にメッシュ状の部材やワイヤー等を挟んで層構成にしたものを用いてもよい。
搬送部材18は、搬駆動ローラ20とは、搬送部材18を搬送するためのもので、本実施の形態では、搬送方向Aの上流側に位置するように基台12に設置されている。この駆動ローラ20は、図示しない駆動モータによって、図1中のB方向に回転駆動するように構成されている。なお、駆動モータの構成及び駆動モータから駆動ローラ20への動力の伝達機構は、従来から公知の機構を使用することができる。
搬送部材18は、駆動ローラ20と従動ローラ21との間に懸架されている。従動ローラ21は、搬送方向Aの下流側に位置するように基台12に設置されている。この従動ローラ21は、高さ方向の位置が駆動ローラ20と同じ位置に設置されており、搬送部材18に設けられたピン部材19が水平方向に移動するようになっている。
駆動モータの駆動によって、駆動ローラ20が図1におけるB方向に回転すると、駆動ローラ20と従動ローラ21との間に懸架されている搬送部材18は、2つのローラ20、21間を周回するように移動する。この周回運動により従動ローラ21も図1におけるB方向に回転する。搬送部材18が周回運動の往路を移動するとき、即ち図1におけるA方向に移動するときは、ピン部材19の先端部19aは上向きであり、また搬送部材18が周回運動の復路を移動するとき、即ち図1におけるC方向に移動するときは、ピン部材19の先端部19aは下向きとなる。なお、図1においては、C方向に移動する搬送部材18及びピン部材19の一部を省略して図示している。
吹き付け部14は、清掃具1の清掃部5を構成する繊維層4に気体を吹き付けて、繊維層4の繊維を起毛させるためのものである。吹き付ける気体としては空気が好ましいが、空気に限定されず、窒素ガスなどの各種のガスを用いることができる。吹き付ける気体としては、繊維を起毛させるに必要な加圧気体が用いられる。以下、気体として圧縮空気を使用した例を用いて説明する。
吹き付け部14は、ノズル22及び駆動部23を備えている。ノズル22は搬送部材18の移動方向に沿って複数設けられている。図2に示すように、ノズル22は、先端部に吹き付け孔24が形成され、後端部に圧縮空気を供給するための配管25が接続されている。ノズル22の先端部には、左右方向の略中央部に溝部26が先端側から後端側に向けて切りこんで形成されている。また、先端部には、この溝部26の左右両側に吹き付け孔形成面27が形成され、この吹き付け孔形成面27には縦方向に吹き付け孔24が複数形成されている。吹き付け孔24は、該吹き付け孔24から噴射される圧縮空気の流速を大きくするために、孔径を小さく形成してある。また、この吹き付け孔24は、左側に形成された吹き付け孔24と右側に形成された吹き付け孔24との高さ方向の位置が互い違いになるように形成されており、左右の吹き付け孔24の高さ方向の位置がともに同じ位置に位置しないように形成されている。ノズル先端部の左右両端には、吹き付け孔形成面27よりも先端側に向けて突出した突出部28が形成されている。この突出部28は、吹き付け孔24から噴射された圧縮空気が外側に逸散するのを防ぐために形成されているものである。各吹き付け孔24の孔径は、全て同一であってもよいし、異なっていてもよい。
駆動部23は、ノズル22からの圧縮空気を繊維層4の上下に亘って全体的に吹き付けて均一な起毛を行うことができるように、ノズル22を上下方向に移動可能とするための機構を備えている。この駆動部23は、清掃具1の上端部に対応する位置と、清掃具1の下端部に対応する位置との間を、ノズル22が往復動することが出来るように構成されている。すなわち、駆動部23は、ノズル22を取り付けるための支持棒31、これら支持棒31を支持する支持板32、支持板32の下側に連結されている駆動軸33、及びこの駆動軸33を上下動させることによって支持板32を上下動させ、それによってノズル22を上下方向に往復動させる駆動装置(図示せず)を備えている。なお、駆動装置は、基台12の上面よりも下方に位置し、支持棒31、支持板32は基台12の上面よりも上方に位置するように配置される。これら支持板32と駆動装置との間に位置する駆動軸33は、基台12に開口形成された貫通孔34を挿通するように配置されており、駆動軸33の下端は基台12よりも下方に位置するように配置されている。
支持棒31は、支持板32の上面に所定間隔を置いて複数設けられている。支持棒31の材質としては例えば、ステンレス鋼やアルミニウム等の各種金属材料を用いることができる。
支持板32の上面に複数の支持棒31が所定間隔ごとに取付固定され、また支持板32の下面に複数の駆動軸33が所定間隔ごとに取付固定されている。この支持板32は、駆動軸33によって伝達される上下方向の往復動を支持棒31に伝達するためのものである。
駆動軸33は、上記の駆動装置に連結されており、駆動装置から伝達される上下方向の往復動を支持板32に伝達するように構成されている。駆動軸33の材質としては、例えば、ステンレス鋼やアルミニウム等の各種金属材料を用いることができる。
ノズル22は、清掃具1を搬送部材18により図1におけるA方向に搬送する途中の位置に設置され、その設置位置は特に限定されず、また設置されるノズル22の本数も適宜選択できる。
前記の駆動装置として従来公知のものを用いることができる。例えば、駆動装置の駆動原としてモータを用い、クランクを介してモータによる回転運動を直線運動に変えることによって、駆動軸33に上下方向の往復動をさせる(すなわち、ノズル22を上下方向に往復動させる)構造のものを用いることができる。また、本実施の形態では、ノズル22を上下方向に往復動させるようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、ピン部材19の軸方向が水平方向へ向くように配置されている場合には、ノズル22は、上下方向ではなく水平方向へ往復動するように配置すればよい。このように、ノズル22が往復動する方向は、ピン部材19が設けられている方向によって適宜変更することができる。
取り出し部15は、上記した吹き付け部14によって繊維層4の繊維が起毛された清掃具1をピン部材19から抜き出して取り出すためのものである。この取り出し部15は、気体供給源から供給される圧縮空気を清掃具1に向かって噴射する取り外し用ノズルを有している。
取り出し部15は、従動ローラ21の近傍に設けられる。搬送部材18が従動ローラ21の回転運動に沿って移動するとき、ピン部材19の軸方向は上向きの垂直方向から水平方向に変化し、さらに水平方向から下向きの垂直方向に変化する。ピン部材19の軸方向が上向きの垂直方向から水平方向に変化するまでの領域における任意の角度、即ち上記軸方向が斜め方向(図1におけるD方向)となる角度に圧縮空気が取り出し部15より供給されるように構成されている。取り出し部15に設けた取り出し用ノズルから、斜め方向へ圧縮空気が噴射される。この圧縮空気の噴射圧によって、ピン部材19に支持されている清掃具1はピン部材19より抜け出して上記D方向に飛ばされ、外方に取り出される。ピン部材19の軸方向が水平方向に向いた位置で取り出し用ノズルから圧縮空気を噴射するようにしてもよい。図1において35は、取り出した清掃具1を受け入れるための収納部である。
次に、本実施の形態に係る起毛装置11の作用について説明する。図1に示すように、起毛装置11は、駆動を開始すると、図示しない駆動モータの回転によって、駆動ローラ20がB方向に回転を開始する。駆動ローラ20がB方向に回転を開始すると、それに伴って搬送部材18が移動を開始し、さらに従動ローラ21もB方向に回転を開始する。駆動ローラ20側(すなわち上流側)では、清掃具1が取り付けられていない空のピン部材19が搬送されてくるので、このピン部材19に清掃具1のポケット部3を挿通することによりピン部材19に清掃具1を取り外し可能に支持する。
ピン部材19に支持された清掃具1は、搬送部材18の動きに伴って順次図1におけるA方向(搬送方向)へ移動する。そして、清掃具1が所定の位置に位置すると駆動モータの回転駆動が停止し、それに伴って搬送部材18及びピン部材19の移動も停止する。
次に、吹き付け部14のノズル22に圧縮空気が供給されて、吹き付け孔24から圧縮空気が噴射される。また、それと同時に、駆動装置が駆動を開始して、ノズル22が上下方向(図3におけるS方向)に往復動を開始する。噴射された空気は、清掃具1の清掃部5を構成する繊維層4の全体に吹き付けられる。繊維層4は、吹き付けられた空気の噴射圧を受けて繊維が起毛する。これにより繊維が寝ている状態から、繊維が立った状態になる。ここにおいて、圧縮空気を複数の吹き付け孔24から噴出させ且つノズル22をS方向に往復動させているので、圧縮空気の乱流が形成される。そのため、繊維に対して、あらゆる方向から圧縮空気が吹き付けられるために、あらゆる角度に繊維を立ち上がらせることが可能になる。また、繊維に衝突した空気は分散し、1か所に集中して空気圧が及ぼされることがないため、繊維に過度の負荷が与えられることがなく、それにより繊維が切断される虞はない。
また、清掃具1はピン部材19に回転自在に支持されているため、複数の吹き付け孔24から圧縮空気を吹き付けられた清掃具1は、その噴射圧で、図3におけるE方向又はF方向のいずれかに回転する。このように、清掃具1がE方向又はF方向に回転しながら繊維層4の繊維が起毛されるので、図4に示すように、繊維層4が全周面に亘って圧縮空気によって起毛され、その結果、曲面状の丸い周面を有する繊維層が形成される。
繊維層4の繊維の起毛が完了すると、再び駆動モータが回転駆動を開始し、それにともなって搬送部材18及びピン部材19がA方向に移動し始める。このように、起毛後に移動した清掃具1は、搬送路17の下流側に変位すると、搬送部材18が従動ローラ21の外周面に沿って移動するため、ピン部材19も、その先端が従動ローラ21の外周面における法線方向を向くように移動する。このように、ピン部材19の先端が従動ローラ21の外周面における法線方向を向いた時点において、取り出し部15のノズルから噴射される圧縮空気が清掃具1に吹き付けられる。この圧縮空気が吹き付けられることにより、清掃具1は図1におけるD方向の力を受け、噴射圧により清掃具1はピン部材19の軸方向に沿ってピン部材19より離脱し、外方に飛ばされてピン部材19から取り外される。
清掃具1が取り外されたピン部材19は、先端を下向きにしながら順次移動し、駆動ローラ20が位置する上流側へと搬送される。そして、上記した通り、新たに清掃具1がピン部材19に取り付けられて、以後、上記したと同じ工程が繰り返し行われる。
このように、本実施の形態に係る起毛装置によれば、繊維層に圧縮空気を吹き付けることによって該繊維層の繊維を起毛させることができるので、繊維に過大な外力が付与されることがない。そのため、繊維の径が小径であったり、又は繊維の長さが長いものであった場合でも、繊維が切断されるおそれはなく、これによりゴミの捕集能力を向上した清掃具を製造できる。
また、本実施の形態に係る起毛方法によれば、圧縮空気による乱流を形成しやすくなり、清掃部の繊維を万遍なく起毛することができるとともに、より作業の効率化を図ることが可能になる。上記の如くして製造された起毛繊維層を有する清掃具には把持柄が取り付けられ、これにより完成品としてのハンディモップが得られる。
次に、本発明に係る第2の実施の形態の起毛装置の構成を図5〜図9に基づいて説明する。
本実施形態において起毛される清掃具41は、フローリング清掃用シートとして用いられるもので、所定寸法の基材シート42上に多数の繊維を集積させた繊維層43を接合してなるものである。繊維層43は清掃具41における清掃部44として構成される。フローリング清掃用シートを清掃具の先端の台板に取り付けるに当り、該シートを台板に固定するため該シートの端縁部付近は繊維層43が形成されていない取り付け部として構成する。基材シート42は長方形状を有し、この基材シート42上に上記取り付け部の領域を除いて繊維集積体が載置され、繊維の流れ方向と直交する方向に所定幅のヒートシールが所定間隔毎に施されるとともに、この所定幅のヒートシールとは互い違いの位置に同様に所定幅のヒートシールが所定間隔毎に施され、かくして図7、図8に示すように、所定幅のヒートシール部80が千鳥状に形成される。そしてヒートシール部80を基点としてそこから繊維の流れ方向に沿った所定の長さの地点において繊維を切断し(繊維層43下方の基材シート42は切断しない)、切断部81が形成される。2つの切断部81と81との間にヒートシール部80が位置する形となる。従って、切断部81もまた千鳥状に配置される形となる。このようにして、所定寸法の基材シート42上に、千鳥状のヒートシール部80によって繊維層43が接合され且つ千鳥状の切断部81が繊維層43に施されてなる清掃具41が得られる。この清掃具41において、ヒートシール部80を挟んで2つの切断部81と81とが対向しており、ヒートシール部80を挟んで一方の切断部81から他方の切断部81までの領域が1つの繊維層ブロックを形成している。即ち、長方形状に形成された所定寸法の清掃具41は、基材シート42上に多数の繊維層ブロックを形成してなるものである。本実施形態は、かかる構造を有する清掃具41における繊維層43の繊維を起毛するための起毛装置及び起毛方法である。尚、基材シート42と繊維層43との接合方法、基材シート42として使用可能な不織布、繊維層43を構成する繊維に用いられる材料等については、上記した本発明の第1実施形態におけると同様であるのでそれらの説明は省略する。
上記の如く構成される所定寸法の清掃具41が連続して起毛装置51の搬送部52に供給される。図5に示すように、本実施の形態に係る起毛装置51は、搬送部52、押圧部53、吹き付け部54、及び駆動部55を備えている。搬送部52は、ベルト部材56、駆動ローラ57、従動ローラ58a,58b、テンションローラ59を備えている。ベルト部材56は、清掃具41と同じ幅を有するか、又は清掃具41よりも広い幅を有する帯状に形成されている。このベルト部材56は、駆動ローラ57及び従動ローラ58a,58bによって懸架され、さらにテンションローラ59によって所定のテンションが付与されるように構成されている。
駆動ローラ57は、ベルト部材56を搬送するためのもので、ベルト部材56の内周側下部に位置するように設けられている。この駆動ローラ57は、図示しない駆動モータによって、図5におけるG方向に回転駆動するように構成されている。駆動モータの構成及び駆動モータから駆動ローラ57への動力の伝達を行う機構は、従来公知の機構を採用できる。
従動ローラ58a,58bは、駆動ローラ57とともにベルト部材56を懸架するためのもので、搬送方向の上流側と下流側に設けられている。これら従動ローラ58a,58bは、高さ方向の位置が同じ位置となるように設置されており、これら従動ローラ58a,58bの間を搬送されるベルト部材56が水平に移動するように配置されている。
テンションローラ59は、駆動ローラ57及び従動ローラ58a,58bによって懸架されたベルト部材56に所定のテンションを付与するためのものである。
これらベルト部材56、駆動ローラ57、従動ローラ58a,58b及びテンションローラ59は、図示しない駆動モータの駆動によって、駆動ローラ57、従動ローラ58a,58b及びテンションローラ59が図5におけるG方向に回転し、ベルト部材56が周回するようになっている。このとき、周回するベルト部材56は、清掃具41を載置して移動する箇所においては、図5におけるI方向に移動する。このI方向が搬送方向である。
押圧部53は、ベルト部材56で搬送される清掃具41をベルト部材56に押圧するためのもので、押圧部用ベルト部材60、押圧部用駆動ローラ61、押圧部用従動ローラ62a,62b及び押圧部用テンションローラ63から構成されている。押圧部用ベルト部材60は、図6に示すように、左右方向に対をなして設けられており、押圧部用駆動ローラ61の回転によって、ベルト部材56の搬送速度と同じ速度で送られるように構成されている。押圧部用ベルト部材60は、ベルト部材56によって搬送される清掃具41における取り付け部(繊維層43が形成されていない領域部分であり、清掃具41の長手方向に沿って左右両側縁に形成されている)をベルト部材56に押圧するように構成されている。
押圧部用駆動ローラ61は、押圧部用ベルト部材60を搬送するためのもので、押圧部用ベルト部材60の内周後端部側に位置するように設けられている。この押圧部用駆動ローラ61は、図示しない駆動モータによって、図5におけるH方向に回転駆動するように構成されている。駆動モータの構成及び駆動モータから押圧部用駆動ローラ61への動力の伝達を行う機構は、従来公知の機構を採用できる。
押圧部用従動ローラ62a,62bは、押圧部用駆動ローラ61とともに押圧部用ベルト部材60を懸架するためのもので、押圧部用駆動ローラ61よりも下流側に設けられている。これら押圧部用従動ローラ62a,62bは、押圧部用従動ローラ62a,62bがベルト部材56と近接するとともに押圧部用駆動ローラ61とほぼ同じ高さ位置に設けられており、これら押圧部用駆動ローラ61と押圧部用従動ローラ62a,62bによって搬送される押圧部用ベルト部材60が同じ高さ位置を移動するように設置されている。また、押圧部用従動ローラ62a,62bが押圧部用従動ローラ62a,62bよりも高い位置に設けられている。
押圧部用テンションローラ63は、押圧部用駆動ローラ61及び押圧部用従動ローラ62a,62bによって懸架された押圧部用ベルト部材60に所定のテンションを付与するためのものである。この押圧部用テンションローラ63は、押圧部用ベルト部材60の内周側に位置しており、該押圧部用ベルト部材60に対して外側に向けてテンションを付与するように設けられている。
これら押圧部用ベルト部材60、押圧部用駆動ローラ61、押圧部用従動ローラ62a,62b及び押圧部用テンションローラ63は、図示しない駆動モータの駆動によって、押圧部用駆動ローラ61、押圧部用従動ローラ62a,62b及び押圧部用テンションローラ63が図5におけるH方向に回転し、押圧部用ベルト部材60が周回するようになっている。このとき、周回する押圧部用ベルト部材60は、清掃具41を押圧しながら移動する箇所においては、図5におけるI方向に移動する。
清掃具41を搬送する時の押圧部用ベルト部材60の速度は、安定的に清掃具41を搬送する観点からベルト部材56が搬送方向Iに向けて移動する速度と同じであることが好ましい。
吹き付け部54は、繊維層43に圧縮空気を吹き付けて、繊維層43の繊維を起毛させるためのものである。吹き付け部54には、第1の吹き付け部64及び第2の吹き付け部65と、第1の吹き付け部64を駆動するための第1の駆動部66、及び第2の吹き付け部65を駆動させるための第2の駆動部67を有する吹き付け駆動部68が設けられている。図5及び図6に示すように、第1の吹き付け部64は起毛装置51の上流側に配置され、第2の吹き付け部65は起毛装置51の下流側に配置されている。
吹き付け駆動部68は、駆動ローラ69、第1の駆動部66を構成する第1の従動ローラ70及び第1のクランク部材71、第2の駆動部67を構成する第2の従動ローラ72及び第2のクランク部材73、並びに駆動ローラ69、第1の従動ローラ70及び第2の従動ローラ72との間で懸架される駆動ベルト部材74を備えている。駆動ローラ69は、駆動ベルト部材74を搬送するためのものである。駆動ローラ69は、駆動ベルト部材74の内周側に位置するように設けられている。この駆動ローラ69は、図示しない駆動モータによって回転駆動するように構成されている。なお、駆動モータの構成及び駆動モータから駆動ローラ69への動力の伝達を行う機構は、従来公知の機構を採用できる。
第1の従動ローラ70は、駆動ローラ69及び第2の従動ローラ72とともに駆動ベルト部材74を懸架するとともに、この駆動ベルト部材74によって伝達された回転運動を第1のクランク部材71に伝達するためのものである。図6に示すように、第1の従動ローラ70は段付き形状に形成されており、小径部に駆動ベルト部材74を懸架し、大径部は第1のクランク部材71を連結するように構成されている。
第1のクランク部材71は、一端が第1の従動ローラ70の大径部に連結され、他端が第1の吹き付け部64と連結するように構成されている。この第1のクランク部材71は、第1の従動ローラ70の回転運動を直線の往復運動に変換するためのものである。すなわち、第1のクランク部材71は、第1の従動ローラ70が回転運動をすると、他端に連結している第1の吹き付け部64が直線の往復運動をするようになっている。
第2の従動ローラ72は、駆動ローラ69及び第1の従動ローラ70とともに駆動ベルト部材74を懸架するとともに、駆動ベルト部材74によって伝達された回転運動を第2のクランク部材73に伝達するためのものである。図6に示すように、第2の従動ローラ72は、第1の従動ローラ70と同様に段付き形状に形成されており、小径部に駆動ベルト部材74を懸架し、大径部に第2のクランク部材73を連結するように構成されている。
第2のクランク部材73は、一端が第2の従動ローラ72の大径部と連結し、他端が第2の吹き付け部65と連結するように構成されている。この第2のクランク部材73は、第2の従動ローラ72の回転運動を直線の往復運動に変換するためのもので、第2の従動ローラ72が回転運動をすると、他端に連結している第2の吹き付け部65が直線の往復運動をするようになっている。
第1の従動ローラ70及び第2の従動ローラ72は、駆動ローラ69とともに駆動ベルト部材74を懸架することができ、さらに第1の従動ローラ70は第1のクランク部材71に対して運動を伝達することができ、第2の従動ローラ72は第2のクランク部材73に対して運動を伝達することができるものであれば、従来公知の構造のものを使用できる。また、第1のクランク部材71は、第1の従動ローラ70から伝達された運動を直線の往復運動に変換して第1の吹き付け部64に伝達することができ、さらに第2のクランク部材73は、第2の従動ローラ72から伝達された運動を直線の往復運動に変換して第2の吹き付け部65に伝達することができるものであれば、従来公知の構造のものを使用できる。
第1の吹き付け部64は、2つの第1のノズル75が搬送方向Iと平行な方向に配置されている。この第1の吹き付け部64は、第1のクランク部材71の他端と連結しており、図6に示すように、搬送方向Iと直交するJ方向に移動するように構成されている。また、第2の吹き付け部65は、3つの第2のノズル76が搬送方向Iと直交する方向に配置されている。この第2の吹き付け部65は第2のクランク部材73の他端と連結しており、図6に示すように、搬送方向Iと平行なK方向に移動するように構成されている。本実施の形態では、第1のノズル75が往復動する方向と第2のノズル76が往復動する方向とが直交するようになっているが、これらの方向は直交することに限定されるものではなく、交わっていればよい。
図8に示すように、第1のノズル75及び第2のノズル76は、先端面が繊維層43に圧縮空気を吹き付けるための複数の吹き付け孔77が形成された吹き付け孔形成面78として形成されており、後端側に接続された気体供給用の配管79から供給される圧縮空気が吹き付け孔77から噴射されるように構成されている。
次に、本実施の形態の起毛装置51の作用について説明する。図5に示すように、この起毛装置51は、駆動を開始すると、駆動モータが駆動し始めると共に駆動ローラ57がG方向に回転を開始して、搬送部52のベルト部材56が搬送方向(I方向)に向けて移動を開始する。また、押圧部53を構成する押圧部用の駆動モータも回転駆動を開始し、押圧部用駆動ローラ57がH方向に回転を開始して、押圧部用ベルト部材56も移動を開始する。さらに、第1の吹き付け部64は図6におけるJ方向に往復動し、第2の吹き付け部65は図6におけるK方向に往復動する。
ここで、清掃具41をベルト部材56上に設置すると、清掃具41はベルト部材56によってI方向に搬送される。清掃具41は、ベルト部材56によってI方向に搬送されると、繊維層43が形成されていない取り付け部が押圧部用ベルト部材56によってベルト部材56上に押圧される。そして、この状態が維持されながら、さらにI方向へ搬送される。なお、このとき、ベルト部材56の移動速度と押圧部用ベルト部材56の移動速度は同じ速度になっているので、押圧固定された清掃具41に皺が寄ったり、清掃具41の基材シート42が破れる虞はない。
このように、ベルト部材56に押圧された清掃具41は、第1の吹き付け部64まで搬送されると、第1の吹き付け部64の第1のノズル75から噴射される圧縮空気が吹き付けられる。このとき、第1の吹き付け部64はJ方向に往復動しているので、第1のノズル75が噴射している圧縮空気は、繊維層43に対して全体的に吹き付けられる。圧縮空気は、繊維層43に対して直交する方向に噴射して繊維層43や基材シート42に吹き付けられ、その後これら繊維層43や基材シート42に当って繊維層43や基材シート42と平行な方向に向きを変えながら流動する。このとき、圧縮空気の流れは、繊維層43を構成する繊維の間を流れながら移動する乱流となり、繊維に対して起毛する力を付与しながら繊維と繊維の間を通過する。このときに圧縮空気が繊維に対して付与する力は、起毛する程度の力であり、それ以上の過大な力が繊維に付与されないため、起毛する際に繊維が切断するおそれがなく、確実に繊維を起毛することが可能になる。
このようにして、第1の吹き付け部64によって起毛された清掃具41は、さらにI方向に移動し、第2の吹き付け部65に搬送される。第2の吹き付け部65は、第1の吹き付け部64が往復動する方向と直交する方向に往復動するため、第1の吹き付け部64において噴射された圧縮空気の流れとは異なる方向の流れによって繊維をさらに起毛することになる。そのため、第1の吹き付け部64で十分に起毛できなかった繊維をより確実に起毛させることが可能になる。
このようにして第1の吹き付け部64及び第2の吹き付け部65において起毛された繊維層43の繊維は上方に立ち上がり複雑に絡み合って嵩高の状態になる。ここにおいて、清掃具41には多数の繊維層ブロックが形成されているので、各繊維層ブロックにおいてヒートシール部80を基点にして繊維が立ち上がり、丸み形状を有する嵩高の繊維層ブロックが形成される。これにより全体的にボリューム感のある繊維層43が基材シート42上に形成される。かくして丸み形状を有する嵩高の繊維層ブロックが多数形成された清掃具41は、その後下流側に搬送されて、図示しない収納部に受け入れられる。
このように、本実施の形態に係る起毛装置51によっても、繊維層43圧縮空気を吹き付けることによって該繊維層43の繊維を起毛させることができるので、繊維に過大な外力が付与されることがない。そのため、繊維の径が小径であったり、又は繊維の長さが長いものであった場合でも、繊維が切断されるおそれがなく、これによりゴミの捕集能力を向上した清掃具41を製造することが可能になる。
また、本実施の形態に係る起毛方法によっても、圧縮空気の流れによって乱流を形成しやすくなり、繊維層43の繊維を万遍なく起毛することができるとともに、より作業の効率化を図ることが可能になる。
なお、本実施の形態では、第1の吹き付け部64で圧縮空気を清掃具41に吹き付けた後に第2の吹き付け部65で圧縮空気をさらに吹き付けるように構成したが、この工程の順番は逆であってもよい。本実施の形態では、清掃具41に対する圧縮空気の吹き付けを2回に分けて行っているが、2回に限定されるものではない。また、本実施の形態では、第1の吹き付け部64が搬送方向と直交する方向に移動し、第2の吹き付け部65が搬送方向と平行な方向に移動するようにしているが、これら第1の吹き付け部64の移動する方向と第2の吹き付け部65の移動する方向とが交わっていれば、例えば、第1の吹き付け部64及び第2の吹き付け部65が搬送方向に対して所定の角度で交わって移動するように構成してもよい。
本発明に係る第1の実施の形態及び第2の実施の形態について説明したが、これらは本発明の実施の形態の一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することができる。
本発明は、清掃具における清掃部を構成する繊維層に圧縮空気を吹き付けて繊維を起毛させることにより、ゴミの拭き取り特性に優れた清掃具を提供できるものである。

Claims (17)

  1. 清掃具における清掃部の繊維を起毛させる起毛装置であって、
    前記清掃部を構成する繊維層に気体を吹き付けるノズルと、
    前記清掃具の一端部に対応する位置と、前記清掃具の他端部に対応する位置との間で前記ノズルを往復動させる駆動部と、
    を具備する、
    清掃具における清掃部の起毛装置。
  2. 前記清掃具を搬送し、前記清掃具が所定の位置に到達すると移動を停止し、前記繊維層の起毛が完了すると移動を開始する搬送部を具備し、
    前記駆動部は、前記搬送部が停止している間に前記ノズルを往復動させるよう構成される、
    請求項1に記載の清掃具における清掃部の起毛装置。
  3. 前記ノズルは、回転している前記清掃具に気体を吹き付けるよう構成される、
    請求項1又は請求項2に記載の清掃具における清掃部の起毛装置。
  4. 前記清掃具は、前記ノズルから気体を吹き付けられて回転されるよう回転自在に支持される、
    請求項3に記載の清掃具における清掃部の起毛装置。
  5. 前記ノズルは、複数設けられる、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の清掃具における清掃部の起毛装置。
  6. 前記ノズルは、圧縮空気を噴射する、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の清掃具における清掃部の起毛装置。
  7. 前記ノズルは、複数の吹き付け孔を備え、
    前記複数の吹き付け孔は、それぞれ異なる高さに設けられる、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の清掃具における清掃部の起毛装置。
  8. ノズル先端部には、前記複数の吹き付け孔が形成された吹き付け孔形成面より先端側に突出した突出部を備える、
    請求項7記載の清掃具における清掃部の起毛装置。
  9. 前記搬送部によって搬送されている前記清掃具に気体を噴射して、前記清掃具を前記搬送部から取り出す取り出し部を備える、
    請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の清掃具における清掃部の起毛装置。
  10. 前記搬送部は、前記清掃具が着脱自在に取り付けられるピン部材を備え、
    前記ピン部材の軸方向が斜めに傾いているときに、前記清掃具に気体を噴射して、前記清掃具を前記搬送部から取り出す取り出し部を備える、
    請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の清掃具における清掃部の起毛装置。
  11. 清掃具における清掃部の繊維を起毛させる起毛方法であって、
    前記清掃部を構成する繊維層にノズルから気体を吹き付け、かつ、前記清掃具の一端部に対応する位置と、前記清掃具の他端部に対応する位置との間で前記ノズルを往復動させる工程を具備する、
    清掃具における清掃部の起毛方法。
  12. 前記清掃具の搬送を行う工程と、
    前記清掃具が所定の位置に到達して前記搬送を停止させる工程と、
    前記繊維層の起毛が完了すると前記清掃具の移動を開始する工程と、
    を具備し、
    前記ノズルを往復動させる工程は、前記搬送が停止している間に行われる、
    請求項11に記載の清掃具における清掃部の起毛方法。
  13. 前記ノズルを往復動させる工程では、回転している前記清掃具に気体を吹き付ける、
    請求項11又は請求項12に記載の清掃具における清掃部の起毛方法。
  14. 前記清掃具は、前記ノズルから気体を吹き付けられて回転する、
    請求項13に記載の清掃具における清掃部の起毛方法。
  15. 前記ノズルは、複数のノズルを備え、前記複数のノズルが気体を吹き付ける、
    請求項11から請求項14のいずれか一項に記載の清掃具における清掃部の起毛方法。
  16. 前記ノズルは、圧縮空気を噴射する、
    請求項11から請求項15のいずれか一項に記載の清掃具における清掃部の起毛方法。
  17. 前記清掃具を搬送するピン部材に着脱自在に取り付けられた前記清掃具に気体を噴射して、前記ピン部材から前記清掃具を取り出す工程を具備する、
    請求項11から請求項16のいずれか一項に記載の清掃具における清掃部の起毛方法。
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