JP2016190769A - シリカ粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このようなシリカ粒子を製造する方法としては、例えば、加水分解が可能なシリコン化合物を水と触媒とを含む有機溶媒中で加水分解、縮合することによって得られるシリカ粒子を噴霧乾燥(スプレードライ)し、その後、1000〜1200℃の範囲内で焼成する方法が提案されている(特許文献1参照)。
このように1000〜1200℃の比較的高温で焼成して緻密化を進めると、粒子の吸湿性が低下することが経験的に知られているが、高温で処理すればするほど、シリカ粒子同士が融着し、特に狭いギャップへの注入性、埋め込み性や、樹脂と混練した際の混練物の濾過性の問題となることがあった。
従って、いまだ十分に分散性に優れた均一なシリカ粒子が得られているとはいえず、さらなる品質の向上が求められている。
また、この水熱処理により、含珪素化合物と同時に、ナトリウムイオンやアンモニアといったアルカリ成分もシリカ粒子内部から排出することができることから、シリカ粒子同士の融着をより抑制することができることを見いだした。
本発明のシリカ粒子の製造方法は、好ましくは、分散液調製工程と水熱処理工程との間に、調製したシリカ粒子分散液から、反応が不十分な含珪素化合物を分離除去する水熱前精製工程を備えている。
ここで、水熱前精製工程及び水熱後精製工程において分離除去する「反応が不十分な含珪素化合物」とは、調製目的とするシリカ粒子まで反応が進んでいない含珪素化合物を意味し、例えば、未反応の原料含珪素化合物やその低分子加水分解物(1〜4量体程度)等であり、その粒径としては例えば5nm以下程度のものである。
[分散液調製工程]
分散液調製工程は、シリカ粒子分散液を調製する工程であり、各種の調製方法を採用することができる。例えば、特開平11−228698号公報、特開平11−228699号公報等に開示された含珪素化合物を加水分解する方法や、これに準じた方法が挙げられる。本工程において調製されるシリカ微粒子の平均粒子径としては、10nm〜1μm程度であることが好ましく、20nm〜1μm程度であることがより好ましい。なお、本明細書において述べる各シリカ粒子の平均粒子径は、1μm未満の粒子は堀場製作所製の粒度分布測定装置LA−950V2を用い、1μm以上の場合はベックマン・コールター社製のコールターカウンターIIIを用いて測定する。
Rn−SiX4−n・・・(1)
(但し、式中、Rは炭素数1〜10の置換または非置換の炭化水素基であって、互いに同一であっても異なっていてもよい。Xは炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、ハロゲンまたは水素である。nは0〜3の整数である。)
まず、水とアルコールに加水分解用触媒を加えて混合溶媒とする。この混合溶媒に式(1)で示した含珪素化合物を添加すると、シリカ微粒子(種粒子ということもある)の分散液(A液)が得られる。すなわち、シリカ種粒子は含珪素化合物の加水分解物である。
混合溶媒に含珪素化合物を添加する際、できるだけ短時間で、できれば一気に添加することが好ましい。短時間で添加することによって、均一な粒子径の種粒子が作製できる。これを後述する粒子成長工程で粒子成長させると、均一な粒子径の(すなわち、粒子径変動係数の小さい)シリカ粒子が得られる。
アルコールとしてはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等を用いることができる。なお、必要に応じて他の有機溶媒を併用してもよい。このとき、混合溶媒中の水/アルコール重量比は1/1〜3/1の範囲にあることが好ましい。この範囲にあれば、比較的単分散のシリカ種粒子が得られ、均一な粒子径のシリカ粒子の作製に有効である。
加水分解用触媒としては、アルカリ金属水酸化物、塩基性窒素化合物等の塩基性化合物を用いることができる。ここでは、アンモニアが推奨される。アンモニアは、加水分解能だけでなく、各工程における分散液のpH調整に有効で、かつ、最終的に得られる解砕シリカ粒子中にアンモニアは不純物として残存することがない。
加水分解用触媒や含珪素化合物の種類によって、混合溶媒中の加水分解用触媒の濃度は異なるものの、1〜7.5質量%の範囲にあることが好ましい。加水分解用触媒の濃度がこの範囲にあれば、種粒子に適した比較的単分散のシリカ微粒子が得られる。更に、加水分解用触媒の濃度は3〜5質量%がより好ましい。
更に、シリカ微粒子の分散液(A液)に、pH調整剤を添加することが好ましい。本実施例ではアンモニア水を加える。必要に応じて水を加えてもよい。このようにして、pHが10〜13の範囲のシリカ微粒子の分散液(B液)が得られる。シリカ微粒子の分散液(B液)の温度を5〜40℃の範囲にすることが好ましい。また、分散液の電導度は80〜200μs/cmの範囲が好ましい。シリカ微粒子の分散液(B液)のpH、温度および電導度をこのような範囲とすることによってシリカ微粒子は凝集することなく、より均一な粒子径となり、種粒子として好適に用いることができる。
次いで、粒子成長工程を行う。すなわち、シリカ微粒子の分散液(B液)に加水分解可能な含珪素化合物と加水分解用触媒を連続的にあるいは断続的に添加する。ここでは、含珪素化合物と加水分解用触媒を同時かつ連続的に添加する。同時に添加することにより、粒子成長工程で分散液のpHの変動を小さくすることが可能となり、粒子成長用の含珪素化合物の加水分解およびシリカ微粒子(種粒子)表面への析出速度が一定となり、均一な粒子径のシリカ粒子が得られる。
このとき、含珪素化合物の添加量は、前述の分散液(A液)のRn−SiO(4−n)/2量の2〜200倍の範囲にあることが好ましい。この範囲にあれば、平均粒子径が後述する10nm〜1μmの範囲にあるシリカ粒子を、凝集することなく単分散で得られる。より好ましくは、10〜150倍である。1μm以上のシリカ粒子を得たい場合には、ここで得られた粒子を種粒子として、同様の粒子成長工程を更に行えばよい。このように、粒子成長工程を繰り返すことで、10μm程度までシリカ粒子を成長させることができる。
またこのとき、シリカ微粒子(SiO2)1モルに対して、水を4〜200モル加えることが好ましい。特に、6〜100モルが適している。水が4モル未満であると、加水分解が生じ難く、球状の粒子が得られない場合がある。水が200モル以上であると、加水分解速度が速くなるため、粒子成長が生じずに自己核生成が生じる場合がある。更に加水分解用の触媒は種類にもよるが、系内に0.5〜7.5%存在するように添加することが好ましい。0.5%未満の場合は、粒子成長をせず目的の粒子サイズにならない場合がある。7.5%より多い場合は粒子成長に影響は及ぼさないがコスト的観点から好ましくない。
このように、シリカ微粒子の分散液(B液)に含珪素化合物と加水分解用触媒を同時かつ連続的に添加することでシリカ微粒子が成長し、シリカ粒子の分散液(C液)が得られる。以上のような方法により、平均粒子径10nm〜1μmのシリカ粒子の分散液を作製することができる。
更に、上述の粒子成長工程の後に、必要に応じて粒子熟成処理を行うことができる。ここで、粒子熟成工程とは、35〜100℃に加温して所定時間保持する工程をいう。
具体的には、粒子成長工程を経たシリカ粒子の分散液(C液)を、35〜100℃に加温し、所定時間撹拌する。するとシリカ粒子の分散液が熟成し、シリカ粒子の分散液(D液)が得られる。40〜80℃で熟成させることがより好ましい。この温度範囲内であれば分散液(C液)の温度は変動しても構わない。
また、熟成時の分散液のpHを8〜13にする。このとき、分散液のpHの変動幅を±1.0にする。±0.5の範囲に制御することが、より好ましい。熟成時間は温度によっても異なるが概ね1〜24時間である。このような条件で熟成することによって、含珪素化合物の加水分解物の縮合が進むとともに、より均一な粒子径の(粒子径変動係数の小さい)シリカ粒子が得られる。
更に、必要に応じて濾過工程を設けてもよい。濾過工程の前に前述の粒子熟成工程を行っているか否かは問わない。濾過によって、所定の平均粒子径よりも大きい、シリカ粒子の凝集体を分離できる。この時点で所定の平均粒子径よりも大きい凝集体が残存していると、焼成工程での焼成により、解砕が困難な焼成シリカ粒子が生成する可能性がある。
本発明の製造法においては、前述した分散液調製工程と後述する水熱処理工程との間に、調製したシリカ粒子分散液から、反応が不十分な含珪素化合物を分離除去する水熱前精製工程を備えていることが好ましい。これにより、乾燥工程、焼成工程におけるシリカ粒子同士の融着、すなわちネック部の生成及び成長を抑制して、より分散性に優れ均一なシリカ粒子の製造が可能となる。分散液中の含珪素化合物を分離除去する方法としては、含珪素化合物を分離除去できるものであれば特に限定されるものではなく、イオン交換樹脂を用いた処理、イオン交換膜を用いた処理、限外膜を用いた濾過、遠心機を用いた分離、デカンテーション等を例示することができ、これらの中でも、イオン成分の交換と共に吸着等の分離除去作用を期待できるイオン交換樹脂を用いた処理が好ましい。含珪素化合物は、陰イオン交換樹脂を用いて分離することができるが、更に陽イオン樹脂を用いることにより、ナトリウムイオン等を除去することができることから、双方のイオン交換樹脂を用いて分離除去することが好ましい。
陽イオン交換樹脂としてH型陽イオン交換樹脂を用いることが好ましく、ビーズ状、繊維状等、その形態は問わない。また、上記同様、処理方法としては、分散液中にイオン交換樹脂を投入してバッチ方式で処理する方法や、カラムにイオン交換樹脂を充填して通液する方法等、従来公知の方法を用いることができる。
陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂の処理を交互に複数回行うことにより、含珪素化合物及びナトリウムイオン等のアルカリ成分をより効果的に分離除去することができ、シリカ粒子同士の融着をより抑制することが可能となる。
本工程は、上記分散液調製工程において調製されたシリカ粒子分散液(必要に応じて、水熱処理前精製工程を経たシリカ粒子分散液)に対して水熱処理を施す工程であり、本発明の重要な工程である。本工程により、シリカ粒子内部に存在する反応が不十分な含珪素化合物を粒子外部(分散液中)に排出することができ、続く水熱後精製工程により、この分散液中に排出された含珪素化合物を分離除去することができることから、焼成時のシリカ粒子同士の融着を抑制できることができる。すなわち、シリカ粒子内部に反応が不十分な含珪素化合物が残存していると、乾燥の際、含珪素化合物が粒子表面に出現し、かかる含珪素化合物が、シリカ粒子同士の融着、すなわちネック部の生成及び成長を促進させると考えられるが(図1参照)、これを抑制することができる。
本工程は、上記水熱処理工程で、シリカ粒子内部から分散液中に排出された含珪素化合物を取り除く工程であり、本発明においては、水熱処理工程と共に重要な工程である。すなわち、本工程を行わない場合(反応が不十分な含珪素化合物を分離除去しない場合)、分散液中に残った反応が不十分な含珪素化合物により、続く乾燥工程において、シリカ粒子同士の融着を促進させることとなり、結果としてシリカ粒子の凝集をもたらすこととなる。
陽イオン交換樹脂としては、H型陽イオン交換樹脂を用いることが好ましく、ビーズ状、繊維状等、その形態は問わない。また、上記同様、処理方法としては、分散液中にイオン交換樹脂を投入してバッチ方式で処理する方法や、カラムにイオン交換樹脂を充填して通液する方法等、従来公知の方法を用いることができる。
陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂の処理を交互に複数回行うことにより、含珪素化合物及びナトリウムイオン等のアルカリ成分をより効果的に分離除去することができ、シリカ粒子同士の融着をより抑制することが可能となる。
次に、水熱処理、及び反応が不十分な含珪素化合物の分離除去処理が行われたシリカ分散液の乾燥を行う。乾燥方法としては、シリカ分散液(C液)を噴霧乾燥する方法が好ましい。噴霧乾燥シリカ粒子(噴霧乾燥により得られる造粒粒子であり、シリカ粒子の均一な集合体粒子)の平均粒子径は1〜100μmが適している。特に、1〜70μmの範囲が好ましい。噴霧乾燥シリカ粒子の平均粒子径が1μm未満の場合は、流動性が低く、焼成工程で均一に焼成できないことがある。その場合、解砕工程の処理条件によっては、元の粒子径になるように解砕できない虞がある。噴霧乾燥シリカ粒子の平均粒子径が100μmを超えると、粒子が大きすぎて解砕工程で元の粒子径になるまで解砕できない虞がある。できたとしても長時間の解砕を要する。また、吸湿性の低い、樹脂への分散性に優れた解砕シリカ粒子を得ることが困難となる。
また、噴霧乾燥シリカ粒子の水分含有量は0.01〜10質量%が適している。特に、0.1〜7質量%の範囲が好ましい。水分含有量を0.01質量%未満とすることは困難であり、できたとしても噴霧乾燥工程で静電気による凝集が起き、これをこのまま焼成したのでは、解砕工程で元の粒子径になるまで解砕できないことがある。また、水分含有量が10質量%を超えると、焼成工程で融着が促進され、解砕工程で元の粒子径になるまで解砕できないことがある。
噴霧乾燥における熱風の温度は、出口温度で120〜300℃が適している。特に、130〜250℃が好ましい。入口温度にも依るが、出口温度が120℃未満の場合、未乾燥粒子が得られたり、造粒粒子が緻密になるため、これらの造粒粒子を焼成すると、粒子の接点数が増加し合着が起きやすいので、結果として融着が起きやすくなる。解砕工程を用いても、融着した粒子を均一に解砕することは困難である。また、出口温度が300℃を越える場合には、造粒粒子の水分は少なくなるものの、焼成工程で融着する粒子が増大する。そのため、全ての融着粒子を解砕することは難しい。
噴霧乾燥に用いるシリカ分散液の濃度は1〜40質量%が適している。特に、10〜30質量%が好ましい。シリカ分散液の濃度が1質量%未満だと、生産性が低下するだけでなく、得られる粒子(造粒粒子)の粒子径が小さくなる。即ち、シリカ粒子の集合数の少ないシリカ分散液(造粒粒子)となるため、流動性が低下し、焼成工程で均一に焼成できないことがある。その場合に、解砕工程の処理条件によっては、元の粒子径になるように解砕できない虞がある。一方、シリカ分散液の濃度が40質量%を超えると、分散液の安定性が低下するため、シリカ粒子の均一な集合体粒子が得られ難い。そのため、焼成工程で均一な焼成ができず、解砕工程の処理条件によっては、元の粒子径になるように解砕できない虞がある。
焼成工程では、乾燥工程で乾燥されたシリカ粒子を好ましくは600〜1200℃で焼成し焼成シリカ粒子10を得る(図1参照)。得られた焼成シリカ粒子10は、通常、例えば2個のシリカ粒子(一次粒子)11がネック部12で融着しており、更に、これらが凝集して集合体粒子(図示せず)となる。しかしながら、本発明の製造方法においては、水熱処理等を施していることから、ネック部12の生成及び成長が抑制され、生成したネック部12の分離面14も非常に小さいものとなっている。ここで、焼成温度が600℃未満の場合は、得られる粒子(焼成シリカ粒子)の緻密化が充分に進んでおらず吸湿性が高くなる傾向にあり、一方、焼成温度が1200℃を超える場合は、シリカ粒子の集合体粒子が焼結し易いので、解砕工程で元の粒子径になるまで解砕すること、すなわち、一次粒子とすることが困難となる傾向にある。通常、焼成は空気雰囲気で行えるが、焼成後に冷却する際には、露点が0℃以下のガス雰囲気にすることが結露に伴う吸湿を抑制する観点から好ましい。露点−10℃以下のガス雰囲気が更に好ましい。
続く解砕工程では、焼成工程において凝集したシリカ粒子の集合体を分離し、一次粒子径に分散されたシリカ粒子とする。解砕処理は、ボールミルやハンマーミル等の従来公知の粉砕装置を用いて行うこともできるが、解砕用容器内に導入するガスによって旋回流を発生させ、旋回流中に焼成シリカ粒子を供給し、焼成シリカ粒子を解砕する方法が好ましい。例えば、解砕用容器内に亜音速以上のガスをノズルから導入して亜音速以上の旋回流を発生させ、この均一旋回流中に焼成工程で得られた焼成シリカ粒子10を固気比(固体(g/Hr)/気体(m3/Hr))が4.4〜36.3g/m3、好ましくは、6.6〜30.3g/m3の範囲内となるように供給する。これにより、焼成シリカ粒子の集合体粒子が焼成前のシリカ粒子の粒子径になるまで、粒子が破壊されることなく解砕される。これにより、解砕シリカ粒子が得られる。
ここで、図1に示すように、焼成シリカ粒子10の集合体粒子を均一旋回流に供給して解砕すると、集合体粒子同士の接触により、集合体粒子の接触部分が分離して焼成シリカ粒子10が得られる。更に、焼成シリカ粒子10の融着部分であるネック部12が開裂し、一次粒子径に分散された解砕シリカ粒子13が得られる。
更に、導入ガスの圧力は0.1〜1.5MPaの範囲にあることが好ましい。導入ガスの圧力が0.1MPa未満の場合は、ガスの旋回速度が足りず、解砕が不充分となる場合がある。導入ガスの圧力が1.5MPaを超えると、集合体粒子の解砕にとどまらず、粒子同士の衝突が増えて、粒子が破壊する虞がある。従って、高圧側を抑えた0.1〜1.0MPaの範囲がより好ましい。また、膨張潜熱によるジュール・トムソン効果により局部的に低温となり、粒子の活性表面から水分を吸着することがある。このように、導入ガスの圧力が適正でないと、吸湿性の低い、樹脂への分散性に優れた解砕シリカ粒子を得ることが困難となる。
また、導入ガスの線速は、亜音速以上が好ましく、遷音速〜超音速がより好ましい。導入ガスの線速が亜音速未満であると、旋回速度が足りず解砕が不充分となる場合がある。また、超音速を超えると、集合体粒子の解砕にとどまらず、粒子同士の衝突が増えて粒子が破壊する虞がある。なお、導入ガスの見掛けの線速は、導入ガスの圧力から算出することができる。
ここで、高圧ガスにより発生する旋回流により解砕を行う解砕装置としては、アイシンナノテクノロジーズ社製のナノジェットマイザーシリーズや、サンレックス工業株式会社製のナノグラインディングミルシリーズ等が挙げられる。
解砕用容器1内の表面の材質は炭化珪素(SiC)が適している。特に、900℃以上で焼成されたSiCを用いることが好ましい。材質がSiCである解砕用容器1を用いると、ジルコニウム(Zr)、鉄(Fe)、ウラン(U)、トリウム(Th)等の不純物を含まない解砕シリカ粒子を得ることができる。そのため、信頼性に優れた電子デバイス(半導体チップ、液晶シール材等)が実現できる。
また、解砕シリカ粒子は粒子径が均一であることが好ましい。すなわち、粒子径変動係数(CV値)はより低いことが好ましい。CV値が高い粒子では、ギャップが狭い場合、注入性や充填性が低下する。粒子径変動係数(CV値)は下記の式(2)によって算出できる。
また、解砕シリカ粒子中には平均粒子径の4倍以上の粒子径を持つ粗大粒子が存在することがあるが、この粗大粒子の割合は5質量%以下であることが好ましい。粗大粒子の割合が5重量%を超えると、樹脂への分散性が低下するとともに、樹脂組成物は粒子径によって注入性、充填性が低下する場合がある。粗大粒子の割合は2質量%以下が、より好ましい。
ここでは、吸湿量を以下のように求める。質量(WD)の焼成シリカ微粒子(B1)を、温度25℃、湿度90%の環境下に暴露し、48時間経過後の質量(WH)を測定する。このとき、吸湿量Q(質量%)は下記の式(3)によって算出できる。
吸湿量Q(質量%)=((WH)−(WD))/(WD)×100・・・(3)
解砕工程にて得られた解砕シリカ粒子を分級装置により分級し、平均粒子径の4倍以上の粒径を持つ粗大粒子を除去し、この粗大粒子の割合を5質量%以下、好ましくは2質量%以下とすることができる。また、分級装置により、平均粒子径が所定範囲内の解砕シリカ粒子を多く得ることができる(すなわち、CV値を低くすることができる)。ここで、分級装置としては、ドナルドソン社製のドレセレック、セイシン企業社製のスピンエアシーブ、日清エンジニアリング社製のエアロファインクラシファイア、パウダーシステムズ社製のハイプレック分級機、ホソカワミクロン社製のツインターボプレックス等が使用できる。
本発明の樹脂組成物の製造方法としては、上記本発明の製造方法により製造したシリカ粒子を含有させることができる方法であれば特に制限されるものではなく、従来公知の混合装置を用いて製造することができる。
樹脂は、用途によって適宜選択できる。例えば、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、シリコン系樹脂、BTレジン、シアネート系樹脂から選ばれる1種または2種以上であることが好ましい。
このような樹脂を用いると、解砕シリカ粒子が均一に分散し、得られる樹脂組成物はギャップが狭い場合であっても注入性、充填性に優れている。更に、硬化させた後も吸湿性がなく、信頼性に優れた電子デバイス等を得ることができる。
樹脂組成物中の解砕シリカ粒子の含有量は5〜75質量%、更には10〜70質量%の範囲にあることが好ましい。樹脂組成物中の解砕シリカ粒子の含有量が5質量%未満の場合は、粒子が少ないので膨張率が樹脂のみの場合と大きく変わらず、例えばバンプ周辺にクラックが発生する場合がある。樹脂組成物中の解砕シリカ粒子の含有量が75質量%を超えると樹脂組成物の粘度が高くなり、注入性、充填性、浸透性等が不充分となる場合がある。
《解砕シリカ粒子の調製》
(種粒子調製工程)
まず、水、アルコールと加水分解用触媒を加えて混合溶媒を調製した。本実施例では、水4424g、エチルアルコール(関東化学社製)3702g、及び濃度28質量%アンモニア水(関東化学社製。加水分解用触媒の一例)762gを容量2L(Lはリットルを意味する。以下同様)のガラス製反応器に入れ撹拌した。この溶液の液温を35±0.5℃に調節して、反応器にテトラエトキシシラン(多摩化学社製。含珪素化合物の一例)157.6gを一気に加えた。その後、1時間撹拌した。1時間撹拌することにより、テトラエトキシシランは加水分解・縮合し、シリカ微粒子(種粒子)の分散液(A液)が得られた。このとき、シリカ微粒子の平均粒子径は0.083μm、平均粒子径の標準偏差は0.072μmとなった。
第一滴下装置に粒子成長用の加水分解可能な含珪素化合物としてテトラエトキシシラン9940gを入れた。第二滴下装置には、濃度8質量%アンモニア水(加水分解用触媒の一例)8820gを入れた。35±0.5℃に管理された分散液(B液)に、第一滴下装置と第二滴下装置を用いてテトラエトキシシランとアンモニア水を12時間かけて滴下した。滴下期間中にpHが11.5を下回らないようにした。また、滴下終了後のシリカ粒子の分散液(C液)の電導度は96.1μS/cmで、同様に、滴下期間中90μS/cmを下回ることはなかった。
滴下終了後、シリカ粒子の分散液(C液)の液温を60±0.5℃に調節し、1時間撹拌して熟成させ、シリカ粒子(A1)の分散液(D液)を調製した。このとき、シリカ粒子(A1)の平均粒子径は0.27μmであり、平均粒子径の標準偏差は0.07μmであった。また、この時の分散液のpHは11.7であった。
このようにして得られたシリカ粒子(A1)の分散液(D液)を0.5μmのナイロンフィルターで濾過して、シリカ粒子の凝集粒子を除去した。更に、蒸留装置を用いて水溶媒に置換した。その後、シリカ濃度が35質量%になるまで濃縮して、シリカ粒子(A1)の分散液(D’液)を得た。このようにして得られたシリカ粒子(A1)の分散液(D’液)は、pH8.05、電気電導度106(μS/cm)であった。
シリカ粒子(A1)の分散液(D’液)8000gを撹拌し、その中に陽イオン交換樹脂(ローム&ハース社製:デュオライトC255LFH)を2460g投入した。投入後10分間撹拌した後、ステンレス金網(メッシュサイズ:325)を用いて樹脂を分離した。分離した状態で、続いて樹脂に押水として純水200gをかけ入れ、同様に回収した。これにより得られたシリカ粒子(A1)の分散液(E−1)7060gは、pH3.56、電気電導度35.4μS/cmであった。引き続き、シリカ粒子(A1)の分散液(E−1)中に陰イオン交換樹脂(ローム&ハース社製:デュオライトUP5000)580gを投入し10分間撹拌した後、ステンレス金網(メッシュサイズ:325)を用いて樹脂を分離した。分離した状態で、続いて樹脂に押水として純水400gをかけ入れ、同様に回収した。これにより得られたシリカ粒子(A1)の分散液(E−2)7180gは、固形分濃度32.0%、pH4.18、電気電導度5.2μS/cmであった。引き続き、このシリカ粒子(A1)の分散液(E−2)6240gを撹拌し、その中に陽イオン交換樹脂(ローム&ハース社製:デュオライトC255LFH)120g投入した。投入後10分間撹拌した後、ステンレス金網(メッシュサイズ:325)を用いて樹脂を分離した。これにより得られたシリカ粒子(A1)の分散液(E−3)6160gは、固形分濃度32.0%、pH3.92、電気電導度11.8μS/cmであった。引き続き、このシリカ粒子(A1)の分散液(E−3)5340gを撹拌し、その中に陰イオン交換樹脂(ローム&ハース社製:デュオライトUP5000)100gを投入した。投入後10分間撹拌した後、ステンレス金網(メッシュサイズ:325)を用いて樹脂を分離した。これにより得られたシリカ粒子(A1)の分散液(E液)5340gは、固形分濃度32.0%、pH4.07、電気電導度7.81μS/cmであった。
水熱前精製工程で得られたシリカ粒子(A1)の分散液(E液)5000gに、純水11000gを撹拌しながら加えて希釈し、固形分濃度10%とした。希釈後の液16000gに28重量%アンモニア水(関東化学社製)148gを添加し、pHを12.5に調整した。その時の電気電導度は343μS/cmであった。続いてこれを小型圧力容器(耐圧硝子工業株式会社製TAS−50型)へ充填し、圧力1.6MPa、撹拌速度200r.p.m、加熱温度200℃で11時間処理を行った。室温まで冷却後、抜き出したシリカ粒子(A1)の分散液(F液)15976gは、固形分濃度9.9%、pH10.51、電気電導度887μS/cmであった。
水熱処理後のシリカ粒子(A1)の分散液(F液)を用い、水熱前精製工程と同様にイオン交換を行った。陽イオン交換、陰イオン交換、陽イオン交換、陰イオン交換の順に行い、蒸留装置を用いて濃縮し、固形分35.0%、pH4.00、電気電導度8.00μS/cmのシリカ粒子(A1)の分散液(G液)を得た。
シリカ粒子分散液(G液)を十分に遠心機で処理し、目的のシリカ粒子を沈降させ、上澄みを分取した。その上澄みを弗化水素酸、硫酸、硝酸の順で前処理した後、硝酸に溶解させ、ICP質量分析装置(Agilent製:型式Agilent 7500S)を用いてSiを定量し、目的のシリカ粒子以外の含珪素化合物量を測定した(表2参照)。
シリカ粒子(A1)の分散液(G液)を、噴霧乾燥装置(大川原化工機株式会社製:FOC−25型。スプレードライヤ)を用いて噴霧乾燥してシリカ粉体(噴霧乾燥シリカ粒子)を造粒した。このとき、噴霧乾燥装置の入口温度を250℃、出口温度を150℃とした。シリカ粉体の水分含有量は7質量%である。シリカ粉体を構成するシリカ粒子(A1)の平均粒子径を測定した(表1参照)。
次に、シリカ粉体を炭化珪素(SiC)製のるつぼ(焼成用容器)に入れ、電気炉を用いて900℃で10時間焼成した。これを冷却して焼成シリカ粒子が得られた。
シリカ粒子同士の融着の程度を評価するため、島津製作所製微小圧縮試験機(MCT−W500)を用い、焼成したシリカ粒子(解砕前)の圧縮破壊強度を測定した(表2参照)。
続いて、この焼成シリカ粒子を、高圧ガスによる旋回流が発生している解砕装置(アイシンナノテクノロジーズ社製:ナノジェットマイザーNJ−100)に投入して、焼成シリカ粒子を解砕し、解砕シリカ粒子(B1)を得た。このとき、高圧ガスとして、エアドライヤーにより圧力が1.0MPaの場合に露点−10℃に制御された乾燥空気を用いた。また、焼成シリカ粒子の導入口を密閉するように囲いを設けた。そこへ露点−10℃の乾燥空気が導入される。露点が−10℃の環境から焼成シリカ粒子を供給し、焼成シリカ粒子とともに導入される乾燥空気も露点−10℃の空気とした。
平均粒子径を測定する際に、粒子径の大きな粒子の分布が観察された場合、平均粒子径の4倍以上の粒子の割合(重量割合)を求め粗大粒子の含有量とした(表2参照)。
《吸湿性の測定》
解砕シリカ粒子(B1)を、温度25℃、湿度90%の環境下に暴露し、48時間経過後の質量(WH)を測定し、解砕シリカ粒子の質量(WD)からの増加量((WH)−(WD))を(WD)で除して吸着水分量Q(質量%)を下記(3)式より求めた(表2参照)。
Q=((WH)−(WD))/(WD)×100(%)・・・(3)
《不純物含有量の測定》
解砕シリカ粒子(B1)を硫酸・硝酸・弗化水素酸で前処理した後、硝酸に溶解させ、ICP質量分析装置(Agilent製:型式Agilent 7500S)を用いて不純物含有量を測定した(表2参照)。
次のように、樹脂組成物を作製し、分散性を評価した。エポキシアクリレート樹脂(共栄社化学(株)製:3000A)とエポキシアクリレート樹脂(共栄社化学(株)製:M600A)を重量比85:15で混合した樹脂25.5gに、解砕シリカ粒子(B1)4.5gを混合し、自転・公転ミキサー(シンキー社製:あわとり練太郎AR−100)を用いて、2000rpmで10分間混練した。次いで、三本ロールミル(EXAKT社製:EXAKT50)に1回通過させて樹脂組成物(ペースト1)を作製した。樹脂組成物について、以下の基準で分散性を評価した(表2参照)。
微細な粒子凝集体が全く認められない。 : ◎
微細な粒子凝集体が殆ど認められない。 : ○
微細な粒子凝集体が僅かに認められる。 : △
比較的大きな粒子凝集体が認められる。 : ×
次のように、樹脂組成物を作製し、分散性を評価した。エポキシアクリレート樹脂(共栄社化学(株)製:3000A)とエポキシアクリレート樹脂(共栄社化学(株)製:M600A)を重量比85:15で混合した樹脂51.0gに、焼成シリカ微粒子(B1)9.0gを混合し、自転・公転ミキサー(シンキー社製:あわとり練太郎AR−100)を用いて、2000rpmで10分間混練した。次いで、三本ロールミル(EXAKT社製:EXAKT50)に1回通過させて樹脂組成物(ペースト1)を作製した。得られた樹脂組成物を、SUS製のカラムに充填し、40度に加温した状態で、0.4MPaの窒素で加圧し、3μmの金属製フィルター(日本金網商工(株)社製:NKSスーパーポアA3)で濾過を行った。樹脂組成物について、以下の基準で濾過性を評価した(表2参照)。
濾過速度の低下が全く認められない。 : ◎
濾過速度の低下が殆ど認められない。 : ○
濾過速度の低下が僅かに認められる。 : △
濾過速度の低下が認められる。 : ×
次のように、樹脂組成物を作製し、注入性を評価した。ビスフェノールF型エポキシ樹脂(新日鐵住金化学(株)社製:YDF8170)と液状フェノール樹脂(明和化成(株)社製:MEH8000)とイミダゾール(四国化成工業(株)社製:2E4MZ)と解砕シリカ粒子(B1)を重量比31.0:19.0:0.26:50.0で混合し、自転・公転ミキサー(シンキー社製:あわとり練太郎AR−100)を用いて、2000rpmで10分間混練した。次いで、三本ロールミル(EXAKT社製:EXAKT50)に5回通過させて樹脂組成物(ペースト1)15gを作製した。得られた樹脂組成物について、110℃で注入性の評価を行った。注入性の評価は、ガラスの上に、ギャップ約20μmの松浪硝子工業(株)社製のギャップカバーグラス(CG00024)を貼り付けたものを用い、開口部(ギャップカバーグラスの短辺)に、シリンジを用いて満遍なく各実施例及び比較例の樹脂組成物を載置した。載置した樹脂組成物は、110℃に加熱されることで粘度が下がり、毛管現象により、ギャップカバーガラス内を対辺(開口部)まで進んでいく。その際、以下の基準で注入性を評価した(表2参照)。
注入口付近に微細な粒子凝集体が全く認められない。 : ◎
注入口付近に微細な粒子凝集体が殆ど認められない。 : ○
注入口付近に微細な粒子凝集体が僅かに認められる。 : △
注入口付近に比較的大きな粒子凝集体が認められる。 : ×
水熱前精製工程を省略したこと以外は実施例1と同様にして解砕シリカ粒子(B2)を得た。
テトラエトキシシランの代わりにテトラメトキシシランを用いた以外は実施例1と同様にして解砕シリカ粒子(B3)を得た。
実施例1の水熱前精製工程、水熱処理工程及び水熱後精製工程を省略して解砕シリカ粒子(C1)を得た。
シリカ分散液に硫酸と弗化水素酸を加え、硫酸白煙が発生するまで加熱する。硝酸と水を加えて加温溶解し、一定量に希釈後、ICP質量分析装置を使用して不純分ナトリウム濃度を求めた。
シリカ分散液に水酸化ナトリウム水溶液を添加してシリカ粒子を溶解した後、加熱して発生したアンモニアガスを希硫酸(H2SO4:0.05mol/L)を含む水溶液に吸収させる。次いで、これにメチルレッド溶液を2〜3滴たらして、水酸化ナトリウム水溶液(NaOH:0.1mol/L)で滴定し、該分散液中に含まれるアンモニアの量を測定した。
2 ガス導入部
3 導入口
4 貯留部
5 密閉空間
10 焼成シリカ粒子
11 シリカ粒子
12 ネック部
13 解砕シリカ粒子
14 分離面
15 破壊面
Claims (11)
- 加水分解可能な含珪素化合物を原料として、シリカ粒子の分散液を調製する分散液調製工程と、
該調製したシリカ粒子分散液を水熱処理する水熱処理工程と、
該水熱処理した分散液から、反応が不十分な含珪素化合物を分離除去する水熱後精製工程と、
該含珪素化合物を分離除去したシリカ粒子分散液を乾燥する乾燥工程と、
該乾燥したシリカ粒子を焼成する焼成工程と、
該焼成したシリカ粒子を解砕する解砕工程と、
を備えたことを特徴とするシリカ粒子の製造方法。 - 水熱後精製工程における処理が、イオン交換樹脂を用いた処理であることを特徴とする請求項1記載のシリカ粒子の製造方法。
- 乾燥工程における処理が、噴霧乾燥処理であることを特徴とする請求項1又は2記載のシリカ粒子の製造方法。
- 分散液調製工程が、種粒子調製工程と、粒子成長工程と、粒子熟成工程とを具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のシリカ粒子の製造方法。
- 分散液調製工程が、種粒子調製工程と、粒子成長工程とを具備し、粒子熟成工程を具備しないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のシリカ粒子の製造方法。
- 分散液調製工程と水熱処理工程との間に、調製したシリカ粒子分散液から、反応が不十分な含珪素化合物を分離除去する水熱前精製工程を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載のシリカ粒子の製造方法。
- 水熱前精製工程における処理が、イオン交換樹脂を用いた処理であることを特徴とする請求項6記載のシリカ粒子の製造方法。
- 水熱後精製工程及び/又は水熱前精製工程におけるイオン交換樹脂を用いた処理が、陽イオン交換樹脂を用いた処理及び陰イオン交換樹脂を用いた処理を行う処理であることを特徴とする請求項2又は7記載のシリカ粒子の製造方法。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載された方法により製造されたシリカ粒子を樹脂に含有させることを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
- 樹脂組成物のシリカ粒子の含有量が、5〜75質量%であることを特徴とする請求項9記載の樹脂組成物の製造方法。
- 樹脂が、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、シリコン系樹脂、BTレジン、及びシアネート系樹脂から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項9又は10記載の樹脂組成物の製造方法。
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