JP2016178890A - フローズンチルド塩茹で枝豆の保存性向上及び退色防止方法 - Google Patents

フローズンチルド塩茹で枝豆の保存性向上及び退色防止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】チルド状態で保存しても、保存性が向上し、退色しにくい、塩茹で枝豆の製造方法の提供。
【解決手段】50〜70%(w/w)の酢酸Na、15〜35%(w/w)のグリシン、5〜15%(w/w)の食塩と卵白リゾチーム混合物、及び1〜10%(w/w)のショ糖脂肪酸エステルを含む組成物である制菌剤と55〜75%(w/w)の炭酸水素Na、15〜25%(w/w)のトレハロース、2〜12%(w/w)のビタミンC、1〜5%(w/w)の粉末フィチン酸、1〜5%(w/w)の食塩及び1〜3%(w/w)のこんにゃく粉を含む組成物である退色防止剤の存在下でブランチングする工程、ブランチング後焼成カルシウムの存在下で冷却し、次いで冷凍する工程を含む、冷凍塩茹で枝豆の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、保存性が向上し、退色しにくい、フローズンチルド塩茹で枝豆の製造方法、並びにフローズンチルド塩茹で枝豆の保存性向上及び退色防止方法に関する。
従来より、塩茹でした枝豆を冷凍した冷凍枝豆が製造販売されている。また、一旦冷凍した枝豆をチルド(冷蔵)状態にし、流通販売することもされていた。チルド状態の枝豆は退色しやすく、また生菌が混入しやすいという問題があった。pH調整剤等の薬剤の添加により一定の時間保存可能となっていたが(特許文献1及び2を参照)、長時間の保存中に枝豆が退色してしまうという問題があった。
特開2004-65085号公報 特開2009-213405号公報
本発明は、チルド状態で保存しても、保存性が向上し、退色しにくい、フローズンチルド塩茹で枝豆の製造方法、並びにフローズンチルド塩茹で枝豆の保存性向上及び退色防止法の提供を目的とする。
従来の枝豆は、解凍後のチルド状態(冷蔵保管)で2〜3日程度しか日持ちしなかった。すなわち、2〜3日以内に収穫直後の枝豆の緑色は退色し、さらに菌が増殖してしまうこともあった。本発明者は、チルド状態で長期間退色せずに、菌も増殖しにくい枝豆の製造方法について鋭意検討を行った。
本発明者は、枝豆をブランチング(ボイル加熱)する際に、制菌剤と退色防止剤を添加し、さらに、ブランチング後の冷却時に殺菌剤として焼成カルシウムを添加することにより、冷凍後解凍し、チルド状態に置いた場合でも、長期間退色せずに、菌も繁殖しにくくなることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1] 解凍した後チルド状態に置いた場合でも、保存可能な冷凍塩茹で枝豆の製造方法であって、枝豆を50〜70%(w/w)の酢酸Na、15〜35%(w/w)のグリシン、5〜15%(w/w)の食塩と卵白リゾチーム混合物、及び1〜10%(w/w)のショ糖脂肪酸エステルを含む組成物である制菌剤と55〜75%(w/w)の炭酸水素Na、15〜25%(w/w)のトレハロース、2〜12%(w/w)のビタミンC、1〜5%(w/w)の粉末フィチン酸、1〜5%(w/w)の食塩及び1〜3%(w/w)のこんにゃく粉を含む組成物である退色防止剤の存在下でブランチングする工程、ブランチング後焼成カルシウムの存在下で冷却し、次いで冷凍する工程を含む、冷凍塩茹で枝豆の製造方法。
[2] 解凍した後チルド状態に置いた場合に、少なくとも3日間緑色が退色せず、生菌数が枝豆サンプル1g当たり70,000CFU以下に抑えられる、[1]の冷凍塩茹で枝豆の製造方法。
[3] ブランチング時に制菌剤を3〜5%(w/w)の濃度で添加する、[1]又は[2]の冷凍塩茹で枝豆の製造方法。
[4] ブランチング時に退色防止剤を0.4〜0.6%(w/w)の濃度で添加する、[1]〜[3]のいずれかの冷凍塩茹で枝豆の製造方法。
[5] 冷却時に焼成カルシウムを0.4〜0.6%(w/w)の濃度で添加する、[1]〜[4]のいずれかの冷凍塩茹で枝豆の製造方法。
[6] 制菌剤及び退色防止剤の存在下でブランチングを50〜200秒行った後、焼成カルシウムの存在下で30〜120秒冷却する、[1]〜[5]のいずれかの冷凍塩茹で枝豆の製造方法。
[7] 連続式処理機を用いて行う、[1]〜[6]のいずれかの冷凍塩茹で枝豆の製造方法。
[8] [1]〜[7]のいずれかの方法で製造した冷凍塩茹で枝豆を解凍してチルド状態に置くことを含む、フローズンチルド塩茹で枝豆の製造方法。
[9] [1]〜[7]のいずれかの方法で製造した冷凍塩茹で枝豆。
[10] [8]の方法で製造したフローズンチルド塩茹で枝豆。
本発明の方法で製造したフローズンチルド塩茹で枝豆は、チルド温度帯で保存した場合であっても、96時間と従来より長い時間の保存が可能となり、かつ枝豆の退色を防止することができる。通常は枝豆をブランチング(ボイル加熱)する際に制菌剤を添加するが、ブランチング後に殺菌剤として焼成カルシウムを添加処理した後冷凍することで、解凍後のチルド温度帯において従来にない退色防止効果と保存期間を両立できる。
フローズンチルド塩茹で枝豆の経時的な(0時間〜3時間)退色を示す図である。 フローズンチルド塩茹で枝豆の経時的な(6時間〜20時間)退色を示す図である。 フローズンチルド塩茹で枝豆の経時的な(24時間〜45時間)退色を示す図である。 フローズンチルド塩茹で枝豆の経時的な(70時間〜95時間)退色を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、フローズンチルド塩茹で枝豆の製造方法である。また、フローズンチルド塩茹で枝豆の保存性向上及び退色防止方法である。保存性向上とは、保存している間に菌が繁殖しないことをいい、退色防止とは保存している間に枝豆の緑色の退色を防止することをいう。本発明において、チルド状態で保存した際に保存性が向上し、退色が防止される枝豆を、チルド状態で保存可能な枝豆という。また、フローズンチルド塩茹で枝豆とは、冷凍製造し、流通の途中で解凍されて、保存温度が冷蔵(チルド)に切り替わり、冷蔵で販売される塩茹で枝豆をいう。具体的には、さや付の枝豆を塩茹でした後に、一旦冷凍し、その後解凍し、チルド状態(冷蔵状態)にして販売される枝豆をいう。フローズンチルド塩茹で枝豆は、解凍しチルド状態に置いた枝豆のみならず、そのような状態で販売される冷凍状態の枝豆も含む。本発明の方法によれば、解凍後チルド状態に置いた場合でも退色せず、保存性が向上した冷凍枝豆を製造することができる。従って、本発明は解凍しチルド状態に置いた場合でも長期間退色しにくく、保存性が向上し菌も増殖しにくい、冷凍枝豆の製造方法でもある。チルド状態は、0〜10℃に保たれた状態をいう。従来、冷凍塩茹で枝豆は冷凍状態で流通販売され、消費者が家庭で要時解凍し、食されていた。この場合、解凍等の調理に時間や手間がかかるので、既に解凍してある枝豆に対する需要があった。しかしながら、解凍した枝豆は、製造、出荷、販売までに数日かかることもあり、その間に退色したり、生菌で汚染されてしまうという問題があった。このため、pH調整剤や制菌剤が添加されていたが、効果が十分でないことがあった。
本発明の方法においては、さやに入った状態の枝豆をブランチング(ボイル加熱)する際に、制菌剤と退色防止剤を添加し、制菌剤と退色防止剤の存在下でブランチングし、ブランチング後に冷却する際に、焼成カルシウムを殺菌剤として添加し、焼成カルシウムの存在下で冷却する。ここで、制菌剤とは、増菌を抑制し、食品の日持ちを向上させるために用いる組成物をいい、殺菌剤とは、菌を死滅させるための組成物をいう。
制菌剤としては、50〜70%(w/w)、好ましくは55〜65%(w/w)の酢酸Na、15〜35%(w/w)、好ましくは20〜30%(w/w)のグリシン、5〜15%(w/w)、好ましくは7.5〜12.5%(w/w)の食塩と卵白リゾチーム混合物、及び1〜10%(w/w)、好ましくは2.5〜7.5%(w/w)のショ糖脂肪酸エステルを含む組成物を用いることができる。制菌剤として、例えば、60%(w/w)の酢酸Na、25%(w/w)のグリシン、10%(w/w)の食塩と卵白リゾチーム混合物、及び5%(w/w)のショ糖脂肪酸エステルを含む鮮保利VN-401(振芳股分有限公司(台湾))を用いることができる。また、退色防止剤としては、55〜75%(w/w)、好ましくは60〜70%(w/w)の炭酸水素Na、15〜25%(w/w)、好ましくは17.5〜22.5%(w/w)のトレハロース、2〜12%(w/w)、好ましくは5〜9%(w/w)のビタミンC、1〜5%(w/w)、好ましくは2〜4%(w/w)の粉末フィチン酸、1〜5%(w/w)、好ましくは2〜4%(w/w)の食塩及び1〜3%(w/w)、好ましくは1.5〜2.5%(w/w)のこんにゃく粉を含む組成物を用いることができる。退色防止剤として、例えば、65%(w/w)の炭酸水素Na、20%(w/w)のトレハロース、7%(w/w)のビタミンC、3%(w/w)の粉末フィチン酸、3%(w/w)の食塩及び2%(w/w)のこんにゃく粉を含むD.O.S. VF-900(ユニコロイド株式会社)を用いることができる。
制菌剤、退色防止剤は、枝豆のブランチングに用いる塩化ナトリウム含有加熱水に添加すればよい。塩化ナトリウムの濃度を管理するボーメ値は、13〜18である。制菌剤の添加濃度は、3〜8%(w/w)、好ましくは3〜5%(w/w)、さらに好ましくは3.5〜4.5%(w/w)、特に好ましくは4%(w/w)である。また、退色防止剤の添加濃度は、0.3〜0.7%(w/w)、好ましくは0.4〜0.6%(w/w)、さらに好ましくは0.45〜0.55%(w/w)、特に好ましくは0.5%(w/w)である。
制菌剤及び退色防止剤を添加してのブランチングは、80〜100℃、好ましくは90〜98℃、さらに好ましくは92〜95℃、特に好ましくは95℃で、50〜200秒、好ましくは50〜150秒、さらに好ましくは50〜100秒、さらに好ましくは60〜90秒、特に好ましくは75秒行えばよい。
制菌剤及び退色防止剤を添加してのブランチングの前に、制菌剤及び退色防止剤を添加しないでブランチングすることが望ましい。例えば、70〜90℃、好ましくは75〜85℃、さらに好ましくは77〜83℃、特に好ましくは80℃で、30〜120秒、好ましくは50〜100秒、さらに好ましくは60〜80秒、特に好ましくは70秒行えばよい。この場合、最初のブランチングを第1のブランチングといい、2回目のブランチングを第2のブランチングということがある。制菌剤及び退色防止剤を添加せずに行う第1及び第2のブランチングにより枝豆の品温を製剤が浸透しやすい温度帯(50〜70℃)まで上げることができる。
ブランチング後の加熱した枝豆の冷却は常温又は冷却した水を用いて行い、用いる水に焼成カルシウムを添加すればよい。焼成カルシウムはホタテ貝殻等を焼成して得られた水酸化カルシウムを主成分とする組成物であり、本製品に使用している焼成カルシウムは水に溶解させたものを使用している。焼成カルシウムの添加濃度は、0.3〜0.7%(w/w)、好ましくは0.4〜0.6%(w/w)、さらに好ましくは0.45〜0.55%(w/w)、特に好ましくは0.5%(w/w)である。冷却は、水温50℃以下、好ましくは45℃以下、さらに好ましくは40℃以下で、30〜120秒、好ましくは50〜90秒、さらに好ましくは60〜90秒行う。
本発明の製造方法において、ブランチングする枝豆は、あらかじめ仮茹で(レギュラーブランチング)しておき、凍結したものを用いてもよい。レギュラーブランチングは、80〜100℃で1〜5分、好ましくは2〜4分、さらに好ましくは3分行えばよく、沸騰水中で行ってもよい。この場合、ブランチングの前に解凍工程が入る。あらかじめ仮茹で(レギュラーブランチング)することにより、その後のブランチング工程で製剤が枝豆に浸透しやすくなる。
焼成カルシウムを含む水を用いて冷却した後に、さらに冷却してもよい。この冷却は次の凍結工程に備える意義がある。この際の冷却は、25℃以下、好ましくは20℃以下、さらに好ましくは15℃以下で、90〜250秒、好ましくは90〜200秒、さらに好ましくは120〜180秒行う。
上記の一連の工程は、その都度異なる容器(鍋や槽)を用い、容器から容器へ人の手を用いて枝豆を移動させてもよいが、一連の工程を自動で行う連続式処理器を用いて行ってもよい。
連続式処理器は、枝豆を入れる複数の容器(槽)からなっており、各容器で仮茹で処理、解凍処理、殺菌処理、冷却処理等を行う。各容器から容器へは、ベルトコンベアー又は回転式コンベアーにより枝豆が移される。例えば、解凍や加熱を行うための第一の槽、第二の槽、第三の槽、常温にするための常温槽、冷却するための冷却槽を有する。解凍や加熱を行うための第一の槽、第二の槽及び第三の槽を、それぞれ、第一殺菌槽、第二殺菌槽及び第三殺菌槽という。第一殺菌槽に入れる前に、洗浄槽に枝豆を入れ洗浄してもよい。第一殺菌槽で凍結した枝豆を解凍し、第二殺菌槽で枝豆をブランチングし、第三殺菌槽で枝豆をブランチングしながら制菌剤及び退色防止剤で処理する。その後、常温槽に移し、常温で焼成カルシウムで処理し、さらに、冷却槽に移し、冷却される。冷却した枝豆を凍結して、流通、販売することができる。上記の仮茹で(レギュラーブランチング)は、第一殺菌槽、第二殺菌槽及び第三殺菌槽を用いて行ってもよく、例えば、それぞれの槽で、80〜100℃で1分程度仮茹ですればよい。
冷却した後に、枝豆を冷凍させる。長期間の保存や、流通は冷凍した状態で行う。
制菌剤、退色防止剤、焼成カルシウムを用いて処理した枝豆を消費者に販売する際、あるいは食する際に、解凍し、チルド状態で保存する。
本発明の方法で製造したフローズンチルド塩茹で枝豆は、チルド状態で少なくとも70時間、好ましくは95時間、さらに好ましくは120時間退色しにくく、収穫直後の枝豆の鮮やかな緑色をほぼ維持し、また、少なくとも96時間、好ましくは120時間生菌に汚染されることなく、枝豆サンプル1g当たりの生菌数が70,000CFU以下に維持される。生菌数は、食品衛生法に基づく公定法で生菌試験を行えばよく、標準寒天培地混釈法により測定することができる。
退色の程度は、ヒトが目視で確認することができる。本発明のフローズンチルド塩茹で枝豆は、少なくとも3日間チルド状態に置いても、ヒトが目視で確認した場合に緑色の鮮やかさに変化がなく退色していないと判断することができる。また、退色の程度は、色相値測定で得ることできる。
本発明のフローズンチルド塩茹で枝豆は、製造工程におけるブランチング時に制菌剤と退色防止剤を添加、冷却時に焼成カルシウムを添加処理することで、チルド温度帯において従来にない退色防止効果と保存期間を両立できる。
さらに、本発明の方法で製造したフローズンチルド塩茹で枝豆は、枝豆本来の味、食感を維持している。
本発明を以下の実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
1.フローズンチルド塩茹で枝豆の製造
さやに入った状態の枝豆(未成熟ダイズ)8〜10トンをブランチング(ボイル加熱処理)し茹でた。本発明においてこの工程を仮茹で工程又はレギュラーブランチング工程という。レギュラーブランチングは、枝豆を沸騰水に入れ、約3分行った。レギュラーブランチングを行った枝豆をフリーザーに入れ凍結した。
塩茹で枝豆の製造は、洗浄槽及び第一から第三の3つの殺菌槽、常温槽並びに冷却槽を備えた製造器を用いて行った。
上記のレギュラーブランチングも第一から第三の3つの殺菌槽を用いて以下の条件で行った。この条件は、一例であり、季節による外気条件の変動により適宜調整する。
第一から第三の3つの殺菌槽においては、枝豆を加熱し、常温槽及び冷却槽においては、加熱した枝豆を冷却する。
洗浄槽、第一殺菌槽、第二殺菌槽及び第三殺菌槽、並びに常温槽及び冷却槽は、連結されており、洗浄槽で洗浄された枝豆は第一殺菌槽に運ばれ、第一殺菌槽で処理された枝豆は第二殺菌槽に運ばれ、第二殺菌槽で処理された枝豆は第三殺菌槽に運ばれる。槽から槽の枝豆の移動は、ベルトコンベアーまたは回転式コンベアーを用いて自動的に行われる。
第一殺菌槽前の洗浄槽にレギュラーブランチングを行った枝豆を投入し、一連の処理を行った。
第一殺菌槽において、枝豆を水中で30℃で75秒間処理を行った。第一殺菌槽における処理により凍結した枝豆が解凍される。その後、枝豆を第二殺菌槽に移し、80℃で70秒処理した。第二殺菌槽には、ボーメ値12〜15の塩度の塩化ナトリウムを含む水が入っていた。ボーメ値は、ボーメ計を用いて測定した。次いで、第三殺菌槽に移し、95℃、75秒間処理を行った。第三殺菌槽の塩化ナトリウム濃度のボーメ値は13〜18であった。また、第三殺菌槽には、制菌剤として、鮮保利VN-401(振芳股分有限公司(台湾))を4%(w/w)添加し、退色防止剤として、D.O.S. VF-900(ユニコロイド株式会社)を0.5%(w/w)添加した。
その後、常温槽に移し、水温40℃以下で最大90秒処理した。常温槽には、0.5%(w/w)の焼成カルシウムを添加した。焼成カルシウムは、鮮保利MB-102(振芳股分有限公司(台湾))を用いた。常温槽で処理した枝豆を冷却槽に移し、水温15℃以下で最大150秒処理した。
その後、塩茹で枝豆を凍結し-18℃以下に保存した。
凍結した枝豆を解凍し、チルド(冷蔵状態)に置き、フローズンチルド塩茹で枝豆を製造した。
2.フローズンチルド塩茹で豆の退色試験
1.の方法で製造したフローズンチルド塩茹で枝豆(FC枝豆)について退色試験を行った。コントロールとして、制菌剤を8%使用し、退色防止剤及び焼成カルシウムを用いないで、1.と同工程で製造した枝豆を用いた。コントロールとして製造した枝豆をコントロール、本発明の方法で製造した枝豆をFC枝豆と称する。
枝豆サンプル約50gを皿に移したのち、ラップをかけた。その後、冷蔵庫に入れ、10℃で保存した。用いた冷蔵後は庫内に蛍光灯を有しており、試験中は蛍光灯を常に点灯させておいた。蛍光灯の点灯は、小売店での消費者への販売時の状況を再現したものである。
冷蔵庫に入れた後、一定時間(0、3、6、20、24、45、70及び95時間)ごとに冷蔵庫から枝豆サンプルを取り出し、ラップを取り除き、サンプルを撮影した。撮影後は直ちにラップをかけ、冷蔵庫に戻した。
検査開始直前の枝豆サンプルの色を目視で比較したところ、コントロールと比較したところ、FC枝豆の方が緑色の度合いが強かった。
その後、冷蔵庫に保存し一定時間ごとに撮影した画像により、色の比較を行った。写真を図1−1(0時間〜3時間)、図1−2(6時間〜20時間)、図1−3(24時間〜45時間)及び図1−4(70時間〜95時間)に示す。その結果、6時間経過後でコントロールで一部退色が認められた(図1−2C上)。20時間経過後のサンプルにおいて、コントロールは、FC枝豆と比較して表面が褐色に変色していた(図1−2D)。さらに、24時間以降95時間まで時間が経過したときのサンプルにおいて、コントロール及びFC枝豆ともに退色が進行した(図1−3E、F及び1−4G、H)。しかし、コントロールの方がFC枝豆よりも退色が進行しており、その差は顕著であった。
この結果は、1.の本発明の方法で製造したFC枝豆は、コントロールと比較して退色が抑制されていることを示す。本発明の方法で製造したFC枝豆は、95時間経過後も良好な緑色を保持していた。
3.フローズンチルド塩茹で枝豆の生菌試験
方法
1.の方法で製造したフローズンチルド塩茹で枝豆(FC枝豆)について生菌試験を行った。コントロールとして、制菌剤、退色防止剤及び焼成カルシウムを用いないで、1.と同工程で製造した枝豆を用いた。コントロールとして製造した枝豆をコントロール、本発明の方法で製造した枝豆をFC枝豆と称する。
冷蔵庫に入れた後、一定時間(0、96及び120時間)ごとに冷蔵庫から枝豆サンプルを取り出し、標準寒天培地混釈法により一般生菌数を、デソキシコレート法により大腸菌群を測定した。生菌試験は、食品衛生法に基づく公定法に従って行った。生菌数は検体1g当たりのコロニー数(CFU/g)で示した。
結果を表1に示す。表1に示すように、FC枝豆では96時間後、120時間後においてコントロールと比較し一般生菌数の増加が大きく抑制された。また、大腸菌群の結果においてもコントロールでは96時間後以降で陽性判定となったが、FC枝豆では陰性のままであった。
この結果は、1.の本発明の方法で製造したFC枝豆は、コントロールと比較して増菌が抑制され、日持ちが向上していることを示す。
Figure 2016178890
本発明の方法で製造したフローズンチルド塩茹で枝豆は、冷凍後解凍し、チルド状態に置いた場合でも、長期間退色せずに、菌も繁殖しにくいので、チルド状態で販売することができる。

Claims (10)

  1. 解凍した後チルド状態に置いた場合でも、保存可能な冷凍塩茹で枝豆の製造方法であって、枝豆を50〜70%(w/w)の酢酸Na、15〜35%(w/w)のグリシン、5〜15%(w/w)の食塩と卵白リゾチーム混合物、及び1〜10%(w/w)のショ糖脂肪酸エステルを含む組成物である制菌剤と55〜75%(w/w)の炭酸水素Na、15〜25%(w/w)のトレハロース、2〜12%(w/w)のビタミンC、1〜5%(w/w)の粉末フィチン酸、1〜5%(w/w)の食塩及び1〜3%(w/w)のこんにゃく粉を含む組成物である退色防止剤の存在下でブランチングする工程、ブランチング後焼成カルシウムの存在下で冷却し、次いで冷凍する工程を含む、冷凍塩茹で枝豆の製造方法。
  2. 解凍した後チルド状態に置いた場合に、少なくとも3日間緑色が退色せず、生菌数が枝豆サンプル1g当たり70,000CFU以下に抑えられる、請求項1記載の冷凍塩茹で枝豆の製造方法。
  3. ブランチング時に制菌剤を3〜5%(w/w)の濃度で添加する、請求項1又は2に記載の冷凍塩茹で枝豆の製造方法。
  4. ブランチング時に退色防止剤を0.4〜0.6%(w/w)の濃度で添加する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷凍塩茹で枝豆の製造方法。
  5. 冷却時に焼成カルシウムを0.4〜0.6%(w/w)の濃度で添加する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の冷凍塩茹で枝豆の製造方法。
  6. 制菌剤及び退色防止剤の存在下でブランチングを50〜200秒行った後、焼成カルシウムの存在下で30〜120秒冷却する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の冷凍塩茹で枝豆の製造方法。
  7. 連続式処理機を用いて行う、請求項1〜6のいずれか1項に記載の冷凍塩茹で枝豆の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法で製造した冷凍塩茹で枝豆を解凍してチルド状態に置くことを含む、フローズンチルド塩茹で枝豆の製造方法。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法で製造した冷凍塩茹で枝豆。
  10. 請求項8記載の方法で製造したフローズンチルド塩茹で枝豆。
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