JP2016164930A - 光電変換素子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた性能を示す光電変換素子およびその製造方法を提供する。
【解決手段】光電変換素子10は、第1の面1aを有する、第1導電型または第2導電型の半導体基板1と、半導体基板1の、第1の面1aと反対側の第2の面1b側に設けられた、第1導電型非晶質半導体膜3および第2導電型非晶質半導体膜5と、第1導電型非晶質半導体膜3上に設けられた第1電極12と、第2導電型非晶質半導体膜5上に設けられた第2電極11と、を備え、第2の面1bに沿った方向において、第2電極11の幅は第2導電型非晶質半導体膜5の幅以上である。
【選択図】図1

Description

この発明は、光電変換素子およびその製造方法に関する。
太陽光エネルギを電気エネルギに直接変換する太陽電池は、近年、特に、地球環境問題の観点から、次世代のエネルギ源としての期待が急激に高まっている。現在、最も多く製造および販売されている太陽電池は、太陽光が入射する側の面である受光面と受光面の反対側である裏面とにそれぞれ電極が形成された構造のものである。
しかしながら、受光面に電極を形成した場合には、電極における太陽光の反射および吸収があることから、電極の面積分だけ入射する太陽光の量が減少する。そのため、裏面のみに電極を形成した太陽電池の開発が進められている(たとえば特許文献1参照)。特許文献1では、光電変換素子としての太陽電池の裏面において、p型半導体層上にp型電極が形成され、n型半導体層上にn型電極が形成されている。
また、半導体素子においては、高濃度不純物層と電極とのコンタクト抵抗が半導体素子の性能に大きな影響を及ぼすため、p型不純物層とn型不純物層とのそれぞれに応じてp型電極とn型電極とで異なる材料を適用することが提案されている(たとえば、非特許文献1参照)。
国際公開第2013/133005号
田中宏明、他8名、"高性能トランジスタのための低バリアハイト低抵抗コンタクト形成技術"、[online]、[平成27年2月12日検索]、インターネット(URL:http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/tjkijun_i-3.pdf)
上述した特許文献1に開示された光電変換素子では、裏面側においてn型半導体層上にn型電極が形成されているが、当該n型電極の幅はn型半導体層の幅より狭くなっている。このような構成では、n型半導体層の全面にn型電極が接触していないため、n型電極における電流収集が少なくなり、結果的に光電変換素子の性能に改善の余地がある。また、特許文献1に開示された光電変換素子では、性能を改善するためn型電極とp型電極との材料を異ならせることについて開示も示唆もされていない。
ここで開示された実施形態は、上記のような課題を解決するためになされたものである。ここで開示された実施形態の主たる目的は、優れた性能を示す光電変換素子およびその製造方法を提供することである。
ここで開示された実施形態は、第1の面を有する、第1導電型または第2導電型の半導体基板と、半導体基板の、第1の面と反対側の第2の面側に設けられた、第1導電型非晶質半導体膜および第2導電型非晶質半導体膜と、第1導電型非晶質半導体膜上に設けられた第1電極と、第2導電型非晶質半導体膜上に設けられた第2電極と、を備え、第2の面に沿った方向において、第2電極の幅は第2導電型非晶質半導体膜の幅以上である、光電変換素子である。
ここで開示された実施形態は、第1の面および当該第1の面と反対側の第2の面を有する半導体基板を準備する工程と、半導体基板の第2の面側に、第1導電型非晶質半導体膜を形成する工程と、半導体基板の前記第2の面側に、第2導電型非晶質半導体膜となるべき半導体膜を形成する工程と、第1導電型非晶質半導体膜上に第1電極を形成する工程と、半導体膜上に第2電極を形成する工程と、第2電極をマスクとして用いて、エッチングにより半導体膜を部分的に除去することにより、第2導電型非晶質半導体膜を形成する工程とを備える、光電変換素子の製造方法である。
ここで開示された実施形態によれば、第2電極の幅が第2導電型非晶質半導体膜の幅以上であるため、実質的に第2導電型非晶質半導体膜を第2電極が覆うことが可能になり、第2導電型非晶質半導体層の全面から第2電極へ十分に電流収集を行うことができる。
また、ここで開示された実施形態によれば、第1電極と第2電極とを別工程で形成できるので、光電変換素子の性能を高めるために第1電極の材料と第2電極の材料とを独立して選択できる。
実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの断面模式図である。 実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例の製造工程の一部について説明するための断面模式図である。 実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例の製造工程の一部について説明するための断面模式図である。 実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例の製造工程の一部について説明するための断面模式図である。 実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例の製造工程の一部について説明するための断面模式図である。 実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例の製造工程の一部について説明するための断面模式図である。 半導体基板の第2の面側から平面視した、実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの模式図である。 半導体基板の第2の面側から平面視した、実施形態2のヘテロ接合型バックコンタクトセルの模式図である。 半導体基板の第2の面側から平面視した、実施形態2のヘテロ接合型バックコンタクトセルの変形例の模式図である。 半導体基板の第2の面側から平面視した、実施形態2のヘテロ接合型バックコンタクトセルの変形例の模式図である。 半導体基板の第2の面側から平面視した、実施形態2のヘテロ接合型バックコンタクトセルの変形例の模式図である。 実施形態3のヘテロ接合型バックコンタクトセルの断面模式図である。 実施形態3のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例の製造工程の一部について説明するための断面模式図である。
以下、ここで開示される実施形態の光電変換素子の一例としてのヘテロ接合型バックコンタクトセルについて説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
なお、本明細書において「i型」とは、完全な真性の状態だけでなく、十分に低濃度(n型不純物濃度が1×1015個/cm3未満、かつp型不純物濃度が1×1015個/cm3未満)であればn型またはp型の不純物が混入された状態のものも含む意味である。また、本明細書において「n型」はn型不純物濃度が1×1015個/cm3以上の状態を意味し、「p型」はp型不純物濃度が1×1015個/cm3以上の状態を意味する。n型不純物濃度およびp型不純物濃度は、たとえば二次イオン質量分析法によって測定することができる。
また、本明細書において「非晶質シリコン」には、シリコン原子の未結合手が水素で終端されていない非晶質シリコンだけでなく、水素化非晶質シリコンなどのシリコン原子の未結合手が水素で終端されたものも含まれるものとする。
(実施形態1)
<ヘテロ接合型バックコンタクトセルの構造>
図1に、実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの模式的な断面図を示す。実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルは、半導体基板1を有する。半導体基板1の第1の面1a(受光面)には凹凸形状が形成されている。半導体基板1の第1の面1a上には誘電体膜7が形成されている。誘電体膜7の材料としては任意の材料を用いることができるが、たとえば窒化シリコンを含む膜を用いることができる。誘電体膜7の組成は、二次イオン質量分析(SIMS)によって誘電体膜7に含まれる各原子の含有量を測定することによって求めることができる。本実施形態において、半導体基板1はn型単結晶シリコン基板である。
半導体基板1の第1の面1aと反対側の第2の面1b(裏面)上には第1のi型非晶質半導体膜2と第2のi型非晶質半導体膜4とが設けられている。本実施形態において、第1のi型非晶質半導体膜2および第2のi型非晶質半導体膜4はそれぞれi型非晶質シリコン膜である。
第1のi型非晶質半導体膜2上には第1導電型非晶質半導体膜3が設けられている。また、第2のi型非晶質半導体膜4上には第2導電型非晶質半導体膜5が設けられている。本実施形態において、第1導電型非晶質半導体膜3はp型非晶質シリコン膜であり、第2導電型非晶質半導体膜5はn型非晶質シリコン膜である。
第1のi型非晶質半導体膜2と第1導電型非晶質半導体膜3との第1の積層体51の端部上には、第2のi型非晶質半導体膜4と第2導電型非晶質半導体膜5とからなる第2の積層体52の端部が位置している。また、第2の積層体52の端部と第1の積層体51の端部との間には、半導体膜6が配置されている。半導体膜6は第2導電型非晶質半導体膜である。また、半導体膜6はn型非晶質シリコン膜であってもよい。
このような構成では、第1の積層体51の第1導電型非晶質半導体膜3の端部と第2の積層体52の第2導電型非晶質半導体膜5の端部との間には第2のi型非晶質半導体膜4の端部および半導体膜6が位置している領域がある。第2のi型非晶質半導体膜4の端部は、半導体膜6および第2導電型非晶質半導体膜5の両方と接している。これにより、第1導電型非晶質半導体膜3と第2導電型非晶質半導体膜5とは第2のi型非晶質半導体膜4および半導体膜6によって分離されている。
第1導電型非晶質半導体膜3上には、第1導電型非晶質半導体膜3に接する第1電極12が設けられている。異なる観点から言えば、第1導電型非晶質半導体膜3において第2の積層体52と重なる端部に上記半導体膜6が形成されており、当該端部に囲まれた第1導電型非晶質半導体膜3の表面における中央部分に接するように第1電極12が形成されている。また、第2導電型非晶質半導体膜5上には、第2導電型非晶質半導体膜5に接する第2電極11が設けられている。第1電極12および第2電極11としては、たとえばアルミニウムまたは銀などを用いることができる。また、第1電極12と第2電極11とについて異なる材料を採用することもできる。第1電極12と第2電極11との形状は任意の形状とすることができるが、たとえば第1電極12の平面形状を円形状とし、第2電極11の形状を当該第1電極12が配置される開口部が形成された平板状の形状としてもよい。第1電極12および第2電極11の形状に関して詳細は後述する。
なお、上記においては、半導体基板1の導電型がn型である場合について説明したが、半導体基板1の導電型はp型であってもよい。また、上記においては、第1導電型がp型であり、第2導電型がn型である場合について説明したが、第1導電型がn型であり、第2導電型がp型であってもよい。
<ヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法>
以下、図2〜図6の断面模式図を参照して、実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例について説明する。
まず、図2に示すように、半導体基板1の受光面となる第1の面1aに凹凸形状を形成する。第1の面1aの凹凸形状は、たとえば、半導体基板1の第1の面1aをテクスチャエッチングすることにより形成することができる。
次に、半導体基板1の第1の面1aの全面に接するように誘電体膜7を形成する。誘電体膜7は、たとえばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成することができる。
次に、半導体基板1の第2の面1bの全面に第1のi型非晶質半導体膜2を形成する。第1のi型非晶質半導体膜の形成方法は特に限定されないが、たとえばプラズマCVD法を用いることができる。
次に、第1のi型非晶質半導体膜上に第1導電型非晶質半導体膜3を形成する。第1導電型非晶質半導体膜3の形成方法は特に限定されないが、たとえばプラズマCVD法を用いることができる。さらに、当該第1導電型非晶質半導体膜3上に半導体膜6を形成する。半導体膜6の形成方法は特に限定されないが、たとえばプラズマCVD法を用いることができる。
次に、半導体膜6上にフォトレジストマスク(図示せず)を形成する。当該フォトレジストマスクには、第1のi型非晶質半導体膜2、第1導電型非晶質半導体膜3および半導体膜6を厚さ方向にエッチングする箇所に開口部が形成されている。フォトレジストマスクは、半導体膜の全面にフォトレジストを塗布した後に、現像液として水酸化カリウム水溶液を用いたパターニングにより形成される。
次に、フォトレジストマスクをマスクとして、第1のi型非晶質半導体膜2、第1導電型非晶質半導体膜3および半導体膜6からなる積層構造を厚さ方向にエッチングすることによって、半導体基板1の第2の面1bの一部を露出させる。露出した第2の面1bの一部に隣接するように、第1のi型非晶質半導体膜2と第1導電型非晶質半導体膜3とからなる第1の積層体51、および当該第1の積層体51上に位置する半導体膜6が配置される。上記積層構造のエッチング方法としては、任意のエッチング方法を用いることができる。たとえば、フッ酸水溶液と硝酸水溶液との混酸であるフッ硝酸水溶液、または水酸化カリウム水溶液若しくは水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液をエッチング液として用いたウエットエッチングを用いてもよい。その後、フォトレジストマスクを除去する。このようにして、図3に示す構造を得る。
次に、図4に示すように、半導体基板1の第2の面1bの露出面、第1の積層体51および半導体膜6を覆うようにして第2のi型非晶質半導体膜4を形成する。第2のi型非晶質半導体膜4の形成方法は特に限定されないが、たとえばプラズマCVD法を用いることができる。
次に、第2のi型非晶質半導体膜4上に第2導電型非晶質半導体膜5を形成する。第2導電型非晶質半導体膜5の形成方法は特に限定されないが、たとえばプラズマCVD法を用いることができる。このようにして、図4に示す構造を得る。
次に、図5に示すように、半導体基板1の第2の面1b上の第2のi型非晶質半導体膜4と第2導電型非晶質半導体膜5との積層体である第2の積層体52(図1参照)を残す部分にのみ第2電極11を形成する。第2電極11は、たとえば以下のようなプロセスにより形成できる。まず、第2導電型非晶質半導体膜5の全面に第2電極11となるべき導電体膜を形成する。この導電体膜の全面にフォトレジストを塗布した後、当該フォトレジストをパターニングすることにより第2電極11が形成されるべき領域を覆うようにフォトレジストマスク(図示せず)を形成する。このフォトレジストマスクをマスクとして用いてエッチングにより導電体膜を部分的に除去する。この結果、導電体からなる第2電極11が形成される。その後フォトレジストマスクを除去する。このようにして、図5に示した構造を得る。なお、第2電極11を形成する方法としては、上述した方法以外の従来周知の任意の方法(たとえばリフトオフ法など)を採用することができる。
次に、第2電極11をマスクとして、第2の積層体52の一部および半導体膜6の一部を厚さ方向にエッチングすることによって、図6に示すように、第1導電型非晶質半導体膜3の一部を露出させる。第2の積層体52および半導体膜6のエッチング方法としては、従来周知の任意のエッチング方法を用いることができる。たとえば、ドライエッチング法を用いてもよい。
次に、図1に示すように、第1導電型非晶質半導体膜3に接するように第1電極12を形成する。第1電極12の形成方法は特に限定されないが、たとえば蒸着法などを用いることができる。
以上により、図1に示す構成の実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルが完成する。
なお、上記においては、半導体基板1の第1の面1a上に誘電体膜7を形成した後に、半導体基板1の第2の面1b上に第1の積層体51および第2の積層体52を形成する場合について説明したが、半導体基板1の第2の面1b上に第1の積層体51および第2の積層体52を形成した後に、半導体基板1の第1の面1a上に誘電体膜7を形成してもよい。
<ヘテロ接合型バックコンタクトセルの電極の平面形状>
図7は、図1に示す構成の実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルを、第1電極12および第2電極11側から見た平面模式図である。本実施形態では、第2電極11は複数の島状に配置されている。第2電極11は、第2の面1b上において正方格子のパターンで配置されている。第2電極11の配置パターンは、正方格子に限られず、三角格子や非周期パターンであってもよい。本実施の形態では、半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、第2電極11のそれぞれは円形を有している。半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、複数の島状の第2電極11のそれぞれは、0μmより大きく10μm以下、より好ましくは、3μm以上9μm以下の曲率半径を有する円形を有していてもよい。
第1電極12は、半導体基板1の第2の面1bを覆うとともに、上記第2電極11が配置される部分となるべき開口部が複数形成されている。開口部の平面形状は任意の形状であってもよいが、たとえば円形状である。当該開口部の内部に第2電極11が配置されている。また、当該開口部下に位置する第2の積層体52のそれぞれは複数の島状に形成されている。
本実施の形態では、半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、複数の島状の第2の積層体52(第2のi型非晶質半導体膜4と第2導電型非晶質半導体膜5)のそれぞれは円形を有している。半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5のそれぞれは、0μmより大きく10μm以下、より好ましくは、3μm以上9μm以下の曲率半径を有する円形を有していてもよい。複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5のそれぞれの直径、すなわち、半導体基板1の第2の面1b側から見たときの複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5のそれぞれにおける最長距離は、半導体基板1の一辺の長さの1/2以下であってもよく、1/3以下であってもよい。本実施の形態では、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5のそれぞれの直径、すなわち、半導体基板1の第2の面1b側から見たときの複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5のそれぞれにおける最長距離は、半導体基板1の一辺の長さの1/4以下である。半導体基板1の第2の面1b側から見たときの半導体基板1の面積に対する第2導電型非晶質半導体膜5の面積の割合は、5%以上50%以下であり、好ましくは、10%以上45%以下であり、より好ましくは、20%以上40%以下である。
本実施の形態では、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5は、第2の面1bに正方格子のパターンで配置されている。複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5の配置パターンは、正方格子に限られず、三角格子や非周期パターンであってもよい。第2導電型非晶質半導体膜5は、第1導電型非晶質半導体膜3と異なる第2の導電型を有する。第2導電型非晶質半導体膜5として、n型非晶質半導体膜、p型非晶質半導体膜を例示することができる。本実施の形態では、第2導電型非晶質半導体膜5として、n型非晶質シリコン膜が用いられている。
<作用効果>
上述した光電変換素子10においては、第2電極11の幅が第2導電型非晶質半導体膜5の幅と同じになっており、実質的に第2電極11によって第2導電型非晶質半導体膜5の表面を覆った状態となっている。このため、第2導電型非晶質半導体膜5の表面全体から第2電極11へ十分に電流収集を行うことができる。
さらに、第2電極11の幅と第2導電型非晶質半導体膜5の幅とが同じになる構成は、上述したように第2電極11をマスクとして用いて第2導電型非晶質半導体膜5となるべき半導体膜をエッチングすることにより容易に形成できる。この場合、第2導電型非晶質半導体膜5をエッチングするために第2電極11とは別のマスクを形成する場合より、マスクの形成工程数を少なくできるので、光電変換素子10の製造工程を簡略化できる。
また、第1電極12と第2電極11とで、それぞれが接続される膜(第1導電型非晶質半導体膜3および第2導電型非晶質半導体膜5)との間のコンタクト抵抗などの特性を考慮し、第1電極12と第2電極11とのそれぞれを構成する材料を独立して選択することができる。このため、光電変換素子10の性能を高めることができる。
(実施形態2)
図8は、実施形態2のヘテロ接合型バックコンタクトセルを、第1電極12および第2電極11側から見た平面模式図である。図8に示す光電変換素子10は、基本的には、図1に示す光電変換素子10と同様の構成を備え、同様の効果を得ることができるが、複数の島状の第2のi型非晶質半導体膜4(図示せず)、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5(図示せず)、複数の島状の第2電極11の配置が異なる。より特定的には、図8に示した光電変換素子10では、半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、複数の島状の第2のi型非晶質半導体膜4、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5及び複数の島状の第2電極11が、千鳥状に配置されている。
本実施の形態の光電変換素子10では、第1導電型非晶質半導体膜3が千鳥状に分散配置された複数の開口部を有し、第1導電型非晶質半導体膜3の複数の開口部のそれぞれの上に複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5が設けられている。そのため、半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、第1導電型非晶質半導体膜3の複数の開口部と、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5とを千鳥状に配置することが可能になる。その結果、設計の自由度が向上された光電変換素子を提供することができる。
第1導電型非晶質半導体膜3の複数の開口部、複数の島状の第2のi型非晶質半導体膜4、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5及び複数の島状の第2電極11の配置パターンは、上述した千鳥状や正方格子に限られず、三角格子または非周期的な配置等の他の配置パターンであってもよい。
図9は、図8に示す構成の実施形態2のヘテロ接合型バックコンタクトセルの変形例を、第1電極12および第2電極11側から見た平面模式図である。図9に示す光電変換素子10は、基本的には、図8に示す実施形態2の光電変換素子10と同様の構成を備え、同様の効果を得ることができるが、複数の島状の第2のi型非晶質半導体膜4(図示せず)、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5(図示せず)、複数の島状の第2電極11の形状が異なる。
より特定的には、本実施の形態の光電変換素子10では、半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5のそれぞれと、第1導電型非晶質半導体膜3および第1のi型非晶質半導体膜2に形成された複数の開口部のそれぞれと、複数の島状の第2電極11のそれぞれとは、丸い角を有する長方形の形状を有する。半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、第1導電型非晶質半導体膜3および第1のi型非晶質半導体膜2に形成された複数の開口部は、0μmより大きく10μm以下、より好ましくは、3μm以上9μm以下の曲率半径を有する円形を有していてもよい。
本実施の形態における第2電極11の平面形状における短辺の長さは、図7に示した円形の第2電極11の直径と同じであってもよいが、本実施の形態における第2電極11の平面形状における長辺の長さは、図7に示した円形の第2電極11の直径よりも大きくてもよい。
本実施の形態の光電変換素子10では、長方形の第2導電型非晶質半導体膜5および第2電極11の長辺の長さは、図7に示した光電変換素子10における円形の第2導電型非晶質半導体膜5の直径よりも大きい。半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、図7に示した光電変換素子10における長方形の第2導電型非晶質半導体膜5は、実施の形態1における円形の第2導電型非晶質半導体膜5よりも大きな面積を有している。そのため、第2導電型非晶質半導体膜5および第2電極11を通じて、半導体基板1内で生成されたキャリアを効率的に収集することができる。
上記光電変換素子10では、長方形の第2電極11の長辺の長さは、図7に示した円形の第2電極11の直径よりも大きい。そのため、図示しない外部配線と第2電極11との接触面積を大きくすることができる。このため、光電変換素子10によって得られた電気エネルギーを低損失で外部配線に伝送することができる。
半導体基板1の第1の面1a側から入射する光によって半導体基板1内に生成されたキャリアは、半導体基板1の第2の面1b上に形成された複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5または第1導電型非晶質半導体膜3へ移動する。図9に示した光電変換素子10では、半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5のそれぞれと第1導電型非晶質半導体膜3の複数の開口部のそれぞれとは、丸い角を有する長方形の形状を有している。このため、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5または第1導電型非晶質半導体膜3のある特定の部分にこのキャリアが集中して、この特定の部分の温度が上昇することを抑制することができる。そのため、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5または第1導電型非晶質半導体膜3の温度上昇に起因する、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5または第1導電型非晶質半導体膜3が劣化すること、または、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5または第1導電型非晶質半導体膜3が半導体基板1から剥がれることを抑制することができる。
図9に示した光電変換素子10では、半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5のそれぞれと第1導電型非晶質半導体膜3の複数の開口部のそれぞれとは、丸い角を有する長方形の形状を有し、この丸い角の曲率半径は、0μmより大きく10μm以下であってもよい。このようにすれば、半導体基板1の第1の面1a側から入射する光によって半導体基板1内に生成されたキャリアが、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5または第1導電型非晶質半導体膜3のある特定の部分に集中して、この特定の部分の温度が上昇することをさらに抑制することができる。そのため、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5または第1導電型非晶質半導体膜3の温度上昇に起因する、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5または第1導電型非晶質半導体膜3が劣化すること、または、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5または第1導電型非晶質半導体膜3が半導体基板1から剥がれることをさらに抑制することができる。
図10は、図8に示す構成の実施形態2のヘテロ接合型バックコンタクトセルの変形例を、第1電極12および第2電極11側から見た平面模式図である。図10に示す光電変換素子10は、基本的には、図8に示す実施の形態2の光電変換素子10と同様の構成を備え、同様の効果を得ることができるが、複数の島状の第2のi型非晶質半導体膜4(図示せず)、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5、複数の島状の第2電極11の形状が異なる。
より特定的には、図10に示した光電変換素子10では、半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、複数の島状の第2電極11のそれぞれは、正六角形の形状を有する。半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、複数の島状の第2のi型非晶質半導体膜4および第2導電型非晶質半導体膜5(図示せず)のそれぞれも、正六角形の形状を有する。半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、第1導電型非晶質半導体膜3の複数の開口部のそれぞれは、正六角形の形状を有する。
半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、複数の第2電極11のそれぞれは、他の多角形の形状、好ましくは、全ての角が鈍角である多角形の形状を有してもよい。半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、複数の島状の第2のi型非晶質半導体膜4のそれぞれは、他の多角形の形状、好ましくは、全ての角が鈍角である多角形の形状を有してもよい。半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5のそれぞれは、他の多角形の形状、好ましくは、全ての角が鈍角である多角形の形状を有してもよい。半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、第1導電型非晶質半導体膜3の複数の開口部のそれぞれは、他の多角形の形状、好ましくは、全ての角が鈍角である多角形の形状を有してもよい。
また、半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、複数の第2電極11のそれぞれは、丸い角を有する多角形の形状を有していてもよい。半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、複数の島状の第2のi型非晶質半導体膜4のそれぞれは、丸い角を有する多角形の形状であってもよい。半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5のそれぞれは、丸い角を有する多角形の形状であってもよい。半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、第1導電型非晶質半導体膜3の複数の開口部のそれぞれは、丸い角を有する多角形の形状であってもよい。
この場合、半導体基板1の第1の面1a側から入射する光によって半導体基板1内に生成されたキャリアが、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5または第1導電型非晶質半導体膜3のある特定の部分に集中して、この特定の部分の温度が上昇することを抑制することができる。そのため、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5または第1導電型非晶質半導体膜3の温度上昇に起因する、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5または第1導電型非晶質半導体膜3が劣化すること、または、複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5または第1導電型非晶質半導体膜3が半導体基板1から剥がれることを抑制することができる。
図11は、図8に示す構成の実施形態2のヘテロ接合型バックコンタクトセルの変形例を、第1電極12および第2電極11側から見た平面模式図である。図11に示す光電変換素子10は、基本的には、図8に示す光電変換素子10と同様の構成を備え、同様の効果を得ることができるが、以下の点で異なる。
図11に示した光電変換素子10における複数の第2電極11は、図1および図7に示した複数の島状の第2電極11よりも大きい。特定的には、半導体基板1の第2の面1b側から見たときの半導体基板1の面積に対する複数の島状の第2電極11の面積の割合は、50%以上95%以下であり、好ましくは、55%以上90%以下であり、より好ましくは、60%以上80%以下である。図11に示した光電変換素子10では、複数の島状の第2電極11は、半導体基板1の第2の面1bに正方格子状に配置されている。複数の島状の第2電極11の配置パターンは、正方格子に限られない。
図11に示した光電変換素子10では、複数の島状の第2電極11のそれぞれは、半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、丸い角を有する正方形の形状を有する。複数の島状の第2のi型非晶質半導体膜4および第2導電型非晶質半導体膜5のそれぞれは、半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、丸い角を有する正方形の形状を有する。第1導電型非晶質半導体膜3の複数の開口部のそれぞれは、半導体基板1の第2の面1b側から見たときに、丸い角を有する正方形の形状を有する。この丸い角は、0μmより大きく10μm以下、より好ましくは、3μm以上9μm以下の曲率半径を有していてもよい。
半導体基板1の第2の面1b上に、複数の島状の第2のi型非晶質半導体膜4が設けられ、複数の島状の第2のi型非晶質半導体膜4上に複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5が設けられる。半導体基板1の第2の面1b側から見たときの、半導体基板1の面積に対する、複数の島状の第2のi型非晶質半導体膜4の面積の割合及び複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5の面積の割合は、50%以上95%以下であり、好ましくは、55%以上90%以下であり、より好ましくは、60%以上80%以下である。また、半導体基板1の第2の面1b側から見たときの、半導体基板1の面積に対する、第1のi型非晶質半導体膜2の面積の割合及び第1導電型非晶質半導体膜3の面積の割合は、5%以上50%以下であり、好ましくは、10%以上45%以下であり、より好ましくは、20%以上40%以下である。
本実施の形態では、複数の島状の第2のi型非晶質半導体膜4の端部と複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5の端部とは、第1のi型非晶質半導体膜2の端部と第1導電型非晶質半導体膜3の端部とを覆っている。第2のi型非晶質半導体膜4の端部と第2導電型非晶質半導体膜5の端部とは、第1導電型非晶質半導体膜3の表面から突出している。第1導電型非晶質半導体膜3と第2導電型非晶質半導体膜5とは第2のi型非晶質半導体膜4および半導体膜6によって分離されている。第1導電型非晶質半導体膜3は第2導電型非晶質半導体膜5に接触していないので、光エネルギを電気エネルギに変換する効率を向上させることができる。
複数の島状の第2のi型非晶質半導体膜4の端部と複数の島状の第2導電型非晶質半導体膜5の端部とは、第1のi型非晶質半導体膜2の端部と第1導電型非晶質半導体膜3の端部とを覆っていなくてもよい。光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上させるために、第1導電型非晶質半導体膜3に接触しないように、第2導電型非晶質半導体膜5を形成することが好ましい。
(実施形態3)
<ヘテロ接合型バックコンタクトセルの構造>
図12に、実施形態3のヘテロ接合型バックコンタクトセルの模式的な断面図を示す。
図12に示すヘテロ接合型バックコンタクトセル(光電変換素子10)は、基本的には、図1に示す光電変換素子10と同様の構成を備え、同様の効果を得ることができるが、以下の点で異なる。
図12に示す光電変換素子10では、第2電極11の端面11aの位置より、半導体膜6、第2のi型非晶質半導体膜4、第2導電型非晶質半導体膜5の端面15の位置が後退している。異なる観点から言えば、半導体膜6、第2のi型非晶質半導体膜4、第2導電型非晶質半導体膜5の端面15の位置より、第2電極11の端面11aの位置が突出した状態になっている。このような構成によっても、第2導電型非晶質半導体膜5の表面全体を第2電極11が覆った状態となっているため、第2電極11において十分な電流収集を行うことができる。
<ヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法>
図13を参照しながら、図12に示したヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法の一例について説明する。
図12に示したヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法は、基本的に実施形態1のヘテロ接合型バックコンタクトセルの製造方法と同様であり、図2〜図5に示したプロセスを実施する。その後、第2電極11をマスクとして用いて、第2の積層体52(第2のi型非晶質半導体膜4と第2導電型非晶質半導体膜5との積層体)の一部および半導体膜6の一部を厚さ方向にエッチングする。このエッチングとしては、ウエットエッチングを行うことによって、図13に示すように、第1導電型非晶質半導体膜3の一部を露出させるとともに、第2の積層体52および半導体膜6の端面15の位置を第2電極11の端面11aの位置より後退させる。このようにして、図13に示す構造を得る。なお、ウエットエッチングに用いるエッチング液としては、任意のエッチング液を用いることができるが、たとえばフッ酸水溶液と硝酸水溶液との混酸であるフッ硝酸水溶液、または水酸化カリウム水溶液若しくは水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液を用いることができる。
その後、図12に示すように、第1導電型非晶質半導体膜3に接するように第1電極12を形成することにより、図12に示すヘテロ接合型バックコンタンクトセルが完成する。
[付記]
(1) ここで開示された実施形態は、第1の面を有する、第1導電型または第2導電型の半導体基板と、半導体基板の、第1の面と反対側の第2の面側に設けられた、第1導電型非晶質半導体膜および第2導電型非晶質半導体膜と、第1導電型非晶質半導体膜上に設けられた第1電極と、第2導電型非晶質半導体膜上に設けられた第2電極と、を備え、第2の面に沿った方向において、第2電極の幅は第2導電型非晶質半導体膜の幅以上である光電変換素子である。
第2電極の幅が第2導電型非晶質半導体膜の幅以上であるので、実質的に第2電極によって第2導電型非晶質半導体膜を覆うことができ、第2導電型非晶質半導体膜の全面から第2電極へ十分に電流収集を行うことができる。

(2) ここで開示された実施形態の光電変換素子では、第2の面に沿った方向において、第2電極の端面の位置は、第2導電型非晶質半導体膜の端面の位置と一致していてもよい。
この場合、第2電極の幅と第2導電型非晶質半導体膜の幅とが同じになるので、第2導電型非晶質半導体膜の上部表面(第2電極と接触している側の表面)の全面から第2電極へ電流収集を行うことができる。
また、上記のような構成は、第2電極をマスクとして用いて第2導電型非晶質半導体膜となるべき半導体膜をエッチングすることにより容易に形成できる。さらに、このようにすれば、第2導電型非晶質半導体膜をエッチングするために第2電極とは別のマスクを形成する場合より、マスクの形成工程数を少なくできるので、光電変換素子の製造工程を簡略化できる。
(3) ここで開示された実施形態の光電変換素子において、第1電極を構成する材料は、第2電極を構成する材料と異なっていてもよい。
この場合、第1電極と第2電極とで、それぞれが接続される膜(第1導電型非晶質半導体膜および第2導電型非晶質半導体膜)との間のコンタクト抵抗などの特性を考慮し、第1電極と第2電極とのそれぞれを構成する材料を独立して選択することができる。このため、光電変換素子の性能を高めることができる。
(4) ここで開示された実施形態の光電変換素子において、第1導電型非晶質半導体膜はp型非晶質シリコン膜であってもよく、第2導電型非晶質半導体膜はn型非晶質シリコン膜であってもよい。第2電極を構成する材料はアルミニウムよりイオン化傾向の低い材料であってもよい。
この場合、第2導電型非晶質半導体膜としてのn型非晶質シリコン膜をアルカリ性のエッチング液によりエッチングするときに、当該エッチング液に対する第2電極の反応性を低くできるので、当該第2電極をn型非晶質シリコン膜に対するエッチングにおけるマスクとして利用することができる。
(5) ここで開示された実施形態の光電変換素子において、第1電極を構成する材料は導電性接着剤であってもよい。この場合、第1導電型非晶質半導体膜に対して第1電極を介して端子などを接続することができる。このため、第1電極と当該端子とを接続するために別の部材(たとえばはんだや銀ペーストなど)を用いる場合より、光電変換素子の構造を簡略化できる。
(6) ここで開示された実施形態は、第1の面および当該第1の面と反対側の第2の面を有する半導体基板を準備する工程と、半導体基板の第2の面側に、第1導電型非晶質半導体膜を形成する工程と、半導体基板の第2の面側に、第2導電型非晶質半導体膜となるべき半導体膜を形成する工程と、第1導電型非晶質半導体膜上に第1電極を形成する工程と、半導体膜上に第2電極を形成する工程と、第2電極をマスクとして用いて、エッチングにより半導体膜を部分的に除去することにより、第2導電型非晶質半導体膜を形成する工程とを備える、光電変換素子の製造方法である。
このようにすれば、第2電極をマスクとして用いることによって、第2導電型非晶質半導体膜の幅を第2電極の幅以下とすることができる。このため、第2導電型非晶質半導体膜の全面から第2電極へ十分に電流収集を行うことが可能な光電変換素子を実現できる。
さらに、第2導電型非晶質半導体膜に対する第2電極の位置合わせを特別に行う必要が無いので、光電変換素子の製造プロセスを簡略化できる。
また、第2電極を第2導電型非晶質半導体膜の形成時に用いるエッチングマスクとして利用するので、第1電極を形成する工程において、エッチングマスクを用いない形成方法(たとえば、マスクス蒸着法など)を用いることで、第2導電型非晶質半導体膜を形成する時と第1電極および第2電極を形成する時とでそれぞれ異なるエッチングマスクを形成する場合にくらべてエッチングマスクの形成回数を少なくすることができる。このため、製造プロセスでの工程数を削減することにより光電変換素子の製造コストを低減することが可能になる。
(7) ここで開示された実施形態の光電変換素子の製造方法において、第2導電型非晶質半導体膜を形成する工程では、ドライエッチングにより半導体膜を部分的に除去してもよい。
この場合、第2の面に沿った方向において、第2電極の端面の位置と第2導電型非晶質半導体膜の端面の位置とをほぼ同じにすることができるので、第2電極の幅と第2導電型非晶質半導体膜の幅とを実質的に同じにすることができる。
(8) ここで開示された実施形態の光電変換素子の製造方法において、第2導電型非晶質半導体膜を形成する工程では、ウエットエッチングにより半導体膜を部分的に除去してもよい。
この場合、第2の面に沿った方向において、第2電極の端面よりも第2導電型非晶質半導体膜の端面の位置を後退させることができるので、結果的に第2の電極の幅を第2導電型非晶質半導体膜の幅より広くすることができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
ここで開示された実施形態は、ヘテロ接合型バックコンタクトセルおよびその製造方法に好適に利用することができる。
1 半導体基板、1a 第1の面、1b 第2の面、2 第1のi型非晶質半導体膜、3 第1導電型非晶質半導体膜、4 第2のi型非晶質半導体膜、5 第2導電型非晶質半導体膜、6 半導体膜、7 誘電体膜、10 光電変換素子、11 第2電極、11a,15 端面、12 第1電極、51 第1の積層体、52 第2の積層体。

Claims (8)

  1. 第1の面を有する、第1導電型または第2導電型の半導体基板と、
    前記半導体基板の、前記第1の面と反対側の第2の面側に設けられた、第1導電型非晶質半導体膜および第2導電型非晶質半導体膜と、
    前記第1導電型非晶質半導体膜上に設けられた第1電極と、
    前記第2導電型非晶質半導体膜上に設けられた第2電極と、を備え、
    前記第2の面に沿った方向において、前記第2電極の幅は前記第2導電型非晶質半導体膜の幅以上である、光電変換素子。
  2. 前記第2の面に沿った方向において、前記第2電極の端面の位置は、前記第2導電型非晶質半導体膜の端面の位置と一致している、請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記第1電極を構成する材料は、前記第2電極を構成する材料と異なっている、請求項1または2に記載の光電変換素子。
  4. 前記第1導電型非晶質半導体膜はp型非晶質シリコン膜であり、
    前記第2導電型非晶質半導体膜はn型非晶質シリコン膜であり、
    前記第2電極を構成する材料はアルミニウムよりイオン化傾向の低い材料である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  5. 前記第1電極を構成する材料は導電性接着剤である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  6. 第1の面および前記第1の面と反対側の第2の面を有する半導体基板を準備する工程と、
    前記半導体基板の前記第2の面側に、第1導電型非晶質半導体膜を形成する工程と、
    前記半導体基板の前記第2の面側に、第2導電型非晶質半導体膜となるべき半導体膜を形成する工程と、
    前記第1導電型非晶質半導体膜上に第1電極を形成する工程と、
    前記半導体膜上に第2電極を形成する工程と、
    前記第2電極をマスクとして用いて、エッチングにより前記半導体膜を部分的に除去することにより、前記第2導電型非晶質半導体膜を形成する工程とを備える、光電変換素子の製造方法。
  7. 前記第2導電型非晶質半導体膜を形成する工程では、ドライエッチングにより前記半導体膜を部分的に除去する、請求項6に記載の光電変換素子の製造方法。
  8. 前記第2導電型非晶質半導体膜を形成する工程では、ウエットエッチングにより前記半導体膜を部分的に除去する、請求項6に記載の光電変換素子の製造方法。
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