JP2016162403A - ポリイミドを貼り合わせ接着層とする光学部材 - Google Patents

ポリイミドを貼り合わせ接着層とする光学部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2016162403A
JP2016162403A JP2015043429A JP2015043429A JP2016162403A JP 2016162403 A JP2016162403 A JP 2016162403A JP 2015043429 A JP2015043429 A JP 2015043429A JP 2015043429 A JP2015043429 A JP 2015043429A JP 2016162403 A JP2016162403 A JP 2016162403A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyimide
dianhydride
group
optical member
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015043429A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6599620B2 (ja
Inventor
建樹 清水
Kenju Shimizu
建樹 清水
隆行 金田
Takayuki Kaneda
隆行 金田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Priority to JP2015043429A priority Critical patent/JP6599620B2/ja
Publication of JP2016162403A publication Critical patent/JP2016162403A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6599620B2 publication Critical patent/JP6599620B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】塗布層の硬化ムラがなく、熱硬化した後の黄色度が低く、耐熱性及び耐薬品性に優れる塗布層を貼り合せ層とする、光学部材を提供すること。【解決手段】第一の光学基材と、20μm膜厚での全光線透過率が70%以上であり、黄色度が20以下であるポリイミドと、第二の光学基材と、をこの順で積層してなる光学部材。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリイミドを貼り合わせ接着層とする光学部材等に関する。
近年、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示装置の表示画面にタッチパネルを貼り合せ、画面入力を可能とした表示装置が広く利用されている。このタッチパネルは、透明電極が形成されたガラス板又は樹脂製フィルムがわずかな隙間をあけて向き合って貼り合わされた構造を有しており、必要に応じて該タッチ面の上にガラス又は樹脂製の透明保護板が更に貼り合せされている。
タッチパネルにおける透明電極が形成されたガラス板又はフィルムと、ガラス又は樹脂製の透明保護板との貼り合わせに両面粘着シートを用いる技術がある(特許文献1)。しかしながら、両面粘着シートを用いると、貼り合せ時に気泡が入り易いとの問題があった。
これ以外にも、上記の貼り合わせに際して、ラジカル重合性の光硬化性樹脂組成物を塗布する方法(特許文献2)、カチオン重合性の紫外線硬化型樹脂組成物を塗布する方法(特許文献3)、ラジカル重合性の光硬化性樹脂組成物を塗布し、光照射により硬化させた後に熱硬化させる方法(特許文献4)等が提案されている。
国際公開第2012/112856号パンフレット 特開2009−186954号公報 特開2010−248387号公報 特開2009−186960号公報
しかし、公知の光学部材では、例えば、タッチパネルを貼り合せて得られる光学部材とした場合の性能が十分ではなかった。
例えば、光硬化性樹脂組成物を塗布した後に重合させた場合は、硬化ムラが起こり易いという問題があった。また、光を照射するために、光学基材の選択の幅が狭くなるという問題があった。
光照射工程と熱硬化工程を含む場合は、工程が煩雑となるという問題があり、更に光照射後の塗布層を熱硬化すると着色する傾向にあるため、性能が著しく低下するという問題があった。
本発明は、上記に説明した問題点に鑑みてなされたものであり、塗布層の硬化ムラがなく、熱硬化した後の黄色度が低く、耐熱性及び耐薬品性に優れる塗布層を貼り合せ層とする、光学部材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、貼り合せ接着層として、特定の全光線透過率と黄色度とを有するポリイミドを用いることにより、光学部材とした際の耐熱性及び耐薬品性に優れる光学部材を得られることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。すなわち、本発明は、以下の通りである。
[1] 第一の光学基材と、
20μm膜厚での全光線透過率が70%以上であり、黄色度が20以下であるポリイミドと、
第二の光学基材と、
をこの順で積層してなる光学部材。
[2] 前記ポリイミドの10μm膜厚における残留応力が50MPa〜−50MPaである、[1]に記載の光学部材。
[3] 前記ポリイミドが、
ジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物とを重合させてポリイミド前駆体を得た後にイミド化して得られ、
該ジアミン化合物及びテトラカルボン酸二無水物のうちの少なくとも一方がケイ素含有化合物を含み、
該ケイ素基含有化合物の量が、前記ジアミン化合物及びテトラカルボン酸二無水物の総質量を基準として0.1質量%〜50質量%である、[1]又は[2]に記載の光学部材。
[4] 前記ポリイミドが、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン及び4,4’−ジアミノジフェニルスルホンからなる群より選択される少なくとも1種を含むジアミン化合物を重合させてポリイミド前駆体を得た後にイミド化して得られるものである[1]〜[3]のいずれか1項に記載の光学部材。
[5] 前記ポリイミドが、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物(6FDA)、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物(CHDA)、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)、4,4’−ビフェニルビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)(TAHQ)、及び9,9’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレン二無水物(BPAF)からなる群より選ばれる少なくとも1種のテトラカルボン酸二無水物を重合させてポリイミド前駆体を得た後にイミド化して得られるものである、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の光学部材。
[6] 前記第一の光学基材が、タッチパネルセンサーである、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の光学部材。
[7] 前記第二の光学基材が、ディスプレイ本体である、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の光学部材。
[8] 下記工程1〜3を有する、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の光学部材の製造方法;
工程1:第一の光学基材に対して、ポリイミド前駆体を含有する熱硬化型樹脂組成物を塗布して、塗布層を形成する工程、
工程2:前記塗布層が形成された第一の光学基材を、該塗布層のポリイミド前駆体のイミド化率が30%〜100%となるまで加熱硬化する工程、及び
工程3:前記工程2で得られた光学基材上の硬化層に、第二の光学基材を加熱により貼り合せる工程。
本発明によれば、硬化ムラがなく、耐熱性及び耐薬品性に優れる塗布層を含む、光学部材が提供される。
以下、本発明の例示の実施の形態(以下、「実施の形態」と略記する。)について、詳細に説明する。本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。本開示の式中の構造単位の繰り返し数は、特記がない限り、樹脂前駆体全体において当該構造単位が含まれ得る数を意図するに過ぎず、従って、ブロック構造等の特定の結合様式を意図するものではないことに留意すべきである。本開示で記載する特性値は、特記がない限り、[実施例]の項において記載する方法又はこれと同等であることが当業者に理解される方法で測定される値であることを意図する。
<ポリイミド>
本発明の実施の形態に係るポリイミドは、膜厚が20μmにおける全光線透過率が70%以上であり、黄色度が20以下である。
本発明の実施の形態に係る全光線透過率および黄色度は、後述する実施例に記載の方法によって測定することができる。
本発明の実施の形態に係るポリイミドの全光線透過率が70%以上であれば、該ポリイミドを接着層として光学部材とした際に、十分な透過率を有する。その中で、ポリイミドの全光線透過率は、75%以上がより好ましく、80%以上が特に好ましい。
本発明の実施の形態に係るポリイミドの黄色度が20以下であれば、該ポリイミドを接着層として光学部材とした際に、十分な性能を発揮し得る。その中で、ポリイミドの黄色度は、18以下がより好ましく、15以下が特に好ましい。
本発明の実施の形態に係るポリイミドは、10μm膜厚における残留応力が50MPa〜−50MPaであることが好ましい。この値が50MPa〜−50MPaの範囲となることにより、該ポリイミドを接着層として光学基材を貼り合せた後に、塗布層と光学基材との剥がれが少なくなる傾向にある。本発明の実施の形態に係るポリイミドにおける残留応力は、30MPa〜−30MPaがより好ましく、25MPa〜−25MPa以下が特に好ましい。
本発明の実施の形態に係るポリイミドの残留応力は、後述する実施例の方法によって測定することができる。
本発明の実施の形態に係るポリイミドは、好適には、ジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物を重合させてポリイミド前駆体を得た後に、加熱等の適当な手段によって閉環イミド化させることにより得ることができる。
前記ジアミン化合物及びテトラカルボン酸二無水物としては、公知のものを用いることができる。
前記ジアミン化合物及びテトラカルボン酸二無水物のうちの少なくとも一方は、ケイ素基含有化合物を含むことが好ましい。該ケイ素基含有化合物の含有割合は、前記ジアミン化合物及びテトラカルボン酸二無水物の総質量を基準として、0.1質量%〜50質量%であることが好ましい。
ポリイミドを得るためのモノマーがケイ素基含有化合物を含むことにより、該ポリイミドを接着層として貼り合せる際に、硬化ムラが出来難い傾向にあるため好ましい。
前記ケイ素基含有化合物であるジアミン化合物及びテトラカルボン酸二無水物としては、それぞれ、下記一般式(1)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2016162403
{式中、複数存在するR2は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜20の二価の有機基であり、R3及びR4は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の一価の有機基であり、複数存在してもよいR5は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の一価の有機基であり、L1、L2、及びL3は、それぞれ独立に、アミノ基、イソシアネート基、カルボキシル基、酸無水物構造を有する基、酸エステル基、酸ハライド基、ヒドロキシ基、エポキシ基、又はメルカプト基であり、ただし、L1、L2、及びL3のうち2つはアミノ基であるか、又は酸無水物構造を有する基であり、jは3〜200の整数であり、kは0〜197の整数である。}
好ましい態様において、ケイ素基含有化合物は、一般式(1)で表されるシリコーン化合物である。
2における炭素数1〜20の二価の有機基としては、例えば、メチレン基、炭素数2〜20のアルキレン基、炭素数3〜20のシクロアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基等が挙げられる。該炭素数2〜20のアルキレン基としては、耐熱性、残留応力、及びコストの観点から、炭素数2〜10のアルキレン基が好ましく、その具体例として、例えば、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等が挙げられる。該炭素数3〜20のシクロアルキレン基としては、上記観点から炭素数3〜10のシクロアルキレン基が好ましく、その具体例として、例えば、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基等が挙げられる。その中でも上記観点から、炭素数3〜20の二価の脂肪族炭化水素が好ましい。炭素数6〜20のアリーレン基としては、上記観点から、炭素数3〜20の芳香族基が好ましく、その具体例として、例えば、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。
一般式(1)において、R3及びR4は、R3及びR4は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の一価の有機基である。該炭素数1〜20の一価の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基等が挙げられる。該炭素数1〜20のアルキル基としては、耐熱性と残留応力の観点から炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。該炭素数3〜20のシクロアルキル基としては、上記観点から炭素数3〜10のシクロアルキル基が好ましく、具体的には、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。炭素数6〜20のアリール基としては、上記観点から炭素数6〜12のアリール基が好ましく、具体的には、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等が挙げられる。
一般式(1)において、L1、L2、及びL3は、それぞれ独立に、アミノ基、イソシアネート基、カルボキシル基、酸無水物基、酸エステル基、酸ハライド基、ヒドロキシ基、エポキシ基、又はメルカプト基であり、ただし、L1、L2、及びL3のうち2つはアミノ基であるか、又は酸無水物構造を有する基である。
一般式(1)で表される化合物の具体例としては、例えば、両末端アミノ変性メチルフェニルシリコーン(例えば信越化学社製の、X22−1660B−3(数平均分子量4,400)及びX22−9409(数平均分子量1,300))、両末端アミノ変性ジメチルシリコーン(例えば信越化学社製の、X22−161A(数平均分子量1,600)、X22−161B(数平均分子量3,000)及びKF8012(数平均分子量4,400);東レダウコーニング製のBY16−835U(数平均分子量900);並びにチッソ社製のサイラプレーンFM3311(数平均分子量1000))等が挙げられる。
1及びL2が酸無水物構造を有する基である化合物の具体例としては、例えば、X22−168AS(信越化学製、数平均分子量1,000)、X22−168A(信越化学製、数平均分子量2,000)、X22−168B(信越化学製、数平均分子量3,200)、X22−168−P5−8(信越化学製、数平均分子量4,200)、DMS−Z21(ゲレスト社製、数平均分子量600〜800)等が挙げられる。
一般式(1)において、kは、0〜197の整数であり、好ましくは0〜100、さらに好ましくは0〜50、特に好ましくは0〜25である。kが197を超えると、ポリイミド前駆体と溶媒とを含むワニスを調製した際に、該ワニスが白濁する等の問題が生じる場合がある。kが0であることは、得られるポリイミド前駆体の分子量向上の観点、及び得られるポリイミドの耐熱性の観点から好ましい。kが0である場合、ポリイミド前駆体の分子量向上の観点、及び得られるポリイミドの耐熱性の観点から、jが3〜200であることが有利である。
好ましい態様において、本開示の各式において、R3及びR4は、残留応力、コストの観点から、それぞれ独立に、炭素数1〜3の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜10の一価の芳香族炭化水素基である。或いは、本開示の各式において、R3及びR4の一部は、耐熱性、残留応力の観点から、フェニル基であることが好ましい。
ケイ素基含有化合物は、ジアミン化合物であることが好ましい。
<テトラカルボン酸二無水物>
重合原料に含まれるテトラカルボン酸二無水物(ただし、上記ケイ素基含有化合物がテトラカルボン酸二無水物である場合を除く)としては、具体的には、炭素数が8〜36の芳香族テトラカルボン酸二無水物、及び炭素数が6〜36の脂環式テトラカルボン酸二無水物から選択される化合物が、黄色度の低減及び全光線透過率の向上の観点から好ましい。
更に具体的には、例えば4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物(以下、6FDAとも記す)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物、ピロメリット酸二無水物(以下、PMDAとも記す)、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、BTDAとも記す)、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、BPDAととも記す)、3,3’,4,4’―ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(以下、DSDAとも記す)、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、メチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,1−エチリデン−4,4’−ジフタル酸二無水物、2,2−プロピリデン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,2−エチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,3−トリメチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,4−テトラメチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,5−ペンタメチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物(以下、ODPAとも記す)、
チオ−4,4’−ジフタル酸二無水物、スルホニル−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ベンゼン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,3−ビス[2−(3,4−ジカルボキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン二無水物、1,4−ビス[2−(3,4−ジカルボキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン二無水物、ビス[3−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]メタン二無水物、ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]メタン二無水物、2,2−ビス[3−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物(以下、BPADAとも記す)、ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジメチルシラン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、
エチレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(以下、CBDAとも記す)、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物(以下、CHDAと記す)、3,3’,4,4’−ビシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、カルボニル−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、メチレン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、1,2−エチレン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、1,1−エチリデン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、2,2−プロピリデン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、オキシ−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、チオ−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、スルホニル−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、ビシクロ[2,2,2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、rel−[1S,5R,6R]−3−オキサビシクロ[3,2,1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸無水物、エチレングリコール−ビス−(3,4−ジカルボン酸無水物フェニル)エーテル、4,4’−ビフェニルビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)(以下TAHQともいう)、9,9’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレン二無水物(以下、BPAFともいう。)等が挙げられる。
本実施の形態において用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、上記のうち、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物(6FDA)、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物(CHDA)、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)、4,4’−ビフェニルビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)(TAHQ)、及び9,9’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレン二無水物(BPAF)からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
その中でも、BTDA及びPMDAが、CTEの低減、耐薬品性の向上、ガラス転移温度(Tg)向上及び機械伸度向上の観点で;
6FDA、ODPA及びBPADAが、黄色度の低下、複屈折率の低下、及び機械伸度向上の観点で;
BPDAが、残留応力の低減、黄色度の低下、複屈折率の低下、耐薬品性の向上、Tg向上、及び機械伸度向上の観点で;
CHDAが、残留応力の低減及び黄色度の低下の観点で、
それぞれ好ましい。これらの中でも、高耐薬品性、高Tg及び低CTEを発現する強直構造のBPDAと、
黄色度及び複屈折率が低い、6FDA、ODPA、及びCHDAからなる群から選ばれるテトラカルボン酸二無水物と、
を組み合わせて使用することが、高耐薬品性、残留応力低下、黄色度低下、複屈折率の低下、及び、全光線透過率の向上の観点から好ましい。
<ジカルボン酸>
本実施の形態におけるポリイミド前駆体は、その性能を損なわない範囲で、上述のテトラカルボン酸二無水物に加えて、機械伸度の向上、ガラス転移温度の向上、黄色度の低減等の性能を調整する目的で、ジカルボン酸を共重合してポリアミド成分を導入することにより、熱硬化膜をポリアミドイミドとすることもできる。そのようなジカルボン酸として、芳香環を有するジカルボン酸及び脂環式ジカルボン酸が挙げられ、特に、黄色度の低減及び全光線透過率の向上の観点から、炭素数が8〜36の芳香族ジカルボン酸、及び炭素数が6〜34の脂環式ジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1つの化合物が好ましい。
具体的には、イソフタル酸、テレフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ビフェニルジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−スルホニルビス安息香酸、3,4’−スルホニルビス安息香酸、3,3’−スルホニルビス安息香酸、4,4’−オキシビス安息香酸、3,4’−オキシビス安息香酸、3,3’−オキシビス安息香酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)プロパン、2,2’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ジメチル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、9,9−ビス(4−(4−カルボキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(3−カルボキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、4,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(3―カルボキシフェノキシ)ビフェニル、
4,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、4,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,3’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,3’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、4,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、4,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,3’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,3’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、1,1−シクロブタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4,4’−ベンゾフェノンジカルボン酸、1,3−フェニレン二酢酸、1,4−フェニレン二酢酸等の他、国際公開第2005/068535号パンフレットに記載された5−アミノイソフタル酸誘導体等が挙げられる。これらジカルボン酸をポリマーに実際に共重合させる場合には、塩化チオニル等から誘導される酸クロリド体、活性エステル体等として使用してもよい。
これらの中でも、テレフタル酸が黄色度の低減、及びTgの向上の観点から特に好ましい。ジカルボン酸をテトラカルボン酸の代わりに使用する場合は、ジカルボン酸とテトラカルボン酸とを合わせた全体のモル数に対して、ジカルボン酸が50モル%以下であることが、耐薬品性の観点から好ましい。
<ジアミン化合物>
ジアミン化合物としては、例えば2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(以下、TFMBとも記す)、4,4’−(又は3,4’−、3,3’−、2,4’−)ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−(又は3,3’−)ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−(又は3,3’−)ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ベンゾフェノンジアミン、3,3’−ベンゾフェノンジアミン、4,4’−ジ(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4,4’−ジ(3−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2’,6,6’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,6,6’−テトラトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、ビス{(4−アミノフェニル)−2−プロピル}1,4−ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)フルオレン、
3,3’−ジメチルベンチジン、3,3’−ジメトキシベンチジン、3,5−ジアミノ安息香酸、2,6−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリジン、ビス(4−アミノフェニル−2−プロピル)−1,4−ベンゼン、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル(3,3’−TFDB)、2,2’−ビス[3(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン(3−BDAF)、2,2’−ビス[4(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン(4−BDAF)、2,2’−ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン(3,3’−6F)、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン(4,4’−6F)等を挙げることができ、これらからなる群から選ばれる1種以上を含むことが好ましい。これらの中でも、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、及びTFMBからなる群より選択される少なくとも1種を含むジアミンを使用することが、黄色度の低下、及びCTEの低下の観点から最も好ましい。
本実施の形態に係るポリイミド前駆体の数平均分子量は、3,000〜1,000,000であることが好ましく、より好ましくは5,000〜500,000、更に好ましくは7,000〜300,000、特に好ましくは10,000〜250,000である。該分子量が3,000以上であることが、耐熱性及び強度(例えば強伸度)を良好に得る観点で好ましく、1,000,000以下であることが、溶媒への溶解性を良好に得る観点、及び塗工等の加工の際に所望する膜厚にて滲み無く塗工できる観点で好ましい。高い機械伸度を得る観点からは、分子量は50,000以上であることが好ましい。本開示における数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用い、標準ポリスチレン換算にて求められる値である。
好ましい態様において、樹脂前駆体は、一部イミド化されていてもよい。
また、上述のようなポリアミド酸に、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール又はN,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタールを加えて加熱することにより、カルボン酸の一部又は全部をエステル化して、樹脂前駆体と溶媒とを含む溶液の室温保管時の粘度安定性を向上することもできる。これらエステル変性ポリアミド酸は、上記の手段の他に、上述のテトラカルボン酸無水物を予め酸無水物基に対して1当量の1価のアルコールと反応させた後、塩化チオニル、ジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤と反応させ、しかる後にジアミンと縮合反応させる手段によっても得ることができる。
<樹脂組成物>
本発明の実施の形態では、前述したポリイミド前駆体又は前駆体混合物と、溶媒とを含有する、樹脂組成物を提供する。樹脂組成物は、典型的にはワニスである。
より好ましい態様としては、樹脂組成物は、カルボン酸成分及びジアミン成分を、溶媒、例えば有機溶媒に溶解して反応させ、樹脂前駆体の一態様であるポリイミド前駆体及び溶媒を含有するポリイミド前駆体溶液として製造することができる。ここで、反応時の条件は、特に限定されないが、例えば、反応温度は−20℃〜150℃、反応時間は2時間〜48時間である。ケイ素基含有化合物の反応を十分に進めるために、120℃において30分程度の加熱を行うことが好ましい。反応は、アルゴン、窒素等の不活性雰囲気下で行うことが好ましい。
上記溶媒は、ポリアミド酸を溶解する溶媒であれば、特に限定されない。公知の反応溶媒として、例えば、ジメチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)、m−クレゾール、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトン、ジエチルアセテート、エクアミドM100(商品名:出光興産社製)、及びエクアミドB100(商品名:出光興産社製)から選ばれる1種以上の極性溶媒が有用である。このうち、好ましくは、NMP、DMAc、エクアミドM100、及びエクアミドB100から選ばれる1種以上である。その他、テトラヒドロフラン(THF)、クロロホルムのような低沸点溶液、又は、γ−ブチロラクトンのような低吸収性溶媒を用いてもよい。
本発明の樹脂組成物においては、得られるポリイミドに光学基材との十分な密着性を与えるために、ポリイミド前駆体100質量部に対してアルコキシシラン化合物を0.01質量部〜2質量部を含有させた組成が好ましい。ポリイミド前駆体100質量部に対するアルコキシシラン化合物の含有量が0.01質量部以上であることによって支持体との良好な密着性を得ることができ、アルコキシシラン化合物の含有量が2質量部以下であることが、ポリイミド前駆体組成物の保存安定性の観点から好ましい。アルコキシシラン化合物の含有量は、ポリイミド前駆体100質量部に対して、0.02質量部〜2質量部であることがより好ましく、0.05質量部〜1質量部であることがさらに好ましく、0.05質量部〜0.5質量部であることがさらに好ましく、0.1質量部〜0.5質量部であることが特に好ましい。
アルコキシシラン化合物としては、例えば3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリプロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリブトキシシラン、γ−アミノエチルトリエトキシシラン、γ−アミノエチルトリメトキシシラン、γ−アミノエチルトリプロポキシシラン、γ−アミノエチルトリブトキシシラン、γ−アミノブチルトリエトキシシラン、γ−アミノブチルトリメトキシシラン、γ−アミノブチルトリプロポキシシラン、γ−アミノブチルトリブトキシシラン等が挙げられる。これらは1種のみを使用してもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
上述のワニスを作製した後、溶液を130℃〜200℃において5分〜2時間加熱することにより、ポリマーが析出を起こさない程度にポリマーの一部を脱水イミド化してもよい。温度と時間とのコントロールにより、イミド化率を制御することができる。部分イミド化をすることにより、ポリイミド前駆体溶液の室温保管時の粘度安定性を向上することができる。イミド化率の範囲としては、5%〜70%が溶液へのポリイミド前駆体の溶解性と溶液の保存安定性との観点から好ましい。
本発明の実施の形態に係るポリイミド前駆体を含有する樹脂組成物は、熱硬化型の樹脂組成物であることが好ましい。該熱硬化型樹脂組成物には、性能に悪影響を与えない範囲で、添加剤を含むことができる。本発明の実施の形態に係る添加剤としては、例えば、架橋剤、可塑剤、界面活性剤等が挙げられる。
特に、ケイ素基含有化合物を添加することにより、貼り合せに必要な熱及び/又は圧力を低減することができるため好ましい。
このような化合物としては、前述の一般式(1)において、L1、L2、及びL3が、それぞれ独立に、イソシアネート基、ヒドロキシ基、エポキシ基、又はメルカプト基であるケイ素化合物が挙げられる。
1、L2、及びL3がヒドロキシ基である化合物の具体例としては、KF−6000(信越化学製、数平均分子量900)、KF-6001(信越化学製、数平均分子量1,800)、KF−6002(信越化学製、数平均分子量3,200)、KF−6003(信越化学製、数平均分子量5,000)等が挙げられる。
1、L2、及びL3がエポキシ基である化合物の具体例としては、例えば、両末端エポキシタイプである、X22−163(信越化学製、数平均分子量400)、KF-105(信越化学製、数平均分子量980)、X22−163A(信越化学製、数平均分子量2,000)、X22−163B(信越化学製、数平均分子量3,500)、X22−163C(信越化学製、数平均分子量5,400);両末端脂環式エポキシタイプである、X22−169AS(信越化学製、数平均分子量1,000)、X22−169B(信越化学製、数平均分子量3,400);側鎖両末端エポキシタイプである、X22−9002(信越化学製、官能基当量5,000g/mol)等が挙げられる。
1、L2、及びL3がメルカプト基である化合物の具体例としては、例えばX22−167B(信越化学製、数平均分子量3,400)、X22−167C(信越化学製、数平均分子量4,600)等が挙げられる。
<ポリイミド前駆体の製造>
次に本実施の形態に係るポリイミド前駆体の合成方法に関して説明する。例えば、本実施の形態に係るポリイミド前駆体が、例えばブロック1及びブロック2のような2つのブロックから構成されている場合、各ブロックに対応するポリイミド前駆体を別々に調製しておき、その後で両者を混合して縮合反応に付すことにより、本実施の形態に係るポリイミド前駆体を得ることができる。ここで両ブロックを縮合反応に付すことができるように、片方のブロックのポリイミド前駆体の末端基をカルボン酸にした場合には、他方のブロックのポリイミド前駆体の末端基はアミノ基になるようにする等、それぞれ原料のモル比、例えばテトラカルボン酸二無水物及びジアミンのモル比を調節することが好ましい。この方法によると、より好ましい完全なブロック性を有するポリイミド前駆体を合成することができる。
一方、重合原料であるテトラカルボン酸二無水物がブロック1とブロック2との間で共通であり、ブロック1の原料として芳香族ジアミンを使い、ブロック2の原料として反応性が高いケイ素含有ジアミンを用いる場合には、両ジアミンの反応性差を利用した合成法が可能になる場合がある。例えば、予め調製したテトラカルボン酸二無水物に、芳香族ジアミンとケイ素含有ジアミンとを同時に加え、縮合反応に付すことによりある程度のブロック性を有するポリイミド前駆体を製造することができる。この方法では、完全なブロック性を有するブロック性ポリイミド前駆体を合成することはできないが、ブロック性を有するポリイミド前駆体を合成することができる。ここでブロック性を有するとは、加熱硬化後のポリイミド樹脂において、各ブロックに対応するガラス転移温度が観測されることをいう。
本発明の実施の形態に係る第一及び第二の光学基材の材質としては、それぞれ、例えば、PET、PC、PMMA、PCとPMMAとの複合体、COC、COP、アクリル樹脂等の樹脂の他、ガラス等が挙げられる。
本発明の実施の形態に係る第一の光学基材としては、タッチパネルセンサーであることが好ましい。
本発明の実施の形態に係る第二の光学基材としては、ディスプレイ本体であることが好ましい。
本発明の実施の形態に係る光学部材の製造方法は、好適には下記工程1〜工程3を含む。
工程1:第一の光学基材に対して、ポリイミド前駆体を含有する熱硬化型樹脂組成物を塗布して、塗布層を形成する工程、
工程2:該塗布層が形成された第一の光学基材を、該塗布層のポリイミド前駆体のイミド化率が30%〜100%となるまで加熱硬化する工程、及び
工程3:前記工程2で得られた光学基材上の硬化層に、第二の光学基材を加熱により貼り合せる工程。
以下それぞれを説明する。
前記工程1における塗布層を形成する方法としては、例えば、スピンコート、スリットコート、ブレードコート等の公知の塗工方法が挙げられる。この中で、塗布層の膜厚均一性の観点から、スピンコート又はスリットコートが好ましく、より大きな光学基材に塗布できる観点から、スリットコートがより好ましい。
前記工程2における塗布層のイミド化率が30%〜100%となるまで加熱硬化する工程における加熱温度は、イミド化率が所望の割合になれば限定されない。この中で、100℃以上500℃以下が好ましく、200℃以上450℃以下がより好ましく、250℃以上400以下が特に好ましい。
前記工程2における加熱の際の雰囲気は、窒素等の不活性雰囲気下でも、空気雰囲気下でも実施することができる。この中で、塗布層の黄色度の観点から、不活性雰囲気下で実施することが好ましい。加熱硬化を実施するオーブン中の酸素濃度は、1,000ppm以下が好ましく、500ppm以下がより好ましい。
前記工程2における加熱硬化の時間は、前記イミド化率が所望の割合になれば限定されない。例えば、1分以上600分以下で実施される。
なお、イミド化率の測定は、後述する実施例に記載に方法によって算出することができる。
前記工程3における他の光学基材を貼り合せる工程としては、予め光学基板を加熱しておいて貼り合せてもよいし、室温で貼り合せてもよい。プレス機等を用いて圧着させてもよい。
前記工程3における加熱工程は、工程2で加熱硬化して得られた塗布層と、他の光学基材とを貼り合せることのできる条件であれば限定されない。具体的には、例えば、工程2に記載の加熱条件と同様の条件で実施される。
本実施の形態に係る塗布層の厚さは、特に限定されず、5μm〜200μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは10μm〜50μmである。
以下、本発明について、実施例に基づいて更に詳述するが、これらは説明のために記述されるものであって、本発明の範囲が下記実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例における各種評価は次のとおりに行った。
(重量平均分子量の測定)
重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて、下記の条件により測定した。
溶媒:N,N−ジメチルホルムアミド(和光純薬工業社製、高速液体クロマトグラフ用)、測定前に24.8mmol/Lの臭化リチウム一水和物(和光純薬工業社製、純度99.5%)及び63.2mmol/Lのリン酸(和光純薬工業社製、高速液体クロマトグラフ用)を加えたもの
検量線:スタンダードポリスチレン(東ソー社製)を用いて作成
カラム:Shodex KD−806M(昭和電工社製)
流速:1.0mL/分
カラム温度:40℃
ポンプ:PU−2080Plus(JASCO社製)
検出器:RI−2031Plus(RI:示差屈折計、JASCO社製)及びUV‐2075Plus(UV−VIS:紫外可視吸光計、JASCO社製)
(ケイ素基含有モノマー濃度)
ケイ素基含有モノマー濃度は、樹脂前駆体を合成する際に使用したケイ素基含有モノマー、多価カルボン酸又はその誘導体、及びジアミン化合物それぞれの質量を用いて、下記式から算出した。
ケイ素基含有モノマー濃度(%)=ケイ素基含有モノマー質量/
(ケイ素基含有モノマーの質量+多価カルボン酸又はその誘導体の質量+ジアミン化合物の質量)×100
(光学部材の作製)
各実施例又は比較例で得られたポリイミド前駆体組成物を、スピンコーター(MIKASA製)を用いて無アルカリガラス基板(厚さ0.7mm)上に塗工し、室温において5分間〜10分間レベリングを行った後、縦型キュアオーブン(光洋リンドバーグ社製、型式名VF−2000B)中、窒素雰囲気下で280℃において60分間加熱して組成物の塗布層を得た。加熱後の組成物塗布層の膜厚は20μmとした。
室温まで冷却した塗布層付ガラス基板の塗布層側に、もう1枚の無アルカリガラス基板(厚さ0.7mm)を貼り合せ、再び縦型キュアオーブン中、350℃において60分間キュア(硬化処理)することにより、貼りあわせ光学部材を作製した。
(硬化ムラの判定)
前記光学部材を作製した後に、塗布層の硬化ムラの具合を目視で観察した。目視観察により、硬化ムラが観察されないものを○(良好)、硬化ムラが観察されたものを×(不良)とした。
(黄色度及び全光線透過率測定)
厚み20μmの樹脂フィルムを、日本電色工業(株)製(Spectrophotometer:SE600)にてD65光源を用い、黄色度(YI値)及び全光線透過率を測定した。
なお、樹脂フィルムの厚みが20μmではない場合には、該フィルムの測定値に対して厚み換算を行うことにより、厚み20μmにおける黄色度及び全光線透過率を知ることができる。
(残留応力の評価)
残留応力測定装置(テンコール社製、型式名FLX−2320)を用いて予め「反り量」を測定しておいた厚み625μm±25μmの6インチシリコンウェハ上に、各実施例又は比較例で得られたポリイミド前駆体組成物をスピンコーターにより塗布し、100℃にて10分間プリベークした後、縦型キュア炉(光洋リンドバーグ社製、型式名VF−2000B)を用いて、窒素雰囲気下、350℃1時間の加熱硬化処理を施し、硬化後膜厚10μmの樹脂膜のついたシリコンウェハを作製した。このウェハの反り量を前述の残留応力測定装置を用いて再度測定し、シリコンウェハと樹脂膜との間に生じた残留応力を評価した。
(耐薬品性試験の評価)
無アルカリガラス基板上に、各実施例又は比較例で得られたポリイミド前駆体組成物をスピンコーターにより塗布し、窒素雰囲気下、350℃において60分間キュアした後に剥離することにより、厚み20μmの樹脂フィルム片を得た。該樹脂フィルム片を室温のNMP中に30分間浸漬し、イオン交換水で洗浄した後、フィルム表面を顕微鏡で観察した。この時にクラック又は膨潤が観察された場合は耐薬品性×(不良)、これらのいずれも観察されなかった場合は耐薬品性○(良好)とした。
(イミド化率の算出)
イミド化率の算出を、IR(Thermo Scientific社製)により行った。具体的には、上記の光学部材の作製方法と同様にして作製したフィルムについて赤外分光分析を行い、1,380cm−1付近のピーク高さを1,500cm−1付近のピーク高さで割ることにより、イミド化率を求めた。
ここで、イミド化率は、キュア温度を450℃にした他は上記の光学部材の作製方法と同様にして作製したフィルムのイミド化率を100%とし、キュアしていないフィルムのイミド化率を0として作成した検量線を用いて算出した。
[実施例1]
オイルバスを備えた撹拌棒付き3Lセパラブルフラスコに、窒素ガスを流通しながら、NMP1,000gを加え、更にジアミンとして3,3−(ジアミノジフェニル)スルホン232.4gを撹拌しながら加え、続いてテトラカルボン酸二無水物として4,4’−オキシジフタル酸二無水物310.2gを加えた後、室温で30分撹拌した。これを50℃に昇温し、12時間撹拌した。次いでここに、ケイ素基含有ジアミンとして両末端アミン変性メチルフェニルシリコーンオイル(信越化学社製:X22−1660B−3、数平均分子量4,400、)105.6gをNMP298gに溶解したものを、滴下漏斗を使用して滴下した。系内温度を80℃に昇温して1時間撹拌した後、オイルバスを外して室温に戻すことにより、透明なポリアミド酸のNMP溶液(ワニス)を得た。ここでの組成及び得られたポリアミド酸の重量平均分子量(Mw)を表1に示す。また、上述のようにして評価したフィルムの試験結果を表2に示す。
前記ポリアミド酸のNMP溶液を、前記光学部材の作製方法にて光学部材を作製した。
なお、上記光学部材中のポリイミドのイミド化率は100%であった。
[実施例2〜5]
上記実施例1において、ジアミン、テトラカルボン酸無水物、及びケイ素基含有ジアミンの種類及びそれらの添加質量を、それぞれ表1に記載したとおりに変更した他は実施例1と同様の操作を行って、それぞれワニスを得た。
ここで、表1に示すNMPの添加量は、最終的にワニスに含まれるNMPの総量を示し、ケイ素基含有ジアミンを希釈する298gのNMPを含んだ質量である。ここで得られたポリアミド酸の重量平均分子量(Mw)を、それぞれ表1に合わせて示した。
なお、これらの上記光学部材中のポリイミドのイミド化率は、いずれも100%であった。
[比較例1]
ポリウレタンアクリレート(商品名:UV−3000B、日本合成化学工業社製)50g、イソボルニルアクリレート(商品名:IBXA、大阪有機化学工業社製)30g、光重合開始剤(商品名:IRGACURE184、BASF社製)3gを混合し、樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物を、MIKASA製スピンコーターを用いて無アルカリガラス基板上に塗布し、もう1枚の無アルカリガラス基板を貼り合せた後にUVの照射を行った。
Figure 2016162403
Figure 2016162403
表1に記載した各化合物の略称は、それぞれ以下の意味である。
4,4−DAS:4,4−(ジアミノジフェニル)スルホン
TFMB:2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン
ODPA:4,4’−オキシジフタル酸二無水物
6FDA:4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物
BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
1660B−3:X22−1660B−3(商品名)、信越化学社製、両末端アミン変性メチルフェニルシリコーンオイル
本発明の構成は、例えば、タッチパネルセンサーとディスプレイ本体を貼り合せた光学部材等において好適に利用することができる。

Claims (8)

  1. 第一の光学基材と、
    20μm膜厚での全光線透過率が70%以上であり、黄色度が20以下であるポリイミドと、
    第二の光学基材と、
    をこの順で積層してなる光学部材。
  2. 前記ポリイミドの10μm膜厚における残留応力が50MPa〜−50MPaである、請求項1に記載の光学部材。
  3. 前記ポリイミドが、
    ジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物とを重合させてポリイミド前駆体を得た後にイミド化して得られ、
    該ジアミン化合物及びテトラカルボン酸二無水物のうちの少なくとも一方がケイ素含有化合物を含み、
    該ケイ素基含有化合物の量が、前記ジアミン化合物及びテトラカルボン酸二無水物の総質量を基準として0.1質量%〜50質量%である、請求項1又は2に記載の光学部材。
  4. 前記ポリイミドが、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン及び4,4’−ジアミノジフェニルスルホンからなる群より選択される少なくとも1種を含むジアミン化合物を重合させてポリイミド前駆体を得た後にイミド化して得られるものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学部材。
  5. 前記ポリイミドが、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物(6FDA)、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物(CHDA)、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)、4,4’−ビフェニルビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)(TAHQ)、及び9,9’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレン二無水物(BPAF)からなる群より選ばれる少なくとも1種のテトラカルボン酸二無水物を重合させてポリイミド前駆体を得た後にイミド化して得られるものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学部材。
  6. 前記第一の光学基材が、タッチパネルセンサーである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学部材。
  7. 前記第二の光学基材が、ディスプレイ本体である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学部材。
  8. 下記工程1〜3を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学部材の製造方法;
    工程1:第一の光学基材に対して、ポリイミド前駆体を含有する熱硬化型樹脂組成物を塗布して、塗布層を形成する工程、
    工程2:前記塗布層が形成された第一の光学基材を、該塗布層のポリイミド前駆体のイミド化率が30%〜100%となるまで加熱硬化する工程、及び
    工程3:前記工程2で得られた光学基材上の硬化層に、第二の光学基材を加熱により貼り合せる工程。
JP2015043429A 2015-03-05 2015-03-05 ポリイミドを貼り合わせ接着層とする光学部材 Active JP6599620B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015043429A JP6599620B2 (ja) 2015-03-05 2015-03-05 ポリイミドを貼り合わせ接着層とする光学部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015043429A JP6599620B2 (ja) 2015-03-05 2015-03-05 ポリイミドを貼り合わせ接着層とする光学部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016162403A true JP2016162403A (ja) 2016-09-05
JP6599620B2 JP6599620B2 (ja) 2019-10-30

Family

ID=56845132

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015043429A Active JP6599620B2 (ja) 2015-03-05 2015-03-05 ポリイミドを貼り合わせ接着層とする光学部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6599620B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018135432A1 (ja) * 2017-01-20 2018-07-26 住友化学株式会社 フィルム、樹脂組成物及びポリアミドイミド樹脂の製造方法
WO2018190179A1 (ja) * 2017-04-10 2018-10-18 大日本印刷株式会社 ポリイミドフィルム、積層体、及びディスプレイ用表面材
WO2019188305A1 (ja) * 2018-03-28 2019-10-03 三菱瓦斯化学株式会社 ポリイミド樹脂、ポリイミドワニス及びポリイミドフィルム
JPWO2019188306A1 (ja) * 2018-03-28 2021-03-11 三菱瓦斯化学株式会社 ポリイミド樹脂、ポリイミドワニス及びポリイミドフィルム
CN112566963A (zh) * 2018-08-20 2021-03-26 株式会社Lg化学 聚酰亚胺膜和使用其的柔性器件
WO2021065509A1 (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 三菱瓦斯化学株式会社 ポリイミド樹脂組成物、ポリイミドワニス及びポリイミドフィルム
CN112778522A (zh) * 2019-11-07 2021-05-11 住友化学株式会社 聚酰胺酰亚胺树脂、光学膜及柔性显示装置
JPWO2020095693A1 (ja) * 2018-11-09 2021-09-30 東レ株式会社 ポリイミド前駆体、ポリイミド、ポリイミド樹脂膜、およびフレキシブルデバイス
WO2021241763A1 (ja) * 2020-05-28 2021-12-02 旭化成株式会社 樹脂組成物
US20230002556A1 (en) * 2021-06-14 2023-01-05 Sk Innovation Co., Ltd. Polyimide Based Film for Cover Window and Display Device Comprising the Same
US20230002576A1 (en) * 2021-06-16 2023-01-05 Sk Innovation Co., Ltd. Composition for Forming Polyimide Film for Cover Window, Method for Preparing the Same, and Use Thereof

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07292105A (ja) * 1994-01-07 1995-11-07 Mitsui Toatsu Chem Inc ポリイミド
US5686525A (en) * 1993-11-26 1997-11-11 Central Glass Company, Ltd. Polyimide precursor composition and the production of said polyimide precursor composition
JP2009269988A (ja) * 2008-05-07 2009-11-19 Tokyo Institute Of Technology 珪素含有ポリイミドおよびその製造方法
US20110137009A1 (en) * 2009-12-08 2011-06-09 Samsung Electronics Co., Ltd. Polyamic acid, polyimide, manufacturing method thereof, and polyimide film
JP2014049245A (ja) * 2012-08-30 2014-03-17 Asahi Kasei Chemicals Corp 透明電極、表示デバイス、エレクトロルミネッセンスデバイス、発光素子デバイス
WO2014148441A1 (ja) * 2013-03-18 2014-09-25 旭化成イーマテリアルズ株式会社 樹脂前駆体及びそれを含有する樹脂組成物、樹脂フィルム及びその製造方法、並びに、積層体及びその製造方法
JP2014219987A (ja) * 2013-05-10 2014-11-20 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. タッチセンサ

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5686525A (en) * 1993-11-26 1997-11-11 Central Glass Company, Ltd. Polyimide precursor composition and the production of said polyimide precursor composition
JPH07292105A (ja) * 1994-01-07 1995-11-07 Mitsui Toatsu Chem Inc ポリイミド
JP2009269988A (ja) * 2008-05-07 2009-11-19 Tokyo Institute Of Technology 珪素含有ポリイミドおよびその製造方法
US20110137009A1 (en) * 2009-12-08 2011-06-09 Samsung Electronics Co., Ltd. Polyamic acid, polyimide, manufacturing method thereof, and polyimide film
JP2014049245A (ja) * 2012-08-30 2014-03-17 Asahi Kasei Chemicals Corp 透明電極、表示デバイス、エレクトロルミネッセンスデバイス、発光素子デバイス
WO2014148441A1 (ja) * 2013-03-18 2014-09-25 旭化成イーマテリアルズ株式会社 樹脂前駆体及びそれを含有する樹脂組成物、樹脂フィルム及びその製造方法、並びに、積層体及びその製造方法
JP2014219987A (ja) * 2013-05-10 2014-11-20 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. タッチセンサ

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018135432A1 (ja) * 2017-01-20 2018-07-26 住友化学株式会社 フィルム、樹脂組成物及びポリアミドイミド樹脂の製造方法
JP2019104939A (ja) * 2017-01-20 2019-06-27 住友化学株式会社 フィルム、樹脂組成物およびポリアミドイミド樹脂の製造方法
CN110191909A (zh) * 2017-01-20 2019-08-30 住友化学株式会社 膜、树脂组合物及聚酰胺酰亚胺树脂的制造方法
CN110191909B (zh) * 2017-01-20 2021-10-22 住友化学株式会社 膜、树脂组合物及聚酰胺酰亚胺树脂的制造方法
WO2018190179A1 (ja) * 2017-04-10 2018-10-18 大日本印刷株式会社 ポリイミドフィルム、積層体、及びディスプレイ用表面材
JPWO2018190179A1 (ja) * 2017-04-10 2020-05-14 大日本印刷株式会社 ポリイミドフィルム、積層体、及びディスプレイ用表面材
JP7088173B2 (ja) 2017-04-10 2022-06-21 大日本印刷株式会社 フレキシブルディスプレイ用表面材
CN111936553A (zh) * 2018-03-28 2020-11-13 三菱瓦斯化学株式会社 聚酰亚胺树脂、聚酰亚胺清漆及聚酰亚胺薄膜
JP7424284B2 (ja) 2018-03-28 2024-01-30 三菱瓦斯化学株式会社 ポリイミド樹脂、ポリイミドワニス及びポリイミドフィルム
JPWO2019188305A1 (ja) * 2018-03-28 2021-05-13 三菱瓦斯化学株式会社 ポリイミド樹脂、ポリイミドワニス及びポリイミドフィルム
JPWO2019188306A1 (ja) * 2018-03-28 2021-03-11 三菱瓦斯化学株式会社 ポリイミド樹脂、ポリイミドワニス及びポリイミドフィルム
WO2019188305A1 (ja) * 2018-03-28 2019-10-03 三菱瓦斯化学株式会社 ポリイミド樹脂、ポリイミドワニス及びポリイミドフィルム
CN112566963A (zh) * 2018-08-20 2021-03-26 株式会社Lg化学 聚酰亚胺膜和使用其的柔性器件
CN112566963B (zh) * 2018-08-20 2023-10-24 株式会社Lg化学 聚酰亚胺膜和使用其的柔性器件
JPWO2020095693A1 (ja) * 2018-11-09 2021-09-30 東レ株式会社 ポリイミド前駆体、ポリイミド、ポリイミド樹脂膜、およびフレキシブルデバイス
JP7384037B2 (ja) 2018-11-09 2023-11-21 東レ株式会社 ポリイミド前駆体、ポリイミド、ポリイミド樹脂膜、およびフレキシブルデバイス
CN114466902A (zh) * 2019-09-30 2022-05-10 三菱瓦斯化学株式会社 聚酰亚胺树脂组合物、聚酰亚胺清漆和聚酰亚胺薄膜
WO2021065509A1 (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 三菱瓦斯化学株式会社 ポリイミド樹脂組成物、ポリイミドワニス及びポリイミドフィルム
CN112778522A (zh) * 2019-11-07 2021-05-11 住友化学株式会社 聚酰胺酰亚胺树脂、光学膜及柔性显示装置
JPWO2021241763A1 (ja) * 2020-05-28 2021-12-02
WO2021241763A1 (ja) * 2020-05-28 2021-12-02 旭化成株式会社 樹脂組成物
US20230002556A1 (en) * 2021-06-14 2023-01-05 Sk Innovation Co., Ltd. Polyimide Based Film for Cover Window and Display Device Comprising the Same
US11795271B2 (en) * 2021-06-14 2023-10-24 Sk Innovation Co., Ltd. Polyimide based film for cover window and display device comprising the same
US20230002576A1 (en) * 2021-06-16 2023-01-05 Sk Innovation Co., Ltd. Composition for Forming Polyimide Film for Cover Window, Method for Preparing the Same, and Use Thereof
US11807730B2 (en) * 2021-06-16 2023-11-07 Sk Innovation Co., Ltd. Composition for forming polyimide film for cover window, method for preparing the same, and use thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP6599620B2 (ja) 2019-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6599620B2 (ja) ポリイミドを貼り合わせ接着層とする光学部材
JP6883640B2 (ja) 樹脂前駆体及びそれを含有する樹脂組成物、樹脂フィルム及びその製造方法、並びに、積層体及びその製造方法
JP5948545B2 (ja) ポリイミド前駆体及びそれを含有する樹脂組成物
JP2019506478A (ja) 接着力が向上したポリアミック酸組成物及びこれを含むポリイミドフィルム
JP6333560B2 (ja) 所定構造を有するフレキシブル電子デバイスに適用される基板及びその作製方法
WO2015152120A1 (ja) 剥離層形成用組成物
JP2018172562A (ja) ポリイミド前駆体及びポリイミド
WO2022054766A1 (ja) 重合体組成物、ワニス、及びポリイミドフィルム
WO2018025955A1 (ja) 剥離層形成用組成物
KR102608548B1 (ko) 가접착층 형성용 조성물 및 가접착층
WO2023100806A1 (ja) フィルムおよびその製造方法、ならびに画像表示装置
WO2023195525A1 (ja) フィルムおよびその製造方法、ならびに画像表示装置
JP2023105599A (ja) ポリアミドイミド樹脂組成物、ポリアミドイミド樹脂フィルム、及びポリアミドイミド樹脂組成物のモルフォロジーの制御方法
WO2023085325A1 (ja) 樹脂組成物、成形体およびフィルム
JP2022149626A (ja) 樹脂組成物、ならびにこれを用いたドライフィルムおよび積層体
WO2021039442A1 (ja) ポリイミド樹脂組成物、ポリイミドワニス及びポリイミドフィルム
JP2023517096A (ja) 耐湿及び耐水特性を有するポリイミドフィルム
JP2023182123A (ja) 樹脂組成物およびフィルム
KR20230095952A (ko) 폴리이미드 수지, 폴리이미드 바니시 및 폴리이미드 필름

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20160405

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190618

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190815

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190903

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191003

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6599620

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150