JP2016124993A - プロピレン系樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
自動車部品分野では、ポリプロピレンを単体で用いるほか、ポリプロピレンにエチレン−プロピレン共重合体(EPR)、エチレン−ブテン共重合体(EBR)、エチレン−オクテン共重合体(EOR)、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリスチレン−エチレン/ブテン−ポリスチレントリブロック共重合体(SEBS)等のゴム成分を添加して衝撃性を改善した材料(特許文献1〜3参照)、タルク、マイカ、ガラス繊維等の無機充填剤を添加し剛性を改善した材料、またゴム成分、無機充填剤を共に添加し優れた機械物性を付与したブレンドポリマーが使用されている。
(A)ASTM D1238に準拠して測定した230℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが1〜100g/10分であり、エチレン由来構造単位の含有比率が2〜9mol%であるプロピレン・エチレンランダム共重合体
(B)プロピレンと炭素原子数4〜10のα−オレフィンから選ばれる1種以上のオレフィンとを共重合して得られるプロピレン・α−オレフィン共重合体
(C)エチレンと、炭素原子数3〜10のα−オレフィンから選ばれる1種以上のα−オレフィンとを共重合して得られ、ASTM D1238に準拠して測定した230℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが0.1〜80g/10分である、エチレン・α−オレフィン共重合体
(D)繊維状フィラー
(E)滑剤
(F)変性ポリプロピレン
を含み、(A)〜(D)の含有量の合計を100重量部としたとき、(A)の含有量が20〜70重量部、(B)の含有量が5〜45重量部、(C)の含有量が5〜25重量部、(D)の含有量が10〜40重量部、(E)の含有量が0.01〜1.0重量部、(F)の含有量が0.1〜3重量部 であることを特徴としている。
本発明において、前記(B)プロピレン・α−オレフィン共重合体は、プロピレンに由来する構造単位を60〜90mol%、1−ブテンに由来する構造単位を10〜40mol%含有し、前記プロピレンから導かれる構造単位と前記1−ブテンから導かれる構造単位との合計が100モル%であることが好ましい。
本発明において、前記(D)繊維状フィラーは、ガラス繊維であることが好ましい。
本発明において、前記(F)変性ポリプロピレンは、無水マレイン化変性ポリプロピレンであることが好ましい。
前記プロピレン系樹脂組成物から成形体、例えば自動車内外装部品および家電製品等を形成することができる。
本発明のプロピレン系樹脂組成物は、下記特徴を有する(A)プロピレン・エチレンランダム共重合体、(B)プロピレン・α−オレフィン共重合体、(C)エチレン・α−オレフィン共重合体、(D)繊維状フィラー、(E)滑剤、および(F)変性ポリプロピレンを含んでなる。
以下、それぞれの構成成分および任意で含んでいてもよい成分について詳説する。
本発明において、(A)プロピレン・エチレンランダム共重合体は、プロピレンとエチレンを共重合して得られる。
本発明に用いられる(B)プロピレン・α−オレフィン共重合体は、プロピレンと炭素原子数4〜10のα−オレフィンとを共重合して得られ、好ましくはプロピレンから導かれる単位を51〜95モル%の量で、炭素原子数4〜10のα−オレフィンから選ばれる1種以上のオレフィンから導かれる単位を5〜49モル%の量で含有するプロピレン・α−オレフィン共重合体(ただし、プロピレンから導かれる単位とα−オレフィンから導かれる単位との合計は100モル%である。)である。このようなプロピレン・α−オレフィン共重合体としては、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ペンテン共重合体、プロピレン・1−ヘキセン共重合体、プロピレン・1−オクテン共重合体などを例示することができ、用途に合わせて適宜選択すればよいが、プロピレン・α―オレフィン共重合体の製造容易性、α−オレフィン種の入手容易性、および本発明の効果、すなわち金型転写性に優れ、成形体が引っ掻き傷やテカリ傷を生じにくい漆黒調外観を有し、さらに機械的特性に優れるという効果を効果的に発現させる観点から、プロピレン・1−ブテン共重合体が好ましい。
なお、成分(B)の融点は、以下に示す方法にて測定することができる。
本発明において、(C)エチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンと、炭素原子数3〜10のα−オレフィンから選ばれる1種以上のα−オレフィンとを共重合して得られる。α−オレフィンは好ましくは、プロピレン、1−ブテン、1−へキセン、1−オクテンから選ばれ、α−オレフィンは1種単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。これらのモノマーを用いるのが、弾性回復性や柔軟性が高い、耐傷付き性の点から特に好ましい。
エチレン・α−オレフィン共重合体としては、エチレン・オクテン共重合体、エチレン・ブテン共重合体が好ましい。
本発明において、(D)繊維状フィラーとしては、例えば、カーボンファイバー(炭素繊維)、カーボンナノチューブ、塩基性硫酸マグネシウム繊維(マグネシウムオキシサルフェート繊維)、チタン酸カリウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、ケイ酸カルシウム繊維、炭酸カルシウム繊維、ガラス繊維、炭化ケイ素繊維、ワラストナイト、ゾノトライト、各種金属繊維、綿、セルロースナノファイバー等、絹、羊毛および麻等の天然繊維、レーヨンおよびキュプラなどの再生繊維、アセテートおよびプロミックスなどの半合成繊維、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、アラミドおよびポリオレフィンなどの合成繊維、さらにはそれらの表面および末端を化学修飾した変性繊維などが挙げられる。
本発明にかかるプロピレン系樹脂組成物中に含まれる(D)繊維状フィラーの平均繊維長は0.1〜2mmが好ましく、より好ましくは0.15〜1.5mmであり、さらに好ましくは0.2〜1.3mmである。
なお、繊維状フィラーは単独で用いてもよく2種以上併用してもよい。
本発明において、(E)滑剤としては、脂肪酸アミド等が挙げられる。脂肪酸アミドの脂肪酸残基としては、炭素数15〜30程度の飽和および不飽和脂肪酸由来の残基が挙げられる。脂肪酸アミドの具体例としては、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘニン酸アミド、パルミチン酸アミド、ミリスチン酸アミド、ラウリン酸アミド、カプリル酸アミド、カプロン酸アミド、n−オレイルパルミトアミド、n−オレイルエルカアミド、およびそれらの2量体などが挙げられる。これらの滑材は、ランダムポリプロピレン系重合体を用いる場合に特有な使用上のベタツキ感を改良する上で好ましく、中でも、エルカ酸アミドが好ましい。これらは単独で、または2種以上を混合して使用することができる。
本発明において、(F)変性ポリプロピレンは、ポリプロピレンを酸変性することにより得られる。ポリプロピレンの変性方法としては、グラフト変性や共重合化がある。
本発明のプロピレン系樹脂組成物には、必要に応じて、耐熱安定剤、帯電防止剤、耐候安定剤、耐光安定剤、老化防止剤、酸化防止剤、脂肪酸金属塩、軟化剤、分散剤、充填剤、着色剤、顔料などの他の添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。配合する添加剤などの混合順序は任意であり、同時に混合してもよいし、一部成分を混合した後に他の成分を混合するというような多段階の混合方法を採用することもできる。
本発明のプロピレン系樹脂組成物は、上述した成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)および(F)と、必要に応じてその他の添加剤とを配合することにより製造することができる。これらの各成分は、任意の順序で配合することができる。
成分(B)の配合量として好ましくは5〜40重量部、より好ましくは5〜35重量部である。成分(B)の配合量が5重量部未満であると、成形品の漆黒性が十分発現しない。また、成分(B)の配合量が45重量部を超えると、成形品の剛性が低下する。
各成分および本発明のプロピレン系樹脂組成物の特性の測定、並びに本発明のプロピレン系樹脂組成物および成形品の評価は、以下のようにして行った。
メルトフローレートは、ASTM D1238に準拠し、試験荷重が2.16kg、試験温度230℃の条件で測定した。
酸変性樹脂2gを採取し、500mlの沸騰p−キシレンに完全に加熱溶解した。冷却後、1200mlのアセトンに投入し、析出物を濾過、乾燥してポリマー精製物を得た。ポリマー精製物を熱プレスして厚さ20μmのフィルムを作製した。この作製したフィルムの赤外吸収スペクトルを測定し、変性に用いた酸の特有の吸収から、変性に用いた酸の含有量を測定した。尚、変性に用いた酸の特有の吸収は、無水マレイン酸であれば、1780cm-1付近である。
ISO 179に準拠し、ノッチ付、ハンマー容量4Jの条件で常温シャルピー衝撃強度の測定を実施した。
ISO 527に準拠し、引張速度1mm/minの条件で引張弾性率の測定を実施した。
キャビティサイズが長さ130mm,幅120mm,厚み2mmtでキャビティ表面を皮シボ(深さ90μm)加工した金型を40℃に設定し、樹脂温度210℃に設定し射出成形して得られた成形品のシボ面をグロスメーター(日本電色工業(株)製NDH−300)により光源照射角度60°でシボグロスを測定した。シボグロスが低いということは金型転写性に優れることを意味する。
成形温度210℃、金型温度40℃で成形した長さ130mm、幅120mm、厚み2mmtで、成形品表面を鏡面仕上げした成形角板を用い、グロスメーター(日本電色工業(株)製NDH−300)により光源照射角度60°で鏡面グロスを測定した。鏡面グロスが高いということは金型転写性に優れることを意味する。
キャビティサイズが長さ130mm,幅120mm,厚み2mmでキャビティ表面を皮シボ(深さ90μm)加工した金型を40℃に設定し、樹脂温度210℃に設定し射出成形して得られた成形品のシボ面に対しFord 5−Finger Test (針先端R:1.0mm)の試験を実施した後、目視にて白化が認められない最大荷重(N)(白化開始荷重)を評価した。試験を行う荷重は、0.6、2、3、5、7、10、15、20Nとした。白化開始荷重が大きいほど耐引っ掻き傷性が高いと評価される。
漆黒性の評価は、得られた角板にLED光源のライト(GEMTOS社製GTR−32T、明るさ26.6ルーメン)を照射し(角板とLED光源のライトの距離は10cm)、目視にて漆黒性の程度を評価した。漆黒性を下記基準の3段階で定め、5人で評価し、5人の点数の合計を漆黒性の評価点とした。
A(3点):LED光源を照射しても、黒く光り、白っぽく見えない。
B(2点):LED光源を照射すると、黒く光るが、若干白っぽく見える。
C(1点):LED光源を照射すると、白っぽく光る。
以下の実施例および比較例において、使用した各成分は、次の通りである。
(A−1)プロピレン・エチレンランダム共重合体
MFR:7g/10min、エチレン由来の構造単位含有量:5.4wt%
(A−2)プロピレン・エチレンランダム共重合体
MFR:10g/10min、エチレン由来の構造単位含有量:5.2wt%
<(B)プロピレン・α−オレフィン共重合体>
(B−1)プロピレン・1−ブテン共重合体(三井化学社製 製品名:XM7070)
MFR:7g/10min、プロピレン由来の構造単位含有量:74mol%、
(B−2)プロピレン・1−ブテン共重合体(三井化学社製 製品名:XM7080)
MFR:7g/10min、プロピレン由来の構造単位含有量:80mol%、
(B−3)プロピレン・1−ブテン共重合体(三井化学社製 製品名:XM7090)
MFR:7g/10min、プロピレン由来の構造単位含有量:85mol%、
(B−4)プロピレン・エチレン共重合体(MFR(エクソンモービル社製 製品名:Vistamaxx3980) MFR:8g/10分、エチレン由来の骨格含有量:9wt%
<(C)エチレン・α−オレフィン共重合体>
(C−1)エチレン・1−ブテンランダム共重合体(三井化学社製 製品名:A35070S) MFR:65g/10min
(C−2)エチレン・1−ブテンランダム共重合体(三井化学社製 製品名:A0550S) MFR:1g/10min
<(D)繊維状フィラー>
(D−1)ガラス繊維(日本電気硝子工業株式会社製 製品名:T−480,平均繊維長3mm、平均繊維径13μm)
<(E)滑剤>
(E−1)エルカ酸アミド(ニュートロンS:日本精化製)
<(F)変性ポリプロピレン>
(F−1)無水マレイン化変性ポリプロピレン(ケムチュラジャパン株式会社製 製品名:ポリボンドPB3200)、酸変性基含有量:0.4wt%
<(G)分解剤>
(G−1)パーヘキサ25B−40:日油株式会社製
上記(A−1)および(A−2)のランダム共重合体は以下の方法により製造した。
(1)マグネシウム化合物の調製
攪拌機付き反応槽(内容積500リットル)を窒素ガスで充分に置換し、エタノール97.2kg、ヨウ素640g、および金属マグネシウム6.4kgを投入し、攪拌しながら還流条件下で系内から水素ガスの発生が無くなるまで反応させ、固体状反応生成物を得た。この固体状反応性生物を含む反応液を減圧乾燥させることにより目的のマグネシウム化合物(固体触媒の担体)を得た。
窒素ガスで充分に置換した攪拌機付き反応槽(内容積500リットル)に、前記マグネシウム化合物(粉砕していないもの)30kg、精製ヘプタン(n−ヘプタン)150リットル、四塩化ケイ素4.5リットル、およびフタル酸ジ−n−ブチル5.4リットルを加えた。系内を90℃に保ち、攪拌しながら四塩化チタン144リットルを投入して110℃で2時間反応させた後、固体成分を分離して80℃の精製ヘプタンで洗浄した。さらに、固体成分に四塩化チタン228リットルを加え、110℃で2時間反応させた後、固体成分を精製ヘプタンで充分に洗浄し、固体触媒成分を得た。
内容積500リットルの攪拌機付き反応槽に精製ヘプタン230リットルを投入し、前記の固体触媒成分を25kg、トリエチルアルミニウムを固体触媒成分中のチタン原子1.0molに対して1.0mol、ジシクロペンチルジメトキシシランを固体触媒成分中のチタン原子1.0molに対して1.8molの割合で供給した。その後、プロピレンをプロピレン分圧で0.03MPa/Gになるまで導入し、25℃で4時間反応させた。反応終了後、上澄み液を除去し、固体触媒成分を精製ヘプタンで数回洗浄した後、更に二酸化炭素を供給し24時間攪拌した。
内容量200リットルの攪拌機付き重合装置に、前記処理済の固体触媒成分を成分中のチタン原子換算で3mmol/hrで、トリエチルアルミニウムを4mmol/kg−PPで、ジシクロペンチルジメトキシシランを0.4mmol/kg−PPでそれぞれ供給し、重合温度80℃、重合圧力2.8MPa/Gでプロピレンとエチレンを反応させた。この時、重合装置内のエチレン濃度を4.0mol%、水素濃度を8.8mol%とした。
その結果、エチレン由来の構造単位含有量5.4wt%、MFR7g/10minのプロピレン・エチレンランダム共重合体(A−1)を得た。
(1)固体触媒担体の製造
SiO2(富士シリシア製)1600gをトルエン13Lでスラリー化し、常温にて内容量70Lの攪拌機付き反応槽に仕込み、さらにトルエン22Lを入れて液量を調整し攪拌を行った。次に、攪拌しながら槽内温度を47℃まで昇温させた後にトリイソブチルアルミニウムトルエン溶液をトリイソブチルアルミニウム量として300g装入した。次に、槽内温度を50℃に保ち、MAO−トルエン溶液(20wt%溶液)8.4Lを約30分かけて装入した。その後、45分間で槽内温度を95〜98℃に昇温し、4時間反応を行った。反応終了後、60℃まで冷却した。冷却後攪拌を停止し、20分間静置して固体成分を沈降させた後、上澄みトルエンを抜き出し、トルエンによる固体成分の洗浄を1回行った。洗浄後、固体成分をトルエンスラリーとし、室温まで冷却した。
内容量14Lの攪拌機付き反応槽に(1)で調製したMAO/SiO2/トルエンスラリー3.5L(固体成分として980g)を入れ、攪拌しながら温度を33〜37℃まで昇温した。界面活性剤(ADEKA製アデカプルロニックL−71)7.0gをヘプタン2.0Lで希釈後、反応槽に加え、45分間攪拌し担持を行った。担持終了後攪拌を停止し、70分間静置して固体成分を沈降させ、上澄み液を除去し、ヘプタンによる固体成分の洗浄を2回行った。
内容量270Lの攪拌機付き反応槽にあらかじめn−ヘプタン66Lを入れ、室温にてトリイソブチルアルミニウム210gをトルエン1.0Lで希釈し反応槽に加えた後、攪拌しながら温度を33〜37℃まで昇温させた。前記の(2)で調製した固体触媒成分980gを反応槽に移液し、n−ヘプタンにて反応槽内の液量を82Lに調整した。調整後、反応槽内を脱圧し、温度を33〜37℃に保ちながらエチレンを210g/hで60分間、420g/hで60分間、640g/hで240分間、合計で3190g装入し、360分間攪拌しながら反応させた。重合終了後攪拌を停止し、40分間静置して固体成分を沈降させ、上澄み液を除去し、ヘプタンによる固体成分の洗浄を2回行った。得られた前重合触媒を精製ヘプタンに再懸濁して、固体触媒成分濃度で34g/Lとなるよう、ヘプタンにより調整を行い、触媒スラリーを得た。この前重合触媒は固体触媒成分1g当りポリエチレンを3g含んでいた。
内容量70Lの攪拌機付きベッセル重合器にプロピレンを125kg/時間で供給し、水素を気相部の水素濃度が0.2mol%になるように供給した。(3)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として2.5g/時間、トリエチルアルミニウムを8.7ml/時間で連続的に供給した。重合温度は63℃、圧力は2.6MPa/Gであった。
表1および2に配合割合(重量部)を示す各成分と、さらに酸化防止剤としてIRGANOX1010((株)チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.1重量部、同じく酸化防止剤としてIRGAFOS168((株)チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.1重量部、耐光安定剤としてLA−52((株)ADEKA製)0.2重量部、顔料としてMB PPCM 909Y−28((株)東京インキ製)3.5重量部とを配合して、ヘンシェルミキサーでドライブレンドし、二軸押出機(ナカタニ機械(株)製:NR−II、同方向回転2軸押出機)により、バレル温度(混練温度)210℃、スクリュー回転速度200rpm、押出し量20kg/hの条件で混練および押出しを行い、実施例1〜7および比較例1〜6のプロピレン系樹脂組成物を得た。
Claims (11)
- 下記(A)〜(F)を含み、(A)〜(D)の含有量の合計を100重量部としたとき、(A)の含有量が20〜70重量部、(B)の含有量が5〜45重量部、(C)の含有量が5〜25重量部、(D)の含有量が10〜40重量部、(E)の含有量が0.01〜1.0重量部、(F)の含有量が0.1〜3重量部 であるプロピレン系樹脂組成物。
(A)ASTM D1238に準拠して測定した230℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが1〜100g/10分であり、エチレン由来構造単位の含有比率が2〜9mol%であるプロピレン・エチレンランダム共重合体
(B)プロピレンと炭素原子数4〜10のα−オレフィンから選ばれる1種以上のオレフィンとを共重合して得られるプロピレン・α−オレフィン共重合体
(C)エチレンと、炭素原子数3〜10のα−オレフィンから選ばれる1種以上のα−オレフィンとを共重合して得られ、ASTM D1238に準拠して測定した230℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが0.1〜80g/10分である、エチレン・α−オレフィン共重合体
(D)繊維状フィラー
(E)滑剤
(F)変性ポリプロピレン - 前記(A)プロピレン・エチレンランダム共重合体に占めるエチレン由来構造単位の含有比率が3〜8mol%である、請求項1に記載のプロピレン系樹脂組成物。
- 前記(B)プロピレン・α−オレフィン共重合体は、プロピレンに由来する構造単位を60〜90mol%、1−ブテンに由来する構造単位を10〜40mol%含有し、前記プロピレンから導かれる単位と前記1−ブテンから導かれる単位との合計が100モル%である、請求項2に記載のプロピレン系樹脂組成物。
- 前記(C)エチレン・α−オレフィン共重合体に占めるα−オレフィン由来構造単位の含有比率が5〜60mol%である請求項1〜3のいずれかに記載のプロピレン系樹脂組成物。
- 前記(D)繊維状フィラーがガラス繊維である、請求項1〜4のいずれかに記載のプロピレン系樹脂組成物。
- 前記(C)エチレン・α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィン由来構造単位が、プロピレン、1−ブテン、1−へキセンおよび1−オクテン由来の構造単位から選ばれる1種以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプロピレン系樹脂組成物。
- 前記(E)滑剤がエルカ酸アミドである、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロピレン系樹脂組成物。
- 前記(F)変性ポリプロピレンが無水マレイン化変性ポリプロピレンである、請求項1〜7のいずれか1項に記載のプロピレン系樹脂組成物。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のプロピレン系樹脂組成物から形成される成形体。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のプロピレン系樹脂組成物から形成される自動車内外装部品。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のプロピレン系樹脂組成物から形成される家電製品。
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