JP6243729B2 - ポリプロピレン系樹脂組成物 - Google Patents

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本発明はポリプロピレン系樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、機械物性、低光沢性および耐傷付き性に優れた成形品を製造できる樹脂組成物に関する。
ポリプロピレン系樹脂組成物を射出成形することにより得られる成形品は、その優れた機械物性、成形性および経済性により、自動車部品や家電部品など種々の分野で利用されている。
自動車部品分野では、ポリプロピレンを単体で用いるほか、ポリプロピレンにエチレン−プロピレン共重合体(EPR)等のゴム成分を添加して耐衝撃性を改善した材料や、タルク等の無機充填剤を添加して剛性を改善した材料が使用されている。
しかしながら、ポリプロピレン系成形品は、一般的に、耐傷付性が低く、光沢外観を有することから、自動車内装部品(例えばインストルメンタルパネル等)においては、低い耐傷付き性やフローマーク等の外観不良を改善するため、ならびに、成形品に高級感を持たせたり、安全性を考慮して窓ガラスへの移り込みを抑えたりすること目的とする低光沢化を図るため、塗装や表皮貼合といった後工程を施して用いられることが多い。そのため、ポリプロピレン系成形品の優れた経済性効果が充分に享受されていないという問題があった。
特許文献1には、フローマークやウェルドマークが生じにくく、低光沢性や耐傷付き性に優れた成形品を製造しうるポリプロピレン系樹脂組成物に関する発明が記載されている。しかしながら、特許文献1の発明では、低光沢化のために、高分子量のエチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体を用いているため、分散性が悪く、成形品表面にブツが発生しやすかった。また、エチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体を使用すると原料費が高くなるという問題があった。
特許文献2には、ウェルド外観とフローマーク外観に優れた成形体を得ることができ、 高い剛性と衝撃性の良好なバランスを有するポリプロピレン系樹脂組成物に関する発明が記載されている。しかしながら、特許文献2の発明では、ベースのポリプロピレン樹脂として用いられる結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体のプロピレン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度[η]が4.0〜5.5dl/gであることから、十分なスウェルが出ない。そのため、金型に樹脂を射出した際、金型と樹脂との密着性が不安定となるため、フローマーク外観が悪くなるという問題がある。
特許文献3には、成形性および成形外観(フローマーク外観、シボ外観)が良好なプロピレン系樹脂組成物に関する発明が記載されている。しかしながら、特許文献3の発明では、樹脂組成物全体のメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が100g/10min以上であることから、十分な機械物性は得られないという問題がある。また、シボの転写性が良いことから、シボに限定すれば低光沢になるが、樹脂組成物自体は低光沢な樹脂にはならないという問題がある。
特許文献4には、優れた成形性及び物性バランスを有すると共に、成形品の優れた外観性能、低光沢、耐傷付き性能を有するポリプロピレン系樹脂組成物からなる自動車内装成形品に関する発明が記載されている。しかしながら、ベース樹脂に用いられているポリプロピレン(B)を構成するエチレン−プロピレン共重合体ゴム成分のエチレン含有量が非常に高いことから、十分な耐衝撃性が得られないという問題がある。
特開2009−155627号公報 特開2006−193644号公報 特開2009−155627号公報 特開2004−051769号公報
本発明は、機械物性(特に剛性と耐衝撃性のバランス)、低光沢性および耐傷付き性に優れた成形品を製造できるポリプロピレン系樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、成形品の光沢性(グロス)はゴム相の配向の影響が大きいことから、特定の粘度を有するゴム成分と、分子量分布を狭くして高分子量成分を少なくしたポリプロピレンと、無機充填剤とを特定の割合で配合して成形品のゴム相のモルフォロジーを制御する、具体的にはゴム成分の分散粒子径を肥大化させることにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、
23℃n−デカン不溶部(Dinsol)80〜95重量%と、23℃n−デカン可溶部(Dsol)5〜20重量%(DinsolとDsolの合計を100重量%とする。)とから構成され、かつ、下記要件(i)〜(v)を満たすポリプロピレン系樹脂(A)40〜75重量部、
エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる1種以上のα−オレフィンとを共重合して得られ、極限粘度[η]が1.9〜3.0dl/gであり、密度が845〜890kg/m3であるエチレン・α−オレフィン共重合体(B)10〜30重量部、および
無機充填材(C)15〜30重量部
を含む(前記成分(A)、(B)及び(C)の合計を100重量部とする。)ことを特徴とする:
(i)Dinsolの極限粘度[η]が1.0〜1.4dl/g
(ii)Dinsolの重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比(Mw/Mn)が3.7〜5.2
(iii)DinsolのZ平均分子量Mzと数平均分子量Mwの比(Mz/Mn)が15.5〜65.5
(iv)Dsolの極限粘度[η]が3.0〜10.0dl/g
(v)Dsolのエチレン由来の構成単位が38〜65モル%(エチレン由来の構成単位とプロピレン由来の構成単位との合計を100モル%とする。)。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、前記成分(A)、(B)および(C)の合計100重量部に対して、酸変性ポリプロピレン(D)0.05〜0.4重量部および滑剤(E)0.1〜3.0重量部をさらに含むことが好ましい。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物では、前記成分(B)の含有量が12〜25重量部であることが好ましい。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を用いれば、機械物性(特に剛性と耐衝撃性のバランス)、低光沢性および耐傷付き性に優れた成形品を製造できる。このような本発明の組成物からなる成形品は、無塗装でも自動車内装材(特にインストルメンタルパネル等)に使用することが可能である。
以下、本発明に係るポリプロピレン系樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、ポリプロピレン系樹脂(A)、エチレン・α−オレフィン共重合体(B)および無機充填材(C)を含むことを特徴とする。
[ポリプロピレン系樹脂(A)]
本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂(A)は、23℃n−デカン不溶部(Dinsol)80〜95重量%、好ましくは85〜95重量%と、23℃n−デカン可溶部(Dsol)5〜20重量%、好ましくは5〜15重量%とから構成される(DinsolとDsolの合計を100重量%とする。)。Dsolの含有割合が前記範囲よりも少なくなると、十分な耐衝撃性が得られないことがある。一方、Dsolの含有割合が前記範囲よりも多くなると、剛性が低下する傾向にある。
Dinsolは、結晶性プロピレン系(共)重合体を主成分(50重量%より大きく、好ましくは80〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%)とする。該結晶性プロピレン系(共)重合体は、結晶性プロピレン単独重合体、または、プロピレンと、エチレンおよび炭素原子数4〜20のα−オレフィンから選ばれる一種以上のオレフィン1.5mol%以下とを含有する結晶性プロピレン系共重合体を示す。
Dsolは、プロピレンと、エチレンおよび炭素原子数4〜20のα−オレフィンから選ばれる一種以上のオレフィンとからなるプロピレン系共重合体ゴムを主成分(50重量%より大きく、好ましくは80〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%)とする。該プロピレン系共重合体ゴムに含まれるエチレンおよび炭素原子数4〜20のα−オレフィンから選ばれる一種以上のオレフィンは、前述した結晶性プロピレン系共重合体に含まれる当該オレフィンよりも高含有量である。
なお、本発明において、「23℃n−デカン可溶部(Dsol)」とは、後記する実施例において詳述するように、ポリプロピレン系樹脂(A)のうち、n−デカン中150℃で2時間加熱溶解後に23℃まで降温した際に、n−デカン溶液側に溶解している部分を示す。
成分(A)は、必須骨格であるプロピレンに起因する骨格と、エチレンおよび炭素原子数4〜20のα−オレフィンから選ばれる一種以上のオレフィンに起因する骨格とから構成される。炭素原子数4〜20のα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられる。共重合体中のエチレンおよび炭素原子数4〜20のα−オレフィンから選ばれる一種以上のオレフィンに起因する骨格を構成するオレフィンとしては、エチレンまたは炭素原子数4〜10のα−オレフィンが好ましく、さらに好ましくは、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンであり、1種以上用いることがより好ましい。
成分(A)は、下記要件(i)〜(v)を同時に満たす。
(i)Dinsolの極限粘度[η]が1.0〜1.4dl/g
(ii)Dinsolの重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比(Mw/Mn)が3.7〜5.2
(iii)DinsolのZ平均分子量Mzと数平均分子量Mnの比(Mz/Mn)が15.5〜65.5
(iv)Dsolの極限粘度[η]が3.0〜10.0dl/g
(v)Dsolのエチレン由来の構成単位が38〜65モル%(エチレン由来の構成単位とプロピレン由来の構成単位との合計を100モル%とする。)
以下、上記要件(i)〜(v)について詳説する。
<要件(i)>
Dinsolの極限粘度[η]は、通常1.0〜1.4dl/g、好ましくは1.1〜1.4dl/gの範囲である。Dinsolの極限粘度[η]が前記範囲よりも低下すると、耐衝撃性が低下する傾向にある。一方、Dinsolの極限粘度[η]が前記範囲よりも高くなると、成形時の流動性が低下しやすくなり、また、光沢性(グロス)が高くなる傾向にある。
<要件(ii)>
Dinsolは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による測定値から求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が通常3.7〜5.2、好ましくは3.7〜4.7の範囲である。DinsolのMw/Mnが前記範囲よりも小さくなると、成形品の外観が悪化することがある。また成形時の流動性が低下する傾向にある。一方、DinsolのMw/Mnが前記範囲よりも大きくなると、ゴム相が配向しやすくなり、光沢性(グロス)が高くなる傾向にある。
<要件(iii)>
Dinsolは、GPCによる測定値から求められるZ平均分子量(Mz)とMnの比(Mz/Mn)が通常15.5〜65.5、好ましくは15.5〜55.5、より好ましくは15.5〜45.5の範囲である。DinsolのMz/Mnが前記範囲よりも小さくなると、十分な耐衝撃性が得られないことがある。一方、DinsolのMz/Mnが前記範囲よりも大きくなると、成形品の表面光沢が高くなる傾向にある。
<要件(iv)>
Dsolの極限粘度[η]は、通常3.0〜10.0dl/g、好ましくは4.0〜9.0dl/g、より好ましくは4.5〜8.5dl/gの範囲である。Dsolの極限粘度[η]が前記範囲よりも低下すると、成形品表面の外観(フローマーク外観)が悪化することがある。一方、Dsolの極限粘度[η]が前記範囲よりも高くなると、成形品表面にゴムによるブツが発生し、成形品の外観が悪化することがある。
<要件(v)>
Dsolは、エチレン由来の構成単位の含量(以下「エチレン含量」ともいう。)が、通常38〜65モル%、好ましくは38〜57モル%、より好ましくは38〜50モル%の範囲である(ただし、エチレン単位とプロピレン由来の構成単位との合計を100モル%とする。)。Dsolのエチレン含量が前記範囲よりも少なくなると、ゴム粒径が微細になるため、グロスが高くなる傾向にある。一方、Dsolのエチレン含量が前記範囲よりも多くなると、ゴム粒径が大きくなり過ぎるため、耐衝撃性が低下する傾向にある。
<メルトフローレート(MFR)>
成分(A)のMFR(230℃、2.16kg荷重下)は、好ましくは45〜85g/10分、より好ましくは50〜80g/10分の範囲である。成分(A)のMFRが前記範囲よりも低いと流動性が低下し、成形性が悪くなる傾向にある。一方、成分(A)のMFRが前記範囲よりも高くなると、耐衝撃性や引張伸び率が低下する傾向にある。
<配合量>
成分(A)の配合量は、成分(A)、(B)及び(C)の合計100重量部に対して、通常40〜75重量部、好ましくは45〜70重量部、より好ましくは50〜65重量部である。成分(A)の配合量が前記範囲よりも少なくなると、引張弾性率が低下する傾向にある。一方、成分(A)の配合量が前記範囲よりも多くなると、耐衝撃性が低下する可能性がある。
<製造方法>
成分(A)は、例えば、特開2012−117005号公報等に記載されている、固体状チタン触媒成分(I)と有機金属化合物触媒成分(II)とを含むオレフィン重合用触媒の存在下に、プロピレンを重合し、次いで、プロピレンとエチレンおよび炭素原子数4〜20のα−オレフィンから選ばれる一種以上のオレフィンとを共重合させるか、又は予備重合させて得られる予備重合触媒の存在下で、プロピレンを重合し、次いで、プロピレンとエチレンおよび炭素原子数4〜20のα−オレフィンから選ばれる一種以上のオレフィンとを共重合させることにより製造できる。
予備重合は、オレフィン重合用触媒1g当り、好ましくは0.1〜1000g、より好ましくは0.3〜500g、特に好ましくは1〜200gの量でオレフィンを予備重合させることにより行われる。
予備重合では、本重合における系内の触媒濃度よりも高い濃度の触媒を用いることができる。
予備重合における固体状チタン触媒成分(I)の濃度は、液状媒体1リットル当り、チタン原子換算で、好ましくは約0.001〜200ミリモル、より好ましくは約0.01〜50ミリモル、特に好ましくは0.1〜20ミリモルの範囲である。
予備重合における有機金属化合物触媒成分(II)の量は、固体状チタン触媒成分(I)1g当り、好ましくは0.1〜1000g、より好ましくは0.3〜500gの重合体が生成するような量であればよく、固体状チタン触媒成分(I)中のチタン原子1モル当り、好ましくは約0.1〜300モル、より好ましくは約0.5〜100モル、特に好ましくは1〜50モルの量であることが望ましい。
予備重合では、必要に応じて特開2012−117005号公報等に記載されている電子供与体成分等を用いることもでき、この際これらの成分は、前記固体状チタン触媒成分(I)中のチタン原子1モル当り、好ましくは0.1〜50モル、より好ましくは0.5〜30モル、さらに好ましくは1〜10モルの量で用いられる。
予備重合は、不活性炭化水素媒体にオレフィン及び触媒成分を加え、温和な条件下に行うことができる。
この場合、用いられる不活性炭化水素媒体として具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘプタン、シクロオクタン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素;あるいはこれらの混合物等を挙げることができる。
これらの不活性炭化水素媒体のうち、特に脂肪族炭化水素を用いることが好ましい。このように、不活性炭化水素媒体を用いる場合、予備重合はバッチ式で行うことが好ましい。一方、オレフィン自体を溶媒として予備重合を行うこともでき、また、実質的に溶媒のない状態で予備重合することもできる。この場合には、予備重合を連続的に行うことが好ましい。
予備重合で使用されるオレフィンは、後述する本重合で使用されるオレフィンと同一であっても、異なっていてもよいが、プロピレンであることが好ましい。
予備重合の際の温度は、通常−20〜+100℃であり、好ましくは−20〜+80℃、さらに好ましくは0〜+40℃の範囲である。
次に、予備重合を経由した後に、あるいは予備重合を経由することなく実施される本重合について説明する。
本重合は、結晶性プロピレン系(共)重合体を製造する工程及びプロピレン系共重合体ゴムを製造する工程に分けられるが、そのいずれの工程においても使用される(すなわち、重合される)オレフィンとしては、プロピレンと、エチレンおよび炭素原子数4〜20のα−オレフィンから選ばれる一種以上のオレフィンとが挙げられる。炭素原子数4〜20のα−オレフィンの具体例として、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの直鎖状オレフィンや、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン等の分岐状オレフィンを挙げることができ、これらの中でも、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテンが好ましい。これより、好ましいオレフィンの組み合わせとしては、プロピレン・エチレン、プロピレン・1−ブテン、プロピレン・1−ペンテン、プロピレン・4−メチル−1−ペンテン、プロピレン・エチレン・1−ブテン、プロピレン・エチレン・1−ペンテン、プロピレン・エチレン・4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられる。
これらのα−オレフィンと共に、スチレン、アリルベンゼン等の芳香族ビニル化合物;ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘプタン等の脂環族ビニル化合物;を用いることもできる。さらに、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、テトラシクロドデセンなどの環状オレフィン;イソプレン、ブタジエンなどの共役ジエン;非共役ジエンのような多不飽和結合を有する化合物を重合原料として用いることもできる。これらの化合物を1種単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい(以下、上記のエチレンおよび炭素原子数が4〜20のα−オレフィンと共に用いられるオレフィンを「他のオレフィン」ともいう)。
上記他のオレフィンの中では、芳香族ビニル化合物が好ましい。また、オレフィンの総量100重量%のうち、少量、例えば10重量%以下、好ましくは5重量%以下の量であれば、他のオレフィンが併用されてもよい。
予備重合及び本重合は、バルク重合法、溶解重合、懸濁重合等の液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実施できる。プロピレン重合体成分を製造する工程として好ましいのは、バルク重合や懸濁重合等の液相重合または気相重合法である。また、プロピレン系共重合体ゴム成分を製造する工程として好ましいのは、バルク重合や懸濁重合等の液相重合または気相重合法であり、より好ましくは気相重合法である。
本重合がスラリー重合の反応形態を採る場合、反応溶媒としては、上述の予備重合時に用いられる不活性炭化水素を用いることもできるし、反応温度・圧力において液体であるオレフィンを用いることもできる。
本重合において、固体状チタン触媒成分(I)は、重合容積1リットル当りチタン原子に換算して、好ましくは約0.0001〜0.5ミリモル、より好ましくは約0.005〜0.1ミリモルの量で用いられる。また、有機金属化合物触媒成分(II)は、重合系中の予備重合触媒成分中のチタン原子1モルに対し、好ましくは約1〜2000モル、より好ましくは約5〜500モルとなるような量で用いられる。電子供与体成分は、使用される場合であれば、有機金属化合物触媒成分(II)1モルに対して、好ましくは0.001〜50モル、より好ましくは0.01〜30モル、特に好ましくは0.05〜20モルの量で用いられる。
本重合を水素の存在下に行えば、得られる重合体の分子量を調節する(下げる)ことができ、メルトフローレートの大きい重合体が得られる。分子量を調整するために必要な水素量は、使用する製造プロセスの種類、重合温度、圧力によって異なるため、適宜調整すればよい。
プロピレン重合体成分を製造する工程では、重合温度、水素量を調整してMFRを調整できる。また、プロピレン系共重合体ゴム成分を製造する工程においても、重合温度、圧力、水素量を調整して、極限粘度を調整することができる。
本重合において、オレフィンの重合温度は、好ましくは約0〜200℃、より好ましくは約30〜100℃、特に好ましくは50〜90℃である。圧力(ゲージ圧)は、好ましくは常圧〜100kgf/cm2(9.8MPa)、より好ましくは約2〜50kgf/cm2(0.20〜4.9MPa)に設定される。
プロピレン系ブロック共重合体の製造方法においては、重合を、回分式、半連続式、連続式の何れの方法においても行うことができる。また、反応器の形状は、管状型、槽型のいずれも使用できる。さらに重合を、反応条件を変えて二段以上に分けて行うこともできる。この場合、管状と槽型を組合せることができる。
成分(A)の製造方法についてさらに詳細に説明する。
本発明者らの知見に拠れば、成分(A)を構成する23℃n−デカン不溶部(Dinsol)は、プロピレンホモポリマー、プロピレンランダムポリマー(エチレンおよび炭素原子数4以上のα−オレフィンから選ばれる1種以上のオレフィンに起因する骨格を1.5mol%を超えない量で含有するプロピレン系重合体)、またはこれらの二種以上の混合体と実質的に同一である。
一方、23℃n−デカン可溶部(Dsol)は、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体またはこれら二種以上の混合体と実質的に同一である。なお、「共重合体」にはランダムポリマーも含まれる。
したがって、成分(A)は、以下の方法Aまたは方法Bによって製造することができる。
≪方法A≫
次の二つの重合工程(重合工程1および重合工程2)を連続的に実施することによって、上述した各要件を満たすポリプロピレン系樹脂(A)を製造する方法。
(重合工程1)
プロピレン並びに、必要に応じてエチレンおよび炭素原子数4〜20のα−オレフィンから選ばれる一種以上のオレフィンを固体状チタン触媒成分の存在下で(共)重合させる工程(結晶性プロピレン系(共)重合体製造工程)。
(重合工程2)
プロピレン並びに、エチレンおよび炭素原子数4〜20のα−オレフィンから選ばれる一種以上のオレフィンを固体状チタン触媒成分の存在下で共重合させる工程(共重合体ゴム製造工程)。
≪方法B≫
前記方法Aの重合工程1で生成する(共)重合体と、前記方法Aの重合工程2で生成する共重合体とを、固体状チタン触媒成分の存在下で個別に製造した後に、あるいは、前記方法Aで製造した異なる2種以上の共重合体を、物理的手段によりブレンドする方法。
成分(A)は、オレフィン重合用触媒の存在下、方法Aに記載の通り、重合工程1において、プロピレンの媒体中でプロピレンの単独重合体またはエチレンおよび炭素原子数4〜20のα−オレフィンから選ばれる1種以上のオレフィンに起因する骨格を1.5mol%を超えない量で含有するプロピレン系共重合体の製造を行い、重合工程2において、プロピレンとエチレンおよび炭素原子数が4〜20のα−オレフィンから選ばれる1種以上のオレフィンとの共重合を行い、最終的に得られたプロピレン系ブロック共重合体が、23℃n−デカン不溶部(Dinsol)80〜95重量%と23℃n−デカン可溶部(Dsol)5〜20重量%とから構成される。成分(A)中のDsolの含有量は、重合工程1および重合工程2の重合時間(滞留時間)により調整することができる。
[エチレン・α−オレフィン共重合体(B)]
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる1種以上のα−オレフィンとを共重合して得られる。
α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−へキセン、1−オクテン等が好ましい。α−オレフィンは1種で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。成分(B)としては、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−ブテン共重合体が好ましい。
成分(B)の密度は、通常845〜890kg/m3、好ましくは850〜880kg/m3、より好ましくは855〜875kg/m3の範囲である。成分(B)の密度が前記範囲よりも小さくなると、剛性が低くなる傾向にある。一方、成分(B)の密度が前記範囲よりも大きくなると、耐衝撃性が低下する傾向にある。
成分(B)の極限粘度[η]は、通常1.9〜3.0dl/g、好ましくは1.9〜2.8dl/g、より好ましくは2.0〜2.6dl/gである。成分(B)の極限粘度[η]が前記範囲よりも低下すると、せん断が掛った際、ゴム相が配向してグロスが高くなることがある。一方、成分(B)の極限粘度[η]が前記範囲よりも高くなると、ゴム成分の分散性が悪くなり、耐衝撃性が低下する傾向にある。
成分(B)のMFR(230℃、2.16kg荷重下)は、好ましくは0.1g/10分以上20g/10分以下であり、好ましくは0.4g/10分以上13g/10分以下である。MFRが0.1g/10分未満の場合、樹脂流動性の低下や混練時の分散不良が起こり易く、耐衝撃性等の物性の低下や成形品表面外観の悪化に繋がる。一方、20g/10分を超えると十分な耐衝撃性が得られず、また、成形品表面の光沢性上昇に繋がる。
成分(B)の配合量は、成分(A)、(B)及び(C)の合計100重量部に対して、通常10〜30重量部、好ましくは12〜25重量部、より好ましくは14〜23重量部の範囲である。成分(B)の配合量が前記範囲よりも少なくなると、十分な耐衝撃性が得られないことがある。一方、成分(B)の配合量が前記範囲よりも多くなると、十分な剛性(曲げ弾性率)が得られず、光沢性が上昇し、耐傷付き性能が低下する傾向にある。
[無機充填材(C)]
本発明で用いられる無機充填材(C)としては、特に限定されることなく公知の無機充填材を用いることができる。例えば、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ガラス繊維、石膏、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン等が挙げられる。その中でも特にタルクが好ましい。
成分(C)の平均粒径は、好ましくは1μm以上14μm以下、より好ましくは3μm以上7μm以下である。平均粒径が1μmより小さいと、無機充填材が凝集して分散不良が発生するため、耐衝撃性や引張伸び率等の機械物性が低下する。一方、14μmより大きい場合も、耐衝撃性や引張伸び率等の機械物性が低下する。なお、平均粒径はレーザー回折法により測定される値である。
成分(C)の配合量は、成分(A)、(B)及び(C)の合計100重量部に対して、通常15〜30重量部、好ましくは17〜25重量部、より好ましくは18〜23重量部の範囲である。成分(C)の配合量が前記範囲よりも少なくなると、剛性が低下することがある。一方、成分(C)の配合量が前記範囲より多くなると、耐衝撃性や引張伸び率が低下し、また耐傷付き性も低下する傾向にある。
[酸変性ポリプロピレン(D)]
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、酸変性ポリプロピレン(D)を含有してもよい。
成分(D)は、ポリプロピレンを酸変性することにより得られる。ポリプロピレンの変性方法としては、グラフト変性や共重合化がある。
変性に用いる不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ナジック酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、シトラコン酸、ソルビン酸、メサコン酸、アンゲリカ酸、フタル酸等が挙げられる。また、その誘導体としては、酸無水物、エステル、アミド、イミド、金属塩等があり、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水ナジック酸、無水フタル酸、アクリル酸メチル、メタクル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、マレイン酸モノエチルエステル、アクリルアミド、マレイン酸モノアミド、マレイミド、N−ブチルマレイミド、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム等が挙げられる。これらの中でも、不飽和ジカルボン酸及びその誘導体が好ましく、特に無水マレイン酸又は無水フタル酸が好適である。
溶融混練過程で酸変性する場合は、ポリプロピレンと不飽和カルボン酸又はその誘導体を、有機過酸化物を用いて押出機中で混練することにより、不飽和カルボン酸又はその誘導体をグラフト共重合し変性化する。
上記有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼン、ビス(t−ブチルジオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等を挙げることができる。
成分(D)としては、不飽和ジカルボン酸又はその誘導体で変性された酸変性ポリプロピレンが好ましく、特に無水マレイン酸変性ポリプロピレンが好ましい。
成分(D)における酸含有量は、好ましくは0.5重量%〜7.0重量%、より好ましくは0.8重量%〜5.0重量%である。酸含有量は、酸変性ポリプロピレンのIRスベクトルを測定し、変性に用いた酸の特有の吸収から測定することができる。なお、無水マレイン酸であれば、1780cm-1付近、メタクリル酸エステルであれば1730cm-1付近に吸収があり、そのピーク面積から決定できる。
成分(D)の極限粘度(135℃、テトラリン中)は、例えば0.1〜3dl/gである。
成分(D)の市販品としては、例えば、三井化学株式会社製のアドマー、三洋化成工業株式会社製のユーメックス、デュポン社製のMZシリーズ、Exxon社製のExxelor、東洋化成株式会社製のポリボンドシリーズ等(いずれも無水マレイン酸変性ポリプロピレン)が挙げられる。
成分(D)の配合量は、成分(A)、(B)及び(C)の合計100重量部に対して、好ましくは0.05〜0.4重量部、より好ましくは0.08〜0.35重量部の範囲である。成分(D)の配合量が前記範囲よりも少ないと、耐傷付き性の改良効果が発現しないことがある。一方、成分(D)の配合量が前記範囲より多くなると、耐衝撃性が低下することがある。
[滑剤(E)]
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、滑剤(E)を含有してもよい。
成分(E)としては、脂肪酸アミドが挙げられる。脂肪酸としては、炭素数15〜30程度の飽和、不飽和脂肪酸が挙げられる。
脂肪酸アミドの具体例としては、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、ベへニン酸アミド、パルミチン酸アミド、ミリスチル酸アミド、ラウリン酸アミド、カプリル酸アミド、カプロン酸アミド、n−オレイルパルミトアミド、n−オレイルエルカアミド、及びそれらの2量体等が挙げられる。中でもオレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド及びエルカ酸アミドの2量体が好ましい。これらは単独もしくは混合して使用することができる。
成分(E)の配合量は、成分(A)、(B)及び(C)の合計100重量部に対して、好ましくは0.1〜3.0重量部、より好ましくは0.1〜1.0重量部である。成分(E)の配合量が前記範囲よりも少ないと、十分な耐傷付き性改良効果が発現しないことがある。一方、成分(E)の配合量が前記範囲よりも多くなると、組成物から表面改質剤がブリードし、成形時に金型に付着することで金型汚染に繋がる場合がある。
[各種添加剤]
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物には、必要に応じて、耐熱安定剤、帯電防止剤、耐候安定剤、耐光安定剤、酸化防止剤、脂肪酸金属塩、分散剤、着色剤、顔料等の各種添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。
[組成物の物性]
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物全体のMFR(230℃、2.16kg荷重下)は、好ましくは8〜40g/10分、より好ましくは10〜35g/10分の範囲である。
[組成物の製造方法]
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、上述した成分(A)〜(C)並びに必要に応じて(D)、(E)及び各種添加剤を、公知の方法にて混合することにより製造することができる。例えば、各成分を各種ミキサーやタンブラー等により混合してもよく、また、混合したものを押出機等により溶融混練してもよい。さらに、成形の操作性を向上するために、本発明の組成物をペレット等に加工してもよい。
[成形品]
本発明の組成物は、公知の加工法、例えば、射出成形や押出成形等により、各種成形品に加工できる。本発明の成形品は、フローマーク等が目立ち難く、低光沢性、耐傷付き性に優れている。そのため、塗装や表皮張り合わせといった後工程を設けなくとも製品として使用できる。従って、特に自動車の内装材(インストルメントパネル、ピラー、ドアトリム等)として好適である。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。なお、各成分及びポリプロピレン系樹脂組成物の特性の測定、並びにポリプロピレン系樹脂組成物及び成形品の評価は、以下のようにして行った。
(1) メルトフローレート(MFR)
ISO 1133に準拠し、試験荷重2.16kg、試験温度230℃の条件で測定した。
(2)23℃n−デカン可溶(不溶)成分量
ガラス製の測定容器にプロピレン系ブロック共重合体約3g(10-4gの単位まで測定した。また、この重量を、下式においてb(g)と表した。)、デカン500ml、およびデカンに可溶な耐熱安定剤を少量装入し、窒素雰囲気下、スターラーで攪拌しながら2時間で150℃に昇温してプロピレン系ブロック共重合体を溶解させ、150℃で2時間保持した後、8時間かけて23℃まで徐冷した。得られたプロピレン系ブロック共重合体の析出物を含む液を、磐田ガラス社製25G−4規格のグラスフィルターで減圧ろ過した。ろ液の100mlを採取し、これを減圧乾燥してデカン可溶成分の一部を得て、この重量を10-4gの単位まで測定した(この重量を、下式においてa(g)と表した)。この操作の後、デカン可溶成分量を下記式によって決定した。
室温n−デカン可溶成分(Dsol)含有率=100×(500×a)/(100×b)
室温n−デカン不溶成分(Dinsol)含有率=100−100×(500×a)/(100×b)
(3)23℃デカン可溶部のエチレン量
フーリエ変換赤外線分光法(FT−IR)により測定した。
(4)極限粘度[η]
重合体粒子をデカリンに溶解させた後、135℃のデカリン中で常法に従い測定した。
(5)分子量分布
上記(1)の方法によりグラスフィルター上に分別された23℃n−デカン不溶成分(Dinsol)をサンプルとして用いた。
液体クロマトグラフ:Waters製 ALC/GPC 150−C plus型
(示唆屈折計検出器一体型)
カラム:東ソー株式会社製 GMH6−HT×2本およびGMH6−HTL×2本を直列接続
移動相媒体:o−ジクロロベンゼン
流速:1.0ml/分
測定温度:140℃
検量線の作成方法:標準ポリスチレンサンプルを使用
サンプル濃度:0.10%(w/w)
サンプル溶液量:500μl
の条件で測定し、得られたクロマトグラムを公知の方法によって解析することで、Mw/Mn値およびMz/Mn値を算出した。1サンプル当たりの測定時間は60分であった。
(6)マレイン酸変性基含有量
酸変性樹脂2gを採取し、500mlの沸騰p−キシレンに完全に加熱溶解した。冷却後、1200mlのアセトンに投入し、析出物を濾過、乾燥してポリマー精製物を得た。熱プレスにより厚さ20μmのフィルムを作製した。この作製したフィルムについて赤外吸収スペクトルを測定し、変性に用いた酸に特有の吸収から、変性に用いた酸の含有量を測定した。なお、変性に用いた酸に特有の吸収は、無水マレイン酸であれば、1780cm-1付近、メタクリル酸エステルであれば1730cm-1である。
(7)シャルピー衝撃強度
ISO 179に準拠し、ノッチ付試験片を用いて、23℃でハンマー容量4Jの条件で測定を実施した。
(8)引張弾性率
ISO 527に準拠し、引張速度1mm/minの条件で測定を実施した。
(9)鏡面グロス
成形温度220℃、金型温度40℃で成形した長さ130mm、幅120mm、厚み3mmtで成形品表面が鏡面仕上げした成形角板を用い、グロスメーター(コニカミノルタ(株)製 UNIGLOSS60)により光源照射角度60°で鏡面グロスを測定した
(10)耐傷付き性
成形温度210℃、金型温度40℃で成形した長さ130mm、幅120mm、厚み2mmtで角板の表面を皮シボ加工した成形品を用いて、Ford 5−Finger Test(針先端R=0.2mm)試験実施後、目視にて白化が認められない最大荷重、すなわち白化開始荷重(N)を評価した。
[製造例1]
(1)固体状チタン触媒成分の調製
無水塩化マグネシウム95.2g、デカン442mlおよび2−エチルヘキシルアルコール390.6gを130℃で2時間加熱反応を行って均一溶液とした後、この溶液中に無水フタル酸21.3gを添加し、さらに130℃にて1時間攪拌混合を行い、無水フタル酸を溶解させた。
このようにして得られた均一溶液を室温まで冷却した後、−20℃に保持した四塩化チタン200ml中に、この均一溶液の75mlを1時間にわたって滴下装入した。装入終了後、この混合液の温度を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところでフタル酸ジイソブチル(DIBP)5.22gを添加し、これより2時間同温度にて攪拌保持した。2時間の反応終了後、熱濾過にて固体部を採取し、この固体部を275mlの四塩化チタンに再懸濁させた後、再び110℃で2時間加熱した。
反応終了後、再び熱濾過にて固体部を採取し、110℃のデカンおよびヘキサンを用いて、洗浄液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで充分洗浄した。ここで、遊離チタン化合物の検出は次の方法で確認した。予め窒素置換した100mlの枝付きシュレンクに、上記固体触媒成分の洗浄液10mlを注射器で採取し装入した。次に、窒素気流にて溶媒ヘキサンを乾燥し、さらに30分間真空乾燥した。これに、イオン交換水40mlおよび(1+1)硫酸10mlを装入して30分間攪拌した。この水溶液を、ろ紙を通して100mlメスフラスコに移し、続いて鉄(II)イオンのマスキング剤としてconc.H3PO4 1mlとチタンの発色試薬として3%H22 5mlを加え、さらにイオン交換水で100mlにメスアップした。このメスフラスコを振り混ぜ、20分後にUVを用いて420nmの吸光度を観測し、この吸収が観測されなくなるまで遊離チタンの洗浄除去を行った。
上記のように調製された固体状チタン触媒成分は、デカンスラリーとして保存したが、この内の一部を、触媒組成を調べる目的で乾燥した。このようにして得られた固体状チタン触媒成分の組成は、チタン2.3重量%、塩素61重量%、マグネシウム19重量%、DIBP 12.5重量%であった。
(2)前重合触媒の製造
上記固体状チタン触媒成分100g、トリエチルアルミニウム131mL、ジエチルアミノトリエトキシシラン37.3mlおよびヘプタン14.3Lを内容量20Lの攪拌機付きオートクレーブに挿入し、内温15〜20℃に保ちながらプロピレンを1000g挿入し、120分間攪拌して反応させた。重合終了後、固体成分を沈降させ、上澄み液の除去およびヘプタンによる洗浄を2回行った。得られた前重合触媒を精製ヘプタンに再懸濁して、固体触媒成分濃度で1.0g/Lとした。
(3)本重合
内容量58Lのジャケット付循環式管状重合器に、プロピレンを40kg/時間、水素を222NL/時間、(2)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として0.42g/時間、トリエチルアルミニウムを3.0ml/時間、ジエチルアミノトリエトキシシランを1.1ml/時間で連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状重合器の温度は70℃であり、圧力は3.57MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量100Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを15kg/時間、水素を気相部の水素濃度が8.5mol%になるように供給した。重合温度69℃および圧力3.39MPa/Gの条件で重合を行った。
得られたスラリーを内容量2.4Lの移液管に移送し、当該スラリーをガス化させ、気固分離を行った後、内容量480Lの気相重合器にポリプロピレンホモポリマーパウダーを送り、エチレン/プロピレンブロック共重合を行った。気相重合器内のガス組成が、エチレン/(エチレン+プロピレン)=0.24(モル比)、水素/エチレン=0.022(モル比)になるようにプロピレン、エチレン、水素を連続的に供給した。重合温度70℃および圧力0.90MPa/Gの条件で重合を行った。得られたプロピレン系ブロック共重合体(A−1)は、80℃で真空乾燥を行った。
[製造例2]
製造例1と同様に、(1)固体状チタン触媒成分の調製、および(2)前重合触媒の製造を行い、(3)本重合を以下の方法で行った。
内容量58Lのジャケット付循環式管状重合器に、プロピレンを40kg/時間、水素を289NL/時間、(2)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として0.47g/時間、トリエチルアルミニウムを3.4ml/時間、ジエチルアミノトリエトキシシランを1.3ml/時間で連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状重合器の温度は67℃であり、圧力は3.57MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量100Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを15kg/時間、水素を気相部の水素濃度が12.6mol%になるように供給した。重合温度66℃および圧力3.42MPa/Gの条件で重合を行った。
得られたスラリーを内容量2.4Lの移液管に移送し、当該スラリーをガス化させ、気固分離を行った後、内容量480Lの気相重合器にポリプロピレンホモポリマーパウダーを送り、エチレン/プロピレンブロック共重合を行った。気相重合器内のガス組成が、エチレン/(エチレン+プロピレン)=0.27(モル比)、水素/エチレン=0.0091(モル比)になるようにプロピレン、エチレン、水素を連続的に供給した。重合温度70℃および圧力0.70MPa/Gの条件で重合を行った。得られたプロピレン系ブロック共重合体(A−2)は、80℃で真空乾燥を行った。
[製造例3]
製造例1と同様に、(1)固体状チタン触媒成分の調製、および(2)前重合触媒の製造を行い、(3)本重合を以下の方法で行った。
内容量58Lのジャケット付循環式管状重合器に、プロピレンを40kg/時間、水素を128NL/時間、(2)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として0.46g/時間、トリエチルアルミニウムを3.3ml/時間、ジエチルアミノトリエトキシシランを1.3ml/時間で連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状重合器の温度は70℃であり、圧力は3.23MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量100Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを15kg/時間、水素を気相部の水素濃度が1.2mol%になるように供給した。重合温度70℃および圧力3.03MPa/Gの条件で重合を行った。
得られたスラリーを内容量2.4Lの移液管に移送し、当該スラリーをガス化させ、気固分離を行った後、内容量480Lの気相重合器にポリプロピレンホモポリマーパウダーを送り、エチレン/プロピレンブロック共重合を行った。気相重合器内のガス組成が、エチレン/(エチレン+プロピレン)=0.23(モル比)、水素/エチレン=0.0065(モル比)になるようにプロピレン、エチレン、水素を連続的に供給した。重合温度70℃および圧力0.90MPa/Gの条件で重合を行った。得られたプロピレン系ブロック共重合体(A−3)は、80℃で真空乾燥を行った。
[製造例4]
製造例1と同様に、(1)固体状チタン触媒成分の調製、および(2)前重合触媒の製造を行い、(3)本重合を以下の方法で行った。
内容量58Lのジャケット付循環式管状重合器に、プロピレンを40kg/時間、水素を19NL/時間、(2)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として0.54g/時間、トリエチルアルミニウムを3.9ml/時間、ジエチルアミノトリエトキシシランを1.5ml/時間で連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状重合器の温度は70℃であり、圧力は3.18MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量100Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを15kg/時間、水素を気相部の水素濃度が0.22mol%になるように供給した。重合温度70℃および圧力2.98MPa/Gの条件で重合を行った。
得られたスラリーを内容量2.4Lの移液管に移送し、当該スラリーをガス化させ、気固分離を行った後、内容量480Lの気相重合器にポリプロピレンホモポリマーパウダーを送り、エチレン/プロピレンブロック共重合を行った。気相重合器内のガス組成が、エチレン/(エチレン+プロピレン)=0.26(モル比)、水素/エチレン=0.014(モル比)になるようにプロピレン、エチレン、水素を連続的に供給した。重合温度70℃および圧力0.70MPa/Gの条件で重合を行った。得られたプロピレン系ブロック共重合体(A−4)は、80℃で真空乾燥を行った。
[製造例5]
製造例1と同様に、(1)固体状チタン触媒成分の調製、および(2)前重合触媒の製造を行い、(3)本重合を以下の方法で行った。
内容量58Lのジャケット付循環式管状重合器に、プロピレンを40kg/時間、水素を53NL/時間、(2)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として0.46g/時間、トリエチルアルミニウムを3.3ml/時間、ジエチルアミノトリエトキシシランを1.3ml/時間で連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状重合器の温度は70℃であり、圧力は3.22MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量100Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを15kg/時間、水素を気相部の水素濃度が1.0mol%になるように供給した。重合温度70℃および圧力3.02MPa/Gの条件で重合を行った。
得られたスラリーを内容量2.4Lの移液管に移送し、当該スラリーをガス化させ、気固分離を行った後、内容量480Lの気相重合器にポリプロピレンホモポリマーパウダーを送り、エチレン/プロピレンブロック共重合を行った。気相重合器内のガス組成が、エチレン/(エチレン+プロピレン)=0.24(モル比)、水素/エチレン=0.0048(モル比)になるようにプロピレン、エチレン、水素を連続的に供給した。重合温度70℃および圧力0.60MPa/Gの条件で重合を行った。得られたプロピレン系ブロック共重合体(A−5)は、80℃で真空乾燥を行った。
[各成分の組成および物性値]
<ポリプロピレン系樹脂(A)>
表1に製造例1〜5で得られたプロピレン系ブロック共重合体(A−1)〜(A−5)の組成および物性を示す。
Figure 0006243729
<エチレン・α−オレフィン共重合体(B)>
(B−1):エチレン−ブテンランダム共重合体(三井化学社製「A0250S」、MFR=0.5g/10min、極限粘度[η]=2.4dl/g、密度=860kg/m3
(B−2):エチレン−ブテンランダム共重合体(三井化学社製「A0550S」、MFR=1.2g/10min、極限粘度[η]=2.1dl/g、密度=861kg/m3
(B−3):エチレン−ブテンランダム共重合体(ダウエラストマー社製「ENR7487」、MFR=0.6g/10min、極限粘度[η]=2.2dl/g、密度=860kg/m3
(B−4):エチレン−ブテンランダム共重合体(三井化学社製「A1050S」、MFR=2.5g/10min、極限粘度[η]=1.8dl/g、密度=862kg/m3
(B−5):エチレン−ブテンランダム共重合体(三井化学社製「A4050S」、MFR=7.0g/10min、極限粘度[η]=1.4dl/g、密度=864kg/m3
<無機充填剤(C)>
(C−1):タルク(浅田製粉社製「JM209」、平均粒径(レーザー回折法):5μm)
<酸変性ポリプロピレン(D)>
(D−1):マレイン化変性ポリプロピレン(三井化学社製「アドマーQX−100」、極限粘度[η]=0.43dl/g、マレイン酸変性基含有量=3.0wt%)
<滑剤(E)>
(E−1):エルカ酸アミド(日本精化製「ニュートロンS」)
[実施例1〜7および比較例1〜7]
表2および表3に示した配合割合で各成分を配合し、タンブラーでドライブレンドした。得られた混合物を、二軸押出機(商品名:TEX、日本製鋼製)で混練して、ポリプロピレン系樹脂組成物ペレットを製造した。混練条件は、混練温度180℃、スクリュー回転速度600rpm,吐出量50kg/hとした。得られたペレットを用いて、所定の試験片および角板を成形し、各種評価を行った。結果を表2および表3に示す。なお、本実施例における目標値としては、シャルピー衝撃強度が10kJ/m2以上、引張弾性率が1800MPa以上、鏡面グロスが27%以下、耐傷付き性が10N以上である。
Figure 0006243729
Figure 0006243729
本発明の樹脂組成物を成形してなる成形品は、自動車の内装材(インパネ、ピラー、ドアトリム等)や家電部品等に使用できる。本成形品は、フローマーク等が目立ち難く、低光沢性、耐傷付き性に優れている。そのため、塗装や表皮張り合わせといった後工程を設けなくとも製品として使用できる。

Claims (3)

  1. 23℃n−デカン不溶部(Dinsol)80〜95重量%と、23℃n−デカン可溶部(Dsol)5〜20重量%(DinsolとDsolの合計を100重量%とする。)とから構成され、かつ、下記要件(i)〜(v)を満たすポリプロピレン系樹脂(A)40〜75重量部、
    エチレンと、1−ブテンとを共重合して得られ、極限粘度[η]が1.9〜3.0dl/gであり、密度が845〜890kg/m3であるエチレン・ブテン共重合体(B)10〜30重量部、および
    無機充填材(C)15〜30重量部
    を含む(前記成分(A)、(B)及び(C)の合計を100重量部とする。)ことを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物。
    (i)Dinsolの極限粘度[η]が1.0〜1.4dl/g
    (ii)Dinsolの重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比(Mw/Mn)が3.7〜5.2
    (iii)DinsolのZ平均分子量Mzと数平均分子量Mnの比(Mz/Mn)が15.5〜65.5
    (iv)Dsolの極限粘度[η]が3.0〜10.0dl/g
    (v)Dsolのエチレン由来の構成単位の含量が38〜65モル%(エチレン由来の構成単位とプロピレン由来の構成単位との合計を100モル%とする。)
  2. 前記成分(A)、(B)および(C)の合計100重量部に対して、酸変性ポリプロピレン(D)0.05〜0.4重量部および滑剤(E)0.1〜3.0重量部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  3. 前記成分(B)の含有量が12〜25重量部であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
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