JP3297310B2 - ポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents
ポリプロピレン樹脂組成物Info
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Description
熱変形性、耐衝撃性および成形性に優れ、かつ成形加工
時の応力白化が起こり難い成形品を形成できるポリプロ
ピレン系樹脂組成物に関する。本発明のポリプロピレン
樹脂組成物は、トリム類を中心とする自動車内装用部品
に好適に使用することができる。
ブロック共重合体などのポリプロピレン系樹脂を主成分
にして、これにエチレン・プロピレンゴム、エチレン・
ブテンゴム、又はスチレン・ブタジエンブロック共重合
体の水添物などのエラストマー、およびタルクなどの無
機充填剤を組み合わせたポリプロピレン系樹脂組成物
は、剛性や耐衝撃性に優れ、高い成形性を有しているた
め、自動車部品用途に広く用いられてきた。
ー、あるいは無機充填剤を種々に変更することにより、
ポリプロピレン系樹脂組成物の剛性や耐衝撃性、成形性
などを改良することは色々と検討されてきた。
は、結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体と特
定のエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム、およびタ
ルク組み合わせたもの(特開昭58−168649)が
知られている。また、結晶性エチレン・プロピレンブロ
ック共重合体に、特定の水添スチレン・ブタジエンブロ
ック共重合体、エチレン・プロピレンゴム、およびタル
クを組み合わせること(特開平3−172339)も検
討された。
ック共重合体に、特定の水添スチレン・ブタジエンブロ
ック共重合体、エチレン・ブテンゴム、およびタルクを
組み合わせること(特開平4−57848)も検討され
た。これらのポリプロピレン系樹脂組成物の剛性や耐衝
撃性は確かに高いレベルにあるが、軽量化という観点か
らは満足できるものではなく、さらに、成形品の応力白
化に対して、十分な改善がなされていないと言える。
とする自動車内装部品用ポリプロピレン系樹脂には、軽
量化、高剛性化、高衝撃化および成形性の容易さに加
え、成形加工時に応力白化を起こし難いことが求められ
ている。本発明は、これらの要求を十分に満たすことが
できるポリプロピレン樹脂組成物を提供しようとするも
のである。
解決するために、ポリプロピレン樹脂組成物の主成分で
ある結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体のポ
リマー組成について鋭意研究した。その結果、特定の組
成を有する二種の結晶性エチレン・プロピレンブロック
共重合体を特定の割合で組み合わせ、これに特定量のタ
ルク、および必要により特定量のエチレン・α−オレフ
ィン共重合体ゴムおよび/又はポリプロピレン単独重合
体と複合することにより、軽量でかつ剛性および耐衝撃
性に優れ、さらに成形加工時の応力白化が起こり難い成
形品を提供できるポリプロピレン系樹脂組成物を得るこ
とが出来ることを見出した。
記成分: (A)エチレン含有量が18〜22重量%の常温p−キ
シレンに可溶なフラクションAC を含有する結晶性エチ
レン・プロピレンブロック共重合体と、 (B)エチレン含有量が27〜40重量%の常温p−キ
シレンに可溶なフラクションBC を含有する結晶性エチ
レン・プロピレンブロック共重合体と、 (C)レーザー回折法により測定された3〜5μmの平
均粒子径、および20μm未満のタルクと、を含み、
(a)前記成分(A)と(B)との合計重量に対する前
記常温p−キシレン可溶フラクションAC およびBC の
重量分率AsおよびBsが、下記関係式(1)および
(2): AS +BS =8〜17重量% (1) AS /(AS +BS )=0.1〜0.6 (2) を満たし、(b)前記成分(A)および(B)のそれぞ
れに含まれるポリプロピレン成分のアイソタクチックペ
ンタッド分率(mmmm)が96%以上であり、成分
(A)と(B)との混合物のメルトフローレイト(MF
R,230℃,2160g)が、25〜35g/10分
であり、そして(c)前記成分(A)および(B)の合
計含有率が75〜95重量%であり、かつ前記成分
(C)の含有率が5〜25重量%である、ことを特徴と
するものである。
分全重量に対し、10重量%以下のエチレン・α−オレ
フィン共重合体ゴム(D)をさらに含むことができる。
は、96%以上のアイソタクチックペンタッド分率と、
25〜35g/10分のメルトフローレイト(MFR,
230℃,2160g)とを有するプロピレン単独重合
体(E)を、前記結晶性エチレン・プロピレンブロック
共重合体成分(A)および(B)の合計量100重量部
に対して、10〜50重量部の含有量でさらに含んでい
てもよい。
する。本発明に用いられる結晶性エチレン・プロピレン
ブロック共重合体成分(A)および(B)の混合物と
は、第1工程で重合される結晶性プロピレンホモポリマ
ー(以下ポリプロピレン成分と言う)に、第2工程でさ
らにエチレンおよびプロピレンを共重合して得られるエ
チレン・プロピレン共重合体(以下E/P共重合体ゴム
と言う)との混合物であり、通常チーグラーナッタ型触
媒と呼称される三塩化チタン及びアルキルアルミニウム
化合物との組合せ触媒の存在下、或いはマグネシウム化
合物とチタン化合物との複合触媒等により重合される。
共重合体(A)及び(B)の混合物において、成分
(A)および(B)のそれぞれのポリプロピレン成分の
アイソタクチックペンタッド分率(mmmm)は96%
以上であり、成分(A)と(B)との混合物のメルトフ
ローレイト(MFR)は25〜35g/10分である。
ここで、アイソタクチックペンタッド分率とは、13C
−NMRを使用して測定される結晶性ポリプロピレン分
子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック連鎖であ
り、プロピレンモノマー単位で5個連続してメソ結合し
た連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の分率であ
る。具体的には13C−NMRスペクトルのメチル炭素
領域の全吸収ピーク中のmmmmピーク分率として求め
る。mmmmが96%未満の場合には、得られる樹脂組
成物の剛性や耐熱性が低下する。MFRは230℃、荷
重2160gで測定され、それが25g/10分未満で
は、流動性や成形性等が劣る。また、35g/10分よ
り大きくなると耐衝撃性が低下し、さらに得られた成形
品の熱融着加工等が困難になる。
Rとを満足する結晶性エチレン・プロピレンブロック共
重合体であり、エチレン含有量が18〜22重量%、さ
らに好ましくは19〜21重量%の常温p−キシレン可
溶フラクションAC を含む。
mmmmとMFRを満足する結晶性エチレン・プロピレ
ンブロック共重合体であり、エチレン含有量が27〜4
0重量%、さらに好ましくは30〜35重量%の常温p
−キシレン可溶フラクションBC を含む。本発明に用い
られる結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体は
前記成分(A)と(B)の混合物である。この混合物中
の常温p−キシレン可溶フラクションAC およびBC の
それぞれの成分(A)および(B)の合計重量に対する
重量分率はAS およびBS で表わされる。
ンAC 又はBC の重量分率は、前記結晶性エチレン・プ
ロピレンブロック共重合体5gを沸騰p−キシレンに完
全に溶解させた後、20℃に降温し1昼夜放置し、その
後これを濾別しp−キシレン不溶フラクションを分離す
る。濾液にアセトン1500ccを加え攪拌し重合物を析
出させ、濾過、乾燥を行いp−キシレンに可溶な重合物
を単離し、その重量分率を測定する。
は、前記第2工程で重合されたE/P共重合体ゴムにほ
ぼ等しい成分である。p−キシレン可溶フラクションの
エチレン含有量は、プレスフィルム試験片を赤外分光光
度計にかけ、得られた赤外吸収スペクトルのメチル基
(−CH3 1155cm-1)とメチレン基(−CH2
−)の特性吸収の吸光度を用いて、 Gardner* の検量線
により求めたものである(*I.J.Gardner etal, Rubber
Chem & Tech 44, 1015 ('71))。
ク共重合体は、常温p−キシレン可溶フラクションの重
量分率およびエチレンの含有量によりその性能が異な
る。すなわち、常温p−キシレン可溶フラクションの重
量分率が多いほど耐衝撃性は改良されるが、剛性は低下
する。さらに、同一可溶分重量の場合においては、エチ
レンの含有量が低いほど高強度で耐応力白化性に優れ、
エチレンの含有量が高いほど耐衝撃性に優れ、低光沢で
ある。本発明の(A)成分は、樹脂組成物の強度と耐応
力白化性を付与する成分であり、(B)成分は、耐衝撃
性を付与する成分である。
クションAC 中のエチレンの含有量が18重量%未満で
は耐衝撃性の低下が著しく、それが22重量%を越える
と耐応力白化性の改良効果が乏しい。また、(B)成分
中の常温p−キシレン可溶フラクションBC 中のエチレ
ンの含有量は27重量%未満でも40重量%を越えても
耐衝撃性改良効果が不十分になる。
−キシレン可溶フラクションAC およびBC の合計重量
(AS +BS )は、(A)成分および(B)成分の合計
重量の8〜17%であり、好ましくは10〜15%であ
る。これが8%未満および17%を越える場合は、いず
れも自動車内装用部品としての耐衝撃性および剛性が不
十分になる。さらに、重量分率AS の、重量分率Asお
よびBsの合計(AS +BS )に対する比率はAS /
(AS +BS )=0.1〜0.6であり、好ましくは
0.2〜0.5である。AS の(AS +BS )に対する
割合が0.1未満では、耐応力白化性の改良が認められ
ず、また、それが0.6を越えると耐衝撃性が低下し、
光沢度も高くなるため、自動車内装用部品としては適さ
ない。成分(A)と成分(B)との合計含有率は75〜
95重量%であり、好ましくは80〜90重量%であ
る。この合計含有率が、75重量%未満では、成形加工
性が悪化し、またそれが95重量%をこえると剛性、耐
熱変形性が不充分である。これら(A)成分および
(B)成分は、前記の触媒、工程で、それぞれ別個に重
合し、ブレンドして用いるが、前記第2工程に多段の重
合槽を設け、各段で(A)成分および(B)成分を連続
的に所定量重合して調製してもかまわない。
タルク(C)は本発明に好適な特定のタルクであり、こ
れはレーザー回折法で測定した平均粒子径が3〜5μ
m、かつトップカット径が20μm未満のものを、組成
物全量に対し5重量%〜25重量%の添加量で添加する
ものである。添加量が5重量%未満では、剛性の改良効
果が乏しく、また、それが25重量%をこえると自動車
内装用部品として、軽量化が達成できない。
マイクロトラック粒度分布計(日機装(株)製 799
5−40DRA型)を用い、レーザー光源前方散乱光の
フラウンホーファー回折式及びハロゲン光源の側方散乱
光強度回折式により求めた。平均粒子径が3μm未満の
細かいタルクは、平均アスペクト比が小さく剛性の改善
効果が少ない。また平均粒子径が5μmを超えると耐衝
撃性が悪く、剛性の改善効果も少ない。
る必要がある。トップカット径とは、そのタルクに含ま
れる最大の粒子の粒子径を言う。それが20μm以上で
あると、粒子径の大きな粒子の割合が多くなるので著し
く耐衝撃性が低下する。本発明のタルクは、タルク原石
をローラーミルやクラッシャー等の公知の粉砕機で所定
の平均粒子径付近まで粉砕後、公知の乾式分級機を用い
て平均粒子径3〜5μm以外の物を除く方法により製造
出来る。また、公知の粉砕機で再粉砕しかつ分級しても
よい。また、本発明のタルク(C)は、その目的に反し
ない限り、各種処理剤で表面処理されてもよい。表面処
理剤としては、例えば、シランカップリング剤系、高級
脂肪酸系、脂肪酸金属塩系、不飽和有機酸またはその誘
導体、有機チタネート系、樹脂酸系等の各種処理剤での
化学的または物理的表面処理をあげることが出来る。
ィン共重合体ゴムの製造方法については、特に限定はな
く、一般的なバナジウム系触媒やチタン系触媒等を用い
て気相法、溶液法、バルク法等により重合されるもので
ある。また、α−オレフィン成分としては、炭素数3〜
12のものがあげられるが、特にプロピレンおよび1−
ブテンが好ましい。エチレン・α−オレフィン共重合体
ゴム(D)の配合割合は、組成物の合計重量に対し10
重量%以下、好ましくは8重量%以下である。配合割合
が10重量%を越えると、樹脂組成物の剛性、耐熱変形
性および耐応力白化性が低下する。
必要により(D)成分で構成されるポリプロピレン樹脂
組成物の(A)+(B)=100重量部に対し、mmm
mが96%以上、MFRが25〜35g/10分のプロ
ピレン単独重合体(E)を10〜50重量部、好ましく
は、15〜40重量部添加することが出来る。プロピレ
ン単独重合体(E)の添加は、樹脂組成物の剛性を改良
できる他に耐応力白化性を改良する利点があるが、添加
量が50重量部を越えると耐衝撃性が著しく低下し、1
0重量部未満では耐応力白化性の改良効果がない。
には、結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体
((A)+(B))の混合物、エチレン・α−オレフィ
ン共重合体ゴム(D)およびタルク(C)、更に、場合
によりプロピレン単独重合体(E)とを前記範囲で種々
の公知の方法、例えばヘンシェルミキサー、V−ブレン
ダー、リボンブレンダー等でブレンドし、一軸押出機、
二軸押出機、通常の原料供給口の他にシリンダー部に原
料供給口を備えた二軸押出機、ニーダー、バンバリーミ
キサー等で溶融混合後、ペレット化する方法を採用する
ことができる。
れる成形品の性能を更に高めたり、用途により必要な機
能を一般的に備えるため、本発明の組成物の各成分を混
合する際に、或いは混合後に、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、顔料、分散剤、塗装性改良剤、成形性改
良剤、帯電防止剤、滑剤、核剤、離型剤等を配合するこ
とが出来る。特に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、顔料等は添加が好ましい。
リーブチルフェノール、2,6−ジターシャリーブチル
−4−エチルフェノール、2,6−ジターシャリーブチ
ル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジターシャリ
ーブチル−α−ジメチルアミノ−パラ−クレゾール、6
−(4−ヒドロキシ−3,5−ジターシャリーブチルア
ニリン)−2,4−ビスオクチル−チオ−1,3,5−
トリアジン、n−オクタデシル−3−(4′−ヒドロキ
シ−3′,5′−ジターシャリーブチルフェニル)プロ
ピオネート、トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−
5−ターシャリーブチルフェニル)ブタン、テトラキス
−〔メチレン−3−(3′,5′−ジターシャリーブチ
ル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタ
ン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン、ジラウリルチオジプロピオネート、等
があげられる。
ドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−オクタデシルキシベンゾフェノン、4−
ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−
(2′−ヒドロキシ−3′−ターシャリーブチル−5′
−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
ン酸−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジノールトリデシルアルコール縮合物、等を挙げること
ができる。
するが、本発明をこれらの実施例に限定するものでない
ことはいうまでもない。実施例における物性値の測定法
を下記に示す。機械的物性の試験片は日本製鋼所(株)
製J100SAII型射出成形機を用い、シリンダー設定
温度230℃、金型温度40℃で作製した。
℃,2160g (2)密度(d) ASTM D1505に規定された方法による。 (3)引張降伏点強度(TYS) ASTM D638に規定された方法による。
ーストレスは18.5kg/cm2 で測定する。 (6)表面硬度(RH) ASTM D685に規定された方法による。鋼球はR
を用い評価の値はRスケールで示す。
は23℃である。 (8)高速度衝撃強度(HSI) 100mmφ、1.6mmt の円板成形品を試験片として、
−10℃で1インチφのラウンドミサイルを2.5m/
sec の速度でこの円板に落下させ、破壊の際の応力−歪
み曲線の面積から破壊エネルギーを算出した。 (9)白化度 100mmφ、1.6mmt の円板成形品でデュポン衝撃試
験を行い、成形品の白化状態を目視判定した。 デュポン衝撃条件:500g荷重×10cm、ミサイル径
1/2インチ
る。 (1)結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体
(A)および(B) 表1および2に結晶性エチレン・プロピレンブロック共
重合体(A)および(B)の組成内容をまとめて示す。
5μmのタルク。 T−2:平均粒子径が6μm、トップカット径が30μ
mのタルク。
ム(D) R−1:ムーニー粘度ML1+4(100℃)が24、
プロピレン含有量が26wt%のエチレン・プロピレン共
重合ゴム(日本合成ゴム(株)製 EP02P) R−2:メルトインデックス(190℃)が4であり、
かつブテン−1含有量が20wt%のエチレン・ブテン−
1共重合ゴム(三井石化(株)製 A4085)。
単独重合体。
ピレンとゴム成分、タルク及び下記添加剤、顔料とをタ
ンブラーミキサーで混合した後、2軸混練押出機で溶融
混練、ペレット化した。このペレットを射出成形機で試
験片に成形し、物性試験を行った。ここで用いた添加剤
および顔料の種類および本発明のポリプロピレン組成物
100重量部に対する配合量は下記の通りである。 添加剤 ・2,6−ジターシャリーブチル−4−メチルフェノール:0.1重 量部 ・テトラキス−〔メチレン−3−(3′,5′−ジターシャリーブチ ル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン:0.2 重量部 ・ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケ ート:0.2重量部 顔料 ・酸化鉄:0.7重量部 ・酸化チタン:0.3重量部
物に比べ、比較例1,3,4,7および9はアイゾット
衝撃強度や高速度衝撃強度等の耐衝撃性に劣り、比較例
2,5,6,8および10のポリプロピレン樹脂組成物
は、引張降伏点強度が劣るとともに耐応力白化性に劣る
ため、トリム材等の自動車内装用部品に適さないもので
あった。また、比較例11および13の樹脂組成物は、
曲げ弾性率とアイゾット衝撃強度のバランスにおいて劣
り、比較例12の樹脂組成物は耐衝撃性に劣り、かつ密
度も高いものであった。
晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体を特定の割
合で組み合わせて、特定量のタルクおよび必要によりエ
チレン・α−オレフィン共重合体および/又はポリプロ
ピレン単独重合体と複合することにより、軽量でかつ剛
性および耐衝撃性のバランスに優れ、さらに成形加工時
の耐応力白化性を改良したものである。本発明により提
供される樹脂組成物は、機械物性の向上のみでなく、軽
量化、成形加工性および表面外観等の向上が要求される
トリム材料を中心とする自動車内装用部品に好適に用い
られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記成分: (A)エチレン含有量が18〜22重量%の常温p−キ
シレンに可溶なフラクションAC を含有する結晶性エチ
レン・プロピレンブロック共重合体と、 (B)エチレン含有量が27〜40重量%の常温p−キ
シレンに可溶なフラクションBC を含有する結晶性エチ
レン・プロピレンブロック共重合体と、 (C)レーザー回折法により測定された3〜5μmの平
均粒子径、および20μm未満のトップカット径を有す
るタルクと、 を含み、(a)前記成分(A)と(B)との合計重量に
対する前記常温p−キシレン可溶フラクションAC およ
びBC の重量分率AsおよびBsが下記関係式(1),
(2): AS +BS =8〜17重量% (1) AS /(AS +BS )=0.1〜0.6 (2) を満たし、(b)前記成分(A)および(B)のそれぞ
れに含まれるポリプロピレン成分のアイソタクチックペ
ンタッド分率(mmmm)が96%以上であり、かつ成
分(A)と(B)との混合物のメルトフローレイト(M
FR,230℃,2160g)が、25〜35g/10
分であり、そして、(c)前記成分(A)および(B)
の合計含有率が75〜95重量%であり、かつ前記成分
(C)の含有率が5〜25重量%である、ことを特徴と
するポリプロピレン樹脂組成物。 - 【請求項2】 組成物全重量に対し、10重量%以下の
エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(D)をさらに
含む、請求項1に記載のポリプロピレン樹脂組成物。 - 【請求項3】 96%以上のアイソタクチックペンタッ
ド分率と、25〜35g/10分のメルトフローレイト
(MFR,230℃,2160g)とを有するプロピレ
ン単独重合体(E)を、前記結晶性エチレン・プロピレ
ンブロック共重合体成分(A)および(B)の合計量1
00重量部に対して、10〜50重量部の含有量でさら
に含む請求項1又は2に記載のポリプロピレン樹脂組成
物。
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JP7-180041 | 1995-07-17 | ||
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