JPH06192498A - 自動車バンパーの製造法 - Google Patents

自動車バンパーの製造法

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JPH06192498A
JPH06192498A JP12775891A JP12775891A JPH06192498A JP H06192498 A JPH06192498 A JP H06192498A JP 12775891 A JP12775891 A JP 12775891A JP 12775891 A JP12775891 A JP 12775891A JP H06192498 A JPH06192498 A JP H06192498A
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川 昭 彦 内
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プロピレン系樹脂よりなる自動車用バンパー
の廃材を再利用するために、該廃材を原料中に混入させ
て自動車バンパーを製造する。 【構成】 自動車用プロピレン系樹脂バンパーの廃材を
粉砕し、これに熱可塑性重合体組成分がエチレン系共重
合体およびプロピレン重合体(プロピレン−エチレンブ
ロック共重合体を含む)から構成され、o−ジクロルベ
ンゼンによる分別において、40℃にて可溶な成分
(A)と、40℃では不溶でかつ110℃では可溶な成
分(B)の和が50〜70重量部で、かつ成分(A)と
成分(B)の重量比[成分(A)/成分(B)]が0.
5以下であり、110℃では不溶な成分(C)が50〜
30重量部である該組成分100重量部およびタルク1
5〜35重量部からなる熱可塑性重合体組成物を該廃材
に対して0.1〜3重量倍配合し、成形してなることを
特徴とする自動車バンパーの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エチレン系共重合体、
プロピレン重合体(エチレン−プロピレンブロック共重
合体を含む)およびタルクにより構成され、プロピレン
系樹脂を主成分とする自動車バンパーの使用済材、回収
材等の廃材(以下、単に「廃材」という。)にブレンド
することにより、その流動性、曲げ弾性率および表面硬
度を改善し、廃材のバンパーへの再利用を可能とする熱
可塑性重合体組成物を用いた自動車バンパーの製造法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】プロピレン系樹脂を主成分とする自動車
バンパー材料は、主としてエチレン−プロピレン系ゴ
ム、プロピレン重合体およびタルクにより構成され、必
要に応じて少量のポリエチレン、異種のゴムや充填材を
添加したものであり、たとえば、特公昭60−3420
号公報、特公昭59−49252号公報、特公昭61−
276840号公報、特公昭63−65223号公報等
に記載の組成物が用いられているが、自動車が廃車にな
る時点でそのバンパーを粉砕後造粒し、バンパー材料と
して再利用しようとした場合、永年の経過中に品質改良
が為されていることにより、そのまま用いるには多くの
困難を伴う。具体的には、近年、バンパー製品がしだい
に薄肉化されつつあることに伴い、過去の流動性の低い
組成物では成形が困難である上、薄肉の製品に用いるに
は曲げ弾性率も不足しているため、バンパーの形状保持
の点でも難がある。さらに、過去の組成物は製品の表面
硬度が低くバンパーに傷が付きやすいという欠点を有し
ているため、良好な外観が要求される現在のバンパー材
料としては甚だ不適当である。このため、上記のような
長期間経過したバンパーの廃材は、現在用いられている
バンパー用組成物に、製品の性能を著しく損わない範囲
で限定された量をブレンドして用いることしかできず、
このことが今後大量に発生すると予想されるバンパー廃
材の再利用上大きな障害となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のプロ
ピレン系樹脂を主成分とする自動車バンパーの廃材の、
低い流動性、曲げ弾性率および表面硬度を改善し、多量
の廃材をバンパー材料として再利用することを可能にし
ようというものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記自動
車バンパーの廃材の耐衝撃性を維持しつつ、流動性、曲
げ弾性率および表面硬度を改良し、再利用を可能とする
手法について種々検討し、廃材にエチレン系共重合体、
プロピレン重合体およびタルクからなる特定の組成物
を、特定の重量比でブレンドすることにより、廃材の流
動性、曲げ弾性率および表面硬度を改善することがで
き、かつ射出成形時の加工性が良好で傷も付きにくく、
充分な剛性を有するバンパーを得ることができることを
見出し発明を完成した。即ち本発明は、自動車用プロピ
レン系樹脂バンパーの廃材を粉砕し、これに熱可塑性重
合体組成分がエチレン系共重合体、およびプロピレン重
合体(エチレン‐プロピレンブロック共重合体を含む)
から構成され、o‐ジクロルベンゼンによる分別におい
て、40℃にて可溶な成分(A)と、40℃では不溶で
かつ110℃では可溶な成分(B)の和が50〜70重
量部で、かつ成分(A)と成分(B)の重量比[成分
(A)/成分(B)]が0.5以下であり、110℃で
は不溶な成分(C)が50〜30重量部である該組成分
100重量部、およびタルク15〜35重量部からなる
熱可塑性重合体組成物を該廃材に対して0.1〜3重量
倍配合し、成形することを特徴とする自動車バンパーの
製造法である。本発明で用いられるエチレン系共重合体
は、MFR(230℃)が1〜10g/10分(好まし
くは2〜8g/10分)のものが成形性および耐衝撃性
の点で好適に用いられ、かつ、バンパー廃材中に多量に
含まれるエチレン‐プロピレン系ゴムとの相溶性の観点
で、結晶性が高すぎないことが重要であるので、示差走
査熱量計による測定で60〜100℃(好ましくは65
〜90℃)の融点を持ち、密度が0.92g/cm3 以下
(好ましくは0.91g/cm3 以下)のものが、バンパ
ー廃材の耐衝撃性を維持し表面硬度を改善する性能の点
で好適に用いられる。上記エチレン系共重合体はチーグ
ラー型触媒、フィリップス型触媒、カミンスキー型触媒
等のイオン重合触媒の存在下、気相流動床法、溶液法、
スラリー法、あるいは、圧力200Kg/cm2 以上、温度
150℃以上の高圧イオン重合等の製造プロセスを適用
して、エチレンとα‐オレフィンを共重合することによ
り得られるものであり、α‐オレフィンの含有量にかか
わらず、融点が上記範囲にあるものであれば好適に用い
られる。エチレンと共重合するα‐オレフィンは炭素数
3〜8の1‐オレフィンであり、たとえば、プロピレ
ン、ブテン‐1,3‐メチルブテン‐1、ペンテン‐
1,4‐メチルペンテン‐1、ヘキセン‐1、ヘプテン
‐1、オクテン‐1等である。この場合のα‐オレフィ
ンは1種類である必要はなく、2種類以上用いた多元系
共重合体であってもよい。
【0005】本発明で用いられるプロピレン重合体は、
MFRが80〜180g/10分(好ましくは100〜
150g/10分)で、かつエチレン含量が1.5〜8
重量%(好ましくは2〜7重量)のプロピレン‐エチレ
ンブロック共重合体がバンパー廃材の耐衝撃性を維持し
加工性を改善する点で好ましく、その結晶性プロピレン
重合部の密度は0.907g/cm3 以上(好ましくは
0.908g/cm3 以上)のものが、バンパー廃材の曲
げ弾性率および表面硬度を改善する点で好適に用いられ
る。上記プロピレン重合体のMFRは、重合時に調整し
たもの、あるいは重合後ジアシル・パーオキサイド、ジ
アルキルパーオサイド等の有機過酸化物で調整したもの
であってもよい。また、このプロピレン重合体は、無水
マレイン酸、メタアクリル酸、ビニルトリメトキシシラ
ン等、他の不飽和単量体を共重合(グラフトまたはラン
ダム)して含有する共重合体、またはそれら共重合体の
配合物であってもよい。特に、無水マレイン酸あるいは
ビニルトリメトキシシランをグラフトした結晶性ポリプ
ロピレンを、このプロピレン重合体に混合して使用した
場合に、表面硬度が向上する効果がある。上記プロピレ
ン重合体の製造には高立体規則性触媒が用いられる。上
記触媒の代表的な製造法には、四塩化チタンを有機アル
ミニウム化合物で還元し、更に各種の電子供与体及び電
子受容体で処理して得た三塩化チタン組成物と、有機ア
ルミニウム化合物及び芳香族カルボン酸エステルとを組
合せる方法(特開昭56−100806号公報、特開昭
56−120712号公報、特開昭58−104907
号公報)、およびハロゲン化マグネシウムに四塩化チタ
ンと各種の電子供与体を接触させる担持型触媒の方法
(特開昭57−63310号公報、特開昭63−439
15号公報、特開昭63−83116号公報)等、公知
の方法が用いられる。
【0006】このような2種の重合体成分は、o‐ジク
ロルベンゼンによる分別において、40℃にて可溶な成
分(A)と、40℃では不溶でかつ110℃では可溶な
成分(B)の和が50〜70重量部で、かつ成分(A)
と成分(B)の重量比(成分(A)/成分(B))が
0.5以下であり、110℃で不溶な成分(C)が50
〜30重量部であることを満足するように配合される。
本発明において、上記の成分(A)と成分(B)の和が
上記未満(即ち、成分(C)が上記超過)ではパンパー
廃材にブレンドした場合に耐衝撃性が劣り、上記超過で
は曲げ弾性率が劣るので不適当である。また、成分
(A)に対する成分(B)の重量比[成分(A)/成分
(B)]が上記超過では、バンパー廃材の表面硬度を充
分改善することができず不適当である。また、本発明に
おいて、成分(C)の固有粘度([η])が高いと、バ
ンパー廃材の流動性を充分改良することができず、成形
温度を高める必要が有り成形サイクルの増大を招くの
で、成分(C)の固有粘度は1.5dl/g以下(好まし
くは1.2dl/g以下)のものが好ましい。プロピレン
重合体の結晶性は、13C−NMRを用いて求めた成分
(B)中のポリプロピレン重合部分を成分(D)とした
ときに、高結晶性ポリプロピレンの割合のインデックス
として規定される、(成分(C)の量/(成分(C)の
量+成分(D)の量))が0.7以上(好ましくは0.
75以上)であるものが、バンパー廃材の表面硬度を改
善する点で好ましい。なお、本発明で用いられるエチレ
ン系共重合体およびプロピレン重合体は、これら配合物
の溶剤分別による成分割合が上記範囲内であれば、各成
分について2種以上の併用混合物であってもなんら差し
支えない。同様に、溶剤分別による成分割合が上記範囲
内であれば、必要に応じ、エチレン‐プロピレン系ゴム
やスチレン系ゴムを併用しても構わない。
【0007】また、本発明で用いられるタルクは乾式粉
砕後乾式分級して製造され、平均粒径が5μm以下(好
ましくは0.5〜3μm)で、かつ比表面積が3.5m
2 /g以上(好ましくは3.5〜6m2 /g)のものが
好適である。平均粒径が上記超過では耐衝撃性が劣る傾
向にあり、比表面積が上記未満では曲げ弾性率が不足す
る傾向にある。この平均粒径は、液相沈降式光透過法
(例えば島津製作所製CP型等)を用いて測定した粒度
累積分布曲線から読取った累積量が50重量%のときの
粒径値である。また、比表面積は空気透過法(例えば島
津製作所製SS−100型恒圧通気式比表面積測定装置
等)による測定値である。また、タルクの配合量は、エ
チレン系共重合体およびプロピレン重合体の合計量10
0重量部に対して15〜35重量部(好ましくは20〜
30重量部)である。上記未満ではバンパー廃材の曲げ
弾性率を充分改善できず、上記超過ではバンパー廃材の
耐衝撃性を維持できないので不適当である。タルクは未
処理のまま使用してもよいが、重合体との接着性あるい
は分散性を向上させる目的で、各種の有機チタネート系
カップリング剤、シラン系カップリング剤、脂肪酸、脂
肪酸金属塩、脂肪酸エステルなどで処理したものを使用
してもよい。
【0008】本発明で用いる組成物には、上記成分の外
に、本発明の効果を著しく損わない範囲で他の付加的成
分を添加することができる。他の付加的成分としては、
熱可塑性重合体組成物に通常配合される添加剤、例えば
加工性安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、
金属石鹸類をはじめとする各種石鹸類、帯電防止剤、滑
剤、核剤、顔料及び顔料分散剤などの他、タルクよりも
高い曲げ弾性率を与えることが知られている、繊維状チ
タン酸カリウム、繊維状マグネシウムオキサルフェー
ト、繊維状ホウ酸アルミニウム等のウィスカー類および
炭素繊維等も必要に応じて添加することができる。
【0009】本発明で用いる組成物は通常の押出機やバ
ンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、ニーダー等
を用いて混練して製造されるが、二軸押出機を用いて製
造することが望ましい。このような組成物を、バンパー
廃材に対して0.1〜3重量倍(好ましくは0.25〜
1.5重量倍)の量で配合し、通常の射出成形法で成形
してバンパーを成形する。配合量が少なすぎると流動
性、曲げ弾性率、表面硬度を充分改善できず不適当であ
り、一方、配合量が多すぎると耐衝撃性が損われるので
不適当である。本発明で用いる該廃材と該熱可塑性重合
体組成物との配合物は、MFRが10g/10分以上、
曲げ弾性率が10,000kg/cm2 以上、ロックウェル
硬度が40以上、−30℃におけるアイゾット衝撃値が
5kg・cm/cm以上の物性を有するものが、バンパーの成
形性、形状保持性、耐傷性、耐衝撃性の点で好適に用い
られる。なお、バンパーの廃材とは、プロピレン重合体
樹脂を主成分とし、エチレン‐プロピレン系ゴムやタル
クにて改質し、その他必要な成分を加えてなる組成物を
用いてバンパーに成形され、5年以上経過したものであ
り、好ましくはMFRが6g/10分以上、曲げ弾性率
が7,000kg/cm2 以上、ロックウェル硬度が25以
上、−30℃におけるアイゾット衝撃値が5kg・cm/cm
以上の物性を有するものである。たとえば、特公昭59
−49252号公報や特公昭60−3420号公報等に
記載の方法による組成物を用いて製造されたバンパーの
廃材がこれに相当する。
【0010】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を具体的に説明
する。本発明における溶剤分別は次のような手順で実施
した。 試料を5gと酸化防止剤2,6‐ジ‐t‐ブチル‐
p‐フェノール1.5gをo‐ジクロルベンゼン1.5
リットルに140℃で溶解し、次に、充填剤などの不溶
分を瀘過するため、0.45μmテフロンフィルターを
用いて140℃で瀘過した。 瀘液を140℃で再溶解後、セライト(#545)
300gを加え、混合物を攪拌しながら10℃/時間の
速度で室温まで降温し、セライト表面にコーティングし
た。 コーティングされたセライトを円筒状カラムに充填
し、前記酸化防止剤を同濃度添加したo‐ジクロルベン
ゼンをカラム内に移送し、40℃、110℃、140℃
で溶出することにより分別した。 分別後大量のメタノールを加え、0.45μmテフ
ロンフィルターにて瀘別、真空乾燥して各区分を秤量し
た。分別区分の割合は、各区分の重量の総和を基準に求
めた。
【0011】本発明において用いる各種測定法は次の通
りである。なお、下記(9) 〜(12)の測定法はバンパー性
能の評価法である。 (1) 融点(融解温度): 示差走査熱量計(例えばデュ
ポン社製910型DSC)に10mgの試料を装填し、+
180℃まで加温した後1分間に10℃の一定速度で−
100℃まで冷却する。その後1分間に20℃の一定速
度で昇温し、得られるサーモグラムのピーク位置を融点
とする。 (2) 固有粘度: o‐ジクロルベンゼンに前記酸化防止
剤を0.2重量%添加し、140℃で0.1〜0.3g
/dlの範囲で濃度を測定し、濃度ゼロに外挿して求め
た。 (3) 成分(B)中のポリプロピレン含量:13C−NMR
スペクトルにおいて、TMS基準46.5ppm 付近のポ
リプロピレン炭素に由来するシグナル積分強度を用いて
求めた。 (4) MFR: ASTM−D1238に準拠し、2.1
6Kg荷重を用いて230℃で測定した。 (5) 密度: ASTM−D1505に準拠し、23℃で
測定した。 (6) 曲げ弾性率: ASTM−D790に準拠し、23
℃で測定した。 (7) 表面硬度: ASTM−D785に準拠し、23℃
のロックウェル硬度をR−スケールで評価した。 (8) 耐衝撃性: ASTM−D256に準拠し、−30
℃でのアイゾット値で評価した。 (9) バンパーの成形性:重量が5kg、全長1,780m
m、幅450mmの板状体の両端をその先端部1a、1b
より850mmの部位にて折り曲げられた状態の長さ1,
780mmのU時状のバンパー1(図1参照)を型締力
4,000トンの射出成形機にて成形し、良好な外観の
製品が得られる最短の成形サイクルタイムで評価した。 (10) バンパーの形状保持性の評価法:成形脱型直後の
バンパー1を800mmの間隔で平行に配設された2本の
支持棒2a、2b上に乗せたときのバンパー先端部分1
aの変形量Aを計測し、評価した。(図2参照) (11) バンパーの耐傷性の評価法:バンパーの成形後か
ら塗装工程までの間、軍手袋でバンパーをハンドリング
し、この間に付いた軍手袋によるスリ傷が40μmの厚
さの塗装により隠蔽される場合を合格、隠蔽されない場
合を不合格と判定した。 (12) バンパーの耐衝撃性の評価法:アメリカ連邦法
「フェデラルレギュレーション」、タイトル49−b、
CHAPTER5、PART581に準拠して合否判定
した。
【0012】実施例1−6、比較例1−6 表1に示す材料を表2に示す組成で配合し、更に2,6
‐ジ‐t‐ブチル‐p‐フェノール0.1重量部、テト
ラキス[メチレン‐3‐(3′,5′‐ジ‐t‐ブチル
‐4′‐ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン
0.1重量部、及びカーボンブラック0.5重量部を配
合して、川田製作所製スーパーミキサーで5分間混合し
た後、神戸製鋼所製FCM2軸混練機にて210℃にて
混練造粒して組成物を得た。次に、トヨタ自動車製、5
7年型カローラIIのフロントバンパーの廃材を機械粉砕
し、上記の2軸混練機にて210℃にて混練造粒したも
のに、この組成物を表2中に記載の割合でブレンドし、
バンパーとして必要な物性を有することを確認する為
に、型締力100トンの射出成形機にて成形温度220
℃で各種試験片を作成し、前記の測定法に従って性能を
評価した。また、型締力4,000トンの射出成形機に
て成形温度200〜230℃で重量が5kgの自動車バン
パーを成形し、前述の方法に従って性能を評価した。評
価結果は表3および表4のとおりである。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】
【0017】
【発明の効果】本発明で用いる特定の組成物を、プロピ
レン系樹脂を主成分とする自動車バンパーの廃材にブレ
ンドすることにより、その耐衝撃性を損うことなく、流
動性、曲げ弾性率および表面硬度を改善することがで
き、射出成形時の加工性が良好で傷も付きにくく、充分
な剛性を有するバンパーを得ることができる。また、本
発明で用いる特定の組成物は従来の熱可塑性重合体組成
物に比較して、高い結晶性成分(C)の割合が多いこと
から冷却固化速度が向上しており、射出成形時の冷却時
間を短縮することができ、ひいては成形品の生産スピー
ドを大幅に向上させることができる。具体的には、本発
明で用いる熱可塑性重合体組成物を、プロピレン系樹脂
を主成分とするバンパーの廃材に、重量比[本発明で用
いる組成物/バンパー廃材]を0.1〜3の範囲でブレ
ンドすることにより、好ましくはMFRが10g/10
分以上で、曲げ弾性率が10,000Kg/cm2 以上、ロ
ックウェル硬度が40以上、−30℃におけるアイゾッ
ト衝撃値が5Kg・cm/cm以上で、良好な耐衝撃性を保持
したままで、成形加工性が良好で、剛性と耐傷性が改善
されたバンパー成形体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バンパーの形状保持性の評価において用いたバ
ンパー試験片の斜視図を表わす。
【図2】図1のバンパー試験片を用いてバンパーの形状
保持性を測定した時の側面図を表わす。
フロントページの続き (72)発明者 野 村 孝 夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 佐 藤 寛 樹 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内 (72)発明者 内 川 昭 彦 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内 (72)発明者 堤 育 雄 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内 (72)発明者 後 藤 幸 孝 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車用プロピレン系樹脂バンパーの廃材
    を粉砕し、これに熱可塑性重合体組成分がエチレン系共
    重合体およびプロピレン重合体(プロピレン‐エチレン
    ブロック共重合体を含む)から構成され、o‐ジクロル
    ベンゼンによる分別において、40℃にて可溶な成分
    (A)と、40℃では不溶でかつ110℃では可溶な成
    分(B)の和が50〜70重量部で、かつ成分(A)と
    成分(B)の重量比[成分(A)/成分(B)]が0.
    5以下であり、110℃では不溶な成分(C)が50〜
    30重量部である該組成分100重量部およびタルク1
    5〜35重量部からなる熱可塑性重合体組成物を該廃材
    に対して0.1〜3重量倍配合し、成形することを特徴
    とする自動車バンパーの製造法。
  2. 【請求項2】エチレン系共重合体が示差走査熱量計によ
    る測定で60〜100℃に融点を示すものである請求項
    1に記載の製造法。
  3. 【請求項3】成分(C)の固有粘度が1.5dl/g以下
    である請求項1に記載の製造法。
  4. 【請求項4】13C−NMRを用いて求めた成分(B)中
    のポリプロピレン重合部分を成分(D)としたときに、
    成分(C)と成分(D)が次式の関係を満足するもので
    ある請求項1に記載の製造法。 (成分(C)の量/(成分(C)の量+成分(D)の
    量))>0.7
  5. 【請求項5】タルクの平均粒径が5μm以下であり、か
    つ比表面積が3.5m2 /g以上である請求項1に記載
    の製造法。
  6. 【請求項6】廃材と熱可塑性重合体組成物との配合物
    が、MFRが10g/10分以上、曲げ弾性率が10,
    000kg、/cm2 以上、ロックウェル硬度が40以上、
    −30℃におけるアイゾット衝撃値が5kg・cm/cm以上
    である請求項1に記載の製造法。
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