JP3290076B2 - ポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents

ポリプロピレン樹脂組成物

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JP3290076B2
JP3290076B2 JP23878396A JP23878396A JP3290076B2 JP 3290076 B2 JP3290076 B2 JP 3290076B2 JP 23878396 A JP23878396 A JP 23878396A JP 23878396 A JP23878396 A JP 23878396A JP 3290076 B2 JP3290076 B2 JP 3290076B2
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    • C08L23/02Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
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    • C08L23/04Homopolymers or copolymers of ethene
    • C08L23/08Copolymers of ethene

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、剛性、耐熱変形
性、耐衝撃性及び成形性に優れるとともに、外観の良好
な成形品を提供することのできるポリプロピレン系樹脂
組成物に関する。本発明は、インストルメントパネル類
やトリム類を中心とする自動車内装用部品に好適に使用
することができる。
【0002】
【従来の技術】従来より、結晶性エチレン・プロピレン
ブロック共重合体などのポリプロピレン系樹脂を主成分
に、エチレン・プロピレンゴムやエチレン・ブテンゴ
ム、スチレン・ブタジエンブロック共重合体の水添物な
どのエラストマー、及びタルクなどの無機充填剤を組み
合わせたポリプロピレン系樹脂組成物は、剛性や耐衝撃
性に優れ、高い成形性を有しているため、自動車部品用
途に広く用いられてきた。また、ポリプロピレン系樹脂
やエラストマー、あるいは無機充填剤を変えることによ
り、ポリプロピレン系樹脂組成物の剛性や耐衝撃性、成
形性などを改良することが色々と検討されてきた。
【0003】このようなポリプロピレン系組成物として
は、結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体と特
定のエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム、及びタル
クを組み合わせたもの(特開昭58−168649号)
がある。また、結晶性エチレン・プロピレンブロック共
重合体に特定の水添スチレン・ブタジエンブロック共重
合体、エチレン・プロピレンゴム、及びタルクを組み合
わせること(特開平3−172339号)も検討され
た。更に、結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合
体に特定の水添スチレン・ブタジエンブロック共重合
体、エチレン・ブテンゴム、及びタルクを組み合わせる
こと(特開平4−57848号)も検討された。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、イン
ストルメントパネル類やトリム類を中心とする自動車内
装部品用ポリプロピレン系樹脂には、高剛性化、高衝撃
化及び成形性の容易さに加え、部品製造工程の簡略化の
見地から無塗装化に対応できる外観品質(例えばフロー
マークの発生がなく、低光沢であることなど)が求めら
れている。
【0005】しかしながら、上記した従来のポリプロピ
レン系樹脂組成物は、機械的物性については確かに高い
レベルにあるが、成形加工の容易さという点では、流動
性が充分とは言えない。また、単に流動性だけを上げた
場合は、耐衝撃性が大幅に低下する。更に、自動車内装
用部品としての外観品質、例えばフローマークや表面光
沢等も充分満足できるものとは言えない。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであり、剛性、耐熱変形性、耐衝撃性及
び成形性に優れるとともに、外観の良好な成形品を提供
できるポリプロピレン系樹脂組成物を得ることを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明者は、主成分である結晶性エチレン・プロピ
レンブロック共重合体のポリマー組成と添加するエチレ
ン・α−オレフィン共重合体ゴムの最適化について鋭意
研究した。その結果、特定の組成を有する二つの結晶性
エチレン・プロピレンブロック共重合体を特定の割合で
組み合わせて、特定の性質を有するエチレン・α−オレ
フィン共重合体ゴムやタルクと複合することにより、高
流動性で、かつ剛性、耐熱変形性及び耐衝撃性に優れ、
更に外観的には、フローマークの発生がなく、かつ低光
沢である成形品、つまり無塗装化に対応できる成形品を
提供できるポリプロピレン系樹脂組成物を得ることがで
きることを見出した。
【0008】本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、 成分(A):エチレン含有量が15〜26重量%で、か
つ固有粘度(135℃、デカリン中)が6dl/g以上
である室温p−キシレンに可溶なフラクションAcを含
有する結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体、 成分(B):エチレン含有量が27〜50重量%で、か
つ固有粘度(135℃、デカリン中)が4dl/g以下
である室温p−キシレンに可溶なフラクションBcを含
有する結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体、 成分(C):シングルサイト系触媒を用いて重合され
た、分子量分布(Mw /Mn )が2.5以下で、かつ、
メルトフロー比(MI10/MI2.16)が6〜15の範囲
(但し、MI10は190℃、10kg荷重のメルトイン
デックス、MI2.16は190℃、2.16kg荷重のメ
ルトインデックスを表す)にあり、α−オレフィンの共
重合割合が70モル%以下であるエチレン・α−オレフ
ィン共重合体、及び 成分(D):レーザー回折法により測定した平均粒子径
が3〜7μmのタルクを含み、(a)前記成分(A)と
(B)との合計重量に対する前記室温p−キシレン可溶
フラクションAc及びBcの重量分率As及びBsが下
記関係式(1)、(2): As+Bs=7〜15重量% (1) As/(As+Bs)=0.1〜0.6 (2) を満たし、(b)前記成分(A)及び(B)のそれぞれ
に含まれるポリプロピレン成分のアイソタクチックペン
タッド分率(mmmm)が96%以上で、かつ成分
(A)と(B)との混合物のメルトフローレート(23
0℃、2160g)が30〜70g/10分であり、
(c)前記成分(A)及び(B)の合計含有率が50〜
80重量%、前記成分(C)の含有率が5〜20重量
%、かつ前記成分(D)の含有率が15〜30重量%で
あり、そして(d)前記成分(A)、(B)、(C)及
び(D)からなる組成物のメルトフローレート(230
℃、2160g)が25g/10分以上であることを特
徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。本発明に用いられる成分(A)及び(B)は、と
もに結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体であ
り、これら結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合
体は、結晶性プロピレンホモポリマー(以下ポリプロピ
レン成分と言う)とエチレン・プロピレン共重合体(以
下E/P共重合体ゴムと言う)との混合物である。結晶
性エチレン・プロピレンブロック共重合体の製造は、二
段重合法により行われ、第一工程でポリプロピレン成分
の重合を行い、第二工程でE/P共重合体ゴムの重合を
行う。重合反応は、通常、チーグラーナッタ型触媒と呼
称される三塩化チタン及びアルキルアルミニウム化合物
との組合せ触媒の存在下、あるいはマグネシウム化合物
とチタン化合物との複合触媒の存在下等にて行われる。
【0010】この結晶性エチレン・プロピレンブロック
共重合体である成分(A)及び(B)は、それぞれに含
まれるポリプロピレン成分のアイソタクチックペンタッ
ド分率(mmmm)が96%以上で、成分(A)と
(B)との混合物のメルトフローレート(MFR:23
0℃、2160g)が30〜70g/10分である。こ
こで、アイソタクチックペンタッド分率とは、13C−N
MRを使用して測定される結晶性ポリプロピレン分子鎖
中のペンタッド単位でのアイソタクチック連鎖であり、
プロピレンモノマー単位で5個連続してメソ結合した連
鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の分率である。
具体的には13C−NMRスペクトルのメチル炭素領域の
全吸収ピーク中のmmmmピーク分率として求める。
【0011】mmmmが96%未満の場合には、得られ
る樹脂組成物の剛性や耐熱性が低下する。MFRが30
g/10分未満では、流動性や成形性等が低下し、更
に、フローマークが発生するため外観が劣る。また、M
FRが70g/10分を越えると、耐衝撃性が低下す
る。
【0012】本発明に用いられる成分(A)は、上記m
mmmとMFRを満足する結晶性エチレン・プロピレン
ブロック共重合体であり、その室温p−キシレン可溶フ
ラクションAcのエチレン含有量が15〜26重量%、
好ましくは18〜22重量%、かつ固有粘度(135
℃、デカリン中)が6dl/g以上である。
【0013】また、本発明に用いられる成分(B)も成
分(A)同様上記mmmmとMFRを満足する結晶性エ
チレン・プロピレンブロック共重合体であり、その室温
p−キシレン可溶フラクションBcのエチレン含有量は
27〜50重量%、好ましくは27〜35重量%、かつ
固有粘度(135℃、デカリン中)が4dl/g以下で
ある。
【0014】ここで、室温p−キシレン可溶フラクショ
ンとは、次のようにして回収される重合物をいう。ま
ず、前記結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体
5gを沸騰p−キシレンに完全に溶解させた後、23℃
に降温して一昼夜放置し、その後これを濾別しp−キシ
レン不溶分を分離する。続いて、濾液にアセトン150
0ccを加え撹拌して重合物を析出させ、濾過、乾燥を
行いp−キシレンに可溶な重合物を得る。こうして回収
された室温p−キシレン可溶フラクションは、前記第二
工程で重合されるE/P共重合体ゴムにほぼ等しい成分
である。
【0015】室温p−キシレン可溶フラクションのエチ
レン含有量は、プレスフィルム試験片を赤外分光光度計
にかけ、得られた赤外吸収スペクトルのメチル基(−C
31155cm-1)とメチレン基(−CH2 −)の特
性吸収の吸光度を用いて、Gardner* の検量線に
より求めたものである(*I.J.Gardner et al, Rubber C
hem & Tech 44, 1015('71) )。
【0016】一般に、結晶性エチレン・プロピレンブロ
ック共重合体は、室温p−キシレン可溶フラクションの
重量、エチレン含有量及び固有粘度によりその性能が異
なる。すなわち、室温p−キシレン可溶フラクションの
重量が多いほど耐衝撃性は改良されるが、剛性は低下す
る。また、室温p−キシレン可溶フラクションの重量が
同一の場合においては、室温p−キシレン可溶フラクシ
ョンのエチレン含有量が低いほど高強度でフローマーク
が少なく、エチレン含有量が高いほど耐衝撃性に優れ、
低光沢である。更に、室温p−キシレン可溶フラクショ
ンのエチレン含有量が同一の場合においては、室温p−
キシレン可溶フラクションの固有粘度が大きいほどフロ
ーマークの発生が少なく、外観が良好である。この固有
粘度とフローマークの関係は、室温p−キシレン可溶フ
ラクションのエチレン含有量が低いほど顕著に現れる
が、これは、エチレン含有量が低い室温p−キシレン可
溶フラクション成分ほどポリプロピレン成分への溶解性
が高いことが起因している。
【0017】上記説明からもわかるように、本発明に含
まれる成分(A)は、主に樹脂組成物の強度及びフロー
マークを改良する成分であり、成分(B)は、主に耐衝
撃性及び光沢を改良する成分である。成分(A)の室温
p−キシレン可溶フラクションAcのエチレン含有量が
15重量%未満では耐衝撃性の低下が著しく、26重量
%を越えるとフローマークの改良効果が乏しい。また、
室温p−キシレン可溶フラクション固有粘度が6dl/
g未満でもフローマークの改良効果が乏しい。成分
(B)の室温p−キシレン可溶フラクションBcのエチ
レン含有量が27重量%未満では樹脂組成物の光沢が高
く、耐衝撃性も充分でない。また、50重量%を越えて
も耐衝撃性改良効果に欠ける。更に、室温p−キシレン
可溶フラクション固有粘度が4dl/gを越えるとポリ
マージェルの発生により耐衝撃性を低下させる。
【0018】また、成分(A)と(B)との合計重量に
対する前記室温p−キシレン可溶フラクションAc及び
Bcの重量分率As及びBsは、As+Bs=7〜15
重量%、好ましくは9〜13重量%の関係を満たす必要
がある。As+Bsが7重量%未満の場合及び15重量
%を越える場合には、いずれも自動車内装用部品として
の耐衝撃性及び剛性に欠ける。
【0019】更に、AsとBsの比率はAs/(As+
Bs)=0.1〜0.6、好ましくは0.3〜0.5と
する。As/(As+Bs)が0.1未満では、フロー
マークの改良が認められず、0.6を越えると耐衝撃性
が低下し、光沢度も高くなるため、自動車内装用部品と
しては適さない。
【0020】本発明に用いられる結晶性エチレン・プロ
ピレンブロック共重合体は、前記重合第二工程におい
て、エチレン/プロピレンモノマー組成を二段階に変
え、所定の二成分のE/P共重合体ゴムを得る方法、あ
るいは、重合第二工程において多段の重合槽を設け、各
段で二成分のそれぞれを段階的に作り分ける方法等によ
り得ることができる。更に、二成分のE/P共重合体ゴ
ムをそれぞれ単独で有する二つの結晶性エチレン・プロ
ピレンブロック共重合体を重合して、これらを所定の割
合でブレンドして用いてもかまわない。
【0021】本発明の成分(A)及び(B)の結晶性エ
チレン・プロピレンブロック共重合体の合計含有率は5
0〜80重量%、好ましくは55〜75重量%である。
含有率が、50重量%未満では組成物の流動性が不足
し、80重量%を越えると剛性や耐衝撃性等の機械的物
性の改良効果が小さい。
【0022】本発明に用いられる成分(C)のエチレン
・α−オレフィン共重合体は、シングルサイト系触媒に
よって製造されたものが良好である。本発明で用いられ
るシングルサイト系触媒としては、周期律表第IV又はV
族遷移金属のメタロセン化合物と、有機アルミニウム化
合物及び/又はイオン性化合物とを組み合わせてなるも
のが用いられる。周期律表第IV又はV族遷移金属として
は、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウ
ム(Hf)、バナジウム(V)などが好ましい。
【0023】メタロセン化合物には、少なくとも一個の
シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基
(例えば、メチル、ジメチル、ペンタメチルなどのアル
キル置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、フル
オレニル基)を配位子とするもの、あるいはそれらのシ
クロペンタジエニル基がヒドロカルビル基(例えば、ア
ルキレン基、置換アルキレン基)、ヒドロカルビル珪素
(例えば、シラニレン基、置換シラニレン基、シラアル
キレン基、置換シラアルキレン)などによって架橋され
たもの、更にシクロペンタジエニル基が酸素、窒素、燐
原子に架橋されたもの(例えば、オキサシラニレン基、
置換オキサシラニレン基、オキサシラアルキレン基、ア
ミノシリル基、モノ置換アミノシリル基、ホスフィノシ
リル基、モノ置換ホスフィノシリル基)を配位子とす
る、いわゆる公知のメタロセン化合物をいずれも使用で
きる。
【0024】それらの具体例としては、特開昭58−1
9309号公報、同60−35006号公報、同61−
130314号公報、同61−264010号公報、同
61−296008号公報、同63−222177号公
報、同63−251405号公報、特開平1−6621
4号公報、同1−74202号公報、同1−27560
9号公報、同1−301704号公報、同1−3194
89号公報、同2−41303号公報、同2−1314
88号公報、同3−12406号公報、同3−1395
04号公報、同3−179006号公報、同3−185
005号公報、同3−188092号公報、同3−19
7514号公報、同3−207703号公報、同5−2
09013号公報、特表平1−501950号公報、同
1−502036号公報及び同5−505593号公報
に記載されたものを挙げることができる。
【0025】また、上記以外のシングルサイト系触媒と
して、特開昭61−180314号公報、同63−14
2004号公報、特開平1−129004号公報、同2
−75605号公報、同3−12407号公報、同4−
227708号公報、同4−268308号公報、同4
−300887号公報、同6−25343号公報などに
記載されているようなメタロセン化合物を挙げることが
できる。
【0026】これらのメタロセン化合物は、それ自体が
2 対称要素を有する錯体を形成できる架橋型及び/又
は多置換配位子を有する。その具体例としては、ジメチ
ルシリル(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)
(3′,5′−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロライド、ジメチルシリル(2,4−ジメチ
ルシクロペンタジエニル)(3′,5′−ジメチルシク
ロペンタジエニル)ハフニウムジクロライドなどの珪素
架橋型メタロセン化合物、エチレンビスインデニルジル
コニウムジクロライド、エチレンビスインデニルハフニ
ウムジクロライド、エチレンビス(メチルインデニル)
ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(メチルイン
デニル)ハフニウムジクロライドなどのインデニル系架
橋型メタロセン化合物を挙げることができる。
【0027】メタロセン化合物との組み合わせで用いら
れる有機アルミニウム化合物としては、一般式、(−A
l(R)O−)n で示される直鎖状あるいは環状の重合
体(Rは炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部ハロ
ゲン原子及び/又はRO基で置換されたものも含む。n
は重合度であり、5以上、好ましくは10以上である)
が挙げられ、その具体例として、Rがそれぞれメチル、
エチル、イソブチル基であるメチルアルモキサン、エチ
ルアルモキサン、イソブチルエチルアルモキサンなどが
例示できる。
【0028】更に、その他の有機アルミニウム化合物と
しては、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルハロゲ
ノアルミニウム、セスキアルキルハロゲノアルミニウ
ム、アルケニルアルミニウム、ジアルキルハイドロアル
ミニウム、セスキアルキルハイドロアルミニウムなどが
挙げられる。その具体例としては、トリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアル
ミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、ジメチルア
ルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライ
ドなどのジアルキルハロゲノアルミニウム、セスキメチ
ルアルミニウムクロライド、セスキエチルアルミニウム
クロライドなどのセスキアルキルハロゲノアルミニウ
ム、エチルアルミニウムジクロライド、ジエチルアルミ
ニウムハイドライド、セスキエチルアルミニウムハイド
ライドを挙げることができる。これらの有機アルミニウ
ム化合物は、前記の有機アルニウムオキシ化合物と併用
することができる。
【0029】イオン性化合物としては、一般式、C+
- で示されるものが挙げられる。ここで、C+ は有機化
合物、有機金属化合物、あるいは無機化合物の酸化性の
カチオン、又はルイス塩基とプロトンからなるブレンス
テッド酸であり、メタロセン配位子のアニオンと反応し
てメタロセンのカチオンを生成することができる。A-
は嵩高く、非配位性のアニオンであり、メタロセンに配
位せずにメタロセンカチオンを安定化することができる
ものである。それらの具体例としては、特開平4−25
3711号公報、同4−305585号公報、特表平5
−507756号公報、同5−502906号公報に記
載されたようなものを用いることができる。
【0030】特に、テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレートアニオンとトリフェニルカルボニウムカチ
オンあるいはジアルキルアニリニウムカチオンとのイオ
ン化合物が好ましい。これらのイオン化合物は、前記の
有機アルミニウム化合物と併用することができる。
【0031】シングルサイト系触媒を用いて行うエチレ
ンとα−オレフィンの共重合方法としては、よく知られ
た各種の方法を採用でき、不活性ガス中での流動床式気
相重合あるいは撹拌式気相重合、不活性溶媒中でのスラ
リー重合、モノマーを溶媒とするバルク重合などが挙げ
られる。重合温度は、通常、10〜150℃、好ましく
は20〜90℃であり、重合時間は、通常0.1〜10
時間である。
【0032】エチレン・α−オレフィン共重合体の重合
のためのシングルサイト系触媒として、メタロセン化合
物と有機アルミニウム化合物を用いる場合、有機アルミ
ニウム化合物のアルミニウム原子とメタロセン化合物の
遷移金属原子のモル比は、通常、10〜100000、
好ましくは10〜1000である。
【0033】また、エチレン・α−オレフィン共重合体
の重合のためのシングルサイト系触媒として、有機アル
ミニウム化合物に代えて、イオン性化合物を単独で又は
有機アルミニウム化合物と混合して用いてもよい。イオ
ン性化合物とメタロセン化合物の遷移金属原子のモル比
は、通常、0.1〜50、好ましくは0.5〜5であ
る。
【0034】本発明に用いられる成分(C)の分子量分
布(Mw /Mn )は2.5以下である。分子量分布(M
w /Mn )が2.5を越えると、成分(C)と成分
(A)及び成分(B)との相溶性が劣り、結果的に組成
物の耐衝撃性が低下する。また、成分(C)のメルトフ
ロー比(MI10/MI2.16)は6〜15である(但し、
MI10は190℃、10kg荷重のメルトインデック
ス、MI2.16は190℃、2.16kg荷重のメルトイ
ンデックスを表す)。メルトフロー比(MI10/MI
2.16)が6未満の場合は、組成物の耐衝撃性が劣り、1
5を越える場合は、流動性が劣る。
【0035】また、成分(C)のエチレン・α−オレフ
ィン共重合体のα−オレフィンは炭素数3〜12の1−
オレフィンであり、α−オレフィンの共重合割合は70
モル%以下、好ましくは50モル%以下である。α−オ
レフィンの共重合割合が70モル%を越えると組成物の
流動性が劣り、かつ剛性や耐熱変形性が低下する。
【0036】成分(C)の含有率は、5〜20重量%、
好ましくは7〜18重量%である。含有率が5重量%未
満では耐衝撃性の改良効果がなく、20重量%を越える
と剛性や耐熱変形性の低下が著しくなる。更に、本発明
のポリプロピレン樹脂組成物の特徴を損なわない範囲
で、上記成分(C)と、一般的なバナジウム系触媒やチ
タン系触媒等を用いて重合されたエチレン・α−オレフ
ィン共重合体ゴムやスチレン・ブタジエンブロック共重
合体の水添物などのエラストマー及び水素化ポリブタジ
エン系ブロック重合体など、すでに公知のゴム成分とを
併用してもかまわない。
【0037】本発明に使用される成分(D)のタルク
は、レーザー回折法で測定した平均粒子径が3〜7μ
m、好ましくは3〜5μmのものである。平均粒子径が
3μm未満の細かいタルクは平均アスペクト比が小さ
く、剛性の改善効果が少ない。平均粒子径が7μmを越
えると耐衝撃性が悪く、剛性の改善効果も少ない。タル
クの平均粒子径はマイクロトラック粒度分布計(日機装
( 株) 製 7995−40DRA型)を用い、レーザー
光源前方散乱光のフラウンホーファー回析式及びハロゲ
ン光源の側方散乱光強度回折式により求めた。
【0038】成分(D)の含有率は15〜30重量%、
好ましくは15〜25重量%である。含有率が15重量
%未満では剛性の改良効果が乏しく、30重量を越える
と流動性、成形性が低下し、フローマークが発生して外
観が劣る。
【0039】本発明に用いられるタルクは、タルク原石
をローラーミルやクラッシャー等の公知の粉砕機で所定
の平均粒子径付近まで粉砕後、公知の乾式分級機を用い
平均粒子径3〜7μm以外のものを除く方法により製造
できる。また、公知の粉砕機で再粉砕しつつ分級しても
よい。
【0040】また、本発明に用いられるタルクはその目
的に反しない限り、各種処理剤で表面処理されてもよ
い。表面処理としては、例えば、シランカップリング剤
系、高級脂肪酸系、脂肪酸金属塩系、不飽和有機酸又は
その誘導体、有機チタネート系、樹脂酸系等の各種処理
剤での化学的又は物理的表面処理を挙げることができ
る。
【0041】前記成分(A)、(B)、(C)及び
(D)から構成される本発明のポリプロピレン樹脂組成
物のメルトフローレート(230℃、2160g)は2
5g/10分以上、好ましくは25〜50g/10分で
ある。メルトフローレートが25g/10分未満の場合
は組成物の流動性が不充分であり、成形加工性が改善さ
れない。
【0042】本発明のポリプロピレン樹脂組成物を得る
には、結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体
(成分(A)+成分(B))、エチレン−αオレフィン
共重合体(成分(C))及びタルク(成分(D))を前
記範囲で種々の公知の方法、例えばヘンシェルミキサ
ー、V−ブレンダー、リボンブレンダー等でブレンド
し、一軸押出機、二軸押出機、通常の原料供給口の他に
シリンダー部に原料供給口を備えた二軸押出機、ニーダ
ー、バンバリーミキサー等で溶融混合後、ペレット化す
る方法を採用することができる。
【0043】また、本発明の樹脂組成物を成形して得ら
れる成形品の性能を更に高めたり、用途により必要な機
能を一般的に備えるため、本発明の組成物の各成分を混
合する際に、あるいは混合後に、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、光安定剤、顔料、分散剤、塗装性改良剤、成形性
改良剤、帯電防止剤、滑剤、核剤、離型剤等を配合する
ことができる。特に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安
定剤、顔料等は添加が望ましい。
【0044】酸化防止剤としては、2,6−ジターシャ
リーブチルフェノール、2,6−ジターシャリーブチル
−4−エチルフェノール、2,6−ジターシャリーブチ
ル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジターシャリ
ーブチル−α−ジメチルアミノ−パラ−クレゾール、6
−(4−ヒドロキシ−3,5−ジターシャリーブチルア
ニリン)−2,4−ビスオクチル−チオ−1,3,5−
トリアジン、n−オクタデシル−3−(4′−ヒドロキ
シ−3′,5′−ジターシャリーブチルフェニル)プロ
ピオネート、トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−
5−ターシャリーブチルフェニル)ブタン、テトラキス
−[メチレン−3−(3′,5′−ジターシャリーブチ
ル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタ
ン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン、ジラウリルチオジプロピオネート等が
挙げられる。
【0045】紫外線吸収剤及び光安定剤としては、2−
ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−
ヒドロキシ−4−オクタデシルキシベンゾフェノン、4
−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−
(2′−ヒドロキシ−3′−ターシャリーブチル−5′
−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
ン酸−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジノールトリデシルアルコール縮合物等を挙げることが
できる。
【0046】
【実施例】以下、実施例によって、本発明を更に詳細に
説明するが、本発明をこれらの実施例に限定するもので
ないことは言うまでもない。
【0047】実施例における物性の測定法を下記に示
す。なお、機械的物性の測定に用いた試験片は、日本製
鋼所( 株) 製J100SAII型射出成形機を用い、シリ
ンダー設定温度230℃、金型温度40℃の条件で射出
成形して製造した。 (1)メルトフローレイト(MFR) ASTM D1238に規定された方法により測定し
た。 (2)引張破断点伸び(TBE) ASTM D638に規定された方法により測定した。 (3)曲げ弾性率(FM) ASTM D790に規定された方法により測定した。 (4)熱変形温度(HDT) ASTM D648に規定された方法により測定した。
ファイバーストレスは18.5kg/cm2 で測定し
た。 (5)表面硬度(RH) ASTM D685に規定された方法により測定した。
鋼球はRを用い、評価の値はRスケールで示した。 (6)アイゾット衝撃強度(IZOD) ASTM D256に規定された方法により測定した。
測定温度は23℃とした。 (7)脆化温度(BT) ASTM D746に規定された方法により測定した。 (8)フローマーク発生率 フローマークは金型面が忠実に転写されずに流れ方向に
垂直に発生する規則的な帯状の凸凹であり、ミクロンオ
ーダーの歪みが成形品表面に発生する不良現象である。
フローマーク発生率は、厚さ3mm、巾10mm、長さ
2000mmのスパイラル状の流路をもつ樹脂流動長測
定用金型を用いて射出成形を行い、フローマークが発生
しはじめた流動長を測定し、全流動長に対するフローマ
ークの発生している流動長の割合で求めた。 (9)光沢度 厚さ3mm、縦75mm、横150mmの平板試験片
を、内面を鏡面仕上げした金型で、射出成形により成形
した。射出成形は名機製作所( 株) 製M100SJ成形
機を用い、シリンダー設定温度210℃、金型温度40
℃の条件で行った。光沢度の測定は、日本電色工業(
株) 製デジタル変角光沢計VG−1D型を用い、JIS
Z8741の方法−2(光入射角60゜、受光角60
゜)に則って、試験片の中央部で測定し求めた。
【0048】実施例及び比較例にて使用した各成分の特
性は以下のとおりである。成分(A):結晶性エチレン・プロピレンブロック共重
合体
【表1】
【0049】成分(B):結晶性エチレン・プロピレン
ブロック共重合体
【表2】
【0050】成分(C):エチレン−αオレフィン共重
合体 R−1:シングルサイト系触媒を用いて重合した、メル
トインデックス(190℃)が5、分子量分布(Mw
n )が2.1、メルトフロー比(MI10/MI2.16
が7.2、オクテン−1含有量が7.3モル%のエチレ
ン・オクテン共重合体。 R−2:シングルサイト系触媒を用いて重合した、メル
トインデックス(190℃)が3、分子量分布(Mw
n )が2.0、メルトフロー比(MI10/MI2.16
が7.1、ヘキセン−1含有量が11.5モル%のエチ
レン・ヘキセン共重合体。 R−3:通常のバナジウム系触媒を用いて重合した、メ
ルトインデックス(190℃)が1.5、分子量分布
(Mw /Mn )が2.1、メルトフロー比(MI10/M
2.16)が5.5、ブテン−1含有量が14.3モル%
のエチレン・ブテン共重合体。 R−4:通常のバナジウム系触媒を用いて重合した、メ
ルトインデックス(190℃)が0.5、分子量分布
(Mw /Mn )が2.2、メルトフロー比(MI10/M
2.16)が5.4、プロピレン含有量が16.6モル%
のエチレン・プロピレン共重合体。
【0051】成分(D):タルク T−1:平均粒子径が4μmのタルク。 T−2:平均粒子径が8μmのタルク。 (いずれもカルシード( 株) 製分級タルクを用いた。)
【0052】〔実施例1〜4、比較例1〜14〕表3及
び表4に示した配合処方で成分(A)〜(D)を配合
し、更に下記酸化防止剤、光安定剤及び顔料を加え、タ
ンブラーミキサーで混合した後、2軸混練押出機で溶融
混練し、ペレット化した。酸化防止剤としては、2,6
−ジターシャリーブチル−4−メチルフェノール及びテ
トラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジターシャ
リーブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタンを、成分(A)〜(D)の混合物100重量
部に対し、それぞれ0.1重量部、0.3重量部用い
た。光安定剤としては、ビス−(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)セバケートを、成分(A)
〜(D)の混合物100重量部に対し、0.3重量部用
いた。顔料としては、酸化鉄及び酸化チタンを、成分
(A)〜(D)の混合物100重量部に対し、それぞれ
0.3重量部、0.6重量部用いた。上記のようにして
得たペレットを射出成形機で試験片に成形し、物性試験
を行った。その結果を表3及び表4に示す。
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】表3及び表4に示すように、本発明の実施
例に比べ、比較例1及び8は脆化温度が劣るとともに光
沢度が高すぎて外観品質が悪く、比較例2、7及び13
はフローマーク発生率が高いため外観品質が悪い。比較
例3、4及び5はアイゾット衝撃強度や引張破断点伸び
が劣り、比較例6は脆化温度が著しく劣っている。ま
た、比較例9は流動性が大幅に劣る(メルトフローレー
トが低すぎる)ため成形加工性が悪く、比較例10及び
11はアイゾット衝撃強度が劣っている。比較例12は
ほとんどの項目で実施例より劣っている。比較例14は
光沢度が高すぎて外観品質が悪い。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のポリプロ
ピレン樹脂組成物は、剛性、耐熱変形性、耐衝撃性等の
機械的物性に優れるだけでなく、高流動性で成形加工性
にも非常に優れるものである。更に、フローマークの発
生が非常に少なく、かつ低光沢で高級感のある表面外観
を持った成形品が得られる。したがって、成形加工性や
高品質の表面外観等が要求されるインストルメントパネ
ル、トリム材料を中心とする自動車内装用部品全般に好
適に用いられる。
フロントページの続き (72)発明者 日根野谷 三郎 大阪府堺市築港新町3−1 宇部興産株 式会社 堺工場内 (72)発明者 井上 薫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 野村 孝夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 西尾 武純 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−87481(JP,A) 特開 平8−302103(JP,A) 特開 平8−41277(JP,A) 特開 平7−285143(JP,A) 特開 昭62−153334(JP,A) 特開 昭59−47252(JP,A) 特開 平9−87482(JP,A) 特開 平7−157627(JP,A) 特開 平7−157626(JP,A) 特開 昭61−254649(JP,A) 特開 昭60−184547(JP,A) 特開 平9−263665(JP,A) 特開 平9−124736(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 53/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成分(A):エチレン含有量が15〜26
    重量%で、かつ固有粘度(135℃、デカリン中)が6
    dl/g以上である室温p−キシレンに可溶なフラクシ
    ョンAcを含有する結晶性エチレン・プロピレンブロッ
    ク共重合体、 成分(B):エチレン含有量が27〜50重量%で、か
    つ固有粘度(135℃、デカリン中)が4dl/g以下
    である室温p−キシレンに可溶なフラクションBcを含
    有する結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体、 成分(C):シングルサイト系触媒を用いて重合され
    た、分子量分布(Mw /Mn )が2.5以下で、かつ、
    メルトフロー比(MI10/MI2.16)が6〜15の範囲
    (但し、MI10は190℃、10kg荷重のメルトイン
    デックス、MI2.16は190℃、2.16kg荷重のメ
    ルトインデックスを表す)にあり、α−オレフィンの共
    重合割合が70モル%以下であるエチレン・α−オレフ
    ィン共重合体、及び 成分(D):レーザー回折法により測定した平均粒子径
    が3〜7μmのタルクを含み、(a)前記成分(A)と
    (B)との合計重量に対する前記室温p−キシレン可溶
    フラクションAc及びBcの重量分率As及びBsが下
    記関係式(1)、(2): As+Bs=7〜15重量% (1) As/(As+Bs)=0.1〜0.6 (2) を満たし、(b)前記成分(A)及び(B)のそれぞれ
    に含まれるポリプロピレン成分のアイソタクチックペン
    タッド分率(mmmm)が96%以上で、かつ成分
    (A)と(B)との混合物のメルトフローレート(23
    0℃、2160g)が30〜70g/10分であり、
    (c)前記成分(A)及び(B)の合計含有率が50〜
    80重量%、前記成分(C)の含有率が5〜20重量
    %、かつ前記成分(D)の含有率が15〜30重量%で
    あり、そして(d)前記成分(A)、(B)、(C)及
    び(D)からなる組成物のメルトフローレート(230
    ℃、2160g)が25g/10分以上であることを特
    徴とするポリプロピレン樹脂組成物。
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