JP2016113445A - 新規トリアジン化合物及びこれを用いてなる合成樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性や耐揮散性に優れ、また樹脂成分に対する相溶性に優れ、紫外線吸収剤として有用な新規化合物、及び該化合物を用いた合成樹脂組成物を提供すること。【解決手段】下記一般式(1)で表されるトリアジン化合物、好ましくは下記一般式(2)で表される化合物。該化合物を、紫外線吸収剤として、0.001〜20質量部、合成樹脂100質量部に配合する。一般式(1)及び(2)の詳細については本明細書に記載の通り。【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性や耐揮散性に優れ、また樹脂成分に対する相溶性にも優れた紫外線吸収剤として有用な新規化合物、合成樹脂に該化合物を含有させてなる合成樹脂組成物、及び該合成樹脂組成物の成形体に関する。
合成樹脂は、各種成形体や繊維、フィルム、コーティング材として様々な分野に広く用いられている。
しかし、合成樹脂のみからなる成形体は、自然光、特に自然光中の紫外線により劣化し、変色や機械的強度の低下が起こり、長期の使用には耐えないことが知られている。そこで、これらの成形体加工用樹脂の光による劣化を防止するために、従来、紫外線吸収剤や光安定剤が単独又は組み合わせて用いられてきた。トリアジン系の化合物は、紫外線吸収剤として優れた効果を発揮することが知られており、例えば、特許文献1〜6等で報告されている。
しかし、上記報告のトリアジン系化合物は、耐熱性や耐揮散性が充分ではなく、また樹脂成分に対する相溶性も充分ではなく、満足できる添加効果を与えるものではなかった。
特公昭43−021860号公報 特開平04−117410号公報 特開平04−154772号公報 特開平10−017556号公報 特開2002−302611号公報 特開2003−192830号公報
合成樹脂の一つであるポリカーボネート樹脂について説明すると、ポリカーボネート樹脂は、耐熱性,耐衝撃性,透明性等に優れたエンジニアリングプラスチックとして、例えば、光学部品、機械部品、電気・電子部品,自動車部品、樹脂ガラス、建材等の用途に広く用いられている。
しかし、ポリカーボネート樹脂の耐候性は不十分であり、紫外線に暴露されると分子量低下や黄変等を起こし、容易に劣化するという問題があった。特に屋外で使用する場合はその耐候性に問題があった。
このポリカーボネート樹脂の耐候性を改善するために、ポリカーボネート樹脂に紫外線吸収剤を添加する方法が行われている。このような紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系等の従来公知の紫外線吸収剤が挙げられ、トリアジン系の紫外線吸収剤も提案されている(上記特許文献4及び5)
しかし、これら従来の紫外線吸収剤を添加する方法は、樹脂の加工時(押出や射出成形等)の熱により、紫外線吸収剤が揮散してしまい、その効力が低下したり、加工設備を汚染したりするという耐熱性の問題があった。また屋外使用時にも、徐々に紫外線吸収剤が揮散し、長期的な耐候性が得られないという問題があった。
また、紫外線吸収剤とポリカーボネート樹脂との相溶性が悪く、その透明性を損なうという問題があった。
従って、本発明の目的は、耐熱性や耐揮散性に優れ、また樹脂成分に対する相溶性に優れ、紫外線吸収剤として有用な新規化合物、及び該化合物を用いた合成樹脂組成物を提供することにある。
また本発明の目的は、加工時の性能の低下や加工設備の汚染がなく耐熱性に優れ、透明性と高い耐候性を有するポリカーボネート樹脂組成物及びその成形体を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、合成樹脂の紫外線吸収剤として有用な二量体構造を有する特定のトリアジン化合物を見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記一般式(1)で表されるトリアジン化合物を提供するものである。
Figure 2016113445
(式(1)中、X1は、分岐を有してもよく、置換されてもよい炭素原子数8以上のアルキレン基を表し、Y1及びY2は、互いに同一であっても、異なってもよく、−COO−、−OCO−、−L1−、−O−L1O−、−OL1−、−L1OCO−、−L1COO−、−CO−CH=CH−、−CH=CH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−を表し、L1は、分岐を有してもよい炭素原子数1〜8のアルキレン基を表し、
1〜R15は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数3〜20のアルケニル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のアリール基を表し、l及びmは、互いに同一でも異なっていてもよく、0〜8の整数を表す。)
また、本発明は、下記一般式(2)で表される前記トリアジン化合物を提供するものである。
Figure 2016113445
(式(2)中、R1、R2、R4〜R15、R17及びR18は、上記一般式(1)と同じであり、nは8〜14の整数を表す。)
また、本発明は、下記一般式(3)で表される前記トリアジン化合物を提供するものである。
Figure 2016113445
(式(3)中、R4’、R5’、R8’、R9’、R10’、R11’、R14’及びR15
は、互いに互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、nは上記一般式(2)と同じである。)
また本発明は、合成樹脂100質量部に対し、上記トリアジン化合物0.001〜20質量部を配合してなる合成樹脂組成物を提供するものである。
また本発明は、上記合成樹脂が、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂である前記合成樹脂組成物を提供するものである。
また本発明は、上記合成樹脂組成物から得られる成形体を提供するものである。
また、上記合成樹脂がポリカーボネート樹脂である場合、本発明は、ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、紫外線吸収剤として、上記一般式(1)、好ましくは上記一般式(2)、特に好ましくは上記一般式(3)で表されるトリアジン化合物0.001〜20質量部を含有するポリカーボネート樹脂組成物及びそれから得られる(透明)成形体を提供するものである。
本発明によれば、耐熱性や耐揮散性に優れ、また樹脂成分に対する相溶性に優れ、紫外線吸収剤として有用な新規化合物、及び該化合物を用いた合成樹脂組成物を提供することができる。
また本発明によれば、加工時の性能の低下や加工設備の汚染がなく耐熱性に優れ、透明性と耐候性に優れたポリカーボネート樹脂組成物を提供することができる。また本発明によれば、透明性に優れ、高い耐候性を有するポリカーボネート樹脂成形体を提供することができる。
以下本発明について好ましい実施形態に基づき詳述する。
本発明のトリアジン化合物は、前記一般式(1)で表される新規化合物であり、2つのトリアジン骨格が、特定の基により連結した点に特徴を有している。
前記一般式(1)において、X1は、分岐を有してもよく、置換されてもよい炭素原子数8以上のアルキレン基であるところ、このようなアルキレン基としては、−(CH28−、−(CH29−、−(CH210−、−(CH211−、−(CH212−、−(CH213−、−(CH214−等の直鎖のアルキレン基や、前記例示のアルキレン基のアルキレン鎖の1又は2以上の水素原子を、炭素原子数1〜8のアルキル基で置換されたものや、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基等により置換されたものが挙げられ、X1としては、樹脂への相溶性、耐熱性、耐揮散性の点から、−(CH2n−〔nは8〜14を表す〕の直鎖のアルキレン基であるものが好ましく、−(CH2n−〔nは10〜12を表す〕の直鎖のアルキレン基であるものがより好ましく、−(CH210−の直鎖のアルキレン基が最も好ましい。nが8未満の場合は樹脂への相溶性が劣る。
1及びY2としては、互いに同一であっても、異なってもよく、−COO−、−OCO−、−L1−、−O−L1O−、−OL1−、−L1OCO−、−L1COO−、−CO−CH=CH−、−CH=CH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−を表し、L1は、分岐を有してもよい炭素原子数1〜8のアルキレン基を表す。
この中でも、樹脂への相溶性、耐熱性、耐揮散性の点から、−COO−、−OCO−が好ましい。
1〜R15は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数3〜20のアルケニル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のアリール基を表し、l及びmは、互いに同一でも異なっていてもよく、0〜8の整数を表す。
この中でも、R1〜R15で表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、
炭素原子数1〜20のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、2−プロピニル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシル、オクタデシル等が挙げられ、
炭素原子数3〜20のアルケニル基としては、ビニル、1−プロペニル、イソプロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等が挙げられ、
炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、例えば、メチルオキシ、エチルオキシ、iso−プロピルオキシ、ブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、iso−ブチルオキシ、アミルオキシ、iso−アミルオキシ、tert−アミルオキシ、ヘキシルオキシ、2−ヘキシルオキシ、3−ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、4−メチルシクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、2−ヘプチルオキシ、3−ヘプチルオキシ、iso−ヘプチルオキシ、tert−ヘプチルオキシ、1−オクチルオキシ、iso−オクチルオキシ、tert−オクチルオキシ等が挙げられ、
炭素原子数6〜20のアリール基としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、フルオレニル、インデニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ビニルフェニル、3−iso−プロピルフェニル、4−iso−プロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−iso−ブチルフェニル、4−tert−ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、4−ステアリルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル、2,5−ジ−tert−ブチルフェニル、2,6−ジ−tert−ブチルフェニル、2,4−ジ−tert−ペンチルフェニル、2,5−ジ−tert−アミルフェニル、2,5−ジ−tert−オクチルフェニル、2,4−ジクミルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、(1,1’−ビフェニル)−4−イル、2,4,5−トリメチルフェニル、フェロセニル等が挙げられ、R1〜R15としては、樹脂への相溶性、耐熱性、耐揮散性の点から、水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、水酸基が好ましい。
l及びmは、互いに同一でも異なってもよい0〜8の整数を表すところ、l及びmとしては、2〜4であるもの、特に2であるものが好ましい。
前記一般式(1)で表されるトリアジン化合物の中では、吸光度、合成のし易さ(副生成物が少ない)の点から、下記一般式(2)で表される化合物、特に下記一般式(3)で表される化合物が好ましい。
Figure 2016113445
(式(2)中、R1、R2、R4〜R15、R17及びR18は、上記一般式(1)と同じであり、nは8〜14の整数を表す。)
Figure 2016113445
(式(3)中、R4’、R5’、R8’、R9’、R10’、R11’、R14’及びR15
は、互いに互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、nは上記一般式(2)と同じである。)
前記一般式(2)又は(3)において、nは、8〜14であるところ、吸光度、樹脂への相溶性、透明性の点から、10〜12が好ましく、10が最も好ましい。
本発明で使用される前記一般式(1)で表されるトリアジン化合物としては、例えば下記の化合物No.1〜No.4A等の化合物が挙げられる。
Figure 2016113445
(式中、RA、RB、RC及びRDは、互いに同一でも異なってもよく、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)
Figure 2016113445
(式中、RA1、RA2、RB1、RB2、RC1、RC2、RD1及びRD2は、互いに同一でも異なってもよく、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)
Figure 2016113445
(式中、RA、RB、RC及びRDは、互いに同一でも異なってもよく、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)
Figure 2016113445
(式中、RA1、RA2、RB1、RB2、RC1、RC2、RD1及びRD2は、互いに同一でも異なってもよく、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)
Figure 2016113445
(式中、RA、RB、RC及びRDは、互いに同一でも異なってもよく、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)
Figure 2016113445
(式中、RA1、RA2、RB1、RB2、RC1、RC2、RD1及びRD2は、互いに同一でも異なってもよく、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)
Figure 2016113445
(式中、RA、RB、RC及びRDは、互いに同一でも異なってもよく、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)
Figure 2016113445
(式中、RA1、RA2、RB1、RB2、RC1、RC2、RD1及びRD2は、互いに同一でも異なってもよく、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)
本発明の前記一般式(1)で表されるトリアジン化合物の製造方法は、特に制限されることなく従来公知の製造方法を用いることができる。該製造方法としては、例えば前記化合物No.1の場合(但し、RA、RB、RC及びRDは全て水素原子である)は、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチルオキシ)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンをアルコール成分として、該当する二価カルボン酸のエステル誘導性化合物(二価カルボン酸、二価カルボン酸ジハライド、二価カルボン酸ジエステル)とのエステル化反応又はエステル交換反応により得られる。この場合は、該当する二価のカルボン酸として、セバシン酸を使用すればよい。
本発明の前記一般式(1)で表されるトリアジン化合物は、紫外線吸収剤として、合成樹脂に配合され、以下に説明する合成樹脂組成物として、種々の用途に用いられる。
次に、本発明の合成樹脂組成物について説明する。
本発明の合成樹脂組成物は、合成樹脂に対し、紫外線吸収剤として、本発明の前記一般式(1)で表されるトリアジン化合物を配合してなるものである。
本発明の合成樹脂組成物において、トリアジン化合物の配合量は、0.001〜20質量部であり樹脂への相溶性、耐熱性、耐候性、耐揮散性の点から、0.001〜10質量部であることが好ましく、0.003〜8質量部であることがより好ましく、0.005〜5質量部であることがさらに好ましい。配合量が0.001未満の場合、耐熱性、耐候性が劣り、20を超える場合、樹脂への相溶性が悪い。
本発明で使用される合成樹脂としては、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン等のα−オレフィン重合体またはエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィンおよびこれらの共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ゴム、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、塩化ビニル−シクロヘキシルマレイミド共重合体等の含ハロゲン樹脂、石油樹脂、クマロン樹脂、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、スチレンおよび/またはα−メチルスチレンと他の単量体(例えば、無水マレイン酸、フェニルマレイミド、メタクリル酸メチル、ブタジエン、アクリロニトリル等)との共重合体(例えば、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、耐熱ABS樹脂等)、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチルテレフタレート、ポリテトラメチルテレフタレート等の直鎖ポリエステル、ポリフェニレンオキサイド、ポリカプロラクタムおよびポリヘキサメチレンアジパミド等のポリアミド、ポリカーボネート、分岐ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリウレタン、繊維素系樹脂等の熱可塑性樹脂、およびこれらの混合物、または、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を挙げることができる。さらに、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム等のエラストマーであってもよく、上記樹脂に含むものであってもよい。
これらの合成樹脂は、分子量、重合度、密度、軟化点、溶媒への不溶分の割合、立体規則性の程度、触媒残渣の有無、原料となるモノマーの種類や配合比率、重合触媒の種類(例えば、チーグラー触媒、メタロセン触媒等)等に関わらず使用することができる。
本発明の合成樹脂組成物において、合成樹脂としては、樹脂への相溶性、透明性の点から、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂が好ましく、ポリカーボネート樹脂がより好ましい。
ポリカーボネート樹脂は、通常市販されているものでよく、例えば、1種以上のビスフェノール類とホスゲン又は炭酸ジエステルとを反応させたもの、或いは1種以上のビスフェノール類とジフェニルカーボネート類とをエステル交換法によって反応させたもの等である。ビスフェノール類としては、例えば、ハイドロキノン、4,4−ジヒドロキシフェニル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−アルカン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロアルカン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−スルフィド、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ケトン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−スルホン、ビスフェノールフルオレン或いはこれらのアルキル置換体、アリール置換体、ハロゲン置換体等が挙げられ、これらは1種又は2種以上組み合わせて用いられる。こうしたポリカーボネートの中でも、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、いわゆるビスフェノールAを原料としたビスフェノールA系ポリカーボネートが、市場で容易に入手できるという点から好ましい。
また、ポリカーボネート樹脂は、ポリカーボネートが100%の樹脂だけでなく、ポリカーボネートと他の樹脂を混ぜ合わせた、いわゆるポリマーアロイでもよい。このようなポリマーアロイとしては、例えば、ポリカーボネート/ABS樹脂、ポリカーボネート/AS樹脂、ポリカーボネート/ゴム系高分子化合物、ポリカーボネート/ABS樹脂/ゴム系高分子化合物、ポリカーボネート/ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート/ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート/ASA樹脂、ポリカーボネート/AES樹脂等が挙げられる。
尚、この場合のポリカーボネート以外の樹脂の割合は、ポリマーアロイ中、好ましくは40質量%以下である。
合成樹脂として、ポリカーボネート樹脂を用いる場合、前記一般式(1)で表されるトリアジン化合物の含有量は、ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、0.001〜20質量部であり、耐熱性、耐候性及び相溶性の点から、0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましい。
本発明の合成性樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて更に、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤、トリアジン環含有化合物、金属水酸化物、リン酸エステル系難燃剤、縮合リン酸エステル系難燃剤、ホスフェート系難燃剤、無機リン系難燃剤、(ポリ)リン酸塩系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、シリコン系難燃剤、酸化アンチモン、無機系難燃助剤、有機系難燃助剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、可塑剤、離型剤、相溶化剤、発泡剤、光吸収性色素、顔料、染料、加工助剤、金属不活性化剤、無機微粒子、抗菌剤、防黴剤、充填剤、フィラー等を使用することができる。また、前記一般式(1)で表されるトリアジン化合物以外の紫外線吸収剤も本発明の効果を損なわない範囲で使用できる。
これらの添加剤の配合量は、合成樹脂100質量部に対して好ましくは合計で10質量部以下である。
前記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ジステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−第三ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビス(4,6―ジ第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス〔3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチル〕メタン、チオジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、ビス〔2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、トリエチレングリコールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕等が挙げられる。これらのフェノール系酸化防止剤の添加量は、合成樹脂100質量部に対して、0.001〜10質量部であることが好ましく、0.05〜5質量部であることがより好ましい。
前記リン系酸化防止剤としては、例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−n−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、2,2’−メチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−オクタデシルホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)フルオロホスファイト、トリス(2−〔(2,4,8,10−テトラキス第三ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、2−エチル−2−ブチルプロピレングリコールと2,4,6−トリ第三ブチルフェノールのホスファイト等が挙げられる。これらのリン系酸化防止剤の添加量は、合成樹脂100質量部に対して0.001〜10質量部であることが好ましく、0.05〜5質量部であることがより好ましい。
前記チオエーテル系酸化防止剤としては、例えば、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジミリスチル、チオジプロピオン酸ジステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート類、及び、ペンタエリスリトールテトラ(β−アルキルチオプロピオン酸)エステル類が挙げられる。これらのチオエーテル系酸化防止剤の添加量は、合成樹脂100質量部に対して、0.001〜10質量部であることが好ましく、0.05〜5質量部であることがより好ましい。
前記ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,4,4−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノ−ル/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8−12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン等のヒンダードアミン化合物が挙げられる。これらのヒンダードアミン系光安定剤の添加量は、合成樹脂100質量部に対して0.001〜30質量部であることが好ましく、0.05〜10質量部であることがより好ましい。
前記トリアジン環含有化合物としては、例えば、メラミン、アンメリン、ベンズグアナミン、アセトグアナミン、フタロジグアナミン、メラミンシアヌレート、ピロリン酸メラミン、ブチレンジグアナミン、ノルボルネンジグアナミン、メチレンジグアナミン、エチレンジメラミン、トリメチレンジメラミン、テトラメチレンジメラミン、ヘキサメチレンジメラミン、1,3−ヘキシレンジメラミン等が挙げられる。
前記金属水酸化物としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化亜鉛、キスマー5A(水酸化マグネシウム:協和化学工業(株)製)等が挙げられる。
前記リン酸エステル系難燃剤としては、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリスクロロエチルホスフェート、トリスジクロロプロピルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、トリスイソプロピルフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、t−ブチルフェニルジフェニルホスフェート、ビス−(t−ブチルフェニル)フェニルホスフェート、トリス−(t−ブチルフェニル)ホスフェート、イソプロピルフェニルジフェニルホスフェート、ビス−(イソプロピルフェニル)ジフェニルホスフェート、トリス−(イソプロピルフェニル)ホスフェート等が挙げられる。
前記縮合リン酸エステル系難燃剤の例としては、1,3−フェニレンビス(ジフェニルホスフェート)、1,3−フェニレンビス(ジキシレニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)等が挙げられる。
前記(ポリ)リン酸塩系難燃剤の例としては、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸ピペラジン、ピロリン酸メラミン、ピロリン酸ピペラジン等の(ポリ)リン酸のアンモニウム塩やアミン塩が挙げられる。
前記無機系難燃助剤としては、例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト、タルク、モンモリロナイト等の無機化合物、及びその表面処理品が挙げられ、例えば、TIPAQUE R−680(酸化チタン:石原産業(株)製)、キョーワマグ150(酸化マグネシウム:協和化学工業(株)製)、DHT−4A(ハイドロタルサイト:協和化学工業(株)製)、アルカマイザー4(亜鉛変性ハイドロタルサイト:協和化学工業(株)製)等の種々の市販品を用いることができる。
前記有機系難燃助剤としては、例えば、ペンタエリスリトールが挙げられる。
前記帯電防止剤としては、例えば、脂肪酸第四級アンモニウムイオン塩、ポリアミン四級塩等のカチオン系帯電防止剤;高級アルコールリン酸エステル塩、高級アルコールEO付加物、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、アニオン型のアルキルスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキシド付加物硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキシド付加物リン酸エステル塩等のアニオン系帯電防止剤;多価アルコール脂肪酸エステル、ポリグリコールリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル等のノニオン系帯電防止剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の両性型アルキルベタイン、イミダゾリン型両性活性剤等の両性帯電防止剤が挙げられる。
前記滑剤としては、例えば、流動パラフィン、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の炭化水素系滑剤;ステアリルアルコール、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪族系滑剤;ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンステアリン酸アミド等のアミド系滑剤;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸バリウム/ステアリン酸亜鉛複合体、ステアリン酸亜鉛/ステアリン酸カルシウム複合体等の金属石鹸系滑剤;硬化油脂、グリセリンモノステアレート、ステアリン酸ブチル、ペンタエリスリトールステアレート、ステアリン酸ステアリル等のエステル系滑剤が挙げられる。
前記造核剤としては、例えばジベンジリデンソルビトール、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、ヒドロキシ−ジ(t−ブチル安息香酸)アルミニウム、リン酸ビス(4−t−ブチルフェニル)ナトリウム、リン酸2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム塩等の造核剤が挙げられる。
前記可塑剤としては、例えば、フタル酸エステル、二塩基酸エステル、塩素化パラフィン、ポリエステル、エポキシ化エステル、リン酸エステル、トリメリット酸エステル等の可塑剤が挙げられる。
前記充填剤としては、例えば、ケイ酸カルシウム粉、シリカ粉、タルク粉、マイカ粉、アルミナ粉、酸化チタン粉、ガラスフレーク等が挙げられる。
前記フィラーとしては、ガラス繊維、炭素繊維等が挙げられる。
前記一般式(1)で表されるトリアジン化合物以外の紫外線吸収剤(他の紫外線吸収剤ともいう)としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−6−(ベンゾトリアゾリル)フェノール)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾール等の2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ第三アミルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β、β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラキス(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート)等のシアノアクリレート類;2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシ−5−メチルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン等のトリアリールトリアジン類が挙げられる。
他の紫外線吸収剤を用いる場合、その配合量は、合成樹脂100質量部に対して、好ましくは5質量部以下である。
本発明の合成樹脂組成物の製造方法は特に制限はなく、従来公知の任意の、樹脂組成物の製造方法を採用することが出来る。
具体的には例えば、合成樹脂と前記一般式(1)の紫外線吸収剤、必要に応じて他の合成樹脂添加剤成分を、タンブラーやヘンシェルミキサ−等の各種混合機を用い予め混合した後、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダー等で溶融混練する方法が挙げられる。
また各成分を予め混合せずに、又は一部の成分のみ予め混合して、フィーダーを用いて押出機に供給し溶融混練して、樹脂組成物を製造してもよい。更には、一部の成分を予め混合し押出機に供給して溶融混練することで得られる樹脂組成物をマスターバッチとし、再度、他の成分と混合し溶融混練することによって樹脂組成物を製造することもできる。
本発明の合成樹脂組成物は、成形することにより、耐候性、透明性に優れた成形体を得ることができる。成形方法としては、特に限定されるものではなく、押出加工、カレンダー加工、射出成形、ロール、圧縮成形、ブロー成形、回転成形等が挙げられ、樹脂板、シート、フィルム、ボトル、繊維、異形品等の種々の形状の成形品が製造できる。
また、合成樹脂としてポリカーボネート樹脂を用いる場合、本発明の合成樹脂組成物は、透明な成形体を好ましく得ることができる。
本発明の合成樹脂組成物及びその成形体は、下記に示す種々の用途に用いることができる。特に、合成樹脂としてポリカーボネート樹脂を用いる場合、本発明の合成樹脂組成物は、特に耐候性を必要とされる用途に好ましく用いられ、透明性を必要とされる用途に好ましく用いられる。
つまり、本発明の合成樹脂組成物及びその成形体は、電気・電子・通信、農林水産、鉱業、建設、食品、繊維、衣類、医療、石炭、石油、ゴム、皮革、自動車、精密機器、木材、建材、土木、家具、印刷、楽器等の幅広い産業分野に使用することができる。より具体的には、プリンター、パソコン、ワープロ、キーボード、PDA(小型情報端末機)、電話機、複写機、ファクシミリ、ECR(電子式金銭登録機)、電卓、電子手帳、カード、ホルダー、文具等の事務、OA機器、洗濯機、冷蔵庫、掃除機、電子レンジ、照明器具、ゲーム機、アイロン、コタツ等の家電機器、TV、VTR、ビデオカメラ、ラジカセ、テープレコーダー、ミニディスク、CDプレーヤー、スピーカー、液晶ディスプレー等のAV機器、コネクター、リレー、コンデンサー、スイッチ、プリント基板、コイルボビン、半導体封止材料、LED封止材料、電線、ケーブル、トランス、偏向ヨーク、分電盤、時計等の電気・電子部品及び通信機器、OA機器等のハウジング(枠、筐体、カバー、外装)や部品、自動車内外装材の用途や、座席(詰物、表地等)、ベルト、天井張り、コンパーチブルトップ、アームレスト、ドアトリム、リアパッケージトレイ、カーペット、マット、サンバイザー、ホイルカバー、マットレスカバー、エアバック、絶縁材、吊り手、吊り手帯、電線被覆材、電気絶縁材、塗料、コーティング材、上張り材、床材、隅壁、カーペット、壁紙、壁装材、外装材、内装材、屋根材、デッキ材、壁材、柱材、敷板、塀の材料、骨組及び繰形、窓及びドア形材、こけら板、羽目、テラス、バルコニー、防音板、断熱板、窓材等の、自動車、ハイブリッドカー、電気自動車、車両、船舶、航空機、建物、住宅及び建築用材料や、土木材料、衣料、カーテン、シーツ、合板、合繊板、絨毯、玄関マット、シート、バケツ、ホース、容器、眼鏡、鞄、ケース、ゴーグル、スキー板、ラケット、テント、楽器等の生活用品、スポーツ用品、等の各種用途に使用される。
以下、合成例、実施例及び比較例により本発明を詳細に示す。但し、本発明は以下の実施例等により何ら制限されるものではない。
〔合成例1〕化合物No.1−1の合成
五ツ口の1000mlフラスコに攪拌機、窒素吹込み管、温度計、精留管および玉栓(サンプリング用)を取付け、さらに精留管の先に水分定量受器、冷却管を取付けたものを反応装置として用いた。上記フラスコに原料のアルコール成分として、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチルオキシ)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(86g、0.2モル)と原料の二価のカルボン酸成分として、セバシン酸(20g、0.1モル)、溶媒としてキシレン(300g)、エステル化触媒としてパラトルエンスルホン酸ナトリウム一水和物(0.2g、1ミリモル)を加え、常圧下、130℃で生成水を系外に除きながらエステル化反応を行なった。HPLC分析にて原料が1%未満になった時点でエステル化反応を終了させた。その後、冷却・晶析、続いて濾過を行うことにより目的物である化合物No.1−1を製造した。化合物No.1−1は、上記化合物No.1において、RA、RB、RC及びRDが全て水素原子である化合物である。化合物1−1の同定は、高速液体クロマトグラフィー[HPLC](日本分光社製)により、アセトニトリル/水=95/5(vol%/vol%)(溶媒)、1ml/min(流速)、254nm(UV検出器波長)の条件で行った。HPLCによる同定結果を下記に示す。目的物の保持時間は24.2minであった。
〔合成例2〕化合物No.2−1の合成
合成例1と同様の反応装置を用いて、原料の二価のカルボン酸成分をドデカン二酸(23g、0.1モル)に替えた以外は合成例1と同様に、反応および精製を行なうことにより、目的物である化合物No.2−1を製造した。化合物No.2−1は、上記化合物No.2において、RA、RB、RC及びRDが全て水素原子である化合物である。化合物2−1の同定は、合成例1と同様により行った。目的物の保持時間は30.4minであった。
〔合成例3〕化合物No.2A−1の合成
合成例1と同様の反応装置を用いて、原料のアルコール成分を2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン(88g、0.2モル)に替えた以外は合成例1と同様に、反応および精製を行なうことにより、目的物である化合物No.2A−1を製造した。化合物No.2A−1は、上記化合物No.2Aにおいて、RA1、RA2、RB1、RB2、RC1、RC2、RD1及びRD2が全てメチル基である化合物である。化合物2A−1の同定は、合成例1と同様により行った。目的物の保持時間は27.6minであった。
〔合成例4〕化合物No.3−1の合成
合成例1と同様の反応装置を用いて、原料の二価のカルボン酸成分をテトラデカン酸(26g、0,1モル)に替えた以外は合成例1と同様に、反応および精製を行なうことにより、目的物である化合物No.3−1を製造した。化合物No.3−1は、上記化合物No.3において、RA、RB、RC及びRDが全て水素原子である化合物である。化合物3−1の同定は、合成例1と同様により行った。目的物の保持時間は36.5minであった。
〔合成例5〕化合物No.4−1の合成
合成例1と同様の反応装置を用いて、原料の二価のカルボン酸成分をヘキサデカン酸(29g、0.1モル)に替えた以外は合成例1と同様に、反応および精製を行なうことにより、目的物である化合物No.3−1を製造した。化合物No.4−1は、上記化合物No.4において、RA、RB、RC及びRDが全て水素原子である化合物である。化合物4−1の同定は、合成例1と同様により行った。目的物の保持時間は40.2minであった。
〔実施例1−1〜1−5及比較例1−1〜1−3〕
合成例1〜5でそれぞれ得られたトリアジン化合物及び下記の比較化合物1〜3を、分光光度計(日本分光株式会社製 V670)を用いて、溶媒をクロロホルム、濃度を10mg/lの条件により、極大吸収波長(λmax)、吸光度(Aλmax)、モル吸光係数(ελmax)を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2016113445
Figure 2016113445
Figure 2016113445
Figure 2016113445
〔実施例2−1〜2−5及び比較例2−1〜2−3〕
合成例1〜5でそれぞれ得られたトリアジン化合物又は上記の比較化合物−1、−2若しくは−3を1質量部、試験管に入れ、ブロックバスにてエア中300℃で15分間加熱し、室温1時間冷却後の着色度合いを下記の基準に基づき目視評価した。結果を表2に示す。
<着色性目視評価>(5段階評価)
1:僅かに着色(淡黄色)、2:着色小(黄褐色)、3:着色中(茶褐色)、4:着色大(黒褐色)、5:黒色化
評価が1または2を着色性良好とし、それ以下は不良とした。


Figure 2016113445
〔実施例3−1〜3−5及比較例3−1〜3−3〕
<揮発性評価>
合成例1〜5でそれぞれ得られたトリアジン化合物又は上記の比較化合物−1、−2若しくは−3について、揮発性評価を示差熱分析にて行った。評価は330℃、1時間における重量減少率(%)にて検証した。結果を表3に示す。
Figure 2016113445
〔実施例4−1〜4−5及比較例4−1〜4−3〕
〔試験片の作製〕
下記表4に記載の合成樹脂100質量部に対して、合成例1〜5でそれぞれ得られたトリアジン化合物又は上記の比較化合物−1、−2若しくは−3を表4中記載の配合量にて配合し、280℃にて押出機((株)東洋精機製作所製、ラボプラストミルμ)を用いてペレットを作製した。得られたペレットを280℃で射出成形し、厚さ1mmの試験片を作製し、以下の評価を行った。結果を表5に示す。
Figure 2016113445
<ヘイズ値(白濁度)>
JIS K7105に基づいて測定した。
<耐揮散性>
合成例1〜5でそれぞれ得られたトリアジン化合物又は上記の比較化合物−1、−2若しくは−3について、300℃、1時間保持後の試験片の重量減少率を求めた。
<耐熱着色性(初期着色性)>
加工後の試験片についての黄色度(Y.I.)をスガ試験機株式会社製 多光源分光測色計を用いて透過法により測定した。
<耐ブリード性>
60℃、30日保存後の試験片についてブリードの有無を観察した。
Figure 2016113445
〔実施例5−1〜5−3〕
下記表6に記載のトリアジン化合物を用いて、下記キャストフィルム作製方法−1により、厚さ50μmのポリカーボネートキャストフィルムを得た。
得られたキャストフィルムの透明性を下記透明性試験方法によりHaze値を測定した。また、フィルムの外観についてその白濁度合いを下記評価方法により評価した。
各試験結果を表6に記載した。
<キャストフィルム作製方法−1>
市販のポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製:ユーピロン S−3000F)100gと紫外線吸収剤の1.0g(1phr)を280℃、50rpmで押し出し加工し(株式会社東洋精機社製:ラボプラストミル・マイクロを使用)、得られたペレット1.25gを25mlメスフラスコへ入れ、ジクロロメタンを標線まで加えた。得られた溶液を1時間ほど室温で放置し溶解した後、この溶液を4mlホールピペットでシャーレ(直径:60mm)に入れ、30分間室温で乾燥させた。乾燥後、シャーレからフィルムをはがし取ることにより、厚さ50μmのポリカーボネートキャストフィルムが得られた。
<透明性試験方法>
得られたキャストフィルムのHaze値を測定した。
測定は、ヘイズ・ガードII((株)東洋精機製作所製の商品名)を用いて、フィルム上の5点について行い、その平均値を求めた。
<外観(白濁度合い)評価方法>
前記キャストフィルムの外観を目視で確認し、下記評価基準により評価した。
〇:白濁していない。
△:やや白く濁っている。
×:白濁している。
〔比較例5−1〕
紫外線吸収剤を配合せずに、前記キャストフィルム作製方法−1により、厚さ50μmのポリカーボネートキャストフィルムを得た。得られたキャストフィルムの透明性を前記透明性試験方法によりHaze値を測定した。また、フィルムの外観についてその白濁度合いを前記評価方法により評価した。各試験結果を表6に示した。
〔比較例5−2〕
比較化合物−1を用いて、前記キャストフィルム作製方法−1により、厚さ50μmのポリカーボネートキャストフィルムを得た。
得られたキャストフィルムの透明性を前記透明性試験方法によりHaze値を測定した。また、フィルムの外観についてその白濁度合いを前記評価方法により評価した。各試験結果を表6に示した。
Figure 2016113445
〔実施例6〕
トリアジン化合物No.2−1を2.0g用いて、下記キャストフィルム作製方法−2により、ポリカーボネートキャストフィルムを得た。得られたフィルムを用いて、耐候性試験を、下記耐候性試験方法により行った。
またキャストフィルムに使用したトリアジン化合物No.2−1の耐熱性試験を、下記耐熱性試験方法により行った。各試験結果を表7に示した。
<キャストフィルム作製方法−2>
市販のポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製:ユーピロン S−3000F)100gと紫外線吸収剤を2.0g又は5.0g(2phr又は5phr)を280℃、50rpmで押し出し加工(株式会社東洋精機社製:ラボプラストミル・マイクロ)し、得られたペレット1.25gを25mlメスフラスコに入れ、ジクロロメタンを標線まで加えた。得られた溶液を1時間ほど室温で放置し溶解した後、この溶液を4mlホールピペットでシャーレ(直径:60mm)に入れ、30分間室温で乾燥させた。乾燥後、シャーレからフィルムをはがし取ることで、厚さ50μmのポリカーボネートキャストフィルムが得られた。
<耐候試験方法>
前記キャストフィルム作製方法−2で得られたキャストフィルムを、株式会社ATLAS製 ci4000 アトラスウェザオメーターを用いて、65℃、水スプレーありの条件により6000時間の耐候性試験を行い、透明性(Haze値)と、耐着色性として、黄色度(Y.I)を下記試験方法により測定した。
<黄色度試験方法>
前記キャストフィルムの黄色度(Y.I.)をスガ試験機株式会社製 多光源分光測色計を用いて透過法により測定した。
<耐熱性試験方法>
各紫外線吸収剤を、熱重量・示差熱分析装置Thermo plus EVO(株式会社リガク製)により、空気200ml/分の気流下で昇温速度10℃/分の条件により、30℃から400℃まで昇温したときの、重量減少率(質量%)を測定した。また、空気200ml/分の気流下で昇温速度10℃/分の条件により、30℃から300℃まで昇温した後、30分間と60分間ホールドしたときの重量減少率(質量%)を測定した。
〔比較例6−1及び6−2〕
上記比較化合物−2又は下記比較化合物−4を2.0g用いて、前記キャストフィルム作製方法−2により、ポリカーボネートキャストフィルムを得た。
得られたポリカーボネートキャストフィルムを用いて、耐候性試験を、前記耐候性試験方法により行った。
またキャストフィルムに使用した比較化合物−2の耐熱性試験を、前記耐熱性試験方法により行った。各試験結果を表7に示した。
Figure 2016113445
Figure 2016113445

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表されるトリアジン化合物。
    Figure 2016113445
    (式(1)中、X1は、分岐を有してもよく、置換されてもよい炭素原子数8以上のアルキレン基を表し、Y1及びY2は、互いに同一であっても、異なってもよく、−COO−、−OCO−、−L1−、−O−L1O−、−OL1−、−L1OCO−、−L1COO−、−CO−CH=CH−、−CH=CH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−を表し、L1は、分岐を有してもよい炭素原子数1〜8のアルキレン基を表し、
    1〜R15は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数3〜20のアルケニル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のアリール基を表し、l及びmは、互いに同一でも異なっていてもよく、0〜8の整数を表す。)
  2. 下記一般式(2)で表される請求項1記載のトリアジン化合物。
    Figure 2016113445
    (式(2)中、R1、R2、R4〜R15、R17及びR18は、上記一般式(1)と同じであり、nは8〜14の整数を表す。)
  3. 下記一般式(3)で表される請求項1又は2記載のトリアジン化合物。
    Figure 2016113445
    (式(3)中、R4’、R5’、R8’、R9’、R10’、R11’、R14’及びR15
    は、互いに互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、nは上記一般式(2)と同じである。)
  4. 合成樹脂100質量部に対し、請求項1〜3の何れか1項に記載のトリアジン化合物0.001〜20質量部を配合してなる合成樹脂組成物。
  5. 上記合成樹脂が、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂又はABS樹脂である請求項4に記載の合成樹脂組成物。
  6. 請求項4又は5記載の合成樹脂組成物から得られる成形体。
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