JP2016100278A - 電極構造体及びリチウム二次電池 - Google Patents

電極構造体及びリチウム二次電池 Download PDF

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Shuji Tomura
修二 戸村
塩澤 真人
Masato Shiozawa
真人 塩澤
直樹 馬場
Naoki Baba
直樹 馬場
広顕 吉田
Hiroaki Yoshida
広顕 吉田
坂田 二郎
Jiro Sakata
二郎 坂田
石井 勝
Masaru Ishii
勝 石井
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Abstract

【課題】リチウム二次電池の内部抵抗の増加をより抑制する。【解決手段】リチウム二次電池は、正極活物質と集電体13とを含む正極シート15と、負極活物質と集電体16とを含む負極シート18と、正極シート15と負極シート18との間に介在したセパレータ19とを積層した電極構造体11を備えている。この電極構造体11において、積層後の正極シート15及び負極シート18の開放部となる外縁部位24,26は、正極シート15及び負極シート18の中央部25,27に比して透過係数が小さいものである。【選択図】図2

Description

本発明は、電極構造体及びリチウム二次電池に関する。
従来、リチウム二次電池としては、正極シートとセパレータと負極シートとが捲回された捲回コア部において、単位体積あたりの電解液保持量が軸回転方向の中央部では端部側よりも多くなるように構成されているものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この電池では、高い電流が流れる(以下、ハイレート)放電に対する耐久性をより効果的に改善することができる。
特開2009−211956号公報
しかしながら、上述の特許文献1のリチウム二次電池では、中央部の電解液量を増やすことによって抵抗上昇の速度を遅くすることにより、ハイレート放電に対する耐久性を高めることができるが、まだ十分でなく、ハイレート充放電に対する耐久性などをより一層改善することが望まれていた。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、内部抵抗の増加をより抑制することができる電極構造体及びリチウム二次電池を提供することを主目的とする。
上述した目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、正極及び負極を積層した積層構造を有する電極構造体において、開放部となる外縁部位の透過係数を小さくすると内部抵抗の増加をより抑制することができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の電極構造体は、
正極活物質と集電体とを含む正極と、
負極活物質と集電体とを含む負極と、
前記正極と前記負極との間に介在したセパレータと、を積層した電極構造体であって、
前記負極は、積層後の該負極の開放部となる外縁部位が、該負極の中央部に比して透過係数が小さく、
前記正極は、積層後の該正極の開放部となる外縁部位が該正極の中央部に比して透過係数が小さく、
前記負極の外縁部位と前記正極の外縁部位とが少なくとも一部重なるように形成されているものである。
本発明のリチウム二次電池は、
リチウムを吸蔵放出する前記正極活物質及び前記負極活物質を有する上述の電極構造体と、
前記正極と前記負極との間に介在しリチウムイオンを伝導する非水電解液と、を備えたものである。
本発明の電極構造体及びリチウム二次電池は、内部抵抗の増加をより抑制することができる。このような効果が得られる理由は、例えば、透過係数の小さい外縁部位により、電極構造体の電解液の移動が、より抑制されたためであると推察される。
本発明のリチウム二次電池10の一例を示す模式図。 電極構造体11の一例を示す断面図。 透過係数の小さい外縁部位を形成する方法の一例の説明図。 リチウム二次電池30の一例を示す模式図。 積層型のリチウム二次電池30Bの一例を示す模式図。 正極及び負極の細孔分布曲線。
次に、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明のリチウム二次電池10の一例を示す模式図である。図2は、電極構造体11の一例を示す断面図である。本実施形態のリチウム二次電池10は、図1、2に示すように、例えば、集電体13に正極合材層14を形成した正極シート15と、集電体16の表面に負極合材層17を形成した負極シート18と、正極シート15と負極シート18との間に設けられたセパレータ19と、正極シート15と負極シート18の間を満たす非水電解液20と、を備えている。このリチウム二次電池10では、正極シート15と負極シート18との間にセパレータ19を挟み、これらを捲回して円筒ケース21に挿入し、正極シート15に接続された正極端子22と負極シート18に接続された負極端子23とを配設して形成されている。
このリチウム二次電池10は、正極活物質と集電体13とを含む正極シート15と、負極活物質と集電体16とを含む負極シート18と、正極シート15と負極シート18との間に介在したセパレータ19とを積層した電極構造体11を備えている。この電極構造体11において、積層後の正極シート15及び負極シート18の開放部となる外縁部位24,26は、正極シート15及び負極シート18の中央部25,27に比して透過係数が小さいものである。なお「開放部」とは、正極及び負極を積層した積層体から外部へ非水電解液が出入りできる主たる端部をいうものとする。例えば、捲回した電極構造体11では、開放部は、捲回した軸方向の両端部、図1の正極端子22側及び負極端子23側の端面をいう。
正極シート15には、図2に示すように、正極活物質を含む正極合材層14がその両面に形成されている。なお、正極合材層14は、採用する構造に応じて、正極シート15の片面に形成されていてもよい。正極合材層14は、中央部25と、この中央部25よりも透過係数が小さく形成された外縁部位24とを有している。即ち、外縁部位24は、中央部25に比して特に透過しにくく(密に)形成されている。こうすれば、リチウム二次電池10における内部抵抗の増加をより抑制することができる。特に、ハイレート充放電を行う電池において有効である。この効果が得られる理由は、例えば、非水電解液20の移動がより抑制されるためであると考えられる。外縁部位24は、中央部25に比して透過係数が1/10以下であるものとしてもよい。こうすれば、より確実に内部抵抗の増加を抑制することができる。この透過係数は、1/30以上であることが好ましい。この範囲では、外縁部位24でも充放電することができ、充放電容量をより確保することができる。外縁部位24は、例えば、その1つの幅A1が正極合材層14の幅A0に対して10%以下の領域としてもよいし、5%以下の領域としてもよい。この幅A1が10%以下では、充放電しやすい中央部25の領域をより確保でき、好ましい。また、外縁部位24の幅A1は、幅A0に対して1%以上の領域とすることが好ましい。こうすれば、内部抵抗の増加をより抑制する効果を得られやすい。この外縁部位24は、中央部25に比して多く正極活物質が形成されることにより、透過係数が小さく形成されていることが好ましい。こうすれば、外縁部位24でも充放電することができ、充放電容量をより確保することができる。
リチウム二次電池10の正極シート15は、例えば正極活物質と導電材と結着材とを混合し、適当な溶剤を加えてペースト状の正極合材としたものを、集電体13の表面に塗布乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成してもよい。正極活物質としては、遷移金属元素を含む硫化物や、リチウムと遷移金属元素とを含む酸化物などを用いることができる。具体的には、TiS2、TiS3、MoS3、FeS2などの遷移金属硫化物、基本組成式をLi(1-x)MnO2(0<x<1など、以下同じ)やLi(1-x)Mn24などとするリチウムマンガン複合酸化物、基本組成式をLi(1-x)CoO2などとするリチウムコバルト複合酸化物、基本組成式をLi(1-x)NiO2などとするリチウムニッケル複合酸化物、基本組成式をLi(1-x)NiaCobMnc2(但し0<a<1、0<b<1、0<c<1、a+b+c=1を満たす)などとするリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物、基本組成式をLiV23などとするリチウムバナジウム複合酸化物、基本組成式をV25などとする遷移金属酸化物などを用いることができる。これらのうち、リチウムの遷移金属複合酸化物、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiNi1/3Co1/3Mn1/32などが好ましい。なお、「基本組成式」とは、各元素の組成にずれがあってもよいし、他の元素を含んでもよい趣旨である。導電材は、正極の電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば特に限定されず、例えば、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛)や人造黒鉛などの黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウィスカ、ニードルコークス、炭素繊維、金属(銅、ニッケル、アルミニウム、銀、金など)などの1種又は2種以上を混合したものを用いることができる。これらの中で、導電材としては、電子伝導性及び塗工性の観点より、カーボンブラック及びアセチレンブラックが好ましい。結着材は、活物質粒子及び導電材粒子を繋ぎ止める役割を果たすものであり、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、或いはポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ゴム、スルホン化EPDMゴム、天然ブチルゴム(NBR)等を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。また、水系バインダーであるセルロース系やスチレンブタジエンゴム(SBR)の水分散体等を用いることもできる。正極活物質、導電材、結着材を分散させる溶剤としては、例えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチレントリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどの有機溶剤を用いることができる。また、水に分散剤、増粘剤等を加え、SBRなどのラテックスで活物質をスラリー化してもよい。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどの多糖類を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。塗布方法としては、例えば、アプリケータロールなどのローラコーティング、スクリーンコーティング、ドクターブレイド方式、スピンコーティング、バーコータなどが挙げられ、これらのいずれかを用いて任意の厚さ・形状とすることができる。集電体13としては、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼、ニッケル、鉄、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラスなどのほか、接着性、導電性及び耐酸化性向上の目的で、アルミニウムや銅などの表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀などで処理したものを用いることができる。これらについては、表面を酸化処理することも可能である。集電体13の形状については、箔状、フィルム状、シート状、ネット状、パンチ又はエキスパンドされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の形成体などが挙げられる。集電体13の厚さは、例えば1〜500μmのものが用いられる。
負極シート18には、負極活物質を含む負極合材層17がその両面に形成されている。なお、負極合材層17は、採用する構造に応じて、負極シート18の片面に形成されていてもよい。負極合材層17は、中央部27と、この中央部27よりも透過係数が小さく形成された外縁部位26とを有している。即ち、外縁部位26は、中央部27に比して特に透過しにくく(密に)形成されている。こうすれば、リチウム二次電池10における内部抵抗の増加をより抑制することができる。特に、ハイレート充放電を行う電池において有効である。この効果が得られる理由は、例えば、非水電解液20の移動がより抑制されるためであると考えられる。外縁部位26は、中央部27に比して透過係数が1/10以下であるものとしてもよい。こうすれば、より確実に内部抵抗の増加を抑制することができる。この透過係数は、1/30以上であることが好ましい。この範囲では、外縁部位26でも充放電することができ、充放電容量をより確保することができる。外縁部位26は、例えば、その1つの幅B1が負極合材層17の幅B0に対して10%以下の領域としてもよいし、5%以下の領域としてもよい。この幅B1が10%以下では、充放電しやすい中央部27の領域をより確保でき、好ましい。また、外縁部位26の幅B1は、幅B0に対して1%以上の領域とすることが好ましい。こうすれば、内部抵抗の増加をより抑制する効果を得られやすい。この外縁部位26は、中央部27に比して多く負極活物質が形成されることにより、透過係数が小さく形成されていることが好ましい。こうすれば、外縁部位26でも充放電することができ、充放電容量をより確保することができる。
負極シート18において、負極合材層17は、正極合材層14に対して大きい面積で形成されているものとしてもよい。この電池構造体11は、負極シート18の外縁部位26と正極シート15の外縁部位24とが少なくとも一部重なるように形成されている。こうすれば、外縁部位が重なることにより、電極構造体11内の非水電解液20の移動をより抑制することができる。このとき、電池構造体11は、正極シート15の外縁部位24の外側の端部の一部が負極シート18の外縁部位26の内側の端部の一部と重なるように形成されていてもよいし(図2参照)、正極シート15の外縁部位24の全体が負極シート18の外縁部位26と重なるように形成されていてもよい。
負極シート18は、例えば負極活物質と導電材と結着材とを混合し、適当な溶剤を加えてペースト状の負極合材としたものを、集電体16の表面に塗布乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成してもよい。負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な炭素質材料、複数の元素を含む複合酸化物、導電性ポリマーなどが挙げられる。炭素質材料は、例えば、コークス類、ガラス状炭素類、グラファイト類、難黒鉛化性炭素類、熱分解炭素類、炭素繊維などが挙げられる。このうち、人造黒鉛、天然黒鉛などのグラファイト類が、金属リチウムに近い作動電位を有し、高い作動電圧での充放電が可能であり支持塩としてリチウム塩を使用した場合に自己放電を抑え、且つ充電時おける不可逆容量を少なくできるため、好ましい。複合酸化物としては、例えば、リチウムチタン複合酸化物やリチウムバナジウム複合酸化物などが挙げられる。負極活物質としては、このうち、炭素質材料が安全性の面から見て好ましい。また、負極シート18に用いられる導電材、結着材、溶剤などは、それぞれ正極シート15で例示したものを用いることができる。負極シート18の集電体16には、銅、ニッケル、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al−Cd合金などのほか、接着性、導電性及び耐還元性向上の目的で、例えば銅などの表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀などで処理したものも用いることができる。これらについては、表面を酸化処理することも可能である。集電体16の形状は、正極と同様のものを用いることができる。
リチウム二次電池10の非水電解液20としては、支持塩を溶媒に溶解した非水系電解液や非水系ゲル電解液などを用いることができる。溶媒としては、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、フラン類、スルホラン類及びジオキソラン類などが挙げられ、これらを単独又は混合して用いることができる。具体的には、カーボネート類としてエチレンカーボネートやプロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネートなどの環状カーボネート類や、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチル−n−ブチルカーボネート、メチル−t−ブチルカーボネート、ジ−i−プロピルカーボネート、t−ブチル−i−プロピルカーボネートなどの鎖状カーボネート類、γ−ブチルラクトン、γ−バレロラクトンなどの環状エステル類、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酪酸メチルなどの鎖状エステル類、ジメトキシエタン、エトキシメトキシエタン、ジエトキシエタンなどのエーテル類、アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、などのフラン類、スルホラン、テトラメチルスルホランなどのスルホラン類、1,3−ジオキソラン、メチルジオキソランなどのジオキソラン類などが挙げられる。このうち、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類との組み合わせが好ましい。この組み合わせによると、充放電の繰り返しでの電池特性を表すサイクル特性が優れているばかりでなく、電解液の粘度、得られる電池の電気容量、電池出力などをバランスの取れたものとすることができる。なお、環状カーボネート類は、比誘電率が比較的高く、電解液の誘電率を高めていると考えられ、鎖状カーボネート類は、電解液の粘度を抑えていると考えられる。
支持塩は、例えば、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiC(CF3SO23、LiSbF6、LiSiF6、LiAlF4、LiSCN、LiClO4、LiCl、LiF、LiBr、LiI、LiAlCl4などが挙げられる。このうち、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiClO4などの無機塩、及びLiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiC(CF3SO23などの有機塩からなる群より選ばれる1種又は2種以上の塩を組み合わせて用いることが電気特性の点から見て好ましい。この支持塩は、非水電解液中の濃度が0.1mol/L以上5mol/L以下であることが好ましく、0.5mol/L以上2mol/L以下であることがより好ましい。支持塩を溶解する濃度が0.1mol/L以上では、十分な電流密度を得ることができ、5mol/L以下では、電解液をより安定させることができる。また、この非水電解液には、リン系、ハロゲン系などの難燃剤を添加してもよい。
リチウム二次電池10は、正極シート15と負極シート18との間にセパレータ19を備えている。セパレータ19としては、リチウム二次電池10の使用範囲に耐えうる組成であれば特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン製不織布やポリフェニレンスルフィド製不織布などの高分子不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の薄い微多孔膜が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。電極構造体11において、セパレータ19は、中央部25や中央部27に対して、透過係数が1/10以下であるものとしてもよい。
次に、正極シート15及び負極シート18の作製方法について説明する。図3は、正極シート15の作製方法の説明図であり、図3(a)が正極合材層14の形成、図3(b)が外縁部位24の形成、図3(c)が正極シート15の切断、図3(d)が正極シート15の断面の説明図である。ここでは、正極シート15の作製方法について主として説明する。また、図3は、正極シート15を2枚取りする一例である。まず、正極活物質や導電材などを混合した正極合材ペーストを作製し、集電体13の表面にこの正極合材ペ−ストを塗布し、正極合材層14を集電体13上に形成する(図3(a))。この集電体13を乾燥したあと、透過係数を小さくする外縁部位24に相当する領域に対して、2回目の正極合材ペーストの塗布を行う(図3(b))。このとき、外縁部位24に相当する領域に対して正極合材ペーストを筋状に塗布する。続いて、この集電体13を乾燥したあと、これらの処理を裏面に対しても行い、この状態で均一厚さになるようにプレスする。すると、2度塗りした部分の電極密度が高く、空隙率が小さくなり、透過係数が小さくなる。そして、中央でカットし、2枚の正極シート15を得る。なお、負極シート18についても正極シート15と同様の処理によって作製することができる。
以上詳述した本実施形態のリチウム二次電池10では、中央部25に比して透過係数が小さい外縁部位24を有する正極合材層14が正極シート15に形成され、中央部27に比して透過係数が小さい外縁部位26を有する負極合材層17が負極シート18に形成されるため、非水電解液20の移動が規制される。また、負極シート18の外縁部位26と正極シート15の外縁部位24とが少なくとも一部重なるように形成されているため、電極構造体11内の非水電解液20の移動をより抑制することができる。したがって、リチウム二次電池10では、内部抵抗の増加をより抑制することができる。更に、外縁部位24は、充放電可能な正極合材を用いて透過係数が小さく形成されているため、例えば、充放電しない材質で透過係数を小さくするのに比して充放電容量が少なくなるのをより低減することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば上述した実施形態では、正極シート15の外縁部位24に正極合材を2回塗布することによって透過係数を小さくするものとしたが、特にこれに限定されない。開放部の外縁部位で透過係数を局所的に小さくするためには、外縁部位での電極密度を大きくする、又は平均細孔径を小さくする、あるいは空隙率を小さくするように電極を作製するものとすればよい。例えば、外縁部位のみ導電材の含有量を多くした電極合材ペーストを塗布することにより、外縁部位の平均細孔径を小さくするものとしてもよい。また、負極シート18でも同様である。
上述した実施形態では、正極シート15、負極シート18及びセパレータ19を積層して捲回した電極構造体11として説明したが、特にこれに限定されず、例えば、捲回しない電極構造体としてもよい。また、上述した実施形態では、リチウム二次電池の形状は円筒型としたが、特にこれに限定されず、例えばコイン型、ボタン型、シート型、積層型、偏平型、角型などが挙げられる。また、電気自動車等に用いる大型のものなどに適用してもよい。
図4は、本発明の別のリチウム二次電池30の一例を示す模式図である。図4に示すように、リチウム二次電池30は、カップ形状の電池ケース32と、正極活物質を有しこの電池ケース32の内部に設けられた正極合材層41と、負極活物質を有し正極合材層41に対してセパレータ39を介して対向する位置に設けられた負極合材層42と、絶縁材により形成されたガスケット35と、電池ケース32の開口部に配設されガスケット35を介して電池ケース32を密封する封口板36と、を備えている。このリチウム二次電池30は、電池ケース32内にリチウムイオンを伝導する非水電解液40を収容する。電極構造体31は、封口板36と正極合材層41とを含む正極33と、電池ケース32と負極合材層42とを含む負極38と、正極33と負極38とに介在したセパレータ39とを備えている。正極合材層41は、中央部45に比して透過係数の小さい外縁部位44を有している。また、負極合材層42は、中央部47に比して透過係数の小さい外縁部位46を有している。また、負極合材層42は、正極合材層41に対して大きい面積で形成されている。そして、この電池構造体31は、負極合材層42の外縁部位46と正極合材層41の外縁部位44とが少なくとも一部重なるように形成されている。このリチウム二次電池30における開放部は、円板状の正極合材層41及び負極合材層42の外周領域である。こうしても、上述した実施形態と同様に、内部抵抗の増加をより抑制することができる。なお、上述した実施形態において、電極構造体は、正極合材層及び負極合材層を1層有する構造としたが、多層構造としてもよい。図5は、積層型のリチウム二次電池30Bの一例を示す模式図である。図5に示すように、積層型のリチウム二次電池30Bにおいても、中央部47Bに対して透過係数の小さい外縁部位46Bを有している。こうしても上記と同様の効果を得ることができる。
上述した実施形態では、電極構造体11を備えたリチウム二次電池10として説明したが、リチウム二次電池に用いる電極構造体11としてもよい。こうしても、リチウム二次電池に用いられると、リチウム二次電池と同じ効果を奏する。
以下には、本発明のリチウム二次電池を具体的に作製した例を実施例として説明する。
[実施例]
正極合材全体を100質量%としたとき、正極活物質として91.0質量%のLiNi1/3Co1/3Mn1/32を用いた。導電材として6質量%のカーボンブラック、結着材として3質量%のポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用いた。溶媒としてのN−メチル−2−ピロリドン (NMP)に正極活物質及びPVdFを加えて混合したのち、カーボンブラックを更に加えて混練し、正極合材ペーストとした。正極集電体としての15μm厚のアルミニウム箔の両面に正極合材を塗布した。塗布後の正極集電体を乾燥させ、外縁部位に2回目の正極合材ペーストを塗布し、乾燥させた。乾燥後の正極集電体を圧延プレス機にて圧延し、正極シートとした。また、負極活物質としての天然黒鉛粉末と、結着材としてのスチレンブタジエンゴム(SBR)及びカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、これらの質量比が98:1:1となるように、溶媒としての水と混練し、負極合材ペ−ストを作製した。この負極合材ペーストを負極集電体としての10μm厚の銅箔の両面に塗布した。塗布後の負極集電体を乾燥させ、外縁部位に2回目の負極合材ペーストを塗布し、乾燥させた。乾燥後の負極集電体を更に圧延プレス機にて圧延し、負極シートとした。非水電解液として、エチレンカーボネート(EC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)と、ジメチルカーボネート(DMC)とを体積比で3:4:3で混合した溶媒に、支持塩としてのLiPF6を1.1mol/Lとなるよう含有させたものを用いた。上記作製した正極シート及び負極シートを2枚のポリエチレン製セパレータを介して積層した。各電極の外縁部位の透過係数は、セパレータを1としたとき、正極で10倍、負極で100倍の値を示した。この積層体を捲回して、上記非水電解液と共に円筒形電池容器に収容し、その電池容器の開口部を気密に封止し、図1、2に示す構造の電極構造体を備えたリチウム二次電池を得た。
(充放電測定)
作製した電池は、1.5Cの電流で上限4.1V、下限3.0Vとして充放電を5サイクル行った。この電池を電池容量の60%の充電状態(SOC=60%)に調整した後に、測定温度25℃において0.2A、0.5A、1A、1.5A、3Aの電流を流し、10秒後の電池電圧を測定した。流した電流と電圧を直線近似し、その傾きからIV抵抗、即ち、電池の内部抵抗を求めた。
(測定結果と考察)
正極シートの正極活物質層及び負極シートの負極活物質層に対して、窒素吸脱着測定機を用い、細孔分布を測定した。図6は、正極活物質層及び負極活物質層の細孔分布曲線である。図6に示すように、正極に比して負極の細孔分布が大きい傾向を示した。したがって、少なくとも、負極シートの開放部の外縁部位に透過係数の低い領域を設ければ、非水電解液の移動をより抑制することができ、内部抵抗の増加をより抑制することができることが予期された。また、上記作製したリチウム二次電池をハイレート充放電したところ、外縁部位の透過係数を変更しないものに比して、電池の内部抵抗の増加をより抑制することができることがわかった。例えば、ハイレート放電、あるいはハイレート充電を繰り返すと、充電と放電とのパターンが非対称になるなど、電解液が電極構造体内を移動することにより電極構造体内の電解液の塩濃度に偏りが生じることがある。このため、ハイレート充放電を行うと、二次電池の出力特性が急激に低下することがある。本実施例においては、電極構造体内の非水電解液が移動しにくくなったため、ハイレート充放電を行っても内部抵抗の増加をより抑制することができると推察された。このため、本実施例のリチウム二次電池では、ハイレート充放電における出力特性の低下をより抑制することができるものと推察された。
本発明は、二次電池の製造に関する技術分野に利用可能である。
10 リチウム二次電池、11 電極構造体、13 集電体、14 正極合材層、15 正極シート、16 集電体、17 負極合材層、18 負極シート、19 セパレータ、20 非水電解液、21 円筒ケース、22 正極端子、23 負極端子、24 外縁部位、25 中央部、26 外縁部位、27 中央部、30 リチウム二次電池、31 電極構造体、32 電池ケース、33 正極、35 ガスケット、36 封口板、38 負極、39 セパレータ、40 非水電解液、41 正極合材層、42 負極合材層、44 外縁部位、45 中央部、46,46B 外縁部位、47,47B 中央部。

Claims (6)

  1. 正極活物質と集電体とを含む正極と、
    負極活物質と集電体とを含む負極と、
    前記正極と前記負極との間に介在したセパレータと、を積層した電極構造体であって、
    前記負極は、積層後の該負極の開放部となる外縁部位が、該負極の中央部に比して透過係数が小さく、
    前記正極は、積層後の該正極の開放部となる外縁部位が該正極の中央部に比して透過係数が小さく、
    前記負極の外縁部位と前記正極の外縁部位とが少なくとも一部重なるように形成されている、
    電極構造体。
  2. 前記負極は、前記外縁部位が前記中央部に比して多く前記負極活物質が形成されている、請求項1に記載の電極構造体。
  3. 前記正極は、前記外縁部位が前記中央部に比して多く前記正極活物質が形成されている、請求項1又は2に記載の電極構造体。
  4. 前記外縁部位は、前記中央部に比して透過係数が1/10以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電極構造体。
  5. 前記正極と前記負極と前記セパレータとは、積層した状態で捲回されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極構造体。
  6. リチウムを吸蔵放出する前記正極活物質及び前記負極活物質を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の電極構造体と、
    前記正極と前記負極との間に介在しリチウムイオンを伝導する非水電解液と、を備えたリチウム二次電池。
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