JP2016086000A - ドライフィルムおよびプリント配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】基材にラミネートする際に気泡が生じにくく、密着性に優れる樹脂層を有するドライフィルム、および、該ドライフィルムを硬化して得られる硬化物を具備するプリント配線板を提供することにある。【解決手段】第一のフィルムと、第二のフィルムと、前記第一のフィルムと前記第二のフィルムとの間に挟まれた樹脂層と、を有するドライフィルムであって、前記第二のフィルムの、前記樹脂層に接する面の算術平均表面粗さRaが0.1〜1.2μmであり、前記第二のフィルムの樹脂層と接する面が、基材へのラミネート面であることを特徴とするドライフィルムである。【選択図】図1

Description

本発明は、ドライフィルムおよびプリント配線板に関し、詳しくは、基材にラミネートする際に気泡が生じにくく、密着性に優れる樹脂層を有するドライフィルム、および、該ドライフィルムを硬化して得られる硬化物を具備するプリント配線板に関する。
従来、電子機器等に用いられるプリント配線板に設けられるソルダーレジストや層間絶縁層等の保護膜や絶縁層の形成手段の一つとして、ドライフィルムが利用されている(例えば特許文献1〜3)。ドライフィルムは、所望の特性を有する硬化性樹脂組成物をキャリアフィルムの上に塗布後、乾燥工程を経て得られる樹脂層を有し、一般的には、キャリアフィルムとは反対側の面を保護するための保護フィルムがさらに積層された状態で市場に流通している。ドライフィルムの樹脂層を基材にラミネートした後、パターニングや硬化処理を施すことによって、上記のような保護膜や絶縁層をプリント配線板に形成することができる。
特開平7−15119号公報(特許請求の範囲) 特開2002−162736号公報(特許請求の範囲) 特開2003−131366号公報(特許請求の範囲)
ドライフィルムの樹脂層を基材にラミネートする際に、樹脂層と基材の間に気泡が生じてしまうことがあり、このような気泡によって樹脂層と基材との密着性が損なわれる場合があった。
そこで本発明の目的は、基材にラミネートする際に気泡が生じにくく、密着性に優れる樹脂層を有するドライフィルム、および、該ドライフィルムを硬化して得られる硬化物を具備するプリント配線板を提供することにある。
本発明者等は上記を鑑み鋭意検討した結果、基材にラミネートする際に基材と接触する樹脂層の面側、即ちラミネート面側に設けられたフィルム(多くの場合は保護フィルム)の、前記樹脂層に接する面の粗度を調整することによって、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
また、ドライフィルムの樹脂層を基材にラミネートする際に、ラミネート面を間違えるという作業上のミスを防止するという課題もあったが、キャリアフィルムと保護フィルムの厚さに差を設けることによって、解決できることを見出し、本発明の他のドライフィルムを完成するに至った。
即ち、本発明のドライフィルムは、第一のフィルムと、第二のフィルムと、前記第一のフィルムと前記第二のフィルムとの間に挟まれた樹脂層と、を有するドライフィルムであって、前記第二のフィルムの、前記樹脂層に接する面の算術平均表面粗さRaが0.1〜1.2μmであり、前記第二のフィルムの樹脂層と接する面が、基材へのラミネート面であることを特徴とするものである。
本発明のドライフィルムは、前記第一のフィルムの厚さAが、前記第二のフィルムの厚さBよりも大きいことが好ましい。
本発明の他のドライフィルムは、第一のフィルムと、第二のフィルムと、前記第一のフィルムと前記第二のフィルムとの間に挟まれた樹脂層と、を有するドライフィルムであって、前記第二のフィルムの前記樹脂層と接する面が、基材へのラミネート面であり、前記第一のフィルムの厚みAが、前記第二のフィルムの厚みBよりも大きいことを特徴とするものである。
本発明のドライフィルムは、回路を有するプリント配線板上に真空ラミネートするために用いられることが好ましい。
本発明のドライフィルムは、前記第一のフィルムの、前記樹脂層に接する面の算術平均表面粗さRaが0.1μm以下であることが好ましい。
本発明のドライフィルムは、前記第一のフィルムの厚さAと、前記第二のフィルムの厚さBとの差(A−B)が1μm以上であることが好ましい。
本発明の硬化物は、前記ドライフィルムの樹脂層を硬化して得られることを特徴とするものである。
本発明のプリント配線板は、前記硬化物を具備することを特徴とするものである。
本発明によれば、基材にラミネートする際に気泡が生じにくく、密着性に優れる樹脂層を有するドライフィルム、および、該ドライフィルムを硬化して得られる硬化物を具備するプリント配線板を提供することができる。
本発明のドライフィルムの一実施形態を示した概略断面図である。
<ドライフィルム>
本発明のドライフィルムは、第一のフィルムと、第二のフィルムと、前記第一のフィルムと前記第二のフィルムとの間に挟まれた樹脂層と、を有するドライフィルムであって、前記第二のフィルムの、前記樹脂層に接する面の算術平均表面粗さRaが0.1〜1.2μmであり、前記第二のフィルムの樹脂層と接する面が、基材へのラミネート面であることを特徴とする。第二のフィルムの面の粗度を当該範囲に規定したことによって、当該面と接する樹脂層の面にも凹凸が形成され、これによって、ドライフィルムを基材にラミネートする際に、気泡が抜け易くなると考えられる。前記第二のフィルムの、前記樹脂層に接する面の算術平均表面粗さRaは、0.3〜1.2μmであることが好ましく、0.4〜1.2μmであることより好ましい。なお、算術平均表面粗さRaとは、JIS B0601に準拠して測定された値を意味する。
図1は、本発明のドライフィルムの一実施形態を示した概略断面図である。ドライフィルム1は、第一のフィルム11と、第二のフィルム12と、前記第一のフィルム11と前記第二のフィルム12との間に挟まれた樹脂層13とを有する。前記第二のフィルムの、前記樹脂層に接する面は荒く、0.1〜1.2μmの算術平均表面粗さRaを有する。
[第一のフィルムおよび第二のフィルム]
キャリアフィルムと保護フィルムとの間に挟まれた樹脂層を有するドライフィルムをラミネートする際には、多くの場合、保護フィルムを剥離して、保護フィルムと接していた側の樹脂層の面が基材と接触するようにラミネートされる。しかしながら、キャリアフィルムを剥離して、キャリアフィルムと接していた側の樹脂層の面が基材と接触するようにラミネートされる場合もある。本発明においては、基材にラミネートする際に基材と接触する樹脂層の面(即ちラミネート面)と接する側のフィルム(即ち第二のフィルム)の前記樹脂層に接する面が、前記範囲の算術平均表面粗さRaを有していればよい。即ち、第二のフィルムは、キャリアフィルムと保護フィルムのどちらであってもよい。好ましくは、第一のフィルムがキャリアフィルムであり、第二のフィルムが保護フィルムである。
キャリアフィルムとは、ドライフィルムの樹脂層を支持する役割を有するものであり、該樹脂層を形成する際に、後記の硬化性樹脂組成物が塗布されるフィルムである。キャリアフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等の熱可塑性樹脂からなるフィルム、および、表面処理した紙等を用いることができる。これらの中でも、耐熱性、機械的強度、取扱性等の観点から、ポリエステルフィルムを好適に使用することができる。キャリアフィルムの厚さは、特に制限されるものではないが概ね10〜150μmの範囲で用途に応じて適宜選択される。キャリアフィルムの樹脂層を設ける面には、離型処理が施されていてもよい。また、キャリアフイルムの樹脂層を設ける面には、スパッタもしくは極薄銅箔が形成されていてもよい。
保護フィルムとは、ドライフィルムの樹脂層の表面に塵等が付着するのを防止するとともに取扱性を向上させる目的で、樹脂層のキャリアフィルムとは反対の面に設けられる。保護フィルムとしては、例えば、前記キャリアフィルムで例示した熱可塑性樹脂からなるフィルム、および、表面処理した紙等を用いることができるが、これらの中でも、ポリエステルフィルムおよびポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。保護フィルムの厚さは、特に制限されるものではないが概ね10〜150μmの範囲で用途に応じて適宜選択される。保護フィルムの樹脂層を設ける面には、離型処理が施されていてもよい。
上記したような算術平均表面粗さRaを有する第二のフィルムとして、熱可塑性樹脂フィルムを使用する場合、フィルムを成膜する際の樹脂中にフィラーを添加したり、フィルム表面をブラスト処理したり、あるいはヘアライン加工、マットコーティング、またはケミカルエッチング等により、表面を所定の形態にすることができ、上記した算術平均表面粗さRaを有する熱可塑性樹脂フィルムを得ることができる。例えば、樹脂中にフィラーを添加する場合に、フィラーの粒径や添加量を調整することにより、算術平均表面粗さRaを制御することができる。また、ブラスト処理する場合は、ブラスト材やブラスト圧等の処理条件を調整することにより、算術平均表面粗さRaを制御することができる。このような表面粗さを有する熱可塑性樹脂フィルムとして、市販のものを使用してもよく、例えば、東レ社製ルミラーX42、ルミラーX43、ルミラーX44、ユニチカ社製エンブレットPTH−12、エンブレットPTH−25、エンブレットPTHA−25、エンブレットPTH−38、王子エフテックス社製アルファンMA−411、MA−420、E−201FおよびER−440等が挙げられる。
第一のフィルムは、前記樹脂層に接する面の算術平均表面粗さRaが0.1μm以下であることが好ましい。0.1μm以下の場合、硬化後の樹脂層の表面の平坦性が良好となり、光沢度も良好となる。また、第一のフィルムと第二のフィルムの算術平均表面粗さRaに差があると、見た目(光沢の有無)でどちらのフィルムかを認識し易くなり、作業上のミスを防止することができる。
また、第二のフィルムを剥離し易くなるため、第一のフィルムの厚さAは、第二のフィルムの厚さBよりも大きいことが好ましい。より好ましくは、厚さAと厚さBとの差(A−B)が1μm以上である。また、第一のフィルムと第二のフィルムの厚さに差があると、手触りや見た目でどちらのフィルムかを認識し易くなり、作業上のミスを防止することができる。
第一のフィルムの厚さは10〜100μmが好ましいが、15μm以上であることがより好ましい。10μm以上の場合、ドライフィルムを基材にラミネート後、第一のフィルムを剥離せずに熱処理を施しても第一のフィルムが熱収縮しにくく、熱収縮によって厚さが均一ではなくなったり、熱収縮によって第一のフィルムに生じたスジに沿って樹脂層が流れてしまい、樹脂層にもスジが生じたりするという品質の劣化を防ぐことができる。
本発明のドライフィルムの樹脂層が感光性樹脂組成物からなる場合は、第一のドライフィルムを剥離せずに露光できるようにするため、第一のフィルムとして上記の熱可塑性樹脂のような光透過性の材料を用いることが好ましい。その場合、第一のフィルムの厚さは、45μm以下であることが好ましい。45μm以下の場合、アンダーカットが低減される。より好ましくは40μm以下である。
[樹脂層]
本発明のドライフィルムの樹脂層は、キャリアフィルムに硬化性樹脂組成物を塗布後、乾燥工程を経て得られる。前記硬化性樹脂組成物は特に限定されず、従来公知のソルダーレジスト、層間絶縁層およびカバーレイ等のプリント配線板に設けられる保護層や絶縁層の形成に用いられる硬化性樹脂組成物を用いることができる。樹脂層の膜厚は特に限定されないが、乾燥後の膜厚が1〜200μmであることが好ましい。感光性樹脂層の場合、200μm以下の場合、深部硬化性の低下を抑えることができる。樹脂層は、硬化性樹脂とフィラーとを含み、溶剤を除いたドライフィルムの樹脂層全量基準で、フィラーの配合量が30質量%以上であることが好ましい。下記に硬化性樹脂組成物の具体例として、光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物、光硬化性熱硬化性樹脂組成物、熱硬化性樹脂組成物、光塩基発生剤を含有する光硬化性樹脂組成物、光酸発生剤を含有する光硬化性樹脂組成物、ネガ型光硬化性樹脂組成物およびポジ型光硬化性樹脂組成物、アルカリ現像型光硬化性樹脂組成物、溶剤現像型光硬化性樹脂組成物、膨潤剥離型樹脂組成物、溶解剥離型樹脂組成物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(光硬化性熱硬化性樹脂組成物)
光硬化性熱硬化性樹脂組成物の一例として、カルボキシル基含有樹脂と、光重合開始剤と、熱硬化性成分とを含む樹脂組成物について、下記に説明する。
カルボキシル基含有樹脂は、光照射により重合ないし架橋して硬化する成分であり、カルボキシル基が含まれることによりアルカリ現像性とすることができる。また、光硬化性や耐現像性の観点から、カルボキシル基の他に、分子内にエチレン性不飽和結合を有することが好ましいが、エチレン性不飽和二重結合を有さないカルボキシル基含有樹脂のみを使用してもよい。カルボキシル基含有樹脂がエチレン性不飽和結合を有さない場合は、組成物を光硬化性とするために分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物(感光性モノマー)を併用する必要がある。エチレン性不飽和二重結合としては、アクリル酸もしくはメタアクリル酸またはそれらの誘導体由来のものが好ましい。カルボキシル基含有樹脂の中でも、共重合構造を有するカルボキシル基含有樹脂、ウレタン構造を有するカルボキシル基含有樹脂、エポキシ樹脂を出発原料とするカルボキシル基含有樹脂、フェノール化合物を出発原料とするカルボキシル基含有樹脂が好ましい。カルボキシル基含有樹脂の具体例としては、以下に列挙するような化合物(オリゴマーまたはポリマーのいずれでもよい)が挙げられる。
(1)後述するような2官能またはそれ以上の多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、側鎖に存在する水酸基に無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸などの2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有感光性樹脂。ここで、2官能またはそれ以上の多官能エポキシ樹脂は固形であることが好ましい。
(2)後述するような2官能エポキシ樹脂の水酸基を、さらにエピクロロヒドリンでエポキシ化した多官能エポキシ樹脂に、(メタ)アクリル酸を反応させ、生じた水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有感光性樹脂。ここで、2官能エポキシ樹脂は固形であることが好ましい。
(3)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と1個のフェノール性水酸基を有する化合物と、(メタ)アクリル酸などの不飽和基含有モノカルボン酸とを反応させ、得られた反応生成物のアルコール性水酸基に対して、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、アジピン酸などの多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(4)ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ノボラック型フェノール樹脂、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ナフトールとアルデヒド類の縮合物、ジヒドロキシナフタレンとアルデヒド類との縮合物などの1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物と、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドとを反応させて得られる反応生成物に、(メタ)アクリル酸などの不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(5)1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの環状カーボネート化合物とを反応させて得られる反応生成物に、不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(6)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネートなどのジイソシアネート化合物と、ポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基およびアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物などのジオール化合物の重付加反応によるウレタン樹脂の末端に、酸無水物を反応させてなる末端カルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(7)ジイソシアネートと、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸などのカルボキシル基含有ジアルコール化合物と、ジオール化合物との重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂の合成中に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどの分子中に1つの水酸基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(8)ジイソシアネートと、カルボキシル基含有ジアルコール化合物と、ジオール化合物との重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂の合成中に、イソホロンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリアクリレートの等モル反応物など、分子中に1つのイソシアネート基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(9)(メタ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸と、スチレン、α−メチルスチレン、低級アルキル(メタ)アクリレート、イソブチレンなどの不飽和基含有化合物との共重合により得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(10)後述するような多官能オキセタン樹脂に、アジピン酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸などのジカルボン酸を反応させ、生じた1級の水酸基に、2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有ポリエステル樹脂に、さらにグリシジル(メタ)アクリレート、α−メチルグリシジル(メタ)アクリレートなどの1分子中に1つのエポキシ基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加してなるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(11)上述した(1)〜(10)のいずれかのカルボキシル基含有樹脂に、1分子中に環状エーテル基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加させたカルボキシル基含有感光性樹脂。
なお、ここで(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレートおよびそれらの混合物を総称する用語で、以下他の類似の表現についても同様である。
カルボキシル基含有樹脂の酸価は、40〜150mgKOH/gであることが好ましい。カルボキシル基含有樹脂の酸価が40mgKOH/g以上とすることにより、アルカリ現像が良好になる。また、酸価を150mgKOH/gを以下とすることで、正常なレジストパターンの描画をし易くできる。より好ましくは、50〜130mgKOH/gである。
カルボキシル基含有樹脂の配合量は、溶剤を除いたドライフィルムの樹脂層全量基準で、20〜60質量%であることが好ましい。20質量%以上とすることにより塗膜強度を向上させることができる。また60質量%以下とすることで粘性が適当となり加工性が向上する。より好ましくは、30〜50質量%である。
上記したカルボキシル基含有樹脂を光重合させるために使用される光重合開始剤としては、公知のものを用いることができるが、なかでも、オキシムエステル基を有するオキシムエステル系光重合開始剤、α−アミノアセトフェノン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤、チタノセン系光重合開始剤が好ましい。光重合開始剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
オキシムエステル系光重合開始剤を使用する場合の配合量は、カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して、0.01〜5質量部とすることが好ましい。0.01質量部以上とすることにより、銅上での光硬化性がより確実となり、耐薬品性などの塗膜特性が向上する。また、5質量部以下とすることにより、塗膜表面での光吸収が抑えられ、深部の硬化性も向上する傾向がある。より好ましくは、カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して0.5〜3質量部である。
α−アミノアセトフェノン系光重合開始剤またはアシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤を用いる場合のそれぞれの配合量は、カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して、0.01〜15質量部であることが好ましい。0.01質量部以上とすることにより、銅上での光硬化性がより確実となり、耐薬品性などの塗膜特性が向上する。また、15質量部以下とすることにより、十分なアウトガスの低減効果が得られ、さらに硬化被膜表面での光吸収が抑えられ、深部の硬化性も向上する。より好ましくはカルボキシル基含有樹脂100質量部に対して0.5〜10質量部である。
上記した光重合開始剤と併用して、光開始助剤または増感剤を用いてもよい。光開始助剤または増感剤としては、ベンゾイン化合物、アセトフェノン化合物、アントラキノン化合物、チオキサントン化合物、ケタール化合物、ベンゾフェノン化合物、3級アミン化合物、およびキサントン化合物などを挙げることができる。これらの化合物は、光重合開始剤として用いることができる場合もあるが、光重合開始剤と併用して用いることが好ましい。また、光開始助剤または増感剤は1種類を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光硬化性熱硬化性樹脂組成物には、耐熱性、絶縁信頼性等の特性を向上させる目的で熱硬化性成分が含まれる。熱硬化性成分としては、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物、アミノ樹脂、マレイミド化合物、ベンゾオキサジン樹脂、カルボジイミド樹脂、シクロカーボネート化合物、多官能エポキシ化合物、多官能オキセタン化合物、エピスルフィド樹脂などの公知慣用の熱硬化性樹脂が使用できる。これらの中でも好ましい熱硬化性成分は、1分子中に複数の環状エーテル基および/または環状チオエーテル基(以下、環状(チオ)エーテル基と略称する)を有する熱硬化性成分である。これら環状(チオ)エーテル基を有する熱硬化性成分は、市販されている種類が多く、その構造によって多様な特性を付与することができる。
分子中に複数の環状(チオ)エーテル基を有する熱硬化性成分の配合量は、カルボキシル基含有樹脂のカルボキシル基1当量に対して、好ましくは0.3〜2.5当量、より好ましくは、0.5〜2.0当量となる範囲である。分子中に複数の環状(チオ)エーテル基を有する熱硬化性成分の配合量を0.3当量以上とすることにより、硬化被膜にカルボキシル基が残存せず、耐熱性、耐アルカリ性、電気絶縁性などが向上する。また、2.5当量以下とすることにより、低分子量の環状(チオ)エーテル基が乾燥塗膜に残存せず、硬化被膜の強度などが向上する。
分子中に複数の環状(チオ)エーテル基を有する熱硬化性成分を使用する場合、熱硬化触媒を含有することが好ましい。そのような熱硬化触媒としては、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体;ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド等のヒドラジン化合物;トリフェニルホスフィン等のリン化合物などが挙げられる。また、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS−トリアジン誘導体を用いることもでき、好ましくはこれら密着性付与剤としても機能する化合物を熱硬化触媒と併用する。
熱硬化触媒の配合量は、分子中に複数の環状(チオ)エーテル基を有する熱硬化性成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは0.5〜15.0質量部である。
光硬化性熱硬化性樹脂組成物には、上記したカルボキシル基含有樹脂、光重合開始剤、および熱硬化性成分に加えて、感光性モノマーが含まれていてもよい。感光性モノマーは、分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物である。感光性モノマーは、活性エネルギー線照射によるカルボキシル基含有樹脂の光硬化を助けるものである。
感光性モノマーとして用いられる化合物としては、例えば、慣用公知のポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、カーボネート(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。具体的には、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレートなどのヒドロキシアルキルアクリレート類;エチレングリコール、メトキシテトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコールのジアクリレート類;N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドなどのアクリルアミド類;N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレートなどのアミノアルキルアクリレート類;ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレートなどの多価アルコールまたはこれらのエチレオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物、もしくはε−カプロラクトン付加物などの多価アクリレート類;フェノキシアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、およびこれらのフェノール類のエチレンオキサイド付加物もしくはプロピレンオキサイド付加物などの多価アクリレート類;グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレートなどのグリシジルエーテルの多価アクリレート類;前記に限らず、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートジオール、水酸基末端ポリブタジエン、ポリエステルポリオールなどのポリオールを直接アクリレート化、もしくは、ジイソシアネートを介してウレタンアクリレート化したアクリレート類およびメラミンアクリレート、および前記アクリレートに対応する各メタクリレート類のいずれか少なくとも1種から適宜選択して用いることができる。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などの多官能エポキシ樹脂に、アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート樹脂や、さらにそのエポキシアクリレート樹脂の水酸基に、ペンタエリスリトールトリアクリレートなどのヒドロキシアクリレートとイソホロンジイソシアネートなどのジイソシアネートのハーフウレタン化合物を反応させたエポキシウレタンアクリレート化合物などを感光性モノマーとして用いてもよい。このようなエポキシアクリレート系樹脂は、指触乾燥性を低下させることなく、光硬化性を向上させることができる。
感光性モノマーとして用いられる分子中にエチレン性不飽和基を有する化合物の配合量は、好ましくはカルボキシル基含有樹脂100質量部に対して、5〜100質量部、より好ましくは、5〜70質量部の割合である。エチレン性不飽和基を有する化合物の配合量を5質量部以上とすることにより、光硬化性熱硬化性樹脂組成物の光硬化性が向上する。また、配合量を100質量部以下とすることにより、塗膜硬度を向上させることができる。
光硬化性熱硬化性樹脂組成物は、上記した成分以外にも、フィラー、着色剤、エラストマー、熱可塑性樹脂等の他の成分が含まれていてもよい。以下、これら成分についても説明する。
光硬化性熱硬化性樹脂組成物には、得られる硬化物の物理的強度等を上げるために、必要に応じて、フィラーを配合することができる。フィラーとしては、公知慣用の無機または有機フィラーが使用できるが、特に硫酸バリウム、球状シリカ、酸化チタン、ノイブルグ珪土粒子、およびタルクが好ましく用いられる。また、難燃性を付与する目的で、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ベーマイトなども使用することができる。これらを単独でまたは2種以上配合することができる。
フィラーの添加量は、カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して、好ましくは500質量部以下、より好ましくは0.1〜300質量部、特に好ましくは、0.1〜150質量部である。フィラーの添加量が500質量部以下の場合、光硬化性熱硬化性樹脂組成物の粘度が高くなりすぎず、印刷性が良く、硬化物が脆くなりにくい。
光硬化性熱硬化性樹脂組成物には、着色剤が含まれていてもよい。着色剤としては、赤、青、緑、黄、黒、白などの公知の着色剤を使用することができ、顔料、染料、色素のいずれでもよい。但し、環境負荷低減並びに人体への影響の観点からハロゲンを含有しないことが好ましい。
着色剤の添加量は特に制限はないが、カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して、好ましくは10質量部以下、特に好ましくは0.1〜7質量部の割合で充分である。
また、光硬化性熱硬化性樹脂組成物には、得られる硬化物に対する柔軟性の付与、硬化物の脆さの改善などを目的にエラストマーを配合することができる。エラストマーとしては、例えばポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステルウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリエステルアミド系エラストマー、アクリル系エラストマー、オレフィン系エラストマー等が挙げられる。また、種々の骨格を有するエポキシ樹脂の一部または全部のエポキシ基を両末端カルボン酸変性型ブタジエン−アクリロニトリルゴムで変性した樹脂等も使用できる。更にはエポキシ含有ポリブタジエン系エラストマー、アクリル含有ポリブタジエン系エラストマー、水酸基含有ポリブタジエン系エラストマー、水酸基含有イソプレン系エラストマー等も使用することができる。エラストマーは、1種を単独で用いてもよく、2種類以上の混合物として使用してもよい。
エラストマーの添加量は、カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して、好ましくは50質量部以下、より好ましくは1〜30質量部、特に好ましくは、5〜30質量部である。エラストマーの添加量が50質量部以下の場合、光硬化性熱硬化性樹脂組成物のアルカリ現像性が良好となり、現像可能な可使時間が短くなりにくい。
また、光硬化性熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じてさらに、ブロック共重合体、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの成分を配合することができる。これらは、電子材料の分野において公知の物を使用することができる。また、微粉シリカ、ハイドロタルサイト、有機ベントナイト、モンモリロナイトなどの公知慣用の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系などの消泡剤およびレベリング剤の少なくとも何れか1種、イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系等のシランカップリング剤、防錆剤、蛍光増白剤などのような公知慣用の添加剤類の少なくとも何れか一種を配合することができる。
使用できる有機溶剤としては、特に制限はないが、例えば、ケトン類、芳香族炭化水素類、グリコールエーテル類、グリコールエーテルアセテート類、エステル類、アルコール類、脂肪族炭化水素、石油系溶剤などが挙げることができる。より具体的には、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールブチルエーテルアセテートなどのエステル類;エタノール、プロパノール、2−メトキシプロパノール、n−ブタノール、イソブチルアルコール、イソペンチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等の他、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラクロロエチレン、テレビン油等が挙げられる。また、丸善石油化学社製スワゾール1000、スワゾール1500、スタンダード石油大阪発売所社製ソルベッソ100、ソルベッソ150、三共化学社製ソルベント#100、ソルベント#150、シェルケミカルズジャパン社製シェルゾールA100、シェルゾールA150、出光興産社製イプゾール100番、イプゾール150番等の有機溶剤を用いてもよい。このような有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
光硬化性熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を有するドライフィルムを用いたプリント配線板の製造方法としては、従来公知の方法を用いればよい。例えば、下記のような方法でプリント配線板を製造することができる。ドライフィルムから第二のフィルムを剥離して、樹脂層を露出させ、回路パターンが形成された基板上に、真空ラミネーター等を用いて前記感光性ドライフィルムの感光性樹脂層をラミネートし、樹脂層にパターン露光を行う。第一のフィルムは、ラミネート後または露光後のいずれかに、剥離すればよい。その後、アルカリ現像を行うことにより、前記基板上にパターニングされた樹脂層を形成し、前記パターニングされた樹脂層を光照射ないし熱により硬化させて、硬化被膜を形成することによりプリント配線板を製造することができる。
(熱硬化性樹脂組成物)
熱硬化性樹脂組成物の一例として、熱硬化性成分を含む樹脂組成物について、下記に説明する。
熱硬化性樹脂成分は、熱による硬化反応が可能な官能基を有する樹脂である。熱硬化性樹脂成分は特に限定されず、エポキシ化合物、多官能オキセタン化合物、分子内に2個以上のチオエーテル基を有する化合物、すなわちエピスルフィド樹脂等を用いることができる。
上記エポキシ化合物は、エポキシ基を有する化合物であり、従来公知のものをいずれも使用できる。分子中にエポキシ基を2個有する2官能性エポキシ化合物、分子中にエポキシ基を多数有する多官能エポキシ化合物等が挙げられる。なお、水素添加された2官能エポキシ化合物であってもよい。
エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、アミノクレゾール型エポキシ樹脂、アルキルフェノール型エポキシ樹脂等が用いられる。これらエポキシ樹脂は、1種を単独または2種類以上を組合せて用いることができる。
エポキシ化合物は、固形エポキシ樹脂、半固形エポキシ樹脂、液状エポキシ樹脂の何れであってもよい。本明細書において、固形エポキシ樹脂とは40℃で固体状であるエポキシ樹脂をいい、半固形エポキシ樹脂とは20℃で固体状であり、40℃で液状であるエポキシ樹脂をいい、液状エポキシ樹脂とは20℃で液状のエポキシ樹脂をいう。液状の判定は、危険物の試験及び性状に関する省令(平成元年自治省令第1号)の別紙第2の「液状の確認方法」に準じて行う。
熱硬化性樹脂成分は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。熱硬化性樹脂成分の配合量は、溶剤を除いたドライフィルムの樹脂層全量基準で、10〜50質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがより好ましく、10〜35質量%がさらにより好ましい。また、液状エポキシ樹脂を配合する場合の、液状エポキシ樹脂の配合量は、硬化物のガラス転移温度(Tg)およびクラック耐性がより良好となるため、熱硬化性樹脂成分全質量あたり、0〜45質量%であることが好ましく、0〜30質量%であることがより好ましく、0〜5質量%であることが特に好ましい。
熱硬化性樹脂組成物には、得られる硬化物の物理的強度等を上げるために、必要に応じて、フィラーを配合することができる。フィラーとしては、特に制限はないが、例えば、前記光硬化性熱硬化性樹脂組成物で例示したフィラーが挙げられる。フィラーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
使用できる有機溶剤としては、特に制限はないが、例えば、前記光硬化性熱硬化性樹脂組成物で例示した有機溶剤が挙げられる。有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
熱硬化性樹脂組成物は硬化剤を含有することができる。硬化剤としては、フェノール樹脂、ポリカルボン酸およびその酸無水物、シアネートエステル樹脂、活性エステル樹脂、マレイミド化合物、脂環式オレフィン重合体等が挙げられる。硬化剤は1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記硬化剤は、熱硬化性樹脂成分のエポキシ基等の熱硬化反応が可能な官能基と、その官能基と反応する硬化剤中の官能基との比率が、硬化剤の官能基/熱硬化反応が可能な官能基(当量比)=0.2〜2となるような割合で配合することが好ましい。硬化剤の官能基/熱硬化反応が可能な官能基(当量比)を上記範囲内とすることで、デスミア工程におけるフィルム表面の粗化を防止することができる。より好ましくは硬化剤の官能基/熱硬化反応が可能な官能基(当量比)=0.2〜1.5であり、さらに好ましくは硬化剤の官能基/熱硬化反応が可能な官能基(当量比)=0.3〜1.0である。
熱硬化性樹脂組成物は、得られる硬化被膜の機械的強度を向上させるために、さらに熱可塑性樹脂を含有することができる。熱可塑性樹脂は、溶剤に可溶であることが好ましい。溶剤に可溶である場合、ドライフィルムの柔軟性が向上し、クラックの発生や粉落ちを抑制できる。熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂や、エピクロルヒドリンと各種2官能フェノール化合物の縮合物であるフェノキシ樹脂或いはその骨格に存在するヒドロキシエーテル部の水酸基を各種酸無水物や酸クロリドを使用してエステル化したフェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ブロック共重合体等が挙げられる。熱可塑性樹脂は1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
熱可塑性樹脂の配合量は、溶剤を除いた樹脂層全量基準で、0.5〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%の割合が好ましい。熱可塑性樹脂の配合量が上記範囲外になると、均一な粗化面状態を得られ難くなる。
さらに、熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じてゴム状粒子を含有することができる。このようなゴム状粒子としては、ポリブタジエンゴム、ポリイソプロピレンゴム、ウレタン変性ポリブタジエンゴム、エポキシ変性ポリブタジエンゴム、アクリロニトリル変性ポリブタジエンゴム、カルボキシル基変性ポリブタジエンゴム、カルボキシル基または水酸基で変性したアクリロニトリルブタジエンゴム、およびそれらの架橋ゴム粒子、コアシェル型ゴム粒子等が挙げられ、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのゴム状粒子は、得られる硬化被膜の柔軟性を向上させたり、クラック耐性が向上したり、酸化剤による表面粗化処理を可能とし、銅箔等との密着強度を向上させるために添加される。
ゴム状粒子の平均粒径は0.005〜1μmの範囲が好ましく、0.2〜1μmの範囲がより好ましい。本発明におけるゴム状粒子の平均粒径は、動的光散乱法を用いて測定することが出来る。例えば、適当な有機溶剤にゴム状粒子を超音波などにより均一に分散させ、FPRA−1000(大塚電子社製)を用いて、ゴム状粒子の粒度分布を質量基準で作成し、そのメディアン径を平均粒径とすることで測定することができる。
ゴム状粒子の配合量は、溶剤を除いた樹脂層全量基準で、0.5〜10質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることがより好ましい。0.5質量%以上の場合、クラック耐性が得られ、導体パターン等との密着強度を向上できる。10質量%以下の場合、熱膨張係数(CTE)が低下し、ガラス転移温度(Tg)が上昇して硬化特性が向上する。
本発明のドライフィルムの樹脂層は、硬化促進剤を含有することができる。硬化促進剤は、熱硬化反応を促進させるものであり、密着性、耐薬品性、耐熱性等の特性をより一層向上させるために使用される。このような硬化促進剤の具体例としては、イミダゾールおよびその誘導体;アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン類;ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、m−キシレンジアミン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジシアンジアミド、尿素、尿素誘導体、メラミン、多塩基ヒドラジド等のポリアミン類;これらの有機酸塩および/またはエポキシアダクト;三フッ化ホウ素のアミン錯体;エチルジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−キシリル−S−トリアジン等のトリアジン誘導体類;トリメチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルオクチルアミン、N−ベンジルジメチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、ヘキサ(N−メチル)メラミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノフェノール)、テトラメチルグアニジン、m−アミノフェノール等のアミン類;ポリビニルフェノール、ポリビニルフェノール臭素化物、フェノールノボラック、アルキルフェノールノボラック等のポリフェノール類;トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス−2−シアノエチルホスフィン等の有機ホスフィン類;トリ−n−ブチル(2,5−ジヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロマイド、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩類;ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリブチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;前記多塩基酸無水物;ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボロエート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、2,4,6−トリフェニルチオピリリウムヘキサフルオロホスフェート等の光カチオン重合触媒;スチレン−無水マレイン酸樹脂;フェニルイソシアネートとジメチルアミンの等モル反応物や、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の有機ポリイソシアネートとジメチルアミンの等モル反応物、金属触媒等の従来公知の硬化促進剤が挙げられる。硬化促進剤の中でも、BHAST耐性が得られることから、ホスホニウム塩類が好ましい。
硬化促進剤は、1種を単独または2種以上混合して用いることができる。硬化促進剤の使用は必須ではないが、特に硬化を促進したい場合には、熱硬化性樹脂成分100質量部に対して好ましくは0.01〜5質量部の範囲で用いることができる。金属触媒の場合、熱硬化性樹脂成分100質量部に対して金属換算で10〜550ppmが好ましく、25〜200ppmが好ましい。
熱硬化性樹脂組成物は、さらに必要に応じて、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラック等の従来公知の着色剤、アスベスト、オルベン、ベントン、微紛シリカ等の従来公知の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系等の消泡剤および/またはレベリング剤、チアゾール系、トリアゾール系、シランカップリング剤等の密着性付与剤、難燃剤、チタネート系、アルミニウム系の従来公知の添加剤類を用いることができる。
熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を有するドライフィルムを用いたプリント配線板の製造方法としては、従来公知の方法を用いればよい。例えば、下記のような方法でプリント配線板を製造することができる。ドライフィルムから第二のフィルムを剥離し、回路パターンが形成された回路基板に加熱ラミネートした後、熱硬化させる。熱硬化は、オーブン中で硬化、もしくは熱板プレスで硬化させてもよい。回路が形成された基材と本発明のドライフィルムをラミネートもしくは熱板プレスする際に、銅箔もしくは回路形成された基材を同時に積層することもできる。回路パターンが形成された基板上の所定の位置に対応する位置に、レーザー照射またはドリルでパターンやビアホールを形成し、回路配線を露出させることで、プリント配線板を製造することができる。この際、パターンやビアホール内の回路配線上に除去しきれないで残留した成分(スミア)が存在する場合にはデスミア処理を行う。第一のフィルムは、ラミネート後、熱硬化後、レーザー加工後またはデスミア処理後のいずれかに、剥離すればよい。
(光塩基発生剤含有組成物)
光塩基発生剤含有組成物の一例として、アルカリ現像性樹脂と、熱反応性成分と、光塩基発生剤とを含む組成物について、下記に説明する。
アルカリ現像性樹脂は、フェノール性水酸基、チオール基およびカルボキシル基のうち1種以上の官能基を含有し、アルカリ溶液で現像可能な樹脂であり、好ましくはフェノール性水酸基を2個以上有する化合物、カルボキシル基含有樹脂、フェノール性水酸基およびカルボキシル基を有する化合物、チオール基を2個以上有する化合物が挙げられる。
カルボキシル基含有樹脂としては、公知のカルボキシル基を含む樹脂を用いることができる。カルボキシル基の存在により、樹脂組成物をアルカリ現像性とすることができる。また、カルボキシル基の他に、分子内にエチレン性不飽和結合を有する化合物を用いてもよいが、本発明においては、カルボキシル基含有樹脂として、エチレン性不飽和二重結合を有さないカルボキシル基含有樹脂のみを用いることが好ましい。
本発明に用いることができるカルボキシル基含有樹脂の具体例としては、前記光硬化性熱硬化性樹脂組成物に含まれるカルボキシル基含有樹脂として挙げた(1)〜(11)の他に、以下に列挙するような化合物(オリゴマー及びポリマーのいずれでもよい)が挙げられる。
(12)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネートと、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のカルボキシル基含有ジアルコール化合物及びポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基及びアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(13)ジイソシアネートと、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂等の2官能エポキシ樹脂の(メタ)アクリレートもしくはその部分酸無水物変性物、カルボキシル基含有ジアルコール化合物及びジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(14)上記(12)又は(13)の樹脂の合成中に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の分子中に1つの水酸基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(15)上記(12)又は(13)の樹脂の合成中に、イソホロンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリアクリレートの等モル反応物など、分子中に1つのイソシアネート基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(16)前述するような多官能エポキシ樹脂に飽和モノカルボン酸を反応させ、側鎖に存在する水酸基に無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有樹脂。ここで、多官能エポキシ樹脂は固形であることが好ましい。
(17)後述するような多官能オキセタン樹脂にジカルボン酸を反応させ、生じた1級の水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有ポリエステル樹脂。
(18)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドとを反応させて得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(19)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドとを反応させて得られる反応生成物に飽和モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(20)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの環状カーボネート化合物とを反応させて得られる反応生成物に飽和モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(21)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの環状カーボネート化合物とを反応させて得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(22)1分子中に複数のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、p−ヒドロキシフェネチルアルコール等の1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と1個のフェノール性水酸基を有する化合物と、飽和モノカルボン酸とを反応させ、得られた反応生成物のアルコール性水酸基に対して、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、アジピン酸等の多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(23)1分子中に複数のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、p−ヒドロキシフェネチルアルコール等の1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と1個のフェノール性水酸基を有する化合物とを反応させ、得られた反応生成物のアルコール性水酸基に対して、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、アジピン酸等の多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(24)上記(12)〜(23)のいずれかの樹脂にさらにグリシジル(メタ)アクリレート、α−メチルグリシジル(メタ)アクリレート等の分子中に1つのエポキシ基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加してなるカルボキシル基含有樹脂。
上記のようなアルカリ現像性樹脂は、バックボーン・ポリマーの側鎖に多数のカルボキシル基やヒロドキシ基等を有するため、アルカリ水溶液による現像が可能になる。
また、上記アルカリ現像性樹脂のヒドロキシル基当量又はカルボキシル基当量は、80〜900g/eq.であることが好ましく、さらに好ましくは、100〜700g/eq.である。ヒドロキシル基当量又はカルボキシル基当量が900g/eq.以下の場合、パターン層の密着性が得られ、アルカリ現像が容易となる。一方、ヒドロキシル基当量又はカルボキシル基当量が80g/eq.以上の場合には、現像液による光照射部の溶解が抑えられ、必要以上にラインが痩せたりせずに、正常なレジストパターンの描画が容易となるため好ましい。また、カルボキシル基当量やフェノール基当量が大きい場合、アルカリ現像性樹脂の含有量が少ない場合でも、現像が可能となるため、好ましい。
アルカリ現像性樹脂の酸価は、40〜150mgKOH/gであることが好ましい。アルカリ現像性樹脂の酸価が40mgKOH/g以上とすることにより、アルカリ現像が良好になる。また、酸価を150mgKOH/gを以下とすることで、正常なレジストパターンの描画をし易くできる。より好ましくは、50〜130mgKOH/gである。
アルカリ現像性樹脂の配合量は、溶剤を除いたドライフィルムの樹脂層全量基準で、20〜60質量%であることが好ましい。20質量%以上とすることにより塗膜強度を向上させることができる。また60質量%以下とすることで粘性が適当となり塗布性が向上する。より好ましくは、30〜50質量%である。
熱反応性化合物は、熱による硬化反応が可能な官能基を有する樹脂である。エポキシ樹脂、多官能オキセタン化合物等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂は、エポキシ基を有する樹脂であり、公知のものをいずれも使用できる。分子中にエポキシ基を2個有する2官能性エポキシ樹脂、分子中にエポキシ基を多数有する多官能エポキシ樹脂等が挙げられる。なお、水素添加された2官能エポキシ化合物であってもよい。
エポキシ樹脂は、エポキシ当量が100以上であることが好ましい。エポキシ当量が100以上であることにより、硬化膜の反りを抑制し、長時間高湿度下に放置した場合でも現像性に優れる。
上記熱反応性化合物の配合量としては、アルカリ現像性樹脂との当量比(熱反応性基:アルカリ現像性基)が、1:0.1〜1:10であることが好ましく、1:0.2〜1:8であることがより好ましい。このような配合比の範囲内である場合、現像が良好になる。
光塩基発生剤は、紫外線や可視光等の光照射により分子構造が変化するか、または、分子が開裂することにより、上記の熱反応性化合物の付加反応の触媒として機能しうる1種以上の塩基性物質を生成する化合物である。塩基性物質として、例えば2級アミン、3級アミンが挙げられる。
光塩基発生剤として、例えば、α−アミノアセトフェノン化合物、オキシムエステル化合物や、アシルオキシイミノ基,N−ホルミル化芳香族アミノ基、N−アシル化芳香族アミノ基、ニトロベンジルカーバメイト基、アルコオキシベンジルカーバメート基等の置換基を有する化合物等が挙げられる。
上記光塩基発生剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。光塩基発生剤含有組成物中の光塩基発生剤の配合量は、好ましくは熱反応性化合物100質量部に対して1〜50質量部であり、さらに好ましくは、1〜40質量部である。1質量部以上の場合、現像が容易になるため好ましい。
光塩基発生剤含有組成物には、得られる硬化物の物理的強度等を上げるために、必要に応じて、フィラーを配合することができる。フィラーとしては、特に制限はないが、例えば、前記光硬化性熱硬化性樹脂組成物で例示したフィラーが挙げられる。フィラーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
使用できる有機溶剤としては、特に制限はないが、例えば、前記光硬化性熱硬化性樹脂組成物で例示した有機溶剤が挙げられる。有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
光塩基発生剤含有組成物には、必要に応じてさらに、メルカプト化合物、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの成分を配合することができる。これらは、電子材料の分野において公知の物を使用することができる。
また、上記の光塩基発生剤含有組成物には、微粉シリカ、ハイドロタルサイト、有機ベントナイト、モンモリロナイトなどの公知慣用の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系などの消泡剤及び/又はレベリング剤、シランカップリング剤、防錆剤などのような公知慣用の添加剤類を配合することができる。
光塩基発生剤含有組成物からなる樹脂層を有するドライフィルムを用いたプリント配線板の製造方法としては、従来公知の方法を用いればよい。例えば、下記のような方法でプリント配線板を製造することができる。ドライフィルムから第二のフィルムを剥離して、樹脂層を露出させ、回路パターンが形成された基板上に、真空ラミネーター等を用いてドライフィルムをラミネートする。その後、ネガ型のパターン状の光照射にて光塩基発生剤含有樹脂組成物に含まれる光塩基発生剤を活性化して光照射部を硬化し、アルカリ現像により未照射部を除去することによりネガ型のパターン層を形成することができる。第一のフィルムは、ラミネート後または露光後のいずれかに、剥離すればよい。また、光照射後かつ現像前に、樹脂層を加熱することが好ましい。これにより、樹脂層を十分に硬化して、さらに硬化特性に優れたパターン層を得ることができる。尚、光照射後かつ現像前の加熱は、未照射部が熱硬化しない温度であることが好ましい。また、現像後に、熱硬化(ポストキュア)を行うことが好ましい。現像後、紫外線照射を行うことで、光照射時に活性化せずに残った光塩基発生剤を活性化させた後に、熱硬化(ポストキュア)を行ってもよい。
(ポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物)
ポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物の一例として、光照射によりカルボキシル基を発生する化合物を含む樹脂組成物について、下記に説明する。
光照射によりカルボキシル基を発生する化合物の中でも、ナフトキノンジアジド化合物を用いることが好ましい。ナフトキノンジアジド化合物は、従来より、カルボキシル基やフェノール性水酸基と錯体を形成することによりカルボキシル基等のアルカリ可溶性を抑え、その後の光照射によって錯体が解離して、アルカリ可溶性を発現させる系に用いられている。この場合、ナフトキノンジアジド化合物が膜中に残存していると、光照射によって錯体が解離し可溶性が発現するおそれがあるため、半導体分野等では、残存するナフトキノンジアジド化合物は、最終的に高温で飛ばすことで除去されていた。しかし、プリント配線板の分野ではこのような高温をかけることができず、安定性の観点から永久塗膜として使用できないために、ナフトキノンジアジド化合物は、実際上、用いられていなかった。本発明において、光照射によりカルボキシル基を発生する化合物としてナフトキノンジアジド化合物を用いた場合には、未露光部に残存するナフトキノンジアジド化合物は、熱硬化反応時に架橋構造に取り込まれて安定化するので、従来のような除去の問題を生ずることなく、膜強靭性、すなわち、耐屈曲性や、電気特性を向上させることができる。特に、光照射によりカルボキシル基を発生する化合物としてのナフトキノンジアジド化合物を、ポリアミドイミド樹脂と熱硬化成分とを併用することで、現像性や解像性を良好に確保しつつ、屈曲性を効果的に向上することができるものとなり、好ましい。
ナフトキノンジアジド化合物としては、具体的には例えば、トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼンのナフトキノンジアジド付加物(例えば、三宝化学研究所社製のTS533,TS567,TS583,TS593)や、テトラヒドロキシベンゾフェノンのナフトキノンジアジド付加物(例えば、三宝化学研究所社製のBS550,BS570,BS599)等を使用することができる。
ポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物には、得られる硬化物の物理的強度等を上げるために、必要に応じて、フィラーを配合することができる。フィラーとしては、特に制限はないが、例えば、前記光硬化性熱硬化性樹脂組成物で例示したフィラーが挙げられる。フィラーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
ポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物が含有するアルカリ現像性樹脂の具体例としては、前記光硬化性熱硬化性樹脂組成物で例示したカルボキシル基含有樹脂、および、前記光塩基発生剤含有組成物で例示したアルカリ現像性樹脂等が挙げられる。
ポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物には、耐熱性、絶縁信頼性等の特性を向上させる目的で熱硬化性成分が含まれていてもよい。熱硬化性成分としては、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物、アミノ樹脂、マレイミド化合物、ベンゾオキサジン樹脂、カルボジイミド樹脂、シクロカーボネート化合物、多官能エポキシ化合物、多官能オキセタン化合物、エピスルフィド樹脂などの公知慣用の熱硬化性樹脂が使用できる。これらの中でも好ましい熱硬化性成分は、1分子中に複数の環状エーテル基および/または環状チオエーテル基(以下、環状(チオ)エーテル基と略称する)を有する熱硬化性成分である。これら環状(チオ)エーテル基を有する熱硬化性成分は、市販されている種類が多く、その構造によって多様な特性を付与することができる。
分子中に複数の環状(チオ)エーテル基を有する熱硬化性成分の配合量は、カルボキシル基含有感光性樹脂のカルボキシル基1当量に対して、好ましくは0.3〜2.5当量、より好ましくは、0.5〜2.0当量となる範囲である。分子中に複数の環状(チオ)エーテル基を有する熱硬化性成分の配合量を0.3当量以上とすることにより、硬化被膜にカルボキシル基が残存せず、耐熱性、耐アルカリ性、電気絶縁性などが向上する。また、2.5当量以下とすることにより、低分子量の環状(チオ)エーテル基が乾燥塗膜に残存せず、硬化被膜の強度などが向上する。
使用できる有機溶剤としては、特に制限はないが、例えば、前記光硬化性熱硬化性樹脂組成物で例示した有機溶剤が挙げられる。有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
ポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物は、上記した成分以外にも、ブロック共重合体、フィラー、着色剤、エラストマー、熱可塑性樹脂等の他の成分が含まれていてもよい。また、ポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じてさらに、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの成分を配合することができる。これらは、電子材料の分野において公知の物を使用することができる。また、微粉シリカ、ハイドロタルサイト、有機ベントナイト、モンモリロナイトなどの公知慣用の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系などの消泡剤およびレベリング剤の少なくとも何れか1種、イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系等のシランカップリング剤、防錆剤、蛍光増白剤などのような公知慣用の添加剤類の少なくとも何れか一種を配合することができる。
ポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を有するドライフィルムを用いたプリント配線板の製造方法としては、従来公知の方法を用いればよい。例えば、下記のような方法でプリント配線板を製造することができる。ドライフィルムから第二のフィルムを剥離し、樹脂層を露出させ、回路パターンが形成された基板上に、真空ラミネーター等を用いてドライフィルムをラミネートする。その後、樹脂層に光をポジ型のパターン状に照射し、樹脂層をアルカリ現像して、光照射部を除去することによりポジ型のパターン層を形成することができる。第一のフィルムは、ラミネート後または露光後のいずれかに、剥離すればよい。また、現像後に、樹脂層を加熱硬化(ポストキュア)し、未照射部を硬化することによって、プリント配線板を製造することができる。ポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物においては、光照射により発生する酸によって、アルカリ現像液に対して可溶な組成に変化するので、アルカリ現像によるポジ型のパターン形成が可能となる。
本発明の他のドライフィルムは第一のフィルムと、第二のフィルムと、前記第一のフィルムと前記第二のフィルムとの間に挟まれた樹脂層と、を有するドライフィルムであって、前記第二のフィルムの前記樹脂層と接する面が、基材へのラミネート面であり、前記第一のフィルムの厚みAが、前記第二のフィルムの厚みBよりも大きいことを特徴とするものである。本発明の他のドライフィルムの第一のフィルム、第二のフィルム、および、樹脂層については、それぞれ、前記の本発明のドライフィルムに記載した第一のフィルム、第二のフィルム、および、樹脂層と同様である。本発明の他のドライフィルムは、前記第二のフィルムの、前記樹脂層に接する面の算術平均表面粗さRaが0.1〜1.2μmであることが好ましく、0.3〜1.2μmであることがより好ましく、0.4〜1.2μmであることさらに好ましい。
本発明のドライフィルムおよび本発明の他のドライフィルムは、プリント配線板の永久保護膜の形成に好ましく用いることができ、中でもソルダーレジスト層、層間絶縁層、フレキシブルプリント配線板のカバーレイの形成に好ましく用いることができる。また、本発明のドライフィルムは、気泡の影響が大きいパッケージ基板のようなファインピッチの配線パターンを備えたプリント配線板に好適に用いることができる。さらに、ドライフィルムのラミネート方法として気泡が生じ易い真空ラミネートを採用した場合にも、本発明のドライフィルムを好適に用いることができる。本発明のドライフィルムおよび本発明の他のドライフィルムを用いて、配線を貼り合わせることによって配線板を形成してもよい。また、半導体チップ用の封止樹脂としても用いることができる。
以下、本発明の実施例、比較例および試験例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。なお、以下において「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り全て質量基準である。
(硬化性組成物1〜12の調整)
下記表1、2に示す処方にて各成分を配合、撹拌し、3本ロールミルにて混練分散し、粘度0.5〜20dPa・s(回転粘度計5rpm、25℃)になるよう調整した。
Figure 2016086000
Figure 2016086000
*1:日本化薬社製ZFR−1124(ビスフェノールF構造の多官能エポキシ樹脂を使用した感光性カルボキシル基含有樹脂)
*2:DIC社製EMG−1015(カルボキシル基含有ポリイミド樹脂、溶液酸価:863mgKOH/g、固形分50%)
*3:新中村化学工業社製A−DCP(トリシクロデカンジメタノールジアクリレート)
*4:三菱化学社製jER828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂;エポキシ当量180g/eq)
*5:DIC社製HP−7200L(ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;エポキシ当量247g/eq)
*6:明和化成社製HF−1M(フェノールノボラック樹脂;水酸基当量106g/eq)
*7:新日化エポキシ製造社製SN−485(ナフト−ルアラルキル樹脂;水酸基当量210g/eq)
*8:DIC社製LA−3018(ノボラック樹脂;水酸基当量75g/eq)
*9:DIC社製LA−7054(ノボラック樹脂;水酸基当量125g/eq)
*10:ロンザジャパン社製PT−30(フェノールノボラック型多官能シアネートエステル;シアネート当量124g/eq)
*11:DIC社製HPC−8000−65T(活性エステル樹脂;当量223g/eq)
*12:BASFジャパン社製イルガキュア369(α−アミノアセトフェノン系光重合開始剤)
*13:堺化学社製B−30(硫酸バリウム)
*14:アドマテックス社製SO−C2(シリカ)
*15:昭和電工社製ハイジライトH−42T(水酸化アルミニウム)
*16:大和化成社製BMI−2300(フェニルメタンマレイミドの縮合物;軟化点70〜145℃)
*17:コバルト(II)アセチルアセトナート
*18:四国化成社製2E4MZ(2−エチル−4−メチルイミダゾール)
*19:4−ジメチルアミノピリジン
*20:新日鉄化学社製FX−293(フェノキシ樹脂)
*21:Pigment blue 15:3
*22:Pigment Yellow 147
*23:シクロヘキサノン(沸点150℃)
*24:N,N−ジメチルホルムアミド(沸点153℃)
*25:トルエン(沸点110℃)
(キャリアフィルム、保護フィルム)
キャリアフィルムとしては、東レ社製ルミラーS10、FB50、リンテック社製AL−5を用いた。保護フィルムとしては、王子エフテックス社製MA−411、MA−420、E−201F、ER−440、FG−201を用いた。
<キャリアフィルム、保護フィルムの厚み測定>
下記表3〜6に記載のキャリアフィルムおよび保護フィルムについて、JIS K7130に準拠し、フィルムの幅方向について9か所、マイクロメーターにより測定を行い、それぞれの平均値を算出、厚みの測定値(単位μm)とした。
<キャリアフィルム、保護フィルムのRa測定>
下記表3〜6に記載のキャリアフィルムおよび保護フィルムについて、表面粗さRaの測定を、レーザー顕微鏡VK−8500(キーエンス社、測定倍率×2000倍、Z軸測定ピッチ10nm)を用いて測定した。レーザー光を透過する透明なフィルムについては、Auスパッタ処理を行った後に、表面粗さRaの測定を行った。また、下記サンドブラスト処理したキャリアフィルムおよび保護フィルムについては、サンドブラスト処理を行った後に、表面粗さRaの測定を行った。
<サンドブラスト処理>
表面の粗さを調整するために、次のようにサンドブラスト処理を行った。下記表3〜6に記載のキャリアフィルムおよび保護フィルムについて、フィルムの表面状態が、所望の凹凸となるようにJIS Z 0312−1996に準拠し、ブラスト処理用非金属系研削材を選択し、さらにフィルムの搬送速度、処理回数、射出圧力の条件を設定し、研削材をそれぞれのフィルムの表面に打ち付けた後、水処理および超音波洗浄によって研削材を洗い流した後、フィルムを乾燥させた。
サンドブラスト処理を行ったキャリアフィルムおよび保護フィルムについては、下記表3〜6中に「有り」、行っていないものについては「無し」と記載した。
(実施例1〜26、比較例1〜4)
<ドライフィルムの作製>
上記で得た硬化性組成物1〜12を、バーコーターを用いて、乾燥後の膜厚が表3〜6に記載の膜厚となるように、表3〜6に記載のキャリアフィルム上(サンドブラスト処理を行ったものは処理面側)に塗布した。その後、熱風循環式乾燥炉にて70〜120℃(平均100℃)にて5〜10分間乾燥し、キャリアフィルム上に硬化性樹脂層を有する乾燥塗膜を得た。次いで、ロールラミネーターにて、表3〜6に記載の保護フィルムを、温度70℃にて樹脂層上に張り合わせを行い、両面をフィルムでサンドイッチされた、実施例および比較例のドライフィルムを得た。
以下に示す評価方法にて、実施例および比較例のドライフィルムを評価した。評価結果を表3〜6に示す。尚、以下に示す評価方法においては、キャリアフィルムを第一のフィルム、保護フィルムを第二のフィルムとして評価している。
<ドライフィルムの熱収縮>
実施例および比較例のドライフィルムについて、保護フィルムを剥離した状態で、100cm×100cmの範囲でキャリアフィルムの熱収縮の評価を目視にて行った。判断基準は以下のとおり。
○:熱収縮はみられなかった。
△:PETの巻方向に対し、水平方向に熱収縮によるスジが1ヶ所確認された。
×:PETの巻方向に対し、水平方向に熱収縮によるスジが2ヶ所以上確認された。
<保護フィルムの剥離性>
実施例および比較例のドライフィルムについて、200×200mmサイズの正方形に切り出しを行い、一つの頂点から保護フィルムの剥離を手動にて行い、保護フィルムの表面に樹脂層由来の成分が付着しているかを目視にて判断し、剥離性の良否を評価した。判断基準は以下のとおり。
○:保護フィルムに樹脂層由来の成分が付着していない。
△:保護フィルムに、わずかに樹脂層由来の成分が付着していた。
×:保護フィルムに、多数の樹脂層由来の成分が付着していた。
<気泡の発生>
銅厚10μm、L(ライン:配線幅)/S(スペース:間隔幅)=10/10μmの櫛歯パターンの微細回路が形成されている両面プリント配線基板に前処理として、メック社製CZ−8101処理にて0.5μm相当のエッチング処理を行った。次いで、各実施例および比較例のドライフィルムを、保護フィルムを剥離した後、バッチ式真空加圧ラミネーターMVLP-500(名機社製)を用い、前記エッチング処理した基板にラミネートした。ラミネート条件は、5kgf/cm、80℃、1分、1Torrの条件にて加熱ラミネートし、次いで熱板プレス機で10kgf/cm、80℃、1分の条件にてレベリングさせた。ラミネート後にラインとスペースの境界部分に空気が入り込み、樹脂層中に気泡(ボイド)が発生しているか否かを100ヶ所、キャリアフィルム越しに確認した。前記の方法にて評価したものを「ラミネート後」とした。観察後、樹脂層を硬化させた状態にて同様に気泡の発生の有無を評価したものを「硬化後」とした。硬化条件については、次項に詳細を示す。評価基準は以下のとおりである。
◎: ボイドが確認されなかった。
○: 1〜2ヶ所のボイドが確認された。
△: 3〜5ヶ所のボイドが確認された。
×: 6ヶ所以上のボイドが確認された。
<硬化基板の製法>
実施例および比較例のドライフィルムについて、「熱硬化」、「光・熱硬化」および「PEB(post exposure bake)」の3種類の硬化方法により、それぞれ樹脂層の硬化を行った。表3〜6中の<硬化基板の製法>の項目に、それぞれ硬化させた方法を記載した。以下に、それぞれの硬化方法を記載する。
硬化方法「熱硬化」
各実施例、比較例に記載の樹脂層を、前記<気泡の発生>に記載の方法にて回路基板上にドライフィルムをラミネートした。その後、キャリアフィルムを剥離し、熱風循環式乾燥炉にて180℃で30分間、次いで190℃60分間、樹脂層を硬化させた。
硬化方法「光・熱硬化」
各実施例および比較例に記載の樹脂層を、前記<気泡の発生>に記載の方法にて回路基板上にドライフィルムをラミネートした。その後、キャリアフィルム越しに高圧水銀灯(ショートアークランプ)搭載の露光装置を用い、ソルダーレジストパターンを200mJ/cm露光し、次いでキャリアフィルムを剥離後、30℃の1wt%NaCO水溶液をスプレー圧0.2Paの条件で60秒間現像を行い、レジストパターンを得た。次いで、この基板をUVコンベア炉にて積算露光量1J/cmの条件で紫外線照射した後、熱風循環式乾燥炉を用い150℃で60分間加熱処理を行い、樹脂層を硬化させた。
硬化方法「PEB」
各実施例および比較例に記載の樹脂層を、前記<気泡の発生>に記載の方法にて回路基板上にドライフィルムをラミネートした。その後、キャリアフィルム越しに高圧水銀灯(ショートアークランプ)搭載の露光装置を用い、ソルダーレジストパターンを500mJ/cm露光した。次いで、キャリアフィルムを剥離後、熱風循環式乾燥炉にて100℃で30分間加熱処理(PEB処理)を行った。得られた基板について、35℃の3wt%TMAHと5wt%エタノールアミン混合水溶液にて3分間浸漬し、現像を行った。更にORC社製紫外線照射装置にて1J/cmのエネルギー量で紫外線照射を行い、ついで熱風循環式乾燥炉にて170℃で60分間加熱処理を行い、樹脂層を硬化させた。
<硬化後の光沢度>
前記<硬化基板の作製>の方法によって得られた硬化基板について、光沢度計マイクロトリグロス(ビッグガードナー社製)を用いて60°時の光沢度について評価した。数値が小さくなる程、失沢し、数値が高くなる程、高グロス度となる。グロス度が40以上の場合、失沢しておらず、望ましい。
◎: 硬化後の光沢度50以上。
○: 硬化後の光沢度が40以上、50未満。
×: 硬化後の光沢度40未満。
<アンダーカット>
樹脂層を光・熱硬化性組成物で形成した実施例および比較例については、下記のようにアンダーカットも評価した。
銅厚15μmの銅張り板上に、前処理としてメック社製CZ−8101処理を、0.5μm相当エッチング処理を行った。次いで、硬化基板の作製の項目の、硬化方法「光・熱硬化」の作製方法に準拠して、レジストパターン(L/S=50/50μm、ライン上のパターン)を形成した。得られた基板について、精密切断機を用い、ラインに対して垂直になるように切断を行い、光学顕微鏡を用い、表層部と深部のラインの断面長さ測定を行った。評価基準は以下の通りである。
○:表層部と深部のラインの断面長さの差が、0μm以上、5μm未満。
△:表層部と深部のラインの断面長さの差が、5μm以上、8μm未満。
×:表層部と深部のラインの断面長さの差が、8μm以上。
Figure 2016086000
Figure 2016086000
Figure 2016086000
Figure 2016086000
測定不能:保護フィルムを剥離できなかったので、測定できなかった。
上記表3〜6に示す結果から、実施例1〜26のドライフィルムの場合、基材にラミネートする際に気泡が生じにくく、密着性に優れることがわかる。
一方、保護フィルム(第二のフィルム)の算術平均表面粗さRaが0.1〜1.2μmの範囲を満たさない比較例1〜4のドライフィルムは、気泡の発生が顕著であった。
1 ドライフィルム
11 第一のフィルム
12 第二のフィルム
13 樹脂層
(実施例1〜8、11〜16、参考例9、10、17〜26、比較例1〜4)
<ドライフィルムの作製>
上記で得た硬化性組成物1〜12を、バーコーターを用いて、乾燥後の膜厚が表3〜6に記載の膜厚となるように、表3〜6に記載のキャリアフィルム上(サンドブラスト処理を行ったものは処理面側)に塗布した。その後、熱風循環式乾燥炉にて70〜120℃(平均100℃)にて5〜10分間乾燥し、キャリアフィルム上に硬化性樹脂層を有する乾燥塗膜を得た。次いで、ロールラミネーターにて、表3〜6に記載の保護フィルムを、温度70℃にて樹脂層上に張り合わせを行い、両面をフィルムでサンドイッチされた、実施例、参考例および比較例のドライフィルムを得た。
以下に示す評価方法にて、実施例、参考例および比較例のドライフィルムを評価した。評価結果を表3〜6に示す。尚、以下に示す評価方法においては、キャリアフィルムを第一のフィルム、保護フィルムを第二のフィルムとして評価している。
<ドライフィルムの熱収縮>
実施例、参考例および比較例のドライフィルムについて、保護フィルムを剥離した状態で、100cm×100cmの範囲でキャリアフィルムの熱収縮の評価を目視にて行った。判断基準は以下のとおり。
○:熱収縮はみられなかった。
△:PETの巻方向に対し、水平方向に熱収縮によるスジが1ヶ所確認された。
×:PETの巻方向に対し、水平方向に熱収縮によるスジが2ヶ所以上確認された。
<保護フィルムの剥離性>
実施例、参考例および比較例のドライフィルムについて、200×200mmサイズの正方形に切り出しを行い、一つの頂点から保護フィルムの剥離を手動にて行い、保護フィルムの表面に樹脂層由来の成分が付着しているかを目視にて判断し、剥離性の良否を評価した。判断基準は以下のとおり。
○:保護フィルムに樹脂層由来の成分が付着していない。
△:保護フィルムに、わずかに樹脂層由来の成分が付着していた。
×:保護フィルムに、多数の樹脂層由来の成分が付着していた。
<気泡の発生>
銅厚10μm、L(ライン:配線幅)/S(スペース:間隔幅)=10/10μmの櫛歯パターンの微細回路が形成されている両面プリント配線基板に前処理として、メック社製CZ−8101処理にて0.5μm相当のエッチング処理を行った。次いで、各実施例、参考例および比較例のドライフィルムを、保護フィルムを剥離した後、バッチ式真空加圧ラミネーターMVLP-500(名機社製)を用い、前記エッチング処理した基板にラミネートした。ラミネート条件は、5kgf/cm2、80℃、1分、1Torrの条件にて加熱ラミネートし、次いで熱板プレス機で10kgf/cm2、80℃、1分の条件にてレベリングさせた。ラミネート後にラインとスペースの境界部分に空気が入り込み、樹脂層中に気泡(ボイド)が発生しているか否かを100ヶ所、キャリアフィルム越しに確認した。前記の方法にて評価したものを「ラミネート後」とした。観察後、樹脂層を硬化させた状態にて同様に気泡の発生の有無を評価したものを「硬化後」とした。硬化条件については、次項に詳細を示す。評価基準は以下のとおりである。
◎: ボイドが確認されなかった。
○: 1〜2ヶ所のボイドが確認された。
△: 3〜5ヶ所のボイドが確認された。
×: 6ヶ所以上のボイドが確認された。
<硬化基板の製法>
実施例、参考例および比較例のドライフィルムについて、「熱硬化」、「光・熱硬化」および「PEB(post exposure bake)」の3種類の硬化方法により、それぞれ樹脂層の硬化を行った。表3〜6中の<硬化基板の製法>の項目に、それぞれ硬化させた方法を記載した。以下に、それぞれの硬化方法を記載する。
硬化方法「熱硬化」
各実施例、参考例および比較例に記載の樹脂層を、前記<気泡の発生>に記載の方法にて回路基板上にドライフィルムをラミネートした。その後、キャリアフィルムを剥離し、熱風循環式乾燥炉にて180℃で30分間、次いで190℃60分間、樹脂層を硬化させた。
硬化方法「光・熱硬化」
参考例および比較例に記載の樹脂層を、前記<気泡の発生>に記載の方法にて回路基板上にドライフィルムをラミネートした。その後、キャリアフィルム越しに高圧水銀灯(ショートアークランプ)搭載の露光装置を用い、ソルダーレジストパターンを200mJ/cm露光し、次いでキャリアフィルムを剥離後、30℃の1wt%NaCO水溶液をスプレー圧0.2Paの条件で60秒間現像を行い、レジストパターンを得た。次いで、この基板をUVコンベア炉にて積算露光量1J/cmの条件で紫外線照射した後、熱風循環式乾燥炉を用い150℃で60分間加熱処理を行い、樹脂層を硬化させた。
硬化方法「PEB」
参考例18に記載の樹脂層を、前記<気泡の発生>に記載の方法にて回路基板上にドライフィルムをラミネートした。その後、キャリアフィルム越しに高圧水銀灯(ショートアークランプ)搭載の露光装置を用い、ソルダーレジストパターンを500mJ/cm露光した。次いで、キャリアフィルムを剥離後、熱風循環式乾燥炉にて100℃で30分間加熱処理(PEB処理)を行った。得られた基板について、35℃の3wt%TMAHと5wt%エタノールアミン混合水溶液にて3分間浸漬し、現像を行った。更にORC社製紫外線照射装置にて1J/cmのエネルギー量で紫外線照射を行い、ついで熱風循環式乾燥炉にて170℃で60分間加熱処理を行い、樹脂層を硬化させた。
<アンダーカット>
樹脂層を光・熱硬化性組成物で形成した参考例および比較例については、下記のようにアンダーカットも評価した。
銅厚15μmの銅張り板上に、前処理としてメック社製CZ−8101処理を、0.5μm相当エッチング処理を行った。次いで、硬化基板の作製の項目の、硬化方法「光・熱硬化」の作製方法に準拠して、レジストパターン(L/S=50/50μm、ライン上のパターン)を形成した。得られた基板について、精密切断機を用い、ラインに対して垂直になるように切断を行い、光学顕微鏡を用い、表層部と深部のラインの断面長さ測定を行った。評価基準は以下の通りである。
○:表層部と深部のラインの断面長さの差が、0μm以上、5μm未満。
△:表層部と深部のラインの断面長さの差が、5μm以上、8μm未満。
×:表層部と深部のラインの断面長さの差が、8μm以上。
Figure 2016086000
Figure 2016086000
上記表3〜6に示す結果から、実施例1〜8、11〜16のドライフィルムの場合、基材にラミネートする際に気泡が生じにくく、密着性に優れることがわかる。
一方、保護フィルム(第二のフィルム)の算術平均表面粗さRaが0.1〜1.2μmの範囲を満たさない比較例1〜4のドライフィルムは、気泡の発生が顕著であった。

Claims (8)

  1. 第一のフィルムと、第二のフィルムと、前記第一のフィルムと前記第二のフィルムとの間に挟まれた樹脂層と、を有するドライフィルムであって、
    前記第二のフィルムの、前記樹脂層に接する面の算術平均表面粗さRaが0.1〜1.2μmであり、
    前記第二のフィルムの樹脂層と接する面が、基材へのラミネート面であることを特徴とするドライフィルム。
  2. 前記第一のフィルムの厚みAが、前記第二のフィルムの厚みBよりも大きいことを特徴とする請求項1記載のドライフィルム。
  3. 第一のフィルムと、第二のフィルムと、前記第一のフィルムと前記第二のフィルムとの間に挟まれた樹脂層と、を有するドライフィルムであって、
    前記第二のフィルムの前記樹脂層と接する面が、基材へのラミネート面であり、
    前記第一のフィルムの厚みAが、前記第二のフィルムの厚みBよりも大きいことを特徴とすることを特徴とするドライフィルム。
  4. 回路を有するプリント配線板上に真空ラミネートするために用いられる請求項1〜3のいずれか1項に記載のドライフィルム。
  5. 前記第一のフィルムの、前記樹脂層に接する面の算術平均表面粗さRaが0.1μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のドライフィルム。
  6. 前記第一のフィルムの厚さAと、前記第二のフィルムの厚さBとの差(A−B)が1μm以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のドライフィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のドライフィルムの樹脂層を硬化して得られることを特徴とする硬化物。
  8. 請求項7記載の硬化物を具備することを特徴とするプリント配線板。
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