JP2005292581A - パターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 支持体上に感光層を有し、該支持体に対し405nmの光を照射する場合における該支持体の全光線透過率が80%以上であり、かつ、該支持体に対し405nmの光を照射する場合における該支持体のヘイズ値が10%以下であるパターン形成材料における該感光層に対し、
光照射手段からの光を受光し出射する描素部をn個有する光変調手段により、前記光照射手段からの光を変調させた後、前記描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して露光を行うことを少なくとも含むことを特徴とするパターン形成方法である。
【選択図】 図1
Description
<1> 支持体上に感光層を有し、該支持体に対し405nmの光を照射する場合における該支持体の全光線透過率が80%以上であり、かつ、該支持体に対し405nmの光を照射する場合における該支持体のヘイズ値が10%以下であるパターン形成材料における該感光層に対し、
光照射手段からの光を受光し出射する描素部をn個有する光変調手段により、前記光照射手段からの光を変調させた後、前記描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して露光を行うことを少なくとも含むことを特徴とするパターン形成方法である。該<1>に記載のパターン形成方法においては、前記光照射手段が、前記光変調手段に向けて光を照射する。該光照射手段における前記n個の描素部が、前記光照射手段からの光を受光し、放射することにより、前記光照射手段から受けた光を変調する。前記光変調手段により変調した光が、前記マイクロレンズアレイにおける前記非球面を通ることにより、前記描素部における出射面の歪みによる収差が補正され、前記パターン形成材料上に結像させる像の歪みが抑制され、前記パターン形成材料への露光が高精細に行われる。前記支持体は、前記全光線透過率及びヘイズ値が所定の範囲である。これらの結果、例えば、該支持体を介して前記感光層を露光する場合にも該支持体による感度の低下が抑制され、また、例えば、その後、前記感光層を現像することにより、欠陥のない高精細なパターンが形成される。
<2> 非球面が、トーリック面である前記<1>に記載のパターン形成方法である。該<2>に記載のパターン形成方法においては、前記非球面がトーリック面であることにより、前記描素部における放射面の歪みによる収差が効率よく補正され、パターン形成材料上に結像させる像の歪みが効率よく抑制される。この結果、前記パターン形成材料への露光が高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像することにより、欠陥のない高精細なパターンが形成される。
<4> 支持体の感光層側の面とは反対側の面における算術平均粗さ(Ra)が、1μm以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<5> 支持体が、二軸配向フィルムである前記<1>から<4>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<6> 支持体が、一次粒子径0.01〜3μmの粒子を含む前記<1>から<5>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<7> 粒子が、不活性粒子である前記<1>から<6>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<8> 不活性粒子が、架橋ポリマー粒子である前記<7>に記載のパターン形成方法である。
<9> 支持体が、少なくとも2層のフィルムからなり、感光層から最も遠くに位置する層に粒子を含む前記<6>から<8>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<10> 支持体が、帯電防止剤を含む前記<1>から<9>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<11> 支持体が、合成樹脂を含み、かつ透明である前記<1>から<10>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<12> 合成樹脂が、ポリエステル樹脂である前記<11>に記載のパターン形成方法。
<13> 支持体が、長尺状である前記<1>から<12>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<14> 支持体における酸素透過率が、温度23℃、相対湿度50%の条件下において、200cc/m2・day・atm以下である前記<1>から<13>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<15> 支持体を温度10℃及び相対湿度35%の条件下で6時間保存した場合において、該支持体の感光層側の面とは反対側の面における表面抵抗値が、1×1018Ω・cm以下である前記<1>から<14>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<16> 支持体を温度160±3℃の条件下で5分間保存した場合において、該支持体の幅方向における熱収縮率が、2%以下である前記<1>から<15>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<17> 支持体を温度160±3℃の条件下で5分間保存した場合において、該支持体の長手方向における熱収縮率が、3%以下である前記<1>から<16>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<18> 支持体の厚みが、10〜50μmである前記<1>から<17>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<20> 光変調手段が、空間光変調素子である前記<1>から<19>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<21> 空間光変調素子が、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)である前記<20>に記載のパターン形成方法である。
<22> 露光が、アパーチャアレイを通して行われる前記<1>から<21>のいずれかに記載のパターン形成方法である。該<22>に記載のパターン形成方法においては、露光が前記アパーチャアレイを通して行われることにより、消光比が向上する。この結果、露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像することにより、欠陥のない極めて高精細なパターンが形成される。
<23> 露光が、露光光と感光層とを相対的に移動させながら行われる前記<1>から<22>のいずれかに記載のパターン形成方法である。該<23>に記載のパターン形成材料においては、前記変調させた光と前記感光層とを相対的に移動させながら露光することにより、露光が高速に行われる。
<25> 現像が行われた後、永久パターンの形成を行う前記<1>から<24>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<26> 永久パターンが、配線パターンであり、該永久パターンの形成がエッチング処理及びメッキ処理の少なくともいずれかにより行われる前記<25>に記載のパターン形成方法である。該<26>に記載のパターン形成方法においては、前記永久パターンが、前記配線パターンであり、該永久パターンの形成がエッチング処理及びメッキ処理の少なくともいずれかで行われることにより、欠陥のない高精細な配線パターンが形成される。
<27> 光照射手段が、2以上の光を合成して照射可能である前記<1>から<26>のいずれかに記載のパターン形成方法である。該<27>に記載のパターン形成材料においては、前記光照射手段が2以上の光を合成して照射可能であることにより、露光が焦点深度の深い露光光で行われる。この結果、前記パターン形成材料への露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像することにより、欠陥のない極めて高精細なパターンが形成される。
<28> 光照射手段が、複数のレーザと、マルチモード光ファイバと、該複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光を集光して前記マルチモード光ファイバに結合させる集合光学系とを有する前記<1>から<27>のいずれかに記載のパターン形成方法である。該<28>に記載のパターン形成方法においては、前記光照射手段により、前記複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光が前記集合光学系により集光され、前記マルチモード光ファーバーに結合可能とすることにより、露光が焦点深度の深い露光光で行われる。この結果、前記パターン形成材料への露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像することにより、欠陥のない極めて高精細なパターンが形成される。
<29> 感光層が、バインダーと、重合性化合物と、光重合開始剤とを含む前記<1>から<28>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<30> バインダーが、酸性基を有する前記<29>に記載のパターン形成材料である。
<31> バインダーが、ビニル共重合体である前記<29>から<30>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<32> バインダーの酸価が、70〜250(mgKOH/g)である前記<29>から<31>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<33> 重合性化合物が、ウレタン基及びアリール基の少なくともいずれかを有するモノマーを含む前記<29>から<32>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<34> 光重合開始剤が、ハロゲン化炭化水素誘導体、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩及びメタロセン類から選択される少なくとも1種である前記<29>から<33>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<36> 感光層の厚みが、1〜100μmである前記<1>から<35>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<37> パターン形成材料が、長尺状であり、ロール状に巻かれてなる前記<1>から<36>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<38> パターン形成材料における感光層上に保護フィルムを形成する前記<1>から<37>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
本発明のパターン形成方法は、露光工程を少なくとも含み、適宜選択したその他の工程を含む。
前記露光工程は、支持体上に感光層を有するパターン形成材料における該感光層に対し、光照射手段からの光を受光し出射する描素部をn個有する光変調手段により、前記光照射手段からの光を変調させた後、前記描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して露光を行う工程である。
前記光変調手段としては、n個の描素部を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、空間光変調素子等が好適に挙げられる。
前記空間光変調素子としては、例えば、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)タイプの空間光変調素子(SLM;Special Light Modulator)、電気光学効果により透過光を変調する光学素子(PLZT素子)、液晶光シャッタ(FLC)などが挙げられ、これらの中でもDMDが好適に挙げられる。
DMD50は図1に示すように、SRAMセル(メモリセル)60上に、各々描素(ピクセル)を構成する多数(例えば、1024個×768個)の微小ミラー(マイクロミラー)62が格子状に配列されてなるミラーデバイスである。各ピクセルにおいて、最上部には支柱に支えられたマイクロミラー62が設けられており、マイクロミラー62の表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。なお、マイクロミラー62の反射率は90%以上であり、その配列ピッチは縦方向、横方向とも一例として13.7μmである。また、マイクロミラー62の直下には、ヒンジおよびヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのSRAMセル60が配置されており、全体はモノリシックに構成されている。
前記光変調手段は、前記n個の描素の中から連続的に配置された任意のn個未満の前記描素部をパターン情報に応じて制御可能であることが好ましい。前記光変調手段のデータ処理速度には限界があり、使用する描素数に比例して1ライン当りの変調速度が決定されるので、連続的に配列された任意のn個未満の描素部だけを使用することで1ライン当りの変調速度が速くなる。
ファイバアレイ光源66からDMD50にレーザ光Bが照射されると、DMD50のマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、レンズ系54、58によりパターン形成材料150上に結像される。このようにして、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光が描素毎にオンオフされて、パターン形成材料150がDMD50の使用描素数と略同数の描素単位(露光エリア168)で露光される。また、パターン形成材料150がステージ152と共に一定速度で移動されることにより、パターン形成材料150がスキャナ162によりステージ移動方向と反対の方向に副走査され、露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。
前記光変調手段を含むパターン形成装置は、図7に示すように、シート状のパターン形成材料150を表面に吸着して保持する平板状のステージ152を備えている。
4本の脚部154に支持された厚い板状の設置台156の上面には、ステージ移動方向に沿って延びた2本のガイド158が設置されている。ステージ152は、その長手方向がステージ移動方向を向くように配置されると共に、ガイド158によって往復移動可能に支持されている。なお、前記パターン形成装置には、ステージ152をガイド158に沿って駆動するための図示しない駆動装置を有している。
そして、各マイクロレンズ55aの位置におけるレーザ光Bのビーム径は、41μmである。
前記光変調素子が有する描素部の数(前記n)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記光変調素子における描素部の配列としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、2次元状に配列していることが好ましく、格子状に配列していることがより好ましい。
前記マイクロレンズアレイとしては、前記描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列している限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
ここで図14に、DMD50を構成するマイクロミラー62の反射面の平面度を測定した結果を示す。同図においては、反射面の同じ高さ位置を等高線で結んで示してあり、等高線のピッチは5nmである。なお同図に示すx方向及びy方向は、マイクロミラー62の2つ対角線方向であり、マイクロミラー62はy方向に延びる回転軸を中心として前述のように回転する。また、図15の(A)及び(B)にはそれぞれ、上記x方向、y方向に沿ったマイクロミラー62の反射面の高さ位置変位を示す。
前記露光ヘッドでは、光照射手段144からレーザ光が照射されると、DMD50によりオン方向に反射される光束線の断面積が、レンズ系454、458により数倍(例えば、2倍)に拡大される。拡大されたレーザ光は、マイクロレンズアレイ472の各マイクロレンズによりDMD50の各描素部に対応して集光され、アパーチャアレイ476の対応するアパーチャを通過する。アパーチャを通過したレーザ光は、レンズ系480、482により被露光面56上に結像される。
本発明のパターン形成方法では、公知の光学系の中から適宜選択したその他の光学系と併用してもよく、例えば、1対の組合せレンズからなる光量分布補正光学系などが挙げられる。
前記光量分布補正光学系は、光軸に近い中心部の光束幅に対する周辺部の光束幅の比が入射側に比べて出射側の方が小さくなるように各出射位置における光束幅を変化させて、光照射手段からの平行光束をDMDに照射するときに、被照射面での光量分布が略均一になるように補正する。以下、前記光量分布補正光学系について図面を参照しながら説明する。
下記表1に基本レンズデータを示す。
下記表2に、第1面及び第4面の非球面データを示す。
Z:光軸から高さρの位置にある非球面上の点から、非球面の頂点の接平面(光軸に垂直な平面)に下ろした垂線の長さ(mm)
ρ:光軸からの距離(mm)
K:円錐係数
C:近軸曲率(1/r、r:近軸曲率半径)
ai:第i次(i=3〜10)の非球面係数
表2に示した数値において、記号“E”は、その次に続く数値が10を底とした“べき指数″であることを示し、その10を底とした指数関数で表される数値が“E”の前の数値に乗算されることを示す。例えば、「1.0E−02」であれば、「1.0×10−2」であることを示す。
前記光照射手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(超)高圧水銀灯、キセノン灯、カーボンアーク灯、ハロゲンランプ、複写機用などの蛍光管、LED、半導体レーザ等の公知光源、又は2以上の光を合成して照射可能な手段が挙げられ、これらの中でも2以上の光を合成して照射可能な手段が好ましい。
前記光照射手段から照射される光としては、例えば、支持体を介して光照射を行う場合には、該支持体を透過し、かつ用いられる光重合開始剤や増感剤を活性化する電磁波、紫外から可視光線、電子線、X線、レーザ光などが挙げられ、これらの中でもレーザ光が好ましく、2以上の光を合成したレーザ(以下、「合波レーザ」と称することがある)がより好ましい。また支持体を剥離してから光照射を行う場合でも、同様の光を用いることができる。
前記レーザ光の波長としては、例えば、200〜1500nmが好ましく、300〜800nmがより好ましく、330nm〜500nmが更に好ましく、400nm〜450nmが特に好ましい。
スキャナ162の各露光ヘッド166において、ファイバアレイ光源66の合波レーザ光源を構成するGaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々から発散光状態で出射したレーザ光B1,B2,B3,B4,B5,B6,及びB7の各々は、対応するコリメータレンズ11〜17によって平行光化される。平行光化されたレーザ光B1〜B7は、集光レンズ20によって集光され、マルチモード光ファイバ30のコア30aの入射端面に収束する。
前記露光の対象としては、感光層を有する前記パターン形成材料である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、基体上に前記パターン形成材料を形成してなる積層体に対して行われることが好ましい。
前記パターン形成材料としては、支持体上に感光層を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、必要に応じて適宜選択したその他の層を有していてもよい。
前記支持体としては、該支持体に対し405nmの光を照射する場合における該支持体の全光線透過率が85%以上であり、かつ、該支持体に対し405nmの光を照射する場合における該支持体のヘイズ値が10%以下である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記全光線透過率が、80%未満となると、前記感光層に到達するエネルギーが減少し、露光量不足となったり、前記支持体内での光散乱量が増加し、解像性の低下を招いたりすることがある。
前記ヘイズ値が、10%を超えると、前記感光層内の光散乱量が増加し、解像性が低下すると共に、レジスト形状に劣ることがある。
前記ヘイズ値の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、以下に説明する方法が挙げられる。
まず、(1)前記全光線透過率の測定方法において、前記積分球を使用しない以外は前記全光線透過率の測定方法と同様にして平行光線透過率を測定する。次に、(2)次計算式、前記全光線透過率−前記平行光線透過率、から求められる拡散光透過率を計算し、(3)次計算式、前記拡散光透過率/前記全光線透過率×100、から前記ヘイズ値を求めることができる。
前記算術平均粗さ(Ra)が、0.6μmを超えると、前記感光層の平坦性が損なわれ、露光、感光、現像後のレジスト面状に劣ることがある。
なお、前記算術平均粗さは、JIS B 0601に準じ、測定長10cm、カットオフ0.08mmの条件で、東京精密社製、サーフコム 1400−3DFを用いて測定した値である。
前記酸素透過率が、200cc/m2・day・atmを超えると、前記感光層の保存性が低下し、解像性及び現像性等に変化が生じることがある。
前記熱収縮率が、2%を超えると、感光性樹脂組成物溶液の塗布、乾燥及び巻取り仕上げの製造工程において、筋状の巻き姿、巻きずれが発生することがある。
前記熱収縮率が、3%を超えると、感光性樹脂組成物溶液の塗布、乾燥及び巻取り仕上げの製造工程において、筋状の巻き姿、巻きずれが発生することがある。
前記表面抵抗値が、1×1018Ω・cmを超えると、発生した静電気が帯電されやすく、帯電量が増加し、チリやホコリ等を吸着しやすく、異物故障の原因となることがある。
前記合成樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリエステル樹脂が好ましい。
前記粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、不活性粒子、架橋ポリマー粒子などが好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記粒子の一次粒子径が、0.01μm未満となると、滑剤としての効果を十分に発揮することが困難となることがあり、3μmを超えると、前記感光層の表面形状に劣ることがある。
前記析出粒子とは、例えば、エステル交換触媒としてアルカリ金属又はアルカリ土類金属化合物を用いた系を常法により重合させることにより反応系内に析出するものを言い、エステル交換反応又は重縮合反応時にテレフタル酸を添加することにより析出させたものでもよい。前記エステル交換反応又は重縮合反応においては、リン酸、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、酸性リン酸エチル、亜リン酸、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリブチル等のリン化合物の1種以上を存在させてもよい。
前記帯電防止剤としては、特に制限はなく、公知の帯電防止剤の中から適宜選択することができるが、例えば、スルホン酸金属塩基を2個以上有する化合物が挙げられ、該化合物の一例としては、ラウリルジフェニルエーテルジスルホネート、ジラウリルジフェニルエーテルジスルホネート、ステアリルジフェニルエーテルジスルホネート、ジステアリルジフェニルエーテルジスルホネート、ジフェニルジフェニルエーテルジスルホネートなどが挙げられる。
前記含有量が、1%未満となると、前記支持体上にゴミ等が付着することにより、パターン欠陥が生じることがあり、20質量%を超えると、前記ヘーズ値が高くなり、また、ブロッキング等が生じる結果、前記パターン形成材料を製造する際の取扱性や、該パターン形成材料自身の取扱性が低下することがある。
前記ポリエステル樹脂をシート状に溶融押出し、急冷して未延伸フィルムをつくり、該未延伸フィルムを二軸延伸する際に延伸温度を85〜145℃、縦方向及び横方向の延伸倍率を2.6〜4.0倍とし、必要に応じて二軸延伸した後のフィルムを150〜210℃で熱固定することにより調製することができる。
前記二軸延伸は、未延伸フィルムを縦方向又は横方向に延伸して一軸延伸フィルムとし、次いで該一軸延伸フィルムを横方向又は縦方向に延伸することによる逐次二軸延伸法であってもよく、該未延伸フィルムを縦方向及び横方向に同時に延伸する同時二軸延伸法であってもよい。また、前記二軸延伸フィルムは必要に応じて縦方向及び横方向の少なくともいずれかの方向にに更に延伸することができる。
前記保護フィルムとしては、例えば、前記支持体に使用されるもの、紙、ポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙、などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。
前記保護フィルムの厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5〜100μmが好ましく、8〜50μmがより好ましく、10〜30μmが特に好ましい。
前記保護フィルムを用いる場合、前記感光層及び前記支持体の接着力Aと、前記感光層及び保護フィルムの接着力Bとが、接着力A>接着力Bの関係であることが好ましい。
前記支持体と保護フィルムとの組合せ(支持体/保護フィルム)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリ塩化ビニル/セロフアン、ポリイミド/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。また、支持体及び保護フィルムの少なくともいずれかを表面処理することにより、上述のような接着力の関係を満たすことができる。前記支持体の表面処理は、前記感光層との接着力を高めるために施されてもよく、例えば、下塗層の塗設、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、高周波照射処理、グロー放電照射処理、活性プラズマ照射処理、レーザ光線照射処理などを挙げることができる。
前記静摩擦係数が、0.3未満であると、滑り過ぎるため、ロール状にした場合に巻ズレが発生することがあり、1.4を超えると、良好なロール状に巻くことが困難となることがある。
また、感光層の積層数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1層であってもよく、2層以上であってもよい。
前記バインダーとしては、例えば、アルカリ性水溶液に対して膨潤性であることが好ましく、アルカリ性水溶液に対して可溶性であることがより好ましい。
アルカリ性水溶液に対して膨潤性又は溶解性を示すバインダーとしては、例えば、酸性基を有するものが好適に挙げられる。
カルボキシル基を有するバインダーとしては、例えば、カルボキシル基を有するビニル共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリアミド酸樹脂、変性エポキシ樹脂などが挙げられ、これらの中でも、塗布溶媒への溶解性、アルカリ現像液への溶解性、合成適性、膜物性の調整の容易さ等の観点からカルボキシル基を有するビニル共重合体が好ましい。
また、カルボキシル基の前駆体として無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の無水物を有するモノマーを用いてもよい。
前記含有率が、5モル%未満であると、アルカリ水への現像性が不足することがあり、50モル%を超えると、硬化部(画像部)の現像液耐性が不足することがある。
前記質量平均分子量が、2,000未満であると、膜の強度が不足しやすく、また安定な製造が困難になることがあり、300,000を超えると、現像性が低下することがある。
前記含有量が10質量%未満であると、アルカリ現像性やプリント配線板形成用基板(例えば、銅張積層板)との密着性が低下することがあり、90質量%を超えると、現像時間に対する安定性や、硬化膜(テント膜)の強度が低下することがある。なお、前記含有量は、前記バインダーと必要に応じて併用される高分子結合剤との合計の含有量であってもよい。
前記酸価が、70(mgKOH/g)未満であると、現像性が不足したり、解像性が劣り、配線パターン等の永久パターンを高精細に得ることができないことがあり、250(mgKOH/g)を超えると、パターンの耐現像液性及び密着性の少なくともいずれかが悪化し、配線パターン等の永久パターンを高精細に得ることができないことがある。
前記重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ウレタン基及びアリール基の少なくともいずれかを有するモノマー又はオリゴマーが好適に挙げられる。また、これらは、重合性基を2種以上有することが好ましい。
前記ウレタン基を有するモノマーとしては、ウレタン基を有する限り、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、特公昭48−41708、特開昭51−37193、特公平5−50737、特公平7−7208、特開2001−154346、特開2001−356476号公報等に記載されている化合物などが挙げられ、例えば、分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物と分子中に水酸基を有するビニルモノマーとの付加物などが挙げられる。
前記脂肪族基の炭素原子数としては、例えば、1〜30の整数が好ましく、1〜20の整数がより好ましく、3〜10の整数が特に好ましい。
前記芳香族基の炭素原子数としては、6〜100の整数が好ましく、6〜50の整数がより好ましく、6〜30の整数が特に好ましい。
前記アルキレン基の炭素原子数としては、例えば、1〜18の整数が好ましく、1〜10の整数がより好ましい。
前記アリーレン基の炭素原子数としては、6〜18の整数が好ましく、6〜10の整数がより好ましい。
前記アリール基を有するモノマーとしては、アリール基を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アリール基を有する多価アルコール化合物、多価アミン化合物及び多価アミノアルコール化合物の少なくともいずれかと不飽和カルボン酸とのエステル又はアミドなどが挙げられる。
本発明のパターン形成方法には、前記パターン形成材料としての特性を悪化させない範囲で、前記ウレタン基を含有するモノマー、アリール基を有するモノマー以外の重合性モノマーを併用してもよい。
前記単官能モノマーとしては、例えば、前記バインダーの原料として例示した化合物、特開平6−236031号公報に記載されている2塩基のモノ((メタ)アクリロイルオキシアルキルエステル)モノ(ハロヒドロキシアルキルエステル)等の単官能モノマー(例えば、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β′−メタクリロイルオキシエチル−o−フタレート等)、特許2744643号公報、WO00/52529号公報、特許2548016号公報等に記載の化合物が挙げられる。
前記含有量が、5質量%となると、テント膜の強度が低下することがあり、90質量%を超えると、保存時のエッジフュージョン(ロール端部からのしみだし故障)が悪化することがある。
また、重合性化合物中に前記重合性基を2個以上有する多官能モノマーの含有量としては、5〜100質量%が好ましく、20〜100質量%がより好ましく、40〜100質量%が特に好ましい。
前記光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができるが、例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましく、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、前記光重合開始剤は、約300〜800nm(より好ましくは330〜500nm)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。
前記その他の成分としては、例えば、増感剤、熱重合禁止剤、可塑剤、発色剤、着色剤などが挙げられ、更に基体表面への密着促進剤及びその他の助剤類(例えば、顔料、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、熱架橋剤、表面張力調整剤、連鎖移動剤等)を併用してもよい。これらの成分を適宜含有させることにより、目的とするパターン形成材料の安定性、写真性、焼きだし性、膜物性等の性質を調整することができる。
前記増感剤は、後述する光照射手段として可視光線や紫外光・可視光レーザなどにより適宜選択することができる。
前記増感剤は、活性エネルギー線により励起状態となり、他の物質(例えば、ラジカル発生剤、酸発生剤等)と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動等)することにより、ラジカルや酸等の有用基を発生することが可能である。
前記含有量が、0.05質量%未満となると、活性エネルギー線への感度が低下し、露光プロセスに時間がかかり、生産性が低下することがあり、30質量%を超えると、前記感光層から保存時に析出することがある。
前記熱重合禁止剤は、前記感光層における前記重合性化合物の熱的な重合又は経時的な重合を防止するために添加してもよい。
前記熱重合禁止剤としては、例えば、4−メトキシフェノール、ハイドロキノン、アルキルまたはアリール置換ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、塩化第一銅、フェノチアジン、クロラニル、ナフチルアミン、β−ナフトール、2,6−ジ−t−ブチル−4−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ピリジン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、ピクリン酸、4−トルイジン、メチレンブルー、銅と有機キレート剤反応物、サリチル酸メチル、及びフェノチアジン、ニトロソ化合物、ニトロソ化合物とAlとのキレート等が挙げられる。
前記含有量が、0.001質量%未満であると、保存時の安定性が低下することがあり、5質量%を超えると、活性エネルギー線に対する感度が低下することがある。
前記可塑剤は、前記感光層の膜物性(可撓性)をコントロールするために添加してもよい。
前記可塑剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジフェニルフタレート、ジアリルフタレート、オクチルカプリールフタレート等のフタル酸エステル類;トリエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジアセテート、ジメチルグリコースフタレート、エチルフタリールエチルグリコレート、メチルフタリールエチルグリコレート、ブチルフタリールブチルグリコレート、トリエチレングリコールジカブリル酸エステル等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;4−トルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルアセトアミド等のアミド類;ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセパケート、ジオクチルセパケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルマレート等の脂肪族二塩基酸エステル類;クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、グリセリントリアセチルエステル、ラウリン酸ブチル、4,5−ジエポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジオクチル等、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類が挙げられる。
前記発色剤は、露光後の前記感光層に可視像を与える(焼きだし機能)ために添加してもよい。
前記発色剤としては、例えば、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン(ロイコクリスタルバイオレット)、トリス(4−ジエチルアミノフェニル)メタン、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン、トリス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ジブチルアミノフェニル)−〔4−(2−シアノエチル)メチルアミノフェニル〕メタン、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)−2−キノリルメタン、トリス(4−ジプロピルアミノフェニル)メタン等のアミノトリアリールメタン類;3,6−ビス(ジメチルアミノ)−9−フェニルキサンチン、3−アミノ−6−ジメチルアミノ−2−メチル−9−(2−クロロフェニル)キサンチン等のアミノキサンチン類;3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(2−エトキシカルボニルフェニル)チオキサンテン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)チオキサンテン等のアミノチオキサンテン類;3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9,10−ジヒドロ−9−フェニルアクリジン、3,6−ビス(ベンジルアミノ)−9,10−ジビドロ−9−メチルアクリジン等のアミノ−9,10−ジヒドロアクリジン類;3,7−ビス(ジエチルアミノ)フェノキサジン等のアミノフェノキサジン類;3,7−ビス(エチルアミノ)フェノチアゾン等のアミノフェノチアジン類;3,7−ビス(ジエチルアミノ)−5−ヘキシル−5,10−ジヒドロフェナジン等のアミノジヒドロフェナジン類;ビス(4−ジメチルアミノフェニル)アニリノメタン等のアミノフェニルメタン類;4−アミノ−4’−ジメチルアミノジフェニルアミン、4−アミノ−α、β−ジシアノヒドロケイ皮酸メチルエステル等のアミノヒドロケイ皮酸類;1−(2−ナフチル)−2−フェニルヒドラジン等のヒドラジン類;1,4−ビス(エチルアミノ)−2,3−ジヒドロアントラキノン類のアミノ−2,3−ジヒドロアントラキノン類;N,N−ジエチル−4−フェネチルアニリン等のフェネチルアニリン類;10−アセチル−3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジン等の塩基性NHを含むロイコ色素のアシル誘導体;トリス(4−ジエチルアミノ−2−トリル)エトキシカルボニルメンタン等の酸化しうる水素を有していないが、発色化合物に酸化しうるロイコ様化合物;ロイコインジゴイド色素;米国特許3,042,515号及び同第3,042,517号に記載されているような発色形に酸化しうるような有機アミン類(例、4,4’−エチレンジアミン、ジフェニルアミン、N,N−ジメチルアニリン、4,4’−メチレンジアミントリフェニルアミン、N−ビニルカルバゾール)が挙げられ、これらの中でも、ロイコクリスタルバイオレット等のトリアリールメタン系化合物が好ましい。
前記ハロゲン化合物としては、例えば、ハロゲン化炭化水素(例えば、四臭化炭素、ヨードホルム、臭化エチレン、臭化メチレン、臭化アミル、臭化イソアミル、ヨウ化アミル、臭化イソブチレン、ヨウ化ブチル、臭化ジフェニルメチル、ヘキサクロロエタン、1,2−ジブロモエタン、1,1,2,2−テトラブロモエタン、1,2−ジブロモ−1,1,2−トリクロロエタン、1,2,3トリブロモプロバン、1−ブロモ−4−クロロブタン、1,2,3,4−テトラブロモブタン、テトラクロロシクロプロペン、ヘキサクロロシクロペンタジエン、ジブロモシキロヘキサン、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(4−クロロフェニル)エタンなど);ハロゲン化アルコール化合物(例えば、2,2,2−トリクロロエタノール、トリブロモエタノール、1,3−ジクロロ−2−プロパノール、1,1,1−トリクロロ−2−プロパノール、ジ(ヨードヘキサメチレン)アミノイソプロパノール、トリブロモ−t−ブチルアルコール、2,2,3−トリクロロブタン−1,4−ジオールなど);ハロゲン化カルボニル化合物(例えば1,1−ジクロロアセトン、1,3−ジクロロアセトン、ヘキサクロロアセトン、ヘキサブロモアセトン、1,1,3,3−テトラクロロアセトン、1,1,1−トリクロロアセトン、3,4−ジブロモ−2−ブタノン、1,4−ジクロロ−2−ブタノン−ジブロモシクロヘキサノン等);ハロゲン化エーテル化合物(例えば2−ブロモエチルメチルエーテル、2−ブロモエチルエチルエーテル、ジ(2−ブロモエチル)エーテル、1,2−ジクロロエチルエチルエーテル等);ハロゲン化エステル化合物(例えば、酢酸ブロモエチル、トリクロロ酢酸エチル、トリクロロ酢酸トリクロロエチル、2,3−ジブロモプロピルアクリレートのホモポリマー及び共重合体、ジブロモプロピオン酸トリクロロエチル、α,β−ジグロロアクリル酸エチル等);ハロゲン化アミド化合物(例えば、クロロアセトアミド、ブロモアセトアミド、ジクロロアセトアミド、トリクロロアセトアミド、トリブロモアセトアミド、トリクロロエチルトリクロロアセトアミド、2−ブロモイソプロピオンアミド、2,2,2−トリクロロプロピオンアミド、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミドなど);硫黄やリンを有する化合物(例えば、トリブロモメチルフェニルスルホン、4−ニトロフェニルトリブロモメチルスルホン、4−クロルフェニルトリブロモメチルスルホン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート等)、2,4−ビス(トリクロロメチル)6−フェニルトリアゾールなどが挙げられる。有機ハロゲン化合物では、同一炭素原子に結合した2個以上のハロゲン原子を持つハロゲン化合物が好ましく、1個の炭素原子に3個のハロゲン原子を持つハロゲン化合物がより好ましい。前記有機ハロゲン化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、トリブロモメチルフェニルスルホン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−フェニルトリアゾールが好ましい。
前記感光層には、取り扱い性の向上のために感光性樹脂組成物を着色し、又は保存安定性を付与する目的に、染料を用いることができる。
前記染料としては、ブリリアントグリーン(例えば、その硫酸塩)、エオシン、エチルバイオレット、エリスロシンB、メチルグリーン、クリスタルバイオレット、ベイシックフクシン、フェノールフタレイン、1,3−ジフェニルトリアジン、アリザリンレッドS、チモールフタレイン、メチルバイオレット2B、キナルジンレッド、ローズベンガル、メタニル−イエロー、チモールスルホフタレイン、キシレノールブルー、メチルオレンジ、オレンジIV、ジフェニルチロカルバゾン、2,7−ジクロロフルオレセイン、パラメチルレッド、コンゴーレッド、ベンゾプルプリン4B、α−ナフチル−レッド、ナイルブルーA、フェナセタリン、メチルバイオレット、マラカイトグリーン、パラフクシン、オイルブルー#603(オリエント化学工業社製)、ローダミンB、ロータミン6G、ビクトリアピュアブルーBOHなどを挙げることができ、これらの中でもカチオン染料(例えば、マラカイトグリーンシュウ酸塩、マラカイトグリーン硫酸塩等)が好ましい。該カチオン染料の対アニオンとしては、有機酸又は無機酸の残基であればよく、例えば、臭素酸、ヨウ素酸、硫酸、リン酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の残基(アニオン)などが挙げられる。
各層間の密着性、又はパターン形成材料と基体との密着性を向上させるために、各層に公知のいわゆる密着促進剤を用いることができる。
本発明の前記パターン形成材料を製造する際に発生する面状ムラを改善させるために、公知の界面活性剤を添加することができる。
前記界面活性剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素含有界面活性剤などから適宜選択できる。
前記含有量が、0.001質量%未満になると、面状改良の効果が得られなくことがあり、10質量%を超えると、密着性が低下することがある。
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クッション層、バリア層、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層等の層が挙げられる。前記パターン形成材料は、これらの層を1種単独で有していてもよく、2種以上を有していてもよい。また、同種の層を2層以上有していてもよい。
前記パターン形成材料は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、上述の各種材料を、水又は溶剤に溶解、乳化又は分散させて感光性樹脂組成物溶液を調製する。
前記感光性樹脂組成物溶液の塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法、スリットコート法、エクストルージョンコート法、カーテンコート法、ダイコート法、グラビアコート法、ワイヤーバーコート法、ナイフコート法等の各種の塗布方法が挙げられる。
前記乾燥の条件としては、各成分、溶媒の種類、使用割合等によっても異なるが、通常60〜110℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
前記基体としては、特に制限はなく、公知の材料の中から表面平滑性の高いものから凸凹のある表面を有するものまで適宜選択することができるが、板状の基体(基板)が好ましく、具体的には、公知のプリント配線板形成用基板(例えば、銅張積層板)、ガラス板(例えば、ソーダガラス板等)、合成樹脂性のフィルム、紙、金属板などが挙げられる。
前記その他の工程としては、特に制限はなく、公知のパターン形成における工程の中から適宜選択することが挙げられるが、例えば、現像工程、エッチング工程、メッキ工程などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記現像工程は、前記露光工程により前記パターン形成材料における感光層を露光し、該感光層の露光した領域を硬化させた後、未効果領域を除去することにより現像し、パターンを形成する工程である。
前記現像液の温度としては、前記感光層の現像性に合わせて適宜選択することができるが、例えば、約25℃〜40℃が好ましい。
前記エッチング処理に用いられるエッチング液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記金属層が銅で形成されている場合には、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング液などが挙げられ、これらの中でも、エッチングファクターの点から塩化第二鉄溶液が好ましい。
前記エッチング工程によりエッチング処理した後に前記パターンを除去することにより、前記基体の表面に永久パターンを形成することができる。
前記永久パターンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、配線パターンなどが好適に挙げられる。
前記メッキ処理としては、例えば、硫酸銅メッキ、ピロリン酸銅メッキ等の銅メッキ、ハイスローはんだメッキ等のはんだメッキ、ワット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)メッキ、スルファミン酸ニッケル等のニッケルメッキ、ハード金メッキ、ソフト金メッキ等の金メッキなど処理が挙げられる。
前記メッキ工程によりメッキ処理した後に前記パターンを除去することにより、また更に必要に応じて不要部をエッチング処理等で除去することにより、前記基体の表面に永久パターンを形成することができる。
本発明のパターン形成方法は、プリント配線板の製造、特にスルーホール又はビアホールなどのホール部を有するプリント配線板の製造に好適に用いることができる。以下、本発明のパターン形成方法を利用したプリント配線板の製造方法について説明する。
前記パターン形成材料の積層温度としては、特に制限はなく、例えば、室温(15〜30℃)、又は加熱下(30〜180℃)が挙げられ、これらの中でも、加温下(60〜140℃)が好ましい。
前記圧着ロールのロール圧としては、特に制限はなく、例えば、0.1〜1MPaが好ましい。
前記圧着の速度としては、特に制限はなく、1〜3m/分が好ましい。
また、前記プリント配線板形成用基板を予備加熱しておいてもよく、また、減圧下で積層してもよい。
前記強アルカリ水溶液における塩基成分としては、特に制限はなく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。
前記強アルカリ水溶液のpHとしては、例えば、約12〜14が好ましく、約13〜14がより好ましい。
前記強アルカリ水溶液としては、特に制限はなく、例えば、1〜10質量%の水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液などが挙げられる。
なお、前記パターン形成材料は上記のエッチングプロセスのみでなく、メッキプロセスに使用してもよい。前記メッキ法としては、例えば、硫酸銅メッキ、ピロリン酸銅メッキ等の銅メッキ、ハイスローはんだメッキ等のはんだメッキ、ワット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)メッキ、スルファミン酸ニッケル等のニッケルメッキ、ハード金メッキ、ソフト金メッキ等の金メッキなどが挙げられる。
−パターン形成材料の製造−
前記支持体として16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステル社製、R340G16)に、下記の組成からなる感光性樹脂組成物溶液を塗布し乾燥させて、15μm厚の感光層を形成し、前記パターン形成材料を製造した。
・メチルメタクリレート/2−エチルへキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合体組成(質量比):50/20/7/23、質量平均分子量:90,000、酸価150) 15質量部
・下記構造式(73)で表される重合性モノマー 7.0質量部
・ヘキサメチレンジイソシアネートとテトラエチレンオキシドモノメタアクリレートの1/2モル比付加物 7.0質量部
・N−メチルアクリドン 0.11質量部
・2,2−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール
2.17質量部
・2−メルカプトベンズイミダゾール 0.23質量部
・マラカイトグリーンシュウ酸塩 0.02質量部
・ロイコクリスタルバイオレレット 0.26質量部
・メチルエチルケトン 40質量部
・1−メトキシ−2−プロパノール 20質量部
圧着条件は、圧着ロール温度 105℃、圧着ロール圧力 0.3MPa、ラミネート速度 1m/分とした。
前記製造した前記積層体について、全光線透過率、ヘイズ値、算術平均粗さ(Ra)、熱収縮率、表面抵抗値、解像度、パターン欠陥、剥離後の帯電量、巻取りしわの発生の有無、及び露光速度の評価を行った。結果を表3及び4に示した。
前記全光線透過率は、分光光度計(島津製作所社製、UV−2400)に積分球を組み込んだ装置を用いて、前記支持体に対して405nmのレーザ光を照射することにより測定した。
前記全光線透過率の測定方法において、前記積分球を使用しない以外は前記全光線透過率の測定方法と同様にして平行光線透過率を測定した。次に、次計算式、拡散光透過率=前記全光線透過率−前記平行光線透過率、を計算し、更に、次計算式、ヘイズ値=前記拡散光透過率/前記全光線透過率×100、を計算することにより求めた。
前記算術平均粗さ(Ra)の測定は、JIS B 0601に準じ、前記支持体の前記感光層側の面と、該感光層側の面とは反対側の面について、カットオフ0.08mm、測定長10cmの条件で、東京精密社製、サーフコム 1400−3DFを用いて測定した。
前記算術平均粗さ(Ra)は以下の計算式で求められる値である。
前記熱収縮率は、JIS C2318に準じ、幅20mm、長さ150mmの試験片を用いて、該試験片の中央部に約100mmの間隔で2本の標点を入れ、該間隔を正確に測定する(これをAmmとする)。前記試験片を無張力下で160±3℃の熱風オーブン中で5分間保存し、その後室温で30分間放置した後、標点間の間隔を測定し(これをBmm)、次式、熱収縮率=100×(A−B)/A、を計算することにより測定する。
前記表面抵抗値は、前記支持体を10℃、相対湿度35%の条件下において6時間保存した後、表面抵抗測定器(アドバンテスト社製、R8340 ultra high resistance meter,R12704 resistivity chamber)を用いて測定を行った。
(1)最短現像時間の測定方法
前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、銅張積層板上の前記感光層の全面に30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を0.15MPaの圧力にてスプレーし、炭酸ナトリウム水溶液のスプレー開始から銅張積層板上の感光層が溶解除去されるまでに要した時間を測定し、これを最短現像時間とした。
この結果、前記最短現像時間は、10秒であった。
前記調製した積層体におけるパターン形成材料の感光層に対し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)側から、以下に説明するパターン形成装置を用いて、0.1mJ/cm2から21/2倍間隔で100mJ/cm2までの光エネルギー量の異なる光を照射して露光し、前記感光層の一部の領域を硬化させた。室温にて10分間静置した後、前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、銅張積層板上の感光層の全面に、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液をスプレー圧0.15MPaにて前記(1)で求めた最短現像時間の2倍の時間スプレーし、未硬化の領域を溶解除去して、残った硬化領域の厚みを測定した。次いで、光の照射量と、硬化層の厚さとの関係をプロットして感度曲線を得る。こうして得た感度曲線から硬化領域の厚さが15μmとなった時の光エネルギー量を、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量とした。
この結果、前記感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は、3mJ/cm2であった。
前記光照射手段として図27〜32に示す合波レーザ光源と、前記光変調手段として図4に示す主走査方向にマイクロミラーが1024個配列されたマイクロミラー列が、副走査方向に768組配列された内、1024個×256列のみを駆動するように制御したDMD50と、図13に示した一方の面がトーリック面であるマイクロレンズ474をアレイ状に配列したマイクロレンズアレイ472及び該マイクロレンズアレイを通した光を前記パターン形成材料に結像する光学系480、482とを有するパターン形成装置を用いた。
まず、DMD50の前記描素部としてのマイクロレンズ474の出射面における歪みを補正するため、該出射面の歪みを測定した。結果を図14に示した。図14においては、反射面の同じ高さ位置を等高線で結んで示してあり、等高線のピッチは5nmである。なお同図に示すx方向及びy方向は、マイクロミラー62の2つ対角線方向であり、マイクロミラー62はy方向に延びる回転軸を中心として回転する。また、図15の(A)及び(B)にはそれぞれ、上記x方向、y方向に沿ったマイクロミラー62の反射面の高さ位置変位を示した。
前記(1)の最短現像時間の評価方法と同じ方法及び条件で前記積層体を作成し、室温(23℃、55%RH)にて10分間静置した。得られた積層体のポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)上から、前記パターン形成装置を用いて、ライン/スペース=1/1でライン幅10μm〜50μmまで5μm刻みで各線幅の露光を行う。この際の露光量は、前記(2)で測定した前記パターン形成材料の感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量である。室温にて10分間静置した後、前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取る。銅張積層板上の感光層の全面に30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液をスプレー圧0.15MPaにて前記(1)で求めた最短現像時間の2倍の時間スプレーし、未硬化領域を溶解除去する。この様にして得られた硬化樹脂パターン付き銅張積層板の表面を光学顕微鏡で観察し、硬化樹脂パターンのラインにツマリ、ヨレ等の異常のない最小のライン幅を測定し、これを解像度とした。該解像度は数値が小さいほど良好である。
前記解像度の測定において形成したパターンを有する積層体を用いて、該積層体における露出した銅張積層板の表面に、塩化鉄エッチャント(塩化第二鉄含有エッチング溶液、40°ボーメ、液温40℃)を0.25MPaで、36秒スプレーして、硬化層で覆われていない露出した領域の銅層を溶解除去することによりエッチング処理を行った。次いで、2質量%の水酸化ナトリウム水溶液をスプレーすることにより前記形成したパターンを除去して、表面に前記永久パターンとして銅層の配線パターンを備えたプリント配線板を調製した。該プリント配線基板上の配線パターンを光学顕微鏡で観察し、該配線パターンの最小のライン幅を測定した。この最小ライン幅が小さいほど高精細な配線パターンが得られ、エッチング性に優れていることを意味する。
前記解像度の測定において形成したパターン面(50μm×50μm)について走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影し、形成したパターン及び配線パターンの形状について以下の評価基準に従って評価を行った。
−評価基準−
A・・・・・欠陥が全くないか、又は1〜5個の欠陥があり、形成したパターンの形状に影響がなく、エッチング後の配線パターンに断線が観られなかった。
B・・・・・5〜10個の欠陥があるが、形成したパターンの形状に影響がなく、エッチング後の配線パターンに断線が観られなかった。
C・・・・・11〜20個の欠陥があり、該欠陥がパターンの端面において形状異常を生じさせ、エッチング後の配線パターンに断線が観られた。
D・・・・・21個異常の欠陥があり、該欠陥がパターンの端面において形状異常を生じさせ、エッチング後の配線パターンに断線が観られた。
前記解像度の測定において形成したパターン面(50μm×50μm)について、レーザ顕微鏡(キーエンス社製、VK−9500)を用いて最大20個までのパターン欠陥の内、最大径と最大の深さを測定した。なお、前記最大深さが、前記感光層の厚み(15μm)の1/2以内である場合には、エッチング処理後に形成される配線パターンに断線が生じていなかった。
前記支持体のみをロール状に巻き、10m/minの速度で剥離した時の剥離面の帯電量について表面電位計(アキレス社製、AS−10)を用いて、前記剥離面から赤色LED光焦点にて測定した。
前記支持体(幅24cm)上に前記感光性樹脂組成物溶液を9m/minの速度で塗布し、120℃で60秒間乾燥してパターン形成材料を製造し、該パターン形成材料を3kg/26cmの巻取りテンションで巻き取った場合における巻取りしわの発生の有無を目視で観察した。
前記パターン形成装置を用いて、露光光と前記感光層とを相対的に移動させる速度を変更し、一般的な配線パターンが形成される速度を求めた。露光は、前記調製した積層体におけるパターン形成材料の感光層に対して、ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)側から行った。なお、この設定速度が速い方が効率的なパターン形成が可能となる。
実施例1において、ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステル社製、R340G16)を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステル社製、R310−16)に代えた以外は実施例1と同様にしてパターン形成材料を製造した。
製造したパターン形成材料を用いて全光線透過率、ヘイズ値、算術平均粗さ(Ra)、熱収縮率、表面抵抗値、解像度、パターン欠陥、剥離後の帯電量、巻取りしわの発生の有無、及び露光速度の評価を行った。結果を表3及び4に示した。
なお、最短現像時間は10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は3mJ/cm2であった。
実施例1において、ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステル社製、R340G16)を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製、16QS52)に代えた以外は実施例1と同様にしてパターン形成材料を製造した。
製造したパターン形成材料を用いて全光線透過率、ヘイズ値、算術平均粗さ(Ra)、熱収縮率、表面抵抗値、解像度、パターン欠陥、剥離後の帯電量、巻取りしわの発生の有無、及び露光速度の評価を行った。結果を表3及び4に示した。
なお、最短現像時間は10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は3mJ/cm2であった。
実施例1において、ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステル社製、R340G16)を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製、16FB50)に代えた以外は実施例1と同様にしてパターン形成材料を製造した。
製造したパターン形成材料を用いて全光線透過率、ヘイズ値、算術平均粗さ(Ra)、熱収縮率、表面抵抗値、解像度、パターン欠陥、剥離後の帯電量、巻取りしわの発生の有無、及び露光速度の評価を行った。結果を表3及び4に示した。
なお、最短現像時間は10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は3mJ/cm2であった。
実施例1において、ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステル社製、R340G16)を、下記の製造方法により製造した3層構造のポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)に代えた以外は実施例1と同様にしてパターン形成材料を製造した。
製造したパターン形成材料を用いて全光線透過率、ヘイズ値、算術平均粗さ(Ra)、熱収縮率、表面抵抗値、解像度、パターン欠陥、剥離後の帯電量、巻取りしわの発生の有無、及び露光速度の評価を行った。結果を表3及び4に示した。
なお、最短現像時間は10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は3mJ/cm2であった。
平均粒径2.5μmのシリカ粒子80ppmと、帯電防止剤としてラウリルジフェニルエーテルジスルホネート10質量%とを含有するポリエチレンレテフタレートA(以下「PET−A」と称する)、並びに、平均粒径2.5μmのシリカ粒子80ppmを含有するポリエチレンレテフタレートB(以下「PET−B」と称する)及びC(以下「PET−C」と称する)を常法により調製し、共押出し法で、前記PET−A、B及びCを溶融押出し、冷却固化してPET−A層(厚み:4μm)/PET−B層(厚み:8μm)/PET−C層(厚み:4μm)の3層からなる未延伸積層フィルムを調製した。該未延伸積層フィルムを周速の異なる85℃の一対のロール間で縦方向に3.5倍延伸して一軸延伸フィルムを得た。次いで、テンターにより98℃で横方向に3.5倍延伸した後、更に200〜210℃で熱固定して、厚さ16μmの二軸延伸された積層ポリエステルフィルムを製造した。
実施例1において、ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステル社製、R340G16)を、下記の製造方法により製造したポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)に代えた以外は実施例1と同様にしてパターン形成材料を製造した。
製造したパターン形成材料を用いて全光線透過率、ヘイズ値、算術平均粗さ(Ra)、熱収縮率、表面抵抗値、解像度、パターン欠陥、剥離後の帯電量、巻取りしわの発生の有無、及び露光速度の評価を行った。結果を表3及び4に示した。
なお、最短現像時間は10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は3mJ/cm2であった。
平均粒子径2.5μmの塊状シリカ0.05質量部と、セバチン酸を共重合成分とし、ポリエチレンレテフタレートを主体とする共重合ポリエステル99質量部と、ポリブチレンテレフタレートのホモポリマーを共重合成分とし、ポリエチレンテレフタレートを主体とする共重合ポリエステル1質量部とを含む混合物を常法により調製した。該調製した混合物を280℃で溶融押出し、急冷固化して未延伸フィルムを調製した。
次いで、前記未延伸フィルムを縦方向の延伸条件(120℃、延伸倍率3.0倍)で縦方向に延伸し、次いで横方向の延伸条件(温度120℃、延伸倍率3.2倍)で横方向に延伸した後、180℃で熱固定処理して厚み25μmの二軸延伸されたフィルムを製造した。
実施例6において、二軸延伸フィルム(支持体)に帯電防止剤としてラウリルジフェニルエーテルジスルホネートを塗布した以外は実施例6と同様にしてパターン形成材料を製造した。
製造したパターン形成材料を用いて全光線透過率、ヘイズ値、算術平均粗さ(Ra)、熱収縮率、表面抵抗値、解像度、パターン欠陥、剥離後の帯電量、巻取りしわの発生の有無、及び露光速度の評価を行った。結果を表3及び4に示した。
なお、最短現像時間は10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は3mJ/cm2であった。また、前記パターン形成材料は、前記帯電防止剤を塗布した面が前記支持体の感光層と接する面とは反対側の面となるようにして製造した。
実施例5において、ポリエチレンテレフタレートAに含有するシリカ粒子の平均粒径を0.06μmに代えたこと、及び、帯電防止剤を用いなかったこと以外は実施例5と同様にしてパターン形成材料を製造した。
製造したパターン形成材料を用いて全光線透過率、ヘイズ値、算術平均粗さ(Ra)、熱収縮率、表面抵抗値、解像度、パターン欠陥、剥離後の帯電量、巻取りしわの発生の有無、及び露光速度の評価を行った。結果を表3及び4に示した。
なお、最短現像時間は10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は3mJ/cm2であった。
実施例8において、ポリエチレンレテフタレートAに帯電防止剤としてラウリルジフェニルエーテルジスルホネート10質量%を含有させた以外は実施例8と同様にしてパターン形成材料を製造した。
製造したパターン形成材料を用いて全光線透過率、ヘイズ値、算術平均粗さ(Ra)、熱収縮率、表面抵抗値、解像度、パターン欠陥、剥離後の帯電量、巻取りしわの発生の有無、及び露光速度の評価を行った。結果を表3及び4に示した。
なお、最短現像時間は10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は3mJ/cm2であった。
実施例1におけるパターン形成装置において、マイクロレンズアレイを用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして全光線透過率、ヘイズ値、算術平均粗さ(Ra)、熱収縮率、表面抵抗値、解像度、パターン欠陥、剥離後の帯電量、巻取りしわの発生の有無、及び露光速度の評価を行った。結果を表3及び4に示した。
なお、最短現像時間は10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は3mJ/cm2であった。
実施例1におけるパターン形成装置において、マイクロレンズアレイを用いなかったこと、及び、DMDの制御を全てのマイクロミラー(1024個×768列)を駆動させるように変更したこと以外は、実施例1と同様にして全光線透過率、ヘイズ値、算術平均粗さ(Ra)、熱収縮率、表面抵抗値、解像度、パターン欠陥、剥離後の帯電量、巻取りしわの発生の有無、及び露光速度の評価を行った。結果を表3及び4に示した。
なお、最短現像時間は10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は3mJ/cm2であった。
実施例1において、ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステル社製、R340G16)を、下記の製造方法により製造したポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)に代えた以外は実施例1と同様にしてパターン形成材料を製造した。
製造したパターン形成材料を用いて全光線透過率、ヘイズ値、算術平均粗さ(Ra)、熱収縮率、表面抵抗値、解像度、パターン欠陥、剥離後の帯電量、巻取りしわの発生の有無、及び露光速度の評価を行った。結果を表3及び4に示した。
なお、最短現像時間は10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は5mJ/cm2であった。
平均粒径1.2μmの不定形シリカ粒子0.03質量%を含有するポリエチレンレテフタレートを常法により調製した後、該調製したポリエチレンレテフタレートを溶融押出し、冷却固化して未延伸フィルムを調製した。該未延伸フィルムを周速の異なる85℃の一対のロール間で縦方向に3.5倍延伸して一軸延伸フィルムを得た。次いで、テンターにより98℃で横方向に3.5倍延伸した後、更に200〜210℃で熱固定して、厚さ16μmの二軸延伸されたポリエステルフィルムを製造した。
比較例3において、ポリエステルフィルム(支持体)に含まれるシリカ粒子の含有量を0.06質量%に変えた以外は比較例3と同様にしてパターン形成材料を製造した。
製造したパターン形成材料を用いて全光線透過率、ヘイズ値、算術平均粗さ(Ra)、熱収縮率、表面抵抗値、解像度、パターン欠陥、剥離後の帯電量、巻取りしわの発生の有無、及び露光速度の評価を行った。結果を表3及び4に示した。
なお、最短現像時間は10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は6mJ/cm2であった。
比較例3において、ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)に含まれるシリカ粒子の平均粒子径を3.5μmに変えた以外は比較例3と同様にしてパターン形成材料を製造した。
製造したパターン形成材料を用いて全光線透過率、ヘイズ値、算術平均粗さ(Ra)、熱収縮率、表面抵抗値、解像度、パターン欠陥、剥離後の帯電量、巻取りしわの発生の有無、及び露光速度の評価を行った。結果を表3及び4に示した。
なお、最短現像時間は10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は7mJ/cm2であった。
実施例1において、ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステル社製、R340G16)を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフイルム社製、G2、厚み25μm)に代えた以外は実施例1と同様にしてパターン形成材料を製造した。
製造したパターン形成材料を用いて全光線透過率、ヘイズ値、算術平均粗さ(Ra)、熱収縮率、表面抵抗値、解像度、パターン欠陥、剥離後の帯電量、巻取りしわの発生の有無、及び露光速度の評価を行った。結果を表3及び4に示した。
なお、最短現像時間は10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は6mJ/cm2であった。
10 ヒートブロック
11〜17 コリメータレンズ
20 集光レンズ
30〜31 マルチモード光ファイバ
44 コリメータレンズホルダー
45 集光レンズホルダー
46 ファイバホルダー
50 デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)
52 レンズ系
53 反射光像(露光ビーム)
54 第2結像光学系のレンズ
55 マイクロレンズアレイ
55a マイクロレンズ
56 被露光面(走査面)
57 第2結像光学系のレンズ
58 第2結像光学系のレンズ
59 アパーチャアレイ
64 レーザモジュール
66 ファイバアレイ光源
67 レンズ系
68 レーザ出射部
69 ミラー
70 プリズム
71 集光レンズ
72 ロッドインテグレータ
73 組合せレンズ
74 結像レンズ
100 ヒートブロック
110 マルチキャピティレーザ
111 ヒートブロック
113 ロッドレンズ
120 集光レンズ
130 マルチモード光ファイバ
130a コア
140 レーザアレイ
144 光照射手段
150 パターン形成材料
152 ステージ
155a マイクロレンズ
156 設置台
158 ガイド
160 ゲート
162 スキャナ
164 センサ
166 露光ヘッド
168 露光エリア
170 露光済み領域
180 ヒートブロック
184 コリメートレンズアレイ
302 コントローラ
304 ステージ駆動装置
454 レンズ系
468 露光エリア
472 マイクロレンズアレイ
474 マイクロレンズ
476 アパーチャアレイ
478 アパーチャ
480 レンズ系
Claims (13)
- 支持体上に感光層を有し、該支持体に対し405nmの光を照射する場合における該支持体の全光線透過率が80%以上であり、かつ、該支持体に対し405nmの光を照射する場合における該支持体のヘイズ値が10%以下であるパターン形成材料における該感光層に対し、
光照射手段からの光を受光し出射する描素部をn個有する光変調手段により、前記光照射手段からの光を変調させた後、前記描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して露光を行うことを少なくとも含むことを特徴とするパターン形成方法。 - 非球面が、トーリック面である請求項1に記載のパターン形成方法。
- 支持体の感光層側の面における算術平均粗さ(Ra)が、0.6μm以下である請求項1から2のいずれかに記載のパターン形成方法。
- 支持体の感光層側の面とは反対側の面における算術平均粗さ(Ra)が、1μm以下である請求項1から3のいずれかに記載のパターン形成方法。
- 支持体における酸素透過率が、温度23℃、相対湿度50%の条件下において、200cc/m2・day・atm以下である請求項1から4のいずれかに記載のパターン形成方法。
- 支持体を温度160±3℃の条件下で5分間保存した場合において、該支持体の幅方向における熱収縮率が、2%以下である請求項1から5のいずれかに記載のパターン形成方法。
- 支持体を温度160±3℃の条件下で5分間保存した場合において、該支持体の長手方向における熱収縮率が、3%以下である請求項1から6のいずれかに記載のパターン形成方法。
- 光変調手段が、n個の描素部の中から連続的に配置された任意のn個未満の前記描素部をパターン情報に応じて制御可能である請求項1から7のいずれかに記載のパターン形成方法。
- 光照射手段が、2以上の光を合成して照射可能である請求項1から8のいずれかに記載のパターン形成方法。
- 露光が行われた後、感光層の現像を行う請求項1から9のいずれかに記載のパターン形成方法。
- 現像が行われた後、永久パターンの形成を行う請求項1から10のいずれかに記載のパターン形成方法。
- 感光層が重合性化合物を含み、該重合性化合物がウレタン基及びアリール基の少なくともいずれかを有するモノマーを含む請求項1から11のいずれかに記載のパターン形成方法。
- 感光層が光重合開始剤を含み、該光重合開始剤がハロゲン化炭化水素誘導体、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩及びメタロセン類から選択される少なくとも1種である請求項1から12のいずれかに記載のパターン形成方法。
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