明 細 書
パターン形成材料及びパターン形成方法
技術分野
[0001] 本発明は、ドライ ·フィルム ·レジスト(DFR)等に好適なパターン形成材料及び該パ ターン形成材料を用いたパターン形成方法に関する。
背景技術
[0002] 従来より、配線パターンなどの永久パターンを形成するに際して、支持体上に感光 性榭脂組成物を塗布、乾燥することにより感光層を形成させたパターン形成材料が 用いられている。前記永久パターンの形成方法としては、例えば、前記永久パターン が形成される銅張積層板等の基体上に、前記パターン形成材料を積層させて積層 体を形成し、該積層体における前記感光層に対して露光を行い、該感光層を現像し てパターンを形成させ、その後エッチング処理等を行うことにより前記永久パターンが 形成される。
[0003] 近年では、前記永久パターンの高精細化が進むに伴い、前記パターン形成材料に 対しても高感度で転写不良を生じさせない性能が強く要求されている。前記パターン 形成材料は、製造時の操作性を向上させるために、前記感光層が積層される支持体 中に粒子を配合し、前記支持体表面に微細な突起を形成する方法が用いられて 、 る。しかし、前記粒子の配合によって前記支持体の透明度の低下や、露光光の散乱 が生じ、高精細なパターンが得られなくなるという問題がある。
[0004] この問題に対して、前記支持体 (支持フィルム)の表層に粒子径が一定範囲の微粒 子を含有させることにより、優れた解像度と操作性とを有するパターン形成材料が提 案されている (例えば、特許文献 1参照)。しかし、この場合、前記支持体と含有させ る粒子との屈折率の関係を規定することによる前記パターン形成材料の解像度と操 作性の両立にっ 、ては、何ら開示されて ヽな 、。
[0005] よって、パターン形成材料の操作性を損なうことなぐ配線パターン等の永久パター ンを高精細に、かつ、効率よく形成可能なパターン形成材料、並びに該パターン形 成材料を備えたパターン形成装置及び前記パターン形成材料を用いたパターン形
成方法は未だ提供されておらず、更なる改良開発が望まれているのが現状である。
[0006] 特許文献 l :WO00Z。79344号公報
発明の開示
[0007] 本発明は、力かる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解 決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、波長 405nmの全 光線透過率が 80%以上であり、かつ照射する前記光の光軸と拡散光とのなす角で ある拡散角度が 2度以内であり、また、拡散角度が、 1. 5度における照射光エネルギ 一 (mjZcm2)に対する拡散光エネルギー (mjZcm2)力 1%以内にあり、更に、微 粒子を含有する合成樹脂製フィルムカゝらなる支持体の該微粒子の少なくとも 1種の屈 折率と、該合成樹脂製フィルムの屈折率とが一定の数値範囲であることにより、前記 ノターン形成材料の製造時の操作性を損なうことなぐ欠陥のない配線パターン等の 永久パターンを高精細に、かつ、効率よく形成可能なパターン形成材料、並びに該 ノターン形成材料を備えたパターン形成装置及び前記パターン形成材料を用いた パターン形成方法を提供することを目的とする。
[0008] 前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
< 1 > 光を照射する場合における全光線透過率が 80%以上であり、かつ照射す る前記光の光軸と拡散光とのなす角である拡散角度が 2度以内である支持体上に、 感光性榭脂組成物からなる感光層を有することを特徴とするパターン形成材料であ る。
該 < 1 >に記載のパターン形成材料においては、前記支持体が、全光線透過率 8 0%以上を有し、かつ照射する前記光の光軸と拡散光のなす角である拡散角度が 2 度以内であることにより、前記支持体側から前記感光層に対して露光し、現像した場 合に、優れた形状のパターンが形成される。
< 2> 照射する光の波長が、 405nmである前記 < 1 >に記載のパターン形成材 料である。
< 3 > 拡散角度が、 1. 5度における照射光エネルギー (mjZcm2)に対する拡散 光エネルギー(njZcm2)力 1%以内にある前記 < 1 >から < 2 >のいずれかに記 載のパターン形成材料である。
<4> 支持体が、不活性粒子を含むポリエステルフィルムカゝらなり、前記不活性粒 子が、平均粒子径 0. 01〜2 111の粒子でぁる前記< 1 >から< 3 >のぃずれかに記 載のパターン形成材料である。
該 < 4 >に記載のパターン形成材料においては、支持体に含まれる微粒子の平均 粒子径が所定範囲であることにより、支持体の操作性と透明性とが両立する。
< 5 > 支持体上に感光層及び保護フィルムをこの順に積層した前記く 1 >からく 4 >の 、ずれかに記載のパターン形成材料である。
< 6 > 支持体が、二軸延伸されてなる前記 < 1 >から < 5 >のいずれかに記載の パターン形成材料である。
< 7> 支持体が、積層体であり、該積層体における各層を形成する複数種の組成 物のうち、少なくとも 2種が互いに異なる前記 < 1 >から < 6 >のいずれかに記載の パターン形成材料である。
該 < 7 >に記載のノターン形成材料にぉ 、ては、該積層体の各層を構成する榭脂 組成物及び含有する前記微粒子の!/ヽずれかが異なるため、前記積層体の態様を目 的に応じて適宜選択することができる。
< 8 > 支持体の感光層が積層される面の算術平均粗さ (Ra)が、 0. 3以下であり 、かつ、支持体の少なくとも感光層が積層されない面の算術平均粗さ (Ra)が、 0. 02 〜0. 5 μ mである前記 < 1 >から < 7 >のいずれかに記載のパターン形成材料であ る。
< 9 > 支持体の少なくとも感光層が積層されない面の表面に帯電防止剤を含有 し、該表面の表面抵抗が、温度 10°C、相対湿度 35%の環境下において、 1 X 1018 Ω Z口以下である前記 < 1 >から < 8 >のいずれかに記載のパターン形成材料であ る。
< 10> 支持体の感光層が積層されていない面の摩擦係数力 0. 3〜1. 0である 前記 < 1 >から < 9 >のいずれかに記載のパターン形成材料である。
該く 10 >に記載のパターン形成材料では、摩擦係数が上記範囲にあるので、搬 送工程において取り扱いが良好となる。前記静摩擦係数が、 0. 3未満であると、滑り やすぐロールでの巻き取りが均一にできない場合があり、一方摩擦係数が 1. 0を超
えると、塗布あるいはカ卩ェでの搬送工程でシヮを生ずることがある。
<11> 感光層が、重合性化合物を含み、該重合性化合物がウレタン基及びァリ ール基の少なくとも 、ずれかを有するモノマーを含む前記 < 1 >から < 10 >のいず れかに記載のパターン形成材料である。
<12> 感光層が、光重合開始剤を含み、該光重合開始剤がハロゲン化炭化水 素誘導体、へキサァリールビイミダゾール、ォキシム誘導体、有機過酸化物、チオイ匕 合物、ケトンィ匕合物、芳香族ォ-ゥム塩及びメタ口セン類力も選択される少なくとも 1 種を含む前記 < 1 >から < 11 >のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<13> 感光層が、バインダーと、重合性化合物と、光重合開始剤とを含む前記 < 1>から < 12 >のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<14> ノインダ一力 酸性基を有する前記く 13 >に記載のパターン形成材料 である。
<15> バインダーが、ビニル共重合体である前記く 13>からく 14>のいずれ かに記載のパターン形成材料である。
<16> バインダーの酸価力 70〜250(mgKOH/g)である前記く 13>からく 15 >のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<17> 感光層が、ノ インダーを 30〜90質量%含有し、重合性化合物を 5〜60 質量%含有し、光重合開始剤を 0. 1〜30質量%含有する前記く 1>からく 16>の V、ずれかに記載のパターン形成材料である。
<18> 感光層の厚みが、 1〜100 mである前記 <1>からく 17>のいずれか に記載のパターン形成材料である。
<19> パターン形成材料力 長尺状であり、ロール状に巻かれてなる前記く 1 > からく 18 >のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<20> パターン形成材料における感光層上に保護フィルムを形成する前記く 1 >から < 19 >のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<21> 前記く 1 >からく 20 >のいずれかに記載のパターン形成材料を備えて おり、光を照射可能な光照射手段と、該光照射手段からの光を変調し、前記パター ン形成材料における感光層に対して露光を行う光変調手段とを少なくとも有すること
を特徴とするパターン形成装置である。
該< 21 >に記載のパターン形成装置においては、前記光照射手段が、前記光変 調手段に向けて光を照射する。前記光変調手段が、前記光照射手段から受けた光 を変調する。前記光変調手段により変調した光が前記感光層に対して露光される。 例えば、その後、前記感光層を現像すると、高精細なパターンが形成される。
< 22> 前記 < 1 >から < 20 >のいずれかに記載のパターン形成材料における 感光層に対し、露光を行うことを特徴とするパターン形成方法である。
該< 22 >に記載のパターン形成方法においては、前記露光が前記パターン形成材 料に対して行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、高精細なパターン が形成される。
< 23 > 感光層が、被処理基体上に積層された後、光照射手段からの光を受光し 出射する描素部を n個有する光変調手段により、前記光照射手段からの光を変調さ せた後、前記描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有す るマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通した光で、露光される前記く 22
>に記載のパターン形成方法である。
< 24> 基体上にパターン形成材料を加熱及び加圧の少なくともいずれかを行い ながら積層し、露光する前記く 22>からく 23 >のいずれかに記載のパターン形成 方法である。
< 25 > 露光が、形成するパターン情報に基づいて像様に行われる前記く 22 > からく 24 >のいずれかに記載のパターン形成方法である。
< 26 > 露光が、形成するパターン情報に基づ!/、て制御信号を生成し、該制御信 号に応じて変調させた光を用いて行われる前記く 22 >から < 25 >の 、ずれかに記 載のパターン形成方法である。
該< 26 >に記載のパターン形成方法においては、形成するパターン形成情報に 基づ!/、て制御信号が生成され、該制御信号に応じて光が変調される。
< 27> 露光が、光を照射する光照射手段と、形成するパターン情報に基づいて 前記光照射手段から照射される光を変調させる光変調手段とを用いて行われる前記 < 22 >から < 26 >の!、ずれかに記載のパターン形成方法である。
< 28 > 露光が、光変調手段により光を変調させた後、前記光変調手段における 描素部の出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配 列したマイクロレンズアレイを通して行われる前記く 22 >からく 27 >の!、ずれかに 記載のパターン形成方法である。
該< 28 >に記載のパターン形成方法においては、前記光変調手段により変調した 光力 前記マイクロレンズアレイにおける前記非球面を通ることにより、前記描素部に おける出射面の歪みによる収差が補正される。この結果、パターン形成材料上に結 像させる像の歪みが抑制され、該パターン形成材料への露光が極めて高精細に行 われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細なパターンが形成 される。
< 29 > 非球面が、トーリック面である前記く 28 >に記載のパターン形成方法で ある。
該< 29 >に記載のパターン形成方法においては、前記非球面がトーリック面であ ることにより、前記描素部における放射面の歪みによる収差が効率よく補正され、バタ ーン形成材料上に結像させる像の歪みが効率よく抑制される。この結果、前記バタ ーン形成材料への露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を 現像すると、極めて高精細なパターンが形成される。
< 30> 露光が、アパーチャアレイを通して行われる前記く 22>からく 29 >のい ずれかに記載のパターン形成方法である。
該< 30 >に記載のパターン形成方法においては、露光が前記アパーチャアレイを 通して行われることにより、消光比が向上する。この結果、露光が極めて高精細に行 われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細なパターンが形成 される。
< 31 > 露光が、露光光と感光層とを相対的に移動させながら行われる前記く 22 >からく 30 >のいずれかに記載のパターン形成方法である。
該< 31 >に記載のパターン形成方法にお!、ては、前記変調させた光と前記感光 層とを相対的に移動させながら露光することにより、露光が高速に行われる。例えば 、その後、前記感光層を現像すると、高精細なパターンが形成される。
< 32> 露光が、感光層の一部の領域に対して行われる前記 < 22>から < 31 > の!、ずれかに記載のパターン形成方法である。
< 33 > 露光が行われた後、感光層の現像を行う前記 < 22 >力らく 32 >のいず れかに記載のパターン形成方法である。
該< 33 >に記載のパターン形成方法においては、前記露光が行われた後、前記 感光層を現像することにより、高精細なパターンが形成される。
< 34> 現像が行われた後、永久パターンの形成を行う前記 < 22>から < 33 > の!、ずれかに記載のパターン形成方法である。
< 35 > 永久パターンが、配線パターンであり、該永久パターンの形成がエツチン グ処理及びメツキ処理の少なくともいずれかにより行われる前記く 34>に記載のパ ターン形成方法である。
[0009] 本発明によると、従来における問題を解決することができ、波長 405nmの光を照射 する場合における全光線透過率が 80%以上であり、かつ照射する前記光の光軸と 拡散光とのなす角である拡散角度が 2度以内であり、また、拡散角度が、 1. 5度にお ける照射光エネルギー (mj/cm2)に対する拡散光エネルギー (mj/cm2)力 1% 以内にあり、更に微粒子を含有する合成樹脂製フィルムを有する支持体上に、少なく とも感光層を有し、該微粒子の少なくとも 1種の屈折率と、合成樹脂製フィルムの屈折 率とが一定の数値範囲であることにより、前記パターン形成材料の操作性を損なうこ となぐ欠陥のない配線パターン等の永久パターンを高精細に、かつ、効率よく形成 可能なパターン形成材料、並びに該パターン形成材料を備えた形成装置及び前記 ノターン形成材料を用いたパターン形成方法を提供することができる。
図面の簡単な説明
[0010] [図 1]図 1は、支持体の光透過率を測定する方法の説明図である。
[図 2]図 2は、デジタル ·マイクロミラー ·デバイス (DMD)の構成を示す部分拡大図の 一例である。
[図 3A]図 3 Aは、 DMDの動作を説明するための説明図の一例である。
[図 3B]図 3Bは、図 3Aと同様の DMDの動作を説明するための説明図の一例である
[図 4A]図 4Aは、 DMDを傾斜配置しない場合と傾斜配置する場合とで、露光ビーム の配置及び走査線を比較して示した平面図の一例である。
[図 4B]図 4Bは、図 4Aと同様の DMDを傾斜配置しな ヽ場合と傾斜配置する場合と で、露光ビームの配置及び走査線を比較して示した平面図の一例である。
[図 5A]図 5Aは、 DMDの使用領域の例を示す図の一例である。
[図 5B]図 5Bは、図 5Aと同様の DMDの使用領域の例を示す図の一例である。
[図 6]図 6は、スキャナによる 1回の走査でパターン形成材料を露光する露光方式を 説明するための平面図の一例である。
[図 7A]図 7Aは、スキャナによる複数回の走査でパターン形成材料を露光する露光 方式を説明するための平面図の一例である。
[図 7B]図 7Bは、図 7Aと同様のスキャナによる複数回の走査でパターン形成材料を 露光する露光方式を説明するための平面図の一例である。
[図 8]図 8は、パターン形成装置の一例の外観を示す概略斜視図の一例である。
[図 9]図 9は、パターン形成装置のスキャナの構成を示す概略斜視図の一例である。
[図 10A]図 10Aは、パターン形成材料に形成される露光済み領域を示す平面図の一 例である。
[図 10B]図 10Bは、各露光ヘッドによる露光エリアの配列を示す図の一例である。
[図 11]図 11は、光変調手段を含む露光ヘッドの概略構成を示す斜視図の一例であ る。
[図 12]図 12は、図 11に示す露光ヘッドの構成を示す光軸に沿った副走査方向の断 面図の一例である。
[図 13]図 13は、パターン情報に基づいて、 DMDの制御をするコントローラの一例で ある。
[図 14A]図 14Aは、結合光学系の異なる他の露光ヘッドの構成を示す光軸に沿った 断面図の一例である。
[図 14B]図 14Bは、マイクロレンズアレイ等を使用しな ヽ場合に被露光面に投影され る光像を示す平面図の一例である。
[図 14C]図 14Cは、マイクロレンズアレイ等を使用した場合に被露光面に投影される
光像を示す平面図の一例である。
[図 15]図 15は、 DMDを構成するマイクロミラーの反射面の歪みを等高線で示す図 の一例である。
[図 16A]図 16Aは、前記マイクロミラーの反射面の歪みを、該ミラーの 2つの対角線方 向につ 、て示すグラフの一例である。
[図 16B]図 16Bは、図 16Bと同様の前記マイクロミラーの反射面の歪みを、該ミラーの 2つの対角線方向について示すグラフの一例である。
[図 17A]図 17Aは、パターン形成装置に用いられたマイクロレンズアレイの正面図の 一例である。
[図 17B]図 17Bは、パターン形成装置に用いられたマイクロレンズアレイの側面図の 一例である。
[図 18A]図 18Aは、マイクロレンズアレイを構成するマイクロレンズの正面図の一例で ある。
[図 18B]図 18Bは、マイクロレンズアレイを構成するマイクロレンズの側面図の一例で ある。
[図 19A]図 19Aは、マイクロレンズによる集光状態を 1つの断面内について示す概略 図の一例である。
[図 19B]図 19Bは、マイクロレンズによる集光状態を 1つの断面内について示す概略 図の一例である。
[図 20A]図 20Aは、マイクロレンズの集光位置近傍におけるビーム径をシミュレーショ ンした結果を示す図の一例である。
[図 20B]図 20Bは、図 20Aと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す 図の一例である。
[図 20C]図 20Cは、図 20Aと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す 図の一例である。
[図 20D]図 20Dは、図 20Aと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す 図の一例である。
[図 21A]図 21Aは、従来のパターン形成方法において、マイクロレンズの集光位置近
傍におけるビーム径をシミュレーションした結果を示す図の一例である。
[図 21B]図 21Bは、図 21Aと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す 図の一例である。
[図 21C]図 21Cは、図 21Aと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す 図の一例である。
[図 21D]図 21Dは、図 21Aと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す 図の一例である。
[図 22]図 22は、合波レーザ光源の他の構成を示す平面図の一例である。
[図 23A]図 23Aは、マイクロレンズアレイを構成するマイクロレンズの正面図の一例で ある。
[図 23B]図 23Bは、マイクロレンズアレイを構成するマイクロレンズの側面図の一例で ある。
[図 24A]図 24Aは、図 23A及び Bのマイクロレンズによる集光状態を 1つの断面内に つ!、て示す概略図の一例である。
[図 24B]図 24Bは、図 24Aの一例と別の断面内について示す概略図の一例である。
[図 25A]図 25Aは、光量分布補正光学系による補正の概念についての説明図の一 例である。
[図 25B]図 25Bは、光量分布補正光学系による補正の概念についての説明図の一 例である。
[図 25C]図 25Cは、光量分布補正光学系による補正の概念についての説明図の一 例である。
[図 26]図 26は、光照射手段がガウス分布で且つ光量分布の補正を行わない場合の 光量分布を示すグラフの一例である。
[図 27]図 27は、光量分布補正光学系による補正後の光量分布を示すグラフの一例 である。
[図 28A]図 28A(A)は、ファイバアレイ光源の構成を示す斜視図であり、図 28A(B) は、図 28A(A)の部分拡大図の一例であり、図 28A(C)及び (D)は、レーザ出射部 における発光点の配列を示す平面図の一例である。
[図 28B]図 28Bは、ファイバアレイ光源のレーザ出射部における発光点の配列を示す 正面図の一例である。
[図 29]図 29は、マルチモード光ファイバの構成を示す図の一例である。
[図 30]図 30は、合波レーザ光源の構成を示す平面図の一例である。
[図 31]図 31は、レーザモジュールの構成を示す平面図の一例である。
[図 32]図 32は、図 31に示すレーザモジュールの構成を示す側面図の一例である。
[図 33]図 33は、図 31に示すレーザモジュールの構成を示す部分側面図である。
[図 34]図 34は、レーザアレイの構成を示す斜視図の一例である。
[図 35A]図 35Aは、マルチキヤビティレーザの構成を示す斜視図の一例である。
[図 35B]図 35Bは、図 35Aに示すマルチキヤビティレーザをアレイ状に配列したマル チキヤビティレーザアレイの斜視図の一例である。
[図 36]図 36は、合波レーザ光源の他の構成を示す平面図の一例である。
[図 37A]図 37Aは、合波レーザ光源の他の構成を示す平面図の一例である。
[図 37B]図 37Bは、図 37Aの光軸に沿った断面図の一例である。
[図 38A]図 38Aは、従来の露光装置における焦点深度と本発明のパターン形成方法
(パターン形成装置)による焦点深度との相違を示す光軸に沿った断面図の一例で ある。
[図 38B]図 38Bは、従来の露光装置における焦点深度と本発明のパターン形成方法 (パターン形成装置)による焦点深度との相違を示す光軸に沿った断面図の一例で ある。
[図 39]図 39は、摩擦係数の測定における支持体フィルムを滑らす MD方向を示す斜 視図である。
発明を実施するための最良の形態
[0011] パターン形成材料
本発明のパターン形成材料は、支持体及び該支持体上に積層される感光層力ゝらな り、必要に応じて適宜選択したその他の層などを有してもよい。
[0012] ——光学的特性——
前記光学的特性としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができ
、波長 405nmの光を照射する場合における前記パターン形成材料の全光線透過率 力 ¾0%以上であることが好ましぐ 85%以上がより好ましぐ 87%以上が特に好まし い。
前記全光線透過率が、 80%未満となると、前記感光層に到達するエネルギーが減 少し、露光量不足となったり、前記パターン形成材料内での光散乱量が増加し、解 像性の低下を招 ヽたりすることがある。
更に照射する前記光の光軸と拡散光とのなす角である拡散角度が 2度以内である ことが好ましぐ 1. 5度以下がより好ましぐ 1度以下が特に好ましい。更に前記拡散 角度 1. 5度における照射光エネルギー (mjZcm2)に対する拡散光エネルギー (mj Zcm2)が、 1%以内にあることが好ましぐ 0. 5%以下がより好ましい。
前記拡散角度が 2度を超えると、露光の際に線幅が所定の幅より広がってしまうな ど、解像性が低下し、高精細のパターン形成が得られ難い。前記拡散光エネルギー が前記照射光エネルギーに対して 1%を超えた場合も同様に高精細なパターン形成 が得られ難い。
[0013] 前記パターン形成材料に対し 405nmの光を照射する場合における該支持体のへ ィズ値 (入射光軸から 2. 5度以上外れた光の百分率)としては、 10%以下が好ましく 、 7%以下がより好ましぐ 5%以下が更に好ましぐ 3%以下が特に好ましぐ 1%以 下が最も好ましい。なお、前記拡散角度と前記ヘイズ値は、多少重なる部分はあるが 、互いに別個の値であり、両者の相関関係は認められない。即ち、ヘイズ値は、屈折 率により影響を受け、前記パターン形成材料に含まれる粒子の量によりヘイズ値が変 化するが、透過する光がどのように拡散するかという拡散角度については、特に粒子 の形状や大きさによって変化するので別個の値となる。
前記ヘイズ値が、 10%を超えると、前記感光層内の光散乱量が増加し、解像性が 低下すると共に、レジスト形状が劣ることがある。
[0014] 前記全光線透過率の測定方法としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択 することができ、例えば、積分球と、 405nmの光を照射可能な分光光度計 (例えば、 島津製作所社製、 UV- 2400)とを用いて測定する方法が挙げられる。
前記ヘイズ値の測定方法としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択するこ
とができ、例えば、以下に説明する方法が挙げられる。
まず、(1)前記全光線透過率の測定方法において、前記積分球を使用しない以外 は前記全光線透過率の測定方法と同様にして平行光線透過率を測定する。次に、 (
2)次計算式、前記全光線透過率一前記平行光線透過率、から求められる拡散光透 過率を計算し、(3)次計算式、前記拡散光透過率 Z前記全光線透過率 X 100、から 前記ヘイズ値を求めることができる。
[0015] また、前記パターン形成材料の酸素透過率としては、特に制限はなぐ目的に応じ て適宜選択することができ、例えば、温度 23°C及び相対湿度 50%の条件下で、 200 cc/m2 · day · atm以下が好ましく、 150cc/m2 · day · atm以下がより好ま ヽ。 前記酸素透過率が、 200ccZm2' day atmを超えると、前記感光層の保存性が低 下し、解像性及び現像性等に変化が生じることがある。
[0016] 前記パターン形成材料の拡散角度及び拡散光エネルギーの測定方法としては、特 に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができ、例えば、レーザなどの光源を 用いて、光を前記パターン形成材料に照射し、透過した光をセンサーにより受光して
、透過した平行光線と拡散光とがなす角度を測定すると同時に拡散光エネルギーの 量を測定する方法などが挙げられる。
[0017] ——支持体——
前記支持体は、積層された各感光層などを支持するものであり、感光層を剥離可 能、かつ光学的特性が良好であり、表面の平滑性が良好であれば特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができる。
[0018] 材料
前記支持体の材料としては、光学的特性がよぐ機械的強度があれば、特に制限 はなぐ目的に応じて適宜選択することができ、例えば、合成樹脂製フィルムからなり
、微粒子、帯電防止剤などその他の成分を含んでいてもよい。
[0019] 合成樹脂製フィルム
前記合成樹脂製フィルムとしては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択するこ とができ、透明であるものが好ましぐ例えば、ポリエステル榭脂製フィルムが好ましく
、少なくとも 2種類のポリエステル組成物が積層されてなる二軸配向ポリエステルフィ
ルムであることが特に好まし!/、。
[0020] 前記ポリエステル榭脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン ナフタレート、ポリ (メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸アルキル エステル、ポリエチレン 2, 6 ナフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ テトラメチレン一 2, 6 ナフタレート等が挙げられる。これらは、 1種単独で使用しても よぐ 2種以上を併用してもよい。
[0021] 前記ポリエステル榭脂以外の榭脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、 三酢酸セルロース、二酢酸セルロース、ポリ塩化ビュル、ポリビュルアルコール、ポリ カーボネート、ポリスチレン、セロファン、ポリ塩ィ匕ビユリデン共重合体、ポリアミド、ポリ イミド、塩化ビュル'酢酸ビュル共重合体、ポリテトラフロロエチレン、ポリトリフロロェチ レン、セルロース系榭脂、ナイロン榭脂などが挙げられる。これらは、 1種単独で使用 してもよく、 2種以上を併用してもよい。
[0022] 前記合成樹脂製フィルムは 1層からなるものであってもよぐ 2層以上の層からなるも のであってもよい。 2層以上の層からなる場合、感光層力も最も遠くに位置する層に 前記微粒子を含有させることが好ま 、。
[0023] また、前記合成樹脂製フィルムは、機械的強度特性及び光学的特性の観点から二 軸配向ポリエステルフィルムであることが好ましい。
前記二軸配向ポリエステルフィルムの二軸配向方法は、特に制限はなぐ 目的に応 じて適宜選択することができる。例えば、前記ポリエステル榭脂をシート状に溶融押 出し、急冷して未延伸フィルムをつくり、該未延伸フィルムを二軸延伸する際に延伸 温度を 85〜145°C、縦方向及び横方向の延伸倍率を 2. 6〜4. 0倍とし、必要に応 じて二軸延伸した後のフィルムを 150〜210°Cで熱固定することにより調製すること ができる。
前記二軸延伸は、未延伸フィルムを縦方向又は横方向に延伸して一軸延伸フィル ムとし、次いで該ー軸延伸フィルムを横方向又は縦方向に延伸することによる逐次二 軸延伸法であってもよぐ該未延伸フィルムを縦方向及び横方向に同時に延伸する 同時二軸延伸法であってもよい。また、前記二軸延伸フィルムは必要に応じて縦方 向及び横方向の少なくともいずれかの方向に更に延伸することができる。
[0024] 前記合成樹脂製フィルムの屈折率は、 1. 5〜1. 7が好ましぐ 1. 55〜: L . 65がより 好ましい。
前記合成樹脂製フィルムの屈折率は、屈折計 (例えば、ァタゴ株式会社製 アッペ 等)を使用し、光源にナトリウムランプを用いて測定することができる。前記屈折率は、 フィルム面内の最大屈折率を 7? γ、直角方向の屈折率を 7? j8及び厚み方向の屈折 率を r? ひとし、下記の式で求められる平均屈折率 nlとして求めることができる。
η1 =、 γ + 77 j8 + 77 ) / ά
[0025] 微粒子
前記支持体中に含有させる微粒子としては、前記合成樹脂製フィルムの屈折率と の差が 0. 3以下である必要があり、例えば、屈折率が 1. 3〜1. 9の微粒子が好まし く、 1. 5〜1. 7の微粒子力より好まし!/ヽ。
前記微粒子の屈折率は、外挿法、ベッケ線法、液浸法など公知の方法で測定する ことができる。
[0026] 前記微粒子の平均粒子径としては、 0. 01〜2. 0 μ mが好ましぐ 0. 01〜: L 5 μ m力より好ましく、 0. 01〜: L 0 111カ^特に好まし1、0
前記微粒子の平均粒子径が、 0. 01 μ m未満であると、前記パターン形成材料の 搬送性が悪ィ匕することがあり、搬送性を得るために前記微粒子を多量に含有させるこ とによって、前記支持体のヘイズ値が上昇することがある。また、前記微粒子の平均 粒子径が 2. 0 mを超えると、露光光の散乱によって解像度が低下することがある。 また、前記微粒子が前記合成樹脂製フィルム中で形成する凝集体の径としては、 5 μ m以下が好ましぐ 2 μ mがより好ましぐ 1 μ m以下が特に好ましい。
[0027] 前記微粒子としては、例えば、架橋ポリマー粒子;炭酸カルシウム、リン酸カルシゥ ム、シリカ、カオリン、タルク、二酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム、フッ化カルシゥ ム、フッ化リチウム、ゼォライト、硫ィ匕モリブデン等の無機粒子;へキサメチレンビスべ ヘンアミド、へキサメチレンビスステアリルアミド、 N, N' —ジステアリルテレフタルアミ ド、シリコーン、シユウ酸カルシウム等の有機粒子;ポリエステル重合時に生成させる 析出粒子、等が挙げられ、これらの中でもシリカ、炭酸カルシウム、へキサメチレンビ スべヘンアミドが好ましい。
[0028] 前記析出粒子とは、例えば、エステル交換触媒としてアルカリ金属又はアルカリ土 類金属化合物を用いた系を、常法により重合させることにより反応系内に析出するも のを言 ヽ、エステル交換反応又は重縮合反応時にテレフタル酸を添加することにより 析出させたものでもよい。前記エステル交換反応又は重縮合反応においては、リン 酸、リン酸トリメチル、リン酸トリェチル、リン酸トリブチル、酸性リン酸ェチル、亜リン酸 、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリェチル、亜リン酸トリブチル等のリンィ匕合物の 1種以 上を存在させてもよい。
[0029] 前記微粒子を前記合成樹脂フィルムに含有させる方法としては、前記微粒子を含 有させた合成樹脂を溶融し、ダイカゝら吐出してフィルム状に成形してもよぐ合成樹脂 フィルム製造後に公知の方法で前記微粒子を塗布してもよ ヽ。
[0030] 前記支持体における前記微粒子の含有量としては、特に制限はなぐ 目的に応じ て適宜選択することができ、例えば、前記合成樹脂フィルムに対し、 30〜800ppmが 好ましく、 30〜500ppm力より好まし!/ヽ。
前記含有量が、 30ppm未満となると、前記支持体の滑り性が悪ィ匕し、前記パターン 形成材料を製造する際の取扱性や、該パターン形成材料自身の取扱性が低下する ことがあり、 800ppmを超えると、透明性が悪くなり、解像度が低下することがある。
[0031] 帯電防止剤
前記帯電防止剤としては、特に制限はなぐ公知の帯電防止剤の中から適宜選択 することができ、例えば、スルホン酸金属塩基を 2個以上有する化合物が挙げられ、 該化合物の一例としては、ラウリルジフエ-ルエーテルジスルホネート、ジラウリルジフ ェニノレエーテノレジスノレホネート、ステアリノレジフエニノレエーテノレジスノレホネート、ジス テアリルジフエ-ルエーテルジスルホネート、ジフエ-ルジフエ-ルエーテルジスルホ ネートなどが挙げられる。
[0032] 前記支持体における前記帯電防止剤の含有量としては、特に制限はなぐ 目的に 応じて適宜選択することができ、例えば、前記ポリエステル榭脂に対し、 1〜20質量 %が好ましぐ 5〜15質量%がより好ましい。
前記含有量が、 1%未満となると、前記支持体上にゴミ等が付着することにより、パ ターン欠陥が生じることがあり、 20質量%を超えると、前記ヘイズ値が高くなり、また、
ブロッキング等が生じる結果、前記パターン形成材料を製造する際の取扱性や、該 パターン形成材料自身の取扱性が低下することがある。
[0033] 前記帯電防止剤を前記合成樹脂フィルムに含有させる方法としては、前記帯電防 止剤を含有させた合成樹脂を溶融し、ダイから吐出してフィルム上に成形してもよぐ 合成樹脂フィルム製造後に公知の方法で前記帯電防止剤を塗布してもよ ヽ。
[0034] 前記帯電防止剤は、少なくとも前記支持体の前記感光層が積層されない面に含有 されて 、ることが好ま 、。前記帯電防止剤を含有させた前記支持体の表面抵抗値 としては、 10°C、相対湿度 35%の条件下において 6時間保存した場合には、 1 X 10 18 Ω□以下が好ましぐ 8 X 1017 Ω□以下がより好ましい。
前記表面抵抗値が、 1 X 1018 Ω Dcmを超えると、発生した静電気が帯電されやす ぐ帯電量が増加し、チリやホコリなどを吸着しやすぐ異物故障の原因となることがあ る。
[0035] 前記支持体の構造としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することがで き、例えば、単層であってもよぐ複数の層が積層されてなる積層体であってもよい。 前記支持体が積層体である場合、前記積層体における各層を形成する複数種の組 成物のうち、 2種が互いに異なっていてもよい。例えば、前記積層体の各層を構成す る榭脂組成物が異なる場合、各層が含有する前記微粒子の種類が異なる場合、各 層が含有する前記微粒子の含有量が異なる場合及び各層の微粒子含有の有無が 異なる場合などが挙げられ、目的に応じて適宜選択することができる。また、前記支 持体は、機械的強度特性及び光学的特性の観点から、二軸延伸されてなることが好 ましい。
[0036] 前記支持体の厚みとしては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することがで き、 ί列えば、 10〜50 111カ 子ましく、 10〜30 111カょり好ましく、 10〜20 111カ特 に好ましい。
[0037] 前記支持体の形状としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することがで き、長尺状が好ましい。前記長尺状の支持体の長さとしては、特に制限はなぐ例え ば、 10〜20, OOOmの長さのものが挙げられる。
[0038] 前記支持体の表面粗さとしては、前記感光層が積層される面の算術平均粗さ (Ra)
が 0. 3以下であり、かつ、前記感光層が積層されない面の算術平均粗さ (Ra)が 0. 0 2〜0. 5 mであることが好ましい。
[0039] 前記支持体の前記感光層側が積層される面における算術平均粗さ (Ra)としては、 0. 以下が好ましぐ 0. 2 m以下がより好ましい。前記感光層側が積層される 面における算術平均粗さ (Ra)が 0. 3 μ mを超えると、露光、感光、現像後のレジスト 面状に劣ることがある。
[0040] 前記支持体の前記感光層が積層されない面の算術平均粗さ (Ra)としては、 0. 02
〜0. 力好ましく、 0. 1〜0. 5 111カょり好まし1ヽ。
前記感光層が積層されない面の算術平均粗さ (Ra)が 0. 未満であると、前 記パターン形成材料製造時において搬送性が悪ィ匕することがあり、 0. 5 mを超え ると露光光の散乱によって解像度が低下することがある。
[0041] 前記算術平均粗さ (Ra)は以下の計算式で求められる値である。
前記計算式中、 Raは算術平均粗さを表し、 f (x)は粗さ曲面を表し、 1は基準長さを 表し、 1= 100mmである。
なお、前記算術平均粗さは、 JIS B 0601に準じ、測定長 10cm、カットオフ 0. 08 mmの条件で、東京精密社製、サーフコム 1400— 3DFを用いて測定した値である
[0042] 前記支持体の幅方向における熱収縮率としては、特に制限はなぐ目的に応じて 適宜選択することができ、例えば、該支持体を温度 160± 3°Cの条件下で 5分間保 存した場合では、 2%以下が好ましぐ 1. 8%以下がより好ましぐ 1. 5%以下が特に 好ましい。
前記熱収縮率が、 2%を超えると、感光性榭脂組成物溶液の塗布、乾燥及び卷取 り仕上げの製造工程において、筋状の巻き姿、巻きずれが発生することがある。
[0043] 前記支持体の長手方向における熱収縮率としては、特に制限はなぐ目的に応じ て適宜選択することができ、例えば、該支持体を温度 160± 3°Cの条件下で 5分間保
存した場合では、 3%以下が好ましぐ 2. 5%以下がより好ましぐ 2. 0%以下が特に 好ましい。
前記熱収縮率が、 3%を超えると、感光性榭脂組成物溶液の塗布、乾燥及び卷取 り仕上げの製造工程において、筋状の巻き姿、巻きずれが発生することがある。
[0044] なお、前記熱収縮率は、 JIS C2318に準じ、幅 20mm、長さ 150mmの試験片を 用いて、該試験片の中央部に約 100mmの間隔で 2本の標点を入れ、該間隔を正確 に測定する(これを Ammとする)。前記試験片を無張力下で 160± 3°Cの熱風ォー ブン中で 5分間保存し、その後室温で 30分間放置した後、標点間の間隔を測定し( これを Bmm)、次式、熱収縮率 = 100 X (A— B) ZA、を計算することにより測定す る。
[0045] 前記支持体の感光層が積層されない面の摩擦係数力 0. 3〜1. 0が好ましい。
前記静摩擦係数が、 0. 3未満であると、滑りやすぐロールでの巻き取りが均一に できない場合があり、一方摩擦係数が 1. 0を超えると、塗布あるいは加工での搬送 工程でシヮを生ずることがある。
前記摩擦係数の測定方法としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択するこ とができ、例えば、摩擦抵抗試験機などを用いた傾斜法、 JIS K 7125に基づいて 、対 SUS304、面圧 0. 005MPaなどの条件で行う測定方法などが挙げられる。
[0046] ——感光層——
前記感光層としては、特に制限はなぐ公知のパターン形成材料の中から適宜選 択することができ、例えば、バインダーと、重合性化合物と、光重合開始剤とを含み、 適宜選択したその他の成分を含むものが好まし 、。
また、感光層の積層数としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択すること ができ、例えば、 1層であってもよぐ 2層以上であってもよい。
[0047] バインダ
前記ノインダ一としては、例えば、アルカリ性水溶液に対して膨潤性であることが好 ましぐアルカリ性水溶液に対して可溶性であることがより好ましい。
アルカリ性水溶液に対して膨潤性又は溶解性を示すバインダーとしては、例えば、 酸性基を有するものが好適に挙げられる。
[0048] 前記酸性基としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができ、例え ば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などが挙げられ、これらの中でもカルボ キシノレ基が好ましい。
カルボキシル基を有するバインダーとしては、例えば、カルボキシル基を有するビ- ル共重合体、ポリウレタン榭脂、ポリアミド酸榭脂、変性エポキシ榭脂などが挙げられ 、これらの中でも、塗布溶媒への溶解性、アルカリ現像液への溶解性、合成適性、膜 物性の調整の容易さ等の観点力 カルボキシル基を有するビニル共重合体が好まし い。
[0049] 前記カルボキシル基を有するビニル共重合体は、少なくとも( 1)カルボキシル基を 有するビニルモノマー及び(2)これらと共重合可能なモノマーとの共重合により得る ことができる。
[0050] 前記カルボキシル基を有するビュルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、ビ -ル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、ィタコン酸 、クロトン酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマー、水酸基を有する単量体 (例えば、 2—ヒドロ キシェチル (メタ)アタリレート等)と環状無水物(例えば、無水マレイン酸や無水フタ ル酸、シクロへキサンジカルボン酸無水物)との付カ卩反応物、 ω—カルボキシーポリ 力プロラタトンモノ (メタ)アタリレートなどが挙げられる。これらの中でも、共重合性ゃコ スト、溶解性などの観点から (メタ)アクリル酸が特に好ま 、。
また、カルボキシル基の前駆体として無水マレイン酸、無水ィタコン酸、無水シトラコ ン酸等の無水物を有するモノマーを用いてもょ 、。
[0051] 前記その他の共重合可能なモノマーとしては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜 選択することができ、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類、ビ -ルエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、ィタコン酸ジエス テル類、(メタ)アクリルアミド類、ビュルエーテル類、ビュルアルコールのエステル類 、スチレン類、(メタ)アクリロニトリル、ビュル基が置換した複素環式基 (例えば、ビ- ルピリジン、ビュルピロリドン、ビ-ルカルバゾール等)、 Ν—ビュルホルムアミド、 Ν— ビュルァセトアミド、 Ν—ビュルイミダゾール、ビュル力プロラタトン、 2—アクリルアミド — 2—メチルプロパンスルホン酸、リン酸モノ(2—アタリロイルォキシェチルエステル)
、リン酸モノ(1ーメチルー 2—アタリロイルォキシェチルエステル)、官能基 (例えば、 ウレタン基、ウレァ基、スルホンアミド基、フエノール基、イミド基)を有するビュルモノ マーなどが挙げられる。
[0052] 前記 (メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、メチル (メタ)アタリレート、ェチル
(メタ)アタリレート、 n—プロピル (メタ)アタリレート、イソプロピル (メタ)アタリレート、 n —ブチル (メタ)アタリレート、イソブチル (メタ)アタリレート、 t—ブチル (メタ)アタリレー ト、 n—へキシル (メタ)アタリレート、シクロへキシル (メタ)アタリレート、 t—ブチルシク 口へキシル (メタ)アタリレート、 2—ェチルへキシル (メタ)アタリレート、 tーォクチル (メ タ)アタリレート、ドデシル (メタ)アタリレート、ォクタデシル (メタ)アタリレート、ァセトキ シェチル (メタ)アタリレート、フエ-ル (メタ)アタリレート、 2—ヒドロキシェチル (メタ)ァ タリレート、 2—メトキシェチル (メタ)アタリレート、 2—エトキシェチル (メタ)アタリレート 、 2— (2—メトキシエトキシ)ェチル (メタ)アタリレート、 3 フエノキシ 2 ヒドロキシ プロピル (メタ)アタリレート、ベンジル (メタ)アタリレート、ジエチレングリコールモノメチ ルエーテル (メタ)アタリレート、ジエチレングリコールモノェチルエーテル (メタ)アタリ レート、ジエチレングリコールモノフエ-ルエーテル(メタ)アタリレート、トリエチレングリ コールモノメチルエーテル(メタ)アタリレート、トリエチレングリコールモノェチルエー テル (メタ)アタリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル (メタ)アタリレート、 ポリエチレングリコールモノェチルエーテル (メタ)アタリレート、 β—フエノキシェトキ シェチルアタリレート、ノユルフェノキシポリエチレングリコール (メタ)アタリレート、ジシ クロペンタ-ル (メタ)アタリレート、ジシクロペンテ-ル (メタ)アタリレート、ジシクロペン テュルォキシェチル (メタ)アタリレート、トリフロロェチル (メタ)アタリレート、オタタフ口 口ペンチル(メタ)アタリレート、パーフロロォクチルェチル(メタ)アタリレート、トリブロモ フエ-ル (メタ)アタリレート、トリブロモフエ-ルォキシェチル (メタ)アタリレートなどが 挙げられる。
[0053] 前記クロトン酸エステル類としては、例えば、クロトン酸ブチル、クロトン酸へキシル などが挙げられる。
[0054] 前記ビニルエステル類としては、例えば、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、 ビュルブチレート、ビニルメトキシアセテート、安息香酸ビニルなどが挙げられる。
[0055] 前記マレイン酸ジエステル類としては、例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジ ェチル、マレイン酸ジブチルなどが挙げられる。
[0056] 前記フマル酸ジエステル類としては、例えば、フマル酸ジメチル、フマル酸ジェチ ル、フマル酸ジブチルなどが挙げられる。
[0057] 前記ィタコン酸ジエステル類としては、例えば、ィタコン酸ジメチル、ィタコン酸ジェ チル、ィタコン酸ジブチルなどが挙げられる。
[0058] 前記 (メタ)アクリルアミド類としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、 N—メチル (メタ) アクリルアミド、 N ェチル (メタ)アクリルアミド、 N プロピル (メタ)アクリルアミド、 N イソプロピル (メタ)アクリルアミド、 N—n—ブチルアクリル (メタ)アミド、 N—t—ブチ ル (メタ)アクリルアミド、 N シクロへキシル (メタ)アクリルアミド、 N— (2—メトキシェ チル)(メタ)アクリルアミド、 N, N ジメチル (メタ)アクリルアミド、 N, N ジェチル (メ タ)アクリルアミド、 N フエ-ル (メタ)アクリルアミド、 N ベンジル (メタ)アクリルアミド 、(メタ)アタリロイルモルホリン、ジアセトンアクリルアミドなどが挙げられる。
[0059] 前記スチレン類としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリ メチルスチレン、ェチルスチレン、イソプロピノレスチレン、ブチルスチレン、ヒドロキシス チレン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン、ァセトキシスチレン、クロロスチレン、ジク ロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレン、酸性物質により脱保護可能な基 (例えば、 t-Boc等)で保護されたヒドロキシスチレン、ビニル安息香酸メチル、 a—メ チルスチレンなどが挙げられる。
[0060] 前記ビュルエーテル類としては、例えば、メチルビ-ルエーテル、ブチルビ-ルェ 一テル、へキシルビ-ルエーテル、メトキシェチルビ-ルエーテルなどが挙げられる。
[0061] 前記官能基としてウレタン基又はウレァ基を有するビニルモノマーの合成方法とし ては、例えば、イソシアナ一ト基と水酸基又はアミノ基の付加反応が挙げられ、具体 的には、イソシアナ一ト基を有するモノマーと、水酸基を 1個含有する化合物又は 1級 若しくは 2級アミノ基を 1個有する化合物との付加反応、水酸基を有するモノマー又 は 1級若しくは 2級アミノ基を有するモノマーと、モノイソシァネートとの付加反応が挙 げられる。
[0062] 前記イソシアナ一ト基を有するモノマーとしては、例えば、下記構造式(1)〜(3)で
表される化合物が挙げられる。
[0063] [化 1]
H R1
c=c-coo/ ^NCO 構造式 ( 1 )
H
[0064] [化 2]
H R1
C=C-CO-NCO 楕造式 ( 2 )
H
[0065] [化 3] 構造式 (3 )
[0066] 但し、前記構造式(1)〜(3)中、 ITは水素原子又はメチル基を表す。
[0067] 前記モノイソシァネートとしては、例えば、シクロへキシノレイソシァネート、 n—ブチノレ イソシァネート、トルィルイソシァネート、ベンジルイソシァネート、フエニルイソシァネ ート等が挙げられる。
[0068] 前記水酸基を有するモノマーとしては、例えば、下記構造式 (4)〜(12)で表される 化合物が挙げられる。
[0069] [化 4]
[0070] [化 5]
〇
[0072] [化 7]
[0076] [化 11]
[0077] [化 12]
構造式 (1 2)
[0078] 但し、前記構造式 (4)〜(12)中、 は水素原子又はメチル基を表し、 n、 nl及び n 2は 1以上の整数を表す。
[0079] 前記水酸基を 1個含有する化合物としては、例えば、アルコール類 (例えば、メタノ ール、エタノール、 n—プロパノール、 i プロパノール、 n—ブタノール、 sec ブタノ ール、 tーブタノール、 n—へキサノール、 2—ェチルへキサノール、 n—デカノール、 n—ドデカノール、 n—ォクタデカノール、シクロペンタノール、シクロへキサノール、ベ ンジルアルコール、フエ-ルエチルアルコール等)、フエノール類(例えば、フエノー ル、クレゾール、ナフトール等)、更に置換基を含むものとして、フロロエタノール、トリ フロロエタノール、メトキシエタノール、フエノキシエタノール、クロ口フエノーノレ、ジクロ 口フエノール、メトキシフエノール、ァセトキシフエノール等が挙げられる。
[0080] 前記 1級又は 2級アミノ基を有するモノマーとしては、例えば、ビニルベンジルァミン などが挙げられる。
[0081] 前記 1級又は 2級アミノ基を 1個含有する化合物としては、例えば、アルキルアミン( メチルァミン、ェチルァミン、 n—プロピルァミン、 i プロピルァミン、 n—ブチルァミン 、 sec ブチルァミン、 tーブチルァミン、へキシルァミン、 2—ェチルへキシルァミン、 デシルァミン、ドデシルァミン、ォクタデシルァミン、ジメチルァミン、ジェチルァミン、 ジブチルァミン、ジォクチルァミン)、環状アルキルアミン(シクロペンチルァミン、シク 口へキシルァミン等)、ァラルキルァミン(ベンジルァミン、フエネチルァミン等)、ァリー ルァミン(ァ-リン、トルィルァミン、キシリルァミン、ナフチルァミン等)、更にこれらの 組合せ (N—メチル—N ベンジルァミン等)、更に置換基を含むアミン(トリフロロェ チノレアミン、へキサフロロイソプロピルァミン、メトキシァニリン、メトキシプロピルァミン 等)などが挙げられる。
[0082] また、上記以外の前記その他の共重合可能なモノマーとしては、例えば、(メタ)ァ クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ェチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸べ ンジル、 (メタ)アクリル酸 2—ェチルへキシル、スチレン、クロルスチレン、ブロモスチ レン、ヒドロキシスチレンなどが好適に挙げられる。
[0083] 前記その他の共重合可能なモノマーは、 1種単独で使用してもよぐ 2種以上を併 用してちょい。
[0084] 前記ビニル共重合体は、それぞれ相当するモノマーを公知の方法により常法に従 つて共重合させることで調製することができる。例えば、前記モノマーを適当な溶媒 中に溶解し、ここにラジカル重合開始剤を添加して溶液中で重合させる方法 (溶液重 合法)を利用することにより調製することができる。また、水性媒体中に前記モノマー を分散させた状態でいわゆる乳化重合等で重合を利用することにより調製することが できる。
[0085] 前記溶液重合法で用いられる適当な溶媒としては、特に制限はなぐ使用するモノ マー及び生成する共重合体の溶解性等に応じて適宜選択することができ、例えば、 メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、 1ーメトキシー 2—プロパノ ール、アセトン、メチルェチルケトン、メチルイソブチルケトン、メトキシプロピルァセテ ート、乳酸ェチル、酢酸ェチル、ァセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミ ド、クロ口ホルム、トルエンなどが挙げられる。これらの溶媒は、 1種単独で使用しても よぐ 2種以上を併用してもよい。
[0086] 前記ラジカル重合開始剤としては、特に制限はなぐ例えば、 2, 2'ーァゾビス (イソ ブチ口-トリル)(AIBN)、 2, 2,—ァゾビス— (2, 4,—ジメチルバレ口-トリル)等のァ ゾ化合物、ベンゾィルパーォキシド等の過酸ィ匕物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモ- ゥム等の過硫酸塩などが挙げられる。
[0087] 前記ビニル共重合体におけるカルボキシル基を有する重合性化合物の含有率とし ては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができ、例えば、 5〜50モル
%が好ましぐ 10〜40モル%がより好ましぐ 15〜35モル%が特に好ましい。
前記含有率が、 5モル%未満であると、アルカリ水への現像性が不足することがあり
、 50モル%を超えると、硬化部(画像部)の現像液耐性が不足することがある。
[0088] 前記カルボキシル基を有するバインダーの分子量としては、特に制限はなぐ目的 に応じて適宜選択することができ、例えば、質量平均分子量として、 2, 000-300,
000力好ましく、 4, 000〜150, 000力より好まし!/ヽ。
前記質量平均分子量が、 2, 000未満であると、膜の強度が不足しやすぐまた安 定な製造が困難になることがあり、 300, 000を超えると、現像性が低下することがあ る。
[0089] 前記カルボキシル基を有するノインダ一は、 1種単独で使用してもよぐ 2種以上を 併用してもよい。前記バインダーを 2種以上併用する場合としては、例えば、異なる共 重合成分力 なる 2種以上のバインダー、異なる質量平均分子量の 2種以上のノ ィ ンダ一、異なる分散度の 2種以上のバインダー、などの組合せが挙げられる。
[0090] 前記カルボキシル基を有するバインダーは、そのカルボキシル基の一部又は全部 が塩基性物質で中和されていてもよい。また、前記バインダーは、更にポリエステル 榭脂、ポリアミド榭脂、ポリウレタン榭脂、エポキシ榭脂、ポリビニルアルコール、ゼラ チン等の構造の異なる榭脂を併用してもよい。
[0091] また、前記バインダーとしては、特許 2873889号等に記載のアルカリ水溶液に可 溶な榭脂などを用いることができる。
[0092] 前記感光層における前記バインダーの含有量としては、特に制限はなぐ 目的に応 じて適宜選択することができ、例えば、 10〜90質量%が好ましぐ 20〜80質量%が より好ましぐ 40〜80質量%が特に好ましい。
前記含有量が 10質量%未満であると、アルカリ現像性やプリント配線板形成用基 板 (例えば、銅張積層板)との密着性が低下することがあり、 90質量%を超えると、現 像時間に対する安定性や、硬化膜 (テント膜)の強度が低下することがある。なお、前 記含有量は、前記バインダーと必要に応じて併用される高分子結合剤との合計の含 有量であってもよい。
[0093] 前記バインダーの酸価としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択すること ができ、例えば、 70〜250 (mgKOH/g)が好ましぐ 90〜200 (mgKOH/g)がよ り好ましく、 100〜180 (mgKOH/g)が特に好ましい。
前記酸価が、 70 (mgKOHZg)未満であると、現像性が不足したり、解像性が劣り 、配線パターン等の永久パターンを高精細に得ることができないことがあり、 250 (mg KOH/g)を超えると、パターンの耐現像液性及び密着性の少なくともいずれかが悪 化し、配線パターン等の永久パターンを高精細に得ることができな 、ことがある。
[0094] 重合性化合物
前記重合性化合物としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することがで き、例えば、ウレタン基及びァリール基の少なくともいずれかを有するモノマー又はォ
リゴマーが好適に挙げられる。また、これらは、重合性基を 2種以上有することが好ま しい。
[0095] 前記重合性基としては、例えば、エチレン性不飽和結合 (例えば、(メタ)アタリロイ ル基、(メタ)アクリルアミド基、スチリル基、ビュルエステルやビュルエーテル等のビ- ル基、ァリルエーテルゃァリルエステル等のァリル基など)、重合可能な環状エーテ ル基 (例えば、エポキシ基、ォキセタン基等)などが挙げられ、これらの中でもェチレ ン性不飽和結合が好まし 、。
[0096] ウレタン基を有するモノマ
前記ウレタン基を有するモノマーとしては、ウレタン基を有する限り、特に制限は無 く、 目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特公昭 48— 41708号公報、特 開昭 51— 37193号公報、特公平 5— 50737号公報、特公平 7— 7208号公報、特 開 2001— 154346号公報、特開 2001— 356476号公報等に記載されている化合 物などが挙げられ、例えば、分子中に 2個以上のイソシァネート基を有するポリイソシ ァネートイ匕合物と分子中に水酸基を有するビニルモノマーとの付加物などが挙げら れる。
[0097] 前記分子中に 2個以上のイソシァネート基を有するポリイソシァネートイ匕合物として は、例えば、へキサメチレンジイソシァネート、トリメチルへキサメチレンジイソシァネー ト、イソホロンジイソシァネート、キシレンジイソシァネート、トルエンジイソシァネート、 フエ-レンジイソシァネート、ノルボルネンジイソシァネート、ジフエ-ルジイソシァネ ート、ジフエ-ルメタンジイソシァネート、 3, 3'ジメチルー 4, 4'ージフエニルジイソシ ァネート等のジイソシァネート;該ジイソシァネートを更に 2官能アルコールとの重付 加物(この場合も両末端はイソシァネート基);該ジイソシァネートのビュレット体やイソ シァヌレート等の 3量体;該ジイソシァネート若しくはジイソシァネート類と、トリメチロー ルプロパン、ペンタエリスルトール、グリセリン等の多官能アルコール、又はこれらのェ チレンォキシド付加物等の得られる他官能アルコールとの付加体などが挙げられる。
[0098] 前記分子中に水酸基を有するビュルモノマーとしては、例えば、 2—ヒドロキシェチ ル (メタ)アタリレート、 2—ヒドロキシプロピル (メタ)アタリレート、 4—ヒドロキシブチル( メタ)アタリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アタリレート、トリエチレングリコール
モノ (メタ)アタリレート、テトラエチレンダリコールモノ (メタ)アタリレート、オタタエチレ ングリコールモノ(メタ)アタリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アタリレート、ジ プロピレングリコールモノ(メタ)アタリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アタリレ ート、テトラプロピレングリコールモノ(メタ)アタリレート、ォクタプロピレングリコールモ ノ (メタ)アタリレート、ポリプロピレングリコールモノ (メタ)アタリレート、ジブチレングリコ ールモノ (メタ)アタリレート、トリブチレングリコールモノ (メタ)アタリレート、テトラブチレ ングリコールモノ(メタ)アタリレート、オタタブチレングリコールモノ(メタ)アタリレート、 ポリブチレンダリコールモノ (メタ)アタリレート、トリメチロールプロパンジ (メタ)アタリレ ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アタリレートなどが挙げられる。また、エチレンォキ シドとプロピレンォキシドの共重合体 (ランダム、ブロック等)などの異なるアルキレン ォキシド部を有するジオール体の片末端 (メタ)アタリレート体などが挙げられる。 また、前記ウレタン基を有するモノマーとしては、トリ((メタ)アタリロイルォキシェチ ル)イソシァヌレート、ジ (メタ)アクリル化イソシァヌレート、エチレンォキシド変性イソシ ァヌル酸のトリ(メタ)アタリレート等のイソシァヌレート環を有する化合物が挙げられる
。これらの中でも、下記構造式(13)、又は構造式(14)で表される化合物が好ましぐ テント性の観点から、前記構造式(14)で示される化合物を少なくとも含むことが特に 好ましい。また、これらの化合物は、 1種単独で使用してもよぐ 2種以上を併用しても よい。
[化 13] 構造式 (1 3 )
前記構造式(13)及び(14)中、!^〜 は、それぞれ水素原子又はメチル基を表す 。 X〜Xは、アルキレンオキサイドを表し、 1種単独でもよぐ 2種以上を併用してもよ
い。
[0103] 前記アルキレンオキサイド基としては、例えば、エチレンオキサイド基、プロピレンォ キサイド基、ブチレンオキサイド基、ペンチレンオキサイド基、へキシレンオキサイド基 、これらを組み合わせた基 (ランダム、ブロックのいずれに組み合わされてもよい)など が好適に挙げられ、これらの中でも、エチレンオキサイド基、プロピレンオキサイド基、 ブチレンオキサイド基、又はこれらの組み合わせた基が好ましぐエチレンオキサイド 基、プロピレンオキサイド基がより好ましい。
[0104] 前記構造式(13)及び(14)中、 ml〜m3は、 1〜60の整数を表し、 2〜30が好まし く、 4〜15力より好まし!/ヽ。
[0105] 前記構造式(13)及び(14)中、 Y及び Yは、炭素原子数 2〜30の 2価の有機基を
1 2
表し、例えば、アルキレン基、ァリーレン基、ァルケ-レン基、アルキニレン基、カルボ ニル基(一 CO )、酸素原子(一 O )、硫黄原子(一 S )、ィミノ基(一 NH )、イミ ノ基の水素原子が 1価の炭化水素基で置換された置^ミノ基、スルホニル基( S o一)又はこれらを組み合わせた基などが好適に挙げられ、これらの中でも、アルキ
2
レン基、ァリーレン基、又はこれらを組み合わせた基が好ましい。
[0106] 前記アルキレン基は、分岐構造又は環状構造を有していてもよぐ例えば、メチレン 基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、ペン チレン基、ネオペンチレン基、へキシレン基、トリメチルへキシレン基、シクロへキシレ ン基、ヘプチレン基、オタチレン基、 2—ェチルへキシレン基、ノニレン基、デシレン 基、ドデシレン基、ォクタデシレン基又は下記に示すいずれかの基などが好適に挙 げられる。
[0108] 前記ァリーレン基としては、炭化水素基で置換されていてもよぐ例えば、フエ-レ ン基、トリレン基、ジフエ-レン基、ナフチレン基、又は下記に示す基などが好適に挙 げられる。
[0109] [化 16]
[0110] 前記これらを組み合わせた基としては、例えば、キシリレン基などが挙げられる。
[0111] 前記アルキレン基、ァリーレン基、又はこれらを組み合わせた基としては、更に置換 基を有していてもよぐ該置換基としては、例えば、ハロゲン原子 (例えば、フッ素原 子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ァリール基、アルコキシ基 (例えば、メトキシ 基、エトキシ基、 2—エトキシエトキシ基)、ァリールォキシ基 (例えば、フエノキシ基)、 ァシル基 (例えば、ァセチル基、プロピオニル基)、ァシルォキシ基 (例えば、ァセトキ シ基、ブチリルォキシ基)、アルコキシカルボ-ル基(例えば、メトキシカルボ-ル基、 エトキシカルボ-ル基)、ァリールォキシカルボ-ル基(例えば、フエノキシカルボ-ル 基)などが挙げられる。
[0112] 前記構造式(13)及び(14)中、 nは 3〜6の整数を表し、重合性モノマーを合成す るための原料供給性などの観点から、 3、 4又は 6が好ましい。
[0113] 前記構造式(13)及び(14)中、 Zは n価(3価〜 6価)の連結基を表し、例えば、下 記に示すいずれかの基などが挙げられる。
但し、 Xはアルキレンオキサイドを表す。 m4は、 1〜20の整数を表す。 nは、 3〜6
4
の整数を表す。 Aは、 n価(3価〜 6価)の有機基を表す。
[0115] 前記 Aとしては、例えば、 n価の脂肪族基、 n価の芳香族基、又はこれらとアルキレ ン基、ァリーレン基、ァルケ-レン基、アルキ-レン基、カルボ-ル基、酸素原子、硫 黄原子、イミノ基、ィミノ基の水素原子が 1価の炭化水素基で置換された置 ミノ基 、又はスルホ-ル基とを組み合わせた基が好ましぐ n価の脂肪族基、 n価の芳香族 基、又はこれらとアルキレン基、ァリーレン基、酸素原子とを組み合わせた基がより好 ましぐ n価の脂肪族基、 n価の脂肪族基とアルキレン基、酸素原子とを組み合わせた 基が特に好ましい。
[0116] 前記 Aの炭素原子数としては、例えば、 1〜100の整数が好ましぐ 1〜50の整数 力 り好ましぐ 3〜30の整数が特に好ましい。
[0117] 前記 n価の脂肪族基としては、分岐構造又は環状構造を有していてもよい。
前記脂肪族基の炭素原子数としては、例えば、 1〜30の整数が好ましぐ 1〜20の 整数がより好ましぐ 3〜 10の整数が特に好ましい。
前記芳香族基の炭素原子数としては、 6〜: LOOの整数が好ましぐ 6〜50の整数が より好ましぐ 6〜30の整数が特に好ましい。
[0118] 前記 n価の脂肪族基、又は芳香族基は、更に置換基を有していてもよぐ該置換基 としては、例えば、ヒドロキシル基、ハロゲン原子 (例えば、フッ素原子、塩素原子、臭 素原子、ヨウ素原子)、ァリール基、アルコキシ基 (例えば、メトキシ基、エトキシ基、 2 エトキシエトキシ基)、ァリールォキシ基 (例えば、フエノキシ基)、ァシル基 (例えば
、ァセチル基、プロピオニル基)、ァシルォキシ基 (例えば、ァセトキシ基、ブチリルォ キシ基)、アルコキシカルボ-ル基(例えば、メトキシカルボ-ル基、エトキシカルボ- ル基)、ァリールォキシカルボ-ル基 (例えば、フエノキシカルボニル基)などが挙げら れる。
[0119] 前記アルキレン基は、分岐構造又は環状構造を有して!/、てもよ 、。
前記アルキレン基の炭素原子数としては、例えば、 1〜18の整数が好ましぐ 1〜1 0の整数がより好ましい。
[0120] 前記ァリーレン基は、炭化水素基で更に置換されて 、てもよ 、。
前記ァリーレン基の炭素原子数としては、 6〜18の整数が好ましぐ 6〜10の整数 力 り好ましい。
[0121] 前記置換イミノ基の 1価の炭化水素基の炭素原子数としては、 1〜18の整数が好ま しぐ 1〜10の整数がより好ましい。
[0122] 以下に、前記 Aの好ましい例は以下の通りである。
[0123] [化 18]
— CH2 — CH2
— CH2— i— CH2-CH3
iH2-CH2-CH-CH: CH3— CH2-CH2-CH— CH-CH: .H2— CH2-CH2-CH2-CH-CH2
-CH2-tH-tH-CH2
[0124] 前記構造式(13)及び(14)で表される化合物としては、例えば下記構造式(15)·
(37)で表される化合物などが挙げられる。
構造式 (1 5)
構造式 ( 1 6)
構造式 (1 7)
[0128] [化 22]
構造式 ( 1 9)
[0130] [化 24]
構造式 (21 )
[0132] [化 26]
構造式 (23)
(24)
(25)
(26)
(27)
[0140] [化 34]
構造式 (3 4 )
[0145] 但し、前記構造式(15)〜(34)中、 n、 nl、 n2及び mは、 1〜60を意味し、 1は、 1〜 20を意味し、 Rは、水素原子又はメチル基を表す。
[0146] ーァリール基を有するモノマ一一
前記ァリール基を有するモノマーとしては、ァリール基を有する限り、特に制限はな く、 目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ァリール基を有する多価アルコー ル化合物、多価アミンィ匕合物及び多価ァミノアルコールィ匕合物の少なくともいずれか と不飽和カルボン酸とのエステル又はアミドなどが挙げられる。
[0147] 前記ァリール基を有する多価アルコールィヒ合物、多価アミンィヒ合物又は多価アミノ アルコール化合物としては、例えば、ポリスチレンオキサイド、キシリレンジオール、ジ — —ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、 1, 5 ジヒドロキシ一 1, 2, 3, 4—テトラヒドロ ナフタレン、 2、 2 ジフエ二ルー 1, 3 プロパンジオール、ヒドロキシベンジルアルコ ール、ヒドロキシェチルレゾルシノール、 1 フエ二ルー 1, 2 エタンジオール、 2, 3 , 5, 6—テトラメチルー ρ キシレン α , α '—ジオール、 1 , 1, 4, 4ーテトラフエ二 ノレ 1 , 4 ブタンジォーノレ、 1, 1, 4, 4ーテトラフヱニノレー 2 ブチン 1, 4ージォ ール、 1, 1 '—ビー 2—ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、 1, 1 'ーメチレンージー2 ナフトール、 1, 2, 4 ベンゼントリオール、ビフエノール、 2, 2,一ビス(4ーヒドロキ シフエ-ル)ブタン、 1, 1—ビス(4 ヒドロキシフエ-ル)シクロへキサン、ビス(ヒドロキ シフエ-ル)メタン、カテコール、 4—クロルレゾルシノール、ハイドロキノン、ヒドロキシ ベンジルアルコール、メチルハイドロキノン、メチレン 2, 4, 6 トリヒドロキシベンゾ エート、フロログリシノール、ピロガロール、レゾルシノール、 α - (1—アミノエチル) ρ ヒドロキシベンジルアルコール、 a - (1—アミノエチル) ρ ヒドロキシベンジル
アルコール、 3—アミノー 4—ヒドロキシフエ-ルスルホンなどが挙げられる。また、この 他、キシリレンビス (メタ)アクリルアミド、ノボラック型エポキシ榭脂ゃビスフエノール A ジグリシジルエーテル等のグリシジル化合物に 0;、 β 不飽和カルボン酸を付カロし て得られる化合物、フタル酸ゃトリメリット酸などと分子中に水酸基を含有するビニル モノマー力 得られるエステル化物、フタル酸ジァリル、トリメリット酸トリアリル、ベンゼ ンジスルホン酸ジァリル、重合性モノマーとしてカチオン重合性のジビュルエーテル 類(例えば、ビスフエノール Αジビュルエーテル)、エポキシ化合物(例えば、ノボラッ ク型エポキシ榭脂、ビスフエノール Aジグリシジルエーテル等)、ビュルエステル類(例 えば、ジビュルフタレート、ジビュルテレフタレート、ジビニルベンゼン 1, 3 ジスル ホネート等)、スチレン化合物(例えば、ジビュルベンゼン、 p ァリルスチレン、 p—ィ ソプロペンスチレン等)が挙げられる。これらの中でも下記構造式(35)で表される化 合物が好ましい。
前記構造式 (35)中、 R4、 R5は、水素原子又はアルキル基を表す。
[0149] 前記構造式(35)中、 X及び Xは、アルキレンオキサイド基を表し、 1種単独でもよ
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ぐ 2種以上を併用してもよい。該アルキレンオキサイド基としては、例えば、エチレン オキサイド基、プロピレンオキサイド基、ブチレンオキサイド基、ペンチレンオキサイド 基、へキシレンオキサイド基、これらを組み合わせた基 (ランダム、ブロックのいずれに 組み合わされてもよい)、などが好適に挙げられ、これらの中でも、エチレンォキサイ ド基、プロピレンオキサイド基、ブチレンオキサイド基、又はこれらを組み合わせた基 が好ましぐエチレンオキサイド基、プロピレンオキサイド基がより好ましい。
[0150] 前記構造式(35)中、 m5、 m6は、 1〜60の整数が好ましぐ 2〜30の整数がより好 ましぐ 4〜 15の整数が特に好ましい。
[0151] 前記構造式(35)中、 Tは、 2価の連結基を表し、例えば、メチレン、エチレン、 MeC Me、 CF CCF、 CO、 SOなどが挙げられる。
[0152] 前記構造式(35)中、 ΑΛ Ar2は、置換基を有していてもよいァリール基を表し、例 えば、フエ-レン、ナフチレンなどが挙げられる。前記置換基としては、例えば、アル キル基、ァリール基、ァラルキル基、ハロゲン基、アルコキシ基、又はこれらの組合せ などが挙げられる。
[0153] 前記ァリール基を有するモノマーの具体例としては、 2, 2 ビス〔4一(3 (メタ)ァ クリルォキシ 2 ヒドロキシプロポキシ)フエ-ル〕プロパン、 2, 2 ビス〔4 ((メタ) アクリルォキシエトキシ)フエ-ル〕プロパン、フエノール性の OH基 1個に置換しさせ たエトキシ基の数が 2から 20である 2, 2 ビス (4— ( (メタ)アタリロイルォキシポリエト キシ)フエ-ル)プロパン(例えば、 2, 2 ビス(4— ( (メタ)アタリロイルォキシジェトキ シ)フエ-ル)プロパン、 2, 2 ビス(4— ( (メタ)アタリロイルォキシテトラエトキシ)フエ -ル)プロパン、 2, 2 ビス(4— ( (メタ)アタリロイルォキシペンタエトキシ)フエ-ル) プロパン、 2, 2 ビス(4— ( (メタ)アタリロイルォキシデカエトキシ)フエ-ル)プロパン 、 2, 2 ビス(4— ( (メタ)アタリロイルォキシペンタデカエトキシ)フエ-ル)プロパン等 )、 2, 2 ビス〔4— ( (メタ)アクリルォキシプロポキシ)フエ-ル〕プロパン、フエノール 性の OH基 1個に置換させたエトキシ基の数が 2から 20である 2, 2 ビス (4— ( (メタ) アタリロイルォキシポリプロポキシ)フエ-ル)プロパン(例えば、 2, 2 ビス(4 ((メタ )アタリロイルォキシジプロポキシ)フエ-ル)プロパン、 2, 2 ビス(4— ( (メタ)アタリ口 ィルォキシテトラプロポキシ)フエ-ル)プロパン、 2, 2 ビス(4— ( (メタ)アタリロイル ォキシペンタプロボキシ)フエ-ル)プロパン、 2, 2 ビス(4— ( (メタ)アタリロイルォキ シデカプロポキシ)フエ-ル)プロパン、 2, 2 ビス(4— ( (メタ)アタリロイルォキシぺ ンタデ力プロポキシ)フエ-ル)プロパン等)、又はこれらの化合物のポリエーテル部位 として同一分子中にポリエチレンォキシド骨格とポリプロピレンォキシド骨格の両方を 含む化合物(例えば、 WO01/98832号公報に記載の化合物等、又は、市販品とし て、新中村化学工業社製、 BPE 200、 BPE 500、 BPE— 1000)、ビスフエノー ル骨格とウレタン基とを有する重合性ィ匕合物などが挙げられる。なお、これらは、ビス フエノール A骨格に由来する部分をビスフエノール F又はビスフエノール S等に変更し た化合物であってもよい。
[0154] 前記ビスフエノール骨格とウレタン基とを有する重合性ィ匕合物としては、例えば、ビ
スフエノールとエチレンォキシド又はプロピレンォキシド等の付加物、重付加物として 得られる末端に水酸基を有する化合物にイソシァネート基と重合性基とを有する化 合物(例えば、 2—イソシァネートェチル (メタ)アタリレート、 α、 α—ジメチル—ビ- ルベンジルイソシァネート等)などが挙げられる。
[0155] その他の重合性モノマ
本発明のパターン形成方法には、前記パターン形成材料としての特性を悪化させ ない範囲で、前記ウレタン基を含有するモノマー、ァリール基を有するモノマー以外 の重合性モノマーを併用してもょ 、。
[0156] 前記ウレタン基を含有するモノマー、芳香環を含有するモノマー以外の重合性モノ マーとしては、例えば、不飽和カルボン酸 (例えば、アクリル酸、メタクリル酸、ィタコン 酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等)と脂肪族多価アルコール化合物とのェ ステル、不飽和カルボン酸と多価アミンィ匕合物とのアミドなどが挙げられる。
[0157] 前記不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステルのモノマーとし ては、例えば、(メタ)アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジ (メタ)アタリレー ト、エチレン基の数が 2〜18であるポリエチレングリコールジ (メタ)アタリレート(例え ば、ジエチレングリコールジ (メタ)アタリレート、トリエチレングリコールジ (メタ)アタリレ ート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アタリレート、ノナエチレングリコールジ (メタ)ァ タリレート、ドデカエチレングリコールジ (メタ)アタリレート、テトラデカエチレングリコー ルジ (メタ)アタリレート等)、プロピレングリコールジ (メタ)アタリレート、プロピレン基の 数が 2から 18であるポリプロピレングリコールジ (メタ)アタリレート(例えば、ジプロピレ ングリコールジ (メタ)アタリレート、トリプロピレングリコールジ (メタ)アタリレート、テトラ プロピレングリコールジ (メタ)アタリレート、ドデカプロピレングリコールジ (メタ)アタリレ ート等)、ネオペンチルダリコールジ (メタ)アタリレート、エチレンォキシド変性ネオべ ンチルダリコールジ (メタ)アタリレート、プロピレンォキシド変性ネオペンチルグリコー ルジ(メタ)アタリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アタリレート、トリメチロールプ 口パンジ (メタ)アタリレート、トリメチロールプロパントリ((メタ)アタリロイルォキシプロピ ル)エーテル、トリメチロールェタントリ(メタ)アタリレート、 1, 3 プロパンジオールジ( メタ)アタリレート、 1, 3 ブタンジオールジ (メタ)アタリレート、 1, 4 ブタンジオール
ジ (メタ)アタリレート、 1, 6—へキサンジオールジ (メタ)アタリレート、テトラメチレンダリ コールジ (メタ)アタリレート、 1, 4—シクロへキサンジオールジ (メタ)アタリレート、 1, 2 , 4—ブタントリオールトリ(メタ)アタリレート、 1, 5—ベンタンジオール (メタ)アタリレー ト、ペンタエリスリトールジ (メタ)アタリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アタリレート 、ペンタエリスリトールテトラ (メタ)アタリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)ァク リレート、ジペンタエリスリトールへキサ (メタ)アタリレート、ソルビトールトリ(メタ)アタリ レート、ソルビトールテトラ(メタ)アタリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アタリレート、ソ ルビトールへキサ(メタ)アタリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ (メタ)アタリレー ト、トリシクロデカンジ (メタ)アタリレート、ネオペンチルグリコールジ (メタ)アタリレート、 ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アタリレート、エチレングリ コール鎖 Zプロピレングリコール鎖を少なくとも各々一つずつ有するアルキレングリコ ール鎖のジ (メタ)アタリレート (例えば、 WO01/98832号公報に記載の化合物等)、 エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドの少なくとも ヽずれかを付加したトリメチ ロールプロパンのトリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリブチレングリコールジ (メタ)アタリ レート、グリセリンジ (メタ)アタリレート、グリセリントリ(メタ)アタリレート、キシレノールジ (メタ)アタリレートなどが挙げられる。
前記 (メタ)アクリル酸エステル類の中でも、その入手の容易さ等の観点から、ェチレ ングリコールジ (メタ)アタリレート、ポリエチレングリコールジ (メタ)アタリレート、プロピ レングリコールジ(メタ)アタリレート、ポリプロピレングリコールジ (メタ)アタリレート、ェ チレングリコール鎖 Zプロピレングリコール鎖を少なくとも各々一つずつ有するアルキ レンダリコール鎖のジ (メタ)アタリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アタリレート、 ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アタリレート、ペンタエリスリトールトリアタリレート、ペン タエリスリトールジ (メタ)アタリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アタリレート、 ジペンタエリスリトールへキサ(メタ)アタリレート、グリセリントリ(メタ)アタリレート、ジグ リセリンジ (メタ)アタリレート、 1, 3—プロパンジオールジ (メタ)アタリレート、 1, 2, 4— ブタントリオールトリ(メタ)アタリレート、 1, 4—シクロへキサンジオールジ (メタ)アタリ レート、 1, 5—ペンタンジオール(メタ)アタリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ) アタリレート、エチレンオキサイド付加したトリメチロールプロパンのトリ(メタ)アクリル酸
エステルなどが好ましい。
[0159] 前記ィタコン酸と前記脂肪族多価アルコールィ匕合物とのエステル (ィタコン酸エステ ル)としては、例えば、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタ コネート、 1, 3 ブタンジオールジイタコネート、 1, 4一ブタンジオールジイタコネート 、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート及びソル ビトールテトライタコネートなどが挙げられる。
[0160] 前記クロトン酸と前記脂肪族多価アルコールィ匕合物とのエステル (クロトン酸エステ ル)としては、例えば、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジク ロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネートなどが 挙げられる。
[0161] 前記イソクロトン酸と前記脂肪族多価アルコールィ匕合物とのエステル (イソクロトン酸 エステル)としては、例えば、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトー ルジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネートなどが挙げられる。
[0162] 前記マレイン酸と前記脂肪族多価アルコールィ匕合物とのエステル (マレイン酸エス テル)としては、例えば、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレ ート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレートなどが挙げられる。
[0163] 前記多価アミンィ匕合物と前記不飽和カルボン酸類力も誘導されるアミドとしては、例 サメチレンビス (メタ)アクリルアミド、オタタメチレンビス (メタ)アクリルアミド、ジェチレ ントリアミントリス (メタ)アクリルアミド、ジエチレントリァミンビス (メタ)アクリルアミド、な どが挙げられる。
[0164] また、上記以外にも、前記重合性モノマーとして、例えば、ブタンジォールー 1, 4 ジグリシジルエーテル、シクロへキサンジメタノールグリシジルエーテル、エチレングリ コールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピ レングリコールジグリシジルエーテル、へキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメ チロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテ ル、グリセリントリグリシジルエーテル等のグリシジル基含有ィ匕合物に α , β—不飽和 カルボン酸を付加して得られる化合物、特開昭 48— 64183号公報、特公昭 49 43
191号公報、特公昭 52— 30490号各公報に記載されているようなポリエステルアタリ レートやポリエステル (メタ)アタリレートオリゴマー類、エポキシィ匕合物(例えば、ブタ ンジオール 1, 4ージグリシジルエーテル、シクロへキサンジメタノールグリシジルェ 一テル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシ ジルエーテル、へキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグ リシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、グリセリントリグリシ ジルエーテルなど)と (メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアタリレート類等の多官 能のアタリレートやメタタリレート、 日本接着協会誌 vol.20、No.7、 300〜308ページ (1984年)に記載の光硬化性モノマー及びオリゴマー、ァリルエステル (例えば、フタ ル酸ジァリル、アジピン酸ジァリル、マロン酸ジァリル、ジァリルアミド(例えば、ジァリ ルァセトアミド等)、カチオン重合性のジビュルエーテル類 (例えば、ブタンジオール - 1, 4 ジビニノレエーテル、シクロへキサンジメタノールジビニノレエーテル、エチレン グリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレン グリコールジビニルエーテル、へキサンジオールジビニルエーテル、トリメチロールプ 口パントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、グリセリントリビ -ルエーテル等)、エポキシ化合物(例えば、ブタンジオール 1, 4ージグリシジル エーテル、シクロへキサンジメタノールグリシジルエーテル、エチレングリコーノレジグリ シジノレエーテル、ジエチレングリコールジグリシジノレエーテル、ジプロピレングリコー ルジグリシジルエーテル、へキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプ 口パントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、グリセリ ントリグリシジルエーテル等)、ォキセタン類 (例えば、 1, 4 ビス〔(3 ェチノレー 3— ォキセタ -ルメトキシ)メチル〕ベンゼン等)、エポキシ化合物、ォキセタン類 (例えば、 WO01/22165号公報に記載の化合物)、 N— β—ヒドロキシェチル一 β - (メタタリ ルアミド)ェチルアタリレート、 Ν, Ν—ビス(j8—メタクリロキシェチル)アクリルアミド、 ァリルメタタリレート等の異なったエチレン性不飽和二重結合を 2個以上有する化合 物などが挙げられる。
前記ビュルエステル類としては、例えば、ジビニルサクシネート、ジビュルアジぺー トなどが挙げられる。
[0166] これらの多官能モノマー又はオリゴマーは、 1種単独で使用してもよぐ 2種以上を 併用してちょい。
[0167] 前記重合性モノマーは、必要に応じて、分子内に重合性基を 1個含有する重合性 化合物(単官能モノマー)を併用してもょ 、。
前記単官能モノマーとしては、例えば、前記バインダーの原料として例示したィ匕合 物、特開平 6— 236031号公報に記載されている 2塩基のモノ ((メタ)アタリロイルォキ シアルキルエステル)モノ(ノヽロヒドロキシアルキルエステル)等の単官能モノマー(例 えば、 γ—クロロー j8—ヒドロキシプロピル j8 ' —メタクリロイルォキシェチルー o— フタレー卜等)、特許 2744643号公報、 WOOOZ52529号公報、特許 2548016号 公報等に記載の化合物が挙げられる。
[0168] 前記感光層における重合性ィ匕合物の含有量としては、例えば、 5〜90質量%が好 ましぐ 15〜60質量%がより好ましぐ 20〜50質量%が特に好ましい。
前記含有量が、 5質量%未満であると、テント膜の強度が低下することがあり、 90質 量%を超えると、保存時のエッジフュージョン(ロール端部力 のしみだし故障)が悪 ィ匕することがある。
また、重合性化合物中に前記重合性基を 2個以上有する多官能モノマーの含有量 としては、 5〜: LOO質量%が好ましぐ 20〜: LOO質量%がより好ましぐ 40〜: LOO質量 %が特に好ましい。
[0169] ——光重合開始剤——
前記光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限 り、特に制限はなぐ公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができ、例えば 、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましぐ光励起された 増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよぐモノマ 一の種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、前記光重合開始剤は、約 300〜800nm (より好ましくは 330〜500nm)の範 囲内に少なくとも約 50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも 1種含有して ヽるこ とが好ましい。
[0170] 前記光重合開始剤としては、例えば、ハロゲンィ匕炭化水素誘導体 (例えば、トリアジ
ン骨格を有するもの、ォキサジァゾール骨格を有するもの等)、へキサァリールビイミ ダゾール、ォキシム誘導体、有機過酸化物、チォ化合物、ケトンィ匕合物、芳香族ォニ ゥム塩、メタ口セン類などが挙げられる。これらの中でも、感光層の感度、保存性及び 感光層とプリント配線板形成用基板との密着性等の観点から、トリァジン骨格を有す るハロゲンィ匕炭化水素、ォキシム誘導体、ケトンィ匕合物、へキサァリールビイミダゾー ル系化合物が好ましい。
[0171] 前記へキサァリールビイミダゾールとしては、例えば、 2, 2' ビス(2 クロ口フエ -ル) 4, 4' , 5, 5' —テトラフエ-ルビイミダゾール、 2, 2' —ビス(o フロロフ ェ -ル) 4, 4' , 5, 5' —テトラフエ-ルビイミダゾール、 2, 2' —ビス(2 ブロモ フエ-ル)一 4, 4' , 5, 5' —テトラフエ-ルビイミダゾール、 2, 2' —ビス(2, 4 ジ クロ口フエ-ル)一 4, 4' , 5, 5' —テトラフエ-ルビイミダゾール、 2, 2' —ビス(2 —クロ口フエ-ル)一 4, 4' , 5, 5' —テトラ(3—メトキシフエ-ル)ビイミダゾール、 2 , 2' —ビス(2 クロ口フエ-ル)一 4, 4' , 5, 5' —テトラ(4—メトキシフエ-ル)ビ イミダゾール、 2, 2' —ビス(4—メトキシフエ-ル)一 4, 4' , 5, 5' —テトラフエ-ル ビイミダゾール、 2, 2' —ビス(2, 4 ジクロロフエ-ル)一 4, 4' , 5, 5' —テトラフ ェ-ルビイミダゾール、 2, 2' —ビス(2 -トロフエ-ル)一 4, 4' , 5, 5' —テトラフ ェ-ルビイミダゾール、 2, 2' —ビス(2—メチルフエ-ル)— 4, 4' , 5, 5' —テトラ フエ-ルビイミダゾール、 2, 2' ビス(2 トリフルォロメチルフエ-ル)—4, 4' , 5 , 5' —テトラフエ-ルビイミダゾール、 WOOO/52529号公報に記載の化合物など が挙げられる。
[0172] 前記ビイミダゾール類は、例えば、 Bull. Chem. Soc. Japan, 33, 565 (1960)及 び J. Org. Chem, 36 (16) 2262 (1971)に開示されている方法により容易に合成 することができる。
[0173] トリァジン骨格を有するハロゲンィ匕炭化水素化合物としては、例えば、若林ら著、 B ull. Chem. Soc. Japan, 42、 2924 (1969)記載のィ匕合物、英国特許 1388492号 明細書記載の化合物、特開昭 53— 133428号公報記載の化合物、独国特許 3337 024号明細書記載の化合物、 F. C. Schaefer等による J. Org. Chem. ; 29、 1527 (1964)記載の化合物、特開昭 62— 58241号公報記載の化合物、特開平 5— 281
728号公報記載の化合物、特開平 5— 34920号公報記載化合物、米国特許第 421 2976号明細書に記載されている化合物が挙げられる。
[0174] 前記若林ら著、 Bull. Chem. Soc. Japan, 42、 2924 (1969)記載の化合物とし ては、例えば、 2 フエ-ル— 4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2 — (4 クロルフエ-ル)— 4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2-( 4 トリル)— 4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2— (4—メトキシフ ェ-ル)—4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2- (2, 4 ジクロル フエ-ル)— 4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2, 4, 6 トリス(トリ クロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2—メチル—4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1,
3, 5 トリアジン、 2— n—ノ-ル—4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジ ン及び 2— (α, α, β—トリクロノレェチノレ) -4, 6 ビス(トリクロノレメチノレ)一 1, 3, 5 トリァジンなどが挙げられる。
[0175] 前記英国特許 1388492号明細書記載の化合物としては、例えば、 2—スチリルー
4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2— (4—メチルスチリル)— 4, 6 —ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2— (4—メトキシスチリル)— 4, 6- ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2— (4—メトキシスチリル)— 4 ァミノ — 6 トリクロルメチル—1, 3, 5 トリァジンなどが挙げられる。
[0176] 前記特開昭 53— 133428号公報記載の化合物としては、例えば、 2— (4—メトキシ —ナフト— 1—ィル)—4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2- (4- エトキシ—ナフ卜— 1—ィル)—4, 6 ビス(卜リクロルメチル)—1, 3, 5 卜リアジン、 2 -〔4— (2—エトキシェチル)—ナフトー 1—ィル〕—4, 6 ビス(トリクロルメチル) 1 , 3, 5 トリァジン、 2- (4, 7 ジメトキシ一ナフトー 1—ィル) 4, 6 ビス(トリクロ ルメチル)— 1, 3, 5 トリアジン及び 2— (ァセナフト— 5—ィル)—4, 6 ビス(トリク 口ルメチル)一 1, 3, 5 トリァジンなどが挙げられる。
[0177] 前記独国特許 3337024号明細書記載の化合物としては、例えば、 2—(4ースチリ ノレフエ二ノレ) 4、 6 ビス(トリクロロメチノレ)一 1, 3, 5 トリァジン、 2- (4— (4—メト キシスチリル)フエ-ル)—4、 6 ビス(トリクロロメチル)—1, 3, 5 トリァジン、 2- (1 —ナフチルビ-レンフエ-ル)一 4、 6 ビス(トリクロロメチル) 1, 3, 5 トリァジン、
2 クロロスチリルフエ-ル一 4, 6 ビス(トリクロロメチル) 1, 3, 5 トリアジン、 2— (4 チォフェン一 2 ビ-レンフエ-ル)一 4, 6 ビス(トリクロロメチル) 1, 3, 5— トリアジン、 2— (4—チォフェン一 3—ビ-レンフエ-ル)一 4, 6—ビス(トリクロロメチ ル)一 1 , 3, 5 トリアジン、 2— (4 フラン一 2 ビ-レンフエ-ル)一 4, 6 ビス(トリ クロロメチル) 1, 3, 5 トリァジン及び 2— (4—ベンゾフラン一 2 ビ-レンフエ- ル) 4, 6 ビス(トリクロロメチル) 1, 3, 5 トリァジンなどが挙げられる。
[0178] 前記 F. C. Schaefer等による J. Org. Chem. ; 29、 1527 (1964)記載のィ匕合物 としては、例えば、 2—メチルー 4, 6 ビス(トリブロモメチル)一1, 3, 5 トリァジン、 2, 4, 6 トリス(トリブロモメチル)一1, 3, 5 トリアジン、 2, 4, 6 トリス(ジブロモメ チル) 1, 3, 5 トリアジン、 2 ァミノ— 4—メチル—6 トリ(ブロモメチル)— 1, 3, 5 トリァジン及び 2—メトキシ一 4—メチル 6 トリクロロメチル一 1, 3, 5 トリアジ ンなどが挙げられる。
[0179] 前記特開昭 62— 58241号公報記載の化合物としては、例えば、 2— (4—フエニル ェチ -ルフエ-ル)— 4, 6 ビス(トリクロロメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2— (4— ナフチルー 1ーェチュルフエ-ルー 4, 6 ビス(トリクロロメチル) 1, 3, 5 トリアジ ン、 2— (4— (4 トリルェチュル)フエ-ル)— 4, 6 ビス(トリクロロメチル)—1 , 3, 5 —トリァジン、 2- (4— (4—メトキシフエ-ル)ェチュルフエ-ル) 4, 6—ビス(トリク 口ロメチル) 1, 3, 5 トリァジン、 2— (4— (4—イソプロピルフエ-ルェチュル)フエ -ル) 4, 6 ビス(トリクロロメチル) 1, 3, 5 トリアジン、 2— (4— (4 ェチルフ ェ -ルェチュル)フエ-ル)一 4, 6 ビス(トリクロロメチル) 1, 3, 5 トリァジンなど が挙げられる。
[0180] 前記特開平 5— 281728号公報記載の化合物としては、例えば、 2— (4 トリフル ォロメチルフエ-ル)— 4, 6 ビス(トリクロロメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2- (2, 6 —ジフルオロフェ-ル)—4, 6 ビス(トリクロロメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2- (2 , 6 ジクロロフエ-ル)— 4, 6 ビス(トリクロロメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2- (2 , 6 ジブロモフエ-ル)一 4, 6 ビス(トリクロロメチル) 1, 3, 5 トリァジンなどが 挙げられる。
[0181] 前記特開平 5— 34920号公報記載化合物としては、例えば、 2, 4 ビス(トリクロ口
メチル)— 6— [4— (N, N—ジエトキシカルボ-ルメチルァミノ)—3—ブロモフエ-ル ]— 1, 3, 5 トリァジン、米国特許第 4239850号明細書に記載されているトリハロメ チル— s トリァジン化合物、更に 2, 4, 6 トリス(トリクロロメチル)—s トリァジン、 2 - (4—クロ口フエ-ル) 4, 6—ビス(トリブロモメチル) s トリァジンなどが挙げら れる。
[0182] 前記米国特許第 4212976号明細書に記載されている化合物としては、例えば、ォ キサジァゾール骨格を有する化合物(例えば、 2 トリクロロメチル— 5 フエ二ルー 1 , 3, 4—ォキサジァゾール、 2 トリクロロメチル一 5— (4 クロ口フエ二ル)一 1, 3, 4 —ォキサジァゾール、 2 トリクロロメチル一 5— (1—ナフチル) 1, 3, 4—ォキサジ ァゾール、 2 トリクロロメチル— 5— (2 ナフチル)—1, 3, 4—ォキサジァゾール、 2 トリブ口モメチルー 5—フエ二ルー 1, 3, 4 ォキサジァゾール、 2 トリブ口モメチ ル— 5— (2 ナフチル)—1, 3, 4—ォキサジァゾール; 2 トリクロロメチル— 5—ス チリル— 1, 3, 4—ォキサジァゾール、 2 トリクロロメチル— 5— (4 クロルスチリル) —1, 3, 4—ォキサジァゾール、 2 トリクロロメチル一 5— (4—メトキシスチリル)一 1 , 3, 4—ォキサジァゾール、 2 トリクロロメチル— 5— (1—ナフチル)—1, 3, 4—ォ キサジァゾール、 2 トリクロロメチル— 5— (4— n—ブトキシスチリル)— 1, 3, 4—ォ キサジァゾール、 2 トリプロメメチルー 5—スチリルー 1, 3, 4 ォキサジァゾール等 )などが挙げられる。
[0183] 本発明で好適に用いられるォキシム誘導体としては、例えば、下記構造式(39)〜(
72)で表される化合物が挙げられる。
[0184] [化 40]
構造式 (43) 構造式 (44)
構造式 (45) 構造式 (46
構造式 (49)
[化 41]
構造式 (57)
[0186] [化 42]
[0187] [化 43]
R
構造式 (67) n-C3H7
構造式 (68) n-C8H17 構造式 (69) カンファー
構造式 (70) p-CH3C6H4
R
構造式 (7 1 ) n-C3H7 構造式 (72) p-CH3C6H4 前記ケトン化合物としては、例えば、ベンゾフエノン、 2 メチルベンゾフエノン、 3 メチルベンゾフエノン、 4 メチルベンゾフエノン、 4ーメトキシベンゾフエノン、 2 ク
口べンゾフエノン、 4 クロ口べンゾフエノン、 4 ブロモベンゾフエノン、 2—カノレボキ シベンゾフエノン、 2—エトキシカルボニルベンゾルフェノン、ベンゾフエノンテトラカル ボン酸又はそのテトラメチルエステル、 4, 4, 一ビス(ジアルキルァミノ)ベンゾフエノン 類(例えば、 4, 4, 一ビス(ジメチルァミノ)ベンゾフエノン、 4, 4, 一ビスジシクロへキシ ルァミノ)ベンゾフエノン、 4, 4, 一ビス(ジェチルァミノ)ベンゾフエノン、 4, 4, 一ビス( ジヒドロキシェチルァミノ)ベンゾフエノン、 4—メトキシ一 4 '—ジメチルァミノべンゾフエ ノン、 4, 4 '—ジメトキシベンゾフエノン、 4—ジメチルァミノべンゾフエノン、 4—ジメチ ルアミノアセトフエノン、ベンジル、アントラキノン、 2—t—ブチルアントラキノン、 2—メ チノレアントラキノン、フエナントラキノン、キサントン、チォキサントン、 2—クロノレーチォ キサントン、 2, 4 ジェチルチオキサントン、フルォレノン、 2 べンジルージメチルァ ミノー 1一 (4一モルホリノフエ-ル)一 1ーブタノン、 2—メチルー 1一 〔4一(メチルチオ )フエ-ル〕 2 モルホリノ一 1—プロパノン、 2 ヒドロキシー 2—メチルー〔4— ( 1— メチルビ-ル)フエ-ル〕プロパノールオリゴマー、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類 (例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインェチルエーテル、ベンゾインプロピ ノレエーテノレ、ベンゾインイソプロピノレエーテノレ、ベンゾインフエ-ノレエーテノレ、ベンジ ルジメチルケタール)、アタリドン、クロロアタリドン、 N—メチルアタリドン、 N ブチル アタリドン、 N ブチル一クロロアタリドンなどが挙げられる。
[0189] 前記メタ口セン類としては、例えば、ビス( 7? 5— 2, 4 シクロペンタジェン一 1—ィ ル)—ビス(2, 6 ジフロロ 3— ( 1H ピロール— 1—ィル)—フエ-ル)チタニウム 、 7? 5 シクロペンタジェ -ル一 6 タメ-ルーアイアン(1 + ) —へキサフロロホスフ エート(1 )、特開昭 53— 133428号公報、特公昭 57— 1819号公報、同 57— 609 6号公報及び米国特許第 3615455号明細書に記載された化合物などが挙げられる
[0190] また、上記以外の光重合開始剤として、アタリジン誘導体 (例えば、 9 フエ-ルァク リジン、 1 , 7 ビス(9、 9,—アタリジ-ル)ヘプタン等)、 N フエ-ルグリシン等、ポリ ハロゲン化合物(例えば、四臭化炭素、フエ-ルトリブ口モメチルスルホン、フエ-ルト リクロロメチルケトン等)、クマリン類(例えば、 3— (2—ベンゾフロイル)—7—ジェチ ルァミノクマリン、 3— (2 ベンゾフロイル) - 7 - ( 1—ピロリジ -ル)クマリン、 3 ベン
ゾィル 7 ジェチルァミノクマリン、 3— (2—メトキシベンゾィル) 7 ジェチルアミ ノクマリン、 3—(4ージメチルァミノべンゾィル) 7—ジェチルァミノクマリン、 3,3,一 カルボ-ルビス(5, 7—ジ—n—プロポキシクマリン)、 3, 3,—カルボ-ルビス(7—ジ ェチルァミノクマリン)、 3—ベンゾィル 7—メトキシクマリン、 3— (2—フロイル) 7 ージェチルァミノクマリン、 3—(4ージェチルァミノシンナモイル) 7—ジェチルアミ ノクマリン、 7—メトキシ一 3— (3—ピリジルカルボ-ル)クマリン、 3—ベンゾィル 5, 7 —ジプロポキシクマリン、 7 ベンゾトリアゾール 2—イルクマリン、また、特開平 5-1 9475号公報、特開平 7- 271028号公報、特開 2002- 363206号公報、特開 2002 - 363207号公報、特開 2002 - 363208号公報、特開 2002 - 363209号公報等に記 載のクマリンィ匕合物など)、アミン類 (例えば、 4ージメチルァミノ安息香酸ェチル、 4 ジメチルァミノ安息香酸 n—ブチル、 4ージメチルァミノ安息香酸フエネチル、 4ージメ チルァミノ安息香酸 2 フタルイミドエチル、 4 ジメチルァミノ安息香酸 2—メタクリロ ィルォキシェチル、ペンタメチレンビス(4ージメチルァミノべンゾエート)、 3—ジメチ ルァミノ安息香酸のフエネチル、ペンタメチレンエステル、 4ージメチルァミノべンズァ ルデヒド、 2 クロルー4ージメチルァミノべンズアルデヒド、 4ージメチルァミノべンジ ルアルコール、ェチル(4ージメチルァミノべンゾィル)アセテート、 4ーピベリジノアセ トフエノン、 4—ジメチルァミノべンゾイン、 N, N ジメチルー 4—トルイジン、 N, N— ジェチルー 3—フエネチジン、トリベンジルァミン、ジベンジルフエニルァミン、 N—メ チル— N フエニルベンジルァミン、 4—ブロム— Ν,Ν ジメチルァニリン、トリドデシ ルァミン、ァミノフルオラン類(ODB, ODBII等)、クリスタルバイオレツトラクトン、ロイ コクリスタルバイオレット等)、ァシルホスフィンォキシド類 (例えば、ビス(2, 4, 6 トリ メチルベンゾィル)—フエ-ルホスフィンォキシド、ビス(2, 6 ジメトキシベンゾィル) - 2, 4, 4 トリメチルーペンチルフエ-ルホスフィンォキシド、 LucirinTPOなど)な どが挙げられる。
更に、米国特許第 2367660号明細書に記載されているビシナルポリケタルド-ル 化合物、米国特許第 2448828号明細書に記載されて 、るァシロインエーテルィ匕合 物、米国特許第 2722512号明細書に記載されている oc—炭化水素で置換された芳 香族ァシロインィ匕合物、米国特許第 3046127号明細書及び同第 2951758号明細
書に記載の多核キノンィ匕合物、特開 2002— 229194号公報に記載の有機ホウ素化 合物、ラジカル発生剤、トリアリールスルホ-ゥム塩 (例えば、へキサフロロアンチモン やへキサフロロホスフェートとの塩)、ホスホ-ゥム塩化合物(例えば、(フエ-ルチオ フエ-ル)ジフエ-ルスルホ-ゥム塩等)(カチオン重合開始剤として有効)、 WO01/ 71428号公報記載のォ-ゥム塩ィ匕合物などが挙げられる。
[0192] 前記光重合開始剤は、 1種単独で使用してもよぐ 2種以上を併用してもよい。 2種 以上の組合せとしては、例えば、米国特許第 3549367号明細書に記載のへキサァ リールビイミダゾールと 4 アミノケトン類との組合せ、特公昭 51—48516号公報に 記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチルー s—トリァジン化合物の組合せ、ま た、芳香族ケトン化合物 (例えば、チォキサントン等)と水素供与体 (例えば、ジアルキ ルァミノ含有ィ匕合物、フエノール化合物等)の組合せ、へキサァリールビイミダゾール とチタノセンとの組合せ、クマリン類とチタノセンとフエ-ルグリシン類との組合せなど が挙げられる。
[0193] 前記感光層における光重合開始剤の含有量としては、 0. 1〜30質量%が好ましく 、0. 5〜20質量%がより好ましぐ 0. 5〜15質量%が特に好ましい。
[0194] ——その他の成分——
前記その他の成分としては、例えば、増感剤、熱重合禁止剤、可塑剤、発色剤、着 色剤などが挙げられ、更に基体表面への密着促進剤及びその他の助剤類 (例えば、 顔料、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レべリング剤、剥離促進剤、酸化防止 剤、香料、熱架橋剤、表面張力調整剤、連鎖移動剤等)を併用してもよい。これらの 成分を適宜含有させることにより、 目的とするパターン形成材料の安定性、写真性、 焼きだし性、膜物性等の性質を調整することができる。
[0195] 増感剤
前記増感剤は、後述する光照射手段として可視光線や紫外光'可視光レーザなど により適宜選択することができる。
前記増感剤は、活性エネルギー線により励起状態となり、他の物質 (例えば、ラジカ ル発生剤、酸発生剤等)と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動等)するこ とにより、ラジカルや酸等の有用基を発生することが可能である。
[0196] 前記増感剤としては、特に制限はなぐ公知の増感剤の中から適宜選択することが でき、例えば、公知の多核芳香族類 (例えば、ピレン、ペリレン、トリフエ-レン)、キサ ンテン類(例えば、フルォレセイン、ェォシン、エリス口シン、ローダミン B、ローズベン ガル)、シァニン類(例えば、インドカルボシァニン、チアカルボシァニン、ォキサカル ボシァニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン 類(例えば、チォニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アタリジン類(例えば、ァ クリジンオレンジ、クロロフラビン、ァクリフラビン)、アントラキノン類 (例えば、アントラ キノン)、スクァリウム類 (例えば、スクァリウム)、アタリドン類 (例えば、アタリドン、クロ ロアタリドン、 N—メチルアタリドン、 N ブチルアタリドン、 N ブチル一クロロアクリド ン等)、クマリン類(例えば、 3—(2 べンゾフロイル) 7 ジェチルァミノクマリン、 3 - (2 ベンゾフロイル) 7— (1—ピロリジ -ル)クマリン、 3 ベンゾィル 7 ジェ チルァミノクマリン、 3- (2—メトキシベンゾィル) 7 ジェチルァミノクマリン、 3— (4 —ジメチルァミノべンゾィル) 7—ジェチルァミノクマリン、 3,3,一カルボニルビス(5 , 7—ジ n—プロポキシクマリン)、 3, 3,一カルボニルビス(7—ジェチルァミノタマリ ン)、 3—ベンゾィル 7—メトキシクマリン、 3— (2—フロイル) 7—ジェチルアミノク マリン、 3—(4ージェチルァミノシンナモイル) 7—ジェチルァミノクマリン、 7—メトキ シ— 3— (3—ピリジルカルボ-ル)クマリン、 3—ベンゾィル—5, 7—ジプロポキシクマ リン等があげられる。他には、特開平 5-19475号公報、特開平 7-271028号公報、 特開 2002 - 363206号公報、特開 2002 - 363207号公報、特開 2002 - 363208号 公報、特開 2002-363209号公報等に記載のクマリン化合物など)も挙げられる。
[0197] 前記光重合開始剤と前記増感剤との組合せとしては、例えば、特開 2001 - 3057 34号公報に記載の電子移動型開始系 [ (1)電子供与型開始剤及び増感色素、 (2) 電子受容型開始剤及び増感色素、(3)電子供与型開始剤、増感色素及び電子受容 型開始剤 (三元開始系)]などの組合せが挙げられる。
[0198] 前記増感剤の含有量としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することが でき、感光性榭脂組成物の全成分に対し、 0. 05〜30質量%が好ましぐ 0. 1〜20 質量%がより好ましぐ 0. 2〜10質量%が特に好ましい。
前記含有量が、 0. 05質量%未満となると、活性エネルギー線への感度が低下し、
露光プロセスに時間がかかり、生産性が低下することがあり、 30質量%を超えると、 前記感光層から保存時に析出することがある。
[0199] 熱重合禁止剤
前記熱重合禁止剤は、前記感光層における前記重合性化合物の熱的な重合又は 経時的な重合を防止するために添加してもよ 、。
前記熱重合禁止剤としては、例えば、 4—メトキシフエノール、ハイドロキノン、アル キルまたはァリール置換ノヽイドロキノン、 tーブチルカテコール、ピロガロール、 2—ヒド ロキシベンゾフエノン、 4—メトキシ一 2 ヒドロキシベンゾフエノン、塩化第一銅、フエ ノチアジン、クロラニル、ナフチルァミン、 13 ナフトール、 2, 6 ジ tーブチルー 4 クレゾール、 2, 2,ーメチレンビス(4ーメチルー 6 t—ブチルフエノール)、ピリジン 、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、ピクリン酸、 4ートルイジン、メチレンブルー、銅と 有機キレート剤反応物、サリチル酸メチル、フエノチアジン、ニトロソィ匕合物及び-トロ ソ化合物と A1とのキレート等が挙げられる。
[0200] 前記熱重合禁止剤の含有量としては、前記感光層の前記重合性化合物に対して 0 . 001〜5質量%が好ましぐ 0. 005〜2質量%がより好ましぐ 0. 01〜1質量%が 特に好ましい。
前記含有量が、 0. 001質量%未満であると、保存時の安定性が低下することがあ り、 5質量%を超えると、活性エネルギー線に対する感度が低下することがある。
[0201] 可塑剤
前記可塑剤は、前記感光層の膜物性 (可撓性)をコントロールするために添加して ちょい。
前記可塑剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソプチ ルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジォクチルフタレート、ジシクロへキシルフタレ ート、ジトリデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジ フエ-ルフタレート、ジァリルフタレート、ォクチルカプリールフタレート等のフタル酸ェ ステル類;トリエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジアセテート 、ジメチルダリコースフタレート、ェチノレフタリーノレエチノレグリコレート、メチルフタリー ルェチルダリコレート、ブチノレフタリーノレブチノレグリコレート、トリエチレングリコールジ
カブリル酸エステル等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフエ-ル ホスフェート等のリン酸エステル類; 4 トルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミ ド、 N—n—ブチルベンゼンスルホンアミド、 N—n—ブチルァセトアミド等のアミド類; ジイソブチルアジペート、ジォクチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセパ ケート、ジォクチルセパケート、ジォクチルァゼレート、ジブチルマレート等の脂肪族 二塩基酸エステル類;タエン酸トリエチル、タエン酸トリブチル、グリセリントリァセチル エステル、ラウリン酸ブチル、 4, 5 ジエポキシシクロへキサン 1, 2 ジカルボン酸 ジォクチル等、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のダリコール類が 挙げられる。
[0202] 前記可塑剤の含有量としては、前記感光層の全成分に対して 0. 1〜50質量%が 好ましく、 0. 5〜40質量%がより好ましぐ 1〜30質量%が特に好ましい。
[0203] 発色剤
前記発色剤は、露光後の前記感光層に可視像を与える (焼きだし機能)ために添 カロしてちょい。
前記発色剤としては、例えば、トリス (4—ジメチルァミノフエ-ル)メタン (ロイコクリス タルバイオレット)、トリス(4—ジェチルァミノフエ-ル)メタン、トリス(4—ジメチルァミノ - 2 メチルフエ-ル)メタン、トリス(4 -ジェチルァミノ 2 メチルフエ-ル)メタン、 ビス(4 ジブチルァミノフエ-ル)一〔4一(2 シァノエチル)メチルァミノフエ-ル〕メ タン、ビス(4 ジメチルァミノフエ-ル) 2 キノリルメタン、トリス(4 ジプロピルアミ ノフエ-ル)メタン等のアミノトリアリールメタン類; 3, 6—ビス(ジメチルァミノ) 9—フ ェ -ルキサンチン、 3—ァミノ 6 ジメチルァミノ一 2—メチル 9— (2 クロ口フエ二 ル)キサンチン等のアミノキサンチン類; 3, 6 ビス(ジェチルァミノ) 9 (2 ェトキ シカルボ-ルフエ-ル)チォキサンテン、 3, 6—ビス(ジメチルァミノ)チォキサンテン 等のアミノチォキサンテン類; 3, 6 ビス(ジェチルァミノ) 9, 10 ジヒドロー 9ーフ ェ-ルアタリジン、 3, 6 ビス(ベンジルァミノ)一 9, 10 ジビドロ一 9—メチルアタリ ジン等のアミノー 9, 10 ジヒドロアクリジン類; 3, 7 ビス(ジェチルァミノ)フエノキサ ジン等のアミノフエノキサジン類; 3, 7—ビス(ェチルァミノ)フエノチアゾン等のアミノフ エノチアジン類; 3, 7 ビス(ジェチルァミノ) 5 へキシルー 5, 10 ジヒドロフエナ
ジン等のアミノジヒドロフエナジン類;ビス(4 -ジメチルァミノフエ-ル)ァ-リノメタン等 のァミノフエ-ルメタン類; 4 アミノー 4'ージメチルアミノジフエ-ルァミン、 4ーァミノ α、 j8—ジシァノヒドロケィ皮酸メチルエステル等のアミノヒドロケィ皮酸類; 1一(2 ナフチル) 2 フエ-ルヒドラジン等のヒドラジン類; 1 , 4 ビス(ェチルァミノ) 2 , 3 ジヒドロアントラキノン類のアミノ一 2, 3 ジヒドロアントラキノン類; N, N ジェ チル 4 フエネチルァ-リン等のフエネチルァ-リン類; 10 ァセチル 3, 7 ビ ス(ジメチルァミノ)フエノチアジン等の塩基性 NHを含むロイコ色素のァシル誘導体; トリス(4 ジェチルァミノ 2 トリル)エトキシカルボ-ルメンタン等の酸化しうる水素 を有して!/、な 、が、発色化合物に酸ィ匕しうるロイコ様ィ匕合物;ロイコインジゴイド色素; 米国特許 3, 042, 515号及び同第 3, 042, 517号に記載されているような発色形に 酸化しうるような有機アミン類(例、 4, 4,一エチレンジァミン、ジフエ-ルァミン、 N, N ジメチルァニリン、 4, 4'ーメチレンジァミントリフエニルァミン、 N ビニルカルバゾ ール)が挙げられ、これらの中でも、ロイコクリスタルバイオレット等のトリアリールメタン 系化合物が好ましい。
更に、前記発色剤は、前記ロイコ体を発色させるためなどの目的で、ハロゲンィ匕合 物と組み合わせることが一般に知られて 、る。
前記ハロゲン化合物としては、例えば、ハロゲン化炭化水素(例えば、四臭化炭素 、ョードホルム、臭化工チレン、臭ィ匕メチレン、臭化ァミル、臭ィ匕イソァミル、ヨウィ匕アミ ル、臭化イソブチレン、ヨウ化ブチル、臭化ジフエ-ルメチル、へキサクロロェタン、 1, 2—ジブロモェタン、 1, 1, 2, 2—テトラブロモェタン、 1, 2—ジブ口モー 1, 1, 2—ト リクロロエタン、 1, 2, 3トリブロモプロノくン、 1—ブロモ 4 クロロブタン、 1, 2, 3, 4 ーテトラブロモブタン、テトラクロロシクロプロペン、へキサクロロシクロペンタジェン、ジ ブロモシキロへキサン、 1, 1, 1—トリクロ口一 2, 2 ビス(4 クロ口フエ-ル)ェタンな ど);ハロゲン化アルコール化合物(例えば、 2, 2, 2—トリクロ口エタノール、トリブロモ エタノーノレ、 1, 3 ジクロロ一 2 プロパノーノレ、 1, 1, 1—トリクロ口一 2 プロパノー ル、ジ(ョードへキサメチレン)ァミノイソプロパノール、トリブロモー t—ブチルアルコー ル、 2, 2, 3 トリクロロブタン 1, 4ージオールなど);ハロゲン化カルボ-ル化合物 (例えば 1, 1ージクロ口アセトン、 1, 3 ジクロ口アセトン、へキサクロ口アセトン、へキ
サブロモアセトン、 1, 1, 3, 3—テトラクロ口アセトン、 1, 1, 1 トリクロ口アセトン、 3, 4 ジブ口モー 2 ブタノン、 1, 4ージクロロー 2 ブタノン ジブ口モシクロへキサノ ン等);ハロゲン化エーテル化合物(例えば 2—ブロモェチルメチルエーテル、 2—ブ ロモェチノレエチノレエーテノレ、ジ (2—ブロモェチノレ)エーテノレ、 1, 2—ジクロロェチノレ ェチルエーテル等);ハロゲン化エステル化合物(例えば、酢酸ブロモェチル、トリクロ 口酢酸ェチル、トリクロ口酢酸トリクロロェチル、 2, 3 ジブロモプロピルアタリレートの ホモポリマー及び共重合体、ジブロモプロピオン酸トリクロロェチル、 a , j8—ジグロ 口アクリル酸ェチル等);ハロゲン化アミド化合物(例えば、クロロアセトアミド、ブロモア セトアミド、ジクロロアセトアミド、トリクロロアセトアミド、トリブロモアセトアミド、トリクロ口 ェチルトリクロロアセトアミド、 2—ブロモイソプロピオンアミド、 2, 2, 2—トリクロ口プロ ピオンアミド、 N クロロスクシンイミド、 N—ブロモスクシンイミドなど);硫黄やリンを有 する化合物(例えば、トリブロモメチルフエ-ルスルホン、 4 -トロフエ-ルトリブロモ メチルスルホン、 4 クロルフエニルトリブ口モメチルスルホン、トリス(2, 3 ジブロモ プロピル)ホスフェート等)、 2, 4 ビス(トリクロロメチル) 6 フエ-ルトリアゾールなど が挙げられる。有機ハロゲンィ匕合物では、同一炭素原子に結合した 2個以上のハロ ゲン原子を持つハロゲンィ匕合物が好ましぐ 1個の炭素原子に 3個のハロゲン原子を 持つハロゲンィ匕合物がより好ましい。前記有機ハロゲン化合物は、 1種単独で使用し てもよく、 2種以上を併用してもよい。これらの中でも、トリブロモメチルフエ-ルスルホ ン、 2, 4 ビス(トリクロロメチル) 6 フエ-ルトリアゾールが好ましい。
[0205] 前記発色剤の含有量としては、前記感光層の全成分に対して 0. 01〜20質量%が 好ましぐ 0. 05〜10質量%がより好ましぐ 0. 1〜5質量%が特に好ましい。また、 前記ハロゲンィ匕合物の含有量としては、前記感光層の全成分に対し 0. 001〜5質 量%が好ましぐ 0. 005〜1質量%がより好ましい。
[0206] 染料
前記感光層には、取り扱い性の向上のために感光性榭脂組成物を着色し、又は保 存安定性を付与する目的に、染料を用いることができる。
前記染料としては、ブリリアントグリーン (例えば、その硫酸塩)、ェォシン、ェチルバ ィォレット、エリス口シン B、メチルグリーン、クリスタルバイオレット、べィシックフクシン
、フエノールフタレイン、 1, 3 ジフエニルトリアジン、ァリザリンレッド S、チモールフタ レイン、メチルバイオレット 2B、キナルジンレッド、ローズベンガル、メタ-ルーイエロ 一、チモールスルホフタレイン、キシレノールブルー、メチルオレンジ、オレンジ IV、ジ フエニルチロカルバゾン、 2, 7 ジクロ口フルォレセイン、パラメチルレッド、コンゴ一 レッド、ベンゾプルプリン 4B、 a ナフチルーレッド、ナイルブルー A、フエナセタリン 、メチルバイオレット、マラカイトグリーン、パラフクシン、オイルブルー # 603 (オリエン ト化学工業社製)、ローダミン B、ロータミン 6G、ビクトリアピュアブルー BOHなどを挙 げることができ、これらの中でもカチオン染料 (例えば、マラカイトグリーンシユウ酸塩、 マラカイトグリーン硫酸塩等)が好ましい。該カチオン染料の対ァ-オンとしては、有 機酸又は無機酸の残基であればよぐ例えば、臭素酸、ヨウ素酸、硫酸、リン酸、シュ ゥ酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の残基(ァ-オン)などが挙げられる。
[0207] 前記染料の含有量としては、前記感光層の全成分に対して 0. 001〜10質量%が 好ましぐ 0. 01〜5質量%がより好ましぐ 0. 1〜2質量%が特に好ましい。
[0208] 密着促進剤
各層間の密着性、又はパターン形成材料と基体との密着性を向上させるために、 各層に公知の 、わゆる密着促進剤を用いることができる。
[0209] 前記密着促進剤としては、例えば、特開平 5— 11439号公報、特開平 5— 34153 2号公報及び特開平 6—43638号公報等に記載の密着促進剤が好適挙げられる。 具体的には、ベンズイミダゾール、ベンズォキサゾール、ベンズチアゾール、 2—メル カプトべンズイミダゾール、 2—メルカプトべンズォキサゾール、 2—メルカプトべンズ チアゾール、 3 モルホリノメチルー 1 フエ二ルートリアゾールー 2 チオン、 3 モ ルホリノメチル 5 フエニル ォキサジァゾール 2 チオン、 5 アミノー 3 モル ホリノメチル チアジアゾール 2 チオン、 2 メルカプト 5—メチルチオ チアジ ァゾール、トリァゾール、テトラゾール、ベンゾトリァゾール、カルボキシベンゾトリァゾ ール、アミノ基含有べンゾトリアゾール及びシランカップリング剤などが挙げられる。
[0210] 前記密着促進剤の含有量としては、前記感光層の全成分に対して 0. 001質量% 〜20質量%が好ましぐ 0. 01〜10質量%がより好ましぐ 0. 1質量%〜5質量%が 特に好ましい。
[0211] 前記感光層は、例えば、 J.コーサ一著「ライトセンシティブシステムズ」第 5章に記 載されているような有機硫黄ィ匕合物、過酸化物、レドックス系化合物、ァゾ又はジァゾ 化合物、光還元性色素、有機ハロゲンィ匕合物などを含んでいてもよい。
[0212] 前記有機硫黄ィ匕合物としては、例えば、ジー n—ブチルジサルファイド、ジベンジル ジサルファイド、 2—メルカプロべンズチアゾール、 2—メルカプトべンズォキサゾール 、チォフエノール、ェチルトリクロロメタンスルフエネート、 2—メルカプトべンズイミダゾ ールなどが挙げられる。
[0213] 前記過酸化物としては、例えば、ジー t ブチルパーオキサイド、過酸化ベンゾィル 、メチルェチルケトンパーオキサイドを挙げることができる。
[0214] 前記レドックス化合物は、過酸ィ匕物と還元剤の組合せ力もなるものであり、第一鉄ィ オンと過硫酸イオン、第二鉄イオンと過酸ィ匕物などを挙げることができる。
[0215] 前記ァゾ及びジァゾィ匕合物としては、例えば、 α , α '—ァゾビスイリブチ口-トリル 、 2 ァゾビス一 2—メチルブチ口-トリル、 4 アミノジフエニルァミンのジァゾニゥム 類が挙げられる。
[0216] 前記光還元性色素としては、例えば、ローズベンガル、エリス口シン、ェォシン、ァク リフラビン、リボフラビン、チォニンが挙げられる。
[0217] ——界面活性剤——
本発明の前記パターン形成材料を製造する際に発生する面状ムラを改善させるた めに、公知の界面活性剤を添加することができる。
前記界面活性剤としては、例えば、ァニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性 剤、ノ-オン系界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素含有界面活性剤などから適宜 選択できる。
[0218] 前記界面活性剤の含有量としては、感光性榭脂組成物の固形分に対し、 0. 001
〜 10質量%が好ましい。
前記含有量が、 0. 001質量%未満になると、面状改良の効果が得られなくことがあ り、 10質量%を超えると、密着性が低下することがある。
[0219] 前記界面活性剤としては、上述の界面活性剤の他、フッ素系の界面活性剤として、 炭素鎖 3〜20でフッ素原子を 40質量%以上含み、かつ、非結合末端から数えて少
なくとも 3個の炭素原子に結合した水素原子がフッ素置換されているフルォロ脂肪族 基を有するアタリレート又はメタタリレートを共重合成分として有する高分子界面活性 剤も好適に挙げられる。
[0220] 前記感光層の厚みとしては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することがで き、 ί列免ば、、 1〜: LOO μ m力 S好ましく、 2〜50 μ m力 Sより好ましく、 4〜30 μ m力 S特に好 ましい。
[0221] ——その他の層——
前記その他の層としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができ、 例えば、クッション層、バリア層、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層等の層が 挙げられる。前記パターン形成材料は、これらの層を 1種単独で有していてもよぐ 2 種以上を有していてもよい。また、同種の層を 2層以上有していてもよい。
[0222] ——保護フィルム——
前記パターン形成材料は、前記感光層上に保護フィルムを形成してもよ 、。
前記保護フィルムとしては、例えば、前記支持体に使用されるもの、紙、ポリエチレ ン、ポリプロピレン力ラミネートされた紙、などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレ ンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。
前記保護フィルムの厚みとしては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択するこ と力 Sでき、 ί列えば、、 5〜: LOO μ m力 S好ましく、 8〜50 μ m力 Sより好ましく、 10〜30 μ m が特に好ましい。
前記保護フィルムを用いる場合、前記感光層及び前記支持体の接着力 Aと、前記 感光層及び保護フィルムの接着力 Bとが、接着力 A>接着力 Bの関係であることが好 ましい。
前記支持体と保護フィルムとの組合せ (支持体 Z保護フィルム)としては、例えば、 ポリエチレンテレフタレート zポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート zポリエチレ ン、ポリ塩化ビュル Zセロファン、ポリイミド Zポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ ート zポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。また、支持体及び保護フィルム の少なくとも 、ずれかを表面処理することにより、上述のような接着力の関係を満たす ことができる。前記支持体の表面処理は、前記感光層との接着力を高めるために施
されてもよぐ例えば、下塗層の塗設、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理 、高周波照射処理、グロ一放電照射処理、活性プラズマ照射処理、レーザ光線照射 処理などを挙げることができる。
[0223] また、前記支持体と前記保護フィルムとの静摩擦係数としては、 0. 3〜1. 4が好ま しく、 0. 5〜1. 2力より好まし!/ヽ。
前記静摩擦係数が、 0. 3未満であると、滑り過ぎるため、ロール状にした場合に卷 ズレが発生することがあり、 1. 4を超えると、良好なロール状に巻くことが困難となるこ とがある。
前記摩擦係数の測定方法としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択するこ と力 sでき、 ί列えば、、 JIS Κ 7125に基づ!/、て、対 SUS304、面圧 0. 005MPaなどの 条件での測定などが挙げられる。
[0224] 前記パターン形成材料は、例えば、円筒状の卷芯に巻き取って、長尺状でロール 状に巻かれて保管されることが好ましい。前記長尺状のパターン形成材料の長さとし ては、特に制限はなぐ例えば、 10m〜20, OOOmの範囲力 適宜選択することがで きる。また、ユーザーが使いやすいようにスリット加工し、 100m〜l, OOOmの範囲の 長尺体をロール状にしてもよい。なお、この場合には、前記支持体が一番外側になる ように巻き取られることが好ましい。また、前記ロール状のパターン形成材料をシート 状にスリットしてもよい。保管の際、端面の保護、エッジフュージョンを防止する観点か ら、端面にはセパレーター (特に防湿性のもの、乾燥剤入りのもの)を設置することが 好ましぐまた梱包も透湿性の低 、素材を用いることが好ま 、。
[0225] 前記保護フィルムは、前記保護フィルムと前記感光層との接着性を調整するために 表面処理してもよい。前記表面処理は、例えば、前記保護フィルムの表面に、ポリオ ルガノシロキサン、弗素化ポリオレフイン、ポリフルォロエチレン、ポリビュルアルコー ル等のポリマーからなる下塗層を形成させる。該下塗層の形成は、前記ポリマーの塗 布液を前記保護フィルムの表面に塗布した後、 30〜150°C (特に 50〜120°C)で 1 〜30分間乾燥させることにより形成させることができる。
[0226] パターン形成材料の製造方法
前記パターン形成材料は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、上述の各種材料を、水又は溶剤に溶解、乳化又は分散させて感光性榭脂組 成物溶液を調製する。
[0227] 前記感光性榭脂組成物溶液の溶剤としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜 選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、 n プロパノール、イソプロパノ ール、 n—ブタノール、 sec ブタノール、 n—へキサノール等のアルコール類;ァセト ン、メチルェチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロへキサノン、ジイソプチルケト ンなどのケトン類;酢酸ェチル、酢酸ブチル、酢酸 n—ァミル、硫酸メチル、プロピ オン酸ェチル、フタル酸ジメチル、安息香酸ェチル及びメトキシプロピルアセテートな どのエステル類;トルエン、キシレン、ベンゼン、ェチルベンゼンなどの芳香族炭化水 素類;四塩ィ匕炭素、トリクロロエチレン、クロ口ホルム、 1, 1, 1—トリクロロェタン、塩ィ匕 メチレン、モノクロ口ベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジェチ ノレエーテノレ、エチレングリコーノレモノメチノレエーテノレ、エチレングリコーノレモノェチノレ エーテル、 1ーメトキシー2—プロパノールなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、 ジメチルァセトアミド、ジメチルスルホオキサイド、スルホランなどが挙げられる。これら は、 1種単独で使用してもよぐ 2種以上を併用してもよい。また、公知の界面活性剤 を添加してもよい。
[0228] 次に、前記感光性榭脂組成物溶液を支持体上に塗布し、乾燥させることにより感光 層を形成し、パターン形成材料を製造することができる。
前記感光性榭脂組成物溶液の塗布方法としては、特に制限はなぐ 目的に応じて 適宜選択することができ、例えば、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法、スリット コート法、エタストルージョンコート法、カーテンコート法、ダイコート法、グラビアコート 法、ワイヤーバーコート法、ナイフコート法等の各種の塗布方法が挙げられる。
前記乾燥の条件としては、各成分、溶媒の種類、使用割合等によっても異なるが、 通常 60〜 110°Cの温度で 30秒間〜 15分間程度である。
[0229] ——積層体——
前記露光の対象としては、感光層を有する前記パターン形成材料である限り、特に 制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができ、例えば、基体上に前記パターン 形成材料を形成してなる積層体に対して行われることが好ましい。
[0230] 基体
前記基体としては、特に制限はなぐ公知の材料の中から表面平滑性の高いもの 力も凸凹のある表面を有するものまで適宜選択することができ、板状の基体 (基板)が 好ましぐ具体的には、公知のプリント配線板形成用基板 (例えば、銅張積層板)、ガ ラス板 (例えば、ソーダガラス板等)、合成樹脂性のフィルム、紙、金属板などが挙げ られる。
[0231] 前記基体は、該基体上に前記パターン形成材料における感光層が重なるようにし て積層してなる積層体を形成して用いることができる。即ち、前記積層体におけるパ ターン形成材料の前記感光層に対して露光することにより、露光した領域を硬化させ 、後述する現像工程によりパターンを形成することができる。
[0232] 前記パターン形成材料は、プリント配線板、カラーフィルタや柱材、リブ材、スぺー サー、隔壁などのディスプレイ用部材、ホログラム、マイクロマシン、プルーフなどのパ ターン形成用として広く用いることができ、特に本発明のパターン形成方法及びバタ ーン形成装置に好適に用いることができる。
[0233] パターン形成装置、パターン形成方法
本発明のパターン形成方法は、露光工程を少なくとも含み、適宜選択したその他の 工程を含む。
[0234] ——露光工程——
前記露光工程は、支持体上に感光層を有するパターン形成材料における該感光 層に対し、光照射手段からの光を受光し出射する描素部を n個有する光変調手段に より、前記光照射手段からの光を変調させた後、前記描素部における出射面の歪み による収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズァレ ィを通して露光を行う工程である。
[0235] 変調手段——
前記光変調手段としては、 n個の描素部を有する限り、特に制限はなぐ目的に応 じて適宜選択することができ、例えば、空間光変調素子等が好適に挙げられる。 前記空間光変調素子としては、例えば、デジタル ·マイクロミラー ·デバイス (DMD) 、 MEMS (Micro Electro Mechanical Systems)タイプの空間光変調素子(S
LM ; Special Light Modulator)、電気光学効果により透過光を変調する光学素 子(PLZT素子)、液晶光シャツタ(FLC)などが挙げられ、これらの中でも DMDが好 適に挙げられる。
[0236] 以下、前記光変調手段の一例について図面を参照しながら説明する。
DMD50は図 2に示すように、 SRAMセル (メモリセル) 60上〖こ、各々描素(ピクセ ル)を構成する多数 (例えば、 1024個 X 768個)の微小ミラー(マイクロミラー) 62が 格子状に配列されてなるミラーデバイスである。各ピクセルにおいて、最上部には支 柱に支えられたマイクロミラー 62が設けられており、マイクロミラー 62の表面にはアル ミニゥム等の反射率の高い材料が蒸着されている。なお、マイクロミラー 62の反射率 は 90%以上であり、その配列ピッチは縦方向、横方向とも一例として 13. であ る。また、マイクロミラー 62の直下には、ヒンジおよびヨークを含む支柱を介して通常 の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートの CMOSの SRAMセル 60 が配置されており、全体はモノリシックに構成されている。
[0237] DMD50の SRAMセル 60にデジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられたマ イク口ミラー 62が、対角線を中心として DMD50が配置された基板側に対して ±ひ度 (例えば ± 12度)の範囲で傾けられる。図 3Aは、マイクロミラー 62がオン状態である + α度に傾いた状態を示し、図 3Βは、マイクロミラー 62がオフ状態である α度に 傾いた状態を示す。したがって、パターン情報に応じて、 DMD50の各ピクセルにお けるマイクロミラー 62の傾きを、図 2に示すように制御することによって、 DMD50に入 射したレーザ光 Βはそれぞれのマイクロミラー 62の傾き方向へ反射される。
[0238] なお、図 2には、 DMD50の一部を拡大し、マイクロミラー 62が + α度又は α度 に制御されて ヽる状態の一例を示す。それぞれのマイクロミラー 62のオンオフ制御は 、 DMD50に接続されたコントローラ 302 (図 13参照)によって行われる。また、オフ 状態のマイクロミラー 62で反射したレーザ光 Βが進行する方向には、光吸収体(図示 せず)が配置されている。
[0239] また、 DMD50は、その短辺が副走査方向と所定角度 Θ (例えば、 0. 1° 〜5° ) を成すように僅かに傾斜させて配置するのが好まし 、。図 4Αは DMD50を傾斜させ ない場合の各マイクロミラーによる反射光像 (露光ビーム) 53の走査軌跡を示し、図 4
Bは DMD50を傾斜させた場合の露光ビーム 53の走査軌跡を示している。
[0240] DMD50には、長手方向にマイクロミラーが多数個(例えば、 1024個)配列された マイクロミラー列力 短手方向に多数^ 1_ (例えば、 756糸且)配列されている力 図 4Bに 示すように、 DMD50を傾斜させることにより、各マイクロミラーによる露光ビーム 53の 走査軌跡(走査線)のピッチ P 1S DMD50を傾斜させない場合の走査線のピッチ P
1 2 より狭くなり、解像度を大幅に向上させることができる。一方、 DMD50の傾斜角は微 小であるので、 DMD50を傾斜させた場合の走査幅 Wと、 DMD50を傾斜させない
2
場合の走査幅 wとは略同一である。
[0241] 次に、前記光変調手段における変調速度を速くさせる方法 (以下「高速変調」と称 する)について説明する。
前記光変調手段は、前記 n個の描素の中から連続的に配置された任意の n個未満 の前記描素部をパターン情報に応じて制御可能であることが好まし 、。前記光変調 手段のデータ処理速度には限界があり、使用する描素数に比例して 1ライン当りの変 調速度が決定されるので、連続的に配列された任意の n個未満の描素部だけを使用 することで 1ライン当りの変調速度が速くなる。
[0242] 以下、前記高速変調について図面を参照しながら更に説明する。
ファイバアレイ光源 66から DMD50にレーザ光 Bが照射されると、 DMD50のマイク 口ミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、レンズ系 54、 58によりパターン 形成材料 150上に結像される(図 12参照)。このようにして、ファイバアレイ光源 66か ら出射されたレーザ光が描素毎にオンオフされて、パターン形成材料 150が DMD5 0の使用描素数と略同数の描素単位 (露光エリア 168)で露光される(図 11及び図 1 2参照)。また、パターン形成材料 150がステージ 152と共に一定速度で移動される ことにより、パターン形成材料 150がスキャナ 162によりステージ移動方向と反対の方 向に副走査され、露光ヘッド 166毎に帯状の露光済み領域 170が形成される(図 8 及び図 9参照)。
[0243] なお本例では、図 5A及び図 5Bに示すように、 DMD50には、主走査方向にマイク 口ミラーが 1024個配列されたマイクロミラー列が副走査方向に 768組配列されてい る力 本例では、前記コントローラ 302 (図 13参照)により一部のマイクロミラー列(例
えば、 1024個 X 256列)だけが駆動するように制御がなされる。
[0244] この場合、図 5Aに示すように DMD50の中央部に配置されたマイクロミラー列を使 用してもよぐ図 5Bに示すように、 DMD50の端部に配置されたマイクロミラー列を使 用してもよい。また、一部のマイクロミラーに欠陥が発生した場合は、欠陥が発生して いないマイクロミラー列を使用するなど、状況に応じて使用するマイクロミラー列を適 宜変更してもよい。
[0245] DMD50のデータ処理速度には限界があり、使用する描素数に比例して 1ライン当 りの変調速度が決定されるので、一部のマイクロミラー列だけを使用することで 1ライ ン当りの変調速度が速くなる。一方、連続的に露光ヘッドを露光面に対して相対移動 させる露光方式の場合には、副走査方向の描素を全部使用する必要はない。
[0246] スキャナ 162によるパターン形成材料 150の副走査が終了し、センサ 164でパター ン形成材料 150の後端が検出されると、ステージ 152は、ステージ駆動装置 304によ り、ガイド 158に沿ってゲート 160の最上流側にある原点に復帰し、再度、ガイド 158 に沿ってゲート 160の上流側から下流側に一定速度で移動される。
[0247] 例えば、 768組のマイクロミラー列の内、 384組だけ使用する場合には、 768組全 部使用する場合と比較すると 1ライン当り 2倍速く変調することができる。また、 768組 のマイクロミラー列の内、 256組だけ使用する場合には、 768組全部使用する場合と 比較すると 1ライン当り 3倍速く変調することができる。
[0248] 以上説明した通り、本発明のパターン形成方法によれば、主走査方向にマイクロミ ラーが 1, 024個配列されたマイクロミラー列力 副走査方向に 768糸且配列された D MDを備えている力 コントローラにより一部のマイクロミラー列だけが駆動されるよう に制御することにより、全部のマイクロミラー列を駆動する場合に比べて、 1ライン当り の変調速度が速くなる。
[0249] また、 DMDのマイクロミラーを部分的に駆動する例について説明した力 所定方向 に対応する方向の長さが前記所定方向と交差する方向の長さより長い基板上に、各 々制御信号に応じて反射面の角度が変更可能な多数のマイクロミラーが 2次元状に 配列された細長い DMDを用いても、反射面の角度を制御するマイクロミラーの個数 が少なくなるので、同様に変調速度を速くすることができる。
[0250] また、前記露光の方法として、露光光と前記感光層とを相対的に移動しながら行う ことが好ましぐこの場合、前記高速変調と併用することが好ましい。これにより、短時 間で高速の露光を行うことができる。
[0251] その他、図 6に示すように、スキャナ 162による X方向への 1回の走査でパターン形 成材料 150の全面を露光してもよぐ図 7A及び図 7Bに示すように、スキャナ 162に よりパターン形成材料 150を X方向へ走査した後、スキャナ 162を Y方向に 1ステップ 移動し、 X方向へ走査を行うというように、走査と移動を繰り返して、複数回の走査で パターン形成材料 150の全面を露光するようにしてもよい。なお、この例では、スキヤ ナ 162は 18個の露光ヘッド 166を備えている。なお、露光ヘッドは、前記光照射手 段と前記光変調手段とを少なくとも有する。
[0252] 前記露光は、前記感光層の一部の領域に対してされることにより該一部の領域が 硬化され、後述の現像工程において、前記硬化させた一部の領域以外の未硬化領 域が除去され、パターンが形成される。
[0253] 次に、前記光変調手段を含むパターン形成装置の一例について、図面を参照しな がら説明する。
前記光変調手段を含むパターン形成装置は、図 8に示すように、シート状のパター ン形成材料 150を表面に吸着して保持する平板状のステージ 152を備えている。
4本の脚部 154に支持された厚い板状の設置台 156の上面には、ステージ移動方 向に沿って延びた 2本のガイド 158が設置されている。ステージ 152は、その長手方 向がステージ移動方向を向くように配置されると共に、ガイド 158によって往復移動 可能に支持されている。なお、前記パターン形成装置には、ステージ 152をガイド 15 8に沿って駆動するための図示しな 、駆動装置を有して 、る。
[0254] 設置台 156の中央部には、ステージ 152の移動経路を跨ぐようにコ字状のゲート 1 60が設けられている。コ字状のゲート 160の端部の各々は、設置台 156の両側面に 固定されている。このゲート 160を挟んで一方の側にはスキャナ 162が設けられ、他 方の側にはパターン形成材料 150の先端及び後端を検知する複数 (例えば、 2個) の検知センサ 164が設けられている。スキャナ 162及び検知センサ 164は、ゲート 16 0に各々取り付けられて、ステージ 152の移動経路の上方に固定配置されている。な
お、スキャナ 162及び検知センサ 164は、これらを制御する図示しないコントローラに 接続されている。
[0255] スキャナ 162は、図 9及び図 10Bに示すように、 m行 n列(例えば、 3行 5列)の略マト リックス状に配列された複数 (例えば、 14個)の露光ヘッド 166を備えている。この例 では、パターン形成材料 150の幅との関係で、 3行目には 4個の露光ヘッド 166を配 置した。なお、 m行目の n列目に配列された個々の露光ヘッドを示す場合は、露光へ ッド 166 と表記する。
mn
[0256] 露光ヘッド 166による露光エリア 168は、副走査方向を短辺とする矩形状である。
従って、ステージ 152の移動に伴い、パターン形成材料 150には露光ヘッド 166毎 に帯状の露光済み領域 170が形成される。なお、 m行目の n列目に配列された個々 の露光ヘッドによる露光エリアを示す場合は、露光エリア 168
mnと表記する。
[0257] また、図 10A及び図 10Bに示すように、帯状の露光済み領域 170が副走査方向と 直交する方向に隙間無く並ぶように、ライン状に配列された各行の露光ヘッドの各々 は、配列方向に所定間隔 (露光エリアの長辺の自然数倍、本例では 2倍)ずらして配 置されている。このため、 1行目の露光エリア 168 と露光エリア 168 との間の露光
11 12
できない部分は、 2行目の露光エリア 168 と 3行目の露光エリア 168 とにより露光
21 31
することができる。
[0258] 露光ヘッド 166 〜166 各々は、図 11及び図 12に示すように、入射された光ビ
11 mn
ームをパターン情報に応じて前記光変調手段 (各描素毎に変調する空間光変調素 子)として、米国テキサス 'インスツルメンッ社製のデジタル 'マイクロミラ一'デバイス(
DMD) 50を備えている。 DMD50は、データ処理部とミラー駆動制御部とを備えた 前記コントローラ 302 (図 13参照)に接続されている。このコントローラ 302のデータ 処理部では、入力されたパターン情報に基づいて、露光ヘッド 166毎に DMD50の 制御すべき領域内の各マイクロミラーを駆動制御する制御信号を生成する。なお、制 御すべき領域については後述する。また、ミラー駆動制御部では、パターン情報処 理部で生成した制御信号に基づいて、露光ヘッド 166毎に DMD50の各マイクロミラ 一の反射面の角度を制御する。なお、反射面の角度の制御に付いては後述する。
[0259] DMD50の光入射側には、光ファイバの出射端部 (発光点)力 露光エリア 168の
長辺方向と対応する方向に沿って一列に配列されたレーザ出射部を備えたファイバ アレイ光源 66、ファイバアレイ光源 66から出射されたレーザ光を補正して DMD上に 集光させるレンズ系 67、レンズ系 67を透過したレーザ光を DMD50に向けて反射す るミラー 69がこの順に配置されている。なお、図 11では、レンズ系 67を概略的に示し てある。
[0260] レンズ系 67は、図 12に詳しく示すように、ファイバアレイ光源 66から出射した照明 光としてのレーザ光 Bを集光する集光レンズ 71、集光レンズ 71を通過した光の光路 に挿入されたロッド状オプティカルインテグレータ(以下、ロッドインテグレータと 、う) 72及びロッドインテグレータ 72の前方つまりミラー 69側に配置された結像レンズ 74 力も構成されている。集光レンズ 71、ロッドインテグレータ 72及び結像レンズ 74は、 ファイバアレイ光源 66から出射したレーザ光を、平行光に近くかつビーム断面内強 度が均一化された光束として DMD50に入射させる。このロッドインテグレータ 72の 形状や作用については、後に詳しく説明する。
[0261] レンズ系 67から出射したレーザ光 Bはミラー 69で反射し、 TIR (全反射)プリズム 70 を介して DMD50に照射される。なお、図 11では、この TIRプリズム 70は省略してあ る。
[0262] また、 DMD50の光反射側には、 DMD50で反射されたレーザ光 Bを、パターン形 成材料 150上に結像する結像光学系 51が配置されて 、る。この結像光学系 51は、 図 11では概略的に示してあるが、図 12に詳細を示すように、レンズ系 52, 54からな る第 1結像光学系と、レンズ系 57, 58からなる第 2結像光学系と、これらの結像光学 系の間に挿入されたマイクロレンズアレイ 55と、アパーチャアレイ 59と力も構成されて いる。
[0263] マイクロレンズアレイ 55は、 DMD50の各描素に対応する多数のマイクロレンズ 55 aが 2次元状に配列されてなるものである。本例では、後述するように DMD50の 102 4個 X 768列のマイクロミラーのうち 1024個 X 256列だけが駆動されるので、それに 対応させてマイクロレンズ 55aは 1024個 X 256列配置されている。またマイクロレン ズ 55aの配置ピッチは縦方向、横方向とも 41 μ mである。このマイクロレンズ 55aは、 一例として焦点距離が 0. 19mm、NA (開口数)が 0. 11で、光学ガラス BK7から形
成されている。なおマイクロレンズ 55aの形状については、後に詳しく説明する。そし て、各マイクロレンズ 55aの位置におけるレーザ光 Bのビーム径は、 41 μ mである。
[0264] また、アパーチャアレイ 59は、マイクロレンズアレイ 55の各マイクロレンズ 55aに対 応する多数のアパーチャ(開口) 59aが形成されてなるものである。アパーチャ 59aの 径は、例えば、 10 mである。
[0265] 前記第 1結像光学系は、 DMD50による像を 3倍に拡大してマイクロレンズアレイ 5 5上に結像する。そして、前記第 2結像光学系は、マイクロレンズアレイ 55を経た像を 1. 6倍に拡大してパターン形成材料 150上に結像、投影する。したがって全体では 、 DMD50による像が 4. 8倍に拡大してパターン形成材料 150上に結像、投影され ることになる。
[0266] なお、前記第 2結像光学系とパターン形成材料 150との間にプリズムペア 73が配 設され、このプリズムペア 73を図 12中で上下方向に移動させることにより、パターン 形成材料 150上における像のピントを調節可能となって 、る。なお同図中にお 、て、 パターン形成材料 150は矢印 F方向に副走査送りされる。
[0267] 前記描素部としては、前記光照射手段からの光を受光し出射することができる限り 、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができ、例えば、本発明のパター ン形成方法により形成されるパターンが画像パターンである場合には、画素であり、 前記光変調手段が DMDを含む場合にはマイクロミラーである。
前記光変調素子が有する描素部の数 (前記 n)としては、特に制限はなぐ目的に 応じて適宜選択することができる。
前記光変調素子における描素部の配列としては、特に制限はなぐ目的に応じて 適宜選択することができ、例えば、 2次元状に配列していることが好ましぐ格子状に 配列して 、ることがより好ま U、。
[0268] マイクロレンズアレイ
前記マイクロレンズアレイとしては、前記描素部における出射面の歪みによる収差 を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列している限り、特に制限はなぐ目 的に応じて適宜選択することができる。
[0269] 前記非球面としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができ、例え
ば、トーリック面が好ましい。
[0270] 以下、前記マイクロレンズアレイ、前記アパーチャアレイ及び前記結像光学系等に ついて図面を参照しながら説明する。
[0271] 図 14Aは、 DMD50、 DMD50にレーザ光を照射する光照射手段 144、 DMD50 で反射されたレーザ光を拡大して結像するレンズ系(結像光学系) 454、 458、 DM D50の各描素部に対応して多数のマイクロレンズ 474が配置されたマイクロレンズァ レイ 472、マイクロレンズアレイ 472の各マイクロレンズに対応して多数のアパーチャ 4 78が設けられたアパーチャアレイ 476、アパーチャを通過したレーザ光を被露光面 5 6に結像するレンズ系(結像光学系) 480、 482で構成される露光ヘッドを表す。 ここで図 15に、 DMD50を構成するマイクロミラー 62の反射面の平面度を測定した 結果を示す。同図においては、反射面の同じ高さ位置を等高線で結んで示してあり 、等高線のピッチは 5nmである。なお同図に示す X方向及び y方向は、マイクロミラー 62の 2つ対角線方向であり、マイクロミラー 62は y方向に延びる回転軸を中心として 前述のように回転する。また、図 16A及び図 16Bにはそれぞれ、上記 X方向、 y方向 に沿ったマイクロミラー 62の反射面の高さ位置変位を示す。
[0272] 図 15、図 16A、及び図 16Bに示した通り、マイクロミラー 62の反射面には歪みが存 在し、そして特にミラー中央部に注目してみると、 1つの対角線方向(y方向)の歪み 1S 別の対角線方向(X方向)の歪みよりも大きくなつている。このため、マイクロレンズ アレイ 55のマイクロレンズ 55aで集光されたレーザ光 Bの集光位置における形状が歪 むという問題が発生し得る。
[0273] 本発明のパターン形成方法においては前記問題を防止するために、マイクロレン ズアレイ 55のマイクロレンズ 55aが、従来とは異なる特殊な形状とされている。以下、 その点について詳しく説明する。
[0274] 図 17A及び図 17Bはそれぞれ、マイクロレンズアレイ 55全体の正面形状及び側面 形状を詳しく示すものである。これらの図にはマイクロレンズアレイ 55の各部の寸法も 記入してあり、それらの単位は mmである。本発明のパターン形成方法では、先に図 5を参照して説明したように DMD50の 1024個 X 256列のマイクロミラー 62が駆動さ れるものであり、それに対応させてマイクロレンズアレイ 55は、横方向に 1024個並ん
だマイクロレンズ 55aの列を縦方向に 256列並設して構成されている。なお、図 17A では、マイクロレンズアレイ 55の並び順を横方向については jで、縦方向については kで示している。
[0275] また、図 18A及び図 18Bはそれぞれ、マイクロレンズアレイ 55における 1つのマイク 口レンズ 55aの正面形状及び側面形状を示すものである。なお図 18Aには、マイクロ レンズ 55aの等高線を併せて示してある。各マイクロレンズ 55aの光出射側の端面は 、マイクロミラー 62の反射面の歪みによる収差を補正する非球面形状とされて 、る。 より具体的には、マイクロレンズ 55aはトーリックレンズとされており、上記 X方向に光 学的に対応する方向の曲率半径 Rx=—0. 125mm,上記 y方向に対応する方向の 曲率半径 Ry=— 0. 1mmである。
[0276] したがって、上記 X方向及び y方向に平行な断面内におけるレーザ光 Bの集光状態 は、概略、それぞれ図 19A及び図 19Bに示す通りとなる。つまり、 X方向に平行な断 面内と y方向に平行な断面内とを比較すると、後者の断面内の方がマイクロレンズ 55 aの曲率半径がより小であって、焦点距離がより短くなつている。
[0277] マイクロレンズ 55aを前記形状とした場合の、該マイクロレンズ 55aの集光位置(焦 点位置)近傍におけるビーム径を計算機によってシミュレーションした結果を図 20A、 図 20B、図 20C及び図 20Dに示す。また比較のために、マイクロレンズ 55aが曲率 半径 Rx=Ry=—0. 1mmの球面形状である場合について、同様のシミュレーション を行った結果を図 21A、図 21B、図 21C及び図 21Dに示す。なお、各図における z の値は、マイクロレンズ 55aのピント方向の評価位置をマイクロレンズ 55aのビーム出 射面からの距離で示して!/ヽる。
[0278] また、前記シミュレーションに用いたマイクロレンズ 55aの面形状は、下記計算式で 計算される。
[数 1]
一 C 2 X 2+ C y 2 Y 2
― 1 + S Q R T ( 1 - C χ 2 X 2 - C y 2 Y 2 )
[0279] 但し、前記計算式において、 Cxは、 X方向の曲率( = lZRx)を意味し、 Cyは、 y方 向の曲率( = lZRy)を意味し、 Xは、 X方向に関するレンズ光軸 O力もの距離を意味
し、 Yは、 y方向に関するレンズ光軸 Ο力 の距離を意味する。
[0280] 図 20A〜Dと図 21A〜Dとを比較すると明らかなように、本発明のパターン形成方 法ではマイクロレンズ 55aを、 y方向に平行な断面内の焦点距離力 方向に平行な断 面内の焦点距離よりも小さいトーリックレンズとしたことにより、その集光位置近傍にお けるビーム形状の歪みが抑制される。そうであれば、歪みの無い、より高精細な画像 をパターン形成材料 150に露光可能となる。また、図 22A〜Dに示す本実施形態の 方力 ビーム径の小さい領域がより広い、即ち、焦点深度がより大であることが分かる
[0281] なお、マイクロミラー 62の X方向及び y方向に関する中央部の歪の大小関係力 上 記と逆になつている場合は、 X方向に平行な断面内の焦点距離が y方向に平行な断 面内の焦点距離よりも小さいトーリックレンズからマイクロレンズを構成すれば、同様 に、歪みの無い、より高精細な画像をパターン形成材料 150に露光可能となる。
[0282] また、マイクロレンズアレイ 55の集光位置近傍に配置されたアパーチャアレイ 59は 、その各アパーチャ 59aに、それと対応するマイクロレンズ 55aを経た光のみが入射 するように配置されたものである。即ち、このアパーチャアレイ 59が設けられているこ とにより、各アパーチャ 59aに、それと対応しない隣接のマイクロレンズ 55aからの光 が入射することが防止され、消光比が高められる。
[0283] 本来、上記目的で設置されるアパーチャアレイ 59のアパーチャ 59aの径をある程 度小さくすれば、マイクロレンズ 55aの集光位置におけるビーム形状の歪みを抑制す る効果も得られる。しカゝしそのようにした場合は、アパーチャアレイ 59で遮断される光 量がより多くなり、光利用効率が低下することになる。それに対してマイクロレンズ 55a を非球面形状とする場合は、光を遮断することがないので、光利用効率も高く保たれ る。
[0284] また、本発明のパターン形成方法において、マイクロレンズ 55aは、 2次の非球面形 状であってもよぐより高次 (4次、 6次 · · の非球面形状であってもよい。前記高次の 非球面形状を採用することにより、ビーム形状を更に高精細にすることができる。
[0285] また、以上説明した実施形態では、マイクロレンズ 55aの光出射側の端面が非球面
(トーリック面)とされているが、 2つの光通過端面の一方を球面とし、他方をシリンドリ
カル面としたマイクロレンズカゝらマイクロレンズアレイを構成して、上記実施形態と同 様の効果を得ることもできる。
[0286] 更に、以上説明した実施形態においては、マイクロレンズアレイ 55のマイクロレンズ 55aが、マイクロミラー 62の反射面の歪みによる収差を補正する非球面形状とされて いるが、このような非球面形状を採用する代わりに、マイクロレンズアレイを構成する 各マイクロレンズに、マイクロミラー 62の反射面の歪みによる収差を補正する屈折率 分布を持たせても、同様の効果を得ることができる。
[0287] そのようなマイクロレンズ 155aの一例を図 23A及び図 23Bに示す。図 23A及び図 23Bはそれぞれ、このマイクロレンズ 155aの正面形状及び側面形状を示すものであ り、図示の通りこのマイクロレンズ 155aの外形形状は平行平板状である。なお、同図 における x、 y方向は、既述した通りである。
[0288] また、図 24A及び図 24Bは、このマイクロレンズ 155aによる上記 x方向及び y方向 に平行な断面内におけるレーザ光 Bの集光状態を概略的に示している。このマイクロ レンズ 155aは、光軸 O力も外方に向かって次第に増大する屈折率分布を有するもの であり、同図 24A及び図 24Bにおいてマイクロレンズ 155a内に示す破線は、その屈 折率が光軸 O力 所定の等ピッチで変化した位置を示している。図示の通り、 X方向 に平行な断面内と y方向に平行な断面内とを比較すると、後者の断面内の方がマイ クロレンズ 155aの屈折率変化の割合がより大であって、焦点距離がより短くなつてい る。このような屈折率分布型レンズカゝら構成されるマイクロレンズアレイを用いても、前 記マイクロレンズアレイ 55を用いる場合と同様の効果を得ることが可能である。
[0289] なお、先に図 18及び図 19に示したマイクロレンズ 55aのように面形状を非球面とし たマイクロレンズにおいて、併せて上述のような屈折率分布を与え、面形状と屈折率 分布の双方によって、マイクロミラー 62の反射面の歪みによる収差を補正するように してちよい。
[0290] また、上記の実施形態では、 DMD50を構成するマイクロミラー 62の反射面の歪み による収差を補正しているが、 DMD以外の空間光変調素子を用いる本発明のバタ ーン形成方法においても、その空間光変調素子の描素部の面に歪みが存在する場 合は、本発明を適用してその歪みによる収差を補正し、ビーム形状に歪みが生じるこ
とを防止できる。
[0291] 次に、前記結像光学系について更に説明する。
前記露光ヘッドでは、光照射手段 144からレーザ光が照射されると、 DMD50によ りオン方向に反射される光束線の断面積が、レンズ系 454、 458により数倍 (例えば、 2倍)に拡大される。拡大されたレーザ光は、マイクロレンズアレイ 472の各マイクロレ ンズにより DMD50の各描素部に対応して集光され、アパーチャアレイ 476の対応す るアパーチャを通過する。アパーチャを通過したレーザ光は、レンズ系 480、 482に より被露光面 56上に結像される。
[0292] この結像光学系では、 DMD50により反射されたレーザ光は、拡大レンズ 454、 45 8により数倍に拡大されて被露光面 56に投影されるので、全体の画像領域が広くな る。このとき、マイクロレンズアレイ 472及びアパーチャアレイ 476が配置されていなけ れば、図 14Bに示すように、被露光面 56に投影される各ビームスポット BSの 1描素 サイズ (スポットサイズ)が露光エリア 468のサイズに応じて大きなものとなり、露光エリ ァ 468の鮮鋭度を表す MTF (Modulation Transfer Function)特性が低下する
[0293] 一方、マイクロレンズアレイ 472及びアパーチャアレイ 476を配置した場合には、 D MD50により反射されたレーザ光は、マイクロレンズアレイ 472の各マイクロレンズに より DMD50の各描素部に対応して集光される。これにより、図 14Cに示すように、露 光エリアが拡大された場合でも、各ビームスポット BSのスポットサイズを所望の大きさ (例えば、 lO ^ mX lO ^ m)に縮小することができ、 MTF特性の低下を防止して高 精細な露光を行うことができる。なお、露光エリア 468が傾いているのは、描素間の隙 間を無くす為に DMD50を傾けて配置しているからである。
[0294] また、マイクロレンズの収差によるビームの太りがあっても、アパーチャアレイによつ て被露光面 56上でのスポットサイズが一定の大きさになるようにビームを整形するこ とができると共に、各描素に対応して設けられたアパーチャアレイを通過させることに より、隣接する描素間でのクロストークを防止することができる。
[0295] 更に、光照射手段 144に後述する高輝度光源を使用することにより、レンズ 458か らマイクロレンズアレイ 472の各マイクロレンズに入射する光束の角度が小さくなるの
で、隣接する描素の光束の一部が入射するのを防止することができる。即ち、高消光 比を実現することができる。
[0296] その他の光学系
本発明のパターン形成方法では、公知の光学系の中から適宜選択したその他の光 学系と併用してもよぐ例えば、 1対の組合せレンズからなる光量分布補正光学系な どが挙げられる。
前記光量分布補正光学系は、光軸に近い中心部の光束幅に対する周辺部の光束 幅の比が入射側に比べて出射側の方が小さくなるように各出射位置における光束幅 を変化させて、光照射手段からの平行光束を DMDに照射するときに、被照射面で の光量分布が略均一になるように補正する。以下、前記光量分布補正光学系につい て図面を参照しながら説明する。
[0297] まず、図 25Aに示したように、入射光束と出射光束とで、その全体の光束幅 (全光 束幅) HO、 HIが同じである場合について説明する。なお、図 25Aにおいて、符号 5 1、 52で示した部分は、前記光量分布補正光学系における入射面及び出射面を仮 想的に示したものである。
[0298] 前記光量分布補正光学系において、光軸 Z1に近い中心部に入射した光束と、周 辺部に入射した光束とのそれぞれの光束幅 hO、 hi力 同一であるものとする(hO = hl)。前記光量分布補正光学系は、入射側において同一の光束幅 hO, hiであった 光に対し、中心部の入射光束については、その光束幅 hOを拡大し、逆に、周辺部の 入射光束に対してはその光束幅 hiを縮小するような作用を施す。即ち、中心部の出 射光束の幅 hlOと、周辺部の出射光束の幅 hl lとについて、 hl l <hlOとなるように する。光束幅の比率で表すと、出射側における中心部の光束幅に対する周辺部の 光束幅の比「hllZhlO」力 入射側における比(hlZhO= l)に比べて小さくなつて いる((hllZhlO)く 1)。
[0299] このように光束幅を変化させることにより、通常では光量分布が大きくなつている中 央部の光束を、光量の不足している周辺部へと生かすことができ、全体として光の利 用効率を落とさずに、被照射面での光量分布が略均一化される。均一化の度合いは 、例えば、有効領域内における光量ムラが 30%以内、好ましくは 20%以内となるよう
にする。
[0300] 前記光量分布補正光学系による作用、効果は、入射側と出射側とで、全体の光束 幅を変える場合(図 25B、図 25C)においても同様である。
[0301] 図 25Bは、入射側の全体の光束幅 HOを、幅 H2に"縮小"して出射する場合 (HO
>H2)を示している。このような場合においても、前記光量分布補正光学系は、入射 側において同一の光束幅 hO、 hiであった光を、出射側において、中央部の光束幅 hlOが周辺部に比べて大きくなり、逆に、周辺部の光束幅 hi 1が中心部に比べて小 さくなるようにする。光束の縮小率で考えると、中心部の入射光束に対する縮小率を 周辺部に比べて小さくし、周辺部の入射光束に対する縮小率を中心部に比べて大き くするような作用を施している。この場合にも、中心部の光束幅に対する周辺部の光 束幅の比「H11ZH10」が、入射側における比 (hlZhO= l)に比べて小さくなる(( hllZhlO)く 1)。
[0302] 図 25Cは、入射側の全体の光束幅 H0を、幅 H3に"拡大"して出射する場合 (H0 く H3)を示している。このような場合においても、前記光量分布補正光学系は、入射 側において同一の光束幅 h0、 hiであった光を、出射側において、中央部の光束幅 hlOが周辺部に比べて大きくなり、逆に、周辺部の光束幅 hi 1が中心部に比べて小 さくなるようにする。光束の拡大率で考えると、中心部の入射光束に対する拡大率を 周辺部に比べて大きくし、周辺部の入射光束に対する拡大率を中心部に比べて小さ くするような作用を施している。この場合にも、中心部の光束幅に対する周辺部の光 束幅の比「hllZhlO」力 入射側における比 (hlZhO= l)に比べて小さくなる((h llZhlO) < l)。
[0303] このように、前記光量分布補正光学系は、各出射位置における光束幅を変化させ、 光軸 Z1に近い中心部の光束幅に対する周辺部の光束幅の比を入射側に比べて出 射側の方が小さくなるようにしたので、入射側において同一の光束幅であった光が、 出射側においては、中央部の光束幅が周辺部に比べて大きくなり、周辺部の光束幅 は中心部に比べて小さくなる。これにより、中央部の光束を周辺部へと生かすことが でき、光学系全体としての光の利用効率を落とさずに、光量分布の略均一化された 光束断面を形成することができる。
[0304] 次に、前記光量分布補正光学系として使用する 1対の組合せレンズの具体的なレ ンズデータの 1例を示す。この例では、前記光照射手段がレーザアレイ光源である場 合のように、出射光束の断面での光量分布がガウス分布である場合のレンズデータ を示す。なお、シングルモード光ファイバの入射端に 1個の半導体レーザを接続した 場合には、光ファイノ からの射出光束の光量分布がガウス分布になる。本発明のパ ターン形成方法では、このような場合の適用も可能である。また、マルチモード光ファ ィバのコア径を小さくしてシングルモード光ファイバの構成に近付ける等により光軸に 近 、中心部の光量が周辺部の光量よりも大き!/、場合にも適用可能である。
下記表 1に基本レンズデータを示す。
[0305] [表 1]
[0306] 表 1から分力るように、 1対の組合せレンズは、回転対称の 2つの非球面レンズから 構成されている。光入射側に配置された第 1のレンズの光入射側の面を第 1面、光出 射側の面を第 2面とすると、第 1面は非球面形状である。また、光出射側に配置され た第 2のレンズの光入射側の面を第 3面、光出射側の面を第 4面とすると、第 4面が 非球面形状である。
[0307] 表 1にお!/、て、面番号 Siは i番目(i= 1〜4)の面の番号を示し、曲率半径 riは i番目 の面の曲率半径を示し、面間隔 diは i番目の面と i+ 1番目の面との光軸上の面間隔 を示す。面間隔 di値の単位はミリメートル (mm)である。屈折率 Niは i番目の面を備え た光学要素の波長 405nmに対する屈折率の値を示す。
下記表 2に、第 1面及び第 4面の非球面データを示す。
[0308] [表 2]
非球面データ
第 1面 第 4面
C -1. 4098E-02 - 9. 8506E-03
K -4. 2192E+00 -3. 6253E+01 a 3 - 1. 0027E-04 -8. 9980E-05 a 4 3. 0591E-05 2. 3060E-05 a 5 - 4* 5115E-07 2, 2860E-06 a 6 - 8, 2819E-09 8. 7661E- 08 a 7 4. 1020E-12 4. 4028E-10 a 8 1. 2231E-13 1. 3624E-12 a 9 5. 3753E-16 3. 3965E-15
1 0 1. 6315E-18 7. 4823E-18
[0309] 上記の非球面データは、非球面形状を表す下記式 (A)における係数で表される。
[0311] 上記式 (A)において各係数を以下の通り定義する。
Z :光軸から高さ pの位置にある非球面上の点から、非球面の頂点の接平面 (光軸に 垂直な平面)に下ろした垂線の長さ(mm)
P:光軸からの距離 (mm)
K:円錐係数
じ:近軸曲率(17 r:近軸曲率半径)
ai:第 i次 (i= 3〜: LO)の非球面係数
表 2に示した数値において、記号" E"は、その次に続く数値が 10を底とした"べき指 数 であることを示し、その 10を底とした指数関数で表される数値力 E"の前の数値
に乗算されることを示す。例えば、「1. OE— 02」であれば、「1. 0 X 10 」であること を示す。
[0312] 図 27は、前記表 1及び表 2に示す 1対の組合せレンズによって得られる照明光の光 量分布を示している。横軸は光軸からの座標を示し、縦軸は光量比(%)を示す。な お、比較のために、図 26に、補正を行わな力つた場合の照明光の光量分布 (ガウス 分布)を示す。図 26及び図 27から分力ゝるように、光量分布補正光学系で補正を行う ことにより、補正を行わな力つた場合と比べて、略均一化された光量分布が得られて いる。これにより、光の利用効率を落とさずに、均一なレーザ光でムラなく露光を行う ことができる。
[0313] 照射手段
前記光照射手段としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができ 、例えば、(超)高圧水銀灯、キセノン灯、カーボンアーク灯、ハロゲンランプ、複写機 用などの蛍光管、 LED,半導体レーザ等の公知光源、又は 2以上の光を合成して照 射可能な手段が挙げられ、これらの中でも 2以上の光を合成して照射可能な手段が 好ましい。
前記光照射手段から照射される光としては、例えば、支持体を介して光照射を行う 場合には、該支持体を透過し、かつ用いられる光重合開始剤や増感剤を活性化す る電磁波、紫外から可視光線、電子線、 X線、レーザ光などが挙げられ、これらの中 でもレーザ光が好ましぐ 2以上の光を合成したレーザ (以下、「合波レーザ」と称する ことがある)がより好ましい。また支持体を剥離して力も光照射を行う場合でも、同様の 光を用いることができる。
[0314] 前記紫外力も可視光線の波長としては、例えば、 300〜1500nmが好ましぐ 320 〜800mn力より好ましく、 330ηπ!〜 650mn力 ^特に好まし!/、。
前記レーザ光の波長としては、例えば、 200〜1500nm力 S好ましく、 300〜800nm 力 Sより好ましく、 330ΠΠ!〜 500mn力更に好ましく、 400ηπ!〜 450mn力 ^特に好まし!/、
[0315] 前記合波レーザを照射可能な手段としては、例えば、複数のレーザと、マルチモー ド光ファイバと、該複数のレーザ力 それぞれ照射したレーザ光を集光して前記マル
チモード光ファイバに結合させる集合光学系とを有する手段が好ましい。
[0316] 以下、前記合波レーザを照射可能な手段 (ファイバアレイ光源)について図を参照 しながら説明する。
[0317] ファイバアレイ光源 66は図 28Aに示すように、複数(例えば、 14個)のレーザモジュ ール 64を備えており、各レーザモジュール 64には、マルチモード光ファイバ 30の一 端が結合されている。マルチモード光ファイバ 30の他端には、コア径がマルチモード 光ファイバ 30と同一で且つクラッド径がマルチモード光ファイバ 30より小さい光フアイ ノ 31が結合されている。図 28Bに詳しく示すように、マルチモード光ファイバ 31の光 ファイバ 30と反対側の端部は副走査方向と直交する主走査方向に沿って 7個並べら れ、それが 2列に配列されてレーザ出射部 68が構成されている。
[0318] マルチモード光ファイバ 31の端部で構成されるレーザ出射部 68は、図 28Bに示す ように、表面が平坦な 2枚の支持板 65に挟み込まれて固定されている。また、マルチ モード光ファイバ 31の光出射端面には、その保護のために、ガラス等の透明な保護 板が配置されるのが望ましい。マルチモード光ファイバ 31の光出射端面は、光密度 が高いため集塵し易く劣化し易いが、上述のような保護板を配置することにより、端面 への塵埃の付着を防止し、また劣化を遅らせることができる。
[0319] この例では、クラッド径が小さい光ファイバ 31の出射端を隙間無く 1列に配列するた めに、クラッド径が大きい部分で隣接する 2本のマルチモード光ファイバ 30の間にマ ルチモード光ファイバ 30を積み重ね、積み重ねられたマルチモード光ファイバ 30に 結合された光ファイバ 31の出射端が、クラッド径が大きい部分で隣接する 2本のマル チモード光ファイバ 30に結合された光ファイバ 31の 2つの出射端の間に挟まれるよう に配列されている。
[0320] このような光ファイバは、例えば、図 29に示すように、クラッド径が大きいマルチモー ド光ファイバ 30のレーザ光出射側の先端部分に、長さ l〜30cmのクラッド径が小さ い光ファイバ 31を同軸的に結合することにより得ることができる。 2本の光ファイバは、 光ファイバ 31の入射端面力 マルチモード光ファイバ 30の出射端面に、両光フアイ バの中心軸が一致するように融着されて結合されている。上述した通り、光ファイバ 3 1のコア 31aの径は、マルチモード光ファイバ 30のコア 30aの径と同じ大きさである。
[0321] また、長さが短くクラッド径が大きい光ファイバにクラッド径カ 、さい光ファイバを融 着させた短尺光ファイバを、フェルールゃ光コネクタ等を介してマルチモード光フアイ バ 30の出射端に結合してもよい。コネクタ等を用いて着脱可能に結合することで、ク ラッド径カ 、さい光ファイバが破損した場合等に先端部分の交換が容易になり、露光 ヘッドのメンテナンスに要するコストを低減できる。なお、以下では、光ファイバ 31を、 マルチモード光ファイバ 30の出射端部と称する場合がある。
[0322] マルチモード光ファイバ 30及び光ファイバ 31としては、ステップインデックス型光フ アイバ、グレーテッドインデックス型光ファイバ及び複合型光ファイバの何れでもよ 、。 例えば、三菱電線工業株式会社製のステップインデックス型光ファイバを用いること ができる。本実施の形態では、マルチモード光ファイバ 30及び光ファイバ 31は、ステ ップインデックス型光ファイバであり、マルチモード光ファイバ 30は、クラッド径 = 125
πι, NA=0. 2、入射端面コートの透過率 = 99. 5%以上であり 、光ファイバ 31は、クラッド径 =60 m、コ
ァ径 = 50 m、 NA=0. 2である。
[0323] 一般に、赤外領域のレーザ光では、光ファイバのクラッド径を小さくすると伝搬損失 が増加する。このため、レーザ光の波長帯域に応じて好適なクラッド径が決定されて いる。し力しながら、波長が短いほど伝搬損失は少なくなり、 GaN系半導体レーザか ら出射された波長 405nmのレーザ光では、クラッドの厚み { (クラッド径一コア径) Z2 }を 800nmの波長帯域の赤外光を伝搬させる場合の 1Z2程度、通信用の 1.
の波長帯域の赤外光を伝搬させる場合の約 1Z4にしても、伝搬損失は殆ど増加し ない。従って、クラッド径を 60 mと小さくすることができる。
[0324] 但し、光ファイバ 31のクラッド径は 60 μ mには限定されない。従来のファイバアレイ 光源に使用されている光ファイバのクラッド径は 125 mである力 クラッド径が小さく なるほど焦点深度がより深くなるので、マルチモード光ファイバのクラッド径は 80 m 以下が好ましぐ 60 m以下がより好ましぐ 40 m以下が更に好ましい。一方、コア 径は少なくとも 3〜4 μ m必要であることから、光ファイバ 31のクラッド径は 10 μ m以 上が好ましい。
[0325] レーザモジュール 64は、図 30に示す合波レーザ光源(ファイバアレイ光源)によつ
て構成されている。この合波レーザ光源は、ヒートブロック 10上に配列固定された複 数(例えば、 7個)のチップ状の横マルチモード又はシングルモードの GaN系半導体 レーザ LD1, LD2, LD3, LD4, LD5, LD6,及び LD7と、 GaN系半導体レーザ L D1〜: LD7の各々に対応して設けられたコリメータレンズ 11, 12, 13, 14, 15, 16, 及び 17と、 1つの集光レンズ 20と、 1本のマルチモード光ファイバ 30と、から構成され ている。なお、半導体レーザの個数は 7個には限定されない。例えば、クラッド径 =6 O ^ m,コア径 = 50 πι、 NA=0. 2のマルチモード光ファイバには、 20個もの半導 体レーザ光を入射することが可能であり、露光ヘッドの必要光量を実現して、且つ光 ファイバ本数をより減らすことができる。
[0326] GaN系半導体レーザ LD1〜LD7は、発振波長が総て共通(例えば、 405nm)で あり、最大出力も総て共通(例えば、マルチモードレーザでは 100mW、シングルモ 一ドレーザでは 30mW)である。なお、 GaN系半導体レーザ LD1〜LD7としては、 3 50nm〜450nmの波長範囲で、上記の 405nm以外の発振波長を備えるレーザを 用いてもよい。
[0327] 前記合波レーザ光源は、図 31及び図 32に示すように、他の光学要素と共に、上方 が開口した箱状のパッケージ 40内に収納されている。パッケージ 40は、その開口を 閉じるように作成されたパッケージ蓋 41を備えており、脱気処理後に封止ガスを導入 し、ノ ッケージ 40の開口をパッケージ蓋 41で閉じることにより、パッケージ 40とパッケ ージ蓋 41とにより形成される閉空間 (封止空間)内に上記合波レーザ光源が気密封 止されている。
[0328] パッケージ 40の底面にはベース板 42が固定されており、このベース板 42の上面に は、前記ヒートブロック 10と、集光レンズ 20を保持する集光レンズホルダー 45と、マ ルチモード光ファイバ 30の入射端部を保持するファイバホルダー 46とが取り付けら れている。マルチモード光ファイバ 30の出射端部は、ノ ッケージ 40の壁面に形成さ れた開口からパッケージ外に引き出されている。
[0329] また、ヒートブロック 10の側面にはコリメータレンズホルダー 44が取り付けられており 、コリメータレンズ 11〜17が保持されている。パッケージ 40の横壁面には開口が形 成され、この開口を通して GaN系半導体レーザ LD1〜LD7に駆動電流を供給する
配線 47がパッケージ外に引き出されている。
[0330] なお、図 32においては、図の煩雑化を避けるために、複数の GaN系半導体レーザ のうち GaN系半導体レーザ LD7にのみ番号を付し、複数のコリメータレンズのうちコ リメータレンズ 17にのみ番号を付している。
[0331] 図 33は、前記コリメータレンズ 11〜17の取り付け部分の正面形状を示すものであ る。コリメータレンズ 11〜17の各々は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領 域を平行な平面で細長く切り取った形状に形成されている。この細長形状のコリメ一 タレンズは、例えば、榭脂又は光学ガラスをモールド成形することによって形成するこ とができる。コリメータレンズ 11〜17は、長手方向が GaN系半導体レーザ LD1〜LD 7の発光点の配列方向(図 33の左右方向)と直交するように、上記発光点の配列方 向に密接配置されている。
[0332] 一方、 GaN系半導体レーザ LD1〜LD7としては、発光幅が 2 mの活性層を備え 、活性層と平行な方向、直角な方向の拡がり角が各々例えば 10° 、30° の状態で 各々レーザ光 B1〜B7を発するレーザが用いられている。これら GaN系半導体レー ザ LD1〜LD7は、活性層と平行な方向に発光点が 1列に並ぶように配設されている
[0333] したがって、各発光点から発せられたレーザ光 B1〜B7は、上述のように細長形状 の各コリメータレンズ 11〜17に対して、拡がり角度が大きい方向が長手方向と一致し 、拡がり角度が小さい方向が幅方向(長手方向と直交する方向)と一致する状態で入 射することになる。つまり、各コリメータレンズ 11〜17の幅が 1. lmm、長さが 4. 6m mであり、それらに入射するレーザ光 B1〜B7の水平方向、垂直方向のビーム径は 各々 0. 9mm、 2. 6mmである。また、コリメータレンズ 11〜17の各々は、焦点距離 f
1
= 3mm、 NA=0. 6、レンズ配置ピッチ = 1. 25mmである。
[0334] 集光レンズ 20は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細 長く切り取って、コリメータレンズ 11〜17の配列方向、つまり水平方向に長ぐそれと 直角な方向に短い形状に形成されている。この集光レンズ 20は、焦点距離 f = 23m
2 m、 NA=0. 2である。この集光レンズ 20も、例えば、榭脂又は光学ガラスをモールド 成形することにより形成される。
[0335] また、 DMDを照明する光照射手段に、合波レーザ光源の光ファイバの出射端部を アレイ状に配列した高輝度のファイバアレイ光源を用いているので、高出力で且つ深 い焦点深度を備えたパターン形成装置を実現することができる。更に、各ファイバァ レイ光源の出力が大きくなることで、所望の出力を得るために必要なファイバアレイ光 源数が少なくなり、パターン形成装置の低コストィ匕が図られる。
[0336] また、光ファイバの出射端のクラッド径を入射端のクラッド径よりも小さくしているので 、発光部径がより小さくなり、ファイバアレイ光源の高輝度化が図られる。これにより、 より深い焦点深度を備えたパターン形成装置を実現することができる。例えば、ビー ム径 1 μ m以下、解像度 0. 1 μ m以下の超高解像度露光の場合にも、深い焦点深 度を得ることができ、高速且つ高精細な露光が可能となる。したがって、高解像度が 必要とされる薄膜トランジスタ (TFT)の露光工程に好適である。
[0337] また、前記光照射手段としては、前記合波レーザ光源を複数備えたファイバアレイ 光源に限定されず、例えば、 1個の発光点を有する単一の半導体レーザから入射さ れたレーザ光を出射する 1本の光ファイバを備えたファイバ光源をアレイ化したフアイ バアレイ光源を用いることができる。
[0338] また、複数の発光点を備えた光照射手段としては、例えば、図 34に示すように、ヒ ートブロック 100上に、複数(例えば、 7個)のチップ状の半導体レーザ LD1〜: LD7を 配列したレーザアレイを用いることができる。また、図 35Aに示す、複数 (例えば、 5個 )の発光点 110aが所定方向に配列されたチップ状のマルチキヤビティレーザ 110が 知られている。マルチキヤビティレーザ 110は、チップ状の半導体レーザを配列する 場合と比べ、発光点を位置精度良く配列できるので、各発光点力 出射されるレー ザ光を合波し易い。但し、発光点が多くなるとレーザ製造時にマルチキヤビティレー ザ 110に橈みが発生し易くなるため、発光点 110aの個数は、 5個以下とするのが好 ましい。
[0339] 前記光照射手段としては、このマルチキヤビティレーザ 110や、図 35Bに示すように 、ヒートブロック 100上に、複数のマルチキヤビティレーザ 110が各チップの発光点 11 Oaの配列方向と同じ方向に配列されたマルチキヤビティレーザアレイを、レーザ光源 として用いることができる。
[0340] また、合波レーザ光源は、複数のチップ状の半導体レーザから出射されたレーザ光 を合波するものには限定されない。例えば、図 22に示すように、複数 (例えば、 3個) の発光点 110aを有するチップ状のマルチキヤビティレーザ 110を備えた合波レーザ 光源を用いることができる。この合波レーザ光源は、マルチキヤビティレーザ 110と、 1 本のマルチモード光ファイバ 130と、集光レンズ 120と、を備えて構成されている。マ ルチキヤビティレーザ 110は、例えば、発振波長が 405nmの GaN系レーザダイォー ドで構成することができる。
[0341] 前記構成では、マルチキヤビティレーザ 110の複数の発光点 110aの各々力も出射 したレーザ光 Bの各々は、集光レンズ 120によって集光され、マルチモード光フアイ バ 130のコア 130aに入射する。コア 130aに入射したレーザ光は、光ファイバ内を伝 搬し、 1本に合波されて出射する。
[0342] マルチキヤビティレーザ 110の複数の発光点 110aを、上記マルチモード光フアイ ノ 130のコア径と略等しい幅内に並設すると共に、集光レンズ 120として、マルチモ ード光ファイバ 130のコア径と略等しい焦点距離の凸レンズや、マルチキヤビティレ 一ザ 110からの出射ビームをその活性層に垂直な面内のみでコリメートするロッドレ ンズを用 、ることにより、レーザ光 Bのマルチモード光ファイバ 130への結合効率を上 げることができる。
[0343] また、図 36に示すように、複数 (例えば、 3個)の発光点を備えたマルチキヤビティレ 一ザ 110を用い、ヒートブロック 111上に複数(例えば、 9個)のマルチキヤビティレー ザ 110が互いに等間隔で配列されたレーザアレイ 140を備えた合波レーザ光源を用 いることができる。複数のマルチキヤビティレーザ 110は、各チップの発光点 110aの 配列方向と同じ方向に配列されて固定されている。
[0344] この合波レーザ光源は、レーザアレイ 140と、各マルチキヤビティレーザ 110に対応 させて配置した複数のレンズアレイ 114と、レーザアレイ 140と複数のレンズアレイ 11 4との間に配置された 1本のロッドレンズ 113と、 1本のマルチモード光ファイバ 130と 、集光レンズ 120と、を備えて構成されている。レンズアレイ 114は、マルチキヤビティ レーザ 110の発光点に対応した複数のマイクロレンズを備えて 、る。
[0345] 上記の構成では、複数のマルチキヤビティレーザ 110の複数の発光点 10aの各々
力も出射したレーザ光 Bの各々は、ロッドレンズ 113により所定方向に集光された後、 レンズアレイ 114の各マイクロレンズにより平行光化される。平行光化されたレーザ光 Lは、集光レンズ 120によって集光され、マルチモード光ファイバ 130のコア 130aに 入射する。コア 130aに入射したレーザ光は、光ファイバ内を伝搬し、 1本に合波され て出射する。
[0346] 更に他の合波レーザ光源の例を示す。この合波レーザ光源は、図 37A及び図 37B に示すように、略矩形状のヒートブロック 180上に光軸方向の断面が L字状のヒートブ ロック 182が搭載され、 2つのヒートブロック間に収納空間が形成されている。 L字状 のヒートブロック 182の上面には、複数の発光点(例えば、 5個)がアレイ状に配列さ れた複数(例えば、 2個)のマルチキヤビティレーザ 110力 各チップの発光点 110a の配列方向と同じ方向に等間隔で配列されて固定されて 、る。
[0347] 略矩形状のヒートブロック 180には凹部が形成されており、ヒートブロック 180の空 間側上面には、複数の発光点 (例えば、 5個)がアレイ状に配列された複数 (例えば、 2個)のマルチキヤビティレーザ 110が、その発光点がヒートブロック 182の上面に配 置されたレーザチップの発光点と同じ鉛直面上に位置するように配置されている。
[0348] マルチキヤビティレーザ 110のレーザ光出射側には、各チップの発光点 110aに対 応してコリメートレンズが配列されたコリメートレンズアレイ 184が配置されている。コリ メートレンズアレイ 184は、各コリメートレンズの長手方向とレーザ光の拡がり角が大き V、方向(速軸方向)とが一致し、各コリメートレンズの幅方向が拡がり角が小さ!/、方向( 遅軸方向)と一致するように配置されている。このように、コリメートレンズをアレイ化し て一体ィヒすることで、レーザ光の空間利用効率が向上し合波レーザ光源の高出力 化が図られると共に、部品点数が減少し低コストィ匕することができる。
[0349] また、コリメートレンズアレイ 184のレーザ光出射側には、 1本のマルチモード光ファ ィバ 130と、このマルチモード光ファイバ 130の入射端にレーザ光を集光して結合す る集光レンズ 120と、が配置されている。
[0350] 前記構成では、レーザブロック 180、 182上に配置された複数のマルチキヤビティ レーザ 110の複数の発光点 10aの各々力も出射したレーザ光 Bの各々は、コリメート レンズアレイ 184により平行光化され、集光レンズ 120によって集光されて、マルチモ
ード光ファイバ 130のコア 130aに入射する。コア 130aに入射したレーザ光は、光フ アイバ内を伝搬し、 1本に合波されて出射する。
[0351] 前記合波レーザ光源は、上記の通り、マルチキヤビティレーザの多段配置とコリメ一 トレンズのアレイ化とにより、特に高出力化を図ることができる。この合波レーザ光源を 用いることにより、より高輝度なファイバアレイ光源やバンドルファイバ光源を構成する ことができるので、本発明のパターン形成装置のレーザ光源を構成するファイバ光源 として特に好適である。
[0352] なお、前記各合波レーザ光源をケーシング内に収納し、マルチモード光ファイバ 13 0の出射端部をそのケーシングから引き出したレーザモジュールを構成することがで きる。
[0353] また、合波レーザ光源のマルチモード光ファイバの出射端に、コア径がマルチモー ド光ファイバと同一で且つクラッド径がマルチモード光ファイバより小さい他の光フアイ バを結合してファイバアレイ光源の高輝度化を図る例について説明したが、例えば、 クラッド径が 125 m、 80 m、 60 μ m等のマルチモード光ファイバを、出射端に他 の光ファイバを結合せずに使用してもよい。
[0354] ここで、本発明の前記パターン形成方法について更に説明する。
スキャナ 162の各露光ヘッド 166において、ファイバアレイ光源 66の合波レーザ光 源を構成する GaN系半導体レーザ LD1〜LD7の各々力 発散光状態で出射したレ 一ザ光 Bl, B2, B3, B4, B5, B6,及び B7の各々は、対応するコリメータレンズ 11 〜17によって平行光化される。平行光化されたレーザ光 B1〜B7は、集光レンズ 20 によって集光され、マルチモード光ファイバ 30のコア 30aの入射端面に収束する。
[0355] 本例では、コリメータレンズ 11〜17及び集光レンズ 20によって集光光学系が構成 され、その集光光学系とマルチモード光ファイバ 30とによって合波光学系が構成さ れている。即ち、集光レンズ 20によって上述のように集光されたレーザ光 B1〜B7が 、このマルチモード光ファイノく 30のコア 30aに入射して光ファイバ内を伝搬し、 1本の レーザ光 Bに合波されてマルチモード光ファイバ 30の出射端部に結合された光ファ ィバ 31から出射する。
[0356] 各レーザモジュールにおいて、レーザ光 B1〜: B7のマルチモード光ファイバ 30へ
の結合効率が 0. 85で、 GaN系半導体レーザ LD1〜LD7の各出力が 30mWの場 合には、アレイ状に配列された光ファイバ 31の各々について、出力 180mW( = 30 mWX O. 85 X 7)の合波レーザ光 Bを得ることができる。従って、 6本の光ファイバ 31 がアレイ状に配列されたレーザ出射部 68での出力は約 1W ( = 180mW X 6)である
[0357] ファイバアレイ光源 66のレーザ出射部 68には、この通り高輝度の発光点が主走査 方向に沿って一列に配列されている。単一の半導体レーザからのレーザ光を 1本の 光ファイバに結合させる従来のファイバ光源は低出力であるため、多数列配列しなけ れば所望の出力を得ることができな力つた力 前記合波レーザ光源は高出力である ため、少数列、例えば 1列でも所望の出力を得ることができる。
[0358] 例えば、半導体レーザと光ファイバを 1対 1で結合させた従来のファイバ光源では、 通常、半導体レーザとしては出力 30mW (ミリワット)程度のレーザが使用され、光ファ ィバとしてはコア径 50 m、クラッド径 125 m、 NA (開口数) 0. 2のマルチモード光 ファイバが使用されているので、約 1W (ワット)の出力を得ようとすれば、マルチモー ド光ファイバを 48本(8 X 6)束ねなければならず、発光領域の面積は 0. 62mm2 (0. 675mm X O. 925mm)である力ら、レーザ出射部 68での輝度は 1. 6 X 106 (W/m 2)、光ファイバ 1本当りの輝度は 3. 2 X 106(WZm2)である。
[0359] これに対し、前記光照射手段が合波レーザを照射可能な手段である場合には、マ ルチモード光ファイノ 6本で約 1Wの出力を得ることができ、レーザ出射部 68での発 光領域の面積は 0. 0081mm2 (0. 325mmX 0. 025mm)であるから、レーザ出射 部 68での輝度は 123 X 106(WZm2)となり、従来に比べ約 80倍の高輝度化を図る ことができる。また、光ファイバ 1本当りの輝度は 90 X 106(WZm2)であり、従来に比 ベ約 28倍の高輝度化を図ることができる。
[0360] ここで、図 38A及び図 38Bを参照して、従来の露光ヘッドと本実施の形態の露光 ヘッドとの焦点深度の違いにっ 、て説明する。従来の露光ヘッドのバンドル状フアイ バ光源の発光領域の副走査方向の径は 0. 675mmであり、露光ヘッドのファイバァ レイ光源の発光領域の副走査方向の径は 0. 025mmである。図 38Aに示すように、 従来の露光ヘッドでは、光照射手段 (バンドル状ファイバ光源) 1の発光領域が大き
いので、 DMD3へ入射する光束の角度が大きくなり、結果として走査面 5へ入射する 光束の角度が大きくなる。このため、集光方向(ピント方向のずれ)に対してビーム径 が太りやすい。
[0361] 一方、図 38Bに示すように、本発明のパターン形成装置における露光ヘッドでは、 ファイバアレイ光源 66の発光領域の副走査方向の径カ 、さいので、レンズ系 67を通 過して DMD50へ入射する光束の角度が小さくなり、結果として走査面 56へ入射す る光束の角度が小さくなる。即ち、焦点深度が深くなる。この例では、発光領域の副 走査方向の径は従来の約 30倍になっており、略回折限界に相当する焦点深度を得 ることができる。従って、微小スポットの露光に好適である。この焦点深度への効果は 、露光ヘッドの必要光量が大きいほど顕著であり、有効である。この例では、露光面 に投影された 1描素サイズは 10 m X 10 mである。なお、 DMDは反射型の空間 光変調素子であるが、図 38A及び図 38Bは、光学的な関係を説明するために展開 図とした。
[0362] 露光パターンに応じたパターン情報力 DMD50に接続された図示しないコント口 ーラに入力され、コントローラ内のフレームメモリにー且記憶される。このパターン情 報は、画像を構成する各描素の濃度を 2値 (ドットの記録の有無)で表したデータであ る。
[0363] パターン形成材料 150を表面に吸着したステージ 152は、図示しない駆動装置に より、ガイド 158に沿ってゲート 160の上流側から下流側に一定速度で移動される。 ステージ 152がゲート 160下を通過する際に、ゲート 160に取り付けられた検知セン サ 164によりパターン形成材料 150の先端が検出されると、フレームメモリに記憶され たパターン情報が複数ライン分ずつ順次読み出され、データ処理部で読み出された パターン情報に基づいて各露光ヘッド 166毎に制御信号が生成される。そして、ミラ 一駆動制御部により、生成された制御信号に基づいて露光ヘッド 166毎に DMD50 のマイクロミラーの各々がオンオフ制御される。
[0364] ファイバアレイ光源 66から DMD50にレーザ光が照射されると、 DMD50のマイク 口ミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、レンズ系 54、 58によりパターン 形成材料 150の被露光面 56上に結像される。このようにして、ファイバアレイ光源 66
力も出射されたレーザ光が描素毎にオンオフされて、ノターン形成材料 150が DM D50の使用描素数と略同数の描素単位 (露光エリア 168)で露光される。また、バタ ーン形成材料 150がステージ 152と共に一定速度で移動されることにより、パターン 形成材料 150がスキャナ 162によりステージ移動方向と反対の方向に副走査され、 露光ヘッド 166毎に帯状の露光済み領域 170が形成される。
[0365] ——その他工程——
前記その他の工程としては、特に制限はなぐ公知のパターン形成における工程の 中から適宜選択することが挙げられる力 例えば、現像工程、エッチング工程、メツキ 工程などが挙げられる。これらは、 1種単独で使用してもよぐ 2種以上を併用してもよ い。
前記現像工程は、前記露光工程により前記パターン形成材料を被処理基体上に 積層してなる積層体の前記感光層を露光し、該感光層の露光した領域を硬化させた 後、未効果領域を除去することにより現像し、パターンを形成する工程である。
[0366] 前記未硬化領域の除去方法としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択す ることができ、例えば、現像液を用いて除去する方法などが挙げられる。
[0367] 前記現像液としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができ、例え ば、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤などが挙げられ、これらの中でも、弱 アルカリ性の水溶液が好ましい。該弱アルカリ水溶液の塩基成分としては、例えば、 水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸ィ匕カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭 酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウ ム、リン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、硼砂などが挙げられる。
[0368] 前記弱アルカリ性の水溶液の pHとしては、例えば、約 8〜12が好ましぐ約 9〜11 力 り好ましい。前記弱アルカリ性の水溶液としては、例えば、 0. 1〜5質量%の炭酸 ナトリウム水溶液又は炭酸カリウム水溶液などが挙げられる。
前記現像液の温度としては、前記感光層の現像性に合わせて適宜選択することが でき、例えば、約 25°C〜40°Cが好ましい。
[0369] 前記現像液は、界面活性剤、消泡剤、有機塩基 (例えば、エチレンジァミン、ェタノ ールァミン、テトラメチルアンモ -ゥムハイドロキサイド、ジエチレントリァミン、トリェチ
レンペンタミン、モルホリン、トリエタノールアミン等)や、現像を促進させるため有機溶 剤(例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、ラタトン類 等)などと併用してもよい。また、前記現像液は、水又はアルカリ水溶液と有機溶剤を 混合した水系現像液であってもよぐ有機溶剤単独であってもよ 、。
[0370] 前記エッチング工程としては、公知のエッチング処理方法の中力 適宜選択した方 法により行うことができる。
前記エッチング処理に用いられるエッチング液としては、特に制限はなぐ 目的に 応じて適宜選択することができ、例えば、前記金属層が銅で形成されている場合に は、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系ェ ツチング液などが挙げられ、これらの中でも、エッチングファクターの点力 塩ィ匕第二 鉄溶液が好ましい。
前記エッチング工程によりエッチング処理した後に前記パターンを除去することによ り、前記基体の表面に永久パターンを形成することができる。
前記永久パターンとしては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することがで き、例えば、配線パターンなどが好適に挙げられる。
[0371] 前記メツキ工程としては、公知のメツキ処理の中から適宜選択した適宜選択した方 法により行うことができる。
前記メツキ処理としては、例えば、硫酸銅メツキ、ピロリン酸銅メツキ等の銅メツキ、ハ イスローはんだメツキ等のはんだメツキ、ヮット浴 (硫酸ニッケル -塩化ニッケル)メツキ 、スルファミン酸ニッケル等のニッケルメツキ、ハード金メッキ、ソフト金メッキ等の金メッ キなど処理が挙げられる。
前記メツキ工程によりメツキ処理した後に前記パターンを除去することにより、また更 に必要に応じて不要部をエッチング処理等で除去することにより、前記基体の表面に 永久パターンを形成することができる。
[0372] 本発明のパターン形成方法は、パターン形成材料上に結像させる像の歪みを抑制 することにより、永久パターンを高精細に、かつ、効率よく形成可能であるため、高精 細な露光が必要とされる各種パターンの形成などに好適に使用することができ、特に 高精細な配線パターンの形成に好適に使用することができる。
[0373] —プリント配線板の製造方法——
本発明のパターン形成方法は、プリント配線板の製造、特にスルーホール又はビア ホールなどのホール部を有するプリント配線板の製造に好適に用いることができる。 以下、本発明のパターン形成方法を利用したプリント配線板の製造方法について説 明する。
[0374] 特に、スルーホール又はビアホールなどのホール部を有するプリント配線板の製造 方法としては、(1)前記基体としてホール部を有するプリント配線板形成用基板上に 、前記パターン形成材料を、その感光層が前記基体側となる位置関係にて積層して 積層体形成し、(2)前記積層体の前記基体とは反対の側から、配線パターン形成領 域及びホール部形成領域に光照射行!ヽ感光層を硬化させ、 (3)前記積層体から前 記パターン形成材料における支持体を除去し、(4)前記積層体における感光層を現 像して、該積層体中の未硬化部分を除去することによりパターンを形成することがで きる。
[0375] なお、前記(3)における前記支持体の除去は、前記(2)と前記 (4)との間で行う代 わりに、前記(1)と前記(2)との間で行ってもよい。
[0376] その後、プリント配線板を得るには、前記形成したパターンを用いて、前記プリント 配線板形成用基板をエッチング処理又はメツキ処理する方法 (例えば、公知のサブト ラタティブ法又はアディティブ法 (例えば、セミアディティブ法、フルアディティブ法)) により処理すればよい。これらの中でも、工業的に有利なテンティングでプリント配線 板を形成するためには、前記サブトラクティブ法が好ましい。前記処理後プリント配線 板形成用基板に残存する硬化榭脂は剥離させ、また、前記セミアディティブ法の場 合は、剥離後更に銅薄膜部をエッチングすることにより、所望のプリント配線板を製造 することができる。また、多層プリント配線板も前記プリント配線板の製造法と同様に 製造が可能である。
[0377] 次に、前記パターン形成材料を用いたスルーホールを有するプリント配線板の製造 方法について、更に説明する。
[0378] まずスルーホールを有し、表面が金属メツキ層で覆われたプリント配線板形成用基 板を用意する。前記プリント配線板形成用基板としては、例えば、銅張積層基板及び
ガラス一エポキシなどの絶縁基材に銅メツキ層を形成した基板、又はこれらの基板に 層間絶縁膜を積層し、銅メツキ層を形成した基板 (積層基板)を用いることができる。
[0379] 次に、前記パターン形成材料上に保護フィルムを有する場合には、該保護フィルム を剥離して、前記パターン形成材料における感光層が前記プリント配線板形成用基 板の表面に接するようにして加圧ローラを用いて圧着する (積層工程)。これにより、 前記プリント配線板形成用基板と前記積層体とをこの順に有する積層体が得られる。 前記パターン形成材料の積層温度としては、特に制限はなぐ例えば、室温(15〜 30°C)、又は加熱下(30〜180°C)が挙げられ、これらの中でも、加温下(60〜140 °C)が好ましい。
前記圧着ロールのロール圧としては、特に制限はなぐ例えば、 0. l〜lMPaが好 ましい。
前記圧着の速度としては、特に制限はなぐ l〜3mZ分が好ましい。また、前記プ リント配線板形成用基板を予備加熱しておいてもよぐまた、減圧下で積層してもよい
[0380] 前記積層体の形成は、前記プリント配線板形成用基板上に前記パターン形成材料 を積層してもよぐまた、前記パターン形成材料製造用の感光性榭脂組成物溶液を 前記プリント配線板形成用基板の表面に直接塗布し、乾燥させること〖こより前記プリ ント配線板形成用基板上に感光層を積層してもょ ヽ。
[0381] 次に、前記積層体の基体とは反対側の面から、光を照射して感光層を硬化させる。
なおこの際、必要に応じて (例えば、支持体の光透過性が不十分な場合など)支持 体を剥離して力 露光を行ってもょ 、。
[0382] この時点で、前記支持体を未だ剥離して!/、な 、場合には、前記積層体から該支持 体を剥がす (支持体剥離工程)。
[0383] 次に、前記プリント配線板形成用基板上の感光層の未硬化領域を、適当な現像液 にて溶解除去して、配線パターン形成用の硬化層とスルーホールの金属層保護用 硬化層のパターンを形成し、前記プリント配線板形成用基板の表面に金属層を露出 させる(現像工程)。
[0384] また、現像後に必要に応じて後加熱処理や後露光処理によって、硬化部の硬化反
応を更に促進させる処理をおこなってもよ 、。現像は上記のようなウエット現像法であ つてもよく、ドライ現像法であってもよい。
[0385] 次いで、前記プリント配線板形成用基板の表面に露出した金属層をエッチング液 で溶解除去する(エッチング工程)。スルーホールの開口部は、硬化榭脂組成物 (テ ント膜)で覆われているので、エッチング液がスルーホール内に入り込んでスルーホ ール内の金属メツキを腐食することなぐスルーホールの金属メツキは所定の形状で 残ることになる。これより、前記プリント配線板形成用基板に配線パターンが形成され る。
[0386] 前記エッチング液としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができ 、例えば、前記金属層が銅で形成されている場合には、塩化第二銅溶液、塩化第二 鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸ィ匕水素系エッチング液などが挙げられ、これ らの中でも、エッチングファクターの点から塩ィ匕第二鉄溶液が好ましい。
[0387] 次に、強アルカリ水溶液などにて前記硬化層を剥離片として、前記プリント配線板 形成用基板から除去する (硬化物除去工程)。
前記強アルカリ水溶液における塩基成分としては、特に制限はなぐ例えば、水酸 化ナトリウム、水酸ィ匕カリウムなどが挙げられる。
前記強アルカリ水溶液の pHとしては、例えば、約 12〜14が好ましぐ約 13〜14が より好まし 、。
前記強アルカリ水溶液としては、特に制限はなぐ例えば、 1〜10質量%の水酸ィ匕 ナトリウム水溶液又は水酸ィ匕カリウム水溶液などが挙げられる。
[0388] また、プリント配線板は、多層構成のプリント配線板であってもよい。
なお、前記パターン形成材料は上記のエッチングプロセスのみでなぐメツキプロセ スに使用してもよい。前記メツキ法としては、例えば、硫酸銅メツキ、ピロリン酸銅メツキ 等の銅メツキ、ハイスローはんだメツキ等のはんだメツキ、ワット浴 (硫酸ニッケル—塩 ィ匕ニッケル)メツキ、スルファミン酸ニッケル等のニッケルメツキ、ハード金メッキ、ソフト 金メッキ等の金メッキなどが挙げられる。 実施例
[0389] 以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
[0390] (実施例 1)
[パターン形成材料の製造]
支持体の製造
平均粒径 1. 3 111の非定型シリカ粒子100 111と、平均粒径1. O /z mのへキサメ チレンビスべヘンアミド 200ppmと、帯電防止剤としてラウリルジフエ-ルエーテルジ スルホネート 10質量0 /0とを含有するポリエチレンテレフタレート A (以下「PET—A」と 称する)及びポリエチレンテレフタレート B (以下「PET— B」と称する)を常法により調 製し、共押出し法で、前記 PET— A及び Bを溶融押出し、冷却固化して PET— A層 ZPET—B層の 2層からなる未延伸積層フィルムを調製した。該未延伸積層フィルム を周速の異なる 85°Cの一対のロール間で縦方向に 3. 5倍延伸して一軸延伸フィル ムを得た。次いで、テンターにより 98°Cで横方向に 3. 5倍延伸した後、更に 200〜2 10°Cで熱固定して、厚み 16 μ m (PET— A層(厚み: 8 m) ZPET— B層(厚み: 8 μ m) )の二軸延伸された積層ポリエステルフィルムを力もなる支持体を製造した。前 記支持体の条件を表 3に示す。
[0391] 前記製造した前記支持体につ!、て、屈折率、表面抵抗値及び剥離帯電量を測定 した。結果を表 4に示す。
[0392] <屈折率 >
測定用サンプルとして、前記微粒子を含有しな 、積層ポリエステルフィルム (厚み: 16 /z m)を製造し、屈折計 (ァタゴ株式会社製、デジタルアッペ屈折計 4型)を使用し 、光源にナトリウムランプを用いて測定した。フィルム面内の最大屈折率を r? y、直角 方向の屈折率を 7? β、厚み方向の屈折率を η aとし、下記の式で求められる平均屈 折率の値を屈折率 nlとした。結果を表 3に示す。
η1 =、 γ + 77 j8 + 77 ) / ά
前記平均粒径 1. 3 mの非定型シリカ粒子の屈折率 η2χ及び平均粒径 1. 0 m のへキサメチレンビスべヘンアミドの屈折率 n2yを屈折計 (ァタゴ株式会社製、デジタ ルアッペ屈折計 4型)で測定した。屈折率の値が大き!/、非定型シリカ粒子の屈折率 n 2xを n2とし、前記積層ポリエステルフィルムの屈折率 nlとの差を求めた。この結果、
I nl -n2 Iは 0. 220であった。
[0393] <表面抵抗値 >
前記表面抵抗値は、 10°C、相対湿度 35%の条件下において 6時間保存した後、 帯電防止剤を添加した PET— A (前記支持体の感光層を積層しない面)を表面抵抗 測定器(アドバンテスト社製、 R8340 ultra high resistance meter, Rl 2704 resistivity chamber)を用いて測定を行った。この結果、前記表面抵抗値は 7. 1 Χ 1013 Ω /口であった。
[0394] <算術平均粗さ (Ra) >
前記算術平均粗さ (Ra)の測定は、 JIS B 0601に準じ、前記支持体の前記感光 層を積層する面と、該感光層を積層しない面それぞれについて、カットオフ 0. 08m m、測定長 10cmの条件で、東京精密社製、サーフコム 1400— 3DFを用いて測定 前記算術平均粗さ (Ra)は以下の計算式で求められる値である。
前記計算式中、 Raは算術平均粗さを表し、 f (x)は粗さ曲面を表し、 1は基準長さを 表し、 1= 100mmである。
[0395] <剥離帯電量 >
前記剥離帯電量は、ロール状に巻いた前記支持体を、 23°C、相対湿度 10%の条 件下において 7日間保管した後、 lOmZminの速度で剥離したときの剥離面の帯電 量を、表面電位計 (アキレス社製、 AS— 10)を用いて測定した。この結果、前記剥離 帯電量は、 600Vであった。前記剥離帯電量が 5000Vを超えると、装置の静電気故 障の原因となり、好ましくない。
[0396] 一感光層の形成一
前記支持体上に、下記の組成カゝらなる感光性榭脂組成物溶液を塗布し乾燥させて 、 15 m厚の感光層を形成し、前記パターン形成材料を製造した。
[0397] [感光性榭脂組成物溶液の組成]
'メチルメタタリレート /2—ェチルへキシルアタリレート/ベンジルメタタリレート Zメタクリル酸共重合体 (共重合体組成 (質量比): 50Z20Z7Z23、質量平均 分子量: 90, 000、酸価 150) 15質量部
•下記構造式(73)で表される重合性モノマー 7. 0質量部
•へキサメチレンジイソシァネートとテトラエチレンォキシドモノメタアタリレートの
1Z2モル比付加物 7. 0質量部
•Ν メチルアタリドン 0. 11質量部
•2, 2 ビス(ο クロ口フエ-ル) 4, 4' , 5, 5 テトラフエ二ルビイミ
ダゾーノレ 2. 17質量部
• 2—メルカプトべンズイミダゾール 0. 23質量部
'マラカイトグリーンシユウ酸塩 0. 02質量部
.ロイコクリスタルバイオレレット 0. 26質量部
•メチルェチルケトン 40質量部
• 1—メトキシ 2—プロパノール 20質量部
[0398] [化 44]
構造式 (7 3 ) 但し、構造式(73)中、 m+nは、 10を表す。なお、構造式(73)は、前記構造式(3 8)で表される化合物の一例である。
[0399] 一積層体の調製
前記パターン形成材料の感光層の上に、前記保護フィルムとして 20 m厚のポリ エチレンフィルムを積層した。次に、前記基体として、表面を研磨、水洗、乾燥した銅 張積層板 (スルーホールなし、銅厚み 12 m)の表面に、前記パターン形成材料の 保護フィルムを剥がしながら、該パターン形成材料の感光層が前記銅張積層板に接 するようにしてラミネーター(MODEL8B— 720— PH、大成ラミネーター(株)製)を 用いて圧着させ、前記銅張積層板と、前記感光層と、前記ポリエチレンテレフタレート
フィルム (支持体)とがこの順に積層された積層体を調製した。
圧着条件は、圧着ロール温度 105°C、圧着ロール圧力 0. 3MPa、ラミネート速度 1 mZ分とした。
前記製造した前記積層体について、全光線透過率、ヘイズ値、算術平均粗さ (Ra) 、熱収縮率、解像度、パターン欠陥及び卷取りしわの発生の有無の評価を行った。 結果を表 4及び 5に示す。
[0400] く全光線透過率〉
前記全光線透過率は、分光光度計 (島津製作所社製、 UV- 2400)に積分球を組 み込んだ装置を用いて、前記支持体に対して 405nmのレーザ光を照射することによ り測定した。
[0401] くヘイズ値 >
前記全光線透過率の測定方法にぉ 、て、前記積分球を使用しな 、以外は前記全 光線透過率の測定方法と同様にして平行光線透過率を測定した。次に、次計算式、 拡散光透過率 =前記全光線透過率一前記平行光線透過率、を計算し、更に、次計 算式、ヘイズ値 =前記拡散光透過率 Z前記全光線透過率 X 100、を計算することに より求めた。
[0402] <拡散角度 >
前記パターン形成材料について、拡散角度を図 1に示す方法で測定した。即ち、レ 一ザ発振器 1 (ULSU405B-02 株式会社デジタルストリーム製)から 140mm離 れた位置に、被測定サンプル 1の平面がレーザ発振器 1の発振部分と対向するよう に設置し、更にサンプル 1の表面から 400mm離れた位置に、センサー 3 (FUJIX D IGITAL CAMERA HC— 2500 3CCD 富士フィルム (株)製)の受光面がサン プル 3に対向するように設置した。
レーザ発振器 1から波長 405nmのレーザ光をサンプル 2に向けて照射し、サンプ ルを透過する平行光線 5をセンサー 3で受光するとともに、サンプル 3を透過する際に 屈折した拡散光線 4を測定した。図 1に示すように、レーザ発振器 1から照射される平 行光線 5と拡散光線 4とがなす角を拡散角度 Θとして測定した。また、前記拡散角度 Θの測定と同時にセンサー 3により拡散光エネルギー(mjZcm2)も同時に測定した
。前記拡散角度 0が 1. 5° における照射光エネルギー A(mjZcm2)に対する拡散 光エネルギー B (mjZcm2)の百分率を求めた。即ち、 BZAX 100を計算することに よりにより求めた。
前記測定は、センサー受光面積エネルギー調整用として、 1mm φスリットを使用し 、レーザ発振器より 140mmの位置に固定し、レーザ発振器を支点とした 440mmの 位置に左右に、任意に角度調製可能な CCDセンサーを設置し、室温 23° C、相対湿 度 50%RHの条件の下で行った。結果を表 4に示す。
[0403] <摩擦係数 >
前記パターン形成材料の摩擦係数について、 HEIDON製 Static Friction TE STER HEIDON— 10を用いて、傾斜法 (静摩擦)により求めた。
測定方法
測定するサンプルを、室温 23° C± 2° C、相対湿度 50± 5%RHに 24時間以上調 湿した後、金属板(固定側)に長さ 200mm X幅 100mmのサンプルを貼り付け、滑り 片(長さ 40mm X幅 20mmX厚み 26mm、重量 25gf)にサンプルを貼り付ける。この サンプルを付けた滑り片をサンプル付の金属板上に載せ、傾き 0° カゝら叙々に金属 板を傾斜させ、滑り片が移動し始めた角度 (tan Θ )を読み取った。
データは、 n> 5回の平均とした。その結果を表 4に示した。
[0404] <熱収縮率 >
前記熱収縮率は、 JIS C2318に準じ、幅 20mm、長さ 150mmの試験片を用いて 、該試験片の中央部に約 100mmの間隔で 2本の標点を入れ、該間隔を正確に測定 する(これを Ammとする)。前記試験片を無張力下で 160± 3°Cの熱風オーブン中 で 5分間保存し、その後室温で 30分間放置した後、標点間の間隔を測定し (これを B mm)、次式、熱収縮率 = 100 X (A—B) ZA、を計算することにより測定する。
[0405] <解像度 >
(1)最短現像時間の測定方法
前記積層体力 ポリエチレンテレフタレートフィルム (支持体)を剥がし取り、銅張積 層板上の前記感光層の全面に 30°Cの 1質量%炭酸ナトリウム水溶液を 0. 15MPa の圧力にてスプレーし、炭酸ナトリウム水溶液のスプレー開始から銅張積層板上の感
光層が溶解除去されるまでに要した時間を測定し、これを最短現像時間とした。 この結果、前記最短現像時間は、 10秒であった。
[0406] (2)感度の測定
前記調製した積層体におけるパターン形成材料の感光層に対し、ポリエチレンテレ フタレートフィルム (支持体)側から、前に説明したパターン形成装置を用いて、 0. 1 mj/cm2から 21/2倍間隔で lOOiuJ/cm2までの光エネルギー量の異なる光を照射 して露光し、前記感光層の一部の領域を硬化させた。室温にて 10分間静置した後、 前記積層体力 ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、銅張積層 板上の感光層の全面に、 30°Cの 1質量%炭酸ナトリウム水溶液をスプレー圧 0. 15 MPaにて前記(1)で求めた最短現像時間の 2倍の時間スプレーし、未硬化の領域を 溶解除去して、残った硬化領域の厚みを測定した。次いで、光の照射量と、硬化層 の厚みとの関係をプロットして感度曲線を得る。こうして得た感度曲線力 硬化領域 の厚みが 15 mとなった時の光エネルギー量を、感光層を硬化させるために必要な 光エネルギー量とした。
この結果、前記感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は、 3miZcm2 であった。
[0407] (3)解像度の測定
前記(1)の最短現像時間の評価方法と同じ方法及び条件で前記積層体を作成し、 室温(23°C、 55%RH)にて 10分間静置した。得られた積層体のポリエチレンテレフ タレートフィルム(支持体)上から、前記パターン形成装置を用いて、ライン Zスぺー ス = lZlでライン幅 10 μ m〜50 μ mまで 5 μ m刻みで各線幅の露光を行う。この際 の露光量は、前記(2)で測定した前記パターン形成材料の感光層を硬化させるため に必要な光エネルギー量である。室温にて 10分間静置した後、前記積層体からポリ エチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取る。銅張積層板上の感光層の全 面に 30°Cの 1質量%炭酸ナトリウム水溶液をスプレー圧 0. 15MPaにて前記(1)で 求めた最短現像時間の 2倍の時間スプレーし、未硬化領域を溶解除去する。この様 にして得られた硬化榭脂パターン付き銅張積層板の表面を光学顕微鏡で観察し、硬 化榭脂パターンのラインにッマリ、ョレ等の異常のない最小のライン幅を測定し、これ
を解像度とした。該解像度は数値が小さヽほど良好である。
[0408] <エッチング処理 >
前記解像度の測定において形成したパターンを有する積層体を用いて、該積層体 における露出した銅張積層板の表面に、塩ィ匕鉄エツチャント (塩ィ匕第二鉄含有エッチ ング溶液、 40° ボーメ、液温 40°C)を 0. 25MPaで、 36秒スプレーして、硬化層で 覆われていない露出した領域の銅層を溶解除去することによりエッチング処理を行つ た。次いで、 2質量%の水酸ィ匕ナトリウム水溶液をスプレーすることにより前記形成し たパターンを除去して、表面に前記永久パターンとして銅層の配線パターンを備えた プリント配線板を調製した。
[0409] <パターン欠陥 >
前記解像度の測定にぉ 、て形成したパターン面(50 m X 50 m)につ 、て走査 型電子顕微鏡 (SEM)により撮影し、形成したパターン及び配線パターンの形状に ついて以下の評価基準に従って評価を行った。
評価基準
A 欠陥が全くないか、又は 1〜5個の欠陥があり、形成したパターンの形状に 影響がなぐエッチング後の配線パターンに断線が観られな力つた。
B 5〜: LO個の欠陥がある力 形成したパターンの形状に影響がなぐエツチン グ後の配線パターンに断線が観られな力つた。
C 11〜20個の欠陥があり、該欠陥がパターンの端面において形状異常を生 じさせ、エッチング後の配線パターンに断線が観られた。
D 21個異常の欠陥があり、該欠陥がパターンの端面において形状異常を生 じさせ、エッチング後の配線パターンに断線が観られた。
[0410] <パターン欠陥の大きさ >
前記解像度の測定にぉ 、て形成したパターン面(50 m X 50 m)につ 、て、レ 一ザ顕微鏡 (キーエンス社製、 VK- 9500)を用いて最大 20個までのパターン欠陥 の内、最大径と最大の深さを測定した。なお、前記最大深さが、前記感光層の厚み( 15 m)の 1Z2以内である場合には、エッチング処理後に形成される配線パターン に断線が生じていな力 た。
[0411] <卷取りしわの発生の有無 >
前記支持体 (幅 24cm)上に前記感光性榭脂組成物溶液を 9mZminの速度で塗 布し、 120°Cで 60秒間乾燥してパターン形成材料を製造し、該パターン形成材料を 3kgZ26cmの卷取りテンションで巻き取った場合における卷取りしわの発生の有無 を目視で観察した。
[0412] (実施例 2)
実施例 1において、支持体を下記の製造方法により製造したポリエチレンテレフタレ 一トフイルムに代えた以外は、実施例 1と同様にしてパターン形成材料を製造した。 前記支持体の条件を表 3に示す。製造した支持体を用いて、実施例 1と同様にして 屈折率、表面抵抗値、算術平均粗さ (Ra)及び剥離帯電量の評価を行った。
更に、製造したパターン形成材料を用いて実施例 1と同様にして全光線透過率、へ ィズ値、拡散角度 Θ、拡散角度 0が 1. 5° における照射光エネルギーに対する拡 散光エネルギーの百分率、摩擦係数、熱収縮率、解像度、パターン欠陥及び卷取り しわの発生の有無の評価を行った。結果を表 4及び 5に示す。
なお、最短現像時間は 10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 ίま 3mj/ cm (?あつ 7こ。
[0413] 支持体の製造
平均粒径 1. 0 mの非定型シリカ粒子 80ppmと、帯電防止剤としてラウリルジフエ -ルエーテルジスルホネート 7. 5質量0 /0とを含有するポリエチレンテレフタレート A ( 以下「PET— A」と称する)及びポリエチレンテレフタレート B (以下「PET— B」と称す る)を常法により調製し、共押出し法で、前記 PET— A及び Bを溶融押出し、冷却固 化して PET— A層 ZPET—B層の 2層力 なる未延伸積層フィルムを調製した。該未 延伸積層フィルムを周速の異なる 85°Cの一対のロール間で縦方向に 3. 5倍延伸し て一軸延伸フィルムを得た。次いで、テンターにより 98°Cで横方向に 3. 5倍延伸した 後、更に 200〜210°Cで熱固定して、厚み 16 m (PET— A層(厚み:8 /ζ πι) ΖΡΕ Τ Β層(厚み: 8 m) )の二軸延伸された積層ポリエステルフィルムからなるし支持 体を製造した。
[0414] (実施例 3)
実施例 1において、支持体を下記の製造方法により製造したポリエチレンテレフタレ 一トフイルムに代えた以外は、実施例 1と同様にしてパターン形成材料を製造した。 前記支持体の条件を表 3に示す。製造した支持体を用いて、実施例 1と同様にして 屈折率、表面抵抗値、算術平均粗さ (Ra)及び剥離帯電量の評価を行った。
更に、製造したパターン形成材料を用いて実施例 1と同様にして全光線透過率、へ ィズ値、拡散角度 Θ、拡散角度 0が 1. 5° における照射光エネルギーに対する拡 散光エネルギーの百分率、摩擦係数、熱収縮率、解像度、パターン欠陥及び卷取り しわの発生の有無の評価を行った。結果を表 4及び 5に示す。
なお、最短現像時間は 10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 ίま 3mj/ cm (?あつ 7こ。
[0415] 支持体の製造
平均粒径 0. 1 μ mの球状シリカ粒子 40ppmと、平均粒径 0. 6 μ mの炭酸カルシゥ ム 50ppmと、帯電防止剤としてラウリルジフエ-ルエーテルジスルホネート 5質量%と を含有するポリエチレンテレフタレート A (以下「PET— A」と称する)及びポリエチレン テレフタレート B (以下「PET— B」と称する)を常法により調製し、共押出し法で、前記 PET - A及び Bを溶融押出し、冷却固化して PET - A層 /PET— B層の 2層からな る未延伸積層フィルムを調製した。該未延伸積層フィルムを周速の異なる 85°Cの一 対のロール間で縦方向に 3. 5倍延伸して一軸延伸フィルムを得た。次いで、テンタ 一により 98°Cで横方向に 3. 5倍延伸した後、更に 200〜210°Cで熱固定して、厚み 16 m (PET— A層(厚み: 6 m) ZPET— B層(厚み: 10 m) )の二軸延伸され た積層ポリエステルフィルムカゝらなる支持体を製造した。
[0416] (実施例 4)
実施例 1において、支持体を下記の製造方法により製造したポリエチレンテレフタレ 一トフイルムに代えた以外は、実施例 1と同様にしてパターン形成材料を製造した。 前記支持体の条件を表 3に示す。製造した支持体を用いて、実施例 1と同様にして 屈折率、表面抵抗値、算術平均粗さ (Ra)及び剥離帯電量の評価を行った。
更に、製造したパターン形成材料を用いて実施例 1と同様にして全光線透過率、へ ィズ値、拡散角度 Θ、拡散角度 0が 1. 5° における照射光エネルギーに対する拡
散光エネルギーの百分率、摩擦係数、熱収縮率、解像度、パターン欠陥及び卷取り しわの発生の有無の評価を行った。結果を表 4及び 5に示す。
なお、最短現像時間は 10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 i 3mjZ cm (?あつ 7こ。
[0417] 支持体の製造
平均粒径 1. 0 mの非定型シリカ粒子 200ppmと、帯電防止剤としてラウリルジフ ェ-ルエーテルジスルホネート 2質量0 /0とを含有するポリエチレンテレフタレートを常 法により調製し、溶融押出し、冷却固化して未延伸フィルムを調製した。該未延伸フ イルムを周速の異なる 85°Cの一対のロール間で縦方向に 3. 5倍延伸して一軸延伸 フィルムを得た。次いで、テンターにより 98°Cで横方向に 3. 5倍延伸した後、更に 20 0〜210°Cで熱固定して、厚み 16 μ mの二軸延伸されたポリエステルフィルムからな る支持体を製造した。
[0418] (実施例 5)
実施例 1において、支持体を下記の製造方法により製造したポリエチレンテレフタレ 一トフイルムに代えた以外は、実施例 1と同様にしてパターン形成材料を製造した。 前記支持体の条件を表 3に示す。製造した支持体を用いて、実施例 1と同様にして 屈折率、表面抵抗値、算術平均粗さ (Ra)及び剥離帯電量の評価を行った。
更に、製造したパターン形成材料を用いて実施例 1と同様にして全光線透過率、へ ィズ値、拡散角度 Θ、拡散角度 0が 1. 5° における照射光エネルギーに対する拡 散光エネルギーの百分率、摩擦係数、熱収縮率、解像度、パターン欠陥及び卷取り しわの発生の有無の評価を行った。結果を表 4及び 5に示す。
なお、最短現像時間は 10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 i 3mjZ cm (?あつ 7こ。
[0419] 支持体の製造
平均粒径 0. 1 μ mの非定型シリカ粒子 50ppmと、平均粒径 0. 06 μ mの真球シリ 力 lOOppmと、帯電防止剤としてラウリルジフエ-ルエーテルジスルホネート 5質量0 /0 とを含有するポリエチレンテレフタレートを常法により調製し、溶融押出し、冷却固化 して未延伸フィルムを調製した。該未延伸フィルムを周速の異なる 85°Cの一対の口
ール間で縦方向に 3. 5倍延伸して一軸延伸フィルムを得た。次いで、テンターにより 98°Cで横方向に 3. 5倍延伸した後、更に 200〜210°Cで熱固定して、厚み 16 /z m の二軸延伸されたポリエステルフィルム力もなる支持体を製造した。
[0420] (実施例 6)
実施例 1において、支持体をポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ 16 μ mPE T 16QS52)に代えた以外は、実施例 1と同様にしてパターン形成材料を製造した 。前記支持体の条件を表 3に示す。製造した支持体を用いて、実施例 1と同様にして 屈折率、表面抵抗値、算術平均粗さ (Ra)及び剥離帯電量の評価を行った。
更に、製造したパターン形成材料を用いて実施例 1と同様にして全光線透過率、へ ィズ値、拡散角度 Θ、拡散角度 0が 1. 5° における照射光エネルギーに対する拡 散光エネルギーの百分率、摩擦係数、熱収縮率、解像度、パターン欠陥及び卷取り しわの発生の有無の評価を行った。結果を表 4及び 5に示す。
なお、最短現像時間は 10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 ίま 3mj/ cm (?あつ 7こ。
[0421] (実施例 7)
実施例 1において、支持体をポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡 16 μ mP ET A1517)に代えた以外は、実施例 1と同様にしてパターン形成材料を製造した 。前記支持体の条件を表 3に示す。製造した支持体を用いて、実施例 1と同様にして 屈折率、表面抵抗値、算術平均粗さ (Ra)及び剥離帯電量の評価を行った。
更に、製造したパターン形成材料を用いて実施例 1と同様にして全光線透過率、へ ィズ値、拡散角度 Θ、拡散角度 0が 1. 5° における照射光エネルギーに対する拡 散光エネルギーの百分率、摩擦係数、熱収縮率、解像度、パターン欠陥及び卷取り しわの発生の有無の評価を行った。結果を表 4及び 5に示す。
なお、最短現像時間は 10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 i 3mjZ cm (?あつ 7こ。
[0422] (実施例 8)
実施例 1において、支持体をポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱ィ匕学ポリエス テルフィルム R340G)に代えた以外は、実施例 1と同様にしてパターン形成材料を
製造した。前記支持体の条件を表 3に示す。製造した支持体を用いて、実施例 1と同 様にして屈折率、表面抵抗値、算術平均粗さ (Ra)及び剥離帯電量の評価を行った 更に、製造したパターン形成材料を用いて実施例 1と同様にして全光線透過率、へ ィズ値、拡散角度 Θ、拡散角度 0が 1. 5° における照射光エネルギーに対する拡 散光エネルギーの百分率、摩擦係数、熱収縮率、解像度、パターン欠陥及び卷取り しわの発生の有無の評価を行った。結果を表 4及び 5に示す。
なお、最短現像時間は 10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 ίま 3mj/ cm (?あつ 7こ。
(実施例 9)
実施例 1において、支持体をポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ 16 μ mPE T 16QS52)に代え、更に、感光性榭脂組成物溶液の「メチルメタタリレート Ζ2—ェ チルへキシルアタリレート Ζベンジルメタタリレート Ζメタクリル酸共重合体(共重合体 組成(質量比): 50Ζ20Ζ7Ζ23、質量平均分子量: 90, 000、酸価 150) 15質 量部」を「メタクリル酸メチル Ζメタクリル酸 Ζスチレン共重合体 (共重合体組成 (質量 比): 19/29/29/52、質量平均分子量: 60, 000、酸価 189) 15質量部」に代 えた以外は、実施例 1と同様にしてパターン形成材料を製造した。前記支持体の条 件を表 3に示す。製造した支持体を用いて、実施例 1と同様にして屈折率、表面抵抗 値、算術平均粗さ (Ra)及び剥離帯電量の評価を行った。
更に、製造したパターン形成材料を用いて実施例 1と同様にして全光線透過率、へ ィズ値、拡散角度 Θ、拡散角度 0が 1. 5° における照射光エネルギーに対する拡 散光エネルギーの百分率、摩擦係数、熱収縮率、解像度、パターン欠陥及び卷取り しわの発生の有無の評価を行った。結果を表 4及び 5に示す。
なお、最短現像時間は 10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 i 3mjZ cm (?あつ 7こ。
(比較例 1)
実施例 1において、支持体を下記の製造方法により製造したポリエチレンテレフタレ 一トフイルムに代えた以外は、実施例 1と同様にしてパターン形成材料を製造した。
前記支持体の条件を表 3に示す。製造した支持体を用いて、実施例 1と同様にして 屈折率、表面抵抗値、算術平均粗さ (Ra)及び剥離帯電量の評価を行った。
更に、製造したパターン形成材料を用いて実施例 1と同様にして全光線透過率、へ ィズ値、拡散角度 Θ、拡散角度 0が 1. 5° における照射光エネルギーに対する拡 散光エネルギーの百分率、摩擦係数、熱収縮率、解像度、パターン欠陥及び卷取り しわの発生の有無の評価を行った。結果を表 4及び 5に示す。
なお、最短現像時間は 10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 ίま 3mj/ cm (?あつ 7こ。
[0424] 支持体の製造
平均粒径 1. 0 μ mの酸化チタン 500ppmを含有するポリエチレンテレフタレート A ( 以下「PET— A」と称する)及びポリエチレンテレフタレート B (以下「PET— B」と称す る)を常法により調製し、共押出し法で、前記 PET— A及び Bを溶融押出し、冷却固 化して PET— A層 ZPET—B層の 2層力 なる未延伸積層フィルムを調製した。該未 延伸積層フィルムを周速の異なる 85°Cの一対のロール間で縦方向に 3. 5倍延伸し て一軸延伸フィルムを得た。次いで、テンターにより 98°Cで横方向に 3. 5倍延伸した 後、更に 200〜210°Cで熱固定して、厚み 16 m (PET— A層(厚み:8 /ζ πι) ΖΡΕ Τ— Β層(厚み:8 m) )の二軸延伸された積層ポリエステルフィルム力もなる支持体 を製造した。
[0425] (比較例 2)
実施例 1において、支持体を下記の製造方法により製造したポリエチレンテレフタレ 一トフイルムに代えた以外は、実施例 1と同様にしてパターン形成材料を製造した。 前記支持体の条件を表 3に示す。製造した支持体を用いて、実施例 1と同様にして 屈折率、表面抵抗値、算術平均粗さ (Ra)及び剥離帯電量の評価を行った。
更に、製造したパターン形成材料を用いて実施例 1と同様にして全光線透過率、へ ィズ値、拡散角度 Θ、拡散角度 0が 1. 5° における照射光エネルギーに対する拡 散光エネルギーの百分率、摩擦係数、熱収縮率、解像度、パターン欠陥及び卷取り しわの発生の有無の評価を行った。結果を表 4及び 5に示す。
なお、最短現像時間は 10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ
一量は 3mjZ cm2であった。
[0426] 支持体の製造
平均粒径 2. 0 μ mの酸化ジルコニウム lOOppmを含有するポリエチレンテレフタレ 一トを常法により調製し、溶融押出し、冷却固化して未延伸フィルムを調製した。該未 延伸フィルムを周速の異なる 85°Cの一対のロール間で縦方向に 3. 5倍延伸して一 軸延伸フィルムを得た。次いで、テンターにより 98°Cで横方向に 3. 5倍延伸した後、 更〖こ 200〜210°Cで熱固定して、厚み 19 mの二軸延伸されたポリエステルフィル ムカもなる支持体を製造した。
[0427] (比較例 3)
実施例 1において、支持体を下記の製造方法により製造したポリエチレンテレフタレ 一トフイルムに代えた以外は、実施例 1と同様にしてパターン形成材料を製造した。 前記支持体の条件を表 3に示す。製造した支持体を用いて、実施例 1と同様にして 屈折率、表面抵抗値、算術平均粗さ (Ra)及び剥離帯電量の評価を行った。
更に、製造したパターン形成材料を用いて実施例 1と同様にして全光線透過率、へ ィズ値、拡散角度 Θ、拡散角度 0が 1. 5° における照射光エネルギーに対する拡 散光エネルギーの百分率、摩擦係数、熱収縮率、解像度、パターン欠陥及び卷取り しわの発生の有無の評価を行った。結果を表 4及び 5に示す。
なお、最短現像時間は 10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 ίま 3mj/ cm (?あつ 7こ。
[0428] 支持体の製造
平均粒径 3. 0 μ mの炭酸カルシウム 200ppmを含有するポリエチレンテレフタレー トを常法により調製し、溶融押出し、冷却固化して未延伸フィルムを調製した。該未延 伸フィルムを周速の異なる 85°Cの一対のロール間で縦方向に 3. 5倍延伸して一軸 延伸フィルムを得た。次いで、テンターにより 98°Cで横方向に 3. 5倍延伸した後、更 に 200〜210°Cで熱固定して、厚み 16 μ mの二軸延伸されたポリエステルフィルム カゝらなる支持体を製造した。
[0429] (比較例 4)
実施例 1において、支持体をポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポン 20
mPET G2— 20)に代えた以外は、実施例 1と同様にしてパターン形成材料を製 造した。前記支持体の条件を表 3に示す。製造した支持体を用いて、実施例 1と同様 にして屈折率、表面抵抗値、算術平均粗さ (Ra)及び剥離帯電量の評価を行った。 更に、製造したパターン形成材料を用いて実施例 1と同様にして全光線透過率、へ ィズ値、拡散角度 Θ、拡散角度 0が 1. 5° における照射光エネルギーに対する拡 散光エネルギーの百分率、摩擦係数、熱収縮率、解像度、パターン欠陥及び卷取り しわの発生の有無の評価を行った。結果を表 4及び 5に示す。
なお、最短現像時間は 10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 ίま 3mj/ cm (?あつ 7こ。
[0430] (比較例 5)
実施例 1において、支持体を下記の製造方法により製造したポリエチレンテレフタレ 一トフイルムに代えた以外は、実施例 1と同様にしてパターン形成材料を製造した。 前記支持体の条件を表 3に示す。製造した支持体を用いて、実施例 1と同様にして 屈折率、表面抵抗値、算術平均粗さ (Ra)及び剥離帯電量の評価を行った。
更に、製造したパターン形成材料を用いて実施例 1と同様にして全光線透過率、へ ィズ値、拡散角度 Θ、拡散角度 0が 1. 5° における照射光エネルギーに対する拡 散光エネルギーの百分率、摩擦係数、熱収縮率、解像度、パターン欠陥及び卷取り しわの発生の有無の評価を行った。結果を表 4及び 5に示す。
なお、最短現像時間は 10秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 i 3mjZ cm (?あつ 7こ。
[0431] 支持体の製造
平均粒径 0. 1 μ mの球状シリカ 25ppm、平均粒径 0. 6 μ mの真球シリカ 30ppm、 及び平均粒径 2. 0 μ mの酸化ジルコニウム 65ppmを含有するポリエチレンテレフタ レートを常法により調製し、溶融押出し、冷却固化して未延伸フィルムを調製した。該 未延伸フィルムを周速の異なる 85°Cの一対のロール間で縦方向に 3. 5倍延伸して 一軸延伸フィルムを得た。次いで、テンターにより 98°Cで横方向に 3. 5倍延伸した 後、更に 200〜210°Cで熱固定して、厚み 16 mの二軸延伸されたポリエステルフ イルム力 なる支持体を製造した。
[0432] [表 3]
[0433] [表 4]
<摩擦保数の MD (Machine Direction)方向 >
滑らせる方向は、フィルムどうしカ^、ずれも図 39に示す MD方向とする。
[表 5]
現像処理後 熱収縮率 パターン欠陥
の解像度 巻き取リシ 幅方向 長手方向 取大怪 最大深さ
評価 ヮの発生
(%) (%) (U rn) (Wm)
実施例 1 15 1.2 1.3 B 0.8 なし to '," 実施例 2 15 0.6 0.6 A なし 2.3 to '," 実施例 3 15 1.1 1.0 A なし なし to '," 実施例 4 15 1.6 1.8 A なし 3.1 to '," 実施例 5 15 1.8 2.0 A なし 3.8 to '," 実施例 6 15 0.8 0.5 B なし なし to 実施例 7 15 0.7 0.7 C 2 6.3 to 実施例 8 15 0.5 0.5 A 2.1 4.2 to 実施例 9 15 0.8 0.5 B なし なし to 比較例 1 40 2.3 2.6 D 6.5 10.2 有 比較例 2 30 1.8 1.5 E 8.2 13.8 to '," 比較例 3 25 2.5 2.3 E 9.3 1 .8 有 比較例 4 15 1.0 0.7 C 5.8 6.3 to '," 比較例 5 30 1.8 1.5 E 7.8 12.3 to ',"
[0435] 表 3〜5の結果より、比較例 1〜5のパターン形成材料と比較して、実施例 1〜9の ノターン形成材料は、全光透過率が 88%以上、かつ拡散角度が 2度以内であって、 拡散角度 1.5度における前記拡散光エネルギーが 0.5%以内となり極めて光学特 性が優れレジスト形状も良好であり、ライン Zススペースが 20Z20 μ mのレジスト幅 も 20.4 m以内となり、また摩擦係数も低く搬送性に優れ、更に支持体が好適な操 作性と透明性とを両立し、現像後に高精細なパターンが得られることがわ力 た。 産業上の利用可能性
[0436] 本発明のパターン形成材料は、微粒子を含有する合成樹脂製フィルムからなる支 持体上に、少なくとも感光層を有し、波長 405nmの全光線透過率が 80%以上であり 、かつ照射する光の光軸と拡散光とのなす角である拡散角度が 2度以内であり、また 、拡散角度が、 1.5度における照射光エネルギー (miZcm2)に対する拡散光エネ ルギー (miZcm2)力 1%以内にあり、更に該微粒子の少なくとも 1種の屈折率と、 合成樹脂製フィルムの屈折率とが一定の数値範囲であることにより、前記パターン形
成材料の操作性を損なうことなぐ欠陥のない配線パターンを高精細に、かつ、効率 よく形成可能である。そのため、各種パターンの形成、配線パターン等の永久パター ンの形成、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スぺーサ一、隔壁等の液晶構造部材の製 造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフの製造などに好適に用いることができ、特に 高精細な配線パターンの形成に好適に用いることができる。
本発明のパターン形成装置及び形成方法は、本発明の前記パターン形成材料を備 えているため、各種パターンの形成、配線パターン等の永久パターンの形成、カラー フィルタ、柱材、リブ材、スぺーサ一、隔壁等の液晶構造部材の製造、ホログラム、マ イクロマシン、プルーフの製造などに好適に用いることができ、特に高精細な配線パ ターンの形成に好適に用いることができる。