JP2010168441A - 層間絶縁材料形成用支持体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 層間絶縁層を形成する熱硬化性樹脂を塗布するための支持体として使用されるポリエステルフィルムであって、120℃×5分におけるフィルムの幅方向の熱収縮率が0〜1.0%の範囲であり、フィルムの厚さが20〜100μmの範囲であることを特徴とする層間絶縁用支持体ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし
Description
革新的なビルドアップ方式の中核技術は、層間接続用のビア(微小径の穴)形成を用いて、多層配線板を立体的に接続する穴の微細化が進歩し、同一面積での層間接続穴の数を、大幅に増やすことができるようになった。
本発明のフィルムは、二軸配向ポリエステルフィルムよりなり、溶融押出機を2台または3台以上用いて、いわゆる共押出法により2層または3層以上の積層フィルムとすることができる。
田葉井製作所製の熱風循環炉を用いて、幅方向(TD)に各5本無張力状態で120℃の雰囲気中で5分熱処理し、その前後のサンプルの長さを測定し、フィルム横方向(TD)を下記式により計算し、各5本の計算値を平均した。
加熱収縮率(%)=(10−11)/10×100
(上記式中、10は熱処理前のサンプル長さ(mm)、11は熱処理後のサンプル長さ(mm)を表す)
なお、10が11よりも小さくなる場合(膨張の場合)は−(マイナス)で表した。
マイクロメーターにより求めた。
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製SA−CP3型)を使用して測定した等価球形分布における積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。
中心線平均粗さRa(μm)をもって表面粗さとする。(株)小坂研究所社製表面粗さ測定機(SE−3F)を用いて次のようにして求めた。すなわち、フィルム断面曲線からその中心線の方向に基準長さL(2.5mm)の部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心線をx軸、縦倍率の方向をy軸として粗さ曲線 y=f(x)で表わしたとき、次の式で与えられた値を〔μm〕で表わす。中心線平均粗さは、試料フィルム表面から10本の断面曲線を求め、これらの断面曲線から求めた抜き取り部分の中心線平均粗さの平均値で表わした。なお、触針の先端半径は2μm、荷重は30mgとし、カットオフ値は0.08mmとした。
Ra(1/L)∫0 L|f(x)|dx
(株)小坂研究所製 表面粗さ測定機(SE−3F)によって得られた断面曲線から、基準長さ(2.5mm)だけ抜き取った部分の断面曲線における最高から5番目までの山頂の標高の平均値と、最深から5番目までの谷底の標高の平均値との差で表わした。十点平均粗さは、試料フィルム表面から10本の断面曲線を求め、これらの断面曲線から求めた抜き取り部分の十点平均粗さの平均値で表した。なお、この時使用した触針の半径は2.0μmであり、荷重30mg、カットオフ値は0.08mmとした。
(ポリエステルの製造)
製造例1(ポリエチレンテレフタレートA)
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール60部および酢酸マグネシウム・4水塩0.09部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノールを留去し、エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次いで、エチレングリコールスラリーエチルアシッドフォスフェート0.04部、三酸化アンチモン0.03部を添加した後、100分で温度を280℃、圧力を15mmHgにし、以後も徐々に圧力を減じ、最終的に0.3mmHgとした。4時間後、系内を常圧に戻し、固有粘度0.61のポリエチレンテレフタレートA1を得た。
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール60部および酢酸マグネシウム・4水塩0.09部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノールを留去し、エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次いで、エチレングリコールスラリーエチルアシッドフォスフェート0.04部、三酸化アンチモン0.03部、平均粒径3.4μmのシリカ粒子を0.01部添加した後、100分で温度を280℃、圧力を15mmHgとし、以後も徐々に圧力を減じ、最終的に0.3mmHgとした。4時間後、系内を常圧に戻し、固有粘度0.61のポリエチレンテレフタレートBを得た。
製造例1において平均粒径3.4μmのシリカ粒子を0.01部添加する代わりに平均粒径0.70μmの合成炭酸カルシウム粒子を0.1部添加する以外は製造例1と同様にしてポリエチレンテレフタレートCを得た。
製造例1において平均粒径3.4μmのシリカ粒子を0.01部添加する代わりに平均粒径0.27μmの合成炭酸カルシウム粒子を0.01部添加する以外は製造例1と同様にしてポリエチレンテレフタレートDを得た。
製造例1において平均粒径3.4μmのシリカ粒子を0.01部添加する代わりに平均粒径1.50μmの合成炭酸カルシウム粒子を0.01部添加する以外は製造例1と同様にしてポリエチレンテレフタレートEを得た。
上記ポリエステルA〜Eを下記表1および2に示す配合比でX層、Y層の混合原料とし、2台の二軸押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、全厚みに対して、X層/Y層=50%/50%の厚み比となるように、2種2層の構成で20℃に冷却したキャスティングドラム上に共押出し、冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、100℃にて縦方向に2.8倍延伸した後、テンター内で予熱工程を経て120℃で3.9倍の横延伸を施した後、235℃で10秒間の熱処理を行い、その後118℃で幅方向に2〜4.5%の弛緩を加え、ポリエステルフィルムを得た。条件を下記表1および2に記載のように変更して、同様にポリエステルフィルムを得た。
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート828EL」)20部、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製YDB−500)20部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量215、軟化点78℃、大日本インキ化学(株)製エピクロンN−673)20部、末端エポキシ化ポリブタジエンゴム(ナガセ化成工業(株)製デナレックスR−45EPT)15部とをMEKに攪拌しながら加熱溶解させ、そこへ臭素化フェノキシ樹脂ワニス(不揮発分40重量%、臭素含有量25重量%、溶剤組成、キシレン:メトキシプロパノール:メチルエチルケトン=5:2:8、東都化成(株)製YPB−40−PXM40)50部、エポキシ硬化剤として2、4−ジアミノ−6−(2−メチル−1−イミダゾリエチル)−1、3、5−トリアジン・イソシアヌル酸付加物4部、さらに微粉砕シリカ2部、三酸化アンチモン4部、炭酸カルシウム5部を添加し樹脂組成ワニスを作製した。
上記の方法で作製した樹脂組成ワニスを、実施例1〜10、比較例1〜3で得られたポリエステルフィルムのY層表面上に、乾燥後の樹脂厚さが70μmとなる用にダイコーターで塗布し、80〜120℃(平均100℃)で乾燥し、ポリエステルフィルムを支持体とした層間絶縁層を作製した。
樹脂組成ワニスを支持体ポリエステルフィルム上に塗布し、層間絶縁層を有するフィルムの製造において、フィルムの製品ロールの外観を顕微鏡観察で評価し、結果を表3に示す。
(クラック良好) ○>△>× (クラック不良)
上記判定基準中、△以上のものが実用上問題なく使用できるレベルである。
樹脂組成ワニスをポリエステルフィルム上に塗布し、層間絶縁層を有するフィルムの製造において、フィルムの製品ロールの外観を目視観察し評価し、その結果を表3に示す。特に、ロール両端面のズレを観察した。
(ロール外観良好) ◎>○>△>× (ロール外観不良)
上記判定基準中、△以上のものが実使用上問題なく使用できるレベルである。
得られた層間絶縁層のポリエステルフィルムに相当する表面を観察し、電気特性に影響を与える突起の有無や、突起の均一性の表面特性を下記のとおり評価し、その結果を表3に示す。
◎:突起の均一性を有し、電気特性に悪影響を与える大きな突起は見られない
○:突起の均一性が僅かに劣り、大きな突起も若干見られる
△:実用上問題なく使用できるレベルの均一性と突起の大きさが見られる
×:突起の均一性に劣り、電気特性に悪影響を与える突起が見られる
上記判定基準中、△以上のものが実使用上問題なく使用できるレベルである。
得られる特性と、歩留まり等の製造に関わるコスト評価を下記のとおり評価し、その結果を表3に示す。
○:コスト的に優位性が見られる
△:コスト的に若干劣る
×:コスト的に劣る
上記判定基準中、△以上のものが実使用上問題なく使用できるレベルである。
Claims (1)
- 層間絶縁層を形成する熱硬化性樹脂を塗布するための支持体として使用されるポリエステルフィルムであって、120℃×5分におけるフィルムの幅方向の熱収縮率が0〜1.0%の範囲であり、フィルムの厚さが20〜100μmの範囲であることを特徴とする層間絶縁用支持体ポリエステルフィルム。
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JP2009011031A JP2010168441A (ja) | 2009-01-21 | 2009-01-21 | 層間絶縁材料形成用支持体 |
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- 2009-01-21 JP JP2009011031A patent/JP2010168441A/ja active Pending
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