JP5385831B2 - 層間絶縁材料支持ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
1.凹部にめっき液が入りにくいため、反応種の供給が低下し無電解胴めっきが付きまわらず、いわゆる無めっきを生じる場合がある。
2.電気銅めっき工程では凹部でボイドを形成し処理液が残留するため腐食を生じる場合がある。
3.回路形成のエッチングでは回路下の凹部よりエッチングが進み、パターンが細り断線や、逆に銅めっきがエッチングされずに残り回路の短絡が発生する場合がある。
4.凹部に潜り込んだめっき残渣(スミア)を取り除くために長時間のフラッシュエッチが必要となり、フラッシュエッチを長時間行うと、その影響で微細配線が損傷または断線する場合がある。
SRaA≦15 …(1)
15≦dT …(2)
cB≦100 …(3)
R≦1.0×1013 …(4)
(上記式中、SRaAは塗布層を有する面の反対側の表面の中心線平均粗さ(nm)、dTはフィルムの厚さ(μm)、cBは中間層に含有する平均粒径0.4μm以上の粒子量(ppm)、Rは塗布層表面の表面固有抵抗率(Ω/□)を表す)
本発明のフィルム状の層間絶縁材料を形成するための支持体は、二軸配向ポリエステルフィルムよりなり、当該ポリエステルフィルムは、溶融押出機を3台以上用いて、いわゆる共押出法により3層または4層以上の積層フィルムとすることができる。
(1)式のユニットを繰り返し単位とするポリマーは、次の(3)式で示されるジアリルアンモニウム塩を単量体として、水を主とする媒体中で、ラジカル重合で閉環させながら重合することで得られる。また、(2)式のユニットを繰り返し単位とするポリマーは、(3)式の単量体を、二酸化硫黄を媒体とする系で環化重合させることにより得られる。
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製SA−CP3型)を使用して測定した等価球形分布における積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。
中心線平均粗さRa(μm)をもって表面粗さとする。(株)小坂研究所社製表面粗さ測定機(SE−3F)を用いて次のようにして求めた。すなわち、フィルム断面曲線からその中心線の方向に基準長さL(2.5mm)の部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心線をx軸、縦倍率の方向をy軸として粗さ曲線 y=f(x)で表わしたとき、次の式で与えられた値を〔μm〕で表わす。中心線平均粗さは、試料フィルム表面から10本の断面曲線を求め、これらの断面曲線から求めた抜き取り部分の中心線平均粗さの平均値で表わした。なお、触針の先端半径は2μm、荷重は30mgとし、カットオフ値は0.08mmとした。
Ra=1/L∫0 L|f(x)|dx
〈ポリエステルの製造〉
製造例1(ポリエステルA)
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール60部および酢酸マグネシウム・4水塩0.09部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノールを留去し、エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次いで、エチレングリコールスラリーエチルアシッドフォスフェート0.04部、三酸化アンチモン0.03部を添加した後、100分で温度を280℃、圧力を15mmHgに達せしめ、以後も徐々に圧力を減じ、最終的に0.3mmHgとした。4時間後、系内を常圧に戻し、固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを得た。
ベーマイトを加熱、焼成することによって得られた、一次粒径30nmのθ型酸化アルミニウムの凝集体をエチレングリコールに分散させ、サンドグラインダーで徐々に分散させることにより平均粒径150nmの凝集体を得た。次いで、ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール65部および酢酸マグネシウム0.09部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノールを留去しつつエステル交換反応を行った。反応開始後約4時間を要して230℃まで昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次に、平均粒径70nmの酸化アルミニウム凝集体3.0重量%を添加し、さらにエチレングリコールスラリーエチルホスフェート0.4部、三酸化アンチモン0.03部を加えた後、常法に従って重合を行い、固有粘度0.63のポリエチレンテレフタレートを得た。
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール60部および酢酸マグネシウム・4水塩0.09部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノールを留去し、エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次いで、エチレングリコールスラリーエチルアシッドフォスフェート0.04部、三酸化アンチモン0.03部、平均粒径0.4μmの架橋高分子粒子を0.2部添加した後、100分で温度を280℃、圧力を15mmHgに達せしめ、以後も徐々に圧力を減じ、最終的に0.3mmHgとした。4時間後、系内を常圧に戻し、固有粘度0.61のポリエチレンテレフタレートを得た。
製造例3において平均粒径0.4μmの架橋高分子粒子を0.2部添加する代わりに平均粒径0.6μmの合成炭酸カルシウム粒子を0.5部添加する以外は製造例3と同様にしてポリエチレンテレフタレートを得た。
製造例3において平均粒径0.4μmの架橋高分子粒子を0.2部添加する代わりに平均粒径3.2μmの凝集シリカ粒子を0.5部添加する以外は製造例3と同様にしてポリエチレンテレフタレートを得た。
製造例3において平均粒径0.4μmの架橋高分子粒子を0.2部添加する代わりに平均粒径0.40μmの単分散球状シリカ粒子を0.5部添加する以外は製造例3と同様にしてポリエチレンテレフタレートを得た。
製造例3において平均粒径0.4μmの架橋高分子粒子を0.2部添加する代わりに平均粒径0.60μmの単分散球状シリカ粒子を0.2部添加する以外は製造例3と同様にしてポリエチレンテレフタレートを得た。
(化合物例)
・高分子帯電防止剤:(a1)
ジアリルジメチルアンモニウムクロライドを用いた4級アンモニウム塩含有カチオンポリマー ((1式)のピロリジニウム環含有カチオンポリマー) 平均分子量約30000
・高分子帯電防止剤:(a2)
ジアリルモノメチルアンモニウムメタンスルホン酸塩を用いた4級アンモニウム塩含有カチオンポリマー ((1式)のピロリジニウム環含有カチオンポリマー) 平均分子量約30000
・高分子帯電防止剤:(a3)
ポリ(トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート)モノメチル硫酸塩のホモポリマー ((5式)のカチオンポリマー)
・バインダーポリマー:(b)
水性アクリル樹脂(日本カーバイド工業社製 酸価6mgKOH/gのニカゾール)
・架橋剤:(c)
アルキロールメラミン/尿素共重合の架橋性樹脂(大日本インキ化学工業製ベッカミン)
・微粒子:(d)
エチレングリコールグラフト処理二酸化ケイ素微粒子
(平均粒径0.15μm、グラフト率 1.7mmol/g)
・添加剤:(e)
ジグリセンリン骨格へのポリエチレンオキサイド付加物(平均分子量450)
上記化合物を固形分換算の重量組成比でa1/b/c/d/e=27/45/20/3/5(重量%)の割合で含有する水性塗布液とした。
(塗布液J)
上記化合物を固形分換算の重量組成比でa2/b/c/d/e=27/45/20/3/5(重量%)の割合で含有する水性塗布液とした。
(塗布液K)
上記化合物を固形分換算の重量組成比でa3/b/c/d=32/45/20/3/3(重量%)の割合で含有する水性塗布液とした。
(塗布液L)
上記化合物を固形分換算の重量組成比でa3/b/c/d=5/72/20/3(重量%)の割合で含有する水性塗布液とした。
上記ポリエステルA〜Gを表1に示す配合比でA層、B層、C層の混合原料とし、3台の二軸押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、3種3層(A層/B層/C層)の構成で20℃に冷却したキャスティングドラム上に共押出し、冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、100℃にて縦方向に3.1倍延伸した。
実施例1〜6、比較例2〜4は、縦延伸後にフィルムのC層側表面にコロナ放電処理を施して、表1に示す塗布液を塗布した。この後、テンター内で予熱工程を経て120℃で4.3倍の横延伸を施した後、225℃で熱処理を行い、その後180℃で幅方向に10%の弛緩を加え、C層側表面に0.08μmの塗布層を有する表1に示す厚さのポリエステルフィルムを得た。上記の方法で得られたポリエステルフィルムの表面特性を表1に示す。
《ロール外観》
ポリエステルフィルムの製造において、該フィルムの製品ロール表面に凸状の突起、およびシワの発生状況を目視観察し評価し、その結果を表2に示した。
(ロール外観良好) ◎>○>△>× (ロール外観不良)
上記判定基準中、△以上のものが実使用上問題なく使用できるレベルである。
製品ロールとして巻き上げたフィルムを巻きほぐして、目視検査で1m2当たりに見えるフィルム表面の付着物をカウントし、下記ランクで評価した結果を表2に示した。
○:付着物がなかった。
△:付着物が10個/m2以下
×:付着物が10個/m2を超える
上記判定基準中、△以上のものが実使用上問題なく使用できるレベルである。
《帯電》
製品ロールの表面に帯電跡の観察、および製品ロールから巻きほぐしたフィルムの状態を観察し、下記ランクで評価した結果を表2に示した。
○:毛羽立ち、フィルムの張り付きがない
△:ロールから引き出したフィルム表面で微かに毛羽立ちを感じる
×:ロール表面に帯電跡ある。もしくは巻きほぐしたフィルムを放すとロール表面張り付く
上記判定基準中、△以上のものが実使用上問題なく使用できるレベルである。
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート828EL」)20部、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製YDB−500)20部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量215、軟化点78℃、大日本インキ化学(株)製エピクロンN−673)20部、末端エポキシ化ポリブタジエンゴム(ナガセ化成工業(株)製デナレックスR−45EPT)15部とをMEKに攪拌しながら加熱溶解させ、そこへ臭素化フェノキシ樹脂ワニス(不揮発分40重量%、臭素含有量25重量%、溶剤組成、キシレン:メトキシプロパノール:メチルエチルケトン=5:2:8、東都化成(株)製YPB−40−PXM40)50部、エポキシ硬化剤として2、4−ジアミノ−6−(2−メチル−1−イミダゾリエチル)−1、3、5−トリアジン・イソシアヌル酸付加物4部、さらに微粉砕シリカ2部、三酸化アンチモン4部、炭酸カルシウム5部を添加し樹脂組成ワニスを作製した。
上記の方法で作製した樹脂組成ワニスを、実施例1〜6、比較例1〜4で得られたポリエステルフィルムのB層表面上に、乾燥後の樹脂厚さが70μmとなる用にダイコーターで塗布し、80〜120℃(平均100℃)で乾燥し、ポリエステルフィルムを支持体とした層間絶縁層を作製した。
得られた層間絶縁層のポリエステルフィルムに相当する表面をSEMで観察し、配線に影響を与える凹みの有無を下記の通り評価し、その結果を表2に示す。
◎:配線に悪影響を与える大きな凹みは見られない
○:凹みが僅かに劣り、大きな凹みも若干見られる
△:実用上問題なく使用できるレベルの凹みの大きさが見られる
×:大きな凹みが有り、回路配線に悪影響を与える凹みが見られる
上記判定基準中、△以上のものが実使用上問題なく使用できるレベルである。
得られる特性と、歩留まり等の製造に関わるコスト評価を下記の通り評価し、その結果を表2に示す。
○:コスト的に優位性が見られる
△:コスト的に若干劣る
×:コスト的に劣る
上記判定基準中、△以上のものが実使用上問題なく使用できるレベルである。
Claims (1)
- 共押出法により得られる、少なくとも3層からなる二軸配向積層ポリエステルフィルムの片面に塗布層を有し、下記式(1)〜(4)を同時に満足することを特徴とする層間絶縁材料支持ポリエステルフィルム。
SRaA≦15 …(1)
15≦dT …(2)
cB≦100 …(3)
R≦1.0×1013 …(4)
(上記式中、SRaAは塗布層を有する面の反対側の表面の中心線平均粗さ(nm)、dTはフィルムの厚さ(μm)、cBは中間層に含有する平均粒径0.4μm以上の粒子量(ppm)、Rは塗布層表面の表面固有抵抗率(Ω/□)を表す)
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JP2010065380A JP5385831B2 (ja) | 2010-03-23 | 2010-03-23 | 層間絶縁材料支持ポリエステルフィルム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010065380A JP5385831B2 (ja) | 2010-03-23 | 2010-03-23 | 層間絶縁材料支持ポリエステルフィルム |
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