JP4805807B2 - 熱プレス成型用離型ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
近年、環境問題や安全性に対する社会的要請の高まりから、これらの離型フィルムに対しては、熱プレス成型に耐える耐熱性、プリント配線板や熱プレス板に対する離型性という機能に加えて、廃棄処理の容易性が求められるようになってきた。さらに、熱プレス成型時の製品歩留まり向上のため、回路部を汚染しないことも重要となってきている。
しかしながら、従来から離型フィルムとして用いられているフッ素系フィルムは、耐熱性、離型性、非汚染性には優れているが、高価である上、使用後の廃棄焼却処理において燃焼しにくく、かつ、有毒ガスを発生するという問題点がある。また、離型層を設けたフィルムは、表面の離型層に含まれる成分の移行によってプリント配線板、とりわけ回路部、回路表面の汚染を引き起こし、品質を損なうおそれがある。
本発明においてポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸のようなジカルボン酸またはそのエステルとエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールのようなグリコールとを溶融重縮合させて製造されるポリエステルである。これらの酸成分とグリコール成分とからなるポリエステルは、通常行われている方法を任意に使用して製造することができる。例えば、芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコールとの間でエステル交換反応をさせるか、あるいは芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接エステル化させるかして、実質的に芳香族ジカルボン酸のビスグリコールエステル、またはその低重合体を形成させ、次いでこれを減圧下、加熱して重縮合させる方法が採用される。その目的に応じ、脂肪族ジカルボン酸を共重合しても構わない。
2個以上の活性水素を有する化合物としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等、アルキレンオキシド等、重合組成物およびランダムまたはブロック共重合物あるいは、グリセリンなどの多価アルコールへの付加重合物、εーカプロラクトンの開環重合物などのポリエーテル型、コハク酸、アジピン酸、フタル酸、無水マレイン酸等の多価カルボン酸または、それらの酸無水物とエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4ーブタンジオール、グリセリン等の多価アルコールとの縮合物のポリエステル型および、ポリエステル型にポリエチレングリコール等アルキレングリコールを共重合したポリエーテルエステル型がある。
さらに必要に応じて、その他の架橋反応性化合物を含んでいてもよい。他の樹脂や化合物に含まれる官能基との架橋反応や、自己架橋によって、塗布層の凝集性、表面硬度、耐擦傷性、耐溶剤性、耐水性を改良することができる。使用することのできる架橋反応性化合物としては、メラミン系、ベンゾグアナミン系、尿素系などのアミノ樹脂や、カルボジイミド系、オキサゾリン系、エポキシ系、グリオキサール系などが好適に用いられる。他のポリマー骨格に反応性基を持たせた、ポリマー型架橋反応性化合物も含まれる。
イオン交換水を2μL滴下し、1分後のフィルム表面における水滴接触角をθ/2法により、接触角測定器(協和界面科学株式会社製CA−A型)を使用して測定した。
多段階プレス機を用い、離型ポリエステルフィルム、FPC、離型ポリエステルフィルムの順に重ね、170℃、20kg/cm2で45分加熱加圧後、FPCとの離型性が容易である場合を○、離型性が悪くフィルムが破れる等、加工適正に問題がある場合を×とした。
(2)の方法で得られた加熱加圧後のFPCの回路汚染、電極汚染の有無を目視により観察し、汚染が見られない場合を○、汚染が見られる場合を×とした。
(ポリエステル1):実質的に粒子を含有しない、極限粘度0.66のポリエチレンテレフタレートのチップ
(ポリエステル2):平均粒径2.5μmの非晶質シリカを0.2重量部含有する、極限粘度0.66のポリエチレンテレフタレートのチップ
(A−1):パーフルオロアルキル基を有するウレタン化合物(旭硝子製 アサヒガードAG)
(A−2):長鎖アルキル基グラフト化合物(中京油脂製 レゼム)
(A−3):パーフルオロアルキル基を有するアクリル化合物(大日本インキ化学工業製 ディックガード)
(A−4):パーフルオロアルキル基を有するアクリル化合物(旭硝子製 アサヒガード AGE)
(A−5):フッ素含有ビニル重合性単量体とフッ素原子を含まないビニル重合性単量体との共重合体(旭硝子製 ルミフロン)
(B−1):ポリアルキレングリコール鎖を有するブロックイソシアネート架橋剤(第一工業製薬製 エラストロン)
(C−1):カルボジイミド化合物(日清紡製 カルボジライト)
(C−2):アルキロールメラミン/尿素共重合の架橋性樹脂(大日本インキ化学工業製 ベッカミン)
ポリエステル1とポリエステル2を重量比で92/8でブレンドし、十分に乾燥した後、280〜300℃に加熱溶融し、T字型口金よりシート状に押し出し、静電密着法を用いて表面温度40〜50℃の鏡面冷却ドラムに密着させながら冷却固化させて、未延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを作成した。このフィルムを85℃の加熱ロール群を通過させながら長手方向に3.7倍延伸し、一軸配向フィルムとした。この一軸配向フィルムをテンター延伸機に導き、100℃で幅方向に4.0倍延伸し、さらに230℃で熱処理を施し、フィルム厚みが38μmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
上記ポリエステルフィルムの製造例に示すとおりの工程の中で、長手方向への延伸後の一軸配向フィルムの片面に、下記に示すとおりの塗布組成物を塗布した。次いでこのフィルムをテンター延伸機に導き、その熱を利用して塗布組成物の乾燥を行い、以降はポリエステルフィルムの製造例と同様にし、フィルム厚みが38μmの基材フィルムの上に0.04g/m2の量の塗布層を積層した、積層二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
・塗布液組成:(A−1)を40部、(B−1)を60部とした。ただし「部」とあるのは、樹脂固形分での重量比を表す(以下、同様)。
実施例1の工程において、塗布液の組成を下記に変更した以外は同様にして、フィルム厚みが38μmの基材フィルムの上に0.04g/m2の量の塗布層を積層した、積層二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
・実施例2塗布液組成:(A−1)を40部、(B−1)を30部、(C−1)を30部とした。
・実施例3塗布液組成:(A−4)を40部、(B−1)を60部とした。
・実施例4塗布液組成:(A−1)を20部、(B−1)を40部、(C−1)を40部とした。
・実施例5塗布液組成:(A−1)を60部、(B−1)を40部とした。
・実施例6塗布液組成:(A−1)を20部、(A−5)を40部、(B−1)を20部、(C−1)を20部とした。
・比較例1塗布液組成:(A−2)を40部、(B−1)を60部とした。
・比較例2塗布液組成:(A−2)を40部、(B−1)を30部、(C−1)を30部とした。
・比較例3塗布液組成:(A−3)を80部、(C−2)を20部とした。
以上にて得られたフィルムの評価特性は下記表1および2に示すとおりである。
Claims (1)
- ポリエステルフィルムに、フッ素含有樹脂とポリアルキレングリコール鎖を含有するブロックイソシアネート架橋剤とを必須成分として含む塗布液を塗布して得られることを特徴とする熱プレス成型用離型ポリエステルフィルム。
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