JP2018055019A - アルカリ現像性を有する硬化性組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
且つアルカリ現像性を有する重合性化合物(a)100重量部に対して、エポキシ基、またはオキセタニル基、またはアルコキシシリル基を有する化合物(c)を0.1重量部〜20重量部含有することを特徴とする硬化性組成物。
本発明のアルカリ現像性を有する重合性化合物(a)は、分子内に少なくとも1個の重合性官能基を有し、アルカリ現像性を有する重合性化合物であれば特に限定されない。重合性官能基としては、エポキシ基、オキセタニル基、アクリル基、アルコキシシリル基、ビニルエーテル基、エピスルフィド基、エチレンイミン基等が挙げられる。 なかでも、エポキシ基を有する化合物が好適に用いられる。エポキシ基のなかでも安定性の観点より、脂環式エポキシ基やグリシジル基が好ましい。
本発明の重合性化合物として使用される変性ポリオルガノシロキサン化合物に好適なものとして、次の態様が挙げられる。
(α)1分子中にSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1個以上有する有機化合物。
(β)1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するオルガノシロキサン化合物。
(γ)1分子中に、光重合性官能基を少なくとも1個と、SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1個以上とを有する化合物。
以下、上記変性ポリオルガノシロキサン化合物の好ましい態様につき、説明する。
化合物(α)について説明する。
化合物(α)は、1分子中にSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1個以上有する化合物であれば限定されるものではなく、特に上記成分(B)と同様の化合物を使用することができる。
化合物(β)について説明する。化合物(β)については1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するオルガノポリシロキサン化合物であれば特に限定されず、例えば国際公開WO96/15194に記載される化合物で、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するもの等が使用できる。
上記した各種化合物(β)は単独もしくは2種以上のものを混合して用いることが可能である。
化合物(γ)について説明する。化合物(γ)は、1分子中に光重合性官能基を少なくとも1個と、SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1個以上とを有する化合物であれば特に限定されない。なお、ここでいう光重合性官能基は、前述の変性ポリオルガノシロキサン化合物が有する光重合性官能基と同一であって、好ましい態様も同様に好ましい。
化合物(α)、化合物(β)および化合物(γ)、態様によってはさらに化合物(α2)をヒドロシリル化反応させる場合の触媒としては、例えば次のようなものを用いることができる。白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体(例えば、Pt(CH2=CH2)2(PPh3)2、Pt(CH2=CH2)2Cl2)、白金−ビニルシロキサン錯体(例えば、Pt(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt[(MeViSiO)4]m)、白金−ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPh3)4、Pt(PBu3)4)、白金−ホスファイト錯体(例えば、Pt[P(OPh)3]4、Pt[P(OBu)3]4)(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは、整数を示す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カールシュテト(Karstedt)触媒、また、アシュビー(Ashby)の米国特許第3159601号及び3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、ならびにラモロー(Lamoreaux)の米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラート触媒が挙げられる。更に、モディック(Modic)の米国特許第3516946号明細書中に記載された塩化白金−オレフィン複合体も本発明において有用である。
本発明の光硬化性組成物に使用できる変性ポリオルガノシロキサン化合物としては、上述したとおり、化合物(α)、化合物(β)および化合物(γ)の反応をヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることにより得られる化合物が挙げられる。
反応温度としては種々設定できるが、この場合好ましい温度範囲の下限は30℃、より好ましくは50℃であり、好ましい温度範囲の上限は200℃、より好ましくは150℃である。反応温度が低いと十分に反応させるための反応時間が長くなり、反応温度が高いと実用的でない。反応は一定の温度で行ってもよいが、必要に応じて多段階あるいは連続的に温度を変化させてもよい。
ヒドロシリル化反応の際に酸素を使用できる。反応容器の気相部に酸素を添加することで、ヒドロシリル化反応を促進できる。酸素の添加量を爆発限界下限以下とする点から、気相部の酸素体積濃度は3%以下に管理する必要がある。酸素添加によるヒドロシリル化反応の促進効果が見られるという点からは、気相部の酸素体積濃度は0.1%以上が好ましく、1%以上がより好ましい。
使用する溶媒量は適宜設定できるが、用いる硬化性組成物1gに対しての好ましい使用量の下限は0.1mLであり、好ましい使用量の上限は10mLである。使用量が少ないと、低粘度化等の溶媒を用いることの効果が得られにくく、また、使用量が多いと、材料に溶剤が残留して熱クラック等の問題となり易く、またコスト的にも不利になり工業的利用価値が低下する。 これらの、溶媒は単独で使用してもよく、2種類以上の混合溶媒として用いることもできる。 本発明の重合性化合物(a)としての変性オルガノポリシロキサン化合物の上記製造方法では、目的によって種々の添加剤を使用できる。
本発明の硬化性組成物における重合開始剤は、活性エネルギー線によりカチオン種又はルイス酸を発生する、活性エネルギー線光重合開始剤、又は熱によりカチオン種又はルイス酸を発生する熱カチオン重合開始剤であれば、特に限定されず使用できる。
カチオン重合開始剤の使用量は、カチオン重合性化合物100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部の量である。カチオン重合開始剤量が少ないと、硬化に長時間を要したり、十分に硬化した硬化物が得られない。開始剤量が多いと、腐食が発生したり、開始剤の色が硬化物に残ったり、急硬化のために着色や隆起したり、硬化物の耐熱耐光性を損なうために好ましくない。
ラジカル重合開始剤の使用量は、アルカリ現像性を有する重合性化合物(a)100重量部に対して、好ましくは0.1〜15重量部、より好ましくは0.1〜10重量部の量である。ラジカル重合開始剤量が少ないと、硬化が不十分でアルカリ現像時にコントラストが得られない傾向がある。開始剤量が多いと、硬化膜自体が着色するために好ましくない。
本発明の硬化性組成物におけるエポキシ基、またはオキセタニル基、またはアルコキシシリル基を有する化合物(c)は、同一分子内にエポキシ基またはオキセタニル基と、アルコキシシリル基を有する化合物であれば特に限定されるものではない。前記化合物の添加により、現像液との親和性を高めることでアルカリ現像性を促進することができる。さらに硬化過程において前記化合物は反応することで樹脂マトリックス中に取り込むことができ、アウトガス成分とならない。ただし、(c)成分は、(a)成分とは異なり、酸性基を含まない化合物である。
カチオン種又はルイス酸よる重合性の高い、エポキシシクロヘキシル基(=3,4−エポキシシクロヘキシル=脂環式エポキシ基)を有する化合物またはアルコキシシリル基を有する化合物を(c)成分として用いた場合、アウトガスの量が抑制されるため好ましい。
本硬化性組成物に使用される、ポリシロキサン系化合物が高粘度である場合、溶剤に溶解して用いることも可能である。使用できる溶剤は特に限定されるものではなく、具体的に例示すれば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)、エチレングリコールジエチルエーテル等のグリコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶剤を好適に用いることができる。
使用する溶媒量は適宜設定できるが、用いる硬化性組成物1gに対しての好ましい使用量の下限は0.1mLであり、好ましい使用量の上限は10mLである。使用量が少ないと、低粘度化等の溶媒を用いることの効果が得られにくく、また、使用量が多いと、材料に溶剤が残留して熱クラック等の問題となり易く、またコスト的にも不利になり工業的利用価値が低下する。これらの、溶媒は単独で使用してもよく、2種類以上の混合溶媒として用いることもできる。
(増感剤)
本ネガ型硬化性組成物には、光エネルギーで硬化させる場合には、光の感度向上のおよびg線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)と言われるような高波長の光に感度を持たせるために、適宜、増感剤を添加する事ができる。これら増感剤は、上記カチオン重合開始剤、ラジカル重合開始剤、光酸発生剤等と併用して使用し、硬化性の調整を行うことができる。添加する増感剤としては、アントラセン系化合物、チオキサントン系化合物などが挙げることができる。
本硬化性組成物をラジカル硬化系として使用する際には、反応性調整および酸素による硬化阻害抑制等のため、チオール化合物、アミン化合物、ホスフィン化合物等を添加する事ができる。
ホスフィン化合物の具体例としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等が挙げられる。
本硬化性組成物には、接着性改良剤を添加することもできる。接着性改良剤としては一般に用いられている接着剤の他、例えば種々のカップリング剤、エポキシ化合物、オキセタン化合物、フェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂、ロジンエステル樹脂、テルペン−フェノール樹脂、α−メチルスチレン−ビニルトルエン共重合体、ポリエチルメチルスチレン、芳香族ポリイソシアネート等を挙げることができる。
また、これらのカルボン酸類および/または酸無水物類は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
本発明において接着付与剤処理方法と接着方法について説明する。
シランカップリング剤を含む溶液に硬化物を数分間浸漬し、基材を乾燥させて液滴を取除き、別の基材と貼り合せて加熱圧着することにより硬化物と基材を接着する。
上記の硬化物としては、硬化物の成型体、基板上に成膜された硬化膜、基板上にパターニングされた硬化膜などが挙がられる。
本硬化性組成物を光又は熱により硬化させ、特に透明性を要求される用途で使用する場合は、光又は熱による硬化後の色相を改善するために、リン化合物を使用するのが好ましい。リン化合物の具体例としては、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、ビス[2−t−ブチル−6−メチル−4−{2−(オクタデシルオキシカルボニル)エチル}フェニル] ヒドロゲンホスファイト等のホスファイト類から選ばれる酸化防止剤、又は、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド等のオキサホスファフェナントレンオキサイド類から選ばれる着色防止剤が好ましく使用される。
本硬化性組成物には特性を改質する等の目的で、種々の熱可塑性樹脂を添加することも可能である。熱可塑性樹脂としては種々のものを用いることができるが、例えば、メチルメタクリレートの単独重合体あるいはメチルメタクリレートと他モノマーとのランダム、ブロック、あるいはグラフト重合体等のポリメチルメタクリレート系樹脂(例えば日立化成社製オプトレッツ等)、ブチルアクリレートの単独重合体あるいはブチルアクリレートと他モノマーとのランダム、ブロック、あるいはグラフト重合体等のポリブチルアクリレート系樹脂等に代表されるアクリル系樹脂、ビスフェノールA、3,3,5−トリメチルシクロヘキシリデンビスフェノール等をモノマー構造として含有するポリカーボネート樹脂等のポリカーボネート系樹脂(例えば帝人社製APEC等)、ノルボルネン誘導体、ビニルモノマー等を単独あるいは共重合した樹脂、ノルボルネン誘導体を開環メタセシス重合させた樹脂、あるいはその水素添加物等のシクロオレフィン系樹脂(例えば、三井化学社製APEL、日本ゼオン社製ZEONOR、ZEONEX、JSR社製ARTON等)、エチレンとマレイミドの共重合体等のオレフィン−マレイミド系樹脂(例えば東ソー社製TI−PAS等)、ビスフェノールA、ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン等のビスフェノール類やジエチレングリコール等のジオール類とテレフタル酸、イソフタル酸、等のフタル酸類や脂肪族ジカルボン酸類を重縮合させたポリエステル等のポリエステル系樹脂(例えば鐘紡社製O−PET等)、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の他、天然ゴム、EPDMといったゴム状樹脂が例示されるがこれに限定されるものではない。
熱可塑性樹脂としては架橋性基を有していてもよい。この場合の架橋性基としては、エポキシ基、アミノ基、ラジカル重合性不飽和基、カルボキシル基、イソシアネート基、ヒドロキシル基、アルコキシシリル基等が挙げられる。得られる硬化物の耐熱性が高くなりやすいという点においては、架橋性基を平均して1分子中に1個以上有していることが好ましい。
熱可塑製樹脂の分子量としては、特に限定はないが、ポリシロキサン系化合物との相溶性が良好となりやすいという点においては、数平均分子量が10000以下であることが好ましく、5000以下であることがより好ましい。逆に、得られる硬化物が強靭となりやすいという点においては、数平均分子量が10000以上であることが好ましく、100000以上であることがより好ましい。分子量分布についても特に限定はないが、混合物の粘度が低くなり成形性が良好となりやすいという点においては、分子量分布が3以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましく、1.5以下であることがさらに好ましい。
本硬化性組成物には必要に応じて充填材を添加してもよい。充填材としては各種のものが用いられるが、例えば、石英、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、溶融シリカ、結晶性シリカ、超微粉無定型シリカ等のシリカ系充填材、窒化ケイ素、銀粉、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化チタン、ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、カーボンブラック、グラファイト、ケイソウ土、白土、クレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、無機バルーン等の無機充填材をはじめとして、エポキシ系等の従来の封止材の充填材として一般に使用或いは/及び提案されている充填材等を挙げることができる。
本硬化性組成物には老化防止剤を添加してもよい。老化防止剤としては、ヒンダートフェノール系等一般に用いられている老化防止剤の他、クエン酸やリン酸、硫黄系老化防止剤等が挙げられる。
本硬化性組成物にはラジカル禁止剤を添加してもよい。ラジカル禁止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−3−メチルフェノール(BHT)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキス(メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタン等のフェノール系ラジカル禁止剤や、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N’−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン等のアミン系ラジカル禁止剤等が挙げられる。
また、これらのラジカル禁止剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
本硬化性組成物には紫外線吸収剤を添加してもよい。紫外線吸収剤としては、例えば2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート等が挙げられる。
また、これらの紫外線吸収剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
本硬化性組成物には、その他、着色剤、離型剤、難燃剤、難燃助剤、界面活性剤、消泡剤、乳化剤、レベリング剤、はじき防止剤、アンチモン−ビスマス等のイオントラップ剤、チクソ性付与剤、粘着性付与剤、保存安定改良剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、増粘剤、可塑剤、反応性希釈剤、酸化防止剤、熱安定化剤、導電性付与剤、帯電防止剤、放射線遮断剤、核剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、金属不活性化剤、熱伝導性付与剤、物性調整剤等を本発明の目的および効果を損なわない範囲において添加することができる。
硬化性組成物の調製方法は特に限定されず、種々の方法で調製可能である。各種成分を硬化直前に混合調製しても良く、全成分を予め混合調製した一液の状態で低温貯蔵しておいても良い。
本硬化性組成物は、液状でハンドリングおよび溶液塗布により容易に薄膜形成できるため、基材上に層状硬化させることにより樹脂層付基板を容易に提供することができる。
本樹脂層付基板は、具体的に例えば、以下の方法で作成することができる。上記ポリシロキサン系組成物を、基材上に、スピンコート法、ロールコート法、印刷法、バーコート法等の方法で、膜厚が通常0.01〜150μm、好ましくは、0.5〜100μm、より好ましくは、1〜80μmになるように塗布する。基材としては、例えば、ガラス類、ポリカーボネート類、フィルム類、撮像素子の形成されたシリコンウェハー、LCD又はCCD用カラーフィルターのパターン化された着色樹脂膜、印刷用紙、印刷用繊維、金属板等が挙げられる。次に上記活性エネルギー線により露光を行うことで樹脂層付基板を得ることができる。
このようにして得られた樹脂層付基板は、次いで、後述するように、アルカリ現像液により現像処理することができる。
アルカリ現像によるパターニング形成について特に限定される方法はなく、一般的に行われる浸漬法やスプレー法等の現像方法により未露光部を溶解・除去し所望のパターン形成させることができる。
水溶液濃度に関しては、露光部と未露光部のコントラストがつきやすいという観点より、25重量%以下であることが好ましく、より好ましくは10重量%以下、更に好ましくは5重量%以下であることが好ましい。
本硬化性組成物およびその硬化物は、種々の用途に用いることができる。従来のエポキシ樹脂、アクリル樹脂およびシリコーン樹脂接着剤が使用される各種用途に応用することが可能である。
ジアリルイソシアヌル酸40g、ジアリルモノメチルイソシアヌル酸29gをジオキサン264gに溶解させ、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)124mgを加えた。このようにして得られた溶液を、3%酸素含有の窒素雰囲気下、105℃に加熱した1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン88g、トルエン176gの溶液に3時間かけて滴下した。滴下終了から30分後に1H−NMRでアルケニル基の反応率(アルケニル基が減少した割合)が95%以上であることを確認した後、1-ビニル-3,4-エポキシシクロヘキサン62g、トルエン62gの溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了から30分後に1H−NMRでアルケニル基の反応率が95%以上であることを確認した後、冷却により反応を終了した。溶媒のトルエンとジオキサンを減圧留去した後、プロピレングリコール1-モノメチルエーテル2-アセタートに置換し、無色透明の75wt%ポリシロキサン化合物溶液「反応物A」を得た。
実施例1〜7および比較例1〜3の硬化性組成物を表1に示す比率で調整した。
表中、CPI−210Sはサンアプロ社製の光重合開始剤である。9,10−ジブトキシアントラセンは増感剤である。ビス(2−モルホリノエチル)エーテルは酸拡散抑制剤である。DOAは東京化成工業社製のアジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)で可塑剤である。エポライト4000は共栄社化学社製の水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、CEL2021Pはダイセル有機合成カンパニー製の脂環式エポキシ、KR−516は信越化学社製のエポキシ基含有アルコキシシランであり、エポキシ基、またはオキセタニル基、またはアルコキシシリル基を有する化合物(c)として使用した。IRGANOX1010はBASF社製の酸化防止剤である。PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)は溶剤である。1―エチニルシクロヘキサノールは硬化遅延剤である。また、下述の方法により評価し、その結果を表1に示す。
実施例、比較例で得られた樹脂組成物を用いて下記のような評価サンプルを作成した。ガラス板に樹脂組成物をスピンコーティング(回転数700rpm、20秒)したものを、85℃に加熱したホットプレート上で10分加熱し、ついで120℃に加熱したホットプレート上で10分加熱した。露光装置(高圧水銀ランプ、マスクアライメント装置MA−10)を用い、線幅100μmの格子形状のパターンマスクを通して1000mJ/cm2の積算光量で露光し(コンタクト露光)、5分間の空冷後にアルカリ性現像液(TMAH2.38%水溶液)に360秒浸漬後水洗して線幅100μm、膜厚50μmのパターンを形成した。その後80℃に加熱したホットプレート上にて30分加熱して評価サンプルを得た。得られた評価サンプルは目視による確認及びレーザー顕微鏡(オリンパス社製OLS4000)を用いてパターン形状を観測し、現像による樹脂の溶け残りの程度を下記基準に従い評価した。
○:全く溶け残りが無く、均一なパターン形成可能
△:局所的に溶け残りが存在しているが、均一なパターン形成可能
×:広範囲に溶け残りが存在し、均一なパターン形成不可
実施例、比較例で得られた樹脂組成物を用いて下記のような評価サンプルを作成した。ガラス板に樹脂組成物をスピンコーティング(回転数700rpm、20秒)したものを、85℃に加熱したホットプレート上で10分加熱し、ついで120℃に加熱したホットプレート上で10分加熱した。露光装置(高圧水銀ランプ、マスクアライメント装置MA−10)を用い、1000mJ/cm2の積算光量で露光し(コンタクト露光)、5分間の空冷後にアルカリ性現像液(TMAH2.38%水溶液)に360秒浸漬後水洗して平坦な膜を形成した。その後80℃に加熱したホットプレート上にて30分加熱して評価サンプルを得た。得られた評価サンプルは島津社製TGA50熱重量分析装置で測定した。上記硬化物をカッターナイフで削りTGA用測定サンプルとした。このサンプルのうち6〜8mgを計量し、TGA分析に用いた。測定条件は窒素雰囲気下、室温〜150℃まで昇温速度10℃/minで昇温し、60min保持した後、昇温速度10℃/minで270℃まで昇温し、10min保持した時点での重量保持率を評価した。
Claims (8)
- アルカリ現像性を有する重合性化合物(a)と、重合開始剤(b)と、エポキシ基、またはオキセタニル基、またはアルコキシシリル基を有する化合物(c)、有機溶剤(d)から構成される組成物の粘度が0.05Pa・s〜5.0Pa・sであって、
且つアルカリ現像性を有する重合性化合物(a)100重量部に対して、エポキシ基、またはオキセタニル基、またはアルコキシシリル基を有する化合物(c)を0.1重量部〜20重量部含有することを特徴とする感光性材料。 - 前記重合性化合物(a)が、エポキシ基含有化合物である事を特徴とする請求項1に記載の硬化性組成物。
- 前記重合性化合物(a)がエポキシ基およびSiH基を同一分子内に有する化合物を含有する請求項1および2のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
- 前記エポキシ基、またはオキセタニル基または、アルコキシシリル基を有する化合物(c)が官能基を同一分子内に二つ以上有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
- 前記エポキシ基、またはオキセタニル基または、アルコキシシリル基を有する化合物(c)がエポキシ基を有する化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
- 前記エポキシ基、またはオキセタニル基または、アルコキシシリル基を有する化合物(c)のエポキシ基が脂環式エポキシ基であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の硬化性組成物より製膜した膜厚10μm以上のパターンを形成した基材。
- 請求項7に記載の基材を用いることを特徴とする半導体装置。
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