JP5284880B2 - 光硬化性組成物およびそれを用いた絶縁性薄膜および薄膜トランジスタ - Google Patents

光硬化性組成物およびそれを用いた絶縁性薄膜および薄膜トランジスタ Download PDF

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Description

本発明は、ある特定構造を有する変性ポリオルガノシロキサン化合物を含有する硬化性組成物であり、光学的透明性に優れる光硬化性材料を提供すること。
一般に光硬化性材料は様々な用途に適用されているが、その材料の一つであるレジスト材料の多くは、ノボラック樹脂、アクリル酸共重合体、ポリアミド酸等の樹脂材料が特に電子材料分野を中心に広く用いられており、特許文献1〜3等に示されている。
しかしこれら代表されるような材料についても、200℃を超えるような高温時においては信頼性(熱分解、クラック、剥がれ等)および透明性に欠けるため、優れたアルカリ現像性および耐熱性、透明性等の高温時信頼性を両立させる点で満足できる材料は得られていない。
特許第3203843号公報 特開2005−266673号公報 特開平4−218051号公報
上記事情から、本発明の目的は、光硬化性を有し、かつ耐熱透明性に優れた硬化物を与える硬化性組成物を提供することである。
上記事情に鑑み、本発明者らが鋭意検討した結果、下記特長を有する樹脂組成物を用いることにより上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、以下の構成を有するものである。
1). (A)感光性樹脂、(B)下記式(X1)〜(X3)で表される各構造と、フェノール性水酸基と、カルボキシル基とからなる群から選ばれる少なくとも一種を同一分子内に有する変性ポリオルガノシロキサン化合物からなる硬化性組成物。
Figure 0005284880
2). (A)感光性樹脂、(B)(α)アルケニル基を有しかつ下記式(X1)〜(X3)で表される各構造と、フェノール性水酸基と、カルボキシル基とからなる群から選ばれる少なくとも一種を有する化合物と(β)SiH基を有するポリオルガノシロキサン化合物を反応させて得られる変性ポリオルガノシロキサンからなる硬化性組成物。
Figure 0005284880
3). 成分(A)がエポキシ化合物またはオキセタン化合物を含有することを特徴とする1)または2)に記載の硬化性組成物。
4). 成分(A)のエポキシ化合物が脂環式エポキシ基を有する化合物を含有することを特徴とする3)に記載の硬化性組成物。
5). 成分(A)が脂環式エポキシ基を有する化合物と光カチオン重合開始剤からなる光硬化性樹脂であることを特徴とする1)または2)に記載の硬化性組成物。
6). 成分(A)がアクリレート化合物を含有することを特徴とする1)または2)に記載の硬化性組成物。
7). 成分(A)がメタクリロイル基および/またはアクリロイル基を有する化合物と光ラジカル重合開始剤からなる光硬化性樹脂であることを特徴とする1)または2)に記載の硬化性組成物。
8). 成分(A)がアルコキシシラン化合物を含有することを特徴とする1)または2)に記載の硬化性組成物。
9). 成分(A)がアルコキシシリル基を有する化合物と光カチオン重合開始剤からなる感光性樹脂であることを特徴とする1)または2)に記載の硬化性組成物。
10). 成分(A)がSiH基含有化合物を含有することを特徴とする1)または2)に記載の硬化性組成物。
11). 成分(A)がSiH基を有する化合物と光カチオン重合開始剤からなる光硬化性樹脂であることを特徴とする1)または2)に記載の硬化性組成物。
12). 1)〜11)のいずれか一に記載の硬化性組成物を用いて得られる絶縁膜。
13). 12)に記載の絶縁膜を半導体層のパッシベーション膜とすることを特徴とする薄膜トランジスタ。
14). 12)に記載の絶縁膜をゲート絶縁膜とすることを特徴とする薄膜トランジスタ。
本発明によれば、変性ポリオルガノシロキサン化合物を含有する硬化性組成物であり、光学的透明性に優れる光硬化性材料を与え得る。
発明の詳細を説明する。
本発明の樹脂組成物は、光硬化が可能な新規な変性ポリオルガノシロキサン化合物を提供でき、硬化後は、光学的透明性、耐熱性に優れた硬化物、薄膜を与え得る。
(成分A)
本発明の成分(A)について説明する。
本発明の硬化性組成物に使用される感光性樹脂とは、光エネルギーによる物性変化を利用し機能を発現する樹脂を示す。例えば光照射部の架橋・分解反応による硬度変化、溶解性変化、粘度変化、屈折率変化等を活用して機能を発現させるものであり、本発明の組成物には特に限定せず使用することができる。
またこの中でも特に光硬化性樹脂は、工業的にも価値があり様々な用途で用いられており、本発明の組成物においても好ましく用いることができる。一般によく使用される光エネルギーによる架橋反応の進行で硬化する樹脂化合物であれば特に限定なく使用することができ、光硬化性エポキシ樹脂またはオキセタン樹脂、光硬化性アクリル樹脂、光硬化性マレイミド樹脂、光硬化性シリコン系樹脂などが挙げられる。
光硬化性のエポキシ樹脂またはオキセタン樹脂としては、一般にエポキシ基またはオキセタニル基を有する化合物と光カチオン重合開始剤から構成されている。
エポキシ基またはオキセタニル基を有する化合物の具体例としては、ノボラックフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、シクロヘキシルエポキシ基含有ポリオルガノシロキサン(環状、鎖状)、グリシジル基含有ポリオルガノシロキサン(環状、鎖状)、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、2,2’−ビス(4−グリシジルオキシシクロヘキシル)プロパン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカーボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−5,5−スピロ−(3,4−エポキシシクロヘキサン)−1,3−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、1,2−シクロプロパンジカルボン酸ビスグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、1,4−ビス{(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ}メチル}ベンゼン、ビス{1−エチル(3−オキセタニル)}メチルエーテル、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルへキシロキシメチル)オキセタン等を挙げることができる。
また特にカチオン重合性が高く現像性により優れるという観点より、脂環式エポキシ基を有する化合物が好適に用いられる。その具体例としては、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、シクロヘキシルエポキシ基含有ポリオルガノシロキサン(環状、鎖状)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカーボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−5,5−スピロ−(3,4−エポキシシクロヘキサン)−1,3−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペートが挙げられる。
また本発明の組成物において、エポキシ化合物またはオキセタン化合物を重合させるために、光カチオン重合開始剤を添加する必要があり、光エネルギー線によりカチオン種又はルイス酸を発生する活性エネルギー線カチオン重合開始剤であれば、特に限定されず使用できる。
光カチオン重合開始剤としては、金属フルオロ硼素錯塩及び三弗化硼素錯化合物(例えば米国特許第3379653号に記載されたような金属フルオロ硼素錯塩及び三弗化硼素錯化合物)、ビス(ペルフルオルアルキルスルホニル)メタン金属塩米国(例えば特許第3586616号に記載されたようなビス(ペルフルオルアルキルスルホニル)メタン金属塩)、アリールジアゾニウム化合物(例えば米国特許第3708296号に記載されたようなアリールジアゾニウム化合物)、VIa族元素の芳香族オニウム塩(例えば米国特許第4058400号に記載されたようなVIa族元素の芳香族オニウム塩)、Va族元素の芳香族オニウム塩(例えば米国特許第4069055号に記載されたようなVa族元素の芳香族オニウム塩)、IIIa〜Va族元素のジカルボニルキレート(例えば米国特許第4068091号に記載されたようなIIIa〜Va族元素のジカルボニルキレート)、チオピリリウム塩(例えば米国特許第4139655号に記載されたようなチオピリリウム塩)、MF6-陰イオン(ここでMは燐、アンチモン及び砒素から選択される)の形のVIa元素(例えば米国特許第4161478号に記載されたようなMF6-陰イオン(ここでMは燐、アンチモン及び砒素から選択される)の形のVIa元素)、アリールスルホニウム錯塩(例えば米国特許第4231951号に記載されたようなアリールスルホニウム錯塩、芳香族ヨードニウム錯塩及び芳香族スルホニウム錯塩(例えば米国特許第4256828号に記載されたような芳香族ヨードニウム錯塩及び芳香族スルホニウム錯塩)、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド−ビスヘキサフルオロ金属塩(例えば燐酸塩、砒酸塩、アンチモン酸塩等)(例えばW.R.Wattらによって「ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス、ポリマー・ケミストリー版」、第22巻、1789頁(1984年)に記載されたようなビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド−ビスヘキサフルオロ金属塩(例えば燐酸塩、砒酸塩、アンチモン酸塩等))、陰イオンがB(C654 -である芳香族ヨードニウム錯塩及び芳香族スルホニウム錯塩の一種以上が包含される。
好ましい陽イオン系活性エネルギー線カチオン重合開始剤には、アリールスルホニウム錯塩、ハロゲン含有錯イオンの芳香族スルホニウム又はヨードニウム塩並びにII族、V族及びVI族元素の芳香族オニウム塩が包含される。これらの塩のいくつかは、FX−512(3M社)、UVR−6990及びUVR−6974(ユニオン・カーバイド社)、UVE−1014及びUVE−1016(ジェネラル・エレクトリック社)、KI−85(デグッサ社)、SP−152及びSP−172(旭電化社)並びにサンエイドSI−60L、SI−80L及びSI−100L(三新化学工業社)、WPI113及びWPI116(和光純薬工業社)、RHODORSIL PI2074(ローディア社)として商品として入手できる。
熱カチオン重合開始剤としては、スルホニウム塩、アンモニウム塩、ピリジニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、トリフルオロ酸塩、三弗化硼素エーテル錯化合物、三弗化硼素等のようなカチオン系又はプロトン酸触媒が用いることができる。
加熱によってカチオン種を発生するまでは高い安定性を持っているため潜在性硬化触媒と言える。置換基の種類やオニウム塩の陰イオンの種類により重合活性が変化し、特に、陰イオンについては、BF-<AsF6 -<PF6 -<SbF6 -<B(C654 -の順で重合活性が高くなることが知られている。この他、アルミニウム錯体とシラノール化合物、アルミニウム錯体とビスフェノールSなど特定のフェノール化合物がカチオン重合触媒になることが知られている。
また一方、活性エネルギー線カチオン重合開始剤としても用いられる芳香族オニウム塩のうち、熱によりカチオン種を発生するものがあり、これらも熱カチオン重合開始剤として用いることができる。例としては、サンエイドSI−60L、SI−80L及びSI−100L(三新化学工業社)、RHODORSIL PI2074(ローディア社)がある。これらのカチオン重合開始剤の中で、芳香族オニウム塩が、取扱い性及び潜在性と硬化性のバランスに優れるという点で好ましい。
カチオン重合開始剤の使用量は、変性ポリオルガノシロキサン化合物100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部の量である。カチオン重合開始剤量が少ないと、硬化に長時間を要したり、十分に硬化した硬化物が得られない。開始剤量が多いと、開始剤の色が硬化物に残ったり、急硬化のために着色や隆起したり、硬化物の耐熱耐光性を損なうために好ましくない。
また本発明における光硬化性樹脂としては、光硬化性アクリル樹脂も好適に使用することができ、一般にアクリレート化合物と光ラジカル重合開始剤とから構成される。
アクリレート化合物の具体的な例としては、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ビニル、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸変性アリルグリシジルエーテル(ナガセケムテックス製、商品名:デナコールアクリレートDA111)、ウレタン(メタ)アクリレート類、エポキシ(メタ)アクリレート類、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパン(メタ)テトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール系(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、(メタ)アクリレート基含有ポリオルガノシロキサン等が挙げられる。
特に硬化後に硬質な硬化物が得られるという観点より、他官能アクリレート化合物であることが好ましく、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパン(メタ)テトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
またアクリレート化合物を重合させるために、光ラジカル重合開始剤を添加する必要があり、光エネルギー線によりラジカル種を発生する活性エネルギー線カチオン重合開始剤であれば、特に限定されず使用できる。
具体的には、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾイン系化合物、ビイミダゾール系化合物、α−ジケトン系化合物、チタノセン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、チオキサントン系化合物、トリアジン系化合物、ケタール系化合物、アゾ系化合物、過酸化物、2,3−ジアルキルジオン系化合物、ジスルフィド系化合物、チウラム化合物類、フルオロアミン系化合物等が用いることができる。
アセトフェノン系化合物の具体例としては、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4'−i−プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2'−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2,2−ジメトキシアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−(4'−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4'−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−〔4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチループロピオニル)−ベンジル]フェニル〕−2−メチル−プロパン−1−オン等が挙げられる。
アシルフォスフィンオキサイド系化合物の具体例としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられ、
オキシムエステル系化合物の具体例としては、1,2−オクタンジオン1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)等が挙げられる。
ベンゾイン系化合物の具体例としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2−ベンゾイル安息香酸メチル等が挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物の具体例としては、ベンジルジメチルケトン、ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。
α−ジケトン系化合物の具体例としては、ジアセチル、ジベンゾイル、メチルベンゾイルホルメート等が挙げられる。
ビイミダゾール系化合物の具体例としては、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4',5,5'−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール等が挙げられる。
多核キノン系化合物の具体例としては、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン等が挙げられる。
キサントン系化合物の具体例としては、キサントン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,5−ジエチルジオキサントン等が挙げられる。
トリアジン系化合物の具体例としては、1,3,5−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2'−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(4'−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2'−メトキシフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(4'−メトキシフェニル)−s−トリアジン、2−(2'−フリルエチリデン)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4'−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3',4'−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4'−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2'−ブロモ−4'−メチルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2'−チオフェニルエチリデン)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。
特に薄膜硬化性に優れるという観点より、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−1−〔4−[4−(2−ヒドロキシー2−メチループロピオニル)−ベンジル]フェニル〕−2−メチループロパンー1−オン、1,2−オクタンジオン1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)が好ましい。
特に硬化物が透明性に優れるという観点より、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4'−i−プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2'−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2,2−ジメトキシアセトフェノンが好ましい。
また、これらのラジカル重合開始剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
ラジカル重合開始剤の使用量は、成分A100重量部に対して、好ましくは0.1〜15重量部、より好ましくは0.1〜10重量部の量である。カチオン重合開始剤量が少ないと、硬化が不十分でアルカリ現像時にコントラストが得られない傾向がある。開始剤量が多いと、硬化膜自体が着色するために好ましくない。
また本発明における光硬化性樹脂としては、光硬化性シリコン樹脂も好適に使用することができ、一般にアルコキシシラン化合物またはSiH基含有化合物と光カチオン重合開始剤とから構成される。
アルコキシシラン化合物の具体例としては、テトラメトキシ(エトキシ)シランおよびその縮合物、メチルトリメトキシ(エトキシ)シランおよびその縮合物、ジメチルジメトキシ(エトキシ)シランおよびその縮合物、3−グリシドキシプロピルトリメトキシ(エトキシ)シラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシ(エトキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシ(エトキシ)シラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシ(エトキシ)シラン、メタクリロキシメチルトリメトキシ(エトキシ)シラン、アクリロキシメチルトリメトキシ(エトキシ)シラン、ビニルトリメトキシ(エトキシ)シラン、アリルトリメトキシ(エトキシ)シラン、3−アミノプロピルトリメトキシ(エトキシ)シラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシ(エトキシ)シラン、n−アルキルトリメトキシ(エトキシ)シラン、フェニルトリメトキシ(エトキシ)シラン、イソシアネートプロピルトリメトキシ(エトキシ)シランおよびこれら化合物の縮合物等が挙げることができる。
またSiH基を有する化合物は、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するオルガノポリシロキサン化合物であれば特に限定されず使用できる。
硬化物に柔軟性が付与されるという観点より、
Figure 0005284880
(式中、R13、R14は炭素数1〜6の有機基を表し同一であっても異なっても良く、lは、0〜50、nは1〜50、mは0〜10の数を表す。)
で表される、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する鎖状オルガノポリシロキサンが好ましい。またR13、R14は入手性、耐熱性の観点より特にメチル基であるものが好ましく、硬化物の強度が高くなるという観点より、特にフェニル基であるものが好ましい。
硬化物の耐熱性が高いという観点より、
Figure 0005284880
Figure 0005284880
(式中R1〜R8はエポキシ基、メルカプト基、アミノ基を含有する有機基、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、またはこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基などから選択される同一又は異種の、好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10の非置換又は置換の1価の炭化水素基である。
ただし、R1〜R8のうちの少なくとも1つは、本組成物の架橋反応であるSiH基を含む有機基である)
Figure 0005284880
(式中、R9〜R32は、エポキシ基、メルカプト基、アミノ基を含有する有機基、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、またはこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基などから選択される同一又は異種の有機基である。ただし、これらR9〜R32のうち、少なくとも1つはSiH基を含む有機基である)
Figure 0005284880
(式中、Rは、エポキシ基、メルカプト基、アミノ基を含有する有機基、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、またはこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基などから選択される同一又は異種の有機基である。ただし、これらRのうち、少なくとも1つはSiH基を含む有機基である)
で表される、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するものをあげることができる。また中でも分子中にTまたはQ構造を有するオルガノポリシロキサンが好ましい。
これらのうち、入手性が良いという観点からは、さらに、下記一般式(I)
Figure 0005284880
(式中R2、R3は炭素数1〜6の有機基を表し同一であっても異なっても良く、nは1〜10、mは0〜10の数を表す)で表される、1分子中に少なくとも3個のSiH基を有する環状オルガノポリシロキサンが好ましい。
一般式(I)で表される化合物中の置換基R2、R3は、C、H、Oからなる群から選択して構成されるものであることが好ましく、炭化水素基であることがより好ましく、メチル基であることがさらに好ましい。
一般式(I)で表される化合物としては、入手容易性及び反応性の観点からは、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンであることが好ましい。
上記した各種化合物(β)は単独もしくは2種以上のものを混合して用いることが可能である。
また、上記SiH基の一部をヒドロシリル化反応によりアルケニル基含有有機化合物で変性したものも使用することができる。一分子中に少なくとも炭素−炭素二重結合を少なくとも1個以上有するものであれば特に限定されるものではなく、ポリシロキサン化合物、有機化合物にかかわらず特に限定なく使用することができる。
特に硬化物の透明性および硬化性の観点より、アルケニル基を有するポリシロキサンが好ましく適用できる。またその中でも化合物入手性の観点より、ケイ素基に結合したビニル基(Si−CH=CH2基)を有するポリシロキサン化合物であることが好ましい。
具体例としては、ジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリもしくはオリゴシロキサン、側鎖にビニル基を有するポリもしくはオリゴシロキサン、テトラメチルジビニルジシロキサン、ヘキサメチルトリビニルトリシロキサン、SiH基を含有する環状シロキサンの例示でSiH基の水素原子をビニル基、アリル基等のアルケニル基に置換したものなどが例示され、具体的に1,3,5,7−ビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1−プロピル−3,5,7−トリビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,5−ジビニル−3,7−ジヘキシル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−トリビニル−トリメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタビニル−1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9,11−ヘキサビニル−1,3,5,7,9,11−ヘキサメチルシクロシロキサン等の化合物が挙げられる。
アルケニル基含有有機化合物の例としては、構成元素としてC、H、N、O、Sおよびハロゲンからなる群から選ばれる原子より構成される化合物であって、1分子中にSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1個以上有する有機化合物であれば特に限定されない。またSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の結合位置は特に限定されず、分子内のどこに存在してもよい。
上記有機化合物は、有機重合体系の化合物と有機単量体系化合物に分類でき、有機重合体系化合物としては例えば、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリアリレート系、ポリカーボネート系、飽和炭化水素系、不飽和炭化水素系、ポリアクリル酸エステル系、ポリアミド系、フェノール−ホルムアルデヒド系(フェノール樹脂系)、ポリイミド系の化合物を用いることができる。
また有機単量体系化合物としては例えば、フェノール系、ビスフェノール系、ベンゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素系:直鎖系、脂環系等の脂肪族炭化水素系:複素環系の化合物およびこれらの混合物等が挙げられる。
化合物の具体的な例としては、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、1,1,2,2−テトラアリロキシエタン、ジアリリデンペンタエリスリット、トリアリルシアヌレート、1,2,4−トリビニルシクロヘキサン、1,4−ブタンジオールジアリルエーテル、ノナンジオールジアリルエーテル、1,4−シクロへキサンジメタノールジアリルエーテル、トリエチレングリコールジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ビスフェノールSのジアリルエーテル、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、1,3−ジイソプロペニルベンゼン、1,4−ジイソプロペニルベンゼン、1,3−ビス(アリルオキシ)アダマンタン、1,3−ビス(ビニルオキシ)アダマンタン、1,3,5−トリス(アリルオキシ)アダマンタン、1,3,5−トリス(ビニルオキシ)アダマンタン、ジシクロペンタジエン、ビニルシクロへキセン、1,5−ヘキサジエン、1,9−デカジエン、ジアリルエーテル、ビスフェノールAジアリルエーテル、2,5−ジアリルフェノールアリルエーテル、およびそれらのオリゴマー、1,2−ポリブタジエン(1、2比率10〜100%のもの、好ましくは1、2比率50〜100%のもの)、ノボラックフェノールのアリルエーテル、アリル化ポリフェニレンオキサイド、その他、従来公知のエポキシ樹脂のグリシジル基の全部をアリル基に置き換えたもの等が挙げられる。
また化合物としては、骨格部分とアルケニル基(SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合)とに分けて表現しがたい、低分子量化合物も用いることができる。これらの低分子量化合物の具体例としては、ブタジエン、イソプレン、オクタジエン、デカジエン等の脂肪族鎖状ポリエン化合物系、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン、ノルボルナジエン等の脂肪族環状ポリエン化合物系、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキセン等の置換脂肪族環状オレフィン化合物系等が挙げられる。
特に、透明性および耐熱性、耐光性が高いという観点から下記一般式(II)で表されるトリアリルイソシアヌレート及びその誘導体が特に好ましい。
Figure 0005284880
(式中R3は炭素数1〜50の一価の有機基を表し、それぞれのR3は異なっていても同一であってもよく、少なくとも1個のR3はSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を含む)で表される化合物が好ましい。
上記一般式(II)のR3としては、得られる硬化物の耐熱性がより高くなりうるという観点からは、炭素数1〜20の一価の有機基であることが好ましく、炭素数1〜10の一価の有機基であることがより好ましく、炭素数1〜4の一価の有機基であることがさらに好ましい。これらの好ましいR3の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基、ビニル基、アリル基等が挙げられる。
これら化合物の具体例としては、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、ジアリルモノベンジルイソシアヌレート、ジアリルモノプロピルイソシアヌレートが挙げられ、特に入手性の観点よりトリアリルイソシアヌレートが挙げられる。
また本発明の組成物において、アルコキシラン化合物またはSiH基含有化合物を重合させるために、光カチオン重合開始剤を添加する必要があり、光エネルギー線によりカチオン種又はルイス酸を発生する活性エネルギー線カチオン重合開始剤であれば、特に限定されず使用できる。具体的には、上記光硬化性エポキシ樹脂で持ちられるものと同様のものが使用できる。
(成分B)
次に、本発明の成分(B)について説明する。
ここで言う変性ポリオルガノシロキサン化合物とは、シロキサン単位(Si−O−Si)および、構成元素としてC、H、N、O、Sからなる有機基Xとから構成される化合物、重合体が好ましい。
これら化合物、重合体は、(B)下記式(X1)〜(X3)で表される各構造と、フェノール性水酸基と、カルボキシル基とからなる群から選ばれる少なくとも一種を同一分子内に有する変性ポリオルガノシロキサン化合物、重合体が用いられる。
Figure 0005284880
また、別の態様として、これら化合物、重合体はシロキサン単位(Si−O−Si)を有する化合物と、アルケニル基を有し構成下記式(X1)〜(X3)で表される各構造と、フェノール性水酸基と、カルボキシル基とからなる群(以下、「上記式(X1)〜(X3)で表される各構造、フェノール性水酸基およびカルボキシル基」を「酸性基」と称することがある。)から選ばれる少なくとも1種を同一分子内に有する化合物、重合体の反応物を用いることができる。
Figure 0005284880
これらの化合物、重合体、あるいは反応物を用いることによりアルカリ水溶液への溶解が可能となり、アルカリ現像可能なレジスト材料として適用することができ得る。
得られる硬化物が高温時における着色が少ないと言う観点より、これら化合物、重合体、あるいは反応物の中において、カルボキシル基および下記式で示される構造、上記式(X1)〜(X3)から選ばれる少なくとも1種が好ましく、さらに高温時の熱分解性の低い硬化物が得られる観点より特に上記式(X1)〜(X3)から選ばれる少なくとも1種の構造を有するものが好ましい。
また、シロキサン単位を有する化合物としてはこれら化合物中のシロキサン単位のうち、構成成分中T単位(X3SiO3/2)、またはQ単位(SiO4/2)の含有率が高いものほど得られる硬化物は硬度が高くより耐熱信頼性に優れ、またM単位(X3SiO1/2)、またはD単位(X2SiO2/2)の含有率が高いものほど硬化物はより柔軟で低応力なものが得られる。
本発明の硬化性組成物に使用される変性ポリオルガノシロキサン化合物は、加水分解による縮合反応や付加反応および開環重合など様々な手法によって得られるものであるが、これら特定の有機構造を有する化合物とポリシロキサン構造を有する化合物構の反応手法としては特に限定される方法は無いが、位置選択的に導入が可能でかつ化学的に安定な結合であるSi−C結合にて導入できるヒドロシリル化を用いるのが好ましい。
好ましい態様としては、下記化合物(α)、(β)のヒドロシリル化反応生成物があげられる。
(α)1分子中にSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1個以上有し、かつ、下記式(X1)〜(X3)で表される各構造と、フェノール性水酸基と、カルボキシル基とからなる群から選ばれる少なくとも一種を同一分子内に有する有機化合物。
Figure 0005284880
(β)1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するオルガノシロキサン化合物。
(化合物(α))
化合物(α)について説明する。
化合物(α)は、分子中に上記式(X1)〜(X3)で表される各構造と、フェノール性水酸基と、カルボキシル基とからなる群のいずれかの構造を有し、かつ、SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1個以上同一分子内に有する有機化合物であれば特に限定されるものではない。
有機化合物としては、シロキサン単位を含むものの場合は、ガス透過性やはじきの問題があるので、ポリシロキサン−有機ブロックコポリマーやポリシロキサン−有機グラフトコポリマーのようなシロキサン単位(Si−O−Si)を含まないことが好ましい。構成元素としてC、H、N、O、Sおよびハロゲンからなる群から選ばれるもののみを含むものであることが好ましい。
SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の結合位置は特に限定されず、分子内のどこに存在してもよい。
化合物(α)のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合としては、特に限定されず用いることができ、ビニル基、アリル基、メタリル基、アクリル基、メタクリル基、2−ヒドロキシ−3−(アリルオキシ)プロピル基、2−アリルフェニル基、3−アリルフェニル基、4−アリルフェニル基、2−(アリルオキシ)フェニル基、3−(アリルオキシ)フェニル基、4−(アリルオキシ)フェニル基、2−(アリルオキシ)エチル基、2、2−ビス(アリルオキシメチル)ブチル基、3−アリルオキシ−2、2−ビス(アリルオキシメチル)プロピル基、ビニルエーテル基等が挙げられる。特に反応性の点からビニル基、アリル基などが好適である。
化合物(α)はSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個以上有すればよいが、得られる硬化物の架橋密度が高いため耐熱信頼性が高いという点から、2個以上が好ましく、3個以上がより好ましい。
化合物(α)としては、特に限定されるわけではないが、高温時の着色が少ない観点から、イソシアヌル環を有する下記一般式(III)
Figure 0005284880
(式中R2は炭素数1〜50の一価の有機基を表し、それぞれのR2は異なっていても同一であってもよく、少なくとも1個のR2はSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を含む)で表される化合物の少なくとも1種を使用するが好ましい。
上記有機基としては、炭化水素基(一部酸素で置換されていてもよい)、エポキシ基などが挙げられ、入手性の観点よりフェニル基、メチル基、エチル基、プロピル基、ベンジル基、グリシジル基が好ましく、SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を有する有機基としては、アリル基、ビニル基が好ましい。
また、入手性の観点から、ジアリルイソシアヌル酸、モノアリルイソシアヌル酸、ビニルフェノール、アリルフェノール、
Figure 0005284880
ブテン酸、ペンテン酸、ヘキセン酸、へプテン酸、ウンデシレン酸が好ましい。これらの中でも特に耐熱性が高いという観点より、ジアリルイソシアヌル酸、モノアリルイソシアヌル酸、ジアリルビスフェノールA、ジアリルビスフェノールS、ビニルフェノール、アリルフェノールが好ましく、さらに硬化物の透明性の観点よりジアリルイソシアヌル酸、モノアリルイソシアヌル酸が特に好ましい。
また化合物(α)には、単独又は2種以上のものを用いることが可能であり、さらに化合物(α)とその他アルケニル基化合物と併用してヒドロシリル化反応させることもできる。ここで適用できるアルケニル化合物は、上記成分(A)として挙げられている化合物であれば特に限定せず使用することができる。
(化合物(β))
化合物(β)については1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するオルガノポリシロキサン化合物であれば特に限定されず使用することができ、例として上記にあるSiH基を有する化合物が挙げられる。
また上記の各種化合物(β)は単独もしくは2種以上のものを混合して用いることが可能である。
(ヒドロシリル化触媒)
化合物(α)、(β)をヒドロシリル化反応させる場合の触媒としては、公知のヒドロシリル化触媒を用いればよい。
触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体等が好ましい。また、これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
触媒の添加量は特に限定されないが、スムーズにヒドロシリル化反応を進行させるため、好ましい添加量の下限は、反応時に仕込んでいるSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合(以下、単に「アルケニル基」と称することがある。)1モルに対して10-8モル、より好ましくは10-6モルであり、好ましい添加量の上限は上記化合物のアルケニル基1モルに対して10-1モル、より好ましくは10-2モルである。
また、上記触媒には助触媒を併用することが可能であり、例としてトリフェニルホスフィン等のリン系化合物、ジメチルマレート等の1、2−ジエステル系化合物、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブチン、1−エチニル−1−シクロヘキサノール等のアセチレンアルコール系化合物、単体の硫黄等の硫黄系化合物等が挙げられる。助触媒の添加量は特に限定されないが、ヒドロシリル化触媒1モルに対しての好ましい添加量の下限は、10-2モル、より好ましくは10-1モルであり、好ましい添加量の上限は102モル、より好ましくは10モルである。
(ヒドロシリル化の反応方法)
各化合物の反応させる割合は特に限定されないが、反応させる化合物の総アルケニル基量をA、反応させる化合物の総SiH基量をBとした場合、1≦B/A≦30であることが好ましく、更に1≦B/A≦15であることが好ましい。この値が小さい場合は、組成物中に未反応アルケニル基が残るため着色の原因となり、また大きい場合には、未反応のSiH基が多く残るため、組成物の硬化時における発泡、クラックの原因となる場合がある。
反応温度としては種々設定できるが、この場合好ましい温度範囲の下限は30℃、より好ましくは50℃であり、好ましい温度範囲の上限は200℃、より好ましくは150℃である。反応温度が低いと十分に反応させるための反応時間が長くなり、反応温度が高いと実用的でない。反応は一定の温度で行ってもよいが、必要に応じて多段階あるいは連続的に温度を変化させてもよい。
反応時間、反応時の圧力も必要に応じ種々設定できる。ヒドロシリル化反応の際に酸素を使用できる。反応容器の気相部に酸素を添加することで、ヒドロシリル化反応を促進できる。酸素の添加量を爆発限界下限以下とする点から、気相部の酸素体積濃度は3%以下に管理する必要がある。酸素添加によるヒドロシリル化反応の促進効果が見られるという点からは、気相部の酸素体積濃度は0.1%以上が好ましく、1%以上がより好ましい。
ヒドロシリル化反応の際に溶媒を使用してもよい。使用できる溶剤はヒドロシリル化反応を阻害しない限り特に限定されるものではなく、具体的に例示すれば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒を好適に用いることができる。溶媒は2種類以上の混合溶媒として用いることもできる。溶媒としては、トルエン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、クロロホルムが好ましい。使用する溶媒量も適宜設定できる。
本発明のポリシロキサン系化合物の上記製造方法では、目的によって種々の添加剤を使用できる。
(添加剤)
(貯蔵安定性改良剤)
本発明の硬化性組成物の保存安定性を改良する目的で、貯蔵安定性改良剤を使用することができる。貯蔵安定性改良剤としては、脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が使用でき、これらを併用してもかまわない。
原料入手性の観点からは、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチルマレート、3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチン、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、トリフェニルホスフィン好ましい。
貯蔵安定性改良剤の添加量は種々設定できるが、使用するヒドロシリル化触媒1モルに対する好ましい添加量の下限は10-1モル、より好ましくは1モルであり、好ましい添加量の上限は103モル、より好ましくは102モルである。添加量が少ないと、所望の保存安定性改良効果が得られない。また添加量が多いと、硬化反応時の硬化阻害剤になり得る。
また、これらの貯蔵安定性改良剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(増感剤)
本発明の硬化性組成物には、光エネルギーで硬化させる場合には、光の感度向上のおよびg線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)と言われるような高波長の光に感度を持たせるために、適宜、増感剤を添加する事ができる。これら増感剤は、上記カチオン重合開始剤及び/またはラジカル重合開始剤等と併用して使用し、硬化性の調整を行うことができる。
添加する化合物には、アントラセン系化合物、チオキサントン系化合物などが挙げることができる。
アントラセン系化合物の具体例としては、アントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジメチルアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、1,4−ジメトキシアントラセン、9−メチルアントラセン、2−エチルアントラセン、2−tert−ブチルアントラセン、2,6−ジ−tert−ブチルアントラセン、9,10−ジフェニル−2, 6−ジ−tert−ブチルアントラセン等が挙げられ、特に入手しやすい観点より、アントラセン、9,10−ジメチルアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10 −ジプロポキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン等が好ましい。
また硬化物の透明性に優れる観点からはアントラセンが好ましく、硬化性組成物との相溶性に優れる観点からは9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン等が好ましい。
チオキサントン系の具体例としては、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,5−ジエチルジオキサントン等が挙げられる。またこれらの増感剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(接着性改良剤)
本発明の硬化性組成物には、接着性改良剤を添加することもできる。接着性改良剤としては一般に用いられている接着剤の他、例えば種々のカップリング剤、エポキシ化合物、オキセタン化合物、フェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂、ロジンエステル樹脂、テルペン−フェノール樹脂、α−メチルスチレン−ビニルトルエン共重合体、ポリエチルメチルスチレン、芳香族ポリイソシアネート等を挙げることができる。
カップリング剤としては例えばシランカップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、分子中に有機基と反応性のある官能基と加水分解性のケイ素基を各々少なくとも1個有する化合物であれば特に限定されない。有機基と反応性のある基としては、取扱い性の点からエポキシ基、メタクリル基、アクリル基、イソシアネート基、イソシアヌレート基、ビニル基、カルバメート基から選ばれる少なくとも1個の官能基が好ましく、硬化性及び接着性の点から、エポキシ基、メタクリル基、アクリル基が特に好ましい。加水分解性のケイ素基としては取扱い性の点からアルコキシシリル基が好ましく、反応性の点からメトキシシリル基、エトキシシリル基が特に好ましい。
好ましいシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ官能基を有するアルコキシシラン類:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルトリメトキシシラン、アクリロキシメチルトリエトキシシラン等のメタクリル基あるいはアクリル基を有するアルコキシシラン類が例示できる。
シランカップリング剤の添加量としては種々設定できるが、変性ポリオルガノシロキサン化合物100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.3〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部である。添加量が少ないと接着性改良効果が表れず、添加量が多いと硬化性や硬化物の物性に悪影響を及ぼす場合がある。また、これらのカップリング剤、シランカップリング剤、エポキシ化合物等は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(熱可塑性樹脂)
硬化性組成物には特性を改質する等の目的で、種々の熱可塑性樹脂を添加することも可能である。熱可塑性樹脂としては種々のものを用いることができるが、例えば、メチルメタクリレートの単独重合体あるいはメチルメタクリレートと他モノマーとのランダム、ブロック、あるいはグラフト重合体等のポリメチルメタクリレート系樹脂(例えば日立化成社製オプトレッツ等)、ブチルアクリレートの単独重合体あるいはブチルアクリレートと他モノマーとのランダム、ブロック、あるいはグラフト重合体等のポリブチルアクリレート系樹脂等に代表されるアクリル系樹脂、ビスフェノールA、3,3,5−トリメチルシクロヘキシリデンビスフェノール等をモノマー構造として含有するポリカーボネート樹脂等のポリカーボネート系樹脂(例えば帝人社製APEC等)、ノルボルネン誘導体、ビニルモノマー等を単独あるいは共重合した樹脂、ノルボルネン誘導体を開環メタセシス重合させた樹脂、あるいはその水素添加物等のシクロオレフィン系樹脂(例えば、三井化学社製APEL、日本ゼオン社製ZEONOR、ZEONEX、JSR社製ARTON等)、エチレンとマレイミドの共重合体等のオレフィン−マレイミド系樹脂(例えば東ソー社製TI−PAS等)、ビスフェノールA、ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン等のビスフェノール類やジエチレングリコール等のジオール類とテレフタル酸、イソフタル酸、等のフタル酸類や脂肪族ジカルボン酸類を重縮合させたポリエステル等のポリエステル系樹脂(例えば鐘紡社製O−PET等)、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の他、天然ゴム、EPDMといったゴム状樹脂が例示されるがこれに限定されるものではない。
熱可塑性樹脂としては架橋性基を有していてもよい。この場合の架橋性基としては、エポキシ基、アミノ基、ラジカル重合性不飽和基、カルボキシル基、イソシアネート基、ヒドロキシル基、アルコキシシリル基等が挙げられる。得られる硬化物の耐熱性が高くなりやすいという点においては、架橋性基を平均して1分子中に1個以上有していることが好ましい。
熱可塑製樹脂の分子量としては、特に限定はないが、変性オルガノシロキサン化合物との相溶性が良好となりやすいという点においては、数平均分子量が10000以下であることが好ましく、5000以下であることがより好ましい。逆に、得られる硬化物が強靭となりやすいという点においては、数平均分子量が10000以上であることが好ましく、100000以上であることがより好ましい。
分子量分布についても特に限定はないが、混合物の粘度が低くなり成形性が良好となりやすいという点においては、分子量分布が3以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましく、1.5以下であることがさらに好ましい。
熱可塑性樹脂の配合量としては特に限定はないが、好ましい使用量の範囲は硬化性組成物全体の5〜50重量%、より好ましくは10〜30重量%である。添加量が少ないと得られる硬化物が脆くなり易い。添加量が多いと耐熱性(高温での弾性率)が低くなり易い。熱可塑性樹脂としては単一のものを用いてもよいし、複数のものを組み合わせて用いてもよい。
熱可塑性樹脂は変性ポリオルガノシロキサン化合物に溶解して均一な状態として混合してもよいし、粉砕して粒子状態で混合してもよいし、溶媒に溶かして混合する等して分散状態としてもよい。得られる硬化物がより透明になりやすいという点においては、変性ポリオルガノシロキサン化合物に溶かして均一な状態として混合することが好ましい。この場合も、熱可塑性樹脂を変性ポリオルガノシロキサン化合物に直接溶解させてもよいし、溶媒等を用いて均一に混合してもよいし、その後溶媒を除いて均一な分散状態或いは/お及び混合状態としてもよい。
熱可塑性樹脂を分散させて用いる場合は、平均粒子径は種々設定できるが、好ましい平均粒子径の下限は10nmであり、好ましい平均粒子径の上限は10μmである。粒子系の分布はあってもよく、単一分散であっても複数のピーク粒径を持っていてもよいが、硬化性組成物の粘度が低く成形性が良好となり易いという観点からは、粒子径の変動係数が10%以下であることが好ましい。
(充填材)
硬化性組成物には必要に応じて充填材を添加してもよい。充填材としては各種のものが用いられるが、例えば、石英、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、溶融シリカ、結晶性シリカ、超微粉無定型シリカ等のシリカ系充填材、窒化ケイ素、銀粉、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化チタン、ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、カーボンブラック、グラファイト、ケイソウ土、白土、クレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、無機バルーン等の無機充填材をはじめとして、エポキシ系等の従来の封止材の充填材として一般に使用或いは/及び提案されている充填材等を挙げることができる。
(老化防止剤)
本発明の硬化性組成物には老化防止剤を添加してもよい。老化防止剤としては、ヒンダートフェノール系等一般に用いられている老化防止剤の他、クエン酸やリン酸、硫黄系老化防止剤等が挙げられる。ヒンダートフェノール系老化防止剤としては、チバスペシャリティーケミカルズ社から入手できるイルガノックス1010をはじめとして、各種のものが用いられる。
硫黄系老化防止剤としては、メルカプタン類、メルカプタンの塩類、スルフィドカルボン酸エステル類や、ヒンダードフェノール系スルフィド類を含むスルフィド類、ポリスルフィド類、ジチオカルボン酸塩類、チオウレア類、チオホスフェイト類、スルホニウム化合物、チオアルデヒド類、チオケトン類、メルカプタール類、メルカプトール類、モノチオ酸類、ポリチオ酸類、チオアミド類、スルホキシド類等が挙げられる。また、これらの老化防止剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(ラジカル禁止剤)
本発明の硬化性組成物にはラジカル禁止剤を添加してもよい。ラジカル禁止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−3−メチルフェノール(BHT)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキス(メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタン等のフェノール系ラジカル禁止剤や、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N’−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン等のアミン系ラジカル禁止剤等が挙げられる。また、これらのラジカル禁止剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(紫外線吸収剤)
本発明の硬化性組成物には紫外線吸収剤を添加してもよい。紫外線吸収剤としては、例えば2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート等が挙げられる。また、これらの紫外線吸収剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(溶剤)
本発明の硬化性組成物に使用される、変性ポリオルガノシロキサン化合物が高粘度である場合、溶剤に溶解して用いることも可能である。使用できる溶剤は特に限定されるものではなく、具体的に例示すれば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)、エチレングリコールジエチルエーテル等のグリコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒を好適に用いることができる。
溶媒としては、トルエン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、クロロホルムが好ましい。
使用する溶媒量は適宜設定できるが、用いる硬化性組成物1gに対しての好ましい使用量の下限は0.1mLであり、好ましい使用量の上限は10mLである。使用量が少ないと、低粘度化等の溶媒を用いることの効果が得られにくく、また、使用量が多いと、材料に溶剤が残留して熱クラック等の問題となり易く、またコスト的にも不利になり工業的利用価値が低下する。これらの、溶媒は単独で使用してもよく、2種類以上の混合溶媒として用いることもできる。
(その他添加剤)
本発明の硬化性組成物には、その他、着色剤、離型剤、難燃剤、難燃助剤、界面活性剤、消泡剤、乳化剤、レベリング剤、はじき防止剤、アンチモン−ビスマス等のイオントラップ剤、チクソ性付与剤、粘着性付与剤、保存安定改良剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、増粘剤、可塑剤、反応性希釈剤、酸化防止剤、熱安定化剤、導電性付与剤、帯電防止剤、放射線遮断剤、核剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、金属不活性化剤、熱伝導性付与剤、物性調整剤等を本発明の目的および効果を損なわない範囲において添加することができる。
(フォトリソグラフィー性に関して)
本発明の組成物を用いた薄膜でコンタクトホール形成などの目的よりパターン形成する場合には、通常のレジスト材料の現像方法と同様の方法で行うことができ特に限定されるものではない。感光させるための光源としては、使用する重合開始剤や増感剤の吸収波長を発光する光源を使用すればよく、通常200〜450nmの範囲の波長を含む光源、例えば、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアークランプ、発光ダイオードなどを使用できる。
露光量は特に制限されないが、好ましい露光量の範囲は1〜5000mJ/cm2、より好ましくは1〜1000mJ/cm2である。露光量が少ないと硬化しない。露光量が多いと過露光のためパターンが形成できないことがある。
また溶剤除去および硬化物の物性向上の目的で、光硬化前後に熱を加えプリベークおよびアフターベークさせてもよい。硬化温度としては種々設定できるが、好ましい温度の範囲は60〜300℃、より好ましくは80〜200℃である。
また現像液としては、一般に使用するアルカリ現像液ものであれば特に限定なく使用することができるが、具体例としては、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液やコリン水溶液等の有機アルカリ水溶液や、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸リチウム水溶液などの無機アルカリ水溶液やこれら水溶液に溶解速度等の調整のためにアルコールや界面活性剤などを添加したもの等が挙げられる。
また水溶液濃度に関しては、露光部と未露光部のコントラストがつきやすいという観点より、25重量%以下であることが好ましく、より好ましくは10重量%以下、更に好ましくは5重量%以下であることが好ましい。
(適用用途)
本発明の硬化性組成物は、フォトリソグラフィーにより微細なコンタクトホール等の形成も簡便に形成でき、かつ得られる硬化物は薄膜での絶縁性にも優れていることより、高い絶縁性が要求される電子部品、例えば薄膜トランジスタのパッシベーション膜、ゲート絶縁膜に適用することができる。
その他、透明材料、光学材料、光学レンズ、光学フィルム、光学シート、光学部品用接着剤、光導波路結合用光学接着剤、光導波路周辺部材固定用接着剤、DVD貼り合せ用接着剤、粘着剤、ダイシングテープ、電子材料、絶縁材料(プリント基板、電線被覆等を含む)、高電圧絶縁材料、層間絶縁膜、TFT用パッシベーション膜、TFT用ゲート絶縁膜、TFT用層間絶縁膜、TFT用透明平坦化膜、絶縁用パッキング、絶縁被覆材、接着剤、高耐熱性接着剤、高放熱性接着剤、光学接着剤、LED素子の接着剤、各種基板の接着剤、ヒートシンクの接着剤、塗料、UV粉体塗料、インク、着色インク、UVインクジェット用インク、コーティング材料(ハードコート、シート、フィルム、剥離紙用コート、光ディスク用コート、光ファイバ用コート等を含む)、成形材料(シート、フィルム、FRP等を含む)、シーリング材料、ポッティング材料、封止材料、発光ダイオード用封止材料、光半導体封止材料、液晶シール剤、表示デバイス用シール剤、電気材料用封止材料、各種太陽電池の封止材料、高耐熱シール材、レジスト材料、液状レジスト材料、着色レジスト、ドライフィルムレジスト材料、ソルダーレジスト材料、カラーフィルター用バインダー樹脂、カラーフィルター用透明平坦化材料、ブラックマトリクス用バインダー樹脂、液晶セル用フォトスペーサー材料、OLED素子用透明封止材料、光造形、太陽電池用材料、燃料電池用材料、表示材料、記録材料、防振材料、防水材料、防湿材料、熱収縮ゴムチューブ、オーリング、複写機用感光ドラム、電池用固体電解質、ガス分離膜に応用できる。また、コンクリート保護材、ライニング、土壌注入剤、蓄冷熱材、滅菌処理装置用シール材、コンタクトレンズ、酸素透過膜の他、他樹脂等への添加剤等が挙げられる。
当該組成物を用い、下記アルカリ現像特性評価、および硬化物の耐熱性評価を行った。以下、実施例および比較例で得られた硬化性組成物の特性評価を行った結果を表1に示す。
Figure 0005284880
この結果からもわかるように、本発明によりアルカリ現像性を有し、かつ光学的透明性および耐熱性に優れる硬化物が得られている事がわかる。
(耐熱性評価)
実施例および比較例で得られた硬化性組成物をガラス板に厚み約50μmとなるようコートしたものを、ポストベイクとして150℃30分間循環型熱風オーブンで加熱したガラス基板上サンプルについて、上記と同様の循環型熱風オーブン200℃24時間保存し、耐熱試験を実施した。耐熱性試験前後の組成物塗膜外観および光線透過率を測定し耐熱透明性を評価した。ここでの光線透過率は、(株)日立製作所製U−3300を用いて、スキャンスピード300nm/minの条件で測定した。
(アルカリ現像性)
実施例および比較例で得られた硬化性組成物を得られた組成物をガラス板(50×100×0.7mm)にスピンコートにより塗布し、塗面を部分的に簡易マスクを設けてコンベア型露光装置(高圧水銀ランプ、フュージョン製LH6)にて積算光量200mJ/cm2露光した。
露光サンプルをアルカリ性現像液(TMAH2.38%水溶液)に60秒浸漬後水洗し、現像コントラストがついている(露光部樹脂が残存し、未露光部が除去されている)ものを○、現像コントラストがついていないものを×としてアルカリ現像性の評価とした。
(合成実施例1)
500mL四つ口フラスコにトルエン100g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン57.49gを入れ、気相部を窒素置換した後、内温105℃で加熱、攪拌した。ジアリルイソシアヌル酸10.0g、1,4−ジオキサン70.0g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.0186gの混合液を30分かけて滴下した。
滴下終了から6時間後に1H−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認し、冷却により反応を終了した。未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン及びトルエンを減圧留去し、ポリシロキサン系化合物Aを得た。1H−NMR測定により、得られたポリシロキサン系化合物AよりSiH基およびNH基由来のピークが確認されており、SiH基およびイソシアヌル酸基を有するポリシロキサン化合物であることがわかる。
(合成実施例2)
500mL四つ口フラスコにトルエン175g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン86.23gを入れ、気相部を窒素置換した後、内温105℃で加熱、攪拌した。ジアリルイソシアヌル酸7.5g、トリアリルイソシアヌレート5.95g、1,4−ジオキサン70.0g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.0280gの混合液を30分かけて滴下した。
滴下終了から6時間後に1H−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認し、冷却により反応を終了した。未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン及びトルエンを減圧留去し、ポリシロキサン系化合物Bを得た。 1H−NMR測定により、得られたポリシロキサン系化合物BよりSiH基およびNH基由来のピークが確認されており、SiH基およびイソシアヌル酸基を有するポリシロキサン化合物であることがわかる。
(実施例1)
合成実施例1得られたポリシロキサン系化合物A1gに、光硬化性エポキシ化合物(ダイセル化学、製品名:セロキサイド2021P)1gにカチオン重合開始剤(ローディア、製品名:RHODORSIL PI2074)0.01g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤、PGMEA)8gを加え樹脂組成物とした。
(実施例2)
合成実施例2得られたポリシロキサン系化合物A1gに、光硬化性エポキシ化合物(ダイセル化学、製品名:セロキサイド2021P)1gにカチオン重合開始剤(ローディア、製品名:RHODORSIL PI2074)0.01g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤、PGMEA)8gを加え樹脂組成物とした。
(実施例3)
合成実施例1得られたポリシロキサン系化合物A1gに、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(新中村化学工業製、製品名:AD−TMP)1gにラジカル重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ、製品名:DAROCURE1173)0.04g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤、PGMEA)8gを加え樹脂組成物とした。
(実施例4)
合成実施例1得られたポリシロキサン系化合物A1gに、ビニルトリメトキシシラン(信越化学製、製品名:LS−815)1gにカチオン重合開始剤(ローディア、製品名:RHODORSIL PI2074)0.02g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤、PGMEA)8gを加え樹脂組成物とした。
(比較例1)
光硬化性エポキシ化合物(ダイセル化学、製品名:セロキサイド2021P)1gにカチオン重合開始剤(ローディア、製品名:RHODORSIL PI2074)0.01g、PGMEA4.0gを加え樹脂組成物とした。
(比較例2)
ビニルトリメトキシシラン(信越化学製、製品名:LS−815)1gにカチオン重合開始剤(ローディア、製品名:RHODORSIL PI2074)0.02g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤、PGMEA)8gを加え樹脂組成物とした。

Claims (5)

  1. (A)感光性樹脂、(B)下記式(X1)〜(X3)
    Figure 0005284880
    で表される各構造からなる群から選ばれる少なくとも一種を同一分子内に有する変性ポリオルガノシロキサン化合物からなる硬化性組成物であって、
    感光性樹脂(A)が、脂環式エポキシ基を有する化合物またはオキセタン化合物を含有する硬化性樹脂、
    脂環式エポキシ基を有する化合物と光カチオン重合開始剤からなる光硬化性樹脂、
    アクリレート化合物を含有する感光性樹脂、
    メタクリロイル基および/またはアクリロイル基を有する化合物と光ラジカル重合開始剤からなる光硬化性樹脂、
    アルコキシシラン化合物を含有する感光性樹脂、
    アルコキシシリル基を有する化合物と光カチオン重合開始剤からなる感光性樹脂、
    SiH基を有する化合物と光カチオン重合開始剤からなる光硬化性樹脂、または、
    光硬化性マレイミド樹脂
    である硬化性組成物
  2. (A)感光性樹脂、(B)(α)アルケニル基を有しかつ下記式(X1)〜(X3)
    Figure 0005284880
    で表される各構造からなる群から選ばれる少なくとも一種を有する化合物と(β)SiH基を有するポリオルガノシロキサン化合物を反応させて得られる変性ポリオルガノシロキサンからなる硬化性組成物であって、
    感光性樹脂(A)が、脂環式エポキシ基を有する化合物またはオキセタン化合物を含有する硬化性樹脂、
    脂環式エポキシ基を有する化合物と光カチオン重合開始剤からなる光硬化性樹脂、
    アクリレート化合物を含有する感光性樹脂、
    メタクリロイル基および/またはアクリロイル基を有する化合物と光ラジカル重合開始剤からなる光硬化性樹脂、
    アルコキシシラン化合物を含有する感光性樹脂、
    アルコキシシリル基を有する化合物と光カチオン重合開始剤からなる感光性樹脂、
    SiH基を有する化合物と光カチオン重合開始剤からなる光硬化性樹脂、または、
    光硬化性マレイミド樹脂
    である硬化性組成物
  3. 請求項1または2に記載の硬化性組成物を用いて得られる絶縁膜。
  4. 請求項に記載の絶縁膜を半導体層のパッシベーション膜とすることを特徴とする薄膜トランジスタ。
  5. 請求項に記載の絶縁膜をゲート絶縁膜とすることを特徴とする薄膜トランジスタ。
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