JP6096704B2 - 熱もしくは光硬化性組成物、並びに、それを用いた絶縁膜及び薄膜トランジスタ - Google Patents
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Description
このように半導体層に隣接して設けられるゲート絶縁層は、半導体層とともに電流の流路を形成する機能を有する。したがって、半導体層はもちろん、ゲート絶縁層やゲート絶縁層を形成する材料も、TFTの性能向上に、重要となる。
ここで、湿熱環境とは、薄膜トランジスタの使用環境を想定したものであり、例えば、温度0〜60℃、相対湿度30〜60%の環境をいう。
[1]少なくとも下記一般式(II)で表される構造ユニットA、構造ユニットB及び構造ユニットCを有するポリオルガノシロキサン化合物(AP)を含む熱もしくは光硬化性組成物。
[3]Rxが、ピペリジン環基、ピペラジン環基、モルホリン環基、キヌクリジン環基、ピロリジン環基、アゼチジン環基、アゼチジン−2−オン環基、アジリジン環基、トロパン環基、ピロール環基、フラン環基、チオフェン環基、イミダゾール環基、ピラゾール環基、1,2,3−トリアゾール環基、1,2,4−トリアゾール環基、テトラゾール環基、オキサゾール環基、イソオキサゾール環基、チアゾール環基、イソチアゾール環基、チアジアゾール環基、ホスホール環基、ピリジン環基、ピリミジン環基、ピリダジン環基、ピラジン環基、1,2,3−トリアジン環基、1,2,4−トリアジン環基、キノリン環基、イソキノリン環基、キナゾリン環基、フタラジン環基、プテリジン環基、クマリン環基、クロモン環基、1,4−ベンゾジアゼピン環基、インドール環基、ベンズイミダゾール環基、ベンゾトリアゾール環基、ベンゾフラン環基、プリン環基、アクリジン環基、フェノキサジン環基、フェノチアジン環基、ベンゾチアジアゾール環基、イソベンゾフラン環基、イソインドール環基、ベンゾ(b)チオフェン環基、ベンゾ(c)チオフェン環基、ベンゾホスホール環基、インダゾール環基、ベンゾオキサゾール環基、ベンゾイソオキサゾール環基、ベンゾチアゾール環基、キノキサリン環基、シンノリン環基からなる群より選択される少なくとも1種である[1]又は[2]に記載の熱もしくは光硬化性組成物。
[4]Ryが、ラジカル重合性官能基である[1]〜[3]のいずれかに記載の熱もしくは光硬化性組成物。
[5]Ryが、(メタ)アクリロイルオキシ基又はスチリル基である[1]〜[4]のいずれかに記載の熱もしくは光硬化性組成物。
[6]ポリオルガノシロキサン化合物(AP)の少なくとも一部がヒドロシリル基を有し、ポリオルガノシロキサン化合物のヒドロシリル基と、ラジカル重合性を示さないアルケニル基を2つ以上有する化合物(MC)とが反応して得られる変性ポリオルガノシロキサン化合物(mAP)を含む[1]〜[5]のいずれかに記載の熱もしくは光硬化性組成物。
[7]ラジカル重合性を示さないアルケニル基が、ビニル基又はアリル基である[6]に記載の熱もしくは光硬化性組成物。
[8]ラジカル重合性を示さないアルケニル基を2つ以上有する化合物(MC)が、多官能アリル化合物である[6]又は[7]に記載の熱もしくは光硬化性組成物。
[9]ラジカルもしくはカチオン重合性官能基を有する化合物(B)を含む[1]〜[8]のいずれかに記載の熱もしくは光硬化性組成物。
[10]化合物(B)が、ラジカル重合性官能基を有する化合物である[9]に記載の熱もしくは光硬化性組成物。
[11]熱もしくは光重合開始剤を含有する[1]〜[10]のいずれかに記載の熱もしくは光硬化性組成物。
[12] [1]〜[11]のいずれかに記載の熱もしくは光硬化性組成物を硬化してなる絶縁膜。
[13] [12]に記載の絶縁膜をゲート絶縁層として有する薄膜トランジスタ。
[14]ゲート絶縁層が、ゲート電極とゲート電極上に設けられた半導体層との間に設けられてなる[13]に記載の薄膜トランジスタ。
また、本発明の薄膜トランジスタは、TFT特性が高く、その湿熱安定性にも優れる。
本発明の熱もしくは光硬化性組成物(本発明の硬化性組成物という)は、少なくとも下記一般式(I)で表される構造ユニットA及び構造ユニットBを有するポリオルガノシロキサン化合物(AP)を含有する。好ましくは、ラジカルもしくはカチオン重合性官能基を有する化合物(B)を含有する。
本発明の硬化性組成物は、熱、光又は熱及び光により、硬化して、硬化物となる。
ポリオルガノシロキサン化合物(AP)は、下記一般式(I)で表される構造ユニットA及び構造ユニットBを有する。
2価の連結基としては、後述する連結基Lと同義であり、下記一般式(L−1)〜(L−25)のいずれかで表される2価の連結基、又は、下記一般式(L−1)〜(L−25)のいずれかで表される2価の連結基が2つ以上結合してなる2価の連結基が好ましい。各一般式において、波線部分はケイ素原子との結合位置、又は、一般式(L−1)〜(L−25)の*との結合位置を表す。*はRxとの結合位置、又は、一般式(L−1)〜(L−25)の波線部分との結合位置を表す。
2価の連結基が有してもよい置換基としては後述の置換基Tが挙げられる。
L1は、2つ以上の一般式(L−1)が結合してなる2価の連結基、1つ以上の一般式(L−1)と1つ以上の一般式(L−4)とが結合してなる2価の連結基、1つ以上の一般式(L−1)と1つ以上の一般式(L−7)とが結合してなる2価の連結基、1つ以上の一般式(L−1)と1つの一般式(L−9)とが結合してなる2価の連結基がさらに好ましい。
脂肪族ヘテロ環基又は芳香族ヘテロ環基のヘテロ環基は、電極との密着性の点で、環構成原子として少なくとも窒素原子を含有する含窒素脂肪族ヘテロ環、含窒素芳香族ヘテロ環が好ましく、含窒素芳香族ヘテロ環がさらに好ましい。環構成原子としてヘテロ原子を複数有する場合、複数のヘテロ原子はそれぞれ異なっても同一でもよい。
ヘテロ環を構成するヘテロ原子数は、少なくとも1つであればよく、好ましくは2〜4つであり、より好ましくは2又は3つであり、特に好ましくは2つである。環構成原子としての炭素原子数は3以上であればよく、ヘテロ原子数及び環員数に応じて適宜に決定される。炭素原子数は3〜5であることが好ましい。なお、Rxが複数のヘテロ環基を有する場合、それぞれにつき、上記環構成原子数を満たすのが好ましい。
五員環芳香族ヘテロ環基としては、具体的には、ピロール環基、フラン環基、チオフェン環基、イミダゾール環基、ピラゾール環基、1,2,3−トリアゾール環基、1,2,4−トリアゾール環基、テトラゾール環基、オキサゾール環基、イソオキサゾール環基、チアゾール環基、イソチアゾール環基、チアジアゾール環基、ホスホール環基が挙げられる。
六員環芳香族ヘテロ環基としては、ピリジン環基、ピリミジン環基、ピリダジン環基、ピラジン環基、1,2,3−トリアジン環基、1,3,5−トリアジン環基等の含窒素ヘテロ環が挙げられる。
なお、Rxは、連結基L1に1つ結合していることが好ましい。本発明ではこの結合数に限定されず、n個(nは2以上の整数)のRxが連結基L1に結合してもよい。この場合、構造ユニットBの側鎖は「−L1−(Rx)n」で表され、L1はnの連結基となる。
従って、本発明では、ポリオルガノシロキサン化合物(AP)として、下記一般式(II)で表される構造ユニットA、構造ユニットB及び構造ユニットCを有する化合物を使用する。
L2は、単結合又は2価の連結基を表し、一般式(I)のL1と同義であり、好ましいものも同じである。
ラジカル重合性官能基としては、ラジカルにより重合可能な官能基であれば特に限定されず、例えば、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合(ラジカル重合性不飽和二重結合)又はエチレン性不飽和結合を有する重合性基が挙げられる。エチレン性不飽和結合を有する重合性基はエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ以上有するものであればどのような基でもよいが、エチレン性不飽和結合を1つ有する基であることが好ましい。
具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸エステル基((メタ)アクリロイルオキシ基)、イタコン酸エステル基(イタコノイルオキシ基)、クロトン酸エステル基(クロトノイルオキシ基)、イソクロトン酸エステル基(イソクロトノイルオキシ基)、マレイン酸エステル基(マレイノイルオキシ基)等の不飽和カルボン酸エステル基(不飽和カルボノイルオキシ基)、スチリル基、アクリルアミド基、ビニルエーテル基等が挙げられる。なかでも、(メタ)アクリロイルオキシ基、スチリル基が好ましい。
このラジカル重合性官能基は置換基Tを有していてもよい。
エポキシ基及びオキセタニル基は、脂環等の環と縮合していてもよい。このようなエポキシ基又はオキセタニル基として、下記の基を好ましく挙げることができるが、本発明はこれらに限定されない。なお、下記の各基において、連結基L2と結合する位置は特に限定されない。
カチオン重合性官能基は置換基Tを有していてもよい。
このような構造ユニットとして、ヒドロシリル(Si−H)基を有する構造ユニットDが挙げられる。構造ユニットDを有するポリオルガノシロキサン化合物(AP)は、下記一般式(I−a)又は(II−a)で表される各構造ユニットを有するのが好ましい。
変性ポリオルガノシロキサン化合物(mAP)は、化合物(MC)、反応条件、反応割合等によって、一義的には決定されないが、例えば、構造ユニットDに化合物(MC)が付加反応してなる構造ユニットEを有する化合物、化合物(MC)を架橋剤として構造ユニットDが架橋してなる網目状高分子等が挙げられる。この網目状高分子は、本発明の熱もしくは光硬化性組成物の硬化物(絶縁膜として機能させるため目的とする架橋を有する)に対して、目的とする架橋に到達していない部分的な架橋を有するものである。部分的な架橋は、特に限定されないが、例えば、後述する構造ユニットEの含有率eで規定できる。
ヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサン化合物(AP)としては、特に限定されないが、上記一般式(I−a)又は(II−a)で表される化合物、及び、後述する市販品等が挙げられる。
他にも下記に示す多官能アリル化合物も好ましく挙げられる。
このヒドロシリル化反応においては、ヒドロシリル化触媒を用いるのが好ましい。ヒドロシリル化触媒は、公知のものを特に限定されることなく用いることができるが、触媒活性の点で、塩化白金酸、白金オレフィン錯体、白金ビニルシロキサン錯体等が好ましい。また、これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
触媒の使用量は、特に限定されないが、ヒドロシリル化反応を速やかに進行させるためには、アルケニル基1モルに対して好ましくは10−8モル以上、より好ましくは10−6モル以上であり、一方、アルケニル基1モルに対して好ましくは10−1モル以下、より好ましくは10−2モル以下である。
ポリオルガノシロキサン化合物(AP)の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、1000〜500000であることが好ましく、1500〜100000であることがより好ましく、2000〜80000であることがさらに好ましい。
本発明において、Mwは、例えば、HLC−8120(東ソー社製)を用い、カラムとしてTSK gel Multipore HXL−M(東ソー社製、7.8mmHD×30.0cm)を用いて、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)又はNMP(N−メチル−2−ピロリドン)を用いることで求めることができる。Mwはポリスチレン換算値である。
また、−(Si(R3)(L1−Rx))−で表される構造ユニットBの含有率bは、1〜99モル%であることが好ましく、1〜90モル%であることがより好ましく、1〜60モル%であることが特に好ましい。
構造ユニットBの含有率bは、1〜98モル%であることが好ましく、1〜90モル%であることがより好ましく、1〜60モル%であることが特に好ましい。
ポリオルガノシロキサン化合物(AP)中、−(Si(R5)(H))−で表される構造ユニットDの含有率dは、1〜90モル%であることが好ましく、1〜60モル%であることがより好ましく、1〜40モル%であることが特に好ましい。
また、構造ユニットBの含有率bは、1〜98モル%であることが好ましく、1〜90モル%であることがより好ましく、1〜60モル%であることが特に好ましい。
ポリオルガノシロキサン化合物(AP)中、−(Si(R4)(L2−Ry))−で表される構造ユニットCの含有率cは、1〜98モル%であることが好ましく、1〜90モル%であることがより好ましく、1〜60モル%であることがさらに好ましく、1〜40モル%であることが特に好ましい。
構造ユニットBの含有率bは、1〜97モル%であることが好ましく、1〜90モル%であることがより好ましく、1〜60モル%であることが特に好ましい。
構造ユニットCの含有率cは、1〜97モル%であることが好ましく、1〜90モル%であることがより好ましく、1〜60モル%であることが特に好ましい。
構造ユニットDの含有率dは、1〜97モル%であることが好ましく、1〜90モル%であることがより好ましく、1〜40モル%であることが特に好ましい。
なお、下記のAP−1、AP−6及びAP−9は参考例である。
また、上記のように、ヒドロシリル化反応により、−(L1−Rx)、−(L2−Ry)等を導入して合成することもできる。
このヒドロシリル化反応に使用できる、ヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサンとしては、特に限定されないが、以下のものが挙げられる。
ポリヒドロシロキサンとして、例えば、HMS−991、HMS992、HMS−993(商品名、いずれも、Gelest社製)、ヒドロシロキサンとジメチルシロキサンとの共重合体として、例えば、HMS−013、031、064、071、082、151、301、501(商品名、いずれも、Gelest社製)、メチルヒドロシロキサンとフェニルメチルシロキサンとの共重合体として、例えば、HPM−502(商品名、Gelest社製)等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物は、ラジカルもしくはカチオン重合性官能基を有する化合物(単に、化合物(B)という)を含有することが、硬化性の点で、好ましい。
硬化性の点で、ラジカル重合性官能基及びカチオン重合性官能基は2つ以上であることが好ましく、3つ以上であることがより好ましい。
化合物(B1)は、ラジカル重合可能なラジカル重合性官能基としてエチレン性不飽和基を有する化合物であるのが好ましく、分子中にラジカル重合性官能基を少なくとも1つ有する化合物であれば特に限定されない。化合物(B1)は分子中にラジカル重合性官能基を2つ以上有するのが好ましく、2〜6つ有するのがさらに好ましい。化合物(B1)は1種又は2種以上を併用できる。
また、「架橋剤ハンドブック」(山下晋三編、1981年大成社)、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(加藤清視編、1985年、高分子刊行会)、「UV・EB硬化技術の応用と市場」(ラドテック研究会編、79頁、1989年、シーエムシー)、「ポリエステル樹脂ハンドブック」(滝山栄一郎著、1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品若しくは公知のラジカル重合性又は架橋性のモノマー、オリゴマー及びポリマーを用いることができる。
化合物(B2)は、カチオン重合可能なカチオン重合性官能基としてエポキシ基、オキセタニル基、ビニルエーテル基のいずれかを有する化合物であるのが好ましく、分子中にカチオン重合性官能基を少なくとも1つ有する化合物であれば特に限定されない。化合物(B2)は分子中にカチオン重合性官能基を2つ以上有するのが好ましく、2〜6つ有するのがさらに好ましい。化合物(B2)は1種又は2種以上を併用できる。
芳香族エポキシドとしては、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルが挙げられる。具体的には、例えば、ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びに、ノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
単官能エポキシ化合物の例としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジエンモノオキサイド、1,2−エポキシドデカン、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、3−メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−ビニルシクロヘキセンオキサイド等が挙げられる。
単官能ビニルエーテル化合物としては、具体的には、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、4−メチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ジシクロペンテニルビニルエーテル、2−ジシクロペンテノキシエチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、エトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、テトラヒドロフリフリルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、クロルブチルビニルエーテル、クロルエトキシエチルビニルエーテル、フェニルエチルビニルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−o−プロピレンカーボネート等が挙げられる。
ビニルエーテル化合物としては、ジ又はトリビニルエーテル化合物が硬化性等の点で好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。
オキセタン化合物は、その構造内にオキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。
本発明の硬化性組成物は、重合開始剤を含有するのが好ましい。重合開始剤は、Ry、化合物(B)に応じて、ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤が用いられる。
ラジカル重合開始剤としては、公知のものを特に限定されることなく用いることができる。好ましくは、芳香族ケトン類、アシルホスフィンオキシド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物及びアルキルアミン化合物等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤は、単独で用いてもよいし、併用してもよい。硬化の点からは、2種以上のラジカル重合開始剤を併用することが好ましい。
本発明の硬化性組成物中のラジカル重合開始剤の含有率は、硬化性組成物の全固形分換算で、0.01〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜10質量%、さらに好ましくは0.1〜7質量%である。
カチオン重合開始剤としては、公知のものを特に限定されることなく用いることができる。例えば、スルホニウム化合物としてCP−100P(商品名、サンアプロ社製)、ヨードニウム化合物としてWPI−113(商品名、和光純薬工業社製)等が挙げられる。
また、特開2007−91946号公報に記載の「放射線の照射により酸を発生する化合物及び放射線の照射により分解するオニウム塩ハロゲン化物」を用いることもできる。
カチオン重合開始剤は、単独で用いてもよいし、併用してもよい。
本発明の硬化性組成物は、上記成分の他に、各種の添加剤を含有していてもよい。例えば、溶媒、バインダーとしての樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、粘度調整剤、ゲル化剤、無機又は有機物からなるフィラー等が挙げられる。
なかでも、トルエン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、乳酸ブチル、シクロヘキサノン、エタノール、1−ブタノールが、レベリング性の向上の観点から好ましい。
本発明の硬化性組成物は、上記成分を混合することにより、調製できる。このときの条件は、特に限定されない。例えば、スターラー攪拌、超音波分散、ボールミル分散等により混合して調製できる。
本発明の硬化性組成物は、半導体素子の絶縁層、好ましくはTFTのゲート絶縁層、特に好ましくは電極及び電極上に設けられた半導体層の間に設けられる絶縁層を、形成する材料として、用いられる。
本発明の絶縁膜は、本発明の硬化性組成物を硬化してなる膜である。
本発明の硬化性組成物を硬化すると、例えば、ポリオルガノシロキサン化合物(AP)の構造ユニットC及び化合物(B)が有するラジカルもしくはカチオン重合性官能基が重合(硬化)反応して、ポリオルガノシロキサン化合物(AP)が網目状に架橋した硬化物となる。このとき、ヘテロ環基Rxは、重合反応に与らず、硬化性組成物が硬化した後もフリー(未反応)の状態で存在する。これにより、有機半導体材料の塗布性を改善し、またTFT特性の安定性を向上させることができる。
本発明の硬化性組成物を光硬化させる場合、硬化条件は、硬化反応が進行すれば特に限定されないが、例えば、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライド、キセノンランプ、発光ダイオード(LED)等による照射条件が挙げられる。
照射する放射線は、重合開始剤から開始種を発生させうるエネルギーを付与できるものであれば特に限定されず、例えば、α線、γ線、X線、紫外線、可視光線、電子線が挙げられる。
本発明の薄膜トランジスタは、本発明の硬化性組成物を硬化してなる絶縁膜をゲート絶縁層として有するものであれば、その他の構成等は特に限定されない。
本発明の薄膜トランジスタとしては、有機半導体材料からなる有機半導体層を備えた有機薄膜トランジスタ(OTFT)が特に好ましい。
また、図1(A)は、ボトムゲート・ボトムコンタクト構造、図1(B)は、ボトムゲート・トップコンタクト構造、図1(C)はトップゲート・ボトムコンタクト構造、図1(D)はトップゲート・トップコンタクト構造のTFTを示している。
本発明のTFTには上記4つの形態のすべてが包含される。図示を省略するが、各TFTの図面最上部(基板6に対して反対側の最上部)には、オーバーコート層が形成されている場合もある。
また、ボトムコンタクト構造は、半導体層1に対して基板6側(すなわち、図1において下方)にソース電極3及びドレイン電極4が配置されたものである。一方、トップコンタクト構造は、半導体層1に対して基板6の反対側にソース電極3及びドレイン電極4が配置されたものである。
基板は、TFT及びその上に作製される表示パネル等を支持できるものであればよい。基板は、表面に絶縁性があり、シート状で、表面が平坦であれば特に限定されない。
基板がステンレスシート、アルミ箔、銅箔又はシリコンウェハ等の導電性あるいは半導体性の材料で形成されている場合、通常は、表面に絶縁性の高分子材料あるいは金属酸化物等を塗布又は積層して用いられる。
このような可撓性を有するプラスチック基板等を使用すれば、例えば曲面形状を有するディスプレイ装置や電子機器へのTFTの組込みあるいは一体化が可能となる。
また、基板を構成する有機材料は、TFT作製時に用いる溶媒に対する耐性を有する材料が好ましく、また、ゲート絶縁層及び電極との密着性に優れる材料が好ましい。
さらに、ガスバリア性の高い有機ポリマーからなるプラスチック基板を用いることも好ましい。
基板の少なくとも片面に緻密なシリコン酸化膜等を設けたり、無機材料を蒸着又は積層したりすることも好ましい。
ゲート電極は、TFTのゲート電極として用いられている従来公知の電極を用いることができる。ゲート電極を構成する導電性材料(電極材料ともいう)としては、特に限定されない。例えば、白金、金、銀、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、モリブデン、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム、パラジウム、鉄、マンガン等の金属;InO2、SnO2、インジウム・錫酸化物(ITO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)等の導電性金属酸化物;ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)等の導電性高分子;塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、PF6、AsF5、FeCl3等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、ナトリウム、カリウム等の金属原子等のドーパントを添加した上記導電性高分子、並びに、カーボンブラック、グラファイト粉、金属微粒子等を分散した導電性の複合材料等が挙げられる。これらの材料は、1種のみを用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
また、ゲート電極は、上記導電性材料からなる1層でもよく、2層以上を積層してもよい。
塗布法では、上記材料の溶液、ペースト又は分散液を調製、塗布し、乾燥、焼成、光硬化又はエージング等により、膜を形成し、又は直接電極を形成できる。
また、インクジェット印刷、スクリーン印刷、(反転)オフセット印刷、凸版印刷、凹版印刷、平版印刷、熱転写印刷、マイクロコンタクトプリンティング法等は、所望のパターニングが可能であり、工程の簡素化、コスト低減、高速化の点で好ましい。
スピンコート法、ダイコート法、マイクログラビアコート法、ディップコート法を採用する場合も、下記フォトリソグラフィー法等と組み合わせてパターニングすることができる。
他のパターニング方法として、上記材料に、レーザーや電子線等のエネルギー線を照射して、研磨し、又は材料の導電性を変化させる方法も挙げられる。
さらに、基板以外の支持体に印刷したゲート電極用組成物を基板等の下地層の上に転写させる方法も挙げられる。
ゲート絶縁層は、絶縁性を有する層であれば特に限定されず、単層であってもよいし、多層であってもよい。
ゲート絶縁層は、本発明の絶縁膜により形成されている。ゲート絶縁膜は、ゲート電極5又は半導体層1等の表面に、本発明の硬化性組成物を塗布、硬化して、成膜できる。
本発明の硬化性組成物、硬化方法及び条件は上記の通りである。
また、ポリオルガノシロキサン化合物(AP)が一般式(II)で表される構造を有していると、TFT特性の湿熱安定性の向上効果がさらに高くなる。その詳細についてはまだ定かではないが、疎水的な架橋構造が導入されることにより、半導体内部への水分の浸透が抑制され、またアニールなどの加熱処理の際の耐熱性向上によるものと考えられる。
ゲート絶縁層上には、自己組織化単分子膜層を形成することもできる。
自己組織化単分子膜層を形成する化合物としては、自己組織化する化合物であれば特に限定されず、例えば、自己組織化する化合物として、下記式1Sで表される一種類以上の化合物を用いることができる。
式1S:R1S−XS
XSは吸着性又は反応性置換基を表し、具体的には、−SiX4X5X6基(X4は、ハライド基又はアルコキシ基を表し、X5、X6はそれぞれ独立にハライド基、アルコキシ基、アルキル基、アリール基を表す。X4、X5、X6はそれぞれ同じであることが好ましく、クロロ基、メトキシ基、エトキシ基であることがより好ましい)、ホスホン酸基(−PO3H2)、ホスフィン酸基(−PRO2H、Rはアルキル基)、リン酸基、亜リン酸基、アミノ基、ハライド基、カルボキシ基、スルホン酸基、ホウ酸基(−B(OH)2)、ヒドロキシ基、チオール基、エチニル基、ビニル基、ニトロ基又はシアノ基のいずれかを表す。
例えば、より緻密な自己組織化単分子膜層を得る好ましい方法として、Langmuir 19, 1159 (2003)及びJ. Phys. Chem. B 110, 21101 (2006)等に記載の方法が挙げられる。
脱水溶媒としては、特に限定されないが、例えば、クロロホルム、トリクロロエチレン、アニソール、ジエチルエーテル、ヘキサン、トルエン等を単独又は混合して用いることかできる。
さらに、乾燥雰囲気中又は乾燥気体の噴きつけによって、膜を乾燥させることが好ましい。乾燥気体には窒素等の不活性気体を用いるのが好ましい。このような自己組織化単分子膜層の製造方法を用いることにより、緻密で凝集や欠損のない自己組織化単分子膜層が形成されることから、自己組織化単分子膜層の表面粗さを0.3nm以下に抑えることができる。
半導体層は、半導体性を示し、キャリアを蓄積可能な層である。
半導体層は、有機半導体化合物(単に有機半導体ともいう)で形成される。
以下に説明する有機半導体は、1種を用いても2種以上を併用してもよい。
本発明において、低分子化合物は、有機ポリマー及びその誘導体以外の化合物を意味する。すなわち、繰り返し単位を有さない化合物をいう。低分子化合物は、このような化合物である限り、分子量は特に限定されるものではない。低分子化合物の分子量は、好ましくは300〜2000であり、さらに好ましくは400〜1000である。
ZA1及びZA2は、S、O、Se又はTeを表す。
nA1及びnA2は0〜3の整数を表す。ただし、nA1及びnA2が同時に0になることはない。
これらの置換基は、さらに置換基を複数有していてもよい。複数有していてもよい置換基としては、上記、RA1〜RA6で表される置換基が挙げられる。
ZA1及びZA2は、S、O、Se又はTeを表す。
nA1及びnA2は0〜3の整数を表す。ただし、nA1とnA2が同時に0になることはない。
一般式(D)中、XD1及びXD2はNRD9、酸素原子又は硫黄原子を表す。AD1はCRD7又はN原子を表し、AD2はCRD8又はN原子を表し、RD9は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基又はアシル基を表す。RD1〜RD8は水素原子又は置換基を表し、RD1〜RD8のうち少なくとも1つが下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(E)中、XE1及びXE2は酸素原子、硫黄原子又はNRE7を表す。AE1及びAE2はCRE8又は窒素原子を表す。RE1〜RE8は水素原子又は置換基を表す。RE1〜RE8のうち少なくとも1つが下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(G)中、XG1及びXG2はNRG9、酸素原子又は硫黄原子を表す。AG1はCRG7又はN原子を表す。AG2はCRG8又はN原子を表す。RG9は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。RG1〜RG8は水素原子又は置換基を表す。RG1〜RG8のうち少なくとも1つが下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(K)中、XK1及びXK2は酸素原子、硫黄原子、セレン原子又はNRK9を表す。XK3及びXK4は酸素原子、硫黄原子又はセレン原子を表す。XK1、XK2、XK3及びXK4は好ましくは硫黄原子を表す。RK1〜RK9は水素原子又は置換基を表す。RK1〜RK9のうち少なくとも1つが下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(L)中、XL1及びXL2は酸素原子、硫黄原子又はNRL11を表す。XL1及びXL2は好ましくは酸素原子又は硫黄原子を表す。RL1〜RL11は水素原子又は置換基を表し、RL1〜RL11のうち少なくとも1つが下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(N)中、XN1及びXN2は酸素原子、硫黄原子、セレン原子又はNRN13を表す。XN1及びXN2は好ましくは硫黄原子を表す。RN1〜RN13は水素原子又は置換基を表す。RN1〜RN13のうち少なくとも1つは下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(P)中、XP1及びXP2は酸素原子、硫黄原子、セレン原子又はNRP13を表す。XP1及びXP2は好ましくは硫黄原子を表す。RP1〜RP13は水素原子又は置換基を表す。RP1〜RP13のうち少なくとも1つは下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(R)中、XR1、XR2及びXR3は酸素原子、硫黄原子、セレン原子又はNRR9を表す。XR1、XR2及びXR3は好ましくは硫黄原子を表す。RR1〜RR9は水素原子又は置換基を表す。RR1〜RR9のうち少なくとも1つは下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(T)中、XT1、XT2、XT3、及びXT4は酸素原子、硫黄原子、セレン原子又はNRT7を表す。XT1、XT2、XT3及びXT4は好ましくは硫黄原子を表す。RT1〜RT7は水素原子又は置換基を表す。RT1〜RT7のうち少なくとも1つは下記一般式(W)で表される置換基である。
また、ヘテロアリール基は、RA1〜RA6の置換基で説明したヘテロアリール基と同義である。
*はRwとの結合位置又は一般式(L−1)〜(L−25)の波線部分との結合位置を表す。
一般式(L−13)におけるmは4を表し、一般式(L−14)及び(L−15)におけるmは3を表し、一般式(L−16)〜(L−20)におけるmは2を表し、(L−22)におけるmは6を表す。
一般式(L−1)、(L−2)、(L−6)及び(L−13)〜(L−19)及び(L−21)〜(L−24)におけるR’はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、一般式(L−1)及び(L−2)中のR’はそれぞれLに隣接するRWと結合して縮合環を形成してもよい。
RNは水素原子又は置換基を表し、Rsiはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基を表す。
本発明では、主鎖が炭素数N個の置換又は無置換のアルキル基が置換基の末端に存在する場合は、置換基の末端から可能な限りの連結基を含めた上で一般式(W)における−L−RWと解釈することとし、一般式(W)における−RW単独とは解釈しない。具体的には「一般式(W)におけるLに相当する(L−1)1個」と「一般式(W)におけるRWに相当する主鎖が炭素数N−1個の置換又は無置換のアルキル基」とが結合した置換基として解釈する。例えば、炭素数8のアルキル基であるn−オクチル基が置換基の末端に存在する場合、2個のR’が水素原子である(L−1)1個と、炭素数7のn−ヘプチル基とが結合した置換基として解釈する。また、一般式(W)で表される置換基が炭素数8のアルコキシ基である場合、−O−である一般式(L−4)で表される連結基1個と、2個のR’が水素原子である(L−1)で表される連結基1個と、炭素数7のn−ヘプチル基とが結合した置換基として解釈する。
一方、本発明では、オキシエチレン基、オキシエチレン単位の繰り返し数vが2以上のオリゴオキシエチレン基、シロキサン基、ケイ素原子数が2以上のオリゴシロキサン基、あるいは、置換又は無置換のトリアルキルシリル基が置換基の末端に存在する場合は、置換基の末端から可能な限りの連結基を含めた上で、一般式(W)におけるRW単独と解釈する。例えば、−(OCH2CH2)−(OCH2CH2)−(OCH2CH2)−OCH3基が置換基の末端に存在する場合、オキシエチレン単位の繰り返し数vが3のオリゴオキシエチレン基単独の置換基として解釈する。
RNとしては、置換基RC〜RTが採りうる置換基として例示したものを挙げることができる。その中でもRNとしては水素原子又はメチル基が好ましい。
Rsiは、アルキル基であることが好ましい。Rsiがとり得るアルキル基としては特に制限はないが、Rsiがとり得るアルキル基の好ましい範囲はRWがシリル基である場合にシリル基がとり得るアルキル基の好ましい範囲と同様である。Rsiがとり得るアルケニル基としては特に制限はないが、置換又は無置換のアルケニル基が好ましく、分枝アルケニル基であることがより好ましく、アルケニル基の炭素数は2〜3であることが好ましい。Rsiがとり得るアルキニル基としては特に制限はないが、置換又は無置換のアルキニル基が好ましく、分枝アルキニル基であることがより好ましく、アルキニル基の炭素数は2〜3であることが好ましい。
化学的安定性、キャリア輸送性の観点から一般式(L−1)で表される2価の連結基を含む2価の連結基であることが特に好ましく、一般式(L−1)で表される2価の連結基であることがより特に好ましく、Lが一般式(L−18)及び(L−1)で表される2価の連結基であり、(L−1)を介してRWと結合し、RWが置換又は無置換のアルキル基であることがさらにより特に好ましく、Lが一般式(L−18A)及び(L−1)で表される2価の連結基であり、(L−1)を介してRWと結合し、RWが置換又は無置換のアルキル基であることがさらにより特に好ましい。
一般式(W)において、RWに隣接するLが一般式(L−2)及び(L−4)〜(L−25)で表される2価の連結基である場合は、RWは置換又は無置換のアルキル基であることがより好ましい。
一般式(W)において、RWに隣接するLが一般式(L−3)で表される2価の連結基である場合は、RWは置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシリル基であることが好ましい。
RWがアルキル基を表す場合、直鎖アルキル基でも、分枝アルキル基でも、環状アルキル基でもよいが、直鎖アルキル基であることが、分子の直線性が高まり、キャリア移動度を高めることができる観点から好ましい。
これらの中でも、一般式(W)におけるRWとLの組み合わせとしては、一般式(C)〜(T)のLが一般式(L−1)で表される2価の連結基であり、かつ、RWが直鎖の炭素数4〜17のアルキル基であるか、あるいは、Lが一般式(L−3)、(L−13)又は(L−18)のいずれか1つで表される2価の連結基と一般式(L−1)で表される2価の連結基が結合した2価の連結基であり、かつ、RWが直鎖のアルキル基であることが、キャリア移動度を高める観点から好ましい。
一方、有機溶媒への溶解度を高める観点からは、RWが分枝アルキル基であることが好ましい。
L及びRWに含まれる炭素数の合計は5〜14であることが好ましく、6〜14であることがより好ましく、6〜12であることが特に好ましく、8〜12であることがより特に好ましい。
一般式(C)で表される化合物においては、RC1、RC2、RC3、RC6のいずれかが一般式(W)で表される基であることが好ましく、RC1とRC2との両方又はRC3とRC6の両方が一般式(W)で表される基であることがより好ましい。
一般式(D)で表される化合物においては、RD6が一般式(W)で表される基であることが好ましく、RD5とRD6との両方が一般式(W)で表される基であることがより好ましい。
一般式(E)で表される化合物においては、RE6が一般式(W)で表される基であることが好ましく、RE5とRE6との両方が一般式(W)で表される基であることがより好ましい。また、RE5及びRE6が一般式(W)で表される基以外の置換基である場合、2つのRE7が一般式(W)で表される基であるのも好ましい。
一般式(G)で表される化合物においては、RG5又はRG6が一般式(W)で表される基であることが、キャリア移動度を高め、有機溶媒への溶解性を高める観点から好ましい。
一般式(H)で表される化合物においては、RH4又はRH6が一般式(W)で表される基であるのが好ましく、RH4又はRH6、及び、RH3又はRH5が一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
一般式(K)で表される化合物においては、RK7が一般式(W)で表される基であるのが好ましく、RK7とRK3との両方が一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
一般式(L)で表される化合物においては、RL2、RL3、RL6及びRL7のうち少なくとも一つが一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
一般式(N)で表される化合物においては、RN3が一般式(W)で表される基であるのが好ましく、RN3とRN9との両方が一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
一般式(P)で表される化合物においては、RP3が一般式(W)で表される基であるのが好ましく、RP3とRP9との両方が一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
一般式(R)で表される化合物においては、RR2が一般式(W)で表される基であるのが好ましく、RR2とRR7との両方が一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
一般式(T)で表される化合物においては、RT2が一般式(W)で表される基であるのが好ましく、RT2とRT5との両方が一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
一方で、薄膜の膜質安定性の観点からは、分子量は300以上であることが好ましく、350以上であることがより好ましく、400以上であることがさらに好ましい。
ポリチオフェン及びその誘導体としては、特に限定されないが、例えば、ポリチオフェンにヘキシル基を導入したポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT)、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)等が挙げられる。
また、これらのポリマーと同じ繰返し単位を有するオリゴマー(例えば、オリゴチオフェン)を挙げることもできる。
このような高分子化合物としては、一般式(C)〜(T)で表される化合物が少なくとも1つ以上のアリーレン基、ヘテロアリーレン基(チオフェン、ビチオフェン等)を介して繰り返し構造を示すπ共役ポリマーや、一般式(C)〜(T)で表される化合物が高分子主鎖に側鎖を介して結合したペンダント型ポリマーが挙げられる。高分子主鎖としては、ポリアクリレート、ポリビニル、ポリシロキサン等が好ましく、側鎖としては、アルキレン基、ポリエチレンオキシド基等が好ましい。ペンダント型ポリマーの場合、高分子主鎖は置換基RC〜RTの少なくとも1つが重合性基由来の基を有し、これが重合してなるものであってもよい。
湿式法としては、特に限定されないが、例えば、スピンコート法、インクジェット法、ノズルプリント、スタンプ印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷、エレクトロスプレイデポジション法等により有機半導体材料を塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。
結晶化処理の方法としては、特に限定されないが、ホットプレート、オーブン等による加熱又はレーザー照射等が挙げられる。加熱温度については、結晶化が進行しやすい点では高温が好ましく、また、一方で、基板等に熱の影響を与え難い点では低温が好ましい。具体的には、50℃以上が好ましく、100℃以上が特に好ましく、また、一方で、300℃以下が好ましく、250℃以下が特に好ましい。
本発明のTFTにおいて、ソース電極は、配線を通じて外部から電流が流入する電極である。また、ドレイン電極は、配線を通じて外部に電流を送り出す電極であり、通常、上記半導体層に接して設けられる。
図1(A)、(D)のようにソース電極及びドレイン電極がゲート絶縁層に接して設けられる場合には、TFT特性の安定性が向上する。
ソース電極及びドレイン電極の材料としては、従来の有機薄膜トランジスタに用いられている導電性材料を用いることができ、例えば、上記ゲート電極で説明した導電性材料等が挙げられる。
特に、ゲート絶縁層がエッチング液や剥離液に対する耐性に優れていることから、ソース電極及びドレイン電極はエッチング法でも好適に形成することができる。エッチング法は、導電性材料を成膜した後に不要部分をエッチングにより除去する方法である。エッチング法によりパターニングすると、レジスト除去時に下地に残った導電性材料の剥がれ、レジスト残渣や除去された導電性材料の下地への再付着を防止でき、電極エッジ部の形状に優れる。この点で、リフトオフ法よりも好ましい。
ソース電極とドレイン電極との間の間隔(チャネル長)は、任意であるが、100μm以下が好ましく、50μm以下が特に好ましい。また、チャネル幅は、5000μm以下が好ましく、1000μm以下が特に好ましい。
本発明のTFTは、オーバーコート層を有していてもよい。オーバーコート層は、通常、TFTの表面に保護層として形成される層である。単層構造でも多層構造でもよい。
オーバーコート層は、有機系のオーバーコート層でも無機系のオーバーコート層でもよい。
有機系のオーバーコート層を形成する材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリウレタン、ポリアセナチレン、エポキシ樹脂等の有機ポリマー、及び、これらの有機ポリマーに架橋性基や撥水基等を導入した誘導体等が挙げられる。これらの有機ポリマーやその誘導体は、架橋成分、フッ素化合物、シリコン化合物等と併用することもできる。
無機系のオーバーコート層を形成する材料としては、特に限定されないが、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の金属酸化物、窒化ケイ素等の金属窒化物等が挙げられる。
これらの材料は、1種を用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
例えば、有機系のオーバーコート層は、例えば、その下地となる層に、オーバーコート層となる材料を含む溶液を塗布後に乾燥させる、オーバーコート層となる材料を含む溶液を塗布、乾燥後に露光、現像してパターニングする等の方法により形成することができる。なお、オーバーコート層のパターニングは、印刷法やインクジェット法等により直接形成することもできる。また、オーバーコート層のパターニング後に、露光や加熱することにより、オーバーコート層を架橋させてもよい。
一方、無機系のオーバーコート層は、スパッタリング法、蒸着法等の乾式法やゾルゲル法のような湿式法により形成することができる。
本発明のTFTは、上記以外の層や部材を設けてもよい。
その他の層又は部材としては、例えば、バンク等が挙げられる。バンクは、インクジェット法等により半導体層やオーバーコート層等を形成するときに、吐出液を所定の位置に塞き止める目的等で用いられる。このため、バンクには、通常、撥液性がある。バンクの形成方法としては、フォトリソグラフィー法等によりパターニングした後にフッ素プラズマ法等の撥液処理を施す方法、フッ素化合物等の撥液成分を含む感光性組成物等を硬化させる方法等が挙げられる。
本発明の有機薄膜トランジスタの場合、ゲート絶縁層が有機層であることから、後者の撥液成分を含む感光性組成物を硬化させる方法が、ゲート絶縁層が撥液処理の影響を受ける可能性がなく、好ましい。なお、バンクを用いずに下地に撥液性のコントラストを持たせてバンクと同じ役割を持たせる技術を用いてもよい。
本発明のTFTは、ゲート電極、ゲート絶縁層、半導体層、ソース電極及びドレイン電極等を、上記した方法により、基板上に成膜又は設けて、製造できる。
さらに、本発明の硬化性組成物を用いると、有機半導体材料の塗布性を改善し、またTFT特性の安定性向上に資するゲート絶縁層を形成でき、TFT特性が高く安定性にも優れたTFTを、溶液塗布法にて製造できる。
本発明の有機薄膜トランジスタの用途の一例として表示パネルが挙げられる。表示パネルとしては、例えば、液晶パネル、有機ELパネル、電子ペーパーパネル等が挙げられる。
各例において、ポリオルガノシロキサン化合物AP1〜AP10及び(テトラメチルピペリジニロキシ)プロピルメチルシロキサンジメチルシロキサン共重合体(商品名:UBS−0822、Gelest社製)を用いた。
次のようにしてポリオルガノシロキサン化合物AP2を合成した。すなわち、500mL三口フラスコに、トルエン100ml、ポリメチルヒドロシロキサンとジメチルシロキサンとの共重合体「HMS−031」(商品名、gelest社製)10g、アリルメタクリレート1g、5−ビニルベンゾトリアゾール1.53g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液0.0186gを入れて、窒素置換中、105℃にて6時間反応を行った。1H−NMRにてビニル基の消失を確認した後、減圧留去にて溶媒を除去し、ポリオルガノシロキサン化合物を得た。
また、表1に示す、ポリメチルヒドロシロキサンとジメチルシロキサンとの共重合体(表1において「共重合体」と記す。)及び化合物を用いたこと以外はポリオルガノシロキサン化合物AP2の合成と同様にして、ポリオルガノシロキサン化合物AP1、AP3〜AP10を合成した。
上記のようにして合成したポリオルガノシロキサン化合物AP−4 1gと、トルエン1g、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリアリル0.2gと、白金ビニルシロキサン錯体0.01gとを混合し、100℃にて5時間反応を行った。反応物を冷却した後、減圧留去にて残存したトルエンを除去し、変性ポリオリガノシロキサン化合物mAP−4を得た。
変性ポリオリガノシロキサン化合物mAP−4の合成と同様にして、ポリオリガノシロキサン化合物AP−8を用いて反応を行い、変性ポリオリガノシロキサン化合物mAP−8を得た。
UMS−992:メタクリロキシプロピルメチルシロキサン(a=1モル%未満、b=99モル%以上、c=0モル%)
次いで、100mL三口フラスコに、反応物A10gとトルエン20gを入れ、窒素置換の後内温105℃にし、ビニルシクロヘキセンオキシド3.81gとトルエン3.81gの混合溶液を30分で滴下した。1H−NMRによりビニル基の消失を確認後、溶媒を減圧留去してBS−2を得た。
[TFTの製造]
図1(B)に示すボトムゲート・トップコンタクト型のOTFTを製造した。
25mm角非アルカリガラス「イーグルXG」(商品名、コーニング社製)からなる基板6上に、銀ナノインク(DOWA社製、水性インク40%)を使用して、ゲート電極5を作成した。
調製した硬化性組成物それぞれを、ゲート電極5を形成した基板6上にスピンコート法(回転数1000rpm、1分)にて塗布して塗膜を作成した。その後、塗膜に高圧水銀ランプ3000mW/cm2を用いて、10秒間露光し、硬化させて、ゲート絶縁層2を成膜した。
このようにして、図1(B)に示される構造のOTFT(試料No.1〜12及びc1〜c3)をそれぞれ製造した。
OTFTの製造において、形成した半導体層1を光学顕微鏡及び偏光顕微鏡にて観察し、有機半導体がゲート電極5上とゲート絶縁層2上に均等に塗布されているかを確認した。有機半導体が均一に塗布されているものを「A」、ゲート電極5又はゲート絶縁層2上のいずれかに偏っているものを「B」として、評価した。その結果を表3に示す。
各OTFTにつき、耐湿熱性試験を行い、TFT特性の湿熱安定性を評価した。
具体的には、製造した各OTFTのソース電極3及びドレイン電極4間に−40Vの電圧を印加し、ゲート電圧Vgを40V〜−40Vの範囲で変化させ、ドレイン電流Idを表わす下記式を用いて初期キャリア移動度μ1(cm2/Vs)を算出した。
式中、Lはゲート長、wはゲート幅、Ciはゲート絶縁層2の単位面積当たりの容量、Vgはゲート電圧、Vthは閾値電圧
得られた初期キャリア移動度μ1及び湿熱耐久後のキャリア移動度μ2を用いて、下記式よりキャリア移動度の維持率を算出し、その値によりOTFTの湿熱安定性を評価した。
キャリア移動度の維持率(%)=湿熱耐久後のキャリア移動度μ2/初期キャリア移動度μ1
このように、本発明の硬化性組成物及びこれを硬化してなる絶縁膜は、有機半導体材料の塗布性を改善し、しかもTFT特性の湿熱安定性を向上できることが分かった。また、本発明のOTFTFは、半導体層が均一に成膜されて高いTFT特性を発揮するうえ、電極等との密着性が高くTFT特性の湿熱安定性にも優れることが分かった。
2 ゲート絶縁層
3 ソース電極
4 ドレイン電極
5 ゲート電極
6 基板
Claims (14)
- 少なくとも下記一般式(II)で表される構造ユニットA、構造ユニットB及び構造ユニットCを有するポリオルガノシロキサン化合物(AP)を含む熱もしくは光硬化性組成物。
- 前記Rxが、含窒素脂肪族ヘテロ環又は含窒素芳香族ヘテロ環である請求項1に記載の熱もしくは光硬化性組成物。
- 前記Rxが、ピペリジン環基、ピペラジン環基、モルホリン環基、キヌクリジン環基、ピロリジン環基、アゼチジン環基、アゼチジン−2−オン環基、アジリジン環基、トロパン環基、ピロール環基、フラン環基、チオフェン環基、イミダゾール環基、ピラゾール環基、1,2,3−トリアゾール環基、1,2,4−トリアゾール環基、テトラゾール環基、オキサゾール環基、イソオキサゾール環基、チアゾール環基、イソチアゾール環基、チアジアゾール環基、ホスホール環基、ピリジン環基、ピリミジン環基、ピリダジン環基、ピラジン環基、1,2,3−トリアジン環基、1,2,4−トリアジン環基、キノリン環基、イソキノリン環基、キナゾリン環基、フタラジン環基、プテリジン環基、クマリン環基、クロモン環基、1,4−ベンゾジアゼピン環基、インドール環基、ベンズイミダゾール環基、ベンゾトリアゾール環基、ベンゾフラン環基、プリン環基、アクリジン環基、フェノキサジン環基、フェノチアジン環基、ベンゾチアジアゾール環基、イソベンゾフラン環基、イソインドール環基、ベンゾ(b)チオフェン環基、ベンゾ(c)チオフェン環基、ベンゾホスホール環基、インダゾール環基、ベンゾオキサゾール環基、ベンゾイソオキサゾール環基、ベンゾチアゾール環基、キノキサリン環基、シンノリン環基からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1又は2に記載の熱もしくは光硬化性組成物。
- 前記Ryが、ラジカル重合性官能基である請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱もしくは光硬化性組成物。
- 前記Ryが、(メタ)アクリロイルオキシ基又はスチリル基である請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱もしくは光硬化性組成物。
- 前記ポリオルガノシロキサン化合物(AP)の少なくとも一部がヒドロシリル基を有し、該ポリオルガノシロキサン化合物の該ヒドロシリル基と、ラジカル重合性を示さないアルケニル基を2つ以上有する化合物(MC)とが反応して得られる変性ポリオルガノシロキサン化合物(mAP)を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱もしくは光硬化性組成物。
- 前記ラジカル重合性を示さないアルケニル基が、ビニル基又はアリル基である請求項6に記載の熱もしくは光硬化性組成物。
- 前記ラジカル重合性を示さないアルケニル基を2つ以上有する化合物(MC)が、多官能アリル化合物である請求項6又は7に記載の熱もしくは光硬化性組成物。
- ラジカルもしくはカチオン重合性官能基を有する化合物(B)を含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱もしくは光硬化性組成物。
- 前記化合物(B)が、ラジカル重合性官能基を有する化合物である請求項9に記載の熱もしくは光硬化性組成物。
- 熱もしくは光重合開始剤を含有する請求項1〜10のいずれか1項に記載の熱もしくは光硬化性組成物。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の熱もしくは光硬化性組成物を硬化してなる絶縁膜。
- 請求項12に記載の絶縁膜をゲート絶縁層として有する薄膜トランジスタ。
- 前記ゲート絶縁層が、ゲート電極と該ゲート電極上に設けられた半導体層との間に設けられてなる請求項13に記載の薄膜トランジスタ。
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