JP2015052774A - 加飾基板上におけるレジストパターン又は導電パターンの製造方法、及び転写形感光性導電フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持フィルムと、前記支持フィルム上に設けられた感光層と、前記感光層上に設けられた保護フィルムとを備えた感光性フィルムを、前記保護フィルムを剥離した後に、前記感光層が加飾基板上に接するようにラミネートすることを含む、加飾基板への感光性フィルムのラミネート方法であって、前記保護フィルムはエンボス加工の施されたフィルムであり、前記加飾基板は段差を有し、前記感光層は前記加飾基板の段差以上の厚みを有する、加飾基板への感光性フィルムのラミネート方法。
【選択図】図4
Description
<1>支持フィルムと、前記支持フィルム上に設けられた感光層と、前記感光層上に設けられた保護フィルムとを備えた感光性フィルムを、前記保護フィルムを剥離した後に、前記感光層が加飾基板上に接するようにラミネートすることを含む、加飾基板への感光性フィルムのラミネート方法であって、前記保護フィルムはエンボス加工の施されたフィルムであり、前記加飾基板は段差を有し、前記感光層は前記加飾基板の段差以上の厚みを有する、加飾基板への感光性フィルムのラミネート方法。
<2>前記加飾基板の段差Xに対し前記感光層の厚みが2X以上である、<1>に記載の感光性フィルムのラミネート方法。
<3>ラミネート方式が真空加圧式である、<1>又は<2>に記載の感光性フィルムのラミネート方法。
<4>前記感光層が導電性繊維を含む、<1>〜<3>のいずれかに記載の感光性フィルムのラミネート方法。
<5>前記感光層の支持フィルム側の面が導電性を有する、<4>に記載の感光性フィルムのラミネート方法。
<6><1>〜<5>のいずれかに記載の方法により、加飾基板上にラミネートした感光性フィルムの感光層の所定部分に活性光線を照射する露光工程と、前記露光工程の後に、前記感光層の前記所定部分以外の部分を除去することによりレジストパターンを形成する現像工程と、を含むレジストパターンの製造方法。
<7><4>又は<5>に記載の方法により、加飾基板上にラミネートした感光性フィルムの感光層の所定部分に活性光線を照射する露光工程と、前記露光工程の後に、前記感光層の前記所定部分以外の部分を除去することにより導電パターンを形成する現像工程と、を含む導電パターンの製造方法。
<8>支持フィルムと、前記支持フィルム上に設けられた導電膜と、前記導電膜上に設けられた感光性樹脂層と、前記感光性樹脂層上に設けられたエンボス加工が施された保護フィルムと、を備える転写形感光性導電フィルム。
<9>前記導電膜と前記感光性樹脂層の厚みの合計が10μm以上である、<8>に記載の転写形感光性導電フィルム。
<10>前記保護フィルムの前記感光性樹脂層側の算術平均粗さRaが0.5μm以上2.0μm以下である、<9>に記載の転写形感光性導電フィルム。
<11>400nm〜700nmの波長域における平均光透過率が80%以上である、<8>〜<10>のいずれかに記載の転写形感光性導電フィルム。
<12>巻芯と、前記巻芯に巻かれた転写形感光性導電フィルムとを備え、前記転写形感光性導電フィルムが、<8>〜<11>のいずれかに記載の転写形感光性導電フィルムである、転写形感光性導電フィルムロール。
尚、本明細書における「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」又はそれに対応する「メタクリレート」を意味する。同様に「(メタ)アクリル酸」とは「アクリル酸」又は「メタクリル酸」を意味し、「(メタ)アクリロイル」とは「アクリロイル」又は「メタクリロイル」を意味する。
本発明の方法により、段差を有する加飾基板上に気泡を巻き込まずに感光性フィルムをラミネートすることができる。
本実施形態の転写形感光性導電フィルムは、導電膜と感光性樹脂層とが感光層を構成するが、本発明の加飾基板へのラミネート方法においては、ラミネートするフィルムは、導電膜2を備えていなくてもよい。
これらの中でも、形成される導電パターンの透明性及び解像性に優れる観点から、芳香族ケトン化合物、オキシムエステル化合物、又はホスフィンオキサイド化合物が好ましく、オキシムエステル化合物、又はホスフィンオキサイド化合物がより好ましい。
ホスフィンオキサイド化合物の中でも、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイドがさらに好ましい。
オキシムエステル化合物の中でも、1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン2−(O−ベンゾイルオキシム)(例えばBASF株式会社製の製品名「OXE−01」)がさらに好ましい。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
光透過性の観点からは50μm以下であることが好ましく、40μm以下であることがより好ましく、35μm以下であることがさらに好ましい。感光層4の光硬化性の観点から好ましい。感光層4の厚みは、走査型電子顕微鏡により測定することができる。
(a)保護フィルムから5cm×10cmの測定サンプルを切り出す。
(b)平坦なガラス基板(10cm×10cm)に水を1滴スポイトで垂らした後、気泡が入らないように測定サンプルをクリーンローラーでガラス基板に圧着する。
(c)測定サンプルの長手方向の両端を重石で固定し、測定サンプルにおける測定領域(284.1μm×213.1μmの領域)を任意に10箇所選択する。
(d)形状測定レーザーマイクロスコープ(VK−X200、KEYENCE株式会社製)を用いて、対物レンズ50倍で測定領域を観察すると共に、算術平均粗さ(Ra)及び最大高さ(Rmax)を測定した後、計10箇所の平均値を算出する。
(e)前記工程(a)〜(d)を繰り返して測定値を計3回取得し、繰り返し3回の平均値を算術平均粗さ(Ra)として採用する。
本発明の一実施形態では、転写形感光性導電フィルムロールは、巻芯と、前記巻芯に巻かれた転写形感光性導電フィルムとを備え、前記転写形感光性導電フィルムが、既に説明した本発明の転写形感光性導電フィルムである。尚、この際、支持フィルム1が最も外側になるように巻き取られることが好ましい。
図4は、本発明に用いることができる加飾基板の一実施形態を示す模式図である。
加飾基板20としては、ガラス基板、シクロオレフィンポリマーフィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等のプラスチック基板が挙げられる。加飾基板20の段差の厚みXは、使用の目的に応じて適宜選択することができる。
加飾基板は、基板に数μmの加飾段差が施されたものであり、この段差は通常10μm程度が要求されているが、10μm以下であることがより好ましく、5μm以下であることがより好ましく、3μm以下であることがさらに好ましい。
加飾基板20は、400nm〜700nmの波長域での最小光透過率が80%以上であるものが好ましい。加飾基板20が、このような条件を満たす場合、ディスプレイパネル等での高輝度化が容易となる。
転写形感光性導電フィルム10の積層は、感光性樹脂層3及び/又は加飾基板20を70℃〜130℃に加熱することが好ましく、圧着圧力は、0.1MPa〜1.0MPa程度(1kgf/cm2〜10kgf/cm2程度)とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。また、感光性樹脂層3を上記のように70℃〜130℃に加熱すれば、予め加飾基板20を予熱処理することは必要ではないが、積層性をさらに向上させるために加飾基板20の予熱処理を行うこともできる。
本発明の導電パターンの製造方法は、上記説明したラミネート方法により、加飾基板上にラミネートした転写形感光性導電フィルムの感光性層の所定部分に活性光線を照射する露光工程と、前記露光工程の後に、前記感光層の前記所定部分以外の部分を除去することにより導電パターンを形成する現像工程とを含む。
(実施例1)
<転写形感光性導電フィルムの作製>
[導電フィルム(感光性導電フィルムの導電膜)W1の作製]
銀ナノワイヤー分散溶液(Cambrios株式会社製、ClearOhm Ink−A AQ)30質量部あたり、超純水(和光純薬工業社製、超純水Ultrapure Watar)を70質量部、防錆剤(Cambrios株式会社製、ClearOhm SFT−D)を0.12質量部添加し、導電膜形成用塗料を調製した。この導電膜形成用塗料を50μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム、東洋紡株式会社製、商品名「A1517」)上に30g/m2で均一に塗布し、50℃の熱風対流式乾燥機で30分間乾燥し、導電フィルムW1を形成した。導電膜の乾燥後の膜厚は、0.1μmであった。
表1に示す材料を、撹拌機を用いて15分間混合し、感光性樹脂組成物の溶液X1を作製した。
TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名)
TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(BASF株式会社製、商品名「LUCIRIN TPO」)
OFS6030:γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名)
8032 ADDITIVE:オクタメチルシクロテトラシロキサン(東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名)
感光性樹脂組成物の溶液X1を、前記導電フィルムW1上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥して感光性樹脂層を形成した。導電フィルムと感光性樹脂層からなる感光層の乾燥後の膜厚は15μmであった。さらに、前記感光層上にエンボス加工を施した保護フィルム(大倉工業株式会社製、商品名T−5N、表面粗さRa1.2μm)を備えた転写形感光性導電フィルムについて、保護フィルムを剥離除去した後、感光性樹脂層側を、5μmの段差をもつ加飾基板上に積層し、真空ラミネータ(名機製作所製、上下熱盤温度:110℃、ラミネート面圧力:0.5MPa)で熱ラミネートを真空時間20秒、加圧時間30秒で実施した。その後、光学顕微鏡で加飾基板と転写形感光性導電フィルムの界面を観察したところ、気泡の残りやすい加飾部やその周辺部に気泡は見られなかった。尚、測定箇所は図6に示す6箇所であり、以下の基準で評価した。
A:図6中の1〜3全てに気泡発生が見られなかった。
B:図6中の1〜3のうち2カ所には気泡発生が見られなかった。
C:図6中の1〜3のうち1カ所には気泡発生が見られなかった。
D:図6中の1〜3全てに気泡が発生した。
保護フィルムの両面の算術平均粗さ(Ra)は、下記の手順により測定した。
(a)保護フィルムから5cm×10cmの測定サンプルを切り出した。
(b)平坦なガラス基板(10cm×10cm)に水を1滴スポイトで垂らした後、気泡が入らないように測定サンプルをクリーンローラーでガラス基板に圧着した。
(c)測定サンプルの長手方向の両端を重石で固定し、測定サンプルにおける測定領域(284.1μm×213.1μmの領域)を任意に10箇所選択した。
(d)形状測定レーザーマイクロスコープ(VK−X200、KEYENCE株式会社製)を用いて、対物レンズ50倍で測定領域を観察すると共に、算術平均粗さ(Ra)を測定した後、計10箇所の平均値を算出した。
(e)前記工程(a)〜(d)を繰り返して測定値を計3回取得し、繰り返し3回の平均値を算術平均粗さ(Ra)として採用した。
上記加飾基板にラミネートした転写形感光性導電フィルムV1の支持フィルム上にライン幅/スペース幅が1mm/1mmの透明電極パターンを有するアートワークを密着させた。そして、平行光線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM1201)を使用して、支持体フィルム側(感光性導電フィルム導電膜上方)より露光量5×102J/m2(i線における測定値)で、紫外線を照射した。
次いで、非接触抵抗計(ナプソン株式会社製、EC−80P)を用いて、段差部分の両端の導通を確認した。結果を表2に示す。
表2に記載されている条件に変えて実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。尚、比較例1〜4では保護フィルムとしてポリエチレンフィルム(タマポリ株式会社製、商品名「NF−13」)を用いた。
2 導電膜
2a 導電パターン
3 感光性樹脂層
3a 樹脂硬化層
4 感光層
5 エンボス加工された保護フィルム
10、12 感光性導電フィルム
20 加飾基板
Claims (12)
- 支持フィルムと、前記支持フィルム上に設けられた感光層と、前記感光層上に設けられた保護フィルムとを備えた感光性フィルムを、前記保護フィルムを剥離した後に、前記感光層が加飾基板上に接するようにラミネートすることを含む、加飾基板への感光性フィルムのラミネート方法であって、
前記保護フィルムはエンボス加工の施されたフィルムであり、
前記加飾基板は段差を有し、前記感光層は前記加飾基板の段差以上の厚みを有する、加飾基板への感光性フィルムのラミネート方法。 - 前記加飾基板の段差Xに対し前記感光層の厚みが2X以上である、請求項1に記載の感光性フィルムのラミネート方法。
- 前記ラミネートの方式が真空加圧式である、請求項1又は2に記載の感光性フィルムのラミネート方法。
- 前記感光層が導電性繊維を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の感光性フィルムのラミネート方法。
- 前記感光層の支持フィルム側の面が導電性を有する、請求項4に記載の感光性フィルムのラミネート方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法により、加飾基板上にラミネートした感光性フィルムの感光層の所定部分に活性光線を照射する露光工程と、
前記露光工程の後に、前記感光層の前記所定部分以外の部分を除去することによりレジストパターンを形成する現像工程と、
を含むレジストパターンの製造方法。 - 請求項4又は5に記載の方法により、加飾基板上にラミネートした感光性フィルムの感光層の所定部分に活性光線を照射する露光工程と、
前記露光工程の後に、前記感光層の前記所定部分以外の部分を除去することにより導電パターンを形成する現像工程と、
を含む導電パターンの製造方法。 - 支持フィルムと、前記支持フィルム上に設けられた導電膜と、前記導電膜上に設けられた感光性樹脂層と、前記感光性樹脂層上に設けられたエンボス加工が施された保護フィルムと、を備える転写形感光性導電フィルム。
- 前記導電膜と前記感光性樹脂層の厚みの合計が10μm以上である、請求項8に記載の転写形感光性導電フィルム。
- 前記保護フィルムの前記感光性樹脂層側の算術平均粗さRaが、前記感光性樹脂層の厚みをTとした際に、0.5μm以上0.2Tμm以下である、請求項9に記載の転写形感光性導電フィルム。
- 400nm〜700nmの波長域における平均光透過率が80%以上である、請求項8〜10のいずれかに記載の転写形感光性導電フィルム。
- 巻芯と、前記巻芯に巻かれた転写形感光性導電フィルムとを備え、
前記転写形感光性導電フィルムが、請求項8〜11のいずれかに記載の転写形感光性導電フィルムである、転写形感光性導電フィルムロール。
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