JP2016078027A - 熱延鋼板の圧延方法 - Google Patents

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【課題】粗圧延機の圧延で発生した反りを低減して、ローラーレベラーおよび仕上圧延機群での安定通板を実現することができる熱延鋼板の圧延方法を提供する。【解決手段】圧延工程では、板厚みを薄くする圧延の最終パスを、前記少なくとも1機以上の可逆式圧延機のうち最下流にある可逆式圧延機において下流側から上流側に向かって行い、次いで、同圧延機において、上流側から下流側に向かって平坦化パスを行い、粗圧延機群の出側で粗圧延を完了した鋼板をローラーレベラーで鋼板を矯正した後に、仕上圧延工程で仕上圧延する熱延鋼板の圧延方法。【選択図】図7

Description

本発明は、粗圧延工程と仕上圧延工程を有する熱延鋼板の圧延方法に関するものであり、
特に粗圧延後のシートバー厚みが50mmを超える高強度厚肉熱延鋼板を安定的に製造するための圧延方法に関するものである。
一般的な熱延鋼板の製造工程では、図1に示すように、鋼スラブを連続加熱炉1により1200℃程度に加熱した後に、サイジングプレス2により板幅方向に鍛造を行い、板幅を調整した後に、粗圧延機群3により熱間圧延を行い、おおよそ30〜50mm程度のシートバーと呼ばれる半製品の鋼板にした後に、このシートバーを連続圧延可能な6〜7スタンドの仕上圧延機群7により熱間圧延して板厚み1.2〜25mmの熱延鋼板に仕上げる。次いで、仕上圧延された鋼板は、ランアウトテーブルの冷却装置8により冷却された後にコイラー(巻取装置)9で巻き取られる。
た、通常、粗圧延機群3と仕上圧延機群7の間にはクロップシャー6が設けられ、粗圧延後の鋼板のクロップ部が切断されるが、さらに粗圧延機群3とクロップシャー6の間にロール本数が3〜11本程度のローラーレベラー5を設けて、粗圧延後のシートバー10の発生した反りを矯正した後にクロップ部を切断することも行われている。
粗圧延での圧延では、鋼板の先端部もしくは後端部に圧延反りが発生することが多く、粗圧延工程で鋼板の先端部や後端部に反りが発生すると、次工程での仕上圧延機群7で圧延する際に、噛み込み不良を起こし安定した通板が確保できなくなる。
また、粗圧延が完了した鋼板(シートバー)は、クロップ部をクロップシャーで切断した後に次工程の仕上圧延機群による仕上圧延が施されるが、クロップ部を切断するに当たり、シートバー10の先後端部に大きな反りが発生していると、切断不良を招くだけでなく、目標切断位置で切断できないリスクもある。
反りの発生原因はいくつかあるが、その大きな原因として、圧延ロール噛込み時のパスラインの誤差が考えられている。
したがって、鋼板の反りを回避するためには、粗圧延工程でのパスラインを厳格に制御して、鋼板(シートバー)の厚み中心とロールギャップの中心を一致させなければならないが、圧延パスの進行と共に、板厚みが薄くなってくるため、テーブルローラーのレベルを各圧延パスで変更する必要がある。このような機構を安定的に稼動させることは、鉄鋼設備のような大型機器では機械精度のばらつきが避けられないことから実質上困難である。
粗圧延時のシートバーの先後端部に発生した圧延反りを改善する手段として、従来より以下のような技術が開示されている。
特許文献1に記載の技術は、粗圧延機の直後に第一の反り矯正装置を、仕上圧延機前に第二の反り矯正装置を設置して、シートバーの形状を修正する技術である。反りの矯正装置としてロールにより繰り返し曲げが可能なローラーレベラータイプが記載されている。
特許文献2には、同文献中の図5に示されているように、粗圧延機の出側に反り矯正ロールを設置して、圧延反りを修正する技術が記載されている。
ところで、近年、高強度厚肉熱延鋼板の需要が高まっているが、高靭性仕様の高強度厚肉熱延鋼板では、靭性を確保するために、温度950℃以下で仕上圧延時の圧下率を60%以上の高圧下率の圧延条件で制御圧延することがある。このような場合、粗圧延終了時のシートバー厚みは50mm以上、最大100mmにもなる。
しかし、このように肉厚のシートバーの先端部および後端部に反りが発生すると、特許文献1、2に記載された技術を適用して反りを矯正することは以下のとおり実質上困難である。
特許文献1に記載のローラーレベラーなどの矯正装置として、十分な矯正反力を付与可能なローラーレベラーを導入すれば、反り低減に十分な効果を発揮することができるが、粗圧延機出側でのシートバー厚みが50mm以上〜最大100mm程度となるケースでは、耐荷重が200トンを超えるような極めて高い矯正反力を持つローラーレベラーの導入が必要となる。このような設備は、設置するには設備の改造をともない、また設備自体も高コストである。
特許文献2に記載の矯正手段についても、通常、圧延機の近傍には、板厚計や幅計等の最終製品に大きく影響を及ぼすセンサー類が設置されており、矯正用ロールをセンサーともに設置することは、スペースの確保が困難であり、また、この装置も設置するには設備の改造をともない、大きな矯正反力を必要とするため、設備自体がかなり高コストである。
特開2004−351484号公報 特開平5-57317号公報
そこで、本発明は、粗圧延機群の圧延機を活用して、鋼板の先後端部の反りを低減して、鋼板矯正機であるローラーレベラーへの負荷を低減するとともに、該ローラーレベラーの矯正により、粗圧延機群3の圧延で発生した反りをさらに低減して、ローラーレベラーおよび仕上圧延機群の安定通板を実現することができる熱延鋼板の圧延方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の手段を採用する。
[1]加熱した鋼スラブを少なくとも1機以上の可逆式圧延機を含む粗圧延機群により粗圧延する粗圧延工程と粗圧延後の鋼板を仕上圧延機群により仕上圧延する仕上圧延工程とを有する熱延鋼板を製造する方法であって、粗圧延工程では、板厚みを薄くする圧延の最終パスを、前記少なくとも1機以上の可逆式圧延機のうち最下流にある可逆式圧延機において下流側から上流側に向かって行い、次いで、同圧延機において、上流側から下流側に向かって平坦化パスを行い、粗圧延機群の出側で粗圧延を完了した鋼板をローラーレベラーで鋼板を矯正した後に、仕上圧延工程で仕上圧延することを特徴とする熱延鋼板の圧延方法。
[2]前記ローラーレベラーの耐荷重が200ton以下であることを特徴とする[1]に記載の熱延鋼板の圧延方法。
[3]前記平坦化パスが、圧延機のロールギャップを鋼板の板厚みに対して+3mm以上〜+50mm未満の範囲内に設定して通板させるパスであることを特徴とする[1]又は[2]に記載の熱延鋼板の圧延方法。
[4]前記平坦化パスが、圧延機のロールギャップを鋼板の板厚みに対して+50mm以上〜+300mm以下の範囲内に設定して鋼板の先端部を通過させた後に、鋼板の後端部が通過する前にロールギャップを通過する鋼板の板厚みに対して+1mm以上〜+50mm未満の範囲内に設定して該後端部を通過させるパスであることを特徴とする[1]又は[2]に記載の熱延鋼板の圧延方法。
[5]前記粗圧延を完了した鋼板の板厚みが50mm以上〜100mm以下であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の熱延鋼板の圧延方法。
[6]前記のローラーレベラーのロールギャップを板厚みに対して+1mm以上〜+5mm以下の範囲内に設定することを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の熱延鋼板の圧延方法。
[7]前記粗圧延機群が前記可逆式圧延機のうち最下流にある可逆式圧延機より下流側に少なくとも1機以上の非可逆式圧延機を備え、該少なくとも1機以上の非可逆式圧延機のいずれかの圧延機において、平坦化パスを行うことを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の圧延方法。
[8]前記少なくとも1機以上の非可逆式圧延機のいずれかの圧延機での平坦化パスが、圧延機のロールギャップを鋼板の板厚みに対して+3mm以上〜+50mm未満の範囲内に設定して通板させるパスであることを特徴とする[7]に記載の熱延鋼板の圧延方法。
[9]前記少なくとも1機以上の非可逆式圧延機のいずれかの圧延機での平坦化パスが、圧延機のロールギャップを+50mm以上〜+300mm以下の範囲内に設定して鋼板の先端部を通過させた後に、鋼板の後端部が通過する前にロールギャップを通過する鋼板の板厚みに対して+1mm以上〜+50mm未満の範囲内に設定して該後端部を通過させるパスであることを特徴とする[7]に記載の熱延鋼板の圧延方法。
本発明によれば、粗圧延機群の圧延機を活用することによって、粗圧延完了後の鋼板先後端部の反りを低減することができるから、次工程のローラーレベラでの鋼板の矯正時に、ローラーレベラーへの負荷を低減することができるとともに、ローラーレベラーの矯正時において鋼板を安定して通板して矯正することができる。そして該ローラーレベラーで鋼板の反りをさらに矯正することができるから、仕上圧延機群の仕上圧延において、鋼板を安定して通板して圧延することができる。このことにより、生産性や歩留まりの高い熱延鋼板の製造が可能となる。また、ローラーレベラーへの負荷を低減することは、強力な反り矯正力を有する矯正手段を使用することなく、高強度厚肉の熱延鋼板の製造においても、従来の一般的な熱延鋼板の製造ラインにおいて使用されている、耐荷重200ton以下のローラーレベラーの使用を可能とする。このように、圧延機の活用や耐荷重の比較的小さなローラーレベラーの使用は、新たな大掛かりな装置の導入や設備の改造を必要としない。
一般的な熱延鋼板の製造ラインを示す。 鋼板の先端部での圧延を示す。 鋼板の後端部での圧延を示す。 先端部に反りが発生した鋼板がローラーレベラーに進入する状態を示す。 後端部に反りが発生した鋼板がローラーレベラーに進入する状態を示す。 ロール〜鋼板ギャップを示す。 本発明の実施形態における熱延鋼板の製造ラインを示す。 粗圧延での鋼板の端部の反り修正方法(平坦化パス)の1例を示す。 粗圧延での鋼板の端部の反り修正方法(平坦化パス)の他の例を示す。 本発明の他の実施形態における熱延鋼板の製造ラインを示す。
本発明では可逆圧延機の圧延を活用するので、可逆圧延での圧延パスについて、簡単に説明しておく。
一般的な熱延鋼板の製造ラインについてはすでに図1に示した。この図1に示す熱延鋼板の製造設備では、粗圧延機群がリバース圧延可能な可逆式圧延機31と下流側への搬送方向のみの圧延が可能な非可逆式圧延機32からなり、圧延機の下に示される矢印(実線)が圧下パス(板厚みを薄くする圧延パス)を表している。そして、可逆式圧延機31では、通常、5〜11パス程度の圧下パスが可逆の方向に(上流側から下流側、あるいは下流側から上流側に)行われるが、可逆式圧延機において、最終のパスでは、圧延と次の圧延機への搬送とを同時に実施するため、可逆式圧延機31の圧延パス回数は必ず奇数となり、圧延をしつつ下流側にある圧延機へシートバー10を搬送する。そのため、可逆式圧延機における最終パスの圧延方向は、次圧延機へのシートバー10の搬送方向と必ず一致する。
なお、上記の「上流側から下流側」とは、図1に示されるような熱延鋼板の製造ラインにおいて、加熱炉1からコイラー9への方向を指し、「下流側から上流側」とは、図1に示されるようなコイラー9から加熱炉1への方向を指しており、以下においても同様である。
本発明の実施形態を説明する前に、粗圧延工程での圧延において鋼板(シートバー)の先端部および後端部に発生する反りについて詳細に説明する。
圧延時に発生する反りの原因はいくつかあるが、その大きな原因として圧延機噛み込み時のパスラインの誤差による鋼板先端の反りがある。
図2に、粗圧延時に、圧延方向に対して鋼板の先端側に発生する反りを模式的に示す。
図2(a)は、鋼板10が左から右に搬送されて上下の圧延ロール(ワークロール)33、33に噛み込まれる状態を示している。また、図2(b)は、鋼板が上下圧延ロールに噛み込んだ後、さらに鋼板の先端部の圧延が進行した状態を示している。圧延方向は左から右に向かう方向である。
図2(a)から分かるように、上下圧延ロールのロールギャップ中心に対して、鋼板10のパスラインが低くなっており、鋼板の板厚み中心がロールギャップの中心よりも低い位置にある状態で鋼板が搬送されているため、鋼板先端部の下端が先に下圧延ロール33に先に接触する。そのため、鋼板10の先端は下圧延ロール33により、上方に押されることで、曲がった状態で圧延機に噛みこむことになる。その結果、図2(b)から分かるように、圧延後の鋼板先端部は上反りとなる。
図3は、図2に示す圧延が進行し、鋼板の後端部側が圧延される状態を模式的に示している。
図3(a)は、圧延が進行し、鋼板10の後端部が上下の圧延ロールにこれから圧延される状態を示している。また、図3(b)は、さらに圧延が進行し、鋼板10の後端が上下のワークロールのロールギャップから抜け出ようとしている状態を示している。
図3(a)から分かるように、鋼板の後端部側では、ロールギャップ中心と鋼板10の板厚み中心がほぼ一致した状態で圧延が進行しており、そのため、図3(b)から分かるように、鋼板10に垂直方向の力は発生せずに、圧延形状は平坦となる。
以上のことから、圧延方向に対して噛込み側となる先端部側では、反りが発生しやすい。先に説明したように、一般的な操業では可逆式圧延機31及び非可逆式圧延32では、必ず下流側に向かったパス(奇数パス)で圧延が完了するため、常に鋼板の下流側の端部に反りが発生する。
本発明の圧延方法では、粗圧延機群の下流側の出側に設けたローラーレベラーにより、鋼板の反りを矯正するものであるが、図4には粗圧延工程中に先端部に反りが発生した鋼板がローラーレベラー5に進入した場合を、また、図5には粗圧延工程中に後端部に反りが発生した鋼板が同ローラーレベラー5に進入した場合をそれぞれ示している。
前者の図4の場合は、複数ロールからなるローラーレベラーのローラー間に鋼板の先端が衝突して詰りが発生しやすいといった問題がある。後者の図5の場合は、反りが鋼板の後端部であるため、前者のような問題はないものの、厚肉シートバーや高強度のシートバーに発生した反りを矯正する場合、大きな矯正反力を持つローラーレベラーで矯正する必要がある。
したがって、ローラーレベラーでの通板性の観点から、ローラーレベラー噛み込み側の鋼板の先端部の反りはできるだけ小さくすると共に、鋼板の後端部では、矯正板力がローラーレベラーの耐荷重範囲に収まる程度の反りにすることが必要である。
本発明の第1の実施形態を図6〜図8に基づいて説明する。
ここで、本発明における上下圧延ロールのロールギャップやローラーレベラーのロールギャップについて触れておく。
図6には、通過する鋼板の「板厚み」と「ロール〜鋼板ギャップ」が上下圧延ロールとローラーレベラーの場合についてそれぞれ示されている〔6図(a)および6図(b)〕。この図から分かるように、ロール〜鋼板ギャップが+(プラス)の場合、ロールギャップの値は、通過する鋼板の板厚みの値にロール〜鋼板ギャップの値を加算したものである。
例えば、ロールギャップを鋼板の板厚みに対して+50mmに設定する圧延パスとは、ロールギャップを板厚みの値にロール〜鋼板ギャップの値50mmを加算した値に設定する圧延パスであることを意味している。
また、ロール〜鋼板ギャップを0(ゼロ)mmに設定する圧延パスとは、板厚みを薄くする圧延パス、すなわち圧下パスであることを意味している。
図7には、本実施形態が行われる熱延鋼板の製造ライン設備およびパスパターンが示されている。
本実施態様の熱延設備では、粗圧延機群が少なくとも1機以上の可逆式圧延機と少なくとも1機以上の非可逆式圧延機から構成されているが、図7では、1機の可逆圧延機31とその下流に1機の非可逆圧延機32のみが示されている。
また、粗圧延機群3に非可逆式圧延機32を備えなくとも粗圧延は可能であるから、非可逆圧延機32は必須のものではない。
また、粗圧延機群の下流には順にローラーレベラー5、クロップシャー6、仕上圧延機群7、鋼板を冷却するランアウトテーブルに設けられた冷却装置8および仕上圧延後の鋼板を巻き取るコイラー9が設けられている。
図7には本発明の第1の実施形態におけるパスパターンが各圧延機の下に示されている。実線の矢印が圧下パス(すなわち板厚みを薄く圧延するパス)、破線の矢印が平坦化パスを示している。平坦化パスについては後述する。
本実施形態では、加熱されたスラブをまず1機以上の可逆式圧延機で圧下パスからなる可逆圧延を行い減厚するが、可逆式圧延機のうちで最下流にある(すなわち最もコイラー8側寄りにある)可逆式圧延機31において、最終の圧下パスを偶数パス目とする(すなわち圧下パスを偶数パス目で完了させる)。したがって、この最終圧下パスは、鋼板(シートバー)10が下流側から上流側に向かう方向に行われることになる(図7の粗圧延機31下に示す最下の実線の矢印参照)。
なお、可逆式圧延機のうちで少なくとも1機以上の可逆式圧延機が1機のみからなる場合はこの1機の圧延機が、可逆式圧延機のうちで最下流にある可逆式圧延機となる。
そして、最終の圧下パスに続いて、上記の最下流側にある可逆式圧延機31(すなわち最終の圧下パスを行った圧延機)において、鋼板10を上流側から下流側に向かって、ロールギャップを板厚より広くして平坦化パスと呼ぶ通板パスを以下のようにして行い(図7の粗圧延機31下に示す破線の矢印参照)、鋼板を下流に通板する。
平坦化パスを図8に基づいて説明する。
本実施態様では、まず加熱したスラブは粗圧延機群が有する少なくとも1機以上の可逆式圧延機31、・・・、31で圧下パス(板厚みを薄くする圧延パス)を繰り返して多パス圧延をするが、可逆式圧延機のうち最下流にある可逆式圧延機31において圧下パスを偶数パス目で完了する。この最終の圧下パスは偶数パス目であるから、下流側から上流側の方向に圧延される。図8(a)にはこの最終の圧下パスが示されている。
次に、この最終の圧下パスが行われた可逆式圧延機31(上記の可逆式圧延機のうち最下流にある可逆式圧延機)において平坦化パスが行われる。8図(b)〜(e)には、上述した最終の圧下パスに続いて行われる平坦化パスの通板状況が示されている。
この平坦化パスと呼ぶ通板パスは、ロールギャップを鋼板(シートバー)が上下の圧延ロールに同時に接触することがないように十分に広く設定して、鋼板の先端部を通過させ〔図8(b)参照〕、かつ鋼板の後端部の反りに矯正力が発生する程度に狭く設定して、鋼板の後端部を通過させるパスである〔図8(b)〜(e)〕。
上述のとおり、可逆式圧延機31の偶数パス目(下流側から上流側へのパス)で最終の圧下パス(すなわち板厚みを薄く圧延するパス)を完了する。この圧下パスにより、シートバーの圧延機上流側に大きな反りが発生し、他方、下流側の反りが低減する。このことにより、下流に設けられたローラーレベラー5への噛み込み性を改善することができる。
また、最終の圧下パスに続く平坦化パスで、上流側端部(すなわち後端部)に発生した大きなシートバー10の反りを低減することでき、ローラーレベラーの矯正において、後端部を比較的低い矯正荷重で矯正することができる。
可逆圧延機31において鋼板の圧下パスを偶数パスで終了した場合は、鋼板の下流側の端部に発生する反りは3mm前後以下にすることも可能である〔図3および図8(a)参照〕。
したがって、この場合、この平坦化パスと呼ぶ通板パスでは、ロールギャップを鋼板の板厚みに対して、+3mm以上〜+50mm未満の間に(すなわちロールギャップを通過する鋼板の板厚みよりも3mm以上〜50mm未満の範囲でより厚く)設定して通板するのが好ましい。
ロールギャップを板厚みに対して+3mm未満に設定した場合は、圧延機下流側の端部にわずかな反りが残存していた場合、その際パスラインのズレなどによってシートバー10が可逆式圧延機31へ進入するときに、上圧延ロールもしくは下圧延ロールにシートバー10が衝突する可能性があり、シートバー噛み込み側端部が折れ曲がり、再び反りが発生するリスクがある。また、ロールギャップ設定を板厚み+50mm以上に設定した場合は、圧延機下流側の反りの矯正効果が少なくなってしまう。
上記の第1の実施態様における平坦化パスでは、平坦化パスが行われる圧延機のロールギャップを一定に保持したが、これとは異なる平坦化パスを行う第2に実施形態について説明する。
図9に、この本発明の第2の実施態様における最終の圧下パス以降のシートバーの形状の模式的に示す。
第2の実施態様でも、最終圧下パスは、第1の実施形態と同様に、可逆式圧延機31の偶数パス目とする。このとき圧延方向は下流側から上流側に向かう方向であり、この最終の圧下パスにより、すでに記載したように、鋼板の圧延噛み込み側、すなわち鋼板(シートバー)の上流側に大きな反りが発生し、下流側では比較的小さい反りが発生する〔図9(a)〕。次に、可逆式圧延機31のロールギャップを板厚みより十分大きい+50mm以上に設定して、シートバー10が上下の圧延ロールに同時に接触しないようにしてから、シートバー10を下流側に搬送する〔図9(b)〕。そして、シートバーの先端部が可逆式圧延機31を通過後に、可逆式圧延機31のギャップを板厚みに対して+1mm以上〜+50mm未満の範囲内に設定してシートバーの後端部を通過させる。シートバー10の圧延機上流側の後端部で反りが発生している部位は、上下の圧延ロールに接触するため曲げ矯正がなされて平坦化する〔図9(d)〕。
先端部通板時には板厚みに対してロールギャップを板厚みに対して+50mm以上に設定する理由であるが、ロールギャップを狭くすると、シートバー10通板時に先端部がテーブルロールに衝突して跳ねて上面ロールに衝突して反りを助長するリスクがあるため、シートバーと圧延ロールの衝突がないような十分なロールギャップを確保するために板厚みに対して+50mm以上として設定する。ロールギャップを広くしすぎると、シートバー長さが短い、若しくは圧延速度が速い場合には、シートバー先端部通過後のロールギャップ設定時間が長くなってしまいシートバー後端部で適切なロールギャップにできなくなるので、広くとも板厚みに対して+300mm以下程度が好ましい。さらに好ましくは+100〜+150mm程度で設定するのが好適である。
平坦化パスのシートバー10の後端部でのロールギャップ設定は、通過するシートバーの板厚みに対して+1mm以上から50mm未満、好ましくは5mm以下の間で設定するのが好ましい。ロールギャップを板厚み+1mm未満に設定した場合は、圧延時の板厚みの誤差があった場合、可逆式圧延機で軽圧下される。その際、シートバーの上下面に温度偏差があった場合は、反りが助長されてしまうためである。また、ロールギャップ設定を板厚み+50mmよりも大きく設定した場合は、圧延機下流側の反りの矯正効果が少なくなってしまう。矯正効果を大きくするためには、ロールギャップ設定は極力狭いほうが良いため、好ましくはシートバー厚みに対して+5mm以下にするのが好適である。
以上のとおり、平坦化パスにおいて、第1の実施態様における平坦化パスでは、シートバーの全長におけるロールギャップを一定としたが、第2の実施態様における平坦化パスでは、シートバーの先端部がロールギャップを通過した後にロールギャップの値を変更している。
第2の実施態様に行ける平坦化パスも、第1の実施態様と同様に、ロールギャップを鋼板(シートバー)が上下の圧延ロールに同時に接触することがないように十分に広く設定して、鋼板の先端部を通過させ、かつ鋼板の後端部の反りに矯正力が発生する程度に狭く設定して、鋼板の後端部を通過させるパスであるといえる〔図9(b)〜(e)〕。
鋼板(シートバー)の反り改善効果は、後者の第2の実施態様の平坦化パスの方が大きいが、高度な制御機構を準備する必要があるため、圧延機の制御装置の能力に応じて、いずれの態様を採用してもかまわない。
次にローラーレベラーの矯正方法について説明する。
一般的にローラーレベラーは複数のロールを上面及び下面に配置し、上下のロールの垂直方向軸心をずらした状態で押し込むことで、鋼板に曲げ歪を与えることで矯正している。
一方、シートバー厚みが50mm以上の厚肉鋼板では、鋼板に曲げ歪を与えるには数1000ton程度の非常に大きな荷重を必要とするが、熱延における一般のローラーレベラーの耐荷重はせいぜい200ton程度であり、矯正が困難である。そこで、鋼板全長に曲げ歪を加えるのではなく、わずかに反りのある圧延方向上流側のみが矯正されるように、ローラーレベラーのロール〜鋼板ギャップ〔図6(b)参照〕を板厚みに対して+1mm以上〜+5mm以下の範囲内に設定する手法とする。このようなギャップ設定とすることに加えて、上記で述べた圧延ロールによる反りの平坦化を組み合わせることで、ローラーレベラー5の矯正反力が極めて小さくなる。このように、ローラーレベラーへの矯正時の負荷が小さくできるので、高強度厚肉鋼板の製造においても、従来の熱延製造ラインで使用されている、一般の耐荷重が耐荷重200ton以下のローラーレベラーの使用によって、全長にわたり反りの少ないシートバー10の製造が可能となる。なお、ローラーレベラーのロールギャップは、本発明の範囲で、出側に対して入側を広くする設定にしたり、入側と出側のロールギャップを一致させて、ローラーレベラーの上下ロールを平行に配置する設定にしたり、いずれでもかまわない。
図7に示した熱延鋼板の製造ライン設備では、最終の圧下パスを行った可逆式圧延機31の下流側に、少なくとも1機以上の非可逆式圧延機32(図7では1機のみを示す)を設けているが、この少なくとも1機以上の非可逆式圧延機のいずれかの圧延機においても、上記と同様のロールギャップ設定を行い、第1の実施形態、若しくは第2の実施形態と同様のロールギャップ設定を行う平坦化パスで通板することもできる。また、非可逆式圧延機32で平坦化パスが不要な場合は、ロールギャップを+50mm以上に開放して空パスとすることもできる。
上記の平坦化パスの第1の実施形態や第2に実施形態は、粗圧延機群が少なくとも1機以上の可逆圧延機のみから構成されている熱延鋼板の製造ライン設備にも適用できる。図10には、粗圧延機群3が3機の可逆式圧延機31で構成されている製造ライン設備の例である。
この場合は、第1や第2の実施形態を実施する場合には、粗圧延機群3の可逆式圧延機のうちで最下流側にある可逆式圧延機の圧下パスを偶数で完了し、続く奇数パス目で平坦化パスとしてロールギャップを設定すればよい。
以上で述べたように、本発明によれば、粗圧延工程において、粗圧延機の活用により、鋼板10の先端部および後端部の反りを小さくすることで、その後工程のローラーレベラー5の矯正において鋼板10の先端部の通板性を向上させるとともに、後端部での矯正荷重を小さくすることができるから、反りの小さな鋼板10の製造が可能になる。そのことにより、仕上圧延工程でも安定した通板性を維持して圧延することができる。
また、矯正荷重が小さくできることによるローラーレベラーへの負荷の低減は、高強度厚肉鋼板の製造においても、従来の熱延製造ラインで使用されている、一般の耐荷重が200ton以下のローラーレベラーの使用を可能とする。
本発明の実施態様を図7や図10に示される熱延鋼板の製造設備に適用した例を説明したが、これらの設備に限らず、本発明は粗圧延機群により粗圧延する粗圧延工程と粗圧延後の鋼板を仕上圧延機群により仕上圧延する仕上圧延工程とを有する熱延鋼板を製造する設備であれば、適用できるものである。
また、本発明は、発明の技術思想から、粗圧延完了後の鋼板の厚みが50mm以上、仕上圧延後の鋼板の板厚みが20mm以上となるような高強度厚肉熱延鋼板の製造のみならず、通常の熱延鋼板の製造にも適用できることは明らかである。
本発明の実施例について説明する。対象とした材料は、シートバー厚みが60mmと厚く、一般的な矯正機によるシートバー反り形状改善が困難な高強度高靭性熱延鋼板である。
本発明の実施例である本発明例1、2および比較例1〜4では、図7に示す熱延鋼板の製造ライン設備により以下の工程を経て鋼板を製造した。
すなわち、1機の可逆式圧延31および1機の非可逆式圧延32の順で配置された粗圧延機群3により、厚み250mm、幅1850mm、長さ9090mmの寸法の鋼スラブを、以下の表に示すパススケジュールで60mm厚みまで圧延してシートバー10を製造した。
次いで、粗圧延機群の出側でシートバー10をオシレーション待機させ、シートバー10の表面温度が950℃以下になったところで、耐荷重150tonのローラーレベラー5のロールギャップを板厚みに対して+3mmに設定して通板した後に、クロップシャー6でシートバー10のクロップ部を切断した後に、仕上圧延機群7で圧延して厚み20mmの鋼板に仕上げ、ランアウトテーブルの冷却装置8で500℃まで冷却してコイラー9で巻き取った。ただし、比較例1、3ではローラーレベラーの矯正は行わなかった。
表1に、本発明の実施例1の粗圧延時のパススケジュールを示した。
実施例1では、粗圧延機群3の可逆式圧延機31において、8パス目までシートバー10を圧下パス(すなわち板厚みを薄くするパス)による圧延を行い、続く可逆式圧延機31の9パス目では、ロールギャップを板厚みに対して+10mmに設定した平坦化パスとした。また、続く10パス目は非可逆式圧延機32において、ロールギャップを板厚みに対して+10mmに設定した平坦化パスとした。粗圧延機群の出側で、ローラーレベラー5によるシートバーの矯正を実施した。
表1における「ロール〜鋼板ギャップ」については図6を参照されたい。
表2に、本発明の実施例2の粗圧延時のパススケジュールを示した。
実施例2では、粗圧延機群3の可逆式圧延機31において、8パス目までシートバー10を圧下パスによる圧延を行い、可逆式圧延機31の9パス目では、シートバー先端の通板時には、ロールギャップを板厚みに対して+50mmで設定し、シートバーの後端部が可逆式圧延機31を通過する前に、ロールギャップを板厚みに対して+2mmに設定して該後端部を通過させ平坦化パスを行った。また、10パス目で、非可逆式圧延機32でも同様の平坦化パスを行った。粗圧延が終了後、ローラーレベラー5によるシートバーの矯正を行った。
次に本発明の比較例について説明する。
表3に、比較例1、2の粗圧延時のパススケジュールを示した。
比較例1、2では、粗圧延機群3の可逆式圧延機31において9パス、非可逆式圧延機32において1パスだけ、いずれも圧下パスを行ったが、平坦化パスを行わなかった。
比較例1ではローラーレベラー5を使用せず矯正は行わなかった。比較例2ではローラーレベラー5によるシートバー10の矯正を実施した。
表4に、比較例3、4の粗圧延時のパススケジュールを示した。
比較例3、4では、粗圧延機群3の可逆式圧延機31において8パス目までシートバーを圧下パスによる圧延を行い、可逆式圧延機31の9パス目および非可逆式圧延機32での10パス目では、ロールギャップを+200mmとした空パスを行った。
比較例3ではローラーレベラー5を使用せず矯正は行わなかった。比較例4ではローラーレベラー5によるシートバーの矯正を実施した。
表5に本発明の実施例1、2および比較例1〜4について、ローラーレベラーおよび仕上圧延での通板状況を示した。
実施例1では、粗圧延後のシートバーの下流側および上流側の端部の反りがそれぞれ2mm、10mmであり、いずれも粗圧延後のシートバーの反りを10mm以下に抑えることができ、耐荷重150tonのローラーレベラー5で通板、矯正を良好に行うことができた。続く仕上げ圧延機群での通板も良好であり、鋼板に仕上げることができた。
実施例2では、粗圧延後のシートバーの下流側および上流側の端部の反りがそれぞれ3mm、2mmであり、いずれも粗圧延後のシートバーの反りは10mm以下に抑えることができ、耐荷重150tonのローラーレベラー5で通板、矯正を良好に行うことができた。続く仕上げ圧延機群での通板も良好であり、鋼板に仕上げることができた。
比較例1では、粗圧延後のシートバーの下流側端部は反りが120mmと大きな反りが発生し、上流側の端部の反りは2mmであった。ローラーレベラーは使用せず矯正は行わなかった。その後クロップシャーによる切断は問題なくできたものの、下流側端部の(すなわちシートバーの先端部)の反りが大きく、仕上圧延機群に噛み込まず、その後の圧延ができなかった。
比較例2では、粗圧延後のシートバーの下流側および上流側の端部の反りがそれぞれ150mm、2mmであり、下流側端部(すなわち先端部)に大きな反りが発生した。このため、耐荷重150tonのローラーレベラー進入時にローラー間に引っかかってしまい、通板することができなかった。そのため、その後の仕上圧延ができなかった。
比較例3は比較例1と同様にローラーレベラーが不使用である例であるが、この例では、粗圧延後のシートバーの下流側および上流側の端部の反りがそれぞれ4mm、180mmであり、上流側端部に大きな反りが発生した。シートバーの上流側端部(すなわち後端部)をクロップシャー6で切断したときに、切断位置がずれてしまい、フィッシュテールの一部を切断し、フィッシュテールの突起部が折れ曲がった状態で残存してしまった。そのため、その後の仕上圧延時に圧延機に引っかかってしまい、通板が不良であった。そのため、仕上圧延を完了することができなかった。
比較例4では、粗圧延後のシートバーの下流側および上流側の端部の反りがそれぞれ1mm、250mmであり、上流側端部に大きな反りが発生した。下流側端部(すなわちシートバー先端部)の反りが小さかったため、ローラーレベラー5の進入には成功したものの、上流側端部(すなわちシートバー後端部)通板時に耐荷重150tonのローラーレベラー5の耐荷重を超えてしまい、矯正ができず停止してしまったため、その後の仕上圧延ができなかった。
このように、本発明の実施例では、粗圧延工程での圧延機による平坦化パスと耐荷重120tonのローラーレベラーによる矯正を組み合わせることにより、粗圧延完了後の鋼板の厚みが60mm、仕上圧延後の鋼板の板厚みが20mmとなるような高強度厚肉熱延鋼板を製造することができる。
1 連続式加熱炉
2 サイジングプレス
3 粗圧延機群
4 エッジャー
5 ローラーレベラー
6 クロップシャー
7 仕上圧延機群
8 冷却装置
9 コイラー
10 シートバー(鋼板)
31 可逆式圧延機
32 非可逆式圧延機
33 圧延ロール

Claims (9)

  1. 加熱した鋼スラブを少なくとも1機以上の可逆式圧延機を含む粗圧延機群により粗圧延する粗圧延工程と粗圧延後の鋼板を仕上圧延機群により仕上圧延する仕上圧延工程とを有する熱延鋼板を製造する方法であって、
    粗圧延工程では、板厚みを薄くする圧延の最終パスを、前記少なくとも1機以上の可逆式圧延機のうち最下流にある可逆式圧延機において下流側から上流側に向かって行い、次いで、同圧延機において、上流側から下流側に向かって平坦化パスを行い、粗圧延機群の出側で粗圧延を完了した鋼板をローラーレベラーで鋼板を矯正した後に、仕上圧延工程で仕上圧延することを特徴とする熱延鋼板の圧延方法。
  2. 前記ローラーレベラーの耐荷重が200ton以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱延鋼板の圧延方法。
  3. 前記平坦化パスが、圧延機のロールギャップを鋼板の板厚みに対して+3mm以上〜+50mm未満の範囲内に設定して通板させるパスであることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱延鋼板の圧延方法。
  4. 前記平坦化パスが、圧延機のロールギャップを鋼板の板厚みに対して+50mm以上〜+300mm以下の範囲内に設定して鋼板の先端部を通過させた後に、鋼板の後端部が通過する前にロールギャップを通過する鋼板の板厚みに対して+1mm以上〜+50mm未満の範囲内に設定して該後端部を通過させるパスであることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱延鋼板の圧延方法。
  5. 前記粗圧延を完了した鋼板の板厚みが50mm以上〜100mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱延鋼板の圧延方法。
  6. 前記のローラーレベラーのロールギャップを板厚みに対して+1mm以上〜+5mm以下の範囲内に設定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱延鋼板の圧延方法。
  7. 前記粗圧延機群が前記可逆式圧延機のうち最下流にある可逆式圧延機より下流側に少なくとも1機以上の非可逆式圧延機を備え、該少なくとも1機以上の非可逆式圧延機のいずれかの圧延機において、平坦化パスを行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の圧延方法。
  8. 前記少なくとも1機以上の非可逆式圧延機のいずれかの圧延機での平坦化パスが、圧延機のロールギャップを鋼板の板厚みに対して+3mm以上〜+50mm未満の範囲内に設定して通板させるパスであることを特徴とする請求項7に記載の熱延鋼板の圧延方法。
  9. 前記少なくとも1機以上の非可逆式圧延機のいずれかの圧延機での平坦化パスが、圧延機のロールギャップを+50mm以上〜+300mm以下の範囲内に設定して鋼板の先端部を通過させた後に、鋼板の後端部が通過する前にロールギャップを通過する鋼板の板厚みに対して+1mm以上〜+50mm未満の範囲内に設定して該後端部を通過させるパスであることを特徴とする請求項7に記載の熱延鋼板の圧延方法。
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