JP4311058B2 - 厚鋼板の圧延方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼スラブをリバース圧延機に装入して厚鋼板を製造する圧延方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
厚鋼板を製造する際には、素材となる鋼スラブを加熱した後、圧延を繰り返し行なって圧下を施し、所定の厚さの厚鋼板を製造する。
すなわち、まず高温の鋼スラブがリバース圧延機に装入されて圧下(パスともいう)され、リバース圧延機の反対側へ排出される。ここでは、リバース圧延機における第1パスの装入側を前面,第1パスの排出側を後面と記す。
【0003】
また、鋼スラブに圧下を施したものを、素材である鋼スラブと区別するために、圧延材と記す。さらに、圧延により所定の製品寸法に仕上げたものを厚鋼板と記す。
鋼スラブに第1パスを施してリバース圧延機の後面に排出すると、圧延ロールの間隔を調整した後、搬送ローラを逆転させて、圧延材をリバース圧延機の後面から装入して第2パスの圧下を施す。次いで、圧延ロールの間隔を調整した後、搬送ローラを逆転させて、圧延材をリバース圧延機の前面から装入して第3パスの圧下を施す。
【0004】
このようにして、圧下を繰り返し施して、所定の製品寸法の厚鋼板に仕上げて、後工程に送給する。
鋼スラブから厚鋼板に到るまでの各パスの圧下量は、操業実績や実験結果に基づいて計算により設定されており、その一連の圧下量の設定は圧下スケジュールあるいはパススケジュールと呼ばれている。ただし、ここでは圧下スケジュールと記す。
【0005】
圧下スケジュールの設定については、荷重モデルの計算式を用いてスケジュール計算を行なう方法(たとえば特許文献1参照)や板形状を予測してスケジュール計算を行なう方法(たとえば特許文献2参照)等が提案されている。厚板圧延では、使用するリバース圧延機に適した方法で設定した圧下スケジュールにしたがって圧延ロールの間隔を調整して圧下を施す。
【0006】
これらの複数回のパスは、その目的に応じて3段階に区分される。まず成形圧延と呼ばれる段階で、通常スラブには表面の手入れ跡などの厚み偏差があるため、幅出圧延の前にスラブ厚を均一にして、次に続く幅出圧延での幅出し精度を高める目的で行なう。 平面形状改善のため最終パスで長さ方向に所定の板厚差を与えて圧延する場合もある。
【0007】
成形圧延が終了すると、所定の圧延幅を得るために圧延材を水平面内に90°回転させて成形圧延と直角方向に圧延を行なう幅出圧延を行なう。ここでも平面形状改善のため最終パスで長さ方向に所定の板厚差を与えて圧延する場合もある。幅出圧延が終了すると、再度水平面内に90°回転させて所定の厚さまで圧延する仕上げ圧延を行なう。
【0008】
通常は、上記した成形圧延,幅出圧延,厚出圧延の3段階の圧延が広く行なわれている。ただし、鋼スラブの材質や寸法に応じて、2段階の圧延を行なう場合がある。
2段階の圧延においては成形圧延を省略し、幅出圧延と厚出圧延を行なう。すなわち3段階の圧延と同様に、幅出圧延では鋼スラブの長手方向に対して垂直な方向にリバース圧延機に装入し、厚出圧延では鋼スラブの長手方向に平行にリバース圧延機に装入して、圧延を行なう。
【0009】
このような3段階あるいは2段階の圧延を行なうにあたって、設定された圧下スケジュールにしたがって圧延を行なうと、リバース圧延機の後面で最終パスが終了する場合と、前面で最終パスが終了する場合がある。
最終パスが終了すると、厚鋼板は後工程(すなわちレベラーと呼ばれる矯正機)に送給される。この矯正機はリバース圧延機の後面に設けられるので、最終パスがリバース圧延機の後面で終了する圧下スケジュールが設定された場合に、通常は厚鋼板を矯正機に支障なく送給できる。
【0010】
ところが、最終パスがリバース圧延機の前面で終了する圧下スケジュールが設定された場合には、厚鋼板を矯正機に送給するために、リバース圧延機の前面から後面へ圧下を施さずに通過させなければならない。これはダミーパスと呼ばれており、圧延ロールの間隔を厚鋼板の厚さに比べて大きく開いて、圧下を施さずに厚鋼板を通過させるものである。
【0011】
このようにして最終パスに引き続きダミーパスを追加すると、リバース圧延機の稼動率の低下すなわち厚鋼板の生産性の低下を招く。
つまり、厚板圧延における最終パスは厚出圧延の段階に属するパスであり、前記した通り、 長手方向に平行にリバース圧延機に装入される。このとき、厚鋼板は、鋼スラブから厚鋼板に到るまでの過程の中で最も長い状態であるから、厚鋼板を長手方向に通過させるに要する時間は長くなる。さらに圧延ロールの間隔を開くのに要する時間も加わるので、ダミーパスには長時間を要することになる。その結果、リバース圧延機の稼動率の低下すなわち厚鋼板の生産性の低下を招く。
【0012】
しかもリバース圧延機の自動制御に用いる厚さ測定装置は、通常、リバース圧延機の後面に設置されるので、 最終パスがリバース圧延機の前面で終了する圧下スケジュールが設定された場合には、厚さの測定値と目標値の差をフィードバックさせ、ロール間隔をコントロールする板厚制御(モニタリングAGC)が適用できない。その結果、厚鋼板の寸法精度が低下するという問題が生じる。
【0013】
一方、 圧延材成分,寸法によっては、圧下時に先端部が変形する場合がある。変形が上反りの場合には、ライン上の搬送は可能であるが、上反りの程度によっては矯正機に噛み込ませられずライン停止となる場合がある。これに対し、リバース圧延機の前面で最終パスを終了させれば、ダミーパスを使っても、矯正機には変形のない後端部から噛み込ませられるので、ライン停止は回避できる。
【0014】
つまり、リバース圧延機の後面および前面のいずれも所望される場合がある。しかしながら圧下スケジュールにより、リバース圧延機の所望する面で必ずしも圧延終了とはならないという問題があったのである。
【0015】
【特許文献1】
特開昭59-10408号公報
【特許文献2】
特開2001-212607 号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような問題を解消し、厚鋼板を圧延を行なって製造するにあたって、リバース圧延機の所望しない面で最終パスが終了する圧下スケジュールが設定された場合にも、リバース圧延機の稼動率の低下を抑制し、厚鋼板の生産性の低下を抑制できる圧延方法を提供することを目的とする。
【0017】
また、本発明の圧延方法を適用することによって、厚鋼板の寸法精度の向上も達成できる。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、リバース圧延機を用いて、成形圧延,幅出圧延および厚出圧延の3段階圧延、あるいは幅出圧延および厚出圧延の2段階圧延を行ない厚鋼板を製造する圧延方法において、リバース圧延機の所望する面で厚出圧延が終了する圧下スケジュールが設定された場合は、設定された圧下スケジュールの通りリバース圧延を行ない、リバース圧延機の所望しない面で厚出圧延が終了する圧下スケジュールが設定された場合は、幅出圧延の段階で1パスの幅出圧延を追加することによってリバース圧延機の所望する面でリバース圧延を終了させ、幅出圧延の段階で1パスの幅出圧延を追加することによって圧延荷重が減少して、圧延荷重の測定に誤差が生じる場合は、幅出圧延の段階で1パスの幅出圧延を追加するのではなく幅出圧延が終了した後でダミーパスを追加することによってリバース圧延機の所望する面で厚出圧延を終了させる厚鋼板の圧延方法である。
【0019】
前記した発明においては、板厚精度を向上させるための好適態様として、所望する面が前記圧延機の後面であることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、所望する面が後面である場合について詳述する。
本発明においては、使用するリバース圧延機で従来から適用しているスケジュール計算にしたがって圧下スケジュールを設定する。その結果、厚出圧延の最終パスがリバース圧延機の後面で終了する圧下スケジュールが設定された場合は、その圧下スケジュールの通り圧延を行なう。つまり、厚出圧延が終了して厚鋼板が後面に排出されるので、厚鋼板を支障なく矯正機へ送給できる。
【0021】
ところが従来から適用しているスケジュール計算にしたがって圧下スケジュールを設定した結果、図2に示すように、厚出圧延の最終パスがリバース圧延機の前面で終了する圧下スケジュールが設定された場合は、厚鋼板3が前面に排出されて厚出圧延が終了する。なお図2には、成形圧延,幅出圧延および厚出圧延の3段階圧延を行なう圧延の例を示す。図2において、成形圧延は第1〜2パス(合計2パス),幅出圧延は第3〜6パス(合計4パス),厚出圧延は第7〜14パス(合計8パス)である。
【0022】
図2において、リバース圧延機の前面に排出された厚鋼板3を矯正機へ送給するためには、第14パス(すなわち最終パス)に引き続き、点線で図示したダミーパスを追加せざるを得ない。ダミーパスは、圧延ロールの間隔を厚鋼板3の厚さに比べて大きく開いて、圧下を施すものである。したがってダミーパスにおいて、厚鋼板3をその長手方向に通過させると長時間を要する。
【0023】
そこで本発明では、従来から適用しているスケジュール計算にしたがって圧下スケジュールを設定して、厚出圧延の最終パスがリバース圧延機の前面で終了する圧下スケジュールが設定された場合には、幅出圧延の段階で1パス追加して圧延を行なう。その圧下スケジュールの例を図1に示す。すなわち、従来のスケジュール計算で設定された図2の圧下スケジュールに対して、幅出圧延の段階で1パス追加したものである。そのため、図1では、成形圧延が第1〜2パス(合計2パス),幅出圧延が第3〜7パス(合計5パス),厚出圧延は第7〜15パス(合計8パス)となっている。
【0024】
幅出圧延では、鋼スラブ1の長手方向に対して垂直な方向にリバース圧延機に装入する。したがって、図1に示すように、幅出圧延の段階で追加された1パスに要する時間は、図2に示すような厚出圧延の終了後で追加されるダミーパスの所要時間に比べて、短時間で圧延材2を通過させることができる。
なお本発明を適用する鋼スラブ1の製造方法は特定の技術に限定せず、従来から知られている連続鋳造法や造塊法等によって製造した鋼スラブ1に支障なく適用できる。
【0025】
このようにして幅出圧延の段階で1パス追加すると、幅出圧延の各パスの圧下量は、それぞれ減少する。その結果、圧下量が小さくなりすぎると、リバース圧延機の操業に支障をきたす。つまり、リバース圧延機ではロードセル等を用いて圧延荷重を測定しながら操業しているので、圧下量が小さくなると、圧延荷重が減少して、圧延荷重の測定に誤差が生じたり、あるいは測定が困難になるのである。そのような場合には、従来から適用しているスケジュール計算で設定された圧下スケジュールの通り幅出圧延を行ない、幅出圧延が終了した後でダミーパスを追加して、圧下を施さずに圧延材2を通過させる。
【0026】
幅出圧延の終了後で追加されたダミーパスに要する時間は、図2に示すような厚出圧延の終了後で追加されるダミーパスの所要時間に比べて、短時間で圧延材2を通過させることができる。ダミーパスの終了後、圧延材2を90°回転して、厚出圧延を行なう。
以上に説明したように圧延を行なって厚鋼板3を製造する際に本発明を適用すると、常にリバース圧延機の後面で最終パスを終了させ、かつ鋼スラブ1から厚鋼板3を製造するまでの所要時間を短縮できる。その結果、リバース圧延機の稼動率の低下を抑制し、厚鋼板3の生産性の低下を抑制でき、しかもリバース圧延中の温度低下による圧延材2の収縮を抑制して厚鋼板3の寸法精度の向上も達成できる。
【0027】
図1および図2には、成形圧延,幅出圧延および厚出圧延の3段階圧延を行なう例を示した。しかしながら鋼スラブ1の材質や寸法に応じて、成形圧延を省略し、幅出圧延および厚出圧延の2段階圧延を行なう場合がある。2段階圧延においても、リバース圧延機の前面で最終パスが終了する圧下スケジュールに対して、幅出圧延の段階で1パス追加して圧延を行なう。
【0028】
2段階圧延における幅出圧延の段階で1パス追加することによって得られる作用や効果は、上記した3段階圧延における幅出圧延の段階で追加する1パスと同じであるから説明を省略する。
また、所望する面が前面である場合は、「後面」を「前面」と置き換えれば良い。
【0029】
【実施例】
連続鋳造法で製造した鋼スラブ(厚さ215mm )をリバース圧延機に装入して、厚鋼板(厚さ13.1mm)を製造した。その際、従来から適用されているスケジュール計算にしたがって圧下スケジュールを設定したところ、図2に示すような、リバース圧延機の前面で最終パスが終了する圧下スケジュールが設定された。
【0030】
そこで幅出圧延の段階で1パス追加して、図1に示すような3段階圧延を行ない、リバース圧延機の後面で厚出圧延を終了させた。これを発明例とする。
図1に示す発明例の各パス終了後の板厚(mm),各パスの所要時間(秒),パス間の所要時間(秒)は表1に示す通りである。
【0031】
【表1】
Figure 0004311058
【0032】
表1に示すように、連続鋳造法で製造した鋼スラブ1(厚さ 215mm)を長手方向(すなわち鋳込み方向)に平行にリバース圧延機に装入し、第1パスで板厚を 199.6mmとした。第1パスに要した時間は 2.2秒であった。次いで圧延ロールの間隔を調整(所要時間 5.3秒)して第2パスを施し、板厚を 184.2mmとした。第2パスに要した時間は 2.6秒であった。これらの第1〜2パスが成形圧延である。
【0033】
成形圧延の終了後(すなわち第2パスの終了後)、圧延ロールの間隔を調整し、かつ圧延材2を90°回転して、長手方向に対して垂直な方向にリバース圧延機に装入し、第3パスを施した。この第2パスと第3パスのパス間の所要時間は、14.9秒であった。第3パス終了後の板厚は 183.1mm、第3パスに要した時間は 1.1秒であった。表1では第3〜7パスが幅出圧延である。
【0034】
表1中の第4パス以降の記載については、上記と同様にデータを示しているので、詳細な説明を省略する。
幅出圧延の終了後(すなわち第7パスの終了後)、圧延ロールの間隔を調整し、かつ圧延材2を再度90°回転して、長手方向に平行にリバース圧延機に装入して、第8パスを施した。この第7パスと第8パスのパス間の所要時間は、13.5秒であった。第8パス終了後の板厚は95.4mm、第8パスに要した時間は 2.2秒であった。表1では第8〜15パスが厚出圧延である。
【0035】
このようにして発明例では第15パスが終了すると、13.1mmの厚さに仕上げられた厚鋼板3はリバース圧延機の後面に排出された。このリバース圧延に要した時間は、表1に示す通り、合計 127.4秒であった。
一方、比較例1として、連続鋳造法で製造した鋼スラブ(厚さ215mm )をリバース圧延機に装入して、図2に示すような3段階圧延を行ない、厚鋼板(厚さ13.1mm)を製造した。その際、従来から適用されているスケジュール計算にしたがって圧下スケジュールを設定して、リバース圧延機の前面で厚出圧延を終了させた。
【0036】
図2に示す比較例1の各パス終了後の板厚(mm),各パスの所要時間(秒),パス間の所要時間(秒)は表2に示す通りである。
【0037】
【表2】
Figure 0004311058
【0038】
表2に示したパス終了後の板厚,パスに要する時間,パス間の所要時間は、表1と同様にデータを示しているので、詳細な説明を省略する。
表2では第1〜2パスが成形圧延、第3〜6パスが幅出圧延、第7〜14パスが厚出圧延である。
このようにして比較例1では第14パスが終了すると、13.1mmの厚さに仕上げられた厚鋼板3はリバース圧延機の前面に排出された。そこで第14パスの終了後、ダミーパスを追加して、厚鋼板3をリバース圧延機の後面に排出した。この圧延に要した時間は、表2に示す通り、ダミーパスを含めて合計 128.9秒であった。
【0039】
さらに、比較例2として、連続鋳造法で製造した鋼スラブ(厚さ215mm )をリバース圧延機に装入して、図3に示すような3段階圧延を行ない、厚鋼板(厚さ13.1mm)を製造した。なお図3の圧下スケジユールは、図2の厚下スケジュールに対して厚出圧延の段階で1パス追加して、リバース圧延機の後面で厚出圧延を終了させたものである。
【0040】
図3に示す比較例2の各パス終了後の板厚(mm),各パスの所要時間(秒),パス間の所要時間(秒)は表3に示す通りである。
【0041】
【表3】
Figure 0004311058
【0042】
表3に示したパス終了後の板厚,パスに要する時間,パス間の所要時間は、表1と同様にデータを示しているので、詳細な説明を省略する。
表3では第1〜2パスが成形圧延、第3〜6パスが幅出圧延、第7〜15パスが厚出圧延である。
このようにして発明例では第15パスが終了すると、13.1mmの厚さに仕上げられた厚鋼板3はリバース圧延機の後面に排出された。このリバース圧延に要した時間は、表3に示す通り、合計 130.3秒であった。
【0043】
発明例と比較例1,2について、リバース圧延に要した時間を比べると、発明例は 127.4秒であったのに対して、比較例1,2は 128.9〜130.3 秒であった。したがって本発明を適用することによって、常にリバース圧延機の後面で最終パスを終了させ、かつ鋼スラブから厚鋼板を製造するまでの所要時間を短縮できることが確かめられた。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、常にリバース圧延機の所望の面で最終パスを終了させることができる。特に後面で最終パスを終了させた場合は、鋼スラブから厚鋼板を製造するまでの所要時間を短縮できる。その結果、リバース圧延機の稼動率の低下を抑制し、厚鋼板の生産性の低下を抑制でき、しかもリバース圧延中の温度低下による圧延材の収縮を抑制して厚鋼板の寸法精度の向上も達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧下スケジュールの例を模式的に示す図である。
【図2】従来の圧下スケジュールの例を模式的に示す図である。
【図3】圧下スケジュールの他の例を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 鋼スラブ
2 圧延材
3 厚鋼板

Claims (2)

  1. リバース圧延機を用いて、成形圧延、幅出圧延および厚出圧延の3段階圧延、あるいは幅出圧延および厚出圧延の2段階圧延を行ない厚鋼板を製造する圧延方法において、前記リバース圧延機の所望する面で厚出圧延が終了する圧下スケジュールが設定された場合は、設定された圧下スケジュールの通り圧延を行ない、前記リバース圧延機の所望しない面で厚出圧延が終了する圧下スケジュールが設定された場合は、前記幅出圧延の段階で1パスの幅出圧延を追加することによって前記リバース圧延機の所望する面で厚出圧延を終了させ、前記幅出圧延の段階で1パスの幅出圧延を追加することによって圧延荷重が減少して、圧延荷重の測定に誤差が生じる場合は、前記幅出圧延の段階で1パスの幅出圧延を追加するのではなく幅出圧延が終了した後でダミーパスを追加することによって前記リバース圧延機の所望する面で厚出圧延を終了させることを特徴とする厚鋼板の圧延方法。
  2. 請求項1において、所望する面が前記リバース圧延機の後面である板厚精度の良好な厚鋼板の圧延方法。
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