JP2016077105A - 電力変換装置の制御装置および制御方法 - Google Patents

電力変換装置の制御装置および制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来と比べて、他の電子機器に対する弊害の発生およびスイッチング周波数に起因した電磁騒音の発生を抑制することのできる電力変換装置の制御装置および制御方法を得る。
【解決手段】平均スイッチング周波数、スペクトル拡散指数および繰り返し周波数のパラメータで規定されるキャリア変化パターンが各相の少なくとも1相で異なるように生成された各相のキャリア変化パターンに従って出力されたキャリアに基づき、各相について、スイッチング周波数を順次切り替えながら、デューティ指令値に従って半導体スイッチング素子を制御する。
【選択図】図5

Description

本発明は、電力変換装置のスイッチング素子の切り替えを制御する制御装置に関し、特に、スイッチング素子の切り替えをPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)方式で制御する電力変換装置の制御装置および制御方法に関するものである。
一定のスイッチング周波数で電力変換装置のスイッチング素子のオンおよびオフの切り替えを制御する場合、このスイッチング周波数に起因したノイズレベルの高い電気ノイズが発生することがある。この場合、電力変換装置が発生させる電気ノイズは、他の電子機器に対して、誤動作および機能停止などといった弊害を生じさせるおそれがある。また、人間の可聴域(具体的には、20Hzから20000Hzまでの周波数帯域)のスイッチング周波数でスイッチング素子の切り替えを制御する場合、このスイッチング周波数に起因した電磁騒音が発生し、騒音の原因となるおそれがある。
また、このような電気ノイズを抑制するために、スナバ回路およびノイズフィルタなどのノイズ対策用部品を電力変換装置に設けた場合、コストアップおよび装置の大型化が避けられないものとなる。そこで、従来では、ノイズ対策用部品を設けることなく、電力変換装置が発生させる電気ノイズを拡散し、電気ノイズのピーク値を低減する技術が提案されている。
具体的には、電力変換装置内の各相のハーフブリッジ回路に設けられたスイッチング素子の切り替えを制御する際のスイッチング周波数がそれぞれ異なるようにしている(例えば、特許文献1参照)。また、電力変換装置内の各相のハーフブリッジ回路に設けられたスイッチング素子の切り替えを制御する際のスイッチング周波数をそれぞれ同一にし、時間の経過とともに複数のスイッチング周波数を順次切り替えるようにしている(例えば、特許文献2参照)。
特開2013−219916号公報 特開2012−165486号公報
Feng Lin、外1名、"Reduction of Power Supply EMI Emission by Switching Frequency Modulation"、IEEE TRANSACTIONS ON POWER ELECTRONICS、 VOL. 9、 NO. I、 JANUARY 1994
しかしながら、従来技術には以下のような課題がある。
特許文献1に記載の従来技術においては、各相のハーフブリッジ回路でスイッチング周波数が異なるので、各ハーフブリッジ回路が発生させる電気ノイズが重畳しない。したがって、スイッチング周波数を一定にする場合と比べて、電気ノイズの拡散効果があるものの、各ハーフブリッジ回路で発生する電気ノイズのピーク値が依然として高い。その結果として、他の電子機器に対して弊害を生じさせる可能性があるとともに、スイッチング周波数に起因した電磁騒音を発生させる可能性があるという問題がある。
また、特許文献2に記載の従来技術においては、電力変換装置が発生させる電気ノイズが電力変換装置内に設けられるハーフブリッジ回路の数に比例して増加する。したがって、特許文献2に記載の従来技術を多相インバータに適用した場合、多相インバータに含まれるハーフブリッジ回路の数が増加するほど、電気ノイズの拡散効果が低くなる。その結果として、他の電子機器に対して弊害を生じさせる可能性があるとともに、スイッチング周波数に起因した電磁騒音を発生させる可能性があるという問題がある。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、従来と比べて、他の電子機器に対する弊害の発生およびスイッチング周波数に起因した電磁騒音の発生を抑制することのできる電力変換装置の制御装置および制御方法を得ることを目的とする。
本発明における電力変換装置の制御装置は、上アームおよび下アームのそれぞれに半導体スイッチング素子を有する複数のハーフブリッジ回路が並列に接続された多相インバータを、デューティ指令値およびスイッチング周波数から生成されたPWM信号に従って制御する制御装置であって、多相のうちの各相について、複数のスイッチング周波数を順次切り替える切り替え処理が繰り返し周波数の逆数である繰り返し周期ごとに繰り返されるように設定されたキャリア変化パターンに従って、キャリアを出力するキャリア生成部と、キャリア生成部から入力されたキャリアに従って、各相について、スイッチング周波数を順次切り替えながら、デューティ指令値に従って半導体スイッチング素子を制御するためのPWM信号を生成するPWM信号生成部と、を備え、キャリア生成部は、平均スイッチング周波数、スペクトル拡散指数および繰り返し周波数のパラメータで規定されるキャリア変化パターンを生成する際、キャリア変化パターンが各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成するものである。
また、本発明における電力変換装置の制御方法は、上アームおよび下アームのそれぞれに半導体スイッチング素子を有する複数のハーフブリッジ回路が並列に接続された多相インバータにおいて、多相のうちの各相について、複数のスイッチング周波数を順次切り替える切り替え処理が繰り返し周波数の逆数である繰り返し周期ごとに繰り返されるように設定されたキャリア変化パターンに従って、キャリアを出力するキャリア生成ステップと、キャリア生成ステップで出力されたキャリアに従って、各相について、スイッチング周波数を順次切り替えながら、デューティ指令値に従って半導体スイッチング素子を制御するためのPWM信号を生成するPWM信号生成ステップと、を備え、キャリア生成ステップでは、平均スイッチング周波数、スペクトル拡散指数および繰り返し周波数のパラメータで規定されるキャリア変化パターンを生成する際、キャリア変化パターンが各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成するものである。
本発明によれば、平均スイッチング周波数、スペクトル拡散指数および繰り返し周波数のパラメータで規定されるキャリア変化パターンを生成する際、キャリア変化パターンが各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成する構成を備える。これにより、従来と比べて、他の電子機器に対する弊害の発生およびスイッチング周波数に起因した電磁騒音の発生を抑制することのできる電力変換装置の制御装置および制御方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1において従来技術の課題を説明するために、スペクトル拡散指数と電気ノイズのノイズレベルとの関係を示した説明図である。 本発明の実施の形態1における電力変換装置の制御装置を含む電動機制御システムを示す構成図である。 本発明の実施の形態1における電力変換装置の制御装置の構成および処理を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1におけるキャリア生成部の構成および処理を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1におけるキャリア生成部によって生成される各相のキャリアの一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態1において、電力変換装置のインバータ部が各相で発生させる電気ノイズを示す説明図である。 本発明の実施の形態2における電力変換装置の制御装置の構成および処理を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2におけるキャリア生成部によって生成される各相のキャリアの一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態2において、電力変換装置のインバータ部が各相で発生させる電気ノイズを示す説明図である。 本発明の実施の形態3におけるキャリア生成部によって生成される各相のキャリアの一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態4におけるキャリア生成部によって生成される各相のキャリアの一例を示す説明図である。
以下、本発明による電力変換装置の制御装置および制御方法を、好適な実施の形態にしたがって図面を用いて説明する。なお、図面の説明においては、同一部分または相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態では、UVW相を有した三相インバータを含んで構成され、負荷として電動機が接続される電力変換装置に本願発明を適用した場合を例示する。
実施の形態1.
はじめに、本願発明の電力変換装置の制御装置および制御方法の技術的特徴を明確にするために、本発明者が新しく着目した従来技術の課題について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態1において従来技術の課題を説明するために、スペクトル拡散指数βと電気ノイズのノイズレベルとの関係を示した説明図である。
ここで、スイッチング周波数を順次切り替える切り替え処理が周期的に繰り返し行われる場合を考える。なお、以下では、1回の切り替え処理に含まれる複数のスイッチング周波数をスイッチング周波数セットと表記し、この切り替え処理を繰り返し行う周期を繰り返し周期Tmと表記することとする。
この場合、スイッチング周波数セットに含まれる最大スイッチング周波数fmaxおよび最小スイッチング周波数fminと、繰り返し周期Tmと、スペクトル拡散指数βとの関係は、以下の(式1)のように表される。なお、(式1)において、最大スイッチング周波数fmaxと、最小スイッチング周波数fminとの差をスイッチング周波数差Δfと表記する。また、繰り返し周期Tmの逆数は、繰り返し周波数fmとなる。
β=(fmax−fmin)×Tm
=Δf/fm (式1)
(式1)に関しては、例えば、非特許文献1に開示されている。(式1)から分かるように、繰り返し周波数fmが低いほど、またはスイッチング周波数差Δfが大きいほど、スペクトル拡散指数βが大きくなる。また、スペクトル拡散指数βが大きくなるほど、電気ノイズが拡散されるとともに、電気ノイズのピーク値が低減される。
続いて、スペクトル拡散指数βによる電気ノイズのスペクトル拡散の具体例について、図1を参照しながら説明する。なお、図1では、スイッチング周波数セットに含まれるスイッチング周波数を、スイッチング周波数f1、f2とし、繰り返し周期Tmでスイッチング周波数f1、f2の切り替え処理を繰り返し行うものとする。すなわち、図1では、スイッチング周波数f1、f2を交互に繰り返し切替えることを前提としている。
このような場合、図1に示される繰り返し周波数fmと、スイッチング周波数f1、f2との関係は、以下の(式2)のように表される。
1/fm=1/f1+1/f2 (式2)
(式2)から分かるように、繰り返し周波数fmの逆数である繰り返し周期Tmは、スイッチング周波数f1、f2のそれぞれの逆数の総和、すなわち、スイッチング周期T1、T2のそれぞれの総和に相当する。
また、図1に示される平均スイッチング周波数fcは、スイッチング周波数セットに含まれるスイッチング周波数の数に相当するパルス数Pcntを用いて、(式3)のように表される。なお、ここでは、スイッチング周波数セットには、スイッチング周波数f1、f2の2つが含まれているので、パルス数Pcnt=2となる。
fc=Pcnt/(1/f1+1/f2)
=Pcnt×fm (式3)
ここで、図1では、一例として、スペクトル拡散指数βを(a)β=0、(b)β=1、(c)β=5とした場合の電気ノイズのスペクトルを示している。なお、(a)の場合には、(式1)よりf1=f2となる。したがって、(a)においては、スイッチング周波数を一定にしてスイッチング素子の切り替え制御を行うときに得られる電気ノイズのスペクトルと同等である。
図1から分かるように、電気ノイズのスペクトルは、スペクトル拡散指数β、平均スイッチング周波数fcおよび繰り返し周波数fmをパラメータとして変化する。すなわち、fc±n×fm(n=0、1、2・・・)成分にピーク値をもつ電気ノイズが発生し、スペクトル拡散指数βが大きくなるほど、電気ノイズのスペクトルが拡散されるとともに、電気ノイズのピーク値が低減されている。
また、図1から分かるように、特許文献1に記載の従来技術のようにスイッチング周波数を一定にする場合と比べて、スイッチング周波数の切り替え処理を繰り返し行う場合の方が、広帯域に電気ノイズのスペクトルを拡散させることができ、本来の電気ノイズのピーク値を低減させることができる。
ここで、特許文献2に記載の従来技術においては、構成上、fc±n×fm成分にピーク値をもつ電気ノイズが各ハーフブリッジ回路で発生するために、ハーフブリッジ回路の数が増加するほど、各成分にピーク値をもつ電気ノイズが重畳していくこととなる。その結果として、電気ノイズのスペクトルを拡散するとともに、電気ノイズのピーク値を低減させるといった電気ノイズの拡散効果が低くなってしまう。
以上の考察を踏まえ、特許文献2に記載の従来技術を多相インバータに適用した場合、多相インバータに含まれるハーフブリッジ回路の数が増加するほど、電気ノイズの拡散効果が低くなり、結果として、他の電子機器に対する弊害の発生およびスイッチング周波数に起因した電磁騒音の発生を抑制することができないという課題に着目した。
そこで、本願発明においては、従来と比べて、他の電子機器に対する弊害の発生およびスイッチング周波数に起因した電磁騒音の発生を抑制することのできる電力変換装置の制御装置および制御方法を提供する。
次に、本実施の形態1における電力変換装置の制御装置500について、図2、図3を参照しながら説明する。図2は、本発明の実施の形態1における電力変換装置の制御装置500を含む電動機制御システムを示す構成図である。図3は、本発明の実施の形態1における電力変換装置の制御装置500の構成および処理を示すブロック図である。
図2に示すように、この電動機制御システムは、電動機100と、回転角センサ200と、電源部300と、電力変換装置400と、電力変換装置の制御装置500(以下、単に制御装置500と略す)とを備える。
電動機100は、例えば、車載用の電動モータである。なお、ここでいう車載用の電動モータとは、具体的には、車両を駆動するための駆動用モータ、電動ファン、オイルポンプ、ウォーターポンプ、および車両のステアリング操作をアシストするための電動パワーステアリング装置などに用いられるものである。また、電動機100は、車載用の電動モータに限られず、車載用以外の電動モータであってもよい。
以下、電動機100がロータおよびステータを有する三相ブラシレスモータであるものとして説明する。ロータ(図示せず)は、円板状の部材であり、その表面に永久磁石が貼り付けられ、磁極を有している。また、ステータは、内部にロータを相対回転可能に収容している。ステータは、径内方向へあらかじめ設定された角度ごとに突出する突出部を有し、この突出部にU相コイル101、V相コイル102、およびW相コイル103が巻回されている。
回転角センサ200は、電動機100に取り付けられており、電動機100のロータ位置を表す位置情報(具体的には、ロータの回転角)を検出する。また、回転角センサ200によって検出されたロータの回転角は、電気角θに換算され、この電気角θは、後述する制御装置500に入力される。なお、回転角センサ200は、例えば、レゾルバを用いて構成される。
電源部300は、電動機100の駆動源であり、電力を電力変換装置400に出力する。電源部300の具体的な構成例として、電源部300は、バッテリ301、コンデンサ302およびチョークコイル303を有する。
コンデンサ302およびチョークコイル303は、バッテリ301と後述するインバータ部410との間に配置され、パワーフィルタを構成している。このように構成することで、バッテリ301を共有する他の装置からインバータ部410側へ伝わるノイズを低減するとともに、インバータ部410側からバッテリ301を共有する他の装置へ伝わるノイズを低減することができる。コンデンサ302は、電荷を蓄えることで、後述するスイッチング素子411〜416のそれぞれへの電力供給を補助し、さらに、サージ電流などのノイズ成分を抑制する。また、コンデンサ302の電圧Vconは、制御装置500によって取得される。
電力変換装置400は、電源部300から供給された電力を変換し、変換後の電力を電動機100に出力する。電力変換装置400の具体的な構成例として、電力変換装置400は、インバータ部410、電流検出部420、増幅回路430および駆動回路440を有する。
インバータ部410は、上アームおよび下アームのそれぞれに半導体スイッチング素子を有する3つのハーフブリッジ回路が並列に接続されている。具体的には、インバータ部410は、スイッチング素子411〜416を含む。インバータ部410は、三相インバータであり、U相コイル101、V相コイル102、およびW相コイル103のそれぞれへの通電を切り替えるべく、6つのスイッチング素子411〜416がブリッジ接続されている。スイッチング素子411〜416としては、電界効果トランジスタの一種であるMOSFETを用いればよく、MOSFETとは異なるその他のトランジスタまたはIGBT等を用いてもよい。なお、以下では、スイッチング素子411〜416をSW411〜416と表記する。
3つのSW411〜413のドレインは、バッテリ301の正極側に接続されている。また、SW411〜413のソースは、それぞれSW414〜416のドレインに接続されている。SW414〜416のソースは、バッテリ301の負極側に接続されている。
一対のSW411およびSW414を接続する接続点は、U相コイル101の一端に接続されている。また、一対のSW412およびSW415を接続する接続点は、V相コイル102の一端に接続されている。さらに、一対のSW413およびSW416を接続する接続点は、W相コイル103の一端に接続されている。
なお、以下では、高電位側に配置されるスイッチング素子であるSW411〜413を「上SW」と表記し、低電位側に配置されているスイッチング素子であるSW414〜416を「下SW」と表記する。また、本実施の形態1では、説明を分かりやすくするために、低電位側の電位を0Vとする。
電流検出部420は、U相電流検出部421、V相電流検出部422およびW相電流検出部423を有する。なお、以下では、U相電流検出部421、V相電流検出部422およびW相電流検出部423を、電流検出部421〜423と適宜表記する。
U相電流検出部421は、U相コイル101に流れる電流として、U相電流Iuを検出する。V相電流検出部422は、V相コイル102に流れる電流として、V相電流Ivを検出する。W相電流検出部423はW相コイル103に流れる電流として、W相電流Iwを検出する。また、電流検出部421〜423によって検出された検出値は、増幅回路430を経由して、制御装置500へ入力される。この増幅回路430は、電流検出部421〜423によって検出された検出値を、制御装置500内で処理可能な適正値として取り込めるようにするためのものである。
駆動回路440は、制御装置500から入力されるPWM信号に基づいて、SW411〜416のそれぞれのオンおよびオフを切り替える機能を有している。
制御装置500は、電力変換装置400の全体の制御を実施するものであって、例えば、マイコンを用いて構成される。また、図3に示すように、制御装置500は、三相二相変換部510、電圧指令生成部520、二相三相変換部530、デューティ変換部540、PWM信号生成部550およびキャリア生成部560を有する。
三相二相変換部510には、電流検出部421〜423によって検出されたU相電流Iu、V相電流IvおよびW相電流Iwと、回転角センサ200によって換算された電気角θとが入力される。三相二相変換部510は、入力されたU相電流Iu、V相電流IvおよびW相電流Iwと、入力された電気角θとに基づいて、d軸電流検出値Idおよびq軸電流検出値Iqを算出する。
電圧指令生成部520は、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*と、d軸電流検出値Idおよびq軸電流検出値Iqとから、電流フィードバック演算を行うことで、d軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*を算出する。具体的には、電圧指令生成部520は、d軸電流検出値Idおよびq軸電流検出値Iqを、電流指令値Id*、Iq*に追従させる。すなわち、電圧指令生成部520は、d軸電流指令値Id*とd軸電流検出値Idとの偏差である電流偏差ΔIdと、q軸電流指令値Iq*とq軸電流検出値Iqとの偏差である電流偏差ΔIqとがそれぞれ0に収束するように電圧指令値Vd*、Vq*を算出する。
二相三相変換部530は、電圧指令生成部520によって算出された電圧指令値Vd*、Vq*と、電気角θとに基づいて、三相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*を算出する。なお、三相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*は、インバータ部410に入力される直流電源電圧以下、すなわちコンデンサ302の電圧Vcon以下となるように設定されることが好ましい。
デューティ変換部540は、二相三相変換部530によって算出された三相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*と、コンデンサ302の電圧Vconとに基づいて、デューティ指令値Du、Dv、Dwを生成する。
PWM信号生成部550は、デューティ変換部540から入力されたデューティ指令値Du、Dv、Dwと、キャリア生成部560から入力されたキャリアUcarr、Vcarr、Wcarrとを各相で比較することで、PWM信号を生成する。また、PWM信号生成部550は、生成したPWM信号を駆動回路440に出力することで、SW411〜416のそれぞれのオンおよびオフの切り替え制御を行っている。なお、図3では、PWM信号生成部550によって生成されたPWM信号として、U相の上SW用信号をUH_SW、U相の下SW用信号をUL_SW、V相の上SW用信号をVH_SW、V相の下SW用信号をVL_SW、W相の上SW用信号をWH_SW、W相の下SW用信号をWL_SWとそれぞれ表記している。
キャリア生成部560は、外部から入力された各相のスペクトル拡散指数指令値βu*、βv*、βw*に基づいて、各相のスイッチング周波数を個別に切り替えるためのキャリアUcarr、Vcarr、Wcarrを生成し、PWM信号生成部550に出力する。なお、各相のスペクトル拡散指数指令値βu*、βv*、βw*は、インバータ部410が発生させる電気ノイズを好適に拡散させるために設定されるものであり、(式1)のスペクトル拡散指数βに対応している。
このように、制御装置500は、上アームおよび下アームのそれぞれに半導体スイッチング素子を有する複数のハーフブリッジ回路が並列に接続された多相インバータを、デューティ指令値およびスイッチング周波数から生成されたPWM信号に従って制御する。
次に、キャリア生成部560の構成について、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の実施の形態1におけるキャリア生成部560の構成および処理を示すブロック図である。
図4に示すように、キャリア生成部560は、キャリア変化パターン生成部561およびキャリア出力部562を有する。なお、以下では、上昇速度と下降速度とが互いに等しい2等辺三角形の形状の三角波をキャリアとする三角波比較方式を用いる場合を例示するが、鋸波比較方式などを用いてもよい。
キャリア変化パターン生成部561は、各相について、スイッチング周波数セットに含まれる複数のスイッチング周波数を順次切り替える切り替え処理が、繰り返し周期Tmごとに繰り返されるように設定されたキャリア変化パターンpatt_u、patt_v、patt_wを生成する。
具体的には、キャリア変化パターン生成部561には、U相について、スペクトル拡散指数指令値βu*と、キャリア変化パターンpatt_uとを関連付けたテーブルがあらかじめ記憶されている。例えば、このテーブルについて、各スペクトル拡散指数指令値βu*が(式1)を満たすようにスイッチング周波数セットに含まれるスイッチング周波数をあらかじめ規定し、スペクトル拡散指数指令値βu*ごとにキャリア変化パターンpatt_uをあらかじめ規定しておけばよい。また、V相、W相についても、同様に、キャリア変化パターン生成部561には、スペクトル拡散指数指令値βv*、βw*と、キャリア変化パターンpatt_v、patt_wとを関連付けたテーブルがあらかじめ記憶されている。
キャリア変化パターン生成部561は、外部から入力されたU相のスペクトル拡散指数指令値βu*に対応するU相のキャリア変化パターンpatt_uを、あらかじめ記憶されているテーブルから抽出し、キャリア出力部562に出力する。また、V相、W相についても、同様に、外部から入力されたスペクトル拡散指数指令値βv*、βw*に対応するキャリア変化パターンpatt_v、patt_wを、あらかじめ記憶されているテーブルから抽出し、キャリア出力部562に出力する。
キャリア出力部562は、キャリア変化パターン生成部561から入力された各相のキャリア変化パターンpatt_u、patt_v、patt_wに従って、U相キャリアUcarr、V相キャリアVcarrおよびW相キャリアWcarrを生成し、出力する。
次に、キャリア出力部562によって出力される各相のキャリアUcarr、Vcarr、Wcarrの具体例について、図5を参照しながら説明する。図5は、本発明の実施の形態1におけるキャリア生成部560によって生成される各相のキャリアUcarr、Vcarr、Wcarrの一例を示す説明図である。
なお、図5では、各相について、キャリア変化パターンを規定する平均スイッチング周波数fc、スペクトル拡散指数βおよび繰り返し周波数fmのパラメータが以下の条件(1)〜(3)を満たすキャリア変化パターンpatt_u、patt_v、patt_wが生成されるように、キャリア変化パターン生成部561を構成する場合を例示している。
条件(1):繰り返し周期Tm(繰り返し周波数fm)が各相で異なる。
条件(2):平均スイッチング周波数fcが各相で異なる。
条件(3):スペクトル拡散指数βが各相で異なる。
上記の条件(1)〜(3)を満たすように、図5では、より具体的に、スイッチング周波数セットに含まれる複数のスイッチング周波数が、U相ではfu1、fu2、fu3の3つ、V相ではfv1、fv2、fv3の3つ、W相ではfw1、fw2、fw3の3つとなるように設定された場合を例示している。また、各相でのスイッチング周波数の大小関係については、U相ではfu2>fu3>fu1、V相ではfv1>fv3>fv2、W相ではfw2>fw1>fw3としている。
この場合、各相の繰り返し周波数fm_u、fm_v、fm_wについて、U相では1/fm_u=1/fu1+1/fu2+1/fu3となり、V相では1/fm_v=1/fv1+1/fv2+1/fv3となり、W相では1/fm_w=1/fw1+1/fw2+1/fw3となる。
また、各相の平均スイッチング周波数fc_u、fc_v、fc_wについて、U相ではfc_u=3×fm_uとなり、V相ではfc_v=3×fm_vとなり、W相ではfc_w=3×fm_wとなる。
さらに、各相のスペクトル拡散指数指令値βu*、βv*、βw*について、U相ではβu*=(fu2−fu1)/fm_uとなり、V相ではβv*=(fv1−fv2)/fm_vとなり、W相ではβw*=(fw2−fw3)/fm_wとなる。
図5に示すように、キャリア生成部560は、U相について、キャリア変化パターンpatt_uに従って、スイッチング周波数セットに含まれる複数のスイッチング周波数fu1、fu2、fu3を順次切り替える切り替え処理を繰り返し周期Tm_u(=1/fu1+1/fu2+1/fu3)で繰り返し行うためのキャリアUcarrを生成する。すなわち、キャリア生成部560は、U相について、スイッチング周波数をf1→f2→f3→f1・・・の順に変化させながらPWM信号生成部550に出力する。なお、図5では、各相について、キャリアの頂点でスイッチング周波数が切り替わる場合を例示したが、キャリアの谷で切り替わるようにしてもよい。
また、V相についても、同様に、キャリア生成部560は、複数のスイッチング周波数fv1、fv2、fv3を順次切り替える切り替え処理を繰り返し周期Tm_v(=1/fv1+1/fv2+1/fv3)で繰り返し行うためのキャリアVcarrを生成する。さらに、W相についても、同様に、キャリア生成部560は、複数のスイッチング周波数fw1、fw2、fw3を順次切り替える切り替え処理を繰り返し周期Tm_v(=1/fw1+1/fw2+1/fw3)で繰り返し行うためのキャリアWcarrを生成する。
次に、図5に示す各相のキャリアUcarr、Vcarr、Wcarrに従って、各相について、スイッチング周波数を順次切り替えながら、デューティ指令値に従ってスイッチング素子をPWM方式で制御する場合に電力変換装置400が各相で発生させる電気ノイズについて、図6を参照しながら説明する。図6は、本発明の実施の形態1において、電力変換装置400のインバータ部410が各相で発生させる電気ノイズを示す説明図である。なお、電気ノイズは、1次、2次、3次ばかりでなく、4次以降も発生するが、高次数になるほど小さくなる。したがって、図6では、4次以降の電気ノイズの記載を省略している。
図6に示すように、各相の電気ノイズのスペクトル拡散およびピーク値は、繰り返し周波数fm_u、fm_v、fm_wと、平均スイッチング周波数fc_u、fc_v、fc_wと、スペクトル拡散指数指令値βu*、βv*、βw*とに従って決定される。
そこで、平均スイッチング周波数fc_u、fc_v、fc_w、スペクトル拡散指数指令値βu*、βv*、βw*および繰り返し周波数fm_u、fm_v、fm_wのパラメータを調整することで、キャリア変化パターンpatt_u、patt_v、patt_wが各相で互いに異なるようにする構成を有することが本願発明の技術的特徴である。このような構成を有することで、従来と比べて、電気ノイズのピーク値を低減させることができる。特に、平均スイッチング周波数fcが各相で異なるようにすることで、各成分にピーク値をもつ電気ノイズが重畳しないようにすることができる。そのため、電気ノイズ値のピーク値を低減させることができ、他の電子機器に対する弊害の発生およびスイッチング周波数に起因した電磁騒音の発生を抑制することができる。
なお、本実施の形態1では、上記の条件(1)〜(3)のすべてを満たすように、キャリア変化パターンpatt_u、patt_v、patt_wを生成する場合を例示したが、これに限定されない。すなわち、少なくとも条件(2)を満たすように、平均スイッチング周波数fcが各相で異なるようにすることできれば、各成分にピーク値をもつ電気ノイズが重畳しないようにすることができる。したがって、少なくとも条件(2)を満たすように、キャリア変化パターンpatt_u、patt_v、patt_wを生成してもよい。
また、本実施の形態1では、図5に示すように、各相について、スイッチング周波数セットに含まれるスイッチング周波数の数が3つである場合を例示しているが、2つ以上であればよく、さらに、スイッチング周波数セットに含まれるスイッチング周波数の数が同一でなくてもよい。
また、本実施の形態1では、キャリア変化パターンpatt_u、patt_v、patt_wが各相で互いに異なるようにする場合を例示したが、キャリア変化パターンpatt_u、patt_v、patt_wが各相の少なくとも1相で異なるようにする場合であっても、同様の効果が得られる。
また、本実施の形態1では、各相について、スイッチング周波数セットに含まれるスイッチング周波数の大きさが互いに異なるようにする場合を例示したが、各相のスイッチング周波数セットに含まれるスイッチング周波数の少なくとも1つの大きさを異なるようにした場合であっても、同様の効果が得られる。
以上、本実施の形態1によれば、平均スイッチング周波数、スペクトル拡散指数および繰り返し周波数のパラメータで規定されるキャリア変化パターンを生成する際、キャリア変化パターンが各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成する構成を有する。また、各相の少なくとも1相で異なるように生成された各相のキャリア変化パターンに従って出力されたキャリアに基づき、各相について、スイッチング周波数を順次切り替えながら、デューティ指令値に従って半導体スイッチング素子を制御する構成を有する。
これにより、各相で同一のキャリアパターンに従ってキャリアを生成する従来とは異なり、各相で互いに異なるようにしたキャリア変化パターンに従ってキャリアを生成しているので、従来と比べて、電気ノイズのピーク値を低減させることができるとともに、電気ノイズのスペクトルを拡散させることができる。
また、平均スイッチング周波数が各相の少なくとも1相で異なるようにすることで、キャリア変化パターンが各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成する構成を有する。これにより、各成分にピーク値をもつ電気ノイズがすべての相で重畳しないようにすることができるので、電気ノイズのピーク値を低減させることができる。
実施の形態2.
先の実施の形態1では、各相で切り替え処理を行うタイミングについては考慮していなかったが、本発明の実施の形態2では、各相で切り替え処理を行うタイミングを各相で一致させるとともに、多相インバータが発生させる電気ノイズが均一となるようにスペクトル拡散指数βを各相で調整する場合について説明する。
図7は、本発明の実施の形態2における電力変換装置の制御装置500の構成および処理を示すブロック図である。図7において、本実施の形態2における制御装置500は、三相二相変換部510、電圧指令生成部520、二相三相変換部530、デューティ変換部540、PWM信号生成部550、キャリア生成部560およびスペクトル拡散指数指令生成部570を有する。なお、本実施の形態2では、制御装置500のキャリア生成部560およびスペクトル拡散指数指令生成部570以外の各部については、先の実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
ここで、先の図1に示すように、例えば、平均スイッチング周波数fcのピーク値について、β=1の場合、他の周波数のピーク値と比較すると平均スイッチング周波数fcの電気ノイズのピーク値が高い一方、β=5の場合、他の周波数のピーク値と比較すると平均スイッチング周波数fcの電気ノイズのピーク値が低い。そこで、スペクトル拡散指数βによって、電気ノイズの最大ピーク値が出力される周波数が異なる点に着目する。
そして、電気ノイズのピーク値を特定の周波数に集中させず、多相インバータが発生させる電気ノイズが均一となるようにスペクトル拡散指数を各相で調整可能なスペクトル拡散指数指令生成部570を構成する。このように構成することで、スペクトル拡散指数指令生成部570は、多相インバータが発生させる電気ノイズが均一となる各相のスペクトル拡散指数指令値βu*’、βv*’、βw*’を自動的に選定し、キャリア生成部560に出力する。
また、一般的に三相インバータをPWM方式でスイッチング制御する場合、キャリアの頂点および谷の少なくとも一方において、演算処理を開始する、または即時演算結果を反映させる。そのため、キャリアの頂点および谷の少なくとも一方に到達する時間から演算処理時間を差し引いたタイミングで、演算処理を開始している。そこで、各相の切り替え処理を行うタイミングが各相で一致するキャリア変化パターンpatt_u’、patt_v’、patt_w’を生成する。
具体的には、キャリア変化パターン生成部561には、U相について、スペクトル拡散指数指令値βu*’と、キャリア変化パターンpatt_u’とを関連付けたテーブルがあらかじめ記憶されている。例えば、このテーブルについて、各スペクトル拡散指数指令値βu*’が(式1)を満たすようにスイッチング周波数セットに含まれるスイッチング周波数をあらかじめ規定し、スペクトル拡散指数指令値βu*’ごとにキャリア変化パターンpatt_u’をあらかじめ規定しておけばよい。また、V相、W相についても、同様に、キャリア変化パターン生成部561には、スペクトル拡散指数指令値βv*’、βw*’と、キャリア変化パターンpatt_v’、patt_w’とを関連付けたテーブルがあらかじめ記憶されている。
キャリア変化パターン生成部561は、スペクトル拡散指数指令生成部570から入力されたU相のスペクトル拡散指数指令値βu*’に対応するU相のキャリア変化パターンpatt_u’を、あらかじめ記憶されているテーブルから抽出し、キャリア出力部562に出力する。また、V相、W相についても、同様に、スペクトル拡散指数指令生成部570から入力されたU相のスペクトル拡散指数指令値βu*’、βw*’に対応するキャリア変化パターンpatt_v’、patt_w’を、あらかじめ記憶されているテーブルから抽出し、キャリア出力部562に出力する。
次に、本実施の形態2におけるキャリア出力部562によって出力される各相のキャリアUcarr’、Vcarr’、Wcarr’の具体例について、図8を参照しながら説明する。図8は、本発明の実施の形態2におけるキャリア生成部560によって生成される各相のキャリアUcarr’、Vcarr’、Wcarr’の一例を示す説明図である。
なお、図8では、各相について、以下の条件(4)〜(6)を満たすキャリア変化パターンpatt_u’、patt_v’、patt_w’が生成されるように、キャリア変化パターン生成部561を構成する場合を例示している。
条件(4):切り替え処理を行うタイミングが各相で一致する
条件(5):繰り返し周期Tm’(繰り返し周波数fm’)が各相で同一である。
条件(6):平均スイッチング周波数fc’が各相で同一である。
上記の条件(4)〜(6)を満たすように、図8では、より具体的に、スイッチング周波数セットに含まれる複数のスイッチング周波数が、U相ではfu1’、fu2’、fu3’の3つ、V相ではfv1’、fv2’、fv3’の3つ、W相ではfw1’、fw2’、fw3’の3つとなるように設定された場合を例示している。また、各相でのスイッチング周波数の大小関係については、U相ではfu2’>fu3’>fu1’、V相ではfv1’>fv3’>fv2’、W相ではfw2’>fw1’>fw3’としている。
この場合、各相の繰り返し周波数fm_u’、fm_v’、fm_w’について、図8に示すように、fm_u’=1/fm_v’=fm_w’となる。また、各相の平均スイッチング周波数fc_u’、fc_v’、fc_w’について、fc_u’=fc_v’=fc_w’となる。
さらに、各相のスペクトル拡散指数指令値βu*’、βv*’、βw*’について、U相ではβu*’=(fu2’−fu1’)/fm_u’となり、V相ではβv*’=(fv1’−fv2’)/fm_v’となり、W相ではβw*’=(fw2’−fw3’)/fm_w’となる。
図8に示すように、各相のキャリアの頂点が一致するタイミング(すなわち、各相で行われる切り替え処理が一致するタイミング)で、演算処理が行われることで、キャリア変化パターンの変更およびデューティ指令値の変化などに対して、全相同時に制御可能となり、制御精度が低下することなく制御可能となる。すなわち、一般的にモータが制動動作するとき出力される指令(具体的には、図8の制動動作開始地点において、上SWをON、下SWをOFFにする指令)に対して、各相遅延することなく指令値を切り替えることができる。なお、図8では、キャリア<デューティ指令値が成り立つときとして、上SWをON、下SWをOFFの場合を例示している。
また、演算処理を行う周期が常に一定であるので、フィードバック制御におけるゲインパラメータなどの設計も容易に可能となる。
次に、図8に示す各相のキャリアUcarr’、Vcarr’、Wcarr’に従って、各相について、スイッチング周波数を順次切り替えながら、デューティ指令値に従ってスイッチング素子をPWM方式で制御する場合に電力変換装置400が各相で発生させる電気ノイズについて、図9を参照しながら説明する。図9は、本発明の実施の形態2において、電力変換装置400のインバータ部410が各相で発生させる電気ノイズを示す説明図である。なお、図9では、先の図6と同様に、4次以降の電気ノイズの記載を省略している。
図9に示すように、多相インバータが発生させる電気ノイズが均一となる各相のスペクトル拡散指数指令値βu*’、βv*’、βw*’が選定されており、さらに、平均スイッチング周波数fc_u’、fc_v’、fc_w’が各相で互いに同一となり、繰り返し周波数fm_u’、fm_v’、fm_w’が互いに同一となっている。
したがって、各相の電気ノイズは、繰り返し周波数fm_u’、fm_v’、fm_w’と、平均スイッチング周波数fc_u’、fc_v’、fc_w’と、スペクトル拡散指数指令値βu*’、βv*’、βw*’とに従って、各相の電気ノイズは、同じ周波数に拡散されるとともに、重畳している。そのため、電気ノイズが均一に拡散されることとなる。
以上、本実施の形態2によれば、先の実施の形態1とは異なり、切り替え処理を行うタイミングが各相で一致し、繰り返し周波数が各相で互いに同一となり、平均スイッチング周波数が各相で互いに同一となるようにし、かつ多相インバータが発生させる電気ノイズが均一となるようにスペクトル拡散指数を各相で決定することで、キャリア変化パターンが各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成する構成を有する。
これにより、従来と比べて、電気ノイズのピーク値を低減させることができるとともに、キャリア変化パターンの変更およびデューティ指令値の変化などに対して、各相遅延なく制御可能となる。
実施の形態3.
先の実施の形態2では、切り替え処理を行うタイミングが各相で一致し、繰り返し周期Tm’が各相で互いに同一となり、平均スイッチング周波数fc’が各相で互いに同一となるようにする場合について説明した。これに対して、本発明の実施の形態3では、切り替え処理を行うタイミングが各相で一致し、繰り返し周期Tm’’が各相で互いに同一となり、平均スイッチング周波数fc’’が各相で互いに異なるようにする場合について説明する。
なお、本実施の形態3では、キャリア生成部560のキャリア変化パターン生成部561が、平均スイッチング周波数fc’’が各相で互いに異なるように各相のキャリア変化パターンpatt_u’’、patt_v’’、patt_w’’を生成する点が先の実施の形態2と異なる。ここでは、先の実施の形態2と同様の点については説明を省略し、先の実施の形態2と異なる点について説明する。
図10は、本発明の実施の形態3におけるキャリア生成部560によって生成される各相のキャリアUcarr’’、Vcarr’’、Wcarr’’の一例を示す説明図である。
なお、図10では、各相について、以下の条件(7)〜(9)を満たすキャリア変化パターンpatt_u’’、patt_v’’、patt_w’’が生成されるように、キャリア変化パターン生成部561を構成する場合を例示している。なお、条件(7)、(8)は、先の実施の形態2での条件(4)、(5)と同様である。
条件(7):切り替え処理を行うタイミングが各相で一致する
条件(8):繰り返し周期Tm’’(繰り返し周波数fm’’)が各相で同一である。
条件(9):平均スイッチング周波数fc’’が各相で異なる。
上記の条件(7)〜(9)を満たすように、図10では、より具体的に、スイッチング周波数セットに含まれる複数のスイッチング周波数が、U相ではfu1’’、fu2’’の2つ、V相ではfv1’’、fv2’’、fv3’’の3つ、W相ではfw1’’、fw2’’、fw3’’、fw4’’の4つとなるように設定された場合を例示している。また、各相でのスイッチング周波数の大小関係については、U相ではfu1’’>fu2’’、V相ではfv2’’>fv3’’>fv1’’、W相ではfw2’’>fw4’’>fw1’’>fw3’’としている。
この場合、各相の繰り返し周波数fm_u’’、fm_v’’、fm_w’’について、fm_u’’=1/fm_v’’=fm_w’’となる。
また、各相の平均スイッチング周波数fc_u’’、fc_v’’、fc_w’’について、fc_u’’<fc_v’’<fc_w’’となる。
さらに、各相のスペクトル拡散指数指令値βu*’’、βv*’’、βw*’’について、U相ではβu*’’=(fu1’’−fu2’’)/fm_u’’となり、V相ではβv*’’=(fv2’’−fv1’’)/fm_v’’となり、W相ではβw*’’=(fw2’’−fw3’’)/fm_w’’となる。
このように、図10では、条件(9)を満たすようにするために、スイッチング周波数セットに含まれるスイッチング周波数の数を、各相で異なるように調整することで、平均スイッチング周波数fcが各相で異なるようにしている。したがって、先の実施の形態1と同様に、各成分にピーク値をもつ電気ノイズが重畳しないようにすることができる。
以上、本実施の形態3によれば、先の実施の形態1に対して、切り替え処理を行うタイミングが各相で一致し、繰り返し周波数が各相で互いに同一となり、平均スイッチング周波数が各相の少なくとも1相で異なるようにすることで、キャリア変化パターンが各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成する構成を有する。
これにより、従来と比べて、電気ノイズのピーク値を低減させることができるとともに、キャリア変化パターンの変更およびデューティ指令値の変化などに対して、各相遅延なく制御可能となる。
実施の形態4.
先の実施の形態2、3では、繰り返し周期が各相で互いに同一となるようにする場合について説明した。これに対して、本発明の実施の形態4では、繰り返し周期Tm’’’が各相のうちの1相で他の相と比べて大きくなるようにする場合について説明する。
ここで、電気ノイズのスペクトル拡散の効果を大きくするために、スペクトル拡散指数βが大きくなるようにしたい場合、(式1)から、スイッチング周波数差Δfを大きくするか、繰り返し周波数fmを小さくすることができる。
ただし、スイッチング周波数差Δfを大きくするために、最大スイッチング周波数fmaxの値を大きくして電力変換装置400を駆動する場合、最大スイッチング周波数fmaxの値によっては、高速な演算処理装置が必要となりコストが増加する可能性がある。一方、最小スイッチング周波数fminの値を小さくして電力変換装置400を駆動する場合、最小スイッチング周波数fminの値によっては、電力変換装置400が出力する電流のリプルが増加する可能性がある。
そこで、本実施の形態4では、繰り返し周波数fm’’’が各相のうちの1相で他相と比べて低周波とすることで、切り替え処理を行うタイミングを各相で一致させつつ、スイッチング周波数差Δfを大きくすることなく、スペクトル拡散指数βを大きくすることができる。
なお、本実施の形態4では、キャリア生成部560のキャリア変化パターン生成部561が、繰り返し周期Tm’’’が各相のうちのU相で、V相、W相と比べて大きくなるように各相のキャリア変化パターンpatt_u’’’、patt_v’’’、patt_w’’’を生成する点が先の実施の形態2、3と異なる。ここでは、先の実施の形態2、3と同様の点については説明を省略し、先の実施の形態2、3と異なる点について説明する。
図11は、本発明の実施の形態4におけるキャリア生成部560によって生成される各相のキャリアUcarr’’’、Vcarr’’’、Wcarr’’’の一例を示す説明図である。
なお、図11では、各相について、以下の条件(10)、(11)を満たすキャリア変化パターンpatt_u’’’、patt_v’’’、patt_w’’’が生成されるように、キャリア変化パターン生成部561を構成する場合を例示している。なお、条件(10)は、先の実施の形態2での条件(4)と同様である。
条件(10):切り替え処理を行うタイミングが各相で一致する。
条件(11):繰り返し周期Tm’’’が各相のうちの1相で他の相と比べて大きい(すなわち、繰り返し周波数fm’’’が各相のうちの1相で他の相と比べて低い)。
上記の条件(10)、(11)を満たすように、図10では、より具体的に、スイッチング周波数セットに含まれる複数のスイッチング周波数が、U相ではfu1’’’、fu2’’’、fu3’’’、fu4’’’の4つ、V相ではfv1’’’、fv2’’’の2つ、W相ではfw1’’’、fw2’’’の2つとなるように設定された場合を例示している。また、各相でのスイッチング周波数の大小関係については、U相ではfu1’’’>fu3’’’>fu4’’’>fu2’’’、V相ではfv1’’’>fv2’’’、W相ではfw2’’’>fw1’’’としている。
この場合、各相の繰り返し周波数fm_u’’’、fm_v’’’、fm_w’’’について、1/fm_u’’’=1/fu1’’’+1/fu2’’’+1/fu3’’’+1/fu4’’’となる。また、fm_u’’’<fm_v’’’=fm_w’’’となる。
また、各相のスペクトル拡散指数指令値βu*’’’、βv*’’’、βw*’’’について、U相ではβu*’’’=(fu1’’’−fu2’’’)/fm_u’’’となり、V相ではβv*’’’=(fv1’’−fv2’’)/fm_v’’’となり、W相ではβw*’’’=(fw2’’’−fw1’’’)/fm_w’’’となる。
また、図11では、U相で切り替え処理を行うタイミングが、V相、W相のそれぞれで切り替え処理を行うタイミングと一致している。具体的には、U相のキャリアUcarr’’’において、スイッチング周波数がf2u’’’からf3u’’’に切り替わるタイミングで、各相のキャリアの頂点が一致する。また、U相のキャリアUcarr’’’において、f4u’’’からf1u’’’に切り替わるタイミングで、各相のキャリアの頂点が一致する。すなわち、繰り返し周期Tm_u’’’は、繰り返し周期Tm_v’’’および繰り返し周期Tm_w’’’のそれぞれの2倍となる。
このように、図11では、繰り返し周波数fm’’’が各相のうちのU相で、V相、W相と比べて低周波とすることで、切り替え処理を行うタイミングを各相で一致させつつ、U相について、スイッチング周波数差Δfを大きくすることなく、スペクトル拡散指数βを大きくし、所望の値にすることができる。したがって、コストの増加および電力変換装置400が出力する電流のリプルの増加をより抑制することができる。
以上、本実施の形態4によれば、先の実施の形態1に対して、繰り返し周波数が各相のうちの1相で他の相と比べて低くなるようにし、各相のうちの1相で切り替え処理を行うタイミングが、他の相で切り替え処理を行うタイミングと一致するようにすることで、キャリア変化パターンが各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成する構成を有する。
これにより、先の実施の形態2、3と同様の効果が得られるとともに、コストの増加および電力変換装置が出力する電流のリプルの増加をより抑制することができる。
なお、本実施の形態4では、各相について、スイッチング周波数セットに含まれるスイッチング周波数の数は、ほんの一例に過ぎず、これらに限定されるものではない。また、本実施の形態1〜4では、本願発明を多相インバータに適用した場合を例示したが、単相インバータにも本願発明を適用可能である。
100 電動機、101 U相コイル、102 V相コイル、103 W相コイル、200 回転角センサ、300 電源部、301 バッテリ、302 コンデンサ、303 チョークコイル、400 電力変換装置、410 インバータ部、411〜416 スイッチング素子、420 電流検出部、421 U相電流検出部、422 V相電流検出部、423 W相電流検出部、430 増幅回路、440 駆動回路、500 電力変換装置の制御装置、510 三相二相変換部、520 電圧指令生成部、530 二相三相変換部、540 デューティ変換部、550 PWM信号生成部、560 キャリア生成部、561 キャリア変化パターン生成部、562 キャリア出力部、570 スペクトル拡散指数指令生成部。
本発明における電力変換装置の制御装置は、上アームおよび下アームのそれぞれに半導体スイッチング素子を有する複数のハーフブリッジ回路が並列に接続された多相インバータを、デューティ指令値およびスイッチング周波数から生成されたPWM信号に従って制御する制御装置であって、多相のうちの各相について、複数のスイッチング周波数を順次切り替える切り替え処理が繰り返し周波数の逆数である繰り返し周期ごとに繰り返されるように設定されたキャリア変化パターンに従って、キャリアを出力するキャリア生成部と、キャリア生成部から入力されたキャリアに従って、各相について、スイッチング周波数を順次切り替えながら、デューティ指令値に従って半導体スイッチング素子を制御するためのPWM信号を生成するPWM信号生成部と、を備え、キャリア生成部は、平均スイッチング周波数、スペクトル拡散指数および繰り返し周波数のパラメータで規定されるキャリア変化パターンを生成する際、キャリア変化パターンが各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成し、キャリア生成部は、平均スイッチング周波数が各相の少なくとも1相で異なるようにすることで、キャリア変化パターンが各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成するものである。
また、本発明における電力変換装置の制御方法は、上アームおよび下アームのそれぞれに半導体スイッチング素子を有する複数のハーフブリッジ回路が並列に接続された多相インバータにおいて、多相のうちの各相について、複数のスイッチング周波数を順次切り替える切り替え処理が繰り返し周波数の逆数である繰り返し周期ごとに繰り返されるように設定されたキャリア変化パターンに従って、キャリアを出力するキャリア生成ステップと、キャリア生成ステップで出力されたキャリアに従って、各相について、スイッチング周波数を順次切り替えながら、デューティ指令値に従って半導体スイッチング素子を制御するためのPWM信号を生成するPWM信号生成ステップと、を備え、キャリア生成ステップでは、平均スイッチング周波数、スペクトル拡散指数および繰り返し周波数のパラメータで規定されるキャリア変化パターンを生成する際、キャリア変化パターンが各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成し、キャリア生成ステップでは、平均スイッチング周波数が各相の少なくとも1相で異なるようにすることで、キャリア変化パターンが各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成するものである。

Claims (6)

  1. 上アームおよび下アームのそれぞれに半導体スイッチング素子を有する複数のハーフブリッジ回路が並列に接続された多相インバータを、デューティ指令値およびスイッチング周波数から生成されたPWM信号に従って制御する制御装置であって、
    多相のうちの各相について、複数のスイッチング周波数を順次切り替える切り替え処理が繰り返し周波数の逆数である繰り返し周期ごとに繰り返されるように設定されたキャリア変化パターンに従って、キャリアを出力するキャリア生成部と、
    前記キャリア生成部から入力された前記キャリアに従って、前記各相について、前記スイッチング周波数を順次切り替えながら、前記デューティ指令値に従って前記半導体スイッチング素子を制御するための前記PWM信号を生成するPWM信号生成部と、
    を備え、
    前記キャリア生成部は、
    平均スイッチング周波数、スペクトル拡散指数および繰り返し周波数のパラメータで規定される前記キャリア変化パターンを生成する際、前記キャリア変化パターンが前記各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成する
    電力変換装置の制御装置。
  2. 前記キャリア生成部は、
    前記平均スイッチング周波数が前記各相の少なくとも1相で異なるようにすることで、前記キャリア変化パターンが前記各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成する
    請求項1に記載の電力変換装置の制御装置。
  3. 前記キャリア生成部は、
    前記切り替え処理を行うタイミングが前記各相で一致し、前記繰り返し周波数が前記各相で互いに同一となり、前記平均スイッチング周波数が前記各相で互いに同一となるようにし、かつ前記多相インバータが発生させる電気ノイズが均一となるように前記スペクトル拡散指数を前記各相で決定することで、前記キャリア変化パターンが前記各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成する
    請求項1に記載の電力変換装置の制御装置。
  4. 前記キャリア生成部は、
    前記切り替え処理を行うタイミングが前記各相で一致し、前記繰り返し周波数が前記各相で互いに同一となり、前記平均スイッチング周波数が前記各相の少なくとも1相で異なるようにすることで、前記キャリア変化パターンが前記各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成する
    請求項1に記載の電力変換装置の制御装置。
  5. 前記キャリア生成部は、
    前記繰り返し周波数が前記各相のうちの1相で他の相と比べて低くなるようにし、前記各相のうちの1相で前記切り替え処理を行うタイミングが、前記他の相で前記切り替え処理を行うタイミングと一致するようにすることで、前記キャリア変化パターンが前記各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成する
    請求項1に記載の電力変換装置の制御装置。
  6. 上アームおよび下アームのそれぞれに半導体スイッチング素子を有する複数のハーフブリッジ回路が並列に接続された多相インバータにおいて、多相のうちの各相について、複数のスイッチング周波数を順次切り替える切り替え処理が繰り返し周波数の逆数である繰り返し周期ごとに繰り返されるように設定されたキャリア変化パターンに従って、キャリアを出力するキャリア生成ステップと、
    前記キャリア生成ステップで出力された前記キャリアに従って、前記各相について、前記スイッチング周波数を順次切り替えながら、デューティ指令値に従って前記半導体スイッチング素子を制御するためのPWM信号を生成するPWM信号生成ステップと、
    を備え、
    前記キャリア生成ステップでは、
    平均スイッチング周波数、スペクトル拡散指数および繰り返し周波数のパラメータで規定される前記キャリア変化パターンを生成する際、前記キャリア変化パターンが前記各相の少なくとも1相で異なるように各相のキャリア変化パターンを生成する
    電力変換装置の制御方法。
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