JP2016075562A - 力学量センサおよび力学量測定装置 - Google Patents

力学量センサおよび力学量測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016075562A
JP2016075562A JP2014205648A JP2014205648A JP2016075562A JP 2016075562 A JP2016075562 A JP 2016075562A JP 2014205648 A JP2014205648 A JP 2014205648A JP 2014205648 A JP2014205648 A JP 2014205648A JP 2016075562 A JP2016075562 A JP 2016075562A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stopper
flexible portion
substrate
fixed electrode
mechanical quantity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014205648A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6515477B2 (ja
Inventor
前川 慎志
Shinji Maekawa
慎志 前川
森井 明雄
Akio Morii
明雄 森井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2014205648A priority Critical patent/JP6515477B2/ja
Publication of JP2016075562A publication Critical patent/JP2016075562A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6515477B2 publication Critical patent/JP6515477B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Fluid Pressure (AREA)
  • Pressure Sensors (AREA)

Abstract

【課題】圧力センサのスティッキング現象を抑制すること。
【解決手段】本発明の実施形態における圧力センサは、導電性を有し、外力に応じて撓む可撓部と、可撓部に対向して配置され、可撓部と容量を形成する固定電極と、可撓部の固定電極側に配置されたストッパと、を備え、ストッパおよび固定電極は、ビッカース硬さが0.5GPa以上の金属が表面に配置されていることを特徴とする。また、別の実施形態における圧力センサは、導電性を有し、外力に応じて撓む可撓部と、可撓部に対向して配置され、可撓部と容量を形成する固定電極と、固定電極の可撓部側に配置されたストッパと、を備え、ストッパは、ビッカース硬さが0.5GPa以上の金属が表面に配置されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は力学量センサに関する。
薄膜(以下、メンブレンという場合がある)によって隔てられた2つの空間の圧力差によって生じるメンブレンの撓みを電気信号に変換することによって、圧力を測定する圧力センサが知られている。例えば、特許文献1には、導電性を有するメンブレンをダイアフラムとして用い、このメンブレンに対向して設けられた固定電極とで形成される静電容量の変化から、メンブレンの撓み量を測定する技術が開示されている。
特開2008−258088号公報
大気圧に比べて非常に低い圧力を測定するのに適した圧力センサは、圧力の測定を行う必要が無いときに大気圧に近い環境に曝されることがある。このような場合には、大気圧に押されてメンブレンが対向して設けられた固定電極に接触する程度まで撓む。圧力センサが再び低圧力の測定環境に戻された際に、メンブレンが固定電極から離隔すればよいが、張り付いたまま戻らない現象(以下、スティッキング現象という場合がある)が発生する場合もある。
そこで、スティッキング現象が起きにくくするため、メンブレン上にストッパを配置することで、メンブレンと固定電極とを接触させず、メンブレンと電極とがストッパを挟む構造になるようにして接触面積を低減することが試みられている。しかしながら、スティッキング現象は未だ残存しているため、さらなる改善が望まれている。
本発明の目的の一つは、力学量センサのスティッキング現象を抑制することにある。
本発明の一実施形態によると、導電性を有し、外力に応じて撓む可撓部と、前記可撓部に対向して配置され、前記可撓部と容量を形成する固定電極と、前記可撓部の前記固定電極側に配置されたストッパと、を備え、前記ストッパおよび前記固定電極は、ビッカース硬さが0.5GPa以上の金属が表面に配置されていることを特徴とする力学量センサを提供する。これによれば、力学量センサのスティッキング現象を抑制することができる。
本発明の一実施形態によると、導電性を有し、外力に応じて撓む可撓部と、前記可撓部に対向して配置され、前記可撓部と容量を形成する固定電極と、前記固定電極の前記可撓部側に配置されたストッパと、を備え、前記ストッパは、ビッカース硬さが0.5GPa以上の金属が表面に配置されていることを特徴とする力学量センサを提供する。この力学量センサによれば、力学量センサのスティッキング現象を抑制することができる。
前記ストッパは、前記可撓部の前記固定電極側にさらに配置され、前記固定電極に配置された前記ストッパと、前記可撓部に配置された前記ストッパとは、前記可撓部が前記固定電極側に所定量以上に撓んだ場合に、互いに接触してもよい。力学量センサによれば、硬い金属で形成されたストッパ同士で接触するため、力学量センサのスティッキング現象をさらに抑制することができる。
前記可撓部は、円の形状の膜であり、前記ストッパは、前記円の同心円の接線に沿った形状であり、前記ストッパは、前記可撓部が所定量で撓むときに第1変位量となる位置に対応して配置された第1ストッパ、および第2変位量となる位置に対応して配置された第2ストッパを含み、前記第1変位量が前記第2変位量よりも小さく、前記第1ストッパは、前記第2ストッパよりも設置面積が大きくてもよい。この力学量センサによれば、ストッパが対向する可撓部または固定電極と接触する際の衝撃による力を分散することができ、ストッパの破損を抑制することができる。
前記可撓部は、円の形状の膜であり、前記ストッパは、前記円の同心円の円弧に沿った形状であってもよい。この力学量センサによれば、ストッパが対向する可撓部または固定電極と接触する際の衝撃による力を分散することができ、ストッパの破損を抑制することができる。
前記ストッパは、前記可撓部が撓むときの最大変位量となる位置側において、面取りされた表面を有してもよい。この力学量センサによれば、ストッパが対向する可撓部または固定電極と接触する際の衝撃による力を分散することができ、ストッパの破損を抑制することができる。
前記ストッパは、高さが異なる複数の領域を有し、前記可撓部が撓むときの最大変位量となる位置側ほど、高さが低くなっていてもよい。この力学量センサによれば、ストッパが対向する可撓部または固定電極と接触する際の衝撃による力を分散することができ、ストッパの破損を抑制することができる。
前記可撓部は、周囲を固定された膜であり、前記外力は、前記膜の両面の圧力差によって生じてもよい。この力学量センサによれば、低い圧力を測定することができ、測定後に大気圧の環境下におかれていてもスティッキング現象の発生を抑制することができる。
前記ストッパは、単層構造であってもよい。この力学量センサによれば、力学量センサのスティッキング現象を抑制することができる。
前記ストッパは、2層以上の構造であってもよい。この力学量センサによれば、力学量センサのスティッキング現象を抑制することができる。
複数の前記ストッパは、当該複数のストッパの分布の中心と可撓部の重心とが異なる位置になるように配置されていてもよい。この力学量センサによれば、可撓部に不均一な力が加わるため、力学量センサのスティッキング現象をさらに抑制することができる。
本発明の一実施形態によると、上記記載の力学量センサと、前記可撓部と前記固定電極とが前記ストッパを挟んだ状態において、前記可撓部と前記固定電極とに前記ストッパを介して流れる電流が抑制されるように制御する制御部と、を備えることを特徴とする力学量測定装置を提供する。この力学量測定装置によれば、力学量センサのスティッキング現象を抑制することができる。また、可撓部と固定電極とにストッパを介して流れる電流を制御することができる。
本発明によると、圧力センサのスティッキング現象を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る圧力センサの構造および外部圧力に応じた動作を説明するための断面構造の模式図である。 本発明の第1実施形態に係る圧力センサの第1基板を第2基板側から見た平面図である。 本発明の第1実施形態に係る圧力センサの第2基板を第1基板側から見た平面図である。 圧力センサのスティッキング現象を説明するための断面構造の模式図である。 本発明の第1実施形態に係る圧力センサの第1基板の製造方法を説明するための断面構造の模式図である。 本発明の第1実施形態に係る圧力センサの第2基板の製造方法を説明するための断面構造の模式図である。 本発明の第1実施形態に係る第1基板と第2基板とが接合された後の圧力センサの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態に係る圧力センサを用いた圧力測定装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る圧力センサの構造を説明するための断面構造の模式図である。 本発明の第3実施形態に係る圧力センサの構造を説明するための断面構造の模式図である。 本発明の第4実施形態に係る圧力センサの第1基板を第2基板側から見た平面図である。 本発明の第5実施形態に係る圧力センサの第1基板を第2基板側から見た平面図である。 本発明の第6実施形態に係る圧力センサの第1基板を第2基板側から見た平面図である。 本発明の第7実施形態に係る圧力センサの第1基板を第2基板側から見た平面図である。 本発明の第8実施形態に係る圧力センサのストッパの他の断面形状の例を説明するための断面構造の模式図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係る圧力センサについて、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の実施形態の一例であって、本発明はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。なお、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号(数字の後にA、B等を付しただけの符号)を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なったり、構成の一部が図面から省略されたりする場合がある。
[圧力センサ1の構成]
図1は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサの構造および外部圧力に応じた動作を説明するための断面構造の模式図である。圧力センサ1は、第1基板10および第2基板20を組み合わせて形成されている。この例では、第1基板10はSOI(Silicon on Insulator)基板である。第2基板20はガラス基板である。
第1基板10は、BOX層13、活性層15および支持層17を備える。BOX層13は酸化シリコンであり、活性層15および支持層17はシリコンである。活性層15は、導電性を有し、中央部分が薄く形成されている。この薄く形成された部分を可撓部151という。可撓部151は、周囲が固定されたメンブレンである。可撓部151を固定している部分を固定部160という。
可撓部151の第2基板20側の面(以下、第1面1511という)には、密閉された内部空間110が形成されている。可撓部151の第2面1512は、外部空間1000に面している。そのため、第2室120が形成されている。内部空間110と圧力センサ1の外部空間1000とは、可撓部151を介して隔てられている空間になっている。
内部空間110は、大気圧よりも低い所定の圧力に保たれるように、第1基板10と第2基板20とで密閉されている。この例では、内部空間110は、高真空状態に保たれている。そのため、外部空間1000が内部空間110よりも高い圧力である場合、図1(b)に示すように、可撓部151は、内部空間110の体積を縮小するように第2基板20側に撓む。一方、外部空間1000が内部空間110よりも低い圧力である場合、図1(c)に示すように可撓部151は、内部空間110の体積を拡大するように第2基板20とは反対側に撓む。
可撓部151の第1面1511側には、ストッパ155が配置されている。ストッパ155は、ビッカース硬さ(Vickers Hardness)が0.5GPa以上の金属が、少なくとも接触面(電極255側の面)に配置された構造である。このような金属としては、例えば、W、Mo、Ta、Ti、Ni、Cu、Al、Fe(S45C)、SUS304、Agなどがある。望ましくは、ストッパ155のビッカース硬さは、1.0GPa以上の金属であり、この場合には、W、Mo、Ta、Ti、Fe(S45C)、SUS304などである。また、複数の金属を組み合わせたものであってもよい。なお、Auは、ビッカース硬さが0.25GPa程度であり、上記の金属と比べて柔らかい。
また、ストッパ155は、この例では、上記の金属単層であるが、2層以上で形成されていてもよい。例えば、2層であれば、可撓部151と接触する側の層において、可撓部151との密着性を向上させるための金属層であってもよいし、絶縁層であってもよい。このように、ストッパ155が積層構造である場合、接触面に配置された金属以外は、必ずしも、接触面の材料に求められる特性(ビッカース硬さを含む)を有していなくてもよいが、積層の全てにおいて接触面と同等のビッカース硬さを有していることが望ましい。
第2基板20には、基板を貫通する貫通電極213、215が形成されている。第2基板20の内部空間110側には、電極253、255が形成され、外部空間1000側には電極233、235が形成されている。
電極253は活性層15と電気的に接続される。貫通電極213は、電極253と電極233とを電気的に接続する。貫通電極215は、電極255と電極235とを電気的に接続する。電極255と可撓部151とは容量を形成する。電極255は固定電極である。一方、可撓部151が撓むことにより、電極間の距離が変化し、容量の大きさも撓み量に応じて変化する。
電極255は、ストッパ155と同様に、ビッカース硬さが0.5GPa以上、望ましくは1.0GPa以上の金属が、少なくとも接触面(ストッパ155側の面)に配置された構造である。また、複数の金属を組み合わせたものであってもよい。なお、電極255が、積層構造である場合、接触面に配置された金属以外は、必ずしも、接触面の材料に求められる特性(ビッカース硬さを含む)を有していなくてもよいが、積層の全てにおいて接触面と同等のビッカース硬さを有していることが望ましい。
電極233と電極235とを測定装置に接続することによって、この容量値が測定される。測定された容量値に基づいて可撓部151の撓み量を測定することができる。そして、可撓部151の撓み量に基づいて外部空間1000の圧力(または、内部空間110と外部空間1000との圧力差)を測定することができる。
なお、可撓部151と容量を形成する固定電極は、電極255の他にも存在してもよい。例えば、温度、湿度等の環境変化に応じた容量変化を補正するための参照用電極が、可撓部151と容量を形成する固定電極として設けられていてもよい。
内部空間110の真空度を高めるために、非蒸発型ゲッタ(NEG)などのゲッタ材260が配置されてもよい。ゲッタ材260を設けることにより、第1基板10と第2基板20とを陽極接合で接合したときに発生するガス等を捕獲して、内部空間110の真空度を高めることができる。
図2は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサの第1基板を第2基板側から見た平面図である。図3は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサの第2基板を第1基板側から見た平面図である。図2に示すように、活性層15に形成された略正方形を底面とするキャビティの存在により、内部空間110が形成されている。また、電極253は、領域253Zにおいて活性層15と接触している。
また、可撓部151は固定部160に周囲を固定された円形状の膜である。可撓部151の円の複数の同心円に沿ってストッパ155が配置されている。さらに、この例では、円中心に配置されたストッパ155Xから放射状に各ストッパ155が配置されている。可撓部151は、大きく撓んだときに、第2基板20の表面と接触する可能性もある。そのため、図2に示すように、ストッパ155は、可撓部151の範囲のうち、少なくとも電極255に対向する領域255Zよりも外側まで拡がる領域SAに分散して配置されていることが望ましい。
第2基板20には、中央部分に電極255が配置され、周辺部にゲッタ材260が配置されている。上述したように、固定電極として参照用電極がさらに設けられる場合には、参照用電極は、例えば、電極255の周囲を囲むように配置される。
[スティッキング現象]
続いて、スティッキング現象について、図2を用いて説明する。
図4は、圧力センサのスティッキング現象を説明するための断面構造の模式図である。圧力センサ1の外部空間1000の圧力測定が終了した後、外部空間1000が大気圧に開放される場合、その圧力によって可撓部151は第2基板20側に大きく撓む。その結果、図4(a)に示すように、可撓部151は、電極255との間にストッパ155を挟んだ状態まで撓むことになる。なお、図4(a)においては、可撓部151が第2基板20の表面との間でストッパ155を挟む状態には至っていない例を示しているが、可撓部151と第2基板20との間でストッパ155を挟む状態になるまで、可撓部151がさらに撓む場合もある。
その後、次の圧力測定が開始される際には、外部空間1000が減圧環境となる。その際に、再び図1に示す状態に可撓部151が戻れば、測定には問題がない。一方、図4(b)に示すように、外部空間1000が減圧環境になったにもかかわらず、ストッパ151と電極255(または、ストッパ151と第2基板20)が貼り付いたまま分離しない現象、すなわちスティッキング現象が発生する場合がある。このような状態になると、外部空間1000の圧力が変化しても、その圧力変化に対して可撓部151の撓み量が追従しなくなるため、圧力測定ができなくなる。
ストッパ155は、一般的に、酸化シリコンが用いられることが多いが、本願の発明者は、スティッキング現象が生じる原因を取り除くためには、ストッパ155および電極255を所定の硬さを備えた金属で形成することが望ましいことを突き止めた。そして、ストッパ155が0.5GPa以上、望ましくは1.0GPa以上のビッカース硬さを有する金属材料であると、効果的にスティッキング現象を抑制することができることが確認された。
スティッキング現象が生じる原因の一部として、ストッパ155と電極255とが静電引力で結合したり、分子間力で結合したり、電極255にストッパ155が食い込んだりすることが考えられている。
上記の通り、ストッパ155と電極255とをそれぞれ金属で形成することにより、帯電を防止し、静電引力での結合を抑制することができる。また、ストッパ155と電極255とを硬い材料で形成することにより、それぞれが変形しにくくなるため、それぞれの表面の凹凸がつぶれて接触面の密着面積が増加してしまったり、電極255にストッパ155が食い込んだりすることを抑制することができる。密着面積の増加を抑えれば、分子間力による結合力が弱まる。その結果、スティッキング現象が抑制される。
[圧力センサ1の製造方法]
圧力センサ1は、第1基板10と第2基板20とが接合されて形成される。第1基板10および第2基板20のそれぞれは、以下に説明する所定の製造工程を経てから接合される。
[第1基板10に対する製造工程]
図5は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサの第1基板の製造方法を説明するための断面構造の模式図である。まず、図5(a)に示す第1基板10を準備する。第1基板10は、シリコンの活性層15および支持層17を備え、さらに、これらに挟まれた酸化シリコンのBOX層13を備えるSOI基板である。少なくとも活性層15は導電性を有している。
活性層15の一部をエッチングしてキャビティ1501を形成する(図5(b))。このとき、BOX層13が露出しない程度に所定の厚さの膜が残るように活性層15をエッチングする。例えば、活性層15の表面に形成した酸化シリコン膜(熱酸化膜等)のうち、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程を経てキャビティ1501に対応する部分を開口させ、この酸化シリコン膜をマスクとしてTMAHを用いたウエットエッチングで活性層15をエッチングすればよい。エッチング時間は、残存させる膜厚から求められるエッチング量と活性層15のエッチングレートとに基づいて決められる。
キャビティ1501において残存する活性層15は、その一部が可撓部151となる部分である。したがって、残存させる膜厚は、圧力センサ1の使用環境に合わせて適宜設定される。例えば、測定環境(外部空間1000)の圧力変動が小さい場合には、小さい圧力変動で可撓部151が撓む必要があるため、残存させる膜が薄くなるように設定される。逆に、測定環境の圧力変動が大きい場合には、残存させる膜が厚くなるように設定される。
例えば、可撓部151の直径が7.6mm程度である場合には、圧力センサ1のフルスケールに応じて、可撓部151の膜厚および活性層15のキャビティ深さ(可撓部151表面から第2基板20の表面までの距離)が設定される。これらのパラメータは、例えば、以下の通り設定される。
フルスケールが133Pa(1Torr)の場合、活性層15の膜厚が31.5μmの第1基板10を使用し、可撓部151の膜厚が21.5μm、キャビティ深さが10μmで設定される。フルスケールが1330Pa(10Torr)の場合、活性層15の膜厚が59μmの第1基板10を使用し、可撓部151の膜厚が49μm、キャビティ深さが10μmで設定される。フルスケールが13300Pa(100Torr)の場合、活性層15の膜厚が107μmの第1基板10を使用し、可撓部151の膜厚が90μm、キャビティ深さが17μmで設定される。フルスケールが133000Pa(1000Torr)の場合、活性層15の膜厚が219μmの第1基板10を使用し、可撓部151の膜厚が202μm、キャビティ深さが17μmで設定される。
次に、活性層15上に導電層1505を形成する(図5(c))。導電層1505は、スパッタ、蒸着等で形成されたビッカース硬さ0.5GPa以上の金属であり、例えば、Crである。その後、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程を経て、キャビティ1501内にストッパ155を形成する(図5(d))。そのため、導電層1505の膜厚が、ストッパ155の高さを規定することになり、例えば、1〜5μmで設定される。なお、ストッパ155は、めっき工程によって成長された導電層を用いて形成されてもよい。具体的には、シード層をスパッタで形成し、ネガレジストによるフォトリソグラフィ工程、露出したシード層からめっき層(導電層)を成長させる電解めっき工程、レジスト剥離工程、および不要なシード層を除去する工程を経て、ストッパ155を形成する。
[第2基板20に対する製造工程]
図6は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサの第2基板の製造方法を説明するための断面構造の模式図である。図6(a)に示すように、第2基板20には、導電材料(例えば、タングステン等)の貫通電極213、215が形成されている。この貫通電極213、215は、ガラス基板に貫通孔を形成し、導電材料を貫通孔に埋め込むことにより形成される。
次に、貫通電極213に接続された電極253、および貫通電極215に接続された電極255が形成される(図6(b))。電極253、255は、例えば、貫通電極と接触するAuと、Au上に形成されたCrの積層構造をスパッタ、蒸着等で形成し、その後、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程を経て形成される。上述したとおり、Crは、ビッカース硬さ0.5GPa以上の金属の一例である。なお、上述のストッパ155の形成方法でも説明したとおり、これらの電極ついても、めっき工程によって成長された導電層を用いて形成されてもよい。また、ゲッタ材260が形成される。
[第1基板10と第2基板20との接合]
このように形成された第1基板10と第2基板20とは、第1基板10のストッパ155と第2基板20の電極255とを、真空雰囲気下で対向させて接合される。第1基板10がシリコンであり、第2基板20がガラスであるため、この接合は、例えば、陽極接合が用いられる。この接合によって、導電部155と電極255とが接触する。
[第1基板10と第2基板20との接合後の圧力センサ1の製造工程]
図7は、本発明の第1実施形態に係る第1基板10と第2基板20とが接合された後の圧力センサ1の製造方法を説明するための断面図である。図7(a)は、第1基板10と第2基板20とが接合された後の圧力センサ1を示している。電極253は、活性層15と接触し導通している。電極255とストッパ155とは対向して配置されている。キャビティ1501が第2基板20で覆われて、内部空間110が形成される。
次に、第2基板20の外面側(内部空間110とは反対側)に電極233、235を形成する(図7(b))。電極233、235は、半田用の電極パッドとなるものであって、例えば、Cu、Ti、Ni、Au等の積層構造として形成される。これらの電極についても、上述のストッパ155、電極253、255等と同様に、蒸着等およびエッチングにより形成されてもよいし、めっき工程によって成長された導電層を用いて形成されてもよい。電極233は、貫通電極213と接続される。電極235は貫通電極215と接続される。なお、電極233と貫通電極213は、直接的に接続される場合に限られず、別の金属配線を介して電気的に接続されていてもよい。電極235と貫通電極235との関係についても同様である。
次に、支持層17をエッチングし、さらにBOX層13をエッチングして、活性層15を露出させることによって、可撓部151を形成する(図6(c))。例えば、フォトリソグラフィを用いたエッチングを行う際に、BOX層13をエッチングストッパとして支持層17をエッチングし、その後、活性層15をエッチングストッパとしてBOX層13をエッチングする。このエッチングはドライエッチングが用いられてもよいし、ウエットエッチングが用いられてもよい。このようにして露出された可撓部151の面は、外部空間1000に曝されることになる。
上述した圧力センサ1は、図においては、1つのセンサとして説明したが、実際の製造工程においては、一基板上に複数の圧力センサ1が同時に形成されている。したがって、それぞれの圧力センサ1を個片化するためにダイシングを行う。なお、上述した製造方法における各構成の材料、エッチング方法等の各種条件については一例であって、様々な条件に設定可能である。以上が、圧力センサ1の製造方法についての説明である。
[圧力測定装置]
続いて、圧力センサ1を用いて外部空間1000の圧力を測定する圧力測定装置100について図8を用いて説明する。
図8は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサを用いた圧力測定装置の構成を示すブロック図である。圧力測定装置100は、外部空間1000の圧力を測定する装置であって、圧力センサ1と制御部2を備えている。制御部2は、圧力センサ1の電極233、235に対して測定用の信号を供給して容量を測定し、容量の測定結果に所定の演算を施して、外部空間1000の圧力を算出して、圧力測定値として出力する。
上述したように、ストッパ155は導電性を有する金属である。そのため、ストッパ155と電極255とが接触して、ストッパ155が可撓部151と電極255とに挟まれた状態になると、電極233、235間がショートする。そのため、制御部2は、圧力センサ1がこのような状況になる場合には、電極233、235間への電流供給を停止する。圧力センサ1において、電極233、235間がショート状況については、電極233、235間の抵抗が所定値より低くなった場合として検知されればよい。
以上、本実施形態における圧力センサ1は、ストッパ155および電極255において、少なくとも、これらの接触面に硬い金属が配置されている。そのため、この圧力センサ1においては、スティッキング現象が発生しにくくなっている。ストッパ155を、ビッカース硬さで0.5GPa以上、望ましくは1.0GPa以上である金属で形成することで、スティッキング現象を大幅に抑制することができる。
<第2実施形態>
第2実施形態においては、ストッパが第2基板20側に配置されている圧力センサ1Aについて説明する。
図9は、本発明の第2実施形態に係る圧力センサの構造を説明するための断面構造の模式図である。ストッパ155Aは、第2基板20に配置された電極255A上に配置されている。また、ストッパ155Aは、電極255A以外の領域に、さらに配置されていてもよい。
ストッパ155Aは、第1実施形態と同様に、ビッカース硬さで0.5GPa以上、望ましくは1.0GPa以上である金属で形成されている。一方、電極255は、可撓部151Aと直接的に接触するものではないため、第1実施形態とは異なり、必ずしも、ビッカース硬さで0.5GPa以上、望ましくは1.0GPa以上である金属で形成されている必要はない。
このように、ストッパ155Aが、圧力変化により撓み量が変化する可撓部151に配置されているのではなく、圧力変化によっても固定されている第2基板20側に配置されていても、スティッキング現象の発生を抑制することができる。
<第3実施形態>
第3実施形態では、第1、第2実施形態をまとめ、第1基板10側および第2基板20側の双方にストッパが設けられている圧力センサ1Bについて説明する。
図10は、本発明の第3実施形態に係る圧力センサの構造を説明するための断面構造の模式図である。第1基板10側には、可撓部151Bにストッパ155B1が配置されている。第2基板20側においても、電極255Bにストッパ155B2が配置されている。また、ストッパ155B2は、電極255B以外の領域に、さらに配置されていてもよい。
ストッパ155B1、155B2は、共にビッカース硬さで0.5GPa以上、望ましくは1.0GPa以上である金属で形成されている。ストッパ155B1、155B2は、可撓部151Bが所定量以上に大きく撓んだときに、ストッパ155B1と、対向して配置されているストッパ155B2とが接触するように、それぞれの位置が決められている。
このように、ストッパが第1基板10側および第2基板20側の双方に配置されていると、硬い金属で形成されたストッパ同士で接触することで、スティッキング現象の発生をさらに抑制することができる。
<第4実施形態>
第4実施形態では、可撓部151に配置されるストッパの位置関係が、第1実施形態とは異なっている圧力センサ1Cについて説明する。
図11は、本発明の第4実施形態に係る圧力センサの第1基板を第2基板側から見た平面図である。第1実施形態においては、図2に示すように、可撓部151の円の複数の同心円に沿ってストッパ155が配置され、さらに円中心に配置されたストッパ155Xから放射状に各ストッパ155が配置されていた。一方、圧力センサ1Cは、図11に示すように、可撓部151Cにおいて、格子状にストッパ155Cが配置されている。図11においては、ストッパ155Cは、X方向(図左右方向)およびY方向(図上下方向)のいずれも等間隔に並んで配置されているが、一方の方向が他方の方向よりもストッパ間隔が広くてもよい。
<第5実施形態>
第5実施形態では、可撓部151に配置されるストッパの位置関係が、第1実施形態とは異なっている圧力センサ1Dについて説明する。
図12は、本発明の第5実施形態に係る圧力センサの第1基板を第2基板側から見た平面図である。ストッパ155Dは、可撓部151Dの領域SAにおいて偏りを持って分散して配置されている。すなわち、ストッパ155Dの分布の中心と、可撓部151Dの重心(この例では円の中心)とが異なる位置になるように、ストッパ155Dが配置されている。この例では、ストッパ155Dの密度が、第1領域HA1において高く、第2領域HA2において低くなっている。そのため、分布の中心が可撓部151D1の重心(円の中心)よりも領域HA1側にずれている。なお、分布の中心とは、例えば、XY座標系において、X座標の中央値、Y座標の中央値であればよい。
このように、可撓部151Dにおいて、偏りをもつようにストッパ155Dを配置することによって、可撓部151Dに不均一な応力等を発生させる。この不均一な応力が生じると、可撓部151Dと電極255とでストッパ155Dを挟んでいる状態になっても、不均一な力、すなわち局所的に大きくなる力が可撓部151Dにかかりやすくなるため、ストッパ155Dと電極255とが分離しやすくなる。したがって、スティッキング現象の発生が抑制される。
<第6実施形態>
第6実施形態においては、ストッパの大きさ(この例では、可撓部と接触する面積、以下、設置面積という)が異なっている圧力センサ1Eについて説明する。
図13は、本発明の第6実施形態に係る圧力センサの第1基板を第2基板側から見た平面図である。図13に示すように、可撓部151Eの中心に配置されたストッパ155EXと、可撓部151Eの周辺部に配置されたストッパ155EEとは、設置面積が異なっている。この例では、周辺部に配置されているほど、設置面積が大きい。可撓部151Eが撓むときには中心部において変位量が最大となり、周辺部において変位量が小さい。したがって、言い換えると、この例におけるストッパの形状は、位置によって異なり、可撓部151Eが撓むときに、変位量が小さいほど(周辺部)設置面積が大きい。
また、この例では、中心以外のストッパの形状が略直方体の形状である。このような形状にすることで、可撓部151Eが撓んでストッパが電極255に接触する際に、ストッパの各辺のうち、可撓部151Eの中心に近い側の辺が線接触をしやすくなる。
ストッパの形状が円である場合、可撓部151Eの中心に近い側において点接触をすることになる。点接触の場合には、接触時の衝撃による力が集中してしまうため、ストッパの破損を防止する程度に硬い材料が要求される。一方、この例のように線接触をすることで衝撃による力を分散させ、弱まった状態でストッパに伝えることができる。
<第7実施形態>
第7実施形態においては、第6実施形態の構成のストッパの形状を円弧状に変更した圧力センサ1Fについて説明する。
図14は、本発明の第7実施形態に係る圧力センサの第1基板を第2基板側から見た平面図である。図14に示すように、ストッパ155FEは、可撓部151Fの円と同心円に沿った円弧に沿った形状である。そのため、可撓部151Fが撓んでストッパが電極255と接触する際に、第6実施形態の場合に比べて、さらに線接触する範囲が大きくなる。したがって、接触時の衝撃による力をより分散させることができる。
<第8実施形態>
第8実施形態においては、ストッパの断面形状の例を説明する。
図15は、本発明の第8実施形態に係る圧力センサのストッパの他の断面形状の例を説明するための断面構造の模式図である。まず、上記の各実施形態においては、図15(a)に示すように、ストッパ155の断面形状は、長方形である。すなわち、第1実施形態のストッパ155は、円柱形状である。
この構造の場合、可撓部151の中心にあるストッパ155Xについては、可撓部151の撓み(点線部分、この実施形態において以下同じ)によって、ストッパ155Xの上面が電極255に接触する。一方、それ以外のストッパ155については、ストッパ155X側の角部Cから電極255に接触する。第6、7実施形態でも説明したとおり、この角部Cにおいては、接触時の衝撃による力が集中して伝達されるため、破損しやすい。ストッパは硬い材料で形成され、また、脆性材料ではなく延性材料である金属で形成されているため、簡単には破損しない構成であるが、できるだけ破損する可能性を抑えることが望ましい。
破損する可能性を抑えた構造について図15(b)、(c)を用いて説明する。図15(b)に示す構造では、角部Cに対応する部分が面取りされたストッパ155Gが可撓部151Gに配置されている。このように面取りされていることで、ストッパ155Gの破損を抑制することができる。
なお、図15(b)においては、中心側のみならず外周側の角についても面取りされているが、外周側については必ずしも面取りされていなくてもよい。また、中心のストッパ155GXについても面取りされていなくてもよい。
図15(c)に示す構造では、角部Cに対応する部分が2段階の角部C1、C2を有し、高さの異なる2つの領域を有するように形成されたストッパ155Hが可撓部151Hに配置されている。可撓部155Hが撓んで、ストッパ155Hが電極255に接触するときに、2段階の角部C1、C2がほぼ同時に電極255に接触するように形成されていてもよい。このように高さが異なる多段階の角部C1、C2を備えていることにより、これらで衝撃による力を分散し、ストッパ155Hの破損を抑制することができる。なお、2段階ではなく、さらに多段階の角部を有するようにしてもよい。一方、可撓部151Hの中心に配置されたストッパ155HXは、2段階の角部を有していなくてもよい。
<その他の実施形態>
上記の各実施形態において、ストッパの平面形状(ストッパと可撓部とが接触する部分の形状)は、円、長方形、円弧形を例として説明したが、他の形状であってもよい。例えば、楕円であってもよいし、三角形、正方形、台形、ひし形等の多角形であってもよいし、曲線と直線とで囲まれた図形であればどのような形状であってもよい。
ストッパは円柱、角柱等の柱形状のみならず、円錐、角錐等の錐形状であってもよい。錐形状の場合、ストッパと電極との接触面積を小さくすることができ、スティッキング現象をさらに抑制することができる。
可撓部151は円形であったが、楕円形であってもよいし、正方形、長方形等の多角形であってもよい。また、内部空間110を形成する第1基板10(活性層15)のキャビティ1501に関しても、正方形に限らず、長方形等の多角形であってもよいし、円形、楕円形であってもよい。どのような形状であっても、上述したストッパの様々な配置態様を適用することができる。可撓部の形状の対称性を低くすることにより、可撓部の撓みを不均一にして、スティッキング現象の発生を抑制するようにしてもよい。電極255についても、可撓部の形状に応じて対応させた形状(可撓部の形状の相似形)であることが望ましいが、異なる形状(相似形以外の形状)であってもよい。ただし、電極255の面積は圧力を算出する容量値に影響があるため、面積を計算して形状を決定する必要がある。異なる形状であっても、容量値が同じになるようにすれば、圧力センサとしての汎用性を持たせることができる。例えば、異なる形状の電極を有する圧力センサに交換する場合、圧力センサが接続される測定装置等の計算パラメータ(圧力を算出するためのパラメータ)を変更しなくもよい。また、電極の形状は変えられるが、面積値を充分確保することが望ましく、可撓部形状も電極形状と同じであることが望ましい。キャビティ形状は電極部より大きい面積であればよい。
ストッパの膜を所定値以上の圧縮応力にすることにより、可撓部が弛んでしわができやすいようにしてもよい。このようにして可撓部の撓みを不均一にして、スティッキング現象の発生を抑制するようにしてもよい。
第2基板20は、ガラス基板であったが、高抵抗(1kΩcm以上)のシリコン基板であってもよい。この場合、第1基板10との接合は、陽極接合ではなく、常温接合で行うことができる。常温接合の場合、陽極接合時のガス発生もないことから、ゲッタ材260を用いなくてもよい。
ストッパの表面のうち、可撓部の撓みによってストッパと電極(または可撓部)とが接触する面については、表面粗度を向上させる処理が施されていてもよい。
圧力測定装置100は、圧力センサ1に対して超音波振動を与える振動装置を含んでいてもよい。スティッキング現象を解除するための補助として、この振動を用いることができる。超音波振動は、圧力の測定開始前に与えられるようにすればよい。超音波振動が与えられる時間は、予め決められた時間であってもよいし、電極233、235間のショートが解除されるまで時間であってもよい。
また、圧力測定装置100は、圧力センサ1の外形を歪ませて、第1基板10をわずかに歪ませることで、可撓部を変形させるように、力を付与する力付与部を含んでいてもよい。スティッキング現象を解除するための補助として、この力を用いることができる。この力は、圧力の測定開始前に与えられるようにすればよい。力が与えられる時間は、予め決められた時間であってもよいし、電極233、235間のショートが解除されるまで時間であってもよい。
上記の各実施形態においては、圧力センサとして説明したが、加速度センサなどにも適用できる。すなわち、本発明は、外力が加わることにより撓む可撓部を有し、可撓部と固定電極とで容量が形成され、撓み量で容量が変化する構成を有する力学量センサ全般に適用することができる。したがって、圧力測定装置は力学量測定装置として適用することもできる。なお、加速度センサ等の場合、上記実施形態の内部空間110のような密閉空間がなくてもよいため、可撓部の周囲全体が固定されていなくてもよい。したがって、可撓部が片持ち梁のようなものであってもよい。
上記の各実施形態は、それぞれ独立して適用される構成ではなく、重複して適用されてもよい。
1…圧力センサ、2…制御部10…第1基板、13…BOX層、15…活性層、17…支持層、20…第2基板、100…圧力測定装置、110…内部空間、151…可撓部、155…ストッパ、160…固定部、213,215C…貫通電極、233,235,253,255…電極、1000…外部空間、1501…キャビティ、1505…導電層

Claims (12)

  1. 導電性を有し、外力に応じて撓む可撓部と、
    前記可撓部に対向して配置され、前記可撓部と容量を形成する固定電極と、
    前記可撓部の前記固定電極側に配置されたストッパと、
    を備え、
    前記ストッパおよび前記固定電極は、ビッカース硬さが0.5GPa以上の金属が表面に配置されていることを特徴とする力学量センサ。
  2. 導電性を有し、外力に応じて撓む可撓部と、
    前記可撓部に対向して配置され、前記可撓部と容量を形成する固定電極と、
    前記固定電極の前記可撓部側に配置されたストッパと、
    を備え、
    前記ストッパは、ビッカース硬さが0.5GPa以上の金属が表面に配置されていることを特徴とする力学量センサ。
  3. 前記ストッパは、前記可撓部の前記固定電極側にさらに配置され、
    前記固定電極に配置された前記ストッパと、前記可撓部に配置された前記ストッパとは、前記可撓部が前記固定電極側に所定量以上に撓んだ場合に、互いに接触することを特徴とする請求項2に記載の力学量センサ。
  4. 前記可撓部は、円の形状の膜であり、
    前記ストッパは、前記円の同心円の接線に沿った形状であり、
    前記ストッパは、前記可撓部が所定量で撓むときに第1変位量となる位置に対応して配置された第1ストッパ、および第2変位量となる位置に対応して配置された第2ストッパを含み、
    前記第1変位量が前記第2変位量よりも小さく、
    前記第1ストッパは、前記第2ストッパよりも設置面積が大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の力学量センサ。
  5. 前記可撓部は、円の形状の膜であり、
    前記ストッパは、前記円の同心円の円弧に沿った形状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の力学量センサ。
  6. 前記ストッパは、前記可撓部が撓むときの最大変位量となる位置側において、面取りされた表面を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の力学量センサ。
  7. 前記ストッパは、高さが異なる複数の領域を有し、前記可撓部が撓むときの最大変位量となる位置側ほど、高さが低くなっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の力学量センサ。
  8. 前記可撓部は、周囲を固定された膜であり、
    前記外力は、前記膜の両面の圧力差によって生じることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の力学量センサ。
  9. 前記ストッパは、単層構造であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の力学量センサ。
  10. 前記ストッパは、2層以上の構造であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の力学量センサ。
  11. 複数の前記ストッパは、当該複数のストッパの分布の中心と可撓部の重心とが異なる位置になるように配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の力学量センサ。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の力学量センサと、
    前記可撓部と前記固定電極とが前記ストッパを挟んだ状態において、前記可撓部と前記固定電極とに前記ストッパを介して流れる電流が抑制されるように制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする力学量測定装置。




JP2014205648A 2014-10-06 2014-10-06 力学量センサおよび力学量測定装置 Active JP6515477B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014205648A JP6515477B2 (ja) 2014-10-06 2014-10-06 力学量センサおよび力学量測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014205648A JP6515477B2 (ja) 2014-10-06 2014-10-06 力学量センサおよび力学量測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016075562A true JP2016075562A (ja) 2016-05-12
JP6515477B2 JP6515477B2 (ja) 2019-05-22

Family

ID=55951314

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014205648A Active JP6515477B2 (ja) 2014-10-06 2014-10-06 力学量センサおよび力学量測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6515477B2 (ja)

Citations (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59145940A (ja) * 1983-02-08 1984-08-21 Yokogawa Hokushin Electric Corp 差圧・圧力伝送器
JPS61107125A (ja) * 1984-10-30 1986-05-26 Yokogawa Hokushin Electric Corp 圧力センサ
JPS61203337U (ja) * 1985-06-11 1986-12-20
JPH01240865A (ja) * 1988-03-23 1989-09-26 Hitachi Ltd 加速度センサ
JPH0815068A (ja) * 1994-06-30 1996-01-19 Fuji Electric Co Ltd 静電容量式差圧検出器
JPH0815306A (ja) * 1994-05-31 1996-01-19 Hitachi Ltd 容量式センサ装置
JPH0886711A (ja) * 1994-09-16 1996-04-02 Omron Corp 圧力センサ装置とこの圧力センサ装置を使用したガスメータ
JPH08271364A (ja) * 1995-03-29 1996-10-18 Nagano Keiki Seisakusho Ltd 圧力センサ
JP2000337989A (ja) * 1999-05-31 2000-12-08 Hitachi Ltd センサ装置
JP2000338126A (ja) * 1999-05-26 2000-12-08 Matsushita Electric Works Ltd 半導体加速度センサ
JP2001255225A (ja) * 2000-03-10 2001-09-21 Anelva Corp 静電容量型真空センサ
JP2004531714A (ja) * 2001-04-05 2004-10-14 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング センサ
US20050262947A1 (en) * 2004-03-08 2005-12-01 Infineon Technologies Ag Pressure sensor and method for operating a pressure sensor
JP2006133245A (ja) * 2006-02-16 2006-05-25 Mitsubishi Electric Corp 容量式加速度センサ
JP2007258099A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Matsushita Electric Works Ltd リレー
JP2008034611A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Kyocera Corp 放熱基板およびこれを用いた電子装置
JP2009140553A (ja) * 2007-12-05 2009-06-25 Fuji Electric Device Technology Co Ltd アルミナナノホールアレー及び磁気記録媒体の作製方法
US20090273043A1 (en) * 2008-04-30 2009-11-05 Pixart Imaging Incorporation Micro-electro-mechanical system device and method for making same
US20100072043A1 (en) * 2006-06-20 2010-03-25 Intel Corporation Electromechanical switch with partially rigidified electrode
JP2010127648A (ja) * 2008-11-25 2010-06-10 Panasonic Electric Works Co Ltd 加速度センサ
JP2010523999A (ja) * 2007-04-13 2010-07-15 ローズマウント インコーポレイテッド チタン基超弾性合金を用いた圧力及び機械式センサ
WO2010140468A1 (ja) * 2009-06-03 2010-12-09 アルプス電気株式会社 物理量センサ
JP2011085505A (ja) * 2009-10-16 2011-04-28 Yamatake Corp 静電容量型センサ
JP2011127997A (ja) * 2009-12-17 2011-06-30 Mitsubishi Electric Corp 容量型物理量検出装置及び容量型物理量検出方法
US20120181637A1 (en) * 2011-01-13 2012-07-19 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. Bulk silicon moving member with dimple
WO2013118139A1 (en) * 2012-02-03 2013-08-15 Naegele-Preissmann Dieter Capacitive pressure sensor and a method of fabricating the same
JP2013228256A (ja) * 2012-04-25 2013-11-07 Alps Electric Co Ltd Memsセンサ及びその製造方法
WO2014123153A1 (ja) * 2013-02-08 2014-08-14 昭和電工株式会社 アルミナ焼結体、砥粒、砥石、研磨布、及びアルミナ焼結体の製造方法

Patent Citations (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59145940A (ja) * 1983-02-08 1984-08-21 Yokogawa Hokushin Electric Corp 差圧・圧力伝送器
JPS61107125A (ja) * 1984-10-30 1986-05-26 Yokogawa Hokushin Electric Corp 圧力センサ
JPS61203337U (ja) * 1985-06-11 1986-12-20
JPH01240865A (ja) * 1988-03-23 1989-09-26 Hitachi Ltd 加速度センサ
JPH0815306A (ja) * 1994-05-31 1996-01-19 Hitachi Ltd 容量式センサ装置
JPH0815068A (ja) * 1994-06-30 1996-01-19 Fuji Electric Co Ltd 静電容量式差圧検出器
JPH0886711A (ja) * 1994-09-16 1996-04-02 Omron Corp 圧力センサ装置とこの圧力センサ装置を使用したガスメータ
JPH08271364A (ja) * 1995-03-29 1996-10-18 Nagano Keiki Seisakusho Ltd 圧力センサ
JP2000338126A (ja) * 1999-05-26 2000-12-08 Matsushita Electric Works Ltd 半導体加速度センサ
JP2000337989A (ja) * 1999-05-31 2000-12-08 Hitachi Ltd センサ装置
JP2001255225A (ja) * 2000-03-10 2001-09-21 Anelva Corp 静電容量型真空センサ
JP2004531714A (ja) * 2001-04-05 2004-10-14 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング センサ
US20050262947A1 (en) * 2004-03-08 2005-12-01 Infineon Technologies Ag Pressure sensor and method for operating a pressure sensor
JP2006133245A (ja) * 2006-02-16 2006-05-25 Mitsubishi Electric Corp 容量式加速度センサ
JP2007258099A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Matsushita Electric Works Ltd リレー
US20100072043A1 (en) * 2006-06-20 2010-03-25 Intel Corporation Electromechanical switch with partially rigidified electrode
JP2008034611A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Kyocera Corp 放熱基板およびこれを用いた電子装置
JP2010523999A (ja) * 2007-04-13 2010-07-15 ローズマウント インコーポレイテッド チタン基超弾性合金を用いた圧力及び機械式センサ
JP2009140553A (ja) * 2007-12-05 2009-06-25 Fuji Electric Device Technology Co Ltd アルミナナノホールアレー及び磁気記録媒体の作製方法
US20090273043A1 (en) * 2008-04-30 2009-11-05 Pixart Imaging Incorporation Micro-electro-mechanical system device and method for making same
JP2010127648A (ja) * 2008-11-25 2010-06-10 Panasonic Electric Works Co Ltd 加速度センサ
WO2010140468A1 (ja) * 2009-06-03 2010-12-09 アルプス電気株式会社 物理量センサ
JP2011085505A (ja) * 2009-10-16 2011-04-28 Yamatake Corp 静電容量型センサ
JP2011127997A (ja) * 2009-12-17 2011-06-30 Mitsubishi Electric Corp 容量型物理量検出装置及び容量型物理量検出方法
US20120181637A1 (en) * 2011-01-13 2012-07-19 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. Bulk silicon moving member with dimple
WO2013118139A1 (en) * 2012-02-03 2013-08-15 Naegele-Preissmann Dieter Capacitive pressure sensor and a method of fabricating the same
JP2013228256A (ja) * 2012-04-25 2013-11-07 Alps Electric Co Ltd Memsセンサ及びその製造方法
WO2014123153A1 (ja) * 2013-02-08 2014-08-14 昭和電工株式会社 アルミナ焼結体、砥粒、砥石、研磨布、及びアルミナ焼結体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6515477B2 (ja) 2019-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6252767B2 (ja) 静電容量型トランスデューサ
JP6024481B2 (ja) 半導体圧力センサ
JP5349366B2 (ja) 複合型圧力計、及び複合型圧力計の製造方法
JP2012047725A (ja) 静電容量圧力センサ
JP4731388B2 (ja) 変位デバイス及びそれを用いた可変容量コンデンサ,スイッチ並びに加速度センサ
KR20200110627A (ko) Mems 디바이스 및 그 제조 방법
JP2010197298A (ja) 圧力センサー素子、圧力センサー
JP2008527313A (ja) 力測定デバイス、特に圧力計及び関連する製造方法
KR102233599B1 (ko) 압력 센서
JP6515477B2 (ja) 力学量センサおよび力学量測定装置
JP2007101222A (ja) 圧力センサ
JP2009250874A (ja) 物理量センサおよびその製造方法
JP6698595B2 (ja) トルク検出器
JP5239048B2 (ja) 圧電型加速度センサの製造方法
KR101876045B1 (ko) 미세 기계 장치 및 그 제조 방법
JP6424405B2 (ja) 圧力センサ、触覚センサ、及び圧力センサの製造方法
JP2007173637A (ja) センサモジュール
JP2010216842A (ja) 力学量検出センサ
JP2005265784A (ja) 金属ダイヤフラム式センサ
JP2011069648A (ja) 微小デバイス
CN110352339A (zh) 物理量传感器
JP5635370B2 (ja) ナノシートトランスデューサ
JP4665733B2 (ja) センサエレメント
US20180175276A1 (en) Microfabricated self-sensing actuator
CN106477508B (zh) 微细机械装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170829

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180703

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181030

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190401

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6515477

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150