JP5635370B2 - ナノシートトランスデューサ - Google Patents
ナノシートトランスデューサ Download PDFInfo
- Publication number
- JP5635370B2 JP5635370B2 JP2010248029A JP2010248029A JP5635370B2 JP 5635370 B2 JP5635370 B2 JP 5635370B2 JP 2010248029 A JP2010248029 A JP 2010248029A JP 2010248029 A JP2010248029 A JP 2010248029A JP 5635370 B2 JP5635370 B2 JP 5635370B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flexible electrode
- layer
- insulating layer
- electrode
- substrate layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Measuring Fluid Pressure (AREA)
- Micromachines (AREA)
Description
シリコンから可撓電極を構成する場合、可撓電極が薄くなるほど曲げ強度が高くなる。本発明によると、可撓電極は厚さが1μm未満と極めて薄いため、曲げ強度が高い。また基板層の主面に対して垂直なシート状の可撓電極は、可撓電極の主面からの高さを高くすることにより面積を広くできる。この可撓電極と対向する固定電極の側面も主面からの高さを高くすることにより面積を広くできる。このため本発明によると、同一サイズのシリコンウエハから製造できるトランスデューサーの数を変えずに出力や感度を高めることができる。また可撓電極は厚さが1μm未満と極めて薄いため、"たわみ量/力"で表される係数が大きく、曲げ強度が高い。すなわち本発明によると、出力や感度が高く、強度も高く、かつ安価な静電容量型トランスデューサーを実現することができる。
可撓電極をその短辺が支持部に結合する矩形にすると、長辺が基板層の主面と平行に伸びることになる。これにより長辺に沿って可撓電極を撓ませることができるため、短辺に沿って可撓電極を撓ませる場合に比べて可撓電極の変位を大きくすることができる。したがって、出力や感度を高めることができる。
可撓電極の対向する二辺を支持部と結合すると、一辺を支持部と結合する場合に比べて可撓電極の共振周波数を高くすることができる。また可撓電極の対向する二辺を支持部と結合しても、可撓電極が曲がったシート状であれば、比較的小さな力で可撓電極を変形させることができる。
本発明によると、シリコン層の主面を垂直方向にエッチングすることによって可撓電極の最終寸法より大きな直柱体の原形を形成する。このとき、可撓電極の原形を保護する保護膜の最小幅が1μm以上あるため、歩留まり高く可撓電極の原形を形成することができる。その後、可撓電極の原形の表層を熱酸化し、さらに酸化膜を除去することによって、可撓電極の原形の表層を除去する。熱酸化が進行する過程では、酸化膜の成長に伴って酸化レートが落ちるため、酸化膜の膜厚の制御性が高い。したがって、可撓電極の最終寸法の領域を正確に残して熱酸化することが可能である。すなわち、可撓電極となる横断面最大幅が1μm未満の直柱体領域を正確に形成することができる。このため本発明によると、厚さが1μm未満と極めて薄く、曲げ強度が高い可撓電極を製造することができる。したがって本発明によると、出力や感度が高く、強度も高く、かつ特性のばらつきが小さい静電容量型トランスデューサーを製造することができる。
この構成を採用すると、酸化膜と絶縁層を同時に除去できるため、製造コストを低減することができる。
本発明によるナノシートトランスデューサの第一実施形態を図1に基づいて説明する。ナノシートトランスデューサ1は、半導体製造技術を用いて製造される図1に示すダイが図示しないパッケージに収容されているMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)である。ダイは、シリコンからなる基板層101と、酸化シリコンからなる絶縁層102と、不純物が導入されて導体として機能するシリコン層103とを含む。ダイには支持部11aと可撓電極11bと固定電極10a、10bとがシリコン層103によって形成されている。
支持部11aは実質的に剛体として振る舞うほぼ直柱体の部分である。支持部11aの高さは可撓電極11bの高さhと等しい。支持部11aの上には金(Au)、白金(Pt)等の金属膜(導電膜)からなるボンディングパッド104bが形成されている。
ナノシートトランスデューサ1においては、固定電極10a、10bと可撓電極11bとによって静電容量を形成できる。したがって可撓電極11bのたわみ量に応じて変化する静電容量を検出することによって音波や圧力や加速度や傾斜角といった物理量を検出するセンサとしてナノシートトランスデューサ1を利用することができる。センサとして利用する場合、固定電極10a、10bと可撓電極11bとにバイアス電圧を印加し、固定電極10aと可撓電極11bとの距離D1、固定電極10bと可撓電極11bとの距離D2の変化に伴う静電容量の変化を検出すればよい。そして可撓電極11bの厚さtは1μm未満と極めて薄いため、"たわみ量/力"で表される係数が大きい。また、可撓電極11bの厚さ方向の両側に固定電極10a、10bが配置され、可撓電極11bと固定電極10a、10bとが対向する面積を広くとることができるため、大きな静電容量が得られる。したがってナノシートトランスデューサ1は感度の高いセンサになる。
はじめに単結晶シリコンからなる基板層101と、酸化シリコンからなる絶縁層102と、シリコンからなるシリコン層103とを含む積層体であるSOI(Silicon On Insulator)ウエハを準備する。シリコン層103の結晶方位は任意である。シリコン層103の不純物濃度はシリコン層103が導体として機能する程度に高く設定し、例えばリン(P)を1016cm-3の濃度で導入する。SOIウエハの代わりにシリコンウエハを準備して、シリコンウエハの一方の主面に絶縁層とシリコン層とを積層しても良い。シリコン層103の厚さは、ほぼそのまま可撓電極11bおよび固定電極10a、10bの高さhとなる。絶縁層102の厚さは、ほぼそのまま可撓電極11bと基板層101との間の空隙Gの距離となる。尚、絶縁層102と酸化膜105がともに酸化シリコンからなる場合、後述するように酸化膜105と絶縁層102とを同時にエッチングできるため、製造工程を簡素化することができる。
本発明の技術的範囲は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、図8に示すナノシートトランスデューサ2のようにシート状の可撓電極11bの片側にのみ固定電極10を設けてもよい。ナノシートトランスデューサを加速度等を検出する慣性センサとして用いる場合には、錘として機能する部分を可撓電極11bに付加しても良い。
Claims (2)
- 基板層と、
前記基板層に積層された絶縁層と、
前記絶縁層に積層されたシリコン層とを含むダイを備え、
支持部と、前記支持部に少なくとも一辺が結合し前記基板層の主面と垂直である厚さ1μm未満のシート状の可撓電極と、前記基板層の主面と平行な方向において前記可撓電極と対向し前記基板層の主面と垂直な側面を有する固定電極とが前記シリコン層によって形成され、
前記支持部と前記固定電極とが前記絶縁層によって前記基板層に結合され、
前記可撓電極と前記基板層との間には前記絶縁層に対応する空隙が形成されている、
ナノシートトランスデューサの製造方法であって、
前記基板層と、前記基板層に積層された前記絶縁層と、前記絶縁層に積層された前記シリコン層とを含む積層体を準備する工程と、
最小幅1μm以上の領域を保護する保護膜を前記シリコン層の主面に形成する工程と、
前記シリコン層の前記保護膜から露出している領域を、前記絶縁層が露出するまで垂直方向にエッチングすることによって直柱体を形成する工程と、
前記直柱体の内部に酸化されずに残る直柱体領域の横断面最小幅が1μm未満になるまで前記シリコン層を熱酸化する工程と、
前記シリコン層に形成された酸化膜を除去することによって前記直柱体領域からなる前記支持部と前記可撓電極と前記固定電極とを形成する工程と、
前記可撓電極と前記基板層との間の前記絶縁層を除去することによって前記空隙を形成する工程と、
を含むナノシートトランスデューサの製造方法。 - 前記絶縁層は酸化シリコンからなり、
前記酸化膜と前記絶縁層が同時に除去される、
請求項1に記載のナノシートトランスデューサの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010248029A JP5635370B2 (ja) | 2010-11-05 | 2010-11-05 | ナノシートトランスデューサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010248029A JP5635370B2 (ja) | 2010-11-05 | 2010-11-05 | ナノシートトランスデューサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012096336A JP2012096336A (ja) | 2012-05-24 |
JP5635370B2 true JP5635370B2 (ja) | 2014-12-03 |
Family
ID=46388857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010248029A Expired - Fee Related JP5635370B2 (ja) | 2010-11-05 | 2010-11-05 | ナノシートトランスデューサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5635370B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN205879192U (zh) * | 2013-11-18 | 2017-01-11 | 松下知识产权经营株式会社 | 传感器元件 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5628917A (en) * | 1995-02-03 | 1997-05-13 | Cornell Research Foundation, Inc. | Masking process for fabricating ultra-high aspect ratio, wafer-free micro-opto-electromechanical structures |
JPH10267659A (ja) * | 1997-03-26 | 1998-10-09 | Mitsubishi Electric Corp | 角速度センサ及びその製造方法 |
-
2010
- 2010-11-05 JP JP2010248029A patent/JP5635370B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012096336A (ja) | 2012-05-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100824926B1 (ko) | 반도체형 3축 가속도 센서 | |
US4812199A (en) | Rectilinearly deflectable element fabricated from a single wafer | |
JP2006319945A (ja) | ダイアフラム型センサ素子とその製造方法 | |
JP2010147268A (ja) | Memsセンサおよびmemsセンサの製造方法 | |
WO2014063410A1 (zh) | 弯折形弹性梁的电容式加速度传感器及制备方法 | |
JP2004245760A (ja) | 圧力と加速度との双方を検出するセンサおよびその製造方法 | |
JP2010199133A (ja) | Memsの製造方法、mems | |
JP2006084326A (ja) | 半導体力学量センサおよびその製造方法 | |
US20080028856A1 (en) | Capacitive accelerating sensor bonding silicon substrate and glass substrate | |
US7705412B2 (en) | SOI substrate and semiconductor acceleration sensor using the same | |
JP5635370B2 (ja) | ナノシートトランスデューサ | |
JP2010147285A (ja) | Mems、振動ジャイロスコープおよびmemsの製造方法 | |
JP5083635B2 (ja) | 加速度センサ | |
JPH07167885A (ja) | 半導体加速度センサ及びその製造方法、ならびに当該半導体加速度センサによる加速度検出方式 | |
JP2016170121A (ja) | 圧力センサ、触覚センサ、及び圧力センサの製造方法 | |
KR100855603B1 (ko) | 촉각 센서 및 제조 방법 | |
JP5548563B2 (ja) | ナノシートトランスデューサ | |
JP2006098323A (ja) | 半導体型3軸加速度センサ | |
JP2009198493A (ja) | 角速度検出装置 | |
JP2008039595A (ja) | 静電容量型加速度センサ | |
US20180175276A1 (en) | Microfabricated self-sensing actuator | |
JPH10318758A (ja) | 圧電マイクロ角速度センサおよびその製造方法 | |
JP2004163373A (ja) | 半導体物理量センサ | |
JP2011038872A (ja) | Memsセンサ | |
JP2010145315A (ja) | 振動ジャイロスコープ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130726 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140514 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140520 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140718 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20140718 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141007 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20141016 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |