JP4628018B2 - 容量型力学量センサとその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、加速度、角速度といった力学的物理量を、容量変化として検出する容量型力学量センサに関する。特に、半導体製造プロセスにより製造された容量型力学量センサに関する。
従来より、外部から加わる加速度や角速度により変位する錘やその錘を支持する梁を半導体基板内に形成し、錘の可動電極に対し微小間隔を隔てて形成された固定電極との静電容量変化を検出する静電容量型力学量センサが知られている(例えば、特許文献1参照))。図7にその概略図を示す。このセンサでは、錘71と梁72を微細加工で半導体基板73内に作製し、両面からガラス基板(上側基板74、下側基板75)で接合し封止している。ここで使われる接合は、通常、機密や真空封止における信頼性の高い陽極接合や共晶接合を用いるが、温度300〜400℃程度で接合させる為、常温に戻したときに熱歪を持たぬよう、金属を含有させて半導体基板と熱膨張係数を合わせた硝子を使用する。微小隙間76、77は、このような金属を多く含んだ硝子をエッチングすることにより形成しており、固定電極58はエッチングした微小隙間76、77内に金属膜を成膜して形成している。
また、特許文献2においては、半導体基板内に形成した錘が接合により硝子と接着しないようにする方策として、硝子表面を加工する提案がなされている。この加工方法として、サンドブラストを用いた方法やエッチング等の化学加工を施す方法が知られている。
特開平8-94666公報明細書 特開2001−281265公報明細書
しかしながら、特開平8-94666の方法によれば、ガラス基板には半導体基板と熱膨張係数を合わせる為の多くの金属イオンが含まれている為に、微小隙間を形成するエッチングによってその内壁に多くの表面粗れが現れる。この結果、微小隙間のエッチング深さをコントロールすることが困難となり、電極間距離のばらつきによる検出感度のばらつきが発生する。また、特開2001−281265の方法においては、接合防止する目的で硝子表面を荒らしているが、例えば、その表面に検出用の電極を形成する場合、粗れた表面に積層させる電極は膜剥がれや段切れを起こしやすくなり、センサの信頼性が低下する。このように、高精度な加工が難しい硝子を加工することにより、ばらつきを大きくし、信頼性の低下を招く。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、加速度、角速度といった力学的物理量を、半導体プロセスを用いて製造する構造体が変位することによる容量変化を検出する容量型力学量センサとその製造方法において、
梁により支持され、外部より印加される加速度や角速度により変位する錘と、錘の電位を引き出す基板電極を有する半導体基板と、半導体基板の表面の一部と接合し、錘の対向する位置に微小隙間1を隔てて配置した固定電極1を積層させた、表面が平坦な上部硝子基板と、半導体基板の裏面の一部と接合し、錘の対向する位置に微小隙間2を隔てて配置した固定電極2を積層させた、表面が平坦な下部硝子基板とから成り、錘の変位により、基板電極と、固定電極1及び固定電極2の容量変化から力学量を測定する容量型力学量センサにおいて、半導体基板の両面に凹みを形成し、凹み内に錘及び梁を形成すると共に、凹みと上部硝子基板及び下部硝子基板により囲まれた空間を微小隙間1及び微小隙間2とすることを特徴としている。
また、半導体基板の両面に形成す記凹み内に、複数の微小凸部を形成することを特徴としている。
また、上部硝子基板及び下部硝子基板内に複数の貫通穴を設け、固定電極1及び固定電極2及び基板電極を、貫通穴を通して外部に引き出すことを特徴としている。
また、半導体基板として面方位(100)のシリコン基板を使用し、面方位によりエッチングレートの異なる異方性の湿式エッチングにより凹み及び微小凸部を形成することを特徴としている。
また、半導体基板の両面に凹みを形成する工程と、半導体基板の表面の凹み内を加工し、梁を形成する工程と、半導体基板の裏面の凹み内を加工し、梁に支持された錘を形成する工程と、錘の電位を確保する基板電極を積層形成する工程と、平坦な上部硝子基板及び平坦な下部硝子基板に貫通穴を形成する工程と、上部硝子基板の表面に、固定電極1を積層形成する工程と、下部硝子基板の表面に、固定電極2を積層形成する工程と、錘の対向する位置に固定電極1が配置されるよう、上部硝子基板を半導体基板の表面に接合し、且つ、錘の対向する位置に固定電極2が配置されるよう、下部硝子基板を半導体基板の裏面に接合する工程と、を含む製造方法であることを特徴としている。
また、半導体基板の両面に凹みを形成する工程と、両面に形成した凹み内に微小凸部を形成する工程と、半導体基板の表面の凹み内を加工し、梁を形成する工程と、半導体基板の裏面の凹み内を加工し、梁に支持された錘を形成する工程と、錘の電位を確保する基板電極を積層形成する工程と、平坦な上部硝子基板及び平坦な下部硝子基板に貫通穴を形成する工程と、上部硝子基板の表面に、固定電極1を積層形成する工程と、下部硝子基板の表面に、固定電極2を積層形成する工程と錘の対向する位置に固定電極1が配置されるよう、上部硝子基板を半導体基板の表面に接合し、且つ、錘の対向する位置に固定電極2が配置されるよう、下部硝子基板を半導体基板の裏面に接合する工程と、を含む製造工程であることを特徴としている。
従って、硝子側を加工するのではなく、加工性の優れたシリコン側を加工することにより、高精度で表面粗れの小さい凹みが得られ、微小隙間の精度が向上することによる感度ばらつきの低減が図れるとともに、平坦な表面上に固定電極を積層でき、膜剥がれや段切れの問題も解消される。
また、梁により支持され、外部より印加される加速度や角速度により変位する錘と、錘の電位を引き出す基板電極を有する半導体基板と、半導体基板の表面の一部と接合し、錘の対向する位置に微小隙間1を隔てて配置した固定電極1を積層させた、表面が平坦な上部硝子基板と、半導体基板の裏面の一部と接合し、錘の対向する位置に微小隙間2を隔てて配置した固定電極2を積層させた、表面が平坦な下部硝子基板とから成り、錘の変位により、基板電極と、固定電極1及び固定電極2の容量変化から力学量を測定する容量型力学量センサにおいて、半導体基板の両面に凹みを形成し、凹み内に錘及び梁を形成すると共に、凹みと上部硝子基板及び下部硝子基板により囲まれた空間を微小隙間1及び微小隙間2とすることを特徴とする容量型力学量センサを製造するにあたり、半導体基板の両面に形成する凹みは、同一のエッチング工程により形成される製造方法であることを特徴としている。
また、梁により支持され、外部より印加される加速度や角速度により変位する錘と、錘の電位を引き出す基板電極を有する半導体基板と、半導体基板の表面の一部と接合し、錘の対向する位置に微小隙間1を隔てて配置した固定電極1を積層させた、表面が平坦な上部硝子基板と、半導体基板の裏面の一部と接合し、錘の対向する位置に微小隙間2を隔てて配置した固定電極2を積層させた、表面が平坦な下部硝子基板とから成り、錘の変位により、基板電極と、固定電極1及び固定電極2の容量変化から力学量を測定する容量型力学量センサにおいて、半導体基板の両面に凹み及び微小凸部を形成し、凹み内に錘及び梁を形成すると共に、凹みと上部硝子基板及び下部硝子基板により囲まれた空間を微小隙間1及び微小隙間2とすることを特徴とする容量型力学量センサを製造するにあたり、半導体基板の両面に形成する微小凸部は、同一のエッチング工程により形成される製造方法であることを特徴としている。
従って、半導体基板の両面に形成する凹みを同一プロセスで加工を行うことにより、工程数の低減が図れ、製造コストの低減と共に歩留まりの向上も望める。
微小隙間の形成及び接合防止用の微小な凸部の形成において、硝子側をエッチングするのでは無く、シリコン基板をエッチングすることより表面粗れの小さい高精度な加工が実現する為、感度ばらつきの少なく、硝子表面に形成する電極の膜剥がれや段切れの心配が少ない信頼性の高い力学量センサを作製できる。また、その微小隙間を形成するエッチング工程及び微小な凸部を形成するエッチング工程において、両面一度に加工を行うことにより工程数が低減され、コスト低下が図れる。
以下、本発明の力学量センサを代表して角速度センサを例にあげ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の実施例1に係わる容量型力学量センサの断面図を図1に示す。本力学量センサは、上部硝子基板1、シリコン基板2及び下部硝子基板3の3層構造をしており、それら3基板を接合して構造体を作製する。半導体(シリコン)基板2内には、エッチングにより梁4と錘5を有した振動体が形成されており、外部より加わる力により、振動体(梁4と錘5)は、振動したり、捩れたりする。梁4の厚み、幅、長さ、及び錘5の厚み、面積等の形状は、任意のバネ定数及び共振周波数が得られるよう、設計される。また、半導体基板2に形成された、梁4及び錘5と、それぞれ対向する上下硝子基板1,3との間には、微小隙間6、7が存在する。振動体(梁4と錘5)は、半導体基板2の外周部に、梁4を介して接続している。外部からの力により、錘5を支持する梁4が撓み、錘5は、微小隙間6、7内で移動する。
振動体(梁4と錘5)を形成したシリコン基板2を上下より挟み込む上下硝子基板1、3の一部には、貫通穴8が形成され、これら貫通穴8を通して、上下硝子1,3の内側に形成した電極を外側に引き出す構造をしている。貫通穴8の外側には、導電性材料9が積層されており、硝子内(微小隙間6,7)は封止される。上下硝子基板1,3の内側に形成された励起用固定電極10、検出用固定電極11及び基板電極12は、貫通穴8の側壁に形成した配線を通し、この導電性材料9から外へ取り出している。
実施例1に係わる容量型力学量センサは、例えば、特許文献3に記載のセンサと同様の原理により動作する。ここではその動作原理を以下で簡単に説明する。上側硝子基板1と下側硝子基板3の内面側に設けた励起用固定電極10に交流電圧を印加させ、グランド(接地)に保持した可動電極となる振動体(梁4と錘5)との間に働く静電力により振動体(梁4と錘5)を上下振動させる。このようにz軸方向に速度が与えられた振動体(梁4と錘5)に、y軸周りの角速度が加わると、x軸方向にそれらのベクトル積のコリオリ力が与えられ、図2に示すように、梁4が撓む。上側硝子基板1と下側硝子基板3の内面側には、検出用固定電極11を設けてあり、梁4の撓みによる錘5の傾きから、検出用固定電極11と可動電極となる錘5との間の容量に変化が生じ、この容量変化から角速度の大きさを検出する。
このように、容量検出型の角速度センサでは、固定電極と可動電極との距離が直接容量の大きさに係わる為、その距離にばらつきがあると、励起用固定電極10と可動電極との間に働く静電力が変化し上下振動の速度がばらつくと共に、検出用固定電極11と可動電極間の容量もばらつき、検出感度へ大きく影響する。このような感度ばらつきは、例にあげた角速度センサに限らず、加速度センサや圧力センサ等の容量変化検出型の力学量センサ全般に当てはまる。ばらつきを低下させる為には、微小隙間の高精度加工が要求される。
本角速度センサは、硝子に比べ加工性の良いシリコン基板2をエッチングすることにより、微小隙間6,7を形成する。例えば、シリコンの面方位に対し、異方性のエッチングレートを示すエッチャントを使用した場合、特定の面方位に対し一定のエッチングレートを有し、表面粗れの小さい加工面が得られる為、高精度な加工を実現する。特に、(100)面を選択した場合、鏡面な加工面が得られることは知られており、面方位(100)のシリコンウェハを使用した場合、4つの(111)面で囲まれた溝が形成され、任意の深さでエッチングを止めることにより、高精度に隙間を形成でき、微小隙間のばらつき低減に繋がる。また、硝子の内面に成膜する電極は、鏡面研磨した表面上に形成される為、膜剥がれや段切れを起こしにくく、信頼性の向上した力学量センサを作製できる。なお、Siのエッチングにおいて、ドライ加工法やエッチング量のコントロールが容易で表面粗れの小さい等方性のエッチャントを使用して微小隙間を形成しても勿論構わない。
図3に、本発明の実施例1に係わる力学量センサの半導体基板の作製工程図を示す。まず、図3の301のように、フォトリソ技術によりシリコン基板31の両面にエッチング用マスク32を形成する。マスク材に酸化珪素や窒化珪素を用いるが、シリコンのエッチャントに対し耐性の有る膜であれば他の材料でも問題ない。酸化膜の場合、沸酸により容易にマスク材をエッチングでき、マスクのパターンを作製できる。また、基板には、酸化膜を埋め込んだSOI(Silicon On Insulator)基板を使用しても良い。この場合、中間酸化膜が梁加工や錘加工におけるエッチストップ層として機能するため、厚みに対し高精度な加工を実現する。
次に、図3の302のように、シリコン基板31を両面からエッチングし、微小隙間用の凹み33、34を形成する。ここで使用するエッチャントは、高精度な微小隙間を得られるよう、例えば、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(TMAH水溶液)や水酸化カリウム水溶液(KOH水溶液)といった異方性のエッチャントを使用する。エッチングが終了したら、エッチングマスクを沸酸等により剥離する。
次に、図3の303のように、反応性イオンエッチングや誘導結合プラズマ(ICP)エッチングといったドライエッチによって、表面側から加工を施し、梁形状を作製する。エッチングマスク材には、酸化珪素や窒化珪素用いても良いし、レジストでも構わない。ICPや電子サイクロトロンを利用した高密度プラズマプロセスを使用することにより、より垂直な加工が可能となると共に、エッチングレートが向上する為、梁の振動特性の向上と共に、作製コストの低減へと繋がる。
次に、図3の304のように、錘の電位を確保する為、基板電極35を凹み33のエッジに形成する。電極の材料は、単一金属でも、バリメタルでも構わない。
次に、高密度プラズマプロセスにより裏面側からシリコン基板31をエッチングし、錘形状を形成する。このとき、基板の一部はエッチングにより貫通され、振動体36が形成される。
また、SOI基板を使用した場合は、中間酸化膜が残るが、この後中間酸化膜をエッチングすることにより、振動体は形成される。
次に、図4に、上部硝子基板と下部硝子基板の作製工程を説明する。上部硝子基板と下部硝子基板は構造が同様である為、同一図で説明を進める。
まず、図4の401のように、貫通穴43を形成した硝子基板41と高不純物濃度シリコン基板42を用意する。硝子は、シリコンと熱膨張係数が同様な硝子を選択し、ブラスト加工等により貫通穴43を形成する。
次に、図4の402のように、硝子基板41(穴径の小さい面側)と高不純物濃度シリコン基板42を接合した後、研磨により高不純物濃度シリコン基板42を薄く削る。
次に、図4の403のように、高不純物濃度シリコン42をエッチングし、上側硝子基板と下側硝子基板の外側配線44を形成する。このエッチングは、乾式でも湿式でも構わない。
次に、図4の404のように、貫通穴の穴径が大きい面側から金属膜を積層させ、パターン形成することにより、内側配線45を形成する。この後、熱処理を行い、外側配線44との電位コンタクトを確保する。
最後に、図には示さないが、図3及び図4のような工程により作製する上側硝子基板とシリコン基板と下側硝子基板を接合し、振動体の封止を行い、図1のようなセンサ構造を作製する。このときの接合は、硝子側に陰極電圧を与え、硝子−シリコン間の静電引力を利用する陽極接合や、接合面に金属を積層させ接合させる共晶接合等を使用する。
このような工程により作製する角速度センサにおいて、シリコン基板の表面を加工して微小隙間となるギャップを形成する工程において、両面から一度に加工することにより、加工工程数を低減できることからコスト低減の効果が得られる。
図5に、本発明の実施例2に係わる容量型力学量センサの断面図を示す。本力学量センサの基本的な構造及び検出の原理は、図1及び図2に示す実施例1と同様である。本実施例2に係わる容量型力学量センサは、錘の表面、及び裏面に、それぞれ、微小な凸部51及び52が形成されている。微小な凸部51及び52により、半導体基板2と上部硝子基板1及び下部硝子基板3の接合時に、錘5と上部硝子基板1及び下部硝子基板3との接合を阻止することが可能となる。従来のように、硝子側を粗面化して接合防止を図る場合、錘5の対向面に形成する励起用固定電極10及び検出用固定電極11が膜剥がれを起こしやすくなり、センサの信頼性低下が懸念される。実施例2に係わる本力学量センサにおいては、可動電極となる錘側に接合防止用の微小な凸部51,52を設けることから、硝子表面を加工する必要が無く、励起用固定電極10及び検出用固定電極11の膜剥がれに対する信頼性を確保することが可能となる。なお、微小な凸部51及び52は、円柱及び円錐台であっても、角柱及び角錐台であっても構わない。微小な凸部51及び52の高さや底面積、或いは隣との間隔は、接合が妨げられるよう、規定される。接合条件にもよるが、微小な凸部51及び52の高さは0.2μmから2μm程度、隣の微小な凸部との間隔は50μmから200μm程度、微小な凸部51、及び52の底面積は、100μm2から10000μm2程度が有効である。
これより、本発明の実施例2に係わる力学量センサの作製工程を説明する。硝子基板の作製工程は、図4に示す本発明の実施例1に記載の硝子基板の作製工程と同様であり、省略する。図6に、本発明の実施例2に係わる力学量センサの半導体基板の作製工程図を示す。
まず、601及び602は、図3に示す301と302と同様の工程であり、説明を省略する。
次に、図6の603のように、フォトリソ技術によりシリコン基板31の両面にエッチング用マスク53を形成する。エッチング用マスク53は、硝子と接合するところと、微小な凸部53を形成するところに形成する。マスク材には、KOH水溶液やTMAH水溶液といったウェットのシリコンエッチング液を使用する場合には、酸化ケイ素膜や窒化珪素膜といったエッチャントに対し耐性のある膜を用いる。また、反応性イオンエッチングといった乾式(ドライ)によりエッチングする場合には、レジストや金属膜であっても構わない。
次に、図6の604のように、シリコン基板31の両面をエッチングして、微小な凸部51及び52を形成する。ウェットのエッチングを使用した場合、シリコン基板31の両面よりエッチングが進行する為、工程数を削減できる。エッチングが終了した後、エッチング用マスク53は、弗化水素酸等により削除する。
最後の605から607は、図3に示す303から305と同様の工程であり、説明を省略する。
このような工程により作製する力学量センサにおいて、シリコン基板の表面を加工して接合防止に機能する微小な凸部を形成する工程において、両面から一度に加工することにより、加工工程数を低減できることからコスト低減の効果が得られる。
これまで、角速度センサを1例に挙げ本発明の説明を行ったが、本発明の実施例1及び2において、加速度センサや圧力センサ等の容量変化検出型の力学量センサ全般に当てはまる。
特開平10-227644公報明細書
小型化・低コスト化に適した、本発明の実施の形態1に係る静電容量型力学量センサは、主に、携帯・ハンディ機器や、バーチャルリアリティ等における、運動をモニタリングする機能で使用されることが予想される。例えば、重力を利用して傾き角の情報を検知するセンサや、カメラ等における手ぶれを補正する為に用いるセンサとして有効であり、低コスト・小型というメリットから民生用として多くに活用されると考えられる。
本発明の実施例1に係る容量型力学量センサについて説明した概略図である。 本発明の実施例1に係る容量型力学量センサについて説明した概略図である。 本発明の実施例1に係る容量型力学量センサにおける半導体基板の工程を説明した図である。 本発明の実施例1に係る容量型力学量センサにおける上部硝子基板と下部硝子基板の工程を説明した図である。 本発明の実施例2に係る容量型力学量センサについて説明した概略図である。 本発明の実施例2に係る容量型力学量センサにおける半導体基板の工程を説明した図である。 従来の容量型力学量センサを説明した概略図である。
符号の説明
1 上部硝子基板
2 シリコン基板
3 下部硝子基板
4 梁
5 錘
6、7 微小隙間
8 貫通穴
9 導電性材料
10 励起用固定電極
11 検出用固定電極
12 基板電極
31 シリコン基板
32 エッチング用マスク
33、34 凹み
35 基板電極
36 振動体
41 硝子基板
42 高不純物濃度シリコン基板
43 貫通穴
44 外側配線
45 内側配線
51、52 微小な凸部
53 エッチング用マスク
71 錘
72 梁
73 半導体基板
74 上側基板
75 下側基板
76、77 微小隙間
78 固定電極

Claims (8)

  1. 梁により支持され、外部より印加される加速度や角速度により変位する錘と、前記錘の電位を引き出す基板電極を有する半導体基板と、
    前記半導体基板の表面の一部と接合し、前記錘の対向する位置に微小隙間1を隔てて配置した固定電極1を積層させた、表面が平坦な上部硝子基板と、
    前記半導体基板の裏面の一部と接合し、前記錘の対向する位置に微小隙間2を隔てて配置した固定電極2を積層させた、表面が平坦な下部硝子基板とから成り、
    前記錘の変位により、前記基板電極と、前記固定電極1及び前記固定電極2の容量変化から力学量を測定する容量型力学量センサにおいて、
    前記半導体基板は上下の半導体薄膜の間に中間酸化膜が埋め込まれたSOI基板であり、
    前記半導体基板の両面に凹みを形成し、前記凹み内に前記錘及び前記梁を形成すると共に、前記凹みと前記上部硝子基板及び前記下部硝子基板により囲まれた空間を前記微小隙間1及び前記微小隙間2とし、
    前記梁は、前記中間酸化膜の上に位置する前記半導体基板のみからなり、前記錘の上端部を支持し、
    前記錘は、前記凹部を有する前記上下の半導体薄膜の間に前記中間酸化膜が埋め込まれた前記SOI基板からなるとともに、その周囲は垂直な側面からなることを特徴とする容量型力学量センサ。
  2. 前記半導体基板の両面に形成する前記凹み内に、複数の微小凸部を形成することを特徴とする請求項1に記載の容量型力学量センサ。
  3. 前記上部硝子基板及び前記下部硝子基板内に複数の貫通穴を設け、前記固定電極1及び前記固定電極2及び前記基板電極を、前記貫通穴を通して外部に引き出すことを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の容量型力学量センサ。
  4. 前記半導体基板として面方位(100)のシリコン基板を使用し、面方位によりエッチングレートの異なる異方性の湿式エッチングにより前記凹み及び前記微小凸部を形成することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の容量型力学量センサ。
  5. 上下の半導体薄膜の間に中間酸化膜が埋め込まれたSOI基板の両面に凹みを形成する工程と、
    前記SOI基板の表面の前記凹み内を加工し、前記中間酸化膜をエッチストップ層として前記上の半導体薄膜に梁となる部分を形成する工程と、
    前記SOI基板の裏面の前記凹み内を加工し、前記中間酸化膜をエッチストップ層として前記下の半導体薄膜をエッチングし、さらに前記中間酸化膜をエッチングして前記梁となる部分から前記上の半導体薄膜のみからなる梁を形成するとともに前記梁に上端部を支持されたその周囲は垂直な側面からなる錘を形成する工程と、
    前記錘の電位を確保する基板電極を積層形成する工程と、
    平坦な上部硝子基板及び平坦な下部硝子基板に貫通穴を形成する工程と、
    前記上部硝子基板の表面に、固定電極1を積層形成する工程と、
    前記下部硝子基板の表面に、固定電極2を積層形成する工程と
    前記錘の対向する位置に前記固定電極1が配置されるよう、前記上部硝子基板を前記SOI基板の表面に接合し、且つ、前記錘の対向する位置に前記固定電極2が配置されるよう、前記下部硝子基板を前記SOI基板の裏面に接合する工程と、
    を含むことを特徴とする容量型力学量センサの製造方法。
  6. 上下の半導体薄膜の間に中間酸化膜が埋め込まれたSOI基板の両面に凹みを形成する工程と、
    両面に形成した前記凹み内に微小凸部を形成する工程と、
    前記SOI基板の表面の前記凹み内を加工し、前記中間酸化膜をエッチストップ層として前記上の半導体薄膜に梁となる部分を形成する工程と、
    前記SOI基板の裏面の前記凹み内を加工し、前記中間酸化膜をエッチストップ層として前記下の半導体薄膜をエッチングし、さらに前記中間酸化膜をエッチングして前記梁となる部分から前記上の半導体薄膜のみからなる梁を形成するとともに前記梁に上端部を支持されたその周囲は垂直な側面からなる錘を形成する工程と、
    前記錘の電位を確保する基板電極を積層形成する工程と、
    平坦な上部硝子基板及び平坦な下部硝子基板に貫通穴を形成する工程と、
    前記上部硝子基板の表面に、固定電極1を積層形成する工程と、
    前記下部硝子基板の表面に、固定電極2を積層形成する工程と
    前記錘の対向する位置に前記固定電極1が配置されるよう、前記上部硝子基板を前記SOI基板の表面に接合し、且つ、前記錘の対向する位置に前記固定電極2が配置されるよう、前記下部硝子基板を前記SOI基板の裏面に接合する工程と、
    を含むことを特徴とする容量型力学量センサの製造方法。
  7. 前記上下の半導体薄膜の間に中間酸化膜が埋め込まれたSOI基板の両面に凹みを形成する工程は、同一のエッチング工程により形成されることを特徴とする請求項5あるいは6記載の容量型力学量センサの製造方法。
  8. 前記両面に形成した前記凹み内に微小凸部を形成する工程は、同一のエッチング工程により形成されることを特徴とする請求項6記載の容量型力学量センサの製造方法。
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