JP5294375B2 - 角速度センサ及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、角速度を検出する角速度センサ及び電子機器に関する。
従来より、可撓性を有する梁部(支持部)で錘部(可動部)を吊り下げて支持し、錘部に何らかの力学量が外部から加えられたときに、錘部の変位を検出して、その検出結果から力学量(例えば角速度等)を測定する力学量センサが知られている。この錘部の変位を検出する方法としては、様々な方法が知られているが、その1つとして静電容量を利用したセンサが知られている。このセンサは、まず、錘部が励振電極により発生した静電力を受けて予め所定の入力波形で励振した状態になっている。この状態で、外部から角速度などの力を受けると、錘部は梁部を中心として捻れるように変位する。すると、錘部と検出電極との間の距離が変化する。そして、この距離変化を静電容量の変化として検出し、角速度等の大きさを測定している。このように、この力学量センサは、錘部を予め励振させて錘部と検出電極との間の静電容量の変化から力学量を測定している。
ところで、この力学量センサは、通常静電容量の変化を高精度に検出するため、高真空に密閉したセンサ室内で梁部によって吊り下げられた錘部を励振させている。一般的には、錘部及び梁部をシリコン基板で形成すると共に、シリコン基板を一対のガラス基板で挟み、ガラス基板とシリコン基板とを陽極接合により接合することで、錘部をセンサ室内に収容させている。この際、一対のガラス基板と錘部との間には、それぞれセンサギャップが確保されている。これにより、錘部は、高真空に密閉されたセンサ室内において、ガラス基板に接触することなく励振できるように設計されている。
ここで、上述したセンサギャップ、すなわち、励振用電極と錘部とのギャップ及び検出用電極と錘部とのギャップは、センサの感度に影響を与えるものである。つまり、センサギャップを小さくするほど、励振用電極及び検出用電極と錘部との距離が接近するので、静電容量の値が大きくなり高感度なセンサになる。そのため、できる限りセンサギャップを小さくすることが望まれている。
しかしながら、センサギャップを小さくしてしまうと、錘部及び梁部と、ガラス基板とが近接しすぎてしまい、陽極接合の際に両者が接合されてしまうおそれがあった。特に、梁部は、錘部を吊り下げた状態とするため錘部同様にガラス基板に近接して配置されるとともに、錘部を励振させるために可撓性が要求されるため、錘部と比較して厚さが薄くて変形しやすく、それ故に錘部と比較して、より容易に接合されてしまうおそれがあった。
このため、センサギャップを極力小さくすることが望ましいとされているが、実際にはある程度の距離を開けざるを得なかった。
そこで、できるだけ小さなセンサギャップを確保するために、陽極接合時に錘部及び梁部が接合しないような対策として、錘部や梁部に絶縁膜を設けたセンサや対向するガラス基板の内面に粗面化処理を施したセンサなどが提案されている(例えば、特許文献1参照)。そして、このセンサによれば、錘部や梁部に設けられた絶縁膜、あるいは、ガラス基板に設けられた粗面化処理が施された粗面部によって、陽極接合時に錘部がガラス基板に接合されてしまうのを防ぐことができるとされている。
特開2003−270262号公報
しかしながら、特許文献1において、梁部に絶縁膜を形成した場合、梁部は錘部に比較して厚さを薄くして形成されているため、絶縁膜による応力が発生して変形してしまい、これにより梁部に支持された錘部に傾きが生じて、正確な力学量の検出が困難になってしまう問題があった。また、ガラス基板の内面には、錘部を励振させ、また、錘部の傾きを検出するための金属膜で形成された励振電極及び検出電極が成膜されている。このため、ガラス基板の内面に粗面部を設けた場合、粗面部上に成膜された励振電極及び検出電極は、付着不良、あるいは、断線が生じてしまう場合があった。すなわち、特許文献1のようなセンサによれば、錘部の接合防止は可能であるものの、梁部の接合を防止することは困難であり、結果として、センサギャップの大きさを梁部が接合しない大きさにする必要があり、センサギャップの大きさは梁部に依存してしまい、高感度のセンサを得ることはできなかった。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、ガラス基板と半導体基板とを接合した際に梁部が接合してしまうことが無く、センサギャップだけを小さくして高感度に角速度を検出することができる角速度センサ、及びこのような角速度センサを備えた電子機器を提供するものである。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る角速度センサは、上部ガラス基板及び下部ガラス基板と、これら両ガラス基板に挟み込まれて接合され、内部に角速度を検出する錘部が形成された半導体基板と、を備える角速度センサであって、前記半導体基板で形成され、前記上部ガラス基板及び前記下部ガラス基板の間で前記錘部を収容するセンサ室を形成するフレームと、前記半導体基板で形成され、前記上部ガラス基板及び前記下部ガラス基板のそれぞれと前記錘部との間にセンサギャップを有した状態で該錘部を前記フレームに支持する梁部と、前記上部ガラス基板及び前記下部ガラス基板のうち一方の基板に、前記錘部と対向して形成された励振用電極と、前記上部ガラス基板及び前記下部ガラス基板のうち他方の基板に、前記錘部と対向して形成された検出用電極と、を備え、前記上部ガラス基板及び前記下部ガラス基板と対向する前記錘部の上端面及び下端面のそれぞれには、前記錘部と前記上部ガラス基板及び前記下部ガラス基板との接合を防止する保護膜が形成され、前記梁部と前記上部ガラス基板及び前記下部ガラス基板のそれぞれとの間の梁部ギャップは、対応する前記センサギャップよりも大に設定され、前記梁部の上端面と、対応する前記錘部の上端面との間には、該錘部の前記上端面よりも対向する前記上部ガラス基板から離隔する位置に前記梁部の前記上端面を配置させる上側の段部が形成され、前記梁部の下端面と、対応する前記錘部の下端面との間には、該錘部の前記下端面よりも対向する前記下部ガラス基板から離隔する位置に前記梁部の前記下端面を配置させると共に、前記上側の段部よりも長い下側の段部が形成され、前記錘部、前記フレーム及び前記梁部は、前記半導体基板としてシリコン支持層、BOX層及びシリコン活性層の3層からなるSOI基板により一体形成され、前記錘部のうち前記上端面側は前記シリコン活性層で形成され、前記下端面側は前記シリコン支持層で形成されていることを特徴としている。
この発明に係る角速度センサによれば、梁部ギャップが対応するセンサギャップよりも大に設定されている。このため、梁部ギャップの大きさに応じて、梁部がガラス基板と半導体基板との接合時に接合してしまわないようにすることができるとともに、錘部がガラス基板と接合しない範囲で設定したセンサギャップの大きさに応じて、力学量を高感度に検出することができる。
また、本発明の電子機器は、上記の角速度センサを備えることを特徴としている。
この発明に係る電子機器によれば、梁部がガラス基板に接合されてしまう不具合を有すること無く、高感度に角速度を検出することができる角速度センサを備えることで、電子機器自体の高品質化及び高性能化を図ることができる。
本発明の角速度センサによれば、梁部ギャップがセンサギャップより大きく設定されていることで、ガラス基板と半導体基板とを接合する際に梁部が接合してしまうことが無く、センサギャップだけを小さくして高感度に角速度を検出することができる。
また、本発明の電子機器によれば、上記の角速度センサを備えていることで、電子機器自体の高品質化及び高性能化を図ることができる。
(第1の実施形態)
図1及び図15は、この発明に係る第1の実施形態を示している。図1は、本実施形態のジャイロセンサの上面図を、図2は、図1における切断線A−A´での断面図を、図3は、図2におけるSOI基板を拡大した断面図を示している。なお、図1においては、ジャイロセンサの内部構造を明確とするため、ガラス基板を仮想線(2点鎖線)で示している。ここで、図1及び図2に示すジャイロセンサ1は、力学量として角速度を検出する角速度センサであり、力学量センサの一種である。
図1及び図2に示すように、ジャイロセンサ1は、一対の上部ガラス基板2及び下部ガラス基板3と、上部ガラス基板2及び下部ガラス基板3に上下から挟み込まれて接合された半導体基板であるSOI基板4とを備える。上部ガラス基板2及び下部ガラス基板3は、例えば耐熱ガラスやソーダライムガラスなどのホウ珪酸ガラスである。また、SOI(Sillicon On Insulator)基板4は、シリコン基板の一種であり、シリコン支持層(例えば、厚さ300〜800μm)5と、シリコン支持層5上に形成された二酸化珪素(SiO2)のBOX層(Buried Oxide)(例えば、厚さ数μm)6と、BOX層6上に形成されたシリコン活性層(例えば、厚さ5〜100μm)7とで構成されている。
SOI基板4には、外周を形成するとともに、上部ガラス基板2及び下部ガラス基板3との間でセンサ室8を形成するフレーム9と、センサ室8の内部に収容された錘部10と、錘部10をフレーム9に支持する4本の梁部11と、上部ガラス基板2と下部ガラス基板3との間に立設された複数のポスト12とが形成されている。フレーム9は、上方視略矩形に形成されていて、上端面及び下端面が上部ガラス基板2及び下部ガラス基板3にそれぞれ接合されていて、これによりセンサ室8の内部を高真空状態で密閉している。また、複数のポスト12も上端面及び下端面が上部ガラス基板2及び下部ガラス基板3にそれぞれ接合されている。
また、図2及び図3に示すように、錘部10は、上端面10aと上部ガラス基板2の内面2aとの間に第一のセンサギャップ13を有するとともに、下面10bと下部ガラス基板3の内面3aとの間に第二のセンサギャップ14を有した状態で、梁部11によって吊り下げられるようにして支持されている。ここで、図1に示すように、4本の梁部11は、略矩形のフレーム9の各辺の略中間位置からセンサ室8の内部の錘部10へ延設されている。このため、錘部10は、各梁部11を回転軸として、フレーム9の各辺と対応する二軸回りに変位することが可能である。また、図2及び図3に示すように、梁部11は、SOI基板4の内、シリコン活性層7で形成され、上端面11aと上部ガラス基板2の内面2aとの間に第一の梁部ギャップ15を有するとともに、下面11bと下部ガラス基板3の内面3aとの間に第二の梁部ギャップ16を有した状態で、上側に偏った位置に延設されている。
ここで、梁部11の上端面11aと錘部10の上端面10aとの間には、段部17が形成されていて、梁部11の上端面11aが錘部10の上端面10aよりも上部ガラス基板2の内面2aから離隔するように配置されている。そして、これにより、第一の梁部ギャップ15が第一のセンサギャップ13よりも大きくなるように設定されている。さらに、梁部11の下端面11bと錘部10の下端面10bとの間には、段部18が形成されていて、梁部11の下端面11bが錘部10の下端面10bよりも下部ガラス基板3の内面3aから離隔するように配置されている。そして、これにより、第二の梁部ギャップ16が第二のセンサギャップ14よりも大きくなるように設定され、錘部10は梁部11によって吊り下げられた状態となっている。
また、錘部10の上端面10a及び下端面10bは、保護膜19によって覆われている。保護膜19の材質としては、アルミニウムや金などの金属膜や、酸化膜などの絶縁膜が選択され、少なくとも後述する上部ガラス基板2及び下部ガラス基板3とSOI基板4との接合時に、錘部10が上部ガラス基板2及び下部ガラス基板3に接合してしまうのを防止可能なものであれば良い。
また、上部ガラス基板2の内面2aにおいて、錘部10の上端面10aと対向する範囲には、励振電極20が形成されている。励振電極20は、アルミなどの金属膜で形成されていて、その一部は、複数のポスト12のいずれかまで延設され、ポスト12と導通している。なお、励振電極20と導通しているポスト12には、図示しないが、その一部を構成するBOX層6を貫通してシリコン活性層7とシリコン支持層8とを接続する金属膜が形成されていて、これによりポスト12の上端側と下端側の導通が図られている。また、下部ガラス基板3の内面3aにおいて、錘部10の下端面10bと対向する範囲には、検出電極21が形成されている。検出電極21は、励振電極20同様にアルミなどの金属膜で形成されていて、その一部は、励振電極20が接続されていないポスト12のいずれかまで延設され、ポスト12と導通している。
また、下部ガラス基板3において、各ポスト12が接合された位置には、対応するポスト12の下端面の一部が露出するようにスルーホール22が形成されている。各スルーホール22には、アルミニウムなどの金属膜からなるフィードスルー23が、対応するポスト12と導通した状態で形成されている。さらに、下部ガラス基板3の外面3bには、アルミニウムなどの金属膜からなる外部電極24が形成されていて、フィードスルー23と導通している。すなわち、上部ガラス基板2の内面2aに形成された励振電極20と、下部ガラス基板3の内面3aに形成された検出電極21とは、それぞれポスト12及びフィードスルー23を介して外部電極24と接続されていて、これにより外部からの導通を図ることができる。従って、励振電極20に外部電極24から電圧を印加すれば、錘部10と励振電極20との間に入力電圧と第1のセンサギャップ13の大きさとに応じた静電引力を発生させることができ、センサ室8において錘部10を所定の入力波形(例えば、振幅100nm)で励振させることができる。
また、このような状態で、外部から角速度の変化を受けると、錘部10は、所定の入力波形と異なる変位が生ずる。従って、錘部10と検出電極21との間の静電容量は、変位の大きさに応じて変化し、この変化を検出電極21で生ずる電圧の変化として検出することができ、これにより角速度を検出することができる。なお、上記においては、励振電極20を上部ガラス基板2に、検出電極21を下部ガラス基板3に形成するものとしたがこれに限るものでは無く、その逆の構成としても良く、あるいは、いずれか一方のガラス基板に両方形成する構成としても良い。
次に、このジャイロセンサ1の製造方法について説明する。図4から図15は、この実施形態のジャイロセンサ1の各製造工程を、図1における切断線B−B´での断面図に基づいて示している。まず、図4に示すように、所定の外形をなすSOI基板4を準備する。ここで、使用されるSOI基板4において、シリコン支持層5、BOX層6、及びシリコン活性層7の各厚さは、作製されるジャイロセンサ1によって異なるが、例えば、シリコン支持層5の厚さが300〜800μm、BOX層6が数μm、シリコン活性層7が5〜100μm程度である。
次に、図5に示すように、第一のセンサギャップ形成工程として、第一のセンサギャップ13を形成する。すなわち、エッチングによって、SOI基板4の上面からフレーム9やポスト12となる部分を残して、錘部10の上端面10aとなる位置まで達する第一の凹部13aを形成し、これにより第一のセンサギャップ13が形成される。同様に、図6に示すように、第二のセンサギャップ形成工程として、エッチングによって、錘部10の下端面10bとなる位置まで達する第二の凹部14aを形成し、第二のセンサギャップ14を形成する。第一のセンサギャップ形成工程及び第二のセンサギャップ形成工程におけるエッチング方法としては、精度良く所定の深さに形成可能なドライエッチングが好ましい。なお、第一の凹部13a及び第二の凹部14aの深さ、すなわち第一のセンサギャップ13及び第二のセンサギャップ14の大きさとしては、例えば数μm以下である。
次に、図7に示すように、保護膜形成工程として、保護膜19を形成する。すなわち、第一の凹部13a及び第二の凹部14aにおいて、錘部10の上端面10a及び下端面10bとなる範囲に、保護膜19となる金属膜や絶縁膜を成膜する。
次に、図8に示すように、第一の梁部ギャップ形成工程として、第一の梁部ギャップ15を形成する。すなわち、エッチングによって、第一の凹部13aの内、錘部10となる部分を残して段部17を形成して、梁部11の上端面11aとなる位置まで達する第三の凹部15aを形成する。これにより、第一の凹部13aの一部と第三の凹部15aとで第一の梁部ギャップ15が形成され、第一のセンサギャップ13よりも大きなギャップに設定される。なお、第一の梁部ギャップ15の大きさは、下限値が、後述する陽極接合時に梁部11が上部ガラス基板2と接合されない限界の大きさとして決定され、下限値を超えない範囲において、梁部11が所望のバネ定数となるように設定される。また、エッチング方法としては、精度良く所定の深さに形成可能なドライエッチングが好ましい。
次に、図9に示すように、活性層部材形成工程として、シリコン活性層7において、フレーム9、ポスト12、錘部10、及び梁部11を除く、その他の不要な部分を、エッチングによって除去する。さらに、図10に示すように、BOX層部材形成工程として、BOX層6において、フレーム9、ポスト12、及び錘部10を除く、その他の不要な部分を、シリコン活性層7側から、エッチングによって除去する。なお、活性層部材形成工程及びBOX層部材形成工程におけるエッチング方法としては、ドライエッチングやウェットエッチングなどが選択される。
次に、図11に示すように、まず、上部ガラス基板2を準備し、励振電極形成工程として、上部ガラス基板2の内面2aとなる面の所定の範囲に励振電極20となる金属膜を成膜する。具体的には、スパッタリングや蒸着などが選択され、パターニングを行うことで形成される。この際、上部ガラス基板2の内面2aには、粗面処理等施されていないので、断線のおそれ無く、良好な付着性を有して励振電極20を形成することができる。次に、第一の接合工程(接合工程)として、励振電極20が形成された上部ガラス基板2をSOI基板4の上面に接合させる。すなわち、上部ガラス基板2の内面2aをSOI基板4の上面に当接させた状態で陽極接合を行う。陽極接合の条件としては、電圧が100〜1000V、温度が200〜400℃程度である。
この際、梁部11となる部分は、錘部10となる部分よりも薄く形成されていて変形しやすいが、第一の梁部ギャップ15が第一のセンサギャップ13よりも大に設定されていることで、陽極接合時に、上部ガラス基板2が弾性的に変形し、さらに、梁部11となる部分が弾性的に変形したとしても、上部ガラス基板2と梁部11の上端面11aとが接合してしまうおそれが無い。すなわち、第一の梁部ギャップ15によって梁部11の接合を防止するとともに、第一のセンサギャップ13を錘部10の上端面10aが上部ガラス基板2に接合してしまわない範囲で最小限の大きさにすることができる。特に、本実施形態においては、保護膜19が形成されていることで、第一のセンサギャップ13をより小さなものとすることができる。なお、接合方法としては、上記陽極接合に限るものでは無く、例えば、常温接合でも良い。
次に、図12に示すように、第二の梁部ギャップ形成工程として、エッチングによって、第二の凹部14aの内錘部10となる部分を残して段部18を形成し、梁部11の下端面11bとなる位置まで達する第四の凹部16aを形成することで、第二の凹部14aと第四の凹部16aとで第二の梁部ギャップ16を形成する。より詳しくは、まず、シリコン支持層部材形成工程として、シリコン支持層5をエッチングによって除去する。この際、第四の凹部16aとなる部分だけでなく、フレーム9、ポスト12、錘部10、及び梁部11を除く、その他の不要な部分全てを除去し、フレーム9、ポスト12、錘部10を形成する。エッチング方法としては、ドライエッチングやウェットエッチングが選択されるが、本工程においては、段部18を形成して錘部10を梁部11から吊り下げられた形状となるように、シリコン支持層5を厚さ方向全体に数百μm程度エッチングするため、DRIE(Deep Reactive Ion Etching)が好適である。なお、この際、梁部11の下端面11b側はBOX層6がエッチストッパーとして機能する。
そして、梁部BOX層除去工程として、エッチストッパーとして機能したBOX層6をエッチングによって除去することで、第二の梁部ギャップ16が形成され、梁部11が形成される。ここで、梁部11の下端面11bの位置は、SOI基板4のシリコン支持層5とBOX層6の境界位置で決定される一方、梁部11の上端面11aの位置は、第一の梁部ギャップ15の大きさ、すなわち第一の梁部ギャップ形成工程における第三の凹部15aの深さによって決定される。このため、第一の梁部ギャップ形成工程におけるエッチング時間を制御してその深さを調整することで、厚さにより梁部11のバネ定数を自由に設定することができ、これにより、SOI基板4の各層厚と関係無く、ジャイロセンサ1として好適な共振周波数を自由に設定することができる。
次に、図13に示すように、検出電極形成工程として、予め所定位置にスルーホール22が形成された下部ガラス基板3の内面3aとなる面の所定の範囲に検出電極21となる金属膜を成膜する。具体的方法については励振電極形成工程と同様なので省略する。なお、スルーホール22は、サンドブラスト加工などによって形成される。次に、第二の接合工程(接合工程)として、検出電極21が形成された下部ガラス基板3をSOI基板4の下面に接合させる。接合方法としては、第一の接合工程と同様であるので省略する。この際、第一の接合工程同様に、第二の梁部ギャップ16によって梁部11は接合してしまうことが無く、また、第二のセンサギャップ14を接合しない程度で最小限の大きさにすることができ、特に保護膜19が形成されていることで、より小さなものとすることができる。最後に、図14に示すように、フィードスルー・外部電極形成工程として、フィードスルー23及び外部電極24となる金属膜25を下部ガラス基板3の外面3b及びスルーホール22に成膜し、図15に示すように、パターニングすることで、フィードスルー23及び外部電極24を形成して、ジャイロセンサ1が完成する。
以上のように、本実施形態のジャイロセンサ1及びその製造方法においては、第一の梁部ギャップ形成工程を備え、第一の梁部ギャップ15を第一のセンサギャップ13よりも大に設定することで、接合工程時における梁部11の接合を防止し、それ故に、第一のセンサギャップ13を最小限の大きさにすることができる。さらに、保護膜形成工程を備え、錘部10の両端面10a、10bに保護膜19が形成されていることで、より確実に接合を防止し、それ故に第一のセンサギャップ13及び第二のセンサギャップ14をより小さくすることができる。このため、高感度で、力学量である角速度を検出可能なジャイロセンサ1とすることができる。さらに、第一の梁部ギャップを備えることで、使用するSOI基板4の層厚と関係無く共振周波数を自由に設定することができ、また、これにより材料コストの削減を図ることができる。
(第2の実施形態)
図16から図22は、この発明に係る第2の実施形態を示している。この実施形態において、ジャイロセンサの基本的構造は、第1の実施形態と同様なので、同一の符号を付して、その説明を省略し、第1の実施形態と相違する製造方法についてのみ説明する。
図16から図22は、この実施形態のジャイロセンサの各製造工程を示していて、第1の実施形態同様に、図1における切断線B−B´での断面図に基づいて示している。ここで、本実施形態の製造工程は、保護膜形成工程まで第1の実施形態同様の工程であるので、省略する。図16には、SOI基板4に、第一のセンサギャップ形成工程、第二のセンサギャップ形成工程、第一の梁部ギャップ形成工程、及び、保護膜形成工程を行った後の状態を示している。
次に、本実施形態においては、第二の梁部ギャップ形成工程を行い、第四の凹部16aを形成して、第二の梁部ギャップ16を形成する。より詳しくは、図17に示すように、シリコン支持層部材形成工程として、シリコン支持層5において、フレーム9、ポスト12、錘部10、及び梁部11を除く、その他の不要な部分をエッチングによって除去する。この際、シリコン支持層5を厚さ方向全体に数百μm程度エッチングするため、第1の実施形態同様にDRIEが好適であるが、第1の実施形態と比較して他の工程よりもDRIEを先行して行うことができるので、既に形成された各部材への影響を考慮すること無く実施することができ、効率的に行うことができる。さらに、図18に示すように、梁部BOX層除去工程として、エッチストッパーとして機能したBOX層6をエッチングによって除去することで、段部18を形成して第二の梁部ギャップ16が形成され、梁部11が形成された状態となる。
次に、図19に示すように、検出電極形成工程として、予めスルーホール22が形成された下部ガラス基板3の内面3aに検出電極21を形成した後に、第一の接合工程(接合工程)として、この下部ガラス基板3をSOI基板4の下面に当接し陽極接合させる。次に、図20に示すように、シリコン活性層部材形成工程として、シリコン活性層7において、フレーム9、ポスト12、錘部10、及び梁部11を除く、その他の不要な部分全てを、エッチングによって除去し、フレーム10、ポスト12、錘部10、及び梁部11を形成する。
次に、励振電極形成工程として上部ガラス基板2の内面2aに励振電極20を形成した後に、第二の接合工程(接合工程)として、図21に示すように、この上部ガラス基板2をSOI基板4の上面に当接し陽極接合させる。この際、第1の実施形態同様に、第一の梁部ギャップ15が第一のセンサギャップ13よりも大に設定されていることで、梁部11が上部ガラス基板2に接合してしまうおそれ無く接合することができ、それ故に高感度に角速度を検出可能なセンサとすることができる。特に、本実施形態の製造方法においては、上部ガラス基板2の接合は、梁部11が完全に薄肉に形成された状態で行われるが、第一の梁部ギャップ15を有することで、このような場合でも梁部11が変形し接合してしまうことなく行うことができる。最後に、フィードスルー・外部電極形成工程として、図22に示すように、下部ガラス基板3の外面3bに、第1の実施形態同様にフィードスルー23及び外部電極24を形成することで、ジャイロセンサ1が完成する。
なお、第1の実施形態及び第2の実施形態においては、第1のセンサギャップ形成工程及び第2のセンサギャップ形成工程を実施後に、第1の梁部ギャップ形成工程及び第2の梁部ギャップ形成工程をそれぞれ実施するものとしたが、これに限るものではない。第1の梁部ギャップ形成工程及び第2の梁部ギャップ形成工程は、少なくとも、それぞれ対応する第1のセンサギャップ形成工程及び第2のセンサギャップ形成工程よりも後工程とすれば良く、また、他の工程との関係においても、上記実施形態に限定されず、工程順序を適時変更することは可能である。
また、ジャイロセンサ1では、第3の凹部15aを形成することで、第1のセンサギャップ13よりも第二の梁部ギャップ15を大きくするものとしたが、これに限るものでは無い。例えば、上部ガラス基板2の内面2aにおいて、少なくとも梁部11と対向する位置に溝を形成することで、第二の梁部ギャップ15を第1のセンサギャップ13よりも大きくするようにしても良い。また、励振電極20及び検出電極21、並びに、これらと対応して設けられるポスト12、スルーホール22、フィードスルー23及び外部電極24の各設置数及び設置位置は、上記各実施形態に限られるものでは無く、適時変更可能なものである。また、外部電極24による取り出し位置は、下部ガラス基板3側からとしたが、これに限るものではなく、上部ガラス基板2側から取り出すものとしても良く、また、両側取り出しとしても良い。
また、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態において、図8及び図16に示すように、第一の梁部ギャップ形成工程時に第三の凹部15aを形成することで、シリコン活性層7を若干削り、段部17を形成している。そのため、錘部10の上端面10aと、梁部11の上端面11aとが、面一ではなくなり段差がついた状態となる。従って、錘部10と梁部11とを明確に区別することができ、錘部10に惑わされることなく、梁部11の長さを規制することができる。
ここで、第二の梁部ギャップ形成工程によって、シリコン支持層5をエッチングする際に、DRIEが好適であると述べたが、このDRIEにてエッチングを行うと、図23に示すように、フレーム9やポスト12或いは錘部10の側壁が往々にしてテーパ形状になってしまう場合がある。これは、DRIEでは垂直加工が困難であるため、オーバーエッチングによってサイドエッチングが進行するためである。特に、フレーム9及び錘部10の側壁がテーパ形状になってしまうと、梁部11の長さもサイドエッチングの入り方によって変化してしまう恐れがある。
しかしながら、上述したように、錘部10の上端面10aと梁部11の上端面11aとの間には段差17がついており、一段下がった部分が梁部11となって該梁部11の長さが規制されている。そのため、第二の梁部ギャップ形成工程時に、仮にサイドエッチングが進行したとしても、梁部11の長さが変化してしまうことを防止することができる。従って、梁部11の長さのばらつきをなくすことができ、高性能化を図ることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明に係る第3の実施形態について、図24から図35を参照して説明する。なお、第3の実施形態において第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付しその説明を省略する。但し、この第3の実施形態については、本発明に係る参考例である。
第3の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、第1の実施形態では、段部17を形成することで、梁部ギャップ(第一の梁部ギャップ15、第二の梁部ギャップ16)を、センサギャップ(第一のセンサギャップ13、第二のセンサギャップ14)よりも大に設定したが、第3の実施形態では、段部17を形成せずに梁部ギャップをセンサギャップよりも大に設定する点である。




即ち、本実施形態のジャイロセンサ(力学量センサ)30は、図24に示すように、錘部10が一対のガラス基板(上部ガラス基板2及び下部ガラス基板3)に対してそれぞれ対向する面上に保護膜31を有している。この保護膜31は、接合時に錘部10と両ガラス基板2、3とが接合してしまうことを防止する膜、例えば、アルミニウムや金等の金属膜や酸化膜等の絶縁膜であり、所定の厚みを有するように形成されている。なお、この保護膜31は、錘部10の一部を兼ねている。そのため、保護膜31の表面がそれぞれ錘部10の上端面10a及び下面10bになると共に、保護膜31と上部ガラス基板2との間が第一のセンサギャップ13とされ、保護膜31と下部ガラス基板3との間が第二のセンサギャップ14とされている。
そして、本実施形態のジャイロセンサ30は、この保護膜31の膜厚によって、梁部ギャップ(第一の梁部ギャップ15、第二の梁部ギャップ16)がセンサギャップ(第一のセンサギャップ13、第二のセンサギャップ14)よりも大に設定されている。
次に、本実施形態のジャイロセンサ30の製造方法について、図25から図35を参照して説明する。
始めに、図25に示すように、スタート基板となるSOI基板4を準備した後、図26に示すように、第一のセンサギャップ13を形成する。即ち、フレーム9やポスト12となる部分が残るようにシリコン活性層7をエッチングして、第一の凹部13aを形成する。これにより第一のセンサギャップ13が形成される。同様に、図27に示すように、フレーム9やポスト12となる部分が残るようにシリコン支持層5をエッチングして、第二の凹部14bを形成する。これにより、第二のセンサギャップ14が形成される。
次に、図28に示すように、第一の凹部13a及び第二の凹部14a内において、錘部10となる範囲に保護膜31となる金属膜や絶縁膜を所定の厚みだけ成膜する。この際、保護膜31の厚みは、センサギャップ(第一のセンサギャップ13、第二のセンサギャップ14)に錘部10の振幅を加えた値以下であれば、特に制限されるものではない。
この保護膜31によって、第一の梁部ギャップ15が形成されると共に、該第一の梁部ギャップ15が第一のセンサギャップ13よりも大きなギャップに設定される。
また、保護膜31を形成することで、錘部10の上端面10a、下面10bが形成される。
次に、図29に示すように、シリコン活性層7において、フレーム9、ポスト12、錘部10及び梁部11を除く、その他の不要な部分をエッチングによって除去する。続いて、図30に示すように、BOX層6において、フレーム9、ポスト12、及び錘部10を除く、その他の不要な部分をシリコン活性層7側からエッチングによって除去する。
次に、図31に示すように、励振電極20が形成された上部ガラス基板2をSOI基板4の上面に接合させる。即ち、上部ガラス基板2の内面2aをSOI基板4の上面に当接させた状態で陽極接合或いは常温接合を行う。
この際、梁部11となる部分は、錘部10となる部分よりも薄く形成されていて変形しやすいが、第一の梁部ギャップ15が第一のセンサギャップ13よりも大に設定されているので、第1の実施形態と同様に、接合時に梁部11となる部分が弾性的に変形したとしても、上部ガラス基板2と梁部11の上端面11aとが接合してしまうおそれが無い。また、保護膜31によって錘部10と上部ガラス基板2とが接合することもない。
次に、図32に示すように、シリコン支持層5において、フレーム9、ポスト12、錘部10及び梁部11を除く、その他の不要な部分をエッチングによって除去すると共に、シリコン支持層5側に露出したBOX層6を除去する。これにより、フレーム9、錘部10、梁部11、ポスト12及び第二の梁部ギャップ16が形成される。そして、第二の梁部ギャップ16は、第二のセンサギャップ14よりも大きなギャップに設定される。
次に、図33に示すように、検出電極21及びスルーホール22が形成された下部ガラス基板3をSOI基板4の下面に接合させる。接合方法としては、上部ガラス基板2と同様であるので省略する。この際、上部ガラス基板2の接合と同様に、第二の梁部ギャップ16によって梁部11は下部ガラス基板3に接合してしまうことがない上、錘部10と下部ガラス基板3とが接合することもない。
最後に、図34に示すように、フィードスルー23及び外部電極24となる金属膜25を下部ガラス基板3の外面3b及びスルーホール22に成膜した後、図35に示すように、金属膜25をパターニングすることで、フィードスルー23及び外部電極24を形成する。その結果、図24に示すジャイロセンサ30を製造することができる。
上述したように、保護膜31の厚みを利用して、梁部ギャップ(第一の梁部ギャップ15、第二の梁部ギャップ16)を、センサギャップ(第一のセンサギャップ13、第二のセンサギャップ14)よりも大に設定する場合であっても、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
特に、段部17を形成する必要がなく、保護膜31を所定の厚みだけ形成するだけで良いので、効率良く製造することができ、製造コストの低減化、製造時間の短縮化を図ることができる。
(第4の実施形態)
図36は、この発明に係る第4の実施形態を示している。この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図36は、この実施形態の電子機器の機能ブロック図を示している。図36に示すように、電子機器100は、手ぶれ補正機構となるカメラモジュール101と、上記ジャイロセンサ1を有するジャイロセンサモジュール102とを備えている。カメラモジュール101は、ジャイロセンサモジュール102から送られてきた角速度に基づいて、図示しないカメラレンズの補正量の算出を行うレンズ補正量算出回路103と、レンズ補正量算出回路103で算出された補正量に基づいてX軸用レンズアクチュエータ104及びY軸用レンズアクチュエータ105を駆動するレンズ駆動回路106とを備えている。そして、両レンズアクチュエータ104、105が、それぞれカメラレンズをX方向及びY方向に適時変位させることで、手振れ補正等ができるようになっている。
ジャイロセンサモジュール102は、ジャイロセンサ1と、ジャイロセンサ1で検出された角速度に応じた静電容量を電圧に変換するC−V変換回路107と、変換された電圧から角速度を算出する角速度算出回路108とを備えている。また、角速度算出回路108は、算出した角速度を上記レンズ補正量算出回路103に出力するようになっている。
次に、ジャイロセンサ1により角速度を検出して、電子機器100の手振れ補正を行う場合について説明する。まず、ジャイロセンサ1の外部電極23及びポスト12を介して励振用電極20に所定の電圧を印加して静電引力を発生させる。錘部10は、この静電容量を受けて所定の入力波形で振動する。この際、錘部10の上下には第一のセンサギャップ13及び第二のセンサギャップ14が確保されているので、錘部10は上部ガラス基板2及び下部ガラス基板3に接触することなく確実に振動する。この振動状態において外部から角速度を受けると、錘部10は4本の梁部11を回転中心として、X方向或いはY方向回りに捩れて回転して変位する。これにより、錘部10と検出用電極21との距離が変化する。検出用電極21は、この距離変化を静電容量の変化として検出し、ポスト12及び外部電極23を介してC−V変換回路107に出力する。
C−V変換回路107は、送られてきた静電容量の変化を電圧に変換して角速度算出回路108に送る。角速度算出回路108は、変換された電圧から角速度を算出して、カメラモジュール101のレンズ補正量算出回路103に出力する。レンズ補正量算出回路103は、算出された補正量に基づいてカメラレンズの補正量を算出すると共に、算出した補正量をレンズ駆動回路106に出力する。そして、レンズ駆動回路106が、送られてきた補正量に基づいてX軸用レンズアクチュエータ104及びY軸用レンズアクチュエータ105を適時駆動させて各方向に変位させる。その結果、電子機器100の手振れ補正を行うことができる。
特に本実施形態の電子機器100は、上述した高感度で、錘部10及び梁部11がガラス基板2、3に接合されてしまうような不具合の無い信頼性の高いジャイロセンサ1を備えているので、電子機器100自体の高品質化及び高性能化を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
この発明の第1の実施形態のジャイロセンサの上面図である。 この発明の第1の実施形態のジャイロセンサにおいて、図1の切断線A−A´での断面図である。 この発明の第1の実施形態のジャイロセンサにおいて、図2に示すSOI基板を拡大した断面図である。 この発明の第1の実施形態のジャイロセンサに使用されるSOI基板について、図1の切断線B−B´での断面図である。 この発明の第1の実施形態のジャイロセンサの第一のセンサギャップ形成工程の説明図である。 この発明の第1の実施形態のジャイロセンサの第二のセンサギャップ形成工程の説明図である。 この発明の第1の実施形態のジャイロセンサの保護膜形成工程の説明図である。 この発明の第1の実施形態のジャイロセンサの第一の梁部ギャップ形成工程の説明図である。 この発明の第1の実施形態のジャイロセンサのシリコン活性層部材形成工程の説明図である。 この発明の第1の実施形態のジャイロセンサのBOX層部材形成工程の説明図である。 この発明の第1の実施形態のジャイロセンサの第一の接合工程(接合工程)の説明図である。 この発明の第1の実施形態のジャイロセンサの第二の梁部ギャップ形成工程の説明図である。 この発明の第1の実施形態のジャイロセンサの第二の接合工程(接合工程)の説明図である。 この発明の第1の実施形態のジャイロセンサのスルーホール・外部電極形成工程の説明図である。 この発明の第1の実施形態のジャイロセンサのスルーホール・外部電極形成工程の説明図である。 この発明の第2の実施形態のジャイロセンサの保護膜形成工程完了後において、図1の切断線B−B´線での断面図である。 この発明の第2の実施形態のジャイロセンサの第二の梁部ギャップ形成工程の説明図である。 この発明の第2の実施形態のジャイロセンサの第二の梁部ギャップ形成工程の説明図である。 この発明の第2の実施形態のジャイロセンサの第一の接合工程(接合工程)の説明図である。 この発明の第2の実施形態のジャイロセンサのシリコン活性層部材形成工程の説明図である。 この発明の第2の実施形態のジャイロセンサの第二の接合工程(接合工程)の説明図である。 この発明の第2の実施形態のジャイロセンサのスルーホール・外部電極形成工程の説明図である。 第一の梁部ギャップ形成工程時に、サイドエッチングが進行することで、フレーム、ポスト及び錘部の側壁がテーパ状に形成されてしまった状態を示す図である。 本発明に係る第3の実施形態のジャイロセンサを示す断面図である。 図24に示すジャイロセンサを製造する際の一工程を示す図であって、スタート基板となるSOI基板の断面図である。 図24に示すジャイロセンサを製造する際の一工程を示す図であって、図25に示す状態からシリコン活性層をエッチングして、第一のセンサギャップを形成した状態を示す図である。 図24に示すジャイロセンサを製造する際の一工程を示す図であって、図26に示す状態からシリコン支持層をエッチングして、第二のセンサギャップを形成した状態を示す図である。 図24に示すジャイロセンサを製造する際の一工程を示す図であって、図27に示す状態から保護膜を形成し、第一の梁部ギャップを第一のセンサギャップよりも大に設定した状態を示す図である。 図24に示すジャイロセンサを製造する際の一工程を示す図であって、図28に示す状態からシリコン活性層を部分的にエッチングした状態を示す図である。 図24に示すジャイロセンサを製造する際の一工程を示す図であって、図29に示す状態から露出したBOX層をシリコン活性層側からエッチングにより除去した状態を示す図である。 図24に示すジャイロセンサを製造する際の一工程を示す図であって、図30に示す状態から、励振電極が形成された上部ガラス基板を接合した状態を示す図である。 図24に示すジャイロセンサを製造する際の一工程を示す図であって、図31に示す状態からシリコン支持層を部分的にエッチングして、第二の梁部ギャップを第二のセンサギャップよりも大に設定した状態を示す図である。 図24に示すジャイロセンサを製造する際の一工程を示す図であって、図32に示す状態から、検出電極及びスルーホールが形成された下部ガラス基板を接合した状態を示す図である。 図24に示すジャイロセンサを製造する際の一工程を示す図であって、図33に示す状態から、下部ガラス基板に金属膜を成膜した状態を示す図である。 図24に示すジャイロセンサを製造する際の一工程を示す図であって、図34に示す状態から、金属膜をパターニングした状態を示す図である。 この発明の第4の実施形態の電子機器の機能ブロック図である。
符号の説明
1、30 ジャイロセンサ(力学量センサ)
2 上部ガラス基板(ガラス基板)
3 下部ガラス基板(ガラス基板)
4 SOI基板(半導体基板)
8 センサ室
9 フレーム
10 錘部
10a 上端面
10b 下端面
11 梁部
11a 上端面
11b 下端面
13 第一のセンサギャップ(センサギャップ)
13a 第一の凹部
14 第二のセンサギャップ(センサギャップ)
14a 第二の凹部
15 第一の梁部ギャップ(梁部ギャップ)
15a 第三の凹部
16 第二の梁部ギャップ(梁部ギャップ)
16a 第四の凹部
17、18 段部
19 保護膜
20 励振電極
21 検出電極
31 保護膜
100 電子機器

Claims (2)

  1. 上部ガラス基板及び下部ガラス基板と、これら両ガラス基板に挟み込まれて接合され、内部に角速度を検出する錘部が形成された半導体基板と、を備える角速度センサであって、
    前記半導体基板で形成され、前記上部ガラス基板及び前記下部ガラス基板の間で前記錘部を収容するセンサ室を形成するフレームと、
    前記半導体基板で形成され、前記上部ガラス基板及び前記下部ガラス基板のそれぞれと前記錘部との間にセンサギャップを有した状態で該錘部を前記フレームに支持する梁部と、
    前記上部ガラス基板及び前記下部ガラス基板のうち一方の基板に、前記錘部と対向して形成された励振用電極と、
    前記上部ガラス基板及び前記下部ガラス基板のうち他方の基板に、前記錘部と対向して形成された検出用電極と、を備え、
    前記上部ガラス基板及び前記下部ガラス基板と対向する前記錘部の上端面及び下端面のそれぞれには、前記錘部と前記上部ガラス基板及び前記下部ガラス基板との接合を防止する保護膜が形成され、
    前記梁部と前記上部ガラス基板及び前記下部ガラス基板のそれぞれとの間の梁部ギャップは、対応する前記センサギャップよりも大に設定され、
    前記梁部の上端面と、対応する前記錘部の上端面との間には、該錘部の前記上端面よりも対向する前記上部ガラス基板から離隔する位置に前記梁部の前記上端面を配置させる上側の段部が形成され、
    前記梁部の下端面と、対応する前記錘部の下端面との間には、該錘部の前記下端面よりも対向する前記下部ガラス基板から離隔する位置に前記梁部の前記下端面を配置させると共に、前記上側の段部よりも長い下側の段部が形成され、
    前記錘部、前記フレーム及び前記梁部は、前記半導体基板としてシリコン支持層、BOX層及びシリコン活性層の3層からなるSOI基板により一体形成され、
    前記錘部のうち前記上端面側は前記シリコン活性層で形成され、前記下端面側は前記シリコン支持層で形成されていることを特徴とする角速度センサ
  2. 請求項1に記載された角速度センサを備えることを特徴とする電子機器。
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