JP4815857B2 - 力学量検出センサの製造方法 - Google Patents
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Description
上記に鑑み、本発明は、上記のマイクロローディング効果の影響を抑制し、エッチングの均一性の向上が図られた力学量検出センサ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の力学量検出センサでは、重量部の変位を可能とする凹部を有する。この凹部は、第1の構造体側(上方)からのエッチングで形成可能であり、接続部の下の領域について、第3の構造体の下方からのエッチングを要しない。このため、重量部の形成のために下方からエッチングする領域を重量部と台座との間のみに限定できる。下方からエッチングする領域を限定することで、マイクロローディング効果等に起因するエッチングの不均一性を低減することが可能となる。
(第1の実施形態)
本発明は、力学量検出センサ及びその製造方法に関するものであるが、ここでは、加速度センサの構成を述べる。
図1は本発明の第1の実施形態に係る加速度センサ100を表す斜視図である。また、図2は加速度センサ100を分解した状態を表す分解斜視図である。図3及び図4は、それぞれ、加速度センサ100を、図1のA−A及びB−Bに沿って切断した状態を表す一部断面図である。
第1の構造体110、接合部120及び第2の構造体130は、その外周が例えば、
1mmの辺の略正方形状である。これらの高さは、加速度センサの用途に応じて決めることができる。これらの高さは、それぞれ、例えば、3μm〜12μm、0.5μm〜3μm、500μm〜725μmである。
第1の構造体110、接合部120、及び第2の構造体130はそれぞれ、シリコン、酸化シリコン、シリコンから構成可能であり、シリコン/酸化シリコン/シリコンの3層構造をなすSOI(Silicon On Insulator)基板を用いて製造可能である。本実施の形態では、第2の構造体の構成材料として、主面の面方位が(100)の単結晶シリコンを使用した。また、基体140は、シリコン、金属、ガラスで構成可能である。
変位部112は、外周が略正方形の基板であり、固定部111の開口の中央近傍に配置される。
接続部113a〜113dは長手方向の一部に梁開口部115a〜115dを備え、固定部111と変位部112とを4方向(X正方向、X負方向、Y正方向、Y負方向)で接続する。
接続部113a〜113d上に、12個のピエゾ抵抗素子R(Rx1〜Rx4,Ry1〜Ry4、Rz1〜Rz4)が配置されている。このピエゾ抵抗素子Rは、抵抗の変化として接続部113の撓み(あるいは、歪み)、ひいては変位部112の変位を検出するためのものである。なお、この詳細は後述する。
重量部132は、複数の凹部132a〜132dを有する周辺部132eと、中央部132fとに区分して考えることができる。中央部132fは、重量部132の中央に配置される。周辺部132eは、接続部113a〜113dに対応する複数の凹部132a〜132dを有し、中央部132fの周辺に接続される。重量部132は、質量を有し、加速度によって力を受ける重錘、あるいは作用体として機能する。即ち、加速度が印加されると、重量部132の重心に力が作用し、全体として変位(移動、回転)が可能となっている。
なお、接合部121、122は、例えばシリコン酸化膜をエッチングすることで構成可能である。
基体140には、シリコン、ガラス、金属、例えば、Fe−Ni系合金、Fe−Ni−Co系合金等を用いることができる。
加速度センサ100による加速度の検出の原理を説明する。既述のように、接続部113a〜113dには、合計12個のピエゾ抵抗素子Rx1〜Rx4,Ry1〜Ry4,Rz1〜Rz4が配置されている。
これら各ピエゾ抵抗素子は、シリコンからなる接続部113a〜113dの上面付近に形成されたP型もしくはN型の不純物ドープ領域によって構成できる。
重量部132がY軸に対して正方向に移動(回転)する結果、ピエゾ抵抗素子Rx1、Rx3はX軸方向に伸び((+)として表現)、ピエゾ抵抗素子Rx2、Rx4はX軸方向に縮んでいる((−)として表現)。
重量部132がY軸に対して負方向に回転する結果、ピエゾ抵抗素子Rx1、Rx3はX軸方向に縮み((−)として表現)、ピエゾ抵抗素子Rx2、Rx4はX軸方向に伸びている((+)として表現)。
重量部132がZ軸に対して正方向に移動する結果、ピエゾ抵抗素子Rz1、Rz4はX軸方向に縮み((−)として表現)、ピエゾ抵抗素子Rz2、Rz3はX軸方向に伸びている((+)として表現)。
重量部132がZ軸に対して負方向に移動する結果、ピエゾ抵抗素子Rz1、Rz4はX軸方向に伸び((+)として表現)、ピエゾ抵抗素子Rz2、Rz3はX軸方向に縮んでいる((−)として表現)。
各ピエゾ抵抗素子RがシリコンへのP型不純物ドープによって構成されているとする。この場合には、ピエゾ抵抗素子Rの長手方向での抵抗値は、伸び方向の応力が作用したときには増加し、縮み方向の応力が作用した場合には減少する。
なお、ピエゾ抵抗素子RをシリコンへのN型不純物ドープによって構成した場合には、抵抗値の増減が逆になる。
これらのブリッジ回路では入力電圧Vin(Vx_in、Vy_in、Vz_in)それぞれに対する出力電圧Vout(Vx_out、Vy_out、Vz_out)の関係は以下の式(1)〜(3)で表される。
Vx_out/Vx_in=
[Rx4/(Rx1+Rx4)−Rx3/(Rx2+Rx3)] ……式(1)
Vy_out/Vy_in=
[Ry4/(Ry1+Ry4)−Ry3/(Ry2+Ry3)] ……式(2)
Vz_out/Vz_in=
[Rz3/(Rz1+Rz3)−Rz4/(Rz2+Rz4)] ……式(3)
加速度センサ100の作成工程につき説明する。
図12は、加速度センサ100の作成手順の一例を表すフロー図である。また、図13〜図19は、図4に対応し、図12の作成手順における加速度センサ100の状態を表す断面図である(図1に示す加速度センサ100をB−Bで切断した断面に相当する)。
まず、第1、第2、第3の層11、12、13の3層を積層してなる半導体基板を用意する。
シリコン/酸化シリコン/シリコンという3層の積層構造をもった半導体基板は、主面の面方位(100)の単結晶シリコン基板上に、シリコン酸化膜、シリコン膜を順に積層することで作成できる(いわゆるSOI基板)。
第1の層11をエッチングすることにより、開口部114及び梁開口部115を形成し、第1の構造体110を形成する。即ち、第1の層11に対して浸食性を有し、第2の層12に対して浸食性を有しないエッチング方法を用いて、第1の層11の所定領域(開口部114a〜114d及び梁開口部115a〜115d)に対して、第2の層12の上面が露出するまで厚み方向にエッチングする。
このエッチング工程では、第2の層12に対する浸食は行われないので、第1の層11の所定領域(開口部114a〜114d及び梁開口部115a〜115d)のみが除去される。図14は、第1の層11に対して、上述のようなエッチングを行い、第1の構造体110を形成した状態を示す。
図20は、第2の層12の開口部123及び梁開口部115に対応する開口領域(開口部124)を表す斜視図である。第2の層12をエッチングすることにより、開口部123及び梁開口部115に対応する開口部124を形成し、第3の層を上方からエッチングするためのマスクパターンを作成する。即ち、第2の層12に対しては浸食性を有し、第1の層11および第3の層13に対しては浸食性を有しないエッチング方法により、第2の層12の所定領域(開口部123及び梁開口部115に対応する開口部124)に対して、第3の層13の上面が露出するまで厚み方向にエッチングする。
図15は、第2の層12に対して、上述のようなエッチングを行った状態を示す。
第3の層13を上方から異方性ウエットエッチングすることにより、接続部113に対応する部分に凹部132a〜132dを形成する。すなわち、第3の層を構成する結晶材料の結晶方位によってエッチング速度が異なる面方位依存性のエッチングにより、第3の層13の接続部113a〜113dの下付近の領域をアンダーエッチング(開口部123、124以外の領域のエッチング)する。異方性のエッチング溶剤としては、水酸化カリウム(KOH)水溶液や水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液などが利用できる。
図16は、第3の層13に対して、上述のようなエッチングを行い、凹部132a〜132dを形成した状態を示す。
さらにエッチングが進行すると、図24に示すように、(111)面の面p、qで囲まれた凹部132が形成され、エッチングは実質的に収束する。接続部113の下は、完全にエッチングされ、重量部132が変位しても接続部113に接触せず、加速度の検出が阻害されない。
しかし、開口部123、124は必ずしも<110>方向に沿っている必要はない。また、この大きさ、形状(長方形)にも限定されない。異方性ウエットエッチングによって、接続部113の下に適当な凹部132が形成されて、重量部132の変位が可能なものであれば良い。例えば、図29に表すように、図21の開口部123、124の各辺に接するような形状の開口部123e、124eを設けても、十分な時間をかければ、図21の開口パターンによって形成された凹部132と同一形状の凹部が形成できる。
上記3つの要件を満たせば、図21の開口パターンと同一形状の凹部が形成される。十分に長時間エッチングすれば、マスク開口がどんな形をしていたとしてもマスクの下にアンダーエッチングが進行し、エッチング形状は、すべて(111)面で構成されるからである。
第3の層13を下方から異方性ドライエッチング(垂直エッチング)することにより、開口部133を形成し、第2の構造体130を形成する。即ち、第3の層13に対して浸食性を有し、第2の層12に対して浸食性を有しないエッチング方法により、第3の層13の所定領域(開口部133)に対して、第2の層12の下面が露出するまで厚み方向へのエッチングを行う。
重量部132が接続部113a〜113dに対応する凹部132a〜132dを有することによって、接続部113a〜113dの下の領域について、第3の構造体の下方からのエッチングを要しない。このため、重量部132の形成のために下方からエッチングする領域を重量部132と台座131との間のみに限定できる。下方からエッチングする領域を限定することで、マイクロローディング効果等に起因するエッチングの不均一性を低減することが可能となる。
第2の層12をエッチングすることにより、接合部120を形成する。即ち、第2の層12に対しては浸食性を有し、第1の層11および第3の層13に対しては浸食性を有しないエッチング方法により、第2の層12に対して、その露出部分から厚み方向にエッチングする。
第1の条件は、各層の厚み方向への方向性を持つことである、第2の条件は、シリコン層に対しては浸食性を有するが、酸化シリコン層に対しては浸食性を有しないことである。第1の条件は、所定寸法をもった開口部を形成するために必要な条件であり、第2の条件は、酸化シリコンからなる第2の層12を、エッチングストッパ層として利用するために必要な条件である。
この方法では、材料層を厚み方向に浸食しながら掘り進むエッチング段階と、掘った穴の側面にポリマーの壁を形成するデポジション段階と、を交互に繰り返す。掘り進んだ穴の側面は、順次ポリマーの壁が形成されて保護されるため、ほぼ厚み方向にのみ浸食を進ませることが可能になる。
エッチングの条件としては、例えばエッチング段階では、SF6ガスを100sccm、O2ガスを10sccmの割合でチャンバ内に供給する。デポジション段階では、C4F8ガスを100sccmの割合でチャンバ内に供給する。このようなエッチング段階とデポジション段階をそれぞれ10秒程度で周期的に繰り返すことが可能である。
既に所定形状への加工が完了しているシリコンからなる第1の構造体110や第2の構造体130に浸食が及ばないようにするために必要だからである。
エッチング条件としては、例えば、バッファド弗酸(HF:NH4F=1:10の混合液)に30分間浸漬して行うことが可能である。あるいは、CF4ガスとO2ガスとの混合ガスを用いたRIE法によるドライエッチングも適用可能である。
例えば、シリコン基板、金属基板、ガラス基板に略直方体状の凹部143を形成することで基体140を作成できる。基板140は、略長方体の外形を有し、枠部141と底板部142とを有する。凹部143の作成には、種々の加工手段(例えば、エッチング、プレス加工、切削加工)を利用可能である。これらの基体140を通常の方法により接合することができる。
ここまでの記載は、(111)面をエッチングストッパとする面方位依存性のエッチングにより、第3の層13の接続部113の下付近の領域をアンダーエッチングすることについて考察していた。そのため、第3の層の面方位や方向を問題としていた。ここでは、第1の層の面方位や方向、すなわち、第1の層のシリコン単結晶の異方性が、電気的特性に与える影響について説明し、検出感度を向上させるための考察をする。
ΔR/R=πlσl+πtσt ……式(4)
図31にp型シリコンの(100)面におけるピエゾ抵抗係数πl、πtを示す。図32にp型シリコンの(110)面におけるピエゾ抵抗係数πl、πtを示す。図33にp型シリコンの(111)面におけるピエゾ抵抗係数πl、πtを示す。原点からの長さがピエゾ抵抗係数の大きさを表し、原点からの方向がそれぞれの基板面におけるピエゾ抵抗素子の長手方向の配置方向を示す。図31と図32と図33は同一のスケールで示されている。
σlの値を大きくするには、ピエゾ抵抗素子Rの長手方向とピエゾ抵抗素子Rの伸び縮み方向を一致させればよい。そのため、本発明の実施の形態では、図1に示すように、ピエゾ抵抗素子Rの長手方向(電流方向)とピエゾ抵抗素子Rの伸び縮み方向を一致させるべく、ピエゾ抵抗素子Rを接続部113a〜113dの上面に配置し、検出感度を向上させている。
図34は、本発明の第2の実施形態に係る加速度センサ200を表す上面図である。固定部211は、外周、内周(開口)が共に略正方形の枠形状の基板である。変位部212は、外周が略正方形の基板であり、固定部211の開口の中央近傍に配置される。接続部213a〜213dは、長手方向の一部に梁開口部215a〜215dを備え、固定部211と変位部212とを第3層の<110>方向で接続する。重量部232は、複数の凹部232a〜232dを有する周辺部232eと、中央部 (図示せず)とに区分して考えることができる。中央部は、重量部232の中央に配置される。周辺部232eは、接続部213a〜213dに対応する複数の凹部232a〜232dを有し、中央部の周辺に接続される。
なお、第2の実施形態では、梁開口部215a〜215dに対応する第2の層のすべての領域に開口部224が設けられていない。これは、異方性ウエットエッチングによる台座231(図示せず)の侵食を防止するためである。開口部224が設けられていないために全くエッチングされていない梁開口部215a〜215dの下の部分の第3の層は、下方からの垂直エッチングで除去される。
図36は、本発明の第3の実施形態に係る加速度センサ300を表す上面図である。固定部311は、外周、内周(開口)が共に略正方形の枠形状の基板である。変位部312は、外周が略正方形の基板であり、固定部311の開口の中央近傍に配置される。接続部313a〜313dは、略長方形の基板であり、梁開口部を備えておらず、また、固定部311と変位部312とを第3層の<110>方向に対して45度の角度でそれぞれ接続する。重量部332は、複数の凹部332a〜332dを有する周辺部332eと、中央部 (図示せず)とに区分して考えることができる。中央部は、重量部332の中央に配置される。周辺部332eは、接続部313a〜313dに対応する複数の凹部332a〜332dを有し、中央部の周辺に接続される。
図38は、第2の層の開口部323を表す上面図である。本実施形態では、接続部313a〜313dの長手方向が、第3の層(主面の面方位が(100)の単結晶シリコン)の<110>方向に対して45度の角度にそれぞれ配置されている。また、第2の層の開口部323は、接続部313の両側に配置され、底辺が接続部313に沿う直角二等辺三角形である。
例えば、図40に示すように、図38の直角二等辺三角形の底辺の2つの頂点C、D、(接続部の端部の両脇の点)を通り、つながっている開口部323を2つ設ければ良い(ただし、C、Dを通る開口部323がつながっていなくてもエッチングによってつながるのであれば良い)。十分な時間をかければ、図38の開口パターンによって形成された凹部332a〜332dと同一形状のものが形成できる。十分に長時間エッチングすれば、マスク開口がどんな形をしていたとしてもマスクの下にアンダーエッチングが進行し、エッチング形状は、すべて(111)面で構成されるからである。
図41は、本発明の第4の実施形態に係る加速度センサ400を表す上面図である。固定部411は、外周、内周(開口)が共に略正方形の枠形状の基板である。変位部412は、外周が略正方形の基板であり、固定部411の開口の中央近傍に配置される。接続部413a〜413dは、固定部411と変位部412とを第3層の<110>方向に対して45度の角度で接続する。重量部432は、複数の凹部432a〜432dを有する周辺部432eと、中央部 (図示せず)とに区分して考えることができる。中央部は、重量部432の中央に配置される。周辺部432eは、接続部413a〜413dに対応する複数の凹部432a〜432dを有し、中央部432fの周辺に接続される。
本実施形態は、その他の点では、第3の実施形態と本質的に相違するところが無いので説明を省略する。
本発明にかかる力学量検出センサ及びその製造方法は加速度センサに限定されるものではなく、角速度センサにも利用可能である。たとえば、図1に示すセンサ本体は、加速度センサとして利用することも可能であるが、角速度センサとして利用することも可能である。角速度センサとして利用する場合には、ピエゾ抵抗素子を使用せずに、一部の容量素子に交流電力を供給することにより重量部532を所定方向に振動させた状態において、一部の容量素子の静電容量値を測定し、作用したコリオリ力を求め、重量部532に作用した角速度を検出するようにすればよい。
駆動用電極515、546、駆動用電極535、556によって変位部(重量部532の上部に位置する第1の層)をZ方向に振動させる。駆動用電極515、546と並んで配置される検出用電極 (図示せず)によって、Y方向、X方向(2軸)の角速度ωy、ωxに基づくコリオリ力により変位部に生じるX方向、Y方向への傾きを検出する(駆動用電極515、546、駆動用電極535、556は振動付与部として、検出用電極は変位検出部として機能する)。この結果、角速度センサ500による角速度ωy、ωxの測定が可能となる。
本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張、変更可能であり、拡張、変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、図44に示す第2の層の開口部623を設けて、等方性ウエットエッチングや等方性ドライエッチングを行い、エッチング時間をコントロールして、接続部613の下のアンダーエッチングを行うことにより、重量部に凹部を形成しても良い。
また、第2の構造体(第3の層)の構成材料は、面方位(100)の単結晶シリコンに限定されず、面方位(110)、面方位(111)等の他の面方位の単結晶シリコンや、多結晶シリコン等の他の材料を用いて、重量部に凹部を形成しても良い。
また、本実施の形態では、ピエゾ抵抗素子にp型シリコンを用いた場合について説明したが、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、n型のピエゾ抵抗素子を用いても良いことはもちろんである。
500 角速度センサ
110、210、310、410、510 第1の構造体
111、211、311、411、611 固定部
112、212、312、412、612 変位部
113(113a〜113d)、213(213a〜213d)、313(313a〜313d)、413(413a〜413d)、613 接続部
114a〜114d、214a〜214d、314a〜314d、414a〜414d 開口部
115(115a〜115d)、215(215a〜215d) 梁開口部
120、520 接合部
121 台座接合部
122 重量部接合部
123、123a〜123e、223、323、423、623 開口部
124、224 開口部
130、530 第2の構造体
131 台座
132、232、332、432、532 重量部
132a〜132d、232a〜232d、332a〜332d、432a〜432d 凹部
132e、232e、332e、432e 周辺部
132f 中央部
133 開口部
140、541、551 基体
141 枠部
142 底板部
143、555 凹部
R,Rx1−4,Ry1−4,Rz1−4 ピエゾ抵抗素子
515(515a、515c、515e)、546(546a、546c、546e)、535、556 駆動用電極
Claims (14)
- 第1,第2,第3の層が順に積層されてなる積層基板の第1の層をエッチングして,第1の開口を有する固定部と,この第1の開口内に配置され,かつ前記固定部に対して変位する変位部と,前記固定部と前記変位部とを接続する接続部と,を有する第1の構造体を作成するステップと,
前記第2の層をエッチングして,前記接続部の幅方向での両脇の少なくとも一部に対応する領域に第2の開口を作成するステップと,
前記第3の層を前記第2の開口から異方性エッチングして,前記接続部に対応する領域に凹部を形成し,前記接続部の撓みを可能とするステップと,
前記第3の層をエッチングして,均一な幅の溝を形成することによって,前記変位部に接合され,かつ前記凹部を有する重量部と,前記重量部を囲んで配置され,かつ前記固定部に接合される台座と,を有し,前記第1の構造体に積層して配置される第2の構造体を作成するステップと,
前記第2の層をエッチングして,第3の開口を有し,かつ前記固定部と前記台座とを接合する台座接合部と,この第3の開口内に配置され,かつ前記変位部と前記重量部とを接合する重量部接合部と,を有する接合部を作成するステップと,
を具備することを特徴とする力学量検出センサの製造方法。 - 前記重量部は,前記変位部に接合された中央部と,前記中央部の周辺に接続され,かつ前記凹部を有する周辺部と,から構成されることを特徴とする請求項1記載の力学量検出センサの製造方法。
- 前記第2の構造体を作成するステップは,前記重量部と前記台座との間のみを前記積層基板に垂直な方向にエッチングすることを特徴とする請求項1または2に記載の力学量検出センサの製造方法。
- 前記接続部が,所定の幅を有する第1の部材と,前記第1の部材の一端にそれぞれ接続される一端を備え,かつ少なくとも一部分が前記所定の幅より大きい間隔で離間して配置される第2,第3の部材と,を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の力学量検出センサの製造方法。
- 前記第2の層をエッチングして,前記第2,第3の部材間の少なくとも一部に第4の開口を作成するステップをさらに具備し,
前記凹部を形成するステップが,前記第3の層を前記第4の開口からエッチングするステップを含むことを特徴とする請求項4に記載の力学量検出センサの製造方法。 - 前記接続部が,前記第2,第3の部材それぞれの他端と接続される一端を備える第4の部材を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の力学量検出センサの製造方法。
- 前記接続部が,前記第1の部材の他端と接続され,かつ互いに離間して配置される第5,第6の部材を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の力学量検出センサの製造方法。
- 前記第1の構造体の構成材料が,面方位(100),(110)または(111)の単結晶シリコンであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の力学量検出センサの製造方法。
- 前記第1の構造体の構成材料が,面方位(100)と,前記接続部の接続方向と一致する方位<110>と,を有する単結晶シリコンであることを特徴とする請求項8に記載の力学量検出センサの製造方法。
- 前記第1の構造体の構成材料が,面方位(110)と,前記接続部の接続方向と45°または135°の角度をなす方位<110>と,を有する単結晶シリコンであることを特徴とする請求項8に記載の力学量検出センサの製造方法。
- 前記第2の構造体の構成材料が,面方位(100),(110)または(111)の単結晶シリコンであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の力学量検出センサの製造方法。
- 前記第2の構造体の構成材料が,面方位(100)と,前記接続部の接続方向と一致する方位<110>と,を有する単結晶シリコンであることを特徴とする請求項11に記載の力学量検出センサの製造方法。
- 前記第2の構造体の構成材料が,面方位(100)と,前記接続部の接続方向と45°の角度をなす方位<110>と,を有する単結晶シリコンであることを特徴とする請求項11に記載の力学量検出センサの製造方法。
- 前記第1の構造体を作成するステップ及び前記第2の構造体を作成するステップのエッチングが,誘導結合型プラズマエッチング方法により行われることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の力学量検出センサの製造方法。
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