JP4731388B2 - 変位デバイス及びそれを用いた可変容量コンデンサ,スイッチ並びに加速度センサ - Google Patents

変位デバイス及びそれを用いた可変容量コンデンサ,スイッチ並びに加速度センサ Download PDF

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Description

本発明は、変位部と固定部とを有し、変位部が変位して固定部との距離を変化させることによって機能を発揮する変位デバイス及びそれを用いた可変容量コンデンサ,スイッチ並びに加速度センサに関するものであり、特に小さい力で大きな変位量を得ることのできる変位デバイス及びそれを用いた可変容量コンデンサ,スイッチ並びに加速度センサに関するものである。
近年、通信装置,携帯通信端末等を始めとする各種電子機器において、小型化,高性能化が求められ、それに伴いこれら電子機器に搭載される電子部品の小型化,部品点数の削減,高性能化も求められる。これらの要望に対応するために、基本振動子,可変容量コンデンサ,スイッチ等の変位デバイスの開発がなされている。
例えば、変位デバイスの一例として、図9(a),(b)に示すような可変容量コンデンサが開示されている(例えば、特許文献1を参照)。図9は、変位部及び固定部となる二つの電極に電圧を印加することにより発生する静電引力を用いて二つの電極の距離を変化させる方法(静電駆動式)で二つの電極間に発生する容量値を変化させる方式を用いた可変容量コンデンサの一例である。以下、この方法により容量値を変化させる可変容量コンデンサを、静電駆動式の可変容量コンデンサという。図9において、101は基板,102は下部電極,104は上部電極である。基板101上に下部電極102が形成されており、基板101上の下部電極102が形成されていない部位から上部電極104が、図9の(a)は片持ち梁(カンチレバー)の形状に、(b)は両持ち梁(メンブレン)の形状になるよう形成されている。ここで、上部電極104は、下部電極102と対向する部位において、両者が平行となり、上部電極104が可動となるように形成されている。このような可変容量コンデンサは、上部電極104と下部電極102との間に電圧を印加することにより上部電極104と下部電極102との間に発生する静電引力で上部電極104が下部電極102側に引き寄せられ、その結果、上部電極104と下部電極102と間の距離が変化して容量が変化する。
特開2000−208944号公報
しかしながら、図9に示す可変容量コンデンサでは、容量値を変化させるためには、上部電極104及び下部電極102の間に電圧を印加し、上部電極104を下部電極102側に変形させることが必要である。そのためには上部電極104を構成する材料の弾性による復元力に負けない静電引力を発生させる必要があり、その力を発生させて始めて容量値が変化するため感度の低いものとなっていた。また、その力を発生させるために必要な電圧(以下、動作電圧という)が高くなり、省電力化が困難であるという問題があった。また、動作電圧が高くなると、上部電極104及び下部電極102が損失抵抗により発熱し、これにより、誤動作が発生したり、可変容量コンデンサを実装する回路基板や、可変容量コンデンサの周囲に実装される他の電子デバイスやその配置に制限ができたりするという問題点があった。
これは可変容量コンデンサに限らず、静電駆動式の変位デバイスは同様の問題を有する。
このように、従来の変位デバイスでは、変位部を構成する材料の弾性による復元力に打ち勝つような大きな力を加えないと変位部を変位させることができないので、感度の悪いものとなっていた。また、この復元力に打ち勝つ、大きな力を加えるためには、例えば上述のように高い動作電圧が必要となる等の新たな問題が発生していた。
本発明は、以上のような従来の技術に鑑みて案出されたものであり、その目的は、小さい力で所望の変位量を実現できる変位デバイスを提供することである。また、本発明の別の目的は、小さい力で所望の容量値を実現できる可変容量コンデンサを提供することにある。また、本発明の別の目的は、小さい力で動作させることのできるスイッチを提供することにある。また本発明の別の目的は、感度の高い加速度センサを提供することにある。
本発明の変位デバイスは、1)第1基体部と、前記第1基体部と一定の距離を離間して配置された第2基体部と、前記第1基体部と前記第2基体部との間の所定位置に配置され、前記第1基体部との距離の変位量に応じて弾性による復元力が増加する変位部と、前記第1基体部と前記変位部との間に静電引力又は磁力による第1引力を及ぼす第1引力印加手段と、前記第2基体部と前記変位部との間に静電引力又は磁力による第2引力を及ぼす第2引力印加手段であって、前記変位部の前記変位量がゼロのときに、前記第1引力とつりあうように前記第2引力を与える第2引力印加手段と、を具備し、前記第1引力印加手段および前記第2引力印加手段は、前記変位量の取り得る値の範囲において、前記第1引力および前記第2引力を足し合わせた力が前記復元力とつりあうように予め設定された前記第1引力および前記第2引力を与えるものである。
また、本発明の変位デバイスは、2)上記1)の構成において、前記第1引力印加手段は、前記第1基体部及び前記変位部のそれぞれに設けられた一対の第1電極対であって、電極対間に直流電圧を印加することによって、前記第1基体部と前記変位部との間に前記第1引力として静電引力を印加するものであり、前記第2引力印加手段は、前記第2基体部及び前記変位部のそれぞれに設けられた一対の第2電極対であって、電極対間に直流電圧を印加することによって、前記第2基体部と前記変位部との間に前記第2引力として静電引力を印加するものである。
また、本発明の可変容量コンデンサは、上記1)又は2)の構成の変位デバイスと、前記第1基体部及び前記変位部のそれぞれに設けられた一対の第3電極対と、を具備し、前記第3電極対間に直流電圧を印加して、電極対間に静電引力を発生させて相互の距離を変化させ、前記第3電極対間に形成される容量値を変化させるものである。
また、本発明のスイッチは、上記1)又は2)の構成の変位デバイスと、前記第1基体部及び前記変位部のそれぞれに設けられた一対の第4電極対と、前記第1基体部及び前記変位部のそれぞれに設けられた、前記第4電極対と電気的に絶縁された一対の第5電極対とを具備し、前記第4電極対間に直流電圧を印加して、電極対間に静電引力を発生させて相互の距離を変化させ、前記第5電極対を互いに電気的に接続し得るようにしたものである。
また、本発明の加速度センサは、上記1)又は2)の構成の変位デバイスと、前記第1基体部及び前記変位部のそれぞれに設けられ、相互に容量値を形成するようにした一対の第6電極対と、を具備し、加速度が加わったときに前記変位部が変位するとともに、この変位量を前記第6電極対間の容量値に対応させて検出するものである。
本発明の変位デバイスによれば、1)の構成とすることにより、第1引力と第2引力とがつりあっていることから、変位量がゼロのときには変位部と第1基体部との距離を一定に保つ。変位量が発生したときには、変位部の弾性による復元力が、変位量に対して一次関数的に変位量と逆方向に働くのに対して、静電引力又は磁力は変位量がゼロのときの第1基体部と変位部との距離から変位量を引いた値、すなわち第1基体部と変位部との距離の二乗に反比例して変位量と同じ方向に働く。このため、静電引力又は磁力は変位量が大きくなるほど強くなり、弾性による復元力に打ち勝ち、変位部の変位に対する抵抗を少なくする効果(以下、アシスト効果という)を有するものとなり、変位部を変位させるために必要な力が小さくても所望の変位量を実現できるものとなる。すなわち、本発明の変位デバイスは、変位部にこれら2つの力が加わっているので、変位部を変位させるために必要な力は、これらの力を足し合わせたものとなり、変位に対する抵抗は殆どなくなり、容易に変位できるようアシスト効果を有するものとなっていることが確認できる。
ここで、静電引力により第1引力及び第2引力を得た場合を例に取り、図2によりアシスト効果について説明する。図2は変位部の変位量に対する弾性による復元力(以下、単に弾性力ということもある)と静電引力との関係を示す線図である。図中において点線は弾性による復元力を、細い実線は静電引力を示す。図2からも明らかなように、変位量が大きくなると、弾性による復元力はこれに比例して大きくなる。この弾性による復元力が変位に対する抵抗となる。これに対して、静電引力は、弾性による復元力と反対の向きに働き、変位量が大きくなるにつれてその絶対値は大きくなる。本発明の変位デバイスは、変位部にこれら2つの力が加わっているので、変位部を変位させるために必要な力は、これらの力を足し合わせたものとなり、太い実線で示すものとなる。太い実線に示す関係からも明らかなように、本発明の変位デバイスによれば、変位に対する抵抗は殆どなくなり、容易に変位できるようアシスト効果を有するものとなっていることが確認できる。
また、本発明の変位デバイスによれば、2)の構成とするときには、第1電極対及び第2電極対に印加する直流電圧を調整することにより、アシスト効果の大きさを調整することができ、変位部の変位しやすさを適宜設定できるものとなる。
また、本発明の可変容量コンデンサによれば、1)又は2)の構成の変位デバイスを用いることから、第3電極対に印加する直流電圧が小さくても、アシスト効果により大きな変位量を得ることができるものとなり、容量を可変するための力の小さなものとなる。
また、本発明のスイッチによれば、1)又は2)の構成の変位デバイスを用いることから、第4電極対に印加する直流電圧が小さくても、アシスト効果により大きな変位量を得ることができるものとなり、スイッチング動作を行なうための力の小さなものとなる。さらに、小さな力で大きく変位する、即ち変位に対する抵抗の小さなものとなることから、応答速度の速いスイッチとすることができる。
また、本発明の加速度センサによれば、1)又は2)の構成の変位デバイスを用いることから、アシスト効果により、変位に対する抵抗の小さなものとなることから、単位加速度あたりの変位量が大きく僅かな加速度に対しても応答することのできる、感度の高いものとなる。
以下、本発明について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明の変位デバイスの実施の形態の一例を示す断面図である。
図1において、1は第1基体部,2は第1基体部1と一定の距離を離間して配置された第2基体部,3は第1基体部1と第2基体部2との間の所定位置に配置され、第1基体部1との距離の変位量に応じて弾性による復元力が増加する変位部である。また、4は、第1基体部1と変位部3との間に静電引力による第1引力を及ぼす第1引力印加手段としての第1電極対であり、第1基体部1上に配置された第1電極4aと、変位部3の、第1電極4aと対向する部位に配置された第1電極4bと、からなる。5は、第2基体部2と変位部3との間に静電引力による第2引力を及ぼす第2引力印加手段としての第2電極対であり、第2基体部2の変位部3と対向する主面に配置された第2電極5aと、変位部3上であって、第2電極5aと対向する部位に配置された第2電極5bと、からなる。
なお、以下の図面においても、同様の箇所には同一の符合を付し、重複する説明は省略する。
図1において、第1基体部1は、変位デバイスの固定部としての機能を有するものであり、この例では上面が平坦な板状体から成る。
第2基体部2は、この第1基体部1の上面から片持ち梁状に形成されており、一端が固定された第1基体部1の上面から垂直に延びて立ち上がる支持部と、他端がこの支持部から第1基体部1の上面と平行になるように延びた対向部とを含んで成る。この対向部は、第1基体部1の上面と一定の距離を離間して配置されている。
変位部3は、第1基体部1の上面から片持ち梁状に形成されており、一端が固定された第1基体部1の上面から垂直に延びて立ち上がる支持部と、他端がこの支持部から第1基体部1の上面及び第2基体部2の対向部と平行になり、かつ第1基体部1と第2基体部2の対向部との間に配置されるように延びた対向部とを含んで成る。この対向部は、第1基体部1の上面と一定の距離を離間して配置されている。
変位部3の対向部は、左端を支点として上下方向に変位可能な状態となっており、第1基体部1と第2基体部2の対向部との間の所定位置に配置され、第1基体部1との距離の変位量に応じて弾性による復元力が増加する。
第1電極4a,4bは、それぞれ第1基体部1上及びそれと対向する変位部3の対向部の一主面に対向して配置されており、その間に直流電圧を印加することで、第1基体部1と変位部3との間に第1引力として静電引力を印加する、第1引力印加手段となる。
第2電極5a,5bは、ぞれぞれ第2基体部2の対向部であって、変位部3側の主面及びこれと対向する変位部3の対向部の主面上に配置されており、その間に直流電圧を印加することで、第2基体部2と変位部3との間に第2引力として静電引力を印加する、第2引力印加手段となる。
これら電極4a,4b,5a,5bは同一形状であり、平面視で、それぞれの重心が一致するように配置されている。
ここで、第1引力と第2引力とは、変位部3の変位量がゼロのときに、つりあうような大きさに設定している。すなわち、第1電極対4の対向する面積と、第1基体部1と変位部3の対向部との距離と、第1電極対4間に配置された誘電体(この例では大気とする)の誘電率と、第1電極対4に印加する電圧とで決まる静電引力の大きさが、第2電極対5の対向する面積と、第2基体部2の対向部と変位部3の対向部との距離と、第2電極対5間に配置された誘電体(この例では大気とする)の誘電率と、第2電極対5に印加する電圧とで決まる静電引力の大きさと等しくなるように設定すればよい。例えば、第1電極対4の対向する面積と第2電極対の対向する面積を等しくするとともに、変位量がゼロのときに変位部3と第1基体部1及び第2基体部2との距離が等しければ、第1電極対と第2電極対に等しい直流電圧を印加すればよい。
以上のような本発明の変位デバイスによれば、変位量がゼロのときには変位部3の対向部と第1基体部1との距離を一定に保つことができる。また、変位量が発生したときには、変位部3の弾性による復元力が、変位量に対して一次関数的に変位量と逆方向に働く。これに対して、静電引力は、変位量ゼロのときの第1基体部1と変位部3の対向部と間の距離から変位量を差し引いた値、即ち、第1基体部1と変位部3と間の距離の二乗に反比例して変位量と同じ方向に働くので、変位量が大きくなるほど強くなり、弾性による復元力に打ち勝つアシスト効果を有するものとなり、所望の変位量を実現するために必要な力を小さくすることができるものとなる。
以上のような本発明の変位デバイスの効果を説明する例を、図2に示す。図2は、横軸に、変位部3の対向部を、その左端を支点として曲げたときの、第1電極4aと第1電極4bとの距離から算出される、変位量を、縦軸に変位部3に働く力を示している。第1電極対4,第2電極対5のそれぞれの間に直流電圧を印加せずに、変位部3の右端に力を加え、変位部3を変位させるために必要な力、すなわち変位部3の弾性力は、図2の点線に示す関係となる。第1電極対4,第2電極対5のそれぞれの間に直流電圧を印加したときの、変位部3に働く、静電引力による力は、図2の細い実線に示す関係となる。ここで、弾性力と静電引力とは力の働く方向が逆であるので、本発明の変位デバイスのように、変位部3に対して、従来の弾性力に加え、静電引力も働かせた場合には、変位部3を変位させるために必要な力は、図2の太い実線に示す関係となる。太い実線に示す関係からも明らかなように、ある変位量までは、変位部を変位させるために必要な力はほぼゼロであり、変位部の変位に対する抵抗である弾性力の影響を殆ど打ち消すことができる。
このように、本発明の変位デバイスによれば、変位部3を変位させる際の抵抗力となる弾性力を静電引力により打ち消すことができるので、従来に比べ格段に小さな力で変位部を変位させることができるものとなる。すなわち、従来の構造に比べ、本発明の構造によれば、同一の力においては本発明の構造がより曲がる(変位する)事を表し、同じ曲がり量(変位量)を得るためには、本発明の構造がより小さな力で良い事を表している。
また、図1に示すように、第1引力及び第2引力を静電引力により発生させる場合には、第1電極対4間及び第2電極対5間に印加する電圧の大きさを調整することで、変位部3の変位しやすさ(アシスト効果の大きさ)を適宜設定することができるので好ましい。
次に、本発明の変位デバイスの作製方法の例について図面を参照しつつ説明する。
図3(a)〜(f)はそれぞれ図1に示す本発明の構造の作製方法の例の各工程を示す断面図である。
まず、図3(a)に示すように、第1基体部1上に第1電極4aを形成する材料を成膜し、通常のフォトリソグラフィプロセス及びエッチングプロセスにより、成膜した膜を所望のパターンに加工して第1電極4aを形成する。
ここで、第1基体部1は、材料については絶縁性を有するものであれば特に限定されず、例えばシリコン,ガラス,石英,アルミナその他のセラミックス,樹脂等が用いられる。また、第1電極4aは、導電性のある材料であれば特に限定されず、例えば銅(Cu),金(Au),クロム(Cr),チタン(Ti),白金(Pt),アルミニウム(Al),銀(Ag),ニッケル(Ni)等の金属材料を用いて、スパッタリング法,蒸着法,CVD法,メッキ法,印刷法等の成膜方法により、単一の膜を成膜して形成してもよいし、異なる成分から成る複数の膜を積層して形成してもよい。
次に、図3(b)に示すように、例えばPE−CVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法により犠牲層10を第1電極4aの上に形成する。次に犠牲層10の上に、第1電極4bを形成する材料を成膜し、通常のフォトリソグラフィプロセス及びエッチングプロセスにより、成膜した膜を所望のパターンに加工して第1電極4bを形成する。第1電極4bは第1電極4aと同様の材料を同様の工程で作製することができる。ここで、図3(b)に示すように、第1電極4bの形成されていない部分と第1電極4bが形成されている部分とで段差を生じないように、第1電極4bの形成されていない部分に第1電極4bと同じ厚みの犠牲層10を形成してもよい。
次に、図3(c)に示すように、第1電極4b及び犠牲層10を覆うように、変位部3を形成する材料をスパッタリング法、CVD法等により成膜し、通常のフォトリソグラフィプロセス及びエッチングプロセスを用い、所望のパターンに加工して変位部3を形成する。変位部3は、第1基体部1と同様の材料を用いることができる。次に、変位部3上に、第2電極5bを形成する材料を成膜し、通常のフォトリソグラフィプロセス及びエッチングプロセスにより、成膜した膜を所望のパターンに加工して第2電極5bを形成する。第2電極5bは、第1電極4aと同様の材料を同様の工程で作製することができる。
次に、図3(d)に示すように、変位部3,第2電極5b上に、例えばPE−CVD法により犠牲層11を形成する。この犠牲層11上に、第2電極5aを形成する材料を成膜し、通常のフォトリソグラフィプロセス及びエッチングプロセスにより、成膜した膜を所望のパターンに加工して第2電極5aを形成する。第2電極5aは、第1電極4aと同様の材料を同様の工程で作製することができる。ここで、図3(d)に示すように、第2電極5bの形成されていない部分と第2電極5bが形成されている部分とで段差を生じないように、第2電極5bの形成されていない部分に第2電極5bと同じ厚みの犠牲層11を形成してもよい。
次に、図3(e)に示すように、犠牲層11を覆うように、第2基体部2を形成する材料をスパッタリング法、CVD法等により成膜し、通常のフォトリソグラフィプロセス及びエッチングプロセスを用い、所望のパターンに加工して第2基体部2を形成する。第2基体部2は、第1基体部1,変位部3と同様の材料を用いることができるが、金属などの導電性を有する材料を用いて、第2基体部2に第2電極5aとしての機能を持たせても良い。
最後に、図3(f)に示すように、犠牲層10及び犠牲層11を選択的にエッチング除去して、本発明の構造を得る。例えば、シリコンからなる犠牲層10及び犠牲層11を選択的にエッチング除去するにはXeFガスを用いてドライエッチングすればよい
なお、本発明の変位デバイスの構造は上述の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更・改良を加えることができる。
例えば、変位部3は、図4(a)に示すように、第1基体部1上から斜めに延びる部分とその上端から第1基体部1の主面と平行となるように延びる面とを含んでもよい。また、図4(b)に示すように、第1基体部1に凹部を設け、その凹部の底面に第1電極4aを形成し、上面に、凹部の底面と平行となるように変位部3の一端を固定してもよい。図4(b)に示すような構成によれば、変位部3を第1基体部1の底面と所定間隔離間して、所定位置に安定して配置することができるので、安定した動作を得ることができる。さらに、変位部3は第1基体部1に接続されている必要はなく、例えば第2基体部2に接続してもよい。
また、第2基体部2は、図1に示す例では、第1基体部1から片持ち梁状に形成されているが、第1基体部1と一定の距離を離間して配置されていればよく、例えば、両持ち梁状でもよいし、第1基体部1上にスペーサー等を介して平板状の第2基体部2を対向させて配置するように貼り合わせてもよい。特に、第2基体部2を第1基体部1上に対向させて貼り合わせた場合には、第1基体部1と第2基体部2との距離を安定して一定に保つことができるので好ましい。
また、変位部3は、図1に示す例では、第1基体部1から片持ち梁状に形成されており左端を支点として上下方向に変位可能な状態となっているが、第1基体部1と第2基体部2との間に配置され、第1基体部1との距離の変位量に応じて弾性による復元力が増加すればよく、例えば、両持ち梁状でもよいし、第1基体部1とは別体の固定された支柱となる支持部材を別途設け、この支持部材に接合させてもよい。このように変位部3と第1基体部1とを離間して配置させるための支持部材と変位部3とを別体とすれば、支持部材として剛性の高い材料を、支持部材3として可撓性の高い材料を選択することができ、変位部3を第1基体部1から離間して安定に配置することができるとともに、変位部3は小さな力でも大きく撓むことができるので、安定した動作を得ると共に感度の高いものとすることができる。また、第2基体部2から片持ち梁もしくは両持ち梁状に形成されていてもよい。
また、変位部3の平面形状は、第1基体部1との距離を変位させるとともに、その変位量に応じた弾性による復元力を増加させることができれば特に限定はない。
また、第1電極4aと第1電極4bと、及び第2電極5aと第2電極5bとはそれぞれ対向して配置されていれば、その形状に制限はなく、その大きさが互いに異なっていてもよい。ただし、第1電極4a,4bが平面視で重なる部分の重心部と、第2電極5a,5bが平面視で重なる部分の重心部とが、平面視で一致するようにそれぞれ配置することが望ましい。それぞれの電極4a,4b,5a,5bをこのように配置することで、第1引力と第2引力とが引き合う位置がずれないため、安定して変位部3の変位をアシストすることができるからである。さらに、このような配置にするときであって、変位部3の厚みが薄い場合には、第1電極4b又は第2電極5bのいずれかを省略して、第1電極4aと第2電極5b又は第1電極4bとの間,第2電極5aと第2電極5b又は第1電極4bとの間に、第2電極5b又は第1電極4bを基準電位となるように、それぞれ直流電圧を印加することで、第1引力及び第2引力を発生させてもよい。このようにすれば、第1引力と第2引力とを得るために必要な電極を減らすことができ、簡易な構成となる。
以上は、第1引力及び第2引力を静電引力により発生させる場合について説明したが、磁力により発生させてもよい。図5は本発明の変位デバイスの実施の形態の他の例を示す断面図である。図5の変位デバイスは、第1電極4a,4bと第2電極5a,5bとの配置位置に、これら電極に代えて、永久磁石から成る第1磁石20a,20bと第2磁石21a,21bとを配置した点のみ図1に示す変位デバイスと異なり、その他は同一の構成である。ここで、第1磁石20a,20bで発生する磁力を第1引力とし、第2磁石21a,21bで発生する磁力を第2引力とし、これら第1引力と第2引力とが互いにつりあっているものとする。
図5に示すように、永久磁石から成る第1磁石20a,20bと第2磁石21a,21bとを配置することにより、変位部3と第1基体部1との間及び変位部3と第2基体部2との間に磁力による第1引力及び第2引力が発生し、アシスト効果を有するものとなる。また、静電引力を用いる場合のように、アシスト効果を発生させるために、電圧を印加する必要がないので、省電力型の変位デバイスとすることができる。
なお、本発明の変位デバイスは、第1引力と第2引力を異なる手段により発生させてもよく、例えば、第1引力を静電引力により発生させ、第2引力を磁力により発生させても何ら差し支えない。
次に、このような変位デバイスを用いて可変容量コンデンサとする場合について説明する。
図6は本発明の可変容量コンデンサの実施の形態の一例を示す断面図である。図6において、6は第3電極対であり、第1基体部1上に配置された第3電極6aと、変位部3の、第3電極6aと対向する部位に配置された第3電極6bと、からなる。図6は、図1に示す変位デバイスに第3電極対6を加えた構成である。
第3電極対6は、導電性のある材料であれば特に限定されず、例えば銅(Cu),金(Au),クロム(Cr),チタン(Ti),白金(Pt),アルミニウム(Al),銀(Ag),ニッケル(Ni)等の金属材料を用いて、スパッタリング法,蒸着法,CVD法,メッキ法,印刷法等の成膜方法により、単一の膜を成膜して形成してもよいし、異なる成分から成る複数の膜を積層して形成してもよい。また、第3電極6a,6bは、第1電極対4と電気的に絶縁されるとともに、互いに対向して配置されていれば、特にその形状に制限はなく、互いの面積が異なっていてもよい。
このような可変容量コンデンサの動作について説明する。第3電極対6の間に直流電圧を印加して、第3電極対6間に発生する静電引力により、変位部3が第1基体部1との距離を変化させることで、第3電極対6間に発生する容量を可変とすることができる。ここで、本発明の可変容量コンデンサによれば、第1電極対4及び第2電極対5により、変位部3の変位量がゼロのときに互いにつりあうような第1引力,第2引力を働かせていることから、第3電極対6間に印加する電圧(動作電圧)が小さくても、大きな変位量を得ることができ、それによってコンデンサの容量を広い範囲で可変とすることができる。
なお、変位部3が片持ち梁状の場合には、第3電極6a,6bを第1電極4a,4bよりも変位部3が固定されていない側(開放端側)に配置すれば、変位部3中で変位量の大きい部位に容量を検出する第3電極対6が形成されているものとなり、容量の可変範囲が広く、かつ第3電極対6に印加する電圧が小さくてもより大きな変位量を得ることができるので、容量値を感度良く変化させることのできる可変容量コンデンサとなる。また、変位部3が両持ち梁状の場合には、容量の可変範囲が広く、かつ第3電極対6に印加する電圧が小さくでもより大きな変位量を得るために、第3電極6a,6bを、第1電極4a,4bよりも、変位部3中で変位量の大きい部位である中央部寄りに配置することが好ましい。
また、図6に示す例では、第3電極対6に、変位部3を変位させる駆動電極の機能と、容量を検出する検出電極の機能とを持たせているが、それぞれ個別の電極対を設けてもよい。
次に、変位デバイスを用いてスイッチとする場合について説明する。
図7は本発明のスイッチの実施の形態の一例を示す断面図である。図7において、7は第4電極対であり、第1基体部1上に配置された第4電極7aと、変位部3の、第4電極7aと対向する部位に配置された第4電極7bと、からなる。また8は第5電極対であり、第1基体部1上に配置された第5電極8aと、変位部3の、第5電極8aと対向する部位に配置された第5電極8bと、からなる。図7は、図1に示す変位デバイスに第4電極対7,第5電極対8を加えた構成である。
第4電極対7,第5電極対8は、導電性のある材料であれば特に限定されず、例えば銅(Cu),金(Au),クロム(Cr),チタン(Ti),白金(Pt),アルミニウム(Al),銀(Ag),ニッケル(Ni)等の金属材料を用いて、スパッタリング法,蒸着法,CVD法,メッキ法,印刷法等の成膜方法により、単一の膜を成膜して形成してもよいし、異なる成分から成る複数の膜を積層して形成してもよい。また、第4電極対7と第5電極対8とが互いに電気的に絶縁されているとともに、第4電極対7及び第5電極対8が、第1電極対4と電気的に絶縁されることが必要である。さらに第4電極7aと第4電極7bと、及び第5電極8aと第5電極8bとは互いに対向して配置されていれば、特にその形状に制限はなく、互いの面積が異なっていてもよい。
このようなスイッチの動作について説明する。第4電極対7の間に直流電圧を印加して、第4電極対7間に発生する静電引力により、変位部3が第1基体部1との距離を変化させることができ、第5電極対8を互いに電気的に接触させることで、オン状態とすることができる。ここで、本発明のスイッチによれば、第1電極対4及び第2電極対5により、変位部3の変位量がゼロのときに互いにつりあうような第1引力,第2引力を働かせていることから、第4電極対7間に印加する電圧(動作電圧)が小さくても、大きな変位量を得ることができるので、小さい動作電圧でオン状態,オフ状態を実現することができる。さらに、小さい動作電圧で大きな変位量を得ることができる、即ち変位に対する抵抗の小さなものとなることから、応答速度の速いスイッチとすることができる。このことは図2において、変位量が大きくなるにつれて、アシスト効果が大きくなることからも明らかである。
なお、第5電極8a,8bが、第1電極4a,4b及び第4電極7a,7bよりも変位部3のうち変位量の大きい部位に配置されているときには、応答速度の速いスイッチとなるので好ましい。変位部3の内変位量の大きい部位は、片持ち梁状の場合には開放端側,両持ち梁状の場合には中央部となる。
次に、このような変位デバイスを用いて加速度センサとする場合について説明する。
図8は本発明の可変容量コンデンサの実施の形態の一例を示す断面図である。図8において、9は第6電極対であり、第1基体部1上に配置された第6電極9aと、変位部3の、第6電極9aと対向する部位に配置された第6電極9bと、からなる。図8は、図1に示す変位デバイスに第6電極対9を加えた構成である。
第6電極対9は、導電性のある材料であれば特に限定されず、例えば銅(Cu),金(Au),クロム(Cr),チタン(Ti),白金(Pt),アルミニウム(Al),銀(Ag),ニッケル(Ni)等の金属材料を用いて、スパッタリング法,蒸着法,CVD法,メッキ法,印刷法等の成膜方法により、単一の膜を成膜して形成してもよいし、異なる成分から成る複数の膜を積層して形成してもよい。また、第6電極9a,9bは、第1電極対4と電気的に絶縁されるとともに、互いに対向して配置されていれば、特にその形状に制限はなく、互いの面積が異なっていてもよい。
このような加速度センサの動作について説明する。
加速度の検出は、加速度によって変位部3に作用する力を検出することによる。すなわち、変位部3に力が加わると、変位部3が第1基体部1との距離の変位させる、すなわち可撓性を有する変位部3が撓むことで、変位部3が所定位置から変位し、この変位量が第6電極対9間の静電容量の変化として測定される。
静電容量の変化を測定するためには、第6電極対9にCV変換回路を接続し、容量が電圧に変換されて計測される。
ここで、本発明の加速度センサによれば、第1電極対4及び第2電極対5により、変位部3の変位量がゼロのときに互いにつりあうような第1引力,第2引力を働かせているので、アシスト効果により、変位に対する抵抗の小さなものとなる。このため、単位加速度あたりの変位量が大きく僅かな加速度に対しても応答することのできる、感度の高いものとなる。
なお、第6電極9a,9bが、第1電極4a,4bよりも変位部3のうち変位量の大きい部位に配置されているときには、容量の可変範囲が広く、かつ変位部3に加わる力が小さくてもより大きな変位量を得ることができるので感度の高い加速度センサとすることができる。変位部3の内変位量の大きい部位は、片持ち梁状の場合には開放端側,両持ち梁状の場合には中央部となる。
また、上述の変位デバイス,可変容量コンデンサ,スイッチ,加速度センサは、周囲の影響を受けない、安定した動作を実現するために、パッケージ等で封止されていることが好ましい。このような封止手段としては、例えば、通常のセラミックパッケージを用い、封止された空間を窒素ガスなどの不活性ガスで充填したり、減圧状態にしたりしてもよいし、第1基体部1上にスペーサ等を介してガラス基板及びシリコン基板を貼り合せてもよい。基板を貼り合せて封止する場合には、小型化が可能で実装時の取り扱いが容易であるので好ましい。また、第2基体部2に貼り合せ用の基板としての機能を持たせれば、更に小型化,低背化が可能となり好ましい。
次に、本発明の第1の実施例を、図3に示す各工程により作製した図1に示す変位デバイスにより説明する。
まず、図3(a)に示すように、ガラスからなる第1基体部1上に、第1電極4aを形成する材料としてCr及びAuをスパッタリング法によりCr/Auの積層構造にてそれぞれの厚みを0.01μm/0.1μmとして形成した。ここで電極材料は、第1基体部1の下面側から上面側に向かう厚み方向にして、下層/上層の順に表している(以下も同様である)。次に、通常のフォトリソグラフィプロセスにより、この層を所望のパターンに加工して第1電極4aを形成した。
次に、図3(b)に示すように、PE−CVD法によりシリコンからなる犠牲層10を3.0μmの厚みに成膜した。次に、第1電極4bを形成する材料としてCr及びAuをスパッタリング法によりAu/Crの積層構造にてそれぞれの厚みを0.1μm/0.01μmとして形成した。
次に、図3(c)に示すように、犠牲層10を覆うように、変位部3の形成材料として酸化ケイ素(SiO)を液体TEOSを原料とするPE−CVD法により1μmの厚さに形成し、通常のフォトリソグラフィプロセスを用いて所望のパターンに加工して変位部3を形成した。次に、第2電極5bを形成する材料としてCr及びAuをスパッタリング法によりCr/Auの積層構造にてそれぞれの厚みを0.01μm/0.1μmとして形成した。
次に、図3(d)に示すように、PE−CVD法によりシリコンからなる犠牲層11を3.0μmの厚みに成膜した。次に、第2電極5aを形成する材料としてCr及びAuをスパッタリング法によりAu/Crの積層構造にてそれぞれの厚みを0.1μm/0.01μmとして形成した。
次に、図3(e)に示すように、犠牲層11を覆うように、第2基体部2の形成材料として酸化ケイ素(SiO)を液体TEOSを原料とするPE−CVD法により1μmの厚さに形成し、通常のフォトリソグラフィプロセスを用いて所望のパターンに加工して第2基体部2を形成した。
次に、図3(f)に示すように、犠牲層10及び犠牲層11をXeFガスにより選択的にエッチング除去して変位デバイスを得た。
この第1の実施例の構造を作製し、第1電極対4間及び第2電極対5間にそれぞれ、15Vの直流電圧を印加して変位部3に加える力と変位量との関係を測定した結果、従来技術による構造に対して、より小さな力で大きな変位量を得ることができる(曲がりやすい)ことを確認した。
また、加速度センサについて、シミュレーションを行なった。
図8に示す加速度センサとほぼ同様の構成とし、異なる点は、変位部3が片持ち梁状ではなく、第1基体部1の上面に対し垂直な面を有する固定部を配置し、この固定部から、支持部を介して第1基体部1の上面と平行に配置されるような変位部3が支持されている構成とした点のみとした。支持部は、縦,横,厚みの寸法を順に20μm,100μm,10μmとし、変位部3は、縦,横,厚みの寸法を順に500μm,500μm,10μmとし、これら支持部と変位部3とは一体形成されたSiから成るものとした。また、変位量がゼロの場合の第1基体部1との距離を2μmとした。
このようなモデルを用いてシミュレーションした結果、第1電極対4及び第2電極対5に電圧を印加しない場合には、1Gの加速度が印加されたときの変位量は6.85nmであったのに対し、第1電極対4間及び第2電極対5間にそれぞれ35.5Vの直流電圧を印加した場合には、1Gの加速度が印加されたときの変位量は120nmとなり、約17.5倍感度が向上したことを確認できた。
また、変位部3の厚みを300μmとし、それ以外の条件は同様としてシミュレーションを行なった結果、第1電極対4及び第2電極対5に電圧を印加しない場合には、1Gの加速度が印加されたときの変位量は205.5nmであったのに対し、第1電極対4間及び第2電極対5間にそれぞれ35.5Vの直流電圧を印加した場合には、1Gの加速度が印加されたときの変位量は1200nmとなり、約5.8倍感度が向上したことを確認できた。
以上のシミュレーションの結果からも、本発明の変位デバイスを用いることにより、感度の高いセンサとすることができることを確認できた。
本発明の変位デバイスの実施の形態の一例を示す断面図である。 図1に示す変位デバイスにおける変位部へ印加する力の大きさと変位量との関係を示す線図である。 (a)〜(f)は、それぞれ図1に示す変位デバイスの製造方法の各工程を示す断面図である。 (a),(b)はそれぞれ、本発明の変位デバイスの変形例を示す断面図である。 本発明の変位デバイスの実施の形態の他の例を示す断面図である。 本発明の可変容量コンデンサの実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明のスイッチの実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の加速度センサの実施の形態の一例を示す断面図である。 (a),(b)はそれぞれ、従来の可変容量コンデンサの構造の例を示す断面図である。
符号の説明
1:第1基体部
2:第2基体部
3:変位部
4:第1電極対
5:第2電極対
10,11:犠牲層
20a,20b:第1磁石
21a、21b:第2磁石

Claims (5)

  1. 第1基体部と、
    前記第1基体部と一定の距離を離間して配置された第2基体部と、
    前記第1基体部と前記第2基体部との間の所定位置に配置され、前記第1基体部との距離の変位量に応じて弾性による復元力が増加する変位部と、
    前記第1基体部と前記変位部との間に静電引力又は磁力による第1引力を及ぼす第1引力印加手段と、
    前記第2基体部と前記変位部との間に静電引力又は磁力による第2引力を及ぼす第2引力印加手段であって、前記変位部の前記変位量がゼロのときに、前記第1引力とつりあうように前記第2引力を与える第2引力印加手段と、を具備し、
    前記第1引力印加手段および前記第2引力印加手段は、前記変位量の取り得る値の範囲において、前記第1引力および前記第2引力を足し合わせた力が前記復元力とつりあうように予め設定された前記第1引力および前記第2引力を与える変位デバイス。
  2. 前記第1引力印加手段は、
    前記第1基体部及び前記変位部のそれぞれに設けられた一対の第1電極対であって、電極対間に直流電圧を印加することによって、前記第1基体部と前記変位部との間に前記第1引力として静電引力を印加するものであり、
    前記第2引力印加手段は、
    前記第2基体部及び前記変位部のそれぞれに設けられた一対の第2電極対であって、電極対間に直流電圧を印加することによって、前記第2基体部と前記変位部との間に前記第2引力として静電引力を印加するものである、請求項1に記載の変位デバイス。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の変位デバイスと、
    前記第1基体部及び前記変位部のそれぞれに設けられた一対の第3電極対と、を具備し、
    前記第3電極対間に直流電圧を印加して、電極対間に静電引力を発生させて相互の距離を変化させ、前記第3電極対間に形成される容量値を変化させる、可変容量コンデンサ。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の変位デバイスと、
    前記第1基体部及び前記変位部のそれぞれに設けられた一対の第4電極対と、
    前記第1基体部及び前記変位部のそれぞれに設けられた、前記第4電極対と電気的に絶縁された一対の第5電極対とを具備し、
    前記第4電極対間に直流電圧を印加して、電極対間に静電引力を発生させて相互の距離
    を変化させ、前記第5電極対を互いに電気的に接続し得るようにした、スイッチ。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の変位デバイスと、
    前記第1基体部及び前記変位部のそれぞれに設けられ、相互に容量値を形成するようにした一対の第6電極対と、を具備し、
    加速度が加わったときに前記変位部が変位するとともに、この変位量を前記第6電極対間の容量値に対応させて検出する、加速度センサ。
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