JP2009140553A - アルミナナノホールアレー及び磁気記録媒体の作製方法 - Google Patents

アルミナナノホールアレー及び磁気記録媒体の作製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009140553A
JP2009140553A JP2007314774A JP2007314774A JP2009140553A JP 2009140553 A JP2009140553 A JP 2009140553A JP 2007314774 A JP2007314774 A JP 2007314774A JP 2007314774 A JP2007314774 A JP 2007314774A JP 2009140553 A JP2009140553 A JP 2009140553A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
aluminum
aluminum thin
alumina
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007314774A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5294048B2 (ja
Inventor
Koichi Tsuda
孝一 津田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Device Technology Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Device Technology Co Ltd filed Critical Fuji Electric Device Technology Co Ltd
Priority to JP2007314774A priority Critical patent/JP5294048B2/ja
Priority to KR1020080114518A priority patent/KR20090059035A/ko
Priority to US12/326,659 priority patent/US8652317B2/en
Priority to CNA2008101843127A priority patent/CN101451259A/zh
Publication of JP2009140553A publication Critical patent/JP2009140553A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5294048B2 publication Critical patent/JP5294048B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D11/00Electrolytic coating by surface reaction, i.e. forming conversion layers
    • C25D11/02Anodisation
    • C25D11/04Anodisation of aluminium or alloys based thereon
    • C25D11/045Anodisation of aluminium or alloys based thereon for forming AAO templates
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/84Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y10/00Nanotechnology for information processing, storage or transmission, e.g. quantum computing or single electron logic
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D11/00Electrolytic coating by surface reaction, i.e. forming conversion layers
    • C25D11/02Anodisation
    • C25D11/04Anodisation of aluminium or alloys based thereon
    • C25D11/16Pretreatment, e.g. desmutting
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D11/00Electrolytic coating by surface reaction, i.e. forming conversion layers
    • C25D11/02Anodisation
    • C25D11/04Anodisation of aluminium or alloys based thereon
    • C25D11/18After-treatment, e.g. pore-sealing
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/74Record carriers characterised by the form, e.g. sheet shaped to wrap around a drum
    • G11B5/743Patterned record carriers, wherein the magnetic recording layer is patterned into magnetic isolated data islands, e.g. discrete tracks
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/74Record carriers characterised by the form, e.g. sheet shaped to wrap around a drum
    • G11B5/82Disk carriers
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/84Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
    • G11B5/855Coating only part of a support with a magnetic layer
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/84Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
    • G11B5/858Producing a magnetic layer by electro-plating or electroless plating
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y40/00Manufacture or treatment of nanostructures

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

【課題】成膜した薄膜の表面平滑性が改善されたアルミニウム薄膜から形成されるアルミナナノホールアレイの作製方法、より好ましくはアルミナナノホールを形成するための窪み形成圧力の低減を図ることができるアルミナナノホールアレイの作製方法、及び該アルミナナノホールを用いた磁気記録媒体の作製方法の提供。
【解決手段】(i)−80℃以下の基板温度で、基板上に形成されたアルミニウム薄膜を陽極酸化することを特徴とするアルミナナノホールアレーの作製方法、(ii)より好ましくは、前記陽極酸化工程の前に、さらにモールド及び前記アルミニウム薄膜を150〜200℃の温度に保ちながらテクスチャリング工程を行うことを特徴とするアルミナナノホールアレーの作製方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、コンピューターの外部記憶装置をはじめとする各種磁気記録装置に搭載される磁気記録媒体等、様々なナノデバイスを構築するのに有用なアルミニウム薄膜の作製方法、並びに該方法により作製されたアルミニウム薄膜を用いたアルミナナノホールアレー及び磁気記録媒体の作製方法に関する。
一. 近年の磁気ディスクの高密度記録化に伴い、磁気記録方式は従来の面内記録方式(長手記録方式)から垂直記録方式に移行している。垂直記録方式の開発により記録密度は飛躍的に改善され、面内記録方式では記録密度が100Gbits/in2で頭打ちであったものが、現在では、400Gbits/in2を超えるに至っている。
しかし、第一世代の単純な垂直記録方式では、400Gbits/in2が限界となっている。記録密度を上げるためにはビットサイズをより小さくしなくてはならないところ、ビットサイズを小さくしていくと熱揺らぎによるビットの劣化、つまりランダムな磁化の反転が生じやすくなるためである。このような熱揺らぎによるビットの劣化を回避するためには、下式(1)を満足することが必須条件である。
Figure 2009140553
なお、(1)式でKuは結晶磁気異方性エネルギー定数、Vは磁気記録層のビット当たりの体積、kはボルツマン定数、Tは絶対温度であり、(1)式の左辺は熱安定性指数と呼ばれる。
即ち、ビットサイズを小さくすることで必然的に起こる体積Vの低減が引き起こす熱揺らぎの不安定性に打ち勝つためには、熱安定性指数を大きくする必要があり、使用温度が一定の場合、結晶磁気異方性エネルギー定数Kuの値を大きくする必要がある。
uは物質に依存する定数で、(2)式のような関係がある。
Figure 2009140553
ここで、Hcは保持力、Msは飽和磁化、Nz、Nyは各々z方向、y方向の反磁界係数を示す。
前記(2)式から、保持力HcがKuと正の相関を有することが分かる。つまり、上述したように熱揺らぎを克服しようとしてKuの大きな物質を選択すると、磁化の反転する磁界の強さを表す保持力Hcも大きくなり、このため磁気ヘッドによる磁化の反転がし難くなり、つまり情報の書き込みが難しくなる現象が起こる。このような「高密度化に伴う体積の減少」、「熱揺らぎによる記録の長期安定性」、「高Hc化による記録の困難性」の課題が複雑に絡み、いわゆるトリレンマ状態のために、従来の取り組みの延長では、更なる高密度記録化の解決策は見出すことができなかった。
二. このようなトリレンマ状態から抜け出すため、最近、いくつかの方法が提案されるようになってきており、そのなかでも有力な方法として熱アシスト記録方式がある。
熱アシスト方式は、上述したトリレンマ状態を「高Hc化による記録の困難性」の解決を突破口として、他の二つの課題を成り立たせるものである。具体的には、高Hc材料を用いた磁気記録媒体に磁気ヘッドによる情報の書き込み時に、光を短時間磁気記録媒体に照射することにより加熱された記録媒体のHcを短時間低減させることで、低い磁場でも書き込みを可能とするものである。熱揺らぎによる長期安定性は、熱揺らぎによるビットの劣化が生じないほど短時間のうちに、再び読み込み温度まで冷却することで、確保可能である。
このように、次世代の垂直記録方式としてプロトタイプの熱アシスト方式の研究開発が始まり、原理的には記録密度が1Tbit/in2を越える可能性も示唆されている(非特許文献1)。熱アシスト方式は原理的には大きなポテンシャルを持っており、次世代の垂直記録方式の有力候補との位置づけがなされた。
しかし、実用化に向けての詳細な検討が進むと、様々な問題点も見つかってきた。
その一つとして、従来から用いられている磁性膜のように連続媒体であると、昇温時に隣接するビットも昇温してしまう、あるいは磁気的に十分分離ができていないなどの問題がある。
三. 上述した課題は、磁気的にビットを分離するのと同時に、熱的にもビット毎に分離ができれば解決できる。そこで、全てのビットを磁気的に分離することをターゲットとしたビット・パターンド・メディア(BPM)と呼ばれる考えを用いた試みがなされている。
現在、BPM方式についてはいくつかの方式が提案されているが、その中の一つにアルミナナノホール(アルミナ=酸化アルミニウム)を利用したBPMがある。アルミナナノホール自体に関する特許出願は古くからなされているが(特許文献3参照)、最近、特に従来の面内磁気記録方式から垂直磁気記録方式へ移行したことと、記録密度が1Tbit/in2超の磁気記録媒体が熱望されているために、アルミナナノホールを利用したBPMに対する技術的な再認識がなされている。
アルミナナノホールは他のBPM形成方式とは異なり以下の(a)〜(c)のような特徴がある。
(a)微細加工により配列制御された無数の突起が形成された金型等のモールドを
アルミニウム薄膜に押し付け、これにより形成されたわずかの窪みが起点となって
、陽極酸化中に自己組織的にアルミナナノホールが形成される。
(b)アルミナナノホールは、アルミナで分離された配列制御したナノホールの集合
体であり、この配列制御したナノホールに、電気メッキ法などで磁性体を埋め込む
ことによりナノホール一つが1ビットに相当する磁気記録媒体が形成できる。
(c)アルミナナノホールを形成しているアルミナは非磁性材料であり、また熱伝導
率も非常に小さな材料であるため、ナノホールに埋め込まれた個々の磁性体は磁気
的にも、また熱的にも分離できているため熱アシストBPM法にとっては理想的な
構造となっている。
しかし、このような優れた特徴を持つアルミナナノホールにおいても、検討が進むにつれていくつかの問題が出てきた。
その一つは、直径20nm程度のナノホールをできるだけ欠陥が少ないように形成する目的で、アルミニウム成膜用のアルミニウム原料の純度を上げ、不純物を減らす試みの中で分かってきた。すなわち、非特許文献4でも示されているように、アルミニウム原料の純度を上げれば上げるほど、アルミニウム成膜によりできたアルミニウム膜の粒成長が進み、そのためアルミニウム膜の表面平滑が著しく損なわれ、アルミナナノホールの起点となる数nm深さの窪みを均一に形成することが困難となる。
一例を挙げると、純度99.99%のアルミニウムターゲットを使用して、シリコン基板上に、室温で、膜厚100nmのアルミニウム薄膜を形成すると、表面の算術平均粗さ(Ra)が2nmにも達する。Raが2nmでは、表面粗さの最大高さ(Rmax)が凡そ15nmとなり、このような表面の凹凸を持つアルミニウム薄膜に数nmの深さの窪みを20nm間隔で形成しようとしても、凹凸が大きすぎるために、均一にできない。
そこで、表面平滑性を改善し、もってアルミニウム薄膜の表面凹凸を例えばRmaxで3nm以下にする目的で、成膜中の粒成長を抑制することが模索されてきた。例えば、アルミニウムに不純物を添加する合金法によって粒成長を抑制する試みが非特許文献4に開示されている。該文献では、Mgを2〜10重量%加えて、Al−Mg合金を形成することが提案されている。そして、多くの研究機関でのナノホール形成の取り組みが、直径1インチ程度の小径基板に対するモールドまたは金型による窪み形成、あるいは2.5インチ基板の部分的な領域に対する窪み形成が主である現在、Al−Mg合金を用いたことによる弊害は特に見当たらなかった。
特開2006-12249号公報 特開2003-45004号公報 特開昭61-261816号公報 FUJITSU, Vol. 58, No.1,p.85-89(2007) FUJITSU, Vol. 58, No.1,p.90-98(2007) 平成15年神奈川科学技術アカデミー、益田「ナノホールアレー」プロジェクト研究報告書 2004年電気化学会春季大会講演要旨集、1A28 S. Shingubara , J. Nanoparticle Research, 5, pp.17-30(2003)
一. しかしながら、後により詳細に説明するように、本発明者らの研究により、アルミニウムに不純物を添加する合金法による粒成長抑制方法では、アルミニウム薄膜のビッカース硬度が高くなり、その結果、アルミナナノホールの起点となる窪みの形成圧力が、純アルミニウムの3〜4倍になることが新規の知見として判明した。これに伴い、金型突起部の磨耗や破壊が発生しやすくなり、このため金型寿命が短くなることが予測される。また、更に成形装置が大型化することも懸念される。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、純度の高いアルミニウム材料を用いても、その成膜時の粒成長を抑制するができ、もって成膜した薄膜の表面平滑性が改善されたアルミニウム薄膜を用いたアルミナナノホールアレー及び磁気記録媒体の作製方法を提供することを課題とする。
より好ましくは、本発明はさらに、成膜したアルミニウム薄膜の表面平滑性を改善すると同時に、アルミナナノホールを形成するための窪み形成圧力の低減をより一層図ることができ、それにより金型等のモールドの長寿命化と成形装置の小型化を可能とできるアルミナナノホールアレーの作製方法、及びそれを用いた磁気記録媒体の作製方法を提供することを課題とする。
本発明の第一の態様は、
(1)−80℃以下の基板温度で、基板上にアルミニウム薄膜を形成する工程、及び
(2)前記アルミニウム薄膜を陽極酸化する工程、
を含むことを特徴とするアルミナナノホールアレーの作製方法、及び該方法により作製することのできるアルミナナノホールアレーである。
本発明の第二の態様は、
(1)−80℃以下の基板温度で、基板上にアルミニウム薄膜を形成する工程、
(2)前記アルミニウム薄膜に規則的な突起配列を有するモールドを押圧して、前記アルミニウム薄膜上に窪みを形成する工程、及び
(3)前記アルミニウム薄膜を陽極酸化する工程、
を含むことを特徴とするアルミナナノホールアレーの作製方法、及び該方法により作製することのできるアルミナナノホールアレーである。
本発明の第三の態様は、
上記のようにして作製することのできるアルミナナノホールアレーの細孔内に磁性層を形成することを特徴とする磁気記録媒体の作製方法、及び該方法により作製することのできる磁気記録媒体である。
本発明の作製方法を用いることにより、アルミニウム材料として、たとえ高純度アルミニウムを用いても、基板上に作製されるアルミニウム薄膜の表面粗さの最大高さ(Rmax)を小さく抑えることができる。
また、より好ましくは、アルミニウム材料として高純度アルミニウムを用いることで、アルミニウム薄膜のビッカース硬度を小さな値に抑えることができる。
さらに、より好ましくは、このように作製した高純度アルミニウム薄膜を、モールドまたは金型を用いて微小窪みを作る際の、150℃〜200℃の間での成形圧力は、同じ高純度アルミニウム薄膜の室温での成形圧力の50%で済むことも判明した。これにより、モールドまたは金型寿命が伸び、かつ成形装置が小型化が可能となり、安価で、安定供給が可能なアルミナナノホールBPM方式情報記録媒体の製造ができる。
さらに、より好ましくは、このようにして得られたアルミニウム薄膜の微小窪みを利用すれば、2.5インチ基板全面にわたって20nm間隔で配列したアルミナナノホールアレイを得ることができる。さらに、このナノホールアレイに磁性材料を埋込むことにより、1ビットが20nmサイズのBPMを作製することも可能である。
一.本発明の第一の態様について
本発明の第一の態様は、
(1)−80℃以下の基板温度で、基板上にアルミニウム薄膜を形成する工程、及び
(2)前記アルミニウム薄膜を陽極酸化する工程、
を含むことを特徴とするアルミナナノホールアレーの作製方法及び該方法により作製することのできるアルミナナノホールアレーである。
A.工程(1)について
(a) 本工程では、−80℃以下の基板温度で、基板上にアルミニウム薄膜を形成することを特徴とするアルミニウム薄膜を形成する。
(b) 先に本発明が解決しようとする課題のところでも簡単に説明したように、本発明者らは2.5インチ基板全面への金型等のモールドによるアルミニウム薄膜の窪み形成を試みたところ、高純度アルミニウムへの全面窪み形成の圧力が200kgであったのに対し、非特許文献4にあるようなMgを8重量%添加した場合のアルミニウム薄膜の全面窪み形成圧力が、4倍の800kg必要であることが新規の知見として分かってきた。
この理由を調べた結果、Mgなどの不純物をアルミニウムへ添加すると、わずかな量でもビッカース硬度が急激に上昇し、このために窪み形成に高い圧力を必要とすることが判明した。アルミニウム合金薄膜の硬度が高くなると、金型等のモールドの突起部の磨耗や破壊が生じたり、装置が大型化するなど弊害が起こる。
そこで、このような不純物の添加という方法によらないで、アルミニウム材料として、たとえ高純度アルミニウムを用いたとしても、基板上に作製されるアルミニウム薄膜の表面平滑性を得ることができるようにしたのが本工程である。
(c)アルミニウム成膜時の基板温度が−80℃以下であれば、高純度のアルミニウム材料を用いても、Rmaxが3nm以下を確保できることを、本発明者らは突き止めた(実施例1、図2参照)。また、同時にこの温度で成膜したアルミニウム薄膜のビッカース硬度は、室温で成膜したアルミニウムのビッカース硬度とほとんど変わらず、およそ0.78GPaであることも確認できた(実施例2、図3参照)。
したがって、本態様の発明により、非特許文献4のような不純物を添加することによるビッカース硬度の急激な増加という問題をもたらす手段を必ずしも用いなくても、アルミニウム薄膜の表面平滑性を達成することが可能である。
ここで、基板温度とは、基板取り付けステージ表面に取り付けられた測温抵抗体などのセンサで制御され、かつ真の基板温度とステージ表面温度差を補正した基板温度のことである。
(d)本工程で用いられる、アルミニウム薄膜を形成するための基板としては、シリコン単結晶基板を好ましく用いることができるが、例えばガラス基板のような絶縁体であってもその表面に金などの導電性薄膜をアルミニウム薄膜形成前に堆積しておけば、後工程であるアルミナナノホール作製のための陽極酸化処理に特別問題は発生しないため、好適に用いることができる。
(e)本工程にいう基板上にアルミニウム薄膜を形成するための一般的な方法としては、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、アトミックレーヤ蒸着等の公知の任意の金属薄膜形成方法を用いることができるが、たとえば、密着性の高い膜が得られる、あるいは再現性が良い等の観点から、スパッタリング法を好ましく用いることができる。
スパッタリング法においては、真空チャンバ内に薄膜として形成したい金属をターゲットとして設置し、高電圧をかけてイオン化させた希ガス元素(アルゴンなど)を衝突させ、ターゲット表面の原子が弾き飛ばされて基板に到達して成膜することができる。
(f)アルミニウム薄膜の原料となるアルミニウム材料の純度は、好ましくは、成膜されたアルミニウム薄膜のビッカース硬度の増加によって、後の工程であるテクスチャリング工程において金型等のモールドの磨耗・破壊が起こり易くなったり、アルミナナノホールが均一にできない等の弊害を生じることのないように選択することができるが、後のテクスチャリング工程におけるモールドまたは金型の寿命やアルミナナノホールの均一形成の観点からは、高純度のアルミニウム、より具体的には99.9%以上の純度があることが好ましい。他方で経済的観点からは、99.999%もの純度があれば必要充分とみることもできる。
(g)本工程によって、厚みが10〜3000nmのアルミニウム薄膜を得ることができる。
B.工程(2)について
本工程は、前記工程(1)で形成されたアルミニウム薄膜を陽極酸化して、アルミナナノホールアレーを作製する工程である。
(a)アルミニウム薄膜を硫酸、シュウ酸、リン酸などの溶液中で陽極酸化をすると、第1図で示すように、アルミニウム膜に対して垂直な無数の細孔を有する多孔質層と、細孔の底にアルミニウム薄膜に接して存在する半円球状のバリアー層からなる多孔質アノード酸化皮膜が形成される。
多孔質アノード酸化皮膜は六角セル構造を有しており、六角セルの直径は印加電圧により制御でき、印加電圧を増加させることで直径を増大させることができる。皮膜の厚さは陽極酸化時間と電流密度により制御され、該酸化時間及び/または電流密度を増加させることで、皮膜の厚みを増大させることができる。この結果、多孔質に形成されるナノホールの深さも深くなる。また、アルミナ六角セル中に形成されるナノホールの直径は陽極酸化後の孔拡処理により、陽極酸化条件とは独立に制御することができる。孔拡処理は一般には0.5%水酸化ナトリウム水溶液に5〜10分程度浸漬することで実施される。
このように作製されるアルミナナノホールアレーは、上述したように六角セル構造の直径は印加電圧に比例するため、1μm角程度の領域では、自己組織化により第1図で示すようにアルミナナノホールは規則的に整列する。
(b)陽極酸化の一般的な条件としては、電解液としてはシュウ酸、硫酸、リン酸などの酸性水溶液が用いられ、液温は0〜30℃、印加電圧は5〜100Vである。
二.本発明の第二の態様について
(a) 本発明の第二の態様は、
(1)−80℃以下の基板温度で、基板上にアルミニウム薄膜を形成する工程、
(2)前記アルミニウム薄膜に規則的な突起配列を有するモールドを押圧して、前記アルミニウム薄膜上に窪みを形成するテクスチャリング工程、及び
(3)前記アルミニウム薄膜を陽極酸化する工程、
を含むことを特徴とするアルミナナノホールアレーの作製方法、及び該方法により作製することのできるアルミナナノホールアレーである。
すなわち、本態様は、前記第一の態様において、アルミニウム薄膜の陽極酸化工程の前に、アルミニウム薄膜上に金型等の規則的な突起配列を有するモールドで窪みを形成するテクスチャリング工程を含めた態様である。
(b) 前記第一の態様においては先に説明したように、作製されるアルミナナノホールアレーは、1μm角程度の領域では自己組織化により第1図で示すようにアルミナナノホールは規則的に整列するが、1μm角より大きなサイズのアルミニウム薄膜上に形成しようとすると、アルミナナノホールは完全には規則的な配列とはならなくなる。
そこで、このような大きなサイズのアルミニウム薄膜上にアルミナナノホールを規則正しく配列する場合には、例えば非特許文献5で示すように、望みの配列の微小突起部を持つ金型等のモールドをアルミニウム薄膜に押し当てて、窪みを形成するテクスチャリング工程を施した後、陽極酸化処理を行うことが好ましい。
この際、陽極酸化初期にはアルミニウム薄膜表面に形成されるわずかの窪みに選択的に電圧が集中し、これに伴い、ここが起点となってアルミナナノホールが形成されるために、モールドの微小突起に対応したアルミナナノホールの配列ができる。
ここで、規則的な突起配列を有するモールド材としては、Ni電鋳、Si, SiC, 石英等を挙げることができる。
(c) 本態様においては、さらにアルミニウム薄膜のアルミニウム材料として高純度アルミニウム、より好ましくは99.9%以上の純度のアルミニウムを用い、かつ−80℃以下の基板温度で成膜したアルミニウム薄膜へのモールドによる微小窪みの成形温度を150〜200℃の間で行うことが好ましい。
すなわち、先に説明したように、99.9%以上の純度のアルミニウム材料を用いて成膜したアルミニウム薄膜のビッカース硬度は0.78GPaであるが、このような低いビッカース硬度を示すアルミニウム薄膜のビッカース硬度は、125℃から更に急激に低くなり、150℃では室温の半分になることが新規の知見として分かった(実施例3及び図4参照)。一方、Mgなどの不純物を添加しビッカース硬度が高くなった公知のアルミニウム膜では、温度によるビッカース硬度の大きな変化はないことがわかり(実施例3及び図4参照)、かかるビッカース硬度の低下の減少は、本発明に特有の効果であることを確認した。
なお、酸素濃度を制御した環境下で窪み成形すればアルミニウム薄膜表面の酸化を抑制できるため、200℃超の窪み成形温度も可能ではあるが、余分な設備の必要をなくすという経済的な観点からは、200℃以下の成形温度を選択するのが好ましい。
このように、150℃以上の窪み成形温度、より好ましくは150〜200℃の窪み成形温度で、アルミニウム薄膜上に微少窪みを形成することによって、テクスチャリング工程における金型等のモールドの磨耗・破壊をさらに抑制することができ、モールドの寿命をさらに伸ばすことができる。実際にも、実施例4で示されるように、1000回のテクスチャリング工程の後も、金型の変形・破壊がなくほぼ初期と同等の形状を得ることができた。これに対して、従来技術であるAl−Mg(Mg 8重量%)薄膜では、220回で金型微小突起の約5%程度に変形、あるいは欠けが発生し、金型寿命に達した。
三.本発明の第三の態様について
(a)本発明の第三の態様は、
上記本発明の第一、より好ましくは第二の態様のようにして作製することのできるアルミナナノホールアレーの細孔内に、磁性層を形成することを特徴とする磁気記録媒体の作製方法、及び該方法により作製することのできる磁気記録媒体である。
(b)一般的には、ハードディスクドライブ(HDD)用の磁気記録媒体の磁性膜形成は、スパッタ等のドライプロセスによって行われるが、アルミナナノホールのように直径が20nm程度で深さが60nm〜100nm程度の形状の場合には、ドライプロセスでは磁性材はナノホールに入っていくことができない。そこで、電気メッキ法によりCo−Ptなどの磁性材をナノホールに埋込んでいくことが好ましい。メッキ液は、たとえば硫酸コバルトと塩化白金酸の混合水溶液を用い、交流法でメッキを行うことができる。
(c)上記のようにして、アルミナナノホールアレーの細孔内に磁性層を形成した後、例えば、表面平滑化処理、DLC(Diamond Like Carbon)膜及び潤滑膜の形成を順次行い、得られた磁気記録材料(実施例7では、Co−Pt埋込みアルミナナノホールが例示)の磁気特性評価、ヘッド浮上性、およびリード/ライト特性評価等を行うことができる。
実施例7にも示されるように、本発明により、熱アシスト法に対応可能な性能を有する磁気記録媒体を作製することが可能である。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
(実施例1)
アルミニウム薄膜の作製
以降の実施例で使用されるアルミニウム薄膜は、以下の手順にて作製した。
基板取り付けステージが液体窒素の供給装置とヒータからなる温度制御システムを具備したスパッタ装置にて、2.5インチのシリコン単結晶基板を基板ステージに取り付け、種々の基板温度で成膜をした。成膜に用いたアルミニウムターゲットは直径6インチで純度99.99%のものを用いた。成膜条件は、成膜時間60秒で、アルミニウム膜厚は100nmになるようにした。
図2に液体窒素温度である−196℃から40℃の間で基板温度で作製されたアルミニウム薄膜の表面粗さの最大高さ(Rmax)の測定値を示す。基板温度が−80℃以下であればRmaxは約3nmとなり、突起付き金型で数nmの窪みを基板全面に均一に形成することが可能であることがわかった。
ここで、Rmaxとは、AFM(原子間力顕微鏡)で測ったアルミニウム薄膜表面凹凸の平均線からの最大高さのことをいう。
(実施例2)
アルミニウム薄膜のビッカース硬度の成膜温度依存性
実施例1で示した条件のうち、基板温度が−196℃で作製した膜厚100nmの純アルミニウム薄膜(発明品)と、純度99.99%のアルミニウムターゲットの代わりにAl−Mg(Mg 8重量%)のアルミニウムターゲットを用いた以外は実施例1と同様にして基板温度が30℃で作製した膜厚100nmのAl−Mg(Mg 8重量%)薄膜(比較品)のビッカース硬度の温度依存性を調べた。この結果を図3に示す。
その結果、ビッカース硬度は成膜温度によらずほぼ一定で、純アルミニウムを用いた本発明品では約0.78GPaであった。これに対して、Al−Mg合金(Mg 8重量%)を用いた比較品では、純アルミニウムの4倍の3.1GPaであり、こちらも成膜温度でビッカース硬度はほとんど変化はしなかった。
これから、本発明では純アルミニウムの特徴であるビッカース硬度が低い値を保持しながら、表面平滑性も確保できることが分かった。
ここで、ビッカース硬度は標準的なマイクロビッカース硬度計により測定した。
(実施例3)
アルミニウム薄膜のビッカース硬度の窪み成形(テクスチャリング)温度依存性
実施例2において作製された純アルミニウムを用いた発明品薄膜とAl−Mg(Mg 8重量%)合金を用いた比較品薄膜につき、ビッカース硬度の窪み成形(テクスチャリング)温度依存性を調べた。この結果を図4に示す。
Al−Mg合金薄膜では、200℃まで温度を上げてもビッカース硬度は低下することはなかった。これに対して、本発発明である純アルミニウムを成膜温度−196℃で作製すると、ビッカース硬度は100℃以上で急激に低下し、150℃〜200℃で室温の約50%の値となった。
このデータに基づき、微小窪み形成用の金型、及び基板温度が−196℃で作製した膜厚100nmの上記純アルミニウム薄膜を150℃に保持し、成形したところビッカース硬度と同様、成形圧力を低くしても窪みの形成が可能となり、その圧力は室温の200kgに対し、半分の100kgであった。
本発明は成膜温度が−196℃だけでなく、−80℃の場合でも同様に作製し、同様の効果があることは確認した。
(実施例4)
アルミニウム薄膜のテクスチャリング工程における金型の耐久性試験
実施例3により形成された窪みつきアルミニウム薄膜(成膜温度−80℃、窪み成形温度150℃)を、Ni電鋳にて作製された同一金型を用いて繰り返し作製した場合に、何回程度、金型に形状変化がなく成形できるかを検証した。
その結果、本発明である、−80℃で成膜し150℃で成形した場合には、1000回までは、金型の変形・破壊がなくほぼ初期と同等の形状を得ることができた。これに対して、従来技術であるAl−Mg(Mg 8重量%)薄膜では、220回で金型微小突起の約5%程度に変形、あるいは欠けが発生し、金型寿命に達した。
これらのことから、明らかに本発明の有効性が認められる。
(実施例5)
アルミナナノホールアレイの作製
実施例1及び2で形成された本発明品の微小窪みつきアルミニウム薄膜すべてに対して陽極酸化によるアルミナナノホール形成を行った。
陽極酸化に用いた溶液はシュウ酸3.5%水溶液で、液温は5±1℃、、印加電圧は18.8±0.1V、電流密度は10mA/cm2に制御し、85秒間処理を行った。この処理により、直径20nmの六角セル構造が、20nmピッチで2.5インチ基板全面にわたって配列できた。
陽極酸化処理後のアルミナナノホールの直径は6nm程度であったが、このナノホールにメッキにより磁性材が入りやすくするため孔拡処理を行い、アルミナナノホール直径を14nmまで拡げた。孔拡処理は0.5%の水酸化ナトリウム水溶液を50±2℃に制御した液に、陽極酸化をした基板を5分間浸漬することで実施した。
(実施例6)
磁気記録媒体の作製(1)
次いで、実施例3までにより作製したアルミナナノホールにCo−Pt磁性材を交流電気メッキにより埋込み処理を行った。
メッキ液は硫酸コバルト5%と塩化白金酸15%混合水溶液を用い、交流10Vを印加しながら、60秒間メッキを行うことによりアルミナナノホールにCo−Pt磁性材を埋込むことができた。
メッキ後のCo−PtはCoとPtがランダムに配列しているため、これを高Kuが得られるL10構造に相変化させるために、真空中で500℃、30分間熱処理をした。これについて磁気光学カー効果(Magneto−optical Kerr effect)を測定をした。そのHcから、KuがL10構造のCo−Ptバルクの値に近い2×106 J/m3になっていることが確認された(バルクCo−Pt のKu = 5×106 J/m3)。
(実施例7)
磁気記録媒体の作製(2)
実施例6で作製された磁気記録媒体には、メッキによりCo−Pt磁性材が、アルミナナノホールに埋め込まれた他に、基板表面にも存在する。
そこで表面を平滑にするために、さらにイオンビームエッチング装置を用たアルゴンミリングにより平滑処理を実施後、表面にDLC(Diamond Like Carbon)膜そして潤滑膜をつけた。
このようにして作製した媒体の浮上性を調べるために浮上性高さ10nmでグライドハイト試験を行い、実施例6で作製された磁性材を埋め込んだアルミナナノホールから作製されたビット・パターンド・メディア(BPM)の浮上性特性に問題がないことを確かめた。
次いで、リード/ライトヘッドを用いて磁気特性の確認を行い、磁気的にも書き込み、読み込み動作ができることを確認した。
ただし、ここで用いたリード/ライトヘッドはアルミナナノホールのサイズ直径20nmに比べて、かなり大きいため、アルミナナノホール一つが1ビットの相当するかは判断できなかった。そこで、磁気力顕微鏡(MFM)を用いて、アルミナナノホール一つが1ビットに相当するのかを確認したところ、確かに当初の想定どおり、アルミナナノホール一つが1ビットに対応していることを確認した。
この結果から、20nmサイズのアルミナナノホールが1ビットに対応し、またバルクCo−Pt磁性材に匹敵するKuを有していることから、本実施例の手順で作製されたビット・パターンド・メディア(BPM)は熱アシスト法に対応可能な性能を有していると言える。
本発明の方法により作製されたアルミナナノホールアレーは、様々なナノデバイスを構築するのに有用であり、特に高密度磁気記録媒体の作製に好適に使用できる。
アルミナナノホールを説明する模式図である。 本発明の基本となる、成膜温度とアルミニウム薄膜表面の表面粗さの最大高さ(Rmax)の関係を示す図である。 成膜温度とビッカース硬度の関係を示す図である。 本発明の方法で形成した純アルミニウム薄膜のビッカース硬度の温度変化を示す図であり、参考に従来技術であるAl−Mg合金薄膜の変化も示してある。

Claims (8)

  1. (1)−80℃以下の基板温度で、基板上にアルミニウム薄膜を形成する工程、及び
    (2)前記アルミニウム薄膜を陽極酸化する工程、
    を含むことを特徴とするアルミナナノホールアレーの作製方法。
  2. 前記アルミニウム薄膜が、アルミニウム純度99.9%以上のアルミニウム材料から形成されるものであることを特徴とする請求項1に記載のアルミナナノホールアレーの作製方法。
  3. (1)−80℃以下の基板温度で、基板上にアルミニウム薄膜を形成する工程、
    (2)前記アルミニウム薄膜に規則的な突起配列を有するモールドを押圧して、前記アルミニウム薄膜上に窪みを形成するテクスチャリング工程、及び
    (3)前記アルミニウム薄膜を陽極酸化する工程、
    を順に含むことを特徴とするアルミナナノホールアレーの作製方法。
  4. 前記アルミニウム薄膜が、アルミニウム純度99.9%以上のアルミニウム材料から形成されるものであることを特徴とする請求項3に記載のアルミナナノホールアレーの作製方法。
  5. 前記モールド及び前記アルミニウム薄膜を150〜200℃の温度に保ちながら、前記テクスチャリング工程(2)を行うことを特徴とする請求項4に記載のアルミナナノホールアレーの作製方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の作製方法により作製することのできるアルミナナノホールアレー。
  7. 請求項6のアルミナナノホールアレーの細孔内に磁性層を形成することを特徴とする磁気記録媒体の作製方法。
  8. 請求項7に記載の作製方法により作製することのできる磁気記録媒体。
JP2007314774A 2007-12-05 2007-12-05 アルミナナノホールアレー及び磁気記録媒体の作製方法 Expired - Fee Related JP5294048B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007314774A JP5294048B2 (ja) 2007-12-05 2007-12-05 アルミナナノホールアレー及び磁気記録媒体の作製方法
KR1020080114518A KR20090059035A (ko) 2007-12-05 2008-11-18 알루미나 나노 홀 어레이 및 자기기록매체의 제작방법
US12/326,659 US8652317B2 (en) 2007-12-05 2008-12-02 Method of fabricating an alumina nanohole array, and method of manufacturing a magnetic recording medium
CNA2008101843127A CN101451259A (zh) 2007-12-05 2008-12-03 制造氧化铝纳米孔阵列的方法、及制造磁记录介质的方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007314774A JP5294048B2 (ja) 2007-12-05 2007-12-05 アルミナナノホールアレー及び磁気記録媒体の作製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009140553A true JP2009140553A (ja) 2009-06-25
JP5294048B2 JP5294048B2 (ja) 2013-09-18

Family

ID=40720500

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007314774A Expired - Fee Related JP5294048B2 (ja) 2007-12-05 2007-12-05 アルミナナノホールアレー及び磁気記録媒体の作製方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8652317B2 (ja)
JP (1) JP5294048B2 (ja)
KR (1) KR20090059035A (ja)
CN (1) CN101451259A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016075562A (ja) * 2014-10-06 2016-05-12 大日本印刷株式会社 力学量センサおよび力学量測定装置

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MY150492A (en) * 2010-10-20 2014-01-30 Univ Sains Malaysia Nanoporous alumina and process and system for producing the same
CN102453912A (zh) * 2010-10-28 2012-05-16 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 铝制品及其制备方法
CN102321905B (zh) * 2011-10-10 2013-11-06 吉林大学 利用微纳球排列进行图案预制制备多级结构氧化铝的方法
CN103065646B (zh) * 2011-10-24 2014-12-10 江苏海纳纳米技术开发有限公司 铁铂纳米团簇磁记录媒体
TW201325884A (zh) * 2011-12-29 2013-07-01 Hon Hai Prec Ind Co Ltd 光學薄膜壓印滾輪及該滾輪之製作方法
US9850591B2 (en) 2013-03-14 2017-12-26 Applied Materials, Inc. High purity aluminum top coat on substrate
US9663870B2 (en) 2013-11-13 2017-05-30 Applied Materials, Inc. High purity metallic top coat for semiconductor manufacturing components
ES2559275B1 (es) * 2014-07-11 2016-11-22 Consejo Superior De Investigaciones Científicas (Csic) Material nanoestructurado, proceso de obtención y uso del mismo
KR102652258B1 (ko) * 2016-07-12 2024-03-28 에이비엠 주식회사 금속부품 및 그 제조 방법 및 금속부품을 구비한 공정챔버
EP3428955A1 (en) * 2017-07-10 2019-01-16 Murata Manufacturing Co., Ltd. Substrates employing surface-area amplification, for use in fabricating capacitive elements and other devices

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10121292A (ja) * 1996-08-26 1998-05-12 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 多孔性陽極酸化アルミナ膜の作製方法
JP2003069112A (ja) * 2001-08-28 2003-03-07 Nec Corp 強磁性トンネル接合素子の製造方法
JP2005071467A (ja) * 2003-08-25 2005-03-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 磁気記録媒体とその製造方法
JP2007276104A (ja) * 2006-03-16 2007-10-25 Yamagata Fujitsu Ltd ナノホール構造体及びその製造方法、並びに、磁気記録媒体及びその製造方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1248072A (en) * 1967-10-18 1971-09-29 Sony Corp Magnetic head
US3998603A (en) * 1973-08-29 1976-12-21 General Electric Company Protective coatings for superalloys
US4152222A (en) * 1976-07-09 1979-05-01 Alcan Research And Development Limited Electrolytic coloring of anodized aluminium by means of optical interference effects
US4153756A (en) * 1977-01-13 1979-05-08 Taiho Kogyo Co., Ltd. Aluminum-base bearing alloy and composite
JPS54150510A (en) * 1978-05-16 1979-11-26 Mazda Motor Corp Piston in aluminum alloy
JPH0724097B2 (ja) 1985-05-15 1995-03-15 富士通株式会社 垂直磁気記録媒体
US5011554A (en) * 1989-12-26 1991-04-30 General Electric Company Ruthenium aluminum intermetallic compounds
CN1027200C (zh) 1990-12-28 1994-12-28 北京大学 锰铋加轻稀土元素的磁光薄膜介质
US5455001A (en) * 1993-09-22 1995-10-03 National Science Council Method for manufacturing intermetallic compound
CN1155740C (zh) 2000-07-04 2004-06-30 南京大学 大尺寸纳米有序孔洞模板的制备方法
JP2003045004A (ja) 2001-07-27 2003-02-14 Fuji Xerox Co Ltd 光アシスト磁気ヘッド及び光アシスト磁気ディスク装置
JP3884031B2 (ja) 2004-06-23 2007-02-21 株式会社日立製作所 近接場光を用いた熱アシスト磁気記録装置
US20130004733A1 (en) * 2011-06-30 2013-01-03 Toray Plastics (America), Inc. Method to reduce metal pick-off from edges of metallized biaxially oriented films

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10121292A (ja) * 1996-08-26 1998-05-12 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 多孔性陽極酸化アルミナ膜の作製方法
JP2003069112A (ja) * 2001-08-28 2003-03-07 Nec Corp 強磁性トンネル接合素子の製造方法
JP2005071467A (ja) * 2003-08-25 2005-03-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 磁気記録媒体とその製造方法
JP2007276104A (ja) * 2006-03-16 2007-10-25 Yamagata Fujitsu Ltd ナノホール構造体及びその製造方法、並びに、磁気記録媒体及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016075562A (ja) * 2014-10-06 2016-05-12 大日本印刷株式会社 力学量センサおよび力学量測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5294048B2 (ja) 2013-09-18
CN101451259A (zh) 2009-06-10
US8652317B2 (en) 2014-02-18
KR20090059035A (ko) 2009-06-10
US20090145769A1 (en) 2009-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5294048B2 (ja) アルミナナノホールアレー及び磁気記録媒体の作製方法
JP4206406B2 (ja) パターン形成された薄膜、その膜を用いたデータ記録媒体および熱支援磁気記録システム、並びにその薄膜を製作する方法
US8477572B1 (en) Heat assisted magnetic recording (HAMR) heads including components made of nickel alloys
WO2003078685A1 (fr) Dispositif fonctionnel et procede de fabrication du dispositif, support d&#39;enregistrement magnetique vertical, dispositif d&#39;enregistrement et de lecture magnetique, et dispositif de traitement d&#39;information
Hono et al. Heat-assisted magnetic recording media materials
JP2004237429A (ja) 機能デバイスとその製造方法、垂直磁気記録媒体、磁気記録再生装置及び情報処理装置
JP4594273B2 (ja) 構造体及び構造体の製造方法
US8206778B2 (en) Method of manufacturing a magnetic recording medium
JP4668126B2 (ja) 情報記録媒体
JP2010090430A (ja) アルミニウム合金形成基板及びその製造方法
JP4946500B2 (ja) ナノホール構造体及びその製造方法、並びに、磁気記録媒体及びその製造方法
JP2004213764A (ja) 構造体の製造方法
JP2000195036A (ja) 磁気記録媒体とその製造方法
JP4027151B2 (ja) 磁気記録媒体の製造方法
US7729231B2 (en) Recording device with a porous heat barrier
JP2005071467A (ja) 磁気記録媒体とその製造方法
JP4073002B2 (ja) 磁気記録媒体の作製方法
JP4032056B2 (ja) 多孔性アルミナ膜の形成方法
JP2009223989A (ja) ナノホール構造体及び磁気記録媒体
JP4878168B2 (ja) ナノホール構造体及びその製造方法、並びに、磁気記録媒体及びその製造方法
JP2009235553A (ja) ナノホール構造体及びその製造方法
US20080220290A1 (en) Magnetic recording medium and manufacturing method for the same
JP2008097783A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法、並びに磁気記録装置
JP2006075946A (ja) ナノホール構造体及びその製造方法、並びに、磁気記録媒体及びその製造方法
JP2006277843A (ja) 垂直磁気記録パターンドメディア及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20101115

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20110722

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120914

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130517

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130530

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees