JP2016074804A - ポリアミド樹脂組成物、成形品、および、成形品の製造方法 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物、成形品、および、成形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱老化性に優れたポリアミド樹脂組成物の提供。
【解決手段】ポリアミド樹脂に、酸化防止剤、および、ポリエーテルポリオールを配合する。
【選択図】 なし

Description

本発明はポリアミド樹脂組成物、成形品、および、成形品の製造方法に関する。特に、耐熱老化性に優れたポリアミド樹脂組成物および、これを用いた成形品、ならびに、成形品の製造方法に関する。
従来から、ポリアミド樹脂材料の耐熱性を向上させることが検討されている。ポリアミド樹脂材料の耐熱性を向上させるためには、熱安定剤などを配合することが考えられる。このような熱安定剤を添加すれば、熱酸化による劣化を遅らせることはできる。しかしながら、熱安定剤では、長期間に劣化を防止できるものではなく、時間と共に、機械的強度が劣ってしまう。
ここで、耐熱老化性を改善する方法として、ポリアミド樹脂にポリエーテルオールを配合することが開示されている(特許文献1)。
特表2013−534549号公報
しかしながら、近年、ポリアミド樹脂を高温(例えば、300℃以上)で加熱することが求められる場合がある。このような高温で加熱する場合には、ポリエーテルオールを配合したポリアミド樹脂組成物では、耐熱老化性が改善できないことが分かった。これは、ポリエーテルオールが高温で分解してしまうことが原因であることが分かった。
本発明は、かかる課題を解決することを目的としたものであって、高温で加熱しても、耐熱老化性を改善できる、ポリアミド樹脂組成物を提供することを目的とする。また、前記ポリアミド樹脂組成物を用いた成形品および成形品の製造方法を提供することを目的とする。
かかる状況のもと、本願発明者が鋭意検討を行った結果、ポリアミド樹脂にポリエーテルポリオールを採用することにより、高温で加熱成形しても耐熱老化性を維持可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、下記手段<1>により、好ましくは<2>〜<15>により、上記課題は解決された。
<1>ポリアミド樹脂、酸化防止剤、および、ポリエーテルポリオールを含む、ポリアミド樹脂組成物。
<2>前記酸化防止剤が、銅化合物、ハロゲン化アルカリ、及び、ヒンダード系熱安定剤から選択される少なくとも1種である、<1>に記載のポリアミド樹脂組成物。
<3>前記ヒンダード系熱安定剤が、ヒンダードフェノール化合物である、<2>に記載のポリアミド樹脂組成物。
<4>前記ヒンダード化合物が、アミド結合を有するヒンダードフェノール化合物である、<3>に記載のポリアミド樹脂組成物。
<5>前記ヒンダード系熱安定剤がN、N’−ヘキサン−1,6ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4ヒドロキシフェニルプロピオンアミド]である<2>に記載のポリアミド樹脂組成物。
<6>前記ハロゲン化アルカリが、ヨウ化カリウム、臭化カリウム、塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択される、<2>に記載のポリアミド樹脂組成物。
<7>前記銅化合物が、ヨウ化銅、臭化銅、酢酸銅および塩化銅から選択される、<2>に記載のポリアミド樹脂組成物。
<8>前記ポリエーテルポリオールが、プロピレングリコールとエチレンオキサイドの共重合体および/またはエチレングリコールとプロピレンオキサイドの共重合体であって、エチレンオキシ鎖とプロピレンオキシ鎖の重量比が30/70〜70/30である<1>〜<7>のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
<9>前記ポリエーテルポリオールの重量平均分子量(Mw)がポリスチレン換算で4000〜6000である、<1>〜<8>のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
<10>前記ポリアミド樹脂が、ジアミン成分に由来する構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、かつジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上が炭素数6〜18のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するポリアミド樹脂である、<1>〜<9>のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
<11>前記ポリアミド樹脂が、ジアミン成分に由来する構成単位の70モル%以上がパラキシリレンジアミンに由来し、かつジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上が炭素数8〜18の脂肪族ジカルボン酸に由来するポリアミド樹脂である、<1>〜<10>のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
<12>前記ポリアミド樹脂が、ジアミン成分に由来する構成単位の70モル%以上がパラキシリレンジアミンに由来し、かつジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上がセバシン酸に由来するポリアミド樹脂である、<1>〜<11>のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
<13>前記ポリアミド樹脂の融点が270℃以上である、<1>〜<12>のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
<14><1>〜<13>のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形品。
<15><1>〜<13>のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を、300℃以上で成形することを含む、成形品の製造方法。
本発明により、高温で加熱しても、耐熱老化性を改善できる、ポリアミド樹脂組成物を提供可能になった。また、前記ポリアミド樹脂組成物を用いた成形品および成形品の製造方法を提供可能になった。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂、酸化防止剤、および、ポリエーテルポリオールを含むことを特徴とする。このように、ポリエーテルポリオールを配合することにより、耐熱老化性に優れたポリアミド樹脂組成物が得られる。
この理由は定かではないが、例えば、上記特許文献1(特表2013−534549号公報)には、樹脂組成物の耐熱老化性を向上させるため、ポリアミド樹脂にポリエーテルオールを配合することが知られている。
しかしながら、ポリアミド樹脂を成形する際には、300℃以上で加熱することが求められる場合がある。このような場合には、ポリエーテルオールでは、高温で分解してしまい、十分な耐熱老化性を達成できない。本発明では、ポリエーテルポリオールを採用することにより、高温で加熱成形しても耐熱老化性、すなわち、高温処理後の引張破壊強さの保持率を高く維持している。これは、ポリエーテルポリオールは、鎖状に長い化合物であるため、熱により分解しにくいためである。より具体的には、ポリエーテルポリオールがポリアミド樹脂と縮合反応を起こし、架橋構造を形成することで、耐熱性をさらに高める。
さらに、銅化合物を用いることにより、銅がポリアミド樹脂と錯体を形成し、耐熱性をさらに高めることが可能になる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<ポリアミド樹脂>
本発明の樹脂組成物は、ポリアミド樹脂を含む。ポリアミド樹脂は、1種類のみでもよいし、2種類以上を用いても良い。
本発明で使用されるポリアミド樹脂は、その分子中に酸アミド基(−CONH−)を有する加熱溶融できるポリアミド重合体である。具体的には、ラクタムの重縮合物、ジアミン化合物とジカルボン酸化合物との重縮合物、ω−アミノカルボン酸の重縮合物等の各種ポリアミド樹脂、または、これらの共重合ポリアミド樹脂やブレンド物等である。
ポリアミド樹脂の重縮合の原料であるラクタムとしては、例えば、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム等が挙げられる。
ジアミン化合物としては、例えば、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、(2,2,4−または2,4,4−)トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン(MXDA)、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジン等の脂肪族、脂環式、芳香族のジアミン等が挙げられる。
ジカルボン酸化合物としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂肪族、脂環式、芳香族のジカルボン酸等が挙げられる。
ω−アミノカルボン酸としては、例えば、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸等のアミノ酸が挙げられる。
これらの原料から重縮合されてなるポリアミド樹脂の具体例としては、ポリアミド4(PA4)、ポリアミド6(PA6)、ポリアミド11(PA11)、ポリアミド12(PA12)、ポリアミド46(PA46)、ポリアミド66(PA66)、ポリアミド610(PA610)、ポリアミド612(PA612)、ポリヘキサメチレンテレフタラミド(ポリアミド6T)、ポリヘキサメチレンイソフタラミド(ポリアミド6I)、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、ポリメタキシリレンセバサミド(MXD10)、メタ/パラ混合キシリレンアジパミド及びメタ/パラ混合キシリレンセバサミド(ポリアミドMP6、ポリアミドMP10)、パラキシリレンセバサミド(ポリアミドPXD10)、ポリメタキシリレンドデカミド、ポリアミド9T、ポリアミド9MT等が挙げられる。本発明においては、これらポリアミドホモポリマーもしくはコポリマーを、各々単独または混合物の形で用いることができる。
上述のようなポリアミド樹脂の中でも、本発明では特に、分子内に芳香環を含み、芳香環を構成する炭素原子のポリアミド樹脂分子中に対する割合が30モル%以上であるポリアミド樹脂が好ましい。
更に好ましいポリアミド樹脂は、ジアミン成分に由来する構成単位の50モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、ジカルボン酸と重縮合されたキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂である。耐熱老化の一因として、ポリアミド樹脂の分解が挙げられるが、この傾向は、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂で特に起こりやすい。これは、下記に示すように、ポリアミド樹脂が熱で分解する場合、ベンゼン環に隣接する炭素原子と、前記炭素原子に隣接する窒素原子(アミド結合を形成する窒素原子)の間で結合が切れやすいためであると推測される。
Figure 2016074804
これに対し、同じく分子内に芳香環を含むポリアミド樹脂であっても、例えば、デカメチレンジアミンとテレフタル酸の重縮合体であるポリアミド樹脂などでは、下記に示すように、ポリアミド樹脂が熱で分解する場合、アミド結合、すなわち、−NH−と−CO−の間で切れるため、そもそも結合が切れにくく、分解がされにくいためであると推定される。
Figure 2016074804
本発明では、特に好ましくは、ジアミン成分に由来する構成単位の70モル%以上、より好ましくは80モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、ジカルボン酸成分に由来する構成単位の好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上、特に好ましくは80モル%以上が、炭素原子数が好ましくは4〜20の、より好ましくは6〜18の、α,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂である。
キシリレンジアミンは、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミンが好ましい。
本発明では、ジアミン成分に由来する構成単位の60モル%以上がパラキシリレンジアミンに由来することが好ましく、70モル%以上がパラキシリレンジアミンに由来することがより好ましい。また、残りのジアミン成分に由来する構成単位は、0〜40モル%がメタキシリレンジアミンに由来することが好ましく、0〜30モル%がメタキシリレンジアミンに由来することがさらに好ましい。
炭素原子数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸は、炭素数6〜18のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸であることが好ましく、アジピン酸、セバシン酸、スベリン酸、ドデカン二酸、エイコジオン酸がさらに好ましく、炭素数8〜18のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸であることがより好ましく、セバシン酸が特に好ましい。
本発明で用いるポリアミド樹脂のガラス転移点は、40〜180℃であることが好ましく、60〜130℃であることがより好ましい。
本発明で用いるポリアミド樹脂の数平均分子量は、5000〜45000であることが好ましく、10000〜25000であることがより好ましい。
本発明で用いるポリアミド樹脂の融点は、270℃以上であることが好ましく、270〜350℃であることがより好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物中における、ポリアミド樹脂の配合量は、10〜99重量%であることが好ましく、60〜90重量%であることがさらに好ましい。
<酸化防止剤>
本発明のポリアミド樹脂組成物は、酸化防止剤を含む。酸化防止剤は、銅化合物、ハロゲン化アルカリ、及び、ヒンダード系熱安定剤から選択される少なくとも1種であることが好ましく、銅化合物、及び、ヒンダード系熱安定剤から選択される少なくとも1種であることがより好ましく、銅化合物であることがさらに好ましい。
酸化防止剤の配合量は、ポリアミド樹脂100重量部に対し、0.1〜5重量部であり、下限値としては、0.3重量部以上が好ましく、0.5重量部以上がより好ましく、0.6重量部以上がさらに好ましく、上限値としては、4重量部以下がより好ましく、3重量部以下がより好ましく、2重量部以下がさらに好ましい。
酸化防止剤を2種類以上含む場合は、その合計量が上記範囲となることがより好ましい。
<<銅化合物>>
本発明では、酸化防止剤として、銅化合物が好ましく用いられる。銅化合物を用いることにより、顕著に優れた耐熱老化性を達成可能になる。
本発明で用いられる銅化合物としては、ハロゲン化銅(例えば、ヨウ化銅、臭化銅、塩化銅)および酢酸銅が例示され、ヨウ化第一銅、ヨウ化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅、酢酸第一銅および酢酸第二銅、塩化第一銅、塩化第二銅の中から好ましく選択され、ヨウ化銅、酢酸銅および塩化第一銅から選択されることがより好ましい。
また、銅化合物は、後述するハロゲン化アルカリと組み合わせて用いることが好ましい。銅化合物と、ハロゲン化アルカリを組み合わせた場合、銅化合物:ハロゲン化アルカリの1:3〜1:15(重量比)の混合物であることが好ましく、1:4〜1:8の混合物であることがさらに好ましい。
銅化合物と、ハロゲン化アルカリを組み合わせる場合については、特表2013−513681号公報の段落0046〜0048の記載も参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
<<ハロゲン化アルカリ>>
本発明で用いるハロゲン化アルカリとは、アルカリ金属のハロゲン化物をいう。アルカリ金属としては、カリウムおよびナトリウムが好ましく、カリウムがより好ましい。また、ハロゲン原子としては、ヨウ素、臭素、塩素が好ましい。本発明で用いるハロゲン化アルカリの具体例としては、ヨウ化カリウム、臭化カリウム、塩化カリウムおよび塩化ナトリウムが例示される。
<<ヒンダード系熱安定剤>>
本発明では、酸化防止剤としてヒンダード系熱安定剤も好ましく用いられる。ヒンダード系熱安定剤は、ラジカルの捕捉を促進し、酸化を防止する。さらに、ヒンダード系熱安定剤を用いることにより、変色が少なく、成形品から酸化防止剤である、ヒンダード系熱安定剤が抽出しにくくすることができる。さらに、電気伝導性を有する樹脂成形品に用いる場合にも、影響を与えにくいため好ましい。また、有機系熱安定剤であるため樹脂との相溶性が良く初期の機械物性の低下が生じにくいというメリットもある。
本発明で用いるヒンダード系熱安定剤は、ヒンダードフェノール化合物であることが好ましい。
ここで、ヒンダードフェノール化合物とは、例えば、フェニル基のOH基が結合している炭素原子の両隣の炭素原子の少なくとも一方に、嵩高い置換基を有するヒンダードフェノール構造を有する化合物であり、嵩高い置換基としては、t−ブチル基が一般的である。
ヒンダードフェノール化合物は、通常、ヒンダード型とレスヒンダード型に区分され、ヒンダード型が好ましい。ヒンダード型は、フェニル基のOH基が結合している炭素原子の両隣の炭素原子それぞれに、嵩高い置換基を有する化合物である。一方、レスヒンダード型とは、フェニル基のOH基が結合している炭素原子の両隣の炭素原子の一方のみに、嵩高い置換基を有するヒンダードフェノール化合物あるいは両端の炭素原子の両方に嵩高い置換基が存在しないヒンダードフェノール化合物である。特に本発明では、ヒンダードフェノール構造を2〜6つ有するヒンダードフェノール化合物が好ましく、ヒンダードフェノール構造を2つ有するヒンダードフェノール化合物がより好ましい。
また、本発明では、アミド結合を有するヒンダードフェノール化合物が好ましく、アミド結合を有するヒンダード型ヒンダードフェノール化合物がより好ましく、2〜6つのアミド結合と、2〜6つのヒンダード型ヒンダードフェノール構造を有するヒンダードフェノール化合物がより好ましく、2〜6つのジ−tert−ブチル−4ヒドロキシフェニルアルキルカルボニルアミド基を有するヒンダードフェノール化合物(アルキル鎖部分の炭素数は1〜5が好ましく、2〜4がより好ましい)がさらに好ましく、N、N’−ヘキサン−1,6ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4ヒドロキシフェニルプロピオンアミド]であることが特に好ましい。
ヒンダード型のヒンダードフェノール化合物の市販品としては、BASFから、Irganoxシリーズとして販売されている酸化防止剤やADEKAからアデカスタブシリーズ(例えば、AO−20、AO−50、AO−50F、AO−60、AO−60G、AO−330)として販売されている酸化防止剤が好ましく、Irganox1098が好ましい。
以下に本発明で好ましく用いられる酸化防止剤を例示するが、本発明がこれらに限定されるものでは無いことは言うまでもない。
Figure 2016074804
Figure 2016074804
<ポリエーテルポリオール>
本発明のポリアミド樹脂組成物は、上記酸化防止剤とは別に、ポリエーテルポリオールを含む。ポリエーテルポリオールは、ポリオールとアルキレンオキサイドの共重合体である。さらに、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、他の化合物が共重合されていてもよい。
ポリオールとしては例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,8−オクタンジオール、イソプレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール,ソルバイト、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、ダイマージオール等のジオール;グリセリン、トリオキシイソブタン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、2−メチル−1,2,3−プロパントリオール、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、2−エチル−1,2,3−ブタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、2,3,4−ヘキサントリオール、4−プロピル−3,4,5−ヘプタントリオール、2,4−ジメチル−2,3,4−ペンタントリオール、ペンタメチルグリセリン、ペンタグリセリン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール;ペンタエリスリトール、エリスリトール、1,2,3,4−ペンタンテトロール、2,3,4,5−ヘキサンテトロール、1,2,4,5−ペンタンテトロール、1,3,4,5−ヘキサンテトロール、ジグリセリン、ソルビタン等の4価アルコール;アドニトール、アラビトール、キシリトール、トリグリセリン等の5価アルコール;ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、イノシトール、ダルシトール、タロース、アロース等の6価アルコール;蔗糖等の8価アルコール、ポリグリセリン又はこれらの脱水縮合物等が挙げられる。
これらの中でも、好ましいものは、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールであり、エチレングリコールおよびプロピレングリコールがより好ましい。
一方、アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、長鎖α−オレフィンオキサイドが挙げられ、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドがより好ましい。
本発明では特に、プロピレングリコールとエチレンオキサイドの共重合体および/またはエチレングリコールとプロピレンオキサイドの共重合体が好ましい。さらに、前記とも重合体において、エチレンオキシ鎖とプロピレンオキシ鎖の重量比が30/70〜70/30であることが好ましい。このような構成とすることにより、本発明の効果がより効果的に発揮される。
ポリエーテルポリオールの製造方法は公知の方法を採用でき、例えば、特開2001−40382号公報の記載を参酌できる。具体的には、ポリオールにアルキレンオキサイドを付加して、ポリエテールポリオールを得ることが例示される。付加の形態としては、例えば、1種類のアルキレンオキサイドの単独付加、2種類以上のアルキレンオキサイドのブロック状付加、ランダム状付加又はブロック状付加とランダム状付加の混合等の形態が挙げられる。
本発明で用いるポリエーテルポリオールの重量平均分子量(Mw)は、特に定めるものでは無いが、ポリスチレン換算で100〜100,000であることが好ましく、2000〜10,000であることがより好ましく、4,000〜6,000であることがさらに好ましい。
ポリエーテルポリオールの配合量は、ポリアミド樹脂100重量部に対し、下限値としては、0.01重量部以上が好ましく、0.1重量部以上がより好ましく、0.5重量部以上がさらに好ましい。上限値としては、10重量部以下が好ましく、5重量部以下より好ましく、3重量部以下が特に好ましい。ポリエーテルポリオールは、1種類のみ含んでいても良いし、2種類以上含んでいても良い。2種類以上含む場合は、その合計量が上記範囲となることが好ましい。
また、本発明では、ポリエーテルポリオールと酸化防止剤の重量比が、1.0:0.3〜1.0:2.0であることが好ましく、1.0:0.4〜1.0:1.8であることがより好ましく、1.0:0.5〜1.0:1.6であることがさらに好ましい。このような範囲とすることにより、ポリエーテルポリオールと酸化防止剤の作用が相乗的に向上し、本発明の効果をより効果的に発揮する。
<離型剤>
本発明のポリアミド樹脂組成物は、離型剤を含んでいてもよい。離型剤としては、例えば、脂肪族カルボン酸、脂肪族カルボン酸の塩、脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステル、数平均分子量200〜15,000の脂肪族炭化水素化合物、ポリシロキサン系シリコーンオイルなどが挙げられる。
脂肪族カルボン酸としては、例えば、飽和または不飽和の脂肪族一価、二価または三価カルボン酸を挙げることができる。ここで脂肪族カルボン酸とは、脂環式のカルボン酸も包含する。これらの中で好ましい脂肪族カルボン酸は炭素数6〜36の一価または二価カルボン酸であり、炭素数6〜36の脂肪族飽和一価カルボン酸がさらに好ましい。かかる脂肪族カルボン酸の具体例としては、パルミチン酸、ステアリン酸、カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、メリシン酸、テトラトリアコンタン酸、モンタン酸、アジピン酸、アゼライン酸などが挙げられる。また、脂肪族カルボン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩が例示される。
脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステルにおける脂肪族カルボン酸としては、例えば、前記脂肪族カルボン酸と同じものが使用できる。一方、アルコールとしては、例えば、飽和または不飽和の一価または多価アルコールが挙げられる。これらのアルコールは、フッ素原子、アリール基などの置換基を有していてもよい。これらの中では、炭素数30以下の一価または多価の飽和アルコールが好ましく、炭素数30以下の脂肪族又は脂環式飽和一価アルコールまたは脂肪族飽和多価アルコールがさらに好ましい。
かかるアルコールの具体例としては、オクタノール、デカノール、ドデカノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、2,2−ジヒドロキシペルフルオロプロパノール、ネオペンチレングリコール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。
脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステルの具体例としては、蜜ロウ(ミリシルパルミテートを主成分とする混合物)、ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル、ベヘン酸ステアリル、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリントリステアレート、ペンタエリスリトールモノパルミテート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート等が挙げられる。
数平均分子量200〜15,000の脂肪族炭化水素としては、例えば、流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャ−トロプシュワックス、炭素数3〜12のα−オレフィンオリゴマー等が挙げられる。なお、ここで脂肪族炭化水素としては、脂環式炭化水素も含まれる。また、脂肪族炭化水素の数平均分子量は好ましくは5,000以下である。
これらの中では、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスまたはポリエチレンワックスの部分酸化物が好ましく、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスがさらに好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物が離型剤を含む場合、離型剤の含有量は、ポリアミド樹脂の100重量部に対して、0.001〜2重量部であることが好ましく、0.01〜1重量部であることがより好ましい。離型剤の含有量が前記範囲の下限値未満の場合は、離型性の効果が十分でない場合があり、離型剤の含有量が前記範囲の上限値を超える場合は、耐加水分解性の低下、射出成形時の金型汚染などが生じる可能性がある。
<他の成分>
本発明のポリアミド樹脂組成物は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で他の成分を含んでいても良い。このような添加剤としては、ガラス繊維等のフィラー、光安定剤、難燃剤、紫外線吸収剤、染顔料、蛍光増白剤、滴下防止剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、流動性改良剤、可塑剤、分散剤、抗菌剤などが挙げられる。これらの成分は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
<ポリアミド樹脂組成物の製造方法>
本発明のポリアミド樹脂組成物の製造方法としては、任意の方法が採用される。
例えば、ポリアミド樹脂と各種添加剤をV型ブレンダー等の混合手段を用いて混合し、一括ブレンド品を調製した後、ベント付き押出機で溶融混練してペレット化する方法が挙げられる。ガラス繊維を配合する場合には、二段階練込法として、予め、ガラス繊維以外の成分を、十分混合後、ベント付き押出機で溶融混練りしてペレットを製造した後、そのペレットとガラス繊維を混合後、ベント付き押出機で溶融混練りする方法が挙げられる。
押出機の混練ゾーンのスクリュー構成は、混練を促進するエレメントを上流側に、昇圧能力のあるエレメントを下流側に配置されることが好ましい。
混練を促進するエレメントとしては、順送りニーディングディスクエレメント、直交ニーディングディスクエレメント、幅広ニーディングディスクエレメント、および順送りミキシングスクリューエレメント等が挙げられる。
溶融混練に際しての加熱温度は、180〜360℃の範囲から適宜選ぶことができる。温度が高すぎると分解ガスが発生しやすく、不透明化の原因になる場合がある。それ故、剪断発熱等に考慮したスクリュー構成の選定が望ましい。混練り時や、後行程の成形時の分解を抑制する為、酸化防止剤や熱安定剤の使用が望ましい。特に、本発明では、加熱温度を300℃以上にしても、成形品の耐熱老化性を向上可能な点で価値が高い。
<成形品>
本発明は、本発明のポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形品および製造方法にも関する。成形品の製造方法は、特に限定されず、熱可塑性樹脂組成物について一般に採用されている成形法を任意に採用できる。その例を挙げると、射出成形法、超高速射出成形法、射出圧縮成形法、二色成形法、ガスアシスト等の中空成形法、断熱金型を使用した成形法、急速加熱金型を使用した成形法、発泡成形(超臨界流体も含む)、インサート成形、IMC(インモールドコーティング成形)成形法、押出成形法、シート成形法、熱成形法、回転成形法、積層成形法、プレス成形法、ブロー成形法などが挙げられる。また、ホットランナー方式を使用した成形法を用いることもできる。
本発明では、本発明のポリアミド樹脂組成物を、300℃以上で成形することができることから、高温での加熱加工が必要な用途に好ましく用いられる。
本発明の成形品は、各種電子機器部品の筐体、車輌部材その他、各種樹脂成形品に好ましく用いられる。
本発明の成形品は、50℃で240時間処理後の、ASTM D−638に従って測定した引張破壊強さを、処理前の引張破壊強さで割った値に100をかけた数値が31%以上であることが好ましく、35%以上であることがより好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
<原材料>
ポリアミド樹脂:以下の方法により合成した。
撹拌機、分縮器、冷却器、温度計、滴下装置及び窒素導入管、ストランドダイを備えた内容積50リットルの反応容器に、精秤したセバシン酸(伊藤製油(株)製、製品名セバシン酸TA)8950g(44.25mol)、次亜リン酸カルシウム12.54g(0.074mol)、酢酸ナトリウム6.45g(0.079mol)を秤量して仕込んだ。反応容器内を十分に窒素置換した後、窒素で0.4MPaに加圧し、撹拌しながら20℃から190℃に昇温して55分間でセバシン酸を均一に溶融した。次いでパラキシリレンジアミン(三菱瓦斯化学(株)製)5960g(43.76mol)を撹拌下で110分を要して滴下した。この間、反応容器内温は293℃まで連続的に上昇させた。滴下工程では圧力を0.42MPaに制御し、生成水は分縮器及び冷却器を通して系外に除いた。分縮器の温度は145〜147℃の範囲に制御した。パラキシリレンジアミン滴下終了後、反応容器内圧力0.42MPaにて20分間重縮合反応を継続した。この間、反応容器内温は296℃まで上昇させた。その後、30分間で反応容器内圧力を0.42MPaから0.12MPaまで減圧した。この間に内温は298℃まで昇温した。その後0.002MPa/分の速度で減圧し、20分間で0.08MPaまで減圧し、分子量1,000以下の成分量を調整した。減圧完了時の反応容器内の温度は301℃であった。その後、系内を窒素で加圧し、反応容器内温度301℃、樹脂温度301℃で、ストランドダイからポリマーをストランド状に取出して20℃の冷却水にて冷却し、これをペレット化し、約13kgのポリアミド樹脂を得た。なお、冷却水中での冷却時間は5秒、ストランドの引き取り速度は100m/分とした。
酸化防止剤1:BASFジャパン製、IRGANOX1098
Figure 2016074804
酸化防止剤2:セイシン企業製、NHP(ヨウ化カリウム83重量% 塩化第一銅15重量%、ステアリン酸カルシウム2重量%の混合物)
酸化防止剤3:IRGANOX1010
Figure 2016074804
酸化防止剤4:IRGANOX245
Figure 2016074804
ポリエーテルポリオール:ADEKA製、PR−3007、Mw5100、PEGおよびEOの合計量と、PPGおよびPOの合計量の重量比は、68/32である。
離型剤:日東化成工業製、モンタン酸カルシウムCS−8CP
実施例1
<コンパウンド>
後述する下記表に示す組成となるように、各成分をそれぞれ秤量し、二軸押出機(東芝機械製、TEM26SS)の根元から投入し、溶融し樹脂組成物ペレットを作製した。押出機の温度設定は、300℃とした。
<耐熱老化性(強度保持率)>
上記で得られた樹脂組成物ペレットを用い、引張試験片(ASTM D−638 4号ダンベル2mm厚)を作製した。得られた引張試験片の初期の引張破壊強さをASTM D−638に従って測定した。また、得られた引張試験片を、熱風循環式乾燥機(エスペック製、恒温器SPHH−201)を用いて、150℃で240時間処理し、その後、ASTM D−638に従って引張破壊強さを測定した。
耐熱老化性は、150℃で240時間処理後の引張破壊強さを、初期の引張破壊強さで割った値に100をかけた数値として算出した。
実施例2〜5、比較例1〜5
実施例1において、各成分を表1に記載の通り変更し、他は同様に行った。
Figure 2016074804
上記表において、各成分の量は重量部で示しており、耐熱老化性の単位は、%を示している。
上記表から明らかなとおり、ポリエーテルポリオールを配合することにより、耐熱老化性が顕著に向上した。特に、ポリエーテルポリオールと銅化合物の併用により、顕著に耐熱老化性が向上した。

Claims (15)

  1. ポリアミド樹脂、酸化防止剤、および、ポリエーテルポリオールを含む、ポリアミド樹脂組成物。
  2. 前記酸化防止剤が、銅化合物、ハロゲン化アルカリ、及び、ヒンダード系熱安定剤から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. 前記ヒンダード系熱安定剤が、ヒンダードフェノール化合物である、請求項2に記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. 前記ヒンダード化合物が、アミド結合を有するヒンダードフェノール化合物である、請求項3に記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. 前記ヒンダード系熱安定剤がN、N’−ヘキサン−1,6ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4ヒドロキシフェニルプロピオンアミド]である請求項2に記載のポリアミド樹脂組成物。
  6. 前記ハロゲン化アルカリが、ヨウ化カリウム、臭化カリウム、塩化カリウムおよび塩化ナトリウムから選択される、請求項2に記載のポリアミド樹脂組成物。
  7. 前記銅化合物が、ヨウ化銅、臭化銅、酢酸銅および塩化銅から選択される、請求項2に記載のポリアミド樹脂組成物。
  8. 前記ポリエーテルポリオールが、プロピレングリコールとエチレンオキサイドの共重合体および/またはエチレングリコールとプロピレンオキサイドの共重合体であって、エチレンオキシ鎖とプロピレンオキシ鎖の重量比が30/70〜70/30である請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  9. 前記ポリエーテルポリオールの重量平均分子量(Mw)がポリスチレン換算で4,000〜6,000である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  10. 前記ポリアミド樹脂が、ジアミン成分に由来する構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、かつジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上が炭素数6〜18のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するポリアミド樹脂である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  11. 前記ポリアミド樹脂が、ジアミン成分に由来する構成単位の70モル%以上がパラキシリレンジアミンに由来し、かつジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上が炭素数8〜18の脂肪族ジカルボン酸に由来するポリアミド樹脂である、請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  12. 前記ポリアミド樹脂が、ジアミン成分に由来する構成単位の70モル%以上がパラキシリレンジアミンに由来し、かつジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上がセバシン酸に由来するポリアミド樹脂である、請求項1〜11のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  13. 前記ポリアミド樹脂の融点が270℃以上である、請求項1〜12のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形品。
  15. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物を、300℃以上で成形することを含む、成形品の製造方法。
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