JP2016061939A - 光硬化性組成物 - Google Patents
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- RZJKZTPKSRPUFJ-UHFFFAOYSA-N CC(C)(C(N1CC2OC2)=O)N(CC2OC2)C1=O Chemical compound CC(C)(C(N1CC2OC2)=O)N(CC2OC2)C1=O RZJKZTPKSRPUFJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 0 CCC(CC)(*C)C(C(I)=C1*)=C(*)C(*)=CC1(C)N*1C(*)=C(*)C(*C2OC2)=C(*)C(*)=C1 Chemical compound CCC(CC)(*C)C(C(I)=C1*)=C(*)C(*)=CC1(C)N*1C(*)=C(*)C(*C2OC2)=C(*)C(*)=C1 0.000 description 1
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Abstract
Description
従って、本発明の目的は、透明性を有し且つ、着色剤が配合されても硬化性が損なわれない、紫外線、電子線に対する感度の高い耐薬品性が良好な光硬化性組成物を提供することにある。また、遮光性が高く高抵抗の光硬化性組成物を提供することにある。
(式中、Mは直接結合、炭素原子数1〜6の炭化水素基、炭素原子数3〜20の脂環式炭化水素基、−O−、−S−、−SO2−、−SS−、−SO−、−CO−、−OCO−又は下記式(d)、(e)、(f)或いは(g)で表される群から選ばれる置換基を表し、該炭化水素基はハロゲン原子で置換されていてもよく、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、又はハロゲン原子を表し、nは0〜10の数である。)
(式中、R9は炭素原子数1〜3のアルキル基或いは炭素原子数5〜10のシクロアルキル基を表す。R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37及びR38は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、炭素原子数2〜20の複素環基、又はハロゲン原子を表し、上記アルキル基およびアリールアルキル基中のアルキレン部分は、不飽和結合、−O−又は−S−で中断されてもよく、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R22、R23、R24、R25、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37及びR38は、隣接するR10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R22、R23、R24、R25、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37 及びR38同士で環を形成してもよい。)
本発明の光硬化性組成物に用いられるエポキシ化合物(A)は、上記式(a)、(b)或いは(c)で表される群から選ばれる基を含む構造を有す。上記式(a)、(b)或いは(c)で表される群から選ばれる基は、エポキシ化合物中に1個含まれていてもよく、2個以上含まれていてもよい。また、2個以上含まれている場合、複数ある該基は同一であってもよく、異なっていても良い。
上記式(a)、(b)或いは(c)で表される群から選ばれる基としては、(a)に該当するものとして(a−1)又は(a−2)で表される基、(b)に該当するものとして(b−1)、(b−2)又は(b−3)で表される基、(c)に該当するものとして(c−1)で表される基が挙げられる。
(a)で表される基を構造に含むエポキシ化合物として6−メチル−2−ニトロ−3−(2−オキシラニルメトキシ)ピリジン、N,N−ジブチル−5−[2−(4−ニトロフェニル)ジアゼニル]−4−[4−(2−オキシラニルメトキシ)フェニル]−2−チアゾールアミン、2−メチル−6−(2−オキシラニルメトキシ)−1H−ベンゾイミダゾール、2−[4−(3−ブチル−2−オキシラニルメトキシ)フェニル]−5−オクチルピリミジン、3,6−ビス[4−2−オキシラニルメトキシ)フェニル]−1,2,4−トリアジン、3−メチル−5−[[2−(2−オキシラニルメトキシ)フェノキシ]メチル]−1,2,4−オキサジアゾール、2−[4−(2−オキシラニルメトキシ)フェニル]−1H−イミダゾール、4−[4−(2−オキシラニルメトキシ)1,2,5−チアジアゾール−3−イル]モルフォリン等が挙げられ、
(b)で表される基を構造に含むエポキシ化合物としてN−[3−(2−オキシラニルメトキシ)フェニル]ウレア、5−[[4−(2−オキシラニルメトキシ)フェニル]メチレン]−2,4,6(1H, 3H, 5H)−ピリミジントリオン、1,3−ジヒドロ−1−メチル−3−(2−オキシラニルメチル)−2H−イミダゾール−2−オン、2−(2−オキシラニルメチル)−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−3(2H)−オン、5−ブロモ−4,6−ジメチル−1−(2−オキシラニルメチル)−2(1H)−ピリミジノン、2,4−ジヒドロ−4−(1−メチルエチル)−5−[[(2−メチル−2−オキシラニル)メチル]チオ]−3H−1,2,4−チアゾール−3−オン、1−メチル−3−(2−オキシラニルメチル)−2,4,5−イミダゾリジントリオン、3−(2−オキシラニルメチル)−2,4−イミダゾリジンジオン、1−メチル−3−(2−オキシラニルメチル)−2−イミダゾリジノン、1,1,3,5−トリス(2−オキシラニルメチル)1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3−ジヒドロ−4−(2−オキシラニルメトキシ)−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、1,3-ジメチル-6-[(2−フェニル−2−オキシラニル)メチル]−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン、ビス(オキシラニルメチル)カルバミックアジド、1,4−ジヒドロ−1,4−ビス(2−オキシラニルメチル)−5H−テトラアゾールー5−オン、4−メチル−4−(2-オキシラニル)−1−フェニル−1,3−ジアゼチジン−2−オン、1,2,4−トリス(2−オキシラニルメチル)−1,2,4−トリアゾリジン−3,5−ジオン、2−(4,4,6−トリメチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−イリジエン−ヒドラジンカルボキシサミド、3,7−ジヒドロ−3,7−ジメチル−1−(2−オキシラニルメチル)−1H−プリン−2,6−ジオン、1,3,4,6−テトラキス(2−オキシラニルメチル)テトラヒドロイミダゾ[4,5-d]イミダゾール−2,5(1H,3H)ジオン、ジグリシジル ジメチルヒダントイン等が挙げられ、
(c)で表される基を構造に含むエポキシ化合物としてとして3−(2−オキシラニルメチル)−オキサゾロ[4,5−b]−2(3H)−オン、オクタヒドロ−4H−オキシレノ[f]イソインドール−4−カルボン酸t−ブチル、アジドカルボン酸(3−メチルオキシラニル)メチル、フェニルカルバメート、N―(グリコシロキシカルボニル)アニリンなどが挙げられる。
上記式(a)、(b)或いは(c)で表される群から選ばれる基を構造に含むエポキシ化合物(A)としては、市販のものを用いることもでき、例えば、下記に示すTEPIC(日産化学工業社製)、TG-G、DG−DMH(四国化成工業社製)等が挙げられる。
本発明の光硬化性組成物に用いられる不飽和化合物(B)は、上記一般式(I)で表わされるエポキシ化合物に不飽和一塩基酸を付加させた構造を有するエポキシ付加化合物と、多塩基酸無水物とのエステル化反応により得られる反応生成物である。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8で表される炭素原子数1〜10のアルコキシ基としては、メチルオキシ、エチルオキシ、iso−プロピルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、iso−ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ等が挙げられ、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8並びに後述するR10〜R38で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
また上記式(d)、(e)、(f)或いは(g)で表される群から選ばれる置換基において、R9で表される炭素原子数1〜3のアルキル基或いは炭素原子数5〜10のシクロアルキル基としては、上記R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及8で表される炭素原子数1〜10のアルキル基の例のうち、炭素原子数1〜3のもの及び炭素原子数5〜10の環状脂肪族基がそれぞれ挙げられ、
R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37及びR38(本明細書中、R10〜R38とも記載する)で表される炭素原子数1〜10のアルキル基及び炭素原子数1〜10のアルコキシ基としては、上記R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8で例示したものが挙げられ、
R10〜R38で表される炭素原子数6〜20のアリール基としては、フェニル、ナフチル、アントラセン−1−イル、フェナントレン−1−イル、o−トリル、m−トリル、p−トリル、4−ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソブチルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ−t−ブチルフェニル、2,5−ジ−t−ブチルフェニル、2,6−ジ−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−ペンチルフェニル、2,5−ジ−t−アミルフェニル、シクロヘキシルフェニル、ビフェニル、2,4,5−トリメチルフェニル、4−クロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、4−トリクロロフェニル、4−トリフルオロフェニル、パーフルオロフェニル等が挙げられ、
R10〜R38で表される炭素原子数7〜20のアリールアルキル基としては、ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロピル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル、4−クロロフェニルメチル等が挙げられ、
R10〜R38で表される複素環基としては、ピロリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピペラジル、ピペリジル、ピラニル、ピラゾリル、トリアジル、ピロリジル、キノリル、イソキノリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、トリアゾリル、フリル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、チアジアゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、インドリル、ユロリジル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、2−ピロリジノン−1−イル、2−ピペリドン−1−イル、2,4−ジオキシイミダゾリジン−3−イル、2,4−ジオキシオキサゾリジン−3−イル等が挙げられる。
また、上記不飽和一塩基酸を付加させた後にエステル化反応させる上記多塩基酸無水物としては、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、2,2'−3,3'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテート、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、無水メチルハイミック酸等が挙げられる。
即ち、上記エポキシ化合物のエポキシ基1個に対し、上記不飽和一塩基酸のカルボキシル基が0.1〜1.0個で付加させた構造を有するエポキシ付加物において、該エポキシ付加物の水酸基1個に対し、上記多塩基酸無水物の酸無水物構造が0.1〜1.0個となる比率となるようにするのが好ましい。
上記エポキシ化合物、上記不飽和一塩基酸及び上記多塩基酸無水物の反応は、常法に従って行なうことができる。
本発明の光硬化性組成物に用いられる光重合開始剤(C)としては、従来既知の光ラジカル開始剤を用いることが可能である。光ラジカル重合開始剤としては、光照射によりラジカルを発生するものであれば特に制限されず従来既知の化合物を用いることが可能であり、例えば、アセトフェノン系化合物、ベンジル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物などのケトン系化合物、オキシムエステル系化合物などを好ましいものとして例示することができる。
(式中、R39及びR40は、それぞれ独立に、水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基を表し、
R41及びR42は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、カルボキシル基、R43、OR44、SR45、NR46R47、COR48、SOR49、SO2R50又はCONR51R52を表し、R39及びR40は、互いに結合して環を形成していてもよく、
R43、R44、R45、R46、R47、R48、R49、R50、R51及びR52は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基を表し、
X1は、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、CR53R54、CO、NR55又はPR56を表し、
X2は、単結合又はCOを表し、
R53、R54、R55及びR56は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基又は炭素原子数7〜30のアリールアルキル基を表し、
前記のアルキル基又はアリールアルキル基中のメチレン基は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアン基、水酸基、カルボキシル基又は複素環基で置換されていてもよく、−O−で中断されていてもよく、
R53、R54、R55及びR56は、それぞれ独立に、隣接するどちらかのベンゼン環と一緒になって環を形成していてもよい。
hは、0〜4の整数を表し、
iは、0〜5の整数を表す。)
本発明の光硬化性組成物に用いられる着色剤(D)としては、無機色材又は有機色材を用いることができ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記無機色材又は有機色材としては、例えば、ニトロソ化合物、ニトロ化合物、アゾ化合物、ジアゾ化合物、キサンテン化合物、キノリン化合物、アントラキノン化合物、クマリン化合物、フタロシアニン化合物、イソインドリノン化合物、イソインドリン化合物、キナクリドン化合物、アンタンスロン化合物、ペリノン化合物、ペリレン化合物、ジケトピロロピロール化合物、チオインジゴ化合物、ジオキサジン化合物、トリフェニルメタン化合物、キノフタロン化合物、ナフタレンテトラカルボン酸、アゾ染料、シアニン染料の金属錯体化合物、レーキ顔料、ファーネス法、チャンネル法又はサーマル法によって得られるカーボンブラック、或いはアセチレンブラック、ケッチェンブラック又はランプブラック等のカーボンブラック、上記カーボンブラックをエポキシ樹脂で調整又は被覆したもの、上記カーボンブラックを予め溶媒中で樹脂で分散処理し、20〜200mg/gの樹脂を吸着させたもの、上記カーボンブラックを酸性又はアルカリ性表面処理したもの、平均粒径が8nm以上でDBP吸油量が90ml/100g以下のカーボンブラック、950℃における揮発分中のCO及びCO2から算出した全酸素量が、表面積100m2当たり9mg以上であるカーボンブラック、黒鉛、黒鉛化カーボンブラック、活性炭、炭素繊維、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、カーボンナノホーン、カーボンエアロゲル、フラーレン、アニリンブラック、ピグメントブラック7、チタンブラック、酸化クロム緑、ミロリブルー、コバルト緑、コバルト青、マンガン系、フェロシアン化物、リン酸塩群青、紺青、ウルトラマリン、セルリアンブルー、ピリジアン、エメラルドグリーン、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、合成鉄黒、アンバー等の有機又は無機顔料を用いることができる。
本発明の光硬化性組成物には、更にシランカップリング剤(E)を用いることができる。該シランカップリング剤としては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシランなどのアルキル官能性アルコキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシランなどのアルケニル官能性アルコキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどの(メタ)アクリル酸エステル官能性アルコキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性アルコキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ −アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ官能性アルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト官能性アルコキシシラン、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラノルマルブトキシドなどのチタンアルコキシド類、チタンジオクチロキシビス(オクチレングリコレート)、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)などのチタンキレート類、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシモノアセチルアセトネートなどのジルコニウムキレート類、ジルコニウムトリブトキシモノステアレートなどのジルコニウムアシレート類、メチルトリイソシアネートシランなどのイソシアネートシラン類等を用いることができ、特に、アルキル官能性アルコキシシラン、エポキシ官能性アルコキシシラン、イソシアネートシランが、耐湿熱試験における密着性が高いので好ましい。
また、上記酸価を有する化合物は、更に単官能又は多官能エポキシ化合物を反応させることにより酸価調整してから用いることもできる。上記酸価を有する化合物の酸価を調整することにより、感光性樹脂のアルカリ現像性を改良することができる。上記酸価を有する化合物(即ちアルカリ現像性を付与するエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物)は、固形分の酸価が5〜120mgKOH/gの範囲であることが好ましく、単官能又は多官能エポキシ化合物の使用量は、上記酸価を満たすように選択するのが好ましい。
上記ビスフェノール型エポキシ化合物としては、上記一般式(I)で表されるエポキシ化合物を用いることができる他、例えば、水添ビスフェノール型エポキシ化合物等のビスフェノール型エポキシ化合物も用いることができる。
また上記グリシジルエーテル類としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,8−オクタンジオールジグリシジルエーテル、1,10−デカンジオールジグリシジルエーテル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)プロパン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)エタン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)メタン、1,1,1,1−テトラ(グリシジルオキシメチル)メタン等を用いることができる。
その他、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ化合物等のノボラック型エポキシ化合物;3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン等の脂環式エポキシ化合物;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル類;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルP−アミノフェノール、N,N−ジグリシジルアニリン等のグリシジルアミン類;1,3−ジグリシジル−5,5−ジメチルヒダントイン、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ化合物;ジシクロペンタジエンジオキシド等のジオキシド化合物;ナフタレン型エポキシ化合物;トリフェニルメタン型エポキシ化合物;ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物等を用いることもできる。
また縮合反応終了後に、前記親水性溶媒に反応混合物を溶解し、水、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の沈殿剤に添加することにより、ノボラック樹脂を析出させ、析出物を分離し、加熱乾燥することにより回収することもできる。
また、これら無機化合物は、例えば、充填剤、反射防止剤、導電剤、安定剤、難燃剤、機械的強度向上剤、特殊波長吸収剤、撥インク剤等としても好適に用いられる。
液晶表示パネルなどに用いるカラーフィルタの製造は、本発明又はそれ以外の着色組成物を用いて、上記(1)〜(4)の工程を繰り返し行い、2色以上のパターンを組み合わせて作成することができる。
1,1−ビス〔4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル〕インダン43g、アクリル酸11g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.05g、テトラブチルアンモニウムアセテート0.11g及びPGMEA23gを仕込み、120℃で16時間撹拌した。室温まで冷却し、PGMEA35g及びビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物9.4gを加えて120℃で8時間撹拌した。更にテトラヒドロ無水フタル酸6.0gを加えて120℃で4時間、100℃で3時間、80℃で4時間、60℃で6時間、40℃で11時間撹拌後、PGMEA27gを加えて、PGMEA溶液として光重合性不飽和化合物No.1を得た(Mw=4000、Mn=2100、酸価(固形分)86mgKOH/g)。
9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン75.0g、アクリル酸23.8g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.273g、テトラブチルアンモニウムクロリド0.585g、及びPGMEA65.9gを仕込み、90℃で1時間、100℃ で1時間、110℃ で1時間及び120℃ で14時間撹拌した。室温まで冷却し、無水コハク酸25.9g、テトラブチルアンモニウムクロリド0.427g、及びPGMEA1.37gを加えて、100℃ で5時間撹拌した。さらに、9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン30.0g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.269g、及びPGMEA1.50gを加えて、90℃ で90分、120℃ で4時間撹拌後、PGMEA93.4gを加えて、PGMEA溶液として目的物である光重合性不飽和化合物No.2を得た(Mw=4190、Mn=2170,酸価(固形分)52mg・KOH/g)。
[表1]の配合に従って各成分を混合し、光硬化性組成物(実施例1〜5及び比較例1〜3)を得た。尚、表1中のA−1〜F−2の行の数字は質量部を表す。
A−2 TG-G(グリコールウリル骨格エポキシ化合物;四国化成工業社製)
A−3 DG−DMH(ヒダントイン骨格エポキシ化合物;四国化成工業社製)
A’−4 EP−4100L(ビスフェノールA骨格エポキシ化合物;ADEKA社製)
A’−5 EP−4088L(脂環骨格;エポキシ化合物ADEKA社製)
A’−6 N−660(クレゾールノボラック骨格エポキシ化合物;DIC社製)
B−1 光重合性不飽和化合物No.1
B−2 光重合性不飽和化合物No.2
C−1 NCI−831(ADEKA社製)
C−2 TR−PBG−304(Tronly社製)
E−1 KBM403(アルコキシシランカップリング剤;信越化学社製)
F−1 カヤラッドDPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート;日本化薬社製)
F−2 PGMEA
基板上にγ−グリシドキシプロピルメチルエトキシシランをスピンコートして良くスピン乾燥させた後、実施例1〜5で得られた光硬化性組成物No.1〜No.5及び比較例1〜3で得られた比較光硬化性組成物No.1〜No.3をスピンコート(1300r.p.m、50秒間)し乾燥させた。70℃で20分間プリベークを行った後、ポリビニルアルコール5質量%水溶液をコートして酸素遮断膜とした。70℃ にて20分間の乾燥後、所定のマスクを用い、光源として超高圧水銀ランプを用いて露光後、2.5質量%炭酸ナトリウム水溶液に25℃で30秒間浸漬して現像し、良く水洗した。水洗乾燥後、230℃ で1時間ベークしてパターンを定着させた。この露光の際に露光量を下記の(感度)の評価方法に記載の露光量に変更することにより、感度を評価した。また、実施例1〜5で得られた光硬化性組成物No.1〜No.5及び比較例1〜3で得られた比較光硬化性組成物No.1〜No.3について下記の評価方法により、透明性、耐薬品試験、体積抵抗率の測定を行った。結果を[表1]に示す。
(透明性)
実施例1〜5で得られた光硬化性組成物No.1〜No.5及び比較例1〜3で得られた比較光硬化性組成物No.1〜No.3を、クリア膜の膜厚が2μmとなるようにスピンコーティングし、プリベークとして110℃、2分焼成し、100mJ/cm2にて高圧水銀ランプにて露光、ポストベークとして230℃、20分焼成して得られたクリア膜の、400nm透過率が90%以上あるものを○、90%以下を×とした。
(耐薬品試験)
実施例1〜5で得られた光硬化性組成物No.1〜No.5及び比較例1〜3で得られた比較光硬化性組成物No.1〜No.3を、クリア膜の膜厚が2μmとなるようにスピンコーティングし、プリベークとして110℃、2分焼成し、100mJ/cm2にて高圧水銀ランプにて露光、ポストベークとして230℃、20分焼成し硬化膜を作成した。得られたクリア膜について50℃の王水に5分、40℃の4.5質量%KOH水溶液に5分、45℃ のAl酸水溶液(質量比:リン酸70%、硝酸10%、酢酸20%) に 5分、80℃のレジスト剥離液 N−300(ナガセケムテックス 社製) 20分(5分×4回)に順に連続浸漬試験した後、JIS K5600-5-6の試験方法に従い、塗膜に基盤目状にクロスカットを入れ耐薬試験を実施し、セロハンテープによってピーリングテストを行い、基盤目の剥離の状態を顕微鏡により確認をおこなった。100マスすべてハガレなかったものを○、少しでもハガレたものを×とした。
(体積抵抗率)
電極用にアルミ蒸着した100mm×100mm、厚み0.7mmのガラス基板上に、実施例1〜5で得られた光硬化性組成物No.1〜No.5及び比較例1〜3で得られた比較光硬化性組成物No.1〜No.3を、スピンコーターを用いて膜厚2.50μmとなるように塗布し、塗布基板を得た。次に、減圧乾燥後、塗布基板を230℃で210分加熱、放冷し、得られた硬化塗膜上に、面積1cm2の電極用のアルミを蒸着し、黒色塗膜をアルミ電極で挟んだサンプルを作製した。塗膜の体積抵抗率(Ω・cm)を、微小電流測定器(ADVANTEST社製「R8340A型」)によって測定した。
(感度)
露光量が40mJ/cm2で現像後のパターンの定着が十分だったものを40mJ、40mJ/cm2ではパターンの定着が不十分で、80mJ/cm2で露光したものを80mJとした。
[表2]の配合に従って各成分を混合し、着色剤(D)としてカーボンブラックを含有する光硬化性黒色組成物(実施例6〜11及び比較例4〜7)を得た。尚、表2中、A−1〜F−3の行の数字は質量部を表す。
A−2 TG-G(グリコールウリル骨格エポキシ化合物;四国化成工業社製)
A−3 DG−DMH(ヒダントイン骨格エポキシ化合物;四国化成工業社製)
A’−4 EP−4100L(ビスフェノールA骨格エポキシ化合物;ADEKA社製)
A’−5 EP−4088L(脂環骨格;エポキシ化合物ADEKA社製)
A’−6 N−660(クレゾールノボラック骨格エポキシ化合物;DIC社製)
B−1 光重合性不飽和化合物No.1
B−2 光重合性不飽和化合物No.2
C−1 NCI−831(ADEKA社製)
C−2 TR−PBG−304(Tronly社製)
D−1 表面処理カーボンブラック分散液D−1 (カーボンブラック20%、PGMEA75%)
D−2 表面処理カーボンブラック分散液D−2 (カーボンブラック20%、PGMEA76.5%)
E−1 KBM403(アルコキシシランカップリング剤;信越化学社製)
F−1 カヤラッドDPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート;日本化薬社製)
F−2 PGMEA
F−3 シクロヘキサノン
基板上にγ−グリシドキシプロピルメチルエトキシシランをスピンコートして良くスピン乾燥させた後、実施例6〜11で得られた光硬化性黒色組成物No.6〜No.11及び比較例4〜7で得られた比較光硬化性黒色組成物No.4〜No.7をスピンコート(1300r.p.m、50秒間)し乾燥させた。70℃で20分間プリベークを行った後、ポリビニルアルコール5質量%水溶液をコートして酸素遮断膜とした。70℃ にて20分間の乾燥後、所定のマスクを用い、光源として超高圧水銀ランプを用いて100mJ/cm2にて露光後、2.5質量%炭酸ナトリウム水溶液に25℃で30秒間浸漬して現像し、良く水洗した。水洗乾燥後、230℃ で1時間ベークしてパターンを定着させた。この露光の際に露光量を上記の(感度)の評価方法に記載の露光量に変更することにより、感度を評価した。また実施例6〜11で得られた光硬化性黒色組成物No.6〜No.11及び比較例4〜7で得られた比較光硬化性黒色組成物No.4〜No.7について、上記の方法で体積抵抗率の測定を行ったほか、下記の評価方法でOD値を測定した。結果を[表2]に示す。
実施例6〜11で得られた光硬化性黒色組成物No.6〜No.11及び比較例No.4〜7について膜厚が2μmとなるようにスピンコーティングし、プリベークとして110℃下で2分焼成し、100mJ/cm2にて高圧水銀ランプにて露光、ポストベークとして230℃下で20分焼成して、膜を得た。得られた膜のOD値をマクベス透過濃度計を用いて測定し、該OD値をポストベーク後の膜厚で割って、膜厚あたりのOD値を算出した。
Claims (7)
- 下記式(a)、(b)或いは(c)で表される群から選ばれる基を構造に含むエポキシ化合物(A)、
下記一般式(I)で表されるエポキシ化合物に不飽和一塩基酸を付加させた構造を有するエポキシ付加化合物と、多塩基酸無水物とのエステル化反応により得られる反応生成物である不飽和化合物(B)及び
光重合開始剤(C)を含有する光硬化性組成物。
(式中、Mは直接結合、炭素原子数1〜6の炭化水素基、炭素原子数3〜20の脂環式炭化水素基、−O−、−S−、−SO2−、−SS−、−SO−、−CO−、−OCO−又は下記式(d)、(e)、(f)或いは(g)で表される群から選ばれる置換基を表し、該炭化水素基はハロゲン原子で置換されていてもよく、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、又はハロゲン原子を表し、nは0〜10の数である。)
(式中、R9は炭素原子数1〜3のアルキル基或いは炭素原子数5〜10のシクロアルキル基を表す。R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37及びR38は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、炭素原子数2〜20の複素環基、又はハロゲン原子を表し、上記アルキル基およびアリールアルキル基中のアルキレン部分は、不飽和結合、−O−又は−S−で中断されてもよく、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R22、R23、R24、R25、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37及びR38は、隣接するR10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R22、R23、R24、R25、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37及びR38同士で環を形成してもよい。) - 更に、着色剤(D)を含有する請求項1又は2に記載の光硬化性組成物。
- 着色剤(D)が黒色顔料である請求項3に記載の光硬化性組成物。
- 更に、シランカップリング剤(E)を含有する請求項1、2、3または4に記載の光硬化性組成物。
- 請求項4又は5に記載の光硬化性組成物を用いたブラックマトリックス。
- 請求項6に記載のブラックマトリックスを有するカラーフィルタ。
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