JP2016058250A - リチウム電池用電極体及びリチウム電池 - Google Patents

リチウム電池用電極体及びリチウム電池 Download PDF

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Abstract

【課題】充放電を繰り返した際にも正負極間の短絡を防止して安全性を確保することができ、かつ、しかも十分に大きな出力が得られ、さらに大容量化も可能になるリチウム電池、および、これの製造に好適なリチウム電池用電極体を提供する。
【解決手段】集電極2と、集電極2の一方の面に当接して設けられ、Li金属またはLi合金を含む負極活物質層21と、負極活物質層21の、集電極2側とは反対の側に設けられた湿砂状電解質層22と、湿砂状電解質層22の、負極活物質層21側とは反対の側に設けられた無機固体電解質層23と、を含むリチウム電池用電極体30。湿砂状電解質層22は、複数の粒子に常温溶融塩電解質が含浸されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウム電池用電極体及びリチウム電池等に関する。
リチウムやリチウム含有物質を負極に用いたリチウム電池は、軽量かつ大容量であるだけでなく、適切な正極と組み合わせることで高い電圧を得ることができる。そのため、リチウム電池は、携帯用電子機器、カメラ、時計、電動工具、ハイブリッド自動車用のバッテリーなどに広く利用されている。
しかしながら、リチウム電池は、リチウムが高い活性を持ち、また、可燃性の有機電解液が用いられるため、安全性の確保に留意する必要がある。
特に、金属リチウムは、活物質のなかでも高い容量密度(約3860mAh/cc)を示すが、充放電時に負極からリチウムが樹枝(デンドライト)状に成長し、それが正極に短絡するおそれがあるため、安全性確保の観点から注意が必要である。
負極と正極との短絡および発火を防ぎ、安全性を高める試みとして、セラミックス電解質(無機固体電解質)を採用したリチウム電池が開発されている(例えば、特許文献1を参照)。
このリチウム電池では、セラミックス電解質が採用されているため、可燃性の有機溶液を用いる必要がなく、また、セラミックス電解質は不燃性であるため、安全性の点で優れている。
しかし、特許文献1の実施例に記載されているように、このリチウム電池では、セラミックスの電解質については、電解質の粉体を電極活物質とともに圧粉成型する方法がとられる。このため、セラミックス電解質粉と電極活物質との界面や、セラミックス電解質粉とセラミックス電解質粉との界面での接触が不十分になって良好な電池出力が得られなくなり、さらに、充放電サイクルに伴う体積変化によってその界面接触が不安定になり、サイクル寿命が劣化してしまう。
一方、スパッタリングなどの気相薄膜堆積法を用いて、正極薄膜/セラミックス電解質薄膜/負極薄膜のような積層体を形成するリチウム電池も報告されている(例えば、特許文献2参照)。このリチウム電池では、電極(正極薄膜又は負極薄膜)とセラミックス電解質との界面での接触が良好になり、かつ、活物質層や電解質層の厚さを小さくすることができるため、高い出力と良好なサイクル寿命特性が得られることが期待される。
しかしながら、特許文献2に記載のリチウム電池では、単位面積あたりの活物質の総厚が1μm〜数μm程度にしかならず、十分な容量の電池を作製するのが困難である。
すなわち、電池として十分な容量を得るためには、活物質の総厚を100μmを超えるようにする必要があるが、特許文献2の方法では100μmを超えるのは困難であり、十分な容量の電池が作製できるまでには至っていない。
特許文献3に記載のリチウム電池では、不燃性の常温溶融塩電解質を使用する点では安全性が高いが、この常温溶融塩電解質は液体であるため、金属リチウム負極を用いたり、黒鉛、カーボンなどからなる一般的な負極でもリチウム析出が生じてしまうような過充電を起こした場合、デンドライト成長による短絡が生じてしまう。
特開2006−277997号公報 特開2004−179158号公報 特開2002−110225号公報
リチウムやリチウム含有物質を負極に用いたリチウム電池には、例えば上述したような課題が存在する。充放電を繰り返した際にも正負極間の短絡を防止して安全性を確保することができ、かつ、しかも十分に大きな出力が得られ、さらに大容量化も可能になるリチウム電池、および、これの製造に好適なリチウム電池用電極体が求められている。
本発明は、上述した課題若しくは問題の少なくともひとつを解決するためになされたものであり、以下の態様及び実施形態をとることができる。
本発明に係るリチウム電池用電極体の第1の態様は、集電極と、前記集電極の一方の面に設けられた負極活物質層と、前記負極活物質層の、前記集電極側とは反対の側に設けられた湿砂状電解質層と、前記湿砂状電解質層の、前記負極活物質層側とは反対の側に設けられた無機固体電解質層と、を含み、前記湿砂状電解質層は、複数の粒子に常温溶融塩電解質が含浸されていることを特徴とする。
この構成によれば、湿砂状電解質層および無機固体電解質層によってデンドライトの成長を阻害し、負極と正極との間に短絡が生じるのを防止し、短絡を原因とする発火・爆発を防ぐことができる。よって、安全性の確保が可能となる。また、安全性を高めることができるため、容量密度が高い金属リチウムを負極に用いることが可能となり、リチウム電池の高出力化および大容量化を実現できる。また、リチウム電池の小型軽量化を図ることもできる。また、不燃性の無機固体電解質や常温溶融塩を用いるため、安全性の高いリチウム電池が得られる。
上記の第1の態様において、前記湿砂状電解質層と前記無機固体電解質層とからなる積層構造を2以上有することが好ましい。
これにより、デンドライトの成長をより確実に妨げ、正極と負極との短絡を防ぐ効果を高めることができる。
上記の第1の態様において、前記無機固体電解質層は、気相法により形成されることが好ましい。
気相法の採用により、緻密な無機固体電解質層を被覆性よく形成することができる。
本発明に係るリチウム電池用電極体の第2の態様は、集電極と、前記集電極の一方の面に設けられた電極合材層と、前記電極合材層の、前記集電極側とは反対の側に設けられた無機固体電解質層と、を含み、前記電極合材層は、電極活物質と、少なくとも湿砂状電解質とが混合されて構成され、前記湿砂状電解質は、複数の粒子に常温溶融塩電解質が含浸されていることを特徴とする。
この構成によれば、無機固体電解質層によってデンドライトの成長を阻害し、負極と正極との間に短絡が生じるのを防止し、短絡を原因とする発火・爆発を防ぐことができる。よって、安全性の確保が可能となる。安全性を高めることができるため、容量密度が高い金属リチウムを負極に用いることが可能となり、リチウム電池の高出力化および大容量化を実現できる。また、リチウム電池の小型軽量化を図ることもできる。また、不燃性の無機固体電解質や常温溶融塩を用いるため、安全性の高いリチウム電池が得ることができる。
上記の第2の態様において、前記無機固体電解質層の、前記電極合材層側とは反対の側には、湿砂状電解質層が設けられ、前記湿砂状電解質層は、複数の粒子に常温溶融塩電解質が含浸されていることが好ましい。
これにより、デンドライトの成長を確実に妨げ、正極と負極との短絡を防ぐ効果を高めることができる。
上記の第2の態様において、前記リチウム電池用電極体は、前記無機固体電解質層と前記湿砂状電解質層とからなる積層構造を2以上有することが好ましい。
これにより、デンドライトの成長を確実に妨げ、正極と負極との短絡を防ぐ効果を高めることができる。
上記の第2の態様において、前記無機固体電解質層は、気相法により形成されることが好ましい。
気相法の採用により、緻密な無機固体電解質層を被覆性よく形成することができる。
本発明に係るひとつのリチウム電池は、上記第1の態様のリチウム電池用電極体を負極に用いることが好ましい。
本発明に係るひとつのリチウム電池は、上記第2の態様のリチウム電池用電極体を負極に用いることが好ましい。
本発明に係るひとつのリチウム電池は、上記第2の態様のリチウム電池用電極体を正極に用いることが好ましい。
本発明に係るひとつのリチウム電池は、上記第2の態様のリチウム電池用電極体を正極に用い、かつ、上記第1の態様のリチウム電池用電極体、または上記第2の態様のリチウム電池用電極体を負極に用いることが好ましい。
本発明のリチウム電池の第1実施形態を示す模式図である。 図1に示すリチウム電池において、電極体にデンドライトが形成された状態を示す模式図である。 図1に示すリチウム電池において、電極体に形成されたデンドライトがさらに成長した状態を示す模式図である。 本発明のリチウム電池の第2実施形態を示す模式図である。 本発明のリチウム電池の第3実施形態を示す模式図である。 無機固体電解質層が負極活物質層に接して形成されたリチウム電池を示す模式図である。 前図に示すリチウム電池において、電極体にデンドライトが形成された状態を示す模式図である。 本発明の電極体の第4実施形態を示す模式図である。 本発明の電極体の第5実施形態を示す模式図である。 本発明のリチウム電池の第4実施形態を示す模式図である。 本発明のリチウム電池の第5実施形態を示す模式図である。 本発明のリチウム電池の第6実施形態を示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明を詳しく説明する。尚、用いる図は説明上の便宜的なものであり、図で示す構成要素の大きさの比率などは実際のものと異なる場合がある。
図1は、本発明のリチウム電池の第1実施形態であるリチウム電池1を示す模式図である。
リチウム電池1は、リチウム電池用電極体(以下、電極体という)20が負極に用いられ、電極体30が正極に用いられている。詳しくは、リチウム電池1は、電極体20である負極体31と、電極体30である正極体34とを有する。
まず、電極体20について説明する。電極体20は、本発明のリチウム電池用電極体の第1実施形態である。電極体20は、集電極2と、集電極2の一方の面に当接して設けられた負極活物質層21と、負極活物質層21上に設けられた湿砂状電解質層22と、湿砂状電解質層22上に設けられた無機固体電解質層23と、を備えている。
集電極2は、負極活物質層21の活物質と反応しない材料からなることが好ましい。集電極2の形成材料としては、銅(Cu)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、ゲルマニウム(Ge)、インジウム(In)、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)およびパラジウム(Pd)からなる群から選ばれる1つの金属、またはこの群から選ばれる2以上の金属元素を含む合金等が挙げられる。また、ステンレスを用いてもよいし、導電性の樹脂材料(導電ゴムなど)を使用することもできる。
負極体31用の集電極2の形成材料としては、銅が好適である。
集電極2は、薄板材または箔材で構成してもよいし、気相法(スパッタ法、蒸着法、CVD法)により形成してもよい。
集電極2の厚さは0.1μm〜2000μmが好ましく、例えば10μm〜200μmとすることができる。集電極2には、負極配線層(図示せず)が接続されていてもよい。
負極活物質層21は、少なくとも充電状態でLi金属またはLi合金を含むことが好ましい。
Li合金としては、Li系合金(Li−Ag、Li−Al、Li−In、Li−Bi、Li−Sb、Li−Si、Li−Snなど)を用いることができる。また、LiとSi系合金(Si−Mn、Si−Co、Si−Niなど)との合金を用いてもよい。
負極活物質層21には、次の材料を用いてもよい。
(1)グラファイト、ハードカーボン、アモルファスカーボン、グラフェン、フラーレン、カーボンナノチューブなどの炭素材料
(2)LiTi12、LiTi、LiTiOなどのリチウム複酸化物
(3)五酸化ニオブ(Nb)、五酸化バナジウム(V)、酸化チタン(TiO)(アナターゼ型、ルチル型およびブルカイト型を含む)、四酸化三コバルト(Co)、酸化インジウム(In)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、酸化ニッケル(NiO)、酸化シリコン(SiO)、二酸化シリコン(SiO)、錫(Sn)が添加された酸化インジウム(ITO)、アルミニウム(Al)が添加された酸化亜鉛(AZO)、ガリウム(Ga)が添加された酸化亜鉛(GZO)、アンチモン(Sb)が添加された酸化スズ(ATO)、フッ素(F)が添加された酸化スズ(FTO)、などの酸化物
負極活物質層21の厚さは0μm〜200μmが好ましく、0μm〜100μmがさらに好ましい。
負極活物質層21は、薄板材または箔材で構成してもよいし、気相法(スパッタ法、蒸着法、CVD法)により形成してもよい。
集電極2上には、充電によりLiが析出することによりLi層が形成されるため、これを負極活物質層21として用いることもできる。このため、使用前の段階で負極活物質層21が形成されていない場合でもリチウム電池としての機能に支障は生じない。
湿砂状電解質層22は、負極活物質層21の、集電極2側とは反対側の面(すなわち、図1における負極活物質層21の上面)に形成されている。湿砂状電解質層22は、絶縁性材料からなる湿砂粒子22aに常温溶融塩電解質を含浸させることにより形成される。湿砂粒子22aは、例えば酸化物、硫化物、ポリ酸塩、ガラス、結晶質材料などからなる。具体例としては、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、コロイダルジルコニア、コロイダルチタニア、フュームドシリカ、フュームドアルミナ、フュームドジルコニア、フュームドチタニアなどを挙げることができる。
湿砂粒子22aの平均粒径は5nm〜50μm(好ましくは5nm〜1μm)とすることができる。なお、平均粒径は、例えば、湿砂状電解質層22を任意の面で切断したときの露出した断面において、露出した全ての湿砂粒子22aが形成する面における最大径(最大長さ)の平均値とすることができる。
湿砂状電解質層22は、塑性や強度を付与するために、ポリテトラフルオロエチレンやポリビニルアルコールなどの結着剤を含んでもよい。 結着剤の添加量は1〜30質量%であるのが好ましい。
湿砂状(soggy sand)とは、粒子の表面が湿った状態をいう。湿砂粒子22aは、この層に含まれる液体(常温溶融塩)によって表面が湿った状態となっている。湿砂粒子22aの添加量は、液体に対して、例えば10〜90vol%(好ましくは50〜80vol%)とすることができる。なお、湿砂粒子22aの容量は嵩容量である。
常温溶融塩電解質とは、常温溶融塩を含む電解質組成物である。常温溶融塩は、常温で液状である塩であり、イオン性液体、イオン液体とも呼ぶ。常温溶融塩は、0℃〜200℃の温度範囲で液体であることが好ましい。常温溶融塩は耐熱性が高く、不揮発性であり、高真空でも分圧が低いため、スパッタ法、蒸着法、CVD法などの気相プロセスにも適応可能である。
常温溶融塩は、カチオンとアニオンとの組み合わせで構成される。以下、カチオンとアニオンを例示する。
カチオン:1−エチルー3−メチルイミダゾリウム(1−ethyl−3−methylimidazolium)(EMI)、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウム(N,N−diethyl−N−methyl−N−(2−methoxyethyl)ammonium)(DEME)、N−メチル−N−プロピル ピロリジニウム(N−Methyl−N−propyl pyrrolidinium)(P13)、N−メチル−N−ピロピルピペリジニウム(N−Methyl−N−propylpiperidinium)(PP13)、N−エチル−N−ブチル ピロリジニウム(N−ethyl−N−buthyl pyrrolidinium)(P24)などが使用できる。カチオンとしては、これらのうち1または2以上を用いることができる。
アニオン:ビス(フルオロスルホニル)イミド(bis(fluorosulfonyl)imide)(FSI)、(フルオロスルホニル)(トリフルオロメチルスルホニル)イミド((fluorosulfonyl)(trifluoromethylsulfonyl)imide)(FTI)、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(bis(trifluoromethylsulfonyl)imide)(TFSI)、ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド(bis(pentafluoroethylsufonyl)imide)(BETI)、テトラフルオロホウ酸(tetrafluoroborate)(BF)、トリフルオロメチルトリフルオロホウ酸(trifluoromethyltrifluoroborate)(CFBF)、ペンタフルオロエチルトリフルオロホウ酸(pentafluoroethyltrifluoroborate)(CFCFBF)、ヘキサフルオロリン酸(hexafluorophospate)(PF)などが使用できる。アニオンとしては、これらのうち1または2以上を用いることができる。
常温溶融塩電解質としては、常温溶融塩にリチウム塩を溶解させたものが使用できる。
リチウム塩は、例えば、常温溶融塩に溶解してリチウムイオンを生成するもの、グライムに溶解してリチウム塩錯体を形成するものが好ましい。リチウム塩としては、LiBF、LiPF、LiBF、LiClO、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiC(CFSO、LiC(CSOなどがある。リチウム塩としては、これらのうち1または2以上を用いることができる。リチウム塩の濃度は、例えば1M程度としてよい。
グライムは、対称グリコールジエーテルの総称であり、R−O(CHCHO)−Rで表される。Rはアルキル基、フェニル基、シクロヘキシル基などであり、nは1以上の整数(例えば1〜5)である。グライムとしては、例えばメチルモノグライム、メチルジグライム、メチルトリグライム、メチルテトラグライム、エチルモノグライム、エチルジグライム、ブチルジグライムなどが使用できる。
常温溶融塩電解質は、有機溶媒または有機電解液を含んでいてもよい。有機溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ビニレンカーボネート(VC)、ビニルエチレンカーボネート(VEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)などがある。有機溶媒としては、これらのうち1つを用いてもよいし、2以上を混合して用いてもよい。
有機電解液は、有機溶媒にリチウム塩を溶解したものを用いることができる。リチウム塩としては上述のものを使用できる。
有機溶媒(または有機電解液)を使用することによって、イオン伝導度を高くすることができ、リチウム電池の出力をより大きくすることができる。常温溶融塩電解質における有機溶媒または有機電解液の濃度(含有率)は、50体積%以下が好ましい。このように、有機溶媒または有機電解液の濃度を制限することで、この常温溶融塩電解質を含浸させた湿砂状電解質の発火の可能性を低下させることができるため、安全性が向上する。
湿砂状電解質層22の厚さは、10μm〜1000μmが好ましく、50μm〜500μmがさらに好ましい。
湿砂状電解質層22は、湿砂状とされることによって、充放電時に成長するデンドライトは、成長が抑制される。デンドライトの成長が抑制されるのは、次の理由によると推定できる。
湿砂状電解質層22は、湿砂粒子22aに液体(常温溶融塩、有機電解液など)が含浸しているため、当該液体は、狭くかつ複雑な粒子間隙の空間に存在する。デンドライトが成長できるのは、この狭く複雑に入り組んだ空間に限定されるため、自由な成長が阻害される。このため、デンドライトの成長は抑制される。
また、常温溶融塩が湿砂状とされることによって、耐熱性・対発火性をさらに高めることができる。イオン伝導性の向上効果も得られる。さらに、湿砂状電解質層22は、常温溶融塩電解質に、固体と同様の特性を与えることができる。すなわち、常温溶融塩電解質を「擬固体化」できる。このため、液漏れを防ぐことができる。
また、常温溶融塩が有する不揮発性に加え、湿砂状電解質層22の「擬固体化」によって、湿砂状電解質層22の上に、気相法により緻密な膜(無機固体電解質層23)を被覆性よく形成することができる。
無機固体電解質層23は、湿砂状電解質層22の、負極活物質層21側とは反対側の面(すなわち、図1における湿砂状電解質層22の上面)に形成されている。
無機固体電解質層23に用いられる無機固体電解質としては、金属リチウムと接触することで還元などにより変質して電子伝導性が付与されることがないものが用いられる。例えば、以下に挙げるものを使用できる。
(1)LiPO(結晶)、LiBO(結晶)、これらとLiCO(結晶)との固溶体、これらに窒素を添加したガラス(LIPON、LIBONなど)
(2)SiO−P−LiO、SiO−P−LiCl、LiO−LiCl−B、LiO−SiO−B、LiO−SiO−ZrO、LiPO−LiSiO、LiSiO−LiVOなどの酸化物系ガラスまたは結晶
(3)Li0.18La0.27TaOなどのペロブスカイト型酸化物結晶
(4)LiLaZr12などのガーネット型酸化物
(5)Li3.40.6Si0.4、Li14ZnGe16、Li3.60.4Ge0.6などのLiNbOなどの酸化物結晶
(6)Li4−xSi1−x、Li4−xGe1−xなどの硫化物結晶
(7)LiS−SiS、LiS−SiS−LiI、LiS−SiS−Pなどの硫化物系ガラス
(8)LiN結晶と、それを含むLiN−LiCl、LiN−LiI−LiOHなどのガラスまたはガラスセラミックス
(9)LiI、LiI−CaI、LiI−CaOなどのガラスまたはガラスセラミックス
これらの組成物の一部原子が他の遷移金属、典型金属、アルカリ金属、アルカリ希土類、ランタノイド、カルコゲナイド、ハロゲン等で置換された固溶体も、固体電解質として用いることができる。
無機固体電解質層23は、リチウムイオンが透過可能である。無機固体電解質層23の厚さは、0.1μm〜10μmが好ましく、1μm〜5μmがさらに好ましい。
無機固体電解質層23は、塗布、プレス成型により形成してもよいし、気相法(スパッタ法、真空蒸着法、CVD法など)により形成してもよい。気相法を用いることによって、緻密な無機固体電解質層23を被覆性よく形成することができる。
電極体30は、正極合材層32と、正極合材層32上に設けられた集電極33とを備えている。
正極合材層32は、電解質36内に、電極活物質からなる複数の粒子35を備えている。正極合材層32は、負極体31の無機固体電解質層23側に設けられている。
粒子35となる電極活物質としては、例えば、以下に挙げるものを使用できる。
(1)LiCoO、LiNiO、LiMn、LiMn、LiFePO、LiFeP、LiMnPO、LiCoPO、LiFeBO、Li(PO、LiCuO、LiFeF、LiFeSiO、LiMnSiO等のリチウム複酸化物
(2)これらのリチウム複酸化物の一部原子が他の遷移金属、典型金属、アルカリ金属、アルカリ希土類、ランタノイド、カルコゲナイド、ハロゲン等で置換された固溶体
(3)LiS−FeS、TiSなどの硫化物
(4)ポリ(4−メタクリロイルオキシ−2、2、6、6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)(PTMA)、ポリ(4−ビニルオキシ−2、2、6、6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)(PTVE)などの安定ラジカル高分子
電解質36には、無機固体電解質、ポリマー電解質、有機電解液などを用いることができる。
無機固体電解質としては、例えば、粒子35となる電極活物質として挙げたものを使用することができる。
ポリマー電解質としては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO;[CH−CH−O])、ポリアクリルニトリル(PAN;[CH(CN)−CH)、ポリフッ化ビリニデン(PVDF;[CH−CF)、およびポリメチルメタクリレート(PMMA;[C(CH)(COOCH)−CH)などが用いられる。
有機電解液は、リチウム塩を有機溶媒に溶解させたものである。リチウム塩としては、例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)等が挙げられる。また、有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)等が挙げられる。
集電極33の形成材料としては、銅(Cu)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、ゲルマニウム(Ge)、インジウム(In)、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)およびパラジウム(Pd)からなる群から選ばれる1つの金属、またはこの群から選ばれる2以上の金属元素を含む合金等が挙げられる。また、ステンレスを用いてもよいし、導電性の樹脂材料(導電ゴムなど)を使用することもできる。正極体34用の集電極33の材料としては、アルミニウムが好適である。
図2に示すように、電極体20では、充放電を繰り返すと、負極活物質層21の上面(正極体34側の面)に、リチウムからなるデンドライト24(樹枝状物)が形成されることがある。
さらに充放電を繰り返すと、デンドライト24は、湿砂状電解質層22中を正極体34に向けて成長するが、デンドライト24の成長は、湿砂状電解質層22によって抑制される。
デンドライトの成長が抑制される理由は、次のように推定できる。
湿砂状電解質層22は、湿砂粒子22aに液体(常温溶融塩、有機電解液など)が含浸した構造であるため、前記液体は、狭くかつ複雑な粒子間隙の空間にのみ存在する。デンドライト24の成長はこの狭く複雑に入り組んだ空間に限定されるため、デンドライト24の自由な成長は阻害される。このため、デンドライト24の成長は抑制される。
デンドライト24は、無機固体電解質層23に達すると、強度が高い無機固体電解質層23によって、それ以上の成長が阻害される。このため、デンドライト24が正極体34に達して短絡が生じるのを防止できる。
負極活物質層21と正極体34との短絡を防止できるため、短絡を原因とする発火・爆発を防ぐことができる。よって、安全性を確保できる。
安全性を高めることができるため、容量密度が高い金属リチウムを負極に用いることが可能となり、リチウム電池の高出力化および大容量化を実現できる。また、リチウム電池の小型軽量化を図ることもできる。
また、不燃性の無機固体電解質や常温溶融塩を用いるため、安全性の高いリチウム電池1が得られる。
電極体20では、湿砂状電解質層22を有するため、次の効果を奏する。
図6および図7に示すように、湿砂状電解質層22がない場合、すなわち無機固体電解質層23を負極活物質層21上に直接形成した電極体130においても、デンドライト24が正極体34に向かって成長するのを防ぐことはできる。
しかし、図7に示すように、デンドライト24は集電極2側の面(図7の下面)から集電極2に向けて成長し、これが負極活物質層21と集電極2との間に介在し、負極活物質層21と集電極2との接触面積を小さくする可能性がある。負極活物質層21と集電極2との接触面積が小さくなると、負極活物質層21と集電極2との間の導電効率が悪くなり、電池出力の低下や動作不具合が起こりやすくなる。また、デンドライト24が集電極2側の面に形成されることによって、負極活物質層21の上面でのリチウム析出量が少なくなることにより、電池容量が減少するおそれがある。
これに対し、図1に示す電極体20では、負極活物質層21と無機固体電解質層23との間に、湿砂状電解質層22を有する。湿砂状電解質層22は、デンドライト24の成長を完全に停止させるわけではなく、粒子間隙の空間内での成長については許容しているため、デンドライト24が集電極2側に成長するのを防止し、前述の電池出力の低下、動作不具合、電池容量の減少などを回避できる。
図4に示すリチウム電池41は、本発明のリチウム電池の第2実施形態である。尚、本実施形態を含む以下の実施形態において、第1実施形態と同様の機能を有する部分においては同様の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
リチウム電池41は、電極体20に代えて電極体20Aが用いられている点で、図1に示すリチウム電池1と異なる。
電極体20Aは、本発明の電極体の第2実施形態であり、湿砂状電解質層22および無機固体電解質層23からなる積層構造を2つ有する点で、図1に示す電極体20と異なる。すなわち、電極体20Aは、集電極2と、その上に形成された負極活物質層21と、その上に形成された第1の湿砂状電解質層22(22A)と、その上に形成された第1の無機固体電解質層23(23A)と、その上に形成された第2の湿砂状電解質層22(22B)と、その上に形成された第2の無機固体電解質層23(23B)と、を備えている。
電極体20Aは、前記積層構造が2つあるため、デンドライト24の成長を阻害し、正極と負極との短絡を防ぐ効果を高めることができる。
図5に示すリチウム電池51は、本発明のリチウム電池の第3実施形態である。
リチウム電池51は、電極体20に代えて電極体20Bが用いられている点で、図1に示すリチウム電池1と異なる。
電極体20Bは、本発明の電極体の第3実施形態であり、湿砂状電解質層22および無機固体電解質層23からなる積層構造を3つ有する点で、図1に示す電極体20と異なる。すなわち、電極体20Bは、集電極2と、その上に形成された負極活物質層21と、その上に形成された第1の湿砂状電解質層22(22A)と、その上に形成された第1の無機固体電解質層23(23A)と、その上に形成された第2の湿砂状電解質層22(22B)と、その上に形成された第2の無機固体電解質層23(23B)と、その上に形成された第3の湿砂状電解質層22(22C)と、その上に形成された第3の無機固体電解質層23(23C)と、を備えている。
電極体20Bは、前記積層構造が3つあるため、デンドライト24の成長を阻害し、正極と負極との短絡を防ぐ効果をさらに高めることができる。
なお、前記積層構造の数は4以上としてもよい。
図8は、本発明の電極体の第4実施形態を示す模式図であり、符号60は電極体である。
電極体60は、集電極43と、集電極43の一方の面に設けられた電極合材層42と、その上に設けられた第1の無機固体電解質層23と、その上に設けられた湿砂状電解質層22と、を備えている。
集電極43としては、集電極2と同じ構成を採用できる。
電極合材層42は、電解質46内に、電極活物質からなる複数の粒子45を備えている。粒子45は、電極体60が負極として用いられる場合には無機負極活物質が選択され、電極体60が正極として用いられる場合には無機正極活物質が選択されて用いられる。
電極体60が負極として用いられる場合の粒子45としては、例えば、以下に挙げるものを使用できる。
(1)Li金属
(2)Li−Ag、Li−Al、Li−In、Li−Bi、Li−Sb、Li−Si、Li−SnなどのLi系合金
(3)Si系合金(Si−Mn、Si−Co、Si−Niなど)とLiとの合金
(4)グラファイト、ハードカーボン、アモルファスカーボン、グラフェン、フラーレン、カーボンナノチューブなどの炭素材料
(5)LiTi12、LiTi、LiTiOなどのリチウム複酸化物
(6)五酸化ニオブ(Nb)、五酸化バナジウム(V)、酸化チタン(TiO)(アナターゼ型、ルチル型およびブルカイト型を含む)、四酸化三コバルト(Co)、酸化インジウム(In)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、酸化ニッケル(NiO)、酸化シリコン(SiO)、二酸化シリコン(SiO)、錫(Sn)が添加された酸化インジウム(ITO)、アルミニウム(Al)が添加された酸化亜鉛(AZO)、ガリウム(Ga)が添加された酸化亜鉛(GZO)、アンチモン(Sb)が添加された酸化スズ(ATO)、フッ素(F)が添加された酸化スズ(FTO)、などの酸化物
電極体60が正極として用いられる場合の粒子45としては、例えば、以下に挙げるものを使用できる。
(1)LiCoO、LiNiO、LiMn、LiMn、LiFePO、LiFeP、LiMnPO、LiCoPO、LiFeBO、Li(PO、LiCuO、LiFeF、LiFeSiO、LiMnSiO等のリチウム複酸化物
(2)これらのリチウム複酸化物の一部原子が他の遷移金属、典型金属、アルカリ金属、アルカリ希土類、ランタノイド、カルコゲナイド、ハロゲン等で置換された固溶体
(3)LiS−FeS、TiSなどの硫化物
(4)ポリ(4−メタクリロイルオキシ−2、2、6、6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)(PTMA)、ポリ(4−ビニルオキシ−2、2、6、6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)(PTVE)などの安定ラジカル高分子
電解質46には、湿砂状電解質層22で用いられるのと同様の湿砂状電解質が使用できる。なお、電解質46に用いられる湿砂状電解質は、湿砂状電解質層22に用いられるものと異なる種類であってもよい。
電極体60は、湿砂状電解質層22および無機固体電解質層23を用いているため、正極と負極との間の短絡を確実に防止することができる。
電極体60は、塑性や強度を付与するための結着剤や、導電性を付与するための導電助剤を含んでもよい。結着剤としてはポリテトラフルオロエチレンやポリビニルアルコールなどが好ましく、その添加量は1〜30質量%であるのが好ましい。
導電助剤としてはカーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどが好ましく、その添加量は1〜30質量%であるのが好ましい。
電極体60は、例えば、粒子45と電解質46を混合した混合粉末を圧粉成型により作製した成型体に集電極を形成することで作製してもよいし、粒子45と電解質46にテトラヒドロフランなどの有機溶媒を添加してスラリーを形成し、これを集電極上に塗布し、例えば100〜200℃の温度範囲で焼成することによって作製してもよい。結着剤や導電助剤を前記混合粉末やスラリーに添加してもよい。
図9は、本発明の電極体の第5実施形態を示す模式図であり、符号70は電極体である。
電極体70は、無機固体電解質層23および湿砂状電解質層22からなる積層構造を2つ有する点で、図8に示す電極体60と異なる。すなわち、電極体70は、集電極43と、集電極43の一方の面に設けられた電極合材層42と、その上に設けられた第1の無機固体電解質層23(23A)と、その上に設けられた第1の湿砂状電解質層22(22A)と、その上に設けられた第2の無機固体電解質層23(23B)と、その上に設けられた第2の湿砂状電解質層22(22B)と、を備えている。なお、前記積層構造の数は3以上としてもよい。
電極体70は、前記積層構造が2つあるため、デンドライト24の成長を阻害し、正極と負極との短絡を防ぐ効果を高めることができる。
図10は、本発明のリチウム電池の第4実施形態を示す模式図であって、この図に示すリチウム電池81は、図8に示す電極体60を負極体31として用い、図1に示す電極体30を正極体34として用いている。
リチウム電池81においては、湿砂状電解質層22および無機固体電解質層23を有する電極体60を用いているため、正極と負極との間の短絡を確実に防止することができる。
図11は、本発明のリチウム電池の第5実施形態を示す模式図であって、この図に示すリチウム電池91は、図1に示す電極体20を負極体31として用い、図8に示す電極体60を正極体34として用いている。
リチウム電池91においては、湿砂状電解質層22および無機固体電解質層23を有する電極体20,60を用いているため、正極と負極との間の短絡を確実に防止することができる。
図12は、本発明のリチウム電池の第6実施形態を示す模式図であって、この図に示すリチウム電池101は、図8に示す電極体60を、負極体31および正極体34として用いている。リチウム電池101においては、湿砂状電解質層22および無機固体電解質層23を有する電極体60を用いているため、正極と負極との間の短絡を確実に防止することができる。
本発明のリチウム電池用電極体およびリチウム電池は、携帯電話、スマートホン、ウェアラブル機器、ノートパソコン等の携帯電子機器、電気自動車などにも利用可能となる。
さらに、神経刺激装置、細動除去器、心臓ペースメーカー、心収縮モジュール、心収縮モジュレーター、電気除細動器、薬物投与装置、蝸牛インプラント、補聴器、センサー、テレトリーデバイス、診断レコーダー等の、安全性を重視する体内埋め込み機器にも利用が可能となる。
本発明のリチウム電池にあっては、特に安全性を重視する単電池で20Wh、組電池で100Whを超えるものとして、その利用が期待できる。
なお、本発明のリチウム電池用電極体及びリチウム電池は、前記実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、前記の実施形態において電極合材層は集電極の一方の側に設けられているが、電極合材層を集電極の両側に設けて、さらに固体電解質を、電極合材層を取り囲むように配置する実施形態も、本発明の適用範囲内である。
1,41,51,81,91,101…リチウム電池、20,20A,20B,30,60,70…リチウム電池用電極体、2,33,43…集電極、21…負極活物質層、22,22A,22B,22C…湿砂状電解質層、23,23A,23B,23C…無機固体電解質層、31…正極体、34…負極体、42…電極合材層。

Claims (11)

  1. 集電極と、
    前記集電極の一方の面に設けられた負極活物質層と、
    前記負極活物質層の、前記集電極側とは反対の側に設けられた湿砂状電解質層と、
    前記湿砂状電解質層の、前記負極活物質層側とは反対の側に設けられた無機固体電解質層と、を含み、
    前記湿砂状電解質層は、複数の粒子に常温溶融塩電解質が含浸されていることを特徴とするリチウム電池用電極体。
  2. 前記湿砂状電解質層と前記無機固体電解質層とからなる積層構造を2以上有することを特徴とする請求項1に記載のリチウム電池用電極体。
  3. 前記無機固体電解質層は、気相法により形成されたことを特徴とする請求項2に記載のリチウム電池用電極体。
  4. 集電極と、
    前記集電極の一方の面に設けられた電極合材層と、
    前記電極合材層の、前記集電極側とは反対の側に設けられた無機固体電解質層と、を含み、
    前記電極合材層は、電極活物質と、少なくとも湿砂状電解質とが混合されて構成され、
    前記湿砂状電解質は、複数の粒子に常温溶融塩電解質が含浸されていることを特徴とするリチウム電池用電極体。
  5. 前記無機固体電解質層の、前記電極合材層側とは反対の側に、湿砂状電解質層が設けられ、
    前記湿砂状電解質層は、複数の粒子に常温溶融塩電解質が含浸されていることを特徴とする請求項4に記載のリチウム電池用電極体。
  6. 前記無機固体電解質層と前記湿砂状電解質層とからなる積層構造を2以上有することを特徴とする請求項5に記載のリチウム電池用電極体。
  7. 前記無機固体電解質層は、気相法により形成されたことを特徴とする請求項4〜6のうちいずれか1項に記載のリチウム電池用電極体。
  8. 請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のリチウム電池用電極体を、負極に用いたことを特徴とするリチウム電池。
  9. 請求項4〜7のうちいずれか1項に記載のリチウム電池用電極体を、負極に用いたことを特徴とするリチウム電池。
  10. 請求項4〜7のうちいずれか1項に記載のリチウム電池用電極体を、正極に用いたことを特徴とするリチウム電池。
  11. 請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のリチウム電池用電極体、または請求項4〜7のうちいずれか1項に記載のリチウム電池用電極体を、負極に用いたことを特徴とする請求項10に記載のリチウム電池。
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