JP2016053143A - 平版印刷インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】
オフセット枚葉印刷において、印刷物表面に裏付きやブロッキング防止する手段として印刷物表面にパウダーを噴霧する方法が長い間使われてきたが、その量が多すぎても機械に堆積した粉の塊が印刷物に落ちるトラブルを招いたり、それを懸念して噴霧量を少なくしてしまうとトラブルを誘発してしまう。本発明では、樹脂粒子(A)を酸化重合型平版印刷インキに含有させることで、印刷物表面にパウダーを噴霧することなく印刷物の裏付きやブロッキングを防止できる印刷インキ組成物を提供する。
【解決手段】
樹脂粒子(A)、バインダー樹脂(B)、植物油類(C)および石油系溶剤(D)を含有する平版印刷インキ組成物において、樹脂粒子(A)が、ベンゾグアナミン(a1)および/またはメラミン(a2)と、およびホルムアルデヒド(a3)とを縮合重合して得られる樹脂粒子であることを特徴とする平版印刷インキ組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、書籍、チラシ、カタログ、ポスター等を印刷する平版印刷に使用される酸化重合型平版印刷インキ組成物(以下、「インキ」と略す。)に関するものであり、特にオフセット枚葉印刷(以下、「枚葉印刷」と略す。)の課題である裏付きとブロッキング耐性に優れたインキ組成物および印刷物に関するものである。
近年印刷業界は、ITの発達により紙媒体のメディアから電子媒体へのメディアへシフトしており、印刷業界全体としてその市場規模が縮小傾向にある。様々な情報源としての印刷物はその印刷部数が減少するため、取り分け枚葉印刷の市場においては小ロット、短納期のニーズが非常に高まっている。また、近年、印刷物および印刷作業現場における環境配慮への関心が年々増加してきており,高い環境対応性能を有するインキが求められてきている。
酸化重合型平版印刷とは、紙に印刷後、空気中の酸素によって主に植物油成分が酸化重合を起こして固化・乾燥する印刷方式である。そのため印刷直後には印刷面はまだ乾燥していないために、印刷面の裏付きや印刷後または製本後などのブロッキングを防止するべく、印刷物表面に澱粉を主成分とするパウダー(以下、「パウダー」と略す。)を散布してトラブルを予防する施策が長年に亘り使用されてきた。
しかし、印刷トラブルを予防するためのパウダー散布は、その量が多すぎても機械に堆積した粉の塊が印刷物に落ちるトラブルを招いたり、それを懸念して噴霧量を少なくしてしまうとトラブルを誘発してしまう。印刷においてパウダーの調整は非常に重要であり、パウダーレスでの枚葉印刷は長年の大きな課題となっている状況であった。
一方で、小ロット、短納期のニーズを満たすために、パウダーを使用しない枚葉インキに近似した性能を持った紫外線硬化型インキを採用する印刷会社が広がってきている。特許文献1には、パウダー散布の必要がない紫外線照射による乾燥と酸化重合による乾燥の両方の性質を兼ね備えた平版および活版用印刷インキが開示されている。また、特許文献2には200〜420nmによる発光ダイオード(UV−LED)が発生する紫外線により硬化する活性エネルギー線硬化型インキが開示されている。
しかし、いずれのインキも印刷機の改造が必要になったり、材料コストやランニングコストも高く、また色再現性や光沢などの面でも印刷品質は劣っているのが実情である。
特許文献3には、インキ中で溶解または膨潤しない樹脂またはワックスの平均粒径0.1〜30μmの球状粒子の含有量が0.1〜20重量%の印刷インキ組成物が開示されている。
特許文献4には、インキ用添加剤として高性能なポリエチレン系ワックス及びその使用方法が開示されている。
特許文献5には、こすれ汚れ防止などを可能にするコート剤および作業性が良好な印刷物が開示されている。
しかしながら、いずれの文献においてもパウダーを散布しない方式は開示されておらず、一般的なパウダーを散布する枚葉印刷方式が前提となっていることが条件であり、その中でこすれ防止やブロッキング性の向上はあっても、パウダー散布を必要としない状況には至っていない。
特開平11−228899号公報 特開2011−94117号公報 特開昭62−143984号公報 特開2005−105049号公報 特開2007−296637号公報
本発明者は、オフセット枚葉印刷において、樹脂粒子(A)を酸化重合型平版印刷インキに含有させることで、印刷物表面にパウダーを散布することなく印刷物の裏付きやブロッキングを防止できる印刷インキ組成物を提供する。
本発明者等は、現状の課題を解決する事を目標とし鋭意研究を重ねた結果、樹脂粒子(A)、バインダー樹脂(B)、植物油類(C)および石油系溶剤(D)を含有する平版印刷インキ組成物において、樹脂粒子(A)が、ベンゾグアナミン(a1)および/またはメラミン(a2)と、ホルムアルデヒド(a3)とを縮合重合して得られる樹脂粒子を含有する平版印刷インキ組成物が、一般的に使用されている澱粉を主成分とするパウダーを散布せずに、印刷後の裏付きやブロッキング耐性に優れ、樹脂粒子が版やブランケットへのパイリングや圧胴への取られなどの印刷適性に優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明者等は、樹脂粒子(A)が、ベンゾグアナミン(a1)および/またはメラミン(a2)と、ホルムアルデヒド(a3)とを縮合重合して得られる樹脂粒子を含有する平版印刷インキにより、パウダーを散布することなく、安定した印刷物を得られることを見出した。
本発明におけるオフセット枚葉印刷とは、(1)画線部と非画線部を同一版面上に形成した版面に、ロールを介して水とインキを供給し、(2)両者の反発作用で画線部のみに着肉したインキを一度ブランケットと呼ばれるゴムシート面に移し、(3)そのブランケットに接触するように用紙を通し印刷面裏側から圧胴で加圧して印刷する印刷方法である。酸化重合型インキでは乾燥(硬化)するまでにしばらく時間が掛かる。このため乾燥するまでの間はべたつきがあり、重ね合わせた印刷物同士に付着してしまう(この現象を一般的に「裏付き」と呼ぶ)。また、乾燥後であっても過剰な圧力、温度または湿度などが高まった状態では、印刷物同士付着してしまう(この現象を一般的に「付着ブロッキング」と呼ぶ)。これらを予防するためにパウダーを散布するのが一般的な印刷方法である。
また、上記トラブルを予防したり、印刷物表面を保護するためにワックスを含有させる方法も用いられる。ただし、印刷用紙上のインキ膜厚はおよそ1μmであるため、粒子状のものとしてはそれよりも小さすぎるとインキ膜の中に沈み込み、逆に大きすぎると版からブランケット、ブランケットから用紙へと上手く転移せずにそれぞれにパイリング(インキ成分が堆積して紙面に転移不良を起こす印刷不良)を起こすことがある。
本発明における樹脂粒子(A)は、ベンゾグアナミン(a1)および/またはメラミン(a2)と、ホルムアルデヒド(a3)とを縮合重合して得られる樹脂粒子である。その縮合重合の組合せとしては、(a1)と(a3)、(a2)と(a3)、(a1)と(a2)と(a3)の3通りが挙げられる。
本発明の樹脂粒子(A)は、真球状の合成樹脂であり、耐熱性に優れ、例えばポリエチレンワックスなどと比較して比重が高いことが特徴である。印刷用紙の表面に存在する粒子としては、その形状が真球に近いほど(真球度が1に近いほど)、点で反対面の印刷用紙を支えることが出来る。また、形状が真球であれば乱反射し難く、その粒子の数が少ないほど乱反射しないため、樹脂粒子を多く含有させることができ、ゆえに裏付きやブロッキングを防止できるという効果がある。
真球度は、一般式(1)で定義される。本発明においては、SEMを用いて各種樹脂粒子1000個ずつ測定、集計することで求めることができる。
一般式(1)
Figure 2016053143
本発明において、真球度は0.6〜1であることが好ましく、0.8〜1であることが更に好ましい。
本発明における樹脂粒子(A)の粒子径は、2〜20μmであることが好ましい。2μm以上であれば、粒子がインキ皮膜から印刷物表面に現れ易い、また20μm以下であれば粒子が版やブランケットにパイリングし難く、好適である。さらに
本発明における樹脂粒子(A)の粒子径は、(株)堀場製作所製レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置 LA−920型を用いて、樹脂粒子をアラキード6902(荒川化学工業(株)製アルキド樹脂)を分散媒として透過率を90〜95%になるように希釈し、フローセル法にて測定した。
本発明における樹脂粒子(A)は、粉体として使用することも可能であるが、あらかじめビヒクルに分散してコンパウンド化したものを使用しても良い。
本発明で使用されるバインダー樹脂(B)とは、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂及び石油樹脂を示し、それらは任意に単独または2種類以上を組み合わせて使用できる。またバインダー樹脂は新日本石油(株)製AFソルベント6の10%希釈状態において白濁温度が40〜140℃が好ましい。(白濁温度はNOVOCONTROL社製、CHEMOTRONICにて測定した。)40℃未満だとワニスにした状態で充分なゲル弾性が得られず、140℃を超えると溶剤との親和性が悪くなる。
本発明におけるバインダー樹脂(B)は、植物油類(C)および/または石油系溶剤(D)とアルミニウムキレート化合物のようなゲル化剤を添加して、190℃以上で溶解してワニス化したものを使用することができる。
本発明における植物油類(C)とは、植物油及び植物油由来の化合物であり、グリセリンと脂肪酸とのトリグリセリドにおいて、少なくとも1つの脂肪酸が炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する脂肪酸であるトリグリセリドと、それらのトリグリセリドから飽和または不飽和アルコールとをエステル反応させてなる脂肪酸モノエステル、あるいは植物油の脂肪酸とモノアルコールを直接エステル反応させた脂肪酸モノエステル、エーテル類が挙げられる。
植物油として代表的ものは、アサ実油、アマニ油、エノ油、オイチシカ油、オリーブ油、カカオ油、カポック油、カヤ油、カラシ油、キョウニン油、キリ油、ククイ油、クルミ油、ケシ油、ゴマ油、サフラワー油、ダイコン種油、大豆油、大風子油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ニガー油、ヌカ油、パーム油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ヘントウ油、松種子油、綿実油、ヤシ油、落花生油、脱水ヒマシ油などが挙げられる。
脂肪酸モノエステルは上記植物油とモノアルコールとをエステル交換したものや植物油の脂肪酸とモノアルコールを直接エステル反応させた脂肪酸モノエステルである。モノアルコールの代表的なものは、メタノール、エタノール、n−又はiso−プロパノール、n,sec又はte t−ブタノール、ヘプチノール、2−エチルヘキサノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノール、ドデカノール等の飽和アルコール、オレイルアルコール、ドデセノール、フイセテリアルコール、ゾンマリルアルコール、ガドレイルアルコール、11−イコセノール、11−ドコセノール、15−テトラコセノール等の不飽和脂肪族系アルコールが挙げられる。
エーテル類として代表的なものは、ジ−n−オクチルエーテル、ジノニルエーテル、ジへプチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジデシルエーテル、ノニルへキシルエーテル、ノニルヘプチルエーテル、ノニルオクチルエーテル等が挙げられる。
本発明で使用される石油系溶剤(D)とは、芳香族炭化水素の含有量が1重量%以下の原油由来の溶剤(石油系溶剤)である。この石油系溶剤はアニリン点が70〜120℃、沸点が230℃以上の石油系溶剤が適当である。アニリン点が70℃未満の場合には樹脂を溶解させる能力が高すぎる為インキ組成物の粘度が低くなりすぎ地汚れ耐性が充分でなくなる。またアニリン点が120℃を超える場合には樹脂の溶解性が乏しい為、インキ組成物の流動性が劣り、その結果光沢、着肉性が悪い印刷物しか得ることができず好ましくない。沸点が230℃未満の場合には印刷機上でのインキ中溶剤の放出量が多くなり、インキ組成物の流動性の劣化により、ローラー、版、ブランケットへのインキ組成物の堆積が起こり易くなる為、好ましくない。
本発明における平版印刷インキ組成物の配合例としては、平版印刷インキ組成物全量中、樹脂粒子(A)が0.1〜5重量%、バインダー樹脂(B)が20〜50重量%、植物油類(C)が10〜60重量%、石油系溶剤(D)が50重量%以下であることが好ましい。さらに、好ましくは樹脂粒子(A)が0.5〜3重量%、バインダー樹脂(B)が25〜35重量%、植物油類(C)が20〜50重量%、石油系溶剤(D)が30%以下である。これ以外の比率になった場合は、印刷において裏付きやブロッキングだけでなく、汚れ、転移不良、乾燥不良、パイリングなどの印刷不良を起こす虞がある。
本発明において、インキの顔料としては、一般的な無機顔料及び有機顔料を示すことが出来るが、使用しない場合にはOPニスとなるため、使用することを限定するものではない。使用する場合の無機顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、紺青、硫酸バリウム、カドミウムレッド、酸化チタン、亜鉛華、弁柄、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、群青、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム粉、などを示すことができる。有機顔料としては、アゾ系として、C系(βナフトール系)、2B系及び6B系(βオキシナフトエ系)などの溶性アゾ顔料、βナフトール系、βオキシナフトエ酸アニリド系、モノアゾイエロー系、ジスアゾイエロー系、ピラゾロン系などの不溶性アゾ顔料、アセト酢酸アリリド系などの縮合アゾ顔料、フタロシアニン系として、銅フタロシアニン(αブルー、βブルー、γブルー)、塩素、臭素などのハロゲン化銅フタロシアニン、金属フリーのフタロシアニン顔料、多環顔料としてペリレン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系顔料を挙げることができる。顔料の添加量は、印刷インキ組成物全量中、5〜25重量%である。
さらに、本発明において、該インキには必要に応じてその他の添加剤を使用する事が可能である。
例えば、乾燥を促進させる添加剤としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソペンタン酸、ヘキサン酸、2−エチル酪酸、ナフテン酸、オクチル酸、ノナン酸、デカン酸、2−エチルヘキサン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、ラウリル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、ネオデカン酸、バーサチック酸、セカノイック酸、トール油脂肪酸、アマニユ脂肪酸、大豆油脂肪酸、ジメチルヘキサノイック酸、3,5,5−トリメチルヘキサノイック酸、ジメチルオクタノイック酸などの有機カルボン酸の金属塩、たとえばカルシウム、コバルト、鉛、鉄、マンガン、亜鉛、ジルコニウム、塩などの公知公用の化合物が使用可能であり、印刷インキ表面および内部硬化を促進するために、これらの複数を適宜併用して使用することもできる。
以下、具体例を示して本発明の説明を行うが、本発明は以下の実施例により、何ら制限されるものではない。なお、本発明中「部」とは「重量部」を示し、特に断らない限り、「%」とは「重量%」を示す。
(平版印刷インキ用ワニスの製造例)撹拌機、水分離器付還流冷却器、温度計付き4つ口フラスコに、ロジン変性フェノール樹脂(荒川化学工業(株)製タマノル414)45部、大豆油35部、石油系溶剤(JX日鉱日石エネルギー(株)製AFソルベント6)19部、ゲル化剤(川研ファインケミカル(株)製ALCH)1部を190℃で1時間加熱撹拌してオフセット印刷インキ用ワニス(以下単に「ワニス」という)を得た。
(平版印刷インキ組成物の製造例)表1に示す配合割合に従って三本ロールを用いてインキを練肉し、その後添加剤を混合してインキ組成物を得た。顔料としては、黄、紅、藍、墨(トヨーカラー株式会社製「LIONOLYELLOWGRL」、「LIONOLRED6BFG4231」、「LIONOLBLUEFG7330」、三菱化学株式会社製「MA77」)を使用し、プロセス4色のインキ組成物を1セットとする。コーンアンドプレート型粘度計で25℃、シェアレート100/sにおける粘度を700〜750psになるようワニス、溶剤(JX日鉱日石エネルギー株式会社「AFソルベント6」)およびナフテン酸マンガンの比率を調整した。
Figure 2016053143
(実施例1〜12)前記平版印刷インキ組成物に、表2の配合割合に従って樹脂粒子を混合し、実施例1〜12を得た。
なお、表2中の樹脂粒子の詳細は下記の通りである。
<ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド縮合物>
樹脂粒子(A1):エポスターMS(日本触媒社製)、平均粒子径2.8(μm)
樹脂粒子(A2):エポスターM05(日本触媒社製)、平均粒子径5.7(μm)
樹脂粒子(A3):エポスターL15(日本触媒社製)、平均粒子径15.4(μm)
<メラミン−ホルムアルデヒド縮合物>
樹脂粒子(A4):エポスターM30(日本触媒社製)、平均粒子径4.1(μm)
<ベンゾグアナミン−メラミン−ホルムアルデヒド縮合物>
樹脂粒子(A5):エポスターS12(日本触媒社製)、平均粒子径2.0(μm)
Figure 2016053143
(比較例1〜3)前記平版印刷インキ組成物をそのまま比較例1とし、平版印刷インキ組成物に表3の配合割合に従って澱粉粒子「ドライアップKP(大崎化学株式会社製 )」またはポリエチレンワックス「ケミパールW800(三井化学株式会社製)」を混合し、比較例2、3を得た。
Figure 2016053143
(印刷試験の条件および評価項目)
実施例1〜12および比較例1〜3で得られた平版印刷インキ組成物を用いてオフセット枚葉印刷機で、おもて面を以下の条件でパウダーを散布することなく印刷した。この時の印刷機へのブランケットパイリング状態を目視にて評価した。その後紙面上の平版印刷インキ組成物を完全に乾燥させる為に一晩以上放置し裏返して同機にて印刷した。裏面への印刷前に裏付き状態を目視にて評価を行った。裏面印刷後に圧胴へのインキ組成物の付着を目視にて評価した。印刷物の4色重ね部分の光沢値を、村上色彩研究所製光沢計GM−26Dにて評価した。同4色重ね部分同士が接触するようにし、温度40℃湿度50%の恒温恒湿室で1kg/cm2の荷重で24時間静置した後、印刷物を引き剥がしたブロッキング状態を評価した。なお、全ての評価結果を表2,3に示す。
・印刷機 :株式会社小森コーポレーション製 LITHRON426
・用紙 :パールコートN
・印刷速度 :13000sph
・印刷枚数 :7000枚
・印刷濃度 :黄 1.40、紅 1.50、藍 1.60、墨 1.80
(濃度は印刷機付属の濃度測定機にて測定した。)
ブランケットへのパイリングは、7000枚印刷後にブランケット非画線部に印刷インキ組成物がほとんどない状態を◎、少ない状態を〇、やや色がついて汚れている状態を△、堆積した状態を×とした。
裏付きは、まだ白紙の状態の裏面への印刷インキ組成物が全く付着していない状態を◎、ほとんど付着していない状態を〇、所々散見している状態を△、完全に汚れている状態を×とした。
圧胴取られは、圧胴表面に印刷インキ組成物がほとんど確認できない状態を◎、少ない状態を〇、やや色がついて汚れている状態を△、堆積した状態を×とした。
光沢は、オフセット印刷インキ組成物である比較例1と、光沢差が一般的に視認できない−3ポイント以内であれば実用範囲内であり、差がはっきりと確認できる−5ポイント以上は実用範囲ではないと判断できる。
ブロッキングは、印刷物表面に全く影響がない状態を◎、ほとんど影響のない状態を〇、所々が付着したために細かく白く抜ける状態を△、完全に付着していて印刷物表面を剥いてしまう状態を×とした。
実施例1〜12は、ブランケットパイリング、裏付き、圧胴取られおよびブロッキングが少なく、光沢が良好である。平版印刷インキ組成物である比較例1は、ブランケットパイリングは少なく、光沢は良好であるが、粒子物が含まれないために裏付きと圧胴取られが多く、ブロッキングも悪い。澱粉粒子を添加した比較例2は、ブランケットパイリング、裏付きは少ないが、圧胴取られ、ブロッキングが多く、光沢も低い。ポリエチレンワックスを添加した比較例3は、ブロッキングは少ないが、ブランケットパイリング、裏付き、圧胴取られが多く、光沢が低い。
以上のように、本願発明の平版印刷インキ組成物を用いることによって、印刷物表面にパウダーを噴霧することなく印刷物の裏付きやブロッキングを防止できる、光沢に優れた印刷物を提供できる平版印刷インキ組成物を提供することができた。

Claims (3)

  1. 樹脂粒子(A)、バインダー樹脂(B)、植物油類(C)および石油系溶剤(D)を含有する平版印刷インキ組成物。
    ただし、樹脂粒子(A)は、ベンゾグアナミン(a1)および/またはメラミン(a2)と、ホルムアルデヒド(a3)とを縮合重合して得られる樹脂粒子である。
  2. 樹脂粒子(A)の平均粒径が2〜20μmであることを特徴とする請求項1記載の平版印刷インキ組成物。
  3. 請求項1または2記載の平版印刷インキ組成物を基材に印刷してなる印刷物。
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