JP2013189527A - 平版印刷インキ組成物 - Google Patents

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【課題】本発明は、書籍、チラシ、カタログ、ポスター等を印刷する平版印刷に使用される平版印刷インキ組成物に関するものであり、特に、印刷品質の向上と印刷作業性の向上に関するものであり、さらには、耐摩擦性、光沢、着肉性に優れ、パイリングを低減できるインキに関するものである。
【解決手段】顔料、バインダー樹脂、ワックス、石油系溶剤および植物油類を含有する平版印刷インキ組成物において、一定範囲の重量分子量を有し、かつ特定範囲のアニリン点を有する液状ポリエチレンワックスを一定量含有させることにより、耐摩擦性、光沢、着肉性に優れ、パイリングを低減できる事を特徴とするヒートセット型平版印刷インキ組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、書籍、チラシ、カタログ、ポスター等を印刷する平版印刷に使用されるヒートセット型平版印刷インキ組成物(以下、「インキ」と略す。)に関するものであり、特に、印刷品質の向上と印刷作業性の向上に関するものであり、さらには、耐摩擦性、光沢、着肉性に優れ、パイリングを低減できるインキに関するものである。
近年、ヒートセット型平版印刷では生産性向上を目的として印刷速度が益々高速化し、印刷中のインキタック値が上昇するような印刷条件になる一方、古紙の再利用や輸入紙の増加により紙面強度が低下する傾向が見られ、紙剥け等による着肉不良が誘発され易いために、インキタック値を高く設定できず、また、紙質の劣化から擦れ汚れが誘発され易い事から、乾燥温度のアップ等、生産性を低減させる環境が発生している。
紙剥けによる着肉不良低減のために、石油系溶剤や植物油の添加により単純にタック値を低下させると、インキの粘度も低下し、地汚れ、ブランケットでの非画線残り、給水ローラーの汚れ等の印刷トラブルを誘発し、また、ドットゲインの増大等により印刷品質への影響も懸念される。着肉性を維持しつつ地汚れ等の汚れ耐性を維持する為にはいかにインキタック値を低下させ、かつ、粘度を高く維持するかが処方設計上肝要である。
紙剥けによる着肉不良や紙質低下への対策として、特許文献1には、特定の炭素数で構成されたα−オレフィン、特定のシランカップリング剤を一定量インキ中に含有させる方法が示されているが、これらのシランカップリング剤はヒートセット型平版印刷で使用されるドライヤーの触媒毒の懸念があるため、ヒートセット型平版印刷インキ組成物としては好ましくない。
特許文献2には、特定の重量平均分子量かつ特定の軟化点を有したロジン変性フェノール樹脂を含有させる方法が示されているが、この範囲の樹脂はインキを低下させることで紙剥けによる着肉不良低減に効果はあるものの、分子量が大きすぎるため光沢の劣化や転移不良による着肉性の劣化を誘発する懸念があるため好ましくない。
一方、耐摩擦性の向上について、過去多くのワックスの検討がなされてきた。
特許文献3には融点が70〜85℃のイソパラフィンおよびまたはシクロパラフィンを用いたワックスの添加について示されているが、これらのワックスはクーリングローラーへのインキの付着には効果があるが、乾燥後の紙面の耐摩擦性の向上については不十分である。
また、特許文献4には、特定の融点範囲および粒子径範囲の分散型ポリエチレンワックスの添加による耐摩擦性の向上について示されているが、これらの粒子径範囲のワックスは、耐摩擦性の向上に効果があるものの、粒子径が大きいため、光沢の劣化やパイリングを誘発させる懸念があるため好ましくない。
また、特許文献5には、特定の粒子径範囲および融点範囲および真球度を持ったポリテトラフルオロエチレンワックスの添加による耐摩擦性の向上について示されているが、これらのワックスは、耐摩擦性の向上に大きな効果があるものの、パイリングを誘発する懸念があり、さらにポリテトラフルオロエチレンワックスの添加は紙面が滑り易くなることから輸送時にスリップ事故を誘発しやすくさせる懸念があるため好ましくない。
また、従来の一般的な耐摩擦性を向上させるワックスはすべて常温で固体粒子として分散されており、パイリング性の大幅な向上を実現するためには好ましくない。
特許公開2008−184600 特許公開2010−241866 特許公開2003−221536 特許公開2006−249280 特許公開2010−248286
本発明は、このような従来の技術における問題点を解決する為になされたものであり、その課題とするところは、特に、印刷品質の向上と印刷作業性の向上に関するものであり、さらには、耐摩擦性、光沢、着肉性に優れ、パイリングを低減できるインキに関するものである。
顔料、バインダー樹脂、ワックス、石油系溶剤および植物油を含有する平版印刷インキ組成物において、一定範囲の重量分子量を有し、かつ特定範囲のアニリン点を有する液状ポリエチレンワックスを一定量含有させることにより、耐摩擦性、光沢、着肉性に優れ、パイリングを低減できる事を特徴とするヒートセット型平版印刷インキ組成物を発明するに至った。
すなわち、本発明は、顔料、バインダー樹脂、ワックス、石油系溶剤および植物油類を含有する平版印刷インキ組成物であって、
ワックスが、
重量平均分子量が400〜4000、
アニリン点が110〜160℃
および
−10〜50℃で液状
であることを特徴とする平版印刷インキ組成物に関するものである。
さらに、本発明は、ワックスが、全インキ組成物中0.5〜6重量%含有されていることを特徴とする上記の平版印刷インキ組成物に関するものである。
また、本発明は、上記平版印刷インキ組成物を基材に印刷してなる印刷物に関するものである。
従来では、印刷機の高速化に対応する為にタック値をレジューサー等の添加により単純に低下させる場合があるが、地汚れやブラン残りが生じ易く、ミスチングも生じ易くなる点が課題であり、また、耐摩擦性を向上させるワックスは、その粒子が光沢の劣化をさせることによる印刷品質の低下や印刷中にパイリングしやすくなることから、ブラン洗浄等の回数が増えることによる印刷作業性の劣化や印刷物の輸送時にスリップ事故を誘発させる懸念があることが課題である。
本発明によって、光沢や着肉性を損なうことなく、印刷物の耐摩擦性を向上させ、パイリングの発生を低減させることで印刷作業性の向上させることのできる高速印刷に適したインキを提供することが可能となった。
本発明において使用される顔料としては、一般的な無機顔料および有機顔料を示すことができる。無機顔料としては黄鉛、亜鉛黄、紺青、硫酸バリウム、カドミムレッド、酸化チタン、亜鉛華、弁柄、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、群青、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム粉、などを示すことができる。有機顔料としては、アゾ系として、C系(βナフトール系)、2B系および6B系(βオキシナフトエ系)などの溶性アゾ顔料、βナフトール系、βオキシナフトエ酸アニリド系、モノアゾイエロー系、ジスアゾイエロー系、ピラゾロン系などの不溶性アゾ顔料、アセト酢酸アリリド系などの縮合アゾ顔料、フタロシアニン系として、銅フタロシアニン(αブルー、βブルー、εブルー)、塩素、臭素などのハロゲン化銅フタロシアン、金属フリーのフタロシアニン顔料、多環顔料としてペリレン系、ペリノン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系顔料を挙げることができる。顔料の添加量は、印刷インキ組成物の全量に対して5〜30重量%である。
本発明で使用されるバインダー樹脂とはロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂および石油樹脂等であり、それらは任意に単独または2種類以上を組み合わせて使用でき、好ましくは、ロジン変性フェノール樹脂を使用することが望ましい。
バインダー樹脂であるロジン変性フェノール樹脂の重量平均分子量は、20000〜100000の範囲が望ましく、さらに好ましくは30000〜70000の範囲である。20000未満では弾性が低くなりミスチングを増大させる懸念があり、100000を超える重量平均分子量では樹脂を溶解させてワニス化する工程に過度な熱量を必要であり、また光沢を劣化させる懸念がある。
本発明に関するロジン変性フェノール樹脂は、ノルマルパラフィン白濁温度が40〜110℃の範囲が望ましく、さらに好ましくは50〜90℃の範囲である。本発明において、ノルマルパラフィン白濁温度とは、樹脂10重量%と14〜16の炭素数を有するノルマルパラフィン90重量%を加熱混合した際に、白濁する下限の温度をいう(それ以上の温度では白濁が観察されない。)。40℃未満では樹脂の溶解性が高すぎるのでインキのタックが高くなり、110℃を超える白濁温度では樹脂の溶解性が低すぎるので溶剤が離脱し易く機上でインキが締まり易くなる。
一般的に、ワックスは、天然ワックスおよび合成ワックスに分類される。合成ワックスは、合成炭化水素、変性ワックス、水素化ワックスに分けられる。本発明で使用するワックスは、ポリエチレンワックスが、好ましく、ポリエチレンワックスは、フィッシャー・トロプシュワックスと共に合成炭化水素に分類される。
ポリエチレンワックスは、製造工程後、液状、板状、ペレット状、塊状で取り出され、本発明で好適に使用されるポリエチレンワックスは、液状のポリエチレンワックスであることが好ましく、一般的な印刷時の印刷機の温度、およびインキ保管時の温度範囲である−10〜50℃で液状であることが望ましい。すなわち、本発明において、ワックスが液状とは、常温(25℃)において、B型粘度計で測定したときに、5Pa・s以下である液体のことを示す。
本発明に関するワックスは、重量平均分子量が400〜4000の範囲であることが望ましく、より好ましくは500〜3000、さらに好ましくは600〜2000の範囲であることが望ましい。重量平均分子量が400未満では耐摩擦性を向上させる効果が乏しく、4000を超えると、着肉性が劣化する懸念があるため好ましくない。
本発明に関するワックスは、アニリン点が110〜160℃の範囲であることが好ましく、より好ましくは120〜160℃であるであることが望ましい。アニリン点が110℃未満であると、溶解性が良好過ぎるため、インキタック値を低減させる効果に乏しいため着肉性が劣化する懸念があるため好ましくなく、アニリン点が160℃を超えると、溶解性が悪くなり、着肉性の劣化や光沢値の劣化を招く懸念があるため好ましくない。
一般的なワックスの平版インキ組成物への添加方法は、顔料、ビヒクル、石油系溶剤および植物油類等を混合した後、3本ロールを使用して分散する方法や、ビヒクル、石油系溶剤および植物油類中にワックスを添加し、特定の温度まで上昇させた後撹拌することでビヒクル中に分散し、分散工程後に添加する方法等が挙げられるがこの限りではない。
本発明に関するワックスは、全インキ組成中の0.5〜6重量%であることが好ましく、より好ましくは0.8〜5重量%、さらに好ましくは1.0〜4重量%の範囲であることが望ましい。0.2重量%未満では、耐摩擦性を向上させる効果が乏しく、6重量%を超えると光沢の劣化や乾燥性の劣化を招く懸念があるため好ましくない。
また、平版印刷インキ組成物中への、その他添加剤として、耐摩擦、ブロッキング防止、スベリ、スリキズ防止を目的とする各種添加剤を使用することができ、必要に応じて、レベリング剤、界面活性剤、消泡剤、等を添加してもよいが、パイリングを誘発する懸念があるため、全インキ組成中の6%未満であることが望ましい。
本発明において、平版印刷インキ組成物は、ヒートセット型であることが好ましい。
本発明で使用される石油系溶剤は、一般的にアロマフリー溶剤と称される芳香族炭化水素が1重量%未満である石油系溶剤である。アロマフリー溶剤の初留点は240℃以上かつ300℃以下が望ましい。240℃を下回る初留点では、印刷機のローラー上において溶剤が蒸発し易く、タックの上昇を招く、300℃を超える初留点では、平版印刷における熱風乾燥工程で乾燥しにくくなり、乾燥不良を誘発する虞が生じる。
本発明における植物油類とは植物油および植物油由来の化合物であり、グリセリンと脂肪酸とのトリグリセリドにおいて、少なくとも1つの脂肪酸が炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する脂肪酸であるトリグリセリドと、それらのトリグリセリドから飽和または不飽和アルコールとをエステル反応させてなる脂肪酸モノエステル、あるいは植物油の脂肪酸とモノアルコールを直接エステル反応させた脂肪酸モノエステル、エーテル類が挙げられる。
植物油として代表的ものは、アサ実油、アマニ油、エノ油、オイチシカ油、オリーブ油、カカオ油、カポック油、カヤ油、カラシ油、キョウニン油、キリ油、ククイ油、クルミ油、ケシ油、ゴマ油、サフラワー油、ダイコン種油、大豆油、大風子油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ニガー油、ヌカ油、パーム油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ヘントウ油、松種子油、綿実油、ヤシ油、落花生油、脱水ヒマシ油などが挙げられる。
脂肪酸モノエステルは上記植物油とモノアルコールとをエステル交換したものや植物油の脂肪酸とモノアルコールを直接エステル反応させた脂肪酸モノエステルである。モノアルコールの代表的なものは、メタノール、エタノール、n−またはiso−プロパノール、n,secまたはte t−ブタノール、ヘプチノール、2−エチルヘキサノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノール、ドデカノール等の飽和アルコール、オレイルアルコール、ドデセノール、フイセテリアルコール、ゾンマリルアルコール、ガドレイルアルコール、11−イコセノール、11−ドコセノール、15−テトラコセノール等の不飽和脂肪族系アルコールが挙げられる。
エーテル類として代表的なものは、ジ−n−オクチルエーテル、ジノニルエーテル、ジへプチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジデシルエーテル、ノニルへキシルエーテル、ノニルヘプチルエーテル、ノニルオクチルエーテル等が挙げられる。
本発明の平版印刷インキ組成物を製造するには、従来公知の方法で実施する事が出来る。一例としてバインダー樹脂、石油系溶剤、植物油類、必要に応じてゲル化剤を加えて、190℃1時間のクッキング条件でワニスを製造する。次いで、例えば、前記のワニスに顔料、石油系溶剤、植物油類、顔料分散剤または顔料分散樹脂を加え、ビーズミルや3本ロール等で分散する事により印刷インキ用ベースを得る事が出来る。次いで、石油系溶剤、植物油類、その他の添加剤を加え、所定粘度に調整し印刷インキ組成物を得る事が出来る。インキの種類としては、オフセット輪転印刷機用インキが主なものであるが、これに限定されるものではない。
本発明の平版印刷インキ組成物の組成の一例としては、
・顔料 5〜30重量%
・バインダー樹脂 20〜40重量%
・石油系溶剤 20〜45重量%
・植物油類 7〜20重量%
・ワックス 0.5〜6重量%
・その他添加剤 1〜5重量%
などが好ましい組成として挙げられる。
本発明に使用される基材としてはコート紙やアート紙に代表される塗工紙や、上質紙および低級紙に代表される非塗工紙等のような一般的な印刷用紙が挙げられる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、本発明において、特に断らない限り、「部」は、「重量部」を表し、「%」は「重量%」を表す。
(ロジン変性フェノール樹脂製造例)
反応容器中でガムロジン1500部に、予めキシレン溶媒中でターシャリーブチルフェノール600部と92重量%のパラホルムアルデヒド210部を水酸化ナトリウム触媒下で100℃で4時間反応させ、水分除去したフェノール樹脂を150℃で滴下し2時間反応させた。さらにペンタエリスリトール160部を添加し、触媒として酸化カルシウム1.5部を使用して250℃で12時間反応させた。反応の過程で順次取り出す事により、表1の樹脂を得た。
Figure 2013189527
(ロジン変性フェノール樹脂ワニス製造例)
撹拌機、水分離器付還流冷却器、温度計付き4つ口フラスコに、バインダー樹脂として前記ロジン変性フェノール樹脂(A、B)50部、大豆油15部、高沸点石油系溶剤(JX日鉱日石エネルギー株式会社製AFソルベント7)35部、を190℃で1時間加熱撹拌してロジン変性フェノール樹脂ワニス(A、B)を得た。
購入したポリエチレンワックスA〜H、およびポリテトラフルオロエチレンワックスについて、−10〜50℃で液状のワックスについては、分子量およびアニリン点を、−10〜50℃で固体のワックスについては粒子径について測定を行い表2を得た。
平均粒子径については、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置((株)堀場製作所製、LA−920;LY−208乾式測定ユニット仕様)を用いて測定した
Figure 2013189527
[平版印刷インキ組成物実施例1〜3、比較例1〜7]
ロジン変性フェノール樹脂ワニス、カーボンブラック(三菱化学株式会社製MA77)、ワックスを表3の配合にて、常法に従い三本ロールを用いて平版印刷インキ組成物の実施例1〜3および比較例1〜7を得た。
Figure 2013189527
<性能評価試験(1) 光沢>
光沢評価試験は、ヒートセット型平版印刷機として三菱重工業(株)製NEO800にて、一般的な絵柄、濃度にて、以下の印刷条件にて実施し、得られた印刷物のベタ部分について村上色彩研究所製光沢計GM26Dにて測定した。
CTP版: 富士フイルム製XP−F
用紙:三菱製紙株式会社製パールコートN
印刷速度:600rpm
チラー設定温度:25℃
実用レベルは「70」以上である。
<性能評価試験(2) 着肉性の評価>
上記光沢評価試験で得られた印刷物について、目視にて、表4の評価基準に基いて5段階の相対評価を実施した。
実用レベルは「3」以上である。
Figure 2013189527
(性能評価試験(3) 耐摩擦性の評価)
上記光沢試験で得られた印刷物について、白紙(三菱製紙株式会社製パールコートN)を印刷面上に当て、学振型耐摩擦試験機(重り1kg)にて20往復摩擦をかけ、目視により印刷面上に当てた白紙へのインキの取られ度合いを観察し、表5の評価基準に基いて5段階の相対評価を実施した。
実用レベルは「3」以上である。
Figure 2013189527
<性能評価試験(4) パイリングの評価>
上記印刷時に2万部印刷後の印刷機のブランケット上のインキ付着量について、目視にて表6の評価基準に基いて5段階評価の相対評価を実施した。
実用レベルは「3」以上である。
Figure 2013189527
以上の性能評価試験結果を表7に示す。
Figure 2013189527
実施例1〜3は光沢、着肉性および耐摩擦性の評価結果が良好であり、パイリングも極めて少ない。ポリエチレンワックスの重量平均分子量が小さく、添加量の少ない比較例1は耐摩擦性の改善が見られない。ポリエチレンワックスの添加量が多くアニリン点が高い比較例2は耐摩擦性は良好なものの、光沢並びに着肉性が劣る。ポリエチレンワックスの重量平均分子量が大きくアニリン点が高い比較例3は光沢並びに着肉性が劣る。−10〜50℃で固体であるポリエチレンワックスを用いた比較例4〜5は、耐摩擦性は良好なものの、光沢、着肉性が劣り、特にパイリングが劣り、印刷作業性の観点から望ましくない。−10〜50℃で固体のポリテトラフルオロエチレンを用いた比較例6は、耐摩擦性は良好なものの、パイリングがやや劣るため印刷作業性の観点から好ましくない。ワックスを使用していない比較例7は、光沢、着肉性、パイリングは良好なものの、耐摩擦性が著しく劣り、印刷品質の観点から望ましくない。

Claims (3)

  1. 顔料、バインダー樹脂、ワックス、石油系溶剤、植物油類を含有する平版印刷インキ組成物であって、
    ワックスが、
    重量平均分子量400〜4000、
    アニリン点110〜160℃
    および
    −10〜50℃で液状
    であることを特徴とする平版印刷インキ組成物。
  2. ワックスが、全インキ組成物中0.5〜6重量%含有されていることを特徴とする請求項1記載の平版印刷インキ組成物。
  3. 請求項1また2記載の平版印刷インキ組成物を基材に印刷してなる印刷物。
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JP2016104831A (ja) * 2014-12-01 2016-06-09 Dicグラフィックス株式会社 活性エネルギー線硬化型組成物

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