JP6589583B2 - 平版印刷インキ - Google Patents
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Description
前記アミンは、平版印刷インキ全量に対して0.01質量%以上0.1質量%未満を含み、
前記アミンは、少なくとも一つの炭素数8〜22の炭化水素基を有し、
前記アミンの置換基の合計炭素数が12以上であり、
前記アミンが、第2級または第3級アミンである。
前記アミンは、平版印刷インキ全量に対して0.03質量%以上0.1質量%未満を含み、
前記アミンは、少なくとも一つの炭素数8〜22の炭化水素基を有し、かつ、合計12以上の炭素原子を有する第2級または第3級アミンである。
バインダー樹脂は、単独または2種類以上を併用できる。
炭素数8〜22の炭化水素基としては、直鎖もしくは分岐のアルキル基であり、当該アルキル基は、さらにアルコキシ基等の置換基を有しても良い。
本発明のアミンは、第2級アミンや第3級アミンに加えて第1級アミンを併用してもよい。
モノアミンは、例えばヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン等の1級アミン、ジオクチルアミン、ジデシルアミン等の第2級アミン、ジメチルヘキシルアミン、ジメチルオクチルアミン、ジデシルメチルアミン、ジオクタデシルメチルアミン、トリオクチルアミン等の第3級アミンが挙げられる。
ジアミンは、例えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン等のアルキレンジアミンのN−アルキル置換体が挙げられる。
トリアミンは、例えばジエチレントリアミンのN−アルキル置換体等が挙げられる。
また、アミンは、カルボン酸やスルホン酸などで中和された塩の状態でもよい。
アミンは、単独または2種類以上を併用できる
植物油は、例えば大豆油、再生大豆油、菜種油、ヤシ油、オリーブ油、アサ実油、アマニ油、エノ油、オイチシカ油、オリーブ油、カカオ油、カポック油、カヤ油、カラシ油、キョウニン油、キリ油、ククイ油、クルミ油、ケシ油、ゴマ油、サフラワー油、ダイコン種油、大豆油、大風子油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ニガー油、ヌカ油、パーム油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ヘントウ油、松種子油、綿実油、ヤシ油、落花生油、脱水ヒマシ油、ヤトロファ油等が挙げられる。これら植物油を熱重合した油および植物油に酸素を吹き込み重合した油(これらを重合植物油という)等も挙げられるが、これらは変性植物油になる。
オレイルアルコール、ドデセノール、フイセテリアルコール、ゾンマリルアルコール、ガドレイルアルコール、11−イコセノール、11−ドコセノール、15−テトラコセノール等の不飽和アルコールが挙げられる。
また、カーボンブラックの平均一次粒子径は、10〜100nmが好ましい。
また、カーボンブラックのDBP吸油量は150cm3/100g以下が好ましい。
カーボンブラックは、インキ中に5〜30質量%含むことが好ましく、15〜25質量%がより好ましい。5質量%以上になることで印刷物の網点再現性がより向上する。また30質量%以下になることで流動性や着肉性がより向上する。
無機顔料は、例えば黄鉛、亜鉛黄、紺青、硫酸バリウム、カドミムレッド、酸化チタン、亜鉛華、弁柄、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、群青、グラファイト、アルミニウム粉等が挙げられる。
有機顔料は、例えばアゾ系顔料として、C系(βナフトール系)、2B系および6B系(βオキシナフトエ系)などの溶性アゾ顔料、βナフトール系、βオキシナフトエ酸アニリド系、モノアゾイエロー系、ジスアゾイエロー系、ピラゾロン系などの不溶性アゾ顔料、アセト酢酸アリリド系などの縮合アゾ顔料;
フタロシアニン系顔料として、銅フタロシアニン(αブルー、βブルー、εブルー)、塩素、臭素などのハロゲン化銅フタロシアン、金属フリーのフタロシアニン顔料;
多環顔料として、ペリレン系、ペリノン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系顔料等が挙げられる。
無機顔料および有機顔料は、インキ中に0.01〜10質量%使用できる。
石油系溶剤は、市販品でいうと例えばJX日鉱日石エネルギー社製のAFソルベント4号、AFソルベント5号、AFソルベント6号、およびAFソルベント7号等が挙げられる。
天然ワックスは、例えば植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、石油系ワックスが好ましい。
石油系ワックスは、例えばパラフィンワックスおよびマイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
合成炭化水素は、エチレンワックス、フィッシャートロップスワックス等が挙げられる。これらの中でもポリエチレンワックスが好ましい。
ワックスは、インキ中に0.1〜6質量%含むことが好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。0.1質量%以上になることで耐摩擦性がより向上する。また、6質量%以下になることで高光沢を維持した印刷物が得られる。
基材は、印刷物用の公知の基材が使用できる。基材は、紙基材、フィルム基材等が挙げられる。本発明は、紙基材が好ましい。紙基材は、例えば塗工紙、微塗工紙、非塗工紙、更紙等が挙げられる。
紙基材は、一般的に塗工紙で60〜200g/m2、微塗工紙・非塗工紙で30〜80g/m2、更紙で30〜50g/m2程度である。
インキ層の厚さは、通常0.1〜5μm程度である。
質量平均分子量は、ゲルパーミネイションクロマトグラフィ(HLC−8020 東ソー社製)で測定した。検量線は標準ポリスチレンサンプルにより作成した。溶離液はテトラヒドロフランを、カラムにはTSKgelSuperHM−M(東ソー社製)を3本を用いた。測定は、流速0.6ml/分、注入量10μl、カラム温度40℃で行った。なお、さらに、質量平均分子量は、単に「分子量」ということがある。
粘度は、25℃でレオストレスRS6000 (ドイツ・ハーケ社製)を用いて、ローターC20/0.5°TiL(チタン製、ロング)の条件で静置状態から毎秒2回転の割合でローターの回転数を増やし1分間で120rpmに到達したときの数値を粘度とした。
撹拌機、冷却器、温度計をつけた4つ口フラスコにオクチルフェノール1000部、純度92%のパラホルムアルデヒド480部、純度98%の水酸化カルシウム10部、キシレン530部を加えて、90℃で5時間反応させる。その後フラスコにキシレン430部、水250部を加え、撹拌しながら濃度98%の硫酸を10部滴下した。撹拌終了後、静置した。次いで溶液の上層部(水)を除去し、下層部の溶液を不揮発分60%のレゾール型フェノール樹脂溶液(以下、樹脂溶液A)として得た。
撹拌機、水分分離器付き冷却器、温度計をつけた4つ口フラスコに、ガムロジン440部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら200℃で溶解した。次いでフラスコに、得られた樹脂溶液A 870部を200℃で2時間かけて滴下した。その後、キシレンを除去しながら内温を250℃に昇温し、250℃でグリセリン40部、p−トルエンスルホン酸0.22部を仕込み14時間反応させた。反応終了後、冷却を行い重量平均分子量(Mw)60,000、酸価26のロジン変性フェノール樹脂を得た。
撹拌機、リービッヒ冷却管、温度計付4つ口フラスコに得られたロジン変性フェノール樹脂 44部、大豆油35部、石油系溶剤としてAFソルベント7号(JX日鉱日石エネルギー社製)20部、ゲル化剤としてALCH(エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロポキシド 川研ファインケミカル社製)1部を仕込み、内温を190℃に昇温した。190℃で60分間攪拌を行った後、冷却することでゲルワニス1を得た。
<アミン>
○モノアミン
・ジオクチルアミン 第2級(東京化成工業社製)
・ジオクタデシルメチルアミン 第3級(シグマアルドリッチ社製)
○ジアミン(第2級)
・N−牛脂アルキル−1,3−ジアミノプロパン(リポミンDT−T、ライオン社製)
〇トリアミン(第2級)
・ドデシルジプロピレントリアミン(トリアミンY12D、ライオン社製)
〇有機ベントナイト(ビスコゲルSD Bentec S.P.A社製)
カーボンブラック(三菱化学社製、DBP吸油量72ml/100g、BET比表面積99m2/g) を20部、得られたゲルワニス1を68部、AFソルベント7号を5部、ジオクチルアミン0.03部、再生大豆油(ヨウ素価117)1部を仕込み、常法に従い三本ロールを用いてヒートセット型墨ベースインキを得た。得られた墨ベースインキをAFソルベント7号 3.5部、ゲルワニスを2.47部混合して、粘度を20Pa・sに調整することでヒートセット型のインキを得た。
得られたヒートセット型インキについて、弾性をスプレッドメーター(東洋精機製作所社製)を使用したスプレッドメーター法(JIS 5101−6−1)にて流動性を試験した。試験は、水平に置いた2枚の平行板の間に挟まれたヒートセット型インキが、荷重板の自重によって、同心円状に広がったインキについおいて60秒後のインキの直径でフロー値を測定した。直径の大きさに反比例してインキの弾性が高い。なお試験は、3回の平均値であり。アミンを配合していない比較例1を基準として評価を行った。結果が負の数値の場合、比較例1に対してフローが少ないためインキの弾性が高いと評価する。
得られたインキをプリューフバウ多目的印刷適性試験機MZ−II(アィジィーティ・テスティングシステムズ社製)を用いて塗工紙のパールコートN〈68〉(三菱製紙社製)に転写し、印刷物を作成した。印刷濃度はグレタグマクベスD196(エックスライト社製)を用いて濃度1.90±0.3に調整した。
得られた印刷物について、グロスメーターGM−26D(村上色彩技術研究所社製)を用いて60度鏡面光沢度を測定した。なお、評価は、光沢値は、基準からプラスマイナス2を超えると相違が視認できるとして判定した。
得 られた印刷物について、染色堅ろう度摩擦試験機(東洋精機製作所社製)を用いて当て紙をパールコートN〈68〉(三菱製紙社製)とし、500g荷重・5回往復の条件で耐摩擦性を評価した。なお評価基準は以下の通りである。
4.標準品より耐摩擦性が良好。
3.標準品と同等の耐摩擦性。実用域。
2.標準品より耐摩擦性がやや劣る。実用不可
1.標準品より耐摩擦性が非常に劣る。実用不可
一方、比較例2および3は、弾性・光沢・耐摩擦性を全て満たすことはできなかった。
Claims (2)
- カーボンブラック、アミン、バインダー樹脂、植物油を含有する平版印刷インキであって、
前記アミンは、平版印刷インキ全量に対して0.01質量%以上0.1質量%未満を含み、
前記アミンは、少なくとも一つの炭素数8〜22の炭化水素基を有し、
前記アミンの置換基の合計炭素数が12以上であり、
前記アミンが、第2級または第3級アミンである、平版印刷インキ。 - 基材と、請求項1記載の平版印刷インキから形成されたインキ層とを備えた、印刷物。
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- 2015-11-13 JP JP2015222666A patent/JP6589583B2/ja active Active
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