JP2016050405A - 道路用吸音板 - Google Patents

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Abstract

【課題】内部に浸入した雨水等の排水能力の高い道路用吸音板を提供する。
【解決手段】前面板にその長手方向に延設された凹部18を備え、凹部18の上面や、凹部18の上面と前面板との角部に排水口20を設けることで、吸音板の内部に浸入した雨水等を速やかに排水する。凹部18は、凹部18の上辺から前記吸音板の背面上方へ向けて傾斜する上側傾斜面を有する。また凹部18は、凹部18の下辺から前記吸音板の背面上方へ向けて傾斜する下側傾斜面を有する。吸音材9の支持部が、凹部18に連接されている
【選択図】図1

Description

本発明は、道路沿いに設置して車両の走行音等を遮断する吸音壁の構成部材である道路用吸音板の、耐久性の向上に関する。
車両の走行等により発生する道路の騒音が近隣の民家等、民地(民用地)に届くことを防止するため、道路脇に吸音壁が設置されている。この吸音壁は、金属製の箱体内に吸音材を備えた道路用吸音板を、支柱の間に略鉛直方向に積み重ねて設置し形成されたもので、道路用吸音板の箱体の前面(道路側の面)には、道路用吸音板の内部に騒音を取り入れるための開口(ルーバーや穴等)が形成されている。
一般的な道路用吸音板は、従来の道路用吸音板350の構成を説明するための略図である図5(a)〜(b)に示すように、騒音が発生する道路側に面し開口8を有する前面板310と、道路と反対側の民地に面する背面板12と、前面板と背面板とで形成される空間の側面を覆う側面板314とを箱形に組み合わせて構成される。箱形の道路用吸音板350の内部には吸音材9が内蔵され、前面板310の開口8から吸音板350の内部に侵入した騒音は、吸音材9により吸収される。
上記の一般的な道路用吸音板350を構成する前面板310と、背面板12とはアルミ合金板、亜鉛鋼板等を略コの字形状に折り曲げ加工等して形成されている。図5(a)に示す領域Gの拡大略図である図5(b)に示すように、前面板310には、道路に面する側の下部に、民地側方向へ折り返された折り返し部310aが形成される。また、背面板12には、道路に面する側の下部に、略鉛直下方向に伸びるリップ部12aが形成される。
前面板310と、背面板12との組立ては、図5(b)に示すように、まず、前面板310下部の折り返し部310aを背面板下部のリップ部12aに挿入接続し、次に、図5(a)に示すように、前面板310と、背面板12との上部をリベット5等の接合部材により、長手方向に適宜、間隔を空けて接合することで行われる。
また、前面板310と、背面板12とで構成された箱形の両側面の開口は、予め背面板12の両端にスポット溶接等で接合された側面板314により塞がれている。
一般的な道路用吸音板350の組み立て手順を、図5を参照しながら詳述すると、まず、背面板12の両端に側面板14がスポット溶接等により接合される。次に、吸音材9が、背面板12と、側面板14とで形成された箱形の開口から内部に設置される。
続いて、上述したように、前面板310下部の折り返し部310aが、背面板12下部のリップ部12aに挿入接続される。次に、前面板310の天板部310tと、背面板12の天板部12tとが重ね合わされ、リベット5等の接合部材により接合されて、道路用吸音板350が構成される。
近年、道路用吸音板の前面板の開口から雨水や、塩化カルシウム等を原料とする凍結防止剤を含んだ水(塩水)が吹き込み、内部に滞留して前面板や背面板の底面を腐食させるという問題が発生している。従来の道路用吸音板では、その構造上、特に、上述した前面板の下部に形成されて背面板の下部を担持する折り返し部や背面板の民地側底面に、雨水等が滞留しやすい。
滞留した雨水等により道路用吸音板が腐食すると、錆等の腐食の発生により外観が損なわれ、最終的には腐食した部分が破断に到り、道路用吸音板の強度が低下するといった問題が生じる。
特許文献1では、道路用吸音板において、上記した前面板の折り返し部を廃して、リベットにより前面板と、背面板とを接合する取付け構造が開示されている。
しかしながら、特許文献1の取付け構造による道路用吸音板においては、上記の前面板の折り返し部に雨水等が滞留して前面板が腐食することは防止されるものの、背面板の民地側底面に滞留した雨水等を排出できないという問題が残る。
また、上述したように前面板の下部と、背面板の下部とを挿入接続する構造でないため、道路用吸音板の組み立て工程が煩雑になるという問題が生じてしまう。また、リベットが道路側に露出するため、外観が損なわれるという問題が生じる。
また、特許文献2では、前面板の折り返し部に雨水等が滞留することを抑制する道路用吸音板の構成が開示されている。具体的には、前面板の折り返し部に、排水窓や通気孔を形成し、折り返し部に流れ込んだ雨水等の水捌けを改善し、乾燥を促す道路用吸音板の構成が開示されている。
しかしながら、特許文献2の構成の道路用吸音板においては、前面板の折り返し部に排水窓(開口部)を形成するため、折り返し部の強度が低下してしまうという問題が生じる。
また、特許文献1と同様に、上記の前面板の折り返し部に雨水等が滞留して前面板が腐食することは防止されるものの、背面板の民地側底面に滞留した雨水等を排出できないという問題が残る。
登録実用新案第3167392号公報
特開2013−227838号公報
本発明は、上記問題に鑑みて創作されたものであり、道路用吸音板の前面板の開口から吸音板の内部に吹き込んだ雨水等を、速やかに排出することにより腐食を防止し、外観を維持しつつ高い排水能力により耐久性を向上可能な、道路用吸音板の提供を目的とする。
上述した課題を解決すべく提供される本発明の道路用吸音板は、前面板に開口を備え、内部に吸音材を備える。前記道路用吸音板の前面に、前記吸音板の長手方向に延設された凹部を有し、前記凹部の上面、及び/又は前記凹部の上面と前記吸音板の前面板との角部に、前記道路用吸音板の内部と、外部とを連通させる排水口を備えている。
詳しくは後述するが、上記の構成とすることにより、凹部の上面又は凹部の上面と前記吸音板の前面板との角部の、少なくともいずれか一方に排水口が備えられる。これにより、道路用吸音板の前面板の開口から吸音板の内部に吹き込んだ雨水等を、吸音板の底面に到達する前に、吸音板の外部へ速やかに排出することが可能となる。
また、前記凹部は、該凹部の上辺から前記道路用吸音板の背面上方へ向けて傾斜する上側傾斜面を有することが好ましい。
詳しくは後述するが、上記の構成とすることにより、前面板の開口から道路用吸音板の内部に吹き込んだ雨水等を上側傾斜面により排水口へ誘導し、より速やかに排出することが可能となる。
さらに、前記凹部は、該凹部の下辺から前記道路用吸音板の背面上方へ向けて傾斜する下側傾斜面を有することが好ましい。
詳しくは後述するが、上記の構成とすることにより、上側傾斜面に形成された排水口から排出された雨水等を、下側傾斜面によって速やかに凹部の外に排出することが可能となり、凹部に雨水等が滞留して凹部の下面等が腐食することを抑制し得る。
また、本発明の道路用吸音板では、吸音材支持部が、前記凹部に連接されていることが好ましい。
詳しくは後述するが、上記の構成とすることにより、道路用吸音板に内蔵される吸音材の下部が吸音材支持部により確実に担持されるとともに、前面板の開口から道路用吸音板の内部に吹き込んだ雨水等が、吸音板の底面へ到達することを、一層抑制することが可能となる。
本発明の道路用吸音板によれば、前面板の開口から吸音板の内部に吹き込んだ雨水等を、速やかに排出することが可能となる。
本発明の第一の実施形態に係る、道路用吸音板を示す略図であり、(a)は道路用吸音板を車道側から見た外観の模式図であり、(b)は図1(a)に示す道路用吸音板のA−A断面を矢印Bの方向から見た略断面図であり、(c)は図1(b)中の背面板であり、(d)は道路用吸音板を構成する側面板の略図であり、(e)は図1(b)中の前面板であり、(f)は図1(e)に示す領域Cの拡大略図である。 本発明の第二の実施形態に係る、道路用吸音板を示す略図であり、(a)は道路用吸音板を車道側から見た模式図であり、(b)は図2(a)に示す道路用吸音板のD−D断面を矢印Eの方向から見た略断面図であり、(c)は図2(b)に示す領域Fの拡大略図である。 本発明の第三の実施形態に係る、道路用吸音板の要部を示す拡大略図である。 本発明の実施形態に係る、道路用吸音板の凹部の断面形状の変形例を示す略図である。 従来の道路用吸音板の構成を説明するための略図であり、(a)は従来の道路用吸音板の側面略図であり、(b)は図5(a)に示す領域Gの拡大略図である。
以下、本発明の実施形態に係る道路用吸音板50(以下、単に「吸音板」とも称する)について、図面を参照しながら詳細に説明する。
尚、図1〜図5において、下2桁が同一な番号は、同種の部品を示している。
《本発明の道路用吸音板の構成》
本発明の第一の実施形態に係る、道路用吸音板50を示す略図である図1を参照しながら、吸音板50の構成を説明する。図1(a)に示す道路用吸音板50のA−A断面を矢印Bの方向から見た略断面図である図1(b)に示すように、吸音板50は、アルミ板や亜鉛メッキ鋼板等の金属板で形成された箱形部材であり、その内部にグラスウールやロックウール、ポリエステル繊維系吸音材等を主な材料とし、表面に撥水シートを貼付した板状の吸音材9が配設される。
吸音材9は、その道路側面を、後述する前面板10で支持され、民地側面を、後述する背面板12に吸音板50の長手方向に形成された折曲げ部で支持され、下面を、凹部18(図3に示す218)の上面、又は後述する吸音材支持部22で支持される。
吸音板50は、図1(e)に略断面図を示す、天板部10tを有する前面板10と、図1(c)に略断面図を示す、天板部12tと底板部12bとを有する背面板12と、図4(d)に略図を示す側面板14とにより形成される箱形の内部に、吸音材9を配設して構成される。
また、前面板10には、図1(a)〜(b)、及び(e)〜(f)に示す、複数の開口8と、図1(e)に示す領域Cの拡大略図である図1(f)に示す排水口20とが形成され、排水口20の周縁から吸音板50の内部へ向かって延びる誘導部18aを備えている。開口8は、スリット状のガラリ(ルーバー)や円穴で形成される。この開口8はこれらの形状に限定されるものではなく、音を吸音板50の内部に導入可能であれば良い。
尚、図1〜図3、及び図5では、開口8の一部のみに符号を付しているが、開口8は、前面板10の道路側の面に複数、備えられる。また、図1(b)に示すように、背面板12と、図示しない側面板(図1(d)に14として示す)との間には、水抜き用スリット15が配設される。
吸音板50の組み立て手順は、まず、図1(c)に略断面図を示す背面板12の両端に、図1(d)に略図を示す側面板14がスポット溶接等により接合される。次に、吸音材9を、前面板10の吸音板支持部22上に設置する。
続いて、吸音材9が設置された前面板10下部の折り返し部10aが、背面板12下部のリップ部12aに挿入接続される。次に、前面板10の天板部10tと、背面板12の天板部12tとが重ね合わされ、最後に、前面板10と背面板12とがその上部で図1(b)に示すリベット5等の接合部材により接合されて、道路用吸音板50が構成される。
この吸音板50が、道路脇に所定間隔で立設する支柱(図示せず)の間に、前面板10が道路側を向くように略鉛直方向に積み重ねて設置され、上述した吸音壁(図示せず)が形成される。
《第一の実施形態の構成》
本発明の第一の実施形態に係る、道路用吸音板50を示す略図である図1を参照しながら、本発明の第一の実施形態における道路用吸音板50の構成について詳細に説明する。吸音板50は、図1(a)〜(b)、及び(e)〜(f)に示すように、吸音板50の前面に、吸音板50の長手方向に延設された凹部18を有する。また、図1(f)に示すように、凹部18の上面に、吸音板50の内部と、外部とを連通させる排水口20を備えている。
この凹部18は、吸音板50の設置状態において、前面板10の下部に形成された折り返し部10aよりも上方、かつ最下段の開口8よりも下方となる位置に配設されることが好ましい。
上記により、図1(f)に示すように、図示しない車両の走行により巻き上げられた路面の雨水等が、吸音板50を構成する前面板10の開口8から、吸音板50の内部に吹き込んだ場合等においても、吸音板50の底面に到達する前に、外部へ速やかに排出することが可能となる。
したがって、前面板10の下部の折り返し部10aや図示しない背面板(図1(b)に12として示す)の民地側底面部に雨水等が滞留し、腐食等により道路用吸音板50を構成する前面板10や背面板12の強度が低下したり、腐食による変色等によって前面板10の外観が損なわれることを防止し得る。
また、凹部18は、図1(f)に示すように、その上辺から道路用吸音板50の背面(民地側)上方へ向けて傾斜する上側傾斜面18aを有し、排水口20が上側傾斜面18aの道路側に形成されることが好ましい。
上側傾斜面18aが形成されることにより、前面板10の開口8から吸音板50の内部に吹き込んで上側傾斜面18aの上面に落下した雨水等は、上側傾斜面18aの傾斜により排水口20へ誘導され、雨水等をより速やかに吸音板50の外部へ排出することが可能となる。
さらに、凹部18は、図1(f)に示すように、その下辺から道路用吸音板50の背面(民地側)上方へ向けて傾斜する下側傾斜面18bを有することが好ましい。
下側傾斜面18bが形成されることにより、上側傾斜面18aに形成された排水口20から排出された雨水等は、下側傾斜面18bの上面に落下し、下側傾斜面18bをつたって速やかに吸音板50の前面(道路側)へ排出される。
上記により、凹部18に雨水等が滞留することが防止され、凹部18の下面等の腐食を防止し得る。また、雨水等が上記挿入接続部を構成する折り返し部10aに滞留し腐食を生じさせることも抑制される。
また、本発明の第一の実施形態の道路用吸音板50では、図1(b)、及び(e)〜(f)に示すように、吸音材支持部22が、凹部18の上側傾斜面18aに連接される。この吸音材支持部22は、一例として、板金材を略L字形状に折り曲げて成形され、リベット5等の接合部材により、吸音板50の長手方向に上側傾斜面18aの上面に接合されたものである。
この吸音材支持部22の民地側の面は、図1(f)に示すように、吸音板50の設置状態において略鉛直上方向を向くように形成される。これにより、吸音材支持部22によって吸音材9の民地側下部を受容し、安定して支持することが可能となる。
本発明の第一の実施形態の道路用吸音板50では、図1(f)に示すように、開口8から吸音板350の内部に吹き込んで、吸音材9の道路側面をつたって落下した雨水等は、吸音材支持部22により受け止められ、凹部18が有する上側傾斜面18aの道路側に形成された排水口20へ誘導されて、吸音板50の外部へ確実に排出される。
尚、吸音材支持部22は、吸音板50の両端間に、吸音板50の長手方向の全長に亘って配設されても良いし、適当な長さにして吸音材9を安定して支持できる位置に適宜、分割して配設されても良い。
上述してきた本発明の第一の実施形態である道路用吸音板50によれば、前面板10の開口8から吸音板50の内部に吹き込んだ雨水等を、前面板10と、背面板12との挿入接続部や背面板12の民地側の底面部に到達する前に速やかに排出することにより、道路用吸音板50を構成する部材の腐食を防止し、道路用吸音板50の外観を維持しながら強度や耐久性の向上を達成し得る。
《第二の実施形態の構成》
本発明の第二の実施形態に係る、道路用吸音板150を示す略図である図2を参照しながら、本発明の第二の実施形態における道路用吸音板150の構成について、主に第一の実施形態と異なる部分を詳細に説明する。吸音板150は、図2(a)〜(c)に示すように、吸音板150の前面に、吸音板150の長手方向に延設された凹部118を有する。また、図2(c)に示すように、凹部118の上面に、吸音板150の内部と、外部とを連通させる排水口120を備えている。
第一の実施形態では、図1(f)に示したように、凹部18は前面板10を折り曲げて形成されたが、第二の実施形態では、凹部118は複数の部材で構成される。
詳述すると、図2(a)に示す道路用吸音板150のD−D断面を矢印Eの方向から見た略断面図である図2(b)、及び図2(b)に示す領域Fの拡大略図である図2(c)に示すように、前面板上部部材110は、その下端が民地側へ折り曲げられて凹部上面部24と、吸音材支持部122とが一体に形成される。さらに、前面板上部部材110の下部の道路側には、吸音板150の内部と、外部とを連通させる排水口120が形成される。
吸音材支持部122の民地側の面は、図2(c)に示すように、吸音板150の設置状態において略鉛直上方向を向くように形成される。
また、前面板下部部材30は、その下端が吸音板150の設置状態において略鉛直上方に向くようU字形に折り返されて、折り返し部30aが形成される。また、前面板下部部材30の上部は、凹部下面部30bと、接合部30cとを一体に形成するように2段の階段状に成形される。
この第二の実施形態の吸音板150は、前面板下部部材30の上部に形成された接合部30cと、前面板上部部材110の凹部上面部24とをリベット5等の接合部材により、長手方向に適宜、間隔を空けて接合して前面板を形成した後は、上述したような図4に示す一般的な従来の道路用吸音板350、及び第一の実施形態の道路用吸音板50と同様な手順で組み立てられる。
先述した第一の実施形態の道路用吸音板50では、図1(f)に示したように、凹部18は、前面板10の下部を折り曲げて形成される。上述してきた本発明の第二の実施形態である道路用吸音板150によれば、凹部118が、前面板上部部材110と、前面板下部部材30との2つの部材により形成される。
上記により、道路用吸音板150の排水能力を向上させつつ、排水口120の配設位置や形状等の設計自由度を増大可能となる。
詳述すると、第二の実施形態においては、前面板上部部材110の開口8から道路用吸音板150の内部に吹き込んだ雨水等を、前面板下部部材30の下部に形成された折り返し部30aと、背面板12との挿入接続部や背面板12の民地側底面部に到達する前に、前面板上部部材110の下部の道路側に形成された排水口120から、速やかに排出することができる。これにより、吸音板150を構成する部材の腐食を防止し、吸音板150の外観を維持しながら強度や耐久性を向上することを達成できる。
同時に、2つの部材を組み合わせて凹部118が形成されるため、凹部118の断面形状等の設計自由度が増す。これにより、排水口120の奥行き方向(図2(c)の紙面略左右方向)の配設位置や排水口120の形状、及び凹部118の形状等の設計自由度を増大し得る。
《第三の実施形態の構成》
本発明の第三の実施形態に係る、道路用吸音板250の要部を示す略図である図3を参照しながら、本発明の第三の実施形態における道路用吸音板250の構成について、主に第一の実施形態と異なる部分を詳細に説明する。
図3に示すように、道路用吸音板250では、吸音板250を構成する前面板210の下部が、民地側へ凸形状となるように、略くの字形に折り曲げられ、凹部218を構成する上側傾斜面218aと、下側傾斜面218bとが形成され、さらに下側傾斜面218bの下辺から略鉛直下方向に、折り返し部210aが一体に形成される。また、上側傾斜面218aの道路側には、排水口220が形成される。
本実施形態では、吸音材9は、その下面を凹部218を構成する上側傾斜面218aの民地側上面により支持される。また、吸音材9のその他の面は、第一の実施形態、及び第二の実施形態と同様に、その道路側面を前面板210で支持され、民地側面を、背面板12に吸音板250の長手方向に形成された図示しない折曲げ部(図1(b)、及び図2(b)に示す)で支持され、両端面を側面板14で支持される。
上記により、上述した第一の実施形態、及び第二の実施形態において備えられる吸音材支持部22(図1(f)に示す)、及び122(図2(c)に示す)の、民地側に略鉛直上方向を向くように形成される面を備えることなく、凹部218を構成する上側傾斜面218aの民地側上面により、吸音材9を支持することが可能となる。この場合、吸音材9の道路側面をつたって落下した雨水等は、凹部218を構成する上側傾斜面218aにより受け止められ、その傾斜により排水口220へ誘導されて、吸音板250の外部へ確実に排出される。
上述してきた本発明の第三の実施形態である道路用吸音板250によれば、第一の実施形態、及び第二の実施形態と比して、部品点数やリベット5等の接合部材による接合箇所を低減することにより製造コストや組み立て工数を低減し得る。
同時に、前面板210の開口8から吸音板250の内部に吹き込んだ雨水等を、前面板210に形成された折り返し部210aと、背面板12に形成されたリップ部12aとの挿入接続部や背面板の民地側底面に到達する前に、前面板210と一体に形成された上側傾斜面218aの道路側に形成された排水口120から、速やかに排出することができる。
したがって、道路用吸音板250製造コストや組み立て工数を低減しつつ、吸音板250を構成する部材の腐食を防止し、吸音板250の外観を維持しながら強度や耐久性を向上することが可能となる。
尚、上述してきた第一〜第三の実施形態において、凹部18(118、218)の長手方向の寸法は、図1(a)、及び図2(a)に示すように、少なくとも吸音用の開口8が配置されている部分の全てに相対するように設定されることが好ましい。これにより、開口8から吸音板50(150、250)の内部に吹き込んだ雨水等を、排水口20(120、220)から確実に排出することが可能となる。
尚、この凹部18(118、218)の長手方向の途中に、図示しないビード(及び/又はリブ)等を配設して、補強等しても良い。
また、図1(f)、図2(c)及び図3に例示するように、上側傾斜面18a(24、218a)は、吸音材9まで到達するように設定されることが好ましい。
上記によれば、吸音板50(150、250)の内部に吹き込んだ雨水等は、前面板10(110、210)の民地側の面と、吸音材9の道路側面との間の隙間を通って、凹部18(118、218)を構成する上側傾斜面18a(24、218a)の上面に落下する。これにより、開口8から吸音板50(150、250)の内部に吹き込んだ雨水等を上側傾斜面18a(24、218a)によって確実に捉え、排水口20(120、220)へ誘導して、吸音板50(150、250)の外部へ確実に排出し得る。
尚、上述してきた第一〜第三の実施形態において、排水口20(120、220)は、上述したように、幅寸法(一例として、図1(f)の紙面の略左右方向寸法)が5mm程度のスリットで構成されても良い。このスリット(排水口20、120、220)の吸音板50(150、250)の厚さ方向(一例として、図1(f)の紙面の略左右方向)の位置は、図1(f)に例示するように、スリット(排水口20、120、220)の道路側長辺が上側傾斜面18aの概ね下端となるように配設されても良いし、5mm程度、民地側に配設されても良い。
図1(f)に示すように、スリット(排水口20、120、220)を、上側傾斜面18aの下端に配設すれば排水能力が一層向上される。また、上記したように民地側にオフセットして配設すれば、スリット(排水口20、120、220)が道路側から見え難くなり、意匠性の向上が可能となる。
また、上記スリット(排水口20、120、220)を吸音板50(150、250)の奥行き方向(一例として、図2(c)の紙面の略左右方向寸法)に複数個、平行に、或いはクロスさせて(X字状等)配設し、排水能力をより一層向上させることも可能である。
尚、上述してきた第一〜第三の実施形態において、図4(a)〜(b)に例示するように、凹部318、又は418を構成する上面部324、又は424は、設置状態において略水平面となるように構成されても良い。
上記の構成によれば、吸音板(図示せず)の内部に吹き込んだ雨水等は、前面板310、又は410の民地側の面と、図示しない吸音材(図3に9として例示する)の道路側面との間の隙間を通って、凹部318、又は418を構成する上面部324、又は424の上面に落下し、続けて落下する雨水等により付勢されて、排水口320、又は420から吸音板(図示せず)の外部へ排出される。
また、図4(c)に例示するように、凹部518を構成する上面部524、及び/又は下面傾斜部518bは、曲面で構成されても良い。即ち、凹部の断面形状は、第一の実施形態、及び第三の実施形態で示したような略三角形状や、第二の実施形態で示したような略長方形状に限定されるものではなく、矩形や半円形、直線と円弧との組み合わせ等、様々な形状を採用することが可能である。
尚、図4(c)に例示するように、排水口520は、凹部518の上面部524と前面板510との角部35に形成されても良い。この構成においても、吸音板(図示せず)の内部に吹き込んだ雨水等は排水口520から確実に排出される。また、上記排水口は、その幅方向寸法が、図4(c)に示す凹部518の上面部524と前面板510との角部35から、前面板の上方(図4(c)の紙面略上方向)へ延びるように形成されてもよい。
換言すれば、上記道路用吸音板の設置状態において、上記道路用吸音板を構成する前面板の前面に、上記道路用吸音板の長手方向に延設された凹部が形成され、上記凹部の上面をつたう雨水等を外部に排出し得る排水口を備えていれば良い。
上記の構成とすることにより、上記道路用吸音板の道路側に形成された開口から道路用吸音板の内部に吹き込んだ雨水等を、上記排水口へ誘導して上記道路用吸音板の外部へ排出することが可能となる。
また、上述してきた第一〜第三の実施形態において、排水口20(120、220)の形状はスリットに限定されるものではなく、吸音板50(150、250)の内部と、外部とを連通するものであれば良い。例えば丸穴でも良いし、角形穴でも良い。また、それらを1つ備えても良いし、複数備えても良く、排水口20(120、220)の形状や個数は適宜変更することが可能である。
以上、本発明の道路用吸音板についての実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく特許請求の範囲および明細書等に記載の精神や教示を逸脱しない範囲で他の変形例、改良例が得られることが当業者は理解できるであろう。
5 リベット
8 開口(ルーバー)
9 吸音材
10a、30a 折り返し部
10t 前面板の天板部
12 背面板
12a リップ部
12t 背面板の天板部
12b 背面板の底板部
14 側面板
15 水抜き用スリット
18 凹部
18a 上側傾斜面
18b 下側傾斜面
20 排水口
22 吸音材支持部
24 凹部上面部
30 前面板下部部材
30a 折り返し部
30b 凹部下面部
30c 接合部
35 角部
50 道路用吸音板

Claims (4)

  1. 前面板に開口を備え、内部に吸音材を備えた道路用吸音板であって、
    前記道路用吸音板の前面に、前記吸音板の長手方向に延設された凹部を有し、
    前記凹部の上面、及び/又は前記凹部の上面と前記吸音板の前面板との角部に、前記吸音板の内部と、外部とを連通させる排水口を備える、
    ことを特徴とする道路用吸音板。
  2. 前記凹部は、該凹部の上辺から前記吸音板の背面上方へ向けて傾斜する上側傾斜面を有する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の道路用吸音板。
  3. 前記凹部は、該凹部の下辺から前記吸音板の背面上方へ向けて傾斜する下側傾斜面を有する、
    ことを特徴とする、請求項2に記載の道路用吸音板。
  4. 吸音材支持部が、前記凹部に連接されている、
    ことを特徴とする、請求項1〜3に記載の道路用吸音板。
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