JP7138576B2 - 遮音パネル及び遮音壁 - Google Patents

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本発明は、道路や鉄道に設置される遮音パネル及び遮音壁の構造に関するものである。
従来、騒音の抑制のために道路や鉄道などに沿って遮音壁が設置されている。遮音壁は、例えば道路においては、路肩に沿って壁状に設けられており、道路を走行する車両の走行に伴う騒音を道路の外部に漏れるのを抑制するものである。
鉄道の軌道に遮音パネルの吸音面を向けて設置されている遮音壁であって、吸音面の表面を多孔板、背面側を鋼板により構成された扁平ボックスの内部にグラスウールなどの吸音材を充填したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
道路や鉄道に設置される遮音壁であって、立設されたH形鋼に、箱枠内に吸音材を充填したパネル状の吸音板を上下に複数段重ねるようにして取り付けた遮音壁がある(例えば、特許文献2参照)。これらの遮音壁は、例えば、前面に多数の吸音孔が穿設された箱形状のパネルの内部にグラスウールや石綿、ポリエステル等の吸音材を内蔵したり、あるいは、ルーバー等でこれらを挟むようにしており、この吸音材に騒音を吸収させることによって、道路等を走行する車両の騒音を道路の外部に漏れるのを抑制する。
特許第3660335号公報 特開2004-132018号公報
特許文献1や特許文献2の遮音壁は、吸音材によって騒音を吸収しようとしており、金属の板材により吸音材を正面側及び背面側から挟み込んで構成されているため、構造が複雑になり、製造も難しくコストが増加するという課題があった。
更に、グラスウールや石綿、ポリエステル等の吸音材を用いた場合、これらは保水性があるため、雨水や雪の水分を吸収し、吸音性能が一時的に低下するという課題があった。また、この水分の吸収によって吸音材が劣化し、吸音性能を長期に渡って維持することが難しくなり、補修や交換などのメンテナンスを頻繁に行わなければならないという課題があった。
また、遮音壁が破損した場合には、吸音材を産業廃棄物として処分しなければならないため、処理コストも高くなるという課題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、優れた遮音性を発揮し、この遮音性を長期間維持でき、組立て作業性に優れるとともに簡単に製造することができ、処分も容易に行うことができる遮音パネル及び遮音壁を提供することを目的とする。
上記従来技術の課題を解決するための手段として、本発明に係る遮音パネルは、音源側に向けられる一方の表面を構成する正面板と、前記正面板が固定され、前記音源側とは反対側である背面側の表面を構成する背面板と、を備え、前記正面板及び前記背面板は、金属で構成され、前記正面板は、道路が延びる方向に対し垂直な断面において、上下方向の一方の端部である正面板第1端部及び他方の端部である正面板第2端部と、前記正面板第1端部と前記正面板第2端部との間に位置する少なくとも1つの曲面と、を備え、前記曲面は、前記前記音源側に突出して形成され、前記曲面の頂は、前記正面板第1端部及び前記正面板第2端部よりも前記音源側に位置し、前記背面板は、平板を折り曲げて形成され、道路が延びる方向に対し垂直な断面において、上下方向の一方の端部である背面板第1端部及び他方の端部である背面板第2端部と、前記背面板第1端部と前記背面板第2端部との間に設けられた前記正面板側に向かう突出部と、を有し、前記正面板の中央部は、前記突出部に固定される
本発明に係る遮音壁は、上記の遮音パネルを上下方向に複数積み重ねて構成される。
本発明によれば、曲面により形成された反射面に音源からの音波が反射することにより、騒音を拡散させ、遮音パネルの背面側に漏らすのを抑制する。また、遮音パネルは、音源側の正面板と背面側の背面板との簡易な構造であるため、遮音性も長期間維持することができ、組み立て作業性が向上し、製造及び処分も容易である。
実施の形態1に係る遮音壁の斜視図である。 実施の形態1に係る遮音壁の遮音パネルの断面構造の説明図である。 実施の形態1に係る遮音壁の騒音の反射の説明図である。 実施の形態1の比較例の遮音壁の騒音の反射の説明図である。 実施の形態1に係る遮音パネルの変形例である遮音パネルの断面構造の説明図である。 実施の形態2に係る遮音パネルの断面構造の説明図である。 実施の形態3に係る遮音パネルの断面構造の説明図である。 実施の形態4に係る遮音パネルの断面構造の説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付して、その説明を適宜省略又は簡略化する。また、各図に記載の構成について、その形状、大きさ、及び配置等は、本発明の範囲内で適宜変更することができる。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る遮音壁100の斜視図である。遮音壁100は、例えば高速道路や鉄道などの路側に立設されるものであり、道路91(図3参照)や軌道を走行する車両90(図3参照)から発生する騒音の音波が外部に漏れるのを抑制するものである。
遮音壁100は、2本の支柱1の間に遮音パネル10を取り付けて構成される。支柱1は、例えば断面がH型の鋼材であり、フランジ部2の間にウェブ部3が渡されている形状になっている。遮音パネル10は、2つのフランジ部2の間に挿入されて支柱1に取り付けられる。遮音パネル10は、2つの支柱1の間に複数積み重ねられて1枚の遮音壁100を構成する。図1に示される遮音壁100は、2つの支柱1の間に複数の遮音パネル10を取り付けて構成されたものを示しているが、実際には高速道路や鉄道の軌道に沿って連続して複数設置されるものである。実施の形態1においては、遮音壁100が道路91の路側に設置された場合を例にして説明する。
(正面板20)
図2は、実施の形態1に係る遮音壁100の遮音パネル10の断面構造の説明図である。遮音パネル10は、道路91側を向いた表面を形成する正面板20と、道路91とは反対側を向いた表面を形成する背面板30とを組み合わせ、側面板50を正面板20及び背面板30の側面から取り付けて形成される。なお、以下の説明において道路91側を音源側と称し、道路91側とは反対側を背面側と称する場合がある。正面板20は、断面における一方の端部である上端部21と他方の端部である下端部22との間に曲面23を備える。曲面23は、中央部24が道路側に凸となっている。つまり、曲面23は、断面構造において道路側に突出した形状になっており、頂点が上端部21及び下端部22よりも道路側に突出している。上端部21と下端部22とは、折り曲げられ道路91側に向かって延びる当接部25、26が形成されている。当接部25、26は、背面板30の上側フランジ部36及び下側フランジ部37の内側面、つまり上側フランジ部36及び下側フランジ部37の根元から先端の間の面に内側から当接し、固定される。正面板20と背面板30との固定は、当接部25、26と上側フランジ部36及び下側フランジ部37の内側面とを当接させ例えばブラインドリベット、ボルト締結、又は溶接等の固定手段43により行う。なお、正面板20の上端部21は、正面板第1端部と称し、正面板20の下端部22は正面板第2端部と称する場合がある。
上記のように、正面板20と背面板30とは、正面板20の曲面23を形成してから、上端部21の当接部25と上側フランジ部36とを固定手段43により固定し、下端部22の当接部26と下側フランジ部37とが固定手段43により固定されている。なお、正面板20の上端部21の当接部25は、背面板30の上側フランジ部36の内側面と背面部38との間の隅部に当接し、弾性力により押し付けられて固定されていても良い。一方、正面板20の下端部22の当接部26は、背面板30の下側フランジ部37の内側面と背面部39とに当接し、弾性力により押し付けられていても良い。この構成により、遮音パネル10は、正面板20の上端部21と下端部22とで内部の空洞部13、14への雨水等の浸入が抑制され、空洞部13、14内で正面板20及び背面板30が腐蝕するリスクが減少する。また、正面板20は、曲面23に開口が形成されていないため、空洞部13、14への水の浸入が抑制されている。
曲面23は、断面において道路91側を向いた表面が円弧形状となるように形成されている。つまり、正面板20は、上端部21と下端部22との間に、中心軸が背面側に位置する円筒として形成されている。正面板20の中央部24は、背面板30に設けられた突出部35の先端面34に当接している。正面板20の中央部24は、突出部35の先端面34と当接し、例えばブラインドリベット等の固定手段43により固定されるが、その他にボルト締結、嵌合、又は溶接等により固定を行っても良い。なお、曲面23は、断面形状において正面板20の表面が円弧形状となっている円筒面以外に、断面形状において正面板20の表面が楕円弧形状又はその他の曲線で形成された曲面であっても良い。また、曲面23は、突出した部分の頂点が上端部21側又は下端部22側に偏って位置していても良い。
(背面板30)
背面板30は、鋼板を折り曲げて形成されている。背面板30の上端及び下端は、道路91側に折り曲げられて突出し、上側フランジ部36と下側フランジ部37とが形成されている。上側フランジ部36と下側フランジ部37とは、遮音パネル10の上端面及び下端面を構成し、遮音パネル10が上下に積み重ねられた時に形状が組み合わさるように、背面側から正面側に向かうに従い上方向に傾斜している。なお、背面板30の上端を背面板第1端部と称し、下端を背面板第2端部と称する場合がある。
背面板30は、遮音パネル10の背面側の表面を構成している背面部38、39を備える。背面部38、39は、全体的に平板形状である。断面において背面板30の中央部、つまり背面部38と背面部39との間に正面板20側に向かう突出部35が形成されている。突出部35は、正面板20側に向かって傾斜して延びる2つの斜面部33を有し、斜面部33の先端に平坦な先端面34が形成され、その面に正面板20の中央部24が当接している。正面板20の中央部24と背面板30の突出部35とが当接している部分は、ブラインドリベット等の固定手段43により固定されることが望ましい。正面板20は、薄い鋼板により構成されているため、比較的剛性が低く、風等の影響により振動する場合がある。正面板20の中央部24が背面板30の突出部35に固定されることにより、剛性が低い正面板20の中央部24が立体的に成形された剛性の高い背面板30の突出部35と一体化されるため、正面板20の曲面23の振動の発生を抑えることができる。なお、正面板20の板厚が厚く剛性が高い場合には、必ずしも正面板20の中央部24を固定する必要はない。
正面板20及び背面板30は、厚さを0.25mm~3.2mmの間に設定することができる。例えば、正面板20の板厚は0.6mmとし、背面板30の板厚は1.6mmとして構成することができる。正面板20及び背面板30の材質は、例えばZAM(登録商標)等の表面の意匠性が高く、耐食性に優れためっき鋼板を適用するのが好ましい。正面板20及び背面板30は、ZAM鋼板以外にも耐食性に優れためっき鋼板を用いても良い。又は、正面板20及び背面板30は、着色又は塗装した鋼板を用いても良い。
また、従来の遮音壁として用いられている統一板(標準型)と呼ばれる標準的な遮音パネルは、開口が設けられた正面板と背面板とを組み合わせ、内部に吸音部材を備える。この従来の遮音パネルは、正面板の材質としてアルミが用いられ、背面板の材質としてめっき鋼板が用いられている。このような異種金属を組み合わせた場合、正面板と背面板との接触部で腐食が生じる場合がある。これに対し、実施の形態1に係る遮音パネル10においては、正面板20及び背面板30に同じ材質を用いているため、異種金属接触による腐食のリスクが減少する。ただし、遮音パネル10は、同種金属のみで構成されるものに限定されず、異種金属を材質とする部材を含んでいても良い。
(遮音壁100の作用)
図3は、実施の形態1に係る遮音壁100の騒音の反射の説明図である。遮音壁100は、道路91などの路側に立設されており、道路91を走行する車両90の走行音や排気音などの騒音が外部に漏れるのを抑制する。つまり、図3において、遮音壁100は、遮音壁100の背面側の領域に道路91側からの音波が届きにくくする働きがある。遮音パネル10は、2つの支柱1の間に複数積み重ねられて遮音壁100を構成する。遮音パネル10の下端部の道路91側には、下方に延びるタブ部12(図2参照)が形成されており、上下の遮音パネル10同士の間の隙間を塞ぐ様に構成されている。
遮音壁100の各遮音パネル10は、道路91側に正面板20の曲面23を向けて設置されている。図3に示される各矢印は、車両90から発生する騒音の音波を模式的に表している。音源Pからの音波は、音源Pを中心として全方向に拡散する。遮音壁100側に進んだ音波は、各遮音パネル10の正面板20に当たり入射した各点において入射角と同じ角度で反射される。例えば、最も道路91の表面に近い位置に配置されている遮音パネル10Aの曲面23Aの中央部24で反射された音波は、概ねそのまま音源Pに向かって進むように反射される。また、曲面23Aの中央部24より上側に位置する面で反射された音波は、上方に向かって反射され、曲面23Aの中央部24より下側に位置する面で反射された音波は、道路91の表面に向かって反射される。これらの反射した音波は、道路91の表面や道路91を走行する車両90に反射したり、又は道路91の反対側の遮音壁100に当たり、反射を繰り返して徐々に減衰する。各遮音パネル10は、音波を反射するものであり、背面板30と正面板20とにより囲まれた空間は、空洞部13、14が形成されている。空洞部13、14には、吸音材などの充填物を設置する必要がなく、遮音パネル10は、簡易な構成で耐久性も高い。
また、中段に配置されている遮音パネル10Bの曲面23Bは、音源Pよりも上方に位置するため、反射された音波は、概ね上方に向かって反射される。しかし、各点において反射される方向は、曲面23Bの円筒面により分散して反射される。更に上段に配置されている遮音パネル10Cにおいても同様に、音源Pから出た音波の反射される方向は、概ね上方に向かって反射されるが、各点において反射される方向は曲面23Cの円筒面により分散して反射される。例えば、曲面23Cの上部において反射される方向は、真上に近い方向であるが、曲面23Cの下部において反射される方向は、水平に近い方向である。
図4は、実施の形態1の比較例の遮音壁1100の騒音の反射の説明図である。比較例の遮音壁1100の表面は、道路91の表面に対して垂直で平らな面になっている。従って、音源Pより出た音波は、音源Pから上方の各点においては上方に向かって反射され、音源Pから下方の各点においては下方に向かって反射される。
遮音壁100、1100は、例えば道路91の路側において走行する車両90よりも高い位置まで設置されているが、通常、道路91の上方の空間は開放されている。従って、道路91の側方に進む音源Pからの音波は、遮音壁100、1100に当たり反射されるため、遮音壁100、1100の背面側の領域には直接音波が届かない。しかし、音源Pから直接上方、斜め上方に進む音波は、遮音壁100、1100の上を越えて道路91の外部に漏れる。従って、遮音壁100、1100の上を越えて道路91の外部に出る音波が多いと、遮音効果が低いということが言える。これは、音源Pから直接遮音壁100、1100の上を越える音波だけでなく、反射して遮音壁100、1100の上を越える音波が多い場合も遮音効果が低いことになる。
比較例に係る遮音壁1100においては、反射した音波は、それぞれほぼ同じ方向に揃って反射されるため、騒音は路側に設置された遮音壁1100の上方を越えて道路91の外部に漏れやすい。例えば、図4に示される音源Pよりも上側の領域で遮音壁1100に反射された音波は、それぞれ拡散されることなくほぼ同じ方向に進んでいる。従って、音源Pを同時に出た音波は、反射して道路91の上方の開放された部分から道路91外にほぼ同時に出ることになる。
一方、実施の形態1に係る遮音壁100においては、反射した音波は、反射した位置に応じて上下の各方向に分散して反射される。そのため、遮音壁100の上方を越えて道路91の外部に同時に漏れる音波の量が、比較例の遮音壁1100よりも少ない。なお、図3及び図4においては、一点の音源Pから発する音波のみを表示しているが、実際には、道路91の様々な位置から騒音が生じうる。実施の形態1に係る遮音壁100は、音源Pがどの高さに位置していても、各遮音パネル10において音波は分散して反射される。そのため、実際の道路91における音源においても、比較例に係る遮音壁1100よりも遮音壁100の方が、遮音壁100を越えて道路91外に出る音波の量が少ないと言える。特に、遮音パネル10の曲面23は、道路91側に凸の曲面を備えるため、上記のように音波を反射して拡散させつつ、道路91側に突出しないため、設置スペースも少なくて済む。
(実施の形態1に係る遮音パネル10の変形例)
図5は、実施の形態1に係る遮音パネル10の変形例である遮音パネル10aの断面構造の説明図である。遮音パネル10aは、正面板20aが曲面23aを備える点は同じであるが、曲面23aが遮音パネル10よりも道路91側に位置している。
また、遮音パネル10aは、正面板20aと背面板30との間に中間部材40を備える。中間部材40は、背面板30の突出部35に固定されており、突出部35の先端面34よりも道路91側の位置で正面板20aの中央部24を固定することができる。中間部材40と背面板30と、及び中間部材40と正面板20aとは、例えばブラインドリベット又は溶接などの固定手段43により固定されていても良い。図5において、中間部材40は、断面形状がコ字形状になっているが、背面板30の突出部35及び正面板20の中央部24と当接し固定手段43が設けられるように構成されていれば他の形状であっても良い。
正面板20aは、上端部21a及び下端部22aが折れ曲がって背面板30の背面部38、39側へ向かって延びる当接部25a、26aが形成されている。当接部25a、26aは、背面板30の上側フランジ部36及び下側フランジ部37の内側面に当接し、固定される。また、当接部25a、26aは、先端が背面板30の背面部38、39に当接することにより位置が決まる。なお、正面板20aは、上端部21a及び下端部22aは、図5に示される形態のみに限定されるものではなく、折れ曲がって当接部25a、26aが道路91側に延びる様に形成されていても良い。
変形例に係る遮音パネル10aは、背面板30の突出部35と正面板20の中央部24とを中間部材40で固定することにより、曲面23aをより道路91側に突出した位置に配置することができる。また、曲面23aが道路91側に位置することにより、曲面23aの曲率を大きくできるため、反射する音波を拡散させる能力を高くすることもできる。
なお、遮音パネル10、10aの空洞部13、14に水が浸入した場合に排出できるように、正面板20、背面板30、又は正面板20と背面板30との側面を覆う側面板50は、排出孔(図示なし)が設けられていても良い。
実施の形態2.
次に実施の形態2に係る遮音パネル210について説明する。実施の形態2に係る遮音パネル210は、実施の形態1に係る遮音パネル10aの正面板20aの形状を変更し、背面板30への取り付け形状を変更したものである。実施の形態2では、実施の形態1に対する変更点を中心に説明する。実施の形態2に係る遮音パネル210の各部については、各図面において同一の機能を有するものは実施の形態1の説明で使用した図面と同一の符号を付して表示するものとする。
図6は、実施の形態2に係る遮音パネル210の断面構造の説明図である。遮音パネル210は、道路91側を向いた表面を形成する正面板220と、道路91とは反対側を向いた表面を形成する背面板30とを組み合わせて形成される。正面板220は、断面における一方の端部である上端部221と他方の端部である下端部222との間に曲面23を備える。
正面板220の上端部221は、背面板30の上側フランジ部36の先端に設けられている上側取付部31の上端で背面側に折り返され、背面板30の上側フランジ部36の上に載るように組み合わされている。正面板220の上端部221は、固定手段43により背面板30の上面に固定されている。また、正面板220の下端部222は、背面板30の下側フランジ部37の先端に設けられている下側取付部32の下端で背面側に折り返され、下側取付部32の下端を抱き込むように組み合わされて背面板30に固定されている。図6に示されるように、上側取付部31は、背面板30の背面部38から延びる上側フランジ部36の先端で、下方に折れ曲がり、道路91側を向いた平面を形成している。また、下側取付部32は、背面板30の背面部39から延びる下側フランジ部37の先端で下方に折れ曲がり道路91側を向いた平面を形成している。
遮音パネル210の上端において、正面板220と背面板30とが組み合わされている部分を上部折り返し部15と称する。遮音パネル210の下端において、正面板220と背面板30とが組み合わされている部分を下部折り返し部16と称する。正面板220と背面板30との固定は、例えばブラインドリベットにより行われるが、その他にボルト締結、嵌合、溶接などにより固定を行っても良い。なお、正面板220の上端部221は、正面板第1端部と称し、正面板220の下端部222は正面板第2端部と称する場合がある。
遮音パネル210は、正面板220の中央部24と背面板30の突出部35とが中間部材40で互いに固定されている。中間部材40は、実施の形態1に係る遮音パネル10aと同様の構成であり、正面板220の中央部24と背面板30の突出部35との間の距離に応じて、図6に示された断面における長さが変更されている。
実施の形態2に係る遮音パネル210は、正面板220の上端部221が背面板30の上側フランジ部36の先端の上側取付部31と組み合わされて形成されている。また、正面板220の下端部222が背面板30の下側フランジ部37の先端に設けられている下側取付部32と組み合わされている。そのため、遮音パネル210を上下方向に積み重ねて遮音壁100となったときに、背面板30が道路91側に露出することが無い。従って、遮音パネル10の代わりに遮音パネル210を用いた遮音壁100の道路91側の表面は、正面板220の曲面223が並べられて構成されるため、美観に優れる。また、遮音パネル210の内部空間への雨水等の内部への浸入が抑制され、空洞部13、14内で正面板220、背面板30、及び側面板50が腐蝕するリスクが減少する。
また、実施の形態1に係る遮音パネル10aと同様に、中間部材40の寸法を変更することにより、正面板220の曲面223の曲率を適宜設定することもできる。
実施の形態3.
次に実施の形態3に係る遮音パネル310について説明する。実施の形態3に係る遮音パネル310は、実施の形態1に係る遮音パネル10の正面板20の形状を変更したものである。実施の形態3では、実施の形態1に対する変更点を中心に説明する。実施の形態3に係る遮音パネル310の各部については、各図面において同一の機能を有するものは実施の形態1の説明で使用した図面と同一の符号を付して表示するものとする。
図7は、実施の形態3に係る遮音パネル310の断面構造の説明図である。遮音パネル310は、道路91側を向いた表面を形成する正面板320と、道路91とは反対側を向いた表面を形成する背面板30とを組み合わせて形成される。正面板320は、断面における一方の端部である上端部21と他方の端部である下端部22との間に2つの曲面323a、323bを備える。そして、2つの曲面323a、323bの中央部325a、325bは、正面板320の上端部21、中央部324、及び下端部22よりも道路91側に位置する様に形成されている。又は、2つの曲面323a、323bの中央部325a、325bは、少なくとも正面板320の中央部324よりも道路91側に位置する様に形成される。なお、中央部325a、325bは、曲面323a、323bの突出部の頂点でなくともよい。即ち、曲面323a、323bの突出部の頂点は、それぞれが上端部21側又は下端部22側に偏って位置していても良いし、中央部324側に偏って位置していても良い。
正面板320は、中央部324が背面板30の突出部35の先端面34に固定されている。曲面323aは、中央部324と上端部21との間に形成されている。また、曲面323bは、中央部324と下端部22との間に形成されている。曲面323aと曲面323bとは、遮音パネル310の断面において上下方向の幅が実施の形態1に係る遮音パネル10の曲面23よりも小さいため、道路91側への突出量を実施の形態1に係る遮音パネル10aと同様に設定した場合、曲率が大きくなる。そのため、音波が反射した際に音波を拡散させる性能が高くなる。従って、遮音パネル310は、曲面323a、323bの突出量を大きくすることなく音波を拡散させる性能を高くすることができる。また、曲面323a、323bの曲率を大きくすることにより、道路91側から力が加わった場合の正面板320の剛性を高くすることができる。
実施の形態4.
次に実施の形態4に係る遮音パネル410について説明する。実施の形態4に係る遮音パネル410は、実施の形態2に係る遮音パネル210の正面板220の形状を変更したものである。実施の形態4では、実施の形態1に対する変更点を中心に説明する。実施の形態4に係る遮音パネル410の各部については、各図面において同一の機能を有するものは実施の形態2の説明で使用した図面と同一の符号を付して表示するものとする。
図8は、実施の形態4に係る遮音パネル410の断面構造の説明図である。遮音パネル410は、道路91側を向いた表面を形成する正面板420と、道路91とは反対側を向いた表面を形成する背面板30とを組み合わせて形成される。正面板420は、断面における一方の端部である上端部421と他方の端部である下端部422との間に2つの曲面423a、423bを備える。そして、2つの曲面423a、423bの中央部425a、425bは、正面板420の上端部421、中央部424、及び下端部422よりも道路91側に位置する様に形成されている。又は、2つの曲面423a、423bの中央部425a、425bは、少なくとも正面板420の中央部424よりも道路91側に位置する様に形成される。なお、中央部425a、425bは、曲面423a、423bの突出部の頂点でなくともよい。即ち、曲面423a、423bの突出部の頂点は、それぞれが上端部21側又は下端部22側に偏って位置していても良いし、中央部424側に偏って位置していても良い。
正面板420は、実施の形態2に係る遮音パネル210の正面板220と同様に背面板30に固定されている。つまり、正面板420の上端部421は、背面板30の上側フランジ部36の先端に設けられている上側取付部31の上端で背面側に折り返され、背面板30の上側フランジ部36の上に載るように組み合わされている。また、正面板420の下端部422は、背面板30の下側フランジ部37の先端に設けられている下側取付部32の下端で背面側に折り返され、下側取付部32の下端を抱き込むように組み合わされている。
正面板420は、中間部材40を介して背面板30の突出部35に固定されている。遮音パネル410は、中間部材40に固定されている正面板420の中央部424と上端部421との間に曲面423aが形成されており、中央部424と下端部422との間に曲面423bが形成されている。曲面423a、423bは、実施の形態3に係る正面板320の曲面323a、323bと同様に曲率を大きくできるため、音波の拡散性能が向上する。また、実施の形態2に係る遮音パネル210と同様に、遮音パネル410は、道路91側の表面は、正面板420の曲面423a、423bが並べられて構成されるため、美観に優れる。
以上に本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上述した実施の形態の構成のみに限定されるものではない。例えば、曲面23、23a、223、323a、323b、423a、423bは、断面が円弧形状だけでなく、楕円弧、放物線、又は双曲線、若しくはそれらに近似した形状であっても良い。また、遮音パネル10、10a、210、310、410は、正面板20、20a、220、320、420と背面板30との2部品の組み合わせにより構成されているが、一体に構成されていても良いし、更に多くの部材を組み合わせて構成されていても良い。要するに、いわゆる当業者が必要に応じてなす種々なる変更、応用、利用の範囲をも本発明の要旨(技術的範囲)に含むことを念のため申し添える。
1 支柱、2 フランジ部、3 ウェブ部、10 遮音パネル、10A 遮音パネル、10B 遮音パネル、10C 遮音パネル、10a 遮音パネル、12 タブ部、13 空洞部、14 空洞部、15 上部折り返し部、16 下部折り返し部、20 正面板、20a 正面板、21 上端部、21a 上端部、22 下端部、22a 下端部、23 曲面、23A 曲面、23B 曲面、23C 曲面、23a 曲面、24 中央部、25 当接部、25a 当接部、26 当接部、26a 当接部、30 背面板、31 上側取付部、32 下側取付部、33 斜面部、34 先端面、35 突出部、36 上側フランジ部、37 下側フランジ部、38 背面部、39 背面部、40 中間部材、43 固定手段、50 側面板、90 車両、91 道路、100 遮音壁、210 遮音パネル、220 正面板、221 上端部、222 下端部、223 曲面、310 遮音パネル、320 正面板、323a 曲面、323b 曲面、324 中央部、325a 中央部、325b 中央部、410 遮音パネル、420 正面板、421 上端部、422 下端部、423a 曲面、423b 曲面、424 中央部、425a 中央部、425b 中央部、1100 遮音壁、P 音源。

Claims (9)

  1. 音源側に向けられる一方の表面を構成する正面板と、
    前記正面板が固定され、前記音源側とは反対側である背面側の表面を構成する背面板と、を備え、
    前記正面板及び前記背面板は、金属で構成され、
    前記正面板は、
    道路が延びる方向に対し垂直な断面において、上下方向の一方の端部である正面板第1端部及び他方の端部である正面板第2端部と、前記正面板第1端部と前記正面板第2端部との間に位置する少なくとも1つの曲面と、を備え、
    前記曲面は、
    記音源側に突出して形成され、
    前記曲面の頂点は、
    前記正面板第1端部及び前記正面板第2端部よりも前記音源側に位置
    前記背面板は、
    平板を折り曲げて形成され、
    道路が延びる方向に対し垂直な断面において、上下方向の一方の端部である背面板第1端部及び他方の端部である背面板第2端部と、
    前記背面板第1端部と前記背面板第2端部との間に設けられた前記正面板側に向かう突出部と、を有し、
    前記正面板の中央部は、
    前記突出部に固定される、遮音パネル。
  2. 前記曲面は、
    弧形状である、請求項1に記載の遮音パネル。
  3. 前記背面板は、
    前記背面板第1端部及び前記背面板第2端部のそれぞれに、前記音源側に折り曲げられて形成されたフランジ部を備え
    前記正面板第1端部及び前記正面板第2端部は、
    前記フランジ部の先端面に固定されている、請求項1又は2に記載の遮音パネル。
  4. 前記背面板は、
    前記背面板第1端部及び前記背面板第2端部のそれぞれに、前記音源側に折り曲げて形成されたフランジ部を備え、
    前記正面板第1端部及び前記正面板第2端部は、
    前記フランジ部の先端から根元の間で固定されている、請求項1又は2に記載の遮音パネル。
  5. 記背面板の前記突出部は、
    先端に中間部材が固定され、
    前記正面板の中央部は、
    前記中間部材を介して前記突出部に固定されている、請求項1~の何れか1項に記載の遮音パネル。
  6. 前記正面板は、
    2つの前記曲面を備え、
    前記曲面は、
    前記中央部と前記正面板第1端部との間、及び前記中央部と前記正面板第2端部との間にそれぞれ形成されている、請求項1~5の何れか1項に記載の遮音パネル。
  7. 請求項1~の何れか1項に記載の遮音パネルを上下方向に複数積み重ねて構成される、遮音壁。
  8. 前記遮音パネルの上端面及び下端面は、
    前記音源側から前記背面側に向かって下方に傾斜するように形成される、請求項に記載の遮音壁。
  9. 前記遮音パネルは、
    下端部の前記音源側の端部において、下方に突出するタブ部が形成される、請求項又はに記載の遮音壁。
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