JP4684018B2 - 金属製箱状パネルおよびこれを用いた金属製壁 - Google Patents

金属製箱状パネルおよびこれを用いた金属製壁 Download PDF

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Description

この発明は、高架道路などの路側に沿い間隔をあけて多数立設した支柱の間に金属製箱状パネルを複数挿入して構築される金属製壁または道路用防音壁の技術分野に属する。
道路用の金属製壁、特に道路用防音壁に使用される金属製箱状パネルの前面は、多数の孔やガラリ等の開口を設けた孔明きアルミニウム板等の金属板で形成され、内部の吸音材へ進入した騒音を減音する構成とされている。背面は無開口の亜鉛メッキ鋼板等の金属板で形成されている。大量の雪が降る積雪地域では、道路の積雪を融かしたり、除雪するために融雪剤を散布したり、除雪車で大量の積雪を路肩に寄せることが行われている。路肩に寄せた雪は、金属製箱状パネルの前面の開口からパネル内へ入り込む。そのため融雪剤に含まれた塩化ナトリウム(NaCl)や塩化カルシウム(CaCl)、そして、自動車の排気ガスおよび粉塵に含まれた窒素酸化物や硫黄分が金属製箱状パネルの腐蝕を促進することに一役かうことになる。
即ち、図4に本発明の説明を分かりやすく示したように、前面の孔明きアルミニウム板5の下端部は背面側へU字形状に折り返され、背面の無開口亜鉛メッキ鋼板6の下端部は前面側へ折り曲げて前面側に向かって上向きに傾斜する底面部9に形成し、その先端は再び垂直下向きに折り曲げられ、同折り曲げ部10が前記U字形状折り返し部8の溝中へ差し込まれてはぜ継ぎ11が構成されている。そのため前記U字形状折り返し部8の溝に塩水20が溜まり易く、この塩水20が亜鉛メッキ鋼板6の亜鉛をどんどん溶かして鉄分を露出させる。その結果、前記鉄分と、アルミニウム板5のアルミニウムとがいわゆる異種金属電池を形成し、いわゆる電触が進行する。
その結果、本来のライフサイクルを30年と予定されている金属製箱状パネルが、10年未満でも底部がボロボロに腐蝕される事例が見られる。
従来、水抜き用孔を備えた金属製箱状パネルも散見される。例えば下記の特許文献1の図9、図10には、金属製箱状パネルの上面及び底面に水抜きが可能な貫通孔9が記載されている。もっとも、同公報の段落番号[0048]には、箱体7aの内部に粉塵、ねずみ等の生き物、雨水等が侵入することを防ぐには底面に貫通孔9を設けることが好ましい、と記載されており、貫通孔9の目的及び作用効果は本願発明とは異なっている。
また、特許文献2の図1にはパネル下隅部に排水孔10aが記載されている。しかし、段落番号[0034]の文末には、防水層2の繊維間を流下した水は、表面板1のパネル下縁に沿って並ぶ開口部である排水孔10a…より外部へ放出される、との記載が認められるのであり、その目的及び作用効果は本願発明とは明らかに異なっている。
特開2000−170123号公報 特開2002−69940号公報
金属製箱状パネルの前面は、その機能上、多数の孔やガラリ等の開口を設けた孔明きアルミニウム板で形成されるので、雨水や粉塵が前面の開口から進入することは避けられない。積雪地域では、道路の積雪を除雪車で路肩に寄せることは必要不可欠の交通対策であり、路肩に寄せた雪が金属製箱状パネルの前面の開口からパネル内へ入り込むことも避けられない。
したがって、本発明は、パネル内へ入り込んだ雪(融雪水)や雨水、粉塵類を速やかにパネル外へ排出し、それらが長期にわたり金属製箱状パネルの底部に溜まり腐蝕が進行することを可及的に回避する構成として、金属製箱状パネルの特に底部の腐蝕による問題点の解決を図るものである。
すなわち、本発明の目的は、多数の開口を設けた孔明きアルミニウム板で前面を形成すると共に、該孔明きアルミニウム板の下端部は背面側へU字形状に折り返し、他方、亜鉛メッキ鋼板による底面部の先端の折り曲げ部を前記U字形状折り返し部の溝中へ差し込んでなるはぜ継ぎに第1の水抜き部を複数箇所に設け、雪や雨水、粉塵類が一旦はパネル内へ入り込んでも速やかにパネル外へ排出でき、腐蝕を可及的に防止できる構成とした金属製箱状パネルを提供することである。
本発明はまた、前記第1の水抜き部のみならず、底面部における低位置に第2の水抜き部を、そして、上面部にも前記第2の水抜き部と一致する位置に、前記第2の水抜き部よりも口径が大きい第3の水抜き部をそれぞれ設けて成る金属製箱状パネルを提供することも目的としている。
本発明の異なる目的は、道路の路側などに沿って建てた複数の支柱間に上記構成の金属製箱状パネルを複数段に積み重ねて挿入し取り付けると共に、上下の金属製箱状パネルにおける第2の水抜き部と第3の水抜き部とを上下に連通状態に位置を合致させて構築し、パネル内へ入り込んだ雪(融雪水)や雨水、粉塵類は速やかに下方へ、そして、パネル外へ排出して腐蝕を可及的に防止する構成の金属製壁又は防音壁を提供することである。
上記従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明に係る金属製箱状パネル3は、
多数の開口(ガラリ4)を設けた孔明き金属板5で前面を形成され、背面は無開口の金属板6で形成されており、前面及び背面の金属板5、6並びに端面板7とで箱状に形成された金属製箱状パネルであって、
前面の孔明き金属板5の下端部は背面側へU字形状に折り返され、背面の無開口金属板6はその下端部を前面側へ折り曲げ前面側に向かって上向きに傾斜する底面部9が形成され、この底面部9の先端は再び垂直下向きに折り曲げられ、同折り曲げ部10が前記U字形状折り返し部8の溝中へ差し込まれてはぜ継ぎが行われていること、
前記U字形状折り返し部8の内側折り返し片8aの下端近くに、第1の水抜き部12が、小さな孔12’として、パネルの長手方向に、その中間点を含む複数箇所に設けられていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載した金属製箱状パネル3において、
前面側に向かって上向きに傾斜する底面部9における背面寄りの低位置に、第2の水抜き部13が、パネルの長手方向に、その中間点を含む複数箇所に設けられていること、
パネル上面の前記底面部9が重なる傾斜面に形成された上面部15において前記第2の水抜き部13と一致する位置に、第2の水抜き部13よりも口径が大きい第3の水抜き部14が設けられていることを特徴とする。
請求項3記載の発明に係る金属製箱状パネル3は、
多数の開口(ガラリ4)を設けた孔明きアルミニウム板5で前面が形成され、背面は無開口の亜鉛メッキ鋼板6で形成され、前記孔明きアルミニウム板5と亜鉛メッキ鋼板6並びに端面板7とで箱状に形成された金属製箱状パネルであって、
前面の孔明きアルミニウム板5の下端部は背面側へU字形状に折り返され、背面の無開口亜鉛メッキ鋼板6はその下端部を前面側へ折り曲げ前面側に向かって上向きに傾斜する底面部9に形成され、この底面部9の先端は再び垂直下向きに折り曲げられ、同折り曲げ部10が前記U字形状折り返し部8の溝中へ差し込まれてはぜ継ぎ11が行われていること、
前記前面の孔明きアルミニウム板5の下端の前記はぜ継ぎ部分11に、第1の水抜き部12が、パネルの長手方向に、その中間点を含む複数箇所に設けられていること、
前面側に向かって上向きに傾斜する底面部9における背面寄りの低位置に、第2の水抜き部13が、パネルの長手方向に、その中間点を含む複数箇所に設けられていること、
パネル上面の前記底面部9が重なる傾斜面に形成された上面部15において前記第2の水抜き部13と一致する位置に、同第2の水抜き部13よりも口径が大きい第3の水抜き部14が形成されていることをそれぞれ特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載した金属製箱状パネル3において、
前記金属製箱状パネル3の内部に吸音材16が充填されていることを特徴とする。
請求項に記載した発明は、請求項1〜のいずれか一に記載した金属製箱状パネルにおいて、
第1の水抜き部12は、U字形状折り返し部8の下端部を下向きに開放する半円状切り欠きとして形成されていることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、請求項に記載した金属製箱状パネル3において、
第1の水抜き部は、U字形状折り返し部8の内側折り返し片8aの下端近くに小さな孔12’として、パネルの長手方向に、その中間点を含む複数箇所に設けられていることを特徴とする。
請求項7に記載した発明に係る金属製壁は、
道路の長手方向に間隔をあけて複数の支柱2…が建てられ、前記の各支柱2、2の間に上記請求項1〜6のいずれか一に記載した金属製箱状パネル3が複数積み重ね状態に挿入され取り付けられており、上下の金属製箱状パネル3、3における第2の水抜き部13と第3の水抜き部14とが連通する状態に位置を合致させて構築されていることを特徴とする。
請求項1〜6に記載した発明に係る金属製箱状パネル3は、パネル内へ入り込んだ雪や雨水、粉塵類が最も溜まり易いはぜ継ぎ部11(溝)に、更に詳しくはU字形状折り返し部8の内側折り返し片8aの下端近くに第1の水抜き部12、12’を複数箇所設けているので、前面の孔明き金属板(アルミニウム板)5の開口(ガラリ4など)からパネル内へ入り込み、当該孔明き金属板(アルミニウム板)5の内面を伝うように垂れ落ちた融雪剤を含む水や粉塵類が直下のはぜ継ぎ部11へ至り溝内へ入り込んでも、この雨水等ははぜ継ぎ部分11、更に云えばU字形状折り返し部8の内側折り返し片8aの下端近くに設けられた第1の水抜き部12、12’を通じて直ちに速やかにパネル外へ排出され、溜まる懸念は殆どない。従って、背面の金属板(亜鉛メッキ鋼板)6の亜鉛が塩水に溶けたり浸食されることもほとんど無く、いわゆる電触によるパネルの腐蝕の問題解決に大きく寄与する。即ち、この金属製箱状パネル3は本来期待されているライフサイクルを全うする。
しかも、パネルの底面部9における低位置に第2の水抜き部12を設けているので、仮に融雪剤を含んだ水や粉塵類がはぜ継ぎ部分11から溢れるように底面部9へ至るとか、或いは除雪車に押されて進入した融雪剤を含む水や粉塵類が直接に、又はパネル内に充填された吸音材16などを介して間接的に底面部9へ到達する場合があっても、この雨水等は同底面部9の傾斜にしたがい低位置に設けられた第2の水抜き部13に向かって流動し速やかにパネル外へ排出され、溜まる懸念は殆どないから、やはりパネルの腐蝕の問題解決に寄与する。
更に、金属製箱状パネル3の上面部15にも、上記第2の水抜き部13と一致する位置に、同第2の水抜き部13よりも口径が大きい第3の水抜き部14を設けているから、請求項7に記載した発明に係る金属製壁のように、支柱2、2間へ上記構成の金属製箱状パネル3、3を複数段に積み重ねて挿入し取り付ける場合に、上下の金属製箱状パネル3、3における第2の水抜き部13と第3の水抜き部14とが上下に連通する状態に位置を合致させて構築できる。よって、各段の金属製箱状パネル3、3内へ入り込んだ融雪剤を含む雨水や粉塵類は、先ずは第1の水抜き部12を通じて、更に第2、第3の水抜き部13、14を通じて次々と速やかにパネル外へ排出され、パネル内に溜まる懸念は殆どないから、パネルの腐蝕の問題の無い、又は少ない金属製壁を提供できる。
多数の開口(ガラリ4など)を設けた孔明きアルミニウム板5で前面を形成し、背面は無開口の亜鉛メッキ鋼板6で形成する。これら孔明きアルミニウム板5と亜鉛メッキ鋼板6並びに端面板7とで箱状に形成された金属製箱状パネルを構成する。前面の孔明きアルミニウム板5の下端部は背面側へU字形状折り返し部8に形成する。背面の無開口亜鉛メッキ鋼板6は、その下端部を前面側へ折り曲げて前面側に向かって上向きに傾斜する底面部9に形成し、この底面部9の先端は再び垂直下向きに折り曲げ、その折り曲げ部10を前記U字形状折り返し部8の溝中へ差し込んではぜ継ぎ11を行う。
前面の孔明きアルミニウム板5の下端の前記はぜ継ぎ部分11に、第1の水抜き部12を、パネルの長手方向の両端部はもとよりその中間点(又は中央部)をも含む複数箇所に設ける。前面側に向かって上向きに傾斜する底面部9における背面寄りの低位置に、第2の水抜き部13を、やはりパネルの長手方向に、その中間点をも含む複数箇所に設ける。更に、パネル上面の前記底面部9が重なる傾斜面に形成した上面部15において前記第2の水抜き部13と一致する位置にも、前記第2の水抜き部13よりも口径が大きい第3の水抜き部14を形成して金属製箱状パネル3を構成する。
道路の長手方向に間隔をあけて複数の支柱2…を建て、前記支柱2、2の間に上記構成の金属製箱状パネル3を複数段積み重ねて挿入し取り付けると共に、上下の金属製箱状パネル3、3における第2の水抜き部13と第3の水抜き部14とが連通する状態に位置を合致させて金属製壁(又は防音壁)を構築する。
次に、請求項1〜7に記載した発明を、図示した実施例に基づいて説明する。
図1は、コンクリート壁高欄1(又は道路の路側)の長手方向に2mピッチ、或いは4mピッチの間隔(金属製箱状パネル3の長さに等しい間隔)をあけて、例えばH形鋼等による支柱2…を必要数建て、この支柱2、2の間に金属製箱状パネル3を落とし込むように挿入して取り付けて金属製壁(又は防音壁)を構築する要領を部分的に示している。
金属製箱状パネル3のせいの高さは通例50cm程度であるから、例えば図2の要領で上下に複数段積み重ね状態に挿入して、必要な高さの金属製壁を構築することは既往技術の通りである。
上記の金属製箱状パネル3は、図1、図2の実施例の場合、所謂ガラリ4(又は孔、長孔等でも可。)として多数の開口を設けた孔明きアルミニウム板5によって前面が形成され、背面は無開口の亜鉛メッキ鋼板6で形成されている。これら前後の孔明きアルミニウム板5と亜鉛メッキ鋼板6並びに左右両側の端面板7(図3を参照)とで比較的薄く(幅寸にして100mm弱)細長い箱状の金属製箱状パネル3が構成されている。
なお、図2中の符号16は金属製箱状パネル3の内部に充填された吸音材であり、進入してきた騒音を減音するもの、17は前記吸音材16が進入してきた騒音を減音する機能に有用な背後空間18を形成するため背面の無開口亜鉛メッキ鋼板6に形成した屈曲部である。
なお、上記のように吸音材16を充填した金属製箱状パネル3を使用すると、防音壁を構築できる。充填材の無い金属製箱状パネル3を使用すると、金属製壁を構築することになる。
前面の孔明きアルミニウム板5の下端部は、図4に拡大図を示したように、背面側へU字形状に折り返した折り返し部8に形成されている。一方、背面の無開口亜鉛メッキ鋼板6は、その下端部を前面側へ折り曲げて、前面側に向かって約15度の角度で上向きに傾斜する底面部9が形成されている。前記底面部9の先端は、再び垂直下向きに折り曲げられ、同折り曲げ部分10が前記U字形状折り返し部8の溝中へ差し込まれ、U字形状折り返し部8を両外側から強く圧着して所謂はぜ継ぎ11が行われている。
上記構成の金属製箱状パネル3において、前面の孔明きアルミニウム板5の下端の前記はぜ継ぎ部分11に、第1の水抜き部12が、パネルの長手方向(図1の左右方向)に、その左右両端部はもとより中間点(中央部)をも含む複数箇所に設けられている。パネル内へ入り込んだ融雪剤を含む雨水や粉塵類が前記U字形状折り返し部8の溝へ到達して入り込んでも速やかに効率よくパネル外へ排出させるためである。図示した実施例の場合、パネル内へ入り込んだ融雪剤を含む雨水や粉塵類を速やかに残らずパネル外へ排出する工夫として、第1の水抜き部12は、パネルの長手方向に約100mmの細かいピッチで多数設けられている。のみならず、第1の水抜き部12は、はぜ継ぎ部分11を構成するU字形状折り返し部8(溝)の下半部を下向きに大きく開放する半円形状の切り欠きとして形成されている(請求項に記載した発明)。U字形状折り返し部8の背の高さは実質15mm程度であるため、図1に示す第1の水抜き部12たる下向きに開放された半円状切り欠きは、半径10mm程度の半円形状に設けられている。この半円状切り欠きは、はぜ継ぎ部11として折り曲げる以前に、原板の段階で円形の孔を打ち抜いておくことによって形成される。但し、水抜き部12は倒立U字形、三角形状、矩形状その他の切り欠き形状で実施しても良い。
上記構成の金属製箱状パネル3にはまた、背面の無開口亜鉛メッキ鋼板6の下端部を前面側へ折り曲げて、前面側に向かって約15度の角度で上向きに傾斜させて形成した底面部9における背面寄りのできるだけ低位置に、第2の水抜き部13が、パネルの長手方向に、その中間点をも含む複数箇所に、すなわち両端部および中間点を含む複数箇所に貫通孔として設けられている。
また、上記前面の孔明きアルミニウム板5の上端部を背面側へ折り曲げ、背面の無開口亜鉛メッキ鋼板6の上端部も前面側へ折り曲げて各々の折り曲げ部を折り重ね、前記底面部9がほぼぴったりと重なる傾斜面に形成された上面部15にも、前記第2の水抜き部13と丁度一致する位置に、同第2の水抜き部13よりも口径が大きい第3の水抜き部14が、例えば図3に示したように、当該金属製箱状パネル3の長手方向に、その中間点を含む複数箇所に同じく貫通孔として設けられている。
上記第2および第3の水抜き部13、14の技術的意義は次の通りである。
上記構成の金属製箱状パネル3を使用して、請求項7の発明に係る金属製壁(又は防音壁)を構築するにあたり、図2に示したように、上下の金属製箱状パネル3、3における第2の水抜き部13と第3の水抜き部14とが連通する状態に位置を合致させて構築することができる。かくすると、パネル内に進入した融雪剤を含む雨水や粉塵類が、はぜ継ぎ部分11から溢れるように底面部9へ至るとか、或いは勢いよくパネル内へ飛び込んだ融雪剤を含む雨水や粉塵類が直接に、又はパネル内に充填された吸音材16などを介して間接的に底面部9へ到達した場合にも、それらは同底面部9の傾斜にしたがい流動して低位置に設けられた第2の水抜き部13に向かって流れ込み、直接外部へ排出される。或いは下位の金属製箱状パネル3へと順次流れ落ちてゆき、最終的にはパネル外へ排出され、溜まったり蓄積する懸念は殆どないから、パネルの腐蝕の問題解決に寄与する。
第2の実施例として、図5〜図7に示した第1の水抜き部は、U字形状折り返し部8の内側折り返し片8aに、直径8mm程度の円形状の孔12’として、パネル3の長手方向に、その中間点を含む複数箇所(例えば上述した実施例1と同様、パネルの長手方向に約100mmの細かいピッチ)に設けられている。なお、前記第1の水抜き部12’は、円形状の孔が好適であるが、この限りではない。例えば三角形状、又は四角形状、その他の形状で実施しても良い。本実施例によれば、前面から金属製箱状パネル3を見た際に、図1に示すような、前面の孔明き金属板5の下端部が第1の水抜き部12により凹みがなく、意匠的に優れた美観を呈する。勿論、パネル内へ入り込んだ融雪剤を含む雨水や粉塵類が前記U字形状折り返し部8の溝へ到達して入り込んでも速やかに効率よくパネル外へ排出させることができる。
以上に本発明を図示した実施例に基づいて説明したが、もとより本発明の実施例は図示例の限りではない。特にいえば、上記の実施例は、金属製箱状パネル3の前面を孔明きアルミニウム板5で形成し、背面は無開口の亜鉛メッキ鋼板6で形成した構成を示すが、金属製箱状パネル3を全てアルミニウム板で形成し、又は全て亜鉛メッキ鋼板で形成すること、若しくは他種の金属板で構成し実施しても良いことは勿論である。本発明の目的および要旨を逸脱することなく、いわゆる当業者が必要に応じて行う設計変更、応用変形として多種多様に実施されるものであることを、ここに念のため申し添える。
本発明に係る金属製壁を構築する要領を正面側から示す立面図である。 金属製壁において上下の金属製箱状パネルの積み重ね関係を示した垂直断面図である。 金属製箱状パネルの一部を示す平面図である。 金属製箱状パネルの下部構造を拡大して示した断面図である。 金属製箱状パネルの異なる下部構造を拡大して示した断面図である。 図5に示した金属製箱状パネルの下部構造を本発明の説明のために分かりやすく示した斜視図である。 図5のA−A線矢視一部拡大図である。
符号の説明
4 ガラリ(開口)
5 孔明きアルミニウム板(前面)
6 無開口の亜鉛メッキ鋼板(背面)
7 端面板
8 U字形状折り返し部(又は溝)
8a U字形状折り返し部の内側折り返し片
9 底面部
10 底面壁先端の折り曲げ部
11 はぜ継ぎ部
12、12’ 第1の水抜き部
13 第2の水抜き部
15 上面部
16 吸音材
1 コンクリート壁高欄
2 支柱

Claims (7)

  1. 多数の開口を設けた孔明き金属板で前面を形成され、背面は無開口の金属板で形成されており、前面及び背面の金属板並びに端面板とで箱状に形成された金属製箱状パネルであって、
    前面の孔明き金属板の下端部は背面側へU字形状に折り返され、背面の無開口金属板はその下端部を前面側へ折り曲げ前面側に向かって上向きに傾斜する底面部が形成され、この底面部の先端は再び垂直下向きに折り曲げられ、同折り曲げ部が前記U字形状折り返し部の溝中へ差し込まれてはぜ継ぎが行われていること、
    前記U字形状折り返し部の内側折り返し片の下端近くに、第1の水抜き部が、小さな孔として、パネルの長手方向に、その中間点を含む複数箇所に設けられていること、
    を特徴とする、金属製箱状パネル。
  2. 前面側に向かって上向きに傾斜する底面部における背面寄りの低位置に、第2の水抜き部が、パネルの長手方向に、その中間点を含む複数箇所に設けられていること、
    パネル上面の前記底面部が重なる傾斜面に形成された上面部において前記第2の水抜き部と一致する位置に、第2の水抜き部よりも口径が大きい第3の水抜き部が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載した金属製箱状パネル。
  3. 多数の開口を設けた孔明きアルミニウム板で前面を形成され、背面は無開口の亜鉛メッキ鋼板で形成されており、前記孔明きアルミニウム板と亜鉛メッキ鋼板並びに端面板とで箱状に形成された金属製箱状パネルであって、
    前面の孔明きアルミニウム板の下端部は背面側へU字形状に折り返され、背面の無開口亜鉛メッキ鋼板はその下端部を前面側へ折り曲げ前面側に向かって上向きに傾斜する底面部が形成され、この底面部の先端は再び垂直下向きに折り曲げられ、同折り曲げ部が前記U字形状折り返し部の溝中へ差し込まれはぜ継ぎが行われていること、
    前面の孔明きアルミニウム板の下端の前記はぜ継ぎ部分に、第1の水抜き部が、パネルの長手方向に、その中間点を含む複数箇所に設けられていること、
    前記前面側に向かって上向きに傾斜する底面部における背面寄りの低位置に、第2の水抜き部が、パネルの長手方向に、その中間点を含む複数箇所に設けられていること、
    パネル上面の前記底面部が重なる傾斜面に形成された上面部において前記第2の水抜き部と一致する位置に、第2の水抜き部よりも口径が大きい第3の水抜き部が設けられていること、
    をそれぞれ特徴とする、金属製箱状パネル。
  4. 金属製箱状パネルの内部に吸音材が充填されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載した金属製箱状パネル。
  5. 第1の水抜き部は、U字形状折り返し部の下端部を下向きに開放する半円状切り欠きとして形成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載した金属製箱状パネル。
  6. 第1の水抜き部は、U字形状折り返し部の内側折り返し片の下端近くに小さな孔として、パネルの長手方向に、その中間点を含む複数箇所に設けられていることを特徴とする、請求項に記載した金属製箱状パネル。
  7. 道路の長手方向に間隔をあけて複数の支柱が建てられ、前記支柱の間に上記請求項1〜6のいずれか一に記載した金属製箱状パネルが複数積み重ね状態に挿入され取り付けられており、上下の金属製箱状パネルにおける第2の水抜き部と第3の水抜き部とが連通する状態に位置を合致させて構築されていることを特徴とする、金属製壁。
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