JPH10169114A - 屋根開口部の止水構造 - Google Patents

屋根開口部の止水構造

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JPH10169114A
JPH10169114A JP32951796A JP32951796A JPH10169114A JP H10169114 A JPH10169114 A JP H10169114A JP 32951796 A JP32951796 A JP 32951796A JP 32951796 A JP32951796 A JP 32951796A JP H10169114 A JPH10169114 A JP H10169114A
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Nariyasu Murata
成康 村田
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Misawa Homes Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樋を省略することができ、かつ開口部の上辺
と側辺とから開口部へ雨水等が侵入することを防ぐこと
ができる屋根開口部の止水構造を提供すること。 【解決手段】 屋根面20Aに形成される開口部30の
上辺31と側辺32とに沿って立ち上がり部40A、4
0Bを連続して設ける。屋根面20Aを伝って開口部3
0側に流れる雨水等は、立ち上がり部40Aで堰き止め
られ、立ち上がり部40B側に回り込んで屋根20の軒
先方向に流れる。開口部30の上辺31と側辺32とか
ら開口部30への雨水等の侵入を防ぐことができ、樋お
よび排水管等を省略することができるので、現場作業を
削減でき、建物の外観を向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根開口部の止水
構造に関するものである。
【0002】
【背景技術】建物の屋根面に開口部を形成することによ
って、屋根内部に屋外に通じる空間を形成し、その空間
に屋内側から出入りして利用できる床を設けてルーフバ
ルコニを形成する場合があった。すなわち、図11に示
すように、ルーフバルコニ35は、屋根面20Aに形成
された開口部30を介して屋外に通じる空間30Aに形
成される。このルーフバルコニ35は、窓34を介して
屋内側から出入り可能となっている。
【0003】開口部30の上辺31および側辺32は、
一般的な屋根の軒樋およびけらばと同じ構造となってい
る。すなわち、前記上辺31には樋91が取り付けら
れ、前記側辺32は、けらば納まりとされていた。この
ため、雨が降った際には開口部30に直接入る雨は、ル
ーフバルコニ35上に設けられている排水溝を通って排
水孔93から排水され、屋根面20Aを伝って開口部3
0の上辺31の樋91に入ってきた雨は、前記樋91に
取り付けられている排水管92およびルーフバルコニ3
5上の排水溝を通り、ルーフバルコニ35の排水孔93
から建物の外へ排水されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、建物の
施工時に、開口部の上辺に樋を設けたり、開口部に排水
管を取り付けたり、さらには、ルーフバルコニ上に排水
溝を設けたりしなければならず、防水処理や排水経路が
複雑になり、設置作業が煩雑になる上、樋や排水管等が
露出するので、建物の外観を損なうという問題があっ
た。また、開口部の側辺は、けらば納まりとされ、屋根
面より少し高くなる場合もあるが、通常はほとんど同じ
であり、雨水等の侵入を防止する形状とはされていなか
ったので、側辺から開口部内に雨水等が侵入するという
問題もあった。
【0005】本発明の目的は、樋を省略することがで
き、かつ開口部の上辺と側辺とから開口部へ雨水等が侵
入することを防ぐことができる屋根開口部の止水構造を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、図面を参照し
て説明すると、建物1の屋根面20Aに形成される屋根
開口部30の止水構造であって、前記屋根面20Aに
は、前記開口部30の上辺31と側辺32とに沿って立
ち上がり部40A、40Bが連続して設けられているこ
とを特徴とする。
【0007】開口部30の上辺31と側辺32とに沿っ
て立ち上がり部40A、40Bが連続して設けられてい
ることによって、屋根面20Aを伝って開口部30側に
流れる雨水等は、開口部30の上辺31の立ち上がり部
40Aで堰き止められ、開口部30の側辺32側に回り
込んで屋根20の軒先方向に流れる。この際、開口部3
0の側辺32にも立ち上がり部40Bが設けられている
ので、側辺32側に回り込んだ雨水は開口部30内に流
れることがなく、軒先方向に流れる。このため、開口部
30の上辺31および側辺32から開口部30への雨水
等の侵入を防止することができるとともに、開口部30
に雨水等が侵入しないので、従来より用いられていた樋
や排水管等を省略することができる。
【0008】少なくとも前記開口部30の上辺31に沿
った立ち上がり部40Aには、屋根面20A側に向かっ
て突出する突起50が設けられていることが望ましい。
このように、少なくとも前記開口部30の上辺31に沿
った立ち上がり部40Aに突起50を設けることによっ
て、例えば、屋根面20Aを伝って流れる雨水の量が多
い場合でも、立ち上がり部40Aを越えて開口部30内
に侵入することをより確実に防止できる。また、この突
起50を開口部30の側辺32に沿った立ち上がり部4
0Bにも設ければ、側辺32に衝突する雨水等の水しぶ
きが開口部30内に侵入しにくくなり、側辺32から開
口部30への雨水等の侵入もさらに防ぐことができる。
【0009】前記開口部30の上辺31に沿った立ち上
がり部40Aとその上方の屋根面20Aとの接合線45
が、前記屋根20の傾斜方向に直交する水平方向に対し
て傾斜していてもよい。このように、接合線45が傾斜
していれば、上辺31の立ち上がり部40Aで堰き止め
た雨水が開口部30の側辺32側に回り込んで屋根20
の軒先方向へ流れやすくなるとともに、雨水等が開口部
30の上辺31に沿った立ち上がり部40Aに溜まるこ
とを確実に防止できる。
【0010】また、前記立ち上がり部40Aとその上方
に有する屋根面20Aとの接合線45が、前記屋根20
の傾斜方向に直交する水平方向に対して傾斜している構
造としては、前記開口部30の上辺31側の屋根面20
Aに、立ち上がり部40Aの側面に当接され、前記立ち
上がり部40Aとの接合線45が二方向に傾斜して山形
となるガイド部材61が設けられた構造でもよいし、前
記屋根面20Aに、立ち上がり部40Aの側面に当接さ
れ、前記立ち上がり部40Aとの接合線45が一方向に
傾斜しているガイド部材62が設けられた構造でもよ
い。
【0011】さらに、接合線45が傾斜している構造と
しては、前記開口部30の上辺31を三角山形に形成
し、その上辺31に沿って立ち上がり部40Aを設けて
もよいし、前記開口部30の上辺31を一方向に傾斜さ
せ、その上辺31に沿って立ち上がり部40Aを設けて
もよい。
【0012】このように、屋根20とは別に、二方向に
傾斜または一方向に傾斜しているガイド部材61、62
を用意しておけば、ガイド部材61、62を設置した
り、設置しなかったりするだけで接合線45を水平にし
たり、傾斜させることができる。このため、開口部30
の形状や立ち上がり部材40Aの形状は共通化でき、そ
の分コストを低減できる。
【0013】また、開口部30の上辺31が三角山形ま
たは一方向に傾斜し、その上辺31に沿って立ち上がり
部40Aを設けて接合線45を傾斜させた場合には、前
記ガイド部材61、62を用意する必要がなく、その分
部品点数を少なくできるので、コストを低減できる。
【0014】さらに、開口部30の上辺31の立ち上が
り部40Aと屋根面20Aとの接合線45が三角山形、
つまり、二方向に傾斜して形成されている場合には、屋
根面20Aを流れてきた雨水等を左右に分散させて流す
ことができる。この場合、屋根20に設けられた軒樋の
排水孔を左右に一つずつ形成して、バランスよく排水す
ることもできる。
【0015】また、開口部30の上辺31の立ち上がり
部40Aと屋根面20Aとの接合線45が一方向に傾斜
している場合には、屋根面20Aを流れる雨水等を一方
向にまとめて排水することができ、例えば、軒樋に排水
孔が一つしか形成されていない場合や一方の排水孔にお
ける排水を少なくする場合等に利用することができ、排
水量をコントロールすることができる。
【0016】このように、屋根20に取り付ける軒樋の
構造および位置に応じて、開口部30の上辺31の傾斜
構造を選択することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施の形態
を適用したユニット式建物1が示されている。前記ユニ
ット式建物1は、建物本体10とその上部に設けられる
屋根20とを含んで形成されている。屋根20には、複
数の屋根ユニット21が建物ユニット11上に並設して
形成されている。
【0018】屋根ユニット21の屋根面20Aを形成す
る屋根パネル22は、図2、3にも示すように、鋼材等
を組み合わせた下地フレーム22Aと、この下地フレー
ム22A上に取り付けられる野地板22Bと、野地板2
2B上に貼られる防水シート22Cと、防水シート22
C上に取り付けられる屋根材22Dとで形成されてい
る。
【0019】一部の屋根ユニット21には、その屋根面
20Aに略四角形状の開口部30が形成されている。こ
の開口部30を形成することによって、屋根20の内部
に屋外に通じる空間30Aが形成され、その空間30A
に窓枠34Aと窓枠34Aに取り付けられた障子34B
とを備えて形成された窓34を介して、屋内側から出入
りして利用できる床を設けてルーフバルコニ35が形成
されている。
【0020】開口部30の上辺31に沿った屋根面20
A(屋根パネル22)上には、図5にも示すように、角
柱状の埋木43が設置され、この埋木43を覆うように
上辺部材41が設けられている。同様に、図4にも示す
ように、開口部30の側辺32に沿った屋根面20A
(屋根パネル22)上には、角柱状の埋木43が設置さ
れ、この埋木43を覆うように側辺部材42が設けられ
ている。同様に、開口部30の下辺33に沿った屋根面
20A(屋根パネル22)上には、カバー材33Aが設
けられている。さらに、上辺部材41と側辺部材42と
の交差部分には、前記上辺部材41と側辺部材42とを
連続させる角部材44が設けられている。
【0021】上辺部材41および側辺部材42は、断面
コ字形のカバー部41A、42Aと、屋根材22Dが載
置される平坦部41B、42Bとを備えて形成されてい
る。また、角部材44は、断面コ字形かつL字形のカバ
ー部44Aと、交差部44Bとを備えて形成されてい
る。
【0022】この角部材44は、上辺部材41、側辺部
材42の端部に重ねられて取り付けられている。なお、
側辺部材42の平坦部42Bおよび角部材44の交差部
44Bには、傾斜方向に沿った溝が形成され、雨水等を
容易に軒先方向に流すことができるようにされている。
【0023】ここで、前記上辺部材41のカバー部41
Aと、開口部30の上辺31に沿って設置された角柱状
の埋木43と、角部材44の上辺31に沿ったカバー部
44Aとで上辺31の立ち上がり部40Aが構成されて
いる。さらに、前記側辺部材42のカバー部42Aと、
開口部30の側辺32に沿って設置された角柱状の埋木
43と、角部材44の側辺32に沿ったカバー部44A
とで側辺32の立ち上がり部40Bが構成されている。
【0024】従って、上辺部材41のカバー部41Aと
平坦部41Bとの折曲部分、つまり、立ち上がり部40
Aと屋根面20Aとの交差部分には、接合線45が形成
されている。同様に、側辺部材42のカバー部42Aと
平坦部42Bとの折曲部分、つまり、立ち上がり部40
Bと屋根面20Aとの交差部分には、接合線45が形成
されている。
【0025】このように、屋根面20Aには、開口部3
0の上辺31と側辺32とに沿って立ち上がり部40
A、40Bが連続して形成されている。また、立ち上が
り部40A、40Bには、屋根面20A側に向かって突
出する水返し用の突起50が設けられている。
【0026】このような本実施形態において、開口部3
0の立ち上がり部40A、40Bは、次のような手順で
形成される。まず、屋根ユニット21の屋根面20A
に、略四角形状の開口部30を形成する。そして、図5
に示すように、開口部30の上辺31および側辺32に
沿って、各々の長さを有する角柱状の埋木43を取り付
ける。
【0027】次に、屋根材22Dを屋根パネル22の下
端から開口部30の下辺33まで貼り付ける。その後、
上辺部材41と側辺部材42とのカバー部41A、42
Aを埋木43に被せるとともに、平坦部41B、42B
を防水シート22Cの上に載置し、両面テープ、釘等で
固定する。そして、上辺部材41と側辺部材42の交差
部分に角部材44を重ね、両面テープ等で貼り付けて固
定する。また、開口部30の下辺33に沿って、カバー
材33Aを取り付ける。
【0028】そして、図6に示すように、屋根材22D
を下側から順に取り付ける。この際、上辺部材41およ
び側辺部材42の平坦部41B、42B上にも順に屋根
材22Dを取り付ける。このようにして、開口部30の
立ち上がり部40A、40Bを形成する。
【0029】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果が得られる。開口部30の上辺31に沿って立ち
上がり部40Aが設けられていることによって、屋根面
20Aを伝って開口部30側に流れる雨水等は、開口部
30の上辺31の立ち上がり部40Aで堰き止められ、
開口部30の側辺32側に回り込んで屋根20の軒先方
向に流れるので、上辺31から開口部30への雨水等の
侵入を防ぐことができる。
【0030】また、開口部30の側辺32にも立ち上が
り部40Bが設けられていることによって、側辺32側
に回り込んだ雨水は開口部30内に流れることがなく、
軒先方向に流れるので、側辺32から開口部30への雨
水等の侵入も防ぐことができる。
【0031】このように、開口部30の上辺31と側辺
32とに沿って立ち上がり部40A、40Bが連続して
設けられていることによって、開口部30の上辺31お
よび側辺32から開口部30への雨水等の侵入を防止す
ることができる。このため、従来より用いられていた樋
や排水管等を省略することができるので、開口部30に
おける現場作業を削減することができ、外観を向上する
ことができる。
【0032】また、前記開口部30の上辺31および側
辺32に沿った立ち上がり部40A、40Bに、屋根面
20A側に向かって突出する突起50を設けることによ
って、屋根面20Aを伝って流れる雨水の量が多い場合
や側辺32に雨水等の水しぶきが衝突した場合でも、立
ち上がり部40A、40Bを越えて開口部30内に侵入
することをより確実に防止できる。
【0033】さらに、上辺部材41および側辺部材42
によって、立ち上がり部40A、40Bと屋根面20A
との接合部分が一体成形されているので、接合部分から
開口部30に雨水等が侵入することを確実に防止でき、
防水性能を高くすることができる。
【0034】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等
を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、開口部30の上辺31に
沿った立ち上がり部40Aとその上方に有する屋根面2
0Aとの接合線45が、前記屋根20の傾斜方向に直交
する水平方向に対して平行であったが、接合線45が傾
斜していてもよい。
【0035】その具体的な構造としては、例えば、図7
に示すように、前記開口部30の上辺31側の屋根面2
0Aに、立ち上がり部40Aの側面に当接され、前記立
ち上がり部40Aとの接合線45を二方向に傾斜させて
山形(例えば、三角山形)となるガイド部材61が設け
られた構造でもよいし、図8に示すように、前記屋根面
20Aに、立ち上がり部40Aの側面に当接され、前記
立ち上がり部40Aとの接合線45を一方向に傾斜させ
たガイド部材62が設けられた構造でもよい。すなわ
ち、屋根20の傾斜方向に直交する水平方向に対して、
接合線45を屋根面20Aに直交する方向に傾斜させた
構造であればよい。
【0036】さらに、接合線45を傾斜させた構造とし
ては、図9に示すように、前記開口部30の上辺31を
三角山形に形成し、その上辺31に沿って立ち上がり部
40Aを設けることで接合線45を二方向に傾斜させた
構造でもよいし、図10に示すように、前記開口部30
の上辺31を一方向に傾斜させ、その上辺31に沿って
立ち上がり部40Aを設けることで接合線45を一方向
に傾斜させた構造でもよい。すなわち、屋根20の傾斜
方向に直交する水平方向に対して、接合線45を屋根面
20A上で傾斜させた構造であればよい。
【0037】また、接合部45を傾斜させた構造として
は、例えば、半円錐状のガイド部材を用いたり、開口部
30の上辺31の形状を円弧状にすることによって、接
合線45を円弧状に傾斜させた構造でもよく、要する
に、立ち上がり部40Aとその上方に有する屋根面20
Aとの接合線45が前記屋根20の傾斜方向に直交する
水平方向に対して傾斜していればよい。
【0038】このように、接合線45が傾斜していれ
ば、上辺31の立ち上がり部40Aで堰き止めた雨水が
開口部30の側辺32側に回り込んで屋根20の軒先方
向へ流れやすくなるとともに、雨水等が開口部30の上
辺31に沿った立ち上がり部40Aに溜まることを確実
に防止できる。
【0039】さらに、屋根20とは別に、二方向に傾斜
または一方向に傾斜しているガイド部材61、62を用
意した場合には、ガイド部材61、62を設置したり、
設置しなかったりするだけで、接合線45を水平にした
り、傾斜させることができる。このため、開口部30の
形状や立ち上がり部40Aの形状は共通化でき、その分
コストを低減できる。
【0040】また、開口部30の上辺31が三角山形ま
たは一方向に傾斜し、その上辺31に沿って立ち上がり
部40Aを設けて接合線45を傾斜させた場合には、前
記ガイド部材61、62を用意する必要がなく、その分
部品点数を少なくできるので、コストを低減できる。
【0041】さらに、開口部30の上辺31の立ち上が
り部40Aと屋根面20Aとの接合線45を三角山形、
つまり、二方向に傾斜させて形成した場合には、屋根面
20Aを流れてきた雨水等を左右に分散させて流すこと
ができる。この場合、屋根20に軒樋の排水孔を左右に
一つずつ形成して、雨水等をバランスよく排水すること
もできる。
【0042】また、開口部30の上辺31の立ち上がり
部40Aと屋根面20Aとの接合線45を一方向に傾斜
させた場合には、屋根面20Aを流れる雨水等を一方向
にまとめて排水することができ、例えば、軒樋に排水孔
が一つしか形成されていない場合や一方の排水孔におけ
る排水を少なくする場合等に利用することができ、排水
量をコントロールすることができる。
【0043】さらに、前記実施の形態では、前記開口部
30の上辺31および側辺32に沿った立ち上がり部4
0A、40Bには、水返し用の突起50が設けられてい
たが、設けなくてもよい。また、前記実施の形態では、
前記開口部30の上辺31および側辺32に沿った立ち
上がり部40A、40Bには、屋根面20Aと平行な突
起50が設けられていたが、例えば、屋根面20A側に
向かって斜め上方に突出してもよい。要するに、突起5
0は、屋根面20A側に向かって突出して、雨水等が立
ち上がり部40A、40Bを越えないように形成されて
いればよい。
【0044】さらに、前記実施の形態では、上辺部材4
1と側辺部材42とを設置してから、角部材44を設け
たが、これに限らず、例えば、先に角部材44を設置し
てから上辺部材41と側辺部材42を設置してもよい
し、側辺部材42を設置し、次に角部材44を設置し
て、最後に上辺部材41を設置してもよい。但し、上辺
部材41と側辺部材42とを設置してから、角部材44
を設けた方が、後で設ける屋根材22Dの高さ位置を一
定にできる点で好ましい。
【0045】また、前記実施の形態では、上辺部材4
1、側辺部材42、角部材44および埋木43を用い
て、立ち上がり部40A、40Bを形成したが、例え
ば、上辺部材41と側辺部材42と角部材44とが一体
成形された一つの部材を用いてもよいし、上辺部材41
および角部材44を一体成形したものと側辺部材42と
で二つの部材を用いてもよい。さらに、前記一つの部材
および二つの部材に予め埋木43を取り付けておいても
よいし、埋木を設けずに、上辺部材41、側辺部材4
2、角部材44とで立ち上がり部40A、40Bを形成
してもよい。但し、前記実施の形態のように、三つの部
材41、42、44を用いれば、上辺部材41および側
辺部材42のみを開口部30の上辺31および側辺32
の寸法に応じて適宜用意しておけばよく、角部材44は
共通化して用いることができるので、コストを低減でき
て、様々な開口部30に対応することができる点で好ま
しい。
【0046】また、本発明は、前記実施形態のようなル
ーフバルコニ35が形成された開口部30だけでなく、
吹き抜けや天窓等が形成された開口部にも適用すること
ができる。さらに、本発明は、前記実施形態のような屋
根ユニット21に開口部30を形成するだけでなく、束
柱等で支持される屋根パネル22にも適用することがで
きる。また、本発明は、前記実施形態のようなユニット
式建物1に限らず、在来工法の建物にも適用することが
できる。
【0047】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の屋根開口
部の止水構造によれば、屋根開口部の上辺と側辺とに沿
って立ち上がり部が連続して設けられていることによっ
て、開口部の上辺と側辺とから開口部への雨水等の侵入
を防ぐことができるとともに、樋および排水管等を省略
することができるので、現場作業を削減でき、建物の外
観を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における建物の屋根構造を
示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態における屋根開口部の拡大
図である。
【図3】図2におけるIII−III線に沿った断面図であ
る。
【図4】図2におけるIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】本発明の一実施形態における立ち上がり部の組
立方法を示す斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態における立ち上がり部の組
立方法を示す斜視図である
【図7】本発明の変形例における二方向に傾斜して山形
となるガイド部材を設けた屋根開口部を示す斜視図であ
る。
【図8】本発明の他の変形例における一方向傾斜のガイ
ド部材を設けた屋根開口部を示す斜視図である。
【図9】本発明の他の変形例における屋根開口部の上辺
を三角山形に形成した屋根開口部を示す斜視図である。
【図10】本発明の他の変形例における屋根開口部の上
辺を一方向傾斜に形成した屋根開口部を示す斜視図であ
る。
【図11】従来の屋根開口部の排水構造を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ユニット式建物 20 屋根 20A 屋根面 21 屋根ユニット 30 開口部 31 上辺 32 側辺 40A 上辺立ち上がり部 40B 側辺立ち上がり部 41 上辺部材 42 側辺部材 45 接合線 50 突起 61 二方向に傾斜して山形となるガイド部材 62 一方向に傾斜しているガイド部材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の屋根面に形成される屋根開口部の
    止水構造であって、前記屋根面には、前記開口部の上辺
    と側辺とに沿って立ち上がり部が連続して設けられてい
    ることを特徴とする屋根開口部の止水構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の屋根開口部の止水構造
    において、少なくとも前記開口部の上辺に沿った立ち上
    がり部には、前記屋根面側に向かって突出する突起が設
    けられていることを特徴とする屋根開口部の止水構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の屋根開口部の
    止水構造において、前記開口部の上辺に沿った立ち上が
    り部と屋根面との接合線が、前記屋根の傾斜方向に直交
    する水平方向に対して傾斜していることを特徴とする屋
    根開口部の止水構造。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の屋根開口部の止水構造
    において、前記開口部の上辺側の屋根面には、前記開口
    部の上辺側における立ち上がり部の側面に当接され、前
    記立ち上がり部との接合線が二方向に傾斜して山形とな
    るガイド部材が設けられていることを特徴とする屋根開
    口部の止水構造。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の屋根開口部の止水構造
    において、前記開口部の上辺側の屋根面には、前記開口
    部の上辺側における立ち上がり部の側面に当接され、前
    記立ち上がり部との接合線が一方向に傾斜しているガイ
    ド部材が設けられていることを特徴とする屋根開口部の
    止水構造。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の屋根開口部の止水構造
    において、前記開口部の上辺が三角山形に形成され、そ
    の上辺に沿って立ち上がり部が設けられていることを特
    徴とする屋根開口部の止水構造。
  7. 【請求項7】 請求項3に記載の屋根開口部の止水構造
    において、前記開口部の上辺が一方向に傾斜しており、
    その上辺に沿って立ち上がり部が設けられていることを
    特徴とする屋根開口部の止水構造。
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